JPH10304489A - エコー・雑音成分除去装置 - Google Patents

エコー・雑音成分除去装置

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JPH10304489A
JPH10304489A JP9112248A JP11224897A JPH10304489A JP H10304489 A JPH10304489 A JP H10304489A JP 9112248 A JP9112248 A JP 9112248A JP 11224897 A JP11224897 A JP 11224897A JP H10304489 A JPH10304489 A JP H10304489A
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echo
noise
canceller
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ノイズキャンセラの出力信号を適応フィルタ
の係数更新に利用したとしても、エコー成分を安定かつ
良好に除去できるようにする。 【解決手段】 エコーキャンセラの適応フィルタが、
(1)入力されてきた受信信号系列を疑似エコー信号を
形成させるために保持する疑似エコー形成用受信信号保
持手段と、(2)ノイズキャンセラで発生する処理遅延
に応じた過去の受信信号系列を保持する遅延補償用受信
信号保持手段と、(3)ノイズキャンセラの出力信号と
遅延補償用受信信号保持手段に保持されている過去の受
信信号系列とを利用してフィルタ係数を更新するフィル
タ係数更新手段と、(4)疑似エコー形成用受信信号保
持手段に保持されている受信信号系列と、その時点での
フィルタ係数とに基づいて疑似エコー信号を形成する疑
似エコー形成手段とを有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】本発明は、エコー成分や背景雑音成分など
の不要成分を入力音声信号から除去(軽減)するエコー
・雑音成分除去装置に関し、例えば、移動端末や電話端
末やテレビ会議システム端末などに適用し得るものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来、この種のエコー・雑音成分除去装
置として、特開平8−8789号公報(文献1)に記載
されたものがある。図2は、この従来のエコー・雑音成
分除去装置の構成を示すブロック図であり、以下、この
図2を参照しながら、従来のエコー・雑音成分除去装置
を説明する。
【0003】図2において、このエコー・雑音成分除去
装置は、スピーカ101、マイクロホン102、エコー
キャンセラ111及びノイズキャンセラ114から構成
されている。エコーキャンセラ111は、詳細には、送
話/受話判定部112、適応フィルタ113及び加算器
(機能としては減算器)115からなっている。
【0004】受信信号は、受信信号経路103から入力
されてスピーカ101に与えられて発音出力される。
【0005】一方、送話者からの音声入力は、マイクロ
ホン102で捕捉されて電気信号に変換されて送信信号
経路104上に乗せられる。ここで、マイクロホン10
2は、音声入力だけでなく背景雑音やスピーカ101が
発音出力した音声をも捕捉する。従って、マイクロホン
102からの電気信号(送信信号)は、送話者音声成
分、エコー成分及び又は背景雑音成分を有するものとな
る。
【0006】エコーキャンセラ111においては、送話
/受話判定部112が送信信号及び受信信号を参考にし
て送話/受話判定を行い、受話かつ非送話の場合のみ適
応フィルタ113の学習を行う(フィルタ係数の更新を
行う)。エコーキャンセラ111においては、その上
で、受信信号を参照信号にして適応フィルタ113が疑
似エコー信号を作成し、加算器115が送信信号からこ
の疑似エコー信号を減算することで送信信号におけるエ
コー成分を除去する。
【0007】ノイズキャンセラ114は、エコーキャン
セラ111の加算器115で除去できなかった不要成
分、すなわち、マイクロホン102に入力された背景雑
音成分を除去する。ノイズキャンセラ114で背景雑音
成分が除去された送信信号には、エコーキャンセラ11
1で除去しきれなかった残留エコー成分が含まれてお
り、これをエコーキャンセラ111のフィルタ係数の更
新に用いるために、適応フイルタ113に入力する。
【0008】通信に望ましくない残留エコー成分は、残
留エコーを混合した背景雑音のレベルに制限される。ノ
イズキャンセラ114の出力信号は、背景雑音成分を除
去処理したものであるので、不要成分としてはおおむね
残留エコー成分だけを含むものと考えられ、ノイズキャ
ンセラ114からの出力信号を、適応フイルタ113に
入力することにより、エコー除去量の改善が期待され
る。
【0009】また、上記文献1は、エコーキャンセラ1
11における適応フィルタ113のフィルタ係数更新に
用いる信号として2種類の信号を、切り替えて用いるこ
とも記載している。すなわち、ノイズキャンセラ114
への入力信号(背景雑音成分の除去前の信号)をエコー
キャンセラ111の適応フィルタ113の係数更新に使
う場合と、ノイズキャンセラ114からの出力信号(背
景雑音成分の除去後の信号)をエコーキャンセラ111
の適応フィルタ114の係数更新に使う場合に場合分け
をし、エコーキャンセラ111の残留エコー量若しくは
エコー打ち消し量を監視し、適応フィルタ114の係数
更新に使う信号を切り替えることも記載している。
【0010】この方法によるエコー・雑音成分除去装置
においても、背景雑音除去後の信号を適応フィルタ11
4のフィルタ係数更新に使うことによるエコー除去特性
の向上が期待できる。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】ところで、従来のエコ
ー・雑音成分除去装置(文献1に記載の装置)において
は、ノイズキャンセラ114として、逐次処理でのノイ
ズキャンセラを用いている。
【0012】ノイズキャンセラとしては、逐次処理での
ノイズキャンセラの他に、近年、背景雑音成分の除去精
度が高いために非常によく用いられているフレーム処理
でのノイズキャンセラがある。例えば、周波数変換のた
めにデータをフレーム長分だけ蓄積して、周波数領域で
背景雑音成分を除去するノイズキャンセラ(周波数減算
法に従ったノイズキャンセラ)がある。
【0013】しかし、従来のエコー・雑音成分除去装置
のノイズキャンセラ114として、フレーム処理でのノ
イズキャンセラを適用した場合には、以下に示すよう
に、エコーキャンセラ111の動作が振動、発散などし
てしまい、実用に耐えないという課題があった。
【0014】エコーキャンセラ111で用いられる公知
の学習同定法のアルゴリズムでは、タップ数Mの適応フ
ィルタ(トランバーサルフイルタ構成を意図している)
113のk番目のフィルタ係数hkは、(1)式に従っ
て更新される。なお、(1)式における総和Σはjが1
からMについてである。
【0015】 hk(n+1)=hk(n)+α・(xk(n)・e(n))/(Σxj(n)・xj(n)) …( 1) ここで、xj(n)は時刻nにおけるj番目のタップでの受
信信号のサンプル値を表しており、e(n)は時刻nでの
背景雑音成分除去後の送信信号を表している。また、α
はステップゲインであり、エコーキャンセラ111の収
束速度を決定するパラメータあり、通常は1>α>0の
範囲内の定数が用いられる。
【0016】従来の装置において、処理遅延が大きく生
じるフレーム処理のノイズキャンセラ114を使用する
と、ノイズキャンセラ114の処理遅延(仮に遅延量を
dとする)のために、(1)式に示した適応フイルタ1
13の係数更新式は、(2)式に示すようになる。
【0017】 hk(n+1)=hk(n)+α・(xk(n)・e(n-d))/(Σxj(n)・xj(n))…( 2) ここで、e(n-d)における時刻変数n−dは、時刻n−
dの情報から形成されていることを表している。従っ
て、この(2)式から分かるるように、フレーム処理の
ノイズキャンセラ114を適用した場合には、エコーキ
ャンセラ111の適応フィルタ113の係数更新量を決
定する、右辺第2項でのxk(n)とe(n-d)とが時間軸で
の一致がとれていないため、本来、(1)式に従って実
行されるべき係数更新動作が正しく実行されない。その
結果、エコーキャンセラ111が、振動したり発散した
りすることも生じ、エコー成分を良好に打ち消すことが
できないことも多く生じる。
【0018】また、エコーキャンセラ111の動作が振
動、発散などすると、ノイズキャンセラ114における
背景雑音成分の除去動作も適切に実行できなくなる。
【0019】そのため、処理遅延が大きいノイズキャン
セラの出力を、エコーキャンセラの適応フイルタの係数
更新に利用しても、エコー成分を良好に除去できるエコ
ー・雑音成分除去装置が望まれている。
【0020】
【課題を解決するための手段】第1の本発明は、疑似エ
コー信号を形成する適応フィルタを有して送信信号に含
まれているエコー成分を除去するエコーキャンセラと、
送信信号に含まれている背景雑音成分を除去するノイズ
キャンセラとを、音声送信経路上にこの順で有し、ノイ
ズキャンセラの出力信号を適応フィルタのフィルタ係数
の更新のための信号として利用するエコー・雑音成分除
去装置において、適応フィルタが、(a)入力されてき
た受信信号系列を疑似エコー信号を形成させるために保
持する疑似エコー形成用受信信号保持手段と、(b)ノ
イズキャンセラで発生する処理遅延に応じた過去の受信
信号系列を保持する遅延補償用受信信号保持手段と、
(c)ノイズキャンセラの出力信号と遅延補償用受信信
号保持手段に保持されている過去の受信信号系列とを利
用してフィルタ係数を更新するフィルタ係数更新手段
と、(d)疑似エコー形成用受信信号保持手段に保持さ
れている受信信号系列と、その時点でのフィルタ係数と
に基づいて疑似エコー信号を形成する疑似エコー形成手
段とを有することを特徴とする。
【0021】また、第2の本発明は、疑似エコー信号を
形成する適応フィルタを有して送信信号に含まれている
エコー成分を除去するエコーキャンセラと、送信信号に
含まれている背景雑音成分を除去するノイズキャンセラ
とを、音声送信経路上にこの順で有し、エコー成分の除
去処理後の信号を適応フィルタのフィルタ係数の更新の
ための信号として利用するエコー・雑音成分除去装置に
おいて、(1)背景雑音レベルがノイズキャンセラが十
分に機能するレベルにあるか否かを監視して、十分に機
能するレベルのときに第1の動作モードを指示し、背景
雑音レベルが十分ではないときに第2の動作モードを指
示する動作モード決定手段と、(2)第1の動作モード
のときに、ノイズキャンセラの出力信号を選択し、第2
の動作モードのときに、ノイズキャンセラへの入力信号
を選択して、適応フィルタのフィルタ係数の更新のため
の信号として出力する信号選択手段とを備えると共に、
(3)適応フィルタが、(3a)入力されてきた受信信
号系列を疑似エコー信号を形成させるために保持する疑
似エコー形成用受信信号保持手段と、(3b)ノイズキ
ャンセラで発生する処理遅延に応じた過去の受信信号系
列を保持する遅延補償用受信信号保持手段と、(3c)
第1の動作モードのときに、信号選択手段で選択された
ノイズキャンセラの出力信号と遅延補償用受信信号保持
手段に保持されている過去の受信信号系列とを利用して
フィルタ係数を更新し、第2の動作モードのときに、信
号選択手段で選択されたノイズキャンセラへの入力信号
と疑似エコー形成用受信信号保持手段に保持されている
受信信号系列とを利用してフィルタ係数を更新するフィ
ルタ係数更新手段と、(3d)疑似エコー形成用受信信
号保持手段に保持されている受信信号系列と、その時点
でのフィルタ係数とに基づいて疑似エコー信号を形成す
る疑似エコー形成手段とを有することを特徴とする。
【0022】第1及び第2の本発明共に、上記構成とす
ることにより、フィルタ係数の更新する信号間出時間軸
上の矛盾が生じず、エコー成分を安定して良好に除去す
ることができるようになる。
【0023】
【発明の実施の形態】
(A)第1の実施形態 以下、本発明によるエコー・雑音成分除去装置の第1の
実施形態を図面を参照しながら詳述する。
【0024】ここで、図1は、この第1の実施形態のエ
コー・雑音成分除去装置の全体構成を示すブロック図で
ある。
【0025】図1において、第1の実施形態のエコー・
雑音成分除去装置は、受信入力端子1、ディジタル/ア
ナログ変換器2、スピーカ3、マイクロホン4、アナロ
グ/ディジタル変換器5、エコーキャンセラ6、送信出
力端子14及びノイズキャンセラ15からなる。エコー
キャンセラ6は、ダブルトーク検出器7、適応フイルタ
8及び加算器9を有する。適応フイルタ8は、係数レジ
スタ10、積和演算器11、遅延補償レジスタ12、受
信信号保持レジスタ13及び係数更新制御器16からな
る。
【0026】図3は、適応フイルタ8をより詳細に示す
ブロック図である。図3において、適応フイルタ8は、
受信信号入力線300、保持レジスタ13を構成してい
るm−1個の縦続接続されている遅延素子(ラッチ素
子;図3ではDで示している)301(1)〜301
(m−1)と、遅延補償レジスタ12を構成しているd
個の遅延素子(ラッチ素子)301(m)〜301(d
+m−1)と、係数レジスタ10と、積和演算器11を
構成している乗算器群302及び加算器群303と、係
数更新制御器16を構成している係数更新部305、除
算器306及びパワー計算器307とから構成されてい
る。
【0027】受信入力端子1からは、ディジタル信号
(例えば、サンプリング周波数は8kHz)でなる受信
信号X(n)が入力される。
【0028】ディジタル/アナログ変換器2は、受信信
号X(n)をアナログ信号に変換してスピーカ3に与える
ものであり、スピーカ3はそのアナログ信号を発音出力
するものである。スピーカ3から発音出力された音声の
一部が、音響経路(エコーパス)を介してマイクロホン
4にエコーEとして回り込む。
【0029】マイクロホン4は、話者が発声した音声S
を電気信号に変換するものであるが、背景雑音Nやエコ
ーEをも電気信号に変換するものである。アナログ/デ
ィジタル変換器5は、マイクロホン4からの電気信号
(送信信号)をディジタル信号Y(n)に変換するもので
ある。ここで、送信信号Y(n)は、(3)式に示すよう
に、本来の音声成分S(n)、エコー成分E(n)、及び、背
景雑音成分N(n)の和で表すことができる。
【0030】 Y(n)=S(n)+E(n)+N(n) …(3) エコーキャンセラ6は、受信信号X(n)から送信信号Y
(n)に含まれているエコー成分E(n)を推定して疑似エコ
ー信号E’(n)を形成して、送信信号Y(n)に含まれてい
るエコー成分を除去するものである。エコー成分が除去
された送信信号Er1(n)は、(4)式に示すように表
すことができる。
【0031】 Er1(n)=Y(n)−E’(n) =S(n)+E(n)+N(n)−E’(n) ≒S(n)+N(n) …(4) ノイズキャンセラ15は、エコー成分が除去された送信
信号Er1(n)に含まれている背景雑音成分N(n)を推定
してその推定値N’(n)を送信信号Er1(n)から除去す
るものである。この第1の実施形態の場合、ノイズキャ
ンセラ15としては、背景雑音の除去精度が高いフレー
ム処理でのノイズキャンセラが適用されている。このノ
イズキャンセラ15から出力された送信信号Er2(n)
が送信出力端子14から相手端末側に向けて送信され
る。
【0032】ノイズキャンセラ15としては、公知の
「周波数減算法」、「フィルタバンク法」、「適応フィ
ルタ法」などのフレーム処理を基本としたものであれ
ば、処理遅延の大小によらず、どのようなものでも良い
ので、ここでは詳細構成の図示及び説明を省略する。
【0033】ノイズキャンセラ15からの出力信号Er
2(n)には、当該ノイズキャンセラ15の処理遅延dが
生じているので、この出力信号Er2(n)は、(5)式
に示すことができる。(5)式におけるZd{x}は値
xを時間dだけ遅延させることを表している遅延演算子
であり、ノイズキャンセラ15で発生する処理遅延dを
加える演算子である。
【0034】 Er2(n-d)=Zd{S(n)+N(n)−N’(n)}≒S(n-d) …( 5) 次に、エコーキャンセラ6内の各構成要素について、順
次、その機能を説明する。
【0035】ダブルトーク検出器7には、受信信号X
(n)、送信信号Y(n)、エコー成分除去後の送信信号Er
1(n)が入力されており、ダブルトーク検出器7は、適
応フイルタ8で係数更新動作を実行させるか否かを決定
してその決定情報を適応フイルタ8に与えると共に、ノ
イズキャンセラ15で背景雑音の更新動作を実行させる
か否かを決定してその決定情報をノイズキャンセラ15
に与えるものである。
【0036】例えば、ダブルトーク検出器7はまず、受
信信号X(n)とエコー成分除去後の送信信号Er1(n)と
のパワー比を、エコー減衰量ACOMとして計算する。
【0037】エユー減衰量ACOMは、送信信号Y(n)
中に音声成分S(n)が混入し始めると急激に劣化するの
で、ダブルトーク検出器7は、エコー減衰量ACOMが
予め定められた閾値THdを下回り、かつ、送信信号Y
(n)のパワーが予め定められた閾値Dyを超過している
ときに、ダブルトーク状態と判定し、ノイズキャンセラ
15には背景雑音更新計算停止信号を出力し、適応フイ
ルタ8には係数更新停止信号を出力する。
【0038】また、ダブルトーク検出器7は、エコー減
衰量ACOMが予め定められた閾値THdを下回り、か
つ、送信信号Y(n)のパワーが予め定められた閾値Dy
を下回ったときに、エコーパスの解放(マイクロホン4
又はスピーカ3の断線)とみて、適応フイルタ8の係数
を0に向かわせるよう更新させ、ノイズキャンセラ15
の背景雑音推定値を0にクリアして疑似背景雑音だけが
送信信号にならないようにする。
【0039】さらに、ダブルトーク検出器7は、エコー
減衰量ACOMが予め定められた閾値THdより大き
く、かつ、受信信号X(n)のパワーが予め定めた閾値T
Hstより大きいときは、シングルトーク状態として、
適応フイルタ8の係数の更新とノイズキャンセラ15の
背景雑音推定を実行させる。
【0040】さらにまた、ダブルトーク検出器7は、受
信信号X(n)のパワーが予め定められた閾値THstよ
り小さく、送信信号Y(n)のパワーが予め定められた閾
値Dyを超過しているときには、送話者信号だけが存在
しているとして、適応フィルタ8の適応動作を停止する
制御を行い、ノイズキャンセラ15に対しては背景雑音
の除去を実行させるように制御する。
【0041】なお、ダブルトーク検出器7に対して、エ
コー除去後の送信信号Er1(n)に代えて、背景雑音除
去後の送信信号Er2(n-d)を入力させて、同様な判断
を実行させるようにしても良い。また、送信信号と受信
信号の「パワー比」ではなく、「パワー差」を用いて制
御を実行するダブルトーク検出器7を適用しても良く、
「パワー」の代わりに「レベル」を用いて制御するダブ
ルトーク検出器7を適用しても良い。要するに、上記で
詳述した方法以外でも、送話信号のみの存在、受話信号
のみの存在(シングルトーク)、ダブルトーク、エコー
パス解放等が判定できればよく、上記の方法に限定され
るものではない。
【0042】この第1の実施形態の場合、ダブルトーク
検出器7は、ダブルトーク状態を検出した場合、再びシ
ングルトークに状態が変化しても、ノイズキャンセラ1
5における処理遅延に相当する時間だけノイズキャンセ
ラ15の背景雑音適応動作を凍結するように制御する。
これは、この検出時点以降、ノイズキャンセラ15の処
理遅延に要する時間の間では、ノイズキャンセラ15が
ダブルトーク状態での送信信号のサンプル値で動作して
いることを考慮したためである。
【0043】加算器9は、送信信号Y(n)から、適応フ
イルタ8が形成した疑似エコー信号E’(n)を減算する
ことで、送信信号Y(n)におけるエコー成分を除去する
ものである。
【0044】適応フィルタ8は、係数の更新が許容され
ているときにフイルタ係数を更新させるものであり、ま
た、各時刻において、受信信号X(n)及びそのときのフ
イルタ係数に基づいて、疑似エコー信号E’(n)を形成
するものである。
【0045】適応フィルタ8の内部の構成要素について
は、図1より詳細に示している図3を用いて説明する。
受信信号X(n)は、遅延素子群301(301(1)
〜301(d+m+1))に入力される。受信信号保持
レジスタ13を構成している入力段側からのm−1個の
遅延素子301(1)〜301(m−1)は、疑似エコ
ー信号E’(n)の形成に供するm個の受信信号サンプル
X0(n)(=X(n))、X1(n)、…、Xm-1(n)を並列的に
取り出せるようにしたものである。係数レジスタ10
は、その時刻nでのm個のフイルタ係数h0(n)、h1
(n)、…、hm-1(n)を保持しているものである。乗算器
群302は、受信信号サンプルXj(n)(jは1〜m−
1)と、対応するフイルタ係数hj(n)とを乗算するもの
である。加算器群303は、乗算器群302の各乗算結
果の総和を求めるものである。この総和値は、(6)式
で表されるその時刻nでの疑似エコー信号E’(n)にな
っている。なお、(6)式における総和Σは、jが0〜
m−1についてである。
【0046】 E’(n)=ΣXj(n)・hj(n) …(6) 遅延補償レジスタ12を構成している入力段側から遠い
方のd個の遅延素子301(m)〜301(d+m−
1)は、疑似エコー信号E’(n)の形成には既に使用さ
れなくなったd個の受信信号サンプルXm(n)〜Xd+m-1
(n)を保持しているものであり、そのうちの古い方から
数えてm個の受信信号サンプルXd(n)〜Xd+m-1(n)が、
ノイズキャンセラ15の処理遅延を補償するために並列
に取り出される。このm個の受信信号サンプルXd(n)〜
Xd+m-1(n)は、パワー計算器307及び除算器306に
与えられる。
【0047】パワー計算器307は、(7)式に示すよ
うに、遅延補償に供する期間での受信信号パワーP(n)
を計算し、その受信信号パワーP(n)を除算器306に
与えるものである。なお、(7)式における総和Σは、
iがd〜d+m−1についてである。
【0048】 P(n)=ΣXi(n)・Xi(n) …(7) 除算器306は、(8)式に示すように、遅延補償レジ
スタ12(遅延素子301(m)〜301(d+m−
1))からのm個の受信信号サンプルXi(n)(iはd〜
d+m−1)をそれぞれ、受信信号パワーP(n)で除
算して正規化すると共に、そのサンプルでの時間軸をず
らして遅延補償するものである。このような正規化及び
時間軸移動がなされた受信信号サンプルPXj(n)(jは
上述したjと同じものであってi−dに等しく、0〜m
−1である)が係数更新部305に出力される。
【0049】 PXj(n)=Xi(n)/P(n) …(8) 受信信号サンプルPXj(n)は、時間軸が処理遅延dを与
えるようにずらされたものであるので、その時刻nでノ
イズキャンセラ15から出力されている処理遅延dを有
する背景雑音除去後の送信信号Er2(n-d)と時間軸が
一致しているものとなる。
【0050】係数更新部305は、(9)式に示すよう
に、正規化及び時間軸移動がなされた受信信号サンプル
PXj(n)、及び、ノイズキャンセラ15からの背景雑音
除去後の送信信号Er2(n)を用いて、フイルタ係数hj
(n)を更新して係数レジスタ10に設定し直すものであ
る。
【0051】 hj+1(n)=hj(n)+α・PXj(n)・Er2(n-d) …(9 ) 上述したように、時間軸が移動された受信信号サンプル
PXj(n)と、その時刻nでノイズキャンセラ15から出
力されている処理遅延dを有する背景雑音除去後の送信
信号Er2(n-d)とは、時間軸のタイミングが一致して
いるので、(9)式に従って、フイルタ係数hj(n)を更
新した場合には、そのフイルタ係数hj(n)はエコーパス
の伝達特性を良く反映したものとなっており、エコーキ
ャンセラ6の状態を良く収束させることができる。
【0052】なお、時間軸が移動された受信信号サンプ
ルPXj(n)と、その時刻nでノイズキャンセラ15から
出力されている処理遅延dを有する背景雑音除去後の送
信信号Er2(n-d)とが、時間軸のタイミングが一致し
ていることは、時刻nでの受信信号サンプルXi(n)(=
Xd(n)〜Xd+m-1(n))がそれぞれ、それよりdだけ前の
時刻n−dの受信信号サンプルXj(n-d)(=X0(n-d)〜
Xm-1(n-d))と等しいことからも理解することができ
る。
【0053】参考までに、このことを考慮して、(7)
式〜(9)式を書き直したものをそれぞれ、(10)式
〜(12)式に示す。
【0054】 P(n)=ΣXj(n-d)・Xj(n-d) …(10 ) PXj(n)=Xj(n-d)/P(n) …(11 ) hj+1(n)=hj(n)+α・PXj(n)・Er2(n-d) =hj(n)+α・{Xj(n-d)/ΣXj(n-d)・Xj(n-d)}・Er2(n-d ) …(12) 次に、上述したような機能を有する各部から構成されて
いる第1の実施形態のエコー・雑音成分除去装置の動作
を説明する。
【0055】受信入力端子1から受信信号X(n)が入力
されると、これが、ディジタル/アナログ変換器2にお
いて、アナログ信号に変換されてスピーカ3に与えら
れ、スピーカ3から発音出力される。
【0056】一方、送話者が発声した音声Sは、スピー
カ3から発音出力されてエコーパスを介したエコーE
や、背景雑音Nなどと同様に、マイクロホン4によって
捕捉されて電気信号(送信信号)に変換され、さらに、
アナログ/ディジタル変換器5によって、ディジタル信
号Y(n)に変換される。
【0057】この送信信号Y(n)は、エコーキャンセラ
6に与えられ、エコーキャンセラ6において、送信信号
Y(n)からエコーキャンセラ6が形成した疑似エコー信
号E’(n)が減算されることにより、送信信号Y(n)に含
まれているエコー成分が除去される。
【0058】エコー成分が除去された送信信号Er1
(n)は、ノイズキャンセラ15に与えられ、ノイズキャ
ンセラ15において、エコー成分が除去された送信信号
Er1(n)に含まれている背景雑音成分N(n)を推定さ
れ、送信信号Er1(n)からその推定値N’(n)を減算す
ることにより、背景雑音成分も除去される。そして、こ
のノイズキャンセラ15から出力された送信信号Er2
(n)が送信出力端子14から相手端末側に向けて送信さ
れると共に、エコーキャンセラ6にフィルタ係数hj(n)
の更新のために与えられる。
【0059】エコーキャンセラ6の内部においては、以
下に詳述するような動作が実行される。
【0060】受信信号X(n)、送信信号Y(n)及びエコー
成分除去後の送信信号Er1(n)がダブルトーク検出器
7に入力され、このダブルトーク検出器7において、適
応フイルタ8で係数更新動作を実行させるか否かや、ノ
イズキャンセラ15で背景雑音の更新動作を実行させる
か否かが決定されてその決定情報が適応フィルタ8やノ
イズキャンセラ15に与えられ、適応フイルタ8やノイ
ズキャンセラ15においては、この決定情報に従って、
フィルタ係数や背景雑音の更新動作が適宜実行される。
【0061】適応フィルタ8においては、ダブルトーク
検出器7によってフィルタ係数の更新が許容されている
ときにフイルタ係数が更新され、また、各時刻におい
て、受信信号X(n)及びそのときのフイルタ係数に基づ
いて、疑似エコー信号E’(n)が形成される。この疑似
エコー信号E’(n)が加算器9に与えられ、この加算器
9によって、上述したように、送信信号Y(n)から疑似
エコー信号E’(n)が減算されて、送信信号Y(n)におけ
るエコー成分が除去される。
【0062】適応フィルタ8において、受信信号X
(n)は、遅延素子群301(301(1)〜301
(d+m+1))に入力される。
【0063】入力段側(最新側)からのm−1個の遅延
素子301(1)〜301(m−1)の機能により、並
列に取り出されたm個の受信信号サンプルX0(n)(=X
(n))、X1(n)、…、Xm-1(n)は、乗算器群302に与
えられ、その時刻nで、係数レジスタ10に設定されて
いるm個のフイルタ係数h0(n)、h1(n)、…、hm-1(n)
の対応するものと乗算され、さらに、加算器群303に
よって、各乗算結果の総和が求められて、その時刻nで
の疑似エコー信号E’(n)が形成され、上述した加算器
9に与えられる。
【0064】一方、遅延補償レジスタ12を構成してい
るd個の遅延素子301(m)〜301(d+m−1)
にラッチされているd個の受信信号サンプルXm(n)〜X
d+m-1(n)中のより古い方のm個の受信信号サンプルXd
(n)〜Xd+m-1(n)が、並列的に取り出されて、パワー計
算器307及び除算器306に与えられる。
【0065】パワー計算器307において、このm個の
受信信号サンプルXd(n)〜Xd+m-1(n)に基づいて、遅延
補償に供する期間での受信信号パワーP(n)が計算され
て除算器306に与えられる。
【0066】遅延補償レジスタ12から並列に出力され
たm個の受信信号サンプルXd(n)〜Xd+m-1(n)はそれぞ
れ、除算器306において、受信信号パワーP(n)で
除算されて正規化されると共に、そのサンプルでの時間
軸が、ノイズキャンセラ15での処理遅延に相当する時
間だけずらされる。
【0067】このような正規化及び時間軸移動がなされ
た後の受信信号サンプルPXj(n)は、係数更新部305
に与えられ、上述した(9)式に従って、正規化及び時
間軸移動がなされた受信信号サンプルPXj(n)、及び、
ノイズキャンセラ15からの背景雑音除去後の送信信号
Er2(n)が用いられて、フイルタ係数hj(n)が更新さ
れて係数レジスタ10に設定し直される。なお、係数更
新部305が係数更新を実行する期間は、ダブルトーク
検出器7によって指示された期間である。
【0068】上述した第1の実施形態のエコー・雑音成
分除去装置によれば、以下の効果を奏することができ
る。
【0069】すなわち、ノイズキャンセラ15からの出
力信号を適応フィルタ8のフィルタ係数の更新に用いる
に際して、ノイズキャンセラ15で発生する処理遅延を
補償するように受信信号サンプルを処理してから、適応
フィルタ8のフィルタ係数の更新を行うようにしたの
で、フィルタ係数の更新に用いる信号間で時間軸上の矛
盾がなく、処理遅延が大きいノイズキャンセラ15をエ
コーキャンセラ6の後段に実装しても、エコーキャンセ
ラ6の収束特性が一切劣化せず、ノイズキャンセラ15
によるノイズ打ち消し量も優れたものとなる。
【0070】ここで、適応フィルタ8での疑似エコー信
号の作成自体は、遅延補償前の受信信号サンプルを用い
て行っているので、疑似エコー信号と、送信信号におけ
るエコー成分との時間軸が矛盾することはない。
【0071】なお、フィルタ係数の更新に用いる受信信
号サンプルが、疑似エコー信号の形成に用いる受信信号
サンプルより、ノイズキャンセラ15の処理遅延分だけ
過去のものであるようになっていても問題となることは
ない。すなわち、ノイズキャンセラ15の処理遅延を発
生させるフレームの長さは、背景雑音が変化しないとみ
なせる期間を考慮して定められており、このような期間
では、エコーパスの特性(フィルタ係数の値に対応す
る)も一定とみなせることができ、その結果、フィルタ
係数の更新に用いる受信信号サンプルと、疑似エコー信
号の形成に用いる受信信号サンプルとの時間差は問題と
ならない。
【0072】図4は、計算機シミュレーションの結果を
示すものであり、上述した第1の実施形態の効果がこの
シミュレーション結果で確認することができる。
【0073】図4において、縦軸はエコー減衰量、横軸
はシミュレーション繰り返し数であり、1回の繰り返し
は1/8000秒に相当する。このシミュレーション
は、エコーパス(スピーカ、マイク間空間伝達関数)で
の減衰を15dBに設定し、背景雑音Nには自動車走行
雑音を適用し、受信信号Xがガウスノイズ信号(白色信
号)として行っている。また、エコー対背景雑音比は1
5dBの設定であり、ノイズキャンセラ15には256
サンプルのフレーム処理を行う、公知の「周波数減算
法」に従うものを使用した。ノイズキャンセラ15のノ
イズ除去効果の確認が容易なように除去量を15dB程
度となるように設定した。
【0074】この設定では、エコー対ノイズ比15dB
に対し、ノイズキャンセラ15によってさらに15dB
程度のノイズ低減が行われるので、結局エコー対ノイズ
比は30dB程度に改善される設定になっている。
【0075】これにエコーパスの減衰量が単純に加算さ
れる。つまり、前述した学習同定法では既に公知のよう
に、エコー対ノイズ比程度のエコー減衰量が得られるこ
とが広くしられている。従って、この実施形態によれ
ば、ノイズキャンセラ15を動作させたときは45dB
のエコー減衰量が、また、ノイズキャンセラ15を停止
した場合でも30dB程度のエコー減衰量が期待でき
る。
【0076】しかるに、図4から明らかなように、従来
の技術では、ノイズキャンセラ15の処理遅延の影響を
考慮していないために、本来得られるはずのエコー減衰
量である15dBを得ることができないだけでなく、エ
コー除去特性が逆に徐々に劣化していっている。これに
対して、第1の実施形態においては、期待通り、ノイズ
キャンセラ15を動作させて45dB程度のエコー減衰
量が実現でき、ノイズキャンセラ15を停止させたとし
ても(この場合は実施形態の要件ではないが)30dB
程度のエコー減衰量が実現できていることが確認でき
る。
【0077】すなわち、たとえ大きな処理遅延が発生す
るノイズキャンセラ15からの出力信号を、エコーキャ
ンセラ6の適応フィルタ8のフィルタ係数の更新に用い
たしても、エコーキャンセラ6を正しく収束させること
ができるようになり、ノイズキャンセラ15の方式を限
定することなく、広く背景雑音を減衰させることがで
き、ノイズキャンセラ15によって背景雑音を打ち消し
た後に残った微少なエコー残差を適応フィルタ8の係数
更新に用いることができるため、エコー減衰量も優れた
ものとなる。
【0078】(B)第2の実施形態 次に、本発明によるエコー・雑音成分除去装置の第2の
実施形態を図面を参照しながら詳述する。
【0079】上述した第1の実施形態は、エコー残差の
情報をフィルタ係数の更新に反映させるために用いる信
号が、常時、ノイズキャンセラ15の出力信号であるも
のであったが、この第2の実施形態は、場合によって
は、エコー残差の情報をフィルタ係数の更新に反映させ
るために用いる信号として、ノイズキャンセラ15への
入力信号(言い換えると、エコーキャンセラ6の出力信
号)をも適用し得るようにしたものである。
【0080】図5は、この第2の実施形態のエコー・雑
音成分除去装置の全体構成を示すブロック図であり、上
述した第1の実施形態に係る図1との同一、対応部分に
は同一符号を付して示している。また、図6は、第2の
実施形態の適応フィルタ8の詳細構成を示すものであ
り、上述した第2の実施形態に係る図3との同一、対応
部分には同一符号を付して示している。
【0081】図5において、この第2の実施形態は、概
略構成で第1の実施形態の構成と比較した場合には(適
応フィルタ8の内部詳細構成の相違を除けば)、2入力
1出力構成の信号切替スイッチ20が設けられている点
が、第1の実施形態と異なっている。
【0082】このスイッチ20の一方の入力端子には、
ノイズキャンセラ15の出力信号Er2(n)が与えられ
ており、他方の入力端子には、ノイズキャンセラ15へ
の入力信号Er1(n)が与えられている。信号線の図示
は省略しているが、スイッチ20は、ダブルトーク検出
器7からのスイッチ制御信号(更新モード指示信号)に
応じて、いずれかの入力信号Er2(n)又はEr1(n)を
選択して適応フィルタ8にフィルタ係数の更新のための
信号として与えるものである。
【0083】上述のように、しかも詳細は後述するよう
に、この第2の実施形態のダブルトーク検出器7は、第
1の実施形態と同様な機能に加えて、エコー残差の情報
をフィルタ係数の更新に反映させるために用いる信号と
して、信号Er2(n)及びEr1(n)のいずれを用いるか
を決定する機能をも担っている。
【0084】以下では、ノイズキャンセラ15の出力信
号Er2(n)をフィルタ係数の更新に用いる動作モード
を第1の更新モードと呼び、ノイズキャンセラ15への
入力信号Er1(n)をフィルタ係数の更新に用いる動作
モードを第2の更新モードと呼ぶ。
【0085】図6において、第2の実施形態の適応フイ
ルタ8の詳細構成が、第1の実施形態の適応フイルタ8
の詳細構成と異なる点は、4種類のスイッチ群500、
501、502及び503を有する点、除算器306や
パワー計算器307が第1又は第2の更新モードによっ
て、計算に供する受信信号サンプルを代えている点であ
る。4種類のスイッチ群500、501、502及び5
03にも、ダブルトーク検出器7からスイッチ制御信号
(更新モード指示信号)が与えられ、これらのスイッチ
群500、501、502及び503は、上述したスイ
ッチ20をも含めて、連動して切り替わるものである。
【0086】スイッチ群(m個のスイッチでなる)50
0は、第1の更新モードでは開放しており、第2の更新
モードでは閉成して、疑似エコー信号E’(n)の直接の
作成に係るm個の受信信号サンプルX0(n)(=X(n))
〜Xm-1(n)をパワー計算器307に入力させるものであ
る。
【0087】また、スイッチ群(m個のスイッチでな
る)502は、第1の更新モードでは開放しており、第
2の更新モードでは閉成して、疑似エコー信号E’(n)
の直接の作成に係るm個の受信信号サンプルX0(n)(=
X(n))〜Xm-1(n)を除算器306に入力させるもので
ある。
【0088】さらに、スイッチ群(m個のスイッチでな
る)501は、第2の更新モードでは開放しており、第
1の更新モードでは閉成して、古い側のm個の受信信号
サンプルXd(n)〜Xd+m-1(n)をパワー計算器307に入
力させるものである。
【0089】さらにまた、スイッチ群(m個のスイッチ
でなる)503は、第2の更新モードでは開放してお
り、第1の更新モードでは閉成して、古い側のm個の受
信信号サンプルXd(n)〜Xd+m-1(n)を除算器306に入
力させるものである。
【0090】この第2の実施形態のパワー計算器307
は、第1の更新モードでは、スイッチ群(m個のスイッ
チでなる)501を介して与えられるm個の受信信号サ
ンプルXd(n)〜Xd+m-1(n)に基づいて、受信信号パワー
P(n)を計算し、第2の更新モードでは、スイッチ群
(m個のスイッチでなる)500を介して与えられるm
個の受信信号サンプルX0(n)(=X(n))〜Xm-1(n)に
基づいて、受信信号パワーP(n)を計算する。
【0091】この第2の実施形態の除算器306は、第
1の更新モードでは、スイッチ群(m個のスイッチでな
る)503を介して与えられるm個の受信信号サンプル
Xd(n)〜Xd+m-1(n)に対して、受信信号パワーP(n)を
用いた正規化を行い、第2の更新モードでは、スイッチ
群(m個のスイッチでなる)502を介して与えられる
m個の受信信号サンプルX0(n)(=X(n))〜Xm-1(n)
に対して、受信信号パワーP(n)を用いた正規化を行
う。第2の実施形態の除算器306は、第1の更新モー
ドでは、第1の実施形態で説明したと同様なノイズキャ
ンセラ15の処理遅延を考慮した時間軸の移動をも行
う。
【0092】従って、ノイズキャンセラ15の出力信号
Er2(n)をフィルタ係数の更新に用いる第1の更新モ
ードでは、適応フィルタ8は、第1の実施形態と同一の
フィルタ係数の更新動作を実行する。従って、第1の更
新モードでの更新動作自体の説明は省略する。
【0093】これに対して、ノイズキャンセラ15への
入力信号Er1(n)をフィルタ係数の更新に用いる第2
の更新モードでは、適応フィルタ8は、スイッチ群50
0〜503の切替えによって、ノイズキャンセラ15へ
の入力信号Er1(n)と時間軸が一致している受信信号
サンプルX0(n)(=X(n))〜Xm-1(n)に基づいたフィ
ルタ係数の更新動作を実行する。第2の更新モードの更
新動作は、第1の更新モードと比較して使用する信号が
異なっているが、ほぼ同様であるので、第2の更新モー
ドでの更新動作自体の詳細説明は省略し、更新動作に係
る演算式だけを記載する。
【0094】第2の更新モードにおけるパワー計算器3
07、除算器306、係数更新部305の処理をそれぞ
れ式で表すと、(13)式、(14)式、(15)式に
示す通りである。
【0095】 P(n)=ΣXj(n)・Xj(n) …(13) PXj(n)=Xj(n)/P(n) …(14) hj+1(n)=hj(n)+α・PXj(n)・Er1(n) …(15 ) 上述から明らかなように、第1及び第2の更新モードの
いずれの場合でも、フィルタ係数の更新に用いる信号間
で時間軸上の矛盾が生じることはない。
【0096】以上のように、フィルタ係数の更新動作自
体は、第1及び第2の更新モードで、用いる信号が異な
るだけでほぼ同様である。
【0097】この第2の実施形態の場合、第1の更新モ
ード及び第2の更新モードのいずれを選択するかが重要
であり、以下では、ダブルトーク検出器7が実行する更
新モード決定動作について詳述する。
【0098】ダブルトーク検出器7は、初期状態では、
第1の更新モードに設定する。上述したように、このと
きには、第1の実施形態と同様な更新動作が実行され
る。
【0099】ダブルトーク検出器7は、初期状態以降で
は、常時、背景雑音除去処理が必要であるほどの背景雑
音がない小ノイズ状態か否かを監視する。この監視は、
受信信号X(n)とエコー成分除去後の送信信号Er1
(n)とに基づいて、エコー減衰量を計算し、このエコ
ー減衰量を予め定められた閾値TH1(例えば、45d
B)と大小比較することで行う。エコー減衰量が閾値T
H1を超過した場合には、背景雑音除去処理が必要であ
るほどの背景雑音がない小ノイズ状態と判定して、動作
に用いる消費電力の節約(例えば携帯端末であれば、逓
消費電力の要求は非常に大きい)、処理量の節減、ノイ
ズキャンセラ15で生じている処理遅延の削除などを目
的に第2の更新モードに設定する。
【0100】なお、この第2の更新モードでは、ノイズ
キャンセラ15部分の処理を無処理に設定し、エコーキ
ャンセラ6からの出力信号Er1(n)をそのまま通過さ
せるようにする。ここで、第2の更新モードにおいて、
ノイズキャンセラ15を通過させることに伴う遅延をも
削除するように、例えば、図示しないスイッチによるノ
イズキャンセラ15を迂回する経路を設けて、送信信号
出力端子14にエコーキャンセラ6からの出力信号Er
1(n)を直接出力するようにしても良い。
【0101】この第2の更新モードに設定されている状
態において、エコー減衰量が閾値TH1を下回るように
なると、再び、第1の更新モードに設定する。
【0102】上記説明では、ダブルトーク検出器7がモ
ード決定のために用いる信号がX(n)及びEr1(n)であ
ったが、信号X(n)及びEr2(n)を用いてモード決定を
行うようにしても良い。また、単に信号Er1(n)のレ
ベルを閾値と比較してモード決定を行うようにしても良
い。
【0103】この第2の実施形態のエコー・雑音成分除
去装置によっても、第1の実施形態と同様な効果を奏す
ることができる。
【0104】これに加えて、第2の実施形態のエコー・
雑音成分除去装置によれば、背景雑音がかなり小さいと
きには、ノイズキャンセラ15が存在しないと同様な状
態で、当該装置を動作させるようにしたので、電力消費
量が小さい効率的で音質の優れた装置を実現することが
できる。
【0105】(C)他の実施形態 上記実施形態においては、ノイズキャンセラ15として
フレーム処理を基本として処理するものを示したが、フ
レーム処理を非今都市内ものであっても、処理遅延が生
じるノイズキャンセラを適用している場合には、本発明
を適用することができる。
【0106】また、上記実施形態においては、遅延補償
レジスタ12及び保持レジスタ13を遅延素子の縦続接
続によって連続的に構成したものを示したが、別個独立
に構成するようにしても良い。
【0107】さらに、上記第1の実施形態においては、
また、第2の実施形態の第2の更新モードでは、受信信
号パワーを遅延補償された受信信号サンプルから計算す
るものを示したが、受信信号パワーの変化は緩やかであ
るので、保持レジスタ13に保持されている受信信号サ
ンプルから計算するようにしても良い。
【0108】さらにまた、上記実施形態においては、最
小自乗法をベースとした学習同定法のアルゴリズムに従
って、フィルタ係数を更新するものを示したが、他のア
ルゴリズムに従うものであっても本発明を適用すること
ができる。すなわち、エコー残差の情報を有する信号と
してノイズキャンセラの出力信号を利用し、この信号と
受信信号サンプルとからフィルタ係数を更新するもので
あれば、本発明を適用することができる。
【0109】
【発明の効果】以上のように、本発明のエコー・雑音成
分除去装置によれば、ノイズキャンセラで発生する処理
遅延に応じた過去の受信信号系列を保持する遅延補償用
受信信号保持手段を設けてその保持サンプルをフィルタ
係数に利用するようにしたので、ノイズキャンセラの出
力信号を適応フィルタのフィルタ係数の更新に用いる場
合であっても、他のフィルタ係数の更新に用いる信号と
の時間軸上の矛盾が生じず、その結果、エコー成分を安
定かつ良好に除去することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施形態の全体構成を示すブロック図で
ある。
【図2】従来の全体構成を示すブロック図である。
【図3】第1の実施形態の適応フィルタの詳細構成を示
すブロック図である。
【図4】第1の実施形態の効果の説明図である。
【図5】第2の実施形態の全体構成を示すブロック図で
ある。
【図6】第2の実施形態の適応フィルタの詳細構成を示
すブロック図である。
【符号の説明】
6…エコーキャンセラ、7…ダブルトーク検出器、8…
適応フィルタ、9…加算器、10…係数レジスタ、11
…積和演算器、12…遅延補償レジスタ、13…受信信
号保持レジスタ、15…ノイズキャンセラ、16…係数
更新制御器。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 疑似エコー信号を形成する適応フィルタ
    を有して送信信号に含まれているエコー成分を除去する
    エコーキャンセラと、送信信号に含まれている背景雑音
    成分を除去するノイズキャンセラとを、音声送信経路上
    にこの順で有し、上記ノイズキャンセラの出力信号を上
    記適応フィルタのフィルタ係数の更新のための信号とし
    て利用するエコー・雑音成分除去装置において、 上記適応フィルタが、 入力されてきた受信信号系列を疑似エコー信号を形成さ
    せるために保持する疑似エコー形成用受信信号保持手段
    と、 上記ノイズキャンセラで発生する処理遅延に応じた過去
    の受信信号系列を保持する遅延補償用受信信号保持手段
    と、 上記ノイズキャンセラの出力信号と上記遅延補償用受信
    信号保持手段に保持されている過去の受信信号系列とを
    利用してフィルタ係数を更新するフィルタ係数更新手段
    と、 上記疑似エコー形成用受信信号保持手段に保持されてい
    る受信信号系列と、その時点でのフィルタ係数とに基づ
    いて疑似エコー信号を形成する疑似エコー形成手段とを
    有することを特徴とするエコー・雑音成分除去装置。
  2. 【請求項2】 疑似エコー信号を形成する適応フィルタ
    を有して送信信号に含まれているエコー成分を除去する
    エコーキャンセラと、送信信号に含まれている背景雑音
    成分を除去するノイズキャンセラとを、音声送信経路上
    にこの順で有し、エコー成分の除去処理後の信号を上記
    適応フィルタのフィルタ係数の更新のための信号として
    利用するエコー・雑音成分除去装置において、 背景雑音レベルが上記ノイズキャンセラが十分に機能す
    るレベルにあるか否かを監視して、十分に機能するレベ
    ルのときに第1の動作モードを指示し、背景雑音レベル
    が十分ではないときに第2の動作モードを指示する動作
    モード決定手段と、 第1の動作モードのときに、上記ノイズキャンセラの出
    力信号を選択し、第2の動作モードのときに、上記ノイ
    ズキャンセラへの入力信号を選択して、上記適応フィル
    タのフィルタ係数の更新のための信号として出力する信
    号選択手段とを備えると共に、 上記適応フィルタが、 入力されてきた受信信号系列を疑似エコー信号を形成さ
    せるために保持する疑似エコー形成用受信信号保持手段
    と、 上記ノイズキャンセラで発生する処理遅延に応じた過去
    の受信信号系列を保持する遅延補償用受信信号保持手段
    と、 第1の動作モードのときに、上記信号選択手段で選択さ
    れたノイズキャンセラの出力信号と上記遅延補償用受信
    信号保持手段に保持されている過去の受信信号系列とを
    利用してフィルタ係数を更新し、第2の動作モードのと
    きに、上記信号選択手段で選択されたノイズキャンセラ
    への入力信号と上記疑似エコー形成用受信信号保持手段
    に保持されている受信信号系列とを利用してフィルタ係
    数を更新するフィルタ係数更新手段と、 上記疑似エコー形成用受信信号保持手段に保持されてい
    る受信信号系列と、その時点でのフィルタ係数とに基づ
    いて疑似エコー信号を形成する疑似エコー形成手段とを
    有することを特徴とするエコー・雑音成分除去装置。
  3. 【請求項3】 第2の動作モードのときに、上記ノイズ
    キャンセラが入力された信号をそのまま通過させること
    を特徴とする請求項2に記載のエコー・雑音成分除去装
    置。
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