JPWO2012070670A1 - 信号処理装置、信号処理方法、及び信号処理プログラム - Google Patents
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Abstract
Description
この種の技術に関し、特許文献1には、入力信号に1より小さな抑圧係数を乗算することによって、ノイズを抑圧する方法が開示されており、特許文献2には、推定された雑音を劣化信号から直接減算することによって、雑音を抑圧する方法が開示されている。
以上を踏まえ、本発明は、上述の課題を解決する信号処理技術を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明に係る方法は、第1信号と第2信号とが混在した混在信号を入力し、前記混在信号に含まれる背景音信号を推定し、抑圧結果が前記背景音より小さくならないように抑制しつつ前記第2信号の抑圧を行なう。
上記目的を達成するため、本発明に係るプログラムは、第1信号と第2信号とが混在した混在信号を入力する入力ステップと、前記混在信号に含まれる背景音信号を推定する背景音推定ステップと、抑圧結果が前記背景音より小さくならないように抑制しつつ前記第2信号の抑圧を行なう抑圧ステップと、をコンピュータに実行させる。
(第1実施形態)
本発明の第1実施形態としての信号処理装置100について、図1を用いて説明する。
信号処理装置100は、第1信号と第2信号とが混在した混在信号を処理して前記第2信号を抑圧するための装置である。
図1に示すように、信号処理装置100は、背景音推定部101と抑圧抑制部102と信号抑圧部103とを含む。背景音推定部101は、混在信号に含まれる背景音信号を推定する。抑圧抑制部102は、抑圧結果が前記背景音信号より小さくならないように前記第2信号の抑圧を抑制する。信号抑圧部103は、混在信号を処理して第2信号を抑圧する。
以上の構成により、背景音を残して、より高品質な信号処理を達成できる。
(第2実施形態)
本発明の第2実施形態としての雑音抑圧装置について図2乃至図11を用いて説明する。本実施形態の雑音抑圧装置200は、たとえばデジタルカメラ、ノートパソコン、携帯電話などといった装置の一部としても機能する。しかし、本発明はこれに限定されるものではなく、入力信号から雑音の除去を要求されるあらゆる信号処理装置に適用可能である。
《全体構成》
図2は、雑音抑圧装置200の全体構成を示すブロック図である。図2に示すように、雑音抑圧装置200は、入力端子201と、変換部202と、逆変換部203と出力端子204の他、雑音抑圧部205と雑音推定部206と背景音推定部207と雑音補正部208とを含む。入力端子201には、劣化信号(第1信号としての所望信号と第2信号としての雑音の混在する混在信号)が、サンプル値系列として供給される。入力端子201に供給された劣化信号は、変換部202においてフーリエ変換などの変換を施されて複数の周波数成分に分割される。複数の周波数成分は各周波数ごとに独立に処理される。ここでは、特定の周波数成分に注目して説明を続ける。周波数成分のうち振幅スペクトル220は雑音抑圧部205へ供給され、位相スペクトル230は逆変換部203に供給される。なお、ここでは雑音抑圧部205に振幅スペクトル220が供給されているが、本発明はこれに限定されるものではなく、その二乗に相当するパワースペクトルが雑音抑圧部205に供給されても良い。
雑音推定部206は、変換部202から供給される劣化信号振幅スペクトル220を用いて、雑音を推定し、推定第2信号の一例としての雑音情報250(推定雑音)を生成する。また、背景音推定部207は、変換部202から供給された劣化信号振幅スペクトル220を用いて背景音を推定し、入力(劣化信号振幅スペクトル220)から背景音を減算した値αを雑音補正部208に渡す。そして、雑音補正部208は、周波数ごとにαと雑音情報X1の小さい方を選択して、雑音抑圧部205に供給する。雑音補正部208は、雑音情報が、値α(=入力−背景音)を超えないように調整する。つまり、雑音補正部208は、雑音抑圧結果が背景音よりも小さくならないように、雑音の抑圧程度を抑えめにする。具体的には、雑音補正部208は、α(=入力−背景音)が雑音情報X1よりも小さい場合にはαを雑音抑圧部205に提供し、α(=入力−背景音)が雑音情報X1よりも大きい場合にはX1を雑音抑圧部205に提供する。
背景音推定部207は、逐次背景音の推定を行なって推定背景音を更新する。背景音推定部207は、推定背景音を、劣化信号の振幅を平均して求めることができる。平均化の手法としては、有限サンプル数のスライディング窓を用いた方法や漏れ積分を用いた方法を適用することができる。前者は、信号処理の分野では、有限インパルス応答長フィルタの演算として知られており、フィルタのタップ数がスライディング窓の長さに対応する。有限サンプル数をLとすると、背景音推定部207は、次式で平均値を求めることができる。
背景音推定部207は、背景音の推定を、劣化信号の振幅が背景音推定値に近い(所定倍以内又は所定値差以内の)ときだけ行なうこともできる。背景音推定部207は、背景音推定の初期値を、劣化信号振幅の平均として求めることができる。背景音推定部207は、初期値を得た後は、背景音推定値に近い劣化信号だけを平均化操作に利用する。
補正後の雑音情報260は、雑音抑圧部205に供給されて劣化信号振幅スペクトル220から減算され、強調信号振幅スペクトル240として逆変換部203に供給される。逆変換部203は、変換部202から供給された位相スペクトル230と、強調信号振幅スペクトル240とを合成して逆変換を行い、強調信号として、出力端子204に供給する。
《変換部の構成》
図3は、変換部202の構成を示すブロック図である。図3に示すように、変換部202はフレーム分割部301、窓がけ処理部(windowing unit)302、及びフーリエ変換部303を含む。劣化信号サンプルは、フレーム分割部301に供給され、K/2サンプル毎のフレームに分割される。ここで、Kは偶数とする。フレームに分割された劣化信号サンプルは、窓がけ処理部302に供給され、窓関数(window function)であるw(t)との乗算が行なわれる。第nフレームの入力信号yn(t)(t=0,1,...,K/2−1)に対するw(t)で窓がけ(windowing)された信号は、次式で与えられる。
以後、連続する2フレームの50%をオーバラップして窓がけする場合を例として説明を続ける。窓かけ処理部302は、w(t)として、たとえば、次式に示すハニング窓を用いてもよい。
《逆変換部の構成》
図4は、逆変換部203の構成を示すブロック図である。図4に示すように、逆変換部203は逆フーリエ変換部401、窓がけ処理部402、及び、フレーム合成部403を含む。逆フーリエ変換部401は、雑音抑圧部205から供給された強調信号振幅スペクトル240と変換部202から供給された劣化信号位相スペクトル230とを乗算して、強調信号(以下の式の左辺)を求める。
《雑音推定部の構成》
図5は、図2の雑音推定部206の構成を示すブロック図である。雑音推定部206は、推定雑音計算部501、重み付き劣化音声計算部502、及びカウンタ503から構成される。雑音推定部206に供給された劣化音声パワースペクトルは、推定雑音計算部501、及び重み付き劣化音声計算部502に伝達される。重み付き劣化音声計算部502は、供給された劣化音声パワースペクトルと推定雑音パワースペクトルを用いて重み付き劣化音声パワースペクトルを計算し、推定雑音計算部501に伝達する。推定雑音計算部501は、劣化音声パワースペクトル、重み付き劣化音声パワースペクトル、及びカウンタ503から供給されるカウント値を用いて雑音のパワースペクトルを推定し、推定雑音パワースペクトルとして出力すると同時に、重み付き劣化音声計算部502に帰還する。
図6は、図5に含まれる推定雑音計算部501の構成を示すブロック図である。推定雑音計算部501は、更新判定部601、レジスタ長記憶部602、推定雑音記憶部603、スイッチ604、シフトレジスタ605、加算器606、最小値選択部607、除算部608、カウンタ609を有する。スイッチ604には、重み付き劣化音声パワースペクトルが供給されている。スイッチ604が回路を閉じたときに、重み付き劣化音声パワースペクトルは、シフトレジスタ605に伝達される。シフトレジスタ605は、更新判定部601から供給される制御信号に応じて、内部レジスタの記憶値を隣接レジスタにシフトする。シフトレジスタ長は、後述するレジスタ長記憶部602に記憶されている値に等しい。シフトレジスタ605の全レジスタ出力は、加算器606に供給される。加算器606は、供給された全レジスタ出力を加算して、加算結果を除算部608に伝達する。
一方、更新判定部601には、カウント値、周波数別劣化音声パワースペクトル及び周波数別推定雑音パワースペクトルが供給されている。更新判定部601は、カウント値が予め設定された値に到達するまでは常に″1″を、カウント値が予め設定された値に到達した後は、入力された劣化音声信号が雑音であると判定されたときに″1″を、それ以外のときに″0″を出力し、カウンタ609、スイッチ604、及びシフトレジスタ605に伝達する。スイッチ604は、更新判定部から供給された信号が″1″のときに回路を閉じ、″0″のときに開く。カウンタ609は、更新判定部601から供給された信号が″1″のときにカウント値を増加し、″0″のときには変更しない。シフトレジスタ605は、更新判定部601から供給された信号が″1″のときにスイッチ604から供給される信号サンプルを1サンプル取り込むと同時に、内部レジスタの記憶値を隣接レジスタにシフトする。最小値選択部607には、カウンタ609の出力とレジスタ長記憶部602の出力が供給されている。
最小値選択部607は、供給されたカウント値とレジスタ長のうち、小さい方を選択して、除算部608に伝達する。除算部608は、加算器606から供給された劣化音声パワースペクトルの加算値を、カウント値又はレジスタ長の小さい方の値で除算し、商を周波数別推定雑音パワースペクトルλn(k)として出力する。Bn(k)(n=0,1,...,N−1)をシフトレジスタ605に保存されている劣化音声パワースペクトルのサンプル値とすると、λn(k)は、以下の式で与えられる。
図7は、図6に含まれる更新判定部601の構成を示すブロック図である。更新判定部601は、論理和計算部701、比較部702、704、閾値記憶部705、703、閾値計算部706を有する。図5のカウンタ503から供給されるカウント値は、比較部702に伝達される。閾値記憶部703の出力である閾値も、比較部702に伝達される。比較部702は、供給されたカウント値と閾値を比較し、カウント値が閾値より小さいときに″1″を、カウント値が閾値より大きいときに″0″を、論理和計算部701に伝達する。一方、閾値計算部706は、図6の推定雑音記憶部603から供給される推定雑音パワースペクトルに応じた値を計算し、閾値として閾値記憶部705に出力する。最も簡単な閾値の計算方法は、推定雑音パワースペクトルを定数倍することである。
その他に、閾値計算部706は、高次多項式や非線形関数を用いて閾値を計算することも可能である。閾値記憶部705は、閾値計算部706から出力された閾値を記憶し、1フレーム前に記憶された閾値を比較部704へ出力する。比較部704は、閾値記憶部705から供給される閾値と変換部202から供給される劣化音声パワースペクトルを比較し、劣化音声パワースペクトルが閾値よりも小さければ″1″を、大きければ″0″を論理和計算部701に出力する。すなわち、比較部704は、推定雑音パワースペクトルの大きさをもとに、劣化音声信号が雑音であるか否かを判別している。論理和計算部701は、比較部702の出力値と比較部704の出力値との論理和を計算し、計算結果を図6のスイッチ604、シフトレジスタ605及びカウンタ609に出力する。このように、初期状態や無音区間だけでなく、有音区間でも劣化音声パワーが小さい場合には、更新判定部601は″1″を出力する。すなわち、推定雑音の更新が行われる。閾値の計算は各周波数ごとに行われるため、各周波数ごとに推定雑音の更新を行うことができる。
図8は、重み付き劣化音声計算部502の構成を示すブロック図である。重み付き劣化音声計算部502は、推定雑音記憶部801、周波数別SNR計算部802、非線形処理部804、及び乗算器803を有する。推定雑音記憶部801は、図5の推定雑音計算部501から供給される推定雑音パワースペクトルを記憶し、1フレーム前に記憶された推定雑音パワースペクトルを周波数別SNR計算部802へ出力する。周波数別SNR計算部802は、推定雑音記憶部801から供給される推定雑音パワースペクトルと変換部202から供給される劣化音声パワースペクトルを用いてSNR(Signal−to−Noise Ratio)を周波数帯域ごとに求め、非線形処理部804に出力する。具体的には、周波数別SNR計算部802は、次式にしたがって、供給された劣化音声パワースペクトルを推定雑音パワースペクトルで除算して周波数別SNRγn(k)ハットを求める。ここに、λn−1(k)は1フレーム前に記憶された推定雑音パワースペクトルである。
非線形処理部804は、多重化された入力値それぞれに応じた実数値を出力する、非線形関数を有する。図9に、非線形関数の例を示す。f1を入力値としたとき、図9に示される非線形関数の出力値f2は、以下の式で表わされる。ただし、aとbは任意の実数である。
図8の乗算器803で劣化音声パワースペクトルと乗算される重み係数は、SNRに応じた値になっており、SNRが大きい程、すなわち劣化音声に含まれる音声成分が大きい程、重み係数の値は小さくなる。推定雑音の更新には一般に劣化音声パワースペクトルが用いられる。しかし、本実施の形態では、推定雑音の更新に用いられる劣化音声パワースペクトルに対して、乗算器803がSNRに応じた重みづけを行う。これにより、雑音抑圧装置200は、劣化音声パワースペクトルに含まれる音声成分の影響を小さくすることができ、より精度の高い雑音推定を行うことができる。なお、重み係数の計算に乗算器803が非線形関数を用いた例を示したが、乗算器803は非線形関数以外にも線形関数や高次多項式など、他の形で表されるSNRの関数を用いることも可能である。
以上のように本実施形態の構成によれば、出力信号が背景音よりも小さくならず、不連続性を知覚することのない高品質な信号処理を達成できる。
(第3実施形態)
図10は、本発明の第3実施形態としての雑音抑圧装置1000の概略構成を示すブロック図である。本実施形態に係る雑音抑圧装置1000は、第2実施形態と異なり、背景音推定部1007に雑音抑圧部205の出力がフィードバックされている。
背景音推定部1007は、所望信号の有無に応じて背景音の推定の要否を判定する。つまり、所望信号がないときのみ背景音情報を更新する。これ以外の背景音推定部1007の動作は、第2実施形態の背景音推定で説明した通りであるので、詳細を省略する。
以上により、第2実施形態の効果に加えて、効率的かつ的確に背景音を推定することができる。
(第4実施形態)
図11は、本発明の第4実施形態としての雑音抑圧装置1100の概略構成を示すブロック図である。本実施形態に係る雑音抑圧装置1100は、第2実施形態と異なり、雑音記憶部1106から読出された雑音情報を用いて雑音補正部208での補正が行なわれる。他の構成及び動作は、第2実施形態と同様であるため、同じ構成については同じ符号を付して、詳細な説明を省略する。
雑音記憶部1106は、半導体メモリなどの記憶素子を含み、雑音情報(雑音の特性に関する情報)を記憶している。雑音記憶部1106は、雑音情報として、雑音のスペクトルの形を記憶している。雑音記憶部1106は、スペクトルに加えて、位相の周波数特性、特定の周波数における強弱や時間変化などの特徴量などを記憶しても良い。雑音情報は、その他、統計量(最大、最小、分散、メジアン)などでも良い。スペクトルが1024の周波数成分で表わされている場合、雑音記憶部1106には、1024の振幅(又はパワー)データが記憶されている。雑音記憶部1106に記録された雑音情報250は、雑音補正部208に供給される。
雑音補正部208は、周波数成分ごとに、α(=入力−背景音)と、X2(=記憶雑音)のいずれか小さい方を選択して雑音抑圧部205に出力する。
本実施形態によっても、第2実施形態と同様に、出力信号が背景音よりも小さくならず、不連続性を知覚することのない高品質な信号処理を行なうことができる。
(第5実施形態)
図12は、本発明の第5実施形態としての雑音抑圧装置1200の概略構成を示すブロック図である。本実施形態に係る雑音抑圧装置1200は、第4実施形態と異なり、背景音推定部1007に雑音抑圧部205の出力がフィードバックされている。他の構成及び動作は、第4実施形態と同様であるため、同じ構成については同じ符号を付して、詳細な説明を省略する。
背景音推定部1007は、所望信号がないときのみ背景音情報を更新する。これ以外の背景音推定部1007の動作は、第2実施形態の背景音推定で説明した通りであるので、詳細を省略する。
雑音補正部208は、周波数成分ごとに、α(=入力−背景音)と、X2(=記憶雑音)のいずれか小さい方を選択して雑音抑圧部205に出力する。
以上により、第4実施形態の効果に加えて、効率的かつ的確に背景音を推定することができる。
(第6実施形態)
図13は、本発明の第6実施形態としての雑音抑圧装置1300の概略構成を示すブロック図である。本実施形態に係る雑音抑圧装置1300は、第4実施形態と異なり、雑音記憶部1106からの出力に対して雑音修正部1301で修正を加えた上で雑音補正部208に供給している。他の構成及び動作は、第4実施形態と同様であるため、同じ構成については同じ符号を付して、詳細な説明を省略する。
雑音修正部1301は、雑音抑圧部205から供給された強調信号振幅スペクトル240を受けとり、雑音抑圧結果のフィードバックに応じて雑音を修正する。具体的には、雑音抑圧結果がゼロとなるように、雑音修正情報を更新する。雑音補正部208は、周波数成分ごとに、α(=入力−背景音)と、X3(=修正雑音)のいずれか小さい方を選択して雑音抑圧部205に出力する。
本実施形態によっても、第4実施形態と同様に、出力信号が背景音よりも小さくならず、不連続性を知覚することのない高品質な信号処理を行なうことができ、さらに、抑圧結果に応じて雑音を修正することで、より精度の高い雑音抑圧を実行できる。
なお、本実施形態において、背景音推定部207に雑音抑圧部205の出力がフィードバックされてもよい(点線矢印)。その場合、背景音推定部207は、所望信号がないときのみ背景音情報を更新する。背景音推定部207は、周波数成分ごとに、所望信号が強い場合には、背景音の更新を行なわない。さらに背景音推定部207は、周りがうるさいときに背景音を推定しない。背景音推定部207は、一度背景音を推定したら、それに近い(所定倍以内又は所定値差以内の)振幅の時に新たな背景音推定を行なう。振幅が、推定背景音に近いときのみ新たな推定を行なう。そうすれば、上記効果に加えて、効率的かつ的確に背景音を推定することができる。
(第7実施形態)
図14は、本発明の第7実施形態としての雑音抑圧装置1400の概略構成を示すブロック図である。図2と図14を見比べると、本実施形態に係る雑音抑圧装置1400は、第2実施形態と異なり、雑音情報と劣化信号とを用いて抑圧係数を生成する抑圧係数生成部1410を備えている。また、本実施形態に係る雑音抑圧装置1400は、乗算を行なう雑音抑圧部1405を備えている。その他の構成及び動作は、第2実施形態と同様であるため、同じ構成については同じ符号を付して、詳細な説明を省略する。
《抑圧係数生成部の構成》
図15は、図14に含まれる抑圧係数生成部1410の構成を示すブロック図である。図15に示すように、抑圧係数生成部1410は、後天的SNR計算部1501と推定先天的SNR計算部1502と雑音抑圧係数計算部1503と、音声非存在確率記憶部1504とを備えている。
後天的SNR計算部1501は、入力された劣化音声パワースペクトルと推定雑音パワースペクトルを用いて周波数別に後天的SNRを計算し、推定先天的SNR計算部1502と雑音抑圧係数計算部1503に供給する。推定先天的SNR計算部1502は、入力された後天的SNR、及び雑音抑圧係数計算部1503から帰還された抑圧係数を用いて先天的SNRを推定し、推定先天的SNRとして、雑音抑圧係数計算部1503に伝達する。雑音抑圧係数計算部1503は、入力として供給された後天的SNR、推定先天的SNR及び音声非存在確率記憶部1504から供給される音声非存在確率を用いて雑音抑圧係数を生成し、抑圧係数Gn(k)バーとして出力する。
図16は、図15に含まれる推定先天的SNR計算部1502の構成を示すブロック図である。推定先天的SNR計算部1502は、値域限定処理部1601、後天的SNR記憶部1602、抑圧係数記憶部1603、乗算器1604、1605、重み記憶部1606、重み付き加算部1607、加算器1608を有する。後天的SNR計算部1501から供給される後天的SNRγn(k)(k=0,1,...,M−1)は、後天的SNR記憶部1602と加算器1608とに伝達される。後天的SNR記憶部1602は、第nフレームにおける後天的SNRγn(k)を記憶すると共に、第n−1フレームにおける後天的SNRγn−1(k)を乗算器1605に伝達する。
抑圧係数記憶部1603は、第nフレームにおける抑圧係数Gn(k)バーを記憶すると共に、第n−1フレームにおける抑圧係数Gn−1(k)バーを乗算器1604に伝達する。乗算器1604は、供給されたGn(k)バーを2乗してGn−12(k)バーを求め、乗算器1605に伝達する。乗算器1605は、Gn−12(k)バーとγn−1(k)とをk=0,1,...,M−1に対して乗算して、Gn−12(k)バーγn−1(k)を求め、結果を重み付き加算部1607に過去の推定SNRとして伝達する。
加算器1608の他方の端子には−1が供給されており、加算結果γn(k)−1が値域限定処理部1601に伝達される。値域限定処理部1601は、加算器1608から供給された加算結果γn(k)−1に値域限定演算子P[・]による演算を施し、結果であるP[γn(k)−1]を重み付き加算部1607に瞬時推定SNRとして伝達する。ただし、P[x]は次式で定められる。
図18は、図15に含まれる雑音抑圧係数計算部1503を示すブロック図である。雑音抑圧係数計算部1503は、MMSE STSAゲイン関数値計算部1801、一般化尤度比計算部1802、及び抑圧係数計算部1803を有する。以下、IEEE TRANSACTIONS ON ACOUSTICS,SPEECH,AND SIGNAL PROCESSING,VOL.32,NO.6,PP.1109−1121,DEC,1984、1109〜1121ページに記載されている計算式をもとに、抑圧係数の計算方法を説明する。
フレーム番号をn、周波数番号をkとし、γn(k)を後天的SNR計算部1501から供給される周波数別後天的SNR、ξn(k)ハットを推定先天的SNR計算部1502から供給される周波数別推定先天的SNR、qを音声非存在確率記憶部1504から供給される音声非存在確率とする。
また、ηn(k)=ξn(k)ハット/(1−q)、vn(k)=(ηn(k)γn(k))/(1+ηn(k))とする。
MMSE STSAゲイン関数値計算部1801は、後天的SNR計算部1501から供給される後天的SNRγn(k)、推定先天的SNR計算部1502から供給される推定先天的SNRξn(k)ハット、及び、音声非存在確率記憶部1504から供給される音声非存在確率qをもとに、周波数帯域ごとにMMSE STSAゲイン関数値を計算し、抑圧係数計算部1803に出力する。周波数帯域毎のMMSE STSAゲイン関数値Gn(k)は、以下の式で与えられる。
一般化尤度比計算部1802は、後天的SNR計算部1501から供給される後天的SNRγn(k)、推定先天的SNR計算部1502から供給される推定先天的SNRξn(k)ハット、及び、音声非存在確率記憶部1504から供給される音声非存在確率qをもとに、周波数帯域ごとに一般化尤度比を計算し、抑圧係数計算部1803に伝達する。周波数帯域毎の一般化尤度比Λn(k)は、以下の式で与えられる。
以上の構成により、雑音抑圧装置1400は、抑圧係数を用いた雑音抑圧においても、所望信号と雑音の比に応じて雑音が小さくなるように制御するので、高品質の信号処理が可能となる。つまり、本実施形態によっても、第2実施形態と同様に、出力信号が背景音よりも小さくならず、不連続性を知覚することのない高品質な信号処理を行なうことができ、さらに、より精度の高い雑音抑圧を実行できる。
(第8実施形態)
図19は、本発明の第8実施形態としての雑音抑圧装置1900の概略構成を示すブロック図である。本実施形態に係る雑音抑圧装置1900は、第7実施形態(図14)と異なり、背景音推定部1007に雑音抑圧部1405の出力がフィードバックされている。
背景音推定部1007は、所望信号がないときのみ背景音情報を更新する。背景音推定部1007は、周波数成分ごとに、所望信号が強い場合には、背景音の更新を行なわない。背景音推定部1007は、さらに周りがうるさいときに背景音を推定しない。背景音推定部1007は、一度背景音を推定したら、それに近い(所定倍以内又は所定値差以内の)振幅の時に新たな背景音推定を行なう。背景音推定部1007は、振幅が、推定背景音に近いときのみ新たな推定を行なう。
以上により、第7実施形態の効果に加えて、効率的かつ的確に背景音を推定することができる。
(第9実施形態)
図20は、本発明の第9実施形態としての雑音抑圧装置2000の概略構成を示すブロック図である。本実施形態に係る雑音抑圧装置2000は、第7実施形態(図14)と異なり、雑音補正部208を有さず、その代わりに、抑圧係数生成部1410から供給された抑圧係数を背景音に応じて補正する抑圧係数補正部2001を備えている。また、背景音推定部2007は、劣化信号振幅を変換部202から受けて、背景音を推定する。背景音推定部2007は、さらに、得られた背景音推定値と入力の比βを計算して、抑圧係数補正部2001に供給する。その他の構成及び動作は、第5実施形態と同様であるため、同じ構成については同じ符号を付して、詳細な説明を省略する。
抑圧係数補正部2001は、抑圧係数生成部1410で生成された抑圧係数を入力信号(周波数)の重要度別に補正する。
これにより、抑圧係数補正部2001は、背景音があると推定される周波数成分信号については、抑圧係数を小さくして、雑音抑圧部1405における信号の抑圧を抑制する。
以上の構成により、抑圧係数を用いた雑音抑圧においても、同様に所望信号と雑音の比に応じて抑圧係数が小さくなるように制御するので、高品質の信号処理が可能となる。つまり、本実施形態によっても、第2実施形態と同様に、出力信号が背景音よりも小さくならず、不連続性を知覚することのない高品質な信号処理を行なうことができ、さらに、より精度の高い雑音抑圧を実行できる。
(第10実施形態)
図21は、本発明の第10実施形態としての雑音抑圧装置2100の概略構成を示すブロック図である。本実施形態に係る雑音抑圧装置2100は、第9実施形態(図20)の構成に加えて、背景音推定部2107に雑音抑圧部1405の出力がフィードバックされている。
背景音推定部2107は、所望信号がないときのみ背景音情報を更新する。背景音推定部2107は、周波数成分ごとに、所望信号が強い場合には、背景音の更新を行なわない。背景音推定部2107は、さらに周りがうるさいときに背景音を推定しない。背景音推定部2107は、一度背景音を推定したら、それに近い(所定倍以内又は所定値差以内の)振幅の時に新たな背景音推定を行なう。背景音推定部2107は、振幅が、推定背景音に近いときのみ新たな推定を行なう。
以上により、第9実施形態の効果に加えて、効率的かつ的確に背景音を推定することができる。
(第11実施形態)
図22は、本発明の第11実施形態としての雑音抑圧装置2200の概略構成を示すブロック図である。本実施形態に係る雑音抑圧装置2200は、第7実施形態(図14)と比較すると、雑音推定部206を持たず、雑音記憶部1106から読出された雑音情報を用いて雑音補正部208での補正が行なわれる。他の構成及び動作は、第2実施形態と同様であるため、同じ構成については同じ符号を付して、詳細な説明を省略する。雑音補正部208は、周波数成分ごとに、α(=入力−背景音)と、X2(=記憶雑音)のいずれか小さい方を選択して抑圧係数生成部1410に出力する。
本実施形態によっても、第7実施形態と同様に、所望信号と雑音の比に応じて雑音が小さくなるように制御するので、高品質な信号処理を行なうことができる。
(第12実施形態)
図23は、本発明の第12実施形態としての雑音抑圧装置2300の概略構成を示すブロック図である。本実施形態に係る雑音抑圧装置2300は、第11実施形態(図22)の構成に加えて、背景音推定部1007に雑音抑圧部1405の出力をフィードバックしている。
背景音推定部1007は、所望信号がないときのみ背景音情報を更新する。背景音推定部1007は、周波数成分ごとに、所望信号が強い場合には、背景音の更新を行なわない。背景音推定部1007は、さらに周りがうるさいときに背景音を推定しない。背景音推定部1007は、一度背景音を推定したら、それに近い(所定倍以内又は所定値差以内の)振幅の時に新たな背景音推定を行なう。背景音推定部1007は、振幅が、推定背景音に近いときのみ新たな推定を行なう。
以上により、第11実施形態の効果に加えて、効率的かつ的確に背景音を推定することができる。
(第13実施形態)
図24は、本発明の第13実施形態としての雑音抑圧装置2400の概略構成を示すブロック図である。図20と図24とを見比べると、本実施形態に係る雑音抑圧装置2400は、第9実施形態(図20)の雑音推定部206を持たず、雑音記憶部1106から読出された雑音情報を用いて抑圧係数生成部1410が抑圧係数の生成を行なう。他の構成及び動作は、第9実施形態と同様であるため、同じ構成については同じ符号を付して、詳細な説明を省略する。
本実施形態によっても、第9実施形態と同様に、所望信号と雑音の比に応じて雑音が小さくなるように制御するので、高品質な信号処理を行なうことができる。
(第14実施形態)
図25は、本発明の第14実施形態としての雑音抑圧装置2500の概略構成を示すブロック図である。本実施形態に係る雑音抑圧装置2500は、第13実施形態(図24)の構成に加えて、背景音推定部2107に雑音抑圧部1405の出力をフィードバックしている。
背景音推定部2107は、所望信号がないときのみ背景音情報を更新する。背景音推定部2107は、周波数成分ごとに、所望信号が強い場合には、背景音の更新を行なわない。背景音推定部2107は、さらに周りがうるさいときに背景音を推定しない。背景音推定部2107は、一度背景音を推定したら、それに近い(所定倍以内又は所定値差以内の)振幅の時に新たな背景音推定を行なう。背景音推定部2107は、振幅が、推定背景音に近いときのみ新たな推定を行なう。
以上により、第13実施形態の効果に加えて、効率的かつ的確に背景音を推定することができる。
(第15実施形態)
図26は、本発明の第15実施形態としての雑音抑圧装置2600の概略構成を示すブロック図である。本実施形態に係る雑音抑圧装置2600は、第14実施形態(図25)の構成を有し、さらに、抑圧係数生成部2610に対して、抑圧係数補正部2001での補正後の抑圧係数をフィードバックしている。抑圧係数生成部2610は、フィードバックされた抑圧係数を用いて次の抑圧係数を生成する。これにより抑圧係数の精度が上がり音質の向上につながる。
その他の構成及び動作は、第14実施形態と同様であるため、同じ構成については同じ符号を付して、詳細な説明を省略する。
本実施形態によっても、第14実施形態と同様に、所望信号と雑音の比に応じて雑音が小さくなるように制御するので、高品質な信号処理を行なうことができ、さらに、より精度の高い雑音抑圧を実行できる。
(第16実施形態)
図27は、本発明の第16実施形態としての雑音抑圧装置2700の概略構成を示すブロック図である。本実施形態に係る雑音抑圧装置2700は、第15実施形態(図26)の構成に加えて、背景音推定部2107に雑音抑圧部1405の出力をフィードバックしたものである。
背景音推定部2107は、所望信号がないときのみ背景音情報を更新する。背景音推定部2107は、周波数成分ごとに、所望信号が強い場合には、背景音の更新を行なわない。背景音推定部2107は、さらに周りがうるさいときに背景音を推定しない。背景音推定部2107は、一度背景音を推定したら、それに近い(所定倍以内又は所定値差以内の)振幅の時に新たな背景音推定を行なう。背景音推定部2107は、振幅が、推定背景音に近いときのみ新たな推定を行なう。
以上により、第15実施形態の効果に加えて、効率的かつ的確に背景音を推定することができる。
(第17実施形態)
図28は、本発明の第17実施形態としての雑音抑圧装置2800の概略構成を示すブロック図である。本実施形態に係る雑音抑圧装置2800は、第11実施形態(図22)の構成に雑音修正部1301を追加したものである。雑音抑圧装置2800は、雑音記憶部1106からの出力に対して雑音修正部1301で修正を加え、修正された雑音情報を雑音補正部208に供給している。雑音修正部1301は、雑音抑圧部1405からの出力240を受けとり、雑音抑圧結果のフィードバックに応じて雑音を修正する。
その他の構成及び動作は、第11実施形態と同様であるため、同じ構成については同じ符号を付して、詳細な説明を省略する。
本実施形態によっても、第11実施形態と同様に、所望信号と雑音の比に応じて雑音が小さくなるように制御するので、高品質な信号処理を行なうことができ、さらに、抑圧結果に応じて雑音を修正することで、より精度の高い雑音抑圧を実行できる。
(第18実施形態)
図29は、本発明の第18実施形態としての雑音抑圧装置2900の概略構成を示すブロック図である。本実施形態に係る雑音抑圧装置2900は、第13実施形態(図24)の構成に雑音修正部1301を追加したものである。雑音抑圧装置2900は、雑音記憶部1106からの出力に対して雑音修正部1301で修正を加え、修正された雑音情報を抑圧係数生成部1410に供給している。雑音修正部1301は、雑音抑圧部1405からの出力240を受けとり、雑音抑圧結果のフィードバックに応じて雑音を修正する。
その他の構成及び動作は、第13実施形態と同様であるため、同じ構成については同じ符号を付して、詳細な説明を省略する。
本実施形態によっても、第13実施形態と同様に、所望信号と雑音の比に応じて雑音が小さくなるように制御するので、高品質な信号処理を行なうことができ、さらに、抑圧結果に応じて雑音を修正することで、より精度の高い雑音抑圧を実行できる。
(第19実施形態)
図30は、本発明の第19実施形態としての雑音抑圧装置3000の概略構成を示すブロック図である。本実施形態に係る雑音抑圧装置3000は、第18実施形態(図29)の構成を有し、さらに、抑圧係数生成部2610に対して、抑圧係数補正部2001での補正後の抑圧係数をフィードバックしている。抑圧係数生成部2610は、フィードバックされた抑圧係数を用いて次の抑圧係数を生成する。これにより抑圧係数の精度が上がり音質の向上につながる。
その他の構成及び動作は、第18実施形態と同様であるため、同じ構成については同じ符号を付して、詳細な説明を省略する。
本実施形態によっても、第18実施形態と同様に、所望信号と雑音の比に応じて雑音が小さくなるように制御するので、高品質な信号処理を行なうことができ、さらに、抑圧係数のフィードバック制御により、より精度の高い雑音抑圧を実行できる。
(他の実施形態)
以上説明してきた第1乃至第19実施形態では、それぞれ別々の特徴を持つ雑音抑圧装置について説明したが、それらの特徴を如何様に組み合わせた雑音抑圧装置も、本発明の範疇に含まれる。
また、本発明は、複数の機器から構成されるシステムに適用しても良いし、単体の装置に適用しても良い。さらに、本発明は、実施形態の機能を実現するソフトウェアの信号処理プログラムが、システムあるいは装置に直接あるいは遠隔から供給される場合にも適用可能である。したがって、本発明の機能をコンピュータで実現するために、コンピュータにインストールされるプログラム、あるいはそのプログラムを格納した媒体、そのプログラムをダウンロードさせるWWWサーバも、本発明の範疇に含まれる。
図31は、第1実施形態を信号処理プログラムにより構成する場合に、その信号処理プログラムを実行するコンピュータ3100の構成図である。コンピュータ3100は、入力部3101と、CPU3102と、メモリ3103と、出力部3104とを含む。
CPU3102は、信号処理プログラムを読み込むことにより、コンピュータ3100の動作を制御する。すなわち、CPU3102は、メモリ3103に格納された信号処理プログラムを実行し、第1信号と第2信号とが混在した混在信号を入力する(S3111)。次にCPU3102は、混在信号に含まれる背景音信号を推定する(S3112)。さらに続けて、CPU3102は、抑圧結果が背景音以下にならないように抑制しつつ、第2信号を抑圧する(S3113)。これにより、第1実施形態と同様の効果を得ることができる。
以上、実施形態を参照して本願発明を説明したが、本願発明は上記実施形態に限定されるものではない。本願発明の構成や詳細には、本願発明のスコープ内で当業者が理解しうる様々な変更をすることができる。
この出願は、2010年11月25日に出願された日本出願特願2010−263022を基礎とする優先権を主張し、その開示の全てをここに取り込む。
Claims (9)
- 第1信号と第2信号とが混在した混在信号を処理して前記第2信号を抑圧する抑圧手段と、
前記混在信号から背景音信号を推定する背景音推定手段と、
前記抑圧手段による出力が、推定された前記背景音信号よりも小さくならないように前記第2信号の抑圧を抑制する抑制手段と、
を備える信号処理装置。 - 前記混在信号に混在すると推定される推定第2信号を提供する推定手段を備え、
前記抑制手段は、前記推定手段によって提供される前記推定第2信号に対して、前記背景音に応じた補正を加えて補正値を出力し、
前記抑圧手段は、前記混在信号から前記補正値を減算することで前記第2信号の抑圧を抑制する請求項1に記載の信号処理装置。 - 前記混在信号に混在すると推定される推定第2信号を記憶する記憶手段を備え、
前記抑圧手段は、前記記憶手段によって提供される前記推定第2信号に対して、前記背景音に応じた補正を加えて補正値を出力し、
前記抑圧手段は、前記混在信号から前記補正値を減算することで前記第2信号の抑圧を抑制する請求項1に記載の信号処理装置。 - 前記抑圧手段による前記抑圧結果に応じて、前記記憶手段から読出した前記推定第2信号を修正する修正手段をさらに備え、
前記抑圧手段は、修正された前記推定第2信号に対して前記補正を加える請求項3に記載の信号処理装置。 - 前記推定第2信号に基づいて抑圧係数を生成する抑圧係数生成手段をさらに備え、
前記抑圧手段は、生成された前記抑圧係数を前記混在信号に乗算することによって前記混在信号中の前記第2信号を抑圧する請求項2乃至4のいずれか1項に記載の信号処理装置。 - 前記推定第2信号に基づいて抑圧係数を生成する抑圧係数生成手段と、
前記背景音に応じて前記抑圧係数を補正する抑圧係数補正手段と、
をさらに備え、
前記抑圧手段は、前記抑圧係数補正手段により補正された前記抑圧係数を前記混在信号に乗算することによって前記混在信号中の前記第2信号を抑圧する手段である請求項2乃至4のいずれか1項に記載の信号処理装置。 - 前記背景音推定手段は、
前記抑圧手段による抑圧結果が所定条件を満たす場合には前記背景音の推定を行わない請求項1乃至6のいずれか1項に記載の信号処理装置。 - 第1信号と第2信号とが混在した混在信号を入力し、
前記混在信号に含まれる背景音信号を推定し、
出力結果が推定された前記背景音信号より小さくならないように抑制しつつ前記第2信号の抑圧を行なう信号処理方法。 - 第1信号と第2信号とが混在した混在信号を入力する入力ステップと、
前記混在信号に含まれる背景音信号を推定する背景音推定ステップと、
出力結果が推定された前記背景音信号より小さくならないように抑制しつつ前記第2信号の抑圧を行なう抑圧ステップと、
をコンピュータに実行させる信号処理プログラム。
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Legal Events
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