JP5228903B2 - 信号処理装置および方法 - Google Patents

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Description

本発明は、信号処理装置および方法に関し、所望の信号に対して混入した他の信号を抑圧する、または、所望の信号を強調するための信号処理装置および方法に関する。
マイクロフォンやハンドセット等から入力した音声信号は、音声符号化や音声認識処理の対象となる。このような音声信号に混入した背景雑音信号は、情報圧縮度の高い狭帯域音声符号化装置や音声認識装置等において、音声符号化や音声認識を行う上で、大きな問題となる。このような音響的に重畳した不要成分の抑圧を目的とした信号処理方法として、例えば、特許文献1に、複数の入力信号を入力として、適応フィルタにより不要成分の抑圧を行う方法が記載されている。
図4は、従来の信号処理装置の代表的な構成を示す図である。この信号処理装置は、主信号取得手段1と、複数の参照信号取得手段2−1〜2−nと、適応フィルタ45−1〜45−nと、減算手段6と、出力手段7と、を備えている。ただし、nは参照信号取得手段の数を示す値である。
時刻kにおいて、主信号取得手段1には、話者近傍に置かれたマイクロフォン等によって音響電気変換された信号x(k)が入力され、参照信号取得手段2−1〜2−nには、話者近傍に置かれたマイクロフォン等によって音響電気変換された信号y1(k)〜yn(k)が入力される。
適応フィルタ45−1〜45−nは、それぞれ入力信号y1(k)〜yn(k)を入力としてフィルタ演算を行い、演算結果として擬似雑音信号r1(k)〜rn(k)を出力する。
減算手段46は、主信号x(k)から擬似雑音信号r1(k)〜rn(k)を減算して差信号e(k)を生成し、出力信号として出力手段7に出力するとともに、適応フィルタ45−1〜45−nの係数更新のための誤差信号として適応フィルタ45−1〜45−nに供給する。
適応フィルタ45−1〜45−nは、それぞれ入力された誤差信号をもとに、係数更新アルゴリズムを用いてフィルタ係数の更新を行う。ここで、適応フィルタの係数更新アルゴリズムとして、非特許文献1に記載のLMSアルゴリズムを仮定し、時刻kにおける適応フィルタ45−iのj番目の係数wij(k)とすると、適応フィルタ45−iが出力する擬似雑音信号ri(k)は、式(1)で表される。
ここで、Tr(i)は適応フィルタ45−iのタップ数と呼ばれる定数であり、フィルタのサイズを示すパラメータである。
また、係数の更新は式(2)にしたがって行われる。
ここで、μr(i)はステップサイズと呼ばれる定数であり、係数の収束時間や収束後の残留誤差を決定するパラメータである。
また、このような複数の入力信号を用いる方法においては、各入力端子間の特性の差に応じて、入力信号を最適化することが重要となる。このような複数の入力信号間の補正を行う方法として、例えば特許文献2に、マイクロフォン素子の製造上のばらつきや取り付け時の配線等に起因する入力信号のばらつきを解消する方法が記載されている
図5は従来の入力信号補正装置の代表的な構成を示す図である。この信号補正装置は、複数の信号取得手段2−1〜2−nと、補正手段53−1〜53−nと、信号処理部55と、出力手段7と、を備えている。
時刻kにおいて、信号取得手段2−1〜2−nには、マイクロフォン等によって音響電気変換された信号y1(k)〜yn(k)が入力される。
補正手段53−1〜53−nは、それぞれ入力信号y1(k)〜yn(k)を入力として補正演算を行い、演算結果として補正入力信号y’1(k)〜y’n(k)を出力する。
信号処理部55は、補正入力信号y’1(k)〜y’n(k)を入力として、信号処理演算を行い、演算結果として出力信号e(k)を生成し、出力手段7に出力する。
特開平11−18194「マイクロフォンアレイ装置」 特開2002−99297「マイクロフォン装置」 Jin−ichi Nagumo and Atsuhiko Noda, "A Learning Method for System Identification," IEEE Transactions on Automatic Control, VOL.12, No.3, 1967, pp.282−287
しかしながら、従来の複数の適応フィルタを用いた信号処理方法では、式(1)(2)に示すような適応フィルタの演算処理を、入力信号の数に応じた回数行う必要があるため、入力信号の数に応じて計算量が増大するという問題を有している。
また、従来の入力信号補正方法は、予め与えられた値に基づいて、各信号の特性を一致させるように作用するものであり、広範囲に変化する音源の位置や音量等に応じて、適応的に特定の入力信号に重み付けを行う等の補正ができないという問題を有している。
したがって、本発明の目的は、信号取得状況が広範囲に変化する場合に適応的に入力信号の補正を行うことが可能で、少ない計算量で所望の信号に混入した他の信号を抑圧できる信号処理装置および方法を提供することにある。
上記問題を解決するため、本発明は、次のように構成したのである。
本発明は、目標とする信号を取得して主信号として出力する少なくとも2つ以上の主信号取得手段と、目標以外の信号を取得して参照信号として出力する少なくとも2つ以上の参照信号取得手段と、前記参照信号のそれぞれに対して第1の補正係数を乗じる補正演算を行い、該補正演算の演算結果である補正参照信号をそれぞれ出力する第1の補正手段と、前記主信号のそれぞれに対して第2の補正係数を乗じる補正演算を行い、該補正演算の演算結果である補正主信号をそれぞれ出力する第2の補正手段と、前記補正主信号および前記補正参照信号を用いて、前記補正主信号に含まれる目標以外の信号成分を抑圧した雑音抑圧信号を出力する第1の信号抑圧手段と、前記補正参照信号および前記補正主信号を用いて、前記補正参照信号に含まれる目標信号成分を抑圧した目標抑圧信号を出力する第2の信号抑圧手段と、前記雑音抑圧信号及び前記目標抑圧信号から信号対雑音比を算出する信号対雑音比推定手段とを備え、前記第1の信号抑圧手段は、前記目標抑圧信号が入力されて擬似雑音信号を出力する第1適応フィルタと、前記補正主信号と前記擬似雑音信号の差を前記雑音抑圧信号として出力する第1減算手段と、を備え、前記第2の信号抑圧手段は、前記雑音抑圧信号が入力されて擬似目標信号を出力する第2適応フィルタと、前記補正参照信号と前記擬似目標信号の差を前記目標抑圧信号として出力する第2減算手段と、を備え、前記第1の補正手段は前記雑音抑圧信号に基づいて前記第1の補正係数を更新するとともに、前記信号対雑音比に基づいて前記第1の補正係数を更新するか否かを判定し、前記第2の補正手段は前記目標抑圧信号に基づいて前記第2の補正係数を更新するとともに、前記信号対雑音比に基づいて前記第2の補正係数を更新するか否かを判定することを特徴とするものである。
また、本発明は、前記第1の補正手段は、前記参照信号の振幅を補正し、前記第2の補正手段は、前記主信号の振幅を補正することを特徴とするものである。
また、本発明は、前記第1の補正手段は、前記参照信号の位相を補正し、前記第2の補正手段は、前記主信号の位相を補正することを特徴とするものである。
本発明によると、補正手段が、出力信号の雑音抑圧量が最大となるように信号取得手段により取得される入力信号の補正内容を決定することにより、入力信号に対して、信号取得手段間の特性差によらず、広範囲に変化する音源の位置や音量等に応じて雑音抑圧量が最大となるように補正を行うことが可能となり、精度の高い雑音成分の抑圧が可能となる。また、入力信号に対して補正のみを行うことにより、計算量の少ない信号処理を実現することができる。
本発明の第1の実施形態について図面を参照して詳細に説明する。以下では、本発明に基づく信号処理方法を、音響信号を処理する方法として実現化した例を挙げて説明する。しかしながら、以下の実施形態の信号処理方法は、その構成を変更することなく、音響信号以外の各種信号に用いることができる。例えば、この各種信号には、アンテナ信号、画像信号、モータ駆動制御信号等が含まれる。
[構成の説明]

図1は、本発明の第1の実施形態の信号処理装置の構成を示すブロック図である。この信号処理装置は、主信号取得手段1と、n個の参照信号取得手段2−1〜2−nと、補正手段3と、平均手段4と、適応フィルタ5と、減算手段6と、出力手段7と、で少なくとも構成される。
[動作の説明]
次に、時刻kにおける本発明の動作について説明する。主信号取得手段1は、主として目的音源から到来する音響信号を取得し、音響−電気変換した主信号x(k)を出力する。主信号取得手段1は、例えばマイクロフォンなどの音声入力装置である。
参照信号取得手段2−1〜2−nは、主として雑音源から到来する音響信号を取得し、音響−電気変換した参照信号y1(k) 〜 yn(k)を出力する。参照信号取得手段2−1〜2−nは、例えばマイクロフォンなどの音声入力装置である。ここで、nは2以上の整数であり、参照信号取得手段2−1〜2−nは、少なくとも2つの音声入力装置で構成される。
補正手段3は、前記参照信号y1(k) 〜 yn(k)を入力とし、各参照信号の補正演算を行い、演算結果として補正参照信号y’1(k) 〜 y’n(k)を出力する。
本実施の形態では、補正演算の一例として、式(11)で表されるように、参照信号y(k) 〜 yn(k)に補正係数α1(k) 〜 αn(k)を乗じたものを補正参照信号y’1(k) 〜 y’n(k)とする。この補正係数α1(k) 〜 αn(k)は、更新される係数であるが、詳細については後述する。


平均手段4は、前記補正参照信号y’1(k) 〜 y’n(k)を入力とし、各補正参照信号の平均化を行い、演算結果として平均参照信号Y(k)を出力する。本実施の形態では、平均化の一例として、式(12)に表されるように、前記補正参照信号y’1(k) 〜 y’n(k)の総和を参照信号数nで除したものを平均参照信号Y(k)とする。
適応フィルタ5は、前記平均参照信号Y(k)を入力として、フィルタ演算を行い、演算結果として擬似雑音信号r(k)を出力する。
減算手段6は、前記主信号x(k)と前記擬似雑音信号r(k)を入力とし、前記主信号x(k)から前記擬似雑音信号r(k)を減算し、演算結果として誤差主信号es(k)を出力する。
ここで、適応フィルタ5と減算手段6とで第1の信号抑圧手段を構成する。
出力端子7は、第1の信号抑圧手段が出力する前記誤差主信号es(k)を雑音抑圧信号として外部に出力する。
適応フィルタ5は、誤差主信号es(k)を入力として、係数更新アルゴリズムを用いてフィルタの係数の更新を行う。本実施の形態では、適応フィルタの係数更新アルゴリズムの一例として、LMSアルゴリズムを仮定し、時刻kにおける適応フィルタ5のj番目の係数wj(k)とすると、適応フィルタ5が出力する擬似雑音信号r(k)は、式(14)で表される。
ここで、Trは適応フィルタ5のタップ数と呼ばれる定数であり、フィルタのサイズを示すパラメータである。
また、係数の更新は式(15)にしたがって行われる。
ここで、μrはステップサイズと呼ばれる定数であり、係数の収束時間や収束後の残留誤差を決定するパラメータである。
補正手段3は、第1の信号抑圧手段の出力である誤差主信号es(k)を入力として、係数更新アルゴリズムを用いて補正係数α1(k) 〜 αn(k)の更新を行う。本実施の形態では、補正係数の更新アルゴリズムの一例として、LMSアルゴリズムを仮定し、時刻kにおけるi番目の参照信号yi(k)に対する補正係数αi(k)の更新は式(16)にしたがって行われる。
ここで、λαは補正係数更新のためのステップサイズである。
式(16)において、誤差主信号e(k)に代えて、式(17)で表される瞬間誤差主信号ess(k)を用いる構成としてもよい。
なお、本実施の形態において、補正手段3は、各信号の実数値のみを扱うことにより振幅を補正する構成としたが、複素数変換を行い複素数として扱うことにより、同じ構成により位相も補正する構成とすることも可能である。
また、いずれの係数更新アルゴリズムも、適応的に係数更新を行うアルゴリズムを用いる構成であればよく、LMSアルゴリズムに限られるものではない。
さらに、適応フィルタ5における適応フィルタの係数の更新、および、補正手段3における補正係数の更新は、信号の取得周期ごとではなく、特定の周期毎に更新処理を行う構成や、更新量が閾値を上回った場合にのみ更新処理を行う構成としてもよい。
本発明の第1の実施形態における信号処理装置は、以上説明したような構成および動作により、主信号に対する雑音成分の抑圧量が最大となるように各参照信号に対する補正係数の更新を行うことが可能となり、マイクロフォン素子や配線等のばらつき、雑音源の位置や音量等の状況の変化等の原因によらず、精度の高い雑音の抑圧を実現することができる。
また、一つの参照信号に対して一つの補正係数しか持たないため、一つの参照信号に対して適応フィルタの複数の係数更新とフィルタ演算を行う場合よりも計算量を削減することが可能となる。
次に、本発明の第2の実施形態について図面を参照して詳細に説明する。
[構成の説明]
図2は、本発明の第2の実施形態の信号処理装置の構成を示すブロック図である。この信号処理装置は、図1に示した第1の実施形態に係る信号処理装置と比較すると、主信号取得手段1に代えて、m個の主信号取得手段21−1〜21−mを備えている。ここで、mは2以上の整数である。さらに、第2の補正手段23と、第2の平均化手段24と、第2の適応フィルタ25と、減算手段26、とを追加した構成のものである。
本図においては、図1に示した要素と同一または同等の要素には同一の参照符号が付されている。そこで、以下では、図1と同一要素で同一の動作を行うものについての説明は省略し、追加された構成要素、および動作の異なる要素について説明する。
[動作の説明]
時刻kにおいて、主信号取得手段21−1〜21−mは、例えばマイクロフォンなどにより、主として目的音源から到来する音響信号を取得し、音響−電気変換した主信号x1(k) 〜 xm(k)を出力する。
補正手段23は、前記主信号x1(k) 〜 xm(k)を入力とし、各主信号の補正演算を行い、演算結果として補正主信号x'1(k) 〜 x'n(k)を出力する。
本実施の形態では、補正演算の一例として、式(21)で表されるように、主信号x1(k) 〜 xm(k)に補正係数β1(k) 〜 βm(k)を乗じたものを補正主信号x'1(k) 〜 x'm(k)とする。


平均手段24は、前記補正主信号x’1(k) 〜 x’m(k)を入力とし、各補正主信号の平均化を行い、演算結果として平均主信号X(k)を出力する。本実施の形態では、平均化の一例として、式(22)に表されるように、前記補正主信号x’1(k) 〜 x’m(k)の総和を主信号数mで除したものを平均参照信号X(k)とする。
適応フィルタ25は、誤差主信号es(k)を入力として、フィルタ演算を行い、演算結果として擬似目標信号s(k)を出力する。
減算手段26は、前記平均参照信号Y(k)と前記擬似目標信号s(k)を入力とし、式(23)に表されるように、前記平均参照信号Y(k)から前記擬似目標信号s(k)を減算し、演算結果として誤差参照信号er(k)(目標抑圧信号)を出力する。
ここで、適応フィルタ25と減算手段26とで第2の信号抑圧手段を構成する。
適応フィルタ25は、第2の信号抑圧手段が出力する誤差参照信号er(k)を入力として、係数更新アルゴリズムを用いてフィルタの係数の更新を行う。本実施の形態では、適応フィルタの係数更新アルゴリズムの一例として、LMSアルゴリズムを仮定し、時刻kにおける適応フィルタ25のj番目の係数vj(k)とすると、適応フィルタ25が出力する擬似目標信号s(k)は、式(24)で表される。
ここで、Tsは適応フィルタ25のタップ数と呼ばれる定数であり、フィルタのサイズを示すパラメータである。
また、係数の更新は式(25)にしたがって行われる。
ここで、μsはステップサイズと呼ばれる定数であり、係数の収束時間や収束後の残留誤差を決定するパラメータである。
適応フィルタ5は、前記平均参照信号Y(k)に代わり、前記誤差参照信号er(k)を入力として、フィルタ演算を行い、演算結果として擬似雑音信号r(k)を出力する。このとき、適応フィルタ5が出力する擬似雑音信号r(k)は、式(14)に代わり、式(26)で表される。
また、係数の更新は式(27)にしたがって行われる。
補正手段23は、誤差参照信号er(k)(目標抑圧信号)を入力として、補正係数β1(k) 〜 βm(k)の更新を行う。
本実施の形態では、補正係数の更新アルゴリズムの一例として、LMSアルゴリズムを仮定し、時刻kにおけるi番目の主信号xi(k)に対する補正係数βi(k)の更新は式(28)にしたがって行われる。
ここで、λβは補正係数更新のためのステップサイズである。
それ以外の構成要素の動作については、図1に示した第1の実施形態と同様である。
本発明の第2の実施形態における信号処理装置は、以上説明したような構成および動作により、主信号に対する雑音成分の抑圧量、及び参照信号に対する目標成分の抑圧量が最大となるように各入力信号に対する補正係数の更新を行うことが可能となる。そのため、マイクロフォン素子や配線等のばらつき、雑音源や目標音源の位置や音量等の状況の変化等の原因によらず、精度の高い雑音の抑圧を実現することができる。また、一つの入力信号に対して一つの補正係数しか持たない。そのため、一つの入力信号に対して適応フィルタの複数の係数更新とフィルタ演算を行う場合よりも計算量を削減することが可能となる。
次に、本発明の第3の実施形態について図面を参照して詳細に説明する。
[構成の説明]
図3は、本発明の第3の実施形態の信号処理装置の構成を示すブロック図である。この信号処理装置は、図2に示した第2の実施形態に係る信号処理装置と比較すると、信号対雑音比推定手段31を追加した構成のものである。
本図においては、図2に示した要素と同一または同等の要素には同一の参照符号が付されている。そこで、以下では、図2と同一要素で同一の動作を行うものについての説明は省略し、追加された構成要素、および動作の異なる要素について説明する。
[動作の説明]
時刻kにおいて、信号対雑音比推定手段31は、前記誤差主信号es(k)と誤差参照信号er(k)を入力とし、入力信号の信号対雑音比の推定を行い、推定結果として推定信号対雑音比SNR(k)を出力する。本実施の形態では、信号対雑音比の推定方法の一例として、式(31)〜(33)に表されるように、前記前記誤差主信号es(k)と誤差参照信号er(k)の時刻k-Lから時刻kまでの平均電力の比を推定信号対雑音比SNR(k)とする。
なお、信号対雑音比は、電力比に代えて、信号の絶対振幅比を求めるように動作させてもよい。
補正手段3は、前記誤差主信号es(k)と前記推定信号対雑音比SNR(k)を入力として、推定信号対雑音比SNR(k)が閾値τrを下回った場合に、補正係数α1(k) 〜 αn(k)の更新を行う。係数更新内容は、第1の実施形態と同様に決定する。
補正手段23は、前記誤差参照信号e(k)と前記推定信号対雑音比SNR(k)を入力として、推定信号対雑音比SNR(k)が閾値τsを上回った場合に、補正係数β1(k) 〜 βm(k)の更新を行う。係数更新内容は、第2の実施形態と同様に決定する。
それ以外の構成要素の動作については、図2に示した第2の実施形態と同様である。
本発明の第3の実施形態における信号処理装置は、以上説明したような構成および動作により、信号対雑音比が小さい場合、すなわち雑音信号が支配的である場合に、参照信号に対する補正係数の更新を行い、信号対雑音比が大きい場合、すなわち目標信号が支配的である場合に、主信号に対する補正係数の更新を行う。これにより、不要な信号に対して補正係数の更新が行われることを回避しながら、主信号に対する雑音成分の抑圧量、及び参照信号に対する目標成分の抑圧量が最大となるように各入力信号に対する補正係数の更新を行うことが可能となる。その結果、マイクロフォン素子や配線等のばらつき、雑音源や目標音源の位置や音量等の状況の変化等の原因によらず、精度の高い雑音の抑圧を実現することができる。
また、一つの入力信号に対して一つの補正係数しか持たない。そのため、一つの入力信号に対して適応フィルタの複数の係数更新とフィルタ演算を行う場合よりも計算量を削減することが可能となる。
なお、本発明の適応フィルタのステップサイズを推定信号対雑音比に応じて可変とする構成や、適応フィルタに代わり、固定フィルタや独立成分分析等の他の手法により擬似雑音信号を出力する構成としてもよい。
本発明の第1の実施形態の信号処理装置の構成を示すブロック図である。 本発明の第2の実施形態の信号処理装置の構成を示すブロック図である。 本発明の第3の実施形態の信号処理装置の構成を示すブロック図である。 従来の信号処理装置の構成を示すブロック図である。 従来の信号補正装置の構成を示すブロック図である。
符号の説明
1 主信号取得手段
2−1〜2−n 参照信号取得手段
3 補正手段
4 平均手段
5 適応フィルタ
6 減算手段
7 出力端子
21−1〜21−m 主信号取得手段
23 補正手段
24 平均手段
25 適応フィルタ
26 減算手段
31 信号対雑音比推定手段
45−1〜45−n 適応フィルタ
46 減算手段
53−1〜53−n 補正手段
55 信号処理部

Claims (6)

  1. 目標とする信号を取得して主信号として出力する少なくとも2つ以上の主信号取得手段と、
    目標以外の信号を取得して参照信号として出力する少なくとも2つ以上の参照信号取得手段と、
    前記参照信号のそれぞれに対して第1の補正係数を乗じる補正演算を行い、該補正演算の演算結果である補正参照信号をそれぞれ出力する第1の補正手段と、
    前記主信号のそれぞれに対して第2の補正係数を乗じる補正演算を行い、該補正演算の演算結果である補正主信号をそれぞれ出力する第2の補正手段と、
    前記補正主信号および前記補正参照信号を用いて、前記補正主信号に含まれる目標以外の信号成分を抑圧した雑音抑圧信号を出力する第1の信号抑圧手段と、
    前記補正参照信号および前記補正主信号を用いて、前記補正参照信号に含まれる目標信号成分を抑圧した目標抑圧信号を出力する第2の信号抑圧手段と
    前記雑音抑圧信号及び前記目標抑圧信号から信号対雑音比を算出する信号対雑音比推定手段と
    を備え
    前記第1の信号抑圧手段は、前記目標抑圧信号が入力されて擬似雑音信号を出力する第1適応フィルタと、前記補正主信号と前記擬似雑音信号の差を前記雑音抑圧信号として出力する第1減算手段と、を備え、
    前記第2の信号抑圧手段は、前記雑音抑圧信号が入力されて擬似目標信号を出力する第2適応フィルタと、前記補正参照信号と前記擬似目標信号の差を前記目標抑圧信号として出力する第2減算手段と、を備え、
    前記第1の補正手段は前記雑音抑圧信号に基づいて前記第1の補正係数を更新するとともに、前記信号対雑音比に基づいて前記第1の補正係数を更新するか否かを判定し、
    前記第2の補正手段は前記目標抑圧信号に基づいて前記第2の補正係数を更新するとともに、前記信号対雑音比に基づいて前記第2の補正係数を更新するか否かを判定することを特徴とする信号処理装置。
  2. 前記第1の補正手段は、前記参照信号の振幅を補正し、
    前記第2の補正手段は、前記主信号の振幅を補正することを特徴とする請求項記載の信号処理装置。
  3. 前記第1の補正手段は、前記参照信号の位相を補正し、
    前記第2の補正手段は、前記主信号の位相を補正することを特徴とする請求項1または2記載の信号処理装置。
  4. 目標とする信号を取得して主信号として出力する少なくとも2つ以上の主信号取得手段と、
    目標以外の信号を取得して参照信号として出力する少なくとも2つ以上の参照信号取得手段と、
    前記参照信号のそれぞれに対して第1の補正係数を乗じる補正演算を行い、該補正演算の演算結果である補正参照信号をそれぞれ出力する第1の補正手段と、
    前記主信号のそれぞれに対して第2の補正係数を乗じる補正演算を行い、該補正演算の演算結果である補正主信号をそれぞれ出力する第2の補正手段と、
    前記補正主信号および前記補正参照信号を用いて、前記補正主信号に含まれる目標以外の信号成分を抑圧した雑音抑圧信号を出力する第1の信号抑圧手段と、
    前記補正参照信号および前記補正主信号を用いて、前記補正参照信号に含まれる目標信号成分を抑圧した目標抑圧信号を出力する第2の信号抑圧手段と
    前記雑音抑圧信号及び前記目標抑圧信号から信号対雑音比を算出する信号対雑音比推定手段と
    を備え
    前記第1の信号抑圧手段は、前記目標抑圧信号が入力されて擬似雑音信号を出力する第1適応フィルタと、前記補正主信号と前記擬似雑音信号の差を前記雑音抑圧信号として出力する第1減算手段と、を備え、
    前記第2の信号抑圧手段は、前記雑音抑圧信号が入力されて擬似目標信号を出力する第2適応フィルタと、前記補正参照信号と前記擬似目標信号の差を前記目標抑圧信号として出力する第2減算手段と、を備えた信号処理装置において、
    前記第1の補正手段は前記雑音抑圧信号に基づいて前記第1の補正係数を更新するとともに、前記信号対雑音比に基づいて前記第1の補正係数を更新するか否かを判定し、
    前記第2の補正手段は前記目標抑圧信号に基づいて前記第2の補正係数を更新するとともに、前記信号対雑音比に基づいて前記第2の補正係数を更新するか否かを判定することを特徴とする信号処理方法。
  5. 前記第1の補正手段は、前記参照信号の振幅を補正し、
    前記第2の補正手段は、前記主信号の振幅を補正することを特徴とする請求項記載の信号処理方法。
  6. 前記第1の補正手段は、前記参照信号の位相を補正し、
    前記第2の補正手段は、前記主信号の位相を補正することを特徴とする請求項4または5記載の信号処理方法。
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