JP4196431B2 - 機器内蔵型マイクロホン装置及び撮像装置 - Google Patents

機器内蔵型マイクロホン装置及び撮像装置 Download PDF

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    • H04R3/00Circuits for transducers, loudspeakers or microphones
    • H04R3/005Circuits for transducers, loudspeakers or microphones for combining the signals of two or more microphones

Description

【0001】
本発明は、雑音低減効果を有する機器内蔵型マイクロホン装置及び撮像装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
ビデオムービーのように、主マイクロホンを内蔵したAV機器において、機器内部の機構部から発生した雑音が主マイクロホンに混入することがある。このような雑音成分を少なくするため、機器の筐体内部に雑音参照マイクロホンを設け、雑音参照マイクロホンからの信号を適応フィルタ手段に与えて制御音信号を生成し、この制御音信号で雑音をキャンセルするという機器内蔵型マイクロホン装置がある。
【0003】
このような機能を持つ従来の機器内蔵型マイクロホン装置の構成について図9及び図10を用いて説明する。図9は従来例の機器内蔵型マイクロホン装置の概略構成図であり、図10はビデオムービー等のAV機器において、主マイクロホンと雑音参照マイクロホンとの位置関係を示した構成図である。図9及び図10において、主マイクロホン1はAV機器の筐体10の表面に設けられ、外部の音を収音する収録用のマイクロホンである。筐体10の内部にテープ搬送機構及び回転シリンダを含む磁気記録再生部が設けられており、ここではこれらを機構部20と呼ぶ。雑音参照マイクロホン5は、主として機構部20から発生する振動音等の雑音を収音するマイクロホンであり、筐体10の内部であって機構部20に向けて取り付けられている。
【0004】
図9の適応フィルタ手段30は、雑音参照マイクロホン5からの雑音信号を入力し、雑音参照マイクロホン5から主マイクロホン1への伝達特性を同定し、制御音信号を生成する適応フィルタである。信号減算手段40は主マイクロホン1の出力信号から、適応フィルタ30で生成された制御音信号を減算し、雑音成分の低減された音声信号を出力する減算手段である。
【0005】
このような構成の機器内蔵型マイクロホン装置の動作について説明する。まず、主マイクロホン1は筐体10の表面に取り付けられているので、機器の周囲で発生する外部音を収音する。しかし、機器内部の機構部20が動作することによって、収音したくない雑音も発生する。この雑音が筺体10を介して主マイクロホン1に回り込み、主マイクロホン1の収音のS/N値を劣化させる。このとき、雑音参照マイクロホン5は機構部20から発生する雑音を捉える。そこで適応フィルタ手段30は、雑音参照マイクロホン5の出力信号を基に、主マイクロホン1で受音される雑音信号と同一の信号を推定し、これを制御音信号として出力する。信号減算手段40は主マイクロホン1の出力信号から制御音信号を減算することにより、雑音成分を除去する。こうして内部雑音が削減された音声信号を得ることができる。ここで、適応フィルタ手段30における適応アルゴリズムには、学習同定法などが用いられる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら上記のような構成では、実使用の面で適応フィルタ手段30での係数更新が最適に動作しない場合が多い。例えば、雑音を打ち消す方向にうまく収束せず、学習に時間がかかったり、場合によっては発散し、雑音が十分に打ち消されないと言う問題点が生じる。また雑音源が1つに特定できない場合に、雑音抑圧効果が得られない問題点も有る。更に、音声信号に対してエコーが付加されたりする音質面の問題もある。これらの問題点について詳しく説明する。
【0007】
第1に、機器内部の機構部20のみから雑音が発せられている場合には、適応フィルタ30は正常に学習動作することができる。しかし、機器内部の機構部20からの雑音レベルが、音声信号や周囲音に対して小さいときや、機構部20が動作を停止しているときなどに適応フィルタ手段30の係数更新を行うと、フィルタ係数が所望の特性から外れ、雑音の打ち消し機能が不可能となる。
【0008】
第2に、上記の構成では、雑音参照マイクロホン5から主マイクロホン1に向けて伝わる音波の伝達特性を再現するように、適応フィルタ手段30が集束する。こうして雑音の打ち消しが行われるはずであるが、主マイクロホン1と雑音参照マイクロホン5の片方、又は両方に振動が加わると、これがフィルタ係数の収束を妨害する信号となる。この場合、適応フィルタ手段30は雑音を打ち消す状態には収束できず、雑音打ち消し機能が得られなくなる。
【0009】
第3に、複数の雑音源が存在する場合、例えば、ビデオムービーの回転シリンダ音とレンズのズーム音などが存在する場合に、雑音参照マイクロホン5をどちらか一方の雑音源に置いた場合、他方の雑音源からの雑音を抑圧することはできなくなる。
【0010】
第4に、適応フィルタ手段30は、機構部20から雑音が十分に大きな音圧レベルで発生した場合には、雑音参照マイクロホン5から主マイクロホン1への伝達特性の推定(学習)が正確に行えるが、雑音を発生する機構部20が間欠的に動作する場合、例えば機器停止の間は学習に必要な雑音信号が得られない。このため録画及び録音開始と同時に雑音の打ち消し機能を得ることが難しくなる。
【0011】
第5に、雑音参照マイクロホン5に対して外部の音声信号が混入した場合に、エコー雑音として音質に悪影響を及ぼす。
【0012】
本発明は、このような従来の問題点に鑑みてなされたものであって、適応フィルタ手段での雑音を打ち消すように収束する学習動作を安定に行わせ、機器内部の雑音源に対して雑音の打ち消しが行える機器内蔵型マイクロホン装置を実現することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
このような課題を解決するために、本願の請求項1の発明は、機構部を有する機器に内蔵される、機器内蔵型マイクロホン装置であって、機器筐体の外部から到来する外部音を収音する主マイクロホンと、機器筐体の内部に設けられた雑音参照マイクロホンと、前記雑音参照マイクロホンの検出信号を入力し、更新されたフィルタ係数を用いて出力信号を生成する適応フィルタ手段と、前記信号レベル比較手段の比較結果と前記信号減算手段の減算結果と前記雑音参照マイクロホンの検出信号と前記機構部の駆動の有無を示す制御信号とを入力し、雑音参照マイクロホンの出力レベルが前記主マイクロホンの出力レベルより大きいとき、前記信号減算手段の減算結果が最小になるよう前記適応フィルタ手段のフィルタ係数を更新し、かつ前記制御信号に応じて前記フィルタ係数の更新を制御するフィルタ係数更新制御手段と、を具備することを特徴とするものである。
【0014】
本願の請求項2の発明は、請求項1の機器内蔵型マイクロホン装置において、前記主マイクロホン装置の出力値と前記雑音参照マイクロホンの出力値との比較値であるレベル比を出力する信号レベル比較手段をさらに具備し、前記フィルタ係数更新制御手段は、前記レベル比及び前記制御信号に応じて、前記フィルタ係数を更新することを特徴とするものである。
【0015】
本願の請求項3の発明は、請求項2の機器内蔵型マイクロホン装置において、前記フィルタ係数更新制御手段は、前記制御信号が前記機構部の駆動を示す場合に、前記機構部が駆動していない場合以上に前記フィルタ係数の更新速度を大きくし、かつ、前記レベル比が大きい程、前記フィルタ係数の更新速度を大きくすることを特徴とするものである。
【0016】
本願の請求項4の発明は、請求項1〜3のいずれか1項の機器内蔵型マイクロホン装置において、前記雑音参照マイクロホンは、前記駆動部の近傍に設置されることを特徴とするものである。
【0017】
本願の請求項5の発明は、請求項1〜4のいずれか1項の機器内蔵型マイクロホン装置において、前記機構部が、ディスク記録装置のヘッド移送手段であることを特徴とするものである。
【0018】
本願の請求項6の発明は、請求項1〜4のいずれか1項の機器内蔵型マイクロホン装置において、前記機構部が、ビデオカメラのズーム手段であることを特徴とするものである。
【0019】
本願の請求項7の発明は、請求項1〜4のいずれか1項の機器内蔵型マイクロホン装置において、前記機構部が、ビデオカメラのオートフォーカス手段であることを特徴とするものである。
【0020】
本願の請求項8の発明は、請求項1〜のいずれか1項の機器内蔵型マイクロホン装置において、前記機器の電源投入時から録音開始の間に、前記機構部を予め動作させて意図的に雑音を発生させ、前記雑音の発生中に前記適応フィルタ手段のフィルタ係数の更新を行うことを特徴とするものである。
【0021】
本願の請求項9の発明は、請求項の機器内蔵型マイクロホン装置において、前記主マイクロホンの出力信号の振幅レベルが所定の値より低い場合に、前記機構部を動作させることを特徴とするものである。
【0022】
本願の請求項10の発明は、機器筐体の外部から到来する外部音を収音する主マイクロホンと、機器筐体の内部に設けられた雑音参照マイクロホンと、前記雑音参照マイクロホンの検出信号を入力し、更新されたフィルタ係数を用いて出力信号を生成する適応フィルタ手段、及び前記主マイクロホン装置の出力値と前記雑音参照マイクロホンの出力値との比較値であるレベル比を出力する信号レベル比較手段を有するマイクロホン装置と、具備する撮像装置であって、前記フィルタ係数更新制御手段は、前記制御信号が前記機構部の駆動を示す場合に、前記機構部が駆動していない場合以上に前記フィルタ係数の更新速度を大きくし、かつ、前記レベル比が大きい程前記フィルタ係数の更新速度を大きくすることを特徴とするものである。
【0027】
特に請求項2,3の構成によれば、適応フィルタ手段のフィルタ係数更新の制御を、主マイクロホンと雑音参照マイクロホンの出力レベル比、及び機器内部の機構部を駆動する制御信号を用いて行うことによって、適応フィルタの学習動作の安定化を行っている。
【0028】
特に請求項の構成によれば、主マイクロホンと雑音参照マイクロホンを近接させることによって、雑音源方向の適用範囲を拡大すると共に、雑音参照マイクロホンからの少量の音声信号のエコー成分が発生しても時間的に遅れがなくなり、聴感上検知できなくなることによる音質の向上を行っている。
【0030】
特に請求項8,9の構成によれば、電源投入から録音開始までの間に、機器内部の雑音を発生する機構部を動作させて、予め適応フィルタを学習させておくことによって、間欠的に動作する機構部の雑音に対しても、録音開始時から雑音抑圧効果が得られるようにしている。
【0032】
【発明の実施の形態】
(実施の形態1)
本発明の実施の形態1における機器内蔵型マイクロホン装置について、図1〜図3を用いて説明する。図1は本実施の形態による機器内蔵型マイクロホン装置の構成を示すブロック図であり、図2はAV機器において、主マイクロホンと雑音参照マイクロホンとの位置関係を示す構成図である。尚、従来例と同一部分は同一の符号を付け、詳細な説明は省略する。この機器内蔵型マイクロホン装置は、図9の場合と同様に主マイクロホン1が筐体面に外部の音を収音するように取り付けられ、雑音参照マイクロホン5が筐体10の内部の雑音を収音するように取り付けられる。雑音参照マイクロホン5からの出力信号は、適応フィルタ手段30、信号レベル比較手段50、フィルタ係数更新制御手段60に入力されるようになっている。
【0033】
適応フィルタ手段30は、フィルタ係数更新制御手段60より更新制御されたフィルタ係数を用いて、雑音参照マイクロホン5からの出力信号をフィルタリングし、主マイクロホン1で受音される雑音信号と同じ信号を制御音信号として生成するものである。尚、適応フィルタ手段30はそのタップ数に応じて信号処理に一定の時間を要する。このため主マイクロホン1の後段に図示しない遅延手段が設けられているものとする。この遅延手段の信号遅延時間は、適応フィルタ手段30のタップ数と、主マイクロホン1と雑音参照マイクロホン5との間隔に基づいて設定される。
【0034】
信号減算手段40は、主マイクロホン1からの出力信号から適応フィルタ手段30の出力信号を減算し、雑音が打ち消された音声信号を出力するものである。主マイクロホン1と雑音参照マイクロホン5からの出力信号は、信号レベル比較手段50に入力される。信号レベル比較手段50は、雑音参照マイクロホン5からの出力信号レベルに対する主マイクロホン1からの出力信号レベルを比較するもので、2つの出力信号の差分値や、2つの信号のレベル比Lcを出力するものである。フィルタ係数更新制御手段60は、信号レベル比較手段50の比較結果と、雑音参照マイクロホン5の出力信号と、信号減算手段40からの出力信号と、機器内部の機構部を駆動する制御信号90とを入力し、レベル比Lcが一定の閾値を超えるとき、出力端子100で雑音信号が最小になるように、適応フィルタ手段30のフィルタ係数の更新制御を行うものである。
【0035】
主マイクロホン1と、雑音参照マイクロホン5と、筐体10と、雑音を発生する機器内部の機構部20との位置関係を図2に示す。本図に示すように、主マイクロホン1は、筐体10の外側に取り付けられているので、主として音声や周囲音など収音すべき音に高い感度を有する。これに対して雑音参照マイクロホン5は、筐体10の内側に取り付けられているので、主として機器内部の機構部20から発生する雑音に高い感度を有する。
【0036】
このように構成された機器内蔵型マイクロホン装置の動作原理について説明する。まず、主マイクロホン1と雑音参照マイクロホン5で収音された音波は電気信号に変換される。主マイクロホン1には、音声や周囲環境音といった収音すべき音と、機構部20の内部から発生するモータ音や回転シリンダ又はヘッド移送手段などからの雑音が音波として伝わってくる。主マイクロホン1では、機構部20の内部から発生する雑音が収音されないことが望ましい。このため通常は筐体10において密閉対策が取られている。しかし、バッテリやカセットやディスクなどの出し入れのために、筐体10には開閉部やスイッチ類の隙間が存在する。また機器の小型化などにより、機器内部の雑音源である機構部20との距離が近づくことから、主マイクロホン1で機器内部の機構部20からの雑音が収音されてしまうことになる。
【0037】
そこで適応フィルタ手段30は、雑音参照マイクロホン5の出力信号から主マイクロホン1で受音される雑音信号と同一の信号を推定する必要がある。適応フィルタ手段30におけるフィルタ係数をh(n) とすると、このフィルタ係数h(n) は、雑音キャンセル後の信号減算手段40からの出力信号e(n) と、雑音参照マイクロホン5からの出力信号u(n) を用いて、雑音参照マイクロホン5から主マイクロホン1への伝達特性H0(ω) を、サンプル毎に逐次更新する収束型の適応アルゴリズム(学習同定法など)を用いて求めることができる。
【0038】
フィルタ係数更新制御手段60は、適応フィルタ手段30の伝達特性が雑音参照マイクロホン5から主マイクロホン1への伝達特性H0(ω) に収束するように、ベクトルであるフィルタ係数h(n) を更新していく。このため雑音参照マイクロホン5からの出力ベクトルである出力信号u(n) と、信号減算手段40からの出力信号e(n) と、信号レベル比較手段50からの出力信号Lc と、機器内部の機構部20を駆動する制御信号90とを入力して、次の(1)〜(3)式を用いて更新できる。この信号処理は、学習同定法と呼ばれる更新アルゴリズムである。
【0039】
【数1】
Figure 0004196431
【数2】
Figure 0004196431
【数3】
Figure 0004196431
ここで、(1)式のαは正の定数、u(n) は時刻nにおける雑音参照マイクロホン5からの出力信号、即ち適応フィルタに対するタップ入力ベクトルである。h(n) はフィルタ係数ベクトル、e(n) は信号減算手段40からの出力信号である。(2)式のd(n) は主マイクロホン1からの出力信号であり、また(3)式はu(n) の2乗ノルムである。ここで、信号レベル比較手段50からの出力信号Lc と、機器内部の機構部20を駆動する制御信号90は、フィルタ係数更新制御手段60において、フィルタ係数h(n) の更新制御のパラメータとして用いられる。フィルタ係数更新制御手段60は適応フィルタ手段30の伝達特性H (ω) が雑音参照マイクロホン5から主マイクロホン1への伝達特性H0(ω) と等しくなるよう収束させる。
【0040】
適応フィルタ手段30の伝達特性H (ω) は、フィルタ係数更新制御手段60によってH0(ω) =H (ω) となるように更新されていくが、機器内部の機構部20から発生した雑音が雑音参照マイクロホン5から主マイクロホン1に到来するまでの伝達特性H0(ω) を推定するためには、機器内部の機構部20のみから音が発生している状態で更新を行うのが最も都合がよい。逆に、主マイクロホン1で収音される音声信号や周囲音がある場合には、これらの信号は適応フィルタ手段30の学習動作においては妨害信号となる。この場合は、フィルタ係数更新制御手段60で更新を遅くするか、又は止めるなどして制御しなければ、フィルタ係数は発散して、雑音を打ち消すことができなくなる。
【0041】
このため、例えば表1のように(1)式の定数αを制御して、適応フィルタ30の係数の収束に対して妨害音となる音声信号が増加したとき、α=0としてフィルタ係数の更新を止めるか、又はα≪1として更新速度を下げる。こうすると、係数が発散してしまうことを防止することができる。
【表1】
Figure 0004196431
但し、表1のレベル比Lcは、信号レベル比較手段50からの出力信号であり、例えば(4)式のように計算されるものとする。
【数4】
Figure 0004196431
αの値は、信号レベル比較手段50によって比較された主マイクロホン1と雑音参照マイクロホン5からの出力信号のレベル比Lcによって決定される。
【0042】
また、機器内部の機構部20が、ディスク記録装置のヘッド移送手段であったり、ビデオムービーのズームやオートフォーカスのような間欠的に動作する機構の場合、これらの機構部が動作していないときには適応フィルタ係数の更新動作を止めなければならない。このためフィルタ係数更新制御手段60では、機器内部の機構部20を駆動する制御信号90によっても適応フィルタ係数の更新を制御するのである。
【0043】
また、α=0のときは、演算処理量の削減のために、フィルタ係数更新制御手段60の動作を止めてもよい。また、機器の録音開始と同時に雑音抑圧効果を得るためには、その前に適応フィルタ手段30のフィルタ係数が学習を完了しなければならない。そのために電源投入から録音開始までの間に、意図的に機器内部の機構部20を動作させて、適応フィルタ手段30の学習動作を行ってもよい。更にそのとき、むやみに機器内部の機構部20を動作させるのでなく、音声信号や周囲騒音のレベルが十分に低いときのみに動作させることで、省電力の効果も得ることができる。
【0044】
なお、本実施の形態では表1において、αの変化範囲を0≦α≦0.1としているが、学習同定法で理論上のαの取りうる範囲は0≦α≦2である。
【0045】
(実施の形態2)
次に本発明の実施の形態2における機器内蔵型マイクロホン装置について、図3を用いて説明する。図3は本実施の形態の機器内蔵型マイクロホン装置における主マイクロホン1と雑音参照マイクロホン5の位置関係を示す構成図であり、筺体10の内部に第1の機構部20と第2の機構部21とがあるものとする。尚、制御音信号を生成する回路構成は図1に示すものと同一である。ここで第1の実施の形態と異なるところは、機構部が2ヵ所にあるので、図3に示すように雑音参照マイクロホン5を主マイクロホン1の近傍に設けたことである。
【0046】
このような構成の機器内蔵型マイクロホン装置の動作原理について説明する。一般的に適応フィルタを用いたノイズキャンセルは、図2のように消したい雑音源近傍に雑音参照マイクロホン5を設けるのが普通である。機器内部に複数の雑音源が存在する場合、どちらか片方の雑音源、例えば機構部20の近傍に雑音参照マイクロホン5を設けた場合、他方の雑音源、例えば図3の機器内部の機構部21からの雑音を打ち消すことができない。
【0047】
雑音源の近傍に雑音参照マイクロホン5を設けて、複数の雑音源からの音を打ち消すには、複数の雑音参照マイクロホンと複数の適応フィルタ手段とが必要となる。しかし、図3のように雑音参照マイクロホン5を主マイクロホン1の近傍に設けることで、機器内部の機構部20及び21からの雑音に対する雑音参照マイクロホン5から主マイクロホン1への伝達特性が近似してくるため、一つの雑音参照マイクロホン5と一つの適応フィルタ手段30でも双方の雑音を抑圧することが可能となる。
【0048】
このようにすることで、ビデオムービーのように回転シリンダの部分から発生する「たたき音」と呼ばれる雑音や、ズームやフォーカス時の光学系の部分から発生する雑音など、複数の雑音源に対応することが可能となる。また、本実施の形態のように、雑音参照マイクロホン5を主マイクロホン1の近傍に配置することによって、音声信号が雑音参照マイクロホン5に混入して発生するエコー成分についても、主マイクロホン1で収音される音声信号と雑音参照マイクロホン5からのエコー成分との時間差が小さくなり、聴感上エコーとして検知できなくなる。
【0049】
通常、機器内部からの騒音を主マイクロホン1に伝えないようにするため、機器の筐体10に対してその内部と外部との間に、ある程度の気密性を持たせる部材を設けるのが通例である。この場合、機器内部に設けられた雑音参照マイクロホン5に音声信号はあまり混入しなくなり、主マイクロホンからの音声信号との時間差が小さくなるので、エコー成分のレベルが低くなり、聴感上のマスキング効果で実際上のエコーは分からなくなる。このようにして、音声信号が雑音参照マイクロホン5に洩れ入ることによるエコー雑音の発生を抑圧することができる。
【0050】
なお、本実施の形態の主マイクロホン1と雑音参照マイクロホン5との距離は、マイクロホンの周波数帯域や、現状のマイクロホンのサイズや、筐体材料の厚み、機器における収音部分に与えられるスペースなどを考慮すれば、数mm〜数cm、例えば5mm〜20mm程度が適切であると考えられる。
【0051】
(実施の形態3)
次に本発明の実施の形態3における機器内蔵型マイクロホン装置について、図4及び図5を用いて説明する。図4は本実施の形態の機器内蔵型マイクロホン装置の構成を示すブロック図である。この機器内蔵型マイクロホン装置は、実施の形態1における機器内蔵型マイクロホン装置をステレオ化したものであり、実施の形態1と同一部分は同一の符号を付けて詳細な説明は省略する。ここではステレオであっても、適応フィルタ手段を増設することなく、雑音抑圧効果を得ようとするものである。
【0052】
主マイクロホンとして、外部の音を収音するよう第1の主マイクロホン1と第2の主マイクロホン2とが筐体面に取り付けられている。また雑音参照マイクロホン5が筐体内部の雑音を収音するように取り付けられている。第1の主マイクロホン1の出力信号は、信号レベル比較手段50と第1の信号減算手段41に与えられる。第2の主マイクロホン2の出力信号は第2の信号減算手段42に与えられる。信号減算手段41は、主マイクロホン1の出力信号から適応フィルタ手段30の出力信号を減算し、雑音が打ち消された第1の音声信号を出力するものである。信号減算手段42は、主マイクロホン2の出力信号から適応フィルタ手段30の出力信号を減算し、雑音が打ち消された第2の音声信号を出力するものである。
【0053】
指向性合成手段70は、信号減算手段41及び信号減算手段42の出力信号を入力し、指向性を持たせた音声信号を生成するものである。図5は指向性合成手段70の構成例を示すブロック図である。第1の信号遅延手段71は信号減算手段41から入力された出力信号を遅延し、第4の信号減算手段74に与えるものである。第2の信号遅延手段72は信号減算手段42から入力された出力信号を遅延し、第3の信号減算手段73に与えるものである。信号減算手段73は信号減算手段41から出力された音声信号から、信号遅延手段72の出力信号を減算し、減算結果を第1の振幅周波数特性補正手段75に与えるものである。信号減算手段74は信号減算手段42から出力された音声信号から、信号遅延手段71の出力信号を減算し、減算結果を第2の振幅周波数特性補正手段76に与えるものである。
【0054】
振幅周波数特性補正手段75は、信号減算手段73の音声信号の周波数特性を補正し、出力端子101を介して主マイクロホン1に近い側から放射された音声信号を出力するものである。同様に振幅周波数特性補正手段76は、信号減算手段74の音声信号の周波数特性を補正し、出力端子102を介して主マイクロホン2に近い側から放射された音声信号を出力するものである。
【0055】
このように構成された機器内蔵型マイクロホン装置の動作について説明する。この例では、小型のビデオムービーなどに搭載される内蔵型マイクロホンを想定している。通常のビデオムービーに搭載された1ポイントステレオマイクロホンは、無指向性マイクロホンユニットを2個又は3個を用いて、その出力信号を指向性合成手段によって処理することで指向性を実現している。本実施の形態では、マイクロホンユニットが第1と第2の主マイクロホン1,2の2個の場合であるが、第1と第2の主マイクロホン1,2が同一指向性のマイクロホンユニットであり、かつ、マイクロホンの指向性合成後の周波数帯域や装着場所の問題から、2個のマイクロホンユニットの間隔は通常5mm〜20mm程度とする。この場合、雑音参照マイクロホン5から第1と第2の主マイクロホン1,2までの夫々の音響伝達特性はほぼ等しい。
【0056】
従って図4に示すように、第1の主マイクロホン1と雑音参照マイクロホン5からの出力信号を用いて適応させた適応フィルタ手段30の出力信号は、第1の主マイクロホン1からの出力信号の雑音成分を打ち消すと同時に、第2の主マイクロホン2からの出力信号の雑音成分も打ち消すことができる。
【0057】
図5の指向性合成手段70は第1次音圧傾度型の指向性合成を行う。第1と第2の主マイクロホン1,2の間の距離をdとし、音速をcとし、第1及び第2の信号遅延手段71,72で信号遅延量τ=d/cとすると、第3の信号減算手段73からの出力は、第1と第2の主マイクロホン1,2を結び、かつ第1の主マイクロホン1の方向に指向性の主軸を持つ単一指向特性を持つ。また第4の信号減算手段74からの出力には、第2から第1の主マイクロホンに向かう方向に主軸を持つ単一指向特性が得られる。
【0058】
さらに、第3と第4の信号減算手段73,74からの出力信号の振幅周波数特性は、6dB/octの傾きで低域下がりとなるため、第1と第2の振幅周波数特性補正手段75,76はこれを補正して平坦な振幅周波数特性にする。このようにして本実施の形態では、適応フィルタ手段30と信号レベル比較手段50とフィルタ係数更新制御手段60の処理量を増加させることなく、実施の形態1又は実施の形態2の内容をステレオ化したり、マルチチャンネル化することができる。
【0059】
(実施の形態4)
次に本発明の実施の形態4における機器内蔵型マイクロホン装置について、図6を用いて説明する。図6は本実施の形態における機器内蔵型マイクロホン装置の構成を示すブロック図である。第1の主マイクロホン1、第2の主マイクロホン2、雑音参照マイクロホン5、適応フィルタ手段30、信号レベル比較手段50、フィルタ係数更新制御手段60、第1の信号減算手段41、第2の信号減算手段42、指向性合成手段70が設けられていることは、実施の形態3と同様である。
【0060】
実施の形態3と異なる部分は、信号加算手段43を設け、第1の信号減算手段41の出力信号と第2の信号減算手段42の出力信号とを加算し、信号増幅手段44によって加算信号の0.5倍を出力する。そしてフィルタ係数更新制御手段60は、雑音参照マイクロホン5の出力信号、信号増幅手段44の出力信号、信号レベル比較手段50の出力信号、及び機器内部の機構部を駆動する制御信号90を入力し、適応フィルタ手段30のフィルタ係数を更新制御するようにしている。
【0061】
このような構成の機器内蔵型マイクロホン装置の動作について説明する。実施の形態3では、フィルタ係数更新制御手段60は第1の信号減算手段41からの出力信号を用いてフィルタ係数を更新制御していた。この場合、第1の主マイクロホン1に対しては最適な雑音打ち消し効果が得られるが、第2の主マイクロホン2に対しては効果が若干減少する傾向にある。本実施の形態では、第1の信号減算手段41の出力信号と第2の信号減算手段42の出力信号との平均値を信号増幅手段44で出力し、この平均値をフィルタ係数更新制御手段60に入力することにより、第1と第2の主マイクロホン1,2に対する雑音抑圧効果を均等に持たせることができる。このため、実施の形態3に比較して雑音抑圧効果を改善することができる。
【0062】
尚、上記の実施の形態では、主マイクロホンの数を2個としたが、機器筐体の外部から到来する外部音を収音するために、第1〜第nの主マイクロホンを設けてもよい。この場合、第i(i=1〜n)の信号減算手段により第i(i=1〜n)の各主マイクロホンの出力信号から適応フィルタ手段の制御音信号を減算する。このとき、信号レベル比較手段は、第k(kは1〜nの特定値)の主マイクロホンの出力信号と雑音参照マイクロホンの検出信号のレベルを比較する。フィルタ係数更新制御手段は、信号レベル比較手段での比較結果と第k(kは1〜nの特定値)の信号減算手段の減算結果と、雑音参照マイクロホンの検出信号とを入力し、第kの信号減算手段の減算結果が最小になるよう適応フィルタ手段のフィルタ係数を更新する。
【0063】
(実施の形態5)
次に本発明の実施の形態5における機器内蔵型マイクロホン装置について、図7と図8を用いて説明する。図7は本実施の形態の機器内蔵型マイクロホン装置におけるフローティング部を中心とする構成図であり、図8は図7のA−A’断面図である。フローティング部であるマイクユニット取付基板7に対して第1の主マイクロホン1及び第2の主マイクロホン2が外向きに取り付けられ、雑音参照マイクロホン5が内向きに取り付けられている。マイクユニット取付基板7は、ダンパー8を介して筺体10に対して免振状態に保持され、機構部20から各マイクロホンへの振動の伝達を抑止する振動雑音低減手段の機能を有している。
【0064】
これまでの実施の形態と同様に、第1の主マイクロホン1及び第2の主マイクロホン2は機器外部の音を収音するもので、雑音参照マイクロホン5は機器内部の音を主として収音するものである。ダンパー8はマイクユニット取付基板7を機器の筐体10に対して弾性的に支持する働きをする。尚、マイクユニット取付基板7とダンパー8とは、ゴム等の弾性部材を用いて一体成形してもよい。
【0065】
このような構成の機器内蔵型マイクロホン装置の動作について説明する。主マイクロホン1と主マイクロホン2は雑音参照マイクロホン5に近接して配置されているので、実施の形態2の場合と同様な効果が得られる。また1つのフローティング構造で、複数のマイクロホンユニットの振動雑音を抑圧することができる。更に第1と第2の主マイクロホンが機器外部に向けて取り付けられ、雑音参照マイクロホンは機器内部に向けて取り付けられているので、実施の形態3及び4に用いられるマイクロホンユニットの設置条件を満たしている。
【0066】
適応フィルタ手段30が雑音抑圧のための学習動作を行うが、振動雑音は学習を妨害する要素となる。ここでは、第1の主マイクロホン1と第2の主マイクロホン2と雑音参照マイクロホン5とが筺体10に対してフローティング状態に保持されるので、機器を手で触ったり、機器を操作したりするときにタッチノイズが発生したり、機器が何かに当たった際に振動雑音が発生しても、適応フィルタ手段30は安定して学習動作が行えるようになる。
【0067】
【発明の効果】
以上のように本願の請求項1〜10記載の発明によれば、適応フィルタ手段のフィルタ係数更新の制御を、少なくとも主マイクロホンと雑音参照マイクロホンとのレベルに基づいて行うことによって、適応フィルタの学習動作を安定化することができる。
【0068】
特に請求項記載の発明によれば、主マイクロホンと雑音参照マイクロホンを近接させることによって、雑音源方向の適用範囲を拡大すると共に、雑音参照マイクロホンからの少量の音声信号のエコー成分が発生しても、時間的に遅れがなくなり、音質を向上させることができる。
【0070】
特に請求項記載の発明によれば、電源投入から録音開始までの間に機器内部の機構部を動作させて、予め適応フィルタを学習させておくことによって、間欠的に動作する機構部の雑音に対しても録音開始時から雑音抑圧効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1における機器内蔵型マイクロホン装置の構成を示すブロック図である。
【図2】実施の形態1の機器内蔵型マイクロホン装置において、主マイクロホンと雑音参照マイクロホンとの位置関係を示す配置図である。
【図3】本発明の実施の形態2の機器内蔵型マイクロホン装置において、主マイクロホンと雑音参照マイクロホンとの位置関係を示す配置図である。
【図4】本発明の実施の形態3における機器内蔵型マイクロホン装置の構成を示すブロック図である。
【図5】実施の形態3の機器内蔵型マイクロホン装置に用いられる指向性合成手段の構成図である。
【図6】本発明の実施の形態4における機器内蔵型マイクロホン装置の構成を示すブロック図である。
【図7】本発明の実施の形態5の機器内蔵型マイクロホン装置において、筐体へのマイクホンの取付状態を示す構造図である。
【図8】図7のA−A’断面図である。
【図9】従来の機器内蔵型マイクロホン装置の構成を示すブロック図である。
【図10】従来の機器内蔵型マイクロホン装置において、主マイクロホンと雑音参照マイクロホンの位置関係を示す配置図である。
【符号の説明】
1 第1の主マイクロホン
2 第2の主マイクロホン
5 雑音参照マイクロホン
7 マイクユニット取付基板
8 ダンパー
10 筐体
20,21 機構部
30 適応フィルタ手段
40 信号減算手段
41 第1の信号減算手段
42 第2の信号減算手段
43 信号加算手段
44 信号増幅手段
50 信号レベル比較手段
60 フィルタ係数更新制御手段
70 指向性合成手段
71 第1の信号遅延手段
72 第2の信号遅延手段
73 第3の信号減算手段
74 第4の信号減算手段
75 第1の振幅周波数特性補正手段
76 第2の振幅周波数特性補正手段
101 第1の出力端子
102 第2の出力端子

Claims (10)

  1. 機構部を有する機器に内蔵される、機器内蔵型マイクロホン装置であって、
    機器筐体の外部から到来する外部音を収音する主マイクロホンと、
    機器筐体の内部に設けられた雑音参照マイクロホンと、
    前記雑音参照マイクロホンの検出信号を入力し、更新されたフィルタ係数を用いて出力信号を生成する適応フィルタ手段と、
    前記信号レベル比較手段の比較結果と前記信号減算手段の減算結果と前記雑音参照マイクロホンの検出信号と前記機構部の駆動の有無を示す制御信号とを入力し、雑音参照マイクロホンの出力レベルが前記主マイクロホンの出力レベルより大きいとき、前記信号減算手段の減算結果が最小になるよう前記適応フィルタ手段のフィルタ係数を更新し、かつ前記制御信号に応じて前記フィルタ係数の更新を制御するフィルタ係数更新制御手段と、を具備する機器内蔵型マイクロホン装置。
  2. 前記主マイクロホン装置の出力値と前記雑音参照マイクロホンの出力値との比較値であるレベル比を出力する信号レベル比較手段をさらに具備し、
    前記フィルタ係数更新制御手段は、前記レベル比及び前記制御信号に応じて、前記フィルタ係数を更新する請求項1記載の機器内蔵型マイクロホン装置。
  3. 前記フィルタ係数更新制御手段は、前記制御信号が前記機構部の駆動を示す場合に、前記機構部が駆動していない場合以上に前記フィルタ係数の更新速度を大きくし、かつ、前記レベル比が大きい程、前記フィルタ係数の更新速度を大きくする請求項2に記載の機器内蔵型マイクロホン装置。
  4. 前記雑音参照マイクロホンは、前記駆動部の近傍に設置される請求項1〜3のいずれか1項に記載の機器内蔵型マイクロホン装置。
  5. 前記機構部が、ディスク記録装置のヘッド移送手段であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項記載の機器内蔵型マイクロホン装置。
  6. 前記機構部が、ビデオカメラのズーム手段であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項記載の機器内蔵型マイクロホン装置。
  7. 前記機構部が、ビデオカメラのオートフォーカス手段であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項記載の機器内蔵型マイクロホン装置。
  8. 前記機器の電源投入時から録音開始の間に、前記機構部を予め動作させて意図的に雑音を発生させ、前記雑音の発生中に前記適応フィルタ手段のフィルタ係数の更新を行うことを特徴とする請求項1〜のいずれか1項記載の機器内蔵型マイクロホン装置。
  9. 前記主マイクロホンの出力信号の振幅レベルが所定の値より低い場合に、前記機構部を動作させることを特徴とする請求項記載の機器内蔵型マイクロホン装置。
  10. 機器筐体の外部から到来する外部音を収音する主マイクロホンと、
    機器筐体の内部に設けられた雑音参照マイクロホンと、
    前記雑音参照マイクロホンの検出信号を入力し、更新されたフィルタ係数を用いて出力信号を生成する適応フィルタ手段、及び前記主マイクロホン装置の出力値と前記雑音参照マイクロホンの出力値との比較値であるレベル比を出力する信号レベル比較手段を有するマイクロホン装置と、具備する撮像装置であって、
    前記フィルタ係数更新制御手段は、前記制御信号が前記機構部の駆動を示す場合に、前記機構部が駆動していない場合以上に前記フィルタ係数の更新速度を大きくし、かつ、前記レベル比が大きい程前記フィルタ係数の更新速度を大きくする撮像装置。
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