JPH10303139A - 半導体基板の製造方法 - Google Patents
半導体基板の製造方法Info
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- JPH10303139A JPH10303139A JP11128497A JP11128497A JPH10303139A JP H10303139 A JPH10303139 A JP H10303139A JP 11128497 A JP11128497 A JP 11128497A JP 11128497 A JP11128497 A JP 11128497A JP H10303139 A JPH10303139 A JP H10303139A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 単結晶シリコン基板にパターン構造を形成す
る場合でも、剥離用欠陥層となるイオン注入領域を同一
平面に形成できるようにする。 【解決手段】 (a)単結晶シリコン基板18に絶縁膜
14および多結晶シリコン膜15を形成して段差を有す
るパターン構造16を設ける。(b)第1のイオン注入
として、パターン構造16の多結晶シリコン膜15部分
に対応してレジスト19でマスクして所定注入エネルギ
ーで水素イオンを注入する。(c)第2のイオン注入と
して、絶縁膜14のみの部分にレジスト21によりマス
クして異なる注入エネルギーで注入し、同一面内にイオ
ン注入領域20を形成する。次に、平坦化処理膜を設け
て表面を平坦化し、ベースシリコン基板12を貼り合わ
せると共に熱処理によってイオン注入領域20を剥離用
欠陥層領域として剥離させ、剥離面を研磨してSOI基
板を得る。剥離面の段差をなくして精度の良い単結晶シ
リコン膜17を形成できる。
る場合でも、剥離用欠陥層となるイオン注入領域を同一
平面に形成できるようにする。 【解決手段】 (a)単結晶シリコン基板18に絶縁膜
14および多結晶シリコン膜15を形成して段差を有す
るパターン構造16を設ける。(b)第1のイオン注入
として、パターン構造16の多結晶シリコン膜15部分
に対応してレジスト19でマスクして所定注入エネルギ
ーで水素イオンを注入する。(c)第2のイオン注入と
して、絶縁膜14のみの部分にレジスト21によりマス
クして異なる注入エネルギーで注入し、同一面内にイオ
ン注入領域20を形成する。次に、平坦化処理膜を設け
て表面を平坦化し、ベースシリコン基板12を貼り合わ
せると共に熱処理によってイオン注入領域20を剥離用
欠陥層領域として剥離させ、剥離面を研磨してSOI基
板を得る。剥離面の段差をなくして精度の良い単結晶シ
リコン膜17を形成できる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ベース基板上に絶
縁膜を介して素子形成用の半導体層を設けてなる半導体
基板の製造方法に関する。
縁膜を介して素子形成用の半導体層を設けてなる半導体
基板の製造方法に関する。
【0002】
【発明が解決しようとする課題】基板上に絶縁膜を介し
て素子形成用の単結晶の半導体層を形成してなる半導体
基板としては、例えば、半導体層としてシリコン単結晶
を設ける構成のSOI(Silicon On Insulator)基板が
ある。これは、基板となるシリコン基板上に酸化膜が形
成され、その上にシリコン単結晶膜が形成された構造を
有するもので、このような半導体基板を用いることによ
り、基板との絶縁分離工程を別途に実施する必要がなく
なり、分離性能が良く、高い集積度でシリコン単結晶膜
に素子を形成して集積回路を作込むことができるもので
ある。
て素子形成用の単結晶の半導体層を形成してなる半導体
基板としては、例えば、半導体層としてシリコン単結晶
を設ける構成のSOI(Silicon On Insulator)基板が
ある。これは、基板となるシリコン基板上に酸化膜が形
成され、その上にシリコン単結晶膜が形成された構造を
有するもので、このような半導体基板を用いることによ
り、基板との絶縁分離工程を別途に実施する必要がなく
なり、分離性能が良く、高い集積度でシリコン単結晶膜
に素子を形成して集積回路を作込むことができるもので
ある。
【0003】この場合、SOI基板に設けているシリコ
ン単結晶膜の製造方法としては、従来より種々の方法が
あるが、その中で以下の3段階の工程を経て製造するよ
うにした半導体薄膜製造技術が特開平5−211128
に開示されている。以下に、その製造方法について図1
4を用いて説明する。
ン単結晶膜の製造方法としては、従来より種々の方法が
あるが、その中で以下の3段階の工程を経て製造するよ
うにした半導体薄膜製造技術が特開平5−211128
に開示されている。以下に、その製造方法について図1
4を用いて説明する。
【0004】まず、第1段階として、半導体基板1中へ
水素ガスもしくは希ガスをイオン化して所定の注入エネ
ルギーで加速して注入することにより(図14(a)参
照)、半導体基板1の表面から所定深さに注入イオンが
分布するようにしてイオン注入領域2を形成する。次
に、第2段階として、この半導体基板1のイオン注入を
した側の面1aに、少なくとも1つの剛性材料から形成
されたベース基板3を貼り合わせ法などにより結合させ
る(同図(b)参照)。この場合のベース基板3は半導
体製の基板を用いることが可能で最終的にSOI基板を
形成させるという点では、酸化膜のような絶縁膜4を成
膜させた状態としておくことが望ましい。
水素ガスもしくは希ガスをイオン化して所定の注入エネ
ルギーで加速して注入することにより(図14(a)参
照)、半導体基板1の表面から所定深さに注入イオンが
分布するようにしてイオン注入領域2を形成する。次
に、第2段階として、この半導体基板1のイオン注入を
した側の面1aに、少なくとも1つの剛性材料から形成
されたベース基板3を貼り合わせ法などにより結合させ
る(同図(b)参照)。この場合のベース基板3は半導
体製の基板を用いることが可能で最終的にSOI基板を
形成させるという点では、酸化膜のような絶縁膜4を成
膜させた状態としておくことが望ましい。
【0005】次に、第3段階として、半導体基板1およ
びベース基板4を結合させた状態で熱処理を施すことに
より、イオン注入領域2に形成されるマイクロボイド
(微小気泡)部分Pを境界として半導体基板1と薄膜部
分が分離するように剥離し、ベース基板3上に絶縁膜4
を介してシリコン単結晶膜5が接着された構造のSOI
基板6が形成される(同図(c)参照)。
びベース基板4を結合させた状態で熱処理を施すことに
より、イオン注入領域2に形成されるマイクロボイド
(微小気泡)部分Pを境界として半導体基板1と薄膜部
分が分離するように剥離し、ベース基板3上に絶縁膜4
を介してシリコン単結晶膜5が接着された構造のSOI
基板6が形成される(同図(c)参照)。
【0006】実際には、この剥離された面には数nm程
度の凹凸が存在するため、この剥離面Pに研磨処理およ
びエッチング処理などを施してシリコン単結晶膜5を平
坦に仕上げると共に所定膜厚(例えば0.1μm)に調
整してSOI基板6として形成されるものである(同図
(d)参照)。
度の凹凸が存在するため、この剥離面Pに研磨処理およ
びエッチング処理などを施してシリコン単結晶膜5を平
坦に仕上げると共に所定膜厚(例えば0.1μm)に調
整してSOI基板6として形成されるものである(同図
(d)参照)。
【0007】ところで、これらの技術は、単一材料で形
成された表面が平坦な状態の半導体基板1の場合や、あ
るいは半導体基板1に一様に多種の材料を積層した多層
膜構造をもった構成の場合などにおいては適している
が、例えば、半導体基板1の表面で部分的に複数の積層
材料を配置しパターンを形成した場合や、あるいは、半
導体基板1の表面に段差のある場合などにおいては、次
のような不具合が発生する。
成された表面が平坦な状態の半導体基板1の場合や、あ
るいは半導体基板1に一様に多種の材料を積層した多層
膜構造をもった構成の場合などにおいては適している
が、例えば、半導体基板1の表面で部分的に複数の積層
材料を配置しパターンを形成した場合や、あるいは、半
導体基板1の表面に段差のある場合などにおいては、次
のような不具合が発生する。
【0008】すなわち、上述のようなパターン構造を形
成した半導体基板1では、その表面からイオン注入を行
なうと、材料の相違や段差などによるパターン構造の影
響を受けて、半導体基板1内へのイオンの注入深さが面
内の位置によって異なるようになる。この結果、ベース
基板4を貼り合わせた状態で剥離工程を実施すると、パ
ターン構造の影響を受けたイオン注入領域の面に沿った
剥離がなされるため、剥離された面がイオン注入領域の
段差に対応した段差を有する状態となる。
成した半導体基板1では、その表面からイオン注入を行
なうと、材料の相違や段差などによるパターン構造の影
響を受けて、半導体基板1内へのイオンの注入深さが面
内の位置によって異なるようになる。この結果、ベース
基板4を貼り合わせた状態で剥離工程を実施すると、パ
ターン構造の影響を受けたイオン注入領域の面に沿った
剥離がなされるため、剥離された面がイオン注入領域の
段差に対応した段差を有する状態となる。
【0009】したがって、剥離時に得られるシリコン単
結晶膜5の表面は、段差を有する面となる。このように
得られた剥離面を研磨工程により平坦化することは不可
能ではないが、その剥離面に初期的に残っている段差
は、研磨によって最終的に残すシリコン単結晶膜5の厚
さ寸法(例えば研磨段階では0.2μm程度)に比べて
何倍もの寸法となる場合があり、これを研磨処理により
平坦化することは困難であると共に、シリコン単結晶膜
5の膜厚を平行度を保ちながら精度良く研磨することが
非常に難しく、結果的にコスト高になる不具合がある。
結晶膜5の表面は、段差を有する面となる。このように
得られた剥離面を研磨工程により平坦化することは不可
能ではないが、その剥離面に初期的に残っている段差
は、研磨によって最終的に残すシリコン単結晶膜5の厚
さ寸法(例えば研磨段階では0.2μm程度)に比べて
何倍もの寸法となる場合があり、これを研磨処理により
平坦化することは困難であると共に、シリコン単結晶膜
5の膜厚を平行度を保ちながら精度良く研磨することが
非常に難しく、結果的にコスト高になる不具合がある。
【0010】換言すれば、半導体基板1上に段差が生じ
ている状態でイオン注入工程を実施して剥離面となる欠
陥層領域を形成して剥離を行なうには、面内に注入され
たイオン注入材料の注入深さがパターン構造により異な
るため剥離面を平坦にすることは困難となり、実用的に
は採用できないものである。
ている状態でイオン注入工程を実施して剥離面となる欠
陥層領域を形成して剥離を行なうには、面内に注入され
たイオン注入材料の注入深さがパターン構造により異な
るため剥離面を平坦にすることは困難となり、実用的に
は採用できないものである。
【0011】本発明は、上記事情に鑑みてなされたもの
で、その目的は、貼り合わせを行なう基板側に、成膜工
程やエッチング工程等によりパターンを形成した基板に
ついてそのパターン形成部分の、全体もしくは一部の薄
膜を所望の膜厚で剥離させる場合に剥離面の平坦性を確
保した状態でベース基板に接合させることによりSOI
基板を形成することができるようにした半導体基板の製
造方法を提供することにある。
で、その目的は、貼り合わせを行なう基板側に、成膜工
程やエッチング工程等によりパターンを形成した基板に
ついてそのパターン形成部分の、全体もしくは一部の薄
膜を所望の膜厚で剥離させる場合に剥離面の平坦性を確
保した状態でベース基板に接合させることによりSOI
基板を形成することができるようにした半導体基板の製
造方法を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明によれ
ば、パターン構造(16)を形成した半導体層用基板
(18)に対してイオン注入工程(P2,T3)を実施
する場合には、半導体層用基板(18)のパターン構造
(16)に起因して剥離用欠陥層領域(20)となるイ
オン注入領域を同一面に形成するためのイオン注入エネ
ルギーのレベルが複数段階となるのに対応して、そのイ
オン注入エネルギーのレベル毎に半導体層用基板(1
8)に対して選択的にイオン注入を複数回行なうので、
結果として欠陥層領域(20)を同一面に形成すること
ができ、剥離工程(P4,T4)においては平坦な面で
剥離を行なうことができ、これに続く剥離面研磨工程
(P5,T5)を経て精度の良い薄膜の素子形成用半導
体層(17,24)を得ることができるようになる。
ば、パターン構造(16)を形成した半導体層用基板
(18)に対してイオン注入工程(P2,T3)を実施
する場合には、半導体層用基板(18)のパターン構造
(16)に起因して剥離用欠陥層領域(20)となるイ
オン注入領域を同一面に形成するためのイオン注入エネ
ルギーのレベルが複数段階となるのに対応して、そのイ
オン注入エネルギーのレベル毎に半導体層用基板(1
8)に対して選択的にイオン注入を複数回行なうので、
結果として欠陥層領域(20)を同一面に形成すること
ができ、剥離工程(P4,T4)においては平坦な面で
剥離を行なうことができ、これに続く剥離面研磨工程
(P5,T5)を経て精度の良い薄膜の素子形成用半導
体層(17,24)を得ることができるようになる。
【0013】請求項2の発明によれば、半導体層用基板
(18)に段差を有するパターン構造(16)を形成す
る場合でも、イオン注入工程(P2,T3)において注
入エネルギーレベルを異なる設定をして実施することに
より、その段差による悪影響を受けることなく、イオン
注入の深さ方向に対するイオンの分布深さを一様に行な
って欠陥層領域(20)となるイオン注入領域を形成す
ることができ、これによって剥離工程(P5,T5)に
おいてほぼ同一平面内で剥離させることができるように
なり、素子形成用の半導体層(17,24)の膜厚調整
を高精度で行なうことができる。
(18)に段差を有するパターン構造(16)を形成す
る場合でも、イオン注入工程(P2,T3)において注
入エネルギーレベルを異なる設定をして実施することに
より、その段差による悪影響を受けることなく、イオン
注入の深さ方向に対するイオンの分布深さを一様に行な
って欠陥層領域(20)となるイオン注入領域を形成す
ることができ、これによって剥離工程(P5,T5)に
おいてほぼ同一平面内で剥離させることができるように
なり、素子形成用の半導体層(17,24)の膜厚調整
を高精度で行なうことができる。
【0014】請求項3の発明によれば、半導体層用基板
(18)に質の異なる膜をパターニングして形成するこ
とによりパターン構造(16)を設ける場合でも、イオ
ン注入工程(P2,T3)において注入エネルギーレベ
ルを異なる設定をして実施することにより、その段差に
よる悪影響を受けることなく、イオン注入の深さ方向に
対するイオンの分布深さを一様に行なって欠陥層領域と
なるイオン注入領域を形成することができ、これによっ
て剥離工程(P5,T5)においてほぼ同一平面内で剥
離させることができるようになり、精度の良い素子形成
用の半導体層(17,24)を形成することができる。
(18)に質の異なる膜をパターニングして形成するこ
とによりパターン構造(16)を設ける場合でも、イオ
ン注入工程(P2,T3)において注入エネルギーレベ
ルを異なる設定をして実施することにより、その段差に
よる悪影響を受けることなく、イオン注入の深さ方向に
対するイオンの分布深さを一様に行なって欠陥層領域と
なるイオン注入領域を形成することができ、これによっ
て剥離工程(P5,T5)においてほぼ同一平面内で剥
離させることができるようになり、精度の良い素子形成
用の半導体層(17,24)を形成することができる。
【0015】請求項4の発明あるいは請求項5の発明に
よれば、イオン注入工程(P2)が終了した後に、ある
いはイオン注入工程(T3)の実施に先立って、半導体
層用基板(18)の表面に多結晶シリコン膜,アモルフ
ァスシリコン膜あるいは酸化シリコン膜等の平坦化処理
用膜(13)を形成すると共にその表面を研磨処理を行
なって平坦化するようにした平坦化処理工程(P3,T
3)を設けたので、パターン構造を形成したことにより
発生している段差を解消して平坦化させることができ、
これによって、ベース基板(12)を貼り合わせること
を容易にすることができるようになる。
よれば、イオン注入工程(P2)が終了した後に、ある
いはイオン注入工程(T3)の実施に先立って、半導体
層用基板(18)の表面に多結晶シリコン膜,アモルフ
ァスシリコン膜あるいは酸化シリコン膜等の平坦化処理
用膜(13)を形成すると共にその表面を研磨処理を行
なって平坦化するようにした平坦化処理工程(P3,T
3)を設けたので、パターン構造を形成したことにより
発生している段差を解消して平坦化させることができ、
これによって、ベース基板(12)を貼り合わせること
を容易にすることができるようになる。
【0016】この場合に、平坦化処理工程(P3)をイ
オン注入工程(P2)の後に行なう場合には、半導体層
用基板(18)内に注入されたイオンの脱離する温度よ
りも低い温度で平坦化処理用膜13を形成するための熱
処理を行なう必要があり、一方、平坦化処理工程(T
2)をイオン注入工程(T3)に先だって行なう場合に
は、平坦化処理用膜(13)を形成する際に、熱処理温
度の制約を受けずに実施することができる。
オン注入工程(P2)の後に行なう場合には、半導体層
用基板(18)内に注入されたイオンの脱離する温度よ
りも低い温度で平坦化処理用膜13を形成するための熱
処理を行なう必要があり、一方、平坦化処理工程(T
2)をイオン注入工程(T3)に先だって行なう場合に
は、平坦化処理用膜(13)を形成する際に、熱処理温
度の制約を受けずに実施することができる。
【0017】請求項6の発明によれば、パターン構造形
成工程(P1,T1)において、剥離面研磨工程(P
5,T5)で研磨終了を検知するための研磨ストッパ
(23)を有するパターン構造(16)を半導体層用基
板(18)に形成する処理工程を含んでいるので、剥離
面研磨工程(P5,T5)を実施して半導体層(24)
を所定厚さ寸法まで研磨したときに確実に終了すること
ができ、これによって、精度良く半導体層(24)を形
成することができるようになる。
成工程(P1,T1)において、剥離面研磨工程(P
5,T5)で研磨終了を検知するための研磨ストッパ
(23)を有するパターン構造(16)を半導体層用基
板(18)に形成する処理工程を含んでいるので、剥離
面研磨工程(P5,T5)を実施して半導体層(24)
を所定厚さ寸法まで研磨したときに確実に終了すること
ができ、これによって、精度良く半導体層(24)を形
成することができるようになる。
【0018】請求項7の発明によれば、研磨ストッパ
(23)を半導体層(24)に対して研磨速度が異なる
材質で形成して、剥離面研磨工程(P5,T5)におけ
る研磨中に発熱量が変化させるので、これによって研磨
終了を検知することができるようになり、精度良く半導
体層(24)を形成することができるようになる。ま
た、請求項8の発明では、研磨ストッパ(23)を、半
導体層用基板(18)に対する研磨速度よりも遅い研磨
速度の材料例えば酸化膜や窒化膜等のような材料により
形成したので、研磨中に発熱量の変化が増大したことを
もって確実に研磨終了を検知することができる。
(23)を半導体層(24)に対して研磨速度が異なる
材質で形成して、剥離面研磨工程(P5,T5)におけ
る研磨中に発熱量が変化させるので、これによって研磨
終了を検知することができるようになり、精度良く半導
体層(24)を形成することができるようになる。ま
た、請求項8の発明では、研磨ストッパ(23)を、半
導体層用基板(18)に対する研磨速度よりも遅い研磨
速度の材料例えば酸化膜や窒化膜等のような材料により
形成したので、研磨中に発熱量の変化が増大したことを
もって確実に研磨終了を検知することができる。
【0019】請求項9の発明によれば、イオン注入工程
(P2,T3)以後で剥離工程前(P5,T5)の処理
工程では、必要な熱処理での温度が、イオン注入工程
(P2,T3)で注入するイオンが剥離工程(P5,T
5)で半導体層用基板(18)から脱離するときの熱処
理温度である脱離温度よりも低い温度に設定されている
ので、剥離工程(P5,T5)を実施する時点までの処
理工程では注入したイオンが脱離することなく半導体層
用基板(18)の内部に保持させることができ、また、
剥離工程(P5,T5)において行なう熱処理の温度で
初めて脱離させることにより欠陥層領域(20)を形成
して剥離を行なわせるので、確実かつ精度良く剥離を行
なうことができる。
(P2,T3)以後で剥離工程前(P5,T5)の処理
工程では、必要な熱処理での温度が、イオン注入工程
(P2,T3)で注入するイオンが剥離工程(P5,T
5)で半導体層用基板(18)から脱離するときの熱処
理温度である脱離温度よりも低い温度に設定されている
ので、剥離工程(P5,T5)を実施する時点までの処
理工程では注入したイオンが脱離することなく半導体層
用基板(18)の内部に保持させることができ、また、
剥離工程(P5,T5)において行なう熱処理の温度で
初めて脱離させることにより欠陥層領域(20)を形成
して剥離を行なわせるので、確実かつ精度良く剥離を行
なうことができる。
【0020】
(第1の実施形態)以下、本発明の第1の実施形態につ
いて図1ないし図5を参照しながら説明する。図3は本
発明でいうところの半導体基板であるSOI基板11を
模式的断面で示すもので、その構造は、ベース基板とし
てのベースシリコン基板12上に多結晶シリコン膜,ア
モルファスシリコン膜あるいは酸化シリコン膜などの平
坦化処理用膜13が形成され、この上に酸化シリコンな
どの絶縁膜14および多結晶シリコン膜15などからな
るパターン構造16が形成され、さらに、その上に素子
形成用の半導体層としてのシリコン単結晶膜17が形成
されている。
いて図1ないし図5を参照しながら説明する。図3は本
発明でいうところの半導体基板であるSOI基板11を
模式的断面で示すもので、その構造は、ベース基板とし
てのベースシリコン基板12上に多結晶シリコン膜,ア
モルファスシリコン膜あるいは酸化シリコン膜などの平
坦化処理用膜13が形成され、この上に酸化シリコンな
どの絶縁膜14および多結晶シリコン膜15などからな
るパターン構造16が形成され、さらに、その上に素子
形成用の半導体層としてのシリコン単結晶膜17が形成
されている。
【0021】この場合、本実施形態におけるSOI基板
11は、例えば、シリコン単結晶膜17中に素子形成工
程を経てFETなどの素子が形成されたときに、そのF
ETのゲート電極に対して、パターン構造16の絶縁膜
14中に埋込形成された多結晶シリコン膜15がバック
ゲートとして使用されるような構造の素子を形成するの
に適したもので、このような用途以外にも種々の素子を
形成するのに用いることができるものである。
11は、例えば、シリコン単結晶膜17中に素子形成工
程を経てFETなどの素子が形成されたときに、そのF
ETのゲート電極に対して、パターン構造16の絶縁膜
14中に埋込形成された多結晶シリコン膜15がバック
ゲートとして使用されるような構造の素子を形成するの
に適したもので、このような用途以外にも種々の素子を
形成するのに用いることができるものである。
【0022】次に、上記構成のSOI基板11を製造す
る方法について図1,2および図4,5を参照して説明
する。図4はSOI基板11を製造する場合の全体の工
程の流れを概略的に示しており、まず、パターン構造形
成工程P1にて半導体層用基板である単結晶シリコン基
板18にパターン構造16を形成する。図1(a)は半
導体層用基板である単結晶シリコン基板18の断面を模
式的に示すもので、このシリコン基板18の表面を熱酸
化して絶縁膜14としての熱酸化膜14a(膜厚は例え
ば0.1μm)を形成し、続いて、CVD法などにより
多結晶シリコンを堆積させてフォトリソグラフィ処理を
経てエッチング等によりパターニングして多結晶シリコ
ン膜15(膜厚は例えば0.35μm)を形成し、さら
に酸化膜14b(膜厚は例えば0.1μm)をCVD法
などにより堆積させて、パターン構造16を形成する。
る方法について図1,2および図4,5を参照して説明
する。図4はSOI基板11を製造する場合の全体の工
程の流れを概略的に示しており、まず、パターン構造形
成工程P1にて半導体層用基板である単結晶シリコン基
板18にパターン構造16を形成する。図1(a)は半
導体層用基板である単結晶シリコン基板18の断面を模
式的に示すもので、このシリコン基板18の表面を熱酸
化して絶縁膜14としての熱酸化膜14a(膜厚は例え
ば0.1μm)を形成し、続いて、CVD法などにより
多結晶シリコンを堆積させてフォトリソグラフィ処理を
経てエッチング等によりパターニングして多結晶シリコ
ン膜15(膜厚は例えば0.35μm)を形成し、さら
に酸化膜14b(膜厚は例えば0.1μm)をCVD法
などにより堆積させて、パターン構造16を形成する。
【0023】次に、イオン注入工程P2(図4参照)に
おいては、図5に示すような詳細な工程を経てイオン注
入が行なわれる。すなわち、まず、第1のイオン注入S
1〜S4を行ない、続いて、第2のイオン注入S5〜S
8を実施する。これは、上述のようにしてパターン構造
が形成された半導体層用基板18にイオン注入を行なっ
て内部に平坦な剥離面を形成するために、イオン注入工
程において注入領域の構造の違いによるイオン侵入深さ
の変化を考慮しイオン注入エネルギーを制御することが
必要となるからである。なお、注入するイオンは、水素
ガスや希ガスをイオン化したものを用いるが、ここでは
水素イオンH+(プロトン)を用いている。
おいては、図5に示すような詳細な工程を経てイオン注
入が行なわれる。すなわち、まず、第1のイオン注入S
1〜S4を行ない、続いて、第2のイオン注入S5〜S
8を実施する。これは、上述のようにしてパターン構造
が形成された半導体層用基板18にイオン注入を行なっ
て内部に平坦な剥離面を形成するために、イオン注入工
程において注入領域の構造の違いによるイオン侵入深さ
の変化を考慮しイオン注入エネルギーを制御することが
必要となるからである。なお、注入するイオンは、水素
ガスや希ガスをイオン化したものを用いるが、ここでは
水素イオンH+(プロトン)を用いている。
【0024】水素イオンの注入エネルギーに対する各材
料中の最大分布深さは表1のようになり、これらの結果
に基づいて各パターンに対して注入エネルギーを決定す
る。この場合、酸化膜14aおよび14bのみの領域に
ついては、全体として酸化膜14が0.2μm程度の膜
厚となっており、これに単結晶シリコン基板18への目
標となる深さが0.1μm程度となることを想定する
と、注入エネルギーは30〜40keV程度が必要とな
る。
料中の最大分布深さは表1のようになり、これらの結果
に基づいて各パターンに対して注入エネルギーを決定す
る。この場合、酸化膜14aおよび14bのみの領域に
ついては、全体として酸化膜14が0.2μm程度の膜
厚となっており、これに単結晶シリコン基板18への目
標となる深さが0.1μm程度となることを想定する
と、注入エネルギーは30〜40keV程度が必要とな
る。
【0025】また、多結晶シリコン膜15が形成された
領域については、注入エネルギーは80〜100keV
程度が必要となる。また、注入量(ドーズ量)は、パタ
ーン構造16がないものを剥離する場合の注入量と同様
に1×1016〜1×101 7atoms/cm2程度
が必要となる。
領域については、注入エネルギーは80〜100keV
程度が必要となる。また、注入量(ドーズ量)は、パタ
ーン構造16がないものを剥離する場合の注入量と同様
に1×1016〜1×101 7atoms/cm2程度
が必要となる。
【0026】
【表1】
【0027】さて、第1のイオン注入工程S1〜S4
(図5参照)では、上述した単結晶シリコン基板18の
パターン構造16に対応してフォトレジスト19を塗布
して多結晶シリコン膜15の上に位置するフォトレジス
ト19を残すことにより第1のレジストパターンを形成
し(S1)、続いて、上述したように、第1のイオン注
入エネルギーとして30〜40keVを設定(S2)し
て水素イオンを上述した注入量で注入(S3)してイオ
ン注入領域20aを形成し(図1(b)参照)、この
後、フォトレジスト19によるレジストパターンを剥離
する(S4)。
(図5参照)では、上述した単結晶シリコン基板18の
パターン構造16に対応してフォトレジスト19を塗布
して多結晶シリコン膜15の上に位置するフォトレジス
ト19を残すことにより第1のレジストパターンを形成
し(S1)、続いて、上述したように、第1のイオン注
入エネルギーとして30〜40keVを設定(S2)し
て水素イオンを上述した注入量で注入(S3)してイオ
ン注入領域20aを形成し(図1(b)参照)、この
後、フォトレジスト19によるレジストパターンを剥離
する(S4)。
【0028】次に、第2のイオン注入工程S5〜S8
(図5参照)では、同様にして単結晶シリコン基板18
のパターン構造16に対応してフォトレジスト21を塗
布して多結晶シリコン膜15以外の部分にフォトレジス
ト21を残すことにより第2のレジストパターンを形成
する(S5)。続いて、上述したように、第2のイオン
注入エネルギーとして80〜100keVを設定(S
6)して水素イオンを上述した注入量で注入(S7)し
て上記したイオン注入領域20aと同じ深さに位置する
面内にイオン注入領域20b形成して結果的に同一平面
内に位置するイオン注入領域20を形成する(図1
(c)参照)。
(図5参照)では、同様にして単結晶シリコン基板18
のパターン構造16に対応してフォトレジスト21を塗
布して多結晶シリコン膜15以外の部分にフォトレジス
ト21を残すことにより第2のレジストパターンを形成
する(S5)。続いて、上述したように、第2のイオン
注入エネルギーとして80〜100keVを設定(S
6)して水素イオンを上述した注入量で注入(S7)し
て上記したイオン注入領域20aと同じ深さに位置する
面内にイオン注入領域20b形成して結果的に同一平面
内に位置するイオン注入領域20を形成する(図1
(c)参照)。
【0029】この後、フォトレジスト21によるレジス
トパターンを剥離する(S8)。これにより、後述する
剥離工程P4にて熱処理を行なって剥離用欠陥層領域と
なるイオン注入領域20が形成される。なお、フォトレ
ジスト19,21は、イオン注入に対してマスク材とな
るもので通常のレジスト材料と同等のものである。
トパターンを剥離する(S8)。これにより、後述する
剥離工程P4にて熱処理を行なって剥離用欠陥層領域と
なるイオン注入領域20が形成される。なお、フォトレ
ジスト19,21は、イオン注入に対してマスク材とな
るもので通常のレジスト材料と同等のものである。
【0030】次に、このパターン構造16を有する単結
晶シリコン基板18をベース基板としてのベースシリコ
ン基板12に貼り合わせるために薄膜の表面を平坦にす
る必要がある。そこで、平坦化処理工程P3(図4参
照)として、単結晶シリコン基板18の表面上にシリコ
ン系のガスソースを用いたCVD法もしくはシリコンタ
ーゲットをスパッタリングもしくは加熱蒸着等のPVD
法により多結晶シリコンもしくはアモルファスシリコ
ン、酸化シリコン等の平坦化処理用膜13を所定膜厚
(膜厚は例えば5〜10μm程度)で堆積する(図2
(a)参照)。
晶シリコン基板18をベース基板としてのベースシリコ
ン基板12に貼り合わせるために薄膜の表面を平坦にす
る必要がある。そこで、平坦化処理工程P3(図4参
照)として、単結晶シリコン基板18の表面上にシリコ
ン系のガスソースを用いたCVD法もしくはシリコンタ
ーゲットをスパッタリングもしくは加熱蒸着等のPVD
法により多結晶シリコンもしくはアモルファスシリコ
ン、酸化シリコン等の平坦化処理用膜13を所定膜厚
(膜厚は例えば5〜10μm程度)で堆積する(図2
(a)参照)。
【0031】上述の場合に、多結晶シリコンもしくはア
モルファスシリコン、酸化シリコン層等の平坦化処理用
膜13の堆積においてはイオン注入領域20での剥離の
発生を防ぐため単結晶シリコン基板18の加熱温度は5
00℃以下の低温で行う必要がある。これは、イオン注
入により単結晶シリコン基板18内に導入された水素イ
オンの脱離が500℃以上で発生するからである。次
に、ベース基板12との貼り合わせ用に成膜した平坦化
処理用膜13を研磨し(例えば膜厚2〜3μm程度まで
研磨する)下地のパターン構造16に起因する表面段差
をなくす(図2(b)参照)。
モルファスシリコン、酸化シリコン層等の平坦化処理用
膜13の堆積においてはイオン注入領域20での剥離の
発生を防ぐため単結晶シリコン基板18の加熱温度は5
00℃以下の低温で行う必要がある。これは、イオン注
入により単結晶シリコン基板18内に導入された水素イ
オンの脱離が500℃以上で発生するからである。次
に、ベース基板12との貼り合わせ用に成膜した平坦化
処理用膜13を研磨し(例えば膜厚2〜3μm程度まで
研磨する)下地のパターン構造16に起因する表面段差
をなくす(図2(b)参照)。
【0032】次に、貼り合わせ・剥離工程P4では、単
結晶シリコン基板18の研磨面とベースシリコン基板1
2を貼り合わせた上で、接合用の熱処理を行う。この場
合、熱処理は2段階に分けて行なう。すなわち、まず、
貼り合わせ工程で、500℃程度の温度で熱処理を行な
い、この後、接合強度を高める目的で熱処理温度を、好
ましくは1100℃以上で、より好ましくは1150℃
程度で60分程度行なう。このとき、ベースシリコン基
板12との接合とイオン注入領域20に形成された剥離
用欠陥層領域での剥離が生じる(図2(c)参照)。
結晶シリコン基板18の研磨面とベースシリコン基板1
2を貼り合わせた上で、接合用の熱処理を行う。この場
合、熱処理は2段階に分けて行なう。すなわち、まず、
貼り合わせ工程で、500℃程度の温度で熱処理を行な
い、この後、接合強度を高める目的で熱処理温度を、好
ましくは1100℃以上で、より好ましくは1150℃
程度で60分程度行なう。このとき、ベースシリコン基
板12との接合とイオン注入領域20に形成された剥離
用欠陥層領域での剥離が生じる(図2(c)参照)。
【0033】なお、上述のように熱処理を2段階に分け
る場合に加えて、工程を簡略化する目的で、一度の熱処
理で行なうこともできる。この場合には、熱処理温度
は、例えば1100℃以上が好ましく、より好ましくは
1150℃程度で60分程度行うことで、剥離用欠陥層
領域での剥離を行なうことができる。
る場合に加えて、工程を簡略化する目的で、一度の熱処
理で行なうこともできる。この場合には、熱処理温度
は、例えば1100℃以上が好ましく、より好ましくは
1150℃程度で60分程度行うことで、剥離用欠陥層
領域での剥離を行なうことができる。
【0034】剥離面Pは、イオン注入工程P2において
各パターンに対する注入深さを一致させることにより面
粗度数nm以下の状態で剥離するため、その後の剥離面
研磨工程P5により容易に平坦な表面が形成可能であ
る。この結果、ベース基板12上にパターン構造16を
有した状態で半導体膜17を所定厚さに形成したSOI
基板11が形成される。
各パターンに対する注入深さを一致させることにより面
粗度数nm以下の状態で剥離するため、その後の剥離面
研磨工程P5により容易に平坦な表面が形成可能であ
る。この結果、ベース基板12上にパターン構造16を
有した状態で半導体膜17を所定厚さに形成したSOI
基板11が形成される。
【0035】さて、上述したイオン注入領域20により
剥離を行なう技術においては、単結晶シリコン基板18
中に注入された水素イオンは、結晶格子に欠陥を生じさ
せたりあるいは結晶格子を歪ませた状態で分布する。こ
のとき、イオン注入の目標深さを0.1μm程度に設定
したときの状態での水素イオンの分布は、実際には0.
3μm程度に広がっている。しかし、注入された水素イ
オンの量が一定量(しきい値)を超えている状態では、
剥離直前の状態では熱処理を経ることによって、欠陥層
領域が数10nmから数nm程度の厚さ寸法の非常に狭
い領域に凝縮されるようになる。
剥離を行なう技術においては、単結晶シリコン基板18
中に注入された水素イオンは、結晶格子に欠陥を生じさ
せたりあるいは結晶格子を歪ませた状態で分布する。こ
のとき、イオン注入の目標深さを0.1μm程度に設定
したときの状態での水素イオンの分布は、実際には0.
3μm程度に広がっている。しかし、注入された水素イ
オンの量が一定量(しきい値)を超えている状態では、
剥離直前の状態では熱処理を経ることによって、欠陥層
領域が数10nmから数nm程度の厚さ寸法の非常に狭
い領域に凝縮されるようになる。
【0036】この結果、ごく薄い欠陥層領域で剥離が生
じ、剥離面は非常に平坦性の良いものを得ることができ
るのである。なお、剥離面研磨工程P5を実施するの
は、さらに平坦性を確保すると共に、表面の粗さの程度
を小さくするためである。また、このような剥離を行な
うためのイオンとしては、上述した水素以外には、希ガ
スでも良いし、他に酸素や塩素,フッ素など種々のもの
が考えられる。
じ、剥離面は非常に平坦性の良いものを得ることができ
るのである。なお、剥離面研磨工程P5を実施するの
は、さらに平坦性を確保すると共に、表面の粗さの程度
を小さくするためである。また、このような剥離を行な
うためのイオンとしては、上述した水素以外には、希ガ
スでも良いし、他に酸素や塩素,フッ素など種々のもの
が考えられる。
【0037】さらに、本実施形態において形成するSO
I基板11を得るときに、単結晶シリコン基板18は、
単結晶シリコン膜17の品質を確保するために、通常半
導体装置を形成する場合のものと同様に不純物濃度が一
定値に管理された製品ウェハを用いることが望ましいの
に対して、貼り合わせるベースシリコン基板12は、酸
化膜14を介して単結晶シリコン膜17を保持する基板
としての機能を果すことで十分であるから、不純物濃度
を特に管理していないダミーウェハを用いることができ
る。
I基板11を得るときに、単結晶シリコン基板18は、
単結晶シリコン膜17の品質を確保するために、通常半
導体装置を形成する場合のものと同様に不純物濃度が一
定値に管理された製品ウェハを用いることが望ましいの
に対して、貼り合わせるベースシリコン基板12は、酸
化膜14を介して単結晶シリコン膜17を保持する基板
としての機能を果すことで十分であるから、不純物濃度
を特に管理していないダミーウェハを用いることができ
る。
【0038】したがって、ベースシリコン基板12とし
ては安価なものを用いることができ、さらに、剥離後の
単結晶シリコン基板18は表面を研磨等の平坦化処理を
行うことで再び他のSOI基板11を製造するためのも
のとして使用することができるようになり(リサイク
ル)、資源の有効活用ができると共に、総じてコストの
低減を図ることができるものである。
ては安価なものを用いることができ、さらに、剥離後の
単結晶シリコン基板18は表面を研磨等の平坦化処理を
行うことで再び他のSOI基板11を製造するためのも
のとして使用することができるようになり(リサイク
ル)、資源の有効活用ができると共に、総じてコストの
低減を図ることができるものである。
【0039】このような第1の実施形態によれば、パタ
ーン構造16を形成した半導体層用基板としての単結晶
シリコン基板18を採用する場合でも、そのパターン構
造16に起因した段差に応じてイオン注入工程P2で注
入エネルギーを異なるように設定してイオン注入を行な
うことにより、シリコン基板18内において同一面内に
イオン注入領域20が形成されるようにすることがで
き、これによって、貼り合わせ・剥離工程P4にて剥離
を行なったときにその剥離面に段差を生じることがなく
なり、精度良く半導体層17を形成したSOI基板11
を得ることができるようになる。
ーン構造16を形成した半導体層用基板としての単結晶
シリコン基板18を採用する場合でも、そのパターン構
造16に起因した段差に応じてイオン注入工程P2で注
入エネルギーを異なるように設定してイオン注入を行な
うことにより、シリコン基板18内において同一面内に
イオン注入領域20が形成されるようにすることがで
き、これによって、貼り合わせ・剥離工程P4にて剥離
を行なったときにその剥離面に段差を生じることがなく
なり、精度良く半導体層17を形成したSOI基板11
を得ることができるようになる。
【0040】(第2の実施形態)図6ないし図8は本発
明の第2の実施形態を示すもので、以下第1の実施形態
と異なる部分について説明する。本実施形態において
は、図8に示すように、半導体基板としてのSOI基板
22は、絶縁膜としての酸化膜14が半導体層としての
シリコン単結晶膜24の面に部分的に露出するようにし
て形成することにより研磨ストッパ23として設けられ
ている。そして、素子形成用の半導体層24は、SOI
基板22の表面に島状に形成されており、絶縁分離され
た状態とされている。
明の第2の実施形態を示すもので、以下第1の実施形態
と異なる部分について説明する。本実施形態において
は、図8に示すように、半導体基板としてのSOI基板
22は、絶縁膜としての酸化膜14が半導体層としての
シリコン単結晶膜24の面に部分的に露出するようにし
て形成することにより研磨ストッパ23として設けられ
ている。そして、素子形成用の半導体層24は、SOI
基板22の表面に島状に形成されており、絶縁分離され
た状態とされている。
【0041】図6および図7は、SOI基板22の製造
工程に則した各断面を示すもので、パターン形成工程P
1(図6(a)参照)においては、第1の実施形態と異
なり、単結晶シリコン基板18にあらかじめ研磨ストッ
パ23の形成用に凹部18aをフォトリソグラフィ処理
でエッチング等により形成し、この凹部18aに対応し
て酸化膜が形成されて研磨ストッパ23として設けられ
る。続く工程については、第1の実施形態とほぼ同様で
ある。
工程に則した各断面を示すもので、パターン形成工程P
1(図6(a)参照)においては、第1の実施形態と異
なり、単結晶シリコン基板18にあらかじめ研磨ストッ
パ23の形成用に凹部18aをフォトリソグラフィ処理
でエッチング等により形成し、この凹部18aに対応し
て酸化膜が形成されて研磨ストッパ23として設けられ
る。続く工程については、第1の実施形態とほぼ同様で
ある。
【0042】すなわち、イオン注入工程P2では、フォ
トレジスト19をパターニングすることによりこれをマ
スク材として第1のイオン注入を行なってイオン注入領
域20aを形成し(図6(b)参照)、フォトレジスト
21をパターニングすることによりこれをマスク材とし
て第2のイオン注入を行なってシリコン基板18内の同
一面にイオン注入領域20を形成する(図6(c)参
照)。
トレジスト19をパターニングすることによりこれをマ
スク材として第1のイオン注入を行なってイオン注入領
域20aを形成し(図6(b)参照)、フォトレジスト
21をパターニングすることによりこれをマスク材とし
て第2のイオン注入を行なってシリコン基板18内の同
一面にイオン注入領域20を形成する(図6(c)参
照)。
【0043】続いて、平坦化処理工程P3では、平坦化
処理用膜13を表面に形成して(図7(a)参照)、所
定厚さまで研磨により除去して平坦化をはかる(図7
(b)参照)。以下、貼り合わせ・剥離工程P4では、
前述同様にしてシリコン基板18の表面にベース基板1
2を対抗させた状態で貼り合わせを行ない、熱処理を行
なって剥離をする(図6(c)参照)。なお、この場合
においても、熱処理は第1の実施形態の場合と同様にし
て2段階に分けて行なっても良いし、1回で行なうよう
にしても良い。
処理用膜13を表面に形成して(図7(a)参照)、所
定厚さまで研磨により除去して平坦化をはかる(図7
(b)参照)。以下、貼り合わせ・剥離工程P4では、
前述同様にしてシリコン基板18の表面にベース基板1
2を対抗させた状態で貼り合わせを行ない、熱処理を行
なって剥離をする(図6(c)参照)。なお、この場合
においても、熱処理は第1の実施形態の場合と同様にし
て2段階に分けて行なっても良いし、1回で行なうよう
にしても良い。
【0044】上述の状態では、剥離した面の研磨ストッ
パ23が形成されている部分に、極薄いシリコン膜18
bが残った状態になっており、これを剥離面研磨工程P
5にて研磨処理を行なって除去する。このとき、研磨処
理が進んでシリコン膜18bがなくなると、研磨ストッ
パ23の表面が研磨面として露出するようになる。シリ
コン酸化膜である研磨ストッパ23はシリコン膜18の
研磨レートよりも遅いので、研磨により発生する熱量の
変化が増大するようになる。これを温度センサ等により
検出することで研磨面が研磨ストッパ23の表面に達し
たことを検知することができ、この時点で研磨処理を停
止する。これにより、半導体層24として薄く均一な厚
さで精度の良い半導体層を得ることができるようにな
る。
パ23が形成されている部分に、極薄いシリコン膜18
bが残った状態になっており、これを剥離面研磨工程P
5にて研磨処理を行なって除去する。このとき、研磨処
理が進んでシリコン膜18bがなくなると、研磨ストッ
パ23の表面が研磨面として露出するようになる。シリ
コン酸化膜である研磨ストッパ23はシリコン膜18の
研磨レートよりも遅いので、研磨により発生する熱量の
変化が増大するようになる。これを温度センサ等により
検出することで研磨面が研磨ストッパ23の表面に達し
たことを検知することができ、この時点で研磨処理を停
止する。これにより、半導体層24として薄く均一な厚
さで精度の良い半導体層を得ることができるようにな
る。
【0045】なお、上述の研磨ストッパ23は、好まし
くは研磨面の面積で30〜50%の比率を占めるように
パターン構造16を形成すると良い。また、上述したよ
うな研磨速度の違いに起因して発生する発熱量の変化を
検知する方法以外に、何らかの方法により検知をするこ
とができれば、研磨ストッパ23の面積やパターニング
を適宜に行なうことができる。
くは研磨面の面積で30〜50%の比率を占めるように
パターン構造16を形成すると良い。また、上述したよ
うな研磨速度の違いに起因して発生する発熱量の変化を
検知する方法以外に、何らかの方法により検知をするこ
とができれば、研磨ストッパ23の面積やパターニング
を適宜に行なうことができる。
【0046】(第3の実施形態)図9ないし図11は本
発明の第3の実施形態を示すもので、以下、第1の実施
形態と異なる部分について説明する。すなわち、本実施
形態においては、図11に示すように、加工工程の順序
が上記各実施形態のものに比べて、平坦化処理工程T2
およびイオン注入工程T3が入れ替わるように設定され
たものである。すなわち、パターン構造形成工程T1に
続いて、先に平坦化処理工程T2を実施し、この後にイ
オン注入工程T3を実施する。以降の工程である貼り合
わせ・剥離工程T4および剥離面研磨工程T5について
は同じである。
発明の第3の実施形態を示すもので、以下、第1の実施
形態と異なる部分について説明する。すなわち、本実施
形態においては、図11に示すように、加工工程の順序
が上記各実施形態のものに比べて、平坦化処理工程T2
およびイオン注入工程T3が入れ替わるように設定され
たものである。すなわち、パターン構造形成工程T1に
続いて、先に平坦化処理工程T2を実施し、この後にイ
オン注入工程T3を実施する。以降の工程である貼り合
わせ・剥離工程T4および剥離面研磨工程T5について
は同じである。
【0047】図9および図10は、図11に示す工程順
序で加工処理を進める場合の各工程での断面を模式的に
示しており、以下、簡単に説明する。まず、第1の実施
形態と同様にして、パターン構造形成工程T1にて、半
導体膜用基板としての単結晶シリコン基板18上にパタ
ーン構造16を形成する(図9(a)参照)。
序で加工処理を進める場合の各工程での断面を模式的に
示しており、以下、簡単に説明する。まず、第1の実施
形態と同様にして、パターン構造形成工程T1にて、半
導体膜用基板としての単結晶シリコン基板18上にパタ
ーン構造16を形成する(図9(a)参照)。
【0048】次に、平坦化処理工程T2にて、単結晶シ
リコン基板18上のパターン構造16の面に、平坦化処
理用膜13を成膜する。この平坦化処理用膜13は、前
述同様に、CVDもしくはPVD法による貼り合わせ用
多結晶シリコンもしくはアモルファスシリコン膜を所定
膜厚(例えば5〜10μm程度)形成し(図9(b)参
照)、続いて、研磨処理により研磨して(例えば、平坦
化処理用膜13の膜厚が2〜3μm程度まで研磨する)
パターン構造16の面を平坦化する(図9(c)参
照)。
リコン基板18上のパターン構造16の面に、平坦化処
理用膜13を成膜する。この平坦化処理用膜13は、前
述同様に、CVDもしくはPVD法による貼り合わせ用
多結晶シリコンもしくはアモルファスシリコン膜を所定
膜厚(例えば5〜10μm程度)形成し(図9(b)参
照)、続いて、研磨処理により研磨して(例えば、平坦
化処理用膜13の膜厚が2〜3μm程度まで研磨する)
パターン構造16の面を平坦化する(図9(c)参
照)。
【0049】この場合、平坦化処理用膜13を形成する
際に、第1あるいは第2の実施形態と異なり、イオン注
入領域20をまだ形成していないので、熱処理温度の制
約を受けないため、例えば、多結晶シリコンもしくはア
モルファスシリコン膜または酸化シリコン膜を成膜する
際に500℃以上での高温での成膜が可能になり、この
手法を用いることで堆積膜の結晶性、面内の膜厚分布、
成膜速度等の条件を最適化した多結晶シリコン膜もしく
はアモルファスシリコン膜または酸化シリコン膜の成膜
が可能となる。
際に、第1あるいは第2の実施形態と異なり、イオン注
入領域20をまだ形成していないので、熱処理温度の制
約を受けないため、例えば、多結晶シリコンもしくはア
モルファスシリコン膜または酸化シリコン膜を成膜する
際に500℃以上での高温での成膜が可能になり、この
手法を用いることで堆積膜の結晶性、面内の膜厚分布、
成膜速度等の条件を最適化した多結晶シリコン膜もしく
はアモルファスシリコン膜または酸化シリコン膜の成膜
が可能となる。
【0050】続くイオン注入工程T3においては、第1
の実施形態で述べたように、パターン構造16を構成す
る膜質によりイオン注入の進入度合いが異なるため、や
はり、イオン注入の注入エネルギーを異なるように設定
して、第1のイオン注入工程および第2のイオン注入工
程を順次実施する(図5も参照)。これは、図10
(a),(b)に示すように、パターン構造16の多結
晶シリコン膜15が存在する領域をフォトレジスト19
でマスキングして第1のイオン注入を行ない、次に、酸
化膜14のみの領域をフォトレジスト21でマスキング
して第2のイオン注入を行なって最終的に単結晶シリコ
ン基板18内の所定深さで同一面内にイオン注入領域2
0を形成して、剥離工程での剥離用欠陥層領域として利
用する。
の実施形態で述べたように、パターン構造16を構成す
る膜質によりイオン注入の進入度合いが異なるため、や
はり、イオン注入の注入エネルギーを異なるように設定
して、第1のイオン注入工程および第2のイオン注入工
程を順次実施する(図5も参照)。これは、図10
(a),(b)に示すように、パターン構造16の多結
晶シリコン膜15が存在する領域をフォトレジスト19
でマスキングして第1のイオン注入を行ない、次に、酸
化膜14のみの領域をフォトレジスト21でマスキング
して第2のイオン注入を行なって最終的に単結晶シリコ
ン基板18内の所定深さで同一面内にイオン注入領域2
0を形成して、剥離工程での剥離用欠陥層領域として利
用する。
【0051】そして、次の貼り合わせ・剥離工程T4
(図10(c)参照)および剥離面研磨工程T5を経る
ことにより、第1の実施形態で得たと略同様のSOI基
板11を得ることができるようになる。
(図10(c)参照)および剥離面研磨工程T5を経る
ことにより、第1の実施形態で得たと略同様のSOI基
板11を得ることができるようになる。
【0052】このような本実施形態では、平坦化処理工
程T2をイオン注入工程T3に先だって行なうようにし
たので、平坦化処理工程T2で形成する平坦化処理用膜
13の熱処理温度を500℃以上の高温に設定すること
ができるようになり、良質な膜を形成することができる
ようになる。また、イオン注入工程T3においては、フ
ォトリソグラフィ処理を行なう際に、単結晶シリコン基
板18のパターン構造16が平坦化処理用膜13で平坦
化された面に対して行なうことができるようになる。
程T2をイオン注入工程T3に先だって行なうようにし
たので、平坦化処理工程T2で形成する平坦化処理用膜
13の熱処理温度を500℃以上の高温に設定すること
ができるようになり、良質な膜を形成することができる
ようになる。また、イオン注入工程T3においては、フ
ォトリソグラフィ処理を行なう際に、単結晶シリコン基
板18のパターン構造16が平坦化処理用膜13で平坦
化された面に対して行なうことができるようになる。
【0053】(第4の実施形態)図12および図13は
本発明の第4の実施形態を示すもので、ここでは、第2
の実施形態において得られたと同様の研磨ストッパ23
を持つパターン構造のSOI基板22を製造する場合
で、その製造工程としては、第3の実施形態で説明した
と同様に、イオン注入工程T3を実施するに先だって平
坦化処理工程T2を実施するようにしたところである。
本発明の第4の実施形態を示すもので、ここでは、第2
の実施形態において得られたと同様の研磨ストッパ23
を持つパターン構造のSOI基板22を製造する場合
で、その製造工程としては、第3の実施形態で説明した
と同様に、イオン注入工程T3を実施するに先だって平
坦化処理工程T2を実施するようにしたところである。
【0054】したがって、その製造工程においては、前
述同様に、単結晶シリコン基板18に凹部18aを形成
して研磨ストッパ23としての酸化膜を形成すると共に
パターン構造16を形成し(図12(a)参照)、平坦
化処理用膜13を成膜し(同図(b)参照)、こののち
研磨によって平坦化する(同図(c)参照)。
述同様に、単結晶シリコン基板18に凹部18aを形成
して研磨ストッパ23としての酸化膜を形成すると共に
パターン構造16を形成し(図12(a)参照)、平坦
化処理用膜13を成膜し(同図(b)参照)、こののち
研磨によって平坦化する(同図(c)参照)。
【0055】続いて、イオン注入工程T3にて、2回の
イオン注入工程を行なってイオン注入領域20を形成し
(図13(a),(b)参照)、この後、貼り合わせ・
剥離工程T4を実施して(同図(c)参照)、剥離面研
磨工程T5を経てSOI基板22を得ることができる。
イオン注入工程を行なってイオン注入領域20を形成し
(図13(a),(b)参照)、この後、貼り合わせ・
剥離工程T4を実施して(同図(c)参照)、剥離面研
磨工程T5を経てSOI基板22を得ることができる。
【0056】本発明は、上記実施形態にのみ限定される
ものではなく、次のように変形また拡張できる。半導体
層用基板(18)としては、シリコン以外の材料とし
て、4族元素を主体とした単結晶であれば、例えば、G
e(ゲルマニウム),SiC(炭化シリコン),SiG
e(シリコンゲルマニウム)あるいはダイヤモンドなど
の基板を用いることができる。この場合において、Si
C基板などを用いる場合には、基板自体が非常に高価な
ものであるので、剥離後に研磨して再生しすることによ
り、資源の有効活用およびコストダウンの効果が大きく
なる。
ものではなく、次のように変形また拡張できる。半導体
層用基板(18)としては、シリコン以外の材料とし
て、4族元素を主体とした単結晶であれば、例えば、G
e(ゲルマニウム),SiC(炭化シリコン),SiG
e(シリコンゲルマニウム)あるいはダイヤモンドなど
の基板を用いることができる。この場合において、Si
C基板などを用いる場合には、基板自体が非常に高価な
ものであるので、剥離後に研磨して再生しすることによ
り、資源の有効活用およびコストダウンの効果が大きく
なる。
【0057】本実施形態におけるSOI基板11,22
は、ベースシリコン基板12上に絶縁膜14を介した状
態で単結晶シリコン膜17,24を設ける構成の場合に
ついて述べているが、上記各実施形態と同様の製造工程
を採用することにより、単結晶シリコン膜17,24を
部分的にベースシリコン基板12と接触するように構成
したSOI基板を製作することもできる。そして、この
ようにして形成されたSOI基板では、例えば、バルク
(ベースシリコン基板12)を用いて保護素子などを形
成する構成の半導体装置などに適用することができる。
は、ベースシリコン基板12上に絶縁膜14を介した状
態で単結晶シリコン膜17,24を設ける構成の場合に
ついて述べているが、上記各実施形態と同様の製造工程
を採用することにより、単結晶シリコン膜17,24を
部分的にベースシリコン基板12と接触するように構成
したSOI基板を製作することもできる。そして、この
ようにして形成されたSOI基板では、例えば、バルク
(ベースシリコン基板12)を用いて保護素子などを形
成する構成の半導体装置などに適用することができる。
【図1】本発明の第1の実施形態を示すSOI基板の各
製造工程における模式的な縦断側面図(その1)
製造工程における模式的な縦断側面図(その1)
【図2】SOI基板の各製造工程における模式的な縦断
側面図(その2)
側面図(その2)
【図3】完成したSOI基板の模式的な縦断側面図
【図4】本発明の第1の実施形態を示す工程該略図
【図5】イオン注入工程の詳細な工程図
【図6】本発明の第2の実施形態を示す図1相当図
【図7】図2相当図
【図8】図3相当図
【図9】本発明の第3の実施形態を示す図1相当図
【図10】図2相当図
【図11】図4相当図
【図12】本発明の第4の実施形態を示す図1相当図
【図13】図2相当図
【図14】従来例を示すSOI基板の各製造工程におけ
る模式的な縦断側面図
る模式的な縦断側面図
11はSOI基板(半導体基板)、12はベースシリコ
ン基板(ベース基板)13は平坦化処理用膜、14は絶
縁膜、14a,14bは酸化膜、15は多結晶シリコン
膜、16はパターン構造、17は単結晶シリコン膜(半
導体層)、18は単結晶シリコン基板(半導体層用基
板)、19,21はフォトレジスト、20はイオン注入
領域(剥離用欠陥層領域)、22はSOI基板(半導体
基板)、23は研磨ストッパ、24は単結晶シリコン膜
(半導体層)である。
ン基板(ベース基板)13は平坦化処理用膜、14は絶
縁膜、14a,14bは酸化膜、15は多結晶シリコン
膜、16はパターン構造、17は単結晶シリコン膜(半
導体層)、18は単結晶シリコン基板(半導体層用基
板)、19,21はフォトレジスト、20はイオン注入
領域(剥離用欠陥層領域)、22はSOI基板(半導体
基板)、23は研磨ストッパ、24は単結晶シリコン膜
(半導体層)である。
Claims (10)
- 【請求項1】 ベース基板(12)上に絶縁膜(14)
を介して素子形成用の半導体層(17,24)を設けて
なる半導体基板(11,22)を、イオン注入工程(P
2,T3)により所定のイオンを注入して剥離用欠陥層
領域(20)を設けた半導体層用基板(18)にベース
基板(12)を貼り合わせ工程(P4,T4)において
貼り合わせると共に剥離工程(P4,T4)にて欠陥層
領域(20)で剥離し、続く剥離面研磨工程(P5,T
5)を経てその剥離面を研磨して形成するようにした半
導体基板の製造方法において、 前記イオン注入工程(P2,T3)に先だって前記半導
体層用基板(18)に対して表面の加工処理を行なうこ
とによりパターン構造(16)を形成するパターン構造
形成工程(P1,T1)を設け、 前記イオン注入工程(P2,T3)は、前記パターン構
造形成工程(P1,T1)において形成される前記半導
体層用基板(18)のパターン構造(16)に起因して
前記剥離用欠陥層領域(20)を同一面に形成するため
のイオン注入エネルギーのレベルが複数段階となるのに
対応して、そのイオン注入エネルギーのレベル毎に前記
半導体層用基板(18)に対して選択的にイオン注入を
複数回行なうことを特徴とする半導体基板の製造方法。 - 【請求項2】 請求項1に記載の半導体基板の製造方法
において、 前記パターン構造形成工程(P1,T1)は、前記半導
体層用基板(18)に対して成膜処理あるいはエッチン
グ処理などにより表面に段差を有するパターン構造(1
6)を形成することを特徴とする半導体基板の製造方
法。 - 【請求項3】 請求項1または2に記載の半導体基板の
製造方法において、 前記パターン構造形成工程(P1,T1)は、前記半導
体層用基板(18)に対して成膜処理あるいはエッチン
グ処理などにより表面に選択的に質の異なる膜を分布す
るようにしてパターン構造(13,16)を形成するこ
とを特徴とする半導体基板の製造方法。 - 【請求項4】 請求項1ないし3のいずれかに記載の半
導体基板の製造方法において、 前記イオン注入工程(P2)が終了した後に、前記半導
体層用基板(18)の表面に平坦化処理用膜(13)を
形成すると共にその表面を研磨処理を行なって平坦化す
る平坦化処理工程(P3)を設けたことを特徴とする半
導体基板の製造方法。 - 【請求項5】 請求項1ないし3のいずれかに記載の半
導体基板の製造方法において、 前記イオン注入工程(T3)の実施に先だって、前記半
導体層用基板(18)の表面に平坦化処理用膜(13)
を形成すると共にその表面を研磨処理を行なって平坦化
する平坦化処理工程(T2)を設けたことを特徴とする
半導体基板の製造方法。 - 【請求項6】 請求項1ないし5のいずれかに記載の半
導体基板の製造方法において、 前記パターン構造形成工程(P1,T1)は、前記剥離
面研磨工程(P5,T5)で研磨終了を検知するための
研磨ストッパ(23)のパターン構造(16)を前記半
導体層用基板(18)に形成する処理工程を含んでいる
ことを特徴とする半導体基板の製造方法。 - 【請求項7】 請求項6に記載の半導体基板の製造方法
において、 前記研磨ストッパ(23)は、前記剥離面研磨工程(P
5,T5)における研磨中に発熱量の変化を検出するこ
とにより研磨終了を検知可能となるように研磨速度が異
なる材質で形成されることを特徴とする半導体基板の製
造方法。 - 【請求項8】 請求項6または7に記載の半導体基板の
製造方法において、 前記研磨ストッパ(23)は、前記半導体層用基板(1
8)に対する研磨速度よりも遅い研磨速度の材料により
形成されていることを特徴とする半導体基板の製造方
法。 - 【請求項9】 請求項1ないし8のいずれかに記載の半
導体基板の製造方法において、 前記イオン注入工程(P2,T3)以後で前記剥離工程
前(P5,T5)の処理工程では、必要な熱処理での温
度が、前記イオン注入工程(P2,T3)で注入するイ
オンが前記剥離工程(P5,T5)で前記半導体層用基
板(18)から脱離するときの熱処理温度である脱離温
度よりも低い温度に設定されていることを特徴とする半
導体基板の製造方法。 - 【請求項10】 請求項1ないし9のいずれかに記載の
半導体基板の製造方法において、 前記イオン注入工程(P2,T3)は、複数回にわたる
イオン注入での注入イオンは同種のものを使用すると共
に、その注入量を同じレベルに設定していることを特徴
とする半導体基板の製造方法。
Priority Applications (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11128497A JPH10303139A (ja) | 1997-04-28 | 1997-04-28 | 半導体基板の製造方法 |
US09/066,971 US6191007B1 (en) | 1997-04-28 | 1998-04-28 | Method for manufacturing a semiconductor substrate |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11128497A JPH10303139A (ja) | 1997-04-28 | 1997-04-28 | 半導体基板の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10303139A true JPH10303139A (ja) | 1998-11-13 |
Family
ID=14557336
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP11128497A Pending JPH10303139A (ja) | 1997-04-28 | 1997-04-28 | 半導体基板の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH10303139A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2003347526A (ja) * | 2002-05-02 | 2003-12-05 | Soi Tec Silicon On Insulator Technologies | 材料の二層を剥離する方法 |
-
1997
- 1997-04-28 JP JP11128497A patent/JPH10303139A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2003347526A (ja) * | 2002-05-02 | 2003-12-05 | Soi Tec Silicon On Insulator Technologies | 材料の二層を剥離する方法 |
JP4688408B2 (ja) * | 2002-05-02 | 2011-05-25 | エス オー イ テク シリコン オン インシュレータ テクノロジース | 材料の二層を剥離する方法 |
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