JPH10294320A - 半導体装置及びその製造方法 - Google Patents

半導体装置及びその製造方法

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JPH10294320A
JPH10294320A JP11647197A JP11647197A JPH10294320A JP H10294320 A JPH10294320 A JP H10294320A JP 11647197 A JP11647197 A JP 11647197A JP 11647197 A JP11647197 A JP 11647197A JP H10294320 A JPH10294320 A JP H10294320A
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JP
Japan
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region
collector
emitter
semiconductor substrate
semiconductor device
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JP11647197A
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English (en)
Inventor
Hiroshi Kato
博 加藤
Shinichi Miyazaki
紳一 宮崎
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NEC Corp
Original Assignee
NEC Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】カーク効果を低減するために用いられている高
濃度コレクタ領域によって発生する寄生ベース・コレク
タ容量を最小とする半導体装置及び製造方法の提供。 【解決手段】エミッタ周囲領域直下部のみに高濃度コレ
クタ領域を形成する。これによりエミッタクラウディン
グ効果によりエミッタ周囲領域直下部のみに流れ、トラ
ンジスタが動作する領域のみに高濃度コレクタ領域を有
するために、カーク効果を低減し、かつトランジスタ動
作しないエミッタ領域中央部直下には高濃度領域が存在
しないため寄生ベース・コレクタ容量を最小とすること
ができ、高周波での利得を大きくすることが可能とな
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は半導体装置の構造に
関し、特にバイポーラトランジスタのチップの構造に関
する。
【0002】
【従来の技術】従来より、高周波トランジスタとして
は、バイポーラ型のトランジスタが用いられてきたが、
バイポーラ型トランジスタの高周波動作をさまたげる現
象として、コレクタ電流がある一定以上の電流密度とな
ると、実効的なベース幅が広がり利得が急激に低下する
カーク効果がある。このカーク効果については、例えば
文献(1)(永田譲編、「超高速バイポーラデバイ
ス」、培風館、第45〜46頁)の記載が参照される。
この現象はコレクタ領域の不純物濃度が低濃度であるほ
ど顕著になる。
【0003】このカーク効果を抑えるためには、コレク
タ領域の不純物濃度が高ければよいが、この場合、コレ
クタ領域全体を高密度とすると、コレクタ・ベース容量
が増加し、逆に利得を低下させることとなる。
【0004】このため、コレクタ・ベース容量の増加を
最小にしつつ、コレクタ領域の不純物濃度を高くするこ
とが、バイポーラトランジスタの高周波特性を向上させ
ることとなる。この方法として、コレクタ層のうちエミ
ッタ層直下の領域の不純物濃度を選択的に高くする方法
が提案されており、この方法を実施する技術として、
「SIC(Selectably Ion Implanted Collecto
r)」と呼ばれる技術が知られている。この従来技術に
ついて、図面を参照して説明する。
【0005】図9(a)は、SICを用いたバイポーラ
トランジスタの従来技術1の構成を示す縦断面図であ
る。図9(a)を参照すると、このバイポーラトランジ
スタは、半導体基板1上にエピタキシャル成長したコレ
クタ領域2と、素子を分離するための酸化シリコン
(1)5、及びベース領域4、エミッタ領域6を形成す
るための不純物拡散源となるエミッタポリシリコン9、
及びベース電極8、エミッタ電極10から形成されてお
り、カーク効果を低減し、できるだけベース・コレクタ
容量の増加をおさえるためにエミッタ領域6の直下のみ
に高濃度コレクタ領域(SIC)3を有している。
【0006】この従来技術1の場合のトランジスタの動
作の様子を、図9(b)を用いて説明する。
【0007】図9(a)に示された構造のトランジスタ
を動作させた場合、npn型のトランジスタの場合、エ
ミッタ領域6から放出された電子はエミッタクラウディ
ング効果(上記文献(1)(高速バイポーラ・デバイス
永田譲、培風館、第50頁参照)により、電子の放出
はエミッタ領域6の周辺部のみから放出されるため、電
子の流れE11は、カーク効果低減のため形成された高
濃度コレクタ領域3の一部のみに存在することとなり、
高濃度コレクタ領域のエミッタ領域6の中央部直下部分
はトランジスタ動作しない、寄生容量として、コレクタ
・ベース容量が存在する部分となる。
【0008】次に、この従来技術1のバイポーラトラン
ジスタの製造方法について、図10、図11の工程断面
図を用いて説明する。なお、図10及び図11は図面作
成の都合で分図されたものである。図10(a)を参照
すると、コレクタ電極となるために、たとえばアンチモ
ンを1×1018cm-3程度に導入したシリコンの半導体
基板1上にコレクタ領域2となる層を形成するために、
たとえばリンを1×1015cm-3程度含まれるように、
シリコンをエピタキシャル成長させる。
【0009】続いて、ホトリソグラフィー工程にて、パ
ターニングされたシリコン窒化膜をマスクとし、部分的
に酸化シリコン(1)5を形成し、素子分離として用い
る。
【0010】次にホトリソグラフィー工程によってパタ
ーニングされたホトレジスト11をマスクにリンをイオ
ン注入法によりコレクタ領域2に加速エネルギー115
keV、ドーズ量5×1012cm-2程度導入し、高濃度
コレクタ領域3を1×1016cm-3の濃度で形成する。
この様子を図10(b)に示す。
【0011】その後、ホトレジストを除去し、イオン種
としてBF2 +をエネルギ65keV、ドーズ量5×10
13cm-2程度でイオン注入法により、ベース領域4を形
成する。この様子を図10(c)に示す。
【0012】引き続き、窒化シリコンを酸化シリコン5
上にLPCVD法により200nm(2000オングス
トローム)の厚さに形成し、ホトリソグラフィ工程によ
り、エミッタ領域6となるべき部分を、ベース領域4上
に、コンタクト孔を形成する。
【0013】次に、図11(d)に示すように、ヒ素に
導入されたポリシリコンをホトリソグラフィーによりパ
ターニングし、エミッタポリシリコン9を形成し、続い
て900℃で40分間、N2ガス雰囲気にて熱処理を行
い、エミッタ領域6を形成する。
【0014】さらに、図11(e)に示すように、アル
ミを材料としたエミッタ電極10とベース電極8を形成
する。これらの工程により従来技術1の構造のバイポー
ラ型トランジスタが形成される。
【0015】以上説明した従来技術1は、エミッタ領域
と、エミッタ電極を接続するためのコンタクト孔と、ベ
ース領域と、ベース電極を接続するコンタクト孔が各々
別に形成されていたが、この構造は、ベース領域面積
が、これらコンタクト孔を形成する際のリソグラフィー
工程、及びエミッタ電極とベース電極を形成する際の微
細加工能力によって決まるため、ベース領域を小さく
し、コレクタ・ベース容量を小さくすることができな
い。
【0016】これらの問題を解消するために、エミッタ
領域とエミッタ電極を接続するためのコンタクト孔と、
ベース領域とベース電極を接続するためのコンタクト孔
が同一の構造をもつトランジスタが提案されている。
【0017】次に図12を用いて、この構造のトランジ
スタである従来技術2を説明する。
【0018】図12を参照して、半導体基板1と、その
上にエピタキシャル成長されたコレクタ領域2、及びカ
ーク効果を低減させるための高濃度コレクタ領域3、及
び素子分離のための酸化シリコン(1)5は、従来技術
1と同じである。
【0019】この従来技術2では、酸化シリコン(1)
5上にベース領域3と、ベース電極を接続するための埋
込ポリシリコン14と、ベース引き出し電極15を有
し、ベース領域3、埋込ポリシリコン14、ベース引き
出し電極15と、エミッタ領域5と、エミッタポリシリ
コン9とを分離するために、酸化シリコン(2)17と
窒化シリコン(3)19をサイドウォールとして有して
いる。
【0020】さらに、ベース引き出しポリシリコンと、
エミッタポリシリコンはコンタクト孔を介しベース電極
8とエミッタ電極10にそれぞれ接続される。従来技術
2の構造のトランジスタでも、図12(b)に示すよう
に、従来技術1に同じ理由により電子はエミッタ領域6
の周囲部のみから放出されることとなる。
【0021】次に従来技術2のバイポーラトランジスタ
の製造方法について、図13、図14の工程断面図を用
いて説明する。
【0022】なお、図13及び図14は図面作成の都合
で分図されたものである。図13(a)は、上記従来技
術1と同様の方法で、半導体基板1上にコレクタ領域
2、及び高濃度コレクタ領域3、酸化シリコン(1)5
を形成した様子を示す。
【0023】次に、この従来技術2においては、ベース
引き出しポリシリコンを、LPCVD法により200n
m(2000オングストローム)の厚さ成長する。さら
にLPCVD法にて窒化シリコン(2)16を100n
m成長する。続いてホトリソグラフィー工程にて、図1
3(b)に示すようにパターニングし、さらにフッ酸と
フッ化アンモニウムの希釈液を用いて埋込ポリシリコン
14が形成されるべき部分のみエッチングする。
【0024】最後に図13(c)に示すように、ポリシ
リコン膜をLPCVD法で成長し、ドライエッチングに
より埋込ポリシリコン14以外のポリシリコンを除去
し、従来技術1と同様にリンをイオン注入法により、高
濃度コレクタ領域3を形成する。
【0025】次にベース領域4を従来技術1と同様に形
成し、酸化膜をCVD法により50nm、窒化膜を10
0nmをそれぞれ成長し、全面を異方性のドライエッチ
ングを行い、コンタクト孔にサイドウォールとして、酸
化シリコン(2)17、窒化シリコン(3)18をそれ
ぞれ形成する。続いて、ヒ素が導入されたエミッタポリ
シリコン9をホトリソグラフィー工程によりパターニン
グし形成し、従来技術1と同様、ヒ素(As)を熱処理
により導入し、エミッタ領域6を形成する。この様子を
図14(d)に示す。
【0026】次に酸化シリコン(3)19をCVD法に
形成し、エミッタポリシリコン9、ベース引き出しポリ
シリコン15と、エミッタ電極10、ベース電極8を形
成するためのコンタクトを形成し、最後に、エミッタ電
極10、ベース電極8を形成する。
【0027】以上説明した従来技術2のトランジスタ構
造として、例えば特開平1−198069号公報や、特
開平7−321125号公報等の記載が参照される。
【0028】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記し
た従来技術は、トランジスタ動作しない部分に大きな容
量が存在するため、トランジスタの高周波利得を低下さ
せる、という問題点を有している。
【0029】その理由は、エミッタクラウディング効果
によって、トランジスタ動作しないエミッタ領域直下部
に、カーク効果を低減させるために形成された高濃度コ
レクタ領域が存在するためである。
【0030】したがって、本発明は、上記問題点に鑑み
てなされたものであって、その目的は、トランジスタ動
作しない部分の高濃度なコレクタ領域を有さず、むだな
領域に形成されるコレクタ・ベース容量を最小にしつ
つ、カーク効果を低減し、トランジスタの高速化を計
り、高周波利得を向上する半導体装置及びその製造方法
を提供することにある。
【0031】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するた
め、本発明の半導体装置は、半導体基板上に形成された
エミッタ領域、ベース領域、コレクタ領域を有するバイ
ポーラ型トランジスタにおいて、半導体基板中に形成さ
れたコレクタ領域において、エミッタ領域の周辺部直下
のみにコレクタ領域よりも高濃度の不純物を含む領域を
有することを特徴としたものである。
【0032】
【発明の概要】本発明によれば、エミッタクラウディン
グ効果により、エミッタ領域周囲直下のみに流れる電子
は、コレクタ中にあって、エミッタ領域周囲直下のみに
形成された高濃度コレクタ領域を流れるため、カーク効
果を低減し、かつエミッタ領域周囲直下のみに高濃度コ
レクタ領域を形成しているため、トランジスタ動作しな
いエミッタ領域直下部のコレクタベース領域が削減され
る。
【0033】
【発明の実施の形態】次に本発明の実施の形態について
図面を参照して詳細に説明する。図1は、本発明の実施
の形態の半導体装置を示す断面図である。
【0034】図1を参照すると、半導体基板1上にコレ
クタ領域2を有し、エミッタ領域6の周囲領域直下で、
コレクタ領域2中にあって、コレクタ領域よりも高濃度
な高濃度コレクタ領域3を有している。この図1に示す
様な構造のバイポーラトランジスタ型トランジスタを動
作させた場合、電子の流れE11はエミッタクラウディ
ング効果によって、エミッタ領域6周囲部直下の部分に
集中するため、高濃度コレクタ領域3を電子の流れE1
1が通過する。このため、カーク効果は高濃度コレクタ
領域3により低減される。
【0035】図1(b)の説明図を用いて、図1(a)
に示したバイポーラ型トランジスタの動作を説明する。
図1(a)に示した構造を有するバイポーラ型トランジ
スタを動作させた場合、電子の流れE11は、エミッタ
クラウディング効果によってエミッタ領域6周囲部直下
の部分に集中するため、高濃度コレクタ領域3を通過す
る。このため、カーク効果は、高濃度コレクタ領域3に
より低減される。
【0036】また、トランジスタ動作しない、エミッタ
領域6中央部直下には高濃度コレクタ領域は存在しない
ため、余分な容量は有しない。
【0037】
【実施例】上記した本発明の実施の形態について更に詳
細に説明すべく、本発明の実施例について図面を参照し
て以下に説明する。
【0038】[実施例1]図2(a)は、本発明の一実
施例の構成を示す断面図であり、図2(b)は、本発明
の一実施例の動作を説明するための図である。
【0039】図2(a)を参照すると、本実施例におい
ては、アンチモンを1×1018cm-3ドーピングしたシ
リコンの半導体基板1上に、エピタキシャル成長法によ
りリンを1×1015cm-3の濃度でドーピングし、膜厚
1μmのシリコンを形成し、コレクタ領域2を有する。
さらに本実施例は、酸化シリコン(1)5が1.0μm
の厚さで、図2(a)に示す領域に、部分的に形成さ
れ、素子分離として用いられる。
【0040】酸化シリコン(1)5によって囲まれた領
域がベース領域4となり、ベース濃度は1×1018cm
-3である。ベース領域4上にはベース電極8と接続する
ためのコンタクト孔があり、その寸法は20μm×0.
5μmであり、ベース領域4中にエミッタ領域6と、エ
ミッタ領域6とエミッタ電極10と、エミッタポリシリ
コン9とを接続するためのコンタクト孔を有し、この寸
法は20μm×0.5μmであり、さらにエミッタ領域
6周囲直下部でコレクタ領域2中に濃度が1×1016
リンをドーピングした高濃度コレクタ領域3を有してい
る。この高濃度コレクタ領域の寸法は幅0.1μmであ
り、コレクタ中の深さはベース領域4表面より0.35
μmの位置に不純物プロファイルのピークが存在する。
【0041】図2(a)に示した構造のトランジスタ
は、図2(b)に示すように、トランジスタ動作時には
エミッタクラウディング効果により、電子は高濃度コレ
クタ領域3のみ通過する。これにより、必要最小限の寄
生コレクタ・ベース容量の増加でカーク効果を低減でき
る。
【0042】次に本実施例の製造方法を図3及び図4の
工程断面図を参照して説明する。なお、図3及び図4は
図面作成の都合で分図されたものである。
【0043】まず、図3(a)に示すように、アンチモ
ンを1×1018cm-3にドーピングした半導体基板1上
に、減圧エピタキシャル成長法により、リンを1×10
15cm-3導入したシリコンを1μmの厚さで成長する。
これにより、コレクタ領域2を形成する。
【0044】次に、酸化工程により膜厚30nmの酸化
膜を形成し、シリコン窒化膜を150nmLPCVD法
により形成し、さらにホトリソグラフィー工程にて素子
分離として用いる酸化シリコン5を形成する領域のみを
エッチングし、ホトレジスト除去後、パターニングされ
たシリコン窒化膜をマクスとし、酸化工程にて酸化シリ
コン5を1μmの厚さで形成し、素子分離として用い
る。
【0045】その後、シリコン窒化膜を150℃に加熱
したホットリン酸液を用いて除去する。さらにホトリソ
グラフィー工程により、高濃度コレクタ領域3を形成す
る部をパターニングし、2価にイオン化したリンを加速
エネルギー150keV、ドーズ量3×1012cm-2
イオン注入を行い、高濃度コレクタ領域3を形成する。
この様子を図3(b)に示す。
【0046】その後は、上記従来技術1で説明した形成
方法と同様の方法で、ベース領域4を形成し(図3
(c)参照)、さらに図4(d)に示すようにエミッタ
ポリシリコン9から熱拡散によりエミッタ領域7を形成
し、最後に、図4(e)に示すようにエミッタ電極1
0、ベース電極8を形成する。
【0047】[実施例2]次に本発明の第2の実施例の
構造と動作について、図5を用いて説明する。上記第1
の実施例では、図3及び図4に示すように、コレクタ電
極を半導体基板1としていたが、本実施例では、半導体
基板1は低濃度のP型基板であり、半導体基板のトラン
ジスタ領域となるべき部分に、ヒ素を1×1018cm-3
ドーピングした埋込領域14と、埋込領域と表面に形成
されたコレクタポリシリコン12と、コレクタ電極19
とを接続するために1×1018cm-3にリンをドーピン
グしたコレクタ引き上げ領域を有する。他の構造は前記
第1の実施例と同様である。
【0048】また図5(b)に示すように、動作も前記
第1の実施例と同じく、高濃度コレクタ領域3を電子の
流れE11が通る。本実施例の場合、この電子が埋込領
域14、コレクタ引き上げ領域13を通ることとなる。
【0049】次に本実施例の製造方法について、図6を
用いて説明する。
【0050】まずホウ素が1×1014cm-3程度導入さ
れたP型の半導体基板1にホトリソグラフィー工程にて
パターニングされたホトレジストをマスクにヒ素をイオ
ン注入法により、トランジスタ領域が形成される部分の
みに埋込領域14を形成する。形成された埋込領域の不
純物濃度は1×1018cm-3である。
【0051】次に前記第1の実施例と同様に、エピタキ
シャル法により、リンが1×1015cm-3ドーピングさ
れたシリコンを1.8μmの厚さで形成し、コレクタ領
域2を形成する。
【0052】続いて、前記第1の実施例と同様の方法に
より、素子分離用酸化シリコン5を形成するが、本実施
例ではコレクタ引き上げ領域13の部分には酸化シリコ
ン5は形成されない。後の工程は、前記第1の実施例と
同一であり、高濃度コレクタ領域3、ベース領域4、エ
ミッタ領域6を形成し、エミッタ電極10、ベース電極
8を形成する。コレクタ電極19はベース電極8、エミ
ッタ電極10と同時に、コレクタポリシリコン12はエ
ミッタポリシリコン9と同時に形成する。
【0053】[実施例3]次に本発明の第3の実施例に
ついて説明する。
【0054】図7(a)は、本発明の第3の実施例の構
造を示す。本実施例は、エミッタ領域6とエミッタポリ
シリコン9とを接続するコンタクト孔と、ベース領域4
と、ベース引き出しポリシリコン15を接続するための
コンタクト孔が同一のものに、前記第1、第2の実施例
で示した高濃度コレクタ領域3を使用したものである。
【0055】本実施例の動作状態は、図7(b)に示す
通り、前記第1、第2の実施例と同一であり、電子の流
れE11は高濃度コレクタ領域を通過するため、最小限
のコレクタ・ベース容量増加でカーク効果を効果的に低
減できる。
【0056】本実施例に、前記第2の実施例に示す構造
と同様に、コレクタ電極を表面に形成する構造を適用す
ることも容易に考えられる。
【0057】また、本実施例の製造方法は、上記従来技
術2と同様であり、高濃度コレクタ領域3をイオン注入
法で形成する工程のみ、前記第1、第2の実施例と同じ
方法となる。
【0058】本発明の効果について、図8に、上記第
1、第2、第3の実施例及び比較例として従来例のコレ
クタ電流と順方向電力利得(|Szie|2)との関係を示
す。図8からわかるように、順方向電力利得(|Szie
2)は、従来技術1と比較し、1dB(Vce=3V、
f=2GHz)向上する。
【0059】その理由は、エミッタクラウディング効果
により、トランジスタ動作時、電流はエミッタ周囲領域
直下部の高濃度コレクタ領域を通過するため、カーク効
果を低減し、トランジスタ動作しないエミッタ中央領域
直下には高濃度領域が存在しないため、寄生のコレクタ
・ベース容量の増加を最小限とすることができるためで
ある。
【0060】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
トランジスタ動作しない部分の高濃度なコレクタ領域を
有さず、むだな領域に形成されるコレクタ・ベース容量
を最小にしつつ、カーク効果を低減し、トランジスタの
高速化を計り、高周波利得を向上する半導体装置及びそ
の製造方法を提供することができる。
【0061】その理由は、本発明においては、エミッタ
クラウディング効果により、トランジスタ動作時、電流
はエミッタ周囲領域直下部の高濃度コレクタ領域を通過
するため、カーク効果を低減し、トランジスタ動作しな
いエミッタ中央領域直下には高濃度領域が存在しないた
め、寄生のコレクタ・ベース容量の増加を最小限とする
ことができるためである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態を説明するための図であ
り、(a)は構成を示す断面図、(b)は動作を説明す
るための模式図である。
【図2】本発明の一実施例を説明するための図であり、
(a)は構成を示す断面図、(b)は動作を説明するた
めの模式図である。
【図3】本発明の一実施例の半導体装置の製造方法を示
す工程断面図である。
【図4】本発明の一実施例の半導体装置の製造方法を示
す工程断面図である。
【図5】本発明の第2の実施例を説明するための図であ
り、(a)は構成を示す断面図、(b)は動作を説明す
るための模式図である。
【図6】本発明の第2の実施例の半導体装置の製造方法
を示す工程断面図である。
【図7】本発明の第3の実施例を説明するための図であ
り、(a)は構成を示す断面図、(b)は動作を説明す
るための模式図である。
【図8】本発明の実施例の作用効果を説明するための図
であり、コレクタ電流と利得|Szie|2の関係を示すグ
ラフである。
【図9】従来技術1を説明するための図であり、(a)
は構成を示す断面図、(b)は動作を説明するための模
式図である。
【図10】従来技術1の製造方法を説明するための工程
断面図である。
【図11】従来技術1の製造方法を説明するための工程
断面図である。
【図12】従来技術2を説明するための図であり、
(a)は構成を示す断面図、(b)は動作を説明するた
めの模式図である。
【図13】従来技術2の製造方法を説明するための工程
断面図である。
【図14】従来技術2の製造方法を説明するための工程
断面図である。
【符号の説明】
1 半導体基板 2 コレクタ領域 3 高濃度コレクタ領域 4 ベース領域 5 酸化シリコン1 6 エミッタ領域 7 窒化シリコン1 8 ベース電極 9 エミッタポリシリコン 10 エミッタ電極 11 ホトレジスト 12 コレクタポリシリコン 13 コレクタ引き上げ領域 14 埋込領域 15 ベース引き出しポリシリコン 16 窒化シリコン2 17 窒化シリコン2 18 窒化シリコン3 19 酸化シリコン3 20 コレクタ電極 E11 電子の流れ

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】半導体基板上に形成されたエミッタ領域、
    ベース領域、およびコレクタ領域を有するバイポーラ型
    トランジスタにおいて、 前記半導体基板上に形成されたコレクタ領域中にあっ
    て、前記半導体基板上に形成されたエミッタ領域の周辺
    部直下にのみ前記コレクタ領域よりも高濃度の不純物を
    含む領域を有することを特徴とする半導体装置。
  2. 【請求項2】前記半導体基板上に形成されたエミッタ領
    域と前記エミッタ電極を接続するためのコンタクト孔
    と、前記半導体基板上に形成されたベース領域とベース
    電極を接続するためのコンタクト孔と、が、前記半導体
    基板上にあって、それぞれ、別々の領域に形成されてい
    る、ことを特徴とする請求項1記載の半導体装置。
  3. 【請求項3】前記半導体基板の裏面がコレクタ電極とさ
    れてなる、ことを特徴とする請求項2記載の半導体装
    置。
  4. 【請求項4】前記コレクタ電極を半導体基板表面に有す
    ることを特徴とする請求項2記載の半導体装置。
  5. 【請求項5】前記エミッタ領域とエミッタ電極を接続す
    るためのコンタクト孔と、前記ベース領域とを接続する
    ためのコンタクト孔とが同一のコンタクト孔であること
    を特徴とする請求項1記載の半導体装置。
  6. 【請求項6】前記半導体基板裏面がコレクタ電極となる
    ことを特徴とする請求項5記載の半導体装置。
  7. 【請求項7】コレクタ電極を半導体基板表面に有するこ
    とを特徴とする請求項5記載の半導体装置。
  8. 【請求項8】前記半導体基板上に形成されたコレクタ領
    域中にあって、前記半導体基板上に形成されたエミッタ
    領域の周辺部直下にのみ前記コレクタ領域よりも高濃度
    の不純物を含む領域を有する半導体装置を製造する際
    に、 半導体基板上に形成された領域の周辺部直下のみに、前
    記半導体基板に形成されたコレクタ領域よりも高濃度の
    不純物を含む領域をイオン注入法により形成する、こと
    を特徴とする半導体装置の製造方法。
  9. 【請求項9】請求項8記載の半導体装置の製造方法にお
    いて、ホトリソグラフィー工程にてパターニングされた
    ホトレジストをマスクとし、イオン注入法を用いること
    を特徴とする半導体装置の製造方法。
  10. 【請求項10】請求項9記載の半導体装置の製造方法に
    おいて、ホトリソグラフィー工程にてパターニングされ
    たホトレジストをマスクにエッチング法によりパターニ
    ングされた酸化シリコンをマスクにイオン注入法を用い
    ることを特徴とする半導体装置の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010506390A (ja) * 2006-10-05 2010-02-25 インターナショナル・ビジネス・マシーンズ・コーポレーション ヘテロ接合バイポーラ・トランジスタのための局所コレクタ注入構造体及びその形成方法

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