JPH11233524A - バイポーラトランジスタ及びその製造方法 - Google Patents

バイポーラトランジスタ及びその製造方法

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JPH11233524A
JPH11233524A JP3458898A JP3458898A JPH11233524A JP H11233524 A JPH11233524 A JP H11233524A JP 3458898 A JP3458898 A JP 3458898A JP 3458898 A JP3458898 A JP 3458898A JP H11233524 A JPH11233524 A JP H11233524A
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Hirokazu Fujimaki
浩和 藤巻
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ホトリソ工程による主要部分の形成を減らす
とともに、トータルのベース抵抗を低減することができ
る半導体装置とその製造方法を提供する。 【解決手段】 P型のシリコン基板の一主面に形成され
るN型の島状領域101と、この島状領域101の表面
の一部分に接して上方に形成されるコレクタ領域となる
柱状のエピタキシャル層102と、この柱状のエピタキ
シャル層102の上面に形成される真性ベース110
と、この真性ベース110の周縁部に形成されるベース
電極108A,108Bと、このベース電極108A,
108Bに接続されるP型の多結晶シリコン膜107,
108と、このP型の多結晶シリコン膜107,108
の開口縁及び上面を覆う絶縁膜109,111A,11
1Bと、前記真性ベース110の中央部であって、前記
絶縁膜109,111A,111Bによって形成される
開口部に形成される真性エミッタ113と、この真性エ
ミッタ113に接続されるN型の多結晶シリコン膜11
2を設けるようにしたものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体装置の構造
及びその製造方法に係り、特に、バイポーラ型LSI構
造及びその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年CMOSLSIは、そのゲート長の
短縮により、トランジスタの高速性能は大幅に向上し、
0.3〜0.4μmクラスでは、最大遮断周波数fTは
20GHz〜30GHz程度を実現していると言われて
おり、現在主流のバイポーラのfTとほぼ同じレベルに
達している。また、単位ゲート当たりの遅延時間が20
psec以下のものも報告されており、ECL(Emi
tter Coupled Logic)に匹敵する。
その意味で、基本的論理演算のみのディジタル回路にお
いては、CMOSが集積度や消費電力のみならず、高速
性能に関しても既に優位と言える。
【0003】しかし、アナログ系のICやトランジスタ
の差動対を必要とする電流モードの高速論理回路に関し
ては事情が異なる。アナログ系ICには容量負荷が内部
と外部に付加されるため、一般的に高い電流駆動能力が
必要とされる場合が多い。ところが原理的にCMOSで
は、Ids(ドレイン・ソース間電流)がほぼ(Vg −V
T )〔ゲート−閾値電圧〕の2乗に比例するのに対し、
バイポーラはIe (エミッタ電流)がexp(Vbe
〔ベース・エミッタ間電圧〕に比例するため、gm(コ
ンダクタンス)に決定的な違いが生じ、バイポーラがか
なり優位になる。
【0004】特に、高電流域でこのことが顕著である。
このため、容量負荷(配線容量、外部負荷等)への遅延
依存率が大きく異なり、CMOSでは、例えば、Gbp
s帯の伝送用ICで必要となるディジタル系以外の前置
アンプ、AGC(自動利得制御)アンプ、レーザー駆動
用ICにはほとんど適用が不可能である。また、電流モ
ードの高速論理回路を構成した場合、バイポーラが約8
0mVのドライブ電圧で、差動対のスイッチングが可能
なのに対して、CMOSでは最低300mVが必要とな
る。
【0005】このような理由から、原理的にCMOSL
SIでは実現不可能なデバイス機能があり、このような
領域においてはバイポーラLSIの高い電流駆動能力を
兼ね備えた高速性能の重要性がますます高くなってい
る。バイポーラトランジスタの電流駆動能力は、根本的
には飽和電流IS で決定される。その飽和電流IS が高
いと、同じVbeで高いIe が得られる。さらに、飽和電
流Is はエミッタ面積に比例し、ベース幅とベース濃度
に反比例する。これは、ベースキャリア濃度×ベース幅
であるガンメル数を一定にした場合は、飽和電流Is
エミッタ面積に比例することを意味する。
【0006】よって、電流駆動能力を劣化させないため
には、エミッタ面積を小さくしないことが望ましい。さ
らに、高速性能を向上させるためには、ベース幅の短縮
や、ベース・コレクタ接合容量の低減、そして入力イン
ピーダンスであるベース抵抗の削減が重要である。この
ような目的で高速化を実現してきたプロセスを以下に説
明する。
【0007】図3は従来のバイポーラトランジスタの主
要な部分の製造工程断面図である。以下、従来のバイポ
ーラトランジスタの製造方法について図3を参照しなが
ら説明する。 (1)まず、図3(a)に示すように、P型のウエハ基
板に、高濃度のSbをドープした島状の埋め込みN型コ
レクタ領域201を形成し、ウエハ全面に1×1016
cm3 程度のリンをドープしたN型エピタキシャル層2
02を形成し、さらにトランジスタ形成領域を残して、
公知のホトリソ技術により、選択酸化膜を部分的に形成
して、いわゆるフィールド酸化膜203を形成する。
【0008】(2)次に、図3(b)に示すように、ア
クティブ領域を1000Å程度熱酸化した酸化膜204
を形成した後、全面に多結晶シリコン膜205を100
0Å程度生成し、その後、その多結晶シリコン膜205
の表面を200Å程度熱酸化して酸化膜206を形成す
る。さらに、全面にシリコン窒化膜207をLPCVD
により1000Å程度生成した後、公知のホトリソ技術
によりアクティブ領域の中心部分を0.5μm程度の幅
でレジストのスリットをパターニングした後、連続的な
異方性エッチングにより、前記シリコン窒化膜207、
酸化膜206、多結晶シリコン膜205を開口する。
【0009】さらに、全面にシリコン窒化膜を500Å
程度LPCVDにより生成した後、異方性エッチングに
より、このシリコン窒化膜をエッチングして、前記開口
部の側壁にのみ窒化膜のサイドウォール207A、20
7Bを形成する。 (3)次いで、図3(c)に示すように、希釈HF溶液
等により露出した酸化膜204をエッチングし、さらに
オーバーエッチングにより、横方向に1500Å程度サ
イドエッチさせる。
【0010】(4)次に、図3(d)に示すように、選
択的なエピタキシャル成長法により、2×1018/cm
3 程度のボロンを含んだシリコン膜を1000Å程度成
長させる。この時、単結晶露出部には、シリコン結晶が
エピタキシャル成長し、多結晶シリコンの露出部には、
多結晶シリコンが成長する。これにより、トランジスタ
の真性ベース208が形成され、この真性ベース208
への電気的な入出力を行う多結晶シリコン電極とのコン
タクトが自己整合的に形成される。さらに、選択成長の
ため、表面に露出したシリコン窒化膜やシリコン酸化膜
等の絶縁膜上へのシリコン膜の成長は起こらない。
【0011】その後、全面を薄く熱酸化した後、CVD
酸化膜を500Å程度生成した後、エッチバックして、
真性ベース208上のシリコンを露出させると共に、サ
イドウォール状のCVD酸化膜209A、209Bを形
成させる。 (5)最後に、図3(e)に示すように、リンを2×1
21/cm3 程度にドーピングした多結晶シリコン膜2
10を、露出した真性ベース208上部にのみ選択的に
成長させた後、真性ベース208へ熱処理によりリンを
浅く拡散させ、真性エミッタ211を形成させる。
【0012】このようにして、バイポーラトランジスタ
を製造したので、バイポーラトランジスタのベース抵
抗、ベース幅そしてベース・コレクタ接合容量を大幅に
削減し、トランジスタの高速性能として、最大遮断周波
数および最大発振周波数共に30GHz以上の高速性能
のトランジスタが実現している。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】以上述べたように、自
己整合技術により、多結晶シリコンベース電極を、活性
ベースの近傍まで近づけ、さらに選択エピタキシャル成
長技術によるベース形成と、前記多結晶シリコン電極と
のコンタクト形成を実現することにより、ベース抵抗の
削減と遮断周波数の向上が可能となり、以前に比べバイ
ポーラICの高速性能が大幅に改善された。
【0014】しかしながら、10Gbps以上の超高速
光伝送用LSIに代表されるデバイスを実現するために
は、トランジスタの高速性能のさらなる改善が要求され
る。具体的に改善の余地がある部分は、前記プロセスに
おいては、前記図3(a)及び図3(b)に示すよう
に、主要部分の形成に2枚のホトリソマスクを使用して
いるため、合わせ余裕の必要がある等の問題があり、コ
レクタ・ベース接合容量に影響する面積が増加してしま
う。また、真性ベースからの取り出し部分にトータルの
ベース抵抗を増大させてしまう領域があることである。
【0015】本発明は、上記問題点を除去し、ホトリソ
工程による主要部分の形成を低減させるとともに、トー
タルのベース抵抗を低減することができるバイポーラト
ランジスタ及びその製造方法を提供することを目的とす
る。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するために、 〔1〕バイポーラトランジスタにおいて、第1導電型の
半導体単結晶基体の一主面に形成される第2導電型の島
状領域(101)と、この島状領域(101)の表面の
一部分に接して上方に形成されるコレクタ領域となる柱
状の単結晶領域(102)と、この柱状の単結晶領域
(102)の上面に形成されるベース領域(110)
と、このベース領域(110)の周縁部に形成されるベ
ース電極(108A,108B)と、このベース電極
(108A,108B)に接続される第1導電型の多結
晶半導体膜(107,108)と、この第1導電型の多
結晶半導体膜(107,108)の開口縁及び上面を覆
う絶縁膜(109,111A,111B)と、前記ベー
ス領域(110)の中央部であって、前記絶縁膜(10
9,111A,111B)の開口部に形成されるエミッ
タ領域(113)と、このエミッタ領域(113)に接
続される第2導電型の多結晶半導体膜(112)とを具
備するようにしたものである。
【0017】〔2〕バイポーラトランジスタの製造方法
において、第1導電型の半導体単結晶基体の表面の一部
もしくは全面を第2導電型に反転させた後、全面に第2
導電型の半導体膜をエピタキシャル成長させ、さらに、
前記反転させた第2導電型領域上部の一部分にコレクタ
領域となる柱状の半導体領域(102)を形成する工程
と、全面に第1の酸化膜(103)を堆積し、これを平
坦化し、さらに前記柱状の半導体領域(102)の表面
を露出させた後、残存している第1の酸化膜(102)
の表面部分をさらにエッチングし、残存した第1の酸化
膜(103)を薄膜化する工程と、露出した柱状の半導
体領域の表面を薄く酸化して第2の酸化膜(104)を
生成し、全面に第1の窒化膜(105)を堆積させた
後、さらに第3の酸化膜(106)を堆積させ、この第
3の酸化膜(106)を異方性エッチングして、段差の
側壁部にのみ酸化膜をサイドウォール状に残存させた
後、全面に第1の多結晶半導体膜(107)を生成さ
せ、さらに平坦化を行い、前記柱状の半導体領域(10
2)の上面に堆積させた第1の窒化膜(105)を露出
させる工程と、残存している前記第1の多結晶半導体膜
(105)の表面から選択的に第2の多結晶半導体膜
(108)の成長を行わせて、横方向にも、該多結晶半
導体膜(108)を成長させ、さらにこの表面を酸化し
第4の酸化膜(109)を生成する工程と、表面に露出
した第1の窒化膜(105)を選択的に除去し、さらに
サイドエッチも行い、その後、除去された第1の窒化膜
下部の第1の酸化膜(104)も除去し、前記柱状の半
導体領域(102)の上面と上端付近の側壁部、さらに
前記第1及び第2の多結晶半導体膜(107,108)
の一部も露出させる工程と、部分的に露出した柱状の半
導体領域、部分的に露出した第1及び第2の多結晶半導
体膜(107,108)に選択的に第1導電型の半導体
膜を選択成長させ、この時、単結晶半導体膜からは、ベ
ース領域(110)となる単結晶半導体膜がエピタキシ
ャル成長し、多結晶半導体膜(107、108)からは
多結晶半導体膜が成長しベース電極(108A,108
B)が形成され、ベース領域(110)と多結晶半導体
膜(107,108)とのコンタクトを取る工程と、さ
らに表面を酸化して第5の酸化膜を生成し、さらに第2
の窒化膜(111)の生成と連続的な異方性エッチング
により、前記島状領域の上部の段差側壁部にのみサイド
ウォール(111A,111B)を形成し、さらに露出
した第5の酸化膜をエッチングして露出させたベース領
域(110)となる単結晶半導体膜の上部に第3の多結
晶半導体膜(112)を生成する工程とを施すようにし
たものである。
【0018】〔3〕上記〔2〕記載のバイポーラトラン
ジスタの製造方法において、前記第1導電型の半導体膜
のエピタキシャル選択成長を、ドーピングされていない
半導体膜の成長と、ドーピングされた半導体膜の成長の
2段階で行うようにしたものである。 〔4〕上記〔2〕記載のバイポーラトランジスタの製造
方法において、前記第1導電型の半導体膜のエピタキシ
ャル選択成長を、複数のステップに分割し、その内の幾
つかの工程にはシリコンの材料ガスだけではなく、ゲル
マニウムの材料ガスも反応ガス中に混入させ、成長材料
をシリコンとゲルマニウムの合金とするようにしたもの
である。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て詳細に説明する。図1は本発明の第1実施例を示すバ
イポーラトランジスタの製造工程断面図(その1)、図
2はそのバイポーラトランジスタの製造工程断面図(そ
の2)である。
【0020】以下、本発明の第1実施例を示すバイポー
ラトランジスタの製造方法について図1及び図2を参照
しながら説明する。 (1)まず、図1(a)に示すように、P型シリコン基
板の表面に部分的に島状のSbを1×1019/cm3
上にドープしたN型コレクタ領域101を形成後、全面
にリンを1×1016/cm3 程度含んだエピタキシャル
層102を0.7μm程度形成する。
【0021】次に、公知のホトリソエッチング技術によ
り、0.7μm程度の幅で深さ8000Å程度の島状領
域を残してパターニングする。さらに、全面にCVDシ
リコン酸化膜(第1の酸化膜)103を10000Å程
度生成した後、これをCMP(化学的機械的研磨法)に
より研磨し、前記島状領域の表面を露出させる。 (2)次いで、図1(b)に示すように、シリコン酸化
膜103を2000Å程度、希釈HFによりエッチング
する。
【0022】(3)次に、図1(c)に示すように、エ
ピタキシャル層(シリコン)102表面の露出した部分
を100Å程度熱酸化し、酸化膜104(第2の酸化
膜)を形成した後、1000Å程度のシリコン窒化膜1
05(第1のシリコン窒化膜)をLPCVDにより形成
する。 (4)次いで、図1(d)に示すように、NSG膜(第
3の酸化膜)106を3000Å程度生成した後、RI
E(反応性イオンエッチング)により異方性エッチング
し、サイドウォール106A、106Bを残存させる。
さらに、全面に多結晶シリコン膜107(第1の多結晶
シリコン膜)を3000Å程度生成させた後、CMPに
より研磨して前記シリコン窒化膜105を露出させる。
【0023】(5)さらに、図1(e)に示すように、
露出している多結晶シリコン膜107から、選択的に多
結晶シリコン膜108(第2の多結晶シリコン膜)を1
000Å程度等方的に成長させた後、表面を500Å程
度熱酸化し、酸化膜109(第4の酸化膜)を形成す
る。 (6)さらに、図2(a)に示すように、熱リン酸によ
り、表面に露出しているシリコン窒化膜105(第1の
シリコン窒化膜)を除去し、さらにサイドエッチも行
い、その後、表面の熱酸化膜を希釈HF酸により除去す
る。
【0024】(7)その後、図2(b)に示すように、
ベース電極となる多結晶シリコン中にのみ、ボロンのイ
オン注入を行う。そのボロン濃度は1×1020/cm3
程度にする。次に、選択的なエピタキシャル成長法によ
り、2×1018/cm3 程度のボロンを含んだシリコン
膜(真性ベース)110を1000Å程度成長させる。
【0025】この時、単結晶露出部には、シリコン結晶
がエピタキシャル成長し、多結晶シリコン107,10
8の露出部には、多結晶シリコンが成長する。これによ
り、トランジスタの真性ベース110の形成と、ここへ
の電気的な入出力を行う多結晶シリコン電極(ベース電
極)108A,108Bとのコンタクトが自己整合的に
形成される。この工程では、選択成長のため、表面に露
出したシリコン窒化膜やシリコン酸化膜等の絶縁膜上へ
のシリコン膜の成長は起こらない。
【0026】その後、表面のシリコンを100Å程度熱
酸化し、酸化膜110A(第5の酸化膜)を形成する。 (8)次に、全面への500Å程度のシリコン窒化膜1
11(第2のシリコン窒化膜)の生成し、図2(c)に
示すように、その後、異方性エッチングにより、シリコ
ン窒化膜のサイドウォール111A,111Bを形成す
る。その後、酸化膜110Aを除去する。
【0027】(9)次に、図2(d)に示すように、リ
ンを2×1021/cm3 程度にドーピングした多結晶シ
リコン膜112(第3の多結晶シリコン膜)を露出した
真性ベース110上部にのみ選択的に成長させた後、熱
処理により、リンを浅く真性ベース110へ拡散させ、
真性エミッタ113を形成する。このように、第1実施
例によれば、図1(a)の工程における1回のホトリソ
工程で、主要部分の形成を行うのみで、それ以降のトラ
ンジスタの活性領域と、その近傍の寄生容量や、寄生抵
抗を支配する領域を自己整合的に形成することができる
ので、エミッタの開口幅だけではなく、バイポーラIC
の広帯域化の鍵であるベース・コレクタ接合容量を大幅
に削減することが可能になる。
【0028】さらに、真性ベースから、多結晶シリコン
のベース電極へ接続するリンクベース付近の抵抗成分も
削減されるので、トランジスタの高速化や低ノイズ化に
極めて有効となる。次に、本発明の第2実施例について
説明する。第1実施例の中で、選択的なエピタキシャル
成長により、トランジスタの真性ベースと多結晶ベース
電極への接続を行う工程において、エピタキシャル成長
を2段階で行う。すなわち、第1のステップで、ボロン
のドーピングされていないシリコンを成長させた後、第
2のステップで、ドーピングされたシリコンを成長させ
る。両ステップの合計堆積膜厚は、第1実施例と同じに
する。
【0029】ところで、選択的ベース形成工程において
は、多結晶のベース電極と確実なコンタクトを得るため
には、必要最低限の膜厚が構造的に規定される。これ
は、生成前に除去されるシリコン窒化膜の膜厚と酸化膜
の膜厚による。全てをドーピングしたシリコンで成長さ
せると、真性ベースの膜厚が短縮できず、その結果、ト
ランジスタの遮断周波数の改善ができない。
【0030】ところが、第2実施例に示すように、エピ
タキシャル成長を2段階で行うと、前記窒化膜厚や酸化
膜厚とは完全に独立に、実効ベース幅が設計でき、プロ
セス上の自由度が大幅に改善される。次に、本発明の第
3実施例について説明する。上記した第2実施例の中
で、選択的なエピタキシャル成長によりトランジスタの
真性ベースと多結晶ベース電極への接続を行う工程にお
いて、ドーピング層のエピタキシャル成長中に、材料ガ
スとしてGeH4 も添加し、Si中にGeを10%程度
含んだシリコンを成長させる。さらに、ベース幅を30
0Å程度となし、ピークキャリア濃度を、5×1019
cm3 程度に高める。さらに、最終工程で行われるエミ
ッタ中のリン濃度は、5×1019/cm3 程度とし、ベ
ースキャリア濃度と同じレベルにする。
【0031】このように、第3実施例によれば、エミッ
タ・ベース接合がヘテロ接合となるので、ベースキャリ
ア濃度がエミッタのキャリア濃度とほぼ同じであって
も、十分な注入効率が得られ、トランジスタのゲインを
確保することができる。そのため、ベース濃度をエミッ
タの濃度を考慮せずに上げることができるので、ベース
幅を極限に短縮しても、パンチスルー耐圧の劣化を防ぐ
ことができる。
【0032】さらに、ベースキャリア濃度を上げられる
ので、真性のベース抵抗の削減も可能になり、トランジ
スタの高速化を達成することができる。なお、本発明は
上記実施例に限定されるものではなく、本発明の趣旨に
基づいて種々の変形が可能であり、これらを本発明の範
囲から排除するものではない。
【0033】
【発明の効果】以上、詳細に説明したように、本発明に
よれば、以下のような効果を奏することができる。 (A)請求項1又は2記載の発明によれば、1回のホト
リソ工程による主要部分の形成を行うのみで、それ以降
のトランジスタの活性領域とその近傍の寄生容量や、寄
生抵抗を支配する領域を自己整合的に形成することがで
きるので、エミッタの開口幅だけではなく、バイポーラ
ICの広帯域化の鍵であるベース・コレクタ接合容量を
大幅に削減することが可能になる。
【0034】さらに、真性ベースから、多結晶シリコン
のベース電極へ接続するリンクベース付近の抵抗成分も
削減されるので、トランジスタの高速化や低ノイズ化を
図ることができる。 (B)請求項3記載の発明によれば、上記(A)の効果
を奏することができるのに加えて、ベース領域の選択的
エピタキシャル成長を2段階で行うようにしたので、前
記窒化膜厚や酸化膜厚とは完全に独立に、実効ベース幅
が設計でき、プロセス上の自由度を大幅に改善すること
ができる。
【0035】(C)請求項4記載の発明によれば、上記
(A)の効果を奏することができるのに加えて、エミッ
タ・ベース接合がヘテロ接合となるので、ベースキャリ
ア濃度がエミッタのキャリア濃度とほぼ同じであっても
十分な注入効率が得られ、トランジスタのゲインが確保
できる。したがって、ベース濃度をエミッタの濃度を考
慮せずに上げられるので、ベース幅を極限に、短縮して
も、パンチスルー耐圧の劣化を防ぐことができる。
【0036】さらに、ベースキャリア濃度を上げること
ができるので、真性のベース抵抗の削減も可能になり、
トランジスタの高速化が達成される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例を示すバイポーラトランジ
スタの製造工程断面図(その1)である。
【図2】本発明の第1実施例を示すバイポーラトランジ
スタの製造工程断面図(その2)である。
【図3】従来のバイポーラトランジスタの主要な部分の
製造工程断面図である。
【符号の説明】
101 N型コレクタ領域 102 エピタキシャル層 103 シリコン酸化膜(第1の酸化膜) 104 酸化膜(第2の酸化膜) 105 シリコン窒化膜(第1の窒化膜) 106 NSG膜(第3の酸化膜) 106A,106B,111A、111B サイドウ
ォール 107 第1の多結晶シリコン膜 108 第2の多結晶シリコン膜 108A,108B ベース電極 109 酸化膜(第4の酸化膜) 110 ボロンを含んだシリコン膜(真性ベース) 110A 酸化膜(第5の酸化膜) 111 シリコン窒化膜(第2の窒化膜) 112 多結晶シリコン膜(第3の多結晶シリコン
膜) 113 真性エミッタ

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(a)第1導電型の半導体単結晶基体の一
    主面に形成される第2導電型の島状領域と、(b)該島
    状領域の表面の一部分に接して上方に形成されるコレク
    タ領域となる柱状の単結晶領域と、(c)該柱状の単結
    晶領域の上面に形成されるベース領域と、(d)該ベー
    ス領域の周縁部に形成されるベース電極と、(e)該ベ
    ース電極に接続される第1導電型の多結晶半導体膜と、
    (f)該第1導電型の多結晶半導体膜の開口縁及び上面
    を覆う絶縁膜と、(g)前記ベース領域の中央部であっ
    て、前記絶縁膜の開口部に形成されるエミッタ領域と、
    (h)該エミッタ領域に接続される第2導電型の多結晶
    半導体膜を具備することを特徴とするバイポーラトラン
    ジスタ。
  2. 【請求項2】 バイポーラトランジスタの製造方法にお
    いて、(a)第1導電型の半導体単結晶基体の表面の一
    部もしくは全面を第2導電型に反転させた後、全面に第
    2導電型の半導体膜をエピタキシャル成長させ、さら
    に、前記反転させた第2導電型領域上部の一部分にコレ
    クタ領域となる柱状の半導体領域を形成する工程と、
    (b)全面に第1の酸化膜を堆積し、これを平坦化し、
    さらに前記柱状の半導体領域の表面を露出させた後、残
    存している第1の酸化膜の表面部分をさらにエッチング
    し、残存した第1の酸化膜を薄膜化する工程と、(c)
    露出した柱状の半導体領域の表面を薄く酸化して第2の
    酸化膜を生成し、全面に第1の窒化膜を堆積させた後、
    さらに第3の酸化膜を堆積させ、該第3の酸化膜を異方
    性エッチングして、段差の側壁部にのみ酸化膜をサイド
    ウォール状に残存させた後、全面に第1の多結晶半導体
    膜を生成させ、さらに平坦化を行い、前記柱状の半導体
    領域の上面に堆積させた第1の窒化膜を露出させる工程
    と、(d)残存している前記第1の多結晶半導体膜の表
    面から選択的に第2の多結晶半導体膜の成長を行わせ
    て、横方向にも、該多結晶半導体膜を成長させ、さらに
    この表面を酸化し第4の酸化膜を生成する工程と、
    (e)表面に露出した第1の窒化膜を選択的に除去し、
    さらにサイドエッチも行い、その後、除去された第1の
    窒化膜下部の第1の酸化膜も除去し、前記柱状の半導体
    領域の上面と上端付近の側壁部、さらに前記第1及び第
    2の多結晶半導体膜の一部も露出させる工程と、(f)
    部分的に露出した柱状の半導体領域、部分的に露出した
    第1及び第2の多結晶半導体膜に選択的に第1導電型の
    半導体膜を選択成長させ、この時、単結晶半導体膜から
    は、ベース領域となる単結晶半導体膜がエピタキシャル
    成長し、多結晶半導体膜からは多結晶半導体膜が成長し
    ベース電極が形成され、ベース領域と多結晶半導体膜と
    のコンタクトを取る工程と、(g)さらに表面を酸化し
    て第5の酸化膜を生成し、さらに第2の窒化膜の生成と
    連続的な異方性エッチングにより、前記島状領域の上部
    の段差側壁部にのみサイドウォールを形成し、さらに露
    出した第5の酸化膜をエッチングして露出させたベース
    領域となる単結晶半導体膜の上部に第3の多結晶半導体
    膜を生成する工程とを施すことを特徴とするバイポーラ
    トランジスタの製造方法。
  3. 【請求項3】 請求項2記載のバイポーラトランジスタ
    の製造方法において、前記第1導電型の半導体膜のエピ
    タキシャル選択成長を、ドーピングされていない半導体
    膜の成長と、ドーピングされた半導体膜の成長の2段階
    で行うことを特徴とするバイポーラトランジスタの製造
    方法。
  4. 【請求項4】 請求項2記載のバイポーラトランジスタ
    の製造方法において、前記第1導電型の半導体膜のエピ
    タキシャル選択成長を、複数のステップに分割し、その
    内の幾つかの工程にはシリコンの材料ガスだけではな
    く、ゲルマニウムの材料ガスも反応ガス中に混入させ、
    成長材料をシリコンとゲルマニウムの合金とすることを
    特徴とするバイポーラトランジスタの製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2008112939A (ja) * 2006-10-31 2008-05-15 Hitachi Ltd 半導体装置およびその製造方法

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