JP3077798B2 - 半導体装置およびその製造方法 - Google Patents
半導体装置およびその製造方法Info
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- JP3077798B2 JP3077798B2 JP09250207A JP25020797A JP3077798B2 JP 3077798 B2 JP3077798 B2 JP 3077798B2 JP 09250207 A JP09250207 A JP 09250207A JP 25020797 A JP25020797 A JP 25020797A JP 3077798 B2 JP3077798 B2 JP 3077798B2
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は半導体装置および半
導体装置の製造方法に関し、特に自己整合型(セルフア
ライン型)バイポーラトランジスタの構造およびその製
造方法に関するものである。
導体装置の製造方法に関し、特に自己整合型(セルフア
ライン型)バイポーラトランジスタの構造およびその製
造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】自己整合型バイポーラトランジスタに関
わる従来例として特開平6−204235号公報に記載
されたものについて説明する。その工程順断面図を図7
(a)〜(c)および図8(a)〜(c)に示す。まず
p型シリコン基板1上にn+ 型埋め込み層2を形成した
後、n型コレクタ層15をエピタキシャル成長させる。
次に、このn型コレクタ層15の表面のトランジスタを
形成しない部分およびコレクタ引き出し領域を分離する
領域に、素子分離酸化膜4を選択的に形成し、その後、
コレクタ引き出し領域にn型不純物を導入して、n型コ
レクタ引き出し領域3を形成する。しかる後に、シリコ
ン酸化膜103、ベース引き出し電極を形成するための
p+ 型ポリシリコン層5aおよびシリコン窒化膜6をこ
の順に成長させる〔図7(a)〕。
わる従来例として特開平6−204235号公報に記載
されたものについて説明する。その工程順断面図を図7
(a)〜(c)および図8(a)〜(c)に示す。まず
p型シリコン基板1上にn+ 型埋め込み層2を形成した
後、n型コレクタ層15をエピタキシャル成長させる。
次に、このn型コレクタ層15の表面のトランジスタを
形成しない部分およびコレクタ引き出し領域を分離する
領域に、素子分離酸化膜4を選択的に形成し、その後、
コレクタ引き出し領域にn型不純物を導入して、n型コ
レクタ引き出し領域3を形成する。しかる後に、シリコ
ン酸化膜103、ベース引き出し電極を形成するための
p+ 型ポリシリコン層5aおよびシリコン窒化膜6をこ
の順に成長させる〔図7(a)〕。
【0003】次に、エミッタ領域形成予定部のシリコン
窒化膜6、p+ 型ポリシリコン層5aをドライエッチン
グにより除去してエミッタ開口を形成する〔図7
(b)〕。次に、露出したシリコン酸化膜103をウェ
ットエッチングにより除去しさらに横方向にエッチング
してスリット部104を形成する〔図7(c)〕。その
後、このスリット部104を埋め込むように全面にポリ
シリコン膜8を成長させ〔図8(a)〕、等方性エッチ
ングによりスリット104内にのみポリシリコン膜8を
残すようにする〔図8(b)〕。次に、開口部のn型コ
レクタ層15上に熱酸化膜を形成した後、p型不純物を
導入して真性ベース領域14を形成する。サイドウォー
ル9を形成した後、n+ 型エミッタポリシリコン電極1
0を形成する。続いて、シリコン窒化膜6とp+ 型ポリ
シリコン層5aをパターニングしてp+型ベースポリシ
リコン電極5を形成した後、熱処理を行って、n+ 型エ
ミッタポリシリコン電極10下にn+ 型エミッタ領域1
3を形成すると共に、p+ 型ベースポリシリコン電極5
からポリシリコン膜8を介して不純物を拡散させp+ 型
グラフトベース領域12を形成する〔図8(c)〕。
窒化膜6、p+ 型ポリシリコン層5aをドライエッチン
グにより除去してエミッタ開口を形成する〔図7
(b)〕。次に、露出したシリコン酸化膜103をウェ
ットエッチングにより除去しさらに横方向にエッチング
してスリット部104を形成する〔図7(c)〕。その
後、このスリット部104を埋め込むように全面にポリ
シリコン膜8を成長させ〔図8(a)〕、等方性エッチ
ングによりスリット104内にのみポリシリコン膜8を
残すようにする〔図8(b)〕。次に、開口部のn型コ
レクタ層15上に熱酸化膜を形成した後、p型不純物を
導入して真性ベース領域14を形成する。サイドウォー
ル9を形成した後、n+ 型エミッタポリシリコン電極1
0を形成する。続いて、シリコン窒化膜6とp+ 型ポリ
シリコン層5aをパターニングしてp+型ベースポリシ
リコン電極5を形成した後、熱処理を行って、n+ 型エ
ミッタポリシリコン電極10下にn+ 型エミッタ領域1
3を形成すると共に、p+ 型ベースポリシリコン電極5
からポリシリコン膜8を介して不純物を拡散させp+ 型
グラフトベース領域12を形成する〔図8(c)〕。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】バイポーラトランジス
タの高周波特性を向上させるためには、エミッタコンタ
クトの両側からベース電極をとってベースポリシリコン
電極5の抵抗を下げるダブルベース構造が有利である。
例えば、電力利得が1になる周波数である最高発振周波
数fmaxは、ベース抵抗の1/2乗に反比例し、ベー
ス抵抗の低減が最高発振周波数fmaxの向上に寄与す
る。また、最高発振周波数fmaxはコレクタ−ベース
間の容量の1/2乗にも反比例するので、このコレクタ
−ベース間容量を低減させることも重要になる。ところ
が、ダブルベース構造にするとシングルベース構造より
も素子分離酸化膜4上のベースポリシリコン電極5の面
積が増えるため、素子分離酸化膜4を介した、コレクタ
層15−ベースポリシリコン電極5間の寄生容量が増加
することになる。
タの高周波特性を向上させるためには、エミッタコンタ
クトの両側からベース電極をとってベースポリシリコン
電極5の抵抗を下げるダブルベース構造が有利である。
例えば、電力利得が1になる周波数である最高発振周波
数fmaxは、ベース抵抗の1/2乗に反比例し、ベー
ス抵抗の低減が最高発振周波数fmaxの向上に寄与す
る。また、最高発振周波数fmaxはコレクタ−ベース
間の容量の1/2乗にも反比例するので、このコレクタ
−ベース間容量を低減させることも重要になる。ところ
が、ダブルベース構造にするとシングルベース構造より
も素子分離酸化膜4上のベースポリシリコン電極5の面
積が増えるため、素子分離酸化膜4を介した、コレクタ
層15−ベースポリシリコン電極5間の寄生容量が増加
することになる。
【0005】すなわち、図9(a)、(b)に示すよう
に、p+ 型ベースポリシリコン電極5とコレクタ領域1
5とが、素子分離酸化膜4を介して広い面積に渡って対
向しており、ここで大きなコレクタ−ベース間容量が寄
生するため、これにより高周波特性などの各種のトラン
ジスタ特性が劣化する。図9(b)に示すベース領域の
平面レイアウトにおいて、レイアウトサイズを例えば、
エミッタ開口の面積を0.6×1.6μm2 、エミッタ
開口部と素子分離酸化膜4間のマージンを0.4μm、
その内の埋め込みポリシリコン膜8の領域の幅を0.4
μm、p+ 型ベースポリシリコン電極5の面積を4.6
×3.2μm2 、とし、素子分離酸化膜4の厚さを20
0nm、スリット部の酸化膜厚を50nmとしたとき、
n型コレクタ層15とp+ 型ベースポリシリコン電極5
との間に素子分離酸化膜4による容量が2.0fF付
く。n型コレクタ層15とベース領域12、14の接合
容量は通常2.5〜3.0fFであるので、この寄生容
量はコレクタ−ベース間全体の容量を67〜80%も増
加させることになる。
に、p+ 型ベースポリシリコン電極5とコレクタ領域1
5とが、素子分離酸化膜4を介して広い面積に渡って対
向しており、ここで大きなコレクタ−ベース間容量が寄
生するため、これにより高周波特性などの各種のトラン
ジスタ特性が劣化する。図9(b)に示すベース領域の
平面レイアウトにおいて、レイアウトサイズを例えば、
エミッタ開口の面積を0.6×1.6μm2 、エミッタ
開口部と素子分離酸化膜4間のマージンを0.4μm、
その内の埋め込みポリシリコン膜8の領域の幅を0.4
μm、p+ 型ベースポリシリコン電極5の面積を4.6
×3.2μm2 、とし、素子分離酸化膜4の厚さを20
0nm、スリット部の酸化膜厚を50nmとしたとき、
n型コレクタ層15とp+ 型ベースポリシリコン電極5
との間に素子分離酸化膜4による容量が2.0fF付
く。n型コレクタ層15とベース領域12、14の接合
容量は通常2.5〜3.0fFであるので、この寄生容
量はコレクタ−ベース間全体の容量を67〜80%も増
加させることになる。
【0006】トランジスタの微細化に伴い、真性ベース
領域14の面積も小さくなり、前記例のように素子分離
酸化膜を介したコレクタ層15−ベースポリシリコン電
極5間の寄生容量のコレクタ−ベース間全体の寄生容量
に占める割合が大きくなってくる。従って、例えば最高
発振周波数fmaxの向上という観点からすれば、コレ
クタ−ベース間のベース抵抗の低減による効果を、コレ
クタ−ベース間容量の増加分が打ち消してしまうことに
なる。前記例の平面レイアウトをもつバイポーラトラン
ジスタでは、ベース抵抗が40〜50%減少し、コレク
タ−ベース間容量が67〜80%増加するので、ダブル
ベース構造にしたことによる最高発振周波数fmaxの
向上は高々9%にとどまってしまう。このことを解決す
るための手段としては、素子分離酸化膜4を厚くした
り、p+ 型ベースポリシリコン電極5の占める面積を減
少させたりすることが挙げられる。しかし、素子分離酸
化膜4を厚くすればバーズビークを大きくすることにな
り、また、p+ 型ベースポリシリコン電極5の占める面
積を減少させれば、ベースコンタクト開口時などの目合
わせずれの条件をより厳しくし、エミッタ−ベース間の
配線ピッチをより厳しい条件で製造しなければならなく
なる不都合が生じる。したがって、本発明の解決すべき
課題は、素子分離酸化膜を厚くしたりベースポリシリコ
ン電極の占有面積を縮小することなく、コレクタ−ベー
ス電極間の寄生容量を削減できるようにすることであ
る。
領域14の面積も小さくなり、前記例のように素子分離
酸化膜を介したコレクタ層15−ベースポリシリコン電
極5間の寄生容量のコレクタ−ベース間全体の寄生容量
に占める割合が大きくなってくる。従って、例えば最高
発振周波数fmaxの向上という観点からすれば、コレ
クタ−ベース間のベース抵抗の低減による効果を、コレ
クタ−ベース間容量の増加分が打ち消してしまうことに
なる。前記例の平面レイアウトをもつバイポーラトラン
ジスタでは、ベース抵抗が40〜50%減少し、コレク
タ−ベース間容量が67〜80%増加するので、ダブル
ベース構造にしたことによる最高発振周波数fmaxの
向上は高々9%にとどまってしまう。このことを解決す
るための手段としては、素子分離酸化膜4を厚くした
り、p+ 型ベースポリシリコン電極5の占める面積を減
少させたりすることが挙げられる。しかし、素子分離酸
化膜4を厚くすればバーズビークを大きくすることにな
り、また、p+ 型ベースポリシリコン電極5の占める面
積を減少させれば、ベースコンタクト開口時などの目合
わせずれの条件をより厳しくし、エミッタ−ベース間の
配線ピッチをより厳しい条件で製造しなければならなく
なる不都合が生じる。したがって、本発明の解決すべき
課題は、素子分離酸化膜を厚くしたりベースポリシリコ
ン電極の占有面積を縮小することなく、コレクタ−ベー
ス電極間の寄生容量を削減できるようにすることであ
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】上述した本発明の課題
は、コレクタ層−ベースポリシリコン電極間に介在する
素子分離酸化膜の一部をエッチング除去してその部分を
空洞とすることによって、解決することができる。
は、コレクタ層−ベースポリシリコン電極間に介在する
素子分離酸化膜の一部をエッチング除去してその部分を
空洞とすることによって、解決することができる。
【0008】[作用]本発明の半導体装置においては、
コレクタ層−ベースポリシリコン電極間の素子分離酸化
膜の一部が空洞になされる。シリコン酸化膜の誘電率が
3.9であり、空気のそれがほぼ1であるので、シリコ
ン酸化膜の全膜厚を空洞に置き換えたものとすると、そ
の部分の容量をほぼ1/4に低減することができる。
コレクタ層−ベースポリシリコン電極間の素子分離酸化
膜の一部が空洞になされる。シリコン酸化膜の誘電率が
3.9であり、空気のそれがほぼ1であるので、シリコ
ン酸化膜の全膜厚を空洞に置き換えたものとすると、そ
の部分の容量をほぼ1/4に低減することができる。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明の半導体装置は、第1導電
型のコレクタ層(15)と、前記コレクタ層上に形成さ
れた素子分離酸化膜(4)と、前記素子分離酸化膜によ
って区画された前記コレクタ層の表面領域内に形成され
た第2導電型のベース領域(12、14)と、前記ベー
ス領域の表面の外周部に接続され前記素子分離酸化膜上
に延在する第2導電型のポリシリコンからなるベース引
き出し電極(5)と、前記ベース領域の表面領域に形成
された第1導電型のエミッタ領域(13)と、前記エミ
ッタ領域に接触する、前記ベース引き出し電極からは絶
縁膜(9)を介して絶縁されたエミッタ引き出し電極
(10)と、を有するものであって、少なくとも前記コ
レクタ層と前記ベース引き出し電極との間に形成された
前記素子分離酸化膜の一部は除去されてその部分が空洞
(11)となされていることを特徴としている。そし
て、好ましくは、前記ベース引き出し電極は環状に形成
され、前記絶縁膜は前記ベース引き出し電極の側面に形
成されたサイドウォールスペーサであり、かつ、前記エ
ミッタ引き出し電極は第1導電型のポリシリコンによっ
て形成され、前記エミッタ領域は前記エミッタ引き出し
電極からの不純物拡散によって形成される。また、前記
空洞部−前記絶縁膜間であって、前記ベース領域−前記
ベース引き出し電極間には、第2導電型の半導体層
(8、17)、または、前記絶縁膜寄りに第2導電型の
半導体層(8、17)および前記空洞部寄りにシリコン
酸化膜(7)が形成されており、該第2導電型半導体層
により前記ベース領域−前記ベース引き出し電極間が電
気的に接続される。
型のコレクタ層(15)と、前記コレクタ層上に形成さ
れた素子分離酸化膜(4)と、前記素子分離酸化膜によ
って区画された前記コレクタ層の表面領域内に形成され
た第2導電型のベース領域(12、14)と、前記ベー
ス領域の表面の外周部に接続され前記素子分離酸化膜上
に延在する第2導電型のポリシリコンからなるベース引
き出し電極(5)と、前記ベース領域の表面領域に形成
された第1導電型のエミッタ領域(13)と、前記エミ
ッタ領域に接触する、前記ベース引き出し電極からは絶
縁膜(9)を介して絶縁されたエミッタ引き出し電極
(10)と、を有するものであって、少なくとも前記コ
レクタ層と前記ベース引き出し電極との間に形成された
前記素子分離酸化膜の一部は除去されてその部分が空洞
(11)となされていることを特徴としている。そし
て、好ましくは、前記ベース引き出し電極は環状に形成
され、前記絶縁膜は前記ベース引き出し電極の側面に形
成されたサイドウォールスペーサであり、かつ、前記エ
ミッタ引き出し電極は第1導電型のポリシリコンによっ
て形成され、前記エミッタ領域は前記エミッタ引き出し
電極からの不純物拡散によって形成される。また、前記
空洞部−前記絶縁膜間であって、前記ベース領域−前記
ベース引き出し電極間には、第2導電型の半導体層
(8、17)、または、前記絶縁膜寄りに第2導電型の
半導体層(8、17)および前記空洞部寄りにシリコン
酸化膜(7)が形成されており、該第2導電型半導体層
により前記ベース領域−前記ベース引き出し電極間が電
気的に接続される。
【0010】また、本発明の半導体装置の製造方法は、
(1)第1導電型コレクタ層上に、選択的に素子分離酸
化膜を形成し、素子分離酸化膜に覆われていない領域上
に素子分離酸化膜より薄いシリコン酸化膜を形成する工
程と、(2)前記素子分離酸化膜および前記シリコン酸
化膜上に第2導電型のポリシリコン膜およびシリコン酸
化膜とはエッチング性を異にする絶縁膜とをこの順に形
成する工程と〔図1(b);図4(b)〕、(3)前記
絶縁膜、前記ポリシリコン膜および前記シリコン酸化膜
を選択的にエッチング除去して、前記素子分離酸化膜に
囲まれた前記コレクタ層の中央部にエミッタ開口を形成
する工程と〔図1(c);図4(c)〕、(4)前記エ
ミッタ開口に露出した前記シリコン酸化膜をエッチング
除去し、さらに前記シリコン酸化膜を横方向にエッチン
グしてスリットを形成するとともに前記コレクタ層と前
記ポリシリコン膜との間に挟まれた前記素子分離酸化膜
を一部エッチング除去して空洞を形成する工程と〔図2
(a);図4(d)〕、(5)前記スリット内部に半導
体層を形成するとともに前記エミッタ開口下の前記コレ
クタ層の表面に第2導電型の真性ベース領域を形成する
工程と〔図3(b)、図6(b)〕、(6)前記エミッ
タ開口の内壁部にサイドウォールスペーサを形成し、該
サイドウォールスペーサに囲まれた領域内に第1導電型
のエミッタポリシリコン電極を形成する工程と、(7)
熱処理を行って前記エミッタポリシリコン電極の不純物
を前記真性ベース領域内に拡散させてエミッタ領域を形
成する工程と〔図3(c);図5(c)、図6
(c)〕、を有する。そして、好ましくは、前記第
(5)の工程には、前記スリット部および前記空洞部
の内側周りにシリコン酸化膜を埋め込んだ後、前記スリ
ット内に埋め込まれたシリコン酸化膜の内前記エミッタ
開口寄りの一部を除去して再びスリットを形成するサブ
工程〔図2(c)〕、全面にポリシリコンを成長さ
せ、前記スリットに埋め込まれたポリシリコンのみを残
すように他の部分のポリシリコンを除去するサブ工程
〔図3(a)〕、前記エミッタ開口下の前記コレクタ
層の表面に第2導電型の不純物を導入して真性ベース領
域を形成するサブ工程〔図3(b)〕、が含まれている
か、若しくは、全面にポリシリコンを成長させた後、
このポリシリコンの内前記スリット内および前記空洞の
内壁に形成されたポリシリコンのみを残すように他の部
分のポリシリコンを除去するサブ工程〔図5(b)〕、
前記エミッタ開口下の前記コレクタ層の表面に第2導
電型の不純物を導入して真性ベース領域を形成するサブ
工程、が含まれている。
(1)第1導電型コレクタ層上に、選択的に素子分離酸
化膜を形成し、素子分離酸化膜に覆われていない領域上
に素子分離酸化膜より薄いシリコン酸化膜を形成する工
程と、(2)前記素子分離酸化膜および前記シリコン酸
化膜上に第2導電型のポリシリコン膜およびシリコン酸
化膜とはエッチング性を異にする絶縁膜とをこの順に形
成する工程と〔図1(b);図4(b)〕、(3)前記
絶縁膜、前記ポリシリコン膜および前記シリコン酸化膜
を選択的にエッチング除去して、前記素子分離酸化膜に
囲まれた前記コレクタ層の中央部にエミッタ開口を形成
する工程と〔図1(c);図4(c)〕、(4)前記エ
ミッタ開口に露出した前記シリコン酸化膜をエッチング
除去し、さらに前記シリコン酸化膜を横方向にエッチン
グしてスリットを形成するとともに前記コレクタ層と前
記ポリシリコン膜との間に挟まれた前記素子分離酸化膜
を一部エッチング除去して空洞を形成する工程と〔図2
(a);図4(d)〕、(5)前記スリット内部に半導
体層を形成するとともに前記エミッタ開口下の前記コレ
クタ層の表面に第2導電型の真性ベース領域を形成する
工程と〔図3(b)、図6(b)〕、(6)前記エミッ
タ開口の内壁部にサイドウォールスペーサを形成し、該
サイドウォールスペーサに囲まれた領域内に第1導電型
のエミッタポリシリコン電極を形成する工程と、(7)
熱処理を行って前記エミッタポリシリコン電極の不純物
を前記真性ベース領域内に拡散させてエミッタ領域を形
成する工程と〔図3(c);図5(c)、図6
(c)〕、を有する。そして、好ましくは、前記第
(5)の工程には、前記スリット部および前記空洞部
の内側周りにシリコン酸化膜を埋め込んだ後、前記スリ
ット内に埋め込まれたシリコン酸化膜の内前記エミッタ
開口寄りの一部を除去して再びスリットを形成するサブ
工程〔図2(c)〕、全面にポリシリコンを成長さ
せ、前記スリットに埋め込まれたポリシリコンのみを残
すように他の部分のポリシリコンを除去するサブ工程
〔図3(a)〕、前記エミッタ開口下の前記コレクタ
層の表面に第2導電型の不純物を導入して真性ベース領
域を形成するサブ工程〔図3(b)〕、が含まれている
か、若しくは、全面にポリシリコンを成長させた後、
このポリシリコンの内前記スリット内および前記空洞の
内壁に形成されたポリシリコンのみを残すように他の部
分のポリシリコンを除去するサブ工程〔図5(b)〕、
前記エミッタ開口下の前記コレクタ層の表面に第2導
電型の不純物を導入して真性ベース領域を形成するサブ
工程、が含まれている。
【0011】
【実施例】次に、本発明の実施例について図面を参照し
て説明する。 [第1の実施例]図1(a)〜(c)、図2(a)〜
(d)および図3(a)〜(c)は、本発明の第1の実
施例を示す製造工程順の断面図である。まず、p型シリ
コン基板1上にn型不純物をイオン注入してn+ 型埋め
込み層2を形成し、その後、全体に厚さ1〜2μm、比
抵抗0.5〜2Ω・cmのシリコンエピタキシャル層か
らなるn型コレクタ層15を形成する。10〜40nm
の熱酸化膜101を形成した後、シリコン窒化膜102
を100〜200nmの厚さに成長させる。次に、レジ
ストマスクを用いて、バイポーラトランジスタをつくる
領域のシリコン窒化膜102、酸化膜101をドライエ
ッチングにより除去し、さらにn型コレクタ層15を3
0〜100nmの厚さ分だけドライエッチングにより除
去した後、レジストマスクを除去する。次に、素子分離
用の熱酸化膜4を200〜400nmの膜厚に選択的に
成長させる〔図1(a)〕。
て説明する。 [第1の実施例]図1(a)〜(c)、図2(a)〜
(d)および図3(a)〜(c)は、本発明の第1の実
施例を示す製造工程順の断面図である。まず、p型シリ
コン基板1上にn型不純物をイオン注入してn+ 型埋め
込み層2を形成し、その後、全体に厚さ1〜2μm、比
抵抗0.5〜2Ω・cmのシリコンエピタキシャル層か
らなるn型コレクタ層15を形成する。10〜40nm
の熱酸化膜101を形成した後、シリコン窒化膜102
を100〜200nmの厚さに成長させる。次に、レジ
ストマスクを用いて、バイポーラトランジスタをつくる
領域のシリコン窒化膜102、酸化膜101をドライエ
ッチングにより除去し、さらにn型コレクタ層15を3
0〜100nmの厚さ分だけドライエッチングにより除
去した後、レジストマスクを除去する。次に、素子分離
用の熱酸化膜4を200〜400nmの膜厚に選択的に
成長させる〔図1(a)〕。
【0012】続いて、シリコン窒化膜102、酸化膜1
01をウェツトエッチングにより除去した後、レジスト
マスクを用いて、コレクタ引き出し領域にのみn型不純
物をイオン注入してn+ 型コレクタ引き出し層3を形成
する。レジストマスクを除去した後、20〜100nm
のシリコン酸化膜103、150〜300nmのp+型
ポリシリコン層5a、150〜300nmのシリコン窒
化膜6をこの順に成長させる〔図1(b)〕。次に、エ
ミッタ形成予定部分の領域のシリコン窒化膜6およびp
+ 型ポリシリコン層5aをレジストマスクを用いてドラ
イエッチングにより選択的に除去してエミッタ開口を形
成する〔図1(c)〕。しかる後に、ウェットエッチン
グによりシリコン酸化膜103を除去してスリット10
4を形成する。このスリット104の厚さは、シリコン
酸化膜103の厚さで決まることになる。また、このウ
ェツトエッチングの際、素子分離酸化膜4の一部を除去
して、空洞11を形成する〔図2(a)〕。
01をウェツトエッチングにより除去した後、レジスト
マスクを用いて、コレクタ引き出し領域にのみn型不純
物をイオン注入してn+ 型コレクタ引き出し層3を形成
する。レジストマスクを除去した後、20〜100nm
のシリコン酸化膜103、150〜300nmのp+型
ポリシリコン層5a、150〜300nmのシリコン窒
化膜6をこの順に成長させる〔図1(b)〕。次に、エ
ミッタ形成予定部分の領域のシリコン窒化膜6およびp
+ 型ポリシリコン層5aをレジストマスクを用いてドラ
イエッチングにより選択的に除去してエミッタ開口を形
成する〔図1(c)〕。しかる後に、ウェットエッチン
グによりシリコン酸化膜103を除去してスリット10
4を形成する。このスリット104の厚さは、シリコン
酸化膜103の厚さで決まることになる。また、このウ
ェツトエッチングの際、素子分離酸化膜4の一部を除去
して、空洞11を形成する〔図2(a)〕。
【0013】次に、スリット104の厚さの半分から2
倍までの膜厚をもつシリコン酸化膜7を成長させること
によりスリット104をシリコン酸化膜7で埋め込む
〔図2(b)〕。そして、ウェツトエッチングにより露
出しているシリコン酸化膜7を除去するとともにポリシ
リコン層5a下のシリコン酸化膜7を一部エッチングし
てスリット104を形成する〔図2(c)〕。その後、
スリット104の厚さの半分から2倍までの膜厚をもつ
ポリシリコン膜8を成長させ、スリット104を埋め込
む〔図2(d)〕。ここで、スリット部分104のアス
ペクト比が100より高いと、この部分に埋め込んだポ
リシリコン膜8が均一に成長せずに所々でボイドが発生
し、後に形成されるp+ 型ベースポリシリコン電極5と
p+ 型グラフトベース領域12との間の接触が不十分に
なってベース抵抗が増大するので、例えばスリット10
4の幅が0.3μmの場合には、スリット104の厚さ
(シリコン酸化膜103の膜厚で決まる)は30nm以
上にする必要がある。次に、ポリシリコン膜8を、下地
のn型コレクタ層15にエッチングダメージを与えない
ように、例えばCF4 の低エネルギーラジカルイオンエ
ッチングにより、スリット104内にのみ残るよう除去
する〔図3(a)〕。
倍までの膜厚をもつシリコン酸化膜7を成長させること
によりスリット104をシリコン酸化膜7で埋め込む
〔図2(b)〕。そして、ウェツトエッチングにより露
出しているシリコン酸化膜7を除去するとともにポリシ
リコン層5a下のシリコン酸化膜7を一部エッチングし
てスリット104を形成する〔図2(c)〕。その後、
スリット104の厚さの半分から2倍までの膜厚をもつ
ポリシリコン膜8を成長させ、スリット104を埋め込
む〔図2(d)〕。ここで、スリット部分104のアス
ペクト比が100より高いと、この部分に埋め込んだポ
リシリコン膜8が均一に成長せずに所々でボイドが発生
し、後に形成されるp+ 型ベースポリシリコン電極5と
p+ 型グラフトベース領域12との間の接触が不十分に
なってベース抵抗が増大するので、例えばスリット10
4の幅が0.3μmの場合には、スリット104の厚さ
(シリコン酸化膜103の膜厚で決まる)は30nm以
上にする必要がある。次に、ポリシリコン膜8を、下地
のn型コレクタ層15にエッチングダメージを与えない
ように、例えばCF4 の低エネルギーラジカルイオンエ
ッチングにより、スリット104内にのみ残るよう除去
する〔図3(a)〕。
【0014】しかる後に、エミッタ開口部にボロン又は
BF2 を、例えばエネルギー10〜30keV、ドーズ
量2〜7×1013cm-2の条件でイオン注入して真性ベ
ース領域14を形成する。その後、シリコン酸化膜を全
面に堆積し、このシリコン酸化膜を異方性ドライエッチ
ングによりエッチバックして、エミッタ開口部の内側面
にサイドウォール9を形成する〔図3(b)〕。次に、
全面にn+ 型ポリシリコン膜を150〜300nmの膜
厚に成長させ、レジストマスクを用いて少なくともエミ
ッタ開口部に残るようにパターニングしてn+ 型エミッ
タポリシリコン電極10を形成する。その後、シリコン
窒化膜6、p+ 型ポリシリコン層5aを、パターニング
してp+ 型ベースポリシリコン電極5を形成する。
BF2 を、例えばエネルギー10〜30keV、ドーズ
量2〜7×1013cm-2の条件でイオン注入して真性ベ
ース領域14を形成する。その後、シリコン酸化膜を全
面に堆積し、このシリコン酸化膜を異方性ドライエッチ
ングによりエッチバックして、エミッタ開口部の内側面
にサイドウォール9を形成する〔図3(b)〕。次に、
全面にn+ 型ポリシリコン膜を150〜300nmの膜
厚に成長させ、レジストマスクを用いて少なくともエミ
ッタ開口部に残るようにパターニングしてn+ 型エミッ
タポリシリコン電極10を形成する。その後、シリコン
窒化膜6、p+ 型ポリシリコン層5aを、パターニング
してp+ 型ベースポリシリコン電極5を形成する。
【0015】次に、RTA(ラピッドサーマルアニーリ
ング)法により、1000〜1050℃、10〜30秒
の条件で熱処理を加え、n+ 型エミッタポリシリコン電
極10を拡散源としてリンを拡散させてn+ 型エミッタ
領域13を形成すると同時に、p+ 型ベースポリシリコ
ン電極5を拡散源としてボロンを拡散させ、p+ 型グラ
フトベース領域12を形成する〔図3(c)〕。この実
施例によれば、素子分離酸化膜4の一部に空洞11を設
けたことによりこの部分の誘電率が下がり、この部分の
n型コレクタ層15とp+ 型ベースポリシリコン電極5
との間の寄生容量が約1/4に減少する。図9に示した
平面レイアウトをもつバイポーラトランジスタの場合、
素子分離酸化膜4をp+ 型ベースポリシリコン電極5の
端から例えば0.2〜0.6μmのマージンをもって除
去すれぼ、図4(b)の平面レイアウトに示すように、
リング状に空洞部ができる。図4(a)はこの平面レイ
アウトとの対応関係を示すバイポーラトランジスタの断
面図である。素子分離酸化膜4がp+ 型ベースポリシリ
コン電極5の端から0.3μmのマージンをもって除去
された場合(グラフトベース12端より素子分離酸化膜
4を1.3μm掘り込んだ場合)、この空洞により、コ
レクターベース間の全体の寄生容量を25〜28%も減
らすことができる。従って、ベースポリシリコン電極の
面積を減少させることなくコレクタ−ベース間の寄生容
量を減少させることができるので、平面レイアウトのマ
ージンを無理に縮小させなくとも高性能なバイポーラト
ランジスタを提供することができる。
ング)法により、1000〜1050℃、10〜30秒
の条件で熱処理を加え、n+ 型エミッタポリシリコン電
極10を拡散源としてリンを拡散させてn+ 型エミッタ
領域13を形成すると同時に、p+ 型ベースポリシリコ
ン電極5を拡散源としてボロンを拡散させ、p+ 型グラ
フトベース領域12を形成する〔図3(c)〕。この実
施例によれば、素子分離酸化膜4の一部に空洞11を設
けたことによりこの部分の誘電率が下がり、この部分の
n型コレクタ層15とp+ 型ベースポリシリコン電極5
との間の寄生容量が約1/4に減少する。図9に示した
平面レイアウトをもつバイポーラトランジスタの場合、
素子分離酸化膜4をp+ 型ベースポリシリコン電極5の
端から例えば0.2〜0.6μmのマージンをもって除
去すれぼ、図4(b)の平面レイアウトに示すように、
リング状に空洞部ができる。図4(a)はこの平面レイ
アウトとの対応関係を示すバイポーラトランジスタの断
面図である。素子分離酸化膜4がp+ 型ベースポリシリ
コン電極5の端から0.3μmのマージンをもって除去
された場合(グラフトベース12端より素子分離酸化膜
4を1.3μm掘り込んだ場合)、この空洞により、コ
レクターベース間の全体の寄生容量を25〜28%も減
らすことができる。従って、ベースポリシリコン電極の
面積を減少させることなくコレクタ−ベース間の寄生容
量を減少させることができるので、平面レイアウトのマ
ージンを無理に縮小させなくとも高性能なバイポーラト
ランジスタを提供することができる。
【0016】[第2の実施例]図5(a)〜(d)は、
本発明の第2の実施例を示す工程順の断面図である。図
5(a)に示す、ウェットエッチングによりシリコン酸
化膜および素子分離酸化膜4の一部を除去してスリット
104および空洞11を形成するところまでの製造工程
は、図1(a)〜図2(a)に示した第1の実施例の場
合と同じであるので、図示およびその詳細な説明は省略
する。図5(a)に示す状態に加工した後、スリット1
04の厚さの半分から2倍までの膜厚をもつポリシリコ
ン膜8を全面に成長させる〔図5(b)〕。次に、ポリ
シリコン膜8を、下地のn型コレクタ層15にエッチン
グダメージを与えないように、例えばCF4 の低エネル
ギーラジカルイオンエッチングにより、スリット104
部分にのみ残るよう除去する〔図5(c)〕。その後の
製造工程は、第1の実施例と同様であるので省略する
が、最終的に、図5(d)に示す断面構造となる。
本発明の第2の実施例を示す工程順の断面図である。図
5(a)に示す、ウェットエッチングによりシリコン酸
化膜および素子分離酸化膜4の一部を除去してスリット
104および空洞11を形成するところまでの製造工程
は、図1(a)〜図2(a)に示した第1の実施例の場
合と同じであるので、図示およびその詳細な説明は省略
する。図5(a)に示す状態に加工した後、スリット1
04の厚さの半分から2倍までの膜厚をもつポリシリコ
ン膜8を全面に成長させる〔図5(b)〕。次に、ポリ
シリコン膜8を、下地のn型コレクタ層15にエッチン
グダメージを与えないように、例えばCF4 の低エネル
ギーラジカルイオンエッチングにより、スリット104
部分にのみ残るよう除去する〔図5(c)〕。その後の
製造工程は、第1の実施例と同様であるので省略する
が、最終的に、図5(d)に示す断面構造となる。
【0017】この実施例によれば、第1の実施例と同様
に、素子分離酸化膜4の一部に空洞11を設けたことに
より、この部分のn型コレクタ層15とp+ 型ベースポ
リシリコン電極5との間の寄生容量が約1/4に減少
し、かつ、従来の製造工程に工程数を追加する必要がな
い。但し、本実施例の場合、埋め込みポリシリコン膜8
が空洞11内部に残っているため、熱処理の際には、例
えば1000〜1050℃、10〜30秒によるRTA
法などの適度な条件により、ボロンが空洞11内部に埋
め込まれたポリシリコン膜8へ拡散しないようにしてp
+ 型グラフトベース12の領域の拡大を防ぎ、コレクタ
層15−グラフトベース12間の容量を増加させないよ
うにする必要がある。
に、素子分離酸化膜4の一部に空洞11を設けたことに
より、この部分のn型コレクタ層15とp+ 型ベースポ
リシリコン電極5との間の寄生容量が約1/4に減少
し、かつ、従来の製造工程に工程数を追加する必要がな
い。但し、本実施例の場合、埋め込みポリシリコン膜8
が空洞11内部に残っているため、熱処理の際には、例
えば1000〜1050℃、10〜30秒によるRTA
法などの適度な条件により、ボロンが空洞11内部に埋
め込まれたポリシリコン膜8へ拡散しないようにしてp
+ 型グラフトベース12の領域の拡大を防ぎ、コレクタ
層15−グラフトベース12間の容量を増加させないよ
うにする必要がある。
【0018】[第3の実施例]図6(a)〜(c)は、
本発明の第3の実施例を示す工程順の断面図である。図
1(a)〜(c)に示す、エミッタ開口を形成するまで
の工程は第1の実施例の場合と同様である。図1(c)
の状態に加工した後、シリコン窒化膜を全面に堆積し異
方性ドライエッチングによりエッチバックを行って、エ
ミッタ開口の内壁部にサイドウォール16を形成する
〔図6(a)〕。その後、図2(a)〜(c)に示され
る工程と同様の工程により、空洞11およびスリットを
形成する。次に、シリコンをスリットの厚さの0.5〜
1倍の厚さに選択エピタキシャル成長させて、n型コレ
クタ層15の表面にp型シリコン層を形成する。このと
き、n型コレクタ層16の表面からは単結晶シリコンが
成長し、p+ 型ポリシリコン層5aの下面からはポリシ
リコンが成長して、スリット内部を埋め込む〔図6
(b)〕。その後、第1の実施例の場合と同様に、サイ
ドウォール9とp+ 型エミッタポリシリコン電極10を
形成し、RTA法により熱処理を行うと、p+ 型グラフ
トベース領域12とn+ 型エミッタ領域13が形成され
る
本発明の第3の実施例を示す工程順の断面図である。図
1(a)〜(c)に示す、エミッタ開口を形成するまで
の工程は第1の実施例の場合と同様である。図1(c)
の状態に加工した後、シリコン窒化膜を全面に堆積し異
方性ドライエッチングによりエッチバックを行って、エ
ミッタ開口の内壁部にサイドウォール16を形成する
〔図6(a)〕。その後、図2(a)〜(c)に示され
る工程と同様の工程により、空洞11およびスリットを
形成する。次に、シリコンをスリットの厚さの0.5〜
1倍の厚さに選択エピタキシャル成長させて、n型コレ
クタ層15の表面にp型シリコン層を形成する。このと
き、n型コレクタ層16の表面からは単結晶シリコンが
成長し、p+ 型ポリシリコン層5aの下面からはポリシ
リコンが成長して、スリット内部を埋め込む〔図6
(b)〕。その後、第1の実施例の場合と同様に、サイ
ドウォール9とp+ 型エミッタポリシリコン電極10を
形成し、RTA法により熱処理を行うと、p+ 型グラフ
トベース領域12とn+ 型エミッタ領域13が形成され
る
【0019】以上好ましい実施例について説明したが、
本発明はこれら実施例に限定されるものではなく、特許
請求の範囲に記載された範囲内において各種の変更が可
能なものである。例えば、導電型をすべて逆にしてpn
pバイポーラトランジスタに本発明を適用することがで
きる。また、第2の実施例と第3の実施例とを組み合わ
せて、空洞11およびスリットに酸化膜7を形成するこ
となく、p型シリコン層を選択エピタキシャル成長させ
るようにしてもよい。
本発明はこれら実施例に限定されるものではなく、特許
請求の範囲に記載された範囲内において各種の変更が可
能なものである。例えば、導電型をすべて逆にしてpn
pバイポーラトランジスタに本発明を適用することがで
きる。また、第2の実施例と第3の実施例とを組み合わ
せて、空洞11およびスリットに酸化膜7を形成するこ
となく、p型シリコン層を選択エピタキシャル成長させ
るようにしてもよい。
【0020】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の半導体装
置は、コレクタ層とベースポリシリコン電極に挟まれた
素子分離酸化膜の一部を除去してその部分を空洞とした
ものであるので、この部分の誘電率を低くすることがで
きる。従って、本発明によれば、コレクタ−ベース間の
全体の寄生容量を低減することができ、バイポーラトラ
ンジスタの高周波特性として重要な最高遮断周波数fm
axを向上させることができる。また、ベースポリシリ
コン電極の面積を減少させることなくコレクタ−ベース
間の寄生容量を減少きせることができるので、平面レイ
アウトのマージンを縮小させることなく高性能なバイポ
ーラトランジスタを得ることができる。
置は、コレクタ層とベースポリシリコン電極に挟まれた
素子分離酸化膜の一部を除去してその部分を空洞とした
ものであるので、この部分の誘電率を低くすることがで
きる。従って、本発明によれば、コレクタ−ベース間の
全体の寄生容量を低減することができ、バイポーラトラ
ンジスタの高周波特性として重要な最高遮断周波数fm
axを向上させることができる。また、ベースポリシリ
コン電極の面積を減少させることなくコレクタ−ベース
間の寄生容量を減少きせることができるので、平面レイ
アウトのマージンを縮小させることなく高性能なバイポ
ーラトランジスタを得ることができる。
【図1】本発明の第1の実施例の製造方法を説明するた
めの工程順断面図の一部。
めの工程順断面図の一部。
【図2】本発明の第1の実施例の製造方法を説明するた
めの、図1の工程に続く工程での工程順断面図の一部。
めの、図1の工程に続く工程での工程順断面図の一部。
【図3】本発明の第1の実施例の製造方法を説明するた
めの、図2の工程に続く工程での工程順断面図。
めの、図2の工程に続く工程での工程順断面図。
【図4】本発明の第1の実施例により製作された縦形n
pnバイポーラトランジスタの平面図および断面図。
pnバイポーラトランジスタの平面図および断面図。
【図5】本発明の第2の実施例の製造方法を説明するた
めの工程順断面図。
めの工程順断面図。
【図6】本発明の第3の実施例の製造方法を説明するた
めの工程順断面図。
めの工程順断面図。
【図7】従来例の製造方法を説明するための工程順断面
図の一部。
図の一部。
【図8】従来例の製造方法を説明するための、図7の工
程に続く工程での工程順断面図。
程に続く工程での工程順断面図。
【図9】従来例により製造された縦形npnバイポーラ
トランジスタの平面図および断面図。
トランジスタの平面図および断面図。
1 p型シリコン基板 2 n+ 型埋め込み層 3 n+ 型コレクタ引き出し領域 4 素子分離酸化膜 5a p+ 型ポリシリコン層 5 p+ 型ベースポリシリコン電極 6 シリコン窒化膜 7 酸化膜 8 ポリシリコン膜 9 サイドウォール 10 n+ 型エミッタポリシリコン電極 11 空洞 12 p+ 型グラフトベース領域 13 n+ 型エミッタ領域 14 真性ベース領域 15 n型コレクタ層 16 サイドウォール 17 p型シリコン層 101 熱酸化膜 102 シリコン窒化膜 103 シリコン酸化膜 104 スリット
Claims (7)
- 【請求項1】 第1導電型のコレクタ層と、前記コレク
タ層上に形成された素子分離酸化膜と、前記素子分離酸
化膜によって区画された前記コレクタ層の表面領域内に
形成された第2導電型のベース領域と、前記ベース領域
の表面の外周部に接続され前記素子分離酸化膜上に延在
する、第2導電型のポリシリコンからなるベース引き出
し電極と、前記ベース領域の表面領域に形成された第1
導電型のエミッタ領域と、前記エミッタ領域に接触す
る、前記ベース引き出し電極からは絶縁膜を介して絶縁
されたエミッタ引き出し電極と、を有する半導体装置に
おいて、少なくとも前記コレクタ層と前記ベース引き出
し電極との間に形成された前記素子分離酸化膜の一部は
除去されてその部分が空洞になされていることを特徴と
する半導体装置。 - 【請求項2】 前記ベース引き出し電極は環状に形成さ
れ、前記絶縁膜は前記ベース引き出し電極の側面に形成
されたサイドウォールスペーサであり、かつ、前記エミ
ッタ引き出し電極は第1導電型のポリシリコンによって
形成され、前記エミッタ領域は前記エミッタ引き出し電
極からの不純物拡散によって形成されたものであること
を特徴とする請求項1記載の半導体装置。 - 【請求項3】 前記空洞と前記絶縁膜との間であって、
前記ベース領域−前記ベース引き出し電極間には、第2
導電型の半導体層、または、前記絶縁膜寄りに第2導電
型の半導体層および前記空洞寄りにシリコン酸化膜が形
成されており、該第2導電型半導体層により前記ベース
領域−前記ベース引き出し電極間が電気的に接続されて
いることを特徴とする請求項1または2記載の半導体装
置。 - 【請求項4】 (1)第1導電型コレクタ層上に、選択
的に素子分離酸化膜を形成し、素子分離酸化膜に覆われ
ていない領域上に素子分離酸化膜より薄いシリコン酸化
膜を形成する工程と、 (2)前記素子分離酸化膜および前記シリコン酸化膜上
に第2導電型のポリシリコン膜およびシリコン酸化膜と
はエッチング性を異にする絶縁膜とをこの順に形成する
工程と、 (3)前記絶縁膜および前記ポリシリコン膜を選択的に
エッチング除去して、前記素子分離酸化膜に囲まれた前
記コレクタ層の中央部にエミッタ開口を形成する工程
と、 (4)前記エミッタ開口に露出した前記シリコン酸化膜
をエッチング除去し、さらに前記シリコン酸化膜を横方
向にエッチングしてスリットを形成するとともに前記コ
レクタ層と前記ポリシリコン膜との間に挟まれた前記素
子分離酸化膜を一部エッチング除去して空洞を形成する
工程と、 (5)前記スリット内部に半導体層を形成するとともに
前記エミッタ開口下の前記コレクタ層の表面に第2導電
型の真性ベース領域を形成する工程と、 (6)前記エミッタ開口の内壁部にサイドウォールスペ
ーサを形成し、該サイドウォールスペーサに囲まれた領
域内に第1導電型のエミッタポリシリコン電極を形成す
る工程と、 (7)熱処理を行って前記エミッタポリシリコン電極の
不純物を前記真性ベース領域内に拡散させてエミッタ領
域を形成する工程と、 を有することを特徴とする半導体装置の製造方法。 - 【請求項5】 前記第(5)の工程には、前記スリッ
ト部および前記空洞部の内側周りにシリコン酸化膜を埋
め込んだ後、前記スリット内に埋め込まれたシリコン酸
化膜の内前記エミッタ開口寄りの一部を除去して再びス
リットを形成するサブ工程、全面にポリシリコンを成
長させ、前記スリットに埋め込まれたポリシリコンのみ
を残すように他の部分のポリシリコンを除去するサブ工
程、前記エミッタ開口下の前記コレクタ層の表面に第
2導電型の不純物を導入して真性ベース領域を形成する
サブ工程、が含まれていることを特徴とする請求項4記
載の半導体装置の製造方法。 - 【請求項6】 前記第(5)の工程には、全面にポリ
シリコンを成長させた後、このポリシリコンの内前記ス
リット内および前記空洞の内壁に形成されたポリシリコ
ンのみを残すように他の部分のポリシリコンを除去する
サブ工程、前記エミッタ開口下の前記コレクタ層の表
面に第2導電型の不純物を導入して真性ベース領域を形
成するサブ工程、が含まれていることを特徴とする請求
項4記載の半導体装置の製造方法。 - 【請求項7】 前記第(3)の工程の後前記第(4)の
工程に先立って、前記エミッタ開口内壁面に、シリコン
酸化膜とはエッチング性を異にする材料からなる難エッ
チング性サイドウォールスペーサを形成する工程が付加
され、かつ、前記第(5)の工程には、前記スリット
部および前記空洞部の内側周りにシリコン酸化膜を埋め
込んだ後、前記スリット内に埋め込まれたシリコン酸化
膜の内前記エミッタ開口寄りの一部を除去して再びスリ
ットを形成するサブ工程、第2導電型のシリコンの選
択成長を行って、前記エミッタ開口の下部において真性
ベース領域となるとともに前記スリット内を埋め込む第
2導電型半導体層を形成するサブ工程、が含まれている
ことを特徴とする請求項4記載の半導体装置の製造方
法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP09250207A JP3077798B2 (ja) | 1997-09-16 | 1997-09-16 | 半導体装置およびその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP09250207A JP3077798B2 (ja) | 1997-09-16 | 1997-09-16 | 半導体装置およびその製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1187359A JPH1187359A (ja) | 1999-03-30 |
JP3077798B2 true JP3077798B2 (ja) | 2000-08-14 |
Family
ID=17204423
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP09250207A Expired - Lifetime JP3077798B2 (ja) | 1997-09-16 | 1997-09-16 | 半導体装置およびその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3077798B2 (ja) |
-
1997
- 1997-09-16 JP JP09250207A patent/JP3077798B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH1187359A (ja) | 1999-03-30 |
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