JPH10289201A - 中央処理システム - Google Patents

中央処理システム

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JPH10289201A
JPH10289201A JP9095596A JP9559697A JPH10289201A JP H10289201 A JPH10289201 A JP H10289201A JP 9095596 A JP9095596 A JP 9095596A JP 9559697 A JP9559697 A JP 9559697A JP H10289201 A JPH10289201 A JP H10289201A
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JP
Japan
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act
standby
operation mode
main memory
access
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Pending
Application number
JP9095596A
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English (en)
Inventor
Keizo Akiyama
桂三 秋山
Eitaro Ishii
英太郎 石井
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Oki Electric Industry Co Ltd
Original Assignee
Oki Electric Industry Co Ltd
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Publication date
Application filed by Oki Electric Industry Co Ltd filed Critical Oki Electric Industry Co Ltd
Priority to JP9095596A priority Critical patent/JPH10289201A/ja
Publication of JPH10289201A publication Critical patent/JPH10289201A/ja
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  • Debugging And Monitoring (AREA)
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  • Techniques For Improving Reliability Of Storages (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 システムの処理性、信頼性、試験性及び又は
保守性を向上させた冗長構成の中央処理システムを提案
する。 【解決手段】 システムの動作モードとして複数の動作
モードを設ける。少なくともアクト系の継続動作を確保
しつつ、動作モードによって、アクト系及びスタンバイ
系のプロセッサ手段がアクセスし得るアドレス空間(シ
ステム構成要素)を変更する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は冗長構成を採用して
いる中央処理システムに関し、例えば、電子交換システ
ムや情報処理システムに適用し得るものである。
【0002】
【従来の技術】従来、電子交換システムや情報処理シス
テムなどの中央処理システムにおいては、システムの稼
働停止を防止するためやシステムの信頼性の向上のため
に、冗長構成が採用されていることが多い。
【0003】図2は、2重冗長構成を採用している従来
の中央処理システムの構成を示すブロック図である。
【0004】図2において、2個の中央処理装置A及び
Bがそれぞれ、0系バス及び1系バスに接続され、一方
の中央処理装置A又はBがその時点でアクト(ACT)
系として動作し、他方の中央処理装置B又はAがスタン
バイ(SBY)系として動作し、アクト系の中央処理装
置A又はBが、0系バスライン及び1系バスラインに接
続されている図示しない被制御対象装置を制御するもの
である。
【0005】各系の中央処理装置A、Bは同一構成を有
する。中央処理装置X(XはA又はB)は、マイクロプ
ロセッサ(MPU)1x(xはa又はb)と、プログラ
ムROM2xと、ワークメモリ回路3xと、3個のゲー
ト回路G1x、G2x及びG3xとから構成されてい
る。中央処理装置Aは、0系バスライン接続端子5a0
及び1系バスライン接続端子5a1を介して、0系バス
ライン及び1系バスラインに接続され、中央処理装置B
も、0系バスライン接続端子5b0及び1系バスライン
接続端子5b1を介して、0系バスライン及び1系バス
ラインに接続されている。
【0006】アクト系のマイクロプロセッサ(ここでは
1aとする)は、自系のマイクロプロセッサバス(以
下、MPU−BUSと呼ぶ;マイクロプロセッサに直接
接続されているバス部分)、開制御されているゲート回
路G1a及び自系の内部バス(以下、IN−BUSと呼
ぶ;中央処理装置内部のバスであってMPU−BUS以
外のバス部分)を順次介して(図2におけるルート
1)、自系のワークメモリ回路3aにデータを書き込
む。同時に、アクト系のマイクロプロセッサ1aは、自
系のMPU−BUS、開制御されているゲート回路G1
a、自系のIN−BUS、開制御されているゲート回路
G3a、バスライン接続端子5a1、バスライン接続端
子5b1、開制御されている他系のゲート回路G2b及
び他系のIN−BUSを順次介して(図2におけるルー
ト2)、スタンバイ系のワークメモリ回路3bにデータ
を書き込む。
【0007】すなわち、アクト系のマイクロプロセッサ
1aは、自系のワークメモリ回路3aに書き込んだデー
タを他系のワークメモリ回路3bにも書き込む2重書き
を行って、両ワークメモリ回路3a及び3bのデータの
同一性を保つようにしている。これにより、アクト系が
切り替えられたときにおける処理の継続性を確保できる
ようになされている。
【0008】ところで、スタンバイ系のマイクロプロセ
ッサ1bも、冗長システムによっては、処理を実行する
ことがある。例えば、スタンバイ系のマイクロプロセッ
サ1bも、自系のワークメモリ回路3bが正しく動作で
きるか否かを確認するような処理は、自系がスタンバイ
系であっても適宜実行する。
【0009】従って、アクト系のマイクロプロセッサ1
aによる、他系(スタンバイ系)のワークメモリ回路3
bへのデータ書込み動作と、スタンバイ系のマイクロプ
ロセッサ1bによる、自系のMPU−BUS、開制御さ
れているゲート回路G1b及び自系のIN−BUSを順
次介した(図2におけるルート3)、自系のワークメモ
リ回路3bへのデータ書込み動作、又は、自系のワーク
メモリ回路3bからのデータ読出し動作が並行して実行
されることがある。
【0010】なお、スタンバイ系のマイクロプロセッサ
1bによるルート3でのアクセスでは、その系のゲート
回路G3bは閉制御される。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】ところで、アクト系の
マイクロプロセッサ1aが、他系(スタンバイ系)のワ
ークメモリ回路3bへデータを書き込もうとした際に
(2重書きの際に)、他系(スタンバイ系)のワークメ
モリ回路3bに書き込めない障害が発生する恐れもあ
る。
【0012】アクト系のマイクロプロセッサ1aは、2
重書きを両系のワークメモリ回路3a及び3bに指令し
た場合には、各ワークメモリ回路3a、3bから書き込
んだ旨の応答(アクノリッジ信号)を待ち受けており、
所定時間内に両系のワークメモリ回路3a及び3bから
の応答が受信されない場合には、今回の書込み動作が正
常になされなかったと判断する。
【0013】上述したように、スタンバイ系のワークメ
モリ回路3bに書き込めない場合には、アクト系のワー
クメモリ回路3aに正常にデータを書き込めていても、
アクト系のマイクロプロセッサ1aは、所定時間内に両
系のワークメモリ回路3a及び3bからの応答が受信で
きないので、今回の書込み動作が正常になされなかった
と判断し、再度書込み指令を発することになり、アクト
系の書込み動作に対して、スタンバイ系への書込み動作
が悪影響を与えて、全体としての処理を遅延させてしま
う。
【0014】以上のようなスタンバイ系のワークメモリ
回路3bに対する単発の書込み障害であれば、アクト系
に悪影響を与えるといってもその度合は小さい。しか
し、スタンバイ系のワークメモリ回路3bにハードウェ
ア障害が発生した場合には、アクト系のマイクロプロセ
ッサ1aからの2重書き指令毎に、障害が発生すること
になり、冗長系システムとしての高信頼性を得ることが
できない。
【0015】また、従来の中央処理システムの場合、ア
クト系のマイクロプロセッサ1aが両系のワークメモリ
回路3a及び3bに2重書きするように構成されている
ため、スタンバイ系を切り離したり、スタンバイ系だけ
を切り離した上で試験したり保守したりすることも容易
に実行できないものであった。
【0016】そのため、スタンバイ系のメモリ回路に障
害が発生しても、アクト系がその影響を受けずに処理を
実行できて、アクト系の処理遅延を最低限に押さえるこ
とができる中央処理システムが求められている。
【0017】また、システムがダウンすることがないよ
うな高い信頼性を確保しつつ、スタンバイ系の試験や保
守に容易に応じられるように、システムの動作状態を柔
軟に変更し得る中央処理システムが求められている。
【0018】
【課題を解決するための手段】かかる課題を解決するた
め、第1の本発明は、現時刻でアクト系として機能する
中央処理装置とスタンバイ系として機能する中央処理装
置とを有し、各中央処理装置がそれぞれ、プロセッサ手
段とワークメモリとしての主メモリ手段とを有する中央
処理システムにおいて、以下のようにしたことを特徴と
する。
【0019】すなわち、各中央処理装置が、(1)複数
の動作モードのうちその時点で設定されている動作モー
ドを保持する動作モード情報保持手段と、(2)設定さ
れている動作モード、及び、自系がアクト系かスタンバ
イ系かに応じて、プロセッサ手段によるアクセスを許可
するシステム構成要素を変更させるアクセス可能要素変
更手段とを有し、(a)各動作モード情報保持手段に保
持されている動作モードが第1の動作モードのとき、ア
クト系及びスタンバイ系のアクセス可能要素変更手段
は、アクト系のプロセッサ手段によるアクト系の主メモ
リ手段への書込みアクセスに対して、アクト系及びスタ
ンバイ系の主メモリ手段に対する2重書込みを実行さ
せ、スタンバイ系のプロセッサ手段によるアクト系及び
スタンバイ系の主メモリ手段へのアクセスを禁止し、
(b)各動作モード情報保持手段に保持されている動作
モードが第2の動作モードのとき、アクト系及びスタン
バイ系のアクセス可能要素変更手段は、アクト系のプロ
セッサ手段によるアクト系の主メモリ手段への書込みア
クセスに対して、アクト系の主メモリ手段に対する書込
みを実行させると共に、スタンバイ系の主メモリ手段に
対する書込みを禁止させ、スタンバイ系のプロセッサ手
段によるアクト系及びスタンバイ系の主メモリ手段への
アクセスを禁止することを特徴とする。
【0020】また、第2の本発明は、現時刻でアクト系
として機能する中央処理装置とスタンバイ系として機能
する中央処理装置とを有し、各中央処理装置がそれぞ
れ、プロセッサ手段とワークメモリとしての主メモリ手
段とを有する中央処理システムにおいて、以下のように
したことを特徴とする。
【0021】すなわち、各中央処理装置が、(1)複数
の動作モードのうちその時点で設定されている動作モー
ドを保持する動作モード情報保持手段と、(2)設定さ
れている動作モード、及び、自系がアクト系かスタンバ
イ系かに応じて、プロセッサ手段によるアクセスを許可
するシステム構成要素を変更させるアクセス可能要素変
更手段とを有し、(a)各動作モード情報保持手段に保
持されている動作モードが第1の動作モードのとき、ア
クト系及びスタンバイ系のアクセス可能要素変更手段
は、アクト系のプロセッサ手段によるアクト系の主メモ
リ手段への書込みアクセスに対して、アクト系及びスタ
ンバイ系の主メモリ手段に対する2重書込みを実行さ
せ、スタンバイ系のプロセッサ手段によるアクト系及び
スタンバイ系の主メモリ手段へのアクセスを禁止させ、
(b)各動作モード情報保持手段に保持されている動作
モードが第3の動作モードのとき、アクト系及びスタン
バイ系のアクセス可能要素変更手段は、アクト系のプロ
セッサ手段によるアクト系の主メモリ手段へのアクセス
は許可すると共にスタンバイ系の主メモリ手段へのアク
セスを禁止し、一方、スタンバイ系のプロセッサ手段に
よるスタンバイ系の主メモリ手段へのアクセスは許可す
ると共に、アクト系の主メモリ手段へのアクセスを禁止
することを特徴とする。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、本発明による中央処理シス
テムを2重冗長系システムに適用した一実施形態を図面
を参照しながら詳述する。図1は、この実施形態の中央
処理システムの概略全体構成を示すブロック図である。
【0023】図1において、この実施形態の中央処理シ
ステムは、0系中央処理装置10−0及び1系中央処理
装置10−1から構成されており、各中央処理装置10
−0、10−1は同一の詳細構成を有する。
【0024】各中央処理装置10−m(mは0又は1)
はそれぞれ、マイクロプロセッサ(MPU)11−m、
プログラムROM12−m、入出力回路(I/O)13
−m、制御回路14−m、主メモリ15−m、主メモリ
制御回路16−m、コモンメモリ17−m、5個のゲー
ト回路18−m〜22−m、0系バスライン接続端子2
3−m及び1系バスライン接続端子24−mから構成さ
れている。
【0025】マイクロプロセッサ11−mは、自系のプ
ログラムROM12−mに格納されているプログラムを
実行する主体であり、入出力回路13−mや、両系の主
メモリ15−1及び15−2や、両系のコモンメモリ1
7−0及び17−1などを適宜アクセスするものであ
る。
【0026】プログラムROM12−mは、自系のマイ
クロプロセッサ11−mが実行するプログラム(処理手
順)を格納しているものである。この実施形態の場合、
プログラムROM12−mに格納されているプログラム
は、後述する動作モードの種類(動作モード1〜動作モ
ード3)によって実行できたり実行できなかったりする
サブルーチンから構成されている。
【0027】入出力回路13−mは、外部からの指令を
取り込んだり、外部への情報を出力したりする入出力装
置(図示せず;例えば、ディップスイッチや表示素子)
とのインタフェース機能を担うものであり、例えば、主
メモリ15−mの障害発生を外部に伝達したり、外部か
らの自系(スタンバイ系のとき)の切り離し指令を取り
込んだりするものである。
【0028】制御回路14−mは、例えば、ゲートアレ
イなどのハードウェア回路によって構成されているもの
であり、マイクロプロセッサ11−mがソフトウェア的
に実行する制御処理以外の制御処理をハードウェア的に
実行するものである。
【0029】制御回路14−mは、例えば、他系と情報
(障害情報や動作モード情報など)を授受したり、動作
モード種類を規定する動作モードフラグを保持したり、
動作モードフラグの情報を主メモリ制御回路16−mに
与えたり(図1ではこのための信号ラインを省略してい
る)、マイクロプロセッサ11−mからのアドレスをデ
コードしたりしてゲート回路18−m〜22−0の状態
を制御したり、障害発生の通知時などにマイクロプロセ
ッサ11−mに割り込みをかけたりするものである。ま
た、制御回路14−mは、自系のコモンメモリ17−m
のメモリ制御回路として機能し、自系のコモンメモリ1
7−mに直結されている信号ライン(図示せず)を介し
て、チップセレクト信号やアウトプットイネーブル信号
やライトイネーブル信号などのコントロール信号を与え
たりするものである。
【0030】主メモリ15−mは、例えば、SRAM、
DRAM及びフラッシュメモリでなるワーキングメモリ
として用いられるものであり、後述するように、自系の
マイクロプロセッサ11−mだけでなく、他系のマイク
ロプロセッサ11−n(nは1又は0)からも適宜アク
セスされるものである。
【0031】主メモリ制御回路16−mは、自系の主メ
モリ15−mのアクセス動作を制御するものである。こ
の主メモリ制御回路16−mには、自系の制御回路14
−mから動作モード情報が与えられるようになされてお
り(信号線の図示は省略している)、この動作モード情
報が指示する動作モードに応じ、かつ、アドレスの値に
応じ、主メモリ15−mに対するアドレスを、そのまま
主メモリ15−mに与えたりアドレスを変換して主メモ
リ15−mに与えたりするものである。図1での記載で
は、アドレスも主メモリ15−mに直接与えられるよう
になされているが、主メモリ15−mに対するアドレス
は主メモリ制御回路16−mから与えられるものであ
る。
【0032】コモンメモリ17−mは、主に、障害検出
用のメモリとして設けられているものである。例えば、
自己がスタンバイ系のときに、自系のマイクロプロセッ
サ11−mがこのコモンメモリ17−mにデータを書込
み、それを読み出して自系(スタンバイ系)のアクセス
が適切になされていることを確認するように、コモンメ
モリ17−mが用いられる。また、自己がスタンバイ系
のときに、アクト系のマイクロプロセッサ11−nがコ
モンメモリ17−mにデータが書込み、このデータを自
系(スタンバイ系)のマイクロプロセッサ11−mが読
み出して障害検出処理を行ってその検出結果をコモンメ
モリ17−mに書込み、この検出結果をアクト系のマイ
クロプロセッサ11−nが読み出してスタンバイ系の動
作確認を行うように、コモンメモリ17−mが用いられ
る。
【0033】各ゲート回路18−m、…、22−mはそ
れぞれ、ラインドライバ、トランシーバ、レシーバなど
の組み合わせで構成されているものであり、上述したよ
うに、自系の制御回路14−mによって、開制御又は閉
制御されるものである。
【0034】ゲート回路18−mは、自系のマイクロプ
ロセッサ11−mに直接接続されているバスと、自系の
主メモリ15−m及び主メモリ制御回路16−mが接続
されているバスとの接続、非接続を行うものである。
【0035】ゲート回路19−mは、自系の主メモリ1
5−m及び主メモリ制御回路16−mが接続されている
バスと、自系の自系バスライン接続端子23−mとの接
続、非接続を行うものである。
【0036】ゲート回路20−mは、自系のマイクロプ
ロセッサ11−mに直接接続されているバスと、自系の
コモンメモリ17−mが接続されているバスとの接続、
非接続を行うものである。
【0037】ゲート回路21−mは、自系のコモンメモ
リ17−mが接続されているバスと、自系の他系バスラ
イン接続端子24−mとの接続、非接続を行うものであ
る。
【0038】ゲート回路22−mは、自系のマイクロプ
ロセッサ11−mに直接接続されているバスと、自系の
制御バスラインとの接続、非接続を行うものである。
【0039】自系バスライン接続端子23−mは、当該
中央処理システムがデータを授受する2重冗長構成の同
一系装置(図示せず)に接続されている自系バスライン
に接続されていると共に、他系の他系バスライン接続端
子24−nに接続されているものである。
【0040】ゲート回路22−mを介して当該中央処理
システムに接続されている自系の制御バスラインは、冗
長構成を採用していない当該中央処理システムがデータ
を授受する共通系装置(図示せず)に接続されているも
のである。
【0041】なお、主メモリ15−mに加えて、コモン
メモリ17−mを設けるようにしているのは、以下の理
由による。すなわち、主メモリだけを備える場合、アク
ト系のマイクロプロセッサ11−mからのスタンバイ系
の主メモリ15−nへのデータ書込みタイミングと、ス
タンバイ系のマイクロプロセッサ11−nからの同一の
主メモリ15−nへの試験のためのデータの書込み又は
読出しタイミングとが衝突して、いずれかの一方の命令
に対する処理が実行できないことも生じる。そのため、
スタンバイ系のマイクロプロセッサ11−nによる試験
を主メモリ15−nへのアクセス競合なく実行できるよ
うに、コモンメモリを設けている。勿論、このように設
けられたコモンメモリを試験以外の目的で利用すること
も可能である。
【0042】図3は、マイクロプロセッサ(特にアクト
系のマイクロプロセッサ)11−mのプログラムROM
12−m、12−n以外の各部に対するアドレス空間の
割り当て例を示す説明図である。
【0043】マイクロプロセッサ11−mのアドレス空
間は、図3に示すように、自系の主メモリ15−mに対
するアドレス空間ADD1、自系のコモンメモリ17−
mに対するアドレス空間ADD2、自系の入出力回路1
3−mや自系のバスラインに接続されている同一系の装
置に対するアドレス空間ADD3、他系の主メモリ15
−nに対するアドレス空間ADD4、他系のコモンメモ
リ17−nに対するアドレス空間ADD5、他系の入出
力回路13−nや他系のバスラインに接続されている異
なる系の装置に対するアドレス空間ADD6、及び、共
通系装置に対するアドレス空間ADD7からなる。
【0044】自系の主メモリ15−mに対するアドレス
空間ADD1と他系の主メモリ15−nに対するアドレ
ス空間ADD4とは同じ容量が割り当てられており、上
位数ビットを除いた下位ビットの変化範囲は同じ値が割
り当てられている。同様に、自系のコモンメモリ17−
mに対するアドレス空間ADD2と他系のコモンメモリ
17−nに対するアドレス空間ADD5とも同じ容量が
割り当てられており、上位数ビットを除いた下位ビット
の変化範囲は同じ値が割り当てられている。また、自系
の入出力回路13−mや自系のバスラインに接続されて
いる同一系の装置に対するアドレス空間ADD3と他系
の入出力回路13−nや他系のバスラインに接続されて
いる異なる系の装置に対するアドレス空間ADD6とも
同じ容量が割り当てられており、上位数ビットを除いた
下位ビットの変化範囲は同じ値が割り当てられている。
【0045】また、自系に係る3個のアドレス空間AD
D1〜ADD3の上位数ビットは同じ値(例えば、上位
4ビットが「0」(16進表記))になされている。一
方、他系に係る3個のアドレス空間ADD4〜ADD6
の上位数ビットも同じ値(例えば、上位4ビットが
「1」(16進表記))になされているが、その値は、
自系に係る3個のアドレス空間ADD1〜ADD3につ
いての値とは異なっている。さらに、共通系装置に係る
アドレス空間ADD7は、上記2種類の上位数ビットの
値とは異なる値(例えば、上位4ビットが「2」(16
進表記))が割り当てられている。
【0046】これにより、制御回路14−mが、自系要
素、他系要素、又は、共通系要素のいずれに対するマイ
クロプロセッサ11−mのアクセスかを区別できるよう
になされている。
【0047】以下、上述したような構成要素でなるこの
実施形態の中央処理システムの動作を説明する。上述し
たように、この実施形態の場合、システムの動作モード
として3種類設けられており、この点が大きな特徴をな
している。以下では、動作モード毎に動作を説明する。
また、0系がアクト系、1系がスタンバイ系として説明
を行う。
【0048】(1)動作モード1(通常運用モード) 動作モード1は、通常の動作モードであり、この動作モ
ード情報はフラグとして、両系の制御回路14−0及び
14−1に保持されている。
【0049】(1−1)アクト系のマイクロプロセッサ
11−0による動作モード1でのアクセス動作 まず、アクト系のマイクロプロセッサ11−0が、自系
の主メモリ15−0に対するデータの書込みアクセス要
求を発した場合を説明する。
【0050】このとき、アクト系の制御回路14−0
は、動作モード1であること、及び、自系の主メモリ1
5−0に対するデータの書込みアクセス要求であること
に基づいて、自系のゲート回路18−0、20−0及び
21−0を開制御すると共に、アクト系の主メモリ15
−0に対するデータの書込みアクセス要求が発せられた
ことをスタンバイ系の制御回路14−1に通知してスタ
ンバイ系のゲート回路19−1を開制御させる。なお、
このときは、スタンバイ系のマイクロプロセッサ11−
1が後述するように、スタンバイ系のコモンメモリ17
−1をアクセスすることも認められているので、ゲート
回路21−1を閉制御する。
【0051】アクト系の主メモリ制御回路16−0は、
現在の動作モードが動作モード1であるので、ゲート回
路18−0から与えられたアドレス(アドレス空間AD
D1内のアドレス)をそのまま主メモリ15−0に与え
て、マイクロプロセッサ11−0が出力したデータを主
メモリ15−0に記憶させる。一方、スタンバイ系の主
メモリ制御回路16−1も、現在の動作モードが動作モ
ード1であるので、ゲート回路19−1を介してアクト
系から与えられたアドレスをそのまま主メモリ15−1
に与えて、アクト系のマイクロプロセッサ11−0が出
力したデータを主メモリ15−1に記憶させる。
【0052】以上のように、アクト系のマイクロプロセ
ッサ11−0による動作モード1でのアクト系の主メモ
リ15−0に対する書込みアクセスでは、同一サイクル
で、スタンバイ系の主メモリ15−1に対しても、デー
タが書き込まれる(2重書きが実行される)。
【0053】次に、アクト系のマイクロプロセッサ11
−0が、自系の主メモリ15−0に対するデータの読出
しアクセス要求を発した場合を説明する。
【0054】このとき、アクト系の制御回路14−0
は、動作モード1であること、及び、自系の主メモリ1
5−0に対するデータの読出しアクセス要求であること
に基づいて、自系のゲート回路18−0を開制御する。
アクト系の主メモリ制御回路16−0は、現在の動作モ
ードが動作モード1であるので、ゲート回路18−0か
ら与えられたアドレス(アドレス空間ADD1内のアド
レス)をそのまま主メモリ15−0に与えて、そのアド
レスのメモリ領域からデータを読み出させてマイクロプ
ロセッサ11−0に出力させる。
【0055】次に、アクト系のマイクロプロセッサ11
−0が、自系のコモンメモリ17−0に対するアクセス
要求(書込みアクセス要求又は読出しアクセス要求)を
発した場合を説明する。
【0056】このとき、アクト系の制御回路14−0
は、動作モード1であること、及び、自系のコモンメモ
リ17−0に対するアクセス要求であることに基づい
て、自系のゲート回路20−0を開制御すると共に、コ
モンメモリ17−0に対して動作を実行させるためのコ
ントロール信号を与える。これにより、アクト系のコモ
ンメモリ17−0がアクセス(書込み又は読出しを)を
実行する。
【0057】なお、この実施形態の場合、コモンメモリ
17−0が必要とするアドレスは、マイクロプロセッサ
11−0が出力したアドレスのうち、自系、他系を区別
する上位数ビットを除いたビット部分となされている。
【0058】アクト系のマイクロプロセッサ11−0
が、動作モード1において、自系の入出力回路13−0
に対するアクセス要求を発した場合には、アクト系の制
御回路14−0はゲート回路18−0〜21−0に対す
る制御動作は実行せず、アクト系のマイクロプロセッサ
11−0が入出力回路13−0に対して直接アクセスを
行う。
【0059】次に、アクト系のマイクロプロセッサ11
−0が、自系のバスラインに接続されている装置に対す
るアクセス要求を発した場合を説明する。
【0060】このとき、アクト系の制御回路14−0
は、動作モード1であること、及び、自系のバスライン
に接続されている装置に対するアクセス要求であること
に基づいて、自系のゲート回路18−0及び19−0を
開制御する。これにより、アクト系のマイクロプロセッ
サ11−0が自系のバスラインに接続されている装置を
アクセスできる。
【0061】次に、アクト系のマイクロプロセッサ11
−0が、スタンバイ系の主メモリ15−1に対するアク
セス要求を発した場合を説明する。
【0062】このとき、アクト系の制御回路14−0
は、動作モード1であること、及び、スタンバイ系の主
メモリ15−1に対するアクセス要求であることに基づ
いて、自系のゲート回路20−0及び21−0を開制御
すると共に、スタンバイ系の主メモリ15−1に対する
アクセス要求が発せられたことをスタンバイ系の制御回
路14−1に通知してスタンバイ系のゲート回路19−
1を開制御させる。
【0063】スタンバイ系の主メモリ制御回路16−1
は、現在の動作モードが動作モード1であるので、ま
た、スタンバイ系の主メモリ15−1に対する単独アク
セス(アクト系の主メモリ15−0に対するアクセスは
ない)であるので、ゲート回路19−1を介してアクト
系から与えられたアドレスの上位数ビットを他系を表す
ものから自系を表すものに変換して、その変換後のアド
レスを主メモリ15−1に与えて、アクト系のマイクロ
プロセッサ11−0によるアクセスを実行させる。すな
わち、スタンバイ系の主メモリ15−1における自系の
主メモリアドレス空間ADD1がアクセス対象となって
いる。
【0064】次に、アクト系のマイクロプロセッサ11
−0が、スタンバイ系のコモンメモリ17−1に対する
アクセス要求を発した場合を説明する。
【0065】このとき、アクト系の制御回路14−0
は、動作モード1であること、及び、スタンバイ系のコ
モンメモリ17−1に対するアクセス要求であることに
基づいて、自系のゲート回路18−0及び19−0を開
制御すると共に、スタンバイ系のコモンメモリ17−1
に対するアクセス要求が発せられたことをスタンバイ系
の制御回路14−1に通知してスタンバイ系のゲート回
路21−1を開制御させる。
【0066】スタンバイ系の制御回路16−1は、現在
の動作モードが動作モード1であるので、また、スタン
バイ系のコモンメモリ17−1に対するアクセスである
ので、 このとき、アクト系の制御回路14−0は、動
作モード1であること、及び、自系のコモンメモリ17
−0に対するアクセス要求であることに基づいて、自系
のゲート回路20−0を開制御すると共に、コモンメモ
リ17−0に対して動作を実行させるためのコントロー
ル信号を与える。これにより、アクト系のコモンメモリ
17−0がアクセス(書込み又は読出しを)を実行す
る。
【0067】自系のコモンメモリ17−1に対して動作
を実行させるためのコントロール信号を与えてアクセス
を実行させる。
【0068】詳細な説明は省略するが、アクト系のマイ
クロプロセッサ11−0が、スタンバイ系の入出力回路
13−1やスタンバイ系のバスラインに接続されている
装置に対するアクセス要求を発した場合や、共通系装置
に対するアクセス要求を発した場合にも、アクト系及び
スタンバイ系の制御回路が動作モード1であることや、
アクセス要求の種類に応じて、所定のゲート回路を開制
御してアクセス経路を設定して、アクト系のマイクロプ
ロセッサ11−0によるアクセスを実行させる。
【0069】以上のように、動作モード1においては、
アクト系のマイクロプロセッサ11−0は、図3に示し
た全てのアドレス空間をアクセスすることが可能であ
る。言い換えると、アクト系のマイクロプロセッサ11
−0は、動作モード1においては、システム上の唯一の
バスマスタとして機能する。
【0070】また、動作モード1においては、アクト系
のマイクロプロセッサ11−0が、アクト系の主メモリ
15−0に対して書込みアクセスするときには、スタン
バイ系の主メモリ15−1にもデータが同時に記憶され
るようになされている(2重書き)。
【0071】(1−2)スタンバイ系のマイクロプロセ
ッサ11−1による動作モード1でのアクセス動作 動作モード1は、通常の動作モードであるので、アクト
系のマイクロプロセッサ11−0が主導権を持って処理
を制御するので、動作モード1においては、スタンバイ
系のマイクロプロセッサ11−1には、スタンバイ系の
コモンメモリ12−1のアクセスだけが許可されてい
る。
【0072】そこで、スタンバイ系のマイクロプロセッ
サ11−1が、自系のコモンメモリ17−1に対するア
クセス要求(書込みアクセス要求又は読出しアクセス要
求)を発した場合の動作だけを説明する。
【0073】このとき、スタンバイ系の制御回路14−
1は、動作モード1であること、及び、自系のコモンメ
モリ17−1に対するアクセス要求であることに基づい
て、自系のゲート回路20−1を開制御、ゲート回路2
1−1及び18−1を閉制御すると共に、コモンメモリ
17−1に対して動作を実行させるためのコントロール
信号を与える。これにより、スタンバイ系のコモンメモ
リ17−1がスタンバイ系のマイクロプロセッサ11−
1によってアクセス(書込み又は読出し)される。
【0074】(2)動作モード2(2重書き停止モー
ド) 動作モード2は、アクト系のマイクロプロセッサ11−
0による両系の主メモリ15−0及び15−1に対する
2重書きを停止(禁止)する動作モードである。
【0075】動作モード2においても、アクト系のマイ
クロプロセッサ11−0は、動作モード1と同様に、図
3に示した全てのアドレス空間をアクセスすることが可
能であるが、アクト系の主メモリ15−0に対する書込
みアクセス要求時の動作だけが、動作モード1と異なっ
ている。また、動作モード2においては、スタンバイ系
のマイクロプロセッサ11−1は、動作モード1と同様
に、自系のコモンメモリ17−1に対するアクセスだけ
が許可されている。
【0076】アクト系のマイクロプロセッサ11−0
が、動作モード2において、自系の主メモリ15−0に
対するデータの書込みアクセス要求を発した場合を説明
する。
【0077】このとき、アクト系の制御回路14−0
は、動作モード2であること、及び、自系の主メモリ1
5−0に対するデータの書込みアクセス要求であること
に基づいて、自系のゲート回路18−0を開制御すると
共に、ゲート回路20−0を閉制御する。
【0078】アクト系の主メモリ制御回路16−0は、
ゲート回路18−0から与えられたアドレスをそのまま
主メモリ15−0に与えて、マイクロプロセッサ11−
0が出力したデータを主メモリ15−0に記憶させる。
一方、スタンバイ系は、自系の主メモリ15−1へのア
クセスが通知されないので、なんらの動作も実行しな
い。以上のように、動作モード2では、アクト系のマイ
クロプロセッサ11−0が、自系の主メモリ15−0に
対するデータの書込みアクセス要求を達した場合には、
アクト系の主メモリ15−0にだけデータが書き込まれ
る。
【0079】動作モード1(通常運用モード)から、動
作モード2(2重書き停止モード)への移行は、例え
ば、スタンバイ系の主メモリ15−1に障害が発生した
ことを検出したときに自動的に移行するようにしても良
く、入出力回路13−0を介したモード切換の割り込み
に応じて移行するようにしても良く、このような移行に
より、両系の制御回路14−0及び14−1の動作モー
ドフラグは動作モード2を指示するものに書き換えられ
る。
【0080】動作モード2に移行するためのスタンバイ
系の主メモリ15−1に障害が発生したことの検出は、
例えば、動作モード1でのアクト系の主メモリ15−0
への書込みアクセス(2重書き)に対して、スタンバイ
系の主メモリ15−1からの書込み応答がアクト系のマ
イクロプロセッサ11−0に所定時間以内に届かないこ
とが所定回数連続したことの検出によったり、スタンバ
イ系の主メモリ15−1のハードウェア障害が図示しな
い監視回路で検出されてスタンバイ系の制御回路14−
1からアクト系に通知されたりすることで行う。なお、
後者は、動作モード3への移行条件としても良い。
【0081】(3)動作モード3(セパレート動作モー
ド) 動作モード3は、アクト系のマイクロプロセッサ11−
0及びスタンバイ系のマイクロプロセッサ11−1がそ
れぞれ、主メモリについては、自系の主メモリ15−
0、15−1だけをアクセスできる動作モードである。
【0082】動作モード3においては、アクト系のマイ
クロプロセッサ11−0は、図3に示したアドレス空間
中、他系主メモリ15−1に係るアドレス空間ADD4
内のアドレスをアドレスとしたアクセスを行うことがで
きない。これは、プログラムROM12−0中の他系主
メモリ15−1に対するアクセス用サブルーチンに入れ
ないようにすることで実現している。
【0083】また、動作モード3においては、アクト系
のマイクロプロセッサ11−0は、アドレス空間ADD
4のアクセスだけができないので、アクト系の主メモリ
15−0に対する書込みアクセスを行うことができる
が、この場合には、上述した動作モード2と同様に、ス
タンバイ系の主メモリ15−1への書込みはなされない
ようになされている(2重書きの停止)。このときの動
作は、上述した動作モード2での説明の通りである。
【0084】一方、スタンバイ系のマイクロプロセッサ
11−1は、動作モード3においては、動作モード1及
び動作モード2でも許可されている自系のコモンメモリ
17−1に対するアクセスだけでなく、自系の主メモリ
15−1に対するアクセスも許可されている。そのほか
のアドレス空間のアクセスは、動作モード1及び動作モ
ード2と同様に許可されていない。
【0085】スタンバイ系のマイクロプロセッサ11−
1が、自系の主メモリ15−1に対するアクセス要求を
発すると、スタンバイ系の制御回路14−1は、動作モ
ード3であること、及び、自系の主メモリ15−1に対
するアクセス要求であることに基づいて、自系のゲート
回路18−1を開制御、ゲート回路19−1を閉制御す
る。これにより、アクセス経路が構築されて、スタンバ
イ系のマイクロプロセッサ11−1が、スタンバイ系の
主メモリ15−1をアクセスすることができる。なお、
この際には、スタンバイ系の主メモリ制御回路16−1
は、現在の動作モードが動作モード3であるので、アド
レス変換を実行しない。
【0086】以上のように、動作モード3は、アクト系
のマイクロプロセッサ11−0がスタンバイ系の主メモ
リ15−1をアクセスできないこと、スタンバイ系のマ
イクロプロセッサ11−1がスタンバイ系の主メモリ1
5−1をアクセスできることが、他の動作モード1及び
動作モード2と最も異なっている点である。
【0087】動作モード1(通常運用モード)又は動作
モード2(2重書き停止モード)から、動作モード3
(セパレート動作モード)への移行は、例えば、スタン
バイ系の主メモリ15−1に障害が発生したことを検出
したとき(動作モード2への移行より障害度合が大きい
とき)に自動的に移行するようにしても良く、入出力回
路13−0を介したモード切換の割り込みに応じて移行
するようにしても良く、このような移行により、両系の
制御回路14−0及び14−1の動作モードフラグは動
作モード3を指示するものに書き換えられる。
【0088】この実施形態においては、上述したよう
に、3種類の動作モードを有するので、例えば、以下の
ように動作モードを変化させることは有効である。
【0089】通常は、動作モード1でシステムを運用し
ておき、この状態において、スタンバイ系の主メモリ1
5−1で障害が発生した場合には、動作モード2に切り
替えることにより2重書き動作を停止させ、継続したア
クト系のマイクロプロセッサ11−0によるシステムの
運用を確保することができ(システムの処理遅延が発生
しない)、障害要因の詳細な探索が必要ならば、さら
に、動作モード3に切り替えて、アクト系のマイクロプ
ロセッサ11−0による運用を継続させながら、スタン
バイ系のマイクロプロセッサ11−1によって自系内の
正常性を確認させることができる。
【0090】なお、障害要因の詳細な探索において、ス
タンバイ系の中央処理装置10−1のパッケージの抜き
取っての要因探索が必要ならば、抜き取ることもでき
る。すなわち、動作モード3では(動作モード2でも同
様)、アクト系のマイクロプロセッサ11−0がスタン
バイ系の主メモリ15−1をアクセスできないので、ス
タンバイ系の中央処理装置10−1のパッケージを抜き
取っても、アクト系のマイクロプロセッサ11−1によ
る処理に影響を与えずにその処理を継続させることがで
きる。
【0091】以上のように、上記実施形態によれば、シ
ステムの動作モードとして3種類の動作モードを設け、
少なくともアクト系の継続動作を確保しつつ、動作モー
ドによって、アクト系及びスタンバイ系がアクセスし得
るアドレス空間を変えるようにしたので、システムがダ
ウンすることがないような高い信頼性を確保しつつ、ス
タンバイ系の試験や保守に容易に応じられるようにな
る。
【0092】また、動作モード2及び動作モード3で
は、アクト系のマイクロプロセッサは、スタンバイ系の
アクセス要素に関係なく、アクト系のアクセス要素をア
クセスできるので、スタンバイ系の障害による処理遅延
がほとんど発生することがない。
【0093】なお、上記実施形態においては、2重冗長
構成の中央処理システムに本発明を適用したものを示し
たが、スタンバイ系が2以上存在する3重以上の冗長構
成を採用している中央処理システムに対して本発明を適
用することができる。この場合において、アクト系とあ
る1個のスタンバイ系の関係を、上記実施形態と同様な
関係になるように構築すれば良い。特許請求の範囲で
は、2個の中央処理装置を備えたシステムのように記載
しているが、アクト系とある1個のスタンバイ系の関係
で記載しているものであり、3個以上の中央処理装置を
備えたシステムも、かかる表現に含まれているものであ
る。
【0094】また、本発明は、アクト系及びスタンバイ
系の主メモリに対するアクセスの許可、不許可の観点か
ら動作モードを複数設けているものであり、主メモリ以
外の動作モード毎のアクセス許可、不許可は上記実施形
態のものに限定されるものではない。例えば、動作モー
ド3において、アクト系のマイクロプロセッサ11−0
がスタンバイ系のコモンメモリ17−1のアクセスもで
きないものであっても良い。
【0095】さらに、上記実施形態においては、主メモ
リの他にコモンメモリを備えたものを示したが、主メモ
リだけを備えたシステムに対しても(図2に示したよう
なシステム)に本発明を適用することができる。要は、
主メモリのアクセス条件を動作モードによって変更する
ものであれば良い。
【0096】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、システ
ムの動作モードとして複数の動作モードを設け、少なく
ともアクト系の継続動作を確保しつつ、動作モードによ
って、アクト系及びスタンバイ系がアクセスし得るアド
レス空間(システム構成要素)を変えるようにしたの
で、スタンバイ系の主メモリ手段の障害でアクト系の処
理が悪影響を受けることを防止でき、又は、システムが
ダウンすることがないような高い信頼性を確保しつつ、
スタンバイ系の試験や保守に容易に応じられることがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態の構成を示すブロック図である。
【図2】実施形態のマイクロプロセッサのアクセス可能
なアドレス空間を示す説明図である。
【図3】従来の構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
10−0、10−1…中央処理装置、11−0、11−
1…マイクロプロセッサ、12−0、12−1…プログ
ラムROM、14−0、14−1…制御回路、15−
0、15−1…主メモリ、16−0、16−1…主メモ
リ制御回路、17−0、17−1…コモンメモリ。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 現時刻でアクト系として機能する中央処
    理装置とスタンバイ系として機能する中央処理装置とを
    有し、上記各中央処理装置がそれぞれ、プロセッサ手段
    とワークメモリとしての主メモリ手段とを有する中央処
    理システムにおいて、 上記各中央処理装置が、 複数の動作モードのうちその時点で設定されている動作
    モードを保持する動作モード情報保持手段と、 設定されている動作モード、及び、自系がアクト系かス
    タンバイ系かに応じて、上記プロセッサ手段によるアク
    セスを許可するシステム構成要素を変更させるアクセス
    可能要素変更手段とを有し、 上記各動作モード情報保持手段に保持されている動作モ
    ードが第1の動作モードのとき、アクト系及びスタンバ
    イ系の上記アクセス可能要素変更手段は、アクト系の上
    記プロセッサ手段によるアクト系の上記主メモリ手段へ
    の書込みアクセスに対して、アクト系及びスタンバイ系
    の上記主メモリ手段に対する2重書込みを実行させ、ス
    タンバイ系の上記プロセッサ手段によるアクト系及びス
    タンバイ系の上記主メモリ手段へのアクセスを禁止し、 上記各動作モード情報保持手段に保持されている動作モ
    ードが第2の動作モードのとき、アクト系及びスタンバ
    イ系の上記アクセス可能要素変更手段は、アクト系の上
    記プロセッサ手段によるアクト系の上記主メモリ手段へ
    の書込みアクセスに対して、アクト系の上記主メモリ手
    段に対する書込みを実行させると共に、スタンバイ系の
    上記主メモリ手段に対する書込みを禁止させ、スタンバ
    イ系の上記プロセッサ手段によるアクト系及びスタンバ
    イ系の上記主メモリ手段へのアクセスを禁止することを
    特徴とした中央処理システム。
  2. 【請求項2】 上記各中央処理装置がそれぞれ、主メモ
    リ手段に加えて第2のメモリ手段を備え、 アクト系及びスタンバイ系の上記アクセス可能要素変更
    手段は、上記各動作モード情報保持手段に保持されてい
    る動作モードが、第1及び第2の動作モードのときに、
    アクト系の上記プロセッサ手段に対しては、アクト系及
    びスタンバイ系の上記第2のメモリ手段に対する独立し
    たアクセスを許可すると共に、スタンバイ系の上記プロ
    セッサ手段に対しては、スタンバイ系の上記第2のメモ
    リ手段に対するアクセスを許可し、アクト系の上記第2
    のメモリ手段に対するアクセスを禁止することを特徴と
    した請求項1に記載の中央処理システム。
  3. 【請求項3】 現時刻でアクト系として機能する中央処
    理装置とスタンバイ系として機能する中央処理装置とを
    有し、上記各中央処理装置がそれぞれ、プロセッサ手段
    とワークメモリとしての主メモリ手段とを有する中央処
    理システムにおいて、 上記各中央処理装置が、 複数の動作モードのうちその時点で設定されている動作
    モードを保持する動作モード情報保持手段と、 設定されている動作モード、及び、自系がアクト系かス
    タンバイ系かに応じて、上記プロセッサ手段によるアク
    セスを許可するシステム構成要素を変更させるアクセス
    可能要素変更手段とを有し、 上記各動作モード情報保持手段に保持されている動作モ
    ードが第1の動作モードのとき、アクト系及びスタンバ
    イ系の上記アクセス可能要素変更手段は、アクト系の上
    記プロセッサ手段によるアクト系の上記主メモリ手段へ
    の書込みアクセスに対して、アクト系及びスタンバイ系
    の上記主メモリ手段に対する2重書込みを実行させ、ス
    タンバイ系の上記プロセッサ手段によるアクト系及びス
    タンバイ系の上記主メモリ手段へのアクセスを禁止さ
    せ、 上記各動作モード情報保持手段に保持されている動作モ
    ードが第3の動作モードのとき、アクト系及びスタンバ
    イ系の上記アクセス可能要素変更手段は、アクト系の上
    記プロセッサ手段によるアクト系の上記主メモリ手段へ
    のアクセスは許可すると共にスタンバイ系の上記主メモ
    リ手段へのアクセスを禁止し、一方、スタンバイ系の上
    記プロセッサ手段によるスタンバイ系の上記主メモリ手
    段へのアクセスは許可すると共に、アクト系の上記主メ
    モリ手段へのアクセスを禁止することを特徴とした中央
    処理システム。
  4. 【請求項4】 上記各中央処理装置がそれぞれ、主メモ
    リ手段に加えて第2のメモリ手段を備え、 アクト系及びスタンバイ系の上記アクセス可能要素変更
    手段は、上記各動作モード情報保持手段に保持されてい
    る動作モードが第1の動作モードのときに、アクト系の
    上記プロセッサ手段に対しては、アクト系及びスタンバ
    イ系の上記第2のメモリ手段に対する独立したアクセス
    を許可すると共に、スタンバイ系の上記プロセッサ手段
    に対しては、スタンバイ系の上記第2のメモリ手段に対
    するアクセスを許可し、アクト系の上記第2のメモリ手
    段に対するアクセスを禁止し、 アクト系及びスタンバイ系の上記アクセス可能要素変更
    手段は、上記各動作モード情報保持手段に保持されてい
    る動作モードが第3の動作モードのときに、アクト系の
    上記プロセッサ手段に対しては、アクト系及びスタンバ
    イ系の上記第2のメモリ手段に対するアクセスを許可す
    ると共に、スタンバイ系の上記プロセッサ手段に対して
    は、スタンバイ系の上記第2のメモリ手段に対するアク
    セスを許可し、アクト系の上記第2のメモリ手段に対す
    るアクセスを禁止することを特徴とした請求項3に記載
    の中央処理システム。
JP9095596A 1997-04-14 1997-04-14 中央処理システム Pending JPH10289201A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009217358A (ja) * 2008-03-07 2009-09-24 Mitsubishi Electric Corp 二重化プログラマブルコントローラ

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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