JPH10287809A - シアン酸エステル液状樹脂組成物及び半導体封止装置 - Google Patents

シアン酸エステル液状樹脂組成物及び半導体封止装置

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JPH10287809A
JPH10287809A JP9603997A JP9603997A JPH10287809A JP H10287809 A JPH10287809 A JP H10287809A JP 9603997 A JP9603997 A JP 9603997A JP 9603997 A JP9603997 A JP 9603997A JP H10287809 A JPH10287809 A JP H10287809A
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  • Structures Or Materials For Encapsulating Or Coating Semiconductor Devices Or Solid State Devices (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 信頼性の高い封止した半導体素子を得る。 【解決手段】 (A).シアン酸エステル樹脂 25〜60重量
部、(B).室温で液状であるエポキシ樹脂 35〜70重量部
および(C).シアン酸エステル樹脂に予備混合したエポキ
シ基含有シリコンオイル 0.1〜5重量部からなる樹脂組
成物 100重量部に、(D).金属キレート又は金属塩からな
る硬化触媒 0.1〜5重量部および(E).充填剤 100〜900
重量部を混合してなるシアン酸エステル液状樹脂組成
物、および該シアン酸エステル液状樹脂組成物を用いて
封止されてなることを特徴とする半導体装置。 【効果】 密着性、電気特性に優れ、ボイドの発生やチ
ップの反りが小さく、半田後の耐湿信頼性等の特性に著
しく優れた半導体素子を封止した半導体封止装置が提供
できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はPGA(ピングリッドア
レイ)、BGA(ボールグリッドアレイ)、MCM(マ
ルチチップモジュール)やFC(フリップチップ)にお
いて半導体素子を封止する液状封止樹脂組成物及び該組
成物を用いた半導体装置に関する。
【0002】
【従来の技術】電子部品、半導体素子の樹脂封止には、
その用途、目的に応じてエポキシ樹脂、シリコーン樹
脂、ポリブタジエン、ポリウレタン、フェノール樹脂な
どが用いられている。これらのうちで、機械特性、電気
特性、耐熱性、接着性及び耐薬品性などの点からエポキ
シ樹脂が最も広範囲に使用されている。特に、半導体素
子封止にはエポキシ樹脂をモールディングコンパウンド
となして多量に使用されている。
【0003】最近における電子部品の薄型化や小型化へ
の指向、集積度の増大などに伴って、半導体装置の形状
は多様化しており、従来のエポキシ樹脂モールディング
コンパウンドで全ての形態の半導体装置に対応すること
は困難となってきた。特に、高集積化した半導体素子で
あって、ボンディングワイヤ間隔を狭くせざるをえない
場合、成形時の樹脂の流入の圧力によりボンディングワ
イヤが曲がり、隣のボンディングワイヤと接触するよう
なことにもなり得る。このような最近の小型化、高集積
化された半導体装置には、樹脂封止時にボンディングワ
イヤに無理な圧力のかからない室温で液状の樹脂が有利
になっている。
【0004】BGAやMCMのパッケージの信頼性を向
上させるには、封止材料と半導体素子や基板レジストと
の密着性が高いことが必須である。しかし、モールディ
ングコンパウンドは金型により成形するため、離型剤を
必要とするため、その密着性の向上には限界がある。成
形に金型を使用しない液状封止樹脂は、離型剤を必須の
成分としないので、モールディングコンパウンドに比較
してはるかに優れた密着性が得られ、その信頼性も向上
できる。また、半導体素子をボンディングワイヤではな
く半田ボールで外部電極と接続する半導体装置の場合
は、半導体素子とパッケージング基板の20〜200 μmの
間隙を毛管現象を利用して樹脂封止することとなり、室
温で液状の樹脂でなければ実施は困難である。
【0005】これらの要望に対する液状封止樹脂として
液状エポキシ樹脂組成物が提案されている。しかし、液
状封止樹脂がエポキシ樹脂組成物の場合、アミン系化合
物、酸無水物或いはフェノール系化合物等を硬化剤とし
て必須としている。そのために、それらエポキシ液状封
止樹脂は、耐熱性あるいは耐湿性において不十分な特性
である。そのため、その半導体封止装置は充分な信頼性
が得られないことが問題であり、液状封止剤の信頼性の
向上が強く望まれている。
【0006】さらには、半導体素子を固定する材質はリ
ードフレームやセラミックから安価で加工の容易な有機
基板へと拡大している。特に薄い有機基板は樹脂封止の
際に反りを発生し易く、その反りを発生させない液状封
止樹脂が望まれている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上述の事実に
鑑みてなされたもので、その目的とするところは、密着
性、耐熱性、耐湿性及び電気特性等に優れたシアン酸エ
ステル液状樹脂組成物、及びこのシアン酸エステル液状
樹脂組成物の硬化物によって、半導体素子を封止した半
導体封止装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、多官能シアン
酸エステルとエポキシ化合物による半導体素子封止用の
液状樹脂組成物について検討した結果、エポキシ樹脂と
して、室温で液状であるエポキシ樹脂またはエポキシ樹
脂混合物を選択し、通常のアミン系樹脂または化合物、
酸無水物、フェノール系樹脂等のエポキシ硬化剤或いは
硬化促進剤を一切使用せず、多官能シアン酸エステル、
シアン酸エステル樹脂に予備混合したエポキシ基含有シ
リコンオイルおよびエポキシ樹脂を特定の硬化触媒によ
り反応させて硬化させると半導体素子封止用樹脂に必要
な耐熱性、耐湿性、密着力に優れるものが得られるこ
と、および薄い繊維強化樹脂基板に封止を行っても反り
が充分に小さいことを見いだして、これについてさらに
検討を重ねて本発明を完成させた。
【0009】すなわち、本発明は、(A).シアン酸エステ
ル樹脂 25〜60重量部、(B).室温で液状であるエポキシ
樹脂 35〜70重量部および(C).シアン酸エステル樹脂に
予備混合したエポキシ基含有シリコンオイル 0.1〜5 重
量部からなる樹脂組成物 100重量部に、(D).金属キレー
トまたは金属塩からなる硬化触媒 0.1〜5重量部および
(E).充填剤 200〜900 重量部を混合してなるシアン酸エ
ステル液状樹脂組成物、並びに該シアン酸エステル液状
樹脂組成物を用いて封止されてなることを特徴とする半
導体装置である。
【0010】以下、本発明の組成物を構成する各成分に
ついて詳細に説明する。まず、本発明組成物の (A)成分
に用いる多官能シアン酸エステルモノマーは特公昭41-1
928 号公報に示されているシアナト基 (−O−C≡N)
を有する化合物であり、特に限定されることなく使用さ
れる。具体的には、2,2-ビス(4−シアナトフェニル)プ
ロパン、ビス(4−シアナト−3,5-ジメチルフェニル)メ
タン、ビス(4−シアナトフェニル)チオエーテル、2,2-
ビス(4−シアナトフェニル)ヘキサフロロプロパン及び
ビス(4−シアナトフェニル)エタンが好適なものとして
例示される。
【0011】また、 (A)成分に用いる多官能シアン酸エ
ステル化合物としては、フェノール性水酸基を通常3個
以上含有する樹脂とハロゲン化シアンを反応させて、該
フェノール性水酸基をシアナト基としてなる化合物があ
り、例えば、特公昭53-42076号公報に示される様なフェ
ノールノボラックシアネートあるいは特公平6-55814号
公報に示されるフェノール・ジシクロペンタジエン共重
合物のシアネートが挙げられる。さらに、 (A)成分は、
上記の多官能シアン酸エステルモノマーの予備反応させ
てプレポリマーとして好適に使用できる。このプレポリ
マーの重合の程度は 100℃粘度で 0.1〜1.0 ポイズが好
ましい。
【0012】(B) 成分の液状エポキシ樹脂としては、室
温で液状であればよく、単一でも、2種類以上のエポキ
シ樹脂の混合物であってもよい。具体的なエポキシ樹脂
としては、2,2-ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン
のジグリシジルエーテル、ブタジエンジエポキシド、ビ
ニルシクロヘキセンジオキシド、レゾルシンのジグリシ
ジルエーテルなどの2官能エポキシ化合物、多価フェノ
ールまたは多価アルコールとエピクロルヒドリンとを縮
合させて得られるグリシジルエーテル、ポリグリシジル
エステル、ノボラック型フェノール樹脂とエピクロルヒ
ドリンとを縮合させて得られるノボラックエポキシ樹
脂、過酸化法によりエポキシ化したエポキシ化ポリオレ
フィン、エポキシ化ポリブタジエンが例示され、室温で
液状となるように適宜、予備反応、2種以上混合物とし
て用いる。
【0013】なお、モノエポキシ化合物を適宜併用する
ことができ、このモノエポキシ化合物としてはスチレン
オキシド、シクロヘキセンオキシド、プロピレンオキシ
ド、メチルグリシジルエーテル、エチルグリシジルエー
テル、フェニルグリシジルエーテル、アリルグリシジル
エーテル、オクチレンオキシド、ドデセンオキシドなど
が例示される。
【0014】(C) 成分のシアン酸エステル樹脂に予備混
合したエポキシ基含有シリコンオイルにおけるエポキシ
基含有シリコンオイルは、下記一般式(1) で表されるも
のである。 一般式(1) : R1Si(R)2-O-(SiRR2-O)n-Si(R)2R1 (式中、n は 1〜300 の整数であり、 Rはメチル基また
はフェニル基を示し、R1,R2 はメチル基、フェニル基ま
たはエポキシ基を有する有機基を表し、R1またはR2のう
ち、1〜10個がエポキシ基を有する有機基を示す。)
【0015】エポキシ基含有シリコンオイルは単独でも
混合物としても使用可能であり、その配合量は、本発明
の (A),(B)および(C) 成分の合計 100重量部中の 0.1〜
5 重量部となる量で用いる。本発明の組成物の調整に
は、本エポキシ基含有シリコンオイルを (A)成分の一部
或いは全部またはそれと同種のものと予め予備混合して
用いる。本発明の全成分を同時混合するときに、添加し
た場合、シリコンオイルの一部はブリードし、また、得
られた組成物の接着力等の特性が低下する。予備混合
は、溶融させたシアン酸エステル樹脂に30重量%以下の
量の本エポキシ基含有シリコンオイルを添加し混合する
ことによる。添加量が30重量%を越えると相分離が起こ
りやすく好ましくない。具体的な混合条件は、例えば、
2,2-ビス(4−シアナトフェニル)プロパンの場合、温度
140〜180 ℃において、4〜18時間攪拌混合する。
【0016】(D) 成分として、金属キレート又は金属塩
を硬化触媒として用いる。金属キレートは特公昭49-168
00号公報にポリシアヌレートの製造方法として示され、
シアン酸エステルの単独硬化の触媒になることは公知で
ある。また、カルボン酸の金属塩がシアン酸エステルの
単独硬化の触媒になることは特公昭61-501094 号公報に
おいて公知である。それらのいずれも本発明のシアン酸
エステルとエポキシの硬化に優れた触媒となる。
【0017】具体的には、金属キレートとして一般に1
〜6またはそれ以上のキレート環を有する非イオン型ま
たはイオン型の金属キレートであり、金属として鉄、コ
バルト、亜鉛、錫、銅、マンガン、ジルコニウム、チタ
ニウム、バナジン、アルミニウムおよびマグネシウムが
好ましい。金属キレートの配位子としては当該技術分野
で知られているものでよく特に制約はないが、入手の容
易なアセチルアセトン、サリチルアルデヒド、ベンゾイ
ルアセトン等がよい。カルボン酸の金属塩触媒としての
金属は、鉄、コバルト、亜鉛、錫、銅、マンガン、ジル
コニウム、チタニウム、バナジン、アルミニウムおよび
マグネシウムがよく、カルボン酸としてナフテン酸ある
いはオクチル酸がよい。
【0018】触媒として使用する量は、触媒の種類によ
り異なるが、充分な保管のライフと必要な硬化速度の両
面から検討し決定するもので、通常は(A),(B) および
(C) 成分の合計を 100重量部として 0.1〜5重量部であ
り、好ましくは 0.3〜3重量部である。
【0019】(E) 成分としての充填剤はこの種の組成物
に於いて公知とされているものでよく、これには無機質
または有機質の微粉状、繊維状物などが使用可能であ
る。例えば合成または天然のシリカ粉末、溶融石英粉
末、マイカ、アルミナ、ボーキサイド、酸化チタン、炭
酸カルシウム、三酸化アンチモン、窒化珪素、炭化珪
素、窒化ほう素、硫酸バリゥム、クレー、タルク、カー
ボンブラック、グラファイトなどの無機粉末、合成樹脂
粉末、川砂、スレート粉末、ガラス繊維、ロックウー
ル、合成繊維などが挙げられるが、これらは1種または
2種以上の併用であってもよい。しかし、この充填剤は
使用に当たって予め乾燥してその水分量を 0.3%以下と
しておくことがよく、また本発明の主要成分である樹脂
成分との密着性を良好にするためシランカップリング剤
またはその他の加工助剤と併用することがよい。なお、
この充填剤の配合量はその種類、粘度により異なるが、
(A),(B) および(C) 成分の合計 100重量部に対して 100
〜900 重量部とする。
【0020】本発明の液状樹脂組成物に着色剤、消泡
剤、レベリング剤、界面活性剤等を必要量添加し、外
観、形状を整えることもよい。本発明の液状樹脂組成物
は、必要とする各成分をライカイ機、ロール、ニーダー
などの混合装置を用いて均一に混練することにより得ら
れる。その混合順序等の具体的方法に特に制限はない。
【0021】
【実施例】次に本発明を実施例、比較例に基づいて説明
するが、本発明はこれらの実施例によって限定されるも
のではない。なお、実施例などの「部」、「%」の記載
は特に断らない限り重量規準である。 実施例1 2,2-ビス(4−シアネトフェニル) プロパン 1,890部とエ
ポキシ基含有シリコンオイル (品名: BY16-855、東レ・
ダウコーニング・シリコン (株) 製、エポキシ当量 65
0、一般式(1) において、R1がグリシジル基、R,R2がメ
チル基に相当するもの) 210部とを 170℃で 9時間攪拌
混合し、エポキシ基含有シリコンオイル10%含有の予備
混合品 (以下「予備混合品C1」と記す) を得た。
【0022】シアン酸エステルプレポリマー (粘度0.10
ポイズ,100℃)15部、ビスフェノールF型エポキシ樹脂
(商品名:EPICLON 830 LVP、大日本インキ化学(株)
製)55部、ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテ
ル 15部および予備混合品C115部からなる樹脂組成物
(A:B:C=28.5:70:1.5) に、硬化触媒としてアセチルアセ
トン鉄(日本化学産業(株)製) 1.0部、カップリング
剤としてγ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン
(品名:A-187、日本ユニカー(株)製)2部、平均粒径
10μmの球状シリカ 400部および着色剤としてカーボン
ブラック (品名:MA-100 (三菱化学(株)製) 0.5部
を、石川式カクハンライカイ機で1時間混合し、脱泡し
て、シアン酸エステル液状樹脂組成物 (以下「組成物
A」と記す) を得た。
【0023】実施例2 2,2-ビス(4−シアネトフェニル) プロパン 10部、EPIC
LON 830 LVP 45部、シクロヘキサンジメタノールジグリ
シジルエーテル (商品名: リカレジン DME-100、新日本
理化 (株) 製) 20部および予備混合品C1 25部からなる
樹脂組成物(A:B:C=32.9:65:2.5) に、硬化触媒としてア
セチルアセトンアルミニウム(日本化学産業(株)製)
1.5部、A-187 2部、平均粒径10μmの球状シリカ 450
部およびMA-100 0.5 部を、石川式カクハンライカイ機
で1時間混合し、脱泡して、シアン酸エステル液状樹脂
組成物 (以下「組成物B」と記す) を得た。
【0024】実施例3 2,2-ビス(4−シアネトフェニル) プロパン 17部、EPIC
LON 830 LVP 45部、ネオペンチルグリコールジグリシジ
ルエーテル 12部、エポキシ化ポリブタジエン(品名:E1
000-3.5、日本石油化学 (株) 製) 3部および予備混合
品C1 25部からなる樹脂組成物(A:B:C=39.5:60:2.5)
に、硬化触媒としてオクチル酸亜鉛 2.0部、A-187 1
部、平均粒径10μmの球状シリカ 450部およびMA-100
0.5 部を、石川式カクハンライカイ機で1時間混合し、
脱泡して、シアン酸エステル液状樹脂組成物 (以下「組
成物C」と記す) を得た。
【0025】実施例4 2,2-ビス(4−シアネトフェニル) プロパン 1,700部とエ
ポキシ基含有シリコンオイル (品名:SF 8411、東レ・ダ
ウコーニング・シリコン (株) 製、エポキシ当量 3,00
0、一般式(1) において、R2の中の 1〜10個がグリシジ
ル基、R,R1がメチル基に相当するもの) 300部とを 160
℃で 9時間攪拌混合し、エポキシ基含有シリコンオイル
15%含有の予備混合品 (以下「予備混合品C2」と記
す) を得た。2,2-ビス(4−シアネトフェニル) プロパン
20部、EPICLON 830 LVP 45部、リカレジン DME-100
10部および予備混合品C2 25部からなる樹脂組成物(A:
B:C=41.25:55:3.75) に、オクチル酸亜鉛 1.5部、A-187
1部、平均粒径10μmの球状シリカ 400部およびMA-10
0 0.5 部を、石川式カクハンライカイ機で1時間混合
し、脱泡して、シアン酸エステル液状樹脂組成物 (以下
「組成物D」と記す) を得た。
【0026】比較例1 EPICLON 830 LVP 39部、エポキシ樹脂の硬化剤として
メチルテトラヒドロ無水フタル酸 47部、リカレジン D
ME-100 11部、E1000-3.5 3部、硬化促進剤として2-エ
チル−4-メチルイミダゾール 0.5部、A-187 2部、平均
粒径10μmの球状シリカ 450部およびMA-100 0.5 部
を、石川式カクハンライカイ機で1時間混合し、脱泡し
て、シアン酸エステル液状樹脂組成物 (以下「組成物
E」と記す)を得た。
【0027】実施例及び比較例で得られた組成物を用い
て、厚さ1mm、幅 5mmの枠付きの25mm角の 0.4mm厚みの
ガラス布基材銅張積層板CCL-HL830(三菱ガス化学 (株)
製)のボードに装着したシリコンチップを封止し、 110
℃で3時間加熱後、160 ℃で3時間加熱して硬化させ、
テストピースとした。試験結果を表1に示した。本発明
の顕著な効果が認められた。
【0028】
【表1】 試験項目 単位 実 施 例 比較例 など 1 2 3 4 1 組成物名称 符号 A B C D E 粘度 ポイズ 900 850 800 900 650 ガラス転移温度 ℃ 168 170 170 172 158 曲げ強さ kg/mm2 13 14 15 15 14 体積抵抗率 ×1010Ω cm 9 8 8 9 0.2 密着性 kg/cm 0.30 0.30 0.35 0.27 0.10 反り量 μm 110 100 110 110 120 吸水率 % 0.87 0.89 0.82 0.82 0.95 半田耐熱性 0/30 0/30 0/30 0/30 18/30
【0029】各種性能の測定は以下のようにして行っ
た。 ・粘度 : 単位 ポイズ、得られた液状樹脂組成物の25
℃の粘度をB型粘度計を用いて測定。 ・ガラス転移点 : 単位 ℃、 得られた液状樹脂組成
物を金型に注型し、 110℃で3時加熱後、 160℃で3時
間硬化させ、2×6×50mmの試験片を作成し、熱機械分
析装置を用いて測定した。 ・曲げ強さ : 単位 kg/mm2、ガラス転移温度の場合と
同様な試験片を作り、オートグラフを用いて測定。 ・吸湿率 : 単位 %、ガラス転移温度の場合と同様
な試験片を作り、この試験片を 121℃、2気圧、相対湿
度 100%のPCT条件で24時間処理し、処理後の重量増
加率を求めて吸湿率とした。
【0030】・反り量 : 単位 μm、液状樹脂組成
物を用いて、封止、加熱して得られた上記のテストピー
スを、封止した反対の面の対角線上の反りを表面粗さ測
定機を用いて測定した。 ・密着性 : 単位 kg/cm 、35μm厚みの電解銅箔の
光沢面側に5cm×10cmの流れ止め枠を接着し、枠内に得
られた液状樹脂組成物を注入し、 110℃で3時加熱後、
160℃で3時間硬化させて試験片を作成し、幅10mmの電
解銅箔の光沢面側の引き剥し強度をオートグラフを用い
て測定した。
【0031】・半田耐熱性 : 液状樹脂組成物を用い
て、封止、加熱して得られた上記のテストピースをそれ
ぞれ 30個づつ用いて、85℃、85%、24時間の吸湿処理
をした後、 240℃の半田浴に1分間浸漬した。その後、
実体顕微鏡でパッケージ表面及びクロスセクションを観
察し、外部樹脂クラックの発生の有無及び内部のクラッ
クあるいは剥離の有無を評価した結果を不良数/試験数
で示した。 ・体積抵抗率 : 単位 Ωcm、得られた液状樹脂組成物
を金型に注型し、 110℃で3時加熱後、 160℃で3時間
硬化させ、厚さ2mm直径90mmの試験片を作成し、この試
験片を 121℃、2気圧、相対湿度 100%のPCT条件で
24時間処理し、処理後絶縁測定装置を用いて測定した。
【0032】
【発明の効果】発明の詳細な説明及び下記、実施例、比
較例および表1から明らかなように、本発明のシアン酸
エステル液状樹脂組成物は高いガラス転移温度を示し、
密着性、電気特性、耐湿性、半田耐熱性に優れ、本発明
のシアン酸エステル液状樹脂組成物を使用した半導体封
止装置は反り量も小さく、信頼性が高く有用である。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A).シアン酸エステル樹脂 25〜60重量
    部、(B).室温で液状であるエポキシ樹脂 35〜70重量部
    および(C).シアン酸エステル樹脂に予備混合したエポキ
    シ基含有シリコンオイル 0.1〜5重量部からなる樹脂組
    成物 100重量部に、(D).金属キレート又は金属塩からな
    る硬化触媒 0.1〜5重量部および(E).充填剤 100〜900
    重量部を混合してなるシアン酸エステル液状樹脂組成
    物。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のシアン酸エステル液状
    樹脂組成物を用いて封止されてなることを特徴とする半
    導体装置。
JP9603997A 1997-04-14 1997-04-14 シアン酸エステル液状樹脂組成物及び半導体封止装置 Pending JPH10287809A (ja)

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