JP2002128992A - エポキシ樹脂組成物、その製造方法及び半導体装置 - Google Patents

エポキシ樹脂組成物、その製造方法及び半導体装置

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JP2002128992A
JP2002128992A JP2000329939A JP2000329939A JP2002128992A JP 2002128992 A JP2002128992 A JP 2002128992A JP 2000329939 A JP2000329939 A JP 2000329939A JP 2000329939 A JP2000329939 A JP 2000329939A JP 2002128992 A JP2002128992 A JP 2002128992A
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antimony trioxide
semiconductor device
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Takashi Hasegawa
貴志 長谷川
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Matsushita Electric Works Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 三酸化アンチモン及び臭素化エポキシ樹脂を
難燃性付与のために併用している常温で液状のエポキシ
樹脂組成物を用いて、半導体装置を製造した場合に、リ
ーク不良の発生を低減できるエポキシ樹脂組成物を提供
すること。その製造方法を提供すること。それを用いて
製造した半導体装置を提供すること。 【解決手段】 平均粒径が0.1μm〜5μmであり、
最大粒径が25μm以下である三酸化アンチモンを、エ
ポキシ樹脂、硬化剤、硬化促進剤及びシランカップリン
グ剤の合計重量に対して、2.0重量%〜3.6重量%
の割合で含有していることを特徴とするエポキシ樹脂組
成物。エポキシ樹脂等を配合したものを、ロール、ニー
ダー又はボールミルを用いて、攪拌・混合して製造する
製造方法。上記のエポキシ樹脂組成物を用いて、半導体
素子を封止してなる半導体装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体素子等を封
止するために使用される、エポキシ樹脂と、硬化剤と、
硬化促進剤と、無機充填材を含有する常温で液状のエポ
キシ樹脂組成物、その製造方法及び、液状のエポキシ樹
脂組成物を用いて封止した半導体装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、樹脂封止型の半導体装置は、高密
度化、高集積化、高速化が進展していて、QFP等の従
来のパッケージより、さらに小型化、薄型化できる半導
体素子のパッケージが要求されている。この要求に対し
て、BGA(ボールグリッドアレイ)、CSP(チップ
サイズパッケージ)、ベアチップ実装等の高密度化可能
なパッケージが注目されている。これらのパッケージを
用いた機器として、デジタルカメラや、ビデオ、ノート
型パソコン、携帯電話等が挙げられるが、これらの機器
の小型化・薄型化の進展に伴い、使用される半導体装置
も小型化・薄型化されてきていて、チップ側のパッド間
隔や、パッケージ側のリード間、バンプ間の間隔等が益
々微細化してきている。BGA、CSP、ベアチップ実
装等のパッケージを用いた半導体装置では、半導体素子
を封止するために常温で液状のエポキシ樹脂組成物が従
来から使用されている。このような、従来の液状のエポ
キシ樹脂組成物としては、ビスフェノール型エポキシ樹
脂や脂環式エポキシ樹脂等のエポキシ樹脂と、酸無水物
やフェノールノボラック等の硬化剤と、イミダゾール類
等の硬化促進剤と、溶融シリカ等の無機充填材等を配合
したものが挙げられる。また、封止材である液状のエポ
キシ樹脂組成物の難燃性を確保するために、ハロゲン系
化合物、アンチモン化合物、リン系化合物、金属水和化
合物等が使用されているが、ハロゲン系化合物である臭
素化エポキシ樹脂と、アンチモン化合物である三酸化ア
ンチモンとを併用する手段は、難燃性確保に有効であ
り、実用化されている。さらに、無機充填材とエポキシ
樹脂の硬化物との強い結合を助長するためにシランカッ
プリング剤を添加することも行われている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記し
たようなエポキシ樹脂と、硬化剤と、硬化促進剤と、シ
ランカップリング剤と、無機充填材を含有している常温
で液状のエポキシ樹脂組成物であって、三酸化アンチモ
ン及び臭素化エポキシ樹脂を難燃性付与のために併用し
ているエポキシ樹脂組成物を用いて、半導体素子を封止
して、チップ側のパッド間隔や、パッケージ側のリード
間、バンプ間の間隔等が微細化している半導体装置を製
造した場合、リーク不良を起こすことがあり、その改善
策が求められている。
【0004】本発明は、上記の事情に鑑みてなされたも
のであり、その目的とする所は、エポキシ樹脂と、硬化
剤と、硬化促進剤と、シランカップリング剤と、無機充
填材を含有している常温で液状のエポキシ樹脂組成物で
あって、且つ、三酸化アンチモン及び臭素化エポキシ樹
脂を難燃性付与のために併用しているエポキシ樹脂組成
物を用いて、半導体素子を封止して、チップ側のパッド
間隔や、パッケージ側のリード間、バンプ間の間隔等が
微細化している半導体装置を製造した場合に、リーク不
良の発生を低減できるエポキシ樹脂組成物を提供するこ
と及びこのエポキシ樹脂組成物の製造方法を提供するこ
と、さらに上記エポキシ樹脂組成物を用いて、半導体素
子を封止してなる半導体装置を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】請求項1に係る発明のエ
ポキシ樹脂組成物は、エポキシ樹脂と、硬化剤と、硬化
促進剤と、シランカップリング剤と、無機充填材と、三
酸化アンチモンを含有する常温で液状のエポキシ樹脂組
成物であって、エポキシ樹脂として臭素化エポキシ樹脂
を含有すると共に、三酸化アンチモンとして、平均粒径
が0.1μm〜5μmであり、最大粒径が25μm以下
である三酸化アンチモンを、エポキシ樹脂、硬化剤、硬
化促進剤及びシランカップリング剤の合計重量に対し
て、2.0重量%〜3.6重量%の割合で含有している
ことを特徴とするエポキシ樹脂組成物である。
【0006】この請求項1に係る発明のエポキシ樹脂組
成物では、三酸化アンチモンとして、平均粒径が0.1
μm〜5μmであり、最大粒径が25μm以下である三
酸化アンチモンを、エポキシ樹脂、硬化剤、硬化促進剤
及びシランカップリング剤の合計重量に対して、2.0
重量%〜3.6重量%の割合で含有させるため、封止材
に要求される難燃性を確保できて、且つ、チップ側のパ
ッド間隔や、パッケージ側のリード間、バンプ間の間隔
等が微細化している半導体装置を製造した場合に、リー
ク不良の発生を低減できるエポキシ樹脂組成物を得るこ
とが可能になる。
【0007】請求項2に係る発明のエポキシ樹脂組成物
の製造方法は、請求項1記載のエポキシ樹脂組成物を製
造する際に、エポキシ樹脂と、硬化剤と、硬化促進剤
と、シランカップリング剤と、無機充填材と、三酸化ア
ンチモンを配合したものを、ロール、ニーダー又はボー
ルミルを用いて、攪拌・混合して製造することを特徴と
するエポキシ樹脂組成物の製造方法である。
【0008】この請求項2に係る発明の製造方法では、
各成分を配合したものを、ロール、ニーダー又はボール
ミルを用いて、攪拌・混合して製造するので、凝集しや
すい平均粒径が0.1μm〜5μmと微細な三酸化アン
チモンの凝集物が分散されるため、封止材に要求される
難燃性を確保するのに必要な三酸化アンチモンの添加量
が少なくてすむという利点がある。
【0009】請求項3に係る発明の半導体装置は、請求
項1記載のエポキシ樹脂組成物を用いて、半導体素子を
封止してなる半導体装置であり、この発明によれば、封
止材に要求される難燃性を確保して、且つ、リーク不良
の発生が低減できている半導体装置とすることが可能に
なる。
【0010】
【発明の実施の形態】まず、請求項1に係る発明のエポ
キシ樹脂組成物の実施の形態について説明する。この発
明のエポキシ樹脂組成物は、エポキシ樹脂と、硬化剤
と、硬化促進剤と、シランカップリング剤と、無機充填
材と、三酸化アンチモンを含有する常温で液状のエポキ
シ樹脂組成物である。ここでいう常温とは、通常の雰囲
気温度(室温)を表していて、具体的には、10〜40
℃の温度範囲にある温度を表している。そして、エポキ
シ樹脂については、難燃性を付与するための臭素化エポ
キシ樹脂を含有することが必須であるが、この臭素化エ
ポキシ樹脂と共に各種のエポキシ樹脂を使用することが
でき、例えばビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフ
ェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールS型エポキ
シ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、ナフタレン環含有
エポキシ樹脂、脂環式エポキシ樹脂、ジシクロペンタジ
エン型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ
樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、トリフェ
ニルメタン型エポキシ樹脂、脂肪族系エポキシ樹脂、ト
リグリシジルイソシアヌレート等を使用できる。これら
の中でも、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェ
ノールF型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、
ナフタレン環含有エポキシ樹脂又は脂環式エポキシ樹脂
を使用することが、粘度と硬化物の性能の点から特に好
ましい。また、臭素化エポキシ樹脂については、エポキ
シ樹脂、硬化剤及び硬化促進剤の合計重量に対して0.
5重量%〜5.0重量%の割合で含有していることが望
ましい。0.5重量%より少ないと難燃性が不充分とな
り、5.0重量%を越えると高温雰囲気に置かれたとき
に不良が発生しやすくなる傾向にあるからである。
【0011】請求項1に係る発明のエポキシ樹脂組成物
では、難燃性を付与するために、臭素化エポキシ樹脂と
共に、三酸化アンチモンを使用する。この三酸化アンチ
モンとして、平均粒径が0.1μm〜5μmであり、最
大粒径が25μm以下である三酸化アンチモンを、エポ
キシ樹脂、硬化剤、硬化促進剤及びシランカップリング
剤の合計重量に対して、2.0重量%〜3.6重量%の
割合で含有させることが、チップ側のパッド間隔や、パ
ッケージ側のリード間、バンプ間の間隔等が微細化して
いる半導体装置を製造した場合に、リーク不良の発生を
低減できるエポキシ樹脂組成物を得るためには重要であ
る。平均粒径が5μmを越えるか又は最大粒径が25μ
mを越える三酸化アンチモンを使用すると、リーク不良
が低減できず、また、平均粒径が0.1μm未満の三酸
化アンチモンは入手が困難であるため、上記のように、
請求項1に係る発明のエポキシ樹脂組成物で使用する三
酸化アンチモンは、平均粒径が0.1μm〜5μmであ
り、最大粒径が25μm以下であるものに限定してい
る。そして、このように限定している三酸化アンチモン
の配合量については、エポキシ樹脂、硬化剤、硬化促進
剤及びシランカップリング剤の合計重量に対して、2.
0重量%〜3.6重量%の割合で配合することが重要で
ある。2.0重量%より少ないと難燃性が不充分とな
り、3.6重量%を越えるとリーク不良の低減効果が少
なくなるためである。また、三酸化アンチモンは、難燃
性さえ満足できれば、極力少量使用するようにすること
が、環境問題の点から好ましい。また、ここでいう平均
粒径は、レーザー回折散乱法を用いた測定法で得られる
平均粒径である。
【0012】硬化剤については、エポキシ樹脂の硬化剤
として通常使用されているものを使用できる。例えば、
ジアミノジフェニルメタン、メタフェニレンジアミン等
のアミン系硬化剤、無水フタル酸、無水ピロメリット酸
等の酸無水物系硬化剤、フェノールノボラック等のフェ
ノール系硬化剤等が挙げられる。そして、エポキシ樹脂
組成物中のエポキシ樹脂に対する硬化剤の、化学量論上
の当量比は、0.6〜1.2の範囲が好ましい。当量比
が0.6未満であると、硬化しにくくなったり、硬化物
の耐熱性、強度が低下することがあり、また、当量比が
1.2を越えると、硬化物の耐熱性、接着強度の低下や
硬化物の吸湿率が高くなる等の欠点が発現するので、上
記のように0.6〜1.2の範囲であることが好まし
い。特に好ましいエポキシ樹脂に対する硬化剤の、化学
量論上の当量比は、0.75〜1.00の範囲である。
【0013】硬化促進剤については、エポキシ樹脂の硬
化促進剤として通常使用されているものを使用できる。
例えば、各種イミダゾール類、フタル酸、トリメリット
酸、ピロメリット酸、マレイン酸等の酸とイミダゾール
類との塩類、ジシアンジアミド等のアミド類、トリフェ
ニルホスフィン、テトラフェニルホスホニウムテトラフ
ェニルボレート等のホスフィン類、1,8-ジアザ-ビシク
ロ(5,4,0)ウンデセン等のジアザ化合物、アミンアダ
クト及びこれらをマイクロカプセル化したもの等が挙げ
られる。そして、硬化促進剤の添加量は、エポキシ樹
脂、硬化剤及び硬化促進剤の合計重量に対して0.1重
量%〜8重量%の範囲内であることが好ましい。
【0014】また、請求項1に係る発明のエポキシ樹脂
組成物で用いる無機充填材については、特に限定はな
く、例えば結晶シリカ、溶融シリカ、アルミナ、微粉シ
リカ、マグネシア、窒化珪素等が挙げられる。その添加
量は、エポキシ樹脂組成物全体に対して、50重量%〜
85重量%の範囲内であることが好ましい。50重量%
未満であるとエポキシ樹脂組成物の硬化物の線膨張係数
を低減することが難しく、85重量%を越えるとエポキ
シ樹脂組成物の粘度が高くなり、実際に使用することが
困難になってくる。また、金線ワイヤー間、バンプ間、
充填ギャップ間が狭くなってきているので、無機充填材
の粒径はある程度細かい方が好ましい。しかし、無機充
填材の粒径を細かくすることによる粘度上昇や、硬化さ
せるときの沈降を考えると、無機充填材中で、粒径が3
0μm以上のものが20重量%以下であって、粒径が1
μm以下のものが5〜40重量%であるものが好まし
い。また、各種のシランカップリング剤等のカップリン
グ剤で処理した無機充填材を用いることが、硬化物の性
能の点で好ましい。
【0015】また、請求項1に係る発明のエポキシ樹脂
組成物では、無機充填材とエポキシ樹脂の硬化物との強
い結合を助長するためにシランカップリング剤を添加す
る。シランカップリング剤としては、グリシドキシプロ
ピルトリメトキシシラン等のエポキシシランカップリン
グ剤や、分子中にアミノ基、ビニル基、メタクリル基、
メルカプト基等を有するシランカップリング剤を使用す
ることができる。
【0016】次に、請求項2に係る製造方法の発明の実
施の形態について説明する。この製造方法の発明は、上
述した、請求項1記載のエポキシ樹脂組成物を製造する
際に、エポキシ樹脂、硬化剤、硬化促進剤、シランカッ
プリング剤、無機充填材、三酸化アンチモン及びその他
の配合成分を、一緒にまたは別々に配合したものを、ロ
ール、ニーダー又はボールミルを用いて、攪拌・混合し
て製造する。なお、無機充填材及びシランカップリング
剤を除く成分をまず攪拌・混合した後で、シランカップ
リング剤で処理した無機充填材を加えて、攪拌・混合す
るようにすることもできる。また、必要に応じて加熱処
理や冷却処理を行いながらロール、ニーダー又はボール
ミルを用いて、攪拌・混合を行うようにすることもでき
る。このように、請求項2に係る製造方法では、各成分
を配合したものを、ロール、ニーダー又はボールミルを
用いて、攪拌・混合して製造するので、凝集しやすい平
均粒径が0.1μm〜5μmと微細な三酸化アンチモン
の凝集物が分散されるため、この製造方法によれば、封
止材に要求される難燃性を確保するのに必要な三酸化ア
ンチモンの添加量が少なくてすむという利点がある。
【0017】次に、請求項3に係る半導体装置の発明の
実施の形態について説明する。請求項3に係る発明の半
導体装置は、請求項1記載のエポキシ樹脂組成物を用い
て、半導体素子を封止してなる半導体装置である。具体
的には、常温で液状のエポキシ樹脂組成物で半導体素子
を封止している、BGA、CSP、ベアチップ実装等の
パッケージを用いた半導体装置であり、上述した請求項
1記載のエポキシ樹脂組成物を用いて封止しているの
で、封止材に要求される難燃性を確保して、且つ、リー
ク不良の発生が低減できている半導体装置とすることが
可能になる。
【0018】
【実施例】以下、本発明を実施例及び比較例に基いて説
明する。
【0019】エポキシ樹脂としてはビスフェノールA型
エポキシ樹脂である油化シェル(株)製の商品名「エピ
コート828」(エポキシ当量189)と、脂環式エポ
キシ樹脂であるダイセル化学工業(株)製の商品名「セ
ロキサイド2021P」(エポキシ当量133)と、臭
素化エポキシ樹脂である東都化成(株)製の商品名「Y
D406」(エポキシ当量650)を使用した。硬化剤
としては酸無水物である無水フタル酸〔新日本理化
(株)製の商品名「MH−700」(酸無水物当量16
6)〕を使用した。硬化促進剤としては2-フェニル-4,5
-ジヒドロキシメチルイミダゾール〔四国化成工業
(株)製の商品名「2PHZ」〕を使用した。シランカ
ップリング剤としてはエポキシシランカップリング剤
〔日本ユニカー(株)製の商品名「A−187」〕を使
用した。無機充填材としては、溶融シリカ〔電気化学工
業(株)製の商品名「FB5LDX」(平均粒径4.5
μm)〕を使用した。三酸化アンチモンとしてはAタイ
プ(最大粒径24μm、平均粒径0.5μm)又はBタ
イプ(最大粒径45μm、平均粒径2.0μm)を使用
した。なお、平均粒径の測定はレーザー回折散乱法で行
った。
【0020】以上の各成分を表1に示す配合量(重量
部)で配合して、各実施例及び各比較例の常温で液状の
エポキシ樹脂組成物を作製した。これらのエポキシ樹脂
組成物の作製に際しては、まず、エポキシ樹脂、硬化
剤、硬化促進剤を配合したものを、三本ロールを用いて
混合し、次いで、この混合物に三酸化アンチモンとシラ
ンカップリング剤処理をした溶融シリカを加えて再度三
本ロールを用いて混合してエポキシ樹脂組成物を作製す
るようにした。
【0021】得られた各実施例及び各比較例の液状エポ
キシ樹脂組成物について、UL規格に基いて難燃性を評
価した。難燃性試験は、バーナーの炎の高を20mmに
調整し、その炎に10秒間試験片(大きさ:127mm
×127mm×3.2mm)を垂直方向から近づけた
後、はなし、試験片の炎が消える時間が10秒以内のも
のをV−0、30秒以内をV−1、30秒以内だが接炎
中に溶融物質が滴下するものをV−2として、得られた
結果を表1に示した。
【0022】また、上記のようにして作製した常温で液
状のエポキシ樹脂組成物を用い、FR4グレードのガラ
スエポキシ基板で作製したプリント配線板に搭載した、
評価用のアルミ回路を形成した6mm角の半導体チップ
を封止して半導体装置を作製した。半導体装置を作製す
るに際して、半導体チップのパッドとプリント配線板の
パッドとは25μmの径の金線でボンディングしてい
て、半導体チップ側のパッドのピッチ間隔は50μmと
し、1.5〜3.0g程度の量の液状のエポキシ樹脂組
成物で半導体チップ及び金線が見えないように覆って、
半導体チップを封止し、100℃で1時間硬化した後、
さらに150℃で3時間硬化して半導体装置を作製し
た。
【0023】上記で得られた各実施例及び各比較例の半
導体装置についてリーク不良の発生について評価し、そ
の結果を表1に示した。この場合の評価方法は、評価す
る半導体装置30個を2気圧の蒸気(121℃)中で5
00時間処理し、処理を終えた30個の半導体装置につ
いて、回路の断線不良が発生した半導体装置の個数をカ
ウントして行った。
【0024】
【表1】
【0025】表1の結果から明かなように、本発明の実
施例では、封止材に要求される難燃性であるUL規格の
V−0レベルを確保できていて、且つ、リーク不良の発
生が少ない半導体装置が得られている。
【0026】
【発明の効果】請求項1に係る発明のエポキシ樹脂組成
物では、三酸化アンチモンとして、平均粒径が0.1μ
m〜5μmであり、最大粒径が25μm以下である三酸
化アンチモンを、エポキシ樹脂、硬化剤、硬化促進剤及
びシランカップリング剤の合計重量に対して、2.0重
量%〜3.6重量%の割合で含有させるため、封止材に
要求される難燃性を確保できて、且つ、チップ側のパッ
ド間隔や、パッケージ側のリード間、バンプ間の間隔等
が微細化している半導体装置を製造した場合に、リーク
不良の発生を低減できるエポキシ樹脂組成物を得ること
が可能になる。
【0027】請求項2に係る発明の製造方法では、各成
分を配合したものを、ロール、ニーダー又はボールミル
を用いて、攪拌・混合して製造するので、凝集しやすい
平均粒径が0.1μm〜5μmと微細な三酸化アンチモ
ンの凝集物が分散されるため、封止材に要求される難燃
性を確保するのに必要な三酸化アンチモンの添加量が少
なくてすむという利点がある。
【0028】請求項3に係る発明の半導体装置では、請
求項1記載のエポキシ樹脂組成物を用いて、半導体素子
を封止している。従って、この発明によれば、封止材に
要求される難燃性を確保して、且つ、リーク不良の発生
が低減できている半導体装置を得ることが可能になる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H01L 23/29 H01L 23/30 R 23/31 Fターム(参考) 4J002 CC033 CD021 CD041 CD051 CD061 CD071 CD121 CD122 CD141 CD151 CD171 CD202 DE070 DE126 DE140 DJ000 DJ010 EF078 EF117 EF118 EF127 EN037 EN077 EQ018 ET008 EU118 EW018 EW178 EX069 EX079 EX089 EY018 FA080 FA086 FD010 FD016 FD143 FD147 FD149 FD158 GJ02 GQ05 HA02 4J036 AA01 AA04 AA05 AB01 AB07 AC01 AC02 AD01 AD07 AD08 AD21 AF05 AF06 DA01 DA02 DA05 DC02 DC03 DC06 DC10 DC15 DC31 DC41 DC46 FA01 FA05 FA06 FA13 JA07 4M109 AA01 BA03 CA05 EA02 EB02 EB04 EB06 EB07 EB12 EC07

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エポキシ樹脂と、硬化剤と、硬化促進剤
    と、シランカップリング剤と、無機充填材と、三酸化ア
    ンチモンを含有する常温で液状のエポキシ樹脂組成物で
    あって、エポキシ樹脂として臭素化エポキシ樹脂を含有
    すると共に、三酸化アンチモンとして、平均粒径が0.
    1μm〜5μmであり、最大粒径が25μm以下である
    三酸化アンチモンを、エポキシ樹脂、硬化剤、硬化促進
    剤及びシランカップリング剤の合計重量に対して、2.
    0重量%〜3.6重量%の割合で含有していることを特
    徴とするエポキシ樹脂組成物。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のエポキシ樹脂組成物を製
    造する際に、エポキシ樹脂と、硬化剤と、硬化促進剤
    と、シランカップリング剤と、無機充填材と、三酸化ア
    ンチモンを配合したものを、ロール、ニーダー又はボー
    ルミルを用いて、攪拌・混合して製造することを特徴と
    するエポキシ樹脂組成物の製造方法。
  3. 【請求項3】 請求項1記載のエポキシ樹脂組成物を用
    いて、半導体素子を封止してなる半導体装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2006019055A1 (ja) * 2004-08-20 2006-02-23 Nec Corporation 電子部品装置
WO2006019054A1 (ja) * 2004-08-20 2006-02-23 Nitto Denko Corporation 液状エポキシ樹脂組成物
JP2009149820A (ja) * 2007-12-21 2009-07-09 Panasonic Electric Works Co Ltd アンダーフィル用液状熱硬化性樹脂組成物とそれを用いた半導体装置
WO2014153911A1 (zh) * 2013-03-28 2014-10-02 太阳油墨(苏州)有限公司 热固性树脂组合物及填充有该树脂组合物的印刷电路板

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