JPH10287377A - 電子レンジ加熱対応包材 - Google Patents

電子レンジ加熱対応包材

Info

Publication number
JPH10287377A
JPH10287377A JP9092290A JP9229097A JPH10287377A JP H10287377 A JPH10287377 A JP H10287377A JP 9092290 A JP9092290 A JP 9092290A JP 9229097 A JP9229097 A JP 9229097A JP H10287377 A JPH10287377 A JP H10287377A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
film
layer
notch
microwave
packaging material
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP9092290A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3910254B2 (ja
Inventor
Yoshihiro Kobayashi
義浩 小林
Masaharu Igota
正治 伊吾田
Takeshi Fukumoto
毅 福本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
ACE PACKAGE KK
Ajinomoto Co Inc
Original Assignee
ACE PACKAGE KK
Ajinomoto Co Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by ACE PACKAGE KK, Ajinomoto Co Inc filed Critical ACE PACKAGE KK
Priority to JP09229097A priority Critical patent/JP3910254B2/ja
Publication of JPH10287377A publication Critical patent/JPH10287377A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3910254B2 publication Critical patent/JP3910254B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Wrappers (AREA)
  • Package Specialized In Special Use (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 容器ごと電子レンジにかけて加熱して
も、破裂の恐れのないプラスチック製密封容器入り冷凍
食品またはチルド食品並びにそのような食品入り容器を
作成するための自動包装機用電子レンジ加熱対応包材を
提供する。 【解決手段】 電子レンジ加熱時プラスチック容器内に
生じた内圧により水蒸気等のガス抜きの貫通細孔が該プ
ラスチック容器のシール面に塗布された剥離剤に沿って
生じるように構成された冷凍食品またはチルド食品入り
電子レンジ加熱対応プラスチック容器において、該剥離
剤塗布面より外側の層にガス抜きの貫通細孔を誘導する
ための切込み部又は切欠き部を有することを特徴とする
電子レンジ加熱対応プラスチック容器。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、冷凍食品およびチ
ルド食品をプラスチック包材で密封包装されたまま電子
レンジで加熱し、温度が上がって内圧がかかったときに
水蒸気等のガス抜きの貫通細孔が確実に生じるように改
良されたプラスチック容器入りの冷凍食品およびチルド
食品の製品、ならびにそのような食品入り容器を作成す
るための自動包装機用プラスチック包材の巻き原反に関
する。
【0002】
【従来の技術】従来、シューマイ、コロッケ、メンチカ
ツ、おにぎり、焼そば、中華まんじゅうなどの冷凍食品
やハンペン、サツマアゲ、惣菜などのチルド食品で、プ
ラスチックのトレーに収容され、更に密封性のプラスチ
ック包材の容器(外袋)に収容され、冷凍または冷蔵処
理後密封状態で流通に置かれているものがある。
【0003】そのため、このような冷凍食品やチルド食
品の製品は、電子レンジにより調理加熱する場合、外袋
ごと電子レンジにかけることができると簡便であるが、
破裂する恐れがあり、破裂による驚き、内容物の散乱が
起り、好ましくない。破裂を防ぐには内容物を外袋から
取り出して電子レンジにかけなければならない。しか
し、これはシューマイ、肉まん、餡まん等蒸すことによ
り食感をよくする食品には好ましい方法ではない。PL
法も施工され、消費者がどのような加熱方法をとっても
目的の加熱調理が可能なように容器を設計することが必
要である。
【0004】外袋ごと電子レンジにかけたときの破裂を
予防する方法としては、例えば、外袋のシール部に外袋
の内外を貫通する細かい水蒸気等のガス抜き用の貫通孔
を設けておくことが考えられるが、この孔を介して異物
が袋内に入り込み不衛生であり、加えてチルド食品の場
合は微生物汚染による腐敗により長期保存に耐えられな
いことにもなりかねないので、このような手段は採用し
難い。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は冷凍食品やチ
ルド食品を収容したプラスチックパウチ等の容器の封を
切らずに、容器ごと電子レンジにかけて加熱しても、破
裂することなく、袋内に生じた圧力によって水蒸気等の
ガス抜きの貫通細孔が効果的に且つ確実に形成するよう
に構成された、容器入り冷凍食品またはチルド食品を提
供することを目的としている。
【0006】本発明者は先にプラスチック容器入り冷凍
食品またはチルド食品の製品において、電子レンジ加熱
時内圧がかかったときに初めて水蒸気等のガス抜きの貫
通細孔が生じるように容器の予め剥離剤を塗布したシー
ル面でシールすることにより、プラスチック製密封容器
入りの冷凍食品またはチルド食品を容器に入れたまま、
すなわち、容器ごと電子レンジにかけて加熱しても、破
裂のおそれのない容器入り冷凍食品またはチルド食品の
製品を提供できることを見出し、特許出願した(特開平
9−40030号)。
【0007】この容器では、剥離剤を塗布した部分のラ
ミネート強度が弱まると同時にシールバーによりシール
面をシールしたとき剥離剤層部分のヒートシール強度が
弱まり、その結果、電子レンジ加熱時、容器内に生じた
内圧により水蒸気等のガス抜きの貫通細孔が該容器のシ
ール面に塗布された剥離剤に沿って生じることに基づく
ものであるが、その後更に研究を続けた結果、水蒸気が
貫通細孔から勢いよく噴出するため、噴出時耳障りな噴
出音を発したり、又、シールバーの微妙なエッジのかか
り具合によっては、シール面に塗布された剥離剤層が不
連続となって了い、ガス抜きの貫通細孔が形成せず、そ
のため破裂を招くことが、希有ではあるが、確認された
ことにより、なお改善すべき点があった。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は上記した点に鑑
みてなされたもので、電子レンジ加熱時プラスチック容
器内に生じた内圧により水蒸気等のガス抜きの貫通細孔
が該プラスチック容器のシール面に塗布された剥離剤に
沿って生じるように構成された冷凍食品またはチルド食
品入り電子レンジ加熱対応プラスチック容器において、
該剥離剤塗布面より外側の層にガス抜きの貫通細孔を誘
導するための切込み部又は切欠き部を入れたことを特徴
とする冷凍食品またはチルド食品入り電子レンジ加熱対
応プラスチック容器である。さらに自動包装機により冷
凍食品またはチルド食品を自動包装して該食品を収納す
るプラスチック容器を作成するための自動包装機用プラ
スチック包材の巻き原反であって、電子レンジ加熱時、
食品入り該容器内に生じた内圧により水蒸気等のガス抜
きの貫通細孔が該プラスチック容器のシール面に塗布さ
れた剥離剤の(外側の層に形成されるように剥離剤の塗
布に先立って)外側の層に切込み部又は切欠き部を入れ
てなる積層熱可塑性樹脂フィルム包材に関する。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
【0010】プラスチック容器入りの冷凍食品やチルド
食品の製品は、例えば、自動包装機を使用し、次のよう
にして作成されている。すなわち、包装して冷凍または
冷蔵処理に付すべき成形食品(例えば、シューマイ)をト
レーに収容し、このトレーを自動包装ライン上を順次一
定方向に移動させる。同時に、プラスチック容器(外
袋)を形成すべきプラスチック包材の巻きをトレーの移
動方向にトレーの上方を覆うように解いて行き、移動方
向の左右両辺をトレーを上から包み込んで合わせる。こ
れをさらに自動包装ライン上を移動させ、先ず、合わせ
た部分を熱板の間を通過させて熱熔着による背貼り(シ
ール)を行ない、次いでヒートシールバーにより移動方
向先端の開口部のシールを行ない、更に移動させて移動
方向後端の開口部のシールを行ない(これは、後続の単
位包装の移動方向先端部の開口部のシールでもある)、
最後に開口部のシール部分で包材の長手方向を横断カッ
トしてトレーを1個ずつ収容した容器(外袋)入りの冷凍
食品またはチルド食品の中間製品を得る。この中間製品
は冷凍処理またはチルド処理を行なって容器(外袋)入
り冷凍食品またはチルド食品の製品として流通に置かれ
る。
【0011】本発明によれば、このようにして製造され
るプラスチック容器入り冷凍食品またはチルド食品の、
容器(外袋)のシール面に、後に該食品を食するために容
器ごと電子レンジにかけて加熱した場合に、温度が上が
って内圧がかったときに水蒸気等のガス抜きの貫通細孔
が生じるように、剥離剤を塗布すべき外層に前もって切
込み部又は切欠き部を入れておくのである。従って、切
込み部又は切欠け部は、先に述べたシール面、すなわ
ち、背貼りシール部、先端及び後端開口部のシール部の
シール面に位置する外層に入れることができる。背貼り
部に設けた場合、剥離剤やプラスチックフィルムの組合
せによっては一時に貫通孔ができ、疑似破裂に近い状態
を引き起こすこともある。先端及び後端開口部のシール
面に設けた場合には疑似破裂も起きず好ましい。
【0012】本発明の電子レンジ加熱対応容器入り冷凍
食品またはチルド食品のプラスチック容器の包材には、
外層が耐熱性のある熱可塑性樹脂フィルムからなり、内
層がシーラントフィルムからなり、そして、中間層のシ
ール形成面には剥離剤層を設けてなる積層プラスチック
フィルムが好ましい。
【0013】外層を構成する耐熱性のある熱可塑性樹脂
フィルムとしては、融点が160℃以上のもので、一般
に冷凍食品およびチルド食品包装用包材として使用され
ているものであれば、特に限定されないが、耐熱性、強
度物性、透明性、印刷適性、防湿性の点からポリエチレ
ンテレフタレートフィルム、シリカ蒸着ポリエチレンテ
レフタレートフィルム、アルミナ蒸着ポリエチレンテレ
フタレートフィルム、二軸延伸ポリプロピレンフィル
ム、二軸延伸ナイロンフィルム等が好ましく使用するこ
とができる。外層の厚さは、9〜50μm程度、好まし
くは12〜30μm程度である。
【0014】内層を構成するシーラントフィルムは食品
と接触する面に配されるものであるから、当然のことな
がら、安全性の高いフィルムに限られ、例えば、汎用ポ
リオレフィン及び特殊ポリオレフィンのフィルムを挙げ
ることができる。具体的には、低密度ポリエチレン(L
DPE)、中密度ポリエチレン(MDPE)、高密度ポ
リエチレン(HDPE)、無延伸ポリプロピレン(CP
P)、直鎖状低密度ポリエチレン(L−LDPE)、超
低密度ポリエチレン(VLDPE)、エチレン・酢酸ビ
ニル共重合体(EVA)、エチレン・アクリル酸共重合
体(EAA)、エチレン・メタクリル酸共重合体(EM
AA)、エチレン・エチルアクリレート共重合体(EE
A)、エチレン・メチルメタクリレート共重合体(EM
MA)、エチレン・アクリル酸メチル共重合体(EM
A)、アイオノマー(IO)などのフィルムである。
【0015】内層は、図1に示すように、剥離剤を塗布
したシール面の近辺の外層に施した2列のVパターンカ
ット部位で容器入り冷凍食品またはチルド食品を電子レ
ンジにかけて加熱したときに初めて水蒸気等の内圧によ
ってシール面方向に向かって切れる(キレツが生じる)
程度の強度であればよく、又、積層される外層の熱可塑
性樹脂フィルム層の強度に比して大きくなければよい。
内層の厚さは、使用したシーラント材の種類によって一
概に規定されないが、通常15〜130μm程度、好ま
しくは20〜70μm程度である。
【0016】剥離剤としては、ポリアマイド/シリコン
系剥離ワニス「X218PE」(東洋インキ(株)製)、
アクリル/ウレタン系「シュリンクEXメジウム」(東
洋インキ(株)製)、「リオフレッシュ」(東洋エフ・シ
ー・シー(株)製)炭酸カルシウム入りシェラック樹脂系
可食インキを挙げることができる。
【0017】原反包材に後掲実施例にみられるように内
容表示、美感付与などの印刷インキを塗布し、そしてガ
ス抜きの貫通細孔を誘導、形成すべきシール該当面に切
込み部又は切欠き部加工を施した後に剥離剤を適宜印刷
などにより、帯状に又はパターン状に塗布しておく。
【0018】尚、「リオフレッシュ」や剥離ワニス「X
218PE」は、ラミネート強度は、1〜30g/15
mm幅と弱い。
【0019】更に剥離剤塗布面のシール強度を効果的に
弱めるために、剥離剤に、炭酸カルシウム等の無機物を
1〜10重量%、好ましくは2〜5重量%添加するとよ
い。無機物としては、酸化マグネシウム、酸化アルミニ
ウム、酸化チタン、炭酸マグネシウム、炭酸亜鉛、硫酸
カルシウム、硫酸バリウム、珪酸ナトリウム、珪酸マグ
ネシウム、粘土、珪藻土、タルク、カオリン等を挙げる
ことができる。
【0020】外層を構成する熱可塑性樹脂フィルムの内
面にインキ層、ガス抜きの貫通細孔を誘導するための切
込み部又は切欠き部を設け、更に剥離剤を塗布したなら
ば、引き続き、内層を構成するシーラントフィルムを接
着剤層を介してまたは熱溶着によって積層することによ
って積層プラスチックフィルムからなる電子レンジ加熱
対応包材となすことができる。積層法はシーラント樹脂
の性質に応じて適宜選択され、いわゆる溶融押し出しラ
ミネート方式によって剥離剤塗布面側の外層にシーラン
ト被膜を形成してもよい。
【0021】上記切込み部又は切欠き部の形状として
は、例えばIノッチ、Vカット、Uノッチ等が適当であ
り、水蒸気等のガス抜けを容易にする目的で複数個の例
えば2〜10列の並列Iノッチ、2〜3列の並列Vカッ
ト加工を施すことができる。又、切込み部又は切欠き部
の深さは施すべき外層の厚さの約1/2から1つまり外
層が完全に切断される範囲で適宜選択される。外層が完
全に切断される場合であっても、剥離剤層、接着剤層や
内層は無傷のままであることから、密封性が保持され、
又、輸送時裂け目が内層の方へ伝播するおそれはない。
【0022】印刷を施した外層にガス抜きの貫通細孔を
誘導するための切込み部又は切欠き部を設けるには、常
法に従って個別に設置されたノッチ加工機にかけて行っ
てもよいが、印刷時に複数個の並列Iノッチを付与加工
するためのダイ凸刃又はVカット用抜き刃を装着した受
けロールを版シリンダーの位置に取り付けた印刷機を用
いることによって高速運転にてノッチ加工したい所定の
位置に効率よく施すことができる。
【0023】複数個の並列Iノッチを付与加工するため
のダイ凸刃を装着した受けロールを、版シリンダーの位
置に取り付けた印刷機について説明すると、図2はIノ
ッチ付与加工ユニットを6色刷りグラビア印刷機の5番
目ユニットに組み込んだ印刷機を示し、包装用プラスチ
ックフィルム(B)は供給部(A)より送り出され、順次
各色の版シリンダー1〜4を取り付けた印刷ユニットで
印刷され、次いで剥離剤印刷用版シリンダー5を取り付
けた最終印刷ユニット5で剥離剤が印刷され、引き続き
ダイ凸刃を装着した受けロール6を取り付けたIノッチ
付与加工ユニットの位置で圧ローラ(C)によって版面に
押圧されてIノッチ付与加工が施され、巻取部(F)で
巻取られる。
【0024】図3はIノッチを入れる受けロールの構造
を示し、ノッチ加工したい所定の位置にダイ凸刃を短冊
状に貼り付けるための罫線(巾20mm)が間隔を置い
て形成されている。同図では版のサイズ:長さ1300
mm×径153.00mm、円周480.66mmと受
けロールが例示されている。
【0025】図4は受けロールの細溝に嵌め込む1本の
ダイ凸刃の形状、凸刃のサイズおよびダイ凸刃拡大図を
示す。刃の高さは受けロールに設けられる細径部の径に
よって適宜調整される。
【0026】並列Iノッチ付与加工ユニットを組み込ん
だ印刷機にて剥離剤を帯状に塗布し、次いでノッチ加工
を施した巻き原反のノッチパターンとパウチにしたとき
のガス抜きのノッチ位置と剥離剤のパターンを例示すれ
ば、図5〜図8に示すとおりである。
【0027】先に説明した本発明の電子レンジ加熱対応
容器入り冷凍食品またはチルド食品の製品の、自動包装
機による製造において、容器を構成すべきプラスチック
包材のノッチ加工された巻き原反に塗布される剥離材の
パターンは、要するに、ノッチ加工された部位を全面に
被うようなパターンであれば、特別の制限はない。
【0028】例えば、図8に示すように、原反包材に施
したノッチ加工部を被うように細い帯条のパターンで、
または部分パターンで剥離剤が塗布されるものである。
例えば幅20mmの、帯条のパターンで塗布する場合、
ヒートシールバーのシール幅(長方形のシール部分の、
包材の長手方向の長さ)と同じか広い方が好ましい。剥
離剤層の厚みに関しては、0.5〜5μm、好ましくは
1〜3μmである。0.5μm未満では特に印刷のグラ
ビアインキが存在するとインキに含浸して了い、目的と
するガス抜け効果がでない。また、5μmを越えると、
原反を巻いた時塗布した箇所が盛り上がり、そのフィル
ムが伸びるためシワになり美観を損ねる。
【0029】食品を収容すべく本発明の熱可塑性積層樹
脂フィルム包材を折り合せ、そしてシーラントフィルム
層が内側になるように張り合せ、張り合せ部分を加熱し
て熱熔着によりシールする。この場合、折り合せ部分の
折り目を強化するなどの目的で、この部分も熱を加えて
熔着してもよい。従って、仕上り長方形の容器の場合、
シールは3方シール又は4方シールとなる。
【0030】本発明に係る容器入り冷凍食品またはチル
ド食品はこれを電子レンジにかけて加熱したとき、容器
が内圧により膨らみはじめ、やがてガス抜きの貫通細孔
を誘導するために外層に入れた切込み部又は切欠き部か
らの適度のガス抜きにより適度の耐圧性が維持されなが
ら、3〜4分間蒸煮が行われる。蒸煮時間は個々の食品
に応じて食べ頃の温まり方となるような切込み部又は切
欠き部のサイズ及び数を適宜調節することによって容易
に設定することができる。
【0031】また並列ノッチを製袋時ヒートシール部に
設けることにより完全密封容器となりボイル等の殺菌処
理したものは通常の流通にも耐える様になった。
【0032】
【実施例】以下、実施例により本発明を具体的に説明す
る。もちろん、本発明はこれに限定されるものではな
い。
【0033】実施例1 横ピロー自動包装機用としてパウチサイズ:縦240m
m・横135mm・背巾シール幅15mmの上部6mm
から水蒸気抜けができるようにするため、厚さ16μm
のポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムを使
用してIノッチ加工を施した。図2に示したグラビア印
刷機にて4色の印刷を行い、5色目のユニットを利用し
て剥離剤として東洋インキ(株)製 剥離ワニス「X21
8PE」を幅10mmの帯状パターンを巻き原反の長手
方向に印刷塗布した。引き続き、図3に示した受けロー
ルを装着させた6色目のユニットを利用して図5に示す
パターンにてIノッチを並列に入れた。その上にタンデ
ムドライラミネート機において、ウレタン系接着剤「ア
ドコートAD−900」(東京モートン(株)製)にて、
乳白直鎖状低密度ポリエチレンフィルム(乳白L−LD
PEフィルム、40μm厚)を貼合して下記構成の電子
レンジ加熱対応自動包装機用積層プラスチック包材の巻
き原反を作成した。
【0034】PET16μ/印刷/剥離剤/Iノッチ加
工/接着剤/乳白L−LDPE40μ
【0035】実施例2 三方シールのパウチサイズ:縦150mm・横150m
m・シール巾10mmの上部6mmから水蒸気抜けをで
きるようにするため、二軸延伸ポリプロピレン(OP
P)フィルム(20μm厚)を使用してグラビア印刷機
にて3色の印刷を行ない、4色目のユニットにて剥離剤
を巾10mmの帯状パターンで印刷塗布した。次いで5
色目のユニットを利用してIノッチ付与加工ユニットと
し、図7に示すパターンにてIノッチを並列に入れた。
【0036】シングル押出ラミネート機においてポリプ
ロピレン(PP)樹脂「LS−712」(日本ポリオレ
フィン(株)製)を溶融押出してPPフィルム(20μm
厚)を貼合して下記構成の電子レンジ加熱対応積層プラ
スチック包材の巻き原反を作成した。
【0037】OPP20μ/印刷/Iノッチ加工/剥離
剤/PP20μ
【0038】実施例3 実施例1で作成した巻き原反から幅300mmにスリッ
トした巻きを用意し、高速全自動ピロー包装機(S−5
000J)(大森機械工業(株)製)を使用してシール温
度230℃・ラインスピード:120ショット/分・シ
ール幅10mmにて「エビシュウマイ15個入り225
g」袋サイズ135×240mmのトレー入りの包装を
行った。その後−30℃に冷凍した。得られた冷凍食品
「エビシューマイ」のパックを、そのまま松下電器産業
(株)製オーブンレンジ(機種:NE−2)600Wにて
強設定にて5分15秒間かけた結果、3分50秒後にパ
ウチ全体が膨らみ、4分45秒後に背シール部の図6の
Iノッチ加工部から圧力がかかった状態で水蒸気が抜
け、5分15秒後に食べ頃な状態となった。
【0039】実施例4 実施例2で作成した巻き原反をスリットして幅300m
mの巻きを用意し、インパルスシール機(富士インパル
ス(株)製:FA−600−10)を使用してダイヤル5
・シール幅10mmにて市販の冷凍食品「肉まんじゅ
う」1個を袋サイズ150×150mmに入れた。その
後−20℃の冷凍庫に1昼夜放置した。得られた冷凍食
品「肉まんじゅう」のパックを、そのまま松下電器産業
(株)製オーブンレンジ(機種:NE−2)600Wにて強
設定にて2分10秒間かけた結果、1分05秒後にパウ
チ全体が膨らみ、1分30秒後にシール部のIノッチ加
工部から圧力がかかった状態で水蒸気が抜け、2分10
秒後に食べ頃な状態となった。
【0040】
【発明の効果】本発明によれば、容器入り冷凍食品また
はチルド食品であって、流通においては密封状態が保持
され、これを食するために容器ごと電子レンジにかけた
ときに適度のガス抜きにより適度の耐圧性が維持され、
従って、当該食品に応じて適度な温め方をすることので
きる、すなわち、適度な水分調整機能および調理加熱機
能を有するものを容易に作成することができるところと
なった。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る電子レンジ加熱対応容器の例及
び容器内層から水蒸気が抜ける状態を示す概念図。
【図2】 Iノッチ付与加工ユニットを組み込んだ印刷
機の例を示す。
【図3】 Iノッチ付与加工ユニットに装着する受けロ
ール構造の例を示す。
【図4】 ダイ凸刃装着受けロールの罫線に貼り付ける
1本のダイ凸刃の形状・サイズ及びダイ凸刃拡大図を示
す。
【図5】 並列Iノッチ付与パターンを示す。
【図6】 パウチになったときのガス抜きのIノッチ位
置及び剥離剤の塗布パターンを示す。
【図7】 並列Iノッチ付与パターンを示す。
【図8】 パウチになったときのガス抜きのIノッチ位
置及び剥離剤の塗布パターンを示す。
【符号の説明】
1〜4 印刷ユニットの版シリンダー 5 剥離剤印刷ユニットの版シリンダー 6 ダイ凸刃装着受けロール (A) 供給部 (B) プラスチックフィルム (C) 圧ローラ (D) インキバス (E) ドクター (F) 巻取部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 福本 毅 神奈川県川崎市川崎区港町6番1号 株式 会社エースパッケージ内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電子レンジ加熱時プラスチック容器内に
    生じた内圧により水蒸気等のガス抜きの貫通細孔が該プ
    ラスチック容器のシール面に塗布された剥離剤に沿って
    生じるように構成された冷凍食品またはチルド食品入り
    電子レンジ加熱対応プラスチック容器において、該剥離
    剤塗布面より外側の層にガス抜きの貫通細孔を誘導する
    ための切込み部又は切欠き部を有することを特徴とする
    電子レンジ加熱対応プラスチック容器。
  2. 【請求項2】 前記切込み部又は切欠き部の深さが、剥
    離剤塗布面より外側に配した層の厚みの約1/2以上で
    ある請求項1記載の電子レンジ加熱対応プラスチック容
    器。
  3. 【請求項3】 少なくとも、外層を構成する耐熱性を有
    する熱可塑性樹脂フィルム、内層を構成するシーラント
    フィルム及び中間層には剥離層を設けてなる積層プラス
    チックフィルムからなる電子レンジ加熱対応包材におい
    て、製袋時少なくともシール面を形成する外層の対応部
    分内側に剥離剤層が形成され、かつ外層がガス抜きの貫
    通細孔を誘導するための切込み部又は切欠き部を有して
    なる電子レンジ加熱対応包材。
  4. 【請求項4】 外層の厚みの約1/2以上の深さを有す
    る切込み部又は切欠き部を形成してなる請求項3記載の
    電子レンジ加熱対応包材。
  5. 【請求項5】 外層を構成する熱可塑性樹脂フィルム
    は、ポリエチレンテレフタレートフィルム、シリカ蒸着
    ポリエチレンテレフタレートフィルム、アルミナ蒸着ポ
    リエチレンテレフタレートフィルム、二軸延伸ポリプロ
    ピレンフィルムまたは二軸延伸ナイロンフィルムである
    請求項3に記載の電子レンジ加熱対応包材。
  6. 【請求項6】 内層を構成するシーラントフィルムは食
    品と接触する面に配され、低密度ポリエチレンフィル
    ム、中密度ポリエチレンフィルム、高密度ポリエチレン
    フィルム、直鎖状低密度ポリエチレンフィルム、超低密
    度ポリエチレンフィルム、無延伸ポリプロピレンフィル
    ム、エチレン・アクリル酸共重合体フィルム、エチレン
    ・メタクリル酸共重合体フィルム、エチレン・メチルア
    クリレート共重合体フィルム、エチレン・エチルアクリ
    レート共重合体フィルム、エチレン・メチルメタクリレ
    ート共重合体フィルムまたはアイオノマーフィルムであ
    る請求項3に記載の電子レンジ加熱対応包材。
  7. 【請求項7】 内層を構成するシーラントフィルムを接
    着剤を介してまたは熱溶着によって、外層内面に剥離剤
    層を設けて積層してなる請求項3に記載の電子レンジ加
    熱対応包材。
JP09229097A 1997-04-10 1997-04-10 電子レンジ加熱対応包材 Expired - Fee Related JP3910254B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP09229097A JP3910254B2 (ja) 1997-04-10 1997-04-10 電子レンジ加熱対応包材

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP09229097A JP3910254B2 (ja) 1997-04-10 1997-04-10 電子レンジ加熱対応包材

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH10287377A true JPH10287377A (ja) 1998-10-27
JP3910254B2 JP3910254B2 (ja) 2007-04-25

Family

ID=14050291

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP09229097A Expired - Fee Related JP3910254B2 (ja) 1997-04-10 1997-04-10 電子レンジ加熱対応包材

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3910254B2 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003104439A (ja) * 2001-09-28 2003-04-09 Nihon Tokkyo Kanri Co Ltd 易開封軟包装袋及びこの製法
JP2020203704A (ja) * 2019-06-18 2020-12-24 凸版印刷株式会社 包装容器

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003104439A (ja) * 2001-09-28 2003-04-09 Nihon Tokkyo Kanri Co Ltd 易開封軟包装袋及びこの製法
JP2020203704A (ja) * 2019-06-18 2020-12-24 凸版印刷株式会社 包装容器

Also Published As

Publication number Publication date
JP3910254B2 (ja) 2007-04-25

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP1277672A1 (en) Packaging material and packaging product
JPH05310278A (ja) 冷凍時に耐衝撃性を有しマイクロ波加熱可能な密封食品パッケージ
EP1245504A1 (en) Bag with two compartments for steaming food products
US20040028851A1 (en) Packaging film
AU2004270547B2 (en) Packaging bag for microwave oven
JP3664337B2 (ja) 電子レンジ用容器入り調理用食品
JP3359490B2 (ja) 電子レンジ加熱対応包材
JP2000190912A (ja) 電子レンジ対応包装材料、それを用いた包装袋及び容器
JP4268276B2 (ja) 包装用容器
JP3910254B2 (ja) 電子レンジ加熱対応包材
JPH11147559A (ja) 蓋材及びそれを用いた容器
JP5887758B2 (ja) 電子レンジ調理用包装容器
JP2000191056A (ja) 電子レンジ加熱用包装容器およびこれに包装された食品
JP2001322683A (ja) 電子レンジ対応包装材料およびそれを用いた包装袋
JP2006056526A (ja) 加熱処理用脱酸素包装容器
JP4334674B2 (ja) 食品用袋
JP3608632B2 (ja) 電子レンジ加熱対応包材
JP2005035568A (ja) 電子レンジ対応包装容器
JP3069078U (ja) 電子レンジ用包装袋
JPH02196652A (ja) 積層フィルム
JP2934766B2 (ja) 積層フィルム
JPS6313186Y2 (ja)
JP2024090274A (ja) 包装袋
JP5845681B2 (ja) 電子レンジ加熱用袋
KR100580811B1 (ko) 음식물 포장용기

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20061019

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20061025

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20061212

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20070105

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20070124

R150 Certificate of patent (=grant) or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100202

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110202

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110202

Year of fee payment: 4

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313117

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110202

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120202

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130202

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130202

Year of fee payment: 6

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees