JP5845681B2 - 電子レンジ加熱用袋 - Google Patents

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Description

本発明は主食品とそれを燻製にするための燻蒸物質を個別に収容することができる電子レンジ加熱用袋に関する。
電子レンジでの調理を目的として、内部を2室以上に分けた包装袋としては、たとえば特許文献1に提案されている電子レンジ加熱用袋を挙げることが出来る。
図6にその概略平面図(a)とそのα−α断面図(b)を示したこの電子レンジ加熱用袋(200)は、上面フィルムの周縁部と下面フィルムの周縁部を熱融着して周縁融着部(51)を形成し、易剥離性テープを介在させて上面フィルムと下面フィルムを融着した易剥離部(52)により電子レンジ加熱用袋の内部を、主食品を収容する主食品収容部(54)と、調味液を収容する調味液収容部(55)に分画している。
電子レンジ加熱用袋は、電子レンジの加熱により調味液収容部の内圧が所定値以上となると、易剥離部が剥離し、主食品に調味液がかけられることとなる。そのため、加熱終了後に調味液を主食品にかける必要がない。
しかし、電子レンジ加熱用袋(200)では、周縁融着部の一部分(53)に易剥離性テープが介在しているため、内圧の上昇により部分が剥離し、部分から主食品や調味液(特に液体である調味液)が外部に流出してしまうおそれがある。また、加圧調理を行おうとしても、部分から蒸気が外部へ逃げてしまい、電子レンジ加熱用袋の内部を高圧に維持することができない。
さらに、輸送中や保存中に外部から何らかの衝撃を受けた場合、易剥離部が剥離することもあった。また、易剥離部で上面フィルムと下面フィルムが融着しているため、主食品収容部に収容できる容量を大きくすることができなかった。加えて、易剥離部では印刷が潰れてしまうため、易剥離部には印刷を施すことができず、袋の上面、下面いずれも全面印刷することができなかった。
また、内部を2室以上に分けた包装袋としては、特許文献2に提案されている電子レンジ加熱用袋を挙げることが出来る。
上記の問題を解決するために、特許文献2に提案されている電子レンジ加熱用袋(100)は、図7に示すように、一対の上面フィルム(11)と下面フィルム(12)を有し、さらに、上面フィルムと下面フィルムの間に内フィルム(13)を有する。
また、電子レンジ加熱用袋(100)には圧力調整機構(3)が設けられている。
上面フィルムの周縁部と下面フィルムの周縁部を熱融着することにより周縁融着部(21)が形成されている。つまり内フィルム周縁部全てが下面フィルムの上側と熱融着されている。そして、電子レンジ加熱用袋内において、下面フィルムと内フィルムに囲まれた領域が、調味液が収容される調味液収容部となり、調味液収容部以外の領域が主食品を収容する主食品収容部となる。
このようにすることによって電子レンジ加熱用袋(100)では、主食品収容部の容量を大きくすることができる。また、上面フィルムは、周縁融着部以外の部分で他のフィルムと融着していない。そのため、上面フィルム全面に商品名や広告等を印刷することができ、商品アピール性を向上させることができる。
周縁融着部及び辺は易剥離性テープを用いず、直接融着されているため、周縁融着部の融着強度と辺の融着強度は、電子レンジの加熱による主食品や調味液中の水分の蒸発・膨張に起因する内部の圧力の上昇や外部からの衝撃に対して十分耐え得る強度である。さらに、輸送中や保存中に辺の融着が剥離され、主食品と調味液が混ざることも防ぐことができる。そのため、主食品及び調味液を適切に保存することできる。
加えて、内フィルムの引張り強度は、上面フィルム及び下面フィルムの引張り強度より小さい。そのため、加熱により調味液中の水分が蒸発・膨張し、調味液収容部内部の圧力が上昇したとき、内フィルムが破断し、開口部が形成される。それにより、調味液が調味液収容部から主食品収容部に流出し、主食品に調味液がかけられることになる。
しかしながら、特許文献1および特許文献2で提案されている上記の電子レンジ加熱用袋は内部を2室に分けて、一方の室に食品を入れ他方の室に調味液を入れて、電子レンジでの加熱時に、食品に調味液をかけることを目的としており、蒸気による蒸し調理や燻蒸による燻製の作成等の場合にはそのまま使うのは困難であった。
蒸気による蒸し調理や燻蒸による燻製の作成を行なうための電子レンジ加熱用袋としては特許文献3に提案されている袋がある。
特許文献3においては、食品を調理する袋であって、耐熱性を有し、折畳み可能な材料にて製造され、内部に食品を配置することができ、内部に1つ以上の中間底部が配置され、中間底部と袋の壁との間にガスを発生させる材料が入れられ、中間底部には、ガスを内部に移送する穴が形成された袋であって、中間底部は、袋の壁の穴にて融着され、加熱することにより剥離可能である袋が提案されている。
この提案ではガスを発生させる材料として、味、又は色又は調味料効果又は同様のものを発生させる色々な材料が挙げられているが燻製の作成には適用できるが蒸気による蒸しと燻しによる燻製調理を同時に行うことは出来なかった。
特開2007−217044号公報 特開2010−23869号公報 特開2010−235208号公報
本発明は上記問題に鑑みてなされたものであり、蒸気抜き機能を有する包装袋において、内部を2室とし、一方の室に食品を入れ、他方の室に燻製成分を入れることによって電子レンジで加熱した時に食品を燻製でかつ蒸した状態が安全に出来る包装袋を提供することが課題である。
本発明の請求項1に係る発明は、食品を収容する主食品収容部と主食品を蒸し料理または燻製に作成するための調理材料を収容する調理材料収容部を有する電子レンジ加熱用袋であって、通蒸孔を備えた上面フィルム、及び下面フィルムと、これら上下面フィルム間に配置されたガス透過性を有する中間層フィルムからなり、上面フィルムの周縁部と下面フィルムの周縁部の三方を熱融着することで周縁融着部が形成されており、他の一方の周縁部には封止可能な機構を設けてあることを特徴とする電子レンジ加熱用袋である。
請求項2に係る発明は、前記中間層フィルムの周縁部の三方が前記下面フィルムの周縁部の三方の上側に熱融着されていることを特徴とする請求項1に記載の電子レンジ加熱用袋である。
請求項3に係る発明は、前記中間層フィルムの周縁部の一部が、上面フィルム及び下面フィルムに挟まれ、前記周縁融着部と一体となるように熱融着されていることを特徴とする請求項1または2に記載の電子レンジ加熱用袋である。
請求項1に係る発明によれば、食品を収容する主食品収容部と主食品を蒸し料理または燻製に作成するための調理材料を収容する調理材料収容部を有する電子レンジ加熱用袋であって、通蒸孔を備えた上面フィルム、及び下面フィルムと、これら上下面フィルム間に配置されたガス透過性を有する中間層フィルムからなり、上面フィルムの周縁部と下面フィルムの周縁部の三方を熱融着することで周縁融着部が形成されており、他の一方の周縁部には封止可能な機構を設けてあることにより、内部を2室に分けて、一方の室に食品を入れ他方の室に水やチップ等の調理材料を入れて、電子レンジでの加熱時に、蒸気による蒸し調理や燻蒸による燻製の作成を安全に行うことが出来る。
また、上面フィルムに通蒸口を備えているので、電子レンジでの加熱調理時に袋内部で発生した水蒸気等の気体の圧力増加による袋の破裂を防止することが可能であり、蒸気による調理や薫蒸による燻製作成時に破袋による内容物の漏出や飛散の恐れがない。
さらに、上下面フィルム間に配置された中間層フィルムはガス透過性を有するので調理材料収納部から発生した水蒸気やガス等の気体のみを主食品収納部に導き、主食品と他の調理材料が接触することなく、効果的にむらなく蒸し料理や燻製を作成できる。
また、熱融着されていない開口部には開閉自在の封止可能な機構が設けてあるので主食品の主食品収納部への挿入と調理完了後の取り出しと調理材料の調理材料収納部への収納を簡単に行うことが出来、調理の開始時にはこの機構を封止することによって袋を封止して同じく簡単に電子レンジによる加熱を行うことが出来る。
また、融着面に易剥離性テープを用いずに二つの収容部を形成する構成であるので、上下面のフィルムの融着が剥離しにくい状態となり、主食品や調理材料が外部に流出する、袋内の圧力を高く維持できない等の問題が生じない。
加えて、外部からの衝撃を受けた場合にも、上面フィルム又は下面フィルムと中間層フィルムの融着が剥離しないので、主食品と調理材料が作業中に混ざることもない。
また、中間層フィルムを設けることにより調理材料収容部を形成しているので、上面フィルム又は下面フィルムは周縁融着部以外で他のフィルムと融着されず、調理材料収容部を設けても、主食品収容部の容量があまり減少しない。
また、下面フィルム又は上面フィルムは周縁融着部以外で他のフィルムと融着していないので、全面印刷が可能となり、商品のアピール性にも優れたものとなる。
請求項2に係る発明によれば、前記中間層フィルムの周縁部の三方が前記下面フィルムの周縁部の三方の上側に熱融着されていることにより、調理材料収容部が主食品収容部の
下側に位置する。そのため、調理材料収容部内にある調理材料が中間層フィルムを通して主食品に接触する状態になることを防ぐことができる。
請求項3に係る発明によれば、前記中間層フィルムの周縁部の一部が、上面フィルム及び下面フィルムに挟まれ、前記周縁融着部と一体となるように熱融着されていることにより、中間層フィルムの周縁部の下面フィルムへの融着を容易に行うことができる。
本発明に係る電子レンジ加熱用袋の実施形態を示す概略平面図(A)とそのY−Y’線概略断面図(B)である。 本発明に係る電子レンジ加熱用袋の(A)上面フィルムおよび(B)下面フィルムの断面略図である。 本発明に係る電子レンジ加熱用袋の中間層フィルム(A)単層構成、(B)多層構成の断面略図である。 本発明に係る電子レンジ加熱用袋の電子レンジでの加熱時の状態の模式図である。 本発明に係る電子レンジ加熱用袋の他の実施形態を示す概略平面図である。 従来の電子レンジ加熱用袋を示す図である。上は概略平面図、下はα−α線概略断面図である。 従来の電子レンジ加熱用袋を示す図である。上は概略平面図、下はα−α線概略断面図である。
以下、図面を参照しつつ、本発明に係る電子レンジ加熱用袋について説明する。なお、本明細書中において、電子レンジ加熱用袋を電子レンジ内に載置した時の表側のフィルムを上面フィルム、裏側のフィルムを下面フィルムとする。また、図1における左右方向をX方向、図1における上下方向をY方向とする。
図1は、本発明に係る電子レンジ加熱用袋(1)の実施形態を示す概略図である。(A)は概略平面図を(B)はそのY−Y’線での概略断面図を示している。
なお、電子レンジ加熱用袋(1)には、主食品収容部(a)に主食品が、調味材料収容部(b)に調味材料が収容されるが、見易くするため、図には、主食品と調味材料は示していない。
本実施形態に係る電子レンジ加熱用袋(1)は、図1(A),(B)に示すように、一対の上面フィルム(11)と下面フィルム(12)を有し、さらに、上面フィルム(11)と下面フィルム(12)の間にガス透過性を有する中間層フィルム(13)を有する。また、電子レンジ加熱用袋(1)の上面フィルムには通蒸孔(3)が設けられている。
本実施形態に係る電子レンジ加熱用袋(1)は、この中間層フィルム(13)によって区分された2つの収容部すなわち、食品を収容する主食品収容部(a)と主食品を蒸し料理または燻製に作成するための調理材料を収容する調理材料収容部(b)とを有する電子レンジ加熱用袋であって、通蒸口(3)を備えた上面フィルム、及び下面フィルムと、これら上下面フィルム間に配置されたガス透過性を有する中間層フィルム(13)からなり、上面フィルム(11)の周縁部と下面フィルム(12)の周縁部の三方を中間層フィルム(13)と熱融着することで周縁融着部(21)が形成されており、他の一方の周縁部である開口部(23)には封止可能な機構(14)を設けてある。
開口部(23)に設けられた開閉自在の封止可能な機構(14)は中間層フィルム(13)を挟んで設けられており、下面フィルム(12)と中間層フィルム(13)に囲まれたスペースが、調理材料が収容される調理材料収容部(b)となり、調理材料収容部(b)以外のスペースが主食品を収容する主食品収容部(a)となる。
開閉自在の封止可能な機構(14)を開けて開口部(23)から内容物である主食品と調理材料をそれぞれ主食品収容部(a)と調理材料収容部(b)に挿入してから封止可能な機構(14)を封止し、上面フィルム(11)側を上にした状態で電子レンジ内に載置
して加熱し加熱が終了したら封止可能な機構(14)を開けて調理済みの主食品を取り出すことで蒸し料理や燻製を作ることが出来る。
この開閉自在の封止可能な機構(14)は内容物が調理中に漏れ出ることのないような機構であればよく、チャックなどのプラスチックパーツや粘着テープが使用出来る。また、内容物の漏出の心配がなければ、たとえば開口部のフィルムを折込んで仮止めするという方法でもよいが利便性、再封性からチャックが好適に使用できる。この時、チャックは内圧がかかった状態でも嵌合力を維持できるものを使用する。
電子レンジ加熱用袋(1)に用いる上面フィルム(11)と下面フィルム(12)は、たとえば図2にその断面を示したように、少なくともシーラント層(15)を備えた熱可塑性樹脂フィルムであり、シーラント層を内側にしてヒートシールにより周縁融着部(21)を形成している。中間層フィルム(13)は上記シーラント層とヒートシール可能な材質を表面に備えたフィルムであればよく、もちろんシーラント層と同一材質でも構わない。
上面フィルムとしては通常包装材料としての機械的強度や加工適性の観点から延伸プラスチックフィルム等の基材フィルム(10)に印刷インキ(16)による印刷を施したフィルムに接着剤層(17)を介してシーラント層(15)を積層した積層体がよく使われる。
基材フィルム(10)としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート樹脂(PET)、ポリエチレンナフタレ−ト樹脂(PEN)、ポリブチレンテレフタレート樹脂(PBT)などのポリエステル樹脂、ナイロン−6、ナイロン−66などのポリアミド樹脂(PA)、ポリカーボネート樹脂(PC)、ポリアクリロニトリル樹脂(PAN)、ポリイミド樹脂(PI)、ポリビニルアルコール樹脂(PVA)、ポリ塩化ビニリデン樹脂(PVDC)、エチレン−ビニルアルコール共重合体樹脂(EVOH)、ポリプロピレン樹脂等の延伸または無延伸フィルム、防湿セロファン、アルミニウム蒸着ポリエステルフィルム、アルミニウム蒸着ポリプロピレンフィルム、無機酸化物蒸着ポリエステルフィルムなどのいずれかが使用できる。また、基材フィルム(10)の厚さは、通常、加工性を考慮して10〜150μmの範囲内で適宜選択される。
印刷インキ(16)はグラビア印刷やオフセット印刷等の通常の印刷方法によって必要な情報や絵柄を基材フィルム(10)に施すものであり、基材フィルムに対する印刷適性や密着性の向上のため、コロナ放電処理やアンカー処理等の事前処理を施してもかまわない。
接着剤層(17)は基材フィルム(10)とシーラント層(15)を接着するための層であり、通常ウレタン系接着剤によるドライラミネートや溶融樹脂の押し出しラミネートによって形成される。
シーラント層(15)は、ポリオレフィン系樹脂若しくはポリオレフィン系樹脂フィルムからなっており、樹脂としては、例えば、低密度ポリエチレン樹脂(LDPE)、中密度ポリエチレン樹脂(MDPE)、高密度ポリエチレン樹脂(HDPE)、直鎖状低密度ポリエチレン樹脂(L−LDPE)、ポリプロピレン樹脂(PP)、エチレン−プロピレン共重合体(EP)、エチレン−αオレフィン共重合体、エチレン−アクリル酸共重合体(EAA)、エチレン−メタクリル酸共重合体(EMAA)、エチレン−アクリル酸メチル共重合体(EMA)、エチレン−アクリル酸エチル共重合体(EEA)、エチレン−メタクリル酸メチル共重合体(EMMA)、アイオノマー樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)などの樹脂、またはこれらの樹脂を成膜化したフィルムを使用することができる。通常はシール適性からL−LDPEがよく用いられる。積層方法は公知の溶融押
出法あるいはドライラミネーション法を用いることが出来る。
主にガスバリア性を付与したり、積層材料の各種機械的強度を向上させるために上記構成に加えて他の層(図示せず)を設けることが出来る。他の層の構成材料は特に限定されないが、単層若しくは多層のフィルムからなっている。単層フィルムとしては無延伸ナイロンフィルム、アルミニウム箔、エチレン・ビニルアルコール共重合体フィルム、塩化ビニリデンフイルム、アクリルニトリルフィルム、塩化ビニリデン樹脂コートセロファン等が使用され、多層フィルムとしては、前記単層フィルムを積層した積層フィルム、アルミニウム蒸着ポリエステルフィルム、アルミニウム蒸着ポリプロピレンフィルム、無機酸化物蒸着ポリエステルフィルムなどが使用される。これらの他の層の積層方法はドライラミネーション法等の公知の方法が利用できる。
さらに本発明の電子レンジ加熱用袋(1)に用いる上面フィルム(11)には電子レンジによる加熱時に内部の蒸気を逃散させて袋の破裂を防止するための通蒸孔(3)が設けられている。この通蒸孔(3)を設ける位置は封止機構(14)から底部の周縁シール部(21)までの間であればよく、個々の通蒸孔の寸法や個数に関しても電子レンジによる加熱が完了するまで袋内部の内容物が直接外気と接触しない状態であればとくに限定はないが、通蒸孔の径は0.1μm〜2mm程度であることが望ましい。このような通蒸孔は周知の方法例えば熱針加工、貫通ミシン目加工等の方法で作成することが出来る。
下面フィルム(12)は通蒸孔が形成されていない点を除けば上面フィルム(11)と同じ構成でもかまわないが、図2(B)には上面フィルムから印刷インキ(16)を除いた構成を示した。
本発明の電子レンジ加熱用袋(1)に用いる中間層フィルム(13)は上記シーラント層とヒートシール可能な材質を表面に備えたフィルムであって、もちろんシーラント層と同一材質でも構わない。
このような樹脂としては、例えば、低密度ポリエチレン樹脂(LDPE)、中密度ポリエチレン樹脂(MDPE)、高密度ポリエチレン樹脂(HDPE)、直鎖状低密度ポリエチレン樹脂(L−LDPE)、ポリプロピレン樹脂(PP)、エチレン−プロピレン共重合体(EP)、エチレン−αオレフィン共重合体、エチレン−アクリル酸共重合体(EAA)、エチレン−メタクリル酸共重合体(EMAA)、エチレン−アクリル酸メチル共重合体(EMA)、エチレン−アクリル酸エチル共重合体(EEA)、エチレン−メタクリル酸メチル共重合体(EMMA)、アイオノマー樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)などの樹脂、またはこれらの樹脂を成膜化したフィルムを使用することができる。
中間層フィルム(13)をシーラント層とヒートシール可能な材質のみで構成すると機械的強度や加工適性の点で不十分な場合には、上面フィルムや下面フィルムと同様に基材フィルムの表裏にヒートシール可能な材質の層を設けた積層構成とすることも出来る。積層方法は公知の溶融押出法あるいはドライラミネーション法を用いることが出来る。
図3にその断面を示したように、本発明の電子レンジ加熱用袋(1)に用いる中間層フィルム(13)はガス透過孔(4)を備えている単層(図3A)あるいは多層(図3B)のフィルムである。ガス透過孔(4)は電子レンジでの加熱時に調理材料収容部の調理材料から発生した水蒸気や気体成分を主食品収容部の主食品に浸透させて、効率的に蒸し調理や燻製の調理を行なうための蒸気を通す微細な孔であり、熱針加工等の周知の方法によって容易に設けることが出来る。
このガス透過孔(4)を設ける位置は封止機構(14)から底部の周縁シール部(21
)までの間であればよく、個々のガス透過孔の寸法や個数に関しても電子レンジによる加熱が完了するまで袋内部の主食品がこぼれない状態であればとくに限定はない。このようなガス透過孔は周知の方法例えば熱針加工、貫通ミシン目加工等の方法で作成することが出来る。ガス透過孔の径は通蒸孔の径と同程度か少し大きいことが望ましい。ガス透過孔が通蒸孔より小さいと破袋する恐れがある。
上記のような電子レンジ加熱用袋は周知の方法によって作成することが可能である。たとえば厚さ12μmの延伸ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム/ウレタン系接着剤層/厚さ60μmのポリプロピレン(PP)シーラント層からなる積層体に通蒸孔を加工したフィルムを上面フィルムとして使用し、通蒸孔を開けていないフィルムを下面フィルムとして使用し、中間層フィルムとして熱針加工によりガス透過孔を開けた厚さ30μmのポリプロピレン(PP)フィルムを挟んで、常法によりパウチの両側縁及び底部をヒートシールすることにより、図1に示す形状のパウチを作成する。電子レンジ加熱用袋(1)の形状はここでは上面フィルム(11)、下面フィルム(12)、中間層フィルム(13)を矩形状としたが、矩形状に限られず、円形状や他の多角形状であってもよい。
つぎに、このパウチの上部開口部近傍の上面フィルムと下面フィルムの、中間層フィルムに圧設出来る位置に所定形状の粘着テープを未シール部と平行に粘着層によって接着する。これにより本発明の電子レンジ加熱用袋が出来上がる。
図4に本発明の電子レンジ加熱用袋(1)の電子レンジでの加熱時の状態の模式図を示した。
上記のように作成した電子レンジ加熱用袋(パウチ)の主食品収容部(a)に食材である肉等の主食品を、調理材料収納部(b)にチップ等の薫蒸用材料を収納して開口部(23)近傍に設けられた封止可能なテープ(14)を封止してから主食品収容部(a)を上にして電子レンジの調理室内に載置する。
電子レンジでの加熱を開始すると調理材料収納部(b)から発生した水蒸気と薫蒸成分の気体が中間層フィルム(13)に開けられたガス透過孔(4)から上部の主食品収容部(a)に浸入し主食品の薫蒸を開始する。同時に主食品から発生した気体の圧力も含めて発生した気体の圧力が上がって電子レンジ加熱用袋(パウチ)が膨らんでくるとパウチの上面フィルム(11)に開けられた通蒸孔(3)から気体が逃散してパウチの破裂を防止する。
電子レンジ加熱用袋(1)では、周縁融着部(21)以外で上面フィルム(11)と下面フィルム(12)は融着していない。そのため、主食品収容部(a)の容量を大きくすることができる。それにより、主食品が大きくても電子レンジ加熱用袋(1)に収容することができる。
また、上面フィルム(11)は、周縁融着部(21)以外の部分で他のフィルム(12,13)と融着していない。そのため、上面フィルム(11)全面に商品名や広告等を印刷することができ、商品アピール性を向上させることができる。
ここで、周縁融着部(21)は易剥離性テープを用いず、直接融着されている。そのため、周縁融着部(21)の融着強度と辺(22)の融着強度は、易剥離性テープを用いた場合に比べて、電子レンジの加熱による主食品や調味液中の水分の蒸発・膨張に起因する内部の圧力の上昇や外部からの衝撃に対して十分耐え得る強度である。それゆえ、周縁融着部(21)が加熱中や作業中に剥離する可能性が極めて少なく、剥離した部分から主食品や調味液が外部に流出することを防ぐことができる。また剥離した部分から蒸気が外部
に流出することもない。
<実施例1>
厚さ12μmの延伸ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム/ウレタン系接着剤層/厚さ60μmのポリプロピレン(PP)シーラント層からなる積層体に通蒸孔(3)として図5に示すような位置にくるように間隔1mmで4行のハの字貫通ミシン目加工を施したフィルムを上面フィルム(11)として使用し、通蒸孔を開けていないフィルムを下面フィルムとして使用し、中間層フィルムとして孔径0.5mmの熱針加工によりガス透過孔を開けた厚さ30μmのポリプロピレン(PP)フィルムを挟んで、常法によりパウチの両側縁及び底部をヒートシールすることにより、本発明の電子レンジ加熱用袋を作成した。
つぎに、このパウチの上部開口部(23)近傍の上面フィルム(11)と下面フィルム(12)の、中間層フィルム(13)に圧設出来る位置(14)に所定形状の粘着テープを開口部と平行に粘着層によって接着して本発明の電子レンジ加熱用袋(1)を作成した。
この電子レンジ加熱用袋(1)の開口部(23)から、主食品収容部(a)に食材である肉を入れ、調理材料収納部(b)に燻製液を滲み込ませたスポンジを入れて開口部(23)近傍に設けられた封止可能な粘着テープ(14)を封止してから主食品収容部(a)を上にして電子レンジの調理室内に載置して500W電子レンジで10分間加熱を行った。
電子レンジでの加熱の間に袋は膨らんだが破裂することはなかった。加熱終了後粘着テープ(14)を開封して開口部(23)を開口し、肉を取り出したところ見事な燻製が仕上がっていた。
以上のように本発明の電子レンジ加熱用袋によれば、電子レンジでの加熱時に、蒸気による蒸し調理や燻蒸による燻製の作成を安全に行うことが出来た。
また、上面フィルムに通蒸口を備えているので、蒸気による調理や薫蒸による燻製作成時に破袋による内容物の漏出や飛散が防止できた。
さらに、上下面フィルム間に配置された中間層フィルムはガス透過性を有するので調理材料収納部から発生した水蒸気やガス等の気体のみを主食品収納部に導き、主食品と他の調理材料が接触することなく、効果的に蒸し料理や燻製を作成することが出来た。
また、熱融着されていない開口部には開閉自在の封止可能な機構が設けてあるので簡単に電子レンジによる加熱を行うことが出来る。
本発明の電子レンジ加熱用袋は、主食品とそれ以外の調理材料を別々に収容して調理する食品に好適に利用することができる。
1…電子レンジ加熱用袋
100…電子レンジ加熱用袋
200…電子レンジ加熱用袋
51…周縁融着部
52…易剥離部
54…主食品収容部
55…調味液収容部
53…周縁融着部の一部分
11…上面フィルム
12…下面フィルム
13…中間層フィルム
14…封止可能な機構
15…シーラント層
16…印刷インキ
17…接着剤層
18…基材フィルム
19…シーラント層
21…周縁シール部
23…開口部
3…通蒸孔(圧力調整機構)
4…ガス透過孔
a…主食品収容部
b…調味材料収容部

Claims (3)

  1. 食品を収容する主食品収容部と主食品を蒸し料理または燻製に作成するための調理材料を収容する調理材料収容部を有する電子レンジ加熱用袋であって、通蒸孔を備えた上面フィルム、及び下面フィルムと、これら上下面フィルム間に配置されたガス透過性を有する中間層フィルムからなり、上面フィルムの周縁部と下面フィルムの周縁部の三方を熱融着することで周縁融着部が形成されており、他の一方の周縁部には封止可能な機構を設けてあることを特徴とする電子レンジ加熱用袋。
  2. 前記中間層フィルムの周縁部の三方が前記下面フィルムの周縁部の三方の上側に熱融着されていることを特徴とする請求項1に記載の電子レンジ加熱用袋。
  3. 前記中間層フィルムの周縁部の一部が、上面フィルム及び下面フィルムに挟まれ、前記周縁融着部と一体となるように熱融着されていることを特徴とする請求項1または2に記載の電子レンジ加熱用袋。
JP2011160783A 2011-07-22 2011-07-22 電子レンジ加熱用袋 Active JP5845681B2 (ja)

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