JPH10280523A - 集合住宅の構造 - Google Patents

集合住宅の構造

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JPH10280523A
JPH10280523A JP10530597A JP10530597A JPH10280523A JP H10280523 A JPH10280523 A JP H10280523A JP 10530597 A JP10530597 A JP 10530597A JP 10530597 A JP10530597 A JP 10530597A JP H10280523 A JPH10280523 A JP H10280523A
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JP
Japan
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apartment house
balcony
frame structure
earthquake
side frame
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Pending
Application number
JP10530597A
Other languages
English (en)
Inventor
Koji Yabuuchi
浩二 藪内
Hiroji Yakushiji
博治 薬師寺
Keisuke Fujii
圭介 藤井
Kunio Watanabe
邦夫 渡辺
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsui Construction Co Ltd
Original Assignee
Mitsui Construction Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】柱等の構造体を極力大型化させないことで計画
上有利とし、コストを極力低く抑えることができ、地震
時の転倒モーメントを極力小さくすることで基礎構造物
の大型化を不要とし、屋内部とバルコニ部間の開口部の
開口面積を極力大きくとることにより、極力多くの採光
を確保し、また極力良好な眺望を確保すること。 【解決手段】集合住宅の側部7aを形成する第1ラーメ
ン構面構造体20及び、第2ラーメン構面構造体30を
有し、第1及び第2ラーメン構面構造体20、30間
で、張間方向に対応した柱9、9間に耐震壁15を、第
1ラーメン構面構造体20の柱9との間に非耐力開口1
6を形成する形で設置し、各フロア空間40に、室内部
41a及びバルコニ部41bを有した住戸41を桁行方
向に複数配列して設け、バルコニ部41bは、第1ラー
メン構面構造体20に隣接し、かつ非耐力開口16に対
して桁行方向に対応した形で配置して構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、マンション等の集合住
宅の構造として採用するのに好適な、集合住宅の構造に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来、板状の集合住宅の構造としては、
1対の、桁行き方向に伸延したラーメン構面構造体を互
いに平行に配置した形で有し、これら1対のラーメン構
面構造体間に、張間方向に沿った複数の耐震壁(連層耐
震壁)を設置した構造が採用されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで上述したよう
な板状の集合住宅では、地震力等に対して、ラーメン構
面構造体においてはその靭性により抵抗するが、連層耐
震壁においてはその耐力により抵抗するようになってい
る。しかし、これでは、該集合住宅が、大型化、高層化
すればするほど、連層耐震壁が大型化し、この連層耐震
壁を支持する枠柱等の構造体も大型化するので、計画上
の障害になると共にコストが高くなるという不都合が生
じる。
【0004】また、このような従来の板状の集合住宅で
は、上述したように連層耐震壁を有しているため、その
分、水平剛性が比較的大きくなっている。従って、建物
の幅高比(高さ/張間方向の柱スパン)が4程度まで高
層化(具体的には20階程度)すると、地震時の転倒モ
ーメントにより建物基礎部分に生じる鉛直方向力が過大
になり、基礎構造(杭)の設計が不可能になるか、可能
であっても非常に過大なものとなるため都合が悪い(そ
の対処方法として、建物の低層部分或いは地下部分の張
間方向におけるスパンを大きくとることで上述した幅高
比を小さくし、基礎に生じる鉛直力を減少させるという
方法がある。しかし、敷地形状により前記スパンを広げ
られないことや、意匠計画上、無理が生じるという問題
があり、また構造体の数量が増え、施工上も根伐り面積
が増えるなど、手間がかかり大幅なコストアップの要因
となるので実施には適さない。)。
【0005】またこのような板状の集合住宅では、各耐
震壁は1対のラーメン構面構造体間に、これらラーメン
構面構造体を接続する形で設置しなければならなかっ
た。そのためバルコニ等は、前記1対のラーメン構面構
造体の間に配置することが難しく、従って各ラーメン構
面構造体のうち前記耐震壁が無い側(張間方向外側)に
配置されることが多かった。しかしこれでは、各住戸に
おいて、屋内部とバルコニ部との間の出入口部分である
開口部の位置にラーメン構面構造体の梁が配置されるの
で、該開口部の開口面積はこの梁の大きさ分の制約を受
けていた。即ち、開口部の開口面積を極力大きくとるこ
とにより、極力多くの採光を確保し、また極力良好な眺
望を確保することが要望されているが、従来では上述し
たラーメン構面構造体の梁の制約によって開口部の開口
面積を極力大きくとることが困難であるため、このよう
な要望に応えることが困難であった。
【0006】そこで本発明は上記事情に鑑み、連層耐震
壁を採用した板状住宅において、板状住宅の、大型化、
高層化を実現するにおいて、柱等の構造体を極力大型化
させないことで計画上有利とし、またコストを極力低く
抑えることができ、更に地震時の転倒モーメントを極力
小さくすることで基礎構造物の大型化を不要とし、屋内
部とバルコニ部間の開口部の開口面積を極力大きくとる
ことにより、極力多くの採光を確保し、また極力良好な
眺望を確保することができる、集合住宅の構造を提供す
ることを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】即ち本発明のうち第1の
発明は、複数層状にフロア空間(40)が形成され、該
フロア空間(40)に、屋内部(41a)及びバルコニ
部(41b)を有した住戸(41)が設けられた集合住
宅(1)において、複数の柱(9)及びこれら柱(9)
間を接続する複数の梁(10)からなる側部ラーメン構
面構造体(20)を、前記集合住宅(1)の側部(7
a)を形成する形で有し、前記住戸(41)の前記バル
コニ部(41b)は、前記側部ラーメン構面構造体(2
0)に隣接配置し、前記側部ラーメン構面構造体(2
0)の梁(10)は、鉛直な板状の扁平梁(10)とな
っており、前記扁平梁(10)のうち、前記バルコニ部
(41b)に対応する部位に切欠き部(10a)を形成
して構成される。
【0008】また本発明のうち第2の発明は、第1の発
明による集合住宅の構造において、前記扁平梁(10)
は、前記バルコニ部(41b)に対する落下防止柵を形
成している。
【0009】また本発明のうち第3の発明は、上下方向
にスラブ(70)が複数層状に形成され、これら上下に
隣接するスラブ(70、70)間にフロア空間(40)
がそれぞれ形成された集合住宅(1)において、桁行方
向に伸延する形で互いに平行に配置された、複数の柱
(9)及びこれら柱(9)間を接続する複数の梁(1
0)からなるラーメン構面構造体(20、30)を複数
有し、前記複数のラーメン構面構造体(20、30)の
うち少なくとも1つのラーメン構面構造体(20)は、
前記集合住宅(1)の側部(7a)を形成する側部ラー
メン構面構造体(20)となっており、前記各スラブ
(70)は、前記複数のラーメン構面構造体(20、3
0)間で、これらラーメン構面構造体(20、30)
の、張間方向に対応した前記梁(10、10)間にそれ
ぞれ配置されており、前記側部ラーメン構面構造体(2
0)及び、これと前記張間方向に隣接するラーメン構面
構造体(30)間で、これらラーメン構面構造体(2
0、30)の、前記張間方向に対応した前記柱(9、
9)間に、前記張間方向に伸延する耐震壁(15)を、
少なくとも前記側部ラーメン構面構造体(20)の前記
柱(9)との間に非耐力開口(16)を形成する形で設
置し、前記各フロア空間(40)に、複数の住戸(4
1)を、前記側部ラーメン構面構造体(20)に隣接
し、かつこれに沿った形で、前記桁行方向に配列して設
け、前記各住戸(41)は屋内部(41a)及びバルコ
ニ部(41b)を有し、前記バルコニ部(41b)は、
前記側部ラーメン構面構造体(20)に隣接し、かつこ
の側部ラーメン構面構造体(20)と前記耐震壁(1
5)との間に形成された前記非耐力開口(16)に対し
て前記桁行方向に対応した形で配置して構成される。
【0010】また本発明のうち第4の発明は、第3の発
明の集合住宅の構造において、前記バルコニ部(41
b)が設けられている側の前記側部ラーメン構面構造体
(20)の梁(10)は、鉛直な板状の扁平梁(10)
となっており、前記扁平梁(10)のうち、前記バルコ
ニ部(41b)に対応する部位に切欠き部(10a)を
形成した。
【0011】また本発明のうち第5の発明は、第4の発
明の集合住宅の構造において、前記扁平梁(10)は、
前記バルコニ部(41b)に対する落下防止柵を形成す
る形で、該扁平梁(10)に対応配置された前記スラブ
(70)から、その上方に突出している。
【0012】また本発明のうち第6の発明は、第3の発
明の集合住宅の構造において、前記耐震壁(15)と、
該耐震壁(15)と前記非耐力開口(16)を介して前
記張間方向に隣接する前記柱(9)との間を、伸び性能
が実質的に40%以上である靭性鋼材(61)を用いて
形成された接続梁(51)により接続した。
【0013】なお、括弧内の番号等は、図面における対
応する要素を示す便宜的なものであり、従って、本記述
は図面上の記載に限定拘束されるものではない。以下の
作用の欄についても同様である。
【0014】
【作用】上記した構成により本発明のうち第1の発明で
は、側部ラーメン構面構造体(20)の柱(9)が極力
建物の外側に配置される。またバルコニ部(41b)
は、側部ラーメン構面構造体(20)よりも内側に配置
される。
【0015】また本発明のうち第2の発明では、第1の
発明による集合住宅の構造において、前記扁平梁(1
0)は、前記バルコニ部(41b)に対する落下防止柵
を形成する。
【0016】また本発明のうち第3の発明では、張間方
向においては、耐震壁(15)と非耐力開口(16)が
混在し、水平剛性が比較的小さくなっている。また、バ
ルコニ部(41b)は、側部ラーメン構面構造体(2
0)とこれに隣接するラーメン構面構造体(30)の間
に配置している。
【0017】また本発明のうち第4の発明では、切欠き
部(10a)によりバルコニ部(41a)を介した採光
や眺望が向上する。
【0018】また本発明のうち第5の発明では、扁平梁
(10)によりバルコニ部(41a)に対する落下防止
柵が形成される。
【0019】また本発明のうち第6の発明では、地震力
等に対して、桁行方向においては複数のラーメン構面構
造体(20、30)の靭性により抵抗し、張間方向にお
いては耐震壁(15)の耐力により抵抗すると共に、靭
性鋼材(61)を用いて形成された接続梁(51)の靭
性によっても抵抗する。
【0020】
【実施例】図1は、本発明による集合住宅の構造が適用
された集合住宅の一例であり、その全体を模式的に示し
た側断面図、図2は、図1のX1−Y1線断面図、図3
は、図1のI矢視図、図4は、境界梁付近を示した平断
面図、図5は、境界梁の詳細を示した平面図、図6は、
別の形の境界梁の詳細を示した平面図、図7は、本発明
による集合住宅の構造が適用された集合住宅の別の一例
であり、その第1ラーメン構面構造体側を示した側面
図、図8は、本発明による集合住宅の構造が適用された
集合住宅の別の一例であり、その第1ラーメン構面構造
体側を示した側面図、図9は、本発明による集合住宅の
構造が適用された集合住宅の別の一例であり、その第1
ラーメン構面構造体側を示した側面図、図10は、本発
明による集合住宅の構造が適用された集合住宅の別の一
例であり、その第1ラーメン構面構造体側を示した側面
図、図11は、本発明による集合住宅の構造が適用され
た集合住宅の別の一例であり、その第1ラーメン構面構
造体を模式的に示した斜視図、図12は、本発明による
集合住宅の構造が適用された集合住宅の別の一例であ
り、その第1ラーメン構面構造体を模式的に示した斜視
図である。
【0021】集合住宅1は、図1に示すように、地盤2
中に構築された複数の杭3及び複数の地中梁5及び複数
の基礎4からなる基礎構造物6を有しており、該基礎構
造物6上には構造物本体7が地上において立設されてい
る。構造物本体7は、図1乃至図3に示すように、所定
の桁行き方向である図の矢印A、B方向に伸延した形の
第1ラーメン構面構造体20(図1の紙面左側)及び、
該第1ラーメン構面構造体20とは所定の張間方向であ
る図の矢印C、D方向に一定の間隔で対向配置された第
2ラーメン構面構造体30(図1の紙面右側)を、構造
物本体7の矢印C側の側部7a及び矢印D側の側部7a
をそれぞれ形成する形で有している。各ラーメン構面構
造体20、30は、前記基礎構造物6上に鉛直上方向に
立設された複数の柱9を有している。また、ラーメン構
面構造体20、30間において、各ラーメン構面構造体
20、30の各柱9は、所定の張間方向である図の矢印
C、D方向に1対1で対応配置されている。更に、各ラ
ーメン構面構造体20、30において、複数の柱9間に
は矢印A、B方向の複数の梁10が支持されている。な
お、複数の梁10は、上下方向においては集合住宅1の
所定の階高間隔H1で上下層状に配置されている。
【0022】上述したラーメン構面構造体20、30間
には、図1及び図2に示すように、これらラーメン構面
構造体20、30のうちの、矢印C、D方向に互いに対
応配置された柱9、9間において、中央構造体11がそ
れぞれ設けられている。各中央構造体11は、図1に示
すように前記基礎構造物6上に設けられた形の2本の傾
斜柱12、12及びこれら傾斜柱12、12上に支持さ
れた連層耐震壁150から構成されている。即ち2本の
傾斜柱12、12は、これらの矢印C、D方向における
間隔が、上端側に向かうほど狭くなる形、従って「八」
の字型になるように傾斜して設置されており、従ってこ
れら傾斜柱12、12及び、これら傾斜柱12、12を
支持している基礎構造物6及び、これら傾斜柱12、1
2に支持された連層耐震壁150により略三角形のトラ
ス構造25が形成されている。また、各連層耐震壁15
0は矢印C、D方向に伸延した形で形成されており、ラ
ーメン構面構造体20、30のうち、矢印C、D方向に
互いに対応配置された柱9、9間に設置された中央構造
体11の連層耐震壁150と、前記各柱9との間には、
鉛直方向に連続する連層開口部160、160がそれぞ
れ形成されている。
【0023】各連層耐震壁150は、上下一列に設置さ
れた矢印C、D方向に伸延した複数の耐震壁15及び上
述した所定の階高間隔H1で上下層状に設置された矢印
C、D方向に伸延した複数の枠梁50を有しており(な
お、各枠梁50の高さ位置は、上述した各梁10の高さ
位置と対応している。)。また、これら耐震壁15と枠
梁50は上下交互に配置されており、従って上下に隣接
する耐震壁15、15の間に1つの枠梁50が、これら
耐震壁15、15相互を接続する形で配置されている。
また、各ラーメン構面構造体20、30と各連層耐震壁
150の間は、図1及び図4に示すように、上述した各
連層開口部160を横切る形で矢印C、D方向に伸延
し、かつ上述した所定の階高間隔H1で上下層状に配置
された複数の境界梁51により接続されている。即ち、
これら複数の境界梁51により建物としての一体性が確
保されている。具体的には、各境界梁51は、上述した
柱9、9間に設置された連層耐震壁150の枠梁50
と、前記各柱9とを矢印C、D方向に接続する形で設け
られている。言い替えれば、各境界梁51は、柱9、9
間に設置された連層耐震壁150の各耐震壁15と前記
各柱9との間を、これら各耐震壁15に接続された各枠
梁50を介して矢印C、D方向に接続する形で設けられ
ている。なお矢印C、D方向に並んで配置されている柱
9と耐震壁15の間の部位は、上述した連層開口部16
0の一部をなす非耐力開口16となっている。
【0024】境界梁51は、靱性能に優れた低降伏点鋼
である極軟鋼、即ち靭性鋼材61を使用した鉄骨造の梁
部材である。一般の建築用鋼材(通常鋼材)の伸び性能
は20%程度であるが(なお、「伸び性能」とは、外力
を受けない状態における鋼材の長さをLとし、該鋼材に
力を加えて破断させる直前の状態における長さをL+Δ
L(即ちΔLは伸びた分)とした場合にΔL/Lの値で
示される。)、本実施例で採用する靭性鋼材61の伸び
性能は40%以上である。具体的には図5に示すよう
に、境界梁51はH型鋼である鉄骨62を有しており、
該鉄骨62のウエブ部が上述した靭性鋼材61で形成さ
れ、フランジ部が通常鋼材60で形成されている。ウエ
ブ部に靭性鋼材61を採用することにより、せん断降伏
に有利な境界梁51に構成されている。なお、境界梁5
1の具体的な構成は図5に示すもの以外にも可能であ
る。例えば図6に示すように、境界梁51の鉄骨62に
おいて、該鉄骨62のフランジ部を上述した靭性鋼材6
1で形成し、ウエブ部を通常鋼材60で形成してもよ
い。これにより境界梁51は、曲げ、引っ張り降伏に有
利となる。(その他にも、境界梁51は、極軟鋼を使用
した鉄骨コンクリート造の梁部材であってもよい。)
【0025】一方、第1ラーメン構面構造体20と第2
ラーメン構面構造体30の間のうち、上述した連層耐震
壁150に対応する部位では、図1及び図3に示すよう
に、これらラーメン構面構造体20、30及び、上述し
た枠梁50や境界梁51等により支持された形で複数の
スラブ70が、上述した所定の階高間隔H1で、従って
ラーメン構面構造体20、30の矢印C、D方向に対応
する梁10、10間に配置された形で、上下層状に設置
されており、上下に隣接したスラブ70、70間には、
それぞれフロア空間40が形成されている。また、第1
ラーメン構面構造体20と第2ラーメン構面構造体30
の間のうち、上述した傾斜柱12、12に対応する部位
では、互いに対応した傾斜柱12、12間に、これらを
矢印C、D方向に接続する形で支持梁52が適宜設けら
れており、これら支持梁52及び前記ラーメン構面構造
体20、30等により支持された形で複数のスラブ70
が上述した所定の階高間隔H1で上下層状に設置されて
いる。上下に隣接したスラブ70、70間には、それぞ
れフロア空間40Kが形成されている。
【0026】各フロア空間40には複数の住戸41が、
図1及び図2に示すように矢印A、B方向に沿って1列
に並んで設置されており、各住戸41は室内部41aと
該室内部41aの矢印C側に隣接したバルコニ部41b
とにより構成されている。即ち、該フロア空間40にあ
る複数の住戸41の室内部41aは、上述した各耐震壁
15により互いに仕切られた形で矢印A、B方向に沿っ
て1列に並んで設置されており、複数の住戸41のバル
コニ部41bは、前記各耐震壁15の矢印C側に設けら
れている非耐力開口16を交互に挾んだ形で(即ち、非
耐力開口16に対応した形で)矢印A、B方向に沿って
1列に並んで設置されている。なお、各耐震壁15の矢
印C側に設けられている非耐力開口16には、隣接する
住戸41、41間でそのバルコニ部41b、41bを仕
切る形で、従って該非耐力開口16を閉塞する形で非耐
力部材である仕切板42が設置されている(例えばこの
仕切板42は、非常時に打ち破って人が通過できるよう
なものである。)。更に、各フロア空間40には、1列
に並んだ複数の住戸41の列の矢印D側に隣接した形で
矢印A、B方向に伸延した共用廊下43が設けられてお
り、従ってこの共用廊下43は、前記各耐震壁15の矢
印D側に設けられている非耐力開口16を通過した形で
配置されている。
【0027】なお、各住戸41では、図1及び図2に示
すように、室内部41aとバルコニ部41bの境界位
置、即ち各耐震壁15の矢印C側の端部15a付近の位
置に開口部45が形成されており、この開口部45には
開閉自在なサッシュ扉46(本実施例ではハイサッシュ
を採用)が設けられている。即ち、このサッシュ扉46
を開閉することにより、開口部45を介して室内部41
aとバルコニ部41bの間を往来することができる。ま
た本実施例では、各耐震壁15に対してはラーメン構面
構造体20、30等が直接接続されておらず、従って開
口部45に近接した位置には、これらラーメン構面構造
体20、30を構成する柱9や梁10が存在しない。よ
って各開口部45は柱や梁によるスペース的制約を受け
ず極力大きな開口面積をとる形で形成できる。
【0028】ところで、上述したラーメン構面構造体2
0、30の各柱9は、図1乃至図4に示すように、図の
矢印A、B方向に沿って扁平な形(例えば、水平断面が
略長方形であり、該長方形の矢印A、B方向に沿った長
辺の長さが短辺の長さの2倍以上大きくなった板状の形
状)の現場打ち柱であり、各梁10は上下方向に沿って
扁平な形(例えば、鉛直断面が略長方形であり、該長方
形の上下方向に沿った長辺の長さが短辺の長さの2倍以
上大きくなった板状の形状)のPC梁である。これによ
り、特に梁10を扁平な梁にしたことにより、該梁10
は比較的梁成の大きな梁となり、構築におけるコストの
削減が実現する。また、これら柱9の矢印C、D方向に
おける幅W1と、これら梁10の矢印C、D方向におけ
る幅W2とは等しくなっており、ラーメン構面構造体2
0、30の側面外観が凸凹せず滑らかになっているので
集合住宅1の美観が向上し都合がよい。更に各梁10
は、対応するスラブ70から、その上方に突出した形で
配置されており、従って第1ラーメン構面構造体20の
各梁10は各バルコニ41bに対する落下防止柵を構成
し、第2ラーメン構面構造体30の各梁10は各共用廊
下43に対する落下防止柵を構成している。また、各梁
10には、その上端側に適宜な切欠き部10aが形成さ
れており(特に、第1ラーメン構面構造体20の梁10
においてはバルコニ部41bに対応する部位に形成され
ており)、この切欠き部10aによりバルコニ41bや
共用廊下43に対する採光や眺望(特に、下方に対する
眺望)はより一層向上されている。
【0029】よって、本実施例での集合住宅1では、矢
印C、D方向においては、耐震壁15と非耐力開口16
が混在しているので、この非耐力開口16が混在する
分、耐震壁15を相対的に小さくでき、耐震壁15を支
持する枠柱(柱9)等の構造体を極力大型化させずに集
合住宅1の、大型化、高層化が可能となるので、計画上
有利であると共にコストを極力低く抑えることができ
る。また、非耐力開口16が存在する分、矢印C、D方
向略全体に耐震壁15を設置するような従来の構成と比
較し、水平剛性が比較的小さくなっているので、建物の
幅高比(高さ/張間方向の柱スパン)が例えば4程度ま
で高層化しても、地震時の転倒モーメントにより建物基
礎部分に生じる鉛直方向力を極力小さく抑えることがで
き、基礎構造物6(特に杭3)等の設計が容易になる。
即ち、基礎構造物6等の大型化が不要となり好都合であ
る。また、集合住宅1における低層部や地下のスパンを
広げる必要がないので計画上又は施工上有利になりコス
トも抑えられる。また、地震力等に対して、矢印A、B
方向においてはラーメン構面構造体20、30の靭性に
より抵抗し、矢印C、D方向においては耐震壁15の耐
力により抵抗すると共に、靭性鋼材61を用いて形成さ
れた境界梁51の靭性によっても抵抗するようになる。
よって、靭性鋼材61を用いて形成した境界梁51での
エネルギー吸収能力が大きくなるため、構造体の塑性化
が抑えられ建物の健全化が確保される。また集合住宅1
のうち連層耐震壁150の下側はトラス構造25により
支持されているので、該連層耐震壁150側からの荷重
が、前記トラス構造25における傾斜柱12等の軸力で
処理できる。これにより傾斜柱12等の断面は極力小さ
くできるので部材の節約が実現し経済的である。更に、
トラス構造25により、これら連層耐震壁150及びト
ラス構造25からなる中央構造体11の剛性を抑えるこ
とができ、よって基礎構造物6等の大型化が不要となり
好都合である。これに加えて、トラス構造25によりこ
の部分に形成されたフロア空間40Kは、連層耐震壁1
50の部分のフロア空間40に比べて、仕切の無い広い
空間を大きく確保できるので、駐車場や商店など多種多
様の用途が可能となる。
【0030】なお上述した実施例において、連層耐震壁
150とラーメン構面構造体20、30との間を境界梁
51で接続しているが、連層耐震壁150とラーメン構
面構造体20、30との間の接続等の態様はこれ以外に
も可能である。例えば連層耐震壁150とラーメン構面
構造体20、30との間の境界梁51を無くして、これ
らの間をスラブ70等だけで接続するようにしてもよ
い。
【0031】なお上述した実施例において、バルコニ部
41bは図2等に示すように、その平面形状が略長方形
になっていたが、バルコニ部の形はこれ以外にも、例え
ば図2の二点鎖線で示すような凸凹のある形でもよい。
バルコニ部41bを図2の二点鎖線のように形成した場
合、開口部45もこれに対応した形状に変形する訳であ
るが、本発明の構造では住戸41の室内部41aとバル
コニ部41bとの間に梁10等の梁が介在していないの
で開口部45の形状の変形においても自由度が高く好都
合である。
【0032】また上述した実施例において、梁10の切
欠き部10aは図3に示すように該梁10の上側に形成
された四角形状の切欠き部であったが、切欠き部の形成
位置や形状はこれ以外にも可能である。例えば図7に示
すように、梁10の下側に形成された四角形状の切欠き
部10aであってもよい。この場合は、梁10がスラブ
70から、その下側に突出している。この場合には、バ
ルコニ部41bにおいて上方からの採光を確保するのに
有利となる。
【0033】また例えば図8に示すように、梁10の上
側と下側の両方に切欠き部10aが形成されてもよい。
この場合は、梁10がスラブ70から、その上側及び下
側に突出している。この場合には、梁10の下側の切欠
き部10aを介して上方からの採光を確保するのに有利
であると共に、梁10の上側の切欠き部10aを介して
下方の眺望を確保するのに有利である。
【0034】また例えば図9に示すように、切欠き部1
0aの形状を台形状にしてもよい(これは図示しない
が、梁10の下側にあってもよい。)。切欠き部10a
の形状を台形状にすることにより、梁10の形状はハン
チを設けた梁の形状に近くなり、該梁10の強度を極力
失わずに切欠き部を形成することになる。
【0035】また例えば図10に示すように、上下に隣
接する梁10、10間を、上述した境界梁51と略同様
に構成された(即ち、図5や図6に示すような構成をも
った)、従って靭性鋼材を採用してできた間柱55で接
続してもよい。この場合、地震力等に対して、矢印A、
B方向においてラーメン構面構造体20、30が変形抵
抗する際に、靭性鋼材を用いて形成された間柱55によ
ってもエネルギーが吸収され、構造体の塑性化が抑えら
れ建物の健全化が一層確保される。
【0036】また例えば図11に示すように、梁10の
上側の切欠き部10aを利用して跳ね出しバルコニ65
を設けたり、また図12に示すように、梁10の上側の
切欠き部10aを利用して花台66を設けてもよい。
【0037】
【発明の効果】以上説明したように本発明のうち第1の
発明は、複数層状にフロア空間40等のフロア空間が形
成され、該フロア空間に、室内部41a等の屋内部及び
バルコニ部41b等のバルコニ部を有した住戸41等の
住戸が設けられた集合住宅において、複数の柱9等の柱
及びこれら柱間を接続する複数の梁10等の梁からなる
第1ラーメン構面構造体20等の側部ラーメン構面構造
体を、前記集合住宅の側部7a等の側部を形成する形で
有し、前記住戸の前記バルコニ部は、前記側部ラーメン
構面構造体に隣接配置し、前記側部ラーメン構面構造体
の梁は、鉛直な板状の扁平梁となっており、前記扁平梁
のうち、前記バルコニ部に対応する部位に切欠き部10
a等の切欠き部を形成して構成される。このように、本
発明による構造をもつ集合住宅では、梁を扁平梁にした
ことにより、該梁は比較的梁成の大きな梁となり、構築
におけるコストの削減が実現する。また、これにより、
梁の厚さは極力小さくできるので、該梁等の構造体を極
力大型化させずに済み、計画上有利とすることができ
る。また、側部ラーメン構面構造体を、集合住宅の側部
を形成する形で有しているので、該側部ラーメン構面構
造体の柱が極力建物の外側に配置されている。これによ
り、限られた建築敷地内で、集合住宅の張間方向におけ
るスパンを極力大きくとることができ、基礎に生じる鉛
直力を極力減少させることができる。つまり、基礎構造
物を大型化させずに、地震時の転倒モーメントを極力小
さくすることができる。また、バルコニ部を、側部ラー
メン構面構造体よりも内側に配置しているので、各住戸
において、屋内部とバルコニ部との間の出入口部分であ
る開口部45の位置にラーメン構面構造体の梁等が配置
されることがなく、従って該開口部の開口面積はその分
制約を受けずに済むため極力大きくとることができ、極
力多くの採光を確保し、また極力良好な眺望を確保する
ことができる。更に梁に形成された切欠き部により、バ
ルコニ部を介した採光の確保や、良好な眺望の確保が一
層容易になる。
【0038】また本発明のうち第2の発明は、第1の発
明による集合住宅の構造において、前記扁平梁は、前記
バルコニ部に対する落下防止柵を形成しているので、第
1の発明による効果に加えて、その分資材を節約でき都
合がよい。また、構築におけるコストの削減が実現す
る。
【0039】また本発明のうち第3の発明は、上下方向
にスラブ70等のスラブが複数層状に形成され、これら
上下に隣接するスラブ間にフロア空間40等のフロア空
間がそれぞれ形成された集合住宅において、桁行方向に
伸延する形で互いに平行に配置された、複数の柱9等の
柱及びこれら柱間を接続する複数の梁10等の梁からな
る第1ラーメン構面構造体20、第2ラーメン構面構造
体30等のラーメン構面構造体を複数有し、前記複数の
ラーメン構面構造体のうち少なくとも1つのラーメン構
面構造体は、前記集合住宅の側部7a等の側部を形成す
る側部ラーメン構面構造体となっており、前記各スラブ
は、前記複数のラーメン構面構造体間で、これらラーメ
ン構面構造体の、張間方向に対応した前記梁間にそれぞ
れ配置されており、前記側部ラーメン構面構造体及び、
これと前記張間方向に隣接するラーメン構面構造体間
で、これらラーメン構面構造体の、前記張間方向に対応
した前記柱間に、前記張間方向に伸延する耐震壁15等
の耐震壁を、少なくとも前記側部ラーメン構面構造体の
前記柱との間に非耐力開口16等の非耐力開口を形成す
る形で設置し、前記各フロア空間に、複数の住戸41等
の住戸を、前記側部ラーメン構面構造体に隣接し、かつ
これに沿った形で、前記桁行方向に配列して設け、前記
各住戸は室内部41a等の屋内部及びバルコニ部41b
等のバルコニ部を有し、前記バルコニ部は、前記側部ラ
ーメン構面構造体に隣接し、かつこの側部ラーメン構面
構造体と前記耐震壁との間に形成された前記非耐力開口
に対して前記桁行方向に対応した形で配置して構成され
る。よって、張間方向においては、耐震壁と非耐力開口
が混在しているので、この張間方向略全体に耐震壁を設
置するような従来の構成と比較し、非耐力開口が混在す
る分、耐震壁を相対的に小さくでき、その分、耐震壁を
支持する枠柱等の構造体を極力大型化させずに集合住宅
の、大型化、高層化が可能となるので、計画上有利であ
ると共にコストを極力低く抑えることができる。また、
非耐力開口が存在する分、この張間方向略全体に耐震壁
を設置するような従来の構成と比較し、水平剛性が比較
的小さくなっているので、建物の幅高比(高さ/張間方
向の柱スパン)が例えば4程度まで高層化しても、地震
時の転倒モーメントにより建物基礎部分に生じる鉛直方
向力を極力小さく抑えることができ、基礎構造(杭3)
の設計が容易になる。即ち、基礎構造物の大型化が不要
となり好都合である。また、集合住宅における低層部や
地下のスパンを広げる必要がないので計画上又は施工上
有利になりコストも抑えられる。また本発明による構造
をもつ集合住宅では、バルコニ部を、側部ラーメン構面
構造体とこれに隣接するラーメン構面構造体の間に配置
しているので、各住戸において、屋内部とバルコニ部と
の間の出入口部分である開口部45の位置にラーメン構
面構造体の梁等が配置されることがなく、従って該開口
部の開口面積はその分制約を受けずに済むため極力大き
くとることができ、極力多くの採光を確保し、また極力
良好な眺望を確保することができる。更に、隣接する住
戸のバルコニ部間には非耐力開口が存在しているので、
この非耐力開口には仕切板42等を設置しておき、非常
時における非難路として利用できるので都合がよい。
【0040】また本発明のうち第4の発明は、第3の発
明の集合住宅の構造において、前記バルコニ部が設けら
れている側の前記側部ラーメン構面構造体の梁は、鉛直
な板状の扁平梁となっており、前記扁平梁のうち、前記
バルコニ部に対応する部位に切欠き部10a等の切欠き
部を形成したので、第3の発明による効果に加えて、こ
の切欠き部により、バルコニ部を介した採光の確保や、
良好な眺望の確保が一層容易になる。また、梁を扁平梁
にしたことにより、該梁は比較的梁成の大きな梁とな
り、構築におけるコストの削減が実現する。
【0041】また本発明のうち第5の発明は、第4の発
明の集合住宅の構造において、前記扁平梁は、前記バル
コニ部に対する落下防止柵を形成する形で、該扁平梁に
対応配置された前記スラブから、その上方に突出してい
る。即ち、扁平梁によりバルコニ部に対する落下防止柵
を形成するので、第4の発明による効果に加えて、その
分資材を節約でき都合がよい。また、構築におけるコス
トの削減が実現する。
【0042】また本発明のうち第6の発明は、第3の発
明の集合住宅の構造において、前記耐震壁と、該耐震壁
と前記非耐力開口を介して前記張間方向に隣接する前記
柱との間を、伸び性能が実質的に40%以上である靭性
鋼材61等の靭性鋼材を用いて形成された境界梁51等
の接続梁により接続したので、地震力等に対して、桁行
方向においては前記複数のラーメン構面構造体の靭性に
より抵抗し、張間方向においては耐震壁の耐力により抵
抗すると共に、靭性鋼材を用いて形成された接続梁の靭
性によっても抵抗するようになる。よって、第3の発明
による効果に加えて、靭性鋼材を用いて形成した接続梁
でのエネルギー吸収能力が大きくなるため、構造体の塑
性化が抑えられ建物の健全化が確保される。また、張間
方向は、接続梁と耐震壁の混在により、ラーメン構造の
剛性に近づくので、張間方向には、このような接続梁と
耐震壁を混在させたものと、通常のラーメン構造だけか
らなるものとを混在させることができるようになり便利
である。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明による集合住宅の構造が適用さ
れた集合住宅の一例であり、その全体を模式的に示した
側断面図である。
【図2】図2は、図1のX1−Y1線断面図である。
【図3】図3は、図1のI矢視図である。
【図4】図4は、境界梁付近を示した平断面図である。
【図5】図5は、境界梁の詳細を示した平面図である。
【図6】図6は、別の形の境界梁の詳細を示した平面図
である。
【図7】図7は、本発明による集合住宅の構造が適用さ
れた集合住宅の別の一例であり、その第1ラーメン構面
構造体側を示した側面図である。
【図8】図8は、本発明による集合住宅の構造が適用さ
れた集合住宅の別の一例であり、その第1ラーメン構面
構造体側を示した側面図である。
【図9】図9は、本発明による集合住宅の構造が適用さ
れた集合住宅の別の一例であり、その第1ラーメン構面
構造体側を示した側面図である。
【図10】図10は、本発明による集合住宅の構造が適
用された集合住宅の別の一例であり、その第1ラーメン
構面構造体側を示した側面図である。
【図11】図11は、本発明による集合住宅の構造が適
用された集合住宅の別の一例であり、その第1ラーメン
構面構造体を模式的に示した斜視図である。
【図12】図12は、本発明による集合住宅の構造が適
用された集合住宅の別の一例であり、その第1ラーメン
構面構造体を模式的に示した斜視図である。
【符号の説明】
1……集合住宅 7a……側部 9……柱 10……梁、扁平梁、落下防止柵(梁) 10a……切欠き部 15……耐震壁 16……非耐力開口 20……ラーメン構面構造体、側部ラーメン構面構造体
(第1ラーメン構面構造体) 30……ラーメン構面構造体(第2ラーメン構面構造
体) 40……フロア空間 41……住戸 41a……屋内部(室内部) 41b……バルコニ部 51……接続梁(境界梁) 61……靭性鋼材 70……スラブ
フロントページの続き (72)発明者 渡辺 邦夫 千葉県千葉市美浜区中瀬1丁目9番1号 三井建設株式会社幕張事務所内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】複数層状にフロア空間が形成され、該フロ
    ア空間に、屋内部及びバルコニ部を有した住戸が設けら
    れた集合住宅において、 複数の柱及びこれら柱間を接続する複数の梁からなる側
    部ラーメン構面構造体を、前記集合住宅の側部を形成す
    る形で有し、 前記住戸の前記バルコニ部は、前記側部ラーメン構面構
    造体に隣接配置し、 前記側部ラーメン構面構造体の梁は、鉛直な板状の扁平
    梁となっており、 前記扁平梁のうち、前記バルコニ部に対応する部位に切
    欠き部を形成して構成した集合住宅の構造。
  2. 【請求項2】前記扁平梁は、前記バルコニ部に対する落
    下防止柵を形成していることを特徴とする請求項1記載
    の集合住宅の構造。
  3. 【請求項3】上下方向にスラブが複数層状に形成され、
    これら上下に隣接するスラブ間にフロア空間がそれぞれ
    形成された集合住宅において、 桁行方向に伸延する形で互いに平行に配置された、複数
    の柱及びこれら柱間を接続する複数の梁からなるラーメ
    ン構面構造体を複数有し、 前記複数のラーメン構面構造体のうち少なくとも1つの
    ラーメン構面構造体は、前記集合住宅の側部を形成する
    側部ラーメン構面構造体となっており、 前記各スラブは、前記複数のラーメン構面構造体間で、
    これらラーメン構面構造体の、張間方向に対応した前記
    梁間にそれぞれ配置されており、 前記側部ラーメン構面構造体及び、これと前記張間方向
    に隣接するラーメン構面構造体間で、これらラーメン構
    面構造体の、前記張間方向に対応した前記柱間に、前記
    張間方向に伸延する耐震壁を、少なくとも前記側部ラー
    メン構面構造体の前記柱との間に非耐力開口を形成する
    形で設置し、 前記各フロア空間に、複数の住戸を、前記側部ラーメン
    構面構造体に隣接し、かつこれに沿った形で、前記桁行
    方向に配列して設け、 前記各住戸は屋内部及びバルコニ部を有し、 前記バルコニ部は、前記側部ラーメン構面構造体に隣接
    し、かつこの側部ラーメン構面構造体と前記耐震壁との
    間に形成された前記非耐力開口に対して前記桁行方向に
    対応した形で配置して構成した集合住宅の構造。
  4. 【請求項4】前記バルコニ部が設けられている側の前記
    側部ラーメン構面構造体の梁は、鉛直な板状の扁平梁と
    なっており、 前記扁平梁のうち、前記バルコニ部に対応する部位に切
    欠き部を形成したことを特徴とする請求項3記載の集合
    住宅の構造。
  5. 【請求項5】前記扁平梁は、前記バルコニ部に対する落
    下防止柵を形成する形で、該扁平梁に対応配置された前
    記スラブから、その上方に突出していることを特徴とす
    る請求項4記載の集合住宅の構造。
  6. 【請求項6】前記耐震壁と、該耐震壁と前記非耐力開口
    を介して前記張間方向に隣接する前記柱との間を、伸び
    性能が実質的に40%以上である靭性鋼材を用いて形成
    された接続梁により接続したことを特徴とする請求項3
    記載の集合住宅の構造。
JP10530597A 1997-04-08 1997-04-08 集合住宅の構造 Pending JPH10280523A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2021032034A (ja) * 2019-08-29 2021-03-01 株式会社竹中工務店 建物

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