JPH1027937A - 面発光型半導体レーザ装置およびその製造方法 - Google Patents

面発光型半導体レーザ装置およびその製造方法

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JPH1027937A
JPH1027937A JP8180932A JP18093296A JPH1027937A JP H1027937 A JPH1027937 A JP H1027937A JP 8180932 A JP8180932 A JP 8180932A JP 18093296 A JP18093296 A JP 18093296A JP H1027937 A JPH1027937 A JP H1027937A
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伸明 植木
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秀生 中山
Hiroki Otoma
広己 乙間
Masachika Yamamoto
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 光出力特性に特段の影響を与えることなく、
横モードを安定させながら、偏波面を安定に維持するこ
とのできる、面発光型半導体レーザを提供する。 【解決手段】 本発明の第1の特徴は、半導体基板1上
で活性層4が上部及び下部の半導体多層反射膜2、7に
より挟まれ、少なくとも前記上部半導体多層反射膜7を
加工してなる2組の対称面をもつ半導体柱を有し、基板
と垂直方向に光を放出する面発光型半導体レーザ装置に
おいて、前記半導体柱の前記2組の対称面における電流
および光閉じこめの方法が、互いに異なるように構成さ
れ、出射光に対する反射率が互いに異なるように構成し
たことにある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光情報処理、光通
信あるいは光を用いた画像形成装置の光源として用いら
れる面発光型半導体レーザ装置及びその製造方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】基板に対して垂直方向に、共振器が形成
された面発光型半導体レーザにおいては、水平方向の構
造的な対称性から偏波面の方向が一意的に決まらないと
いう問題があった。また、プロセス上のむらのため構造
的な非対称性が発生して素子間での偏波面の方向にばら
つきを生じたり、あるいは同一の素子においても環境温
度や注入電流量の変化により、偏波面の方向が時間的に
変動するという問題があった。
【0003】これに対し、発光面の点対称性をなくすこ
と、具体的には発光面の断面形状を矩形若しくは楕円形
状にすることで、偏波面の制御を行うようにした面発光
型半導体レーザも提案されている(特開平4ー1441
83)。この半導体レーザは、図14(a)および(b)に示
すように、光共振器の断面形状を楕円形にし、偏波面を
特定の方向に規定する。この面発光型半導体レーザは、
n型GaAs基板101上にn型下部反射膜102、n
型Al0.4Ga0.6Asスぺーサ層103、GaAs活性
層104、p型Al0.4Ga0.6Asスぺーサ層105
と、 p型Al0.3Ga0.7As電流通路層106と、 p
型Al0.1Ga0.9Asコンタクト層107との各層が順
次積層されており、活性層の周囲はp型Al0.5Ga0.5
As埋めこみ層108及びn型Al0.5Ga0.5As埋め
こみ層109により埋めこまれている。誘電体多層膜か
らなる上部反射膜110はGaAs活性層104を覆う
ように形成されており、同時に成膜された誘電体多層膜
の一部は電流ブロック層114として使用される。n型
電極111は、n型GaAs基板101の裏面に形成さ
れている。また、p側電極112は、p型Al0.1Ga
0.9Asコンタクト層107の上部、電流ブロック層1
14の上部、上部反射膜110の周りに形成される。レ
ーザ光113はn型GaAs基板101に対して垂直方
向に、上部反射膜110を透過して出射される。図14
(b)から分かるように、レーザ出射面側からみた光共
振器の断面形状は楕円型をしており、点線で示すような
2組の対称面115、116を持っている。このように
光共振器をレーザ光の出射方向からみたとき、長軸及び
短軸を持つようにしたことで、この2軸方向の屈折率分
布に差を設け、偏波面の方向を任意の1方向、すなわち
長軸115に平行な方向に直線偏光したレーザ光を得る
ことが出来たとしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながらこのよう
な構造の面発光型レーザを製造するに際しては結晶再成
長を必要とするなど複雑で手間がかかり、素子の歩留ま
りや信頼性に影響が懸念される。又、活性領域と上部反
射膜とは正確な位置合わせが必要であり、ずれると発振
特性が低下するという問題がある。この問題を避けるた
め上部反射膜の面積を活性領域に比較して大きくするこ
とが考えられる。しかしながらその場合コンタクト層の
面積を更に広くする必要があり、活性層への均一な電流
注入が難しくなリ、レーザ特性を劣化するおそれがあ
る。
【0005】本発明は、前記実情に鑑みてなされたもの
で、製造が容易で再現性が高くかつレーザ特性を劣化さ
せることなく偏波面制御を行うことのできる、面発光型
半導体レーザを提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】そこで本発明の第1の特
徴は、半導体基板上で活性層が上部及び下部の半導体多
層反射膜により挟まれ、少なくとも前記上部半導体多層
反射膜を加工してなる2組の対称面をもつ半導体柱を有
し、基板と垂直方向に光を放出する面発光型半導体レー
ザ装置において、前記半導体柱の前記2組の対称面にお
ける電流および光閉じこめの方法が、互いに異なるよう
に構成されていることにある。
【0007】本発明の第2の特徴は、半導体基板上で活
性層が上部及び下部の半導体多層反射膜により挟まれ、
少なくとも前記上部半導体多層反射膜を加工してなる2
組の対称面をもつ半導体柱を有し、基板と垂直方向に光
を放出する面発光型半導体レーザ装置において、前記半
導体柱の前記2組の対称面における対称軸方向の反射率
分布が、互いに異なるように構成されていることにあ
る。
【0008】ここで反射率分布としたが、反射率分布ま
たは屈折率分布が異なるようにすれば良い。
【0009】本発明の第3の特徴は、半導体基板上に下
部半導体多層反射膜と、下部スぺーサ層と、活性層と、
上部スペーサ層と、上部多半導体多層反射膜とを順次積
層すると共に、前記下部スペーサ層あるいは上部スペー
サ層と活性層との間にアルミニウム砒素層若しくはアル
ミニウムガリウム砒素層からなる挿入層を介在させるよ
うに積層する積層工程と、前記挿入層を断面に露呈せし
めるように、少なくとも前記上部半導体多層反射膜の一
部を選択的に除去し、ストライプ型のメサ構造を形成す
る工程と、前記ストライプ型メサ構造の底部から不純物
元素を拡散させることにより前記活性層の一部を無秩序
化する工程と、前記ストライプ型メサ構造の無秩序化さ
れた面に垂直な方向に前記ストライプ型メサ構造の一部
を除去するように切断して半導体柱を形成する工程と、
前記半導体柱側面から露呈する挿入層を選択的にエッチ
ング除去する工程を含むことにある。
【0010】本発明の第4の特徴は、半導体基板上に下
部半導体多層反射膜と、下部スぺーサ層と、活性層と、
上部スペーサ層と、上部多半導体多層反射膜とを順次積
層すると共に、前記下部スペーサ層あるいは上部スペー
サ層と活性層との間にアルミニウム砒素層若しくはアル
ミニウムガリウム砒素層からなる挿入層を介在させるよ
うに積層する積層工程と、前記挿入層を断面に露呈せし
めるように、少なくとも前記上部半導体多層反射膜の一
部を選択的に除去し、ストライプ型のメサ構造を形成す
る工程と、前記ストライプ型メサ構造の底部から不純物
元素を拡散させることにより前記活性層の一部を無秩序
化する工程と、前記ストライプ型メサ構造の無秩序化さ
れた面に垂直な方向に前記ストライプ型メサ構造の一部
を除去するように切断して半導体柱を形成する工程と、
前記半導体柱側面から露呈する挿入層を選択的に酸化す
る工程を含むことにある。
【0011】本発明の第5の特徴は、半導体基板上に下
部半導体多層反射膜と、下部スぺーサ層と、活性層と、
上部スペーサ層と、上部多半導体多層反射膜とを順次積
層すると共に、前記下部スペーサ層および上部スペーサ
層と活性層との間にアルミニウム砒素層若しくはアルミ
ニウムガリウム砒素層からなる挿入層を介在させるよう
に積層する積層工程と、前記挿入層を共に断面に露呈せ
しめるように、少なくとも前記下部スペーサ層表面まで
前記各層を上方から順次選択的に除去し、ストライプ型
のメサ構造を形成する工程と、前記ストライプ型メサ構
造の底部から不純物元素を拡散させることにより前記活
性層の一部を無秩序化する工程と、前記ストライプ型メ
サ構造の無秩序化された面に垂直な方向に前記ストライ
プ型メサ構造の一部を除去するように切断して半導体柱
を形成する工程と、前記半導体柱側面から露呈する挿入
層を選択的にエッチング除去する工程を含むことにあ
る。
【0012】本発明の第6の特徴は、半導体基板上に下
部半導体多層反射膜と、下部スぺーサ層と、活性層と、
上部スペーサ層と、上部多半導体多層反射膜とを順次積
層すると共に、前記下部スペーサ層および上部スペーサ
層と活性層との間にアルミニウム砒素層若しくはアルミ
ニウムガリウム砒素層からなる挿入層を介在させるよう
に積層する積層工程と、前記挿入層を共に断面に露呈せ
しめるように、少なくとも前記下部スペーサ層表面まで
前記各層を上方から順次選択的に除去し、ストライプ型
のメサ構造を形成する工程と、前記ストライプ型メサ構
造の底部から不純物元素を拡散させることにより前記活
性層の一部を無秩序化する工程と、前記ストライプ型メ
サ構造の無秩序化された面に垂直な方向に前記ストライ
プ型メサ構造の一部を除去するように切断して半導体柱
を形成する工程と、前記半導体柱側面から露呈する挿入
層を選択的に酸化する工程を含むことにある。
【0013】本発明の第7の特徴は、半導体基板上に下
部半導体多層反射膜と、下部スぺーサ層と、活性層と、
上部スペーサ層と、上部多半導体多層反射膜とを順次積
層すると共に、前記下部スペーサ層あるいは上部スペー
サ層と活性層との間にアルミニウム砒素層若しくはアル
ミニウムガリウム砒素層からなる挿入層を介在させるよ
うに積層する積層工程と、前記挿入層を断面に露呈せし
めるように、少なくとも前記上部半導体多層反射膜の一
部を選択的に除去し、ストライプ型のメサ構造を形成す
る工程と、前記ストライプ型メサ構造のストライプに沿
った側面に露呈する前記挿入層を選択的にエッチングす
る工程と、前記ストライプ型メサ構造の前記ストライプ
面に垂直な方向に前記ストライプ型メサ構造の一部を除
去するように切断して半導体柱を形成する工程と、前記
半導体柱側面から露呈する挿入層を選択的に酸化する工
程を含むことにある。
【0014】本発明の第8の特徴は、半導体基板上に下
部半導体多層反射膜と、下部スぺーサ層と、活性層と、
上部スペーサ層と、上部多半導体多層反射膜とを順次積
層すると共に、前記下部スペーサ層および上部スペーサ
層と活性層との間にアルミニウム砒素層若しくはアルミ
ニウムガリウム砒素層からなる挿入層を介在させるよう
に積層する積層工程と、前記挿入層を共に断面に露呈せ
しめるように、少なくとも前記下部スペーサ層表面まで
前記各層を上方から順次選択的に除去し、ストライプ型
のメサ構造を形成する工程と、前記ストライプ型メサ構
造のストライプに沿った側面に露呈する前記挿入層を選
択的にエッチングする工程と、前記ストライプ型メサ構
造の前記ストライプ面に垂直な方向に前記ストライプ型
メサ構造の一部を除去するように切断して半導体柱を形
成する工程と、前記半導体柱側面から露呈する挿入層を
選択的に酸化する工程を含むことにある。
【0015】本発明の第9の特徴は、半導体基板上に下
部半導体多層反射膜と、下部スぺーサ層と、活性層と、
上部スペーサ層と、上部多半導体多層反射膜とを順次積
層する積層工程と、少なくとも前記上部半導体多層反射
膜の一部を選択的に除去し、ストライプ型のメサ構造を
形成する工程と、前記ストライプ型メサ構造のストライ
プに沿った側面に露呈する前記活性層に第1の不純物元
素を拡散させる第1の拡散工程と、前記ストライプ型メ
サ構造の一部を除去するように切断して半導体柱を形成
する工程と、前記ストライプ型メサ構造の前記ストライ
プ面に垂直な方向に前記半導体柱側面から第2の不純物
元素を拡散させる第2の拡散工程とを含み、前記第1お
よび第2の拡散工程は、不純物の種類または濃度または
その拡散長が各対称軸方向で互いに異なるように設定さ
れていることにある。
【0016】本発明によれば、半導体基板に対して垂直
な方向からみた光共振器の断面形状が仮想的な2つの対
称軸をもち、各々の方向の電流および光閉じこめの方法
を異なるようにしたことで、それぞれの軸方向で反射率
分布若しくは屈折率分布が異なるようにしているため、
より反射率差若しくは屈折率差の小さい方向に偏波面を
安定化させることができる。またその方法は簡便で再現
性が高く、レーザ特性を劣化させるおそれもない。
【0017】また、光偏波面を制御するために反射率を
変化させる部位をメサ構造と一致させるのではなく、メ
サ部よりも内側に設け、高効率の電流狭窄のために供す
ると共に、発生する熱を比較的体積の大きいメサ構造部
に放熱するようにしているため、横モードを安定させな
がら、偏波面を制御し、しきい値電流の低減をはかると
ともに、熱による光出力特性の劣化を防ぐことができ
る。
【0018】
【実施例】以下、本発明について、図面を参照しつつ説
明する。
【0019】図1(a)(b)および(c)は本発明の
第1の実施例の面発光型半導体レーザ装置の上面図、そ
のA−A’断面図およびそのB−B’断面図である。
【0020】この面発光型半導体レーザ装置は、n型ガ
リウムヒ素(GaAs)基板1上に形成されたn型Al
0.9Ga0.1As/Al0.3Ga0.7As下部半導体多層反
射膜2と、アンドープのAl0.6Ga0.4Asからなる下
部スペーサ層3と、この下部スペーサ層3上に形成され
たアンドープのAl0.11Ga0.89量子井戸層とアンドー
プのAl0.3Ga0.7As障壁層とからなる量子井戸活性
層4と、アンドープのAl0.6Ga0.4Asからなる上部
スペーサ層5と、p型Al0.9Ga0.1As/Al0.3
0.7As上部半導体多層反射膜7と、p型GaAsコ
ンタクト層8が順次積層せしめられ、上部スペーサ層5
が露呈する深さまで、上部半導体多層反射膜7とp型G
aAsコンタクト層8のみが発光領域の上方を除いてエ
ッチング除去され、角柱状の光制御領域9が形成されて
いる。そしてここで上部半導体多層反射膜7の最下層に
挿入層としてのp型のAlAs層6が介在せしめられて
いる。そしてこの角柱状の光制御領域9の側面に露出し
たAlAs層6は一方の面が選択酸化技術を用いて角柱
の内方に選択的に酸化せしめられ、酸化領域14により
電流狭窄がなされ、もう一方の対称面は不純物拡散を用
いた無秩序化により混晶化領域13を形成し電流狭窄が
なされており、これら酸化領域14および混晶化領域1
3に囲まれた領域が電流通路10を構成する。そして表
面にはCr/Auからなるp側電極11が環状をなすよ
うに形成されるとともに、基板裏面にはAu−Ge/A
uからなるn側電極12が形成されている。
【0021】ここでn型下部半導体多層反射膜2は、n
型Al0.9Ga0.1As層とn型Al0.7Ga0.3AsGa
As層とをそれぞれ膜厚λ/(4nr)(λ:発振波
長,nr:屈折率)で約40.5周期積層することによ
って形成されたもので、シリコン濃度は 2×1018
ー3である。下部スペーサ層3は、アンドープのAl
0.6Ga0.4As層から構成され、また、量子井戸活性層
4は、 アンドープのAl0.11Ga0.89量子井戸層(膜
厚8nm×3)とアンドープのAl0.3Ga0.7As障壁
層(膜厚5nm×4)との組み合わせ、上部スペーサ層
5は アンドープAl0.6Ga0.4Asから構成されてお
り、膜厚は全体でλ/nrの整数倍とする。p型のAl
As層6、は膜厚λ/(4nr)で、カーボン濃度は 3
×1018cmー3である。また、上部半導体多層反射膜7
は、 p型Al0.9Ga0.1As層とp型Al0 .7Ga0.3
AsGaAs層とをそれぞれ膜厚 λ/(4nr)(λ:
発振波長,nr:屈折率)で交互に30周期積層するこ
とによって形成されたもので、カーボン濃度は3×10
18cmー3である。最後にp型コンタクト層8は膜厚5n
mで、カーボン濃度は1×1020cmー3である。上部半
導体多層反射膜7の周期数を下部半導体多層反射膜2の
周期数よりも少なくしているのは、反射率に差をつけて
出射光を基板上面から取り出すためである。ドーパント
の種類についてはここで用いたものに限定されることな
く、n型であればセレン、p型であれば亜鉛やマグネシ
ウムなどを用いることも可能である。周期については光
の取り出し方向を基板表面側、裏面側のいずれかに取る
かで決定され、周期が増えるにつれて反射率は高くな
る。さらにまた、半導体多層反射膜中には Al0.9
0.1As層とAl0.7Ga0.3As層との間にその中間
のアルミニウム組成比を有するいわゆる中間層を挟んで
いる。なお前記実施例ではAlAs層6を選択酸化する
ことによりメサ構造部9の側面から酸化膜を形成するこ
とにより電流狭窄を行うようにしたが、選択エッチング
により空隙を形成するようにしてもよい。またもう一方
の側面はシリコンあるいはゲルマニウムなどの不純物の
拡散により周囲の半導体層との間で混晶化を生ぜしめる
ことで電流狭窄および光閉じ込めがなされている。
【0022】このようにして、対称軸方向の内一方で
は、AlAs層の選択酸化あるいは、選択エッチングに
より空隙を形成し、他方では不純物元素の拡散により混
晶を形成し、電流通路10を規定するようにしている。
【0023】ここでは、発振波長λ:780nmのレー
ザ光を取り出すように設計した。
【0024】この構成によれば、角柱状の光制御領域9
の内部におけるキャリアの通過経路が、2組の対称面方
向から狭められると共に光の閉じ込めも行われる。また
2組の対称面方向で反射率分布若しくは屈折率分布に差
を生じるため、より反射率差若しくは屈折率差の小さい
対称面側に出射光の偏波面が安定化される。さらに角柱
状の光制御領域9の体積は利得を生じる領域に比べては
るかに大きいので、放熱特性も十分に良好であり、光出
力が増大しても偏波面を安定に維持し続けることが可能
となる。
【0025】次に、この面発光型半導体レーザ装置の製
造工程について説明する。
【0026】まず、図2に示すように、有機金属気相成
長(MOCVD)法により、n型ガリウムヒ素(GaA
s)(100)基板1上に、n型Al0.9Ga0.1As/
Al0.7Ga0.3As下部半導体多層反射膜2と、アンド
ープのAl0.6Ga0.4Asからなる下部スペーサ層3
と、アンドープのAl0.11Ga0.89量子井戸層とアンド
ープのAl0.3Ga0.7As障壁層とからなる量子井戸活
性層4と、アンドープのAl0.6Ga0.4Asからなる上
部スペーサ層5と、p型Al0.9Ga0.1As/Al0.7
Ga0.3As上部半導体多層反射膜7と、p型GaAs
コンタクト層8とを順次積層する。そして基板を成長室
から取出し、酸化シリコン膜あるいは窒化シリコン膜な
どの絶縁膜21を形成しフォトリソグラフィ技術によ
り、図3に示すように、幅6μmのストライプ状のレジ
ストマスク22を形成する。ここでこのストライプの方
向は<01ー1>方向若しくは<011>方向となるよ
うに合わせる。
【0027】そしてさらに、図4に示すように、このレ
ジストマスク22および絶縁膜21をマスクとして、
SiCl4ガスを用いた反応性イオンエッチングによ
り、AlAs層6が露出せしめられる深さまで半導体層
をエッチング除去して、光制御領域9の1組の側面を含
むストライプ状のメサ構造部を形成する。
【0028】続いて図5に示すように電子ビーム蒸着法
により拡散源となるシリコン23を基板上面に約5nm
堆積させ、この基板を石英アンプルに砒素粒と共に封入
し、850℃で2〜8時間の熱処理を行う。これにより
拡散源の直下およびメサ構造部側方の半導体多層反射膜
7、AlAs層6、上部スペーサ層5、量子井戸活性層
4の半導体膜間で不純物の拡散により誘起された無秩序
化を生じ、図6に示すようにこの部分が周囲の領域に対
してエネルギーバンドギャップの高い混晶化領域13と
なる。
【0029】ここで再びフォトリソグラフィ技術により
絶縁膜21を長さ10μmとなるように成形し、このマ
スクを用いて SiCl4ガスを用いた反応性イオンエッ
チングにより、AlAs層6が露出せしめられる深さま
で半導体層をエッチング除去して、図7にB−B’断面
図を示すように光制御領域9のもう1組の側面を成形し
角柱状のメサ構造部を形成する。
【0030】続いてこの基板を、高温の水蒸気を充満さ
せた石英管内で基板を400℃に加熱し、約10分間の
熱処理を行うことにより露出したAlAs層6が外側断
面から徐々に酸化され、酸化膜6sが形成され、図8に
示すように、最終的には酸化されずに残った領域が6μ
m×6μm程度の正方形形状となる。なお、ここで熱処
理による酸化に代えて、硫酸過酸化水素溶液(H2
4:H22:H2O=1:1:5)中に約30秒間浸す
ようにしても良く、これにより、AlAs層6はいわゆ
るサイドエッチングにより外側断面から選択的に除去さ
れる。
【0031】この後メサ構造上面の絶縁膜21をバッフ
ァード弗酸により除去してから、フォトリソグラフィ技
術により、図9および図10に示すように、メサ構造上
面には環状のp側電極11を形成し、基板裏面には全面
にn側電極12を形成して、図1に示した本発明にかか
る第1の実施例の面発光型半導体レーザ装置が完成す
る。ここで図9はB−B’断面図、図10はA−A’断
面図である。
【0032】なお、前記実施例では、上部スペーサ層5
と上部半導体多層反射膜7との間にAlAs層6を介在
させるようにしたが、下部スペーサ層3と下部半導体多
層反射膜2との間にAlAs層6を介在させるようにし
てもよく、また両方に介在させる様にしても良い。この
ように両側に設ける様にすれば、活性層の上下両方向で
電流狭窄を行う事ができるため、活性領域へのより効率
的な電流注入が可能となり、一層しきい値電流を低減す
ることができる。ただこの場合は、下部スペーサ層3の
下に位置するAlAs層6断面が露呈する深さまで半導
体層をエッチング除去する必要がある。
【0033】また、前記実施例では、不純物拡散を用い
た混晶化と、酸化またはエッチングとにより電流通路を
規定するようにしたが、1組側は選択酸化、もう1組の
側はエッチング除去により電流通路を規定するようにし
ても良い。
【0034】さらにまた、前記実施例では最終的な電流
通路の大きさを6μm平方とする場合について述べた
が、これに限定されることなく、横モードが安定化され
る大きさになるように設計すればよい。一般に面発光レ
ーザの横モードは出射口での形が10μm以下の場合、
0次基本モードで発振するとされているから、熱処理条
件あるいはエッチング時間の制御により所望の値とする
ことが肝要である。またここでは電流通路が正方形に近
い形状になる場合について述べたが、これに限定される
ことなく、どちらか一方の方向に長い矩形とすることも
偏波面の安定化には好ましい。
【0035】なお、前記実施例では各半導体層は有機金
属気相成長法で形成したが、これに限定されることなく
分子線エピタキシー(MBE)法などによっても良い。
【0036】また、半導体柱形成のためのマスクとして
用いる絶縁膜についても、酸化シリコン膜に限定される
ことなく窒化シリコン膜など他の材料を用いても良い。
【0037】さらにまた、前記実施例ではAlAs層6
を選択的に除去するためのエッチングに硫酸過酸化水素
水溶液を用いたがAl組成比に対するエッチングレート
の選択性が高いものが望ましく、Al組成比が高くなる
につれてエッチングレートが急激に増大する硫酸過酸化
水素水溶液は最適である。また他のエッチャントとして
は水酸化アンモニウム過酸化水素水溶液などを用いても
良い。
【0038】さらにまた、前記実施例では電流通路をな
す領域の2組の対称面がそれぞれ<011>方向および
<01ー1>方向となるようにしたが、これに限定され
ることなく、最終的な電流通路が基板に水平な方向に対
して2組の対称面をもつようにすればよく、<011>
方向に対して任意の角度をなすように設定しても何等問
題はない。ただし通常用いられる円形の活性領域を有す
る面発光レーザにおいては,TEモードの方向により規
定される偏波面の方向が<01ー1>方向、あるいは<
011>方向となる確率が高い事が知られているから、
一方の対称面の方向を<01ー1>方向、あるいは<0
11>方向としておけばより効果的に偏波面を安定化さ
せることができる。
【0039】また、前記実施例ではAlAs層の選択酸
化の際、加熱する温度を400℃とした場合について説
明したが、これに限定されることなく、最終的な電流通
路の大きさが所望の値となるよう制御できる条件であれ
ばよい。温度をあげると酸化速度が上昇し、短時間で所
望の酸化領域を警世する事ができるが、400℃程度が
もっとも制御しやすい温度であった。
【0040】また、半導体柱形成のためのエッチングに
際しては、ウエットエッチングの場合、上層と下層でエ
ッチング液にさらされる時間が異なることから、半導体
柱の底部に向かうにつれて面積が広がるいわゆるテーパ
形状が形成され、直径の小さな半導体柱が作りにくいと
いう問題があるが、ドライエッチングの場合、反応性イ
オンビームエッチング(RIBE)法や反応性イオンエ
ッチング(RIE)法を用いれば、半導体柱の側壁が、
垂直あるいはアンダーカット形状をとるようにすること
もでき、直径の小さな半導体柱も容易に形成することが
できる。このとき、エッチングガスとしては Cl2、B
Cl3、SiCl4 あるいはArとCl2の混合ガス等が
用いられる。
【0041】このようにして作製された面発光型半導体
レーザ装置の動作は、以下に示すごとくである。ここ
で、p型GaAsコンタクト層8およびp型上部半導体
多層反射膜7は発光領域の上方を除いてエッチング除去
され、かつ、挿入層6が外側から選択的に酸化されて酸
化膜6Sとなり、p側電極から注入されたキャリアの通
路はこの半導体柱である光制御領域9内において酸化膜
6s(酸化領域13)および混晶化領域14で規定され
ている。そして、量子井戸層に注入されたキャリアは電
子−正孔再結合により光を放出し、この光は上部と下部
の半導体多層反射膜によって反射され、利得が損失を上
回ったところでレーザ発振を生ずる。レーザ光は基板表
面に設けられた電極の窓部から出射される。
【0042】次に本発明の第2の実施例の面発光型半導
体レーザ装置およびその製造方法について、図面を参照
しつつ説明する。
【0043】前記第1の実施例では、p側電極11とn
側電極12とは反対側の面に形成したが、同一面側に形
成してもよく、これにより、駆動回路などと集積化する
に適した構造であるといえる。この場合は、図11に示
すように、下部半導体多層反射膜32が露呈せしめられ
る深さまで選択的に除去せしめられ角柱状の光制御領域
39が形成されている。そしてその外側に所定の間隔を
隔てて、環状をなすようにn側電極42が形成されてい
る。
【0044】すなわち、半絶縁性のガリウムヒ素(Ga
As)基板31上に形成されたn型Al0.9Ga0.1As
/Al0.3Ga0.7As下部半導体多層反射膜32と、ア
ンドープのAl0.6Ga0.4Asからなる下部スペーサ層
33と、この下部スペーサ層33上に形成されたアンド
ープのAl0.11Ga0.89量子井戸層とアンドープのAl
0.3Ga0.7As障壁層とからなる量子井戸活性層34
と、アンドープのAl0. 6Ga0.4Asからなる上部スペ
ーサ層35と、p型Al0.9Ga0.1As/Al0. 3Ga
0.7As上部半導体多層反射膜37と、p型GaAsコ
ンタクト層38が順次積層せしめられ、上部スペーサ層
35が露呈する深さまで、上部半導体多層反射膜37と
p型GaAsコンタクト層38のみが発光領域の上方を
除いてエッチング除去され、角柱状の光制御領域39が
形成されている。そしてここで上部半導体多層反射膜3
7の最下層に挿入層としてのp型のAlAs層36が介
在せしめられている。そしてこのp型のAlAs層36
の露呈断面が選択酸化により角柱の内方に選択的に酸化
せしめられ、酸化膜36sを形成している。そしてこの
酸化膜6sで囲まれた角柱状の領域が電流通路40を構
成する。そして角柱状の光制御領域39表面にはCr/
Auからなるp側電極41が形成されるとともに、その
外側表面には環状をなすようにAu−Ge/Auからな
るn側電極42が形成されている。
【0045】次に本発明の第3の実施例として、横方向
電流注入型の半導体レーザに適用した例について説明す
る。
【0046】図12に示すように、上部半導体多層反射
膜57から上部スペーサ層55の一部の深さに到達する
まで除去され角柱状の光制御領域59が形成されてい
る。そして、シリコンの注入による混晶化領域63によ
って1組の対称軸方向の面を規定するとともに、上部半
導体多層反射膜57と上部スペーサ層55との間にはA
lAs層56が介在せしめられ、断面から選択的に酸化
されて酸化領域64を3形成し、電流通路60を規定し
ている。そして角柱状の光制御領域59の外側に所定の
間隔を隔てて、環状をなすように上部スペーサ層55上
にp側電極61が形成され、またn型ガリウムヒ素(G
aAs)基板51の裏面側にn側電極62が形成されて
いる。
【0047】すなわち、n型のガリウムヒ素(GaA
s)基板51上に形成されたn型Al0.9Ga0.1As/
Al0.3Ga0.7As下部半導体多層反射膜52と、アン
ドープのAl0.6Ga0.4Asからなる下部スペーサ層5
3と、この下部スペーサ層53上に形成されたアンドー
プのAl0.11Ga0.89量子井戸層とアンドープのAl0.
3Ga0.7As障壁層とからなる量子井戸活性層54と、
アンドープの Al0.6Ga0.4Asからなる上部スペー
サ層55と、p型Al0.9Ga0.1As/Al0.3Ga0.7
As上部半導体多層反射膜57とが順次積層せしめら
れ、 上部スペーサ層55の一部の深さまで、上部半導
体多層反射膜57と共に発光領域の上方を除いてエッチ
ング除去され、角柱状の光制御領域59が形成されてい
る。そしてここで上部半導体多層反射膜57の最下層に
挿入層としてのp型のAlAs層56が介在せしめられ
ている。そしてこのp型のAlAs層56の露呈断面が
選択酸化により角柱の内方に選択的に酸化せしめられ、
酸化膜56sを形成している。そしてまたもう一方の面
ではシリコンの注入による混晶化領域63が形成され、
この酸化膜56sによる酸化領域64角柱状の領域が電
流通路60を構成する。
【0048】そして角柱状の光制御領域59の外側表面
には環状をなすようにCr/Auからなるp側電極61
が形成されるとともに、基板の裏面側にはAu−Ge/
Auからなるn側電極62が形成されている。
【0049】この構造ではメサ構造部が電流通路となっ
ていないため、素子抵抗を大幅に低減する事ができる。
【0050】なお、前記実施例では上部半導体多層反射
膜をp型とし、下部半導体多層反射膜をn型としたが、
これに限定されることなく導電型を反対にすることも可
能である。一般にp型層はn型層に比べバンド不連続に
起因する素子抵抗の増大が懸念されるため、層数が増え
ることはレーザ特性を劣化させる要因となり好ましくな
い。前記実施例では出射光を基板上面から取り出す関係
から、上部半導体多層反射膜の方が下部半導体多層反射
膜に比べ層数が少ない。このため上部半導体多層反射膜
の導電型をp型としたが、逆に出射光を基板裏面から取
り出す場合には、層数の多い上部半導体多層反射膜の導
電型をn型とするのが望ましい。別の観点からみれば、
素子抵抗は面積に反比例するので、柱状に加工する上部
半導体多層反射膜は素子抵抗を増大させる要因となる。
従って同じ面積ならp型層よりも素子抵抗を小さくする
ことのできるn型層を上部半導体多層反射膜とすること
は好ましいとも考えられる。光の取り出し方向や導電型
による素子抵抗の違いを勘案しながら、総合的な見地か
ら導電型を決める必要がある。
【0051】また、本発明の第4の実施例として、各対
称軸方向毎に異なる条件で、不純物拡散を行うことによ
り、不純物の種類または濃度またはその拡散長が各対称
軸方向で互いに異なるように設定された第1および第2
の混晶化領域73、74で電流通路70を囲むようにし
てもい。ここで他の領域については図1に示した前記第
1の実施例と同様に形成すればよいが、この場合は選択
酸化も選択エッチングも不要であるため、GaAs層を
介在させる必要はなく、材料の選択が自由となる。
【0052】なお、前記実施例では、量子井戸活性層を
構成する材料としてGaAs/AlGaAs系半導体を
用いたが、これに限定されることなく、例えば量子井戸
活性層にGaAs/InGaAs系あるいは、InP/
InGaAsP系半導体を用いることも可能である。こ
れらの量子井戸層からの発光波長はGaAs基板に対し
て透過であるから、この場合基板裏面から出射光を取り
出すのが容易であリ、プロセス上の手間を省く事ができ
る。なお、本発明の構成要件を満足する範囲内で他の方
法によっても実現可能であることはいうまでもない。例
えば実施例では電流経路を光出射側に設けたが、その反
対側に設けても、反射率に変化を与える事ができるので
同様の効果を得る事が可能である。
【0053】
【発明の効果】以上説明してきたように、本発明によれ
ば、結晶再成長など再現性を得るのが難しい工程や精度
の要求される位置合せが不要であり、仮想的な2つの軸
方向に異なる反射率分布を生じさせることが出来、製造
が容易で、出射の偏波面をその安定化させることが出
来、これらの素子を同一基板上に集積化した際、すべて
の素子の偏波面をばらつきなく一方向に揃える事ができ
る。また注入電流を増加しても、光透過領域の形に比べ
てメサ構造部の径を十分に大きくする事ができるため発
熱を抑制し、広い出力範囲にわたって光出力特性を劣化
させることなく偏波面を安定化することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例の面発光型半導体レーザ
装置を示す図
【図2】同半導体レーザ装置の製造工程図
【図3】同半導体レーザ装置の製造工程図
【図4】同半導体レーザ装置の製造工程図
【図5】同半導体レーザ装置の製造工程図
【図6】同半導体レーザ装置の製造工程図
【図7】同半導体レーザ装置の製造工程図
【図8】同半導体レーザ装置の製造工程図
【図9】同半導体レーザ装置の製造工程図
【図10】同半導体レーザ装置の製造工程図
【図11】本発明の第2の実施例の面発光型半導体レー
ザ装置を示す図
【図12】本発明の第3の実施例の面発光型半導体レー
ザ装置を示す図
【図13】本発明の第4の実施例の面発光型半導体レー
ザ装置を示す図
【図14】従来例の半導体レーザ装置を示す図
【符号の説明】
1 n型ガリウムひ素(GaAs)基板 2 n型下部半導体多層反射膜 3 n型下部スペーサ層 4 量子井戸活性層 5 p型上部スぺーサ層 6 P型AlAs層 6s 酸化膜 7 p型上部半導体多層反射膜 8 p型GaAsコンタクト層 9 光制御領域 10 電流通路 11 p側電極 12 n側電極 13 混晶化領域 14 酸化領域 21 絶縁膜 22 フォトレジスト 31 半絶縁性ガリウムひ素(GaAs)基板 32 n型下部半導体多層反射膜 33 n型下部スペーサ層 34 量子井戸活性層 35 p型上部スぺーサ層 36 P型AlAs層 37 p型上部半導体多層反射膜 38 p型GaAsコンタクト層 39 光制御領域 40 電流通路 41 p側電極 42 n側電極 43 混晶化領域 44 酸化領域 51 n型ガリウムひ素(GaAs)基板 52 n型下部半導体多層反射膜 53 n型下部スペーサ層 54 量子井戸活性層 55 p型上部スぺーサ層 56 P型AlAs層 57 p型上部半導体多層反射膜 58 p型GaAsコンタクト層 59 光制御領域 60 電流通路 61 p側電極 62 n側電極 63 混晶化領域 64 酸化領域 70 電流通路 71 p側電極 72 n側電極 73 第1の混晶化領域 74 第2の混晶化領域
フロントページの続き (72)発明者 山本 将央 神奈川県足柄上郡中井町境430 グリーン テクなかい 富士ゼロックス株式会社内

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 半導体基板上で活性層が上部及び下部の
    半導体多層反射膜により挟まれ、少なくとも前記上部半
    導体多層反射膜を加工してなる2組の対称面をもつ半導
    体柱を有し、基板と垂直方向に光を放出する面発光型半
    導体レーザ装置において、 前記半導体柱の前記2組の対称面における電流および光
    閉じこめの方法が、互いに異なるように構成されている
    ことを特徴とする面発光型半導体レーザ装置。
  2. 【請求項2】 半導体基板上で活性層が上部及び下部の
    半導体多層反射膜により挟まれ、少なくとも前記上部半
    導体多層反射膜を加工してなる2組の対称面をもつ半導
    体柱を有し、基板と垂直方向に光を放出する面発光型半
    導体レーザ装置において、前記半導体柱の前記2組の対
    称面における対称軸方向の反射率分布が、互いに異なる
    ように構成されていることを特徴とする面発光型半導体
    レーザ装置。
  3. 【請求項3】 半導体基板上に下部半導体多層反射膜
    と、下部スぺーサ層と、活性層と、上部スペーサ層と、
    上部多半導体多層反射膜とを順次積層すると共に、前記
    下部スペーサ層あるいは上部スペーサ層と活性層との間
    にアルミニウム砒素層若しくはアルミニウムガリウム砒
    素層からなる挿入層を介在させるように積層する積層工
    程と、 前記挿入層を断面に露呈せしめるように、少なくとも前
    記上部半導体多層反射膜の一部を選択的に除去し、スト
    ライプ型のメサ構造を形成する工程と、 前記ストライプ型メサ構造の底部から不純物元素を拡散
    させることにより前記活性層の一部を無秩序化する工程
    と、 前記ストライプ型メサ構造の無秩序化された面に垂直な
    方向に前記ストライプ型メサ構造の一部を除去するよう
    に切断して半導体柱を形成する工程と、 前記半導体柱側面から露呈する挿入層を選択的にエッチ
    ング除去する工程を含むことを特徴とする面発光型半導
    体レーザ装置の製造方法。
  4. 【請求項4】 半導体基板上に下部半導体多層反射膜
    と、下部スぺーサ層と、活性層と、上部スペーサ層と、
    上部多半導体多層反射膜とを順次積層すると共に、前記
    下部スペーサ層あるいは上部スペーサ層と活性層との間
    にアルミニウム砒素層若しくはアルミニウムガリウム砒
    素層からなる挿入層を介在させるように積層する積層工
    程と、 前記挿入層を断面に露呈せしめるように、少なくとも前
    記上部半導体多層反射膜の一部を選択的に除去し、スト
    ライプ型のメサ構造を形成する工程と、 前記ストライプ型メサ構造の底部から不純物元素を拡散
    させることにより前記活性層の一部を無秩序化する工程
    と、 前記ストライプ型メサ構造の無秩序化された面に垂直な
    方向に前記ストライプ型メサ構造の一部を除去するよう
    に切断して半導体柱を形成する工程と、 前記半導体柱側面から露呈する挿入層を選択的に酸化す
    る工程を含むことを特徴とする面発光型半導体レーザ装
    置の製造方法。
  5. 【請求項5】 半導体基板上に下部半導体多層反射膜
    と、下部スぺーサ層と、活性層と、上部スペーサ層と、
    上部多半導体多層反射膜とを順次積層すると共に、前記
    下部スペーサ層および上部スペーサ層と活性層との間に
    アルミニウム砒素層若しくはアルミニウムガリウム砒素
    層からなる挿入層を介在させるように積層する積層工程
    と、 前記挿入層を共に断面に露呈せしめるように、少なくと
    も前記下部スペーサ層表面まで前記各層を上方から順次
    選択的に除去し、ストライプ型のメサ構造を形成する工
    程と、 前記ストライプ型メサ構造の底部から不純物元素を拡散
    させることにより前記活性層の一部を無秩序化する工程
    と、 前記ストライプ型メサ構造の無秩序化された面に垂直な
    方向に前記ストライプ型メサ構造の一部を除去するよう
    に切断して半導体柱を形成する工程と、 前記半導体柱側面から露呈する挿入層を選択的にエッチ
    ング除去する工程を含むことを特徴とする面発光型半導
    体レーザ装置の製造方法。
  6. 【請求項6】 半導体基板上に下部半導体多層反射膜
    と、下部スぺーサ層と、活性層と、上部スペーサ層と、
    上部多半導体多層反射膜とを順次積層すると共に、前記
    下部スペーサ層および上部スペーサ層と活性層との間に
    アルミニウム砒素層若しくはアルミニウムガリウム砒素
    層からなる挿入層を介在させるように積層する積層工程
    と、 前記挿入層を共に断面に露呈せしめるように、少なくと
    も前記下部スペーサ層表面まで前記各層を上方から順次
    選択的に除去し、ストライプ型のメサ構造を形成する工
    程と、 前記ストライプ型メサ構造の底部から不純物元素を拡散
    させることにより前記活性層の一部を無秩序化する工程
    と、 前記ストライプ型メサ構造の無秩序化された面に垂直な
    方向に前記ストライプ型メサ構造の一部を除去するよう
    に切断して半導体柱を形成する工程と、 前記半導体柱側面から露呈する挿入層を選択的に酸化す
    る工程を含むことを特徴とする面発光型半導体レーザ装
    置の製造方法。
  7. 【請求項7】 半導体基板上に下部半導体多層反射膜
    と、下部スぺーサ層と、活性層と、上部スペーサ層と、
    上部多半導体多層反射膜とを順次積層すると共に、前記
    下部スペーサ層あるいは上部スペーサ層と活性層との間
    にアルミニウム砒素層若しくはアルミニウムガリウム砒
    素層からなる挿入層を介在させるように積層する積層工
    程と、 前記挿入層を断面に露呈せしめるように、少なくとも前
    記上部半導体多層反射膜の一部を選択的に除去し、スト
    ライプ型のメサ構造を形成する工程と、 前記ストライプ型メサ構造のストライプに沿った側面に
    露呈する前記挿入層を選択的にエッチングする工程と、 前記ストライプ型メサ構造の前記ストライプ面に垂直な
    方向に前記ストライプ型メサ構造の一部を除去するよう
    に切断して半導体柱を形成する工程と、 前記半導体柱側面から露呈する挿入層を選択的に酸化す
    る工程を含むことを特徴とする面発光型半導体レーザ装
    置の製造方法。
  8. 【請求項8】 半導体基板上に下部半導体多層反射膜
    と、下部スぺーサ層と、活性層と、上部スペーサ層と、
    上部多半導体多層反射膜とを順次積層すると共に、前記
    下部スペーサ層および上部スペーサ層と活性層との間に
    アルミニウム砒素層若しくはアルミニウムガリウム砒素
    層からなる挿入層を介在させるように積層する積層工程
    と、 前記挿入層を共に断面に露呈せしめるように、少なくと
    も前記下部スペーサ層表面まで前記各層を上方から順次
    選択的に除去し、ストライプ型のメサ構造を形成する工
    程と、 前記ストライプ型メサ構造のストライプに沿った側面に
    露呈する前記挿入層を選択的にエッチングする工程と、 前記ストライプ型メサ構造の前記ストライプ面に垂直な
    方向に前記ストライプ型メサ構造の一部を除去するよう
    に切断して半導体柱を形成する工程と、 前記半導体柱側面から露呈する挿入層を選択的に酸化す
    る工程を含むことを特徴とする面発光型半導体レーザ装
    置の製造方法。
  9. 【請求項9】 半導体基板上に下部半導体多層反射膜
    と、下部スぺーサ層と、活性層と、上部スペーサ層と、
    上部多半導体多層反射膜とを順次積層する積層工程と、
    少なくとも前記上部半導体多層反射膜の一部を選択的に
    除去し、ストライプ型のメサ構造を形成する工程と、 前記ストライプ型メサ構造のストライプに沿った側面に
    露呈する前記活性層に第1の不純物元素を拡散させる第
    1の拡散工程と、 前記ストライプ型メサ構造の一部を除去するように切断
    して半導体柱を形成する工程と、前記ストライプ型メサ
    構造の前記ストライプ面に垂直な方向に前記半導体柱側
    面から第2の不純物元素を拡散させる第2の拡散工程と
    を含み、前記第1および第2の拡散工程は、不純物の種
    類または濃度またはその拡散長が各対称軸方向で互いに
    異なるように設定されていることを特徴とする面発光型
    半導体レーザ装置の製造方法。
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