JPH10275379A - 磁気テープの記録及び/又は再生装置 - Google Patents

磁気テープの記録及び/又は再生装置

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JPH10275379A
JPH10275379A JP10019970A JP1997098A JPH10275379A JP H10275379 A JPH10275379 A JP H10275379A JP 10019970 A JP10019970 A JP 10019970A JP 1997098 A JP1997098 A JP 1997098A JP H10275379 A JPH10275379 A JP H10275379A
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JP
Japan
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tape
magnetic tape
reel
capstan motor
capstan
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JP10019970A
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Inventor
Hiroshi Watanabe
広 渡辺
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Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 磁気テープの保護を図ってテープ走行の制御
を行う。 【解決手段】 磁気テープ7の供給側リール5と磁気テ
ープ7の巻き取り側リール6の回転を検出する回転検出
手段441、442と、キャプスタン61とキャプスタ
ン61を回転駆動するキャプスタンモータ25を有し磁
気テープ7を一定の速度で走行させる走行機構61、6
2と、検出手段441、442、443からの検出結果
に基づいてキャプスタンモータ25を制御する制御手段
429、440とを備える。制御手段429、440
は、磁気テープ7の走行機構によって磁気テープ7の走
行速度を減速するときにキャプスタンモータ25にキャ
プスタンモータ25が逆回転するように制御信号を検出
手段からの検出信号の周期が所定の周期になるまでの期
間供給する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、回転磁気ヘッド装
置を備えた磁気テープの記録及び/又は再生装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、磁気テープを収納したテープカセ
ットを記録媒体に用いる記録及び/又は再生装置が用い
られている。この種の記録及び/又は再生装置として、
テープカセットから引き出された磁気テープあ巻回され
るテープ案内ドライブに磁気テープと摺接する回転磁気
ヘッドを取り付けた回転磁気ヘッド装置を備えたオーデ
ィオPCMテープレコーダやビデオテープレコーダ等が
知られている。
【0003】この記録及び/又は再生装置は、テープ案
内ドラムに巻回されて走行される磁気テープと回転磁気
ヘッドとの相対摺接を図ることによって磁気テープに対
する情報信号の記録及び/又は再生が行われる。
【0004】回転磁気ヘッド装置を備えた記録及び/又
は再生装置にあっては、テープカセットに収納された磁
気テープをテープカセットから引き出し、装置本体内の
所定のテープ走行路に延在させ、さらにテープ案内ドラ
ムに巻回させるローディングを行うテープローディング
機構が設けられている。テープローディング機構は、テ
ープカセット装着位置と回転磁気ヘッド装置との間に亘
って移動する移動ガイドブロックを備える。この移動ガ
イドブロックは、ガイドローラを備え、このガイドロー
ラに磁気テープを引き掛けてテープカセットから引き出
し、テープ案内ドラムに巻回させテープ走行路に自動的
にローディングさせる。テープ案内ドラムに巻回された
磁気テープは、キャプスタンモータによって回転駆動さ
れるキャプスタン軸とピンチローラに挟持されて定速走
行される。
【0005】ところで、回転磁気ヘッド装置を備えた例
えばオーディオPCMテープレコーダの如き記録及び/
又は再生装置にあっては、磁気テープに記録されている
記録信号の検索を行う場合や、サブコードの書換えを行
うため、磁気テープを情報信号の記録及び/又は再生を
行うためフォワード方向に走行させるときとは逆転方向
のリバース方向に走行させることが必要な場合がある。
【0006】上述した回転磁気ヘッド装置を備えた磁気
テープの記録及び/又は再生装置は、情報信号の記録再
生を行う記録再生操作モードのときには、ピンチローラ
をキャプスタンに圧着し、ピンチローラとキャプスタン
とによって磁気テープを挟持して定速走行させ、磁気テ
ープを早送り操作する早送り操作モードの時には、ピン
チローラをキャプスタンから離間させるとともに、磁気
テープの供給側となる供給側リールを回転自由な状態と
なし、巻き取り側リールをリール駆動モータで高速回転
させ、磁気テープを高速走行させることにより巻き取り
側リールに巻き取る。また、巻き取り側リールに巻き取
られた磁気テープを供給側リールに巻き戻す磁気テープ
の巻き戻し操作モードのときには、ピンチローラをキャ
プスタンから離間させるとともに、巻き取り側リールを
回転自由な状態となし、供給側リールをリール駆動モー
タで高速回転させ、磁気テープを高速走行させることに
より供給側リールに巻き取る。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、従来の回転
磁気ヘッド装置を備えた記録再生装置では、磁気テープ
の早送りや巻き戻しの最中に、磁気テープの走行を停止
するときは、リール駆動モータの駆動電流を遮断する同
時に、駆動モータの駆動力をリールに伝達するための伝
達機構の一部に、例えばブレーキパッドの如き制動機構
を押し付け、駆動電流が遮断されたにもかかわらず駆動
モータ等の慣性力により巻き取り側リール又は供給側リ
ールが回転することを防止するようにしている。
【0008】また、ブレーキパッド等の強制的な制動機
構を用いることなく、早送り操作モード時や巻き戻しモ
ード時における駆動電流とは逆方向の制動電流をリール
駆動モータに供給することにより、リール駆動モータに
急制動を付与するようにした記録再生装置もある。
【0009】上述した制動機構を用いてリール駆動モー
タの回転を停止する場合でも、制動電流によりリール駆
動モータの回転を停止する場合でも、回転自由な状態に
なされているテープリールに巻回されている磁気テープ
の量が多いときは、このテープリールは、リール駆動モ
ータが停止しても、その慣性力によって回転を続けてし
まい、磁気テープを送り出してしまう。この結果、磁気
テープの早送りや巻き戻しを停止した状態において、磁
気テープに弛みが生ずるといった問題がある。
【0010】例えば、制動電流でリール駆動モータの回
転を停止するようにした磁気テープの記録及び/又は再
生装置では、制動電流を磁気テープに弛みが生じないよ
うに徐々に減少させ、すなわちリール駆動モータのコイ
ルに印加する制動用電流の電圧を徐々に低下させること
により、リール駆動モータを徐々に制動することが考え
られる。しかしながら、リール駆動モータは、制動電流
の電圧を徐々に低下させても、駆動モータに対する制動
が強すぎ、磁気テープに弛みが生ずることを防止するこ
とができない。
【0011】本発明の目的は、上述したような従来の磁
気テープの記録及び/又は再生装置が有する問題点を解
消することができる新規な磁気テープの記録及び/又は
再生装置を提供することにある。
【0012】本発明の他の目的は、走行操作される磁気
テープの確実な保護を図ることができる磁気テープの記
録及び/又は再生装置を提供することにある。
【0013】本発明の更に他の目的は、磁気テープの早
送りや巻き戻しを行ったとき、磁気テープに弛みを発生
させることなく、テープリールへの巻き姿を整えて巻き
取ることを可能となす磁気テープの記録及び/又は再生
装置を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】上述したような目的を達
成するために提案される本発明に係る磁気テープの記録
及び/又は再生装置は、磁気テープを送り出す供給側リ
ールと、磁気テープを巻き取る巻き取り側リールと、供
給側リールと巻き取り側リールの回転を検出する回転検
出手段と、キャプスタンとこのキャプスタンを回転駆動
するキャプスタンモータを有し磁気テープを一定の速度
で走行させる走行機構と、検出手段からの検出結果に基
づいてキャプスタンモータを制御する制御手段とを備え
る。この制御手段は、走行機構によって磁気テープの走
行速度を減速するときにキャプスタンモータにキャプス
タンモータが逆回転するように制御信号を検出手段から
の検出信号の周期が所定の周期になるまでの期間供給す
る。
【0015】また、制御手段は、検出手段からの検出信
号の周期が所定周期以上になったときの制御信号のキャ
プスタンモータへの供給を停止する。
【0016】さらに、制御手段は、制御信号のデューテ
ィを検出手段によって供給側リールを検出した結果に基
づいて生成してキャプスタンモータに供給する。
【0017】更にまた、制御手段は、検出手段による検
出結果に基づいて供給側リールに巻回されている磁気テ
ープの量を算出し、この算出した結果に基づいて制御信
号を生成する。
【0018】また、本発明に係る磁気テープの記録及び
/又は再生装置は、磁気テープを送り出す供給側リール
と、磁気テープを巻き取る巻き取り側リールと、供給側
リールと巻き取り側リールの回転を検出する回転検出手
段と、キャプスタンとこのキャプスタンを回転駆動する
キャプスタンモータを有し磁気テープを一定の速度で走
行させる走行機構と、検出手段からの検出結果に基づい
てキャプスタンモータを制御する制御手段とを備える。
この制御手段は、テープエンドが検出されたときには検
出手段によって供給側リール及び/又は巻き取り側リー
ルの回転が停止したことが検出されるまで制御信号をキ
ャプスタンモータに供給する。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る磁気テープの
記録及び/又は再生装置を、携帯可能な大きさにまで小
型化した回転磁気ヘッド方式のテープレコーダに適用し
た例を挙げて説明する。
【0020】本発明が適用される回転磁気ヘッド方式の
テープレコーダに用いられるテープカセット1を、図1
乃至図3を用いて説明する。
【0021】このテープカセット1は、図1に示すよう
に、一対の上下ハーフ2、3を突き合わせて接合してな
るカセット本体4に一対のテープリール5、6を回転自
在に収納し、これらテープリール5、6間に亘って磁気
テープ7を巻装して収納して収納してなる。この磁気テ
ープ7は、図3に示すように、カセット本体4の前面側
の両側に形成されたテープ引き出し口8、9を介して、
カセット本体4の前面側外方に延在されて一方のテープ
リール5から他方のテープリール6に亘って巻装されて
いる。また、カセット本体4の前面側には、テープカセ
ット1のテープレコーダへの非装着時にカセット本体4
の前面側に延在される磁気テープ7の保護を図るため前
面蓋11が回動可能に取り付けられている。この前面蓋
11は、前面蓋11の回動軸に取り付けられた図示しな
い捩りコイルバネによりカセット本体4の前面側に延在
される磁気テープ7を覆う閉方向に回動付勢されてい
る。
【0022】さらに、カセット本体4の底面側には、図
2及び図3に示すように、テープカセット1のテープレ
コーダへの非装着時にカセット本体4の底面側に穿設さ
れたリール軸挿通孔12、13を閉塞してカセット本体
4内への塵埃等の進入を防止し、磁気テープ7の保護を
図る閉塞板14が前後方向に摺動可能に取り付けられて
いる。この閉塞板14の主面部には、一対の挿通孔1
5、16が穿設されている。そして、閉塞板14は、カ
セット本体4の後方に相対移動された時、図3に示すよ
うに、これら挿通孔15、16がリール軸挿通孔12、
13と一致され、テープレコーダ側に設けられたリール
駆動軸がカセット本体4内に進入できるようにされる。
そして、閉塞板14がテープカセット1の前方に移動さ
れて、図2に示すように、カセット本体4の前面側に形
成された磁気テープ7をカセット本体4の外方に引き出
し、テープレコーダ側のローディング操作を行うテープ
ローディング機構のテープ引き出し手段が臨む空間部1
7の下方を閉塞する状態になると、閉塞板14の挿通孔
15、16と下ハーフ3のリール軸挿通孔12、13と
が互いに位置をずらされ、これらリール軸挿通孔12、
13が閉塞板14の主面部で閉塞される。
【0023】上述のように構成されたテープカセット1
は、テープレコーダの装置本体に設けたカセット挿脱操
作口より挿入されると、カセットホルダに保持され、装
置本体内に設けられたカセット装着部に装着される。カ
セットホルダに保持されたテープカセット1は、カセッ
トホルダのカセット装着部方向への移動に伴って、装置
本体内に設けられた蓋開閉機構によって前面蓋11が回
動されることによりカセット本体4の前面側が開放され
る。カセット本体4内に収納された磁気テープ7は、テ
ープレコーダ側のテープローディング機構によりカセッ
ト本体4より引き出され、装置本体内のテープ走行路に
延在され回転磁気ヘッド装置のテープ案内ドラムに巻回
されるローディングが行われる。
【0024】上述のように構成されたテープカセット1
を記録媒体に用いる本発明に係る回転磁気ヘッド方式の
テープレコーダは、図4に示すように、テープレコーダ
本体を構成する筐体外方のテープカセット1の挿脱を行
う第1の位置とベース21上に構成されるカセット装着
部22にテープカセット1を装着させる第2の位置との
間に亘って回動可能に支持された図示しないカセットホ
ルダと、このカセットホルダがカセット装着部22側に
回動操作されたときこのカセットホルダを覆って閉塞さ
れる筐体に回動可能に取り付けられた外蓋とを備える。
【0025】テープカセット1は、カセットホルダがテ
ープカセット1の挿脱を可能となす第1の位置からカセ
ット装着部22側に回動操作されることによりカセット
装着部22に装着される。ベース21上に構成されるカ
セット装着部22には、テープカセット1内のテープリ
ール5、6にそれぞれ係合し、これらテープリール5、
6を回転操作して磁気テープ7を何れか一方のテープリ
ール5、6に巻取り操作するリール軸23、24が配設
されている。これらリール軸23、24は、キャプスタ
ンモータ25を駆動源とし、後述する駆動力伝達機構1
52を介して回転される。
【0026】さらに、ベース21上には、リール軸2
3、24が配設されるカセット装着部22と対向してテ
ープカセット1から引き出された磁気テープ7が巻回さ
れる回転磁気ヘッド装置26が配設されている。そし
て、テープカセット1の装着部22と回転磁気ヘッド装
置26との間には、テープカセット1から磁気テープ7
を引き出し、回転磁気ヘッド装置26の回転ドラムを有
するテープ案内ドラムに巻回させ走行させるテープロー
ディング機構20を構成する一対の第1及び第2の移動
ガイドブロック27、28が配設されている。これら第
1及び第2の移動ガイドブロック27、28には、磁気
テープ7が引き掛けられ、この磁気テープ7を回転磁気
ヘッド装置26のテープ案内ドラムに所定角度、例えば
約160度の角度に亘って巻回するようにガイドするテ
ープガイドローラ29及び傾斜ガイドピン31が設けら
れている。そして、第1及び第2の移動ガイドブロック
27、28は、ベース21に形成された移動ガイド溝3
2、33にガイドされて、テープガイドローラ29及び
傾斜ガイドピン31がカセット装着部22に装着された
テープカセット1の空間部17に臨む図4に示す位置か
ら回転磁気ヘッド装置26の側方に位置する図5に示す
位置との間に亘って移動操作される。
【0027】これら第1及び第2の移動ガイドブロック
27、28は、次のようなガイドブロック移動操作機構
151により移動ガイド溝32、33に沿って移動操作
される。第1及び第2の移動ガイドブロック27、28
は、上述した磁気テープ7の走行用のキャプスタンモー
タ25とは独立に設けられた駆動モータ34を駆動源と
して移動操作される。ここで、ガイドブロック移動操作
機構151は、駆動モータ34と、ギヤ機構35を介し
て接続されるカムギヤ36と、第1、第2の接続アーム
37、38を有する回動操作部材37aを介して接続さ
れるスライダ39とを有する。
【0028】ギヤ機構35は、駆動モータ34の駆動軸
に取り付けられたウォームギヤ41と、このウォームギ
ヤ41に噛合される第1のギヤ部42aと第2のギヤ部
42bとを同軸に設けた第1の中間ギヤ42と、第1の
中間ギヤ42の第2のギヤ部42bと噛合される第1の
ギヤ部43aと第2のギヤ部43bとを同軸に設けた第
2の中間ギヤ43と、第2の中間ギヤ43の第2のギヤ
部43bと噛合される第1のギヤ部44aと第2のギヤ
部44bとを同軸に設けた第3の中間ギヤ44と、第3
のギヤ部44bに噛合されると共にカムギヤ36に噛合
される第4の中間ギヤ45とを備える。
【0029】ギヤ列35とカムギヤ6間を連結する回動
操作部材37aは、図4及び図5に示すように、第1及
び第2の接続アーム37、38が互いに直交する方向に
突設され、全体をもって略L字状に形成されている。こ
の回動操作部材37aは、第1及び第2の接続アーム3
7、38が連結された基端部をベース21に設けられた
支軸37bに支持され、この支軸37bを中心に回動す
る。
【0030】カムギヤ36には、移動ガイドブロック2
7、28を移動させるための第1のカム溝46が形成さ
れている。この第1のカム溝46は、カムギヤ36の周
縁に沿って形成され、回動操作部材37aから延長され
た第1の接続アーム37に設けられた係合ピン47が係
合される。回動操作部材37aの第1の接続アーム37
に対し直交する方向に延長された第2の接続アーム38
には、その一方の端部に係合凹部48が設けられてい
る。この係合凹部48には、スライダ39に設けられた
係合ピン49が係合される。スライダ39は、図4中矢
印X1方向及び矢印X2方向に移動自在に取り付けられて
いる。スライダ39は、カムギヤ36が回転されること
により第1及び第2の接続アーム37、38を介して図
4中矢印X1方向及び矢印X2方向にスライドされる。こ
のスライダ39は、図4及び図5中矢印X1方向に移動
されたアンローディング位置と図4及び図5中矢印X2
方向に移動されたローディング位置との2つの位置間に
亘って移動する。
【0031】一方、第1及び第2の移動ガイドブロック
27、28は、図6に示すように、第1の連結アーム5
1、51の先端側に支軸51a、51aを介して回転自
在に取り付けられる。これら第1の連結アーム51、5
1は、基端部側を第2の連結アーム52、52の先端側
に支軸52a、52aを介して回動可能に支持されてい
る。第2の連結アーム52、52は、基端部をベース2
1に植立された支軸53a、53aに基端部を回動可能
に軸支された第3の連結アーム53、53の先端側に支
軸53b、53bを介して回動可能に支持されている。
【0032】第3の連結アーム53、53を支持する支
軸53a、53aには、図7に示すように、互いに噛合
されたギヤ部54a、55aを外周部に形成したリミッ
タ板54、55が回動可能に取り付けられている。すな
わち、第3の連結アーム53、53とリミッタ板54、
55は、それぞれ支軸53a、53aを介して同軸に取
り付けられている。各第3の連結アーム53、53とリ
ミッタ板54、55との間には、第1及び第2のねじり
コイルバネ59、60がそれぞれ介在されている。第1
のねじりコイルバネ59は、一方のアーム部59aの先
端を一方の第3の連結アーム53の基端部側に折り曲げ
形成したバネ係止片59bに係止させ、他方のアーム部
59cを一方のリミッタ板54の外周部に形成したバネ
係止片59dに係止させて取り付けられている。第1の
ねじりコイル59は、第1及び第2のアーム部59a、
59cが互いに離間する方向の付勢力が付与されている
ので、一方の第3の連結アーム53は、第1のねじりコ
イル59の付勢力を受けて図7中矢印A方向に回動付勢
されるようになる。
【0033】第2のねじりコイルバネ60は、一方のア
ーム部60aの先端を他方の第3の連結アーム53の基
端部側に折り曲げ形成したバネ係止片60bに係止さ
せ、他方のアーム部60cを他方のリミッタ板55の外
周部に形成したバネ係止片60dに係止させて取り付け
られている。第2のねじりコイル60は、第1及び第2
のアーム部60a、60cが互いに離間する方向の付勢
力が付与されているので、他方の第3の連結アーム53
は、第2のねじりコイル60の付勢力を受けて図7中矢
印B方向に回動付勢されるようになる。
【0034】そして、他方のリミッタ板55には、カム
穴57が穿設されいる。このカム穴57には、スライダ
39に設けられた支持ピン58が係合される。
【0035】ところで、第3の連結アーム53、53
は、これら連結アーム53、53に第2の連結アーム5
2、52を介して連結された第1の連結アーム51、5
1に支持された第1及び第2の移動ガイドブロック2
7、28がそれぞれ移動ガイド溝32、33の終端に移
動されたとき、第1及び第2のねじりコイルバネ59、
60の付勢力を受けてそれぞれ図7中矢印A方向及び矢
印B方向に回動付勢され、第1及び第2の移動ガイドブ
ロック27、28を位置決め部材27a、28aに圧接
させる。
【0036】このようなガイドブロック移動操作機構1
51は、駆動モータ34が駆動すると、ギヤ機構35を
介してカムギヤ36が回転され、第1及び第2の接続ア
ーム37、38を介してスライダ39が移動操作する。
このスライダ39が移動操作されると、スライダ39に
設けられた支持ピン58がカム穴57に係合された他方
のリミッタ板55が支軸53aを中心に回転される。他
方のリミッタ板55が回転することにより、このリミッ
タ板55に設けたギヤ部55aに噛合するギヤ部54a
が設けられた一方のリミッタ板54が支軸53aを中心
に他方のリミッタ板55とは逆方向に回転する。そし
て、第1及び第2の移動ガイドブロック27、28は、
第1乃至第3の連結アーム51、52、53を介して、
移動ガイド溝32、33にガイドされて、カセット装着
部22に装着されたテープカセット1の空間部17に臨
む図4に示す位置から回転磁気ヘッド装置26の側方側
に位置する磁気テープ5のローディング完了位置である
図5に示す位置との間に亘って移動操作される。その結
果、テープカセット1内の磁気テープ7が、テープカセ
ット1から引き出されて図5に示すように回転磁気ヘッ
ド装置26のテープ案内ドラムに巻き付けられる。
【0037】カセット装着部22と回転磁気ヘッド装置
26との間には、磁気テープ7を走行操作するキャプス
タンモータ25の駆動軸であるキャプスタン軸61に圧
着して磁気テープ7を挟持して定速走行を図るピンチロ
ーラ62を先端側に取り付けたピンチローラ支持アーム
63と、先端にテープガイド64が植立されたテープガ
イド支持アーム65と、先端にテープガイド66が植立
されたテープガイド支持アーム67とが回動可能に取り
付けられている。
【0038】ピンチローラ支持アーム63は、基端部を
支軸68に支持させ、この支軸68を中心にして回動自
在に取り付けられている。この支軸68には、ピンチロ
ーラ支持アーム63と同軸にテープガイド支持アーム6
5を押圧操作する押圧レバー69が回動自在に取り付け
られている。この押圧レバー69の一方の先端部には、
テープガイド支持アーム65を押圧する押圧突起71が
設けられている。一方、テープガイド支持アーム65
は、これに設けられた係止突起72とベース21上に植
立された係止突起73との間にトグルバネ74が配設さ
れている。
【0039】ピンチローラ支持アーム63は、第1及び
第2の移動ガイドブロック27、28がテープカセット
1の空間部17に臨む図4に示す位置から回転磁気ヘッ
ド装置26の側方に位置する図5に示す位置である磁気
テープ7のローディング完了位置に移動されると、図示
しないリンク機構により、カセット装着部22側の図4
に示す位置から、ピンチローラ62がキャプスタン軸6
1に圧着された図5に示す位置に回動可能な状態とな
る。このとき、押圧レバー69も、図4に示すカセット
装着部22側の位置から、図5に示すキャプスタン軸6
1側の位置に回動される。すると、押圧レバー69は、
押圧突起71により、テープガイド支持アーム65を押
圧する。テープガイド支持アーム65は、トグルバネ7
4の付勢力を受けて、図4に示す位置から図5に示すよ
うにキャプスタン軸61に磁気テープ7を巻回させる方
向に移動される。
【0040】また、テープガイド支持アーム67は、支
軸75を中心に回動操作されることにより、テープガイ
ド66が図4に示すベース21の内方に向かった位置か
ら図5に示すベース21の外方に向かった位置に移動さ
れる。さらに、テープガイド支持アーム67は、これに
設けられた係止突起82とベース21上に植立された係
止突起83とのに亘って配設されたトグルバネ84によ
り回動位置が制御される。このテープガイド支持アーム
67の回動操作は、回動レバー76を介して行われる。
この回動レバー76は、一方の先端部にガイドピン77
が植立されており、テープガイド支持アーム67に穿設
されたガイド穴85に係合される。さらには、テープガ
イド支持アーム67は、ベース21に植立された支軸7
5を中心に回動される。また、回動レバー76には、そ
の基端部側の側縁に凹状をなすカム部79が形成され、
スライダ39に設けられた押圧ピン81が当接されてい
る。
【0041】このようにスライダ39に関連されたテー
プガイド支持アーム67は、スライダ39が図4中矢印
2方向に移動されると、回動レバー76のカム部79
を押圧ピン81が押圧し、回動レバー76を図4中矢印
3方向に回動させると共に、この回動レバー76と同
方向に回動されることになる。これにより、テープガイ
ド66は、図4に示すベース21の内方に向かった位置
から図5に示すベース21の外方に向かった位置に移動
させる。
【0042】上述したような構成をテープローディング
機構20を備えたテープレコーダは、テープカセット1
がカセット装着部22に装着されると磁気テープ7が第
1及び第2の移動ガイドブロック27、28のテープガ
イドローラ29、傾斜ガイドピン31により引き出され
回転磁気ヘッド装置26に巻回される。磁気テープ7
は、テープガイド66、ベース21に植立されたテープ
ガイド86に掛け渡され、第1の移動ガイドブロック2
7のテープガイドローラ29、傾斜ガイドピン31を介
して回転磁気ヘッド装置26に巻回される。また、回転
磁気ヘッド装置26から送り出される磁気テープ7は、
第2の移動ガイドブロック28の傾斜ガイドピン31、
テープガイドローラ29、さらにベース21に植立され
たテープガイド62aを介してキャプスタン軸61とピ
ンチローラ62に狭持されテープガイドピン64に掛け
渡され、その後テープカセット1内の巻き取り側のテー
プリール24に至る。
【0043】上述したキャプスタンモータ25を駆動源
としてリール軸23、24を回転させる駆動力伝達機構
152を、磁気テープ7が装置本体のテープ走行路にロ
ーディングさせた状態を示す図6を用いて詳細に説明す
る。
【0044】この駆動力伝達機構152は、図6に示す
ように、キャプスタンモータ25の駆動軸であるキャプ
スタン軸61に取り付けられ、キャプスタン軸61と一
体に回転するキャプスタンギヤ87と、このキャプスタ
ンギヤ87に噛合される大径の第1のギヤ部88aと小
径の第2のギヤ部88bが同軸に一体に形成された第1
の駆動伝達ギヤ88と、この第1の駆動伝達ギヤ88の
第2のギヤ部88bと噛合される第2の駆動伝達ギヤ8
9と、この第2の駆動伝達ギヤ89に噛合される第3の
駆動伝達ギヤ91とを有する。さらに駆動力伝達機構1
52は、詳細は後述する回動基台98の回動支点とされ
る支軸92に軸支される第4の駆動伝達ギヤ93を有す
る。この第4の駆動伝達ギヤ93は、大径の第1のギヤ
部93aと小径の第2のギヤ部93bとが同軸に一体に
設けられ、第1のギヤ部93aは、第3の駆動伝達ギヤ
91に噛合され、第2のギヤ部93bは、回動基台98
に軸支されるクラッチギヤ99に噛合される。
【0045】なお、このクラッチギヤ99の詳細は後述
する。
【0046】一方、リール軸23、24には、これらと
同軸に一体にリール軸ギヤ94、95が取り付けられ、
これらリール軸ギヤ94、95には、ベース21に支軸
96a,97aを介して回転自在に軸支されたリール軸
駆動ギヤ96、97が噛合されている。リール軸23、
24は、回動基台98が支軸92を中心に回動され、リ
ール軸駆動ギヤ96、97のいずれか一方に噛合してこ
れを回転させる。
【0047】次に、リール軸23、24のうちのいずれ
か一方を選択するためのリール軸選択機構153につい
て、図6及び図8乃至図13を用いて詳細に説明する。
【0048】このリール軸選択機構153は、図6に示
すように、カムギヤ36と、このカムギヤ36の第1の
カム溝46に第1の接続アーム37に設けた係合ピン4
7を係合させた回動操作部材37aを介して移動操作さ
れるガイドブロック移動操作機構151を構成するスラ
イダ39と、このスライダ39と並列して移動可能に取
り付けられたリール軸選択用スライダ101と、このリ
ール軸選択用スライダ101に回動可能に取り付けられ
た回動レバー102と、リール軸選択用スライダ101
に回動自在に取り付けられ回動基台98とを回動自在に
連結する連結部材103とを備えている。
【0049】カムギヤ36には、上述した第1のカム溝
46の内周側に第2のカム溝104が設けられいる。第
2のカム溝104は、リール軸選択用スライダ101の
一方の端部に植立された係合ピン105が係合されてい
る。リール軸選択用スライダ101は、カムギヤ36が
回転されることにより、図6中矢印X1方向又は矢印X2
方向に移動され、連結部材103を介して取り付けられ
た回動基台98を図6中矢印X3方向又は矢印X4方向に
回動させる。
【0050】リール軸選択用スライダ101は、スライ
ダ39に並んで図6中矢印X1又は矢印X2方向に移動可
能にベース21に取り付けられている。このリール軸選
択用スライダ101は、磁気テープ7をフォワード方向
に定速走行させる図6中矢印X1方向に移動された第1
の位置と、磁気テープ7を逆転方向に走行させる図6中
矢印X2方向に移動させた第2の位置と、これら第1及
び第2の位置の中間位置であるの中立位置の3つの位置
に選択的に移動される。このリール軸選択用スライダ1
01には、これに植立された支軸106を回動支点とし
て回動レバー102が図6中矢印X5方向又は矢印X6
向に回動自在に取り付けられている。また、回動レバー
102とリール軸選択用スライダ101との間には、ト
グルバネ107が取り付けられ、回動レバー102は、
図6中矢印X6方向に付勢されている。回動レバー10
2には、さらに被押圧ピン108が植立されている。こ
の被押圧ピン108は、リール軸選択用スライダ101
の図6中上方側に並列して配設されたスライダ39に設
けられたカム部109に押圧される。カム部109は、
リール軸選択用スライダ101側に突出するような傾斜
面が形成される。被押圧ピン108は、スライダ39が
例えば図6中矢印X1方向に移動されることにより、カ
ム部109に押圧され、回動レバー102を図6中矢印
5方向にトグルバネ107の付勢力に抗して回動され
る。
【0051】リール軸選択用スライダ101には、ベー
ス21側に支軸111が植立され、この支軸111を回
動支点として連結部材103が回動自在に取り付けられ
ている。連結部材103には、規制ピン112が形成さ
れている。規制ピン112は、リール軸選択用スライダ
101の図6中下側に設けられた凹部113とこの凹部
113の一部を覆う回動レバー102の端面により構成
される開口部114を介してより外方に臨まされる。連
結部材103には、支軸111が設けられない側に回動
基台98が支軸110を回動支点にして図6中矢印X3
方向又は矢印X4方向に回動自在に取り付けられてい
る。
【0052】回動基台98は、上述したキャプスタンモ
ータ25を駆動源としてリール軸23、24を回転させ
る駆動力伝達機構152を構成する第4の駆動力伝達ギ
ヤ93の支軸92を回動支点として図6中矢印X3方向
又は矢印X4方向に回動自在に取り付けられる。この回
動基台98は、リール軸選択用スライダ101が図6中
矢印X1方向又は矢印X2方向に移動されることにより、
連結部材103を介して回動される。回動基台98に
は、上述した第4の駆動伝達ギヤ93とクラッチギヤ9
9とが配設されている。
【0053】クラッチギヤ99は、図7に示すように、
回動基台98に植立された上側軸部116に軸支される
上側ギヤ部117と、支軸93と一体に形成された基台
118に植立された下側軸部119に軸支される下側ギ
ヤ部121とを備える。上側ギヤ部117と回動基台9
8との間には、第1の圧縮コイルバネ122が配設さ
れ、下側ギヤ部119と基台118との間には、第2の
圧縮コイルバネ123が配設されている。上側ギヤ部1
17と下側ギヤ部121とに相対向する面には、摩擦係
数の大きいフェルト等からなる摩擦部材124、125
が設けられている。上側ギヤ部117と下側ギヤ部12
1とは、圧縮コイルバネ122、123により所定の付
勢力を受けて押圧され、摩擦部材124、125とが圧
接されている。上側ギヤ部117は、第4の駆動力伝達
ギヤ93のギヤ部93bに噛合され、下側ギヤ部119
は、リール軸駆動ギヤ96、97のいずれか一方に噛合
される。下側ギヤ部119に大きな負荷が加えられたと
き、下側ギヤ部119摩擦部材125と上側ギヤ部11
7の摩擦部材124間で滑りを発生させ、上側ギヤ部1
17に大きな負荷が加われることが規制されている。
【0054】このようなクラッチギヤ99を備える回動
基台98は、図6に示すように、キャプスタンモータ2
5が駆動されて、リール軸23、24を回転させる駆動
力伝達機構152を介してクラッチギヤ99が回転され
ることにより、図6中矢印X3方向又は矢印X4方向に回
動される。クラッチギヤ99は、リール軸駆動ギヤ9
6、97のいずれか一方に噛合される。また、回動基台
98は、リール軸選択用スライダ101が図6中矢印X
1方向又は矢印X2方向に移動されることにより強制的に
矢印X3方向又は矢印X4方向に回動される。
【0055】次に、以上説明したリール軸選択機構15
3の動作について、図6及び図9乃至図13を用いて説
明する。
【0056】まず、テープカセット1がテープレコーダ
のカセット装着部22に装着され、磁気テープ7をベー
ス21上に構成された図5に示すテープ走行路にローデ
ィングするローディング開始位置について図9を用いて
説明する。
【0057】この状態において、スライダ39は、図9
中矢印X1方向に移動されたアンローディング位置にあ
る。一方、リール軸選択用スライダ101は、図9中矢
印X2方向に移動された状態にある。このとき、回動レ
バー102は、これに設けられた被押圧ピン108がス
ライダ39のカム部109に押圧され、図9矢印X5
向に回動された状態にある。また、回動レバー102の
端面には、規制ピン112が当接された状態にある。ま
た、回動基台98は、中間位置にあり、クラッチギヤ9
9は、リール軸駆動ギヤ96、97のいずれにも噛合さ
れていない状態にされる。したがって、テープカセット
1のテープリール5、6は、回転可能な状態にあり、上
述した第1及び第2の移動ガイドブロック27、28
が、テープカセット1の空間部17に臨む位置から図5
に示すように回転磁気ヘッド装置26の側方に当たる位
置まで移動することにより磁気テープ7をテープカセッ
ト1から引き出し、回転磁気ヘッド装置26のテープ案
内ドラムに巻回されて走行可能な状態となす図5に示す
テープ走行路に延在させる。
【0058】磁気テープ7が回転磁気ヘッド装置26の
テープ案内ドラムに巻回されて走行可能な状態となされ
たとき、テープレコーダは、まず停止状態におかれる。
停止状態において、リール軸選択機構153は、図10
に示すように、スライダ39をアンローディング位置か
ら図10中矢印X2方向に移動させたローディング位置
に移動させる。一方、リール軸選択用スライダ101
は、図10中矢印X1方向に移動された中間位置におか
れる。このリール軸選択用スライダ101は、図10矢
印X1方向に移動されることにより、回動基台98を図
8に示す状態よりさらに図10中矢印X3方向に回動さ
せて中立位置に位置させる。したがって、クラッチギヤ
99は、リール軸駆動ギヤ96、97のいずれにも噛合
されていない状態となる。回動レバー102は、スライ
ダ39が図10中矢印X2方向に移動し、リール軸選択
用スライダ101が図10中矢印X1方向に移動される
ことにより、被押圧ピン108がカム部109に押圧さ
れない状態にされ、トグルバネ107の付勢力を受けて
図10中矢印X6方向に回動される。この状態において
も、規制ピン112は、回動レバー102の端面に当接
されると共に凹部113により規制されている。
【0059】ところで、磁気テープ7をフォワード方向
に高速走行させる早送り操作モード及び磁気テープ7を
リバース方向に高速走行させる巻き取り操作モードのと
きも、上述した停止状態と同様に、リール軸選択用スラ
イダ101は、図10中矢印X1方向に移動された中間
位置におかれ、クラッチギヤ99がリール軸駆動ギヤ9
6、97のいずれにも噛合されていない状態とされる。
【0060】次に、本発明に係るテープレコーダが、磁
気テープ7の走行が停止された停止モードから、磁気テ
ープ7が一方のテープリール23側から他方のテープリ
ール24側に向かって走行する図5中矢印S方向のフォ
ワード方向に定速走行して情報信号の記録及び/又は再
生を行う記録及び/又は再生操作モードが選択されたと
きにおける状態を図11を参照して説明する。
【0061】本発明に係るテープレコーダが、フォワー
ド方向の記録及び/又は再生操作モードが選択される
と、駆動モータ34が駆動され、この駆動モータ34に
よってギヤ列35を介してカムギヤ36が図11中矢印
1方向に回転される。このとき、回動操作部材37a
を介してカムギヤ36に連結されたスライダ39は、図
11に示すように、磁気テープ7をテープ走行路にロー
ディングさせた状態に維持される。このとき、回動操作
部材37aは、カム溝46の同心円部分46aに係合ピ
ン47を係合させた状態に置かれるので、カムギヤ36
が図6中矢印R1方向に回転しても、支軸37bを中心
にした回転が行われない。回動操作部材37aが回転さ
れることがないので、リール軸選択機構153を構成す
るスライダ39は、磁気テープ7をテープ走行路にロー
ディングさせた状態に維持される。一方、リール軸選択
用スライダ101は、係合ピン105をカムギヤ36の
第2のカム溝104に係合されているので、カムギヤ3
6が図11中矢印R1方向に回転されることにより、第
2のカム溝104に倣って係合ピン105が移動され、
図11中矢印X1方向に移動される。リール軸選択用ス
ライダ101が図11中左方端まで移動されると、回動
基台98を図10に示す中間位置から図11矢印X3
向に回動させ、巻き取り側のリール軸24を回転させる
ためにリール軸駆動ギヤ97にクラッチギヤ99を噛合
させる。また、回動レバー102は、図10に示す状態
と同様に、トグルバネ107の付勢力により図11中矢
印X6方向に回動された状態が維持される。このとき、
連結部材153は、規制ピン113が回動レバー102
の端面に当接されると共に凹部113により移動が規制
されることにより、リール軸選択用スライダ101の移
動によって回動することない。そして、回動基台98
は、リール軸選択用スライダ101の移動のみによって
回動される。
【0062】磁気テープ7が図5中矢印S方向のフォワ
ード方向に走行されると、巻き取り側のリール軸24に
係合されたテープリール5に巻回される磁気テープ7の
巻き径は、磁気テープ7の巻き取り量によって可変す
る。巻き取り側のテープリール5に巻き取られる磁気テ
ープ7の量が多くなると、磁気テープ7は、キャプスタ
ン軸61により定速走行される速度よりテープリール5
に巻き取られる速度が速くなり、磁気テープ7に必要以
上のテンションが加えられる。このとき、リール軸駆動
ギヤ97に噛合されるクラッチギヤ99の摩擦部材12
4、125間で滑りが発生することにより、磁気テープ
7に必要以上のテンションが加えられることが防止され
る。これは、後述する磁気テープ7が逆転方向のリバー
ス方向に走行される場合についても同様である。
【0063】次に、磁気テープ7が他方のテープリール
24側から一方のテープリール23側に向かって走行す
る図5中矢印T方向のリバース方向に走行させて磁気テ
ープ7に記録された情報のサーチやサブコードの書き換
えを行うリバース方向の走行操作モードが選択されたと
きにおける状態を図12を参照して説明する。
【0064】本発明に係るテープレコーダが、リバース
方向の走行操作モードが選択されると、駆動モータ34
が駆動され、この駆動モータ34によってギヤ列35を
介してカムギヤ36が図12中矢印R1方向に回転され
る。このとき、回動操作部材37aを介してカムギヤ3
6に連結されたスライダ39は、図12に示すように、
磁気テープ7をテープ走行路にローディングさせた状態
に維持される。このとき、回動操作部材37aは、カム
溝46の同心円部分46aに係合ピン47を係合させた
状態におかれるので、カムギヤ36が図6中矢印R1
向に回転しても、支軸37bを中心にした回転が行われ
ない。回動操作部材37aが回転されることがないの
で、リール軸選択機構153を構成するスライダ39
は、前述したフォワード方向に磁気テープを定速走行さ
せる記録及び/又は再生モードを選択したときと同様
に、磁気テープ7をテープ走行路にローディングさせた
状態に維持される。一方、リール軸選択用スライダ10
1は、係合ピン105をカムギヤ36の第2のカム溝1
04に係合されているので、カムギヤ36が図11中矢
印R1方向に回転されることにより、第2のカム溝10
4に倣って係合ピン105が移動され、図12中矢印X
2方向に移動される。リール軸選択用スライダ101が
図12中右方端まで移動されると、回動基台98を図1
0に示す中間位置から図11矢印X4方向に回動させ、
供給側のリール軸24を回転させるためにリール軸駆動
ギヤ96にクラッチギヤ99を噛合させる。また、回動
レバー102は、図10に示す状態と同様に、トグルバ
ネ107の付勢力により図11中矢印X6方向に回動さ
れた状態が維持される。このとき、連結部材103は、
規制ピン113が回動レバー102の端面に当接される
と共に凹部113により移動が規制されることにより、
リール軸選択用スライダ101の移動によって回動する
ことない。そして、回動基台98は、リール軸選択用ス
ライダ101の移動のみによって回動される。
【0065】リバース方向の走行操作モードだ選択され
た状態は、テープ走行路に引き出された磁気テープ7を
テープカセット1内に巻き取りアンローディングを開始
するときの状態とほぼ同様な状態である。すなわち、ス
ライダ39とリール軸選択用スライダ101は、上述し
た図11に示す位置に置かれる。
【0066】次に、テープ走行路に引き出された磁気テ
ープ7をテープカセット1内に巻き取るアンローディン
グを図13を参照して説明する。
【0067】アンローディングを行うには、駆動モータ
34を駆動させて、ギヤ列35を介してカムギヤ36を
図13中矢印R1方向に回転させる。カムギヤ36が図
13中矢印R1方向に回転すると、第1のカム溝46に
係合した回動操作部材37aの係合ピン47が第1のカ
ム溝46の同心円部分46aから偏心部分46bに至
り、この偏心部分46bに沿って係合ピン47が移動さ
れることにより回動操作部材37aは図5中矢印G方向
に回転される。
【0068】回動操作部材37aが図5中矢印G方向に
回転すると、回動操作部材37aに連結されたスライダ
39が図13中矢印X1方向に移動される。このとき、
カムギヤ36に図示しないリンク機構を介して連結され
たピンチローラ支持アーム63がキャプスタン軸61か
ら離間する方向に回動され、ピンチローラ62をキャプ
スタン軸61から離間させ、磁気テープ7の挟持を解除
する。
【0069】スライダ39が図13中矢印X1方向に移
動すると、スライダ39に連結されたリミッタ板55が
図7中反矢印B方向に回転され、他方の第3の連結アー
ム53を図7中反矢印B方向に回転させる。リミッタ板
55のギヤ部55bにギヤ55aを噛合させた一方のリ
ミッタ板54が他方のリミッタ板55と同期して図7中
反矢印A方向に回転され、一方の第3の連結アーム53
が図7中反矢印A方向に回転される。
【0070】一対の第3の連結アーム53、53が互い
に同期して図7中反矢印B方向及び反矢印A方向に回転
すると、これら連結アーム53、53に連結された第2
の連結アーム52、52が図7中反矢印B方向及び反矢
印A方向に回転し、第2の連結アーム52、52に連結
された第1の連結アーム51、51の先端側に支持され
た移動ガイドブロック27、28が移動ガイド溝32、
33にガイドされて、回転磁気ヘッド装置26の側方側
の位置からカセット装着部22側に移動され、カセット
装着部22に装着されたテープカセット1の空間部17
に臨む位置まで移動される。
【0071】このとき、リール軸選択用スライダ101
は、磁気テープ7をリバース方向に走行させるリバース
方向の走行操作モードが選択された図12に示す位置と
同様に、図13中矢印X2方向に移動された状態にあ
る。リール軸選択用スライダ101が図13中矢印X2
方向に移動された状態にあるので、回動レバー102は
被押圧ピン108がスライダ39のカム部109に押圧
され、図13中矢印X5方向に回動された状態におかれ
る。このとき、規制ピン112は、回動レバー102の
端面とリール軸選択用スライダ101に設けられた凹部
113とによっての構成される開口部114内に位置
し、この開口部114の範囲内で移動可能な状態におか
れる。
【0072】回動基台98は、リール軸選択用スライダ
101が不作動状態ににあることから、図13中矢印X
4方向に回動された状態が維持され、クラッチギヤ99
とリール軸回転駆動ギヤ96とが噛合された状態が保持
される。
【0073】ところで、装置本体のテープ走行路に引き
出された磁気テープ7をアンローディングする動作中キ
ャプスタンモータ25が回転を続け、上述の駆動力伝達
機構152を介しテープ供給側のリール軸23が回転さ
れ、供給側のテープリール6に巻き取られることにな
る。
【0074】磁気テープ7をアンローディングする際、
供給側のテープリール6への巻き取り速度と、第1及び
第2の移動ガイドブロック27、28の移動速度がず
れ、磁気テープ7に大きなテンションが与えられたよう
な場合には、クラッチギヤ99の摩擦部材124、12
5間に滑りを発生させ、磁気テープ7に大きなテンショ
ンが加わることが防止される。
【0075】磁気テープ7をテープカセット1内に巻き
取り、その後テープカセット1を保持したカセットホル
ダをカセット装着部22から離間する方向に移動させ、
テープカセット1をイジェクトした後、再びカセットホ
ルダに新たなテープカセット1を保持させ、カセット装
着部22に装着し、磁気テープ7のローディングを行う
状態を説明する。
【0076】先にカセット装着部22に装着されたテー
プカセット1を取り出した状態にあるときには、上述し
たように、リール軸選択機構153を構成する回動レバ
ー102は、被押圧ピン108をスライダ39のカム部
109に押圧させ図13中矢印X5方向に回動された状
態におかれ、規制ピン112が回動レバー102の端面
とリール軸選択用スライダ101に設けられた凹部11
3とによっての構成される開口部114の範囲内で移動
可能な状態におかれる。
【0077】ここで、キャプスタンモータ25が駆動さ
れると、駆動力伝達機構152を介してクラッチギヤ9
9が回転され、回動基台98が支軸92を中心にして図
13中矢印X3方向に回動され、クラッチギヤ99をリ
ール軸駆動ギヤ96に噛合させた状態から図9に示すリ
ール軸駆動ギヤ96、97のいずれ噛合しない中立位置
に回動される。このように、回動基台98がキャプスタ
ンモータ25の駆動力を受けて回動し、リール軸駆動ギ
ヤ96に噛合した状態から中立位置に移動されることに
より、カセット装着部22に装着されたテープカセット
1から磁気テープ7を引き出し、装置本体内のテープ走
行路に延在させ、回転磁気ヘッド装置26のテープ案内
ドラムに巻回させるテープローディングを可能となす図
9に示す状態となす。
【0078】このように、カムギヤ36、スライダ39
及びリール軸選択用スライダ101等からなるリール軸
選択機構153を用いることなく、キャプスタンモータ
25により回動基台98を回動操作するのみで磁気テー
プ7をアンローディングさせた状態から磁気テープ7の
テープローディングを行う状態に切り換えることができ
るので、迅速なテープローディングを行うことができ
る。さらに、スライダ39及びリール軸選択用スライダ
101の移動を制御するカムギヤ36に設けられる第1
及び第2のカム溝46、104を簡単にすることがで
き、テープレコーダの操作モードの切り換えも迅速に行
うことができる。
【0079】次に、上述した回転磁気ヘッド装置26を
備えたテープレコーダにおいて、磁気テープ7の走行を
制御して情報信号の記録及び/又は再生を行う記録再生
部及び磁気テープ7の走行制御機構を説明する。
【0080】本発明に係るテープレコーダは、図14に
示すように、アナログの音声信号をディジタル信号に変
換して、記録信号を生成する記録信号処理部410と、
記録信号処理部410からの記録信号をヘリカルスキャ
ン方式によって磁気テープ7に記録すると共に、磁気テ
ープ7に記録されていた信号を再生して、再生信号を出
力する記録再生部420と、記録再生部420からの再
生信号をアナログ信号に変換して、アナログの音声信号
を出力する再生信号処理部430と、記録信号処理部4
10、記録再生部420及び再生信号処理部430を制
御するシステムコントローラ440とを備える。
【0081】さらに、記録信号処理部410は、図14
に示すように、アナログの音声信号を増幅する増幅器4
11と、増幅された音声信号の高域成分を除去するロー
パスフィルタ(以下、LPFという。)412と、音声
信号を音声データに変換するアナログ/ディジタル(以
下、A/Dという。)変換器413と、エラー検出符号
を付加するエラー検出符号付加回路414と、音声デー
タを磁気テープの記録に適した変調方式で変調する変調
器415とを備える。
【0082】増幅器411は、入力されるアナログの音
声信号を、増幅すると共に、例えばプリエンファシスし
て、LPF412に供給する。LPF412は、いわゆ
る前置フィルタであり標本化周波数(例えば48kHz)
の1/2以上の成分を除去して、A/D変換器413に
供給する。A/D変換器413は、アナログの音声信号
を、例えば16ビットの音声データに変換する。
【0083】エラー検出符号付加回路414は、音声デ
ータを、例えばインターリーブすると共に、2重化リー
ドソロモン符号化して、変調器415に供給し、変調器
415は、例えば8−10変調方式を用いて、エラー検
出訂正符号等が付加された音声データを変調した後、例
えばサブコードやいわゆるATF(Automatic TrackFol
lowing)方式におけるパイロット信号等を付加し、得ら
れる記録信号を記録再生部420に供給する。
【0084】このテープレコーダにおいて記録信号の記
録を行うには、記録操作モードを選択して、テープカセ
ット1から引き出された磁気テープ7を回転磁気ヘッド
装置26のテープ案内ドラム26の外周面にM字状をな
すように略160度の範囲に亘って巻回させて走行可能
となすテープローディングを行う。テープローディング
が行われると、ピンチローラ62がキャプスタン軸61
に圧着し、磁気テープ7を挟持して供給側のテープリー
ル5から巻き取り側のテープリール6に向かって走行す
るフォワード方向に定速走行させる。このとき、回転磁
気ヘッド装置26のヘッド駆動モータ394が駆動を開
始し、回転磁気ヘッド26aを取り付けた回転ドラム3
91が回転される。
【0085】回転磁気ヘッド26aは、例えば2000
rpmで回転される。キャプスタン軸61は、キャプスタ
ンモータ25により、テープ走行速度が8.15m/s等
の所定速度に相当する回転速度で回転される。このと
き、供給側のリール軸23が回転自由な状態におかれ、
巻き取り側のリール軸24がキャプスタンモータ25の
駆動力を受けて回転駆動される。磁気テープ7は、テー
プカセット1の供給側のテープリール5から引き出さ
れ、回転磁気ヘッド装置26のテープ案内ドラム390
に巻回されて一定の速度で走行してテープカセット1の
巻き取り側のテープリール6に巻き取られる。
【0086】ところで、本発明に係るテープレコーダ
は、図22に示すように、キャプスタンモータ25の回
転速度を制御して巻き取り側及び供給側のリール軸2
3、24の回転速度を制御する回転速度調整機構429
を備える。この回転速度調整機構429は、供給側のリ
ール軸23に制動をかける際、キャプスタンモータ25
を制御して巻き取り側のテープリール6に巻回されてい
る磁気テープ7の巻き取り径に適合した回転速度で巻き
取り側のリール軸24の回転を制御する。
【0087】このような状態において、回転磁気ヘッド
装置26は、回転磁気ヘッド26aと磁気テープ7とを
相対摺接させ、変調器415から供給される記録信号を
ヘリカルスキャン方式によって磁気テープ7に記録す
る。磁気テープ7上には、所定のフォーマットで記録信
号が記録された傾斜記録トラックが形成される。
【0088】次に、磁気テープ7に記録された記録信号
を再生するには、再生操作モードを選択して、前述した
記録操作モードと同様に、テープカセット1から引き出
された磁気テープ7を回転磁気ヘッド装置26のテープ
案内ドラム26の外周面にM字状をなすように略160
度の範囲に亘って巻回させるテープローディングを行
う。テープローディングが行われると、ピンチローラ6
2がキャプスタン軸61に圧着し、磁気テープ7を挟持
して供給側のテープリール5から巻き取り側のテープリ
ール6に向かって走行するフォワード方向に定速走行さ
せる。このとき、回転磁気ヘッド装置26のヘッド駆動
モータ394が駆動を開始し、回転磁気ヘッド26aを
取り付けた回転ドラム391が回転される。
【0089】本発明に係るテープレコーダは、図示しな
いが、トラッキングサーボ機構を備え、このトラッキン
グサーボ機構によりキャプスタンモータ25の回転速度
が磁気テープ56に記録されているATFのパイロット
信号に基づいて制御される。
【0090】また、巻き取り側のリール軸25は、供給
側のリール軸23に制動をかける際、回転速度調整機構
429により、巻き取り側のテープリール6に巻回され
ている磁気テープ7の巻き取り径に適合した回転速度に
制御される。そして、磁気テープ7は、テープカセット
1の供給側のテープリール5から引き出され、回転磁気
ヘッド装置26のテープ案内ドラム390に巻回され、
回転磁気ヘッド26aが傾斜記録トラックを常に走査す
る速度で走行してテープカセット1の巻き取り側のテー
プリール6に巻き取られる。
【0091】回転磁気ヘッド26aが磁気テープ7の傾
斜記録トラックを操作することにより、磁気テープ7に
記録されている記録信号の再生が行われ再生信号が再生
信号処理部430に供給する。本発明に係るテープレコ
ーダは、図14に示すように、再生信号処理部430か
らの再生信号を復調する復調器431と、復調器431
からの音声データのエラー訂正を行うエラー訂正回路4
32と、エラー訂正された音声データをアナログの音声
信号に変換するD/A変換器433及びLPF434
と、LPF434からの音声信号を増幅するライン増幅
器35とを備える。
【0092】復調器431は、記録信号処理部410の
変調器415に対応するものであり、記録再生部420
から供給される再生信号を2値化すると共に、逆8−1
0変調を施して、再生された音声データをエラー訂正回
路432に供給する。エラー訂正回路432は、リード
ソロモン符号を用いて音声データのエラー訂正を行うと
共に、ディインターリーブして、エラー訂正された音声
データをD/A変換器433に供給する。D/A変換器
433及びLPF434は、音声データをアナログの音
声信号に変換し、増幅器435は、音声信号増幅すると
共に、例えばディエンファシスして、例えばステレオ装
置の増幅器等に供給し、磁気テープ7に記録された記録
信号の再生が行われる。
【0093】ここで、キャプスタンモータ25の回転を
制御し、磁気テープ7の走行速度、供給側のリール軸2
3及び巻き取り側のリール軸24の回転速度を制御する
機構を説明する。
【0094】本発明に係るテープレコーダは、図15に
示すように、供給側のリール軸23、キャプスタンモー
タ25及び巻取側のリール軸24の各回転速度を検出す
るためのセンサ441、442、443を備える。これ
らのセンサ441、442、443は、例えばホール素
子からなり、供給側のリール軸23、キャプスタンモー
タ25の駆動軸であるキャプスタン軸61及び巻き取り
側のリール軸24にそれぞれ取り付けられている磁性体
の回転に応じて、各軸の回転速度にそれぞれ比例した周
波数の検出信号としてのFG信号をシステムコントロー
ラ440に供給する。
【0095】システムコントローラ440は、各センサ
441、442、443から出力されるFG信号の周期
に基づいてキャプスタンモータ25の回転速度を制御す
る回転速度制御信号を出力し、回転速度調整機構429
に供給する。回転速度調整機構429は、システムコン
トローラ440から出力される回転速度制御信号に応じ
てキャプスタンモータ25の回転速度を制御を行う。ま
た、システムコントローラ440からは、各センサ44
1、442、443で検出されたFG信号に基づいて、
磁気テープ7の走行中に、磁気テープ7の全体の長さの
うちのいずれの位置が回転磁気ヘッド26aによって走
査されているかを常に検出している。システムコントロ
ーラ440は、各センサ441、442、443から出
力されるFG信号に基づいて、供給側のテープリール5
及び巻き取り側のテープ取リール6に巻回されている磁
気テープ7の巻き径を算出している。
【0096】ここで、磁気テープ7をフォワード方向に
定速走行させる記録操作モード又は再生操作モードのと
きには、図16に示すように、所定の波高値のPWM信
号が回転速度調整機構429を介してキャプスタンモー
タ25に供給されている。キャプスタンモータ25に供
給されるPWM信号は、各センサ441、442、44
3から出力されるFG信号の周期に基づいて生成される
検出される回転速度制御信号に基づいてデューティが制
御される。回転速度調整機構429は、回転速度制御信
号に基づいて制御されたPWM信号をキャプスタンモー
タ25に供給し、磁気テープ7が一定の速度で走行する
ように制御している。
【0097】早送り操作モード又は高速サーチ操作モー
ドが選択されると、システムコントローラ440は、磁
気テープ7を回転磁気ヘッド装置26に巻回させたまま
の状態において、供給側のリール軸23を回転自由と
し、さらに回転ドラム391を回転駆動するヘッド駆動
モータ394が所定の回転速度で回転するように制御す
るとともに、ピンチローラ62をキャプスタン軸61か
ら離間して磁気テープ7が自由に走行できるように制御
する。そして、システムコントローラ440は、図23
に示すように、キャプスタンモータ25が正転方向に高
速で回転するように、記録操作モード又は再生操作モー
ド時の波高値より十分に大きな波高値のPWM信号がキ
ャプスタンモータ25に供給されるように回転速度調整
機構429を制御する。
【0098】キャプスタンモータ25が正転方向に回転
されると、駆動力伝達機構152が制御され、キャプス
タンモータ25の駆動力が巻き取り側のリール軸24に
伝達され、磁気テープ7が高速で供給側テープリール5
から巻き取り側テープリール6に向かって走行する。
【0099】そして、高速サーチ操作モードが選択され
ているときには、高速で走行する磁気テープ7に摺接す
る回転磁気ヘッド26aによって記録トラックの走査が
行われ、磁気テープ7に記録された音楽の一曲に対応す
る単位情報信号の先頭を示すアドレス等のサーチが行わ
れる。
【0100】早送走査モード又は高速サーチ操作モード
で高速で走行される磁気テープの走行を停止させ、ある
いは検索対象の音楽の先頭アドレスや磁気テープ7の終
端が検出されると、システムコントローラ440は、図
16に示すように、キャプスタンモータ25が最低回転
速度で可能となす波高値のPWM信号がキャプスタンモ
ータ25に供給されるように回転速度調整機構429を
制御する。その後、システムコントローラ440は、各
センサ441、442、443によって検出される供給
側のテープリール5に巻回されている磁気テープ7の巻
き径に基づいたデューティを有する制御用PWM信号を
キャプスタンモータ25に供給して、キャプスタンモー
タ25に制動をかける。具体的には、システムコントロ
ーラ440は、図16に示すように、供給側のテープリ
ール5に巻回されている磁気テープ7の巻き径に応じた
周期が60msであってデューティが17%(すなわち1
0ms)の制御用PWM信号を、回転速度調整機構429
を介してキャプスタンモータ25に供給する。これによ
り、キャプスタンモータ25の制動が開始される。この
とき、システムコントローラ440は、センサ443か
ら供給されるFG信号に基づいて、キャプスタンモータ
25の回転速度を監視し、例えばFG信号の周期が所定
の閾値以上となったとき、すなわちキャプスタンモータ
25の回転速度が所定値以下となったときにキャプスタ
ンモータ25への制御用PWM信号の供給を停止する
か、若しくは、キャプスタンモータ25の最低駆動電圧
に相当するPWM信号を供給することにより磁気テープ
7の巻き弛みを防止して巻き取りを可能となす。
【0101】上述した制御用PWM信号の周期及びデュ
ーティの値は、一具体例にすぎず、これらの値は、巻き
取り側のテープリール6の回転が停止したときに、慣性
力で回転していた供給側のテープリール5の回転も停止
するような値である。かくして、従来の回転磁気ヘッド
方式のテープレコーダ等で問題とされていたテープ停止
時に発生する磁気テープ7の弛みを生じることなく、早
送りを停止することができる。
【0102】なお、磁気テープ7の端部が検出されたと
きは、デューティが100%の制御用PWM信号をキャ
プスタンモータ25が停止するまで供給する。すなわ
ち、図示しないテープエンド検出手段によって磁気テー
プ7の終端が検出されたときには、供側のテープ給リー
ル5には磁気テープ7が無い状態となっているので、磁
気テープ7に弛みが発生することはないからである。
【0103】テープエンド検出手段は、磁気テープ7の
始端及び終端に設けられたリーダテープ部を光学的に検
出することによってテープエンドの検出を行い、その検
出結果をシステムコントローラ440に供給する。
【0104】磁気テープ7の巻き戻操作モードも上述し
た早送り操作モードと原理的には同じ動作で行われる。
【0105】巻き戻操作モードが選択されると、システ
ムコントローラ440は、操作部からのこれらの操作に
応じた信号により、例えば検索の際には、磁気テープ7
を回転磁気ヘッド装置26に巻回させたままの状態にお
いて、巻き取り側のリール軸24を回転自由とし、さら
に回転ドラム391を回転駆動するヘッド駆動モータ3
94が所定の回転速度で回転するように制御する。ま
た、システムコントローラ440は、ピンチローラ62
をキャプスタン軸61から離間して磁気テープ7が自由
に走行できるように制御すると共に、キャプスタンモー
タ25の駆動力が、回転速度調整機構429を介して直
接供給側のリール軸23に伝達されるように制御する。
かくして、磁気テープ7が通常の再生時よりも高速で走
行して、回転磁気ヘッド装置26を経て供給側のテープ
リール5に巻き取られる。
【0106】そして、磁気テープ7の巻き戻が行われて
いる途中で、停止操作が行われると、上述したようにし
て算出した巻き取り側のテープリール6に巻回されてい
る磁気テープ7の巻き径に基づいたデューティを有する
制御用PWM信号が、システムコントローラ440から
キャプスタンモータ25に供給される。このとき、キャ
プスタンモータ25に供給される制御用PWM信号が巻
き戻し動作時の回転と逆方向に回転するような極性とな
るように回転速度調整機構229がシステムコントロー
ラ440によって切り換えられる。
【0107】このとき、システムコントローラ440
は、センサ427からのFG信号に基づいてキャプスタ
ンモータ25の回転速度を監視し、キャプスタンモータ
25の回転速度が所定値以下となったときにキャプスタ
ンモータ25への制御用PWM信号の供給を停止する。
かくして、従来の回転磁気ヘッド方式のテープレコーダ
等で問題とされていたテープ走行停止時に発生する磁気
テープのテープリールへの巻き弛みを生じさせることな
く巻き戻し操作モードを停止することができる。
【0108】上述した実施例では、供給側及び巻き取り
側のリール軸を駆動するための専用の駆動モータを備え
ることなく、キャプスタンモータを用いた例を挙げて説
明したが、供給側及び巻き取り側のリール軸を駆動する
ための専用の駆動モータを備えるものに適用しても良
い。この場合には、リール軸を駆動するための駆動モー
タを制御することになる。
【0109】さらに、上述した実施例は、回転磁気ヘッ
ド装置を備えたテープレコーダに適用した例を挙げて説
明した、本発明は、映像信号の記録及び/又は再生を行
うビデオテープレコーダ等、回転磁気ヘッド装置を備え
磁気テープを記録媒体に用いる記録及び/又は再生装置
に広く適用し、上述したと同様の利点を受けことができ
るものである。
【0110】
【発明の効果】上述したように、本発明に係る磁気テー
プの記録及び/又は再生装置は、磁気テープを一定の速
度で走行させるている状態から減速若しくは停止させる
とき、磁気テープの走行を行うキャプスタンモータが逆
回転するように制御信号を供給するようにしているの
で、磁気テープが慣性力で走行されることが防止され、
弛みを発生させることなく磁気テープの巻き取りを行う
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る回転磁気ヘッド装置を備えたテー
プレコーダに用いられるテープカセットを上面側から見
た斜視図である。
【図2】上記テープカセットを下面側から見た斜視図で
ある。
【図3】前面蓋が開放されたテープカセットを下面側か
ら見た斜視図である。
【図4】本発明に係る回転磁気ヘッド装置を備えたテー
プレコーダの機構部を示す平面図である。
【図5】磁気テープをテープ走行路に引き出してテープ
案内ドラムに巻回させた状態を示す平面図である。
【図6】駆動モータの駆動力をリール軸ギヤに伝達する
駆動力伝達機構を示す平面図である。
【図7】移動ガイドブロックの移動操作機構によって回
動操作される第3の連結アーム部分を示す平面図であ
る。
【図8】回動基台に取り付けられたクラッチギヤを示す
示す断面図である。
【図9】テープカセットから磁気テープを引き出す状態
を示すリール軸選択機構の平面図である。
【図10】磁気テープをテープ走行路に引き出した状態
を示すリール軸選択機構の平面図である。
【図11】テープ走行路に引き出され回転磁気ヘッド装
置に巻回された磁気テープがフォワード方向に定速走行
されているときにリール軸選択機構を示す平面図であ
る。
【図12】磁気テープがリバース方向に走行されている
ときのリール軸選択機構を示す平面図である。
【図13】テープ走行路に引き出された磁気テープがテ
ープカセットに巻き取られたときのリール軸選択機構を
示す平面図である。
【図14】本発明に係るテープレコーダの記録再生系を
示すブロック図である。
【図15】磁気テープを走行させる主要機構部を示す斜
視図である。
【図16】磁気テープの走行を行うキャプスタンモータ
に供給される制御用PWM信号を示す波形図である。
【符号の説明】
1 テープカセット、 5、6 テープリール、 7
磁気テープ、 21ベース、 22 カセット装着部、
25 キャプスタンモータ、 26 回転磁気ヘッド
装置、 27 第1の移動ガイドブロック、 28 第
2の移動ガイドブロック、 32 第1の移動ガイド
溝、 33 第2の移動ガイド溝、 61 キャプスタ
ン軸、 62 ピンチローラ、 390 テープ案内ド
ラム、429 回転速度調整機構、 440 システム
コントローラ、 441、442、443 センサ。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 磁気テープを送り出す供給側リールと、 磁気テープを巻き取る巻き取り側リールと、 上記供給側リールと上記巻き取り側リールの回転を検出
    する回転検出手段と、 キャプスタンと上記キャプスタンを回転駆動するキャプ
    スタンモータを有し磁気テープを一定の速度で走行させ
    る走行機構と、 上記検出手段からの検出結果に基づいて上記キャプスタ
    ンモータを制御する制御手段とを備え、 上記制御手段は、上記走行機構によって磁気テープの走
    行速度を減速するときに上記キャプスタンモータに上記
    キャプスタンモータが逆回転するように制御信号を上記
    検出手段からの検出信号の周期が所定の周期になるまで
    の期間供給してなる磁気テープの記録及び/又は再生装
    置。
  2. 【請求項2】 上記制御手段は、上記検出手段からの検
    出信号の周期が所定周期以上になったときの上記制御信
    号の上記キャプスタンモータへの供給を停止することを
    特徴とする請求項1記載の磁気テープの記録及び/又は
    再生装置。
  3. 【請求項3】 上記制御手段は、上記制御信号のデュー
    ティを上記検出手段によって上記供給側リールを検出し
    た結果に基づいて生成して上記キャプスタンモータに供
    給することを特徴とする請求項2記載の磁気テープの記
    録及び/又は再生装置。
  4. 【請求項4】 上記制御手段は、上記検出手段による検
    出結果に基づいて上記供給側リールに巻回されている磁
    気テープの量を算出し、上記算出した結果に基づいて上
    記制御信号を生成することを特徴とする請求項3項記載
    の磁気テープの記録及び/又は再生装置。
  5. 【請求項5】 磁気テープを送り出す供給側リールと、 磁気テープを巻き取る巻き取り側リールと、 上記供給側リールと上記巻き取り側リールの回転を検出
    する回転検出手段と、 キャプスタンと上記キャプスタンを回転駆動するキャプ
    スタンモータを有し磁気テープを一定の速度で走行させ
    る走行機構と、 上記検出手段からの検出結果に基づいて上記キャプスタ
    ンモータを制御する制御手段とを備え、 上記制御手段は、テープエンドが検出されたときには上
    記検出手段によって上記供給側リール及び/又は巻き取
    り側リールの回転が停止したことが検出されるまで制御
    信号を上記キャプスタンモータに供給する磁気テープの
    記録及び/又は再生装置。
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