JPH10267948A - 走査型プローブ顕微鏡 - Google Patents

走査型プローブ顕微鏡

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Publication number
JPH10267948A
JPH10267948A JP9068613A JP6861397A JPH10267948A JP H10267948 A JPH10267948 A JP H10267948A JP 9068613 A JP9068613 A JP 9068613A JP 6861397 A JP6861397 A JP 6861397A JP H10267948 A JPH10267948 A JP H10267948A
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JP
Japan
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holder
cantilever
stage
support unit
scanning probe
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Withdrawn
Application number
JP9068613A
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English (en)
Inventor
Shuichi Ito
修一 伊東
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Olympus Corp
Original Assignee
Olympus Optical Co Ltd
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Publication date
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    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01QSCANNING-PROBE TECHNIQUES OR APPARATUS; APPLICATIONS OF SCANNING-PROBE TECHNIQUES, e.g. SCANNING PROBE MICROSCOPY [SPM]
    • G01Q10/00Scanning or positioning arrangements, i.e. arrangements for actively controlling the movement or position of the probe
    • G01Q10/04Fine scanning or positioning
    • G01Q10/06Circuits or algorithms therefor

Abstract

(57)【要約】 【課題】簡単且つ短時間にカンチレバーの位置調整を高
精度に行うことが可能なコンパクトで低価格な走査型プ
ローブ顕微鏡を提供する。 【解決手段】カンチレバー24を保持するホルダ26
と、XY方向に移動自在なXYステージ28に設けられ
且つホルダをセット可能な第1乃至第3のセットステー
ションS1,S2,S3と、ホルダを着脱自在に支持可
能であって且つ支持されたホルダを所望の方向にスライ
ド可能な支持ユニット30と、第1乃至第3のセットス
テーションと支持ユニットとの間の位置関係を相対的に
変化させることによって、第1乃至第3のセットステー
ションにセットされた所望のホルダを三次元方向に相対
的に移動可能な移動機構と、カンチレバーが所望の位置
に位置付けられるように、支持ユニットに支持されたホ
ルダをスライドさせることによってホルダの位置を自動
的に調整可能な位置調整機構とを備えている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、カンチレバーの交
換時に、カンチレバーを所望の位置に正確に位置付ける
ことが可能な位置調整機構を備えた走査型プローブ顕微
鏡(SPM;Scanning Probe Micr
oscope)に関する。
【0002】
【従来の技術】カンチレバーを所望の位置(例えば、光
てこ方式を用いた変位センサの焦点位置)に位置付ける
ための位置調整機構を備えた走査型プローブ顕微鏡が知
られている。
【0003】図4に示すように、例えば特開平6−82
249号公報に開示された探針走査型の走査型プローブ
顕微鏡は、カンチレバー2を所定の傾斜角度で支持した
金属製ホルダ4と、アクチュエータ6の先端の光てこ式
変位センサ8に設けられ且つ金属製ホルダ4を吸引保持
可能な磁石10と、カンチレバー2が所望の位置に位置
付けられるように、磁石10に対する金属製ホルダ4の
吸着位置を手動で調整する位置調整機構12とが設けら
れている。
【0004】このような構成によれば、金属製ホルダ4
を磁石10によって変位センサ8に吸引保持させた後、
位置調整機構12の調整アーム14を金属製ホルダ4の
調整溝16に係合させて、金属製ホルダ4の吸着位置を
調整することによって、カンチレバー2(具体的には、
カンチレバー2の背面)を変位センサ8の焦点位置に位
置付けることができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、半導体レー
ザ18から出射した直径30μm以下のレーザー光を幅
30μm程度のカンチレバー2の背面に集光させる場合
には、極めて高精度な位置調整作業が必要となる。この
場合、カンチレバー2に対するレーザー光の集光位置が
僅かでもずれると、カンチレバー2を通過した光によっ
て試料表面(図示しない)から散乱した反射光が、外乱
光となってフォトディテクタ20に入射するため、測定
精度を一定レベルに維持することが困難になってしま
う。
【0006】しかしながら、従来の走査型プローブ顕微
鏡では、手動操作によって、変位センサ8の焦点位置に
対するカンチレバー2の位置合わせを行っている。更
に、従来の走査型プローブ顕微鏡では、検査者の目視確
認によって、変位センサ8の焦点位置に対するカンチレ
バー2の光軸ずれ量の確認作業が行われている。このた
め、高精度な光軸合わせを行うことが困難であると共
に、位置調整に時間がかかるといった問題がある。
【0007】また、位置調整機構12を独立して設ける
必要があるため、装置が大型化して製造コストが上昇し
てしまう。特に、高精度な位置調整が必要となる走査型
プローブ顕微鏡の分野では、μmオーダーの位置決め分
解能が要求されており、この要求を満足するような位置
調整機構12は、その構成が複雑化してしまうため、装
置が更に大型化すると共に更に製造コストが上昇してし
まう。
【0008】本発明は、このような課題を解決するため
に成されており、その目的は、簡単且つ短時間にカンチ
レバーの位置調整を高精度に行うことが可能なコンパク
トで低価格な走査型プローブ顕微鏡を提供することにあ
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
に、本発明の走査型プローブ顕微鏡は、試料を走査可能
な角度でカンチレバーを保持するホルダと、試料を載置
した状態で所望の方向に移動自在なステージに設けられ
且つホルダをセット可能な複数のセットステーション
と、ホルダを着脱自在に支持可能であって且つ支持され
たホルダを所望の方向にスライド可能な支持ユニット
と、セットステーションと支持ユニットとの間の位置関
係を相対的に変化させることによって、セットステーシ
ョンにセットされた所望のホルダを三次元方向に相対的
に移動可能な移動機構と、カンチレバーが所望の位置に
位置付けられるように、支持ユニットに支持されたホル
ダをスライドさせることによってホルダの位置を自動的
に調整可能な位置調整機構とを備える。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施の形態に係
る走査型プローブ顕微鏡について、添付図面を参照して
説明する。図1(a),(b)に示すように、本実施の
形態の走査型プローブ顕微鏡は、試料22を走査可能な
傾斜角度でカンチレバー24を保持するホルダ26と、
試料22を載置した状態でXY方向に移動自在なXYス
テージ28に設けられ、且つ、ホルダ26をセット可能
な第1乃至第3のセットステーションS1,S2,S3
と、ホルダ26を着脱自在に支持可能であって且つ支持
されたホルダ26を所望の方向にスライド可能な支持ユ
ニット30と、第1乃至第3のセットステーションS
1,S2,S3と支持ユニット30との間の位置関係を
相対的に変化させることによって、第1乃至第3のセッ
トステーションS1,S2,S3にセットされた所望の
ホルダ26を三次元方向に相対的に移動可能な移動機構
と、カンチレバー24が所望の位置に位置付けられるよ
うに、支持ユニット30に支持されたホルダ26をスラ
イドさせることによってホルダ26の位置を自動的に調
整可能な位置調整機構とを備えている。
【0011】なお、図1(b)には、その一例として、
3つのセットステーションS1,S2,S3を示した
が、試料22に対する走査に支障の無い位置に、使用状
況に応じて3つ以上のセットステーションをXYステー
ジ28に形成することが可能である。ただし、カンチレ
バー24を交換する際、少なくとも1つのセットステー
ションを空けておく必要がある。従って、XYステージ
28には、少なくとも2つ以上のセットステーションを
設けることが好ましい。
【0012】ホルダ26は、磁性体材料から構成されて
おり、その下面には、凹部26aが形成されている。第
1乃至第3のセットステーションS1,S2,S3に
は、夫々、ホルダ26の凹部26aに係合可能な凸部3
2と、ホルダ26をセットした際に、カンチレバー24
がXYステージ28に接触しない程度の深さを有する溝
部28aとが設けられている。この構成によれば、凸部
32に凹部26aを係合させるだけで、カンチレバー2
4を溝部28aに収容した状態でホルダ26を安定して
XYステージ28上にセットさせることができる。この
結果、XYステージ28の移動中に、カンチレバー24
がステージ28に接触することによって、例えば探針3
4が損傷するといった問題は生じない。
【0013】なお、XYステージ28は、筐体36に固
定されたXYステージ移動機構38によってXY方向に
移動自在に支持されている。また、このXYステージ移
動機構38は、モータ40によって駆動させることがで
きるように構成されており、このモータ40は、制御回
路42から出力される制御信号に基づいて駆動制御され
ている。
【0014】支持ユニット30は、光てこ方式を応用し
た変位センサ44の下端部に設けられており、ホルダ2
6を保持可能な保持手段46を備えて構成されている。
この保持手段46としては、例えば永久磁石、或いは、
電流制御によって磁力を発生する電磁石を適用すること
が可能である。
【0015】光てこ方式を応用した変位センサ44に
は、レーザー光源48と、ハーフミラー50と、フォト
ディテクタ52とが設けられており、レーザー光源48
から出射したレーザー光は、ハーフミラー50を介して
所定の位置P(例えば、後述する光学顕微鏡64の光軸
上)に集光するように構成されている。従って、位置調
整機構によってカンチレバー24を光軸上に位置付けれ
ば、カンチレバー24の背面(探針34が形成された面
とは反対側の面)にレーザー光を集光させ且つこの背面
から反射した反射光をフォトディテクタ52に入射させ
ることが可能となる。この構成によれば、フォトディテ
クタ52の受光量に基づいて、探針34先端と試料22
表面との間の相互作用によって生じるカンチレバー24
の撓み量を光学的に検出することができる。
【0016】この変位センサ44は、所定の電圧を印加
することによってXYZ方向に変位可能な中空のアクチ
ュエータ54(例えば、圧電体チューブスキャナ)の先
端に固定されている。なお、アクチュエータ54の基端
は、Z方向に移動自在なZステージ56に固定されてお
り、このZステージ56は、筐体36に固定されたZス
テージ移動機構58によって、Z方向に移動自在に支持
されている。また、このZステージ移動機構58は、モ
ータ60によって駆動させることができるように構成さ
れており、このモータ60は、制御回路42から出力さ
れる制御信号に基づいて駆動制御されている。
【0017】また、Zステージ56には、CCD62が
固定された光学顕微鏡64が取り付けられており、この
光学顕微鏡64は、ハーフミラー50を透過して導光さ
れた光学像(例えば、カンチレバー像や試料表面像等)
を取り込むことができるように、アクチュエータ54内
に延出している。なお、光学顕微鏡64に取り込まれた
光学像は、CCD62によって撮像された後、モニタ6
6上に画像表示されるようになっている。
【0018】本実施の形態の移動機構は、XYステージ
移動機構38に加え、上述したZステージ移動機構58
を併用して構成されており、このZステージ移動機構5
8を駆動させることによって、第1乃至第3のセットス
テーションS1,S2,S3にセットされた所望のホル
ダ26を三次元方向に相対的に移動させることができる
ようになっている。
【0019】本実施の形態の位置調整機構は、上述した
XYステージ移動機構38を併用して構成されている。
そして、モニタ66上に画像表示されたカンチレバー2
4の位置を位置検出回路68が読み取った際、この位置
検出回路68から制御回路42に出力された位置信号に
基づいて、XYステージ移動機構38を駆動させること
によって、XYステージ28をXY方向に移動させるこ
とができるようになっている。
【0020】次に、本実施の形態の動作について説明す
る。まず、第1乃至第3のセットステーションS1,S
2,S3に交換用の新しいホルダ26をセットする。本
実施の形態では、その一例として、第2及び第3のセッ
トステーションS2,S3にホルダ26(以下、交換用
ホルダ26という)をセットする。なお、支持ユニット
30には、使用済みのカンチレバー24を有するホルダ
26(以下、使用済みホルダ26という)が支持されて
いるものとする。
【0021】続いて、XYステージ移動機構38によっ
てXYステージ28をXY方向に移動させて、第1のセ
ットステーションS1を使用済みホルダ26の真下に位
置付ける。具体的には、第1のセットステーションS1
の凸部32を使用済みホルダ26の凹部26aの真下に
位置付ける。
【0022】この後、Zステージ移動機構58によって
Zステージ56をZ方向に移動させて、使用済みホルダ
26を第1のセットステーションS1に接近させる。そ
して、例えば、使用済みホルダ26の凹部26aが、第
1のセットステーションS1の凸部32に所定量だけ係
合し始めたとき、保持手段46の保持力を解除する。な
お、保持手段46として電磁石を用いている場合には、
通電を停止させることによって磁力の消滅させる。ま
た、永久磁石を用いている場合には、例えば、支持ユニ
ット30と使用済みホルダ26との間に絶縁膜等を挿入
することによって、使用済みホルダ26に対する磁力作
用を遮断する。
【0023】このとき、使用済みホルダ26が、第1の
セットステーションS1方向に落下して、凹部26aが
凸部32に完全に係合する。この結果、使用済みホルダ
26は、第1のセットステーションS1に安定してセッ
トされることになる。
【0024】続いて、Zステージ移動機構58によって
Zステージ56をZ方向に移動させて、変位センサ44
をXYステージ28から所定距離だけ離間させる。この
後、XYステージ28をXY方向に移動させることによ
って、所望の交換用ホルダ26を支持ユニット30の真
下に位置付ける。本実施の形態では、その一例として、
第2のセットステーションS2にセットされた交換用ホ
ルダ26を保持手段46に対向する位置に位置付ける。
【0025】次に、Zステージ56をZ方向に移動させ
ることによって、支持ユニット30を交換用ホルダ26
に接近させる。具体的には、保持手段46の下面と交換
用ホルダ26の上面との間の距離が約0.5mm程度に
なるまで、Zステージ56を移動させる。
【0026】そして、保持手段46の保持力を発生させ
る。なお、保持手段46として電磁石を用いている場合
には、通電を開始することによって、磁力を発生させ
る。また、永久磁石を用いている場合には、絶縁膜等を
除去することによって、磁力を発生させる。
【0027】この結果、交換用ホルダ26は、保持手段
46に吸引保持される。なお、この状態において、交換
用ホルダ26の凹部26aには、第2のセットステーシ
ョンS2に設けられた凸部32が係合している。
【0028】この後、XYステージ28をXY方向に移
動させて、カンチレバー24を所望の位置に位置付け
る。具体的には、XYステージ28をXY方向に移動さ
せて、交換用ホルダ26をXY方向にスライドさせるこ
とによって、カンチレバー24の背面を集光位置Pに位
置付ける。
【0029】この場合、モニタ66には、カンチレバー
24のレバー像とクロス70が画像表示されており、位
置検出回路68は、クロス70とレバー像との間の位置
関係に基づいて、クロス中心70aとカンチレバー24
の先端との間のずれ量を算出することができるように制
御されている。そして、制御回路42は、位置検出回路
68からの算出結果に基づいて、XYステージ移動機構
38を制御して、XYステージ28をXY方向に自動的
に移動させることができるように制御されている。
【0030】なお、クロス中心70aは、例えば、光学
顕微鏡64の光軸又はこの光学顕微鏡64に内蔵された
対物レンズ(図示しない)の観察視野中心に一致させる
ことが好ましい。更に、クロス中心70aと集光位置P
とが一致するように、予め、変位センサ44の光軸を調
整しておくことが好ましい。
【0031】従って、レバー像の先端をクロス中心70
aに位置付けるように、XYステージ28上の凸部32
によって交換用ホルダ26をXY方向にスライドさせる
だけで、カンチレバー24の背面を集光位置Pに正確に
位置付けることができる。
【0032】このとき、Zステージ移動機構58によっ
てZステージ56をZ方向に移動させて、変位センサ4
4をXYステージ28から所定距離だけ離間させる。こ
の時点で、カンチレバー24の位置調整作業は、完了す
る。なお、厚さ寸法が一定の許容範囲内に納まるよう
に、ホルダ26を作製すれば、カンチレバー24のZ方
向への取り付け位置の調整が不要となることは言うまで
もない。
【0033】位置調整完了後、試料22の表面情報が測
定される。なお、この測定法としては、探針34先端と
試料22表面との間の相互作用(粘性力、弾性力、接触
力、原子間力、磁気力、摩擦力等)によって生じるカン
チレバー24の変位量を一定に維持するように、アクチ
ュエータ54をZ方向にフィードバック制御しながら探
針34を試料22表面に沿ってX方向又はY方向に走査
するスタティックモード測定、又は、所定の共振周波数
で振動させたカンチレバー24の振動中心が、試料22
表面から一定距離に維持されるように、フィードバック
制御しながら探針34をX方向又はY方向に走査するダ
イナミックモード測定を適用することができる。
【0034】従って、以下の動作説明では、これら2つ
の測定法を総称して、SPM測定と表現することとす
る。このSPM測定において、まず、モニタ66に画像
表示された試料22表面の試料像を観察しながら、所望
の測定ポイントにクロス中心70aが位置付けられるよ
うに、XYステージ28を移動する。
【0035】次に、変位センサ44の変位信号が一定に
維持されるように、アクチュエータ54をフィードバッ
ク制御しながら探針34を試料22表面に沿って走査す
る。この結果、試料22の表面情報が測定される。
【0036】測定終了後、カンチレバー24を交換する
場合には、上述した交換プロセスを繰り返すことによっ
て、新しいカンチレバー24を所望の位置に位置付ける
ことができる。
【0037】このように本実施の形態によれば、既存の
走査型プローブ顕微鏡の装置を用いて自動的にカンチレ
バー24を所望の位置に短時間且つ正確に位置付けるこ
とができる。また、XYステージ28を移動させるため
のXYステージ移動機構38を位置調整機構として併用
しているため、装置の小型化と共に製造コストの低減を
実現することができる。更に、XYステージ28上に交
換用ホルダ26をセットさせておくことができるため、
交換作業時間の短縮化を図ることができる。例えば、真
空中においてSPM測定を行っている場合でも、カンチ
レバー24の交換に際し、真空圧状態から大気圧状態に
戻す必要は無い。
【0038】なお、本発明は、上述した実施の形態に限
定されることは無く、新規事項を追加しない範囲で種々
変更することができる。図2には、本発明の第1の変形
例に係る試料走査型の走査型プローブ顕微鏡の構成が示
されている。
【0039】この走査型プローブ顕微鏡において、変位
センサ44及び光学顕微鏡64は、共に、筐体36に固
定されており、アクチュエータ54は、XYステージ2
8上に固定されている。なお、試料22は、アクチュエ
ータ54上に載置することができるようになっている。
【0040】また、Zステージ56は、XYステージ移
動機構38とXYステージ28との間に配置されてお
り、Zステージ移動機構58によってXYステージ28
をZ方向に移動させることができるように構成されてい
る。
【0041】また、本変形例に適用した凸部32は、ア
クチュエータ54の高さ寸法に対応して、所定の長さだ
けZ方向に延出しており、その延出端にホルダ26を安
定してセットさせることができるように構成されてい
る。従って、本変形例に適用したXYステージ28に
は、溝部28aを形成する必要は無い。
【0042】なお、第1の変形例の作用効果は、上記実
施の形態と同様であるため、その説明は省略する。図3
(a)には、本発明の第2の変形例に係る走査型プロー
ブ顕微鏡の支持ユニット30の構成が示されている。
【0043】本変形例の支持ユニット30には、保持手
段46として、電磁弁72を介して真空ポンプ74に配
管接続された吸着口76が形成されている。この保持手
段46によれば、制御回路42からの制御信号に基づい
て、電磁弁72を開動作させると共に真空ポンプ74を
動作させることによって、吸着口76を負圧に制御する
ことができる。この結果、ホルダ26を吸着口76を介
して支持ユニット30に吸引保持することができる。一
方、制御回路42からの制御信号に基づいて、電磁弁7
2を閉動作させると共に真空ポンプ74を停止させるこ
とによって、支持ユニット30からホルダ26を取り外
すことができる。
【0044】第2の変形例によれば、変位センサ44や
ホルダ26に熱的影響を与えること無く、ホルダ26を
支持ユニット30に吸着させることができるため、熱的
影響を受けること無くSPM測定を行うことが可能とな
る。また、保持手段46の構成も簡単であるため、製造
コストの低減を図ることができる。更に、ホルダ26を
磁性体材料で形成する必要が無いため、例えばプラスチ
ック材料等の軽い材料でホルダ26を形成することがで
きる。この結果、アクチュエータ54の共振周波数を向
上させることができるため、SPM測定時の走査速度を
上げることが可能となる。
【0045】図3(b)には、本発明の第3の変形例に
係る走査型プローブ顕微鏡の支持ユニット30の構成が
示されている。本変形例の支持ユニット30には、保持
手段46として、ホルダ26を支持ユニット30にスラ
イド自在に保持可能な弾性体78(例えば、板バネ、ス
プリング、コイルバネ、皿バネ等)が適用されている。
【0046】第3の変形例によれば、弾性体78によっ
てホルダ26を弾性保持させることができるように構成
されているため、保持用の電源や圧力源等が不要とな
る。このため、装置の構成が簡略化して製造コストを減
少させることができる。また、ホルダ26を磁性体材料
で形成する必要が無いため、例えばプラスチック材料等
の軽い材料でホルダ26を形成することができる。この
結果、アクチュエータ54の共振周波数を向上させるこ
とができるため、SPM測定時の走査速度を上げること
が可能となる。
【0047】図3(c)には、本発明の第4の変形例に
係る走査型プローブ顕微鏡の凸部32の構成が示されて
いる。本変形例の凸部32は、ピストン80によって、
Z方向に昇降自在に構成されている。このピストン80
は、XYステージ28に内蔵されたシリンダ82に接続
されている。シリンダ82は、スライダ84によって第
1及び第2の蓄圧室82a,82bに分割されており、
夫々の蓄圧室82a,82bには、電磁弁86を介して
圧力源88が配管接続されている。
【0048】このような構成において、制御回路42か
らの制御信号に基づいて、圧力源88を駆動させると共
に電磁弁86の開閉量を調整することによって、スライ
ダ84を所望の方向に所望量だけ昇降させることができ
る。例えば、第1の蓄圧室82aを加圧し且つ第2の蓄
圧室82bを減圧すれば、スライダ84をZ方向に上昇
させることができる。この結果、凸部32をXYステー
ジ28から突出させることができる。一方、第1の蓄圧
室82aを減圧し且つ第2の蓄圧室82bを加圧すれ
ば、スライダ84をZ方向に下降させることができる。
この結果、凸部32をXYステージ28内に退避させる
ことができる。
【0049】SPM測定に際し、カンチレバー24は、
試料22表面に対してナノ(nm)オーダの精度で近接
している。このため、凸部32を試料22表面から突出
させた状態でSPM測定を行ったとき、カンチレバー2
4又は探針34が凸部32に接触して損傷してしまう場
合が考えられる。また、ホルダ26が凸部32に接触し
て吸着位置がずれてしまう場合が考えられる。ホルダ2
6の吸着位置がずれた場合には、カンチレバー24の位
置もずれてしまうため、SPM測定が不能又は測定精度
が低下してしまう結果となり得る。
【0050】しかしながら、第4の変形例によれば、位
置調整完了後、凸部32をXYステージ28内に退避さ
せることができるため、上述したような弊害を未然に防
ぐことが可能となる。
【0051】
【発明の効果】本発明によれば、簡単且つ短時間にカン
チレバーの位置調整を高精度に行うことが可能なコンパ
クトで低価格な走査型プローブ顕微鏡を提供することが
可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は、本発明の一実施の形態に係る走査型
プローブ顕微鏡の構成を概略的に示す図、(b)は、第
1乃至第3のセットステーションと支持ユニットとの間
の位置関係を示す平面図。
【図2】本発明の第1の変形例に係る試料走査型の走査
型プローブ顕微鏡の構成を概略的に示す図。
【図3】(a)は、本発明の第2の変形例に係る走査型
プローブ顕微鏡の支持ユニットの構成を示す図、(b)
は、本発明の第3の変形例に係る走査型プローブ顕微鏡
の支持ユニットの構成を示す図、(c)は、本発明の第
4の変形例に係る走査型プローブ顕微鏡の凸部の構成を
示す図。
【図4】位置調整機構を備えた従来の走査型プローブ顕
微鏡の構成を示す図。
【符号の説明】
24 カンチレバー 26 ホルダ 28 XYステージ 30 支持ユニット S1 第1のセットステーション S2 第2のセットステーション S3 第3のセットステーション

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 試料を走査可能な角度でカンチレバーを
    保持するホルダと、 前記試料を載置した状態で所望の方向に移動自在なステ
    ージに設けられ且つ前記ホルダをセット可能な複数のセ
    ットステーションと、 前記ホルダを着脱自在に支持可能であって且つ支持され
    たホルダを所望の方向にスライド可能な支持ユニット
    と、 前記セットステーションと前記支持ユニットとの間の位
    置関係を相対的に変化させることによって、セットステ
    ーションにセットされた所望のホルダを三次元方向に相
    対的に移動可能な移動機構と、 前記カンチレバーが所望の位置に位置付けられるよう
    に、前記支持ユニットに支持されたホルダをスライドさ
    せることによってホルダの位置を自動的に調整可能な位
    置調整機構とを備えていることを特徴とする走査型プロ
    ーブ顕微鏡。
  2. 【請求項2】 前記ホルダには、凹部が形成されてお
    り、また、前記セットステーションには、夫々、前記凹
    部が係合可能な凸部が設けられていることを特徴とする
    請求項1に記載の走査型プローブ顕微鏡。
  3. 【請求項3】 前記位置調整機構には、前記ステージを
    移動させることによって、前記凸部を所望の方向に移動
    させることが可能なステージ移動機構が設けられている
    ことを特徴とする請求項2に記載の走査型プローブ顕微
    鏡。
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