JP2000121534A - 走査型プローブ顕微鏡 - Google Patents

走査型プローブ顕微鏡

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JP2000121534A
JP2000121534A JP10297066A JP29706698A JP2000121534A JP 2000121534 A JP2000121534 A JP 2000121534A JP 10297066 A JP10297066 A JP 10297066A JP 29706698 A JP29706698 A JP 29706698A JP 2000121534 A JP2000121534 A JP 2000121534A
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Shuichi Ito
修一 伊東
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Olympus Optical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】探針を試料表面にアプローチさせること無く、
試料の観察ポイントに対して探針を短時間且つ正確に位
置決めさせることが可能な走査型プローブ顕微鏡を提供
する。 【解決手段】試料2の表面を観察可能な観察光学系4
と、観察光学系を介して観察した試料の観察ポイントA
を含む領域に探針6を走査させるスキャナ8を有する走
査系10と、観察光学系及び走査系に対して試料を移動
させるX及びYステージ30,32と、走査系の走査領
域における探針と観察ポイントとの間の位置関係を光学
的に検出可能な検出光学系と、検出光学系の検出データ
に基づいて探針と観察ポイントとのずれ量を演算する演
算装置12と、ずれ量を無くするようにX及びYステー
ジ又はスキャナを選択的に制御し、探針を観察ポイント
に位置付けるスキャナコントローラ44及びステージコ
ントローラ46とを備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば原子オーダ
ーの分解能で試料の表面情報を測定するための走査型プ
ローブ顕微鏡に関する。
【0002】
【従来の技術】この種の走査型プローブ顕微鏡(SP
M:Scanning Probe Microscope)は、自由端に尖鋭化し
た探針を持つカンチレバーと、探針と試料とを相対的に
移動させる中空円筒状スキャナとを備えている。そし
て、探針を試料に近接させると、探針先端と試料表面と
の間に働く相互作用(原子間力、斥力、引力、粘性、磁
気力等)によって、カンチレバーの自由端が変位する。
この自由端に生じる変位量を電気的あるいは光学的に検
出しながら、探針を試料表面に沿ってXY方向に相対的
に走査することによって、試料の表面情報等(例えば、
凹凸情報)を三次元的に測定している。このような測定
を総称してSPM測定と呼ぶ。更に、SPM測定には、
試料の電位測定、トンネル電流測定、静電気力測定など
も含まれる。
【0003】また、このような走査型プローブ顕微鏡に
おいて、試料表面上の測定ポイントに対して探針先端を
位置付けるために、中空円筒状スキャナ内には、試料表
面及び探針先端を同時に観察可能な観察光学系(具体的
には、対物レンズ)が挿入配置されている。そして、こ
の対物レンズを介して取り込まれた試料表面像及び探針
先端像との間の位置関係を目視観察しながら、中空円筒
状スキャナを駆動させて探針と試料とを相対的に移動さ
せることによって、試料表面上の測定ポイントに探針先
端を位置付けている。
【0004】ところで、試料表面を観察する方法とし
て、例えば高倍率観察や低倍率観察、或いは、暗視野観
察等の種々の試料観察方法が知られているが、試料観察
方法の種類に対応して、対物レンズの外径は異なったも
のとなる。例えば高倍率観察では、直径の大きな複数の
レンズが用いられるため、これら大径のレンズを一体的
に組み合わせて成る対物レンズの外径は、必然的に大き
くならざるを得ない。また、例えば暗視野観察では、対
物レンズの外側に暗視野照明用の光路を増設しなければ
ならないため、その分だけ対物レンズの外径は、必然的
に大きくならざるを得ない。
【0005】しかしながら、対物レンズの外周には、中
空円筒状スキャナが配置されているため、対物レンズの
外径を大きくするのには限界がある。このため、上述し
たような中空円筒状スキャナ内に対物レンズを配置挿入
させる構成では、使用可能な対物レンズの種類も特定さ
れてしまう。この結果、種々の観察方法に充分に対応で
きなくなってしまう。
【0006】また、中空円筒状スキャナの走査範囲は、
スキャナの径寸法を小さくするに従って広くなることが
知られている。しかしながら、この中空円筒状スキャナ
内には、上述したような対物レンズが挿入配置されてい
るため、スキャナの径寸法を小さくするのには限界があ
る。このため、中空円筒状スキャナによる走査範囲を一
定以上に広げることが困難であった。
【0007】つまり、種々の観察に対応する対物レンズ
を選択すると走査範囲が狭くなり、走査範囲を広げると
対物レンズの選択の幅が狭くなるというトレードオフが
あった。
【0008】このような問題を解決するために、例えば
特開平3−40356号公報には、中空円筒状スキャナ
と観察光学系(対物レンズ)とを分離、即ち、SPM測
定系(実際は、走査型トンネル顕微鏡(STM:Scannin
g Tunneling Microscope))と観察光学系とを分離して
配置した顕微鏡装置が提案されている。このような構成
によれば、観察光学系とSPM測定系との間で試料を往
復移動させながら、試料表面に対する観察及びSPM測
定が行われる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】ところで、特開平3−
40356号公報の顕微鏡装置では、観察光学系によっ
て特定された測定用試料の観察ポイントに対して、SP
M測定系によってSPM測定する場合、測定用試料とは
別に、探針を観察ポイントに位置決めするための標準試
料を用意した後、この標準試料に対して探針をアプロー
チさせてSPM像を一々取り込んで、そのSPM像に基
づいて、探針を観察ポイントに位置決めしている。
【0010】つまり、このような顕微鏡装置では、実際
に探針を試料の観察ポイントに位置決めする前に、測定
用試料とは別に標準試料を用意し、その標準試料に対す
るSPM測定像を一々取り込まなければならない。この
結果、無駄な時間がかかり、実際の位置決めまでに要す
る時間が長引くため、効率良くSPM測定を行うことが
できない。
【0011】更に、位置決めに際し、一々探針を標準試
料にアプローチさせなければならないため、測定試料を
測定する前に、探針が摩耗したり、破損してしまう場合
もある。
【0012】本発明は、このような問題を解決するため
に成されており、その目的は、探針を試料表面にアプロ
ーチさせること無く、試料の観察ポイントに対して探針
を短時間且つ正確に位置決めさせることが可能な走査型
プローブ顕微鏡を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】このような目的を達成す
るために、本発明の走査型プローブ顕微鏡は、試料を観
察可能な観察光学系と、この観察光学系から一定距離だ
け離間して配置され、且つ、観察光学系を介して観察し
た試料の観察ポイントを含む領域に探針を走査させるス
キャナを有する走査系と、観察光学系及び走査系に対し
て試料を相対的に移動させる移動機構と、走査系の走査
領域における探針と観察ポイントとの間の位置関係を光
学的に検出可能な検出光学系と、この検出光学系の検出
データに基づいて、探針と観察ポイントとの間のずれ量
を演算する演算装置と、この演算装置で演算されたずれ
量を無くするように移動機構又はスキャナを選択的に制
御することによって、探針を観察ポイントに位置付ける
制御手段とを備えている。
【0014】また、本発明の走査型プローブ顕微鏡は、
試料を観察可能な観察光学系と、この観察光学系から一
定距離だけ離間して配置され、且つ、観察光学系を介し
て観察した試料の観察ポイントを含む領域に探針を走査
させるスキャナを有する走査系と、観察光学系及び走査
系に対して試料を相対的に移動させる移動機構と、走査
系の走査領域における探針と観察ポイントとの間の位置
関係を光学的に検出可能な検出光学系と、この検出光学
系によって検出された探針と観察ポイントとの間の位置
関係に基づいて、探針を観察ポイントに位置決めする位
置決め手段とを備えている。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の第1の実施の形態
に係る走査型プローブ顕微鏡について、図1(a)を参
照して説明する。図1(a)に示すように、本実施の形
態の走査型プローブ顕微鏡は、試料2を観察可能な観察
光学系4と、この観察光学系4から一定距離だけ離間し
て配置され、且つ、観察光学系4を介して観察した試料
2の観察ポイントAを含む領域に探針6を走査させるス
キャナ8を有する走査系10と、観察光学系4及び走査
系10に対して試料2を相対的に移動させる移動機構
と、走査系10の走査領域における探針6と観察ポイン
トAとの間の位置関係を光学的に検出可能な検出光学系
と、この検出光学系の検出データに基づいて、探針6と
観察ポイントAとの間のずれ量を演算する演算装置12
と、この演算装置12で演算されたずれ量を無くするよ
うに移動機構又はスキャナ8を選択的に制御することに
よって、探針6を観察ポイントAに位置付ける制御手段
とを備えている。
【0016】観察光学系4は、試料観察用対物レンズ1
4と、この試料観察用対物レンズ14を垂直方向(矢印
Z方向)に上下動させる観察光学系用Zステージ16
と、試料観察用対物レンズ14を介して取り込まれた試
料2の光学像を観察表示装置18に表示させるCCDカ
メラ20とを備えている。観察表示装置18には、試料
2の光学像と共に、この試料2の観察ポイントAの位置
を特定するための指標となるクロスカーソル22が同時
に表示されるようになっている。
【0017】なお、クロスカーソル22は、互いに直交
する2直線の交差点上に試料2の観察ポイントAを位置
付けることによって、観察ポイントAの位置を特定する
ことができるように構成されている。また、観察光学系
用Zステージ16は、図示しない駆動機構によって矢印
Z方向に移動させることができるように構成されてい
る。
【0018】走査系10は、スキャナ8(例えば、その
可動端が3次元方向に移動する中空のチューブ型圧電体
スキャナ)と、このスキャナ8を支持しながら垂直方向
(矢印Z方向)に上下動可能な走査系用Zステージ24
とを備えている。スキャナ8の可動端には、カンチレバ
ー26が取り付けられており、スキャナ8に印加する電
圧を制御して、カンチレバー26先端の探針6を試料2
に沿って所定方向に所定量だけ移動させることによっ
て、試料2の表面情報(例えば、凹凸情報など)を測定
することができるようになっている。なお、スキャナ8
は、中空のチューブ型圧電体スキャナだけでなく、互い
に直交する3本の積層型圧電体から構成される既知のト
ライポッド型のスキャナを用いても良い。
【0019】このような走査系10に適用可能な測定法
としては、探針接触圧設定時のカンチレバー26の撓み
状態を一定に維持しながら、探針6を試料2に沿って走
査することによって、探針6と試料2との間に働く相互
作用に基づく試料2の表面情報を測定するスタティック
モード測定法と、所定の共振周波数でカンチレバー26
を励振させた状態において、例えば振動中心と試料2表
面との間の距離を一定に維持しながら、探針6を試料2
に沿って走査することによって、探針6と試料2との間
に働く相互作用に基づく試料2の表面情報を測定するダ
イナミックモード測定法とがあるが、以下の説明では、
両測定法を総称して単にSPM測定ということとする。
【0020】このようなSPM測定において、撓み状態
を検出する方法として、本実施の形態の走査系10に
は、光てこ方式の変位センサがスキャナ8の可動端に取
り付けられており、この変位センサは、カンチレバー2
6の背面(探針6が設けられている面とは反対側の面)
に変位測定用レーザー光を照射することが可能な光源7
0と、カンチレバー26の背面から反射した反射光を受
光し、その受光位置及び受光量の変化に基づいて、カン
チレバー26の変位状態を光学的に検出することが可能
な受光素子72とを備えている。
【0021】このような変位センサにおいて、変位測定
用レーザー光から出射されるレーザー光の照射位置即ち
スポット位置Pは、常に一定の位置に固定されている。
具体的には、このスポット位置Pは、後述する検出表示
装置38のクロスカーソル42の交差点から一定方向に
且つ一定距離だけ離間した位置に設定されている。
【0022】また、本実施の形態に用いるカンチレバー
26は、後述するように、探針6をクロスカーソル42
の交差点に位置付けたとき、SPM測定に最適な位置
(カンチレバー26の変位状態を精度良く測定可能な位
置)に、上述したスポット位置Pが形成されるような種
類及び形状を成している。
【0023】また、本実施の形態に適用した走査系10
は、後述するX及びYステージ30,32上にセットさ
れた試料2の表面に沿ってカンチレバー26先端の探針
6を走査させることによって、試料2の表面情報をSP
M測定する探針走査型の走査系を想定している。
【0024】上述した観察光学系4と走査系10とは、
筐体28に対して矢印X方向に沿って互いに一定距離だ
け離間して整列固定されており、試料2は、後述する移
動機構によって、観察光学系4と走査系10との間を往
復搬送される。
【0025】本実施の形態に適用した移動機構は、試料
2を水平方向に移動可能に構成されており、具体的に
は、矢印X方向に移動可能なXステージ30と、このX
ステージ30上に設けられ、且つ、Xステージ30の移
動方向に直交する矢印Y方向に移動可能なYステージ3
2とを備え、試料2は、Yステージ32上に載置される
ようになっている。そして、Xステージ30を移動させ
ることによって、試料2を観察光学系4及び走査系10
に選択的に位置付けることができるようになっている。
【0026】検出光学系は、走査系10の中空のスキャ
ナ8内に挿入配置され、且つ、カンチレバー26先端の
探針6と試料2の観察ポイントAとの位置関係を光学的
に検出可能な位置検出用対物レンズ34と、この位置検
出用対物レンズ34を垂直方向(矢印Z方向)に上下動
させる検出光学系用Zステージ36と、位置検出用対物
レンズ34を介して取り込まれた探針6及び試料2の各
々の光学像を同時に検出表示装置38に表示させるCC
Dカメラ40とを備えている。なお、検出光学系は、探
針6と試料2の観察ポイントAとを光学的に検出できれ
ば良いため、スキャナ8の機能が優先されたSPM測定
に影響を与えない構成となっている。例えば、位置検出
用対物レンズ34は、スキャナ8の径及びSPM測定に
おけるスキャナ8の移動量に対して優先的な配慮が成さ
れ、条件にあったものが選択される。また、検出表示装
置38には、これら探針6及び試料2の各々の光学像と
共に、探針6と試料2の観察ポイントAとの位置関係を
特定するための指標となるクロスカーソル42が同時に
表示されるようになっている。
【0027】なお、クロスカーソル42は、互いに直交
する2直線の交差点上に、探針6又は試料2の観察ポイ
ントAを選択的に位置付けることによって、探針6と観
察ポイントAとの間の位置関係を特定することができる
ように構成されている。
【0028】本実施の形態では、探針6は、予め、クロ
スカーソル42の交差点上に位置決めされている。この
場合の位置決め方法としては、例えば、カンチレバー2
6のみを所定方向に所定量だけ移動させることが可能な
位置調整機構(図示しない)を用いて、カンチレバー2
6の位置調整を行うことによって、このカンチレバー2
6先端の探針6をクロスカーソル42の交差点上に位置
決めする方法を適用することが可能である。そして、こ
のように探針6をクロスカーソル42の交差点上に位置
決めすると、上述したように、カンチレバー26には、
その背面のうちSPM測定に最適な位置にスポット位置
Pが形成される。
【0029】制御手段は、走査系10のスキャナ8に所
定の電圧を印加することによってスキャナ8の可動端を
XY方向に変位させて、カンチレバー26先端の探針6
を試料2に沿って所定方向に所定量だけ移動させると共
に、受光素子72の受光量の変化に基づいて、スキャナ
8を矢印Z方向に変位させて探針6と試料2との距離を
制御するスキャナコントローラ44と、X及びYステー
ジ30,32を移動させるステージコントローラ46と
を備えている。
【0030】なお、スキャナコントローラ44は、スキ
ャナ8の可動端をXY方向に変位させるだけで無く、探
針6を試料2に対してアプローチする時に、走査系10
の走査系用Zステージ24を矢印Z方向に移動させる。
つまり、SPM測定前に、スキャナコントローラ44
は、探針6と試料2との間に働く相互作用(物理量)が
所望の値となるまで走査系用Zステージ24を矢印Z方
向に移動させる(アプローチ)。そして、この後に、ス
キャナコントローラ44は、実際のSPM測定を行うた
め、スキャナ8に電圧を印加し、その可動端に位置する
探針6と試料2表面との距離をZ方向にフィードバック
制御しつつ、探針6を試料2表面に沿って走査させる。
【0031】このような走査型プローブ顕微鏡におい
て、観察光学系4の試料観察用対物レンズ14の光軸
と、走査系10の探針6先端との間の距離は、X0 に設
定されている。
【0032】次に、本発明の走査型プローブ顕微鏡の動
作について説明する。まず、Xステージ30を矢印X方
向に移動させて、Yステージ32上に載置されている試
料2を観察光学系4の試料観察用対物レンズ14の光軸
下(観察視野内)に位置付ける(例えば、図1(a)の
一点鎖線で示す状態)。
【0033】次に、観察光学系用Zステージ16によっ
て試料観察用対物レンズ14を垂直方向(矢印Z方向)
に上下動させて、試料2に対するピントを合わせる。こ
の状態は、常に観察表示装置18に表示されており、観
察表示装置18を目視観察しながらXステージ30又は
Yステージ32を選択的に微動させることによって、ク
ロスカーソル22の交差点上に試料2の観察ポイントA
を位置付ける。この結果、試料2の観察ポイントAの位
置が特定される。なお、試料2の観察ポイントAの位置
データは、一時的に、演算装置12にメモリされる。
【0034】試料2の観察ポイントAをクロスカーソル
22の交差点上に位置付けた状態を維持しつつ、続い
て、観察光学系4(試料観察用対物レンズ14)の光軸
と走査系10の探針6先端との間の距離X0 だけ、Xス
テージ30を矢印X方向に移動させて、試料2の観察ポ
イントAを検出光学系の位置検出用対物レンズ34の光
軸下(観察視野内)に大まかに位置付ける。
【0035】このとき、検出表示装置38に表示された
探針6及び試料2を目視観察しながら、検出光学系用Z
ステージ36によって位置検出用対物レンズ34を垂直
方向(矢印Z方向)上下動させて、探針6に対するピン
トを合わせると、探針6と観察ポイントAとの間には、
多少のズレが生じていることが分かる。
【0036】本実施の形態では、上述したように予めク
ロスカーソル42の交差点上に探針6が位置決めされて
いるため、この状態において、探針6の位置座標(x
1,y1)が特定され、特定した探針6の位置座標(x
1,y1)は、一時的に、演算装置12にメモリされ
る。
【0037】続いて、検出表示装置38の表示画面を目
視観察しながら、検出光学系用Zステージ36によって
位置検出用対物レンズ34を垂直方向(矢印Z方向)に
上下動させて、試料2に対するピントを合わせる。そし
て、例えばXステージ30又はYステージ32を選択的
に微動させることによって、観察表示装置18上で特定
した試料2の観察ポイントAをクロスカーソル42の交
差点上に位置付ける。この結果、Xステージ30又はY
ステージ32の移動量に基づいて、試料2の観察ポイン
トAの位置座標(x2,y2)が特定され、特定した試
料2の観察ポイントAの位置座標(x2,y2)は、一
時的に、演算装置12にメモリされる。この場合、試料
2の観察ポイントAの位置座標(x2,y2)を特定す
る方法としては、上述した方法以外に、例えば、交差点
を観察ポイントAに位置付けるようにクロスカーソル4
2自身を移動し、その移動量に基づいて位置座標(x
2,y2)を特定する方法、或いは、試料2の観察ポイ
ントAに探針6を位置付るようにスキャナ8の可動端を
XY方向に変位させてカンチレバー26を移動させた際
に、このスキャナ8に印加した電圧値に基づいて位置座
標(x2,y2)を特定する方法を適用することが可能
である。
【0038】演算装置12では、探針6の位置座標(x
1,y1)と試料2の観察ポイントAの位置座標(x
2,y2)とを比較演算(x1−x2,y1−y2)し
て、探針6と観察ポイントAとのずれ量(Δx,Δy)
を算出する。そして、このずれ量(Δx,Δy)データ
は、ステージコントローラ46又はスキャナコントロー
ラ44に選択的に出力される。
【0039】演算装置12において、ずれ量(Δx,Δ
y)がある程度大きいものと判断された場合、ずれ量
(Δx,Δy)データは、ステージコントローラ46に
出力される。ステージコントローラ46は、このずれ量
(Δx,Δy)データに基づいて、Xステージ30をΔ
xだけ、そして、Yステージ32をΔyだけ夫々微動さ
せて、探針6と試料の観察ポイントAとを一致させる。
【0040】これに対して、演算装置12において、ず
れ量(Δx,Δy)が微小なものであると判断された場
合、ずれ量(Δx,Δy)データは、スキャナコントロ
ーラ44に出力される。スキャナコントローラ44は、
このずれ量(Δx,Δy)データに基づいて、スキャナ
8に所定の電圧(オフセット電圧)を印加してスキャナ
8の可動端を変位させて、カンチレバー26先端の探針
6をΔx及びΔyに微動させて、探針6と試料の観察ポ
イントAとを一致させる。
【0041】この後、スキャナコントローラ44によっ
て走査系用Zステージ24を矢印Z方向に移動させて探
針6を試料2表面にアプローチさせるだけで、直ちに、
試料2の観察ポイントAに対する所望のSPM測定を開
始することができる。
【0042】また、演算装置12によって算出されたず
れ量(Δx,Δy)データは、それ以降、演算装置12
にメモリされる。従って、観察光学系4によって特定し
た新たな観察ポイントを検出光学系の位置検出用対物レ
ンズ34の光軸下(観察視野内)に位置付ける場合で
も、演算装置12にメモリされたずれ量(Δx,Δy)
を無くするように、ステージコントローラ46又はスキ
ャナコントローラ44が、対応するXYステージ30,
32又はスキャナ8を動作制御することによって、短時
間に且つ正確に、試料2の新たな観察ポイントに対して
探針6を位置決めすることができる。
【0043】更に、本実施の形態によれば、従来技術の
ように標準試料を別途用意し、実際に探針6を試料2の
観察ポイントAに位置決めする前に、探針6を標準試料
にアプローチして、その標準試料に対するSPM測定像
を一々取り込む必要が無いため、実際の位置決めまでに
要する時間が短縮され、効率良くSPM測定を行うこと
ができる。この結果、試料2を測定する前に、探針6が
摩耗したり、破損してしまうことも無い。
【0044】なお、上述した実施の形態では、検出光学
系用Zステージ36によって位置検出用対物レンズ34
を垂直方向(矢印Z方向)に上下動させて、試料2又は
探針6に対するピントを合わせているが、検出光学系用
Zステージ36を用いること無く、例えば複数枚のレン
ズで位置検出用対物レンズ34が構成されている場合に
は、これら複数枚のレンズを相互に移動させることによ
って、試料2又は探針6に対するピントを合わせても良
い。
【0045】また、焦点深度の長い位置検出用対物レン
ズ34を用いて、試料2又は探針6の双方にピントが合
うようにしておくことも好ましい。ところで、カンチレ
バー26は、SPM測定の目的や方法等によって、その
種類や形状が異なるため、上述したようにスポット位置
Pとクロスカーソル42の交差点との位置関係を固定し
た状態において、探針6をクロスカーソル42の交差点
に位置付けたとき、スポット位置PがSPM測定に最適
な位置(カンチレバー26の変位状態を精度良く測定可
能な位置)からずれてしまう場合がある。
【0046】本実施の形態では、このようなスポット位
置Pのずれを解消する方法として、以下の2通りの方法
を用いることができる。第1の方法として、探針6をク
ロスカーソル42の交差点上に位置付けた状態におい
て、例えば図1(b)に示すように、光源位置調節機構
74を用いて光源70の位置を調節する。そして、この
光源70からの変位測定用レーザー光の出射方向を変え
る(図中点線参照)。この結果、種類や形状が異なるカ
ンチレバー26に対応して、スポット位置PをSPM測
定に最適な位置P′或いはP″に変えることができる。
この場合、スポット位置P′,P″に対応して変化する
カンチレバー26からの反射光の照射位置に対応して、
受光素子72の位置を矢印方向に調節する必要がある。
【0047】第2の方法として、上述したようにスポッ
ト位置Pを固定した状態において、例えば図1(c)に
示すように、まず、このスポット位置PがSPM測定に
最適な位置に形成されるように位置調整機構(図示しな
い)を用いてカンチレバー26を位置付ける。次に、ク
ロスカーソル42自身をXY方向に移動させて、その交
差点を探針6に位置付ける(図中点線参照)。この結
果、種類や形状が異なるカンチレバー26に対応して、
探針6がクロスカーソル42の交差点上に位置決めされ
ると共に、SPM測定に最適な位置にスポット位置Pが
形成される。
【0048】この第2の方法では、クロスカーソル42
自身をXY方向に移動させているため、カーソル42の
XY方向への移動量(Δx′、Δy′)に基づいて、演
算装置12は、探針6と観察ポイントAとのずれ量(Δ
x±Δx′,Δy±Δy′)を算出する。そして、この
ずれ量(Δx±Δx′,Δy±Δy′)データをステー
ジコントローラ46又はスキャナコントローラ44に選
択的に出力することによって、上述した実施の形態と同
様に、探針6と試料の観察ポイントAとを一致させるこ
とができる。
【0049】次に、本発明の第2の実施の形態に係る走
査型プローブ顕微鏡について、図2(a)を参照して説
明する。図2(a)に示すように、本実施の形態の走査
型プローブ顕微鏡において、検出光学系の位置検出用対
物レンズ34は、走査系10の中空のスキャナ8の外側
に隣接して配置されており、上述した第1の実施の形態
と同様に、検出光学系用Zステージ36によって垂直方
向(矢印Z方向)に上下動させることができるように構
成されている。
【0050】また、スキャナ8の可動端には、ヘッド4
8が取り付けられており、このヘッド48には、探針6
又は試料2の光学像を位置検出用対物レンズ34に導光
させる2個の反射ミラー50,52が設けられている。
【0051】その他の構成は、上述した第1の実施の形
態と同様であるため、その説明及び図示は共に省略す
る。本実施の形態の動作は、探針6又は試料2の光学像
が2個の反射ミラー50,52を介して位置検出用対物
レンズ34に導光される点を除いて、第1の実施の形態
と同様であるため、その説明は省略する。
【0052】本実施の形態によれば、中空のスキャナ8
内に光学部品を全く無くすることができるため、スキャ
ナ8の径寸法を自由に変更することが可能となる。具体
的には、上述した第1の実施の形態の構成では、スキャ
ナ8内に位置検出用対物レンズ34が挿入配置されてい
るため、スキャナ8の径寸法を小さくするのには限界が
あったが、本実施の形態では、スキャナ8の径寸法を自
由に小さくすることが可能となる。この結果、スキャナ
8の径寸法を小さくして、所望とする最適なスキャナの
応答性や走査性を得ることが可能となる。
【0053】なお、その他の効果は、上述した第1の実
施の形態と同様であるため、その説明は省略する。次
に、本発明の第3の実施の形態に係る走査型プローブ顕
微鏡について、図2(b)を参照して説明する。
【0054】図2(b)に示すように、本実施の形態の
走査型プローブ顕微鏡において、観察光学系4は、その
内部に、検出光学系を一体的に組み込んで構成されてい
る。具体的には、本実施の形態に適用した観察光学系4
は、光路切換機構によって、観察光学系4の観察視野内
に位置付けられた試料2(図1参照)からの光学像、又
は、走査系10の走査領域における試料2及び探針6の
各々の光学像を選択的にCCDカメラ20を介して観察
表示装置18上に表示させることができるように構成さ
れている。
【0055】光路切換機構として、本実施の形態では、
その一例として、走査系10における試料2及び探針6
に向かう光路中に挿脱可能な第1のシャッタ54と、観
察光学系4の観察視野内の試料2に向かう光路中に挿脱
可能な第2のシャッタ56とを備えている。
【0056】このような構成において、観察光学系4の
観察視野内の試料2を観察する場合には、第1のシャッ
タ54を閉じて、第2のシャッタ56を開く。このと
き、試料2からの光学像は、観察用対物レンズ58によ
って取り込まれた後、ハーフミラー60から結像レンズ
62を介してCCDカメラ20に結像し、観察表示装置
18上に表示される。
【0057】これに対して、走査系10における試料2
及び探針6の位置関係を検出する場合には、第1のシャ
ッタ54を開き、第2のシャッタ56を閉じる。このと
き、査定系10における試料2及び探針6からの各々の
光学像は、反射ミラー63から検出用対物レンズ64を
介して取り込まれた後、ハーフミラー60から結像レン
ズ62を介してCCDカメラ20に結像され、観察表示
装置18上に表示される。
【0058】本実施の形態によれば、試料2の観察ポイ
ントAの観察及び特定、並びに、査定系10における探
針6と試料2の観察ポイントAとの位置関係の検出を、
観察光学系4の1つのCCDカメラ20及び1つの観察
表示装置18を併用して行うことができる。このため、
走査型プローブ顕微鏡の構成を簡略化することが可能と
なると共に、製造コストを低減することが可能となる。
【0059】なお、その他の構成及び作用効果について
は、第1の実施の形態と同様であるため、その説明及び
図示は省略する。以上説明した第1〜第3の実施の形態
では、観察光学系4と走査系10を筐体28に固定した
状態において、X及びYステージ30,32によって、
試料2を移動させるように構成した走査型プローブ顕微
鏡について説明した。
【0060】しかし、本発明は、このような構成に限定
されることは無く、例えば、Xステージ30又はYステ
ージ32のいずれか一方に観察光学系4と走査系10を
取り付け、Xステージ30又はYステージ32のいずれ
か他方に試料2をセットさせるように、走査型プローブ
顕微鏡を構成しても、上述した各実施の形態と同様の作
用効果を実現することができる。
【0061】例えば図3に示された走査型プローブ顕微
鏡において、ベース66から矢印X方向に向かって立ち
上げられたアーム68にXステージ30を矢印X方向に
移動可能に取り付けて、このXステージ30に観察光学
系4と走査系10を配置している。そして、ベース66
上には、矢印Y方向に移動可能にYステージ32を配置
して、このYステージ32上に試料2をセットする(第
1の変形例)。
【0062】なお、その他の構成は、上述した第1の実
施の形態と同様であるため、その説明及び図示は省略す
る。このような第1の変形例に係る構成によれば、矢印
XY方向に拡大した大型の試料2に対する観察ポイント
Aの特定、及び、この観察ポイントAに対する探針2の
位置決めに良好に対応することができる。
【0063】なお、その他の作用効果は、第1の実施の
形態と同様であるため、その説明は省略する。また、上
述した第1〜第3の実施の形態(図1及び図2参照)及
び第1の変形例(図3参照)では、光てこ方式の変位セ
ンサによってカンチレバー26の変位状態を光学的に検
出するように構成した。しかし、この構成に代えて、例
えばピエゾ抵抗層が形成されたカンチレバー26を用い
ても、上述した各実施の形態及び変形例と同様の作用効
果を実現することが可能である(第2の変形例)。この
ピエゾ抵抗層が形成されたカンチレバー26(「集積型
SPMセンサー」)については、特開平6−27315
7号公報に詳細に説明されており、ここでの具体的な説
明は省略する。
【0064】ただし、この第2の変形例では、ピエゾ抵
抗層の抵抗値の変化(即ち、ピエゾ抵抗層を流れる電流
値の変化)に基づいて、カンチレバー26の変位状態を
電気的に直接検出しているため、上述した各実施の形態
及び変形例に用いたような変位センサは不要となる。
【0065】この第2の変形例では、上述した第1〜第
3の実施の形態及び第1の変形例のように、検出表示装
置38の表示画面上において、探針6と試料2の観察ポ
イントAとの間のずれ量を算出する必要は無く、検出表
示装置38の表示画面を目視観察しながら位置決め手段
即ち位置調整機構(図示しない)によってカンチレバー
26を移動させて、探針6を観察ポイントAに位置決め
すれば良い。
【0066】なお、探針6を観察ポイントAに位置決め
する方法としては、例えば、スキャナ8に所定の電圧を
印加して可動端をXY方向に変位させることによって、
カンチレバー26の探針6を所定方向に所定量だけ移動
させて観察ポイントAに位置決めしても良い。この場
合、スキャナ8が位置決め手段として機能する。
【0067】Xステージ30によって試料2を観察光学
系4と走査系10とに往復搬送する際のずれ量は、Xス
テージ30の機械的な誤差に起因した固定値であり、変
動することは無いため、検出表示装置38の表示画面上
において、上述した位置決め手段によって探針6を観察
ポイントAに位置決めしておけば、観察表示装置18の
クロスカーソル22の交差点上に位置決めされた新たな
観察ポイントは、必ず且つ正確に、検出表示装置38の
表示画面上の探針6に位置付けられる。
【0068】また、例えば、検出表示装置38の表示画
面を目視観察しながらクロスカーソル42を移動させ
て、その交差点を試料2の観察ポイントAに位置決めす
る方法も好ましい。この場合、クロスカーソル42が位
置決め手段として機能する。
【0069】この方法によれば、クロスカーソル42の
交差点は、Xステージ30の機械的な誤差に起因した観
察ポイントAのずれ量を目視的に確認することが可能な
指標となる。従って、この指標としてのクロスカーソル
42の交差点に探針6を位置決めしておけば、観察表示
装置18のクロスカーソル22の交差点上に位置決めさ
れた新たな観察ポイントを検出表示装置38の表示画面
上の探針6に正確且つ確実に位置付けることができる。
【0070】更に、この方法によれば、検出表示装置3
8の表示画面上に試料2(観察ポイントA)を表示させ
なくても、指標としてのクロスカーソル42の交差点に
探針6を位置決めするだけで済むため、例えば、試料測
定前(試料2がセットされていない状態)の準備段階に
おいて、カンチレバー26を交換した場合、この新たな
カンチレバー26の探針6をクロスカーソル42の交差
点に位置決めすることによって、観察ポイントAのずれ
量を考慮した全ての位置調整や初期設定を完了させるこ
とができる。
【0071】なお、測定環境(温度、湿度等)の変化に
応じて、観察ポイントAのずれ量が変化することも考え
られるので、測定が一旦終了した後に、再度、測定を開
始するときには、観察ポイントAのずれ量を再調整する
ことが好ましい。この再調整に際しては、測定終了時の
観察ポイントAのずれ量を演算装置12に記憶させてお
き、このずれ量を基準に再調整を行うことが好ましい。
このように構成することにより、測定開始時にずれ量の
変化がなければ、その状態ですぐ測定を始めることが可
能であり、また、このずれ量を基準に再調整すれば、初
めから調整を行うのに対して測定の初期設定が容易であ
る。
【0072】また、観察光学系4は、走査系10と分離
されており、光学系の設計上の制約がないため、大型試
料に対する高倍率観察、多モード光学顕微鏡観察(暗視
野観察、蛍光観察など)が容易になり、更に、このよう
な光学観察と広範囲SPM測定を両立することができ
る。
【0073】また、観察光学系4は、光学顕微鏡だけで
なく他の測定装置(測定顕微鏡)としても良い。例え
ば、特開平9−133869号公報に記載された「共焦
点走査型光学顕微鏡」を装着することが好ましい。この
共焦点走査型光学顕微鏡は、レーザー光源からの光ビー
ムが試料上に走査された際、試料から反射される光ビー
ム、若しくは、試料を透過する光ビームに基づいて、試
料像(イメージ像)を構成する顕微鏡装置である。
【0074】この装置を走査型プローブ顕微鏡と組み合
わせることで、本発明は、光学顕微鏡による試料像を基
準に観察ポイントAを特定するだけでなく、上記「共焦
点走査型光学顕微鏡」により得られた試料像(イメージ
像)に基づいて観察ポイントAを特定することが可能で
ある。また、共焦点走査型光学顕微鏡だけでなく、他の
測定装置(光学的な測長器や段差測定器など)と走査型
プローブ顕微鏡とを組み合わせることにより、各々の検
査装置の特性を生かした多角的な試料検査を行うことが
できる。なお、本発明において、他の測定装置は、試料
を観察可能な観察光学系に含まれるものとする。
【0075】
【発明の効果】本発明によれば、探針を試料表面にアプ
ローチさせること無く、試料の観察ポイントに対して探
針を短時間且つ正確に位置決めさせることが可能な走査
型プローブ顕微鏡を提供することができる。
【0076】また、本発明によれば、観察光学系と走査
系とを分離して配置したことによって、大型試料に対す
る高倍率観察、多モード光学顕微鏡観察が容易になり、
さらに、このような光学観察と広範囲SPM測定を両立
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は、本発明の第1の実施の形態に係る走
査型プローブ顕微鏡の全体の構成を概略的に示す図、
(b)は、カンチレバー上のスポット位置のずれを解消
する第1の方法を説明するための図、(c)は、カンチ
レバー上のスポット位置のずれを解消する第2の方法を
説明するための図。
【図2】(a)は、本発明の第2の実施の形態に係る走
査型プローブ顕微鏡の主要な構成を概略的に示す図、
(b)は、本発明の第3の実施の形態に係る走査型プロ
ーブ顕微鏡の主要な構成を概略的に示す図。
【図3】本発明の第1の変形例に係る走査型プローブ顕
微鏡の構成を示す図。
【符号の説明】
2 試料 4 観察光学系 6 探針 8 スキャナ 10 走査系 12 演算装置 30 Xステージ 32 Yステージ 44 スキャナコントローラ 46 ステージコントローラ A 観察ポイント
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G12B 5/00 T

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 試料を観察可能な観察光学系と、 この観察光学系から一定距離だけ離間して配置され、且
    つ、観察光学系を介して観察した試料の観察ポイントを
    含む領域に探針を走査させるスキャナを有する走査系
    と、 観察光学系及び走査系に対して試料を相対的に移動させ
    る移動機構と、 走査系の走査領域における探針と観察ポイントとの間の
    位置関係を光学的に検出可能な検出光学系と、 この検出光学系の検出データに基づいて、探針と観察ポ
    イントとの間のずれ量を演算する演算装置と、 この演算装置で演算されたずれ量を無くするように移動
    機構又はスキャナを選択的に制御することによって、探
    針を観察ポイントに位置付ける制御手段とを備えている
    ことを特徴とする走査型プローブ顕微鏡。
  2. 【請求項2】 試料を観察可能な観察光学系と、 この観察光学系から一定距離だけ離間して配置され、且
    つ、観察光学系を介して観察した試料の観察ポイントを
    含む領域に探針を走査させるスキャナを有する走査系
    と、 観察光学系及び走査系に対して試料を相対的に移動させ
    る移動機構と、 走査系の走査領域における探針と観察ポイントとの間の
    位置関係を光学的に検出可能な検出光学系と、 この検出光学系によって検出された探針と観察ポイント
    との間の位置関係に基づいて、探針を観察ポイントに位
    置決めする位置決め手段とを備えていることを特徴とす
    る走査型プローブ顕微鏡。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2005234306A (ja) * 2004-02-20 2005-09-02 Olympus Corp 顕微鏡観察装置
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KR102252266B1 (ko) * 2020-02-12 2021-05-14 서울대학교산학협력단 리오미터

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