JP2003215017A - 走査プローブ顕微鏡 - Google Patents

走査プローブ顕微鏡

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JP2003215017A
JP2003215017A JP2002016497A JP2002016497A JP2003215017A JP 2003215017 A JP2003215017 A JP 2003215017A JP 2002016497 A JP2002016497 A JP 2002016497A JP 2002016497 A JP2002016497 A JP 2002016497A JP 2003215017 A JP2003215017 A JP 2003215017A
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Hitotsugu Yamazaki
仁嗣 山崎
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 像の歪誤差をより小さくすることができる、
プローブと試料との相対的な2次元走査を行いうる走査
プローブ顕微鏡を実現する。 【解決手段】 XY電極2〜5に電圧を印加し、チュー
ブ1をXY方向に駆動し、プローブ7をXY面上で走査
する。この走査によって、反射鏡10が傾き、その傾き
によって反射鏡10で反射されたレーザ光の傾きが変化
する。このレーザ光の傾きの変化によって、光検出器1
2に入射するレーザ光の位置が変化し、その変化量は、
光検出器12によって検出される。光検出器12の検出
信号は、制御CPU21に供給される。制御CPU21
は、供給された検出信号を制御量としてXY制御回路1
7を制御する。XY制御回路17は、XY走査回路18
を制御し、プローブ7がXY面上で一定の速度で試料1
6の所定領域を走査するように、XY走査回路18から
XY電極2〜5に印加する電圧を調整する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、走査トンネル顕微
鏡や原子間力顕微鏡などの走査プローブ顕微鏡に関す
る。
【0002】
【従来の技術】走査トンネル顕微鏡を始めとした走査プ
ローブ顕微鏡は、金属、半導体、絶縁体、高分子材料、
生体試料等の表面形状および物性を観察することが可能
な顕微鏡である。このような走査プローブ顕微鏡では、
試料とプローブ(探針)とを相対的に微小距離移動さ
せ、試料の所定の2次元領域をプローブによって走査す
るようにしている。
【0003】この微小距離の移動機構としては、微小量
の機械的な移動が可能な圧電体が用いられている。この
移動機構の構造には、トライポット形やチューブ形等が
あるが、対称性が良く、XY軸方向(走査)での最大変
位に対するサイズが小さく、肉厚を薄くして、印加電圧
当たりの変位を大きくしても、剛性が保たれるなどの特
徴から、チューブ形の圧電体が多く用いられている。
【0004】図1はチューブ構造の移動機構(スキャ
ナ)の一例を示しており、1はフレキシブルに変形する
圧電体チューブである。チューブ1の表面には軸対称に
4枚の薄板状の電極2〜5が貼り付けられている。この
4枚の電極の内、対向する2枚の電極2、4はX方向駆
動用の電極、3と5はY方向駆動用の電極である。な
お、Y方向駆動用の電極5は、チューブ1の裏側に設け
られているため、図示されていない。
【0005】チューブ1の先端部には、リング状の電極
6が貼り付けられているが、この電極6はZ方向駆動用
の電極である。なお、チューブ1の内側には、電極2〜
6に対応して接地電位の電極が貼りつけられているが、
それらの電極は図示されていない。チューブ1の先端部
には探針(プローブ)7が先端に設けられたカンチレバ
ー8取り付けられており、図示していないが、このカン
チレバー8に接近して試料が配置される。
【0006】このような構造で、電極2とチューブ形圧
電体1の内側に電極2に対応して貼りつけられた接地電
位の電極との間に、電源から正の電圧が印加されると、
圧電体2は伸び、電極4とチューブ形圧電体1の内側に
電極4に対応して貼りつけられた接地電位の電極との間
に、負の電圧を印加すると、圧電体4は収縮することに
なる。この結果、チューブ1は全体としてX方向に曲げ
られ、プローブ7はX方向に移動させられる。
【0007】このプローブ7のX方向への曲がり量(X
方向への変位量)は、電極への印加電圧の大きさによ
る。したがって、電極に印加する電圧を徐々に大きくし
ていけば、プローブ7は試料に対してX方向に走査され
ることになる。同様に電極3、5に極性が互いに逆の電
圧を印加すれば、プローブ7はY方向に走査される。更
に、電極6に電圧を印加することにより、プローブ7は
Z方向に移動させられる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】このようにして、走査
プローブ顕微鏡では、プローブに対向して配置される試
料に対し、プローブはX、Yの2次元走査がなされる。
ところで、圧電体の形状変化特性にはヒステリシスがあ
り、プローブの走査幅を大きくした場合には、ヒステリ
シスや非線形性の特性に起因する2次元走査の歪みが発
生する。図2は圧電体のヒステリシス特性を示したもの
で、図中縦軸が印加電圧、横軸が圧電体に発生する力、
すなわち移動距離である。
【0009】圧電体に取り付けられた電極に一方向に変
位する電圧を印加すると、電圧の変化により圧電体は実
線で示すような力を受け、その力に応じた距離の移動が
生じる。圧電体に所定の大きさの電圧を印加した後、印
加電圧を元に戻すように変化させると、圧電体に働く力
(変位量)は実線のように変化せず、点線のように変化
する。このような特性を有した圧電体により、プローブ
7を往復2次元走査すると、得られる像(例えばトンネ
ル顕微鏡像)は歪んだものとなる。
【0010】上記した観察像のXY面上の歪を取り除く
(補正する)ために、非線形電圧信号を電極に印加する
方式が考えられている。この方式では、前もって線形電
圧信号を印加した観察を、電圧信号の振幅や周期の条件
を変えて数回行い、観察された像の歪から非線形電圧信
号の形を算出する。この非線形電圧信号を電極に印加す
る方式によって、XY走査速度はほとんど一定となり、
XY面上の歪は、誤差5%以内に補正することが可能で
ある。
【0011】この電極に非線形電圧信号を印加する方式
では、前もって線形電圧信号を印加した観察を電圧信号
の振幅や周期の条件を変えて数回行い、観察された像の
歪から非線形電圧信号の形を算出しなければならない。
また、適切な非線形電圧信号の形は、走査範囲および速
度によって異なるため、ある走査範囲および速度におい
て算出した非線形電圧信号が常に適切であるとは限らな
い。そのため、XY面上の歪誤差は、全ての走査範囲お
よび速度内において5%以内が限界である。
【0012】本発明は、このような点に鑑みてなされた
もので、その目的は、像の歪誤差をより小さくすること
ができる、プローブと試料との相対的な2次元走査を行
いうる走査プローブ顕微鏡を実現するにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明に基づく走査プロ
ーブ顕微鏡は、先端に探針を有したカンチレバーと試料
とを相対的に走査し、試料表面の形状や物性を観察する
ようにした走査プローブ顕微鏡であって、カンチレバー
と試料のいずれかを走査するためのスキャナとしてチュ
ーブ形圧電体を用い、圧電体に走査電圧信号を印加し、
電圧信号に応じて圧電体を湾曲させてカンチレバーと試
料のいずれかを変位させるようにした走査プローブ顕微
鏡において、圧電体と一体となって変位する反射鏡と、
反射鏡にレーザ光を照射するための光源と、反射鏡によ
って反射された光を検出する光検出器とを設け、光検出
器によって検出された信号に応じて圧電体に印加する電
圧を制御するように構成したことを特徴としている。
【0014】本発明では、XY走査における圧電体の変
位量を監視し、この変位量の変化が一定速度となるよう
に、XY走査用の電圧信号を制御する。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施の形態を詳細に説明する。図3、図4は、本発明に基
づく走査プローブ顕微鏡の原理を説明するための図であ
り、図1のスキャナと同一ないしは類似の構成要素には
同一番号を付し、その詳細な説明は省略する。図3にお
いて、スキャナAの一端は基盤Pに固定されており、他
端にはプローブ7を有したカンチレバー8が取り付けら
れている。このカンチレバーに対向して試料(図示せ
ず)が配置される。
【0016】チューブ形スキャナAのX方向の2枚の電
極に電圧を印加すると、スキャナAは、A’として示さ
れるように曲げられる。このスキャナAにはスキャナと
共に変位する反射鏡10が取り付けられている。反射鏡
10には、図4に示すように、基盤Pに対して固定され
たレーザダイオードのごとき光源11からのレーザ光が
照射される。
【0017】光源11からのレーザ光は、反射鏡10に
よって反射され、光検出器12に入射して検出される。
光検出器12は、2分割のフォトダイオードあるいは4
分割のフォトダイオード等であり、入射するレーザ光の
位置を絶対的または相対的に検出できるように構成され
ている。このレーザ光の検出位置により、プローブ7に
よる走査位置が判明する。
【0018】本発明は、スキャナAによる探針7の試料
に対するXY走査中に生じる光検出器12に入射するレ
ーザ光の位置変化を検出し、検出された信号を制御量と
してフィードバック制御によってXY走査を行うことに
より、XY面上の歪を補正するものである。
【0019】さて、図3に示すように、紙面に水平方向
をX軸方向、紙面に垂直な方向をY軸方向とし、チュー
ブ形電極2〜5のX電極2、4に電圧を印加して、チュ
ーブを曲げ、プローブ7(カンチレバー8)を+X方向
に走査したとする。
【0020】ここで、dをXY走査用のチューブ形電極
2〜5の半径、lをXY走査用の電極2〜5の長さ、r
をXY走査用のチューブ形電極2〜5の下端からプロー
ブ7(カンチレバー8)の先端までの距離、θをXY走
査用のチューブ形圧電体の湾曲による水平軸からの角
度、ΔLをXY走査用のチューブ形圧電体の湾曲による
プローブ(カンチレバー)の変位量、ΔRをXY走査用
のチューブ形圧電体の湾曲による水平軸からの角度によ
るプローブ(カンチレバー)の変位量とする。
【0021】このとき、X電極に電圧を印加したときの
チューブ形圧電体(XY)の歪量を、図面上左側面にお
いて+Δl伸び、右側面において‐Δl縮んだとする
と、θ、ΔL、ΔRは、それぞれ以下のように表され
る。
【0022】θ=Δl/d ΔL=(ld/Δl)(1‐cosθ) ΔR=rsinθ ここで、θ≪1より、 ΔL=(ld/2Δl)θ2=lΔl ΔR=rθ=rΔl/d となる。したがって、X方向のプローブ(カンチレバ
ー)の変位量である(ΔL+ΔR)は、 (ΔL+ΔR)=(l+2r)(Δl/2d) となり、チューブ形圧電体(XY)の歪量Δlに比例す
る。また、このとき反射鏡10は、紙面に水平な方向に
対して角度θだけ傾くため、図3に示すように、光源1
1から発生し、反射鏡10によって反射されたレーザ光
は、角度2θだけ傾いて光検出器12に入射する。
【0023】ここで、sを反射鏡10と光検出器12と
の間のレーザ光の位置変位量、ΔSを光検出器12に入
射するレーザ光の位置変位量とすると、θ≪1より、 ΔS=2sθ=(2sΔl/d) となり、ΔSはチューブ形圧電体の歪量Δlに比例す
る。
【0024】したがって、ΔSすなわちΔlが時間に対
して一定の変位量となるように、X電極2、4に電圧を
印加すると、X方向のプローブ7(カンチレバー8)の
変位量(ΔL+ΔR)も時間に対して一定となる。これ
は、Y方向の走査についても同様である。
【0025】この結果、プローブ7を一定の速度でXY
方向に走査を行うことができるため、XY面上の歪を補
正することが可能となる。例えば、光検出器12として
4分割されたフォトダイオードを用いたとすると、4分
割フォトダイオードに入射するレーザ光の位置変位量の
検出は、周知の技術(原子間力顕微鏡の光てこ方式)で
あり、その検出信号とΔSは比例関係となる。
【0026】したがって、この検出信号を制御量として
フィードバック制御を行い、XY方向の走査を制御する
ことにより、一定の速度でプローブのXY走査を行うこ
とができ、XY面上の歪を補正することが可能となる。
なお、反射鏡の取りつけ位置はXY方向の圧電体の変位
量が正確に反映される必要から、XY方向の電極2〜5
が設けられた圧電体位置と、Z方向の電極6が設けられ
た圧電体位置との間が望ましい。
【0027】次により具体的な実施の形態について図を
参照して説明する。まず図5に示された実施の形態で
は、チューブ形のスキャナSの一方の端部は筐体15に
固定され、他方の端部先端に探針7が設けられたカンチ
レバー8が取りつけられている。XY方向走査用の電極
2〜5と、Z方向走査用の電極6との間の圧電体1の外
側に、反射鏡10が設けられている。
【0028】反射鏡10に照射するレーザ光を発生する
レーザ光源11と、反射鏡10によって反射された光を
検出する光検出器12は、筐体15に固定されている。
また、表面の形状や物性が測定される試料16は、カン
チレバー8に対向して配置されている。
【0029】XY走査用電極2〜5には、XY制御回路
17によって制御されるXY走査回路18から走査電圧
が印加される。また、Z走査用電極6には、Z制御回路
19によって制御されるZ走査回路20から走査電圧が
印加される。XY制御回路17とZ制御回路19とは、
制御CPU21によってコントロールされる。
【0030】制御CPU21には入力装置22から倍率
等の操作パラメータが入力される。この制御CPU21
には、光検出器12からの検出信号が供給され、また、
プローブ7からの検出信号が供給される。制御CPU2
1を介して得られた各種データはデータ処理・表示装置
23に供給され、この装置23でデータの処理とその結
果の表示が行われる。このような構成の動作を次に説明
する。
【0031】XY電極2〜5に電圧を印加し、チューブ
1をXY方向に駆動し、プローブ7(カンチレバー8)
をXY面上で走査する。この走査によって、反射鏡10
が傾き、その傾きによって反射鏡10で反射されたレー
ザ光の傾きが変化する。
【0032】このレーザ光の傾きの変化によって、光検
出器12に入射するレーザ光の位置が変化する。このレ
ーザ光の入射位置の変化量は、光検出器12によって検
出される。光検出器12の検出信号は、制御CPU21
に供給される。制御CPU21は、供給された検出信号
を制御量としてXY制御回路17を制御する。XY制御
回路17は、XY走査回路18を制御し、プローブ7
(カンチレバー8)がXY面上で一定の速度で試料16
の所定領域を走査するように、XY走査回路18からX
Y電極2〜5に印加する電圧を調整する。
【0033】このようなXY方向への走査に伴い、プロ
ーブ7から制御CPU21には、例えば試料16の表面
形状の変化に対応した信号が供給される。制御CPU2
1は、このプローブ7からの信号強度が一定となるよう
にZ制御回路19をコントロールする。Z制御回路19
は、Z走査回路20を制御し、Z走査回路20からZ電
極6に印加する電圧を変化させる。このZ電極に印加さ
れる電圧の値は、XY走査信号と共にデータ処理・表示
装置23に供給され、XY走査に応じた画像として表示
される。
【0034】図6は本発明の他の実施の形態を示してい
るが、図5に示した実施の形態と同一ないしは類似の構
成要素には同一番号を付してある。この図6に示した構
成では、図5に示した構成と比較して、プローブ7(カ
ンチレバー8)を筐体15に取りつけ、試料16をスキ
ャナSの移動端に載置するようにしている。この実施の
形態でも、試料16をプローブ7(カンチレバー8)に
対して、一定の速度でXY方向に走査するため、図5の
構成と同様な各種の制御回路等が用いられている。
【0035】図7も本発明の他の実施の形態を示してお
り、図5に示した実施の形態と同一ないしは類似の構成
要素には同一番号が付されている。この図7に示した構
成では、図5に示した構成と比較して、スキャナAの変
位を測定する光学系が相違している。反射鏡10には、
筐体15に取りつけられた光源11からのレーザ光がビ
ームスプリッタ25を透過して照射される。反射鏡10
によって反射された光は、ビームスプリッタ25によっ
て反射され、光検出器12に入射する。なお、この実施
の形態で、光源11、反射鏡12、ビームスプリッタ2
5は、筐体15に固定されており、反射鏡10のみがス
キャナSと共に傾斜する。
【0036】図8も本発明の他の実施の形態を示してお
り、図5に示した実施の形態と同一ないしは類似の構成
要素には同一番号が付されている。この図8に示した構
成では、図5に示した構成と比較して、反射鏡10をス
キャナSの内部に配置した点が相違する。そのため、チ
ューブ1の一部には、光源11からのレーザ光をチュー
ブ内の反射鏡10に入射させるための開口K1と、反射
鏡10によって反射された光をスキャナ外部の光検出器
12に導くための開口K2とが設けられている。なお、
この実施の形態でも、反射鏡10は、チューブ状のスキ
ャナと共に傾斜することはもちろんである。
【0037】図9も本発明の他の実施の形態を示してお
り、図5に示した実施の形態と同一ないしは類似の構成
要素には同一番号が付されている。この図9に示した構
成では、図5に示した構成と比較して、X方向の変位量
を検出する反射鏡10に加えて、Y方向の変位量を検出
するための反射鏡26をスキャナSの外側に設けてい
る。更に、Y方向の変位量を測定するため、反射鏡26
にレーザ光を照射するための光源27と、反射鏡26に
よって反射された光を検出する光検出器28が設けられ
ている。
【0038】光検出器12で検出されたプローブ7のX
方向の変位量に対応した信号と、光検出器28で検出さ
れたプローブ7のY方向の変位量に対応した信号は、制
御CPU21に供給される。制御CPU21は、光検出
器12および28からの検出信号を制御量としてXY制
御回路17を制御する。XY制御回路17は、XY走査
回路18を制御し、プローブ7(カンチレバー8)がX
Y面上で一定の速度で試料16の所定領域を走査するよ
うに、XY走査回路18からXY電極2〜5に印加する
電圧を調整する。
【0039】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に基づく走
査プローブ顕微鏡は、先端に探針を有したカンチレバー
と試料とを相対的に走査し、試料表面の形状や物性を観
察するようにした走査プローブ顕微鏡であって、カンチ
レバーと試料のいずれかを走査するためのスキャナとし
てチューブ形圧電体を用い、圧電体に走査電圧信号を印
加し、電圧信号に応じて圧電体を湾曲させてカンチレバ
ーと試料のいずれかを変位させるようにした走査プロー
ブ顕微鏡において、圧電体と一体となって変位する反射
鏡と、反射鏡にレーザ光を照射するための光源と、反射
鏡によって反射された光を検出する光検出器とを設け、
光検出器によって検出された信号に応じて圧電体に印加
する電圧を制御するように構成したことを特徴としてい
る。
【0040】この結果、本発明では、XY走査における
圧電体の変位量を監視し、この変位量の変化が一定速度
となるように、XY走査用の電圧信号を制御することが
できるので、歪のない像を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】走査プローブ顕微鏡に用いられるスキャナの一
例を示す図である。
【図2】圧電体のヒステリシス特性を示す図である。
【図3】本発明の原理を説明するための図である。
【図4】本発明の原理を説明するための図である。
【図5】本発明に基づく走査プローブ顕微鏡の第1の実
施の形態を示す図である。
【図6】本発明に基づく走査プローブ顕微鏡の他の実施
の形態を示す図である。
【図7】本発明に基づく走査プローブ顕微鏡の他の実施
の形態を示す図である。
【図8】本発明に基づく走査プローブ顕微鏡の他の実施
の形態を示す図である。
【図9】本発明に基づく走査プローブ顕微鏡の他の実施
の形態を示す図である。
【符号の説明】
1 圧電体 2〜6 電極 7 プローブ 8 カンチレバー 10 反射鏡 11 光源 12 光検出器 15 筐体 16 試料 17 XY制御回路 18 XY走査回路 19 Z制御回路 20 Z走査回路 21 制御CPU 22 入力装置 23 データ処理・表示装置

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 先端に探針を有したカンチレバーと試料
    とを相対的に走査し、試料表面の形状や物性を観察する
    ようにした走査プローブ顕微鏡であって、カンチレバー
    と試料のいずれかを走査するためのスキャナとしてチュ
    ーブ形圧電体を用い、XY走査用圧電体に走査電圧信号
    を印加し、電圧信号に応じて圧電体を湾曲させてカンチ
    レバーと試料のいずれかを変位させるようにした走査プ
    ローブ顕微鏡において、XY走査用圧電体と一体となっ
    て変位する反射鏡と、反射鏡にレーザ光を照射するため
    の光源と、反射鏡によって反射された光を検出する光検
    出器とを設け、光検出器によって検出された信号に応じ
    て圧電体に印加する電圧を制御するように構成した走査
    プローブ顕微鏡。
  2. 【請求項2】 チューブ形圧電体を用いたスキャナの先
    端にカンチレバーを取り付け、探針を試料に対して走査
    するようにした請求項1記載の走査プローブ顕微鏡。
  3. 【請求項3】 チューブ形圧電体を用いたスキャナの先
    端に試料を取り付け、試料を探針に対して走査するよう
    にした請求項1記載の走査プローブ顕微鏡。
  4. 【請求項4】 光検出器は複数の検出素子から成り、ス
    キャナの変位量と方向を検出するように構成した請求項
    1〜3の何れかに記載の走査プローブ顕微鏡。
  5. 【請求項5】 反射鏡はチューブ形圧電体の外側に取り
    つけられた請求項1〜4の何れかに記載の走査プローブ
    顕微鏡。
  6. 【請求項6】 反射鏡はチューブ形圧電体の内部に取り
    つけられ、圧電体の一部には、外部に設けられた光源か
    らのレーザ光を反射鏡に照射するためと反射鏡によって
    反射された光を外部の光検出器に導くために、開口が設
    けられた請求項1〜4の何れかに記載の走査プローブ顕
    微鏡。
  7. 【請求項7】 圧電体に取りつけられる反射鏡として、
    X方向の変位を検出する第1の反射鏡と、Y方向の変位
    を検出する第2の反射鏡の2種の反射鏡が用いられ、そ
    れぞれの反射鏡に対して、光源と光検出器が設けられた
    請求項1〜3の何れかに記載の走査プローブ顕微鏡。
  8. 【請求項8】 チューブ形圧電体より成るスキャナの一
    端は固定され、固定された側にXY走査用の電圧信号が
    印加される電極を設け、走査のために変位する側にZ方
    向への変位のための電圧信号が印加される電極が設けら
    れ、XY走査用電極とZ方向への変位用電極との間に反
    射鏡が設けられた請求項1〜7の何れかに記載の走査プ
    ローブ顕微鏡。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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