JPH1026782A - 振れ補正装置 - Google Patents

振れ補正装置

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JPH1026782A
JPH1026782A JP8198572A JP19857296A JPH1026782A JP H1026782 A JPH1026782 A JP H1026782A JP 8198572 A JP8198572 A JP 8198572A JP 19857296 A JP19857296 A JP 19857296A JP H1026782 A JPH1026782 A JP H1026782A
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coil
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Koichi Washisu
晃一 鷲巣
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 補正手段の係止時におけるガタ量を小さく
し、光学性能の劣化を防止する。 【解決手段】 一般的な光学機器、例えばカメラを例に
すれば、撮影時の重力方向は予想でき、補正手段は重力
方向に片寄せされる事、そしてこの方向の係止ガタのみ
少なくすれば光学性能の劣化は生じなくなる事に着目
し、補正手段を係止する為の複数の規制部12bを、前
記補正手段の振れ補正中心を通る重力方向に平行な第1
の振れ補正駆動軸(114p方向)の両端の駆動量制限
を行う配列に設け、重力方向における嵌合ガタのみ厳し
く管理するようにしている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、該装置が搭載され
る光学機器に加わる振れに起因する像振れを補正するカ
メラ等に配置される振れ補正装置の改良に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】現在のカメラは露出決定やピント合せ等
の撮影にとって重要な作業は全て自動化されているた
め、カメラ操作に未熟な人でも撮影失敗を起す可能性は
非常に少なくなっている。
【0003】また、最近では、カメラに加わる手振れを
防ぐシステムも研究されており、撮影者の撮影失敗を誘
発する要因は殆ど無くなってきている。
【0004】ここで、手振れを防ぐシステムについて簡
単に説明する。
【0005】撮影時のカメラの手振れは、周波数として
通常1Hz乃至12Hzの振動であるが、シャッタのレ
リーズ時点においてこのような手振れを起していても像
振れの無い写真を撮影可能とする為の基本的な考えとし
て、上記手振れによるカメラの振動を検出し、その検出
値に応じて補正レンズを変位させてやらなければならな
い。従って、カメラの振れが生じても像振れを生じない
写真を撮影できることを達成するためには、第1にカメ
ラの振動を正確に検出し、第2に手振れによる光軸変化
を補正することが必要となる。
【0006】この振動(カメラ振れ)の検出は、原理的
にいえば、角加速度,角速度,角変位等を検出する振動
検出手段と、該センサの出力信号を電気的或は機械的に
積分して角変位を出力するカメラ振れ検出手段とをカメ
ラに搭載することによって行うことができる。そして、
この検出情報に基づいて撮影光軸を偏心させる補正光学
装置を駆動させることにより、像振れ抑制が可能とな
る。
【0007】ここで、振動検出手段を用いた防振システ
ムについて、図27を用いてその概要を説明する。
【0008】図27の例は、図示矢印81方向のカメラ
縦振れ81p及び横振れ81yに由来する像振れを抑制
するシステムの図である。
【0009】同図中、82はレンズ鏡筒、83p,83
yは各々カメラ縦振れ振動、カメラ横振れ振動を検出す
る振動検出手段で、それぞれの振動検出方向を84p,
84yで示してある。85は補正光学装置(86p,8
6yは各々補正光学装置85に推力を与えるコイル、8
6p,86yは補正手段85の位置を検出する位置検出
素子)であり、該補正光学装置85には後述する位置制
御ループを設けており、振動検出手段83p,83yの
出力を目標値として駆動され、像面88での安定を確保
する。
【0010】図28はかかる目的に好的に用いられる振
れ補正装置(詳細は後述するが、補正手段や該補正手段
を支持したり、係止したりする手段より成る)の構造を
示す分解斜視図であり、以下図28〜図37を参照しつ
つ、この構造について説明する。
【0011】地板71(図31に拡大図あり)の背面突
出耳71a(3ケ所(1ケ所は隠れて見えない))は不
図示の鏡筒に嵌合し、公知の鏡筒コロ等が孔71bにネ
ジ止めされ、鏡筒に固定される。
【0012】磁性体であり光択メッキが施された第2ヨ
ーク72は、孔72aを貫通するネジで地板71の孔7
1cにネジ止めされる。又、第2ヨーク72にはネオジ
ウムマグネット等の永久磁石(シフト用マグネット)7
3が磁気的に吸着されている。なお、各永久磁石73の
磁化方向は図28に図示した矢印73aの方向である。
【0013】補正レンズ74がCリング等で固定された
支持枠75(図32に拡大図あり)にはコイル76p,
76y(シフト用コイル)が強引に押し込まれて接合
(以下、この事を「パッチン接着」と記す)され(図3
2は未接着)、又、IRED等の投光素子77p,77
yも支持枠75の背面に接着され、スリット75ap,
75ayを通してその射出光が後述するPSD等の位置
検出素子78p,78yに入射する。
【0014】支持枠75の孔75b(3ケ所)にはPO
M(ポリアセタール樹脂)等の先端球状の支持球79
a,79b及びチャージバネ710が挿入され(図29
及び図31も参照)、支持球79aが支持枠75に熱カ
シメされ固定される(支持球79bはチャージバネ71
0のバネ力に逆らって孔75bの延出方向に摺動可能で
ある)。
【0015】上記図29は振れ補正装置の組立後の横断
面図であり、支持枠75の孔75bに矢印79c方向に
支持球79b,チャージしたチャージバネ710,支持
球79aの順に挿入してゆき(支持球79a,79bは
同形状の部品)、最後に孔75bの周端部75cを熱カ
シメして支持球79aの抜け止めを行う。
【0016】孔75bの図31と直交する方向の断面図
を図30(a)に示し、又図30(a)の断面図を矢印
79c方向より見た平面図を図30(b)に示してお
り、図30(b)の符合A〜Dに示す範囲の深さを図3
0(a)のA〜Dに示す。
【0017】ここで、支持球79aの羽根部79aaの
後端部は深さA面の範囲で受けられ規制される為、周端
部75aを熱カシメする事で支持球79aは支持枠75
に固定される。
【0018】支持球79bの羽根部79baの先端部は
深さB面の範囲で受けられる為に、該支持球79bがチ
ャージバネ710のチャージバネ力で孔75bより矢印
79cの方向に抜けてしまう事はない。
【0019】勿論振れ補正装置の組立が終了すると支持
球79bは図17に示す様に第2ヨーク72に受けられ
る為、支持枠75より抜け出る事はなくなるが、組立性
を考慮して抜け止め範囲B面を設けている。
【0020】図29及び図30に示す支持枠75の孔7
5bの形状は、該支持枠75を成形で作る場合において
も複雑な内径スライド型を必要とせず、矢印79cと反
対側に型を抜く単純な2分割型で成形可能な為、その分
寸法精度を厳しく設定出来る。
【0021】この様に、支持球79a,79bが同一部
品となっている為に部品コストが下がるばかりでなく、
組立ミスが無く、部品管理上も有利である。
【0022】上記支持枠75の軸受部75dには例えば
フッソ系のグリスを塗布し、ここにL字形の軸711
(非磁性のステンレス材)を挿入し(図28参照)、L
字軸711の他端は地板71に形成された軸受部71d
(同様にグリスを塗布し)に挿入し、3カ所の支持球7
9bを共に第2ヨーク72に乗せて支持枠75を地板7
1内に収める。
【0023】次に、図28に示す第1ヨーク712の位
置決め孔712a(3ケ所)を地板71の図30に示す
ピン71f(3ケ所)に嵌合させ、同じく図31に示す
受け面71e(5ケ所)にて第1ヨーク712を受けて
地板71に対し磁気的に結合する(永久磁石73の磁力
により)。
【0024】これにより、第1ヨーク712の背面が支
持球79aと当接し、図29に示す様に支持枠75は第
1ヨーク712と第2ヨーク72にて挟持され、光軸方
向の位置決めが為される。
【0025】支持球79a,79bと第1ヨーク71
2,第2ヨーク72の互いの当接面にもフッソ系グリス
が塗布してあり、支持枠75は地板71に対して光軸と
直交する平面内にて自由に摺動可能である。
【0026】上記L字軸711は支持枠75が地板71
に対し矢印713p,713y方向にのみ摺動可能に支
持していることになり、これにより支持枠75の地板7
1に対する光軸回りの相対的回転(ローリング)を規制
している。
【0027】尚、前記L字軸711と軸受部71d,7
5dの嵌合ガタは光軸方向には大きく設定しており、支
持球79a,79bと第1ヨーク712,第2ヨーク7
2の挾持による光軸方向規制と重複嵌合してしまうこと
を防いでいる。
【0028】前記第1ヨーク712の表面には絶縁用シ
ート714が被せられ、その上に複数のICを有するハ
ード基板715(位置検出素子78p,78y、出力増
幅用IC,コイル76p,76y駆動用IC等)が位置
決め孔715a(2ケ所)を地板71の図20に示すピ
ン71h(2ケ所)に嵌合され、孔715b,第1ヨー
ク712の孔712bとともに地板71の孔71gにネ
ジ結合される。
【0029】ここで、ハード基板715には位置検出素
子78p,78yが工具にて位置決めされて半田付けさ
れ、又信号伝達用のフレキシブル基板716も面716
aがハード基板715の背面に破線で囲む範囲715c
(図28参照)に熱により圧着される。
【0030】前記フレキシブル基板716から光軸と直
交する平面方向に一対の腕716bp,716byが延
出しており、各々支持枠75の引っ掛け部75ep,7
5ey(図32参照)に引っ掛けられ、投光素子77
p,77yの端子及びコイル76p,76yの端子が半
田付けされる。
【0031】これにより、IRED等の投光素子77
p,77y、コイル76p,76yの駆動はハード基板
715よりフレキシブル基板716を介在して行われる
ことになる。
【0032】前記フレキシブル基板716の腕部716
bp,716by(図32参照)には各々屈折部716
cp,716cyを有しており、この屈折部の弾性によ
り支持枠75が光軸と直交する平面内に動き回る事に対
する該腕部716bp,716byの負荷を低減してい
る。
【0033】前記第1ヨーク712は型抜きによる突出
面712cを有し、該突出面712cは絶縁シート71
4の孔714aを通り、ハード基板715と直接接触し
ている。この接触面のハード基板715側にはアース
(GND:グランド)パターンが形成されており、ハー
ド基板715を地板にネジ結合する事で第1ヨーク71
2はアースされ、アンテナになってハード基板715に
ノイズを与える事を無くしている。
【0034】図28に示すマスク717は地板71のピ
ン71hに位置決めされ、前記ハード基板715上に両
面テープにて固定される。
【0035】前記地板71には永久磁石貫通孔71i
(図28,図31参照)が開けられており、ここから第
2ヨーク72の背面が露出している。そして、この貫通
孔71iに永久磁石718(ロック用マグネット)が組
み込まれ、第2ヨーク72と磁気結合している(図29
参照)。
【0036】ロックリング719(図28,図29,図
33参照)にはコイル720(ロック用コイル)が接着
され、又ロックリング719の耳部719aの背面には
軸受719b(図34参照)があり、アマーチュアピン
721(図28参照)にアマーチュアゴム722を通
し、該アマーチュアピン721を軸受719bに通した
後、該アマーチュアピン721にアマーチュアバネ72
3を通し、アマーチュア724に嵌入してカシメ固定す
る。
【0037】従って、アマーチュア724はアマーチュ
アバネ723のチャージ力に逆らってロックリング71
9に対し矢印725方向に摺動出来る。
【0038】図34は組立終了後の振れ補正装置を、図
28の背面方向から見た平面図であり、この図におい
て、ロックリング719の外径切り欠き部719c(3
ケ所)を地板71の内径突起71j(3ケ所)に合せて
ロックリング719を地板71に押し込み、その後ロッ
クリングを時計方向に回して抜け止めを行う公知のバヨ
ネット結合により、ロックリング719は地板71に取
り付いている。
【0039】従って、ロックリング719は地板71に
対し光軸回りに回転可能である。しかし、ロックリング
719が回転して再びその切り欠き719cが突起71
jと同位相になり、バヨネット結合が外れてしまうのを
防ぐ為にロックゴム726(図28,図34参照)を地
板71に圧入して、該ロックリング719がロックゴム
726に規制される切り欠き部719dの角度θ(図3
4参照)しか回転出来ない様に回転規制している。
【0040】磁性体のロック用ヨーク727(図28参
照)にも永久磁石718(ロック用マグネット)が取り
付けられ、その孔727a(2ケ所)を地板71のピン
71k(図34参照)に嵌合して嵌め込み、孔727b
(2ケ所)と71n(2ケ所)によりねじ結合してい
る。
【0041】地板71側の永久磁石718とロック用ヨ
ーク727側の永久磁石718、及び、第2のヨーク7
2,ロック用ヨーク727により、公知の閉磁路を形成
している。
【0042】又、前記ロックゴム726はロック用ヨー
ク727がネジ結合される事で抜け止めされる。尚、図
34においては上記の説明の為にロックヨーク727は
省いて図示している。
【0043】前記ロックリング719のフック719e
と地板71のフック71m間(図34参照)にはロック
バネ728が掛けられており、ロックリング719を時
計まわりに付勢している。吸着ヨーク729(図28,
図34参照)には吸着コイル730が差し込まれ、地板
71の孔729aによりネジ結合される。
【0044】コイル720の端子及び吸着コイル730
の端子は、例えば4本縒り線のテトロン被覆線のツイス
トペア構成にしてフレキシブル基板716の幹部716
dに半田付けされる。
【0045】以上説明した振れ補正装置の機構部は大別
すると、光軸を偏心させる補正手段と、該補正手段を支
持する手段と、前記補正手段を係止する手段の3つの要
素で構成されている。
【0046】前記補正手段は、レンズ74、支持枠7
5、コイル76p,76y、IRED77p,77y、
位置検出素子78p,78y、IC731p,731
y、支持球79a,79y、チャージバネ710、支持
軸711で組み立てられている。また、支持手段は、地
板71、第2ヨーク72、永久磁石73、第1ヨーク7
12で構成されている。又係止手段は、永久磁石71
8、ロックリング719、コイル720、アーマチュア
軸721、アーマチュアゴム722、アーマチュアバネ
723、アーマチュア724、ロックゴム726、ヨー
ク727、ロックバネ728、吸着ヨーク729、吸着
コイル730で構成されている。
【0047】また、前記補正手段を構成するうちの、レ
ンズ74、支持枠75により補正光学系を成し、PSD
78p,79y、IC731p,731y、IRED7
7p,77yが位置検出手段を成し、コイル76p,7
6y、第2ヨーク72、永久磁石73、第1ヨーク71
2が駆動手段を成す。つまり、補正手段は、補正光学
系,位置検出手段,前記補正光学系を駆動する駆動手段
を主たる構成要素として成るものである。
【0048】そして、前記振れ補正装置と振動検出手段
(図27参照)と以下の図35に示す演算手段により、
防振システム(防振装置)が構成される。
【0049】前記ハード基板715上のIC731p,
731yは各々位置検出端子78p,78yの出力増幅
用のICであるが、その内部構成は図35の様になって
いる(IC731p,731yは同構成の為、ここでは
731pのみ示す)。
【0050】図35において、電流−電圧変換アンプ7
31ap,731bpは投光素子77pにより位置検出
素子78p(抵抗R1,R2より成る)に生じる光電流
78i1p,78i2pを電圧に変換し、差動アンプ7
31cpは各電流−電圧変換アンプ731ap,731
bpの差出力を求め増幅している。
【0051】投光素子77p,77yの射出光は、前述
した通り、スリット75ap,75ayを経由して位置
検出素子78p,78y上に入射するが、支持枠75が
光軸と垂直な平面内で移動すると位置検出素子78p,
78yへの入射位置が変化する。
【0052】前記位置検出素子78pは矢印78ap方
向(図28参照)に感度を持っており、又スリット75
apは矢印78apとは直交する方向(78ay方向)
に光束が拡がり、矢印78ap方向には光束が絞られる
形状をしている為、支持枠75が矢印713p方向に動
いた時のみ該位置検出素子78pの光電流78i1 p,
78i2 pのバランスは変化し、差動アンプ731cp
は支持枠75の矢印713p方向に応じた出力をする。
【0053】又位置検出素子78yは矢印78ay方向
(図28参照)に検出感度を持ち、スリット75ayは
矢印78ayとは直交する方向(78ap方向)に延出
する形状の為に、支持枠75が矢印713y方向に動い
た時のみ該位置検出素子78yは出力を変化させる。
【0054】加算アンプ731dpは電流−電圧変換ア
ンプ731ap,731bpの出力の和(位置検出素子
78pの受光量総和)を求め、この信号を受ける駆動ア
ンプ731epはこれに従って投光素子77pを駆動す
る。
【0055】上記投光素子77pは温度等に極めて不安
定にその投光量が変化する為、それに伴い位置検出素子
78pの光電流78i1 p,78i1 pの絶対量(78
1p+78i2 p)が変化する。その為、支持枠75
の位置を示す(78i1 p−78i2 p)である差動ア
ンプ731cpの出力も変化してしまう。
【0056】しかし、上記の様に受光量の総和が一定と
なる様に前述の駆動回路によって投光素子77pを制御
すれば、差動アンプ731cpの出力変化が無くなる。
【0057】図34に示すコイル76p,76yは永久
磁石73,第1のヨーク712,第2のヨーク72で形
成される閉磁路内に位置し、コイル76pに電流を流す
事で支持枠75は矢印713p方向に駆動され(公知の
フレミングの左手の法則)、コイル76yに電流を流す
事で支持枠75は矢印713y方向に駆動される。
【0058】一般に位置検出素子78p,78yの出力
をIC731p,731yで増幅し、その出力でコイル
76p,76yを駆動すると、支持枠75が駆動されて
位置検出素子78p,78yの出力が変化する構成とな
る。
【0059】ここで、コイル76p,76yの駆動方向
(極性)を位置検出素子78p,78yの出力が小さく
なる方向に設定すると(負帰還)、該コイル76p,7
6yの駆動力により位置検出素子78p,78yの出力
がほぼ零になる位置で支持枠75は安定する。
【0060】この様に位置検出出力を負帰還して駆動を
行う手法を位置制御手法と云い、例えば外部から目標値
(例えば手振れ角度信号)をIC731p,731yに
混合させると、支持枠75は目標値に従って極めて忠実
に駆動される。
【0061】実際には差動アンプ731cp,731c
yの出力はフレキシブル基板716を経由して不図示の
メイン基板に送られ、そこでアナログ/ディジタル変換
(A/D変換)が行われ、マイコンに取り込まれる。
【0062】マイコン内では適宜目標値(手振れ角度信
号)と比較増幅され、公知のディジタルフィルタ手法に
よる位相進み補償(位置制御をより安定させる為)が行
われた後、再びフレキシブル基板716を通り、IC7
32(コイル76p,76y駆動用)に入力する。IC
732は入力される信号を基に前記コイル76p,76
yを公知のPWM(パルス幅変調)駆動を行い、支持枠
75を駆動する。
【0063】支持枠75は前述した様に矢印713p,
713y方向に摺動可能であり、上述した位置制御手法
により位置を安定させている訳であるが、カメラ等の民
生用光学機器においては電源消耗防止の観点からも常に
該支持枠75を制御しておく事は出来ない。
【0064】また、支持枠75は非制御状態時には光軸
と直交する平面内にて自由に動き回る事が出来る様にな
る為、その時のストローク端での衝突の音発生や損傷に
対しても対策しておく必要がある。
【0065】図34及び図36に示す様に支持枠75の
背面には3ケ所の放射状に突出した突起75fを設けて
あり、図36に示す様に突起75fの先端がロックリン
グ719の内周面719gに嵌合している。従って、支
持枠75は地板71に対して全ての方向に拘束されてい
る。
【0066】図36(a),(b)はロックリング71
9と支持枠75の動作の関係を示す平面図であり、図3
4の平面図から要部のみ抜出した図である。尚、説明を
解り易くする為に実際の組立状態とは若干レイアウトを
変化させている。又、図35(a)のカム部719f
(3ケ所)は、図29,図33に示す通り、ロックリン
グ719の円筒の母線方向全域に渡って設けられている
訳ではないので図34の方向からは実際には見えない
が、説明の為に図示している。
【0067】図29に示した通り、コイル720(72
0aは図示しないフレキシブル基板等でロックリング7
19の外周を通り、端子719hよりフレキシブル基板
716の幹部716d上の端子716eに接続される4
本縒り線の引き出し線)は永久磁石718で挟まれた閉
磁路内に入っており、コイル720に電流を流す事でロ
ックリング719を光軸回りに回転させるトルクを発生
する。
【0068】このコイル720の駆動も不図示のマイコ
ンからフレキシブル基板716を介してハード基板71
5上の駆動用IC733に入力する指令信号で制御さ
れ、IC733はコイル720をPWM駆動する。
【0069】図36(a)において、コイル720に通
電するとロックリング719に反時計回りのトルクが発
生する様にコイル720の巻き方向が設定されており、
これによりロックリング719はロックバネ728のバ
ネ力に逆らって反時計方向に回転する。
【0070】尚、ロックリング719は、コイル720
に通電前はロックバネ728の力によりロックゴム72
6に当接して安定している。
【0071】ロックリング719が回転すると、アマー
チュア724が吸着ヨーク729に当接してアマーチュ
アバネ723を縮め、吸着ヨーク729とアマーチュア
724の位置関係をイコライズしてロックリング719
は図36(b)の様に回転を止める。
【0072】図37はロックリング駆動のタイミングチ
ャートである。
【0073】図37の矢印719iでコイル720に通
電(720bに示すPWM駆動)すると同時に吸着マグ
ネット730にも通電(730a)する。その為、吸着
ヨーク729にアマーチュア724が当接し、イコライ
ズされた時点でアマーチュア724は吸着ヨーク729
に吸着される。
【0074】次に、図37の720cに示す時点でコイ
ル720への通電を止めると、ロックリング719はロ
ックバネ728の力で時計回りに回転しようとするが、
上述した様にアマーチュア724が吸着ヨーク729に
吸着されている為、回転は規制される。この時、支持枠
75の突起75fはカム部719fと対向する位置に在
る(カム部719fが回転して来る)為、支持枠75は
突起75fとカム部719fの間のクリアランス分だけ
動ける様になる。
【0075】この為、重力G(図36(b)参照)の方
向に支持枠75が落下する事になるが、図27の矢印7
19iの時点で支持枠75も制御状態にする為、落下す
る事は無い。
【0076】支持枠75は非制御時はロックリング71
9の内周で拘束されているが、実際には突起75fと内
周壁719gの嵌合ガタ分だけガタを有する。即ち、こ
のガタ分だけ支持枠75は重力G方向に落ちており、支
持枠75の中心と地板71の中心がずれている事にな
る。その為、矢印719iの時点から例えば1秒費やし
てゆっくり地板71の中心(光軸の中心)に移動させる
制御をしている。
【0077】これは急激に中心に移動させると補正レン
ズ74を通して像の揺れを撮影者が感じて不快である為
であり、この間に露光が行われても、支持枠75の移動
による像劣化が生じない様にする為である。(例えば1
/8秒で支持枠を5μm移動させる) 詳しくは、図37の矢印719i時点での位置検出素子
78p,78yの出力を記憶し、その値を目標値として
支持枠75の制御を始め、その後1秒間費やしてあらか
じめ設定した光軸中心の時の目標値に移動してゆく(図
37の75g参照)。
【0078】ロックリング719が回転され(アンロッ
ク状態)た後、振動検出手段からの目標値を基にして
(前述した支持枠75の中心位置移動動作に重なって)
支持枠75が駆動され、防振が始まる事になる。
【0079】ここで、防振を終わる為に矢印719jの
時点で防振オフにすると、振動検出手段からの目標値が
補正手段を駆動する補正駆動手段に入力されなくなり、
支持枠75は中心位置に制御されて止まる。この時に吸
着コイル730への通電を止める(730b)。する
と、吸着ヨーク729によるアマーチュア724の吸着
力が無くなり、ロックリング719はロックバネ728
により時計回りに回転され、図36(a)の状態に戻
る。この時、ロックリング719はロックゴム726に
当接して回転規制される為に回転終了時の該ロックリン
グ719の衝突音は小さく抑えられる。
【0080】その後(例えば20msec後)、補正駆
動手段への制御を断ち、図37のタイミングチャートは
終了する。
【0081】図38及び図39は防振システムの概要を
示すブロック図である。
【0082】これらの図において、91は図37の振動
検出手段83p,83yに相当する振動検出手段であ
り、振動ジャイロ等の角速度を検出する振れ検出センサ
と該振れ検出センサ出力のDC成分をカットした後に積
分して角変位を得るセンサ出力演算手段より構成され
る。
【0083】この振動検出手段91からの角変位信号は
目標値設定手段92に入力される。この目標値設定手段
92は、図38に示す様に、可変差動増幅器92aとサ
ンプルホールド回路92bより構成されており、サンプ
ルホールド回路92bは常にサンプル中の為に可変差動
増幅器92aに入力される両信号は常に等しく、その出
力はゼロである。しかし、後述する遅延手段93からの
出力にて前記サンプルホールド回路92bがホールド状
態になると、可変差動増幅器92aはその時点をゼロと
して連続的に出力を始める。
【0084】可変差動増幅器92aの増幅率は防振敏感
度設定手段94の出力により可変になっている。何故な
らば、目標値設定手段92の目標値信号は補正手段91
0を追従させる目標値(指令信号)であるが、該補正手
段910の駆動量に対する像面の補正量(防振敏感度)
はズーム,フォーカス等の焦点変化に基づく光学特性に
より変化するために、その防振敏感度変化を補う為であ
る。
【0085】従って、防振敏感度設定手段94は、図3
8に示す様に、ズーム情報出力手段95からのズーム焦
点距離情報と露光準備手段96の測距情報に基づくフォ
ーカス焦点距離情報が入力されており、その情報を基に
防振敏感度を演算あるいはその情報を基にあらかじめ設
定した防振敏感度情報を引き出して、目標値設定手段9
2内の可変差動増幅器92aの増幅率を変更させる。
【0086】補正駆動手段97は、図28のハード基板
715上に実装されたIC731p,731y,732
に相当し、目標値設定手段92からの目標値が指令信号
として入力される。
【0087】補正起動手段98は、図28のハード基板
715上のIC732と補正手段910に具備されたコ
イル76p,76yの接続を制御するスイッチであり、
図37に示す様に、通常時はスイッチ98aを端子98
cに接続させておく事でコイル76p,76yの各々の
両端を短絡しておき、論理積手段99の信号が入力され
るとスイッチ98aを端子98bに接続し、補正手段9
10を制御状態(未だ振れ補正は行わないが、コイル7
6p,76yに電力を供給し、位置検出素子78p,7
8yの信号がほぼゼロになる位置に補正手段910を安
定させておく)にする。又この時同時に論理積手段99
の出力信号は係止手段914にも入力され、これにより
係止手段914は補正手段910の係止を解除する。
【0088】尚、補正手段910はその位置検出素子7
8p,78yの位置信号を補正駆動手段97に入力し、
前述した様に位置制御を行っている。
【0089】論理積手段99はレリーズ手段911の半
押しによるSW1信号と防振切換手段912の出力信号
の両信号が入力された時に、その構成要素であるアンド
ゲード99a(図38参照)が信号を出力する。つま
り、図38に示す様に、防振切換手段912の防振スイ
ッチを撮影者が操作し、且つレリーズ手段911の半押
しを行った時に補正手段910は係止解除され、制御状
態になる。
【0090】レリーズ手段911の半押しにより発生す
るSW1信号は、図38に示す様に、露光準備手段96
に入力され、これにより測光,測距,レンズ合焦駆動が
行われ、ここで得られたフォーカス情報が防振敏感度設
定手段94に入力される。
【0091】遅延手段93は論理積手段99の出力信号
を受けて、例えば1秒後に出力して前述した様に目標値
設定手段92より目標値信号を出力させる。
【0092】図示していないが、レリーズ手段911の
半押しにより発生するSW1信号に同期して振動検出手
段91も起動を始める。そして、前述した様に積分器
等、大時定回路を含むセンサ出力演算は起動から出力が
安定する迄に、ある程度の時間を要する。
【0093】前記遅延手段93は前記振動検出手段91
の出力が安定する迄待機した後に、補正手段910へ目
標値信号を出力させる役割を演じ、振動検出手段91の
出力が安定してから防振を始める構成にしている。
【0094】露光手段913はレリーズ手段911の押
切り操作により発生するSW2信号入力によりミラーア
ップを行い、露光準備手段96の測光値を基に求められ
たシャッタスピードでシャッタを開閉して露光を行い、
ミラーダウンして撮影を終了する。
【0095】撮影終了後、撮影者がレリーズ手段911
から手を離し、SW1信号をオフにすると、論理積手段
99は出力を止め、目標値設定手段92のサンプルホー
ルド回路92bはサンプリング状態になり、可変差動増
幅器92aの出力はゼロになる。従って、補正手段91
0は補正駆動を止めた制御状態に戻る。
【0096】論理積手段99の出力がオフになった事に
より、係止手段914は補正手段910を係止し、その
後に補正起動手段98のスイッチ98aは端子98cに
接続され、補正手段910は制御されなくなる。
【0097】振動検出手段91は、不図示のタイマによ
り、レリーズ手段911の操作が停止された後も一定時
間(例えば5秒)は動作を継続し、その後に停止する。
これは、撮影者がレリーズ操作を停止した後に引き続き
レリーズ操作を行う事は頻繁にあるわけで、その様な時
に毎回振動検出手段91を起動するのを防ぎ、その出力
安定迄の待機時間を短くする為であり、振動検出手段9
1が既に起動している時には該振動検出手段91は起動
既信号を遅延手段93に送り、その遅延時間を短くして
いる。
【0098】図40は、上記の動作をマイクロコンピュ
ータにより処理した場合の一連の動作を示すフローチャ
ートであり、以下これに従って簡単に説明する。
【0099】カメラに電源が投入されると、マイクロコ
ンピュータは、まず防振スイッチの状態を調べ、オンで
あれば次にレリーズ手段911の半押しによりSW1信
号が発生しているか否かを判別する(#5001→#5
002)。SW1信号が発生していれば、内部タイマを
スタートさせ(#5003)、次に測光,測距、振れ検
出の開始、更には補正手段910による防振制御を可能
にする為にその係止解除を行う(#5004)。
【0100】次に、上記タイマでの計時内容が所定の時
間t1に達したか否かを調べ、達していなければ達する
までこのステップに留まる(#5005)。これは、前
述した様にセンサ出力が安定するまでの時間待機する為
の処理である。その後、所定の時間t1が経過すると、
目標値信号に基づいて補正手段910を駆動し、防振制
御を開始する(#5006)。
【0101】次に、レリーズ手段911の押切りにより
SW2信号が発生しているか否かを調べ(#500
7)、発生していなければ再びSW1信号が発生してい
るか否かの判別を行い、もしSW1信号も発生していな
ければ(#5008のNO)、防振制御を停止すると共
に、補正手段910を所定の位置に係止する(#501
1→#5012)。
【0102】また、SW2信号は発生していないが、S
W1信号は発生していれば、ステップ#5007→#5
008→#5007……の動作を繰り返す。この状態時
にレリース手段911の押切り操作が為されてSW2信
号が発生すると(#5007のYES)、フィルムへの
露光動作を行う(#5009)。そして、SW1信号の
状態を調べ(#5010)、該SW1信号が発生しなく
なったら防振制御を停止すると共に、補正手段910を
所定の位置に係止する(#5011→#5012)。
【0103】以上の動作を終了すると、次に上記タイマ
を一旦リセットして再度スタートさせ(#5013)、
再びSW1信号が所定時間内(ここでは5秒以内)に発
生するかどうかの判別を行う(#5014→#5015
→#5014……)。もし防振を停止してから5秒以内
に再度SW1信号が発生したならば(#5015のYE
S)、測光,測距動作及び補正手段910の係止解除を
行い(#5016)、振れ検出はそのまま継続されてい
るので、直ちに目標値信号に基づいて補正手段910の
駆動制御を行い(#5006)、以下前述と同様の動作
を繰り返す。
【0104】つまり、この様な処理をすることにより、
前述した様に撮影者がレリーズ操作を停止した後に引き
続きレリーズ操作をした際に、その度に振動検出手段9
1を起動してその出力安定迄待機するといった不都合を
無くすことが可能になる。
【0105】一方、防振を停止してから5秒以内にSW
1信号が発生しなかった場合は(#5014のYE
S)、振れ検出を停止(振動検出手段91の駆動を停
止)する(#5017)。その後はステップ#5001
に戻り、防振スイッチのオン待機の状態に入る。
【0106】
【発明が解決しようとする課題】以上説明した防振シス
テムの振れ補正装置における係止手段は、図36で示さ
れる様に、ロックリング719と支持枠75に突起75
fを有し、互いの相対回転により補正手段の係止,係止
解除を行っている。
【0107】ここで、ロックリング719が安定して回
転駆動される為には、係止時においても突起75fとロ
ックリング内周壁719gの間にある程度の隙間を設け
ておかなくてはならない。これは両者が嵌合してしまう
と、その両者の摩擦力がロックリングの回転駆動の抵抗
となる為である。
【0108】従って、係止時においても補正手段は常に
係止ガタを有する事になり、このガタによる補正手段の
中心ずれが光軸の偏心を招き、光学性能を劣化させる問
題があった。つまり、防振を行う様な低中速秒のシャッ
タスピードでは、手振れによる像劣化が支配的な為、手
振れを抑える事を主目的にしている為に上記光学性能劣
化(防振機能が働くことにより、補正手段が大きく振れ
る為に光学性能が劣化する事を意味している)はある程
度我慢出来るが、手振れの無い状態、例えば三脚使用時
や高速シャッタ秒時での上記光学性能劣化な許容される
ものではなかった。
【0109】(発明の目的)本発明の目的は、補正手段
の係止時におけるガタ量を小さくし、光学性能の劣化を
防止することのできる振れ補正装置を提供することにあ
る。
【0110】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1及び3記載の本発明は、振れを補正する補
正手段と、該補正手段を係止する為の複数の規制部を有
する係止手段とを備えた振れ補正装置において、前記複
数の規制部を、前記補正手段の振れ補正中心を通る重力
方向に平行な第1の振れ補正駆動軸の両端の駆動量制限
を行う配列に設けている。
【0111】これは、一般的な光学機器、例えばカメラ
を例にすれば、撮影時の重力方向は予想でき、補正手段
は重力方向に片寄せされる事、そしてこの方向の係止ガ
タのみ少なくすれば光学性能の劣化は生じなくなる事に
着目し、重力方向における嵌合ガタのみ厳しく管理しよ
うとするものである。
【0112】同じく上記目的を達成するために、請求項
2記載の本発明は、前記複数の規制部を、前記補正手段
の振れ補正中心を通る重力方向に平行な第1の振れ補正
駆動軸の両端の駆動量制限を行う配列に設けると共に、
前記第1の振れ補正駆動軸と直交し、前記補正手段の振
れ補正中心を通る第2の振れ補正駆動軸の両端の駆動量
制限を行う配列にも設け、一般的に使用される際の重力
方向のみならず、それと直交する方向(この方向を重力
方向として使用する事も有る為)における嵌合ガタをも
厳しく管理するようにしている。
【0113】同じく上記目的を達成するために、請求項
4記載の本発明は、前記複数の規制部を、前記第1及び
第2の補正駆動軸を含む平面内で、前記第1の補正駆動
軸と45度の角度を為す第3の軸、及び、該第3の軸と
直交する第4の軸の各々両端の駆動量制限を行う配列に
も設け、一般的に使用される際の重力方向と斜めの方向
(この方向を重力方向として使用する事も時として有る
為)のガタも厳しく管理するようにしている。
【0114】同じく上記目的を達成するために、請求項
5記載の本発明は、振れを補正する補正手段と、該補正
手段を支持する支持手段と、前記補正手段を係止する係
止手段とを備えた振れ補正装置において、前記係止手段
は、前記補正手段あるいは前記支持手段のいずれか一方
に設けられ、前記補正手段の補正中心から放射状に設け
られる少なくとも4つの凸形状をした規制部と、前記支
持手段あるいは前記補正手段の他方に設けられ、前記規
制部と僅かな隙間で外接又は内接状態に対向する円周壁
を有すると共に、前記補正手段の非係止状態において、
前記円周壁上の前記規制部の対向位置から前記補正中心
回りに一定位相ずれた位置にカム部を有する回転部材と
から成り、前記規制部と前記円周壁の補正中心回りの相
対回転により、前記カム部が前記規制部と対向し、円周
壁と前記規制部の対向隙間を最小にして、前記補正手段
の係止を行う構成、つまり、4点以上の凸形状をした規
制部とカム部による係止,非係止機構にして、規制部と
回転部材間の摩擦は小さいまま(回転部材の回転駆動は
安定)、その方向の係止ガタを小さくするようにしてい
る。
【0115】
【発明の実施の形態】以下、本発明を図示の実施の形態
に基づいて詳細に説明する。
【0116】図1〜図10は本発明の実施の第1の形態
に係る振れ補正装置を示す各部材の詳細を示す図であ
り、図1はこの実施の第1の形態に係る振れ補正装置の
主要部の構成部品を分解して示す斜視図、図2は図1の
左の方向から見て示す(説明の為、ハード基板715に
相当するハード基板111は取り外し、内部が見える様
にしてある)図、図3(a)は図2の矢印A方向より見
た図、図3(b)は補正レンズ11の位置検出に関する
部分の構成を示す図、図4は図2のB−B’断面図、図
5はコイルユニットの平面,側面及び断面を示す図、図
6は補正レンズ11を駆動する手段に関する部分の構成
を従来例等との比較において説明する為の図、図7は図
1にも示したハード基板111を示す図、図8は図1に
も示した支持枠112や地板13を図2の裏面側より見
て示す図、図9は図1にも示したロックリング113や
ローリング規制リング112を図2の面より見て示す
図、図10は支持枠12のロック機構を説明する為の図
である。
【0117】まず、図1を用いて簡単に振れ補正装置の
構成を説明する。
【0118】補正レンズ11は支持枠12に支持され、
支持枠12が地板13に結合される。そして、後述する
永久磁石やコイル等より成る駆動手段によって、前記補
正レンズ11及び支持枠12より成る補正手段がピッチ
方向114p及びヨー方向114yに駆動され、像振れ
が補正なされる。113はロックリングであり、後述す
るステップモータの出力がラック113aに伝わること
により、前記支持枠12、つまり補正手段を所定の位置
にロック(係止)することになる。112はローリング
規制部材であり、3本の軸部112a1 〜112a3
地板13を介して前記支持枠12に嵌合することで、該
支持枠12の光軸回りのローリングを規制する事にな
る。111は前出のステップモータやコイル、更には位
置検出手段を成す後述のホール素子などの各種の端子が
同一平面上に集中して配線されることになるハード基板
(プリント基板)である。
【0119】以下、詳細な構成について、図2以降の各
図を用いて説明する。
【0120】12は図28の支持枠75に相当する補正
レンズ11を支持する支持枠(図2及び図8参照)であ
り、該支持枠12に永久磁石14p,14y(図2では
ヨーク15p,15yに隠されて見えない)が吸着した
ヨーク15p,15yがカシメ或はネジ止めで固定され
ている。
【0121】一般に、永久磁石の形状を複雑にするのは
難しく、故に支持枠12に取り付ける時には接着等の作
業が必要である。しかしながら、接着作業は管理が難し
く、かつ、信頼性も低いと云う問題がある。
【0122】そこで、この実施の形態では、形状を任意
に出来るヨーク15p,15yにカシメ孔やネジ穴を設
け(図2では裏面となる為、見え無い)、支持枠12に
ヨーク15p,15yを固定し、該ヨーク15p,15
y上に永久磁石14p,14yを吸着させて(図3
(b)参照)固定する方式(図4(b)参照)にして、
接着工程を省き、信頼性を向上させている。
【0123】13は図28の地板71に相当する地板で
あり、該地板13の永久磁石14p,14yとの対向面
に、コイル16p,16yが取り付けられている(図4
(b)参照)。このコイル16p(16yも同様)は、
図5に示す様に、樹脂材(ABS)のコイル枠16aと
一体成形されており、コイル枠16aに圧入された導電
部材である端子ピン(スタッドピン)16bにコイル1
6pの両端子が接続されてユニット化されている。尚、
図5(a)はコイルユニット16の平面図、図5(b)
は側面図、図5(c)は図5(b)のC−C’断面図で
ある。
【0124】一般にコイルを部材に取り付ける時には、
まずコイルを部材に接着し、その後コイルの両端子を接
続部に半田付けし、その後両端子の引出し線をまとめる
作業が必要であるが、コイルを接着,乾燥させる工程を
例えば地板13への組込みのメイン作業工程で行うと、
メイン作業の時間が長くなり好ましくない。又、コイル
が不良の場合の取り換えも煩わしい。コイル端子の半田
付けにしても引き出し線は柔らかい為、それをピンセッ
ト等でつまんで半田付けする必要があり、引き出し線を
まとめるのも同様にメイン作業工程で行うのは好ましく
無い。
【0125】本実施の形態においては、コイルをユニッ
ト化し、コイル枠16aに設けられた位置決めピン16
cと爪16dにより、該コイル16p(16y)を地板
13にパッチン取付けする構造として、その作業工程を
大幅に短くしている。
【0126】引き出し線も腰の強い端子ピン16bに既
に接続されており、後述するハード基板111に貫通し
て半田付けされる。よって、コイル端子の電気的接続も
極めて作業性が良く、かつ、確実に出来る。
【0127】以上の様にして構成される、補正手段の駆
動手段を成すヨーク15p,15y、永久磁石14p,
14y、コイル16p,16yの関係について、図6を
用いて説明する。なお、図6(a)は実施の第1の形態
を示し、図6(b)は適切でない例を示し、図6(c)
は従来例を示したものである。
【0128】図6(c)の従来例においては、コイル7
6p,76yは支持枠75に取り付けられていた。そし
て、永久磁石73は図示の様に第1のヨーク712と第
2のヨーク72とにより破線73bで示す閉磁路を形成
している。この様に閉磁路を形成するのは、それにより
磁束の流れが整い、駆動効率が向上する為である。
【0129】本実施の形態において、支持枠12に永久
磁石14p(14y)を取り付ける場合、閉磁路を形成
する為には、図6(b)に示す様に、支持枠12上に永
久磁石14p,14y及びこれに対向する位置に対向ヨ
ーク15ap,15ayを設ければ良い。これにより、
閉磁路14aが形成される。
【0130】しかしながら、この実施の第1の形態にお
いては、対向ヨーク15ap,15ayを設ける事によ
る駆動効率の向上と、同様に該対向ヨーク15ap,1
5ayを取り付ける事による重量増加がもたらす追従性
の悪化のバランスの観点から、図6(a)に示す様に、
対向ヨークを設けず、開磁路使用を行っている。つま
り、駆動効率を向上させる事よりも、重量を増加させな
い事により消費電力の絶対値が少なく出来る事に着目し
た構成にしている。
【0131】尚、前述した様にヨーク15p(15y)
を設ける事で、それ以外に、支持枠12への永久磁石1
4p(14y)の取り付けを簡単にしている訳である
が、ヨーク15p(15y)の中には図6(a)に示す
様に磁束14aが流れ、これにより磁束密度の低下を防
ぐ働きを持つ。永久磁石14p(14y)はその厚みが
厚い程、対向コイル16p(16y)への磁束密度が大
きく出来る。又、永久磁石14p(14y)が厚くなく
ても、ヨーク15p(15y)を取り付けた時のトータ
ルの厚みが厚くなければ同様である。
【0132】従って、本実施の形態では、開磁路使用に
おいても、ヨーク15p(15y)を有効に活用して、
永久磁石14p(14y)の取立簡易化とともに、薄い
永久磁石14p(14y)でも磁束密度を大きく出来、
該永久磁石14p(14y)のコストダウンを図ってい
る。
【0133】支持枠12には、図2及び図8に示す様
に、3方向に放射状に腕部12aが延出し、これら腕部
12aにコロ17がネジ止めされ、このコロ17が次述
のようにして地板13の案内溝13a(図1及び図3
(a)参照)に嵌挿される。案内溝13aは図3(a)
に示す様に矢印13b方向に延びる長穴となっている
為、3点の各コロ17はこの方向に移動出来る。即ち、
支持枠12は地板13を含む平面内に、総ての方向に自
由に摺動可能となる(図3(a)の光軸方向13cにの
み位置規制される)。
【0134】組立時には、前記支持枠12の腕部12a
の3ケ所のうちの1ケ所或は2ケ所にコロ17をねじ止
めし、ねじ止めした該コロ17を地板13の案内溝13
aに嵌挿させて支持枠12を地板13上に乗せ、最後に
残りの案内溝13aを通して同じく残りのコロ17を支
持枠12の腕部12aにネジ止めする事で、簡単に地板
13への支持枠12の組み込みが終了する。
【0135】前記コロ17と案内溝13aの光軸方向1
3cの嵌合ガタは、例えば温度変動分「20μm」と寸
法公差変動分「20μm」を見込んで、「40μm」確
保する必要があり、その分補正レンズ11の傾きがガタ
となる。しかしながら、3カ所の案内溝13aは地板1
3の周辺部に設けられている為、互いのスパンは長く、
故に嵌合ガタによる支持枠12の地板13に対する傾き
ガタは光学許容内に納められる。
【0136】この様にコロ17と案内溝13aによる支
持枠12の支持は、図28で用いた挟持支持方法に比べ
て組立作業性を大きく向上させており、かつ、図29で
説明した挟持支持では、チャージバネ710のチャージ
力が及ぼす支持球79a,79bと第1ヨーク712,
第2ヨーク72間の摩擦が駆動精度を劣化させていた
が、この実施の形態においては、チャージ支持をしてい
ない為に駆動摩擦も小さく抑える事が出来る。
【0137】ここで、上記のコロ17を図4(a)に示
す様な偏心コロにする事で、補正レンズ11の傾き調整
が可能である(尚、図4(a)は図4(b)の一部を拡
大した図である)。つまり、コロ17を回転させる事
で、腕部12aは光軸方向に前後するので、3つの腕部
12aの光軸方向の位置を該コロ17によって調整する
事で、補正レンズ11の傾きを調整でき、調整後にネジ
17aを締めつける事でコロ17を腕部12aに回転不
能にできる。
【0138】この様にコロ17を偏心コロにする事で、
特別な傾き調整手段を無くすことが出来、装置全体をコ
ンパクトに出来る。
【0139】地板13には、図2の裏面側より、図9
(a−1),(a−2)に示すロックリング113が回
転可能に支持されており、同じく地板13に取り付けら
れたステップモータ19(図2参照)の出力軸であるピ
ニオン(不図示)がラック113aと噛み合って、該ロ
ックリング113を回転方向に駆動する。このロックリ
ング113に設けられた4ケ所のカム113bは、図8
(a)に示す4点突起12bとの関係で、支持枠12の
ロック,アンロックを行う。
【0140】つまり、図9(a−1)に示すロックリン
グ113を反時計方向に回転させると、該ロックリング
113のカム部113bが支持枠12の突起12bと離
れる為、支持枠12はロックリング113に対してフリ
ーになるが、ロックリング113を時計方向に回転させ
ると、カム部113bの平坦部113cが突起12bと
接触して、支持枠12とロックリング113が係合す
る。即ち、支持枠12を地板13に対してロックさせ
る。
【0141】従って、振れ補正を行う時には、ステップ
モータ19によりロックリング113を反時計回りに駆
動して支持枠12をロックリング113に対してフリー
な状態にし、一方、振れ補正終了時には、ロックリング
113を時計回りに回転駆動して支持枠12を地板13
に対してロックさせた状態にすることになる。
【0142】尚、従来においては図36に示す様に3点
突起であったが、この実施の形態では、図8に示す様に
4点突起にしている。これは、支持枠12をロックした
際に、ロックリング113と支持枠12の嵌合ガタの撮
影時に加わる重力方向の量を少なくする為である。この
事を、図10(a),(b)を用いて説明する。
【0143】図10(a−1)は従来の3点突起の支持
枠75とロックリング719の模式図、図10(b−
1)は本実施の形態の4点突起の支持枠12とロックリ
ング113の模式図である。
【0144】両者とも突起75f,12bの先端からロ
ックリング内周壁719g,113g迄の径方向の隙間
(嵌合ガタ)を「0.2mm 」と仮定する(図10(a−
2),(b−2)の拡大図参照)。又、撮影時に支持枠
75,12に加わる重力の方向をピッチ方向114pと
同方向(以下、114方向とも記す)とする。
【0145】図10(a−2)の場合、重力方向(11
4p方向)のガタは同図より、「0.39mm」となる。突起
75f1 は重力方向に沿って延びている為、「0.2mm 」
である。よって、114p方向のガタは「計0.59mm」と
なる。又、同図より、水平方向(114y方向)のガタ
は「±0.23mm」となる。撮影時には114p或は114
y方向を重力方向にしてカメラを構えるのが一般的であ
り、この時ガタが「0.59mm」あると、その分支持枠75
は光軸中心よりずれる(重力の影響により)。例えば、
114p方向を重力方向にして撮影していると、突起7
5f1 がロックリング内周壁719gと接しており、上
方向には「0.59mm」の隙間が出来ている。
【0146】この様な状態で光学性能がベストになる様
に出荷時に光学調整してあったとする。カメラを構え直
し、114y方向を重力方向とした時、水平方向(11
4p方向)には重力が加わらない為、支持枠75は「0.
59mm」のガタで水平方向のどの位置にでも位置出来る事
から、光学バランスの崩れが大きくなってしまう場合も
出て来る。
【0147】本実施の形態の場合、図10(b−2)か
ら分る様に、ガタは重力方向114p,水平方向114
yともに「±0.2 mm」の範囲に届まる。即ち、4点突起
は3点突起に比べ、ガタ最高量を2/3に抑える事が出
来る。勿論、4点突起の場合でも斜め45度の方向を重
力方向にすると、ガタ量は√(2)倍に増加するが、こ
の様な撮影は稀な為、実質上問題が無いと考えられる。
【0148】4点突起の3点突起に対する優位性をまと
めると、各々の突起(尚、突起12b1 ,12b3 は1
14p方向、12b2 ,12b4 は114y方向に沿っ
て配置)は撮影者に重力の加わる方向(114p又は1
14y)に総て配置出来る為、ロック時のガタは各々の
突起とも同一であるが、3点突起の場合、撮影時の重力
の方向に沿わない突起は重力方向のガタはその最小嵌合
ガタ(径方向、図10(a−2)の0.2mm )より大きく
なる事である。
【0149】ロックリング113と支持枠12の間には
多少の隙間を設けないと、支持枠12間との摩擦でロッ
クリング113が良好に回転しなくなる恐れが出て来る
為、両者の隙間を僅かながら設けている。この時、撮影
時の重力方向及び水平方向のガタは3点突起の場合、上
記設定ガタより大きくなってしまうが、4点突起で重力
方向及びその直角方向(水平方向)に突起を配置する事
で、撮影時の重力方向及び水平方向のガタを設定ガタと
同量に出来る。
【0150】上述した様に、支持枠12は地板13に対
しコロ17と案内溝13aで結合し、光軸方向に位置規
制されている。この支持方法は組立性に優れ、地板13
に案内溝13aが一体成形されている事、及び、コロ1
7と案内溝13aの孔の間の嵌合管理は行い易い(一般
に、レンズ鏡筒で多く使用されているコロとカムの関係
を考えると理解し易い)。更にコロ17を公知の偏心コ
ロにする事で、支持枠12と地板13間の傾きを、該コ
ロ17の回転で調整出来るメリットが有る。
【0151】しかしながら、上記支持方法の場合、支持
枠12は図2に示すピッチ方向114p及びヨー方向1
14y(振れ補正方向)に自由に動くことが出来る他
に、ローリング方向114rにも回転してしまう。この
回転は振れ補正精度を悪化させてしまう。
【0152】そこで、本実施の形態では、上記ローリン
グの影響を少なくする為に、以下の3つの方法を採って
いる。
【0153】1)ローリングはコイルによる推力の中心
軸、支持枠の位置検出方向の中心軸がズレていると次第
に拡大されていく。図28の従来例において、例えばコ
イル76pの推力中心は補正レンズ74の重心と一致す
る軸713p上にあるが、位置検出方向の中心軸は78
apであり、両者の方向は揃っているが、軸位置はズレ
ている。従って、コイルの推力で支持枠75が713p
方向に動く時、ローリングが生ずれば、軸78ap上の
支持枠75の動きと軸713上の支持枠12の動きに位
相ズレが生じてしまい、制御が良好に行えない。(従来
例では、その対策の為に支持軸711を設けているが、
支持軸711と支持枠75間の嵌合ガタにより生ずる微
少なローリングには対策出来ていない) この実施の形態では、後述する位置検出手段である例え
ばホール素子110p,110yの感度軸と、コイル1
6p,16yの推力中心軸を一致(114p,114
y)させる事で、上記対策を行っている。
【0154】2)図8(b)は図2の地板13のみを裏
から見た図であり、114y方向に延びる長穴13d
1 ,13d2 ,13d3 が設けられている。この長穴1
3d1,13d2 ,13d3 に、図9(b−1),(b
−2)に示すローリング規制リング112から紙面裏方
向に延出する軸部112a1 ,112a2 ,112a3
が各々貫通する。前記軸部112a1 と長穴13d1
軸112a3 と長穴13d3 は各々嵌合関係にあり、こ
の2点からローリング規制リング112は地板13に対
し114y方向にのみ移動可能となる。
【0155】前記長穴13d2 は長穴13d1 ,13d
3 に比べて大きくなっており(図面ではほぼ同様に描い
ているが)、軸112a2 との嵌合ガタを大きくしてい
る。これは、3つの軸部112a1 ,112a2 ,11
2a3 とも嵌合にすると重複嵌合になる為、ローリング
規制リング112と地板13の間の動きが渋くなる為で
ある。即ち、3つの長穴の中でいずれか1つを大きく開
けておく方が好ましい。
【0156】今、長穴13d1 を基準に考えると、11
4y方向のスパンは長穴13d2 より長穴13d3 の方
が長い。よって、長穴13d1 と長穴13d3 を嵌合穴
とすると、軸部112a1 ,112a3 との嵌合ガタが
生じた場合でもローリング規制リング112と地板13
間のローリングガタを少なく抑えられる。(長穴13d
1 と長穴13d2 を嵌合穴とすると、両者の114y方
向のスパンが短い為、ローリングガタは大きくなる) ローリング規制リング112は地板13に設けられた爪
13k(図4(b)及び図8(b)参照)で光軸方向に
パッチン規制される。該ローリング規制リングの軸部1
12a1 ,112a2 ,112a3 は地板13を貫いて
支持枠12の裏面に設けられた114p方向に延びる長
穴12c1 ,12c2 ,12c3 に入る(図8(a)の
支持枠裏面図及び図4(b)参照)。ここでも長穴12
1 と軸部112a1 ,12c2 と軸部112a2 を嵌
合関係にして、長穴12c3 を大きく設定する事で、重
複嵌合を避けている。この時に長穴12c3 を大きく開
ける理由も長穴13dの場合と同様である。よって、支
持枠12はローリング規制リング112に対し114p
方向にのみ移動可能である。
【0157】以上の様な構成にする事で、支持枠12は
地板13に対して114p,114y方向にのみ移動可
能で、ローリング方向114rには規制される。
【0158】以上述べた補正手段(支持枠12と補正レ
ンズ11より成る)のローリング規制方法は、従来例に
比べて以下のメリットも有している。
【0159】図28の従来例でのローリング規制用の支
持軸711は、支持枠75と同一平面に設けられてい
た。この実施の形態におけるローリング規制リング11
2は、図4(b)から分る様に、支持枠12(補正手
段)の地板13(支持手段)を挟んで反対面に設けられ
ている。その為、今まで支持軸711の在った空きスペ
ースにステップモータ19を配置出来ている(図2参
照)。ローリング規制リング112は薄い為、地板13
の裏面に設けられても寸法は増大しない。(ステップモ
ータ19は肉厚の為に地板13の裏面に設けると、その
分振れ補正装置全体が大型化してしまう。) また、コイル16p,16yと同一平面上に揃えた事に
より、ステップモータ19とコイル16p,16yの総
ての端子を同一方向に向けられる為、後述する組立性の
向上につながる。
【0160】3)上述の様にローリング規制リング11
2の作用で支持枠12のローリングは規制されるが、実
際には軸部112aと長穴13d,12b間の嵌合ガタ
分による微少なローリングは未だ残る。
【0161】図2において、支持枠12上の腕部12a
に設けられたフック12dと地板13の周囲に設けられ
たフック13eの間にはバネ18が設けられている(図
2及び図4参照)。
【0162】前記バネ18は、図2に示される様に、支
持枠12の中心から放射状に3方向に延びており、支持
枠12を八つ裂き状態に引っ張っている。フック12d
は支持枠12の中心から径方向に大きく離れた位置に設
けてある為、支持枠12にローリング方向の力が働いた
場合、その力を八つ裂き方向に配置されたバネの弾性力
で抑える事が出来る。即ち、弾性的にローリング規制を
行っている為に、微少なローリングガタも生じない様に
出来る。
【0163】以上の1)〜3)の作用により、本実施の
形態における振れ補正装置はローリングの影響を極めて
少なく出来る。
【0164】前述した様にユニット化されたコイルの端
子ピン16bは、図2の紙面上向方向に延出している。
又、ステップモータ19の駆動コイルの端子ピン19a
もこの方向に延びている。
【0165】図7は本実施の形態の振れ補学装置に具備
されるハード基板111であり、図示のパターン111
cp,111cyの裏面側に、後述する位置検出手段で
あるホール素子110p,110y(図2でもその位置
関係のみ図示してある)がリフロ−で結合されている。
尚、位置検出手段として、ホール素子を用いた例を示し
ているが、MR素子等の磁気検出手段であれば良い。又
フォトリフレクタ等の光学的検出手段を用いても良い。
【0166】このハード基板111を地板13の位置決
めピン13fと該ハード基板111の穴111dをガイ
ドにして地板13に取り付け、ネジを穴111eに貫通
させネジ穴13gにネジ止めする。この時、自然に端子
ピン16b,19aとも各々穴111b,111aに貫
通する。穴111a,111bはスルーホールになって
おり、ここで端子ピン16p,19aと半田付けして電
気的接続を行う。
【0167】この様に半田付けの為の位置決め(例え
ば、端子にリード線をピンセットでつまんで保持してお
きながら半田付けする)が不要であり、かつ、半田付け
の方向が総て一平面上にある為、作業性が極めて良好で
信頼性も高い。
【0168】ハード基板111に取り付けられる位置検
出手段としては、前述の様にホール素子110p,11
0yを用いている(図3(b)や図6(b)参照)。
【0169】以下、図6(b)を用いて、その動作を説
明する。
【0170】ホール素子110p(110y)は周囲の
磁界の変化に対応して出力を変化させる。図6(b)に
おいて、ホール素子110p(110y)は両極着磁し
た永久磁石14p(14y)と対向しており、支持枠1
2の駆動(例えば,114p方向)につれてホール素子
110p(110y)と永久磁石14p(14y)の関
係がズレてくる為、該ホール素子110p(110y)
に加わる磁界強度が変化し、該ホール素子110p(1
10y)はそれに対応する出力を行う事で支持枠12の
位置を検出する。
【0171】ホール素子110p(110y)は上記の
様に永久磁石14p(14y)に対向させるだけで位置
検出が出来、従来例の様に、IRED77p,77yと
PSD78p,78yを設け、かつ、IRED77p,
77yへの電気的接続作業(フレキシブル基板716の
腕部716bp,716byに半田付けする作業)を行
うのに比べて作業が容易であるメリットがある。しかし
ながら、次のデメリットを有している。
【0172】第1に、永久磁石14p(14y)の磁界
強度は温度による変化が大きく、ホール素子110p
(110y)の感度は温度依存性が大きい。第2に、コ
イル16p(16y)の発生する磁界もホール素子11
0p(110y)に影響を与える為、実際の永久磁石1
4p(14y)の移動による磁界変化とともにコイル1
6p(16y)による磁界変化も検出してしまい、検出
誤差が大きくなる。
【0173】本実施の形態では、以下の2点による構成
にて、上記ホール素子特有の問題を解決している。
【0174】1)ホール素子110p(110y)と永
久磁石14p(14y)の対向間にヨーク15p(15
y)を有する。この様にヨークを設ける事で、永久磁石
14p(14y)の磁束は14aの様に殆どヨーク15
p(15y)内に流れるが、漏れ磁束分は未だホール素
子110p(110y)に加わっている。
【0175】永久磁石14p(14y)が隣接して逆極
に着磁されている場合、境界部での磁界の変化は急であ
るが、変化の範囲は狭く、ホール素子110p(110
y)が永久磁石14p(14y)近傍に設けられる場合
には、検出ストロークを大きく出来ない。(ホール素子
110p(110y)を永久磁石14p(14y)から
離すとストロークは拡大するが装置が大型化する) ヨーク15p(15y)を設けると、ホール素子110
p(110y)を永久磁石14p(14y)から離して
配置した事と等価になり、該装置がコンパクトなまま検
出ストロークを拡大出来る。
【0176】そして、このヨーク15p(15y)とし
て、温度により磁気抵抗の変化する公知の整磁合金ある
いはソフトフェライトを用いる事で、漏れ磁束の温度変
化を小さくする事が出来、ホール素子110p(110
y)の感度の温度変化を小さく出来る。ホール素子11
0p(110y)の温度変化はリニアであり、固体差が
少ない為、上記対策に加えて感温素子を用いて出力の電
気的補正を行い、温度の影響を小さくする事が出来る。
【0177】2)図6(a)に示す様に、本構成ではコ
イル16p(16y)とホール素子110p(110
y)の間に、永久磁石14p(14y),ヨーク15を
設けている。
【0178】一般的には、コイルと同じ側にホール素子
を設ける為、コイルによる磁界変動分もホール素子が検
出してしまうが、本構成の場合、コイル16p(16
y)の磁界変動はより強力な磁界を有する永久磁石14
p(14y)とヨーク15で遮られている為に、ホール
素子110p(110y)には及ばない。よって、本構
成にする事で、コイル16p(16y)の駆動電流によ
る磁界変化の影響はホール素子110p(110y)の
出力に影響せず、精度良い位置検出が行える。
【0179】以上説明した振れ補正装置の具体的な組立
方法についてまとめると、以下の様になる。 (a)地板13に対のユニット化されたコイル16p,
16yをパッチン止めする。 (b)補正レンズ11が嵌合され、又永久磁石14p
(14y)の吸着されたヨーク15p(15y)をネジ
止めされた支持枠12を地板13に乗せ、コロ17を案
内溝13aを通して支持枠12にネジ止めして、該支持
枠12と地板13を結合する。 (c)ステップモータ19を地板13にネジ止めする。 (d)バネ18をフック12c,13e間に掛ける。 (e)ハード基板111(ホール素子110p,110
yは既に設けられている)を地板13にネジ止めする。 (f)端子ピン16p,19aをハード基板111に半
田付けする。 (g)地板13の裏面にロックリング113を入れ、ロ
ーリング規制リング112を爪13hにパッチン固定す
る(ロックリング113はローリング規制リング112
と共に爪13hで光軸方向に規制される)。
【0180】以上の単純な組込み工程のみで、振れ補正
装置の組立てが可能である為に、生産性が良く、かつ、
信頼性の高い装置とすることができる。
【0181】また、本実施の形態における特徴を以下に
まとめる。 (1)永久磁石14p,14yを支持枠(可動側)12
に設けた事で、可動側への配線が不要になり、組立信頼
性が向上した。 (2)永久磁石14p,14yを開磁路使用にする事
で、振れ補正の高速応答性を保てた。 (3)永久磁石14p,14yにヨーク15p(15
y)を設けた事で、薄い永久磁石14p,14yで強力
な磁界を実現し、該永久磁石のコストダウンを行えた。 (4)永久磁石14p,14yはヨーク15p(15
y)に吸着され、該ヨーク15p(15y)が支持枠1
2に取り付けられる事で、面倒な永久磁石14p,14
yの接着を省くことができた。 (5)コイル16p,16yはユニット化された(コイ
ル枠と端子ピンと一体のインサート成形)ことで、地板
13への取付けが容易になり、確実に地板13に取付け
られる様になった。 (6)コロ17と案内溝13aにより、地板13,支持
枠12間の支持を行う為、組立が容易で、かつ、取付け
精度を高く出来た。 (7)コロ17を偏心コロにする事で、特別な傾き調整
手段を設けなくとも補正レンズ11の傾き調整が可能に
なる。 (8)ロックリング113と支持枠12の嵌合部を撮影
時の重力方向に沿う4点にした事で、嵌合ガタを小さく
出来た。 (9)位置検出手段であるホール素子110p,110
yの感度軸とコイル16p,16yの推力中心軸を一致
させた為、ローリングによる位置検出誤差を少なく出来
た。 (10)ローリング規制リング112により簡単な構成
でローリング規制が出来た。 (11)引っ張りバネ18を放射方向、かつ、中心から
離れたフックに掛け、支持枠12を引っ張る事で、ロー
リングガタを弾性的に吸収出来た。 (12)位置検出手段としてホール素子110p,11
0yを用いる事で、IREDの取付け、配線の様な複雑
な工程を省くことができた。 (13)ホール素子110p,110yをヨーク15p
(15y)を介して永久磁石14p,14yと対向させ
ることで、互いのギャップが狭くても検出ストロークを
大きく出来、コンパクトに出来る。 (14)ヨーク15p(15y)として整磁合金を用い
ることでホール素子110p,110yの感度温度変化
を小さく出来た。 (15)ホール素子110p,110yをコイル16
p,16yに対して永久磁石14p,14yを挟んだ反
対面に設けた事で、コイルによる磁界変動による影響を
無くし、位置検出精度を向上出来た。 (16)ローリング規制リング112を地板13の背面
に配置した事で、地板13の支持枠12側にロッリング
駆動用のステップモータ19を設置出来た為、装置全体
がコンパクトになった。 (17)コイル16p,16y,ステップモータ19を
同一面に揃え、各々の端子ピンを同一方向に向いて設け
た為、基板組込み時の半田付け作業が容易になった。
【0182】(実施の第2の形態)図11〜図18は本
発明の実施の第2の形態の振れ補正装置に係る図であ
り、説明を解り易くする為に、各図とも(a)に上記実
施の第1の形態の概略を示し、(b)にこの実施の第2
の形態として、上記実施の第1の形態からの変更要素の
みの概略を示してある。
【0183】尚、以下に説明する各図(b)に示す変更
要素をそれぞれ具備した振れ補正装置を上記の様に実施
の第2の形態としているが、これは説明の便宜上であ
り、少なくとも1つ以上の変更要素を具備したものを実
施の第2の形態に係る振れ補正装置と考えている。(実
際の説明も、例えば変更要素として永久磁石の構成を変
えた例を実施の第2の形態と称しつつ、実施の第2の形
態として他の変更要素を説明する中で永久磁石が出てき
た場合、変更前の、つまり実施の第1の形態における永
久磁石を具備した構成で、その説明をしている。) 図11(a)は上記実施の第1の形態における支持枠1
2(補正手段)を駆動する駆動手段の構成に関する部
分、つまり永久磁石14p(14y)とコイル16p
(16y)の関係を示す図であり、図11(b)は本発
明の実施の第2の形態における永久磁石31p(31
y)とコイル16p(16y)の関係を示す図である。
【0184】実施の第2の形態においては、図11
(b)に示す様に、支持枠12に取り付けられる永久磁
石31p(31y)の着磁方向とコイル32p(31
y)の巻線中心の方向114p(114y)が、実施の
第1の形態(図11(a)参照)の方向13cと直交し
ている。この様な構成において、前記コイル32pへの
通電方向と量を制御する事で、永久磁石31p(31
y)はそのコア内に吸引されたり反発を行い、支持枠1
2を駆動する。
【0185】この様な方式の場合、図11(b)の矢印
Dの部分に空きスペースが出来る為、ここに上述したバ
ネ18を設けたり、案内溝に嵌合するコロ17を設ける
ことが出来る為、バネ,コロの為の特別なスペースが必
要なくなり、コンパクトに出来る。
【0186】図12(a)は上記実施の第1の形態にお
けるコイルユニットを示す側面図であり、図12(b−
1),(b−2)は本発明の実施の第2の形態における
コイルユニットを示す側面及び裏面図である。
【0187】コイル16p(16y)は、上記実施の第
2の形態では図12(a)に示す実施の第1の形態の様
に該コイル16p(16y)をコイル枠16aに一体成
形するのでは無く、図11(b−1),(b−2)に示
す様に、例えばABS製のボビン33aにコイル16p
(16y)pを巻いて作成している。この方法はボビン
33aに線材を巻つけるだけでコイルを形成しており、
図12(a)の様に別の工具でコイルを巻いて焼き固め
て接着し、後にコイル枠16aと一体成形するのに比
べ、安く、更に経時変化等による反りも無く、寸法管理
が厳しく出来るメリットがある。
【0188】ボビン33aには図12(a)と同様に端
子ピン16bが対に設けられており、該端子ピン16b
の1本に線材を絡めた後にボビン33aに巻き始め、巻
き線終了後にもう1本の端子ピン16bに該線材を絡げ
る。
【0189】以上から明らかな様に、端子ピン16bは
コイル巻き始めの端押え、及び、巻き終った後のほつれ
止めと、ハード基板111への接続を兼ねることにな
る。
【0190】ボビン33aを図12(b−1)の矢印3
4方向から見ると、(b−2)に示す様にネジ孔33b
が設けられており、地板13との間でネジ結合される。
このネジ結合は実施の第1の形態のパッチン止めに比べ
て強固に結合出来る為に、コイル16p(16y)のガ
タが無く、制御性が安定する。
【0191】尚、ネジは磁性体であり、コイル近傍に取
り付けられると支持枠12の永久磁石との間で吸収力が
働き、駆動精度が悪化する可能性がある。しかしなが
ら、両者の間隔がある程度(例えば3mm)離れると互い
の吸収力の影響は少なくなる為、取付けアライメントの
設定で上記問題は少なくなる。又、ネジを非磁性材(ス
テンレス等)とする事でも上記問題は回避出来る。
【0192】図13(a)は上記実施の第1の形態にお
ける案内溝(13a)近傍の拡大図であり、図13(b
−1),(b−2)は本発明の実施の第2の形態におけ
る案内溝(35)近傍の拡大図及び該案内溝を具備する
地板と支持枠を示す正面図である。
【0193】上記実施の第1の形態との違いは、案内溝
35が切り欠かれている事であり、又、支持枠12には
コロ部12eが一体成形されている点である。
【0194】地板13への取付方は、図13(b−2)
に示す様に、案内溝35のリム35aとコロ部12eを
位相をズラして互いに合せ、支持枠12を矢印36方向
に回して、案内溝35の切り欠き部からコロ部12eを
入れてゆく。
【0195】この方式の場合、コロ17を支持枠12に
ネジ込む作業が省ける事、及び、コロ17と支持枠12
の取付け誤差が生じない(一体成形の為)ので、補正レ
ンズ11を精度良く支持出来る。尚、組付け後はローリ
ング規制リング112,バネ18により、矢印36及び
その反対方向の回転は規制される為、再び支持枠12が
地板13から抜ける事は無い。
【0196】図14(a)は上記実施の第1の形態にお
けるロックリング113と支持枠12の一部を示す正面
図であり、図11(b)は本発明の実施の第2の形態に
おけるロックリング113と支持枠12の一部を示す正
面図である。
【0197】この実施の第2の形態では、図14(a)
に示す実施の第1の形態に比べると、撮影時の重力方向
(114p,114y方向)に沿う突起12bに加え、
それらと45度の角度をなす方向にも突起12fが設け
られている。これは、実施の第1の形態では重力方向の
ガタは「0.2mm 」であるが、その斜め方向のガタは√
(2)倍になる事を回避する為であり、図14(b)の
様な構成にすると、実質上のガタは総ての方向で殆ど同
一(0.2mm )にする事が出来る。
【0198】図15(a)は上記実施の第1の形態にお
ける支持枠12,地板13,ローリング規制リング11
2の位置関係を示す断面図であり、図15(b−1),
(b−2)は本発明の実施の第2の形態における支持枠
12,地板13,ローリング規制リング37の位置関係
を示す断面図である。
【0199】上記実施の第1の形態では図15(a)に
示す様に、ローリング規制リング112から延出した軸
部112aが地板13の長穴13dを貫通して支持枠1
2の長穴12cに入っている。この構成の場合、ローリ
ング規制リング112は薄い円板状の為、軸部112a
を設ける場合、倒れが問題になる可能性がある。
【0200】これに対し、図15(b−1),(b−
2)に示す実施の第2の形態においては、支持枠12か
ら軸部12gを延出させ、その軸部12gが地板13に
形成された孔13i(図15(b−2)に破線で径を示
す様に、支持枠12の補正ストロークを確保した径)を
貫通して、円板上のローリング規制リング37の長穴3
7yに嵌合している。ローリング規制リング37の長穴
37p(長穴37yと直角)には、地板13の軸部13
jが嵌合している。
【0201】以上の構成において、支持枠12のローリ
ング規制を行う場合、地板13に大きな孔13iを設け
るデメリットはあるが、ローリング規制リング37を軸
部を有しない薄肉円板に出来る為、軸倒れ等の心配がな
く加工精度を高くすることが出来る。
【0202】図16(a)は上記実施の第1の形態にお
ける支持枠12,地板13,バネ18の位置関係を示す
正面図であり、図16(b)は本発明の実施の第2の形
態における支持枠12,地板13,バネ18の位置関係
を示す正面図である。
【0203】バネ18の引っ掛け方は、図16(a)に
示す様にバネ18を3方向に引っ掛けるばかりで無く、
図16(b)に示す様に、4方向に八つ裂き状に引っ掛
けてもよい。
【0204】図16(a)の構成では114p,114
y方向の駆動量に対して、バネ18のバネ力はリニアで
ない(3方向の為)。そのため、それによる制御不安定
性や負荷の増大(端に行く程バネ定数が大きくなる)を
生じるが、図16(b)の様に4方向にバネを配列する
と、駆動量とバネ力の関係はリニアになる為、駆動が安
定出来るメリットがある。
【0205】図17(a)は上記実施の第1の形態にお
いてステップモータ19やコイル端子が接続される端子
ピン16bをハード基板111に取付ける(電気的接続
する)方法を説明する為の断面図であり、図17(b)
は本発明の実施の第2の形態においてステップモータ1
9やコイル端子が接続される端子ピン38をハード基板
111に取付ける方法を説明する為の断面図である。
【0206】この実施の第2の形態においては、図17
(b)に示す様に、コイル16p(16y)及びステッ
プモータ19の端子ピン38の先端をテーパ状にしてお
り、ハード基板111を地板13の軸13kにネジ39
でネジ止めしてゆくと、端子ピン38はハード基板11
1にメリ込むようになっている。
【0207】ハード基板111には予め当接位置に電極
パターンを有する小孔(端子ピン38の胴体部の径より
もより小径)を有しており、該端子ピン38がメリ込む
事で電気的接続が図れ、図17(a)に示す実施の第1
の形態での端子ピン16bとハード基板111間で必要
だった、半田付け工程を無くす事が出来る。
【0208】図18(a)は上記実施の第1の形態にお
けるホール素子110p(110y),ヨーク15,永
久磁石14p(14y),コイル16p(16y)の位
置関係を示す断面図であり、図18(b−1),(b−
2)は本発明の実施の第2の形態におけるホール素子1
10p(110y),ヨーク310,永久磁石14p
(14y),コイル16p(16y)の位置関係の正面
及び断面を示した図である。
【0209】ホール素子110p(110y)による位
置検出は、磁界の分布がリニアな範囲でしかリニアな位
置検出は出来ない。図18(a)に示す実施の第1の形
態においては、隣接する互いに逆極の永久磁石14p
(14y)の範囲14aの間しかリニアな磁界変化が得
られない。
【0210】これに対し、図18(b−1),(b−
2)に示す実施の第2の形態においては、ヨーク310
の中央部が抜けている。この様な変形ヨーク310を永
久磁石14p(14y)に取り付ける事で、磁界の分布
を変化させる事が出来、検出ストロークを制御出来る。
【0211】尚、ヨーク310の形状としては、図18
(c)や図18(d)に示す様な、凸形状,凹形状にす
る事で、磁界分布を制御しても良い。
【0212】(実施の第3の形態)図19〜図26は本
発明の実施の第3の形態の振れ補正装置に係る図であ
り、上記実施の第1又は第2の形態からの変更要素のみ
の概略を示してある。
【0213】尚、この実施の形態においても、以下に説
明する変更要素をそれぞれ具備した振れ補正装置を上記
の様に実施の第3の形態としているが、これは説明の便
宜上であり、少なくとも1つ以上の変更要素を具備した
ものを実施の第3の形態に係る振れ補正装置と考えてい
る。
【0214】図19は本発明の実施の第3の形態に係る
支持枠12(補正手段)の駆動手段に関する部分を示す
断面図であり、これは図11(a),(b)の変更部分
に相当する。
【0215】上記実施の第1の形態(図11(a)参
照)と同様に、矢印13c方向に着磁された永久磁石6
1が支持枠12に設けられている。そして、該永久磁石
61に対向して、U字形のコア62aとコイル62bで
構成された電磁石62が配置されており、コイル62b
への通電方向を切り換える事で,永久磁石61と吸引,
反発を制御出来、それにより支持枠12を駆動出来る。
【0216】この駆動方式のメリットは、コイル無通電
時(振れ補正を必要としない時)には永久磁石61がコ
ア62aに引っ張られる為に、支持枠12をロック(係
止)することになる。その為、支持枠12を係止の為の
特別な手段(ステップモータ19,ロックリング11
3)を必要としない。
【0217】また、支持枠12の位置を正しく位置決め
する為にロックリング113を設けた場合にも、永久磁
石61とコア62aの吸引力によりロックガタは吸収さ
れるメリットがある。
【0218】図20(a),(b)は本発明の実施の第
3の形態に係るコイルユニットの側面及び裏面を示した
図であり、これは図12(a),(b)の変更部分に相
当する。
【0219】コイル63はプリントコイル、或は、ラミ
ネートコイルになっており、該コイル63には樹脂ベー
ス63aの端子63cに端子ピン16bが半田付けされ
ている。そして、コイル63に一体に設けられた孔63
bを利用して、該コイル63は地板13にネジ止めされ
る。
【0220】この様にコイルとしてプリントコイル、ラ
ミネートコイルを使用した場合、実施の第1の形態にお
ける構成のコイルに比べ、コイルの反り等が少なく寸法
管理が厳しく出来、又実施の第2の形態の様にボビンを
利用する場合の、ボビンのフランジ分(0.2 mm)永久磁
石とのギャップを広げる必要がない分、駆動力を大きく
出来るメリットがある。
【0221】図21は本発明の実施の第3の形態に係る
支持枠12,地板13等の位置関係を示す断面図であ
り、これは図13(a),(b)の変更部分に相当す
る。
【0222】案内溝の配置としては、図21に示す様
に、支持枠12側のフランジ67に案内溝66を設け、
地板13側のフランジ64に、案内溝66に嵌合する軸
65を穴64aにネジ止めしてもよい。
【0223】この場合、コロを支持枠に取り付ける必要
がない分軽量化出来、更に腕部12aの裏側に永久磁石
14p(14y),コイル16p(16y)、ヨーク1
5p(15y)を設けて省スペース化を図ることが出来
る。(上記実施の第1及び第2の形態では、コロ17を
支持枠12に設ける分、腕部12aが厚くなってしま
い、該腕部12aと同一の方向に永久磁石等を設けられ
なかった) また、腕部12aと同一方向に設けるのは永久磁石等ば
かりでは無く、バネ等の他部材でも良いのは云う迄もな
い。
【0224】図22は本発明の実施の第3の形態に係る
支持枠12,ロックリング113の位置関係を示す正面
図であり、これは図14(a),(b)の変更部分に相
当する。
【0225】上記実施の第1の形態(図14(a)参
照)との違いは、図22に示す様に、ロックリング11
3側に突起113dを、支持枠12側にカム12gを、
それぞれ設けている点である。
【0226】前記ロックリング113は細いリングであ
り、図14(a)に示した様にロックリング113側に
カム113dを設けると、その部分の肉厚は更に薄くな
ってしまい、変形の恐れがあった。支持枠12側は補正
レンズが嵌合している為に、肉厚が多少薄くても使用中
に変形を起こす事は無い。よって、図22の構成では部
品剛性を高くすることが出来る。
【0227】図23は本発明の実施の第3の形態に係る
支持枠12,地板13,ローリング規制リング37の位
置関係を示す断面図であり、これは図15(a),
(b)の変更部分に相当する。
【0228】ローリング規制リング37は支持枠12と
固定枠69に挟まれ、金属の滑らかな軸68が固定され
ている。軸68は支持枠12と固定枠69に挟まれて支
持されている事から、軸の倒れ(支持軸12に対する軸
68の倒れ)は抑えられる。又、軸68は金属の滑らか
なピンの為、孔37yとの間の摩擦は極めて少なくなっ
ている。
【0229】ここで、軸68と孔37yの間の摩擦を気
にしている事について説明する。
【0230】一般的にカメラを構えて撮影する時の重力
方向を610方向とすると、支持枠12は重力に逆らっ
てコイルと磁石により制御されている。このとき、ロー
リング規制リング37も重力610の方向に引っ張られ
ている為に、該ローリング規制リング37の自重は軸6
8に加わって来る。よって、軸68と長穴37y間の垂
直抗力は長穴37pと軸13jの抗力より大きくなる
為、摩擦がこの方向のみ大きくなり、駆動精度が劣化す
る。
【0231】この為、軸68を金属ピンとして長穴37
yとの滑りを良くしている。又、軸68は支持枠12と
固定枠69で挟まれている為にローリング方向の撓みが
少なくなり、この方向の規制精度を上げる事も出来る。
【0232】図24は本発明の実施の第3の形態に係る
支持枠12,地板13,バネ18の位置関係を示す正面
図であり、これは図16(a),(b)の変更部分に相
当する。
【0233】上記実施の第1の形態(図16(a)参
照)との違いは、図24に示す様に、バネ18をらせん
状に掛けている点である。その為、支持枠12は矢印6
11の方向に回転力を受けている。しかしながら、支持
枠12のローリング方向はローリング規制リング112
(不図示)で抑えられている為に、矢印611方向には
回転しない。
【0234】この様な構成にした場合、ローリング規制
リング112と地板13、ローリング規制リング112
と支持枠12の間の微少な嵌合ガタはバネ18の矢印6
11方向の回転力でプリチャージされる事で吸収され、
ローリングガタの無い、振れ補正装置に出来る。
【0235】尚、バネ18の本数は、図示の様に3本ば
かりでなく、図16(b)の様に4本使用しても良いの
は云う迄もない。
【0236】図25は本発明の実施の第3の形態におい
てステップモータ19やコイル端子に接続された端子ピ
ンをハード基板111に取付ける(電気的接続を行う)
方法について説明する為の断面図であり、これは図17
(a),(b)の変更部分に相当する。
【0237】ハード基板111にはステップモータ19
が予め取り付けられ、半田付け作業が終了しており、ス
テップモータ19は地板13とはネジ等による結合は行
われてない。(地板13はステップモータ19の位置ガ
イドを行うのみ) この様にハード基板111側にステップモータ19を予
め取り付け、ユニット化しておくと、ステップモータ1
9を地板13に取付ける作業と、ハード基板111とス
テップモータ19の端子19aを半田付けする作業をメ
インの組立工程から省くことが出来る。その為、組立工
程が更に簡素化され、信頼性も向上する。
【0238】尚、コイル16p(16y)のコイル端子
に接続された端子ピン38は実施の第2の形態(図17
(b)参照)と同様、先端がテーパー状に形成されてお
り、よって、ハード基板111をネジ39により地板1
3の軸13kにねじ込む事で、電気的接続が可能となっ
ている。
【0239】図26本発明の実施の第3の形態における
ホール素子110p(110y),ヨーク310,永久
磁石14p(14y),コイル16p(16y)の位置
関係を示す断面図である。
【0240】この実施の第3の形態では、ホール素子1
10p(110y)を、図26に示す様に、ヨーク15
p(15y)の端部に設けるようにしている。
【0241】上記実施の第1の形態(図18(a)参
照)の場合、2極の隣接部では磁界の変化が激しく、感
度を高く出来る反面、磁界の変化を長いストロークにわ
たってリニアにすることが出来ず、検出ストロークの中
でリニアな出力をする範囲は限られてしまう。
【0242】これに対し、図26の様な構成にした場
合、隣接部に極性変化が無い為に磁界の変化が緩やかに
なる。その為、磁界の変化のリニアな範囲が広くなり、
リニアな出力を得られる範囲を広く出来る。
【0243】以上の実施の各形態によれば、以下の様な
効果を有する。 (1)永久磁石を支持枠(可動側)に設けた事で、可動
側への配線が不要になり、組立信頼性が向上した。 (2)永久磁石を開磁路使用にする事で、高速応答性を
確保した。 (3)永久磁石にヨークを設けた事で、薄い永久磁石で
強力な磁界を実現し、該永久磁石のコストダウンを行え
た。 (4)永久磁石はヨークに吸着され、ヨークが支持枠に
取り付けられる事で、面倒な永久磁石の接着を省けた。 (5)コイルの巻線中心を駆動方向に揃え、永久磁石を
吸引,反発する事で駆動を行うようにしているので、コ
イルの空心部を他の部材(例えば支持コロ)に有効利用
出来、コンパクトに出来た。 (6)支持枠の永久磁石を地板側の電磁石との吸引,反
発する事で駆動するようにしているので、非使用時には
互いの吸引力で支持枠をロック出来、係止手段を省くこ
と、更にはロックガタを無くす事が出来た。 (7)コイルはユニット化された枠と端子ピン一体のイ
ンサート成形となった事で、地板への取り付けが容易に
なった。 (8)コイルはボビンに巻付ける構成にする事で、コス
トダウン及び寸法管理を厳しくすることが出来た。 (9)コイルをプリントコイル,ラミネートコイルとす
る事で、永久磁石とのギャップを縮める事が出来(コイ
ルの反り、うねりが無い為)、駆動力を大きく出来た。
【0244】さらに、以下の様な効果を有する。 (10)コロと案内溝で地板、支持枠間の支持を行う
為、組立が容易で且つ取付精度を高く出来た。 (11)コロを偏心コロにすることで、特別な傾き調整
手段を設けなくても補正レンズの傾き調整が可能とな
り、該装置全体がコンパクトに出来る。 (12)室内溝に切り欠き部を設けた事で、支持枠の地
板への取付が更に容易になり、コロも支持枠と一体に出
来る為、寸法精度を厳しく出来た。 (13)支持枠側に室内溝を設ける事で、支持枠を軽量
化(コロを取り付ける必要のない分)出来、更に案内溝
周辺を他部材(例えば永久磁石)に有効利用出来、コン
パクトに出来た。 (14)ロックリングと支持枠の嵌合部を撮影時重力方
向に沿う4点にした事で嵌合ガタを小さく出来た。 (15)ロックリングと支持枠の嵌合部を撮影時重力方
向及びその45deg方向に沿って設けた事で、総ての
方向の嵌合ガタを小さくする事が出来た。 (16)ロックリング側に嵌合突起を設けた事で、部品
剛性を高く出来た。 (17)位置検出センサの感度軸とコイルの推力中心軸
を一致させた事で、ローリングによる位置検出誤差を少
なく出来た。 (18)ローリング規制リングを地板の背面に配置した
事で地板の支持枠側に他部材(ステップモータ)を設置
出来、装置全体がコンパクトになった。 (19)ローリング規制リングは薄肉円板状とし、支持
枠及び地板からのピンが嵌合する方式にする事で、コン
パクト、かつ、剛性を高く出来た。 (20)ローリング規制リングに嵌合する支持枠からの
ピンは金属ピンとし、かつ、各ピン先端部を互いに結合
する事で、ピンの倒れ、撓み剛性を高く出来、ローリン
グ方向の規制力を強く出来た。又、金属ピンとする事
で、長穴との摩擦力を小さく出来た。
【0245】更に、以下の様な効果を有する。 (21)引っ張りバネを放射方向、かつ、中心から離れ
たフックに掛け、支持枠を引っ張る事で、ローリングガ
タを弾性的に吸収出来た。 (22)引っ張りバネを十字に使用する事で、バネ力の
変化をリニアにする事が出来た。 (23)引っ張りバネのバネ力をローリング方向にも作
用する配置とし、ローリング規制リングの規制力をプリ
チャージする事で、ローリングガタを無くす事が出来
た。 (24)コイル,ステップモータを同一面に揃え、各々
の端子ピンを同一方向に向いて設けた為、ハード基板組
込み時の半田付作業が容易になった。 (25)コイル,ステップモータの端子ピンの先端をと
がらし、ハード基板にめり込ませる事で、半田付け作業
を省けた。 (26)ステップモータは予めハード基板に取付けて半
田付けしておくことで、その為の面倒な作業をメインの
組立工程から省け、生産能力が向上した。 (27)位置検出センサとしてホール素子を用いる事
で、IREDの取付け、配線の様な複雑な工程を省くこ
とが出来た。 (28)ホール素子をヨークを介して永久磁石と対向さ
せる事で、互いのギャップが狭くても検出ストロークを
大きく出来た。 (29)ヨークを異形状にする事で、磁界の分布を制御
出来、ホール素子の検出リニアリティ範囲を広く出来
た。 (30)ホール素子を永久磁石の端部磁界を検出する位
置に設置する事で、リニアリティ範囲を広く出来た。 (32)ヨークとして整磁合金を用いることで、ホール
素子の感度の温度変化を緩やかに出来た。 (33)ホール素子とコイルに対して永久磁石を挟んだ
反対面に設けた事で、コイル通電による磁界変動の影響
を無くし、位置検出精度を向上出来た。
【0246】(変形例)本発明は、一眼レフカメラやビ
デオカメラ等の撮影装置に好適なものであるが、これに
限定されるものではなく、防振システムを具備すること
により有効な機能を発揮する光学機器への適用も可能で
ある。尚、上記の様に撮影装置に適用した場合には、上
記実施の各形態における補正レンズの代わりに、CCD
等の撮像素子を具備した構成のものであっても、同様に
振れ補正が可能となることは言うまでもない。
【0247】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1〜4記載
の本発明によれば、一般的な光学機器、例えばカメラを
例にすれば、撮影時の重力方向は予想でき、補正手段は
重力方向に片寄せされる事、そしてこの方向の係止ガタ
のみ少なくすれば光学性能の劣化は生じなくなる事に着
目し、重力方向やこれと直交する方向、更にはこれらと
斜めの方向における嵌合ガタのみ厳しく管理するように
している為、補正手段の係止時におけるガタ量を小さく
でき、光学性能の劣化を防止することが可能となる。
【0248】また、請求項5記載の本発明によれば、4
点以上の凸形状をした規制部とカム部による係止,非係
止機構にして、規制部と回転部材間の摩擦は小さいまま
(回転部材の回転駆動は安定)、その方向の係止ガタを
小さくするようにしている為、補正手段の光学性能の劣
化を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の第1の形態に係る振れ補正装置
の主要構成部品を示す分解斜視図である。
【図2】図1の振れ補正装置においてハード基板を外し
て示す正面図である。
【図3】図2の矢印A方向より側面及び要部の内部構成
を示す図である。
【図4】図2のB−B’断面図である。
【図5】本発明の実施の第1の形態におけるコイルユニ
ットの構成を示す図である。
【図6】本発明の実施の第1の形態における振れ補正用
の駆動手段の構成を従来構成との比較により説明する為
の断面図である。
【図7】本発明の実施の第1の形態におけるハード基板
を示す正面図である。
【図8】本発明の実施の第1の形態における支持枠及び
地板を図2の裏面より示す図である。
【図9】本発明の実施の第1の形態におけるロックリン
グ及びローリング規制リングを示す図である。
【図10】本発明の実施の第1の形態における補正手段
を係止する為の手段の構成を従来構成との比較により説
明する為の正面図である。
【図11】本発明の実施の第2の形態における振れ補正
用駆動手段の構成を実施の第1の形態における構成との
比較により説明する為の断面図である。
【図12】本発明の実施の第2の形態におけるコイルユ
ニットの構成を実施の第1の形態との比較により説明す
る為の図である。
【図13】本発明の実施の第2の形態における支持枠と
地板の位置関係を実施の第1の形態との比較により説明
する為の図である。
【図14】本発明の実施の第2の形態における補正手段
を係止する為の手段の構成を実施の第1の形態との比較
により説明する為の正面図である。
【図15】本発明の実施の第2の形態における支持枠と
地板とローリング規制リングの位置関係を実施の第1の
形態との比較により説明する為の図である。
【図16】本発明の実施の第2の形態における支持枠と
地板とバネの位置関係を実施の第1の形態との比較によ
り説明する為の正面図である。
【図17】本発明の実施の第2の形態においてステップ
モータ等のハード基板への取付け方法を実施の第1の形
態との比較により説明する為の断面図である。
【図18】本発明の実施の第2の形態における補正手段
の位置検出を行う手段の構成を実施の第1の形態との比
較により説明する為の断面図である。
【図19】本発明の実施の第3の形態における振れ補正
用駆動手段の構成を示す断面図である。
【図20】本発明の実施の第3の形態におけるコイルユ
ニットの構成を示す図である。
【図21】本発明の実施の第3の形態における支持枠と
地板との位置関係を示す断面図である。
【図22】本発明の実施の第3の形態における支持枠と
ロックリングとの位置関係を示す正面図である。
【図23】本発明の実施の第3の形態における支持枠と
地板とローリング規制リングとの位置関係を示す断面図
である。
【図24】本発明の実施の第3の形態における支持枠と
地板とバネとの位置関係を示す正面図である。
【図25】本発明の実施の第3の形態においてステップ
モータ等のハード基板への取付け方法を説明する為の断
面図である。
【図26】本発明の実施の第3の形態における補正手段
の位置検出を行う手段の構成を実施の第1の形態との比
較により説明する為の断面図である。
【図27】従来の防振システムの概略構成を示す斜視図
である。
【図28】図27の振れ補正装置の構造を示す分解斜視
図である。
【図29】図28の挟持手段が挿入される支持枠の孔の
形状を説明する為の図である。
【図30】図28の地板に支持枠を組み込んだ時の様子
を示す断面図である。
【図31】図28に示す地板を示す斜視図である。
【図32】図28に示す支持枠を示す斜視図である。
【図33】図28に示すロックリングを示す斜視図であ
る。
【図34】図28の支持枠等を示す正面図である。
【図35】図28の位置検出素子の出力を増幅するIC
の構成を示す回路図である。
【図36】図28のロックリングが駆動される時の様子
を示す図である。
【図37】図36のロックリング駆動時における信号波
形を示す図である。
【図38】防振システムが搭載されたカメラの防振系の
回路構成の一部を示すブロック図である。
【図39】防振システムが搭載されたカメラの防振系の
回路構成の残りの部分を示すブロック図である。
【図40】図27及び図28の回路構成におけるカメラ
の概略動作を示すフローチャートである。
【符号の説明】
11 補正レンズ 12 支持枠 12b1 〜12b4 突起 12e コロ部 13 地板 13a 案内溝 14p,14y 永久磁石 15p,15y ヨーク 16b 端子ピン 16p,16y コイル 17 コロ 18 バネ 35 案内溝 111 ハード基板 112 ローリング規制リング 113 ロックリング

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 振れを補正する補正手段と、該補正手段
    を係止する為の複数の規制部を有する係止手段とを備え
    た振れ補正装置において、 前記複数の規制部を、前記補正手段の振れ補正中心を通
    る重力方向に平行な第1の振れ補正駆動軸の両端の駆動
    量制限を行う配列に設けたことを特徴とする振れ補正装
    置。
  2. 【請求項2】 前記複数の規制部は、前記第1の振れ補
    正駆動軸と直交し、前記補正手段の振れ補正中心を通る
    第2の振れ補正駆動軸の両端の駆動量制限を行う配列に
    も設けられていることを特徴とする請求項1記載の振れ
    補正装置。
  3. 【請求項3】 前記複数の規制部は、前記振れ補正中心
    回りに規制位置を可変にするものであり、前記振れ補正
    量を最小に規制する位置に達した時に、前記第1の補正
    駆動軸上に位置する配列となることを特徴とする請求項
    1記載の振れ補正装置。
  4. 【請求項4】 前記複数の規制部は、前記第1及び第2
    の補正駆動軸を含む平面内で、前記第1の補正駆動軸と
    45度の角度を為す第3の軸、及び、該第3の軸と直交
    する第4の軸の各々両端の駆動量制限を行う配列にも設
    けられていることを特徴とする請求項3記載の振れ補正
    装置。
  5. 【請求項5】 振れを補正する補正手段と、該補正手段
    を支持する支持手段と、前記補正手段を係止する係止手
    段とを備えた振れ補正装置において、 前記係止手段は、前記補正手段あるいは前記支持手段の
    いずれか一方に設けられ、前記補正手段の補正中心から
    放射状に設けられる少なくとも4つの凸形状をした規制
    部と、前記支持手段あるいは前記補正手段の他方に設け
    られ、前記規制部と僅かな隙間で外接又は内接状態に対
    向する円周壁を有すると共に、前記補正手段の非係止状
    態において、前記円周壁上の前記規制部の対向位置から
    前記補正中心回りに一定位相ずれた位置にカム部を有す
    る回転部材とから成り、 前記規制部と前記円周壁の補正中心回りの相対回転によ
    り、前記カム部が前記規制部と対向し、円周壁と前記規
    制部の対向隙間を最小にして、前記補正手段の係止を行
    うことを特徴する振れ補正装置。
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