JP2007102036A - ステージ装置のロック機構 - Google Patents

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Abstract

【課題】 簡単な構造でありながら、大きな駆動力を要せずにステージ板を確実にロックでき、しかもステージ板の回転を規制できるステージ装置のロック機構を提供する。
【解決手段】 ステージ板60、61に突設された一対の係合部材90、91と、対応する係合部材と弾性変形しながら係脱可能な弾性式係合部137、S2を有する一対のロック部材110、111と、ステージ板が非作動状態になったとき、一対のロック部材を対応する一対の係合部材と係合する係合位置に移動させるロック時駆動手段と、ステージ板が作動状態になったとき、一対のロック部材を対応する一対の係合部材から離間する非係合位置に移動させるアンロック時駆動手段S1と、を備える。
【選択図】 図7

Description

本発明は、特定の平面上を自由に移動できるステージ装置のステージ板が非作動状態にあるときに、ステージ板を非作動状態にロックするステージ装置のロック機構に関する。
特定のX方向とX方向に直交するY方向とに移動自在であり、その前面に撮像素子が固定されたステージ板のロック機構としては、例えば特許文献1に記載されたものがある。
このロック機構は、ステージ板の後面に突設された円柱形状の一つのボスと、ステージ板の背後に設けられた、ボスを挟んで対峙する第1当接部材及び第2当接部材とを備えている。第1当接部材及び第2当接部材は共にステージ板と平行な方向に直線移動可能である。
ステージ板が手振れ補正を行わない非作動状態になると、第1当接部材及び第2当接部材が互いに接近するロック位置まで移動する。すると、第1当接部材及び第2当接部材の対向面に形成した略半円形の係合凹部が上記ボスを挟み込むので、第1当接部材及び第2当接部材によってステージ板がロックされる。
特許第3431020号公報
上記ロック機構は、一つの円柱形状のボスを第1当接部材及び第2当接部材の略半円形の係合凹部で挟み込む構造なので、第1当接部材と第2当接部材を強い力でボスに接触させないとステージ板を確実にロックできない。
しかしこのように強い力で接触させるためには、ロック機構の駆動手段を大型化させなければならないので、ロック機構及びステージ装置が大型してしまう。
さらに、いわゆる回転振れを補正できる手振補正装置に特許文献1のロック機構を適用した場合には別の問題が生じる。即ち、この種の手振補正装置ではステージ板が回転可能である。しかし、特許文献1ではボスが1本なので、ボスを第1当接部材及び第2当接部材で挟持しても、ステージ板の回転を規制した状態にロック出来ない。
本発明の目的は、簡単な構造でありながら、大きな駆動力を要せずにステージ板を確実にロックでき、しかもステージ板の回転を規制できるステージ装置のロック機構を提供することにある。
本発明のステージ装置のロック機構は、固定支持基板と、該固定支持基板と平行な方向に相対移動可能に支持されたステージ板と、を備えるステージ装置の該ステージ板をロックするためのロック機構であって、上記ステージ板の一方の面に突設された一対の係合部材と、この一対の係合部材の間に設けられ、一対の係合部材を結ぶ直線方向に移動可能であり、対応する係合部材と係脱可能な係合部を有する一対のロック部材と、上記ステージ板が非作動状態になったとき、上記一対のロック部材を互いに離間させて対応する上記一対の係合部材と係合する係合位置に移動させるロック時駆動手段と、上記ステージ板が作動状態になったとき、上記一対のロック部材を互いに近づけて対応する上記一対の係合部材から離間する非係合位置に移動させるアンロック時駆動手段と、を備え、一方の上記係合部が、弾性変形可能で、かつ上記非作動状態における対応する上記係合部材との距離が上記係合位置と非係合位置の間の距離より短い弾性式係合部であり、上記ロック時駆動手段が作動したとき、該弾性式係合部が弾性変形しながら対応する上記係合部材と係合することを特徴としている。
上記弾性式係合部は、例えば、上記ロック部材に弾性部材を介して支持された、対応する上記係合部材と係脱する移動式係合部とすることが可能である。
上記一対のロック部材どうしを連係し、一方のロック部材が係合位置に移動したとき他方のロック部材を係合位置に移動させ、一方のロック部材が非係合位置に移動したとき他方のロック部材を非係合位置に移動させる連係手段を備えるのが好ましい。
上記連係手段は例えば、一対のロック部材の対向端面に形成された、一対のロック部材を結ぶ直線方向と平行なラックと、上記固定支持基板と直交する方向の回転軸回りに回転可能で、一対の上記ラックと噛合するピニオンと、を備えることにより具現化できる。
上記ロック時駆動手段は、例えば、上記固定支持基板に固定した磁力発生装置と、ロック部材に固定した、該磁力発生装置の磁力を受けた状態で電流が流れると一対の係合部材を結ぶ直線方向の駆動力を発生する駆動用コイルと、を備えることにより実現できる。
上記一対のロック部材が上記係合位置に移動したとき、該一対のロック部材を上記係合位置に保持する第1の保持手段と、上記一対のロック部材が上記非係合位置に移動したとき、該一対のロック部材を上記非係合位置に保持する第2の保持手段と、を備えるのが好ましい。
本発明によると、ステージ板が非作動状態になると、一対のロック部材が一対の係合部材をそれぞれ係止するので、ステージ板を所定の位置に保持できる。しかも、一対の係合部材を一対のロック部材で係止するので、回転可能なステージ板の回転を規制した状態にロックできる。
さらに、ロック部材に弾性式係合部を設け、この弾性式係合部によって係合部材を係止するので、係合部材の位置が設計位置から多少ずれていても、ロック部材を係合位置に移動させた際に各ロック部材は各係合部材に確実に係合する。
以下添付図面を参照して、本発明の一実施形態について説明する。以下の説明では図2の矢線で示すように、デジタルカメラ20の手振補正装置30の左右方向をX方向、上下方向をY方向と定義する。
まずは本発明であるロック機構100を装着する手振補正装置30について説明する。
図1に示すように、デジタルカメラ20内には、複数のレンズL1、L2、L3からなる光学系が配設されており、レンズL3の後方には手振補正装置30が配設されている。
手振補正装置30は図2から図6に示す構造である。
図2から図6に示すように手振補正装置30は、軟鉄等の磁性体からなる正面視横長方形の前側固定支持基板31と、正面形状が前側固定支持基板31と同一で軟鉄等の磁性体からなる後側固定支持基板(固定支持基板)32を備えている。前側固定支持基板31と後側固定支持基板32の対向面の四隅近傍同士は、前後方向に延びる4本の円柱形状の支柱36によって連結されており、前側固定支持基板31と後側固定支持基板32は互いに平行をなしている。前側固定支持基板31の中央部には方形の取付孔33が穿設されており、この取付孔33には取付孔33と同形状の透光性材料からなる赤外線カットフィルタ34が嵌合固定されている。図2に示すように、前側固定支持基板31の3カ所には貫通孔が穿設されており、各貫通孔には取付ねじ35が挿入されている。さらに、各取付ねじ35は、デジタルカメラ20のカメラボディ内面に形成された3つの雌ねじ孔(図示略)に螺合され、取付ねじ35の螺合量を調整することにより、前側固定支持基板31のカメラボディに対する傾斜角度が調整される。
前側固定支持基板31の後面4カ所には円柱形状をなす支持用突部38が後方に延びるように突設されている。各支持用突部38の後端面に凹設された半球状の凹部(図示略)には金属製のボール44の前半部が回転可能に支持されている。後側固定支持基板32の各支持用突部38と対向する位置には4つの支持用突部47が突設されており、各支持用突部47の前端面に凹設された半球状の凹部(図示略)には金属製のボール52の後部が回転可能に支持されている。
前側固定支持基板31の後面の左右両端部には、S極とN極がX方向に並ぶX用磁石MXがそれぞれ固定されている。これら左右のX用磁石MXは互いにX方向に並んでおり、両者のY方向位置は一致している。そして、前側固定支持基板31及び後側固定支持基板32がX用磁石MXの磁束を通すことにより、左右のX用磁石MXと後側固定支持基板32の対向部の間にX用磁気回路が形成されている。即ち、前側固定支持基板31及び後側固定支持基板32はヨークとして機能している。
一方、前側固定支持基板31の後面の下端部には、S極とN極がY方向に並ぶ一対のY用磁石MYが固定されている。これら左右のY用磁石MYは互いにX方向に並んでおり、両者のY方向位置は一致している。そして、図4から図6に示すように、前側固定支持基板31及び後側固定支持基板32が左右のY用磁石MYの磁束を通すことにより、左右のY用磁石MYと後側固定支持基板32の対向部の間にY用磁気回路が形成されている。即ち、前側固定支持基板31及び後側固定支持基板32はヨークとして機能している。
平板状の電気基板(ステージ板)60の後面には、正面形状が電気基板60と同一の補強板(ステージ板)61が固着され、電気基板60と補強板61が一体化している。図3から図6に示すように、電気基板60の前面の4カ所には4つのボール44が回転自在に接触しており、かつ、補強板61の後面の4カ所には4つのボール52が回転自在に接触している。即ち、電気基板60及び補強板61は4つのボール44と4つのボール52によって前後方向から挟持され、共にレンズL1からL3の光軸Oに対して直交している(前側固定支持基板31及び後側固定支持基板32と平行をなしている)。
従って電気基板60及び補強板61は、図2に示す初期位置から、前側固定支持基板31及び後側固定支持基板32に対してX方向及びY方向と平行な(光軸Oに直交する)XY平面上を移動可能である。さらに、電気基板60と前側固定支持基板31の間には、図示を省略した移動範囲規制手段が設けられている。この移動範囲規制手段の働きによって、電気基板60及び補強板61の前側固定支持基板31に対する相対移動可能な範囲は一定の範囲に制限されている。
電気基板60の前面中央部には、CCD(撮像素子)65が固着されている。図2に示すようにCCD65は正面視で長方形をなし、かつ、図2において(電気基板60が初期位置にあるとき)X方向と平行な上下一対のX方向側辺65Xと、図2において(電気基板60が初期位置にあるとき)Y方向と平行な左右一対のY方向側辺65Yとを具備している。
電気基板60の前面には、CCD65を囲むCCDホルダ67が気密状態で固着されている。CCDホルダ67の前壁には窓孔68が穿設されている。そして、CCDホルダ67の前壁とCCD65の間には光学ローパスフィルタ69が嵌合固定されており、光学ローパスフィルタ69とCCDホルダ67の前壁の間は気密状態が保たれている。そして、CCD65の撮像面66は、光学ローパスフィルタ69、窓孔68、及び赤外線カットフィルタ34と常に前後方向に対向する。CCD65の撮像面66はレンズL1〜L3、赤外線カットフィルタ34及び光学ローパスフィルタ69を透過した像が結像する結像面である。さらに、電気基板60が初期位置にあるとき(図2の状態のとき)、CCD65の撮像面66の中心が光軸O上に位置する。
電気基板60の左右2カ所及び下端部には3つの舌片71、舌片72、舌片73が突設されている。
図2に示すように、舌片71と舌片72は左右の上記X用磁気回路とそれぞれ対応する位置に位置している(左右のX用磁石MXとそれぞれ前後方向に対向している)。
舌片71と舌片72の前面には同一仕様のX方向駆動用コイルCXが固着されている。X方向駆動用コイルCXはコイル線が百回以上渦巻き状に巻かれた(電気基板60と平行な方向にも電気基板60の板厚方向にも巻かれている)XY平面と平行なコイルであり、左右のX方向駆動用コイルCX同士はX方向側辺65Xと平行な方向に並んでいる(図2においてX方向に並んでいる)。別言すると、左右のX方向駆動用コイルCX同士のY方向側辺65Yと平行な方向の位置(図2においてはY方向の位置)は一致している。
そして、このX方向駆動用コイルCXと、前側固定支持基板31、後側固定支持基板32、及びX用磁石MXによってX方向駆動手段が構成されている。
図4から図6に示すように、舌片73は左右のY用磁気回路と前後方向に対向する位置に位置している。
舌片73の前面には互いに同一仕様のY方向駆動用コイルCYAとY方向駆動用コイルCYBが固着されている。Y方向駆動用コイルCYAとY方向駆動用コイルCYBは共にコイル線が百回以上渦巻き状に巻かれた(電気基板60と平行な方向にも電気基板60の板厚方向にも巻かれている)XY平面と平行なコイルであり、Y方向駆動用コイルCYAとY方向駆動用コイルCYBは下側のX方向側辺65Xに沿って並んでいる(図2においてはX方向に並んでいる)。別言すると、Y方向駆動用コイルCYAとY方向駆動用コイルCYBのY方向側辺65Yと平行な方向の位置(図2におけるY方向位置)は一致している。
そして、このY方向駆動用コイルCYA及びY方向駆動用コイルCYBと、前側固定支持基板31、後側固定支持基板32、及びY用磁石MYによってY方向駆動手段が構成されている。
X方向駆動用コイルCX、Y方向駆動用コイルCYA、及びY方向駆動用コイルCYBは、カメラに内蔵されたCPU等によって構成される制御手段に電気的に接続されている。
上記構成の手振補正装置30は、上記制御手段からX方向駆動用コイルCX、Y方向駆動用コイルCYA、及びY方向駆動用コイルCYBに電流を流すことにより手振れ補正動作を行う。
即ち、X方向駆動用コイルCXに電流を流すとX方向駆動用コイルCXには図2の矢印FX1方向またはFX2方向の駆動力が生じる。また、Y方向駆動用コイルCYA、CYBに電流を流すとY方向駆動用コイルCYA、CYBには図2の矢印FY1方向またはFY2方向の駆動力が生じる。
周知のように、手振れによってカメラボディがX方向またはY方向に振動したときに、カメラボディのX方向とY方向の移動距離(手振れ量)を検出し、CCD65をカメラボディに対して手振れ方向と反対方向にこの手振れ量と同じ距離だけ直線移動させれば、CCD65の手振れ(像振れ)が補正される。従って、CCD65がこのような直線移動を行うように、上記制御手段から各X方向駆動用コイルCX、Y方向駆動用コイルCYA、CYBに電流を流せば、CCD65のX方向とY方向の手振れが補正される。
さらに、電気基板60及び補強板61(CCD65)は前側固定支持基板31及び後側固定支持基板32に対して相対回転可能なので、上記制御手段からY方向駆動用コイルCYAとY方向駆動用コイルCYBに流す電流の向きを互いに逆にし、Y方向駆動用コイルCYAとY方向駆動用コイルCYBに互いに逆向きの駆動力を発生させれば、電気基板60及び補強板61(CCD65)が回転する。従って、電気基板60及び補強板61(CCD65)が回転振れ方向と逆向きに回転するように、上記制御手段からY方向駆動用コイルCYAとY方向駆動用コイルCYBに電流を流せば、いわゆる回転振れが補正される。
次に、以上説明した手振補正装置30に装着される、本発明を適用したロック機構100の一実施形態について主に図7から図15を用いて説明する。
図2から図4に示すように、補強板61の後面には図2の状態において電気基板60、補強板61、及びこれらと一体をなす構成要素(CCD65、CCDホルダ67、係合ピン90、係合ピン91等)からなる一体的移動体の重心を通るX方向直線LX上に並ぶとともに、この重心を通るY方向直線LYに関して左右対称をなす一対の係合ピン(係合部材)90と係合ピン(係合部材)91が後方に向けて突設されている。さらに図3、図5及び図7に示すように、後側固定支持基板32の左右両側部には、挿通孔92と、挿通孔92より大寸の挿通孔93とが正面視方形の貫通孔として穿設されている。
ロック機構100の前側ヨーク101は軟鉄等の磁性体からなる正面視略方形の板状部材であり、その左下隅部には下側に延出する突部102が突設されている。前側ヨーク101は、その四隅近傍を貫通する4本の固定ねじB1によって後側固定支持基板32の後面に固定されている。前側ヨーク101の後面の3カ所には雌ねじ孔104を具備し、後方に延出する支柱103が突設されている。前側ヨーク101の左右両側部には挿通孔92と同寸の方形孔105と挿通孔93と同寸の方形孔106が穿設されている。方形孔105と挿通孔92は前後方向に重っており、方形孔106と挿通孔93は前後方向に重なっている。係合ピン90は後側固定支持基板32の挿通孔92及び方形孔105を貫通しており、係合ピン91は後側固定支持基板32の挿通孔93及び方形孔106を貫通している。さらに、前側ヨーク101には8つのねじ孔107が設けられており、中央部にはねじ孔108が設けられている。
前側ヨーク101の直後に位置する左右一対のX方向スライド板(ロック部材)110とX方向スライド板(ロック部材)111は後側固定支持基板32と平行な板状部材である。X方向スライド板110及びX方向スライド板111は、前側ヨーク101に対してX方向に相対移動可能であり、共に係合ピン90と係合ピン91の間に位置している。
X方向スライド板110の左側部には上下一対として突片113が突設されている。X方向スライド板110の右側部には突片114が突設されると共に凹部115が凹設されている。上下の突片113の間は係合凹部117となっており、係合凹部117の奥部には略半円形状の係止溝(係合部)118が形成されている。突片113と突片114を含むX方向スライド板110の4カ所にはX方向に延びる案内長孔119が穿設され、X方向スライド板110の後面にはX方向駆動用コイルCXBが固着されている。X方向駆動用コイルCXBはコイル線が百回以上渦巻き状に巻かれた(X方向スライド板110及びX方向スライド板111と平行な方向にもX方向スライド板110及びX方向スライド板111の板厚方向にも巻かれている)XY平面と平行なコイルである。
X方向スライド板111の左側部には上下一対の突片120が突設されており、上下の突片120の間には凹部121が形成されている。X方向スライド板111の右側部には係合凹部123が形成されており、係合凹部123の奥部には略半円形状をなす係止溝(係合部)124が形成されている。さらに、上下の突片120を含むX方向スライド板111の4カ所にはX方向に延びる案内長孔119と同一仕様の案内長孔125が穿設され、X方向スライド板111の後面にはX方向駆動用コイルCXBが固着されている。
各案内長孔119と各案内長孔125には固定ねじB2が挿入されており、各固定ねじB2は前側ヨーク101の各ねじ孔107にそれぞれ螺合されている。X方向スライド板110とX方向スライド板111は案内長孔119及び案内長孔125と固定ねじB2との嵌合関係に従って、前側ヨーク101に対してX方向にスライド自在であり、図8に示す非係合位置と図9に示す係合位置の間を直進移動できる。さらに、X方向スライド板110及びX方向スライド板111は前側ヨーク101と固定ねじB2の頭部の間に挟まれているので、X方向スライド板110及びX方向スライド板111の前面は前側ヨーク101の後面に常に接触している。
また、X方向スライド板110の後方に延びる突片に穿設された係止孔127と前側ヨーク101の後面に突設された係止突起109とには引張ばね(アンロック時駆動手段)(第2の保持手段)S1の両端が係止されており、引張ばねS1がX方向スライド板110を常に非係合位置に向けて移動付勢している。
X方向スライド板111の前面の係合凹部123近傍には、正面視略C字形の支持部材135が固定されている。支持部材135には収納凹部136が形成されており、収納凹部136内には係合片(弾性式係合部)(移動式係合部)137が収納されている。図12に示すように収納凹部136と係合片137のY方向寸法は同一でありX方向寸法は収納凹部136の方が長いので、係合片137は収納凹部136内をX方向にスライド自在である。係合片137の右側面には、係合ピン91と係脱可能な断面形状が略半円形状の係止溝138が凹設されている。さらに、収納凹部136の左端面と係合片137の間には2つの圧縮ばね(弾性式係合部)(弾性部材)S2が縮設されており、圧縮ばねS2によって係合片137は常に右側に付勢されている。支持部材135の周囲は弾性材料からなるカバー部材139によって囲まれており、カバー部材139の上下の折返片140が支持部材135の後面の上下2カ所に弾性的に係合している。そして、X方向スライド板111の右側部を貫通する4本の固定ねじB4が折返片140の円形孔を貫通しかつ支持部材135の後面のねじ孔に螺合することにより、支持部材135及びカバー部材139がX方向スライド板111の前面に固定されている。
なお、電気基板60及び補強板61が図2の初期位置にあり、かつX方向スライド板111が図8の非係合位置に位置するときの係合片137(係止溝138)と係合ピン91との対向面間距離は、X方向スライド板111の係合位置と非係合位置との間の距離より短い。
支持部材135、係合片137、及びカバー部材139は方形孔106及び挿通孔93より小寸なので(図12及び図13参照)、X方向スライド板111がスライドすると支持部材135、係合片137、及びカバー部材139は方形孔106及び挿通孔93の内部をX方向に相対移動する。X方向スライド板110及びX方向スライド板111が非係合位置に移動すると、係止溝118、係止溝124、及び係合片137は係合ピン90と係合ピン91からそれぞれ内側に離れ(図8参照)、X方向スライド板110及びX方向スライド板111が係合位置に移動すると、係止溝118及び係合片137は係合ピン90と係合ピン91にそれぞれ係合する(図9参照)。
X方向スライド板110の突片114の下面とX方向スライド板111の下側の突片120の上面には共にX方向に延びるラック130とラック131が形成されている。このラック130とラック131にはピニオン132が噛合しており、ピニオン132の中心孔を貫通する前後方向に延びる固定ねじ(回転軸)B3が前側ヨーク101の中央部のねじ孔108に螺合している。即ち、ピニオン132は固定ねじB3回りに回転可能である。
ラック130、ラック131、及びピニオン132によって構成されるラック・ピニオン機構(連係手段)によってX方向スライド板110とX方向スライド板111は互いに連係されており、X方向スライド板110とX方向スライド板111の動きが連動する。即ち、図9に示すようにX方向スライド板110が係合位置に位置するときX方向スライド板111も係合位置に位置し、図8に示すようにX方向スライド板110が非係合位置に位置するときX方向スライド板111も非係合位置に位置する。
手振補正装置30の電気基板60及び補強板61が図2に示す初期位置にあるときにX方向スライド板110とX方向スライド板111が係合位置に移動すると、図9及び図12に示すように、X方向スライド板110の係止溝118と係合片137の係止溝138が係合ピン90と係合ピン91に係合するので、係合ピン90と係合ピン91がロックされる。
一方、X方向スライド板110とX方向スライド板111が非係合位置に移動すると、X方向スライド板110の係止溝118と係合片137の係止溝138が係合ピン90と係合ピン91から内側に離間するので、係合ピン90と係合ピン91のロックが解除される。
前側ヨーク101の突部102の後面には固定ねじB5によって取付板143が固定されている。取付板143の後面には内部に電磁石(コイルと鉄芯)が設けられた公知のプランジャ(第1の保持手段)145が固着されている。有底筒状をなすプランジャ本体146の内部には磁性体からなるスライド部材147がX方向に出没自在に挿入されている。プランジャ本体146の内部には上記電磁石の他に永久磁石が設けられており、上記コイルに電流が流れていないときは、この永久磁石の磁力によってスライド部材147の大部分はプランジャ本体146の内部に没入している(図9参照)。一方、上記コイルに電流が流れると、上記電磁石が上記永久磁石の磁力を打ち消す磁力を発生し、スライド部材147の大部分がプランジャ本体146から突出可能となる(図8参照)。スライド板147の先端部とX方向スライド板110の下端部は連結ピン149によって結合されており、この連結ピン149によってX方向スライド板110とスライド板147が一体化している。
前側ヨーク101の各支柱103の後面には軟鉄等の磁性体からなる後側ヨーク150の前面が当接している。さらに、3本の固定ねじB6が後側ヨーク150の3カ所を貫通し各支柱103の雌ねじ孔104に螺合しているので、後側ヨーク150は各支柱103に固定されている。
後側ヨーク150の前面には左右のX方向駆動用コイルCXBとそれぞれ前後方向に対向する永久磁石151と永久磁石152が固着されている。図11及び図15に示すように、永久磁石151と永久磁石152はN極とS極がX方向に並ぶ磁石である。永久磁石151、永久磁石152の磁束を前側ヨーク101及び後側ヨーク150が通すことにより、後側ヨーク150及び永久磁石151、永久磁石152と前側ヨーク101との間に磁気回路が形成されている。そして、図11に示すように、左右のX方向駆動用コイルCXBはこの磁気回路内に位置している。
さらに図15に示すように、左側のX方向駆動用コイルCXBの右辺CX1と永久磁石151のN極は光軸Oと平行な前後方向(Z方向。図1の矢印参照)に重なり、かつ、左辺CX2と永久磁石151のS極は前後方向に重なり、これらの重なり関係を左側のX方向スライド板110の位置に拘わらず常に維持する。また、右側のX方向駆動用コイルCXBの右辺CX1と永久磁石152のN極は前後方向に重なり、かつ、左辺CX2と永久磁石152のS極は前後方向に重なり、これらの重なり関係を右側のX方向スライド板111の位置に拘わらず常に維持する。
前側ヨーク101、後側ヨーク150、永久磁石151、永久磁石152及び左右のX方向駆動用コイルCXBはロック時駆動手段の構成要素である。さらに、前側ヨーク101、後側ヨーク150、永久磁石151及び永久磁石152は磁力発生装置の構成要素である。
次に以上構成のロック機構100の動作について説明する。
X方向駆動用コイルCXB及びプランジャ145の上記コイルは、カメラに内蔵された上記制御手段に電気的に接続されている。
手振補正スイッチSWがOFFのとき、電気基板60及び補強板61は図2の初期位置にあり、上記制御手段からX方向駆動用コイルCXBへは電力は供給されない。そして、プランジャ145の上記永久磁石の磁力によってスライド板147の大部分がプランジャ本体146内に没入しており、この永久磁石とスライド板147の吸着力が引張ばねS1の付勢力より強いので、X方向スライド板110とX方向スライド板111は図9に示す係合位置に保持される。従って、X方向スライド板110の係止溝118及び係合片137の係止溝138が係合ピン90と係合ピン91をロックし、電気基板60及び補強板61を初期位置に保持する。
この状態で手振補正スイッチSWをONにすると、上記制御手段からプランジャ145の上記コイルに瞬間的に電流が流れる。
プランジャ145の上記コイルに瞬間的に電流が流れると、その永久磁石の磁力が打ち消されるので、スライド板147の大部分がプランジャ本体146から突出可能となる。この状態で引張ばねS1の付勢力(引っ張り力)がX方向スライド板110に及ぶので、X方向スライド板110とX方向スライド板111がそれぞれの非係合位置に移動し(このとき突片114が凹部121に遊嵌し、下側の突片120が凹部115に遊嵌する)、スライド板147が大きく突出する。すると、係止溝118と係止溝138が係合ピン90と係合ピン91から内側に離間するので、係合ピン90と係合ピン91のロックが解除される。
係止溝118と係止溝138が非係合位置に達した後も引張ばねS1の付勢力はX方向スライド板110とX方向スライド板111に及ぶので、X方向スライド板110とX方向スライド板111は非係合位置に保持される。従って、電気基板60、補強板61、及びCCD65は上述の手振補正動作を行ないうる状態となる。
手振補正動作の終了後に手振補正スイッチSWをOFFにすると、上記制御手段からX方向駆動用コイルCX、Y方向駆動用コイルCYA、Y方向駆動用コイルCYBに電流が流れ、電気基板60及び補強板61が図2の初期位置に復帰する。さらに制御手段から左右のX方向駆動用コイルCXBに図15の矢印方向の電流が流れる。すると、左右のX方向駆動用コイルCXBには図15のFX3方向の駆動力(引張ばねS1の付勢力より大きい)が生じるので、この駆動力により左右のX方向スライド板110及びX方向スライド板111が図9の係合位置に移動し、係止溝118と係止溝138が圧縮ばねS2を圧縮させながら係合ピン90と係合ピン91に再度係合する。左右のX方向スライド板110及びX方向スライド板111が係合位置に達すると、プランジャ145のスライド板147の大部分がプランジャ本体146内に没入し、スライド板147と永久磁石が吸着し、さらに上記制御手段からX方向駆動用コイルCXBへ電流が流れなくなり上記駆動力が消失する。X方向駆動用コイルCXBへ電流が流れなくなった後も、プランジャ145の永久磁石の磁力によりX方向スライド板110及びX方向スライド板111は係合位置に保持されるので、電気基板60、補強板61、及びCCD65は再び初期位置において手振補正動作が不能な状態となる。
以上説明した本実施形態によれば、X方向スライド板110の係止溝118及びX方向スライド板111側に支持された係合片137の係止溝138を利用して初期位置にある補強板61の係合ピン90と係合ピン91を確実にロックすることが可能である。しかも、一つのボス(係合ピン)を当接部材(ロック部材)で挟んでロックする従来技術と比べると、同じ駆動力でより強固なロック状態が得られる。
さらに、電気基板60及び補強板61(CCD65)は前側固定支持基板31及び後側固定支持基板32に対して相対回転可能なので、仮に従来技術のようにロックピンを一つのみとすると、ロックピンをロック部材でロックしても電気基板60及び補強板61(CCD65)の回転を規制することは出来ない。しかし、本実施形態のように一対の係合ピン90、91を一対のロック部材110、111でロックする構造ならば、電気基板60及び補強板61(CCD65)の回転を規制できるので、本実施形態のロック機構100は回転振補正が可能な手振補正装置に適用することにより特別な有用性を発揮する。
また、係合片137がX方向にスライド自在でかつ圧縮ばねS2によって弾性的に支持されているので、係合ピン90、係合ピン91あるいは支持部材135や係合片137の取付位置が設計位置から多少ずれていても、X方向スライド板111が係合位置に移動した際には係合片137の係止溝138を係合ピン91に確実に係合させることが可能であり、さらに係止溝118を係合ピン90に確実に係合させることが可能である。
さらに、圧縮ばねS2の付勢力の強さを変えることにより、係合片137の係合力を変えることが可能である。即ち、仮に圧縮ばねS2の付勢力を強くすれば係合ピン90と係合ピン91をより強固にロック可能となり、圧縮ばねS2の付勢力を弱くすれば、係合片137の係止溝138及びX方向スライド板111の係止溝124によって係合ピン91をロックできるようになる。
また、ロック時とアンロック時にX方向スライド板110とX方向スライド板111をプランジャ145の磁力と引張ばねS1の付勢力を利用して移動不能に保持しているので、電力を利用した保持手段を用いる場合に比べて消費電力を低く抑えることが可能である。
さらに、X方向スライド板110及びX方向スライド板111から係合ピン90と係合ピン91には光軸O方向の力が及ばない。従って、ロック時にCCD65は光軸O方向に移動せず、そのためCCD65のピントに影響が出ることはない。
さらに、X方向スライド板110とX方向スライド板111の動きをラック・ピニオン機構によって連動させているので、引張ばねS1やプランジャ145が1つのみで足り、部品点数の減少を図ることが可能となっている。
さらに、X方向スライド板110、X方向スライド板111、及び係合片137を全て係合ピン90と係合ピン91の間(内側)に位置させているので、係合ピン90と係合ピン91の外側から係止溝118と係止溝138を係合させる場合に比べてロック機構100の左右幅を小さくすることが可能である。
また、ロック機構100は構造が簡単なので、ロック機構100の製造コストを低く抑えることが可能である。さらにロック機構100は構造が簡単なので耐久性に優れる。
さらに係止溝118、124、138の断面形状が略半円形状なので、係合ピン90と係合ピン91が各係止溝118、124、138に係合すると、係合ピン90と係合ピン91は各係止溝118、124、138の奥側に自動的に移動する。従って、各係止溝118、124、138に係合ピン90と係合ピン91を確実かつ円滑に係合させることができる。
以上、上記実施形態に基づいて本発明を説明したが、本発明はこの実施形態に限定されるものではなく、様々な変形を施して実施可能である。
例えば、X方向スライド板110、X方向スライド板111を非係合位置に付勢するために引張ばねS1を利用しているが、図示を省略した圧縮ばねによってこれらの部材を非係合位置に向けて付勢してもよい。
本実施形態においては、係合片137が円滑に動く事を考慮して、X方向スライド板110及びX方向スライド板111の移動方向に沿って伸縮する伸縮圧縮ばねS2を介して係合片137を支持する構成としたが、さらに、圧縮ばねS2以外の弾性部材、例えばゴムによって係合片137を付勢するように構成してもよい。
さらに、板ばねをM字形に曲げその中央凹部を係止溝138とし、この板ばねをX方向スライド板110とX方向スライド板111の一方に固定することにより、弾性部材と係合片を一体化した弾性式係合部を構成してもよい。
また、X方向スライド板110、111を移動させるための駆動手段を、例えばモータや圧電素子によって構成してもよい。
さらに係止溝118及び係合片137(係止溝138)の形状は上記形状に限定されず、また、係合部材として利用できるのは上記係合ピン90、係合ピン91に限られず、各係止溝118、138と係合可能であれば、断面方形の角柱形状や他の断面形状の突部材であってもよい。
さらに電気基板60及び補強板61の端部に光軸Oと平行な一対の折り曲げ片を形成し、両折り曲げ片にロック孔をそれぞれ穿設し、電気基板60及び補強板61と平行な方向に進退する一対のロックピンを両ロック孔にそれぞれ係脱させ、さらにロックピンを進退させる駆動手段に圧縮ばね等の付勢手段を介してロックピンを支持させてもよい。この場合はロック孔が係合部材であり、ロックピンがロック部材である。
さらに、CCD以外の撮像素子、例えばCMOSイメージセンサーを利用できるのは勿論である。
また、電気基板60及び補強板61が案内軸などに沿ってX方向とY方向にのみ直線移動する従来から公知の手振補正装置に適用することや、手振補正装置とは用途が異なるステージ装置(特定の部材がX方向やY方向への直線移動や回転が可能な装置)に適用することが可能なのは勿論である。
本発明の一実施形態である手振補正装置を内蔵したデジタルカメラの縦断側面図である。 手振補正装置を、その後側固定支持基板を省略して示す背面図である。 図2のIII矢線方向に見た底面図である。 図2のIV−IV矢線に沿う断面図である。 図2のV−V矢線に沿う断面図である。 図2のVI−VI矢線に沿う断面図である。 一実施形態のロック機構の一部の部材を省略した分解斜視図である。 後側ヨークを省略して示すロック機構の非係合状態における背面図である。 後側ヨークを省略して示すロック機構の係合状態における背面図である。 図9のX矢線方向に見た底面図である。 図9のXI-XI矢線に沿う断面図である。 ロック部材とその周辺部の拡大背面図である。 図12のXIII−XIII矢線に沿う断面図である。 図12のXIV−XIV矢線に沿う断面図である。 ロック機構の駆動装置の主要部を模式的に示す背面図である。
符号の説明
20 デジタルカメラ(カメラ)
30 手振補正装置
31 前側固定支持基板
32 後側固定支持基板(固定支持基板)
33 取付孔
34 赤外線カットフィルタ
35 取付ねじ
36 支柱
38 支持用突部
44 ボール
47 支持用突部
52 ボール
60 電気基板(ステージ板)
61 補強板(ステージ板)
65 CCD(撮像素子)
66 撮像面
65X X方向側辺
65Y Y方向側辺
67 CCDホルダ
68 窓孔
69 光学ローパスフィルタ
71 72 73 舌片
90 91 係合ピン(係合部材)
92 挿通孔
93 挿通孔
100 ロック機構
101 前側ヨーク(ロック時駆動手段)
102 突部
103 支柱
104 雌ねじ孔
105 106 方形孔
107 108 ねじ孔
109 係止突起
110 111 X方向スライド板(ロック部材)
113 114 突片
115 凹部
117 係合凹部
118 係止溝(係合部)
119 案内長孔
120 突片
121 凹部
123 係合凹部
124 係止溝(係合部)
125 案内長孔
127 係止孔
130 131 ラック(連係手段)
132 ピニオン(連係手段)
135 支持部材
136 収納凹部
137 係合片(移動式係合部)
138 係止溝(係合部)
139 カバー部材
140 折返片
141 固定ねじ
143 取付板
145 プランジャ(第1の保持手段)
146 プランジャ本体
147 スライド板
149 連結ピン
150 後側ヨーク(ロック時駆動手段)
151 152 永久磁石(ロック時駆動手段)
B1 B2 B3 B4 B5 B6 固定ねじ
CX X方向駆動用コイル
CXB X方向駆動用コイル(ロック時駆動手段)
CYA CYB Y方向駆動用コイル
MX X用磁石(X方向駆動手段)
MY Y用磁石(Y方向駆動手段)
O 光軸
S1 引張ばね(アンロック時駆動手段)(第2の保持手段)
S2 圧縮ばね(弾性部材)

Claims (6)

  1. 固定支持基板と、
    該固定支持基板と平行な方向に相対移動可能に支持されたステージ板と、を備えるステージ装置の該ステージ板をロックするためのロック機構であって、
    上記ステージ板の一方の面に突設された一対の係合部材と、
    この一対の係合部材の間に設けられ、一対の係合部材を結ぶ直線方向に移動可能であり、対応する係合部材と係脱可能な係合部を有する一対のロック部材と、
    上記ステージ板が非作動状態になったとき、上記一対のロック部材を互いに離間させて対応する上記一対の係合部材と係合する係合位置に移動させるロック時駆動手段と、
    上記ステージ板が作動状態になったとき、上記一対のロック部材を互いに近づけて対応する上記一対の係合部材から離間する非係合位置に移動させるアンロック時駆動手段と、を備え、
    一方の上記係合部が、弾性変形可能で、かつ上記非作動状態における対応する上記係合部材との距離が上記係合位置と非係合位置の間の距離より短い弾性式係合部であり、
    上記ロック時駆動手段が作動したとき、該弾性式係合部が弾性変形しながら対応する上記係合部材と係合することを特徴とするステージ装置のロック機構。
  2. 請求項1記載のステージ装置のロック機構において、
    上記弾性式係合部が、
    上記ロック部材に弾性部材を介して支持された、対応する上記係合部材と係脱する移動式係合部を備えているステージ装置のロック機構。
  3. 請求項1または2記載のステージ装置のロック機構において、
    上記一対のロック部材どうしを連係し、一方のロック部材が係合位置に移動したとき他方のロック部材を係合位置に移動させ、一方のロック部材が非係合位置に移動したとき他方のロック部材を非係合位置に移動させる連係手段を備えるステージ装置のロック機構。
  4. 請求項3記載のステージ装置のロック機構において、
    上記連係手段が、
    一対のロック部材の対向端面に形成された、一対のロック部材を結ぶ直線方向と平行なラックと、
    上記固定支持基板と直交する方向の回転軸回りに回転可能で、一対の上記ラックと噛合するピニオンと、を備えるステージ装置のロック機構。
  5. 請求項1から4のいずれか1項記載のステージ装置のロック機構において、
    上記ロック時駆動手段が、
    上記固定支持基板に固定した磁力発生装置と、
    上記ロック部材に固定した、該磁力発生装置の磁力を受けた状態で電流が流れると一対の係合部材を結ぶ直線方向の駆動力を発生する駆動用コイルと、を備えるステージ装置のロック機構。
  6. 請求項1から5のいずれか1項記載のステージ装置のロック機構において、
    上記一対のロック部材が上記係合位置に移動したとき、該一対のロック部材を上記係合位置に保持する第1の保持手段と、
    上記一対のロック部材が上記非係合位置に移動したとき、該一対のロック部材を上記非係合位置に保持する第2の保持手段と、を備えるステージ装置のロック機構。

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