JP3720473B2 - 振れ補正装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、該装置が搭載される光学機器に加わる振れに起因する像振れを補正するカメラ等に配置される振れ補正装置の改良に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
現在のカメラは露出決定やピント合せ等の撮影にとって重要な作業は全て自動化されているため、カメラ操作に未熟な人でも撮影失敗を起す可能性は非常に少なくなっている。
【0003】
また、最近では、カメラに加わる手振れを防ぐシステムも研究されており、撮影者の撮影失敗を誘発する要因は殆ど無くなってきている。
【0004】
ここで、手振れを防ぐシステムについて簡単に説明する。
【0005】
撮影時のカメラの手振れは、周波数として通常1Hz乃至12Hzの振動であるが、シャッタのレリーズ時点においてこのような手振れを起していても像振れの無い写真を撮影可能とする為の基本的な考えとして、上記手振れによるカメラの振動を検出し、その検出値に応じて補正レンズを変位させてやらなければならない。従って、カメラの振れが生じても像振れを生じない写真を撮影できることを達成するためには、第1にカメラの振動を正確に検出し、第2に手振れによる光軸変化を補正することが必要となる。
【0006】
この振動(カメラ振れ)の検出は、原理的にいえば、角加速度,角速度,角変位等を検出する振動検出手段と、該センサの出力信号を電気的或は機械的に積分して角変位を出力するカメラ振れ検出手段とをカメラに搭載することによって行うことができる。そして、この検出情報に基づいて撮影光軸を偏心させる補正光学装置を駆動させることにより、像振れ抑制が可能となる。
【0007】
ここで、振動検出手段を用いた防振システムについて、図27を用いてその概要を説明する。
【0008】
図27の例は、図示矢印81方向のカメラ縦振れ81p及び横振れ81yに由来する像振れを抑制するシステムの図である。
【0009】
同図中、82はレンズ鏡筒、83p,83yは各々カメラ縦振れ振動、カメラ横振れ振動を検出する振動検出手段で、それぞれの振動検出方向を84p,84yで示してある。85は補正光学装置(86p,86yは各々補正光学装置85に推力を与えるコイル、87p,87yは補正手段85の位置を検出する位置検出素子)であり、該補正光学装置85には後述する位置制御ループを設けており、振動検出手段83p,83yの出力を目標値として駆動され、像面88での安定を確保する。
【0010】
図28はかかる目的に好的に用いられる振れ補正装置(詳細は後述するが、補正手段や該補正手段を支持したり、係止したりする手段より成る)の構造を示す分解斜視図であり、以下図28〜図37を参照しつつ、この構造について説明する。
【0011】
地板71(図31に拡大図あり)の背面突出耳71a(3ケ所(1ケ所は隠れて見えない))は不図示の鏡筒に嵌合し、公知の鏡筒コロ等が孔71bにネジ止めされ、鏡筒に固定される。
【0012】
磁性体であり光択メッキが施された第2ヨーク72は、孔72aを貫通するネジで地板71の孔71cにネジ止めされる。又、第2ヨーク72にはネオジウムマグネット等の永久磁石(シフト用マグネット)73が磁気的に吸着されている。なお、各永久磁石73の磁化方向は図28に図示した矢印73aの方向である。
【0013】
補正レンズ74がCリング等で固定された支持枠75(図32に拡大図あり)にはコイル76p,76y(シフト用コイル)が強引に押し込まれて接合(以下、この事を「パッチン接着」と記す)され(図32は未接着)、又、IRED等の投光素子77p,77yも支持枠75の背面に接着され、スリット75ap,75ayを通してその射出光が後述するPSD等の位置検出素子78p,78yに入射する。
【0014】
支持枠75の孔75b(3ケ所)にはPOM(ポリアセタール樹脂)等の先端球状の支持球79a,79b及びチャージバネ710が挿入され(図29及び図30参照)、支持球79aが支持枠75に熱カシメされ固定される(支持球79bはチャージバネ710のバネ力に逆らって孔75bの延出方向に摺動可能である)。
【0015】
上記図29は振れ補正装置の組立後の横断面図であり、支持枠75の孔75bに矢印79c方向に支持球79b,チャージしたチャージバネ710,支持球79aの順に挿入してゆき(支持球79a,79bは同形状の部品)、最後に孔75bの周端部75cを熱カシメして支持球79aの抜け止めを行う。
【0016】
孔75bの図29の断面と直交する方向の断面図を図30(a)に示し、又図30(a)の断面図を矢印79c方向より見た平面図を図30(b)に示しており、図30(b)の符号A〜Dに示す範囲の深さを図30(a)のA〜Dに示す。
【0017】
ここで、支持球79aの羽根部79aaの後端部は深さA面の範囲で受けられ規制される為、周端部75aを熱カシメする事で支持球79aは支持枠75に固定される。
【0018】
支持球79bの羽根部79baの先端部は深さB面の範囲で受けられる為に、該支持球79bがチャージバネ710のチャージバネ力で孔75bより矢印79cの方向に抜けてしまう事はない。
【0019】
勿論振れ補正装置の組立が終了すると支持球79bは図29に示す様に第2ヨーク72に受けられる為、支持枠75より抜け出る事はなくなるが、組立性を考慮して抜け止め範囲B面を設けている。
【0020】
図29及び図30に示す支持枠75の孔75bの形状は、該支持枠75を成形で作る場合においても複雑な内径スライド型を必要とせず、矢印79cと反対側に型を抜く単純な2分割型で成形可能な為、その分寸法精度を厳しく設定出来る。
【0021】
この様に、支持球79a,79bが同一部品となっている為に部品コストが下がるばかりでなく、組立ミスが無く、部品管理上も有利である。
【0022】
上記支持枠75の軸受部75dには例えばフッソ系のグリスを塗布し、ここにL字形の軸711(非磁性のステンレス材)を挿入し(図28参照)、L字軸711の他端は地板71に形成された軸受部71d(同様にグリスを塗布し)に挿入し、3カ所の支持球79bを共に第2ヨーク72に乗せて支持枠75を地板71内に収める。
【0023】
次に、図28に示す第1ヨーク712の位置決め孔712a(3ケ所)を地板71の図31に示すピン71f(3ケ所)に嵌合させ、同じく図31に示す受け面71e(5ケ所)にて第1ヨーク712を受けて地板71に対し磁気的に結合する(永久磁石73の磁力により)。
【0024】
これにより、第1ヨーク712の背面が支持球79aと当接し、図29に示す様に支持枠75は第1ヨーク712と第2ヨーク72にて挟持され、光軸方向の位置決めが為される。
【0025】
支持球79a,79bと第1ヨーク712,第2ヨーク72の互いの当接面にもフッソ系グリスが塗布してあり、支持枠75は地板71に対して光軸と直交する平面内にて自由に摺動可能である。
【0026】
上記L字軸711は支持枠75が地板71に対し矢印713p,713y方向にのみ摺動可能に支持していることになり、これにより支持枠75の地板71に対する光軸回りの相対的回転(ローリング)を規制している。
【0027】
尚、前記L字軸711と軸受部71d,75dの嵌合ガタは光軸方向には大きく設定しており、支持球79a,79bと第1ヨーク712,第2ヨーク72の挾持による光軸方向規制と重複嵌合してしまうことを防いでいる。
【0028】
前記第1ヨーク712の表面には絶縁用シート714が被せられ、その上に複数のICを有するハード基板715(位置検出素子78p,78y、出力増幅用IC,コイル76p,76y駆動用IC等)が位置決め孔715a(2ケ所)を地板71の図31に示すピン71h(2ケ所)に嵌合され、孔715b,第1ヨーク712の孔712bとともに地板71の孔71gにネジ結合される。
【0029】
ここで、ハード基板715には位置検出素子78p,78yが工具にて位置決めされて半田付けされ、又信号伝達用のフレキシブル基板716も面716aがハード基板715の背面に破線で囲む範囲715c(図28参照)に熱により圧着される。
【0030】
前記フレキシブル基板716から光軸と直交する平面方向に一対の腕716bp,716byが延出しており、各々支持枠75の引っ掛け部75ep,75ey(図32参照)に引っ掛けられ、投光素子77p,77yの端子及びコイル76p,76yの端子が半田付けされる。
【0031】
これにより、IRED等の投光素子77p,77y、コイル76p,76yの駆動はハード基板715よりフレキシブル基板716を介在して行われることになる。
【0032】
前記フレキシブル基板716の腕部716bp,716by(図28参照)には各々屈折部716cp,716cyを有しており、この屈折部の弾性により支持枠75が光軸と直交する平面内に動き回る事に対する該腕部716bp,716byの負荷を低減している。
【0033】
前記第1ヨーク712は型抜きによる突出面712cを有し、該突出面712cは絶縁シート714の孔714aを通り、ハード基板715と直接接触している。この接触面のハード基板715側にはアース(GND:グランド)パターンが形成されており、ハード基板715を地板にネジ結合する事で第1ヨーク712はアースされ、アンテナになってハード基板715にノイズを与える事を無くしている。
【0034】
図28に示すマスク717は地板71のピン71hに位置決めされ、前記ハード基板715上に両面テープにて固定される。
【0035】
前記地板71には永久磁石貫通孔71i(図28,図31参照)が開けられており、ここから第2ヨーク72の背面が露出している。そして、この貫通孔71iに永久磁石718(ロック用マグネット)が組み込まれ、第2ヨーク72と磁気結合している(図29参照)。
【0036】
ロックリング719(図28,図29,図33参照)にはコイル720(ロック用コイル)が接着され、又ロックリング719の耳部719aの背面には軸受719b(図34参照)があり、アマーチュアピン721(図28参照)にアマーチュアゴム722を通し、該アマーチュアピン721を軸受719bに通した後、該アマーチュアピン721にアマーチュアバネ723を通し、アマーチュア724に嵌入してカシメ固定する。
【0037】
従って、アマーチュア724はアマーチュアバネ723のチャージ力に逆らってロックリング719に対し矢印725方向に摺動出来る。
【0038】
図34は組立終了後の振れ補正装置を、図28の背面方向から見た平面図であり、この図において、ロックリング719の外径切り欠き部719c(3ケ所)を地板71の内径突起71j(3ケ所)に合せてロックリング719を地板71に押し込み、その後ロックリングを時計方向に回して抜け止めを行う公知のバヨネット結合により、ロックリング719は地板71に取り付いている。
【0039】
従って、ロックリング719は地板71に対し光軸回りに回転可能である。しかし、ロックリング719が回転して再びその切り欠き719cが突起71jと同位相になり、バヨネット結合が外れてしまうのを防ぐ為にロックゴム726(図28,図34参照)を地板71に圧入して、該ロックリング719がロックゴム726に規制される切り欠き部719dの角度θ(図34参照)しか回転出来ない様に回転規制している。
【0040】
磁性体のロック用ヨーク727(図28参照)にも永久磁石718(ロック用マグネット)が取り付けられ、その孔727a(2ケ所)を地板71のピン71k(図34参照)に嵌合して嵌め込み、孔727b(2ケ所)と71n(2ケ所)によりねじ結合している。
【0041】
地板71側の永久磁石718とロック用ヨーク727側の永久磁石718、及び、第2のヨーク72,ロック用ヨーク727により、公知の閉磁路を形成している。
【0042】
又、前記ロックゴム726はロック用ヨーク727がネジ結合される事で抜け止めされる。尚、図34においては上記の説明の為にロックヨーク727は省いて図示している。
【0043】
前記ロックリング719のフック719eと地板71のフック71m間(図34参照)にはロックバネ728が掛けられており、ロックリング719を時計まわりに付勢している。吸着ヨーク729(図28,図34参照)には吸着コイル730が差し込まれ、地板71の孔729aによりネジ結合される。
【0044】
コイル720の端子及び吸着コイル730の端子は、例えば4本縒り線のテトロン被覆線のツイストペア構成にしてフレキシブル基板716の幹部716dに半田付けされる。
【0045】
以上説明した振れ補正装置の機構部は大別すると、光軸を偏心させる補正手段と、該補正手段を支持する手段と、前記補正手段を係止する手段の3つの要素で構成されている。
【0046】
前記補正手段は、レンズ74、支持枠75、コイル76p,76y、IRED77p,77y、位置検出素子78p,78y、IC731p,731y、支持球79a,79y、チャージバネ710、支持軸711で組み立てられている。また、支持手段は、地板71、第2ヨーク72、永久磁石73、第1ヨーク712で構成されている。又係止手段は、永久磁石718、ロックリング719、コイル720、アーマチュア軸721、アーマチュアゴム722、アーマチュアバネ723、アーマチュア724、ロックゴム726、ヨーク727、ロックバネ728、吸着ヨーク729、吸着コイル730で構成されている。
【0047】
また、前記補正手段を構成するうちの、レンズ74、支持枠75により補正光学系を成し、PSD78p,79y、IC731p,731y、IRED77p,77yが位置検出手段を成し、コイル76p,76y、第2ヨーク72、永久磁石73、第1ヨーク712が駆動手段を成す。つまり、補正手段は、補正光学系,位置検出手段,前記補正光学系を駆動する駆動手段を主たる構成要素として成るものである。
【0048】
そして、前記振れ補正装置と振動検出手段(図27参照)と以下の図35に示す演算手段により、防振システム(防振装置)が構成される。
【0049】
前記ハード基板715上のIC731p,731yは各々位置検出端子78p,78yの出力増幅用のICであるが、その内部構成は図35の様になっている(IC731p,731yは同構成の為、ここでは731pのみ示す)。
【0050】
図35において、電流−電圧変換アンプ731ap,731bpは投光素子77pにより位置検出素子78p(抵抗R1,R2より成る)に生じる光電流78i1p,78i2pを電圧に変換し、差動アンプ731cpは各電流−電圧変換アンプ731ap,731bpの差出力を求め増幅している。
【0051】
投光素子77p,77yの射出光は、前述した通り、スリット75ap,75ayを経由して位置検出素子78p,78y上に入射するが、支持枠75が光軸と垂直な平面内で移動すると位置検出素子78p,78yへの入射位置が変化する。
【0052】
前記位置検出素子78pは矢印78ap方向(図28参照)に感度を持っており、又スリット75apは矢印78apとは直交する方向(78ay方向)に光束が拡がり、矢印78ap方向には光束が絞られる形状をしている為、支持枠75が矢印713p方向に動いた時のみ該位置検出素子78pの光電流78i1 p,78i2 pのバランスは変化し、差動アンプ731cpは支持枠75の矢印713p方向に応じた出力をする。
【0053】
又位置検出素子78yは矢印78ay方向(図28参照)に検出感度を持ち、スリット75ayは矢印78ayとは直交する方向(78ap方向)に延出する形状の為に、支持枠75が矢印713y方向に動いた時のみ該位置検出素子78yは出力を変化させる。
【0054】
加算アンプ731dpは電流−電圧変換アンプ731ap,731bpの出力の和(位置検出素子78pの受光量総和)を求め、この信号を受ける駆動アンプ731epはこれに従って投光素子77pを駆動する。
【0055】
上記投光素子77pは温度等に極めて不安定にその投光量が変化する為、それに伴い位置検出素子78pの光電流78i1 p,78i1 pの絶対量(78i1 p+78i2 p)が変化する。その為、支持枠75の位置を示す(78i1 p−78i2 p)である差動アンプ731cpの出力も変化してしまう。
【0056】
しかし、上記の様に受光量の総和が一定となる様に前述の駆動回路によって投光素子77pを制御すれば、差動アンプ731cpの出力変化が無くなる。
【0057】
28に示すコイル76p,76yは永久磁石73,第1のヨーク712,第2のヨーク72で形成される閉磁路内に位置し、コイル76pに電流を流す事で支持枠75は矢印713p方向に駆動され(公知のフレミングの左手の法則)、コイル76yに電流を流す事で支持枠75は矢印713y方向に駆動される。
【0058】
一般に位置検出素子78p,78yの出力をIC731p,731yで増幅し、その出力でコイル76p,76yを駆動すると、支持枠75が駆動されて位置検出素子78p,78yの出力が変化する構成となる。
【0059】
ここで、コイル76p,76yの駆動方向(極性)を位置検出素子78p,78yの出力が小さくなる方向に設定すると(負帰還)、該コイル76p,76yの駆動力により位置検出素子78p,78yの出力がほぼ零になる位置で支持枠75は安定する。
【0060】
この様に位置検出出力を負帰還して駆動を行う手法を位置制御手法と云い、例えば外部から目標値(例えば手振れ角度信号)をIC731p,731yに混合させると、支持枠75は目標値に従って極めて忠実に駆動される。
【0061】
実際には差動アンプ731cp,731cyの出力はフレキシブル基板716を経由して不図示のメイン基板に送られ、そこでアナログ/ディジタル変換(A/D変換)が行われ、マイコンに取り込まれる。
【0062】
マイコン内では適宜目標値(手振れ角度信号)と比較増幅され、公知のディジタルフィルタ手法による位相進み補償(位置制御をより安定させる為)が行われた後、再びフレキシブル基板716を通り、IC732(コイル76p,76y駆動用)に入力する。IC732は入力される信号を基に前記コイル76p,76yを公知のPWM(パルス幅変調)駆動を行い、支持枠75を駆動する。
【0063】
支持枠75は前述した様に矢印713p,713y方向に摺動可能であり、上述した位置制御手法により位置を安定させている訳であるが、カメラ等の民生用光学機器においては電源消耗防止の観点からも常に該支持枠75を制御しておく事は出来ない。
【0064】
また、支持枠75は非制御状態時には光軸と直交する平面内にて自由に動き回る事が出来る様になる為、その時のストローク端での衝突の音発生や損傷に対しても対策しておく必要がある。
【0065】
図34及び図36に示す様に支持枠75の背面には3ケ所の放射状に突出した突起75fを設けてあり、図36に示す様に突起75fの先端がロックリング719の内周面719gに嵌合している。従って、支持枠75は地板71に対して全ての方向に拘束されている。
【0066】
図36(a),(b)はロックリング719と支持枠75の動作の関係を示す平面図であり、図34の平面図から要部のみ抜出した図である。尚、説明を解り易くする為に実際の組立状態とは若干レイアウトを変化させている。又、図36(a)のカム部719f(3ケ所)は、図29,図33に示す通り、ロックリング719の円筒の母線方向全域に渡って設けられている訳ではないので図34の方向からは実際には見えないが、説明の為に図示している。
【0067】
36に示した通り、コイル720(720aは図示しないフレキシブル基板等でロックリング719の外周を通り、端子719hよりフレキシブル基板716の幹部716d上の端子716eに接続される4本縒り線の引き出し線)は永久磁石718で挟まれた閉磁路内に入っており、コイル720に電流を流す事でロックリング719を光軸回りに回転させるトルクを発生する。
【0068】
このコイル720の駆動も不図示のマイコンからフレキシブル基板716を介してハード基板715上の駆動用IC733に入力する指令信号で制御され、IC733はコイル720をPWM駆動する。
【0069】
図36(a)において、コイル720に通電するとロックリング719に反時計回りのトルクが発生する様にコイル720の巻き方向が設定されており、これによりロックリング719はロックバネ728のバネ力に逆らって反時計方向に回転する。
【0070】
尚、ロックリング719は、コイル720に通電前はロックバネ728の力によりロックゴム726に当接して安定している。
【0071】
ロックリング719が回転すると、アマーチュア724が吸着ヨーク729に当接してアマーチュアバネ723を縮め、吸着ヨーク729とアマーチュア724の位置関係をイコライズしてロックリング719は図36(b)の様に回転を止める。
【0072】
図37はロックリング駆動のタイミングチャートである。
【0073】
図37の矢印719iでコイル720に通電(720bに示すPWM駆動)すると同時に吸着マグネット730にも通電(730a)する。その為、吸着ヨーク729にアマーチュア724が当接し、イコライズされた時点でアマーチュア724は吸着ヨーク729に吸着される。
【0074】
次に、図37の720cに示す時点でコイル720への通電を止めると、ロックリング719はロックバネ728の力で時計回りに回転しようとするが、上述した様にアマーチュア724が吸着ヨーク729に吸着されている為、回転は規制される。この時、支持枠75の突起75fはカム部719fと対向する位置に在る(カム部719fが回転して来る)為、支持枠75は突起75fとカム部719fの間のクリアランス分だけ動ける様になる。
【0075】
この為、重力G(図36(b)参照)の方向に支持枠75が落下する事になるが、図37の矢印719iの時点で支持枠75も制御状態にする為、落下する事は無い。
【0076】
支持枠75は非制御時はロックリング719の内周で拘束されているが、実際には突起75fと内周壁719gの嵌合ガタ分だけガタを有する。即ち、このガタ分だけ支持枠75は重力G方向に落ちており、支持枠75の中心と地板71の中心がずれている事になる。その為、矢印719iの時点から例えば1秒費やしてゆっくり地板71の中心(光軸の中心)に移動させる制御をしている。
【0077】
これは急激に中心に移動させると補正レンズ74を通して像の揺れを撮影者が感じて不快である為であり、この間に露光が行われても、支持枠75の移動による像劣化が生じない様にする為である。(例えば1/8秒で支持枠を5μm移動させる)
詳しくは、図37の矢印719i時点での位置検出素子78p,78yの出力を記憶し、その値を目標値として支持枠75の制御を始め、その後1秒間費やしてあらかじめ設定した光軸中心の時の目標値に移動してゆく(図37の75g参照)。
【0078】
ロックリング719が回転され(アンロック状態)た後、振動検出手段からの目標値を基にして(前述した支持枠75の中心位置移動動作に重なって)支持枠75が駆動され、防振が始まる事になる。
【0079】
ここで、防振を終わる為に矢印719jの時点で防振オフにすると、振動検出手段からの目標値が補正手段を駆動する補正駆動手段に入力されなくなり、支持枠75は中心位置に制御されて止まる。この時に吸着コイル730への通電を止める(730b)。すると、吸着ヨーク729によるアマーチュア724の吸着力が無くなり、ロックリング719はロックバネ728により時計回りに回転され、図36(a)の状態に戻る。この時、ロックリング719はロックゴム726に当接して回転規制される為に回転終了時の該ロックリング719の衝突音は小さく抑えられる。
【0080】
その後(例えば20msec後)、補正駆動手段への制御を断ち、図37のタイミングチャートは終了する。
【0081】
図38及び図39は防振システムの概要を示すブロック図である。
【0082】
これらの図において、91は図27の振動検出手段83p,83yに相当する振動検出手段であり、振動ジャイロ等の角速度を検出する振れ検出センサと該振れ検出センサ出力のDC成分をカットした後に積分して角変位を得るセンサ出力演算手段より構成される。
【0083】
この振動検出手段91からの角変位信号は目標値設定手段92に入力される。この目標値設定手段92は、図38に示す様に、可変差動増幅器92aとサンプルホールド回路92bより構成されており、サンプルホールド回路92bは常にサンプル中の為に可変差動増幅器92aに入力される両信号は常に等しく、その出力はゼロである。しかし、後述する遅延手段93からの出力にて前記サンプルホールド回路92bがホールド状態になると、可変差動増幅器92aはその時点をゼロとして連続的に出力を始める。
【0084】
可変差動増幅器92aの増幅率は防振敏感度設定手段94の出力により可変になっている。何故ならば、目標値設定手段92の目標値信号は補正手段910を追従させる目標値(指令信号)であるが、該補正手段910の駆動量に対する像面の補正量(防振敏感度)はズーム,フォーカス等の焦点変化に基づく光学特性により変化するために、その防振敏感度変化を補う為である。
【0085】
従って、防振敏感度設定手段94は、図38に示す様に、ズーム情報出力手段95からのズーム焦点距離情報と露光準備手段96の測距情報に基づくフォーカス焦点距離情報が入力されており、その情報を基に防振敏感度を演算あるいはその情報を基にあらかじめ設定した防振敏感度情報を引き出して、目標値設定手段92内の可変差動増幅器92aの増幅率を変更させる。
【0086】
補正駆動手段97は、図28のハード基板715上に実装されたIC731p,731y,732に相当し、目標値設定手段92からの目標値が指令信号として入力される。
【0087】
補正起動手段98は、図28のハード基板715上のIC732と補正手段910に具備されたコイル76p,76yの接続を制御するスイッチであり、図39に示す様に、通常時はスイッチ98aを端子98cに接続させておく事でコイル76p,76yの各々の両端を短絡しておき、論理積手段99の信号が入力されるとスイッチ98aを端子98bに接続し、補正手段910を制御状態(未だ振れ補正は行わないが、コイル76p,76yに電力を供給し、位置検出素子78p,78yの信号がほぼゼロになる位置に補正手段910を安定させておく)にする。又この時同時に論理積手段99の出力信号は係止手段914にも入力され、これにより係止手段914は補正手段910の係止を解除する。
【0088】
尚、補正手段910はその位置検出素子78p,78yの位置信号を補正駆動手段97に入力し、前述した様に位置制御を行っている。
【0089】
論理積手段99はレリーズ手段911の半押しによるSW1信号と防振切換手段912の出力信号の両信号が入力された時に、その構成要素であるアンドゲード99a(図38参照)が信号を出力する。つまり、図38に示す様に、防振切換手段912の防振スイッチを撮影者が操作し、且つレリーズ手段911の半押しを行った時に補正手段910は係止解除され、制御状態になる。
【0090】
レリーズ手段911の半押しにより発生するSW1信号は、図38に示す様に、露光準備手段96に入力され、これにより測光,測距,レンズ合焦駆動が行われ、ここで得られたフォーカス情報が防振敏感度設定手段94に入力される。
【0091】
遅延手段93は論理積手段99の出力信号を受けて、例えば1秒後に出力して前述した様に目標値設定手段92より目標値信号を出力させる。
【0092】
図示していないが、レリーズ手段911の半押しにより発生するSW1信号に同期して振動検出手段91も起動を始める。そして、前述した様に積分器等、大時定回路を含むセンサ出力演算は起動から出力が安定する迄に、ある程度の時間を要する。
【0093】
前記遅延手段93は前記振動検出手段91の出力が安定する迄待機した後に、補正手段910へ目標値信号を出力させる役割を演じ、振動検出手段91の出力が安定してから防振を始める構成にしている。
【0094】
露光手段913はレリーズ手段911の押切り操作により発生するSW2信号入力によりミラーアップを行い、露光準備手段96の測光値を基に求められたシャッタスピードでシャッタを開閉して露光を行い、ミラーダウンして撮影を終了する。
【0095】
撮影終了後、撮影者がレリーズ手段911から手を離し、SW1信号をオフにすると、論理積手段99は出力を止め、目標値設定手段92のサンプルホールド回路92bはサンプリング状態になり、可変差動増幅器92aの出力はゼロになる。従って、補正手段910は補正駆動を止めた制御状態に戻る。
【0096】
論理積手段99の出力がオフになった事により、係止手段914は補正手段910を係止し、その後に補正起動手段98のスイッチ98aは端子98cに接続され、補正手段910は制御されなくなる。
【0097】
振動検出手段91は、不図示のタイマにより、レリーズ手段911の操作が停止された後も一定時間(例えば5秒)は動作を継続し、その後に停止する。これは、撮影者がレリーズ操作を停止した後に引き続きレリーズ操作を行う事は頻繁にあるわけで、その様な時に毎回振動検出手段91を起動するのを防ぎ、その出力安定迄の待機時間を短くする為であり、振動検出手段91が既に起動している時には該振動検出手段91は起動既信号を遅延手段93に送り、その遅延時間を短くしている。
【0098】
図40は、上記の動作をマイクロコンピュータにより処理した場合の一連の動作を示すフローチャートであり、以下これに従って簡単に説明する。
【0099】
カメラに電源が投入されると、マイクロコンピュータは、まず防振スイッチの状態を調べ、オンであれば次にレリーズ手段911の半押しによりSW1信号が発生しているか否かを判別する(#5001→#5002)。SW1信号が発生していれば、内部タイマをスタートさせ(#5003)、次に測光,測距、振れ検出の開始、更には補正手段910による防振制御を可能にする為にその係止解除を行う(#5004)。
【0100】
次に、上記タイマでの計時内容が所定の時間t1に達したか否かを調べ、達していなければ達するまでこのステップに留まる(#5005)。これは、前述した様にセンサ出力が安定するまでの時間待機する為の処理である。その後、所定の時間t1が経過すると、目標値信号に基づいて補正手段910を駆動し、防振制御を開始する(#5006)。
【0101】
次に、レリーズ手段911の押切りによりSW2信号が発生しているか否かを調べ(#5007)、発生していなければ再びSW1信号が発生しているか否かの判別を行い、もしSW1信号も発生していなければ(#5008のNO)、防振制御を停止すると共に、補正手段910を所定の位置に係止する(#5011→#5012)。
【0102】
また、SW2信号は発生していないが、SW1信号は発生していれば、ステップ#5007→#5008→#5007……の動作を繰り返す。この状態時にレリース手段911の押切り操作が為されてSW2信号が発生すると(#5007のYES)、フィルムへの露光動作を行う(#5009)。そして、SW1信号の状態を調べ(#5010)、該SW1信号が発生しなくなったら防振制御を停止すると共に、補正手段910を所定の位置に係止する(#5011→#5012)。
【0103】
以上の動作を終了すると、次に上記タイマを一旦リセットして再度スタートさせ(#5013)、再びSW1信号が所定時間内(ここでは5秒以内)に発生するかどうかの判別を行う(#5014→#5015→#5014……)。もし防振を停止してから5秒以内に再度SW1信号が発生したならば(#5015のYES)、測光,測距動作及び補正手段910の係止解除を行い(#5016)、振れ検出はそのまま継続されているので、直ちに目標値信号に基づいて補正手段910の駆動制御を行い(#5006)、以下前述と同様の動作を繰り返す。
【0104】
つまり、この様な処理をすることにより、前述した様に撮影者がレリーズ操作を停止した後に引き続きレリーズ操作をした際に、その度に振動検出手段91を起動してその出力安定迄待機するといった不都合を無くすことが可能になる。
【0105】
一方、防振を停止してから5秒以内にSW1信号が発生しなかった場合は(#5014のYES)、振れ検出を停止(振動検出手段91の駆動を停止)する(#5017)。その後はステップ#5001に戻り、防振スイッチのオン待機の状態に入る。
【0106】
【発明が解決しようとする課題】
以上説明した防振システムに具備される振れ補正装置は、図28に示す様に、極めて多くの部品より構成されており、小型、軽量化には不向きであった。又、可動する支持枠75にコイル76p,76y及び赤外発光ダイオード(IRED)77p,77yが設けられている為に、フレキシブル基板716に給電用の腕部716bp,716byが必要であり、これらの這い回し作業やコイル76p,76y、IRDE77p,77yとの半田付け作業が複雑であり、それによる作動不良が問題であった。更に、コイル720、吸着コイル730からの引き出し線をフレキシブル基板716の幹部716dに半田付けする作業は、他の半田付け作業とは方向が異なる為に別工程で行う必要が有り、工程が増える分量産に不向きであった。
【0107】
また、上記振れ補正装置において、補正手段の位置検出は、図28に示す様に、PSD78p,78yとIRED77p,77yにより行う構成となっているが、それらをハード基板715、支持枠75に取付けてゆかなくてはならず、又IRED77p,77yへの給電の為にフレキシブル基板716に腕部716bp,716byを設け、それらを支持枠75に取付ける必要がある。
【0108】
しかしながら、それらの作業は複雑であり、又作業箇所も多い為に組立上のミスも多くなり、信頼性を低下させるものであった。
【0109】
(発明の目的)本発明の目的は、該装置の信頼性を向上させ、組立作業性を向上させることのできる振れ補正装置を提供することにある。
【0114】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明は、レンズあるいは撮像素子を支持する支持枠、及び、該支持枠に固定され、前記レンズあるいは撮像素子の光軸に略平行な磁界を発生する対の永久磁石を有する補正手段と、該補正手段を光軸と略垂直な平面内で二次元方向に移動可能に支持する支持手段と、該支持手段に具備され、前記補正手段を前記平面内で異なる二方向に駆動するものであって、前記永久磁石の着磁面に対向して配置され、前記光軸と平行な軸周りに巻かれた対のコイルと、前記永久磁石の着磁面である第一の面とは反対の第二の面に対向して、前記補正手段の位置を検出する磁気検出センサとを備えた振れ補正装置とするものである。
【0124】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を図示の実施の形態に基づいて詳細に説明する。
【0125】
図1〜図10は本発明の実施の第1の形態に係る振れ補正装置を示す各部材の詳細を示す図であり、図1はこの実施の第1の形態に係る振れ補正装置の主要部の構成部品を分解して示す斜視図、図2は図1の左の方向から見て示す(説明の為、ハード基板715に相当するハード基板111は取り外し、内部が見える様にしてある)図、図3(a)は図2の矢印A方向より見た図、図3(b)は補正レンズ11の位置検出に関する部分の構成を示す図、図4は図2のB−B’断面図、図5はコイルユニットの平面,側面及び断面を示す図、図6は補正レンズ11を駆動する手段に関する部分の構成を従来例等との比較において説明する為の図、図7は図1にも示したハード基板111を示す図、図8は図1にも示した支持枠112や地板13を図2の裏面側より見て示す図、図9は図1にも示したロックリング113やローリング規制リング112を図2の面より見て示す図、図10は支持枠12のロック機構を説明する為の図である。
【0126】
まず、図1を用いて簡単に振れ補正装置の構成を説明する。
【0127】
補正レンズ11は支持枠12に支持され、支持枠12が地板13に結合される。そして、後述する永久磁石やコイル等より成る駆動手段によって、前記補正レンズ11及び支持枠12より成る補正手段がピッチ方向114p及びヨー方向114yに駆動され、像振れが補正なされる。113はロックリングであり、後述するステップモータの出力がラック113aに伝わることにより、前記支持枠12、つまり補正手段を所定の位置にロック(係止)することになる。112はローリング規制部材であり、3本の軸部112a1 〜112a3 を地板13を介して前記支持枠12に嵌合することで、該支持枠12の光軸回りのローリングを規制する事になる。111は前出のステップモータやコイル、更には位置検出手段を成す後述のホール素子などの各種の端子が同一平面上に集中して配線されることになるハード基板(プリント基板)である。
【0128】
以下、詳細な構成について、図2以降の各図を用いて説明する。
【0129】
12は図28の支持枠75に相当する補正レンズ11を支持する支持枠(図2及び図8参照)であり、該支持枠12に永久磁石14p,14y(図2ではヨーク15p,15yに隠されて見えない)が吸着したヨーク15p,15yがカシメ或はネジ止めで固定されている。
【0130】
一般に、永久磁石の形状を複雑にするのは難しく、故に支持枠12に取り付ける時には接着等の作業が必要である。しかしながら、接着作業は管理が難しく、かつ、信頼性も低いと云う問題がある。
【0131】
そこで、この実施の形態では、形状を任意に出来るヨーク15p,15yにカシメ孔やネジ穴を設け(図2では裏面となる為、見え無い)、支持枠12にヨーク15p,15yを固定し、該ヨーク15p,15y上に永久磁石14p,14yを吸着させて(図3(b)参照)固定する方式(図4(b)参照)にして、接着工程を省き、信頼性を向上させている。
【0132】
13は図28の地板71に相当する地板であり、該地板13の永久磁石14p,14yとの対向面に、コイル16p,16yが取り付けられている(図4(b)参照)。このコイル16p(16yも同様)は、図5に示す様に、樹脂材(ABS)のコイル枠16aと一体成形されており、コイル枠16aに圧入された導電部材である端子ピン(スタッドピン)16bにコイル16pの両端子が接続されてユニット化されている。尚、図5(a)はコイルユニット16の平面図、図5(b)は側面図、図5(c)は図5(b)のC−C’断面図である。
【0133】
一般にコイルを部材に取り付ける時には、まずコイルを部材に接着し、その後コイルの両端子を接続部に半田付けし、その後両端子の引出し線をまとめる作業が必要であるが、コイルを接着,乾燥させる工程を例えば地板13への組込みのメイン作業工程で行うと、メイン作業の時間が長くなり好ましくない。又、コイルが不良の場合の取り換えも煩わしい。コイル端子の半田付けにしても引き出し線は柔らかい為、それをピンセット等でつまんで半田付けする必要があり、引き出し線をまとめるのも同様にメイン作業工程で行うのは好ましく無い。
【0134】
本実施の形態においては、コイルをユニット化し、コイル枠16aに設けられた位置決めピン16cと爪16dにより、該コイル16p(16y)を地板13にパッチン取付けする構造として、その作業工程を大幅に短くしている。
【0135】
引き出し線も腰の強い端子ピン16bに既に接続されており、後述するハード基板111に貫通して半田付けされる。よって、コイル端子の電気的接続も極めて作業性が良く、かつ、確実に出来る。
【0136】
以上の様にして構成される、補正手段の駆動手段を成すヨーク15p,15y、永久磁石14p,14y、コイル16p,16yの関係について、図6を用いて説明する。なお、図6(a)は実施の第1の形態を示し、図6(b)は適切でない例を示し、図6(c)は従来例を示したものである。
【0137】
図6(c)の従来例においては、コイル76p,76yは支持枠75に取り付けられていた。そして、永久磁石73は図示の様に第1のヨーク712と第2のヨーク72とにより破線73bで示す閉磁路を形成している。この様に閉磁路を形成するのは、それにより磁束の流れが整い、駆動効率が向上する為である。
【0138】
本実施の形態において、支持枠12に永久磁石14p(14y)を取り付ける場合、閉磁路を形成する為には、図6(b)に示す様に、支持枠12上に永久磁石14p,14y及びこれに対向する位置に対向ヨーク15ap,15ayを設ければ良い。これにより、閉磁路14aが形成される。
【0139】
しかしながら、この実施の第1の形態においては、対向ヨーク15ap,15ayを設ける事による駆動効率の向上と、同様に該対向ヨーク15ap,15ayを取り付ける事による重量増加がもたらす追従性の悪化のバランスの観点から、図6(a)に示す様に、対向ヨークを設けず、開磁路使用を行っている。つまり、駆動効率を向上させる事よりも、重量を増加させない事により消費電力の絶対値が少なく出来る事に着目した構成にしている。
【0140】
尚、前述した様にヨーク15p(15y)を設ける事で、それ以外に、支持枠12への永久磁石14p(14y)の取り付けを簡単にしている訳であるが、ヨーク15p(15y)の中には図6(a)に示す様に磁束14aが流れ、これにより磁束密度の低下を防ぐ働きを持つ。永久磁石14p(14y)はその厚みが厚い程、対向コイル16p(16y)への磁束密度が大きく出来る。又、永久磁石14p(14y)が厚くなくても、ヨーク15p(15y)を取り付けた時のトータルの厚みが厚くなければ同様である。
【0141】
従って、本実施の形態では、開磁路使用においても、ヨーク15p(15y)を有効に活用して、永久磁石14p(14y)の取立簡易化とともに、薄い永久磁石14p(14y)でも磁束密度を大きく出来、該永久磁石14p(14y)のコストダウンを図っている。
【0142】
支持枠12には、図2及び図8に示す様に、3方向に放射状に腕部12aが延出し、これら腕部12aにコロ17がネジ止めされ、このコロ17が次述のようにして地板13の案内溝13a(図1及び図3(a)参照)に嵌挿される。案内溝13aは図3(a)に示す様に矢印13b方向に延びる長穴となっている為、3点の各コロ17はこの方向に移動出来る。即ち、支持枠12は地板13を含む平面内に、総ての方向に自由に摺動可能となる(図3(a)の光軸方向13cにのみ位置規制される)。
【0143】
組立時には、前記支持枠12の腕部12aの3ケ所のうちの1ケ所或は2ケ所にコロ17をねじ止めし、ねじ止めした該コロ17を地板13の案内溝13aに嵌挿させて支持枠12を地板13上に乗せ、最後に残りの案内溝13aを通して同じく残りのコロ17を支持枠12の腕部12aにネジ止めする事で、簡単に地板13への支持枠12の組み込みが終了する。
【0144】
前記コロ17と案内溝13aの光軸方向13cの嵌合ガタは、例えば温度変動分「20μm」と寸法公差変動分「20μm」を見込んで、「40μm」確保する必要があり、その分補正レンズ11の傾きがガタとなる。しかしながら、3カ所の案内溝13aは地板13の周辺部に設けられている為、互いのスパンは長く、故に嵌合ガタによる支持枠12の地板13に対する傾きガタは光学許容内に納められる。
【0145】
この様にコロ17と案内溝13aによる支持枠12の支持は、図28で用いた挟持支持方法に比べて組立作業性を大きく向上させており、かつ、図29で説明した挟持支持では、チャージバネ710のチャージ力が及ぼす支持球79a,79bと第1ヨーク712,第2ヨーク72間の摩擦が駆動精度を劣化させていたが、この実施の形態においては、チャージ支持をしていない為に駆動摩擦も小さく抑える事が出来る。
【0146】
ここで、上記のコロ17を図4(a)に示す様な偏心コロにする事で、補正レンズ11の傾き調整が可能である(尚、図4(a)は図4(b)の一部を拡大した図である)。つまり、コロ17を回転させる事で、腕部12aは光軸方向に前後するので、3つの腕部12aの光軸方向の位置を該コロ17によって調整する事で、補正レンズ11の傾きを調整でき、調整後にネジ17aを締めつける事でコロ17を腕部12aに回転不能にできる。
【0147】
この様にコロ17を偏心コロにする事で、特別な傾き調整手段を無くすことが出来、装置全体をコンパクトに出来る。
【0148】
地板13には、図2の裏面側より、図9(a−1),(a−2)に示すロックリング113が回転可能に支持されており、同じく地板13に取り付けられたステップモータ19(図2参照)の出力軸であるピニオン(不図示)がラック113aと噛み合って、該ロックリング113を回転方向に駆動する。このロックリング113に設けられた4ケ所のカム113bは、図8(a)に示す4点突起12bとの関係で、支持枠12のロック,アンロックを行う。
【0149】
つまり、図9(a−1)に示すロックリング113を反時計方向に回転させると、該ロックリング113のカム部113bが支持枠12の突起12bと離れる為、支持枠12はロックリング113に対してフリーになるが、ロックリング113を時計方向に回転させると、カム部113bの平坦部113cが突起12bと接触して、支持枠12とロックリング113が係合する。即ち、支持枠12を地板13に対してロックさせる。
【0150】
従って、振れ補正を行う時には、ステップモータ19によりロックリング113を反時計回りに駆動して支持枠12をロックリング113に対してフリーな状態にし、一方、振れ補正終了時には、ロックリング113を時計回りに回転駆動して支持枠12を地板13に対してロックさせた状態にすることになる。
【0151】
尚、従来においては図36に示す様に3点突起であったが、この実施の形態では、図8に示す様に4点突起にしている。これは、支持枠12をロックした際に、ロックリング113と支持枠12の嵌合ガタの撮影時に加わる重力方向の量を少なくする為である。この事を、図10(a),(b)を用いて説明する。
【0152】
図10(a−1)は従来の3点突起の支持枠75とロックリング719の模式図、図10(b−1)は本実施の形態の4点突起の支持枠12とロックリング113の模式図である。
【0153】
両者とも突起75f,12bの先端からロックリング内周壁719g,113g迄の径方向の隙間(嵌合ガタ)を「0.2mm 」と仮定する(図10(a−2),(b−2)の拡大図参照)。又、撮影時に支持枠75,12に加わる重力の方向をピッチ方向114pと同方向(以下、114方向とも記す)とする。
【0154】
図10(a−2)の場合、重力方向(114p方向)のガタは同図より、「0.39mm」となる。突起75f1 は重力方向に沿って延びている為、「0.2mm 」である。よって、114p方向のガタは「計0.59mm」となる。又、同図より、水平方向(114y方向)のガタは「±0.23mm」となる。撮影時には114p或は114y方向を重力方向にしてカメラを構えるのが一般的であり、この時ガタが「0.59mm」あると、その分支持枠75は光軸中心よりずれる(重力の影響により)。例えば、114p方向を重力方向にして撮影していると、突起75f1 がロックリング内周壁719gと接しており、上方向には「0.59mm」の隙間が出来ている。
【0155】
この様な状態で光学性能がベストになる様に出荷時に光学調整してあったとする。カメラを構え直し、114y方向を重力方向とした時、水平方向(114p方向)には重力が加わらない為、支持枠75は「0.59mm」のガタで水平方向のどの位置にでも位置出来る事から、光学バランスの崩れが大きくなってしまう場合も出て来る。
【0156】
本実施の形態の場合、図10(b−2)から分る様に、ガタは重力方向114p,水平方向114yともに「±0.2 mm」の範囲に届まる。即ち、4点突起は3点突起に比べ、ガタ最高量を2/3に抑える事が出来る。勿論、4点突起の場合でも斜め45度の方向を重力方向にすると、ガタ量は√(2)倍に増加するが、この様な撮影は稀な為、実質上問題が無いと考えられる。
【0157】
4点突起の3点突起に対する優位性をまとめると、各々の突起(尚、突起12b1 ,12b3 は114p方向、12b2 ,12b4 は114y方向に沿って配置)は撮影者に重力の加わる方向(114p又は114y)に総て配置出来る為、ロック時のガタは各々の突起とも同一であるが、3点突起の場合、撮影時の重力の方向に沿わない突起は重力方向のガタはその最小嵌合ガタ(径方向、図10(a−2)の0.2mm )より大きくなる事である。
【0158】
ロックリング113と支持枠12の間には多少の隙間を設けないと、支持枠12間との摩擦でロックリング113が良好に回転しなくなる恐れが出て来る為、両者の隙間を僅かながら設けている。この時、撮影時の重力方向及び水平方向のガタは3点突起の場合、上記設定ガタより大きくなってしまうが、4点突起で重力方向及びその直角方向(水平方向)に突起を配置する事で、撮影時の重力方向及び水平方向のガタを設定ガタと同量に出来る。
【0159】
上述した様に、支持枠12は地板13に対しコロ17と案内溝13aで結合し、光軸方向に位置規制されている。この支持方法は組立性に優れ、地板13に案内溝13aが一体成形されている事、及び、コロ17と案内溝13aの孔の間の嵌合管理は行い易い(一般に、レンズ鏡筒で多く使用されているコロとカムの関係を考えると理解し易い)。更にコロ17を公知の偏心コロにする事で、支持枠12と地板13間の傾きを、該コロ17の回転で調整出来るメリットが有る。
【0160】
しかしながら、上記支持方法の場合、支持枠12は図2に示すピッチ方向114p及びヨー方向114y(振れ補正方向)に自由に動くことが出来る他に、ローリング方向114rにも回転してしまう。この回転は振れ補正精度を悪化させてしまう。
【0161】
そこで、本実施の形態では、上記ローリングの影響を少なくする為に、以下の3つの方法を採っている。
【0162】
1)ローリングはコイルによる推力の中心軸、支持枠の位置検出方向の中心軸がズレていると次第に拡大されていく。図28の従来例において、例えばコイル76pの推力中心は補正レンズ74の重心と一致する軸713p上にあるが、位置検出方向の中心軸は78apであり、両者の方向は揃っているが、軸位置はズレている。従って、コイルの推力で支持枠75が713p方向に動く時、ローリングが生ずれば、軸78ap上の支持枠75の動きと軸713上の支持枠12の動きに位相ズレが生じてしまい、制御が良好に行えない。(従来例では、その対策の為に支持軸711を設けているが、支持軸711と支持枠75間の嵌合ガタにより生ずる微少なローリングには対策出来ていない)
この実施の形態では、後述する位置検出手段である例えばホール素子110p,110yの感度軸と、コイル16p,16yの推力中心軸を一致(114p,114y)させる事で、上記対策を行っている。
【0163】
2)図8(b)は図2の地板13のみを裏から見た図であり、114y方向に延びる長穴13d1 ,13d2 ,13d3 が設けられている。この長穴13d1 ,13d2 ,13d3 に、図9(b−1),(b−2)に示すローリング規制リング112から紙面裏方向に延出する軸部112a1 ,112a2 ,112a3 が各々貫通する。前記軸部112a1 と長穴13d1 、軸112a3 と長穴13d3 は各々嵌合関係にあり、この2点からローリング規制リング112は地板13に対し114y方向にのみ移動可能となる。
【0164】
前記長穴13d2 は長穴13d1 ,13d3 に比べて大きくなっており(図面ではほぼ同様に描いているが)、軸112a2 との嵌合ガタを大きくしている。これは、3つの軸部112a1 ,112a2 ,112a3 とも嵌合にすると重複嵌合になる為、ローリング規制リング112と地板13の間の動きが渋くなる為である。即ち、3つの長穴の中でいずれか1つを大きく開けておく方が好ましい。
【0165】
今、長穴13d1 を基準に考えると、114y方向のスパンは長穴13d2 より長穴13d3 の方が長い。よって、長穴13d1 と長穴13d3 を嵌合穴とすると、軸部112a1 ,112a3 との嵌合ガタが生じた場合でもローリング規制リング112と地板13間のローリングガタを少なく抑えられる。(長穴13d1 と長穴13d2 を嵌合穴とすると、両者の114y方向のスパンが短い為、ローリングガタは大きくなる)
ローリング規制リング112は地板13に設けられた爪13k(図4(b)及び図8(b)参照)で光軸方向にパッチン規制される。該ローリング規制リングの軸部112a1 ,112a2 ,112a3 は地板13を貫いて支持枠12の裏面に設けられた114p方向に延びる長穴12c1 ,12c2 ,12c3 に入る(図8(a)の支持枠裏面図及び図4(b)参照)。ここでも長穴12c1 と軸部112a1 ,12c2 と軸部112a2 を嵌合関係にして、長穴12c3 を大きく設定する事で、重複嵌合を避けている。この時に長穴12c3 を大きく開ける理由も長穴13dの場合と同様である。よって、支持枠12はローリング規制リング112に対し114p方向にのみ移動可能である。
【0166】
以上の様な構成にする事で、支持枠12は地板13に対して114p,114y方向にのみ移動可能で、ローリング方向114rには規制される。
【0167】
以上述べた補正手段(支持枠12と補正レンズ11より成る)のローリング規制方法は、従来例に比べて以下のメリットも有している。
【0168】
図28の従来例でのローリング規制用の支持軸711は、支持枠75と同一平面に設けられていた。この実施の形態におけるローリング規制リング112は、図4(b)から分る様に、支持枠12(補正手段)の地板13(支持手段)を挟んで反対面に設けられている。その為、今まで支持軸711の在った空きスペースにステップモータ19を配置出来ている(図2参照)。ローリング規制リング112は薄い為、地板13の裏面に設けられても寸法は増大しない。(ステップモータ19は肉厚の為に地板13の裏面に設けると、その分振れ補正装置全体が大型化してしまう。)
また、コイル16p,16yと同一平面上に揃えた事により、ステップモータ19とコイル16p,16yの総ての端子を同一方向に向けられる為、後述する組立性の向上につながる。
【0169】
3)上述の様にローリング規制リング112の作用で支持枠12のローリングは規制されるが、実際には軸部112aと長穴13d,12b間の嵌合ガタ分による微少なローリングは未だ残る。
【0170】
図2において、支持枠12上の腕部12aに設けられたフック12dと地板13の周囲に設けられたフック13eの間にはバネ18が設けられている(図2及び図4参照)。
【0171】
前記バネ18は、図2に示される様に、支持枠12の中心から放射状に3方向に延びており、支持枠12を八つ裂き状態に引っ張っている。フック12dは支持枠12の中心から径方向に大きく離れた位置に設けてある為、支持枠12にローリング方向の力が働いた場合、その力を八つ裂き方向に配置されたバネの弾性力で抑える事が出来る。即ち、弾性的にローリング規制を行っている為に、微少なローリングガタも生じない様に出来る。
【0172】
以上の1)〜3)の作用により、本実施の形態における振れ補正装置はローリングの影響を極めて少なく出来る。
【0173】
前述した様にユニット化されたコイルの端子ピン16bは、図2の紙面上向方向に延出している。又、ステップモータ19の駆動コイルの端子ピン19aもこの方向に延びている。
【0174】
図7は本実施の形態の振れ補学装置に具備されるハード基板111であり、図示のパターン111cp,111cyの裏面側に、後述する位置検出手段であるホール素子110p,110y(図2でもその位置関係のみ図示してある)がリフロ−で結合されている。尚、位置検出手段として、ホール素子を用いた例を示しているが、MR素子等の磁気検出手段であれば良い。又フォトリフレクタ等の光学的検出手段を用いても良い。
【0175】
このハード基板111を地板13の位置決めピン13fと該ハード基板111の穴111dをガイドにして地板13に取り付け、ネジを穴111eに貫通させネジ穴13gにネジ止めする。この時、自然に端子ピン16b,19aとも各々穴111b,111aに貫通する。穴111a,111bはスルーホールになっており、ここで端子ピン16p,19aと半田付けして電気的接続を行う。
【0176】
この様に半田付けの為の位置決め(例えば、端子にリード線をピンセットでつまんで保持しておきながら半田付けする)が不要であり、かつ、半田付けの方向が総て一平面上にある為、作業性が極めて良好で信頼性も高い。
【0177】
ハード基板111に取り付けられる位置検出手段としては、前述の様にホール素子110p,110yを用いている(図3(b)や図6(b)参照)。
【0178】
以下、図6(b)を用いて、その動作を説明する。
【0179】
ホール素子110p(110y)は周囲の磁界の変化に対応して出力を変化させる。図6(b)において、ホール素子110p(110y)は両極着磁した永久磁石14p(14y)と対向しており、支持枠12の駆動(例えば,114p方向)につれてホール素子110p(110y)と永久磁石14p(14y)の関係がズレてくる為、該ホール素子110p(110y)に加わる磁界強度が変化し、該ホール素子110p(110y)はそれに対応する出力を行う事で支持枠12の位置を検出する。
【0180】
ホール素子110p(110y)は上記の様に永久磁石14p(14y)に対向させるだけで位置検出が出来、従来例の様に、IRED77p,77yとPSD78p,78yを設け、かつ、IRED77p,77yへの電気的接続作業(フレキシブル基板716の腕部716bp,716byに半田付けする作業)を行うのに比べて作業が容易であるメリットがある。しかしながら、次のデメリットを有している。
【0181】
第1に、永久磁石14p(14y)の磁界強度は温度による変化が大きく、ホール素子110p(110y)の感度は温度依存性が大きい。第2に、コイル16p(16y)の発生する磁界もホール素子110p(110y)に影響を与える為、実際の永久磁石14p(14y)の移動による磁界変化とともにコイル16p(16y)による磁界変化も検出してしまい、検出誤差が大きくなる。
【0182】
本実施の形態では、以下の2点による構成にて、上記ホール素子特有の問題を解決している。
【0183】
1)ホール素子110p(110y)と永久磁石14p(14y)の対向間にヨーク15p(15y)を有する。この様にヨークを設ける事で、永久磁石14p(14y)の磁束は14aの様に殆どヨーク15p(15y)内に流れるが、漏れ磁束分は未だホール素子110p(110y)に加わっている。
【0184】
永久磁石14p(14y)が隣接して逆極に着磁されている場合、境界部での磁界の変化は急であるが、変化の範囲は狭く、ホール素子110p(110y)が永久磁石14p(14y)近傍に設けられる場合には、検出ストロークを大きく出来ない。(ホール素子110p(110y)を永久磁石14p(14y)から離すとストロークは拡大するが装置が大型化する)
ヨーク15p(15y)を設けると、ホール素子110p(110y)を永久磁石14p(14y)から離して配置した事と等価になり、該装置がコンパクトなまま検出ストロークを拡大出来る。
【0185】
そして、このヨーク15p(15y)として、温度により磁気抵抗の変化する公知の整磁合金あるいはソフトフェライトを用いる事で、漏れ磁束の温度変化を小さくする事が出来、ホール素子110p(110y)の感度の温度変化を小さく出来る。ホール素子110p(110y)の温度変化はリニアであり、固体差が少ない為、上記対策に加えて感温素子を用いて出力の電気的補正を行い、温度の影響を小さくする事が出来る。
【0186】
2)図6(a)に示す様に、本構成ではコイル16p(16y)とホール素子110p(110y)の間に、永久磁石14p(14y),ヨーク15を設けている。
【0187】
一般的には、コイルと同じ側にホール素子を設ける為、コイルによる磁界変動分もホール素子が検出してしまうが、本構成の場合、コイル16p(16y)の磁界変動はより強力な磁界を有する永久磁石14p(14y)とヨーク15で遮られている為に、ホール素子110p(110y)には及ばない。よって、本構成にする事で、コイル16p(16y)の駆動電流による磁界変化の影響はホール素子110p(110y)の出力に影響せず、精度良い位置検出が行える。
【0188】
以上説明した振れ補正装置の具体的な組立方法についてまとめると、以下の様になる。
(a)地板13に対のユニット化されたコイル16p,16yをパッチン止めする。
(b)補正レンズ11が嵌合され、又永久磁石14p(14y)の吸着されたヨーク15p(15y)をネジ止めされた支持枠12を地板13に乗せ、コロ17を案内溝13aを通して支持枠12にネジ止めして、該支持枠12と地板13を結合する。
(c)ステップモータ19を地板13にネジ止めする。
(d)バネ18をフック12c,13e間に掛ける。
(e)ハード基板111(ホール素子110p,110yは既に設けられている)を地板13にネジ止めする。
(f)端子ピン16p,19aをハード基板111に半田付けする。
(g)地板13の裏面にロックリング113を入れ、ローリング規制リング112を爪13hにパッチン固定する(ロックリング113はローリング規制リング112と共に爪13hで光軸方向に規制される)。
【0189】
以上の単純な組込み工程のみで、振れ補正装置の組立てが可能である為に、生産性が良く、かつ、信頼性の高い装置とすることができる。
【0190】
また、本実施の形態における特徴を以下にまとめる。
(1)永久磁石14p,14yを支持枠(可動側)12に設けた事で、可動側への配線が不要になり、組立信頼性が向上した。
(2)永久磁石14p,14yを開磁路使用にする事で、振れ補正の高速応答性を保てた。
(3)永久磁石14p,14yにヨーク15p(15y)を設けた事で、薄い永久磁石14p,14yで強力な磁界を実現し、該永久磁石のコストダウンを行えた。
(4)永久磁石14p,14yはヨーク15p(15y)に吸着され、該ヨーク15p(15y)が支持枠12に取り付けられる事で、面倒な永久磁石14p,14yの接着を省くことができた。
(5)コイル16p,16yはユニット化された(コイル枠と端子ピンと一体のインサート成形)ことで、地板13への取付けが容易になり、確実に地板13に取付けられる様になった。
(6)コロ17と案内溝13aにより、地板13,支持枠12間の支持を行う為、組立が容易で、かつ、取付け精度を高く出来た。
(7)コロ17を偏心コロにする事で、特別な傾き調整手段を設けなくとも補正レンズ11の傾き調整が可能になる。
(8)ロックリング113と支持枠12の嵌合部を撮影時の重力方向に沿う4点にした事で、嵌合ガタを小さく出来た。
(9)位置検出手段であるホール素子110p,110yの感度軸とコイル16p,16yの推力中心軸を一致させた為、ローリングによる位置検出誤差を少なく出来た。
(10)ローリング規制リング112により簡単な構成でローリング規制が出来た。
(11)引っ張りバネ18を放射方向、かつ、中心から離れたフックに掛け、支持枠12を引っ張る事で、ローリングガタを弾性的に吸収出来た。
(12)位置検出手段としてホール素子110p,110yを用いる事で、IREDの取付け、配線の様な複雑な工程を省くことができた。
(13)ホール素子110p,110yをヨーク15p(15y)を介して永久磁石14p,14yと対向させることで、互いのギャップが狭くても検出ストロークを大きく出来、コンパクトに出来る。
(14)ヨーク15p(15y)として整磁合金を用いることでホール素子110p,110yの感度温度変化を小さく出来た。
(15)ホール素子110p,110yをコイル16p,16yに対して永久磁石14p,14yを挟んだ反対面に設けた事で、コイルによる磁界変動による影響を無くし、位置検出精度を向上出来た。
(16)ローリング規制リング112を地板13の背面に配置した事で、地板13の支持枠12側にロッリング駆動用のステップモータ19を設置出来た為、装置全体がコンパクトになった。
(17)コイル16p,16y,ステップモータ19を同一面に揃え、各々の端子ピンを同一方向に向いて設けた為、基板組込み時の半田付け作業が容易になった。
【0191】
(実施の第2の形態)
図11〜図18は本発明の実施の第2の形態の振れ補正装置に係る図であり、説明を解り易くする為に、各図とも(a)に上記実施の第1の形態の概略を示し、(b)にこの実施の第2の形態として、上記実施の第1の形態からの変更要素のみの概略を示してある。
【0192】
尚、以下に説明する各図(b)に示す変更要素をそれぞれ具備した振れ補正装置を上記の様に実施の第2の形態としているが、これは説明の便宜上であり、少なくとも1つ以上の変更要素を具備したものを実施の第2の形態に係る振れ補正装置と考えている。(実際の説明も、例えば変更要素として永久磁石の構成を変えた例を実施の第2の形態と称しつつ、実施の第2の形態として他の変更要素を説明する中で永久磁石が出てきた場合、変更前の、つまり実施の第1の形態における永久磁石を具備した構成で、その説明をしている。)
図11(a)は上記実施の第1の形態における支持枠12(補正手段)を駆動する駆動手段の構成に関する部分、つまり永久磁石14p(14y)とコイル16p(16y)の関係を示す図であり、図11(b)は本発明の実施の第2の形態における永久磁石31p(31y)とコイル16p(16y)の関係を示す図である。
【0193】
実施の第2の形態においては、図11(b)に示す様に、支持枠12に取り付けられる永久磁石31p(31y)の着磁方向とコイル32p(31y)の巻線中心の方向114p(114y)が、実施の第1の形態(図11(a)参照)の方向13cと直交している。この様な構成において、前記コイル32pへの通電方向と量を制御する事で、永久磁石31p(31y)はそのコア内に吸引されたり反発を行い、支持枠12を駆動する。
【0194】
この様な方式の場合、図11(b)の矢印Dの部分に空きスペースが出来る為、ここに上述したバネ18を設けたり、案内溝に嵌合するコロ17を設けることが出来る為、バネ,コロの為の特別なスペースが必要なくなり、コンパクトに出来る。
【0195】
図12(a)は上記実施の第1の形態におけるコイルユニットを示す側面図であり、図12(b−1),(b−2)は本発明の実施の第2の形態におけるコイルユニットを示す側面及び裏面図である。
【0196】
コイル16p(16y)は、上記実施の第2の形態では、図12(a)に示す実施の第1の形態の様に該コイル16p(16y)をコイル枠16aに一体成形するのでは無く、図12(b−1),(b−2)に示す様に、例えばABS製のボビン33aにコイル16p(16y)pを巻いて作成している。この方法はボビン33aに線材を巻つけるだけでコイルを形成しており、図12(a)の様に別の工具でコイルを巻いて焼き固めて接着し、後にコイル枠16aと一体成形するのに比べ、安く、更に経時変化等による反りも無く、寸法管理が厳しく出来るメリットがある。
【0197】
ボビン33aには図12(a)と同様に端子ピン16bが対に設けられており、該端子ピン16bの1本に線材を絡めた後にボビン33aに巻き始め、巻き線終了後にもう1本の端子ピン16bに該線材を絡げる。
【0198】
以上から明らかな様に、端子ピン16bはコイル巻き始めの端押え、及び、巻き終った後のほつれ止めと、ハード基板111への接続を兼ねることになる。
【0199】
ボビン33aを図12(b−1)の矢印34方向から見ると、(b−2)に示す様にネジ孔33bが設けられており、地板13との間でネジ結合される。このネジ結合は実施の第1の形態のパッチン止めに比べて強固に結合出来る為に、コイル16p(16y)のガタが無く、制御性が安定する。
【0200】
尚、ネジは磁性体であり、コイル近傍に取り付けられると支持枠12の永久磁石との間で吸収力が働き、駆動精度が悪化する可能性がある。しかしながら、両者の間隔がある程度(例えば3mm)離れると互いの吸収力の影響は少なくなる為、取付けアライメントの設定で上記問題は少なくなる。又、ネジを非磁性材(ステンレス等)とする事でも上記問題は回避出来る。
【0201】
図13(a)は上記実施の第1の形態における案内溝(13a)近傍の拡大図であり、図13(b−1),(b−2)は本発明の実施の第2の形態における案内溝(35)近傍の拡大図及び該案内溝を具備する地板と支持枠を示す正面図である。
【0202】
上記実施の第1の形態との違いは、案内溝35が切り欠かれている事であり、又、支持枠12にはコロ部12eが一体成形されている点である。
【0203】
地板13への取付方は、図13(b−2)に示す様に、案内溝35のリム35aとコロ部12eを位相をズラして互いに合せ、支持枠12を矢印36方向に回して、案内溝35の切り欠き部からコロ部12eを入れてゆく。
【0204】
この方式の場合、コロ17を支持枠12にネジ込む作業が省ける事、及び、コロ17と支持枠12の取付け誤差が生じない(一体成形の為)ので、補正レンズ11を精度良く支持出来る。尚、組付け後はローリング規制リング112,バネ18により、矢印36及びその反対方向の回転は規制される為、再び支持枠12が地板13から抜ける事は無い。
【0205】
図14(a)は上記実施の第1の形態におけるロックリング113と支持枠12の一部を示す正面図であり、図14(b)は本発明の実施の第2の形態におけるロックリング113と支持枠12の一部を示す正面図である。
【0206】
この実施の第2の形態では、図14(a)に示す実施の第1の形態に比べると、撮影時の重力方向(114p,114y方向)に沿う突起12bに加え、それらと45度の角度をなす方向にも突起12fが設けられている。これは、実施の第1の形態では重力方向のガタは「0.2mm 」であるが、その斜め方向のガタは√(2)倍になる事を回避する為であり、図14(b)の様な構成にすると、実質上のガタは総ての方向で殆ど同一(0.2mm )にする事が出来る。
【0207】
図15(a)は上記実施の第1の形態における支持枠12,地板13,ローリング規制リング112の位置関係を示す断面図であり、図15(b−1),(b−2)は本発明の実施の第2の形態における支持枠12,地板13,ローリング規制リング37の位置関係を示す断面図である。
【0208】
上記実施の第1の形態では図15(a)に示す様に、ローリング規制リング112から延出した軸部112aが地板13の長穴13dを貫通して支持枠12の長穴12cに入っている。この構成の場合、ローリング規制リング112は薄い円板状の為、軸部112aを設ける場合、倒れが問題になる可能性がある。
【0209】
これに対し、図15(b−1),(b−2)に示す実施の第2の形態においては、支持枠12から軸部12gを延出させ、その軸部12gが地板13に形成された孔13i(図15(b−2)に破線で径を示す様に、支持枠12の補正ストロークを確保した径)を貫通して、円板上のローリング規制リング37の長穴37yに嵌合している。ローリング規制リング37の長穴37p(長穴37yと直角)には、地板13の軸部13jが嵌合している。
【0210】
以上の構成において、支持枠12のローリング規制を行う場合、地板13に大きな孔13iを設けるデメリットはあるが、ローリング規制リング37を軸部を有しない薄肉円板に出来る為、軸倒れ等の心配がなく加工精度を高くすることが出来る。
【0211】
図16(a)は上記実施の第1の形態における支持枠12,地板13,バネ18の位置関係を示す正面図であり、図16(b)は本発明の実施の第2の形態における支持枠12,地板13,バネ18の位置関係を示す正面図である。
【0212】
バネ18の引っ掛け方は、図16(a)に示す様にバネ18を3方向に引っ掛けるばかりで無く、図16(b)に示す様に、4方向に八つ裂き状に引っ掛けてもよい。
【0213】
図16(a)の構成では114p,114y方向の駆動量に対して、バネ18のバネ力はリニアでない(3方向の為)。そのため、それによる制御不安定性や負荷の増大(端に行く程バネ定数が大きくなる)を生じるが、図16(b)の様に4方向にバネを配列すると、駆動量とバネ力の関係はリニアになる為、駆動が安定出来るメリットがある。
【0214】
図17(a)は上記実施の第1の形態においてステップモータ19やコイル端子が接続される端子ピン16bをハード基板111に取付ける(電気的接続する)方法を説明する為の断面図であり、図17(b)は本発明の実施の第2の形態においてステップモータ19やコイル端子が接続される端子ピン38をハード基板111に取付ける方法を説明する為の断面図である。
【0215】
この実施の第2の形態においては、図17(b)に示す様に、コイル16p(16y)及びステップモータ19の端子ピン38の先端をテーパ状にしており、ハード基板111を地板13の軸13kにネジ39でネジ止めしてゆくと、端子ピン38はハード基板111にメリ込むようになっている。
【0216】
ハード基板111には予め当接位置に電極パターンを有する小孔(端子ピン38の胴体部の径よりもより小径)を有しており、該端子ピン38がメリ込む事で電気的接続が図れ、図17(a)に示す実施の第1の形態での端子ピン16bとハード基板111間で必要だった、半田付け工程を無くす事が出来る。
【0217】
図18(a)は上記実施の第1の形態におけるホール素子110p(110y),ヨーク15,永久磁石14p(14y),コイル16p(16y)の位置関係を示す断面図であり、図18(b−1),(b−2)は本発明の実施の第2の形態におけるホール素子110p(110y),ヨーク310,永久磁石14p(14y),コイル16p(16y)の位置関係の正面及び断面を示した図である。
【0218】
ホール素子110p(110y)による位置検出は、磁界の分布がリニアな範囲でしかリニアな位置検出は出来ない。図18(a)に示す実施の第1の形態においては、隣接する互いに逆極の永久磁石14p(14y)の範囲14aの間しかリニアな磁界変化が得られない。
【0219】
これに対し、図18(b−1),(b−2)に示す実施の第2の形態においては、ヨーク310の中央部が抜けている。この様な変形ヨーク310を永久磁石14p(14y)に取り付ける事で、磁界の分布を変化させる事が出来、検出ストロークを制御出来る。
【0220】
尚、ヨーク310の形状としては、図18(c)や図18(d)に示す様な、凸形状,凹形状にする事で、磁界分布を制御しても良い。
【0221】
(実施の第3の形態)
図19〜図26は本発明の実施の第3の形態の振れ補正装置に係る図であり、上記実施の第1又は第2の形態からの変更要素のみの概略を示してある。
【0222】
尚、この実施の形態においても、以下に説明する変更要素をそれぞれ具備した振れ補正装置を上記の様に実施の第3の形態としているが、これは説明の便宜上であり、少なくとも1つ以上の変更要素を具備したものを実施の第3の形態に係る振れ補正装置と考えている。
【0223】
図19は本発明の実施の第3の形態に係る支持枠12(補正手段)の駆動手段に関する部分を示す断面図であり、これは図11(a),(b)の変更部分に相当する。
【0224】
上記実施の第1の形態(図11(a)参照)と同様に、矢印13c方向に着磁された永久磁石61が支持枠12に設けられている。そして、該永久磁石61に対向して、U字形のコア62aとコイル62bで構成された電磁石62が配置されており、コイル62bへの通電方向を切り換える事で,永久磁石61と吸引,反発を制御出来、それにより支持枠12を駆動出来る。
【0225】
この駆動方式のメリットは、コイル無通電時(振れ補正を必要としない時)には永久磁石61がコア62aに引っ張られる為に、支持枠12をロック(係止)することになる。その為、支持枠12を係止の為の特別な手段(ステップモータ19,ロックリング113)を必要としない。
【0226】
また、支持枠12の位置を正しく位置決めする為にロックリング113を設けた場合にも、永久磁石61とコア62aの吸引力によりロックガタは吸収されるメリットがある。
【0227】
図20(a),(b)は本発明の実施の第3の形態に係るコイルユニットの側面及び裏面を示した図であり、これは図12(a),(b)の変更部分に相当する。
【0228】
コイル63はプリントコイル、或は、ラミネートコイルになっており、該コイル63には樹脂ベース63aの端子63cに端子ピン16bが半田付けされている。そして、コイル63に一体に設けられた孔63bを利用して、該コイル63は地板13にネジ止めされる。
【0229】
この様にコイルとしてプリントコイル、ラミネートコイルを使用した場合、実施の第1の形態における構成のコイルに比べ、コイルの反り等が少なく寸法管理が厳しく出来、又実施の第2の形態の様にボビンを利用する場合の、ボビンのフランジ分(0.2 mm)永久磁石とのギャップを広げる必要がない分、駆動力を大きく出来るメリットがある。
【0230】
図21は本発明の実施の第3の形態に係る支持枠12,地板13等の位置関係を示す断面図であり、これは図13(a),(b)の変更部分に相当する。
【0231】
案内溝の配置としては、図21に示す様に、支持枠12側のフランジ67に案内溝66を設け、地板13側のフランジ64に、案内溝66に嵌合する軸65を穴64aにネジ止めしてもよい。
【0232】
この場合、コロを支持枠に取り付ける必要がない分軽量化出来、更に腕部12aの裏側に永久磁石14p(14y),コイル16p(16y)、ヨーク15p(15y)を設けて省スペース化を図ることが出来る。(上記実施の第1及び第2の形態では、コロ17を支持枠12に設ける分、腕部12aが厚くなってしまい、該腕部12aと同一の方向に永久磁石等を設けられなかった)
また、腕部12aと同一方向に設けるのは永久磁石等ばかりでは無く、バネ等の他部材でも良いのは云う迄もない。
【0233】
図22は本発明の実施の第3の形態に係る支持枠12,ロックリング113の位置関係を示す正面図であり、これは図14(a),(b)の変更部分に相当する。
【0234】
上記実施の第1の形態(図14(a)参照)との違いは、図22に示す様に、ロックリング113側に突起113dを、支持枠12側にカム12gを、それぞれ設けている点である。
【0235】
前記ロックリング113は細いリングであり、図14(a)に示した様にロックリング113側にカム113dを設けると、その部分の肉厚は更に薄くなってしまい、変形の恐れがあった。支持枠12側は補正レンズが嵌合している為に、肉厚が多少薄くても使用中に変形を起こす事は無い。よって、図22の構成では部品剛性を高くすることが出来る。
【0236】
図23は本発明の実施の第3の形態に係る支持枠12,地板13,ローリング規制リング37の位置関係を示す断面図であり、これは図15(a),(b)の変更部分に相当する。
【0237】
ローリング規制リング37は支持枠12と固定枠69に挟まれ、金属の滑らかな軸68が固定されている。軸68は支持枠12と固定枠69に挟まれて支持されている事から、軸の倒れ(支持軸12に対する軸68の倒れ)は抑えられる。又、軸68は金属の滑らかなピンの為、孔37yとの間の摩擦は極めて少なくなっている。
【0238】
ここで、軸68と孔37yの間の摩擦を気にしている事について説明する。
【0239】
一般的にカメラを構えて撮影する時の重力方向を610方向とすると、支持枠12は重力に逆らってコイルと磁石により制御されている。このとき、ローリング規制リング37も重力610の方向に引っ張られている為に、該ローリング規制リング37の自重は軸68に加わって来る。よって、軸68と長穴37y間の垂直抗力は長穴37pと軸13jの抗力より大きくなる為、摩擦がこの方向のみ大きくなり、駆動精度が劣化する。
【0240】
この為、軸68を金属ピンとして長穴37yとの滑りを良くしている。又、軸68は支持枠12と固定枠69で挟まれている為にローリング方向の撓みが少なくなり、この方向の規制精度を上げる事も出来る。
【0241】
図24は本発明の実施の第3の形態に係る支持枠12,地板13,バネ18の位置関係を示す正面図であり、これは図16(a),(b)の変更部分に相当する。
【0242】
上記実施の第1の形態(図16(a)参照)との違いは、図24に示す様に、バネ18をらせん状に掛けている点である。その為、支持枠12は矢印611の方向に回転力を受けている。しかしながら、支持枠12のローリング方向はローリング規制リング112(不図示)で抑えられている為に、矢印611方向には回転しない。
【0243】
この様な構成にした場合、ローリング規制リング112と地板13、ローリング規制リング112と支持枠12の間の微少な嵌合ガタはバネ18の矢印611方向の回転力でプリチャージされる事で吸収され、ローリングガタの無い、振れ補正装置に出来る。
【0244】
尚、バネ18の本数は、図示の様に3本ばかりでなく、図16(b)の様に4本使用しても良いのは云う迄もない。
【0245】
図25は本発明の実施の第3の形態においてステップモータ19やコイル端子に接続された端子ピンをハード基板111に取付ける(電気的接続を行う)方法について説明する為の断面図であり、これは図17(a),(b)の変更部分に相当する。
【0246】
ハード基板111にはステップモータ19が予め取り付けられ、半田付け作業が終了しており、ステップモータ19は地板13とはネジ等による結合は行われてない。(地板13はステップモータ19の位置ガイドを行うのみ)
この様にハード基板111側にステップモータ19を予め取り付け、ユニット化しておくと、ステップモータ19を地板13に取付ける作業と、ハード基板111とステップモータ19の端子19aを半田付けする作業をメインの組立工程から省くことが出来る。その為、組立工程が更に簡素化され、信頼性も向上する。
【0247】
尚、コイル16p(16y)のコイル端子に接続された端子ピン38は実施の第2の形態(図17(b)参照)と同様、先端がテーパー状に形成されており、よって、ハード基板111をネジ39により地板13の軸13kにねじ込む事で、電気的接続が可能となっている。
【0248】
図26本発明の実施の第3の形態におけるホール素子110p(110y),ヨーク310,永久磁石14p(14y),コイル16p(16y)の位置関係を示す断面図である。
【0249】
この実施の第3の形態では、ホール素子110p(110y)を、図26に示す様に、ヨーク15p(15y)の端部に設けるようにしている。
【0250】
上記実施の第1の形態(図18(a)参照)の場合、2極の隣接部では磁界の変化が激しく、感度を高く出来る反面、磁界の変化を長いストロークにわたってリニアにすることが出来ず、検出ストロークの中でリニアな出力をする範囲は限られてしまう。
【0251】
これに対し、図26の様な構成にした場合、隣接部に極性変化が無い為に磁界の変化が緩やかになる。その為、磁界の変化のリニアな範囲が広くなり、リニアな出力を得られる範囲を広く出来る。
【0252】
以上の実施の各形態によれば、以下の様な効果を有する。
(1)永久磁石を支持枠(可動側)に設けた事で、可動側への配線が不要になり、組立信頼性が向上した。
(2)永久磁石を開磁路使用にする事で、高速応答性を確保した。
(3)永久磁石にヨークを設けた事で、薄い永久磁石で強力な磁界を実現し、該永久磁石のコストダウンを行えた。
(4)永久磁石はヨークに吸着され、ヨークが支持枠に取り付けられる事で、面倒な永久磁石の接着を省けた。
(5)コイルの巻線中心を駆動方向に揃え、永久磁石を吸引,反発する事で駆動を行うようにしているので、コイルの空心部を他の部材(例えば支持コロ)に有効利用出来、コンパクトに出来た。
(6)支持枠の永久磁石を地板側の電磁石との吸引,反発する事で駆動するようにしているので、非使用時には互いの吸引力で支持枠をロック出来、係止手段を省くこと、更にはロックガタを無くす事が出来た。
(7)コイルはユニット化された枠と端子ピン一体のインサート成形となった事で、地板への取り付けが容易になった。
(8)コイルはボビンに巻付ける構成にする事で、コストダウン及び寸法管理を厳しくすることが出来た。
(9)コイルをプリントコイル,ラミネートコイルとする事で、永久磁石とのギャップを縮める事が出来(コイルの反り、うねりが無い為)、駆動力を大きく出来た。
【0253】
さらに、以下の様な効果を有する。
(10)コロと案内溝で地板、支持枠間の支持を行う為、組立が容易で且つ取付精度を高く出来た。
(11)コロを偏心コロにすることで、特別な傾き調整手段を設けなくても補正レンズの傾き調整が可能となり、該装置全体がコンパクトに出来る。
(12)室内溝に切り欠き部を設けた事で、支持枠の地板への取付が更に容易になり、コロも支持枠と一体に出来る為、寸法精度を厳しく出来た。
(13)支持枠側に室内溝を設ける事で、支持枠を軽量化(コロを取り付ける必要のない分)出来、更に案内溝周辺を他部材(例えば永久磁石)に有効利用出来、コンパクトに出来た。
(14)ロックリングと支持枠の嵌合部を撮影時重力方向に沿う4点にした事で嵌合ガタを小さく出来た。
(15)ロックリングと支持枠の嵌合部を撮影時重力方向及びその45deg方向に沿って設けた事で、総ての方向の嵌合ガタを小さくする事が出来た。
(16)ロックリング側に嵌合突起を設けた事で、部品剛性を高く出来た。
(17)位置検出センサの感度軸とコイルの推力中心軸を一致させた事で、ローリングによる位置検出誤差を少なく出来た。
(18)ローリング規制リングを地板の背面に配置した事で地板の支持枠側に他部材(ステップモータ)を設置出来、装置全体がコンパクトになった。
(19)ローリング規制リングは薄肉円板状とし、支持枠及び地板からのピンが嵌合する方式にする事で、コンパクト、かつ、剛性を高く出来た。
(20)ローリング規制リングに嵌合する支持枠からのピンは金属ピンとし、かつ、各ピン先端部を互いに結合する事で、ピンの倒れ、撓み剛性を高く出来、ローリング方向の規制力を強く出来た。又、金属ピンとする事で、長穴との摩擦力を小さく出来た。
【0254】
更に、以下の様な効果を有する。
(21)引っ張りバネを放射方向、かつ、中心から離れたフックに掛け、支持枠を引っ張る事で、ローリングガタを弾性的に吸収出来た。
(22)引っ張りバネを十字に使用する事で、バネ力の変化をリニアにする事が出来た。
(23)引っ張りバネのバネ力をローリング方向にも作用する配置とし、ローリング規制リングの規制力をプリチャージする事で、ローリングガタを無くす事が出来た。
(24)コイル,ステップモータを同一面に揃え、各々の端子ピンを同一方向に向いて設けた為、ハード基板組込み時の半田付作業が容易になった。
(25)コイル,ステップモータの端子ピンの先端をとがらし、ハード基板にめり込ませる事で、半田付け作業を省けた。
(26)ステップモータは予めハード基板に取付けて半田付けしておくことで、その為の面倒な作業をメインの組立工程から省け、生産能力が向上した。
(27)位置検出センサとしてホール素子を用いる事で、IREDの取付け、配線の様な複雑な工程を省くことが出来た。
(28)ホール素子をヨークを介して永久磁石と対向させる事で、互いのギャップが狭くても検出ストロークを大きく出来た。
(29)ヨークを異形状にする事で、磁界の分布を制御出来、ホール素子の検出リニアリティ範囲を広く出来た。
(30)ホール素子を永久磁石の端部磁界を検出する位置に設置する事で、リニアリティ範囲を広く出来た。
(32)ヨークとして整磁合金を用いることで、ホール素子の感度の温度変化を緩やかに出来た。
(33)ホール素子とコイルに対して永久磁石を挟んだ反対面に設けた事で、コイル通電による磁界変動の影響を無くし、位置検出精度を向上出来た。
【0255】
(変形例)
本発明は、一眼レフカメラやビデオカメラ等の撮影装置に好適なものであるが、これに限定されるものではなく、防振システムを具備することにより有効な機能を発揮する光学機器への適用も可能である。尚、上記の様に撮影装置に適用した場合には、上記実施の各形態における補正レンズの代わりに、CCD等の撮像素子を具備した構成のものであっても、同様に振れ補正が可能となることは言うまでもない。
【0256】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、振れ補正装置の信頼性や組立の作業性を向上させることが可能になる
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の第1の形態に係る振れ補正装置の主要構成部品を示す分解斜視図である。
【図2】図1の振れ補正装置においてハード基板を外して示す正面図である。
【図3】図2の矢印A方向より側面及び要部の内部構成を示す図である。
【図4】図2のB−B’断面図である。
【図5】本発明の実施の第1の形態におけるコイルユニットの構成を示す図である。
【図6】本発明の実施の第1の形態における振れ補正用の駆動手段の構成を従来構成との比較により説明する為の断面図である。
【図7】本発明の実施の第1の形態におけるハード基板を示す正面図である。
【図8】本発明の実施の第1の形態における支持枠及び地板を図2の裏面より示す図である。
【図9】本発明の実施の第1の形態におけるロックリング及びローリング規制リングを示す図である。
【図10】本発明の実施の第1の形態における補正手段を係止する為の手段の構成を従来構成との比較により説明する為の正面図である。
【図11】本発明の実施の第2の形態における振れ補正用駆動手段の構成を実施の第1の形態における構成との比較により説明する為の断面図である。
【図12】本発明の実施の第2の形態におけるコイルユニットの構成を実施の第1の形態との比較により説明する為の図である。
【図13】本発明の実施の第2の形態における支持枠と地板の位置関係を実施の第1の形態との比較により説明する為の図である。
【図14】本発明の実施の第2の形態における補正手段を係止する為の手段の構成を実施の第1の形態との比較により説明する為の正面図である。
【図15】本発明の実施の第2の形態における支持枠と地板とローリング規制リングの位置関係を実施の第1の形態との比較により説明する為の図である。
【図16】本発明の実施の第2の形態における支持枠と地板とバネの位置関係を実施の第1の形態との比較により説明する為の正面図である。
【図17】本発明の実施の第2の形態においてステップモータ等のハード基板への取付け方法を実施の第1の形態との比較により説明する為の断面図である。
【図18】本発明の実施の第2の形態における補正手段の位置検出を行う手段の構成を実施の第1の形態との比較により説明する為の断面図である。
【図19】本発明の実施の第3の形態における振れ補正用駆動手段の構成を示す断面図である。
【図20】本発明の実施の第3の形態におけるコイルユニットの構成を示す図である。
【図21】本発明の実施の第3の形態における支持枠と地板との位置関係を示す断面図である。
【図22】本発明の実施の第3の形態における支持枠とロックリングとの位置関係を示す正面図である。
【図23】本発明の実施の第3の形態における支持枠と地板とローリング規制リングとの位置関係を示す断面図である。
【図24】本発明の実施の第3の形態における支持枠と地板とバネとの位置関係を示す正面図である。
【図25】本発明の実施の第3の形態においてステップモータ等のハード基板への取付け方法を説明する為の断面図である。
【図26】本発明の実施の第3の形態における補正手段の位置検出を行う手段の構成を実施の第1の形態との比較により説明する為の断面図である。
【図27】従来の防振システムの概略構成を示す斜視図である。
【図28】図27の振れ補正装置の構造を示す分解斜視図である。
【図29】図28の挟持手段が挿入される支持枠の孔の形状を説明する為の図である。
【図30】図28の地板に支持枠を組み込んだ時の様子を示す断面図である。
【図31】図28に示す地板を示す斜視図である。
【図32】図28に示す支持枠を示す斜視図である。
【図33】図28に示すロックリングを示す斜視図である。
【図34】図28の支持枠等を示す正面図である。
【図35】図28の位置検出素子の出力を増幅するICの構成を示す回路図である。
【図36】図28のロックリングが駆動される時の様子を示す図である。
【図37】図36のロックリング駆動時における信号波形を示す図である。
【図38】防振システムが搭載されたカメラの防振系の回路構成の一部を示すブロック図である。
【図39】防振システムが搭載されたカメラの防振系の回路構成の残りの部分を示すブロック図である。
【図40】図27及び図28の回路構成におけるカメラの概略動作を示すフローチャートである。
【符号の説明】
11 補正レンズ
12 支持枠
13 地板
13a 案内溝
14p,14y 永久磁石
15p,15y ヨーク
16b 端子ピン
16p,16y コイル
18 バネ
111 ハード基板
112 ローリング規制リング
113 ロックリング

Claims (2)

  1. レンズあるいは撮像素子を支持する支持枠、及び、該支持枠に固定され、前記レンズあるいは撮像素子の光軸に略平行な磁界を発生する対の永久磁石を有する補正手段と、該補正手段を光軸と略垂直な平面内で二次元方向に移動可能に支持する支持手段と、該支持手段に具備され、前記補正手段を前記平面内で異なる二方向に駆動するものであって、前記永久磁石の着磁面に対向して配置され、前記光軸と平行な軸周りに巻かれた対のコイルと、前記永久磁石の着磁面である第一の面とは反対の第二の面に対向して、前記補正手段の位置を検出する磁気検出センサとを備えた振れ補正装置。
  2. 前記磁気検出センサはホール素子であることを特徴とする請求項1に記載の振れ補正装置。
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