JPH0961881A - レンズ鏡筒及びそれを用いた光学機器 - Google Patents

レンズ鏡筒及びそれを用いた光学機器

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JPH0961881A
JPH0961881A JP23472295A JP23472295A JPH0961881A JP H0961881 A JPH0961881 A JP H0961881A JP 23472295 A JP23472295 A JP 23472295A JP 23472295 A JP23472295 A JP 23472295A JP H0961881 A JPH0961881 A JP H0961881A
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locking
optical
driving
lens barrel
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JP23472295A
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Koichi Washisu
晃一 鷲巣
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Canon Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 防振用の光学要素を保持した補正手段を光軸
と直交する面内で駆動させるときの駆動の係止と非係止
を係止手段で適切に行ったレンズ鏡筒及びそれを用いた
光学機器を得ること。 【解決手段】 光学要素を保持して光軸と直交方向に駆
動する光学保持手段を鏡筒内に固定した支持手段に駆動
可能に装着し、該光学保持手段の駆動の係止と非係止を
係止部の駆動により選択して行うと共に、該係止のとき
該光学保持手段が駆動方向で所定の遊び量を有する係止
手段を該支持手段に結合させていること。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はレンズ鏡筒及びそれ
を用いた光学機器に関し、特に手振れ等の比較的低い周
波数(1Hz〜12Hz程度)の振動を受けたときに像
面上に生じる画像振れを光学系中の一部のレンズ(光学
要素)を保持する光学保持手段(補正手段)を光軸と直
交する方向に駆動させて補正するようにした35mmフ
ィルムカメラやビデオカメラ等の光学機器(カメラ)に
好適なものである。
【0002】
【従来の技術】現在のカメラは露出決定やピント合わせ
等の撮影にとって重要な作業は全て自動化されている
為、カメラ操作に未熟な人でも撮影失敗を起こす可能性
は非常に少なくなっている。
【0003】又最近ではカメラに加わる手振れを防ぐシ
ステム(防振システム)も研究されており、撮影者の撮
影ミスを誘発する要因はほとんどなくなってきている。
ここで、手振れを防ぐシステムについて簡単に説明す
る。
【0004】撮影時のカメラの手振れは、周波数として
通常1Hz乃至12Hzの振動である。シャッターのレ
リーズ時点においてこのような手振れを起こしていても
像振れのない写真を撮影可能とする為の基本的な考えと
しては、上記手振れによるカメラの振動を検出し、その
検出値に応じて補正レンズを変位させることである。従
ってカメラの振れが生じても像振れを生じない写真を撮
影する為には、第1にカメラの振動を正確に検出し、第
2に手振れによる光軸変化を補正することである。この
振動(カメラ振れ)の検出は、原理的にいえば角加速
度,角速度,角変位等を検出する振動検出手段と、該振
動検出手段からの出力信号を電気的或は機械的に積分し
て角変位を出力するカメラ振れ検出手段とをカメラに搭
載することによって行っている。そしてこの検出情報に
基づきレンズやプリズム等の光学要素を保持した光学保
持手段(補正手段)を光軸と直交する方向に偏位させて
像振れを防止している。
【0005】図15はカメラ等に用いられている従来の
振動検出手段を用いた防振システムの要部概略図であ
る。同図は矢印81方向(カメラ縦振れ81p,カメラ
横振れ81y)における像振れを抑制するシステムを示
している。
【0006】図中、82はレンズ鏡筒、83p,83y
は各々振動検出手段であり、カメラ縦振れ振動(振動方
向84p)、カメラ横振れ振動(振動方向84y)を検
出している。85は振動による像振れを補正する為の補
正手段であり、補正用光学素子(プリズムやレンズ等)
を保持している。86p,86yは各々コイルであり、
補正手段85に推力を与えている。87p,87yは各
々位置検出素子であり、補正手段85の位置を検出して
いる。補正手段85は位置制御ループを利用して振動検
出手段83p,83yからの出力信号を目標値として駆
動し、これにより振動における像振れを補正している。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】防振用の光学素子(プ
リズムやレンズ素子)を保持した光学保持手段(補正手
段)を振動検出手段からの信号に基づいて所定面内にお
いて、高速にしかも高精度に駆動させて振動に伴う画像
振れを補正する光学機器として、例えば民生品の光学機
器には確実な動作が要望されている。一般に防振システ
ムを有した光学機器においては該光学機器を使用してい
ないときは外乱振動によって光学保持手段が駆動しない
ように係止手段により係止している。
【0008】このときの係止手段が適正に動作しないと
光学機器の持ち運び等の振動で光学保持手段が回動して
しまい、機器が破損するという問題点が生じてくる。又
係止手段を備えることにより光学機器の他の機能に負荷
或は操作性低下が生じてしまったり、又例えば係止手段
の駆動が大電流を必要とする為、電池寿命を短くしてし
まったり、或いは係止手段の駆動時間が長く、シャッタ
タイムラグを逃してしまうこと等が生じてくるという問
題点があった。
【0009】本発明は、光学要素を保持して光軸と直交
方向に駆動する光学保持手段を鏡筒内に固定した支持手
段に駆動可能に装着し、該光学保持手段の駆動の係止と
非係止を係止部の駆動により選択して行う係止手段を適
切に設定することにより、係止及び係止解除を高い信頼
性をもって行うことができるレンズ鏡筒及びそれを用い
た光学機器を得ることを目的とする。
【0010】又本発明は、光学保持手段の係止及び非係
止を行う係止手段を筐体内に他の要素に悪影響を与えず
に設けることができ、更に係止手段により電池寿命を短
くする程度を抑えること及びシャッタチャンスを逃さな
いようにしたレンズ鏡筒及びそれを用いた光学機器の提
供を目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明のレンズ鏡筒は、 (1−1)光学要素を保持して光軸と直交方向に駆動す
る光学保持手段を鏡筒内に固定した支持手段に駆動可能
に装着し、該光学保持手段の駆動の係止と非係止を係止
部の駆動により選択して行うと共に、該係止のとき該光
学保持手段が駆動方向で所定の遊び量を有する係止手段
を該支持手段に結合させていることを特徴としている。
【0012】特に、 (1−1−1)前記遊び量の中心に前記光学保持手段が
位置する時には該光学保持手段を支持する光学要素の光
軸と該光学保持手段を有するレンズ鏡筒の該光学要素以
外の光学要素の中心が略一致していることを特徴として
いる。 (1−2)光学要素を保持して光軸と直交方向に駆動す
る光学保持手段を鏡筒内に固定した支持手段に駆動可能
に装着し、該光学保持手段の駆動の係止と非係止を係止
部の駆動により選択して行う係止手段を該支持手段に結
合させており、該係止手段は該係止部の係止を行うカム
部を有し、該光学保持手段は該カム部と当接して回動す
る回動部を有していることを特徴としている。 (1−3)光学要素を保持して光軸と直交方向に駆動す
る光学保持手段を鏡筒内に固定した支持手段に駆動可能
に装着し、該光学保持手段の駆動の係止と非係止を係止
部の駆動により選択して行う係止手段を該支持手段に結
合させており、該係止手段は該係止部の係止を行うカム
部を有し、該光学保持手段は該カム部と当接するフォロ
ア部を有しており、該カム部と該フォロア部の少なくと
も一方が弾性部材より成っていることを特徴としてい
る。 (1−3−1)前記弾性部材はチャージ部材によりプリ
チャージされていることを特徴としている。 (1−4)光学要素を保持して光軸と直交方向に駆動す
る光学保持手段を鏡筒内に固定した支持手段に駆動可能
に装着し、該光学保持手段の駆動の係止と非係止を係止
部の駆動により選択して行う係止手段を該支持手段に結
合させており該係止手段による係止時に該係止が適正に
行われていないと判断したときは該光学保持手段を再制
御するようにしたことを特徴としている。
【0013】特に、 (1−4−1)前記係止手段による係止時に該係止が適
正に行われていないと判断したときは該係止手段を再係
止動作するようにしたことを特徴としている。 (1−4−2)前記係止手段による係止時に該係止が適
正に行われているかの検出は前記光学保持手段の位置情
報を検出する位置検出手段からの出力信号の該係止手段
の動作時の変動に基づいて行い、該出力信号に応じて該
光学保持手段を再制御していることを特徴としている。
【0014】本発明の光学機器は、 (2−1)光学要素を保持して光軸と直交方向に駆動す
る光学保持手段を鏡筒内に固定した支持手段に駆動可能
に装着し、該光学保持手段の駆動の係止と非係止を係止
部の駆動により選択して行う係止手段を該支持手段に結
合させたレンズ鏡筒を用いて所定面上に画像を形成する
際、該係止手段により係止を解除してから該光学保持手
段を駆動させて防振を行う第1モードと該係止手段によ
り係止を解除しないで該光学保持手段を駆動させて防振
を行う第2モードとを有していることを特徴としてい
る。
【0015】特に、 (2−1−1)前記第1モードは防振動作中に被写体を
狙い、構図決定中にも防振を行っており、前記第2モー
ドは所定面上を露光している間、防振をしていることを
特徴としている。 (2−1−2)前記第2モードは所定面上をシャッター
手段で所定時間露光している間であって、かつ該シャッ
ター手段のシャッター速度が所定値より速いときである
ことを特徴としている。 (2−1−3)前記レンズ鏡筒は変倍レンズ系を保持し
ており、前記第1モードは該変倍レンズ系の焦点距離が
長いときであり、前記第2モードは該変倍レンズ系の焦
点距離が短いときであることを特徴としている。 (2−2)前述の構成(1−1)〜(1−4)の何れか
1項記載のレンズ鏡筒を用いて所定面上に画像を形成し
ていることを特徴としている。
【0016】
【発明の実施の形態】図1は本発明の防振システムを用
いた光学機器のレンズ鏡筒の実施例1の要部斜視図であ
る。同図において地板71の背面突出耳71a(同図で
は3ヶ所設けているが、図では2ヶ所示している。)は
鏡筒(不図示)に嵌合し、公知の鏡筒コロ等が孔71b
にネジ止めされ、鏡筒に固定されている。
【0017】磁性体より成り、光沢メッキが施された第
2ヨーク(固定部)72は円周上に設けた孔72aを貫
通するネジで地板71の孔71cにネジ止めされてい
る。又第2ヨーク72にはネオジウムマグネット等の永
久磁石73(シフトマグネット)が磁気的に吸着されて
いる。尚、矢印73aは各永久磁石73の磁化方向であ
る。74は防振用の光学要素としてのレンズである。レ
ンズ74をCリング等で固定した支持枠75にはコイル
76p,76y(シフトコイル)がパッチン接着され、
又IRED等の投光素子77p,77yも支持枠75の背面
に接着されている。投光素子77p,77yからの光束
はスリット75ap,75ayを通して後述するPSD
等の位置検出素子78p,78yに入射する。
【0018】支持枠75の孔75b(3ヶ所)には図2
に示すようにPOM等の先端球状の支持球79a,79
b及びチャージバネ710が装入され、支持球79aが
支持枠75に熱カシメされ固定されている(支持球79
bはチャージバネ710のバネ力に逆らって孔75bの
延出方向に摺動可能となっている。)。
【0019】図2はレンズ鏡筒の組立後の横断面図を示
しており、支持枠75の孔75bに矢印79c方向に支
持球79b,チャージしたチャージバネ710,支持球
79a,の順に装入して、次いで(支持球79a,79
bは同形状部品)最後に孔75bの周端部75cを熱カ
シメして支持球79aの抜け止めを行っている。
【0020】図3は図2の孔75bと直交する要部断面
図、図4は図3の矢印79c方向から見たときの要部平
面図である。図4における各点A〜Dは図3(C)の各
点A〜Dに対応している。ここで支持球79aの羽根部
79aaの後端部は深さA面の範囲で受けられ規制され
ている。この為周端部75cを熱カシメすることにより
支持球79aを支持枠75に固定している。
【0021】支持球79bの羽根部79baの先端部は
深さB面の範囲で受けられている。この為に支持球79
bがチャージバネのチャージバネ力で孔75bより矢印
79cの方向に抜けてしまうことがないようにしてい
る。レンズ鏡筒の組立が終了すると支持球79bは第2
ヨーク72に受けられる。この為支持枠75より抜け出
ることは無くなるが、組立性を考慮して抜け止め範囲に
B面を設けている。
【0022】図2〜図4において支持枠75の孔75b
の形状は支持枠75を成形で作る場合においても複雑な
内径スライド型を必要とせず、矢印79cと反対側に型
を抜く単純な2分割型で成形可能としてその分、寸法精
度を厳しく設定できるようにしている。
【0023】又支持球79a,79bとも同部品である
為、組立ミスがなく部品管理上も有利となっている。図
1において支持枠75の軸受部75dには例えばフッ素
系のグリスを塗布し、L字形の軸711(非磁性のステ
ンレス材)を装入し、L字軸711の他端を地板71に
形成された軸受部71d(同様にグリス塗布)に装入
し、3ヶ所の支持球79bと共に第2ヨーク72に乗せ
て支持枠75を地板71内に収めている。
【0024】次に第1ヨーク712の位置決め孔712
a(3ヶ所)を地板71のピン71f(図5の3ヶ所)
に嵌合させ、受け面71e(5ヶ所)にて第1ヨーク7
12を受けて地板71に対し、磁気的に結合する(永久
磁石73の磁力方向73a)。これにより第1ヨーク7
12の背面が支持球79aと当接し、図2に示すように
支持枠75を第1ヨーク712と第2ヨーク72にて挟
持して、光軸方向の位置決めをしている。
【0025】支持球79a,79bと第1ヨーク712
と第2ヨーク72の互いの当接面にもフッ素系グリスが
塗布してあり、支持枠75は地板71に対して光軸と直
交する平面内にて自由に摺動可能となっている。L字軸
711は支持枠75が地板71に対し矢印713p,7
13y方向にのみ摺動可能となるように支持しており、
これにより支持枠75の地板71に対する光軸回りの相
対的回転(ローリング)を規制している。
【0026】尚、L字軸711と軸受部71d,75d
の嵌合ガタは光軸方向には大きく設定してあり、支持球
79a,79bと第1ヨーク712,第2ヨーク72の
挟持による光軸方向規制と重複嵌合してしまうことを防
いでいる。第1ヨーク712の表面には絶縁用シート7
14が被せられ、その上に複数のIC(位置検出素子7
8p,78y、出力増幅用IC、コイル(75p,76
y)、駆動用IC等)を有するハード基板715が位置
決め孔715a(2ヶ所)を地板71のピン71h(図
5の2ヶ所)に嵌合され、孔715b,第1ヨーク71
2の孔712bと共に地板71の孔71gにネジ結合さ
れている。
【0027】ここでハード基板715には位置検出素子
78p,78yが工具にて位置決めされてハンダ付けし
て固定している。又信号伝達用のフレキシブル基板71
6も面716aがハード基板715の背面に破線で囲む
範囲715cに熱圧着している。フレキシブル基板71
6からは光軸と直交する平面方向に一対の腕716b
p,716byが延出しており、図6に示すように各々
支持枠75の引っ掛け部75ep,75eyに引っ掛け
られIRED77p,77yの端子及びコイル76p,76
yの端子がハンダ付けされている。
【0028】これによりIRED77p,77yとコイル7
6p,76yの駆動をハード基板715よりフレキシブ
ル基板716を介在して行っている。フレキシブル基板
716の腕部716bp,716byには各々屈曲部7
16cp,716cyが設けられており、この屈曲部7
16cp,716cyの弾性により支持枠75が光軸と
直交する平面内に動き回ることに対する腕部716b
p,716byの負荷を低減している。
【0029】第1ヨーク712はエンボスによる突出面
712cを有し、突出面712cは絶縁シート714の
孔714aを通りハード基板715と直接接触してい
る。この接触面のハード基板715側にはアース(GN
D;グランド)パターンが形成されており、ハード基板
715を地板71にネジ結合することで第1ヨーク71
2はアースされ、アンテナになってハード基板715に
ノイズを与えることが無くなるようにしている。
【0030】マスク717は地板71のピン71hに位
置決めされてハード基板715上に両面テープにて固定
されている。地板71には永久磁石用の貫通孔71iが
開けられており、ここから第2ヨーク72の背面が露出
している。この貫通孔71iにはヨーク727に設けた
永久磁石718(ロックマグネット)が組み込まれ、第
2ヨーク72と磁気結合している(図2)。
【0031】図7は組立終了後のレンズ鏡筒を図1の背
面方向から見たときの概略図である。ロックリング(係
止部)719の外径切り欠き部719c(図8の3ヶ
所)を地板71の内径突起71j(3ヶ所)に位相を合
わせてロックリング719を地板71に押し込み、その
後ロックリング719をアンロック方向(図示反時計回
り方向)に回して地板71に対しバヨネット結合してい
る。これによりロックリング719が地板71に対し光
軸方向に拘束し、光軸回りには回転可能となるようにし
ている。
【0032】そしてロックリング719が回転して再び
該ロックリング719の切り欠き部719cが突起71
jと同位相になり、バヨネット結合が外れてしまうこと
を防ぐ為に弾性部材としてロックゴム(制限部材)72
6を地板71に設けている。これによりロックリング7
19がロックゴム726により規制される駆動範囲(切
り欠き部719dの角度θ0 )しか回転できないように
回転規制している。
【0033】即ち、ロックゴム726を設けていないと
きはロックリング719は地板71に対して広い駆動範
囲を持つようになる。これによってもバヨネット結合、
バヨネット結合の解除が可能であるが、ロックゴム72
6を設け、駆動範囲を角度θ0 に規制することにより外
径切り欠き部719cが内径突起71jと同位相まで回
転できなくなり、これによりバヨネット抜け止めをして
いる。
【0034】ここでロックゴム726は地板71の孔
(不図示)に圧入して植設している。ロックゴム26の
倒れ方向に関しては地板71の背面突出耳71aとネジ
穴(セルフタップ穴)71L周辺の地板71に対する凸
形状部により、外周の略半周を囲むことにより規制して
いる。又ヨーク727を地板71にネジ結合して図11
(図7の周方向に沿った断面概略図)のようにロックゴ
ム726をヨーク727と第2ヨーク72との間に挟ん
でゴムの弾性を若干チャージして抜け止めしている。こ
れによりネジや接着剤の追加を行うこと無しでロックゴ
ム726を地板71に固定している。
【0035】次に図9,図10を用いてロックゴム72
6とロックリング719との当接位置関係及びロックリ
ング719の駆動範囲について説明する。図9,図10
は図7の平面部から要部のみ抜出した概略図であり、説
明を解りやすくする為に実際の組立状態とは若干、形
状,レイアウトを変化させている。
【0036】図9はロック状態を示す平面図である。図
中、ロックリング719はロックバネ728で時計回り
に付勢されているが、ロックゴム726がロックリング
719の辺719iと当接して回り止めしている。そし
てこのロックリング719の回り止めは地板71とは別
体のゴムの為、弾性的に行われ、ロック時の衝撃を吸収
し、大きな音を発生しないようにしている。又ロックゴ
ム726の当接辺719iはコイル720の近傍に設け
ている。コイル720近傍はロックリング719の中で
も質量が集中している部分であり、ロックリング719
の回転時に最も大きな慣性力を有する。
【0037】フック719eの部分で回り止めをすると
コイル720と離れている為にロックリング719が変
形し、この変形によりロック時の衝撃時の音質が悪く、
不快となり、且つロックリング719が地板71より抜
けやすくなる(パッチン結合の為)。この為本発明にお
いてはコイル720近傍でロックリング719を弾性的
に回り止めして緩衝作用があること、質量集中点で受け
ることによりロックリング719のロック時の変形がな
く、且つロック時の音が小さく、且つ音質も良くなるよ
うにしている。
【0038】又バヨネット結合はパッチン結合より強固
であり、且つロックリング719の変形がない為ロック
リング719が地板71から外れることがない。ロック
リング719はロック方向とアンロック方向に駆動され
るが、この駆動が規制され、止められる時の音も両方向
で発生する。
【0039】しかしアンロック方向の駆動終了直前で
は、まずはじめにアーマチュア724が吸着ヨーク72
9に弱い力で当接(アーマチュアバネ723の弾性力に
よる)し、そのとき小さな金属音がするが、その後アー
マチュアバネ723の弾性により駆動終了時の音は発生
しない。又上記金属音も撮影者のレリーズ操作(防振シ
ステムオン時)に同期して発生する為、撮影者にとって
不快感は少ない。以上のようにしてロック時の発生音を
小さくしている。
【0040】本実施例では上述したようにロックゴム7
26を設けてコイル720近傍でロックリング719と
当接するようにしている。このように本実施例では(A
1)ロック方向に付勢バネを有するロックリング719
を(A2)地板71に対してロック方向(時計回り方
向)に回して装入し、(A3)次いでアンロック方向に
回してバヨネット結合し、ロックゴムで抜け止めする。
【0041】以上3つの構成を捕らえることにより、
(B1)簡易なバヨネット抜け止め構造でロックリング
を地板に対して安定的に結合でき、(B2)ロック時の
発生音を小さく抑えることができる(B3)更にロック
ゴムの配置をコイル近傍にすることでロックリングの変
形を防ぎ、ロック時発生音質を悪化させることがない。
等の効果を得ている。
【0042】又本発明に係るロックゴム726はロック
リング719のアンロック時のストッパーにもなってい
ることを特徴としている。
【0043】図10はロックリング719がアンロック
方向に回転してアーマチュア724が吸着ヨーク729
に当接した瞬間の概略図である。この時ロックゴム72
6の外周とロックリングの辺719jのクリアランスを
θ2 、ロックリング耳部719aとアーマチュア724
のクリアランスをφ(アーマチュア724を吸着ヨーク
729にイコライズする駆動余裕量)としたときθ2
φとなっている。
【0044】即ち辺719jがないと図9の状態から図
10の状態(駆動余裕量を使い切った状態)迄のロック
リング719の駆動角をθ1 とすると θ1 −φ<θ0 <θ1 の関係になっている。
【0045】これにより図10の状態で更にロックリン
グ719がアンロック方向に駆動を続けてもロックゴム
726が辺719jと弾性的に当接する方がロックリン
グ耳部719aがアーマチュア724を押し付けるより
も早い為にアーマチュア724は吸着ヨーク729に確
実に吸着される。
【0046】以上のように両方向を回転を規制するスト
ッパとし、且つストッパを1つの弾性手段で形成するこ
と及びストッパは部材の部品間に挟まれるだけで固定さ
れていること、及びストッパはバヨネット抜け止めを兼
用させることで組立作業性が良く、作動時に不快な発生
音がなく、安定した機構且つ確実に作動する係止手段
(係止装置)を得ている。
【0047】尚本実施例において光学保持手段の駆動の
係止と非係止を行う係止部(ロックリング719)の駆
動方法として回動操作の代わりに光軸方向の移動により
行っても良い。
【0048】以上のレンズ鏡筒における機構部は大別す
ると、レンズ74、支持枠75、コイル76p,76
y、IRED77p,77y、支持球79a,79b、チャ
ージバネ710、支持軸711は光軸を偏心させる光学
保持手段(補正手段)の一要素を構成し、地板71、第
2ヨーク72、永久磁石73、第1ヨーク712は補正
手段を支持する支持手段の一要素を構成し、永久磁石7
18、ロックリング719、コイルバネ720、アーマ
チュア軸721、アーマチュアゴム722、アーマチュ
アバネ723、アーマチュア724、ヨーク727、ロ
ックバネ728、吸着ヨーク729、吸着コイル730
は補正手段を係止する係止手段の一要素を構成してい
る。アーマチュア724、ヨーク729、コイル730
は保持部の一要素を構成している。アーマチュア軸72
1、アーマチュアゴム722、アーマチュアバネ723
はイコライズ手段の一要素を構成している。
【0049】次に図1に戻り、ハード基板715上のI
C731p,731yは各々位置検出素子78p,78
yの出力増幅用のICである。図12はその内部構成の
説明図である(IC731p,731yは同構成の為、
ここではIC731pのみ示す。)。
【0050】同図において、電流−電圧変換アンプ73
1ap,731bpは投光素子77pにより位置検出素
子78p(抵抗R1 ,R2 より成る)に生じる光電流7
i1p ,78i2p を電圧に変換している。差動アンプ7
31cpは各電流−電圧変換アンプ731ap,731
bpの差出力を求め増幅している。
【0051】投光素子77p,77yからの射出光は前
述したとおりスリット75ap,75ayを経由して位
置検出素子78p,78y上に入射する。支持枠75が
光軸と垂直な平面内で移動すると位置検出素子78p,
78yへの入射位置が変化する。位置検出素子78pは
矢印78ap方向に感度を持っており、又スリット75
apは矢印78apとは直交する方向(78ay方向)
に光束が拡がり、矢印78ap方向には光束が絞られる
形状をしている。
【0052】この為支持枠75が矢印713p方向に動
いたときのみ位置検出素子78pの光電流78i1p ,7
i2p のバランスは変化し、差動アンプ731cpは支
持枠75の矢印713p方向に応じた出力をする。位置
検出素子78yは矢印78ay方向に検出感度を持ち、
スリット75ayは矢印78ayとは直交する方向(7
8ap方向)に延出する形状の為に支持枠75が矢印7
13y方向に動いたときのみ位置検出素子78yは出力
を変化させる。
【0053】加算アンプ731dpは電流−電圧変換ア
ンプ731ap,731bpの出力の和(位置検出素子
78pの受光量総和)を求め、この信号を受ける駆動ア
ンプ731apはこれに従って投光素子77pを駆動す
る。
【0054】上記の投光素子76pは温度等に極めて不
安定にその投光量が変化する為、それに伴い位置検出素
子78p,78yの光電流78i1p ,78i2p の絶対量
78i1p +78i2p が変化する。その為支持枠75の位
置を示す78i1p −78i2pである差動アンプ731c
pの出力も変化してしまう。
【0055】この為、上記のように受光量総和一定とな
るように前述の駆動回路によって投光素子77pを制御
して差動アンプ731cpの出力変化がなくなるように
している。
【0056】図1のコイル76p,76yは永久磁石7
3、第1のヨーク712、第2のヨーク72で形成され
る閉磁路内に位置し、コイル76pに電流を流すことで
支持枠75は矢印713p方向に駆動し、(公知のフレ
ミングの左手の法則)コイル76yに電流を流すことで
支持枠75は矢印713y方向に駆動している。
【0057】一般に位置検出素子78p,78yの出力
をIC731p,731yで増幅し、その出力でコイル
76p,76yを駆動すると支持枠75が駆動されて位
置検出素子78p,78yの出力が変化する構成とな
る。ここでコイル76p,76yの駆動方向(極性)を
位置検出素子78p,78yの出力が小さくなる方向に
設定すると(負帰還)コイル76p,76yの駆動力に
より位置検出素子78p,78yの出力が略零になる位
置で支持枠75は安定する。
【0058】このように位置検出素子78p,78yか
らの出力を負帰還して駆動を行う手法(ここでは位置制
御手法という。)で、例えば外部から目標値(例えば手
振れ角度信号)をIC731p,731yに混合させる
と、支持枠75は目標値に従って極めて忠実に駆動す
る。
【0059】実際には差動アンプ731cp,731c
yの出力はフレキシブル基板716を経由して不図示の
メイン基板に送られ、そこでアナログ−デジタル変換
(A/D変換)が行われ、マイコンに取り込まれる。マ
イコン内では適宜目標値(手振れ角度信号)と比較増幅
され、デジタルフィルタ手法による位相進み補償(位置
制御をより安定させる為)が行われた後、再びフレキシ
ブル基板716を通りIC732(コイル76p,76
y駆動用)に入力する。
【0060】IC732は入力される信号を基にコイル
76p,76yをPWM(パルス幅変調)駆動を行い、
支持枠75を駆動する。支持枠75は矢印713p,7
13y方向に摺動可能であり、上述した位置制御手法に
より位置を安定させている。尚カメラ等の民生用光学機
器においては電源消耗防止の観点からも常に支持枠75
を制御している訳ではない。支持枠75は非制御状態時
には光軸と直交する平面内にて自由に動き回ることがで
きるようになる為、そのときのストローク端での衝突の
音発生や損傷に対して以下のように対策している。
【0061】図6乃至図10に示すように支持枠75の
背面には3ヶ所の放射状に突出した突起75fを設けて
あり、図7或いは図9に示すように突起75fの先端が
メカロックリング719の内周面719gに嵌合してい
る。これにより支持枠75が地板71に対して総ての方
向に拘束されるようにしている。
【0062】図13はメカロックリング駆動のタイミン
グチャートであり、矢印719iでコイル720に通電
(720bに示すPWM駆動)すると同時に吸着マグネ
ット730にも通電(730a)する。その為吸着ヨー
ク729にアーマチュア724が当接し、イコライズさ
れた時点でアーマチュア724は吸着ヨークに吸着され
る。
【0063】次に720cに示す時点でコイル720へ
の通電を止めるとロックリング719はロックバネ72
8の力で時計回りに回転しようとするが、上述したよう
にアーマチュア724が吸着ヨーク729に吸着されて
いる為回転は規制される。このとき支持枠75の突起7
5fはカム719fと対向する位置にある(カム719
fが回転してくる)為、支持枠は突起75fとカム71
9fの間のクリアランス分だけ動けるようになる。
【0064】この為、重力Gの方向に支持枠75が落下
することになるが、図13の矢印719iの時点で支持
枠75も制御状態にする為、落下することはない。支持
枠75は非制御時はロックリング719の内周で拘束さ
れているが、実際には突起75fと内周壁719gの嵌
合ガタ分だけガタを有する。即ち、このガタ分だけ支持
枠75は重力方向下方に落ちており、支持枠75の中心
と地板71の中心がずれていることになる。その為矢印
719iの時点から、例えば1秒費やしてゆっくり地板
の中心(光軸の中心)に移動させる制御をしている。
【0065】これは急激に中心に移動させるとレンズ7
4を通して像の揺れを撮影者が感じて不快である為であ
り、この間に露光が行われても支持枠75の移動による
像劣化が生じないようにする為である(例えば1/8秒
で支持枠を5μm移動させる)。詳しくは矢印719i
時点での位置検出素子78p,78yの出力を記憶し、
その値を目標値として支持枠75の制御を始め、その後
1秒間費やして予め設定した光軸中心のときの目標値に
移動してゆく(75g)。ロックリング719が回転さ
れ(アンロック状態)た後、振動検出手段からの目標値
も基にして(前述した支持枠の中心位置移動動作に重な
って)支持枠75が駆動され防振が始まることになる。
【0066】ここで防振を終る為に矢印719jの時点
で防振オフにすると振動検出手段からの目標値が本装置
に入力されなくなり、支持枠75は中心位置に制御され
て止まる。このときに吸着コイル730への通電を止め
る(730b)。すると吸着ヨーク729のアーマチュ
ア724の吸着力が無くなり、ロックリング719はロ
ックバネ728により時計回りに回転され、図9の状態
に戻る。このときロックリング719はストッパピン7
26に当接して回転規制される。その後(例えば20ms
ec後)本装置への制御を断ち、図13のタイミングチャ
ートは終了する。
【0067】本実施例では支持枠75の突起75fとロ
ックリング719の内周壁719gの間にはロック(係
止)した状態でも嵌合ガタ(遊び)を持たせている。
【0068】次にこの嵌合ガタの作用について説明す
る。今、突起75fと内周壁719gの間の嵌合ガタが
ない場合について説明する。図9に示すように3ヶ所の
突起75fが内周壁719gに接している為、この3点
の摩擦負荷が大きくロックリング719は回転すること
はできない。実際には嵌合とっいても僅かな隙間を有し
ており、3点突起75fの総てが内周壁719gに接触
していることはなく、重力の影響を受ける方向の1ヶ所
のみが内周壁719gと接触している。そしてこの接触
摩擦もロックリングの回転負荷となる為にこの摩擦を小
さくする目的で、ロックリング回転と同時(図13の矢
印719i)に補正手段も制御状態にする。
【0069】この制御は前述したようにこの時点(71
9i)での位置検出素子78p,78yの出力を記憶
し、この値を目標値として制御する訳であるが、実際に
はこの目標値より僅かに光軸中心寄りの値(例えばΔ
V)を目標値としている。これにより補正手段(光学保
持手段)には現在の位置より重力に逆らって持ち上げよ
うとする力が加わる(重力がある為、実際には持ち上が
っていない)為に突起75fと内周壁719g間の摩擦
が少なくなり、ロックリングの回転負荷が減る。
【0070】ところが、カメラを使用する時には上向,
下向撮影のように補正手段の駆動方向には重力が殆ど加
わらない場合もあり、このときにΔVの目標値を上乗せ
すると3ヶ所の突起75fのいずれかが補正手段の制御
による変位(重力が加わっていない為、変位する)によ
り内周壁719gに押し付けられ、ロックリング719
の回転負荷を起こしてしまう。
【0071】同様にアンロック→ロックの過程(防振シ
ステムオフ,図13の719j)においても上記姿勢
(重力の方向)により補正手段の位置が変動し、正確に
中心位置に制御されている訳ではない為に、ロックリン
グがロック方向に回転するにつれて突起75fの1ヶ所
が内周壁719gと擦れ、この時点でロックリングが止
まってしまい、確実にロックできなくなる恐れも出てく
る。
【0072】以上のように、カメラの総ての姿勢におい
て確実にアンロックロックをさせることが難しかった。
この姿勢による補正手段の位置ズレ量は本防振システム
においては0.1mm位有しており、この位置ズレが生
じても突起75fが内周壁719gと摩擦を生じない為
に各突起75fと内周壁719gの間には遊びを0.1
5〜0.2mm設けている。即ち、図16(A)に示す
ように各突起75fと内周壁719gの間にはδ(0.
15〜0.2mm)の隙間が設けてあり、重力方向11
に従って、補正手段は変位し、この方向に突起75f1
が内周壁と接する。
【0073】ここで図13のシーケンスでアンロック動
作を行う。この場合、図16(B)の補正手段の位置
(突起75f1 が内周壁と接している状態)から前述し
たΔV(0.1mm)だけかさ上げした目標値で補正手
段は制御されるが、実際には重力が加わっている為に、
その力に負けて補正手段は現在位置からΔV持ち上げる
ことはしない。
【0074】しかし突起75f1 が内周壁719gに与
える力(補正手段の自重)はこのΔVだけかさ上げした
目標値で制御することで、僅かになっており、両者間の
摩擦は少なくロックリング回転に影響を与えなくなって
いる。又補正手段が図16(B)の状態に位置し、かつ
重力が紙面上向又は下向のとき、アンロック動作で補正
手段は矢印12方向にΔV変位する(重力が加わらない
状態なのに目標値にΔVかさ上げされる為)。しかしこ
のとき突起75fと内周壁719g間に隙間がある為
に、突起75f2 や75f3 が内周壁719gと当接し
て、ロックリング回転に負荷を与えることはない。
【0075】次にアンロックからロックに至るシーケン
スの場合、図13の730bのIS Offの時点で補正手段
は中心位置に安定制御されるようになるが、前述したよ
うにこの位置も重力方向によって若干の変化を生ずる。
【0076】図16(C)では重力が紙面上向又は下向
にあり、この場合、補正手段はロックリング719の内
周壁719gの円のほぼ中心に位置する。その為、この
状態で吸着コイル730への給電を切り、ロックバネ7
28の力でロックリング719を時計回りに回転させて
も突起75fと内周壁719gは触れることがなく、ス
ムーズにロックが終了する。
【0077】図16(D)のように重力が矢印11の方
向にあると補正手段は中心位置から0.1mm位重力方
向に下がった位置に安定制御される(重力により位置が
ずれる)。この状態でロックリングがロック方向に回転
しても、位置ズレ量よりも嵌合隙間(0.15〜0.2
mm)の方が大きい為に突起75fが内周壁719gに
触れることはなく、確実にロックが完了する。
【0078】以上、図13で示したような補正手段の制
御位置ズレ範囲13よりもロックリングと支持枠の嵌合
ガタ(係止時の遊び)12を大きくすることで確実にロ
ック、アンロックが可能になる。
【0079】尚、このガタ量は僅かである為に補正手段
の非制御時に補正手段がこのガタの範囲内で揺動(外乱
による)しても構成部品にダメージを与えることはな
い。又このガタの中心は図13でわかるように光軸中心
に対して振り分けに設けてある為に位置ズレがどの方向
であっても(どの姿勢であっても)突起75fが内周壁
719gに当接することがなく、常に確実なロックアン
ロック動作を行う。又ロックリング719はリング状で
あり、地板71にバヨネット止めされ、レンズ鏡筒内に
入っている為、その中心はレンズ鏡筒の中心とほぼ一致
している。
【0080】このことと、上述のガタは光軸中心に対し
て等分に振り分けられていることを利用して補正手段の
制御中心を簡単に求めることができる。組立完了した補
正光学装置をレンズ鏡筒に組み込んだ状態で補正手段を
強制的に上下左右(図1の713p,713y)方向に
駆動する(ロックした状態のまま)。すると突起75f
と内周壁719gに制御され、補正手段はロックリング
との嵌合ガタ分しか動けない。この動作範囲を位置検出
素子78p,78yで検出し、その中心を演算すると、
そこが光軸中心となる為、この値をレンズ内に記憶さ
せ、以降はこの値を基準にして制御を行っていくことが
できる。
【0081】図14は防振システムの概要を示すブロッ
ク図である。図14において、91は振動検出手段であ
り、振動ジャイロ等の角速度を検出する振れ検出センサ
と該振れ検出センサ出力のDC成分をカットした後に積
分して角変位を得るセンサ出力演算手段より構成され
る。
【0082】振動検出手段91からの角変位信号は、目
標値設定手段92に入力される。この目標値設定手段9
2は可変差動増幅器92aとサンプルホールド回路92
bより構成されており、サンプルホールド回路92bは
常にサンプル中の為に可変差動増幅器92aに入力され
る両信号は常に等しく、その出力はゼロである。しか
し、後述する遅延手段93からの出力で前記サンプルホ
ールド回路92bがホールド状態になると、可変差動増
幅器92aはその時点をゼロとして連続的に出力を始め
る。
【0083】可動差動増幅器92aの増幅率は、防振敏
感度設定手段94の出力により可変になっている。何故
ならば、目標値設定手段92の目標値信号は補正手段を
追従させる目標値(指令信号)であるが、補正手段の駆
動量に対する像面の補正量(防振敏感度)はズーム,フ
ォーカス等の焦点変化に基づく光学特性により変化する
為、その防振敏感度変化を補う為である。故に防振敏感
度設定手段94は、ズーム情報出力手段95からのズー
ム(焦点距離)情報と露光準備手段96の測距情報に基
づくフォーカス(距離)情報が入力され、その情報を基
に防振敏感度を演算あるいはその情報を基に予め設定し
た防振敏感度情報を引き出して、目標値設定手段92の
可変差動増幅器92aの増幅率を変更させる。
【0084】補正駆動手段97はハード基板715上に
実装されたIC731p,731y,732等であり、
目標値設定手段92からの目標値が指令信号として入力
される。補正起動手段98はハード基板715上のIC
732とコイル76p,76yの接続を制御するスイッ
チであり、通常時はスイッチ98aを端子98cに接続
させておくことでコイル76p,76yの各々の両端を
短絡しておき、論理積手段99の信号が入力されると、
スイッチ98aを端子98bに接続し、補正手段910
を制御状態(未だ振れ補正は行わないが、コイル76
p,76yに電力を供給し、位置検出素子78p,78
yの信号が略ゼロになる位置に補正手段910を安定さ
せておく)にする。
【0085】又、このとき同時に論理積手段99の出力
信号は係止手段914にも入力し、これにより係止手段
は補正手段910を係止解除する。尚補正手段910は
その位置検出素子78p,78yの位置信号を補正駆動
手段97に入力し、前述したように位置制御を行ってい
る。論理積手段99は、レリーズ手段911のレリーズ
半押しSW1信号と防振切換手段912の出力信号の両
信号が入力されたときに、その構成要素であるアンドゲ
ート99aが信号を出力する。つまり、防振切換手段9
12の防振スイッチを撮影者が操作し、かつレリーズ手
段911でレリーズ半押しを行ったときに補正手段91
0は係止解除され、制御状態になる。
【0086】レリーズ手段911のSW1信号は露光準
備手段96に入力され、測光,測距,レンズ合焦駆動を
行うと共に、前述したように防振敏感度設定手段94に
フォーカス情報を出力する。遅延手段93は論理積手段
99の出力信号を受けて、例えば1秒後に出力して前述
したように目標値設定手段92より目標値信号を出力さ
せる。
【0087】図示していないが、レリーズ手段911の
SW1信号に同期して振動検出手段91も起動を始め
る。そして前述したように積分器等、大時定回路を含む
センサ出力演算は起動から出力が安定するまでに、ある
程度の時間を要する。遅延手段93は、振動検出手段9
1の出力が安定するまで待機した後に、補正手段910
へ目標値信号を出力する役割を演じ、振動検出手段91
の出力が安定してから防振を始める構成にしている。
【0088】露光手段913はレリーズ手段911のレ
リーズ押切りSW2信号入力によりミラーアップを行
い、露光準備手段96の測光値を元に求められたシャッ
タスピードでシャッタを開閉して露光を行い、ミラーダ
ウンして撮影を終了する。撮影終了後、撮影者がレリー
ズ手段911から手を離し、SW1信号をオフにすると
論理積手段99は出力を止め、目標値設定手段92のサ
ンプルホールド回路92bはサンプリング状態になり、
可変差動増幅器92aの出力はゼロになる。従って補正
手段910は補正駆動を止めた制御状態に戻る。
【0089】論理積手段99の出力がオフになったこと
により係止手段914は補正手段910を係止し、その
後に補正起動手段98のスイッチ98aは端子98cに
接続され、補正手段910は制御されなくなる。振動検
出手段91は不図示のタイマにより、レリーズ手段91
1の操作が停止された後も一定時間(例えば5秒)は動
作を継続し、その後に停止する。これは、撮影者がレリ
ーズ操作を停止した後に引き続きレリーズ操作を行うこ
とは頻繁にあるわけで、そのような時に毎回振動検出手
段91を起動するのを防ぎ、その出力安定までの待機時
間を短くする為であり、振動検出手段91が既に起動し
ているときには該振動検出手段91は起動既信号を遅延
手段93に送り、その遅延時間を短くしている。
【0090】以上のように本実施例では係止手段の係止
部(ロックリング719)を地板部(支持手段)の地板
71とバヨネット結合させること及び係止部(ロックリ
ング719)を係止方向(ロック方向)に回して地板7
1に装入し、係止解除方向(アンロック方向)に回転し
てバヨネット結合し、弾性手段(ロックゴム726)に
よりバヨネット抜け止めすることにより組立性が良く、
作動音が小さい安定した係止装置を得ている。
【0091】又係止部(ロックリング719)の質量が
集中しているところ(係止部駆動用の電磁駆動手段:コ
イル720)を制限部材(ロックゴム726)で受ける
ことにより作動時の発生音質の劣化を防ぐと共に係止部
(ロックリング719)の作動時変形を防ぎ、安定な係
止装置を得ている。又制限手段(ロックゴム726)が
固定部(支持手段:第2ヨーク72)と係止部駆動用の
電磁駆動手段(ヨーク727)に挟まれて固定される構
成にした為、組立作業性の良い係止装置を得ている。
【0092】又係止部(ロックリング719)の係止方
向(ロック方向)と非係止方向(アンロック方向)の両
方向の駆動範囲の制限を行うことで確実な係止及び係止
解除動作を実現させることができ、特に係止部(ロック
リング719)を非係止状態(アンロック状態)に保持
する保持部(アーマチュア724(鉄片),吸着ヨーク
729(電磁石),吸着コイル730,で構成)の鉄片
と電磁石の互いの当接位置を調整するイコライズ手段
(アーマチュア軸721,アーマチュアゴム722,ア
ーマチュアバネ723)を動作させる為の係止部(ロッ
クリング719)の駆動余裕量を少なくする方向に係止
部の駆動範囲を弾性部(ロックゴム726)で弾性的に
規制して良好なる係止装置を得ている。
【0093】又前述したレンズ鏡筒を含んだ光学機器を
用いて所定面(感光面)上に物体像(画像)を形成する
ようにしている。
【0094】以上が本発明の特徴的な構成であるが、補
正手段と係止手段(係止装置)の間に遊びを設けたこと
で、振れ補正量が小さい時には係止手段914を動作さ
せる必要がなく(係止ガタ内で振れ補正してしまう
為)、それにより以下のメリットが生まれる。
【0095】(A1)係止手段を駆動する必要がない為
に省電力である (A2)係止手段を駆動する時間が要らない分速写でき
る ここで振れ補正量が小さい場合というのは、 (B1)防振している時間が短い場合(露光中のみ防振
する場合) (B2)少ない補正量で十分防振できる光学状態の場合
(例えばズームワイドの時) であり、以下(B1),(B2)について説明してい
く。始めに(B1)について述べる。
【0096】図17において(A)はレンズ鏡筒に加わ
る実際の手振れ21の波形であり、横軸は時間、縦軸は
振れ量である。又矢印22の期間は本レンズを用いて撮
影している時間(露光時間)である。この手振れを相殺
する為には相似波形に補正手段を駆動させれば良い。
【0097】図17(B)は補正手段の動作波形23,
24を示しており、横軸は時間、縦軸は駆動量、矢印2
5はアンロック時の補正手段駆動範囲、矢印26はロッ
ク時の駆動範囲である。
【0098】図17(B)において破線24で示すのは
アンロック時の補正手段駆動波形であり、波形21と相
似で十分な防振を行う。実線23はロック時の補正手段
駆動波形であり、ストロークが狭い為に動きが制限さ
れ、露光中23は防振できていない。ここで露光中のみ
防振を行うモードを設けると、このときの補正手段の駆
動波形は図17(B)の27に示すように露光開始時点
を中心にして駆動され、露光時間22中は係止装置によ
るストローク制限26を受けない(駆動量が小さい
為)。
【0099】よって速写モード,或いは省電力モードと
して露光中のみ防振を行い、係止装置は駆動させないこ
とで電池の早期消耗を防ぎ、シャッターチャンスを逃す
ことが無くなる。ここで露光時間22が長い場合を考え
る。
【0100】図17(D)において矢印28は矢印22
よりも長い露光時間の時の補正手段の駆動波形29を示
しており、この時露光後半では補正手段は破線210の
ように動かなくてはならないが、係止装置によりストロ
ーク制限を受けて動けない。その時に露光後半では防振
ができない。
【0101】よってこのような時はアンロックを行う必
要がある。以上のように露光間防振、かつシャッタ秒時
が所定秒以内の時には係止手段を駆動しないで防振する
ことができる。
【0102】又、図17(D)のように露光時間が長い
場合というのは一般的に撮影者が被写体をじっくり狙っ
て撮影する場合であり、このような時には構図を決める
為にも露光時以外(カメラを構え、レリーズボタンを押
してから)も防振が必要で、一般的には露光間防振のモ
ードは選択せず、かつこのようなときには速写を行う必
要性はほとんどない。よって上述したように露光時間が
所定秒以下の時のみ係止装置を動作させずに防振した方
が好ましい。
【0103】図18は上記構成のブロック図であり、図
14と異なるのは露光間防振モードスイッチ、切換手段
1,2,(212),(213)が設けられている点で
ある。そして露光間防振モードスイッチがONにされ、
かつ露光準備手段96よりシャッタスピードが所定秒
(例えば1/30)以内のときは切換手段1(212)
のスイッチ片212aは端子212bの接続から端子2
12cへの接続に切り換わる。
【0104】よってサンプルホールド回路92bはSW
2信号によりホールドされることになり、SW2(露光
指令)時点を零として補正手段は防振を始める。この時
速写の為にSW1とSW2をほとんど同時押しすると、
遅延手段93を介していない為に、振動検出手段の出力
は不安定であるが、露光秒時が長くない為にこの不安定
分が防振精度に大きく響くことはない。
【0105】又このとき(露光間防振モード、かつ1/
30以内)切換手段2(213)のスイッチ片213a
は端子213bから外れ(普段はオンしている)係止手
段914は制御されなくなる。このように係止に遊びを
設けると、以上の構成にして撮影者の意志で防振システ
ムを速写化,省電力化できるメリットが生まれる。
【0106】次に実施例2として(B2)の少ない補正
量で十分防振できる光学状態の場合について説明する。
図14を用いて説明したように補正手段の駆動目標値の
増幅率は防振敏感度設定手段94の焦点距離によって可
変であり、これにより全焦点距離(全フォーカス,ズー
ム領域)において適切な防振が行われる。即ち特定の焦
点距離においては目標値の増幅率は小さく、補正手段の
駆動量は少なくなっている。
【0107】図19(A),(B)は図17(A),
(B)と同図であり、ロックがされていると補正手段は
矢印26のストロークしか動けず、露光時間22中は防
振できないことを表わしている。ここで図17(B),
図19(B)で用いた補正手段の駆動波形23,24は
ズームがテレの場合であり、ズームがワイドになると、
例えば駆動量は1/4で済み、図19(C)で示す波形
31のようにロックガタ26内での防振ストロークで十
分となる。
【0108】図20は上記切換のブロック図であり、図
14と異なるのは切換手段2(213)が防振敏感度設
定手段94からの敏感度情報を基に(敏感度が所定レベ
ル以下の時に)スイッチ片213aを端子213b(普
段は閉じている)から断つ。その為、論理積手段99か
ら係止手段914への駆動指令が断たれ、係止手段は駆
動されなくなる。このような構成にすることでズームワ
イド等の時には係止手段を駆動することが無くなる為に
その分省電力化が可能となる。
【0109】次に本発明の実施例3について説明する。
【0110】実施例1,2においては係止ガタを持たせ
ることで係止装置の信頼性を向上させていたが、ここで
係止ガタを増やさずに係止装置の信頼性を向上させるこ
とを考えてみる。
【0111】図21においてロックリング719の内周
にはカム形状41aを有するリーフスプリング41がロ
ックリング719のピン42に孔41bがパッチン止め
されている(3ヶ所)。このリーフスプリングはプリチ
ャージ部44でプリチャージされていて精度良い位置決
めが行われており、矢印43方向にはバネの弾性で撓む
ことができる。
【0112】よってロック時に突起75fがカム面41
aを通る時補正手段の位置ズレがあってもバネの弾性で
このズレ分を吸収する為に係止ガタがなくてもロックリ
ングの駆動負荷になることはない。又バネはプリチャー
ジされて位置決めされている為、バネ定数の小さいバネ
であってもプリチャージ量を多くとることで、所望のバ
ネ圧(ロック時に補正手段の自重に抗する力)を得ら
れ、更に図17(A)〜(D),図18,図19(A)
〜(C),図20のモードのようにロックリングを駆動
しないで防振を行うことも補正手段がこのリーフスプリ
ング41に逆らって動くことで可能であり、このときに
バネ定数が小さいと駆動量が多くても補正手段の駆動力
を大きく必要とせず、消費電流を抑えることができるメ
リットも有する。
【0113】尚リーフスプリングはロックリング719
に設けたが、これに限られず図22のように突起75f
の代わりにU字に加工したリーフスプリング45を支持
枠75のピン46に孔45aでパッチン取付けしても同
様の効果が得られる。
【0114】次に本発明の実施例4について説明する。
図23は本発明の実施例4の説明図である。同図におい
て支持枠75の孔52にはニードルベアリング51がそ
の孔回りに回転可能に当接してもニードルベアリング5
1が回転する為に両者の摩擦が僅かに抑えられ、ロッ
ク,アンロックの確実性が増す。
【0115】このときアンロック時ははじめからニード
ルベアリング51がロックリング内周壁719gと当接
している為、ニードルベアリング51が回ることで両者
の摩擦を抑えられるが、ロック時に補正手段の位置が姿
勢差でずれている時にはニードルベアリング51がロッ
クリング719のカム部に衝突してしまい、ロックリン
グの駆動負荷となるのは防げない(実施例1,2では係
止ガタ、実施例3ではバネ性で吸収していた)。即ち、
図24(A)で示す手振れ(図17(A)と同じ)があ
る時図24(B)のように補正手段が駆動され、矢印6
1の時定で防振を止め、補正手段が中心に戻れば(嵌合
ガタ63以内に収まれば)確実なロックは可能である
が、図24(C)のように姿勢差で62の範囲だけずれ
ているとロックできなくなる。尚ここでいう嵌合ガタ
は、今まで説明した係止ガタ(0.15〜0.2mm)
ではなく、嵌合に伴う僅かな隙間のことである。
【0116】このときロックリング719がロックバネ
728の力で回転し、カム面がニードルベアリング51
に衝突するとこの衝撃で補正手段は揺らされることに着
目し、このような時にも確実にロックできるようにして
いる。
【0117】図24(D)では矢印63の小さな山がロ
ックリングが補正手段に衝突したことを表わしており、
この山の大きさと方向により補正手段を再制限して確実
にロックすることができる。
【0118】図25において衝突判別手段64は論理積
手段99のインバート出力の入力(即ち防振オフ時)に
判別が始まる。上記衝突は大体周波数が一定しているこ
とにより補正手段の位置検出素子出力よりこの周波数だ
けを公知のフィルタ技術で取り出し、この大きさと極性
に応じたかさ上げ目標値を出力し、目標値に加算してい
る。その為、この時点で補正手段の目標値が変更され、
補正手段は嵌合ガタ内に入り、ロックリングはロックバ
ネの力で補正手段をロックすることができる。
【0119】尚、このとき再びロックリングをアンロッ
ク側に一旦駆動し、ロックバネ728のチャージ力を大
きくし、強い力でロックを行い直しても良い。以上のよ
うにして係止ガタがない場合、或いは弾性的に係止され
ている場合でなくても確実にロックが可能になる。
【0120】
【発明の効果】本発明によれば以上のように、光学要素
を保持して光軸と直交方向に駆動する光学保持手段を鏡
筒内に固定した支持手段に駆動可能に装着し、該光学保
持手段の駆動の係止と非係止を係止部の駆動により選択
して行う係止手段を適切に設定することにより、係止及
び係止解除を高い信頼性をもって行うことができるレン
ズ鏡筒及びそれを用いた光学機器を達成することができ
る。
【0121】又本発明によれば、光学保持手段の係止及
び非係止を行う係止手段を筐体内に他の要素に悪影響を
与えずに設けることができ、更に係止手段により電池寿
命を短くする程度を抑えること及びシャッタチャンスを
逃さないようにしたレンズ鏡筒及びそれを用いた光学機
器を達成することができる。
【0122】又本発明によれば次のような効果を有した
レンズ鏡筒又は/及び光学機器を達成することができ
る。
【0123】(C1)補正手段に係止ガタを設けること
で係止時の補正手段の位置ズレ誤差を吸収し、確実に係
止が行えるようにし、このガタの中心を補正手段を内包
するレンズ鏡筒の光軸中心と一致させることで上述の位
置ズレの方向(極性)変化を許容し、確実に係止が行え
るようにしている。
【0124】(C2)又係止部(補正手段と係止手段の
当接部)を一方をカム形状、他方を回転コロ形状として
互いの摩擦を小さくして係止,係止解除時の摩擦負荷を
減らし、確実な動作を行えるようにする。
【0125】(C3)同様に係止部の少なくとも一方を
弾性部材で構成し、上述した係止時の位置ズレ誤差を吸
収し、確実に係止を行わせる。又このとき弾性部材はプ
リチャージして用いることでバネ定数を小さくすること
ができ、補正手段が弾性部材を押えつける負荷を小さく
できると共に弾性部材の位置(補正手段と当接していな
い時)を精度良く定められる。
【0126】(C4)係止時に補正手段の位置ズレを検
出して補正手段のズレを補うように制御し直すこと、詳
しくは補正手段に係止手段が衝突することで生じる位置
変化を補正手段位置検出手段で検出し、上述のように補
正手段を適正な位置まで再制御し、再び係止手段を駆動
することで確実な係止動作を行わせる。
【0127】(C5)係止ガタを有する係止装置又は弾
性的に係止を行う係止装置において、係止解除を行わな
いで防振を行うモードを設け、係止解除の為のエネルギ
と時間を省き、電池寿命が短くなることを防ぎ、シャッ
ターチャンスを逃さない。詳しくは露光中のみ防振、及
びこのときでシャッタスピードがある程度短い時、そし
て焦点距離が短い時は補正手段の変位量が少ない為に係
止装置を駆動させる必要がないことに着目し、省電力
化、シャッタタイムラグの短時間化を図っている。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1の一部分の要部斜視図
【図2】図1の一部分の要部断面図
【図3】図2の一部分の説明図
【図4】図3の矢印79c方向から見たときの要部平面
【図5】図1の一部分の要部斜視図
【図6】図1の一部分の要部斜視図
【図7】図1の一部分の要部平面図
【図8】図1の一部分の要部斜視図
【図9】図1の一部分の要部平面図
【図10】図1の一部分の要部平面図
【図11】図1の一部分の要部断面図
【図12】本発明の実施例1の説明図
【図13】本発明の実施例1の説明図
【図14】本発明の実施例1の要部ブロック図
【図15】従来のレンズ鏡筒の要部斜視図
【図16】本発明の実施例1の要部概略図
【図17】本発明の実施例1の振れ信号の説明図
【図18】本発明の実施例1の要部ブロック図
【図19】本発明の実施例2の振れ信号の説明図
【図20】本発明の実施例2の要部ブロック図
【図21】本発明の実施例3の一部分の要部概略図
【図22】本発明の実施例3の一部分の要部概略図
【図23】本発明の実施例4の一部分の要部概略図
【図24】本発明の実施例4の振れ信号の説明図
【図25】本発明の実施例4の要部ブロック図
【符号の説明】
41,45 リーフスプリング(弾性部材) 51 リードルベアリング(回転部) 71 地板(支持手段) 72 第2ヨーク 73,718 永久磁石 712 第1ヨーク 719 ロックリング(係止部) 727 ヨーク 75 支持枠(光学保持手段) 726 弾性手段(制限部材)

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光学要素を保持して光軸と直交方向に駆
    動する光学保持手段を鏡筒内に固定した支持手段に駆動
    可能に装着し、該光学保持手段の駆動の係止と非係止を
    係止部の駆動により選択して行うと共に、該係止のとき
    該光学保持手段が駆動方向で所定の遊び量を有する係止
    手段を該支持手段に結合させていることを特徴とするレ
    ンズ鏡筒。
  2. 【請求項2】 前記遊び量の中心に前記光学保持手段が
    位置する時には該光学保持手段を支持する光学要素の光
    軸と該光学保持手段を有するレンズ鏡筒の該光学要素以
    外の光学要素の中心が略一致していることを特徴とする
    請求項1のレンズ鏡筒。
  3. 【請求項3】 光学要素を保持して光軸と直交方向に駆
    動する光学保持手段を鏡筒内に固定した支持手段に駆動
    可能に装着し、該光学保持手段の駆動の係止と非係止を
    係止部の駆動により選択して行う係止手段を該支持手段
    に結合させており、該係止手段は該係止部の係止を行う
    カム部を有し、該光学保持手段は該カム部と当接して回
    動する回動部を有していることを特徴とするレンズ鏡
    筒。
  4. 【請求項4】 光学要素を保持して光軸と直交方向に駆
    動する光学保持手段を鏡筒内に固定した支持手段に駆動
    可能に装着し、該光学保持手段の駆動の係止と非係止を
    係止部の駆動により選択して行う係止手段を該支持手段
    に結合させており、該係止手段は該係止部の係止を行う
    カム部を有し、該光学保持手段は該カム部と当接するフ
    ォロア部を有しており、該カム部と該フォロア部の少な
    くとも一方が弾性部材より成っていることを特徴とする
    レンズ鏡筒。
  5. 【請求項5】 前記弾性部材はチャージ部材によりプリ
    チャージされていることを特徴とする請求項4のレンズ
    鏡筒。
  6. 【請求項6】 光学要素を保持して光軸と直交方向に駆
    動する光学保持手段を鏡筒内に固定した支持手段に駆動
    可能に装着し、該光学保持手段の駆動の係止と非係止を
    係止部の駆動により選択して行う係止手段を該支持手段
    に結合させたレンズ鏡筒を用いて所定面上に画像を形成
    する際、該係止手段により係止を解除してから該光学保
    持手段を駆動させて防振を行う第1モードと該係止手段
    により係止を解除しないで該光学保持手段を駆動させて
    防振を行う第2モードとを有していることを特徴とする
    光学機器。
  7. 【請求項7】 前記第1モードは防振動作中に被写体を
    狙い、構図決定中にも防振を行っており、前記第2モー
    ドは所定面上を露光している間、防振をしていることを
    特徴とする請求項6の光学機器。
  8. 【請求項8】 前記第2モードは所定面上をシャッター
    手段で所定時間露光している間であって、かつ該シャッ
    ター手段のシャッター速度が所定値より速いときである
    ことを特徴とする請求項6の光学機器。
  9. 【請求項9】 前記レンズ鏡筒は変倍レンズ系を保持し
    ており、前記第1モードは該変倍レンズ系の焦点距離が
    長いときであり、前記第2モードは該変倍レンズ系の焦
    点距離が短いときであることを特徴とする請求項6の光
    学機器。
  10. 【請求項10】 光学要素を保持して光軸と直交方向に
    駆動する光学保持手段を鏡筒内に固定した支持手段に駆
    動可能に装着し、該光学保持手段の駆動の係止と非係止
    を係止部の駆動により選択して行う係止手段を該支持手
    段に結合させており該係止手段による係止時に該係止が
    適正に行われていないと判断したときは該光学保持手段
    を再制御するようにしたことを特徴とするレンズ鏡筒。
  11. 【請求項11】 前記係止手段による係止時に該係止が
    適正に行われていないと判断したときは該係止手段を再
    係止動作するようにしたことを特徴とする請求項10の
    レンズ鏡筒。
  12. 【請求項12】 前記係止手段による係止時に該係止が
    適正に行われているかの検出は前記光学保持手段の位置
    情報を検出する位置検出手段からの出力信号の該係止手
    段の動作時の変動に基づいて行い、該出力信号に応じて
    該光学保持手段を再制御していることを特徴とする請求
    項10のレンズ鏡筒。
  13. 【請求項13】 請求項1から5、そして請求項10か
    ら12のいずれか1項記載のレンズ鏡筒を用いて所定面
    上に画像を形成していることを特徴とする光学機器。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2005202358A (ja) * 2003-10-15 2005-07-28 Nikon Corp ブレ補正装置
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JP2014059406A (ja) * 2012-09-14 2014-04-03 Ricoh Imaging Co Ltd 手ブレ補正装置
JP2014203048A (ja) * 2013-04-09 2014-10-27 リコーイメージング株式会社 撮像装置及び方法

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