JPH1144898A - 補正光学装置及び像振れ補正装置 - Google Patents

補正光学装置及び像振れ補正装置

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JPH1144898A
JPH1144898A JP21268497A JP21268497A JPH1144898A JP H1144898 A JPH1144898 A JP H1144898A JP 21268497 A JP21268497 A JP 21268497A JP 21268497 A JP21268497 A JP 21268497A JP H1144898 A JPH1144898 A JP H1144898A
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JP
Japan
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light
correction
optical device
correcting
detecting
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JP21268497A
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Koichi Washisu
晃一 鷲巣
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Canon Inc
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  • Adjustment Of Camera Lenses (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 コンパクト化及び組立性の向上を図る。 【解決手段】 振れを補正する補正手段17,110,
111と、該補正手段を移動可能に支持する支持手段1
1,12pと、前記補正手段と前記支持手段の相対変位
を検出する位置検出手段とを有し、前記位置検出手段
を、投光手段77pと、受光手段78pと、前記投光手
段にて投光された光を反射して前記受光手段に導くスリ
ット状の反射手段112とにより構成し、前記投光手段
及び前記受光手段を前記支持手段に配置し、前記反射手
段を前記補正手段に配置するようにしている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、振れを補正する補
正手段と、該補正手段を移動可能に支持する支持手段
と、前記補正手段と前記支持手段の相対変位を検出する
位置検出手段とを有する補正光学装置及び像振れ補正装
置の改良に関するものである。
【0002】
【従来の技術】現在のカメラは露出決定やピント合せ等
の撮影にとって重要な作業は全て自動化されているた
め、カメラ操作に未熟な人でも撮影失敗を起す可能性は
非常に少なくなっている。
【0003】また、最近では、カメラに加わる手振れを
防ぐシステムも研究されており、撮影者の撮影失敗を誘
発する要因は殆ど無くなってきている。
【0004】ここで、手振れを防ぐシステムについて簡
単に説明する。
【0005】撮影時のカメラの手振れは、周波数として
通常1Hz乃至12Hzの振動であるが、シャッタのレ
リーズ時点においてこのような手振れを起していても像
振れの無い写真を撮影可能とする為の基本的な考えとし
て、上記手振れによるカメラの振動を検出し、その検出
値に応じて補正レンズを変位させてやらなければならな
い。従って、カメラの振れが生じても像振れを生じない
写真を撮影できることを達成するためには、第1にカメ
ラの振動を正確に検出し、第2に手振れによる光軸変化
を補正することが必要となる。
【0006】この振動(カメラ振れ)の検出は、原理的
にいえば、角加速度,角速度,角変位等を検出する振動
検出センサと、該センサの出力信号を電気的或は機械的
に積分して角変位を出力する積分器等を含み、その角変
位に相当する信号を出力する振動検出回路等をカメラに
搭載することによって行うことができる。そして、この
検出情報に基づいて撮影光軸を偏心させる補正光学装置
を駆動させることにより、像振れ抑制が可能となる。
【0007】ここで、振動検出回路を用いた防振システ
ムについて、図14を用いてその概要を説明する。
【0008】図14の例は、図示矢印81方向のカメラ
縦振れ81p及び横振れ81yに由来する像振れを抑制
するシステムの図である。
【0009】同図中、82はレンズ鏡筒、83p,83
yは各々カメラ縦振れ振動、カメラ横振れ振動を検出す
る振動検出回路で、それぞれの振動検出方向を84p,
84yで示してある。85は補正光学装置(87p,8
7yは各々補正光学装置85に推力を与えるコイル、8
6p,86yは補正手段85の位置を検出する位置検出
素子)であり、該補正光学装置85には後述する位置制
御ループを設けており、振動検出回路83p,83yの
出力を目標値として駆動され、像面88での安定を確保
する。
【0010】図15はかかる目的に好的に用いられる振
れ補正装置(詳細は後述するが、補正手段や該補正手段
を支持したり、係止したりする手段より成る)の構造を
示す分解斜視図であり、以下図15〜図24を参照しつ
つ、この構造について説明する。
【0011】地板71(図18に拡大図あり)の背面突
出耳71a(3ケ所(1ケ所は隠れて見えない))は不
図示の鏡筒に嵌合し、公知の鏡筒コロ等が孔71bにネ
ジ止めされ、鏡筒に固定される。
【0012】磁性体であり光択メッキが施された第2ヨ
ーク72は、孔72aを貫通するネジで地板71の孔7
1cにネジ止めされる。又、第2ヨーク72にはネオジ
ウムマグネット等の永久磁石(シフト用マグネット)7
3が磁気的に吸着されている。なお、各永久磁石73の
磁化方向は図15に図示した矢印73aの方向である。
【0013】補正レンズ74がCリング等で固定された
支持枠75(図19に拡大図あり)にはコイル76p,
76y(シフト用コイル)が強引に押し込まれて接合
(以下、この事を「パッチン接着」と記す)され(図1
9は未接着)、又、IRED等の投光素子77p,77
yも支持枠75の背面に接着され、スリット75ap,
75ayを通してその射出光が後述するPSD等の位置
検出素子78p,78yに入射する。
【0014】支持枠75の孔75b(3ケ所)にはPO
M(ポリアセタール樹脂)等の先端球状の支持球79
a,79b及びチャージバネ710が挿入され(図16
及び図17も参照)、支持球79aが支持枠75に熱カ
シメされ固定される(支持球79bはチャージバネ71
0のバネ力に逆らって孔75bの延出方向に摺動可能で
ある)。
【0015】上記図16は振れ補正装置の組立後の横断
面図であり、支持枠75の孔75bに矢印79c方向に
支持球79b,チャージしたチャージバネ710,支持
球79aの順に挿入してゆき(支持球79a,79bは
同形状の部品)、最後に孔75bの周端部75cを熱カ
シメして支持球79aの抜け止めを行う。
【0016】孔75bの図16と直交する方向の断面図
を図17(a)に示し、又図17(a)の断面図を矢印
79c方向より見た平面図を図17(b)に示してお
り、図17(b)の符合A〜Dに示す範囲の深さを図1
7(a)のA〜Dに示す。
【0017】ここで、支持球79aの羽根部79aaの
後端部は深さA面の範囲で受けられ規制される為、周端
部75aを熱カシメする事で支持球79aは支持枠75
に固定される。
【0018】支持球79bの羽根部79baの先端部は
深さB面の範囲で受けられる為に、該支持球79bがチ
ャージバネ710のチャージバネ力で孔75bより矢印
79cの方向に抜けてしまう事はない。
【0019】勿論振れ補正装置の組立が終了すると支持
球79bは図13に示す様に第2ヨーク72に受けられ
る為、支持枠75より抜け出る事はなくなるが、組立性
を考慮して抜け止め範囲B面を設けている。
【0020】図16及び図17に示す支持枠75の孔7
5bの形状は、該支持枠75を成形で作る場合において
も複雑な内径スライド型を必要とせず、矢印79cと反
対側に型を抜く単純な2分割型で成形可能な為、その分
寸法精度を厳しく設定出来る。
【0021】この様に、支持球79a,79bが同一部
品となっている為に部品コストが下がるばかりでなく、
組立ミスが無く、部品管理上も有利である。
【0022】上記支持枠75の軸受部75dには例えば
フッソ系のグリスを塗布し、ここにL字形の軸711
(非磁性のステンレス材)を挿入し(図15参照)、L
字軸711の他端は地板71に形成された軸受部71d
(同様にグリスを塗布し)に挿入し、3カ所の支持球7
9bを共に第2ヨーク72に乗せて支持枠75を地板7
1内に収める。
【0023】次に、図15に示す第1ヨーク712の位
置決め孔712a(3ケ所)を地板71の図18に示す
ピン71f(3ケ所)に嵌合させ、同じく図18に示す
受け面71e(5ケ所)にて第1ヨーク712を受けて
地板71に対し磁気的に結合する(永久磁石73の磁力
により)。
【0024】これにより、第1ヨーク712の背面が支
持球79aと当接し、図16に示す様に支持枠75は第
1ヨーク712と第2ヨーク72にて挟持され、光軸方
向の位置決めが為される。
【0025】支持球79a,79bと第1ヨーク71
2,第2ヨーク72の互いの当接面にもフッソ系グリス
が塗布してあり、支持枠75は地板71に対して光軸と
直交する平面内にて自由に摺動可能である。
【0026】上記L字軸711は支持枠75が地板71
に対し矢印713p,713y方向にのみ摺動可能に支
持していることになり、これにより支持枠75の地板7
1に対する光軸回りの相対的回転(ローリング)を規制
している。
【0027】尚、前記L字軸711と軸受部71d,7
5dの嵌合ガタは光軸方向には大きく設定しており、支
持球79a,79bと第1ヨーク712,第2ヨーク7
2の挾持による光軸方向規制と重複嵌合してしまうこと
を防いでいる。
【0028】前記第1ヨーク712の表面には絶縁用シ
ート714が被せられ、その上に複数のIC(位置検出
素子78p,78y、出力増幅用IC,コイル76p,
76y駆動用IC等)を有するハード基板715が位置
決め孔715a(2ケ所)を地板71の図20に示すピ
ン71h(2ケ所)に嵌合され、孔715b,第1ヨー
ク712の孔712bとともに地板71の孔71gにネ
ジ結合される。
【0029】ここで、ハード基板715には位置検出素
子78p,78yが工具にて位置決めされて半田付けさ
れ、又信号伝達用のフレキシブル基板716も面716
aがハード基板715の背面に破線で囲む範囲715c
(図15参照)に熱により圧着される。
【0030】前記フレキシブル基板716から光軸と直
交する平面方向に一対の腕716bp,716byが延
出しており、各々支持枠75の引っ掛け部75ep,7
5ey(図19参照)に引っ掛けられ、投光素子77
p,77yの端子及びコイル76p,76yの端子が半
田付けされる。
【0031】これにより、IRED等の投光素子77
p,77y、コイル76p,76yの駆動はハード基板
715よりフレキシブル基板716を介在して行われる
ことになる。
【0032】前記フレキシブル基板716の腕部716
bp,716by(図15参照)には各々屈折部716
cp,716cyを有しており、この屈折部の弾性によ
り支持枠75が光軸と直交する平面内に動き回る事に対
する該腕部716bp,716byの負荷を低減してい
る。
【0033】前記第1ヨーク712は半抜きによる突出
面712cを有し、該突出面712cは絶縁シート71
4の孔714aを通り、ハード基板715と直接接触し
ている。この接触面のハード基板715側にはアース
(GND:グランド)パターンが形成されており、ハー
ド基板715を地板にネジ結合する事で第1ヨーク71
2はアースされ、アンテナになってハード基板715に
ノイズを与える事を無くしている。
【0034】図15に示すマスク717は地板71のピ
ン71hに位置決めされ、前記ハード基板715上に両
面テープにて固定される。
【0035】前記地板71には永久磁石貫通孔71i
(図15,図18参照)が開けられており、ここから第
2ヨーク72の背面が露出している。そして、この貫通
孔71iに永久磁石718(ロック用マグネット)が組
み込まれ、第2ヨーク72と磁気結合している(図16
参照)。
【0036】ロックリング719(図15,図16,図
20参照)にはコイル720(ロック用コイル)が接着
され、又ロックリング719の耳部719aの背面には
軸受719b(図21参照)があり、アマーチュアピン
721(図15参照)にアマーチュアゴム722を通
し、該アマーチュアピン721を軸受719bに通した
後、該アマーチュアピン721にアマーチュアバネ72
3を通し、アマーチュア724に嵌入してカシメ固定す
る。
【0037】従って、アマーチュア724はアマーチュ
アバネ723のチャージ力に逆らってロックリング71
9に対し矢印725方向に摺動出来る。
【0038】図21は組立終了後の振れ補正装置を、図
15の背面方向から見た平面図であり、この図におい
て、ロックリング719の外径切り欠き部719c(3
ケ所)を地板71の内径突起71j(3ケ所)に合せて
ロックリング719を地板71に押し込み、その後ロッ
クリングを反時計方向に回して抜け止めを行う公知のバ
ヨネット結合により、ロックリング719は地板71に
取り付いている。
【0039】従って、ロックリング719は地板71に
対し光軸回りに回転可能である。しかし、ロックリング
719が回転して再びその切り欠き719cが突起71
jと同位相になり、バヨネット結合が外れてしまうのを
防ぐ為にロックゴム726(図15,図21参照)を地
板71に圧入して、該ロックリング719がロックゴム
726に規制される切り欠き部719dの角度θ(図2
1参照)しか回転出来ない様に回転規制している。
【0040】磁性体のロック用ヨーク727(図15参
照)にも永久磁石718(ロック用マグネット)が取り
付けられ、その孔727a(2ケ所)を地板71のピン
71k(図21参照)に嵌合して嵌め込み、孔727b
(2ケ所)と71n(2ケ所)によりねじ結合してい
る。
【0041】地板71側の永久磁石718とロック用ヨ
ーク727側の永久磁石718、及び、第2のヨーク7
2,ロック用ヨーク727により、公知の閉磁路を形成
している。
【0042】又、前記ロックゴム726はロック用ヨー
ク727がネジ結合される事で抜け止めされる。尚、図
21においては上記の説明の為にロックヨーク727は
省いて図示している。
【0043】前記ロックリング719のフック719e
と地板71のフック71m間(図21参照)にはロック
バネ728が掛けられており、ロックリング719を時
計まわりに付勢している。吸着ヨーク729(図15,
図21参照)には吸着コイル730が差し込まれ、地板
71の孔729aによりネジ結合される。
【0044】コイル720の端子及び吸着コイル730
の端子は、例えば4本縒り線のテトロン被覆線のツイス
トペア構成にしてフレキシブル基板716の幹部716
dに半田付けされる。
【0045】以上説明した振れ補正装置の機構部は大別
すると、光軸を偏心させる補正手段と、該補正手段を支
持する支持手段と、前記補正手段を係止する係止手段の
3つの要素で構成されている。
【0046】前記補正手段は、レンズ74、支持枠7
5、コイル76p,76y、IRED77p,77y、
位置検出素子78p,78y、支持球79a,79y、
チャージバネ710、支持軸711で組み立てられてい
る。また、支持手段は、地板71、第2ヨーク72、永
久磁石73、第1ヨーク712で構成されている。又係
止手段は、永久磁石718、ロックリング719、コイ
ル720、アーマチュア軸721、アーマチュアゴム7
22、アーマチュアバネ723、アーマチュア724、
ロックゴム726、ヨーク727、ロックバネ728、
吸着ヨーク729、吸着コイル730で構成されてい
る。
【0047】また、前記補正手段を構成するうちの、レ
ンズ74、支持枠75により補正光学系を成し、PSD
78p,79y、IC731p,731y、IRED7
7p,77yが位置検出回路を成し、コイル76p,7
6y、第2ヨーク72、永久磁石73、第1ヨーク71
2が駆動回路を成す。つまり、補正手段は、補正光学
系,位置検出回路,前記補正光学系を駆動する駆動回路
を主たる構成要素として成るものである。
【0048】そして、前記振れ補正装置と振動検出回路
(図14参照)と以下の図22に示す演算回路により、
防振システムが構成される。
【0049】前記ハード基板715上のIC731p,
731yは各々位置検出素子78p,78yの出力増幅
用のICであるが、その内部構成は図22の様になって
いる(IC731p,731yは同構成の為、ここでは
731pのみ示す)。
【0050】図22において、電流−電圧変換アンプ7
31ap,731bpは投光素子77pにより位置検出
素子78p(抵抗R1,R2より成る)に生じる光電流
78i1p,78i2pを電圧に変換し、差動アンプ7
31cpは各電流−電圧変換アンプ731ap,731
bpの差出力を求め増幅している。
【0051】投光素子77p,77yの射出光は、前述
した通り、スリット75ap,75ayを経由して位置
検出素子78p,78y上に入射するが、支持枠75が
光軸と垂直な平面内で移動すると位置検出素子78p,
78yへの入射位置が変化する。
【0052】前記位置検出素子78pは矢印78ap方
向(図15参照)に感度を持っており、又スリット75
apは矢印78apとは直交する方向(78ay方向)
に光束が拡がり、矢印78ap方向には光束が絞られる
形状をしている為、支持枠75が矢印713p方向に動
いた時のみ該位置検出素子78pの光電流78i1 p,
78i2 pのバランスは変化し、差動アンプ731cp
は支持枠75の矢印713p方向に応じた出力をする。
【0053】又位置検出素子78yは矢印78ay方向
(図15参照)に検出感度を持ち、スリット75ayは
矢印78ayとは直交する方向(78ap方向)に延出
する形状の為に、支持枠75が矢印713y方向に動い
た時のみ該位置検出素子78yは出力を変化させる。
【0054】加算アンプ731dpは電流−電圧変換ア
ンプ731ap,731bpの出力の和(位置検出素子
78pの受光量総和)を求め、この信号を受ける駆動ア
ンプ731epはこれに従って投光素子77pを駆動す
る。
【0055】上記投光素子77pは温度等に極めて不安
定にその投光量が変化する為、それに伴い位置検出素子
78pの光電流78i1 p,78i1 pの絶対量(78
1p+78i2 p)が変化する。その為、支持枠75
の位置を示す(78i1 p−78i2 p)である差動ア
ンプ731cpの出力も変化してしまう。
【0056】しかし、上記の様に受光量の総和が一定と
なる様に前述の駆動回路によって投光素子77pを制御
すれば、差動アンプ731cpの出力変化が無くなる。
【0057】図15に示すコイル76p,76yは永久
磁石73,第1のヨーク712,第2のヨーク72で形
成される閉磁路内に位置し、コイル76pに電流を流す
事で支持枠75は矢印713p方向に駆動され(公知の
フレミングの左手の法則)、コイル76yに電流を流す
事で支持枠75は矢印713y方向に駆動される。
【0058】一般に位置検出素子78p,78yの出力
をIC731p,731yで増幅し、その出力でコイル
76p,76yを駆動すると、支持枠75が駆動されて
位置検出素子78p,78yの出力が変化する構成とな
る。
【0059】ここで、コイル76p,76yの駆動方向
(極性)を位置検出素子78p,78yの出力が小さく
なる方向に設定すると(負帰還)、該コイル76p,7
6yの駆動力により位置検出素子78p,78yの出力
がほぼ零になる位置で支持枠75は安定する。
【0060】この様に位置検出出力を負帰還して駆動を
行う手法を位置制御手法と云い、例えば外部から目標値
(例えば手振れ角度信号)をIC731p,731yに
混合させると、支持枠75は目標値に従って極めて忠実
に駆動される。
【0061】実際には差動アンプ731cp,731c
yの出力はフレキシブル基板716を経由して不図示の
メイン基板に送られ、そこでアナログ/ディジタル変換
(A/D変換)が行われ、マイコンに取り込まれる。
【0062】マイコン内では適宜目標値(手振れ角度信
号)と比較増幅され、公知のディジタルフィルタ手法に
よる位相進み補償(位置制御をより安定させる為)が行
われた後、再びフレキシブル基板716を通り、IC7
32(コイル76p,76y駆動用)に入力する。IC
732は入力される信号を基に前記コイル76p,76
yを公知のPWM(パルス幅変調)駆動を行い、支持枠
75を駆動する。
【0063】支持枠75は前述した様に矢印713p,
713y方向に摺動可能であり、上述した位置制御手法
により位置を安定させている訳であるが、カメラ等の民
生用光学機器においては電源消耗防止の観点からも常に
該支持枠75を制御しておく事は出来ない。
【0064】また、支持枠75は非制御状態時には光軸
と直交する平面内にて自由に動き回る事が出来る様にな
る為、その時のストローク端での衝突の音発生や損傷に
対しても対策しておく必要がある。
【0065】図21及び図23に示す様に支持枠75の
背面には3ケ所の放射状に突出した突起75fを設けて
あり、図23に示す様に突起75fの先端がロックリン
グ719の内周面719gに嵌合している。従って、支
持枠75は地板71に対して全ての方向に拘束されてい
る。
【0066】図23(a),(b)はロックリング71
9と支持枠75の動作の関係を示す平面図であり、図2
1の平面図から要部のみ抜出した図である。尚、説明を
解り易くする為に実際の組立状態とは若干レイアウトを
変化させている。又、図23(a)のカム部719f
(3ケ所)は、図16,図20に示す通り、ロックリン
グ719の円筒の母線方向全域に渡って設けられている
訳ではないので図21の方向からは実際には見えない
が、説明の為に図示している。
【0067】図16に示した通り、コイル720(72
0aは図示しないフレキシブル基板等でロックリング7
19の外周を通り、端子719hよりフレキシブル基板
716の幹部716d上の端子716eに接続される4
本縒り線の引き出し線)は永久磁石718で挟まれた閉
磁路内に入っており、コイル720に電流を流す事でロ
ックリング719を光軸回りに回転させるトルクを発生
する。
【0068】このコイル720の駆動も不図示のマイコ
ンからフレキシブル基板716を介してハード基板71
5上の駆動用IC733に入力する指令信号で制御さ
れ、IC733はコイル720をPWM駆動する。
【0069】図23(a)において、コイル720に通
電するとロックリング719に反時計回りのトルクが発
生する様にコイル720の巻き方向が設定されており、
これによりロックリング719はロックバネ728のバ
ネ力に逆らって反時計方向に回転する。
【0070】尚、ロックリング719は、コイル720
に通電前はロックバネ728の力によりロックゴム72
6に当接して安定している。
【0071】ロックリング719が回転すると、アマー
チュア724が吸着ヨーク729に当接してアマーチュ
アバネ723を縮め、吸着ヨーク729とアマーチュア
724の位置関係をイコライズしてロックリング719
は図23(b)の様に回転を止める。
【0072】図24はロックリング駆動のタイミングチ
ャートである。
【0073】図24の矢印719iでコイル720に通
電(720bに示すPWM駆動)すると同時に吸着コイ
ルにも通電(730a)する。その為、吸着ヨーク72
9にアマーチュア724が当接し、イコライズされた時
点でアマーチュア724は吸着ヨーク729に吸着され
る。
【0074】次に、図24の720cに示す時点でコイ
ル720への通電を止めると、ロックリング719はロ
ックバネ728の力で時計回りに回転しようとするが、
上述した様にアマーチュア724が吸着ヨーク729に
吸着されている為、回転は規制される。この時、支持枠
75の突起75fはカム部719fと対向する位置に在
る(カム部719fが回転して来る)為、支持枠75は
突起75fとカム部719fの間のクリアランス分だけ
動ける様になる。
【0075】この為、重力G(図23(b)参照)の方
向に支持枠75が落下する事になるが、図24の矢印7
19iの時点で支持枠75も制御状態にする為、落下す
る事は無い。
【0076】支持枠75は非制御時はロックリング71
9の内周で拘束されているが、実際には突起75fと内
周壁719gの嵌合ガタ分だけガタを有する。即ち、こ
のガタ分だけ支持枠75は重力G方向に落ちており、支
持枠75の中心と地板71の中心がずれている事にな
る。その為、矢印719iの時点から例えば1秒費やし
てゆっくり地板71の中心(光軸の中心)に移動させる
制御をしている。
【0077】これは急激に中心に移動させると補正レン
ズ74を通して像の揺れを撮影者が感じて不快である為
であり、この間に露光が行われても、支持枠75の移動
による像劣化が生じない様にする為である。(例えば1
/8秒で支持枠を5μm移動させる) 詳しくは、図24の矢印719i時点での位置検出素子
78p,78yの出力を記憶し、その値を目標値として
支持枠75の制御を始め、その後1秒間費やしてあらか
じめ設定した光軸中心の時の目標値に移動してゆく(図
24の75g参照)。
【0078】ロックリング719が回転され(アンロッ
ク状態)た後、振動検出手段からの目標値を基にして
(前述した支持枠75の中心位置移動動作に重なって)
支持枠75が駆動され、防振が始まる事になる。
【0079】ここで、防振を終わる為に矢印719jの
時点で防振オフにすると、振動検出回路からの目標値が
補正手段を駆動する駆動回路に入力されなくなり、支持
枠75は中心位置に制御されて止まる。この時に吸着コ
イル730への通電を止める(730b)。すると、吸
着ヨーク729によるアマーチュア724の吸着力が無
くなり、ロックリング719はロックバネ728により
時計回りに回転され、図23(a)の状態に戻る。この
時、ロックリング719はロックゴム726に当接して
回転規制される為に回転終了時の該ロックリング719
の衝突音は小さく抑えられる。
【0080】その後(例えば20msec後)、駆動回
路への制御を断ち、図24のタイミングチャートは終了
する。
【0081】図25〜図27は防振システムの概要を示
すもので、図25は全体の構成を示すブロック図であ
り、図26と図27は、図25の各回路の詳細を示すブ
ロック図である。更に詳しくは、図25の上段の各部を
図26に示し、図25の下段の各部を図26に示すと共
に、上段と下段の各部の接続関係の明確化の為、それぞ
れの信号ラインにa〜gの符号を付してある。
【0082】これらの図において、91は図14の振動
検出回路83p,83yに相当する振動検出回路であ
り、振動ジャイロ等の角速度を検出する振れ検出センサ
と該振れ検出センサ出力のDC成分をカットした後に積
分して角変位を得るセンサ出力演算部より構成される。
【0083】この振動検出回路91からの角変位信号は
目標値設定回路92に入力される。この目標値設定回路
92は、図27に示す様に、可変差動増幅器92aとサ
ンプルホールド器92bより構成されており、サンプル
ホールド器92bは常にサンプル中の為に可変差動増幅
器92aに入力される両信号は常に等しく、その出力は
ゼロである。しかし、後述する遅延回路93からの出力
にて前記サンプルホールド器92bがホールド状態にな
ると、可変差動増幅器92aはその時点をゼロとして連
続的に出力を始める。
【0084】可変差動増幅器92aの増幅率は防振敏感
度設定回路94の出力により可変になっている。何故な
らば、目標値設定回路92の目標値信号は補正手段91
0を追従させる目標値(指令信号)であるが、該補正手
段910の駆動量に対する像面の補正量(防振敏感度)
はズーム,フォーカス等の焦点変化に基づく光学特性に
より変化するために、その防振敏感度変化を補う為であ
る。
【0085】従って、防振敏感度設定回路94は、図2
6に示す様に、ズーム情報出力回路95からのズーム焦
点距離情報と露光準備回路96の測距情報に基づくフォ
ーカス焦点距離情報が入力されており、その情報を基に
防振敏感度を演算あるいはその情報を基にあらかじめ設
定した防振敏感度情報を引き出して、目標値設定回路9
2内の可変差動増幅器92aの増幅率を変更させる。
【0086】補正駆動回路97は、図15のハード基板
715上に実装されたIC731p,731y,732
に相当し、目標値設定回路92からの目標値が指令信号
として入力される。
【0087】補正起動回路98は、図15のハード基板
715上のIC732と補正手段910に具備されたコ
イル76p,76yの接続を制御するスイッチであり、
図27に示す様に、通常時はスイッチ98aを端子98
cに接続させておく事でコイル76p,76yの各々の
両端を短絡しておき、論理積回路99の信号が入力され
るとスイッチ98aを端子98bに接続し、補正手段9
10を制御状態(未だ振れ補正は行わないが、コイル7
6p,76yに電力を供給し、位置検出素子78p,7
8yの信号がほぼゼロになる位置に補正手段910を安
定させておく)にする。又この時同時に論理積回路99
の出力信号は係止手段914にも入力され、これにより
係止手段914は補正手段910の係止を解除する。
【0088】尚、補正手段910はその位置検出素子7
8p,78yの位置信号を補正駆動回路97に入力し、
前述した様に位置制御を行っている。
【0089】論理積回路99はレリーズ操作部材911
の半押しによるSW1信号と防振切換操作部材912の
オン信号がそれぞれ入力された時に、その構成要素であ
るアンドゲード99a(図26参照)が信号を出力す
る。つまり、図27に示す様に、防振切換操作部材91
2である防振メインスイッチを撮影者が操作し、且つレ
リーズ操作部材911の半押しを行った時に、前記補正
手段910は係止解除され、制御状態になる。
【0090】レリーズ操作部材911の半押しにより発
生するSW1信号は、図25及び図26に示す様に、露
光準備回路96に入力され、これにより測光,測距,レ
ンズ合焦駆動が行われ、ここで得られたフォーカス情報
が防振敏感度設定回路94に入力される。
【0091】遅延回路93は論理積回路99の出力信号
を受けて、例えば1秒後に出力して前述した様に目標値
設定回路92より目標値信号を出力させる。
【0092】図示していないが、レリーズ操作部材91
1の半押しにより発生するSW1信号に同期して振動検
出回路91も起動を始める。そして、前述した様に積分
器等、大時定回路を含むセンサ出力演算は起動から出力
が安定する迄に、ある程度の時間を要する。
【0093】前記遅延回路93は前記振動検出回路91
の出力が安定する迄待機した後に、補正手段910へ目
標値信号を出力させる役割を演じ、振動検出回路91の
出力が安定してから防振を始める構成にしている。
【0094】露光回路913はレリーズ操作部材911
の押し切り(全押し)操作により発生するSW2信号入
力によりミラーアップを行い、露光準備回路96の測光
値を基に求められたシャッタスピードでシャッタを開閉
して露光を行い、ミラーダウンして撮影を終了する。
【0095】撮影終了後、撮影者がレリーズ操作部材9
11から手を離し、SW1信号をオフにすると、論理積
回路99は出力を止め、目標値設定回路92のサンプル
ホールド回路92bはサンプリング状態になり、可変差
動増幅器92aの出力はゼロになる。従って、補正手段
910は補正駆動を止めた制御状態に戻る。
【0096】論理積回路99の出力がオフになった事に
より、係止手段914は補正手段910を係止し、その
後に補正起動回路98のスイッチ98aは端子98cに
接続され、補正手段910は制御されなくなる。
【0097】振動検出回路91は、不図示のタイマによ
り、レリーズ操作部材911の操作が停止された後も一
定時間(例えば5秒)は動作を継続し、その後に停止す
る。これは、撮影者がレリーズ操作を停止した後に引き
続きレリーズ操作を行う事は頻繁にあるわけで、その様
な時に毎回振動検出回路91を起動するのを防ぎ、その
出力安定迄の待機時間を短くする為であり、振動検出回
路91が既に起動している時には該振動検出回路91は
起動既信号を遅延回路93に送り、その遅延時間を短く
している。
【0098】図28は、上記の動作をマイクロコンピュ
ータにより処理した場合の一連の動作を示すフローチャ
ートであり、以下これに従って簡単に説明する。
【0099】カメラに電源が投入されると、マイクロコ
ンピュータは、まず防振スイッチの状態を調べ、オンで
あれば次にレリーズ操作部材911の半押しによりSW
1信号が発生しているか否かを判別する(#5001→
#5002)。SW1信号が発生していれば、内部タイ
マをスタートさせ(#5003)、次に測光,測距、振
れ検出の開始、更には補正手段910による防振制御を
可能にする為にその係止解除を行う(#5004)。
【0100】次に、上記タイマでの計時内容が所定の時
間t1に達したか否かを調べ、達していなければ達する
までこのステップに留まる(#5005)。これは、前
述した様にセンサ出力が安定するまでの時間待機する為
の処理である。その後、所定の時間t1が経過すると、
目標値信号に基づいて補正手段910を駆動し、防振制
御を開始する(#5006)。
【0101】次に、レリーズ操作部材911の押し切り
によりSW2信号が発生しているか否かを調べ(#50
07)、発生していなければ再びSW1信号が発生して
いるか否かの判別を行い、もしSW1信号も発生してい
なければ(#5008のNO)、防振制御を停止すると
共に、補正手段910を所定の位置に係止する(#50
11→#5012)。
【0102】また、SW2信号は発生していないが、S
W1信号は発生していれば、ステップ#5007→#5
008→#5007……の動作を繰り返す。この状態時
にレリース回路911の押し切り操作が為されてSW2
信号が発生すると(#5007のYES)、フィルムへ
の露光動作を行う(#5009)。そして、SW1信号
の状態を調べ(#5010)、該SW1信号が発生しな
くなったら防振制御を停止すると共に、補正手段910
を所定の位置に係止する(#5011→#5012)。
【0103】以上の動作を終了すると、次に上記タイマ
を一旦リセットして再度スタートさせ(#5013)、
再びSW1信号が所定時間内(ここでは5秒以内)に発
生するかどうかの判別を行う(#5014→#5015
→#5014……)。もし防振を停止してから5秒以内
に再度SW1信号が発生したならば(#5015のYE
S)、測光,測距動作及び補正手段910の係止解除を
行い(#5016)、振れ検出はそのまま継続されてい
るので、直ちに目標値信号に基づいて補正手段910の
駆動制御を行い(#5006)、以下前述と同様の動作
を繰り返す。
【0104】つまり、この様な処理をすることにより、
前述した様に撮影者がレリーズ操作を停止した後に引き
続きレリーズ操作をした際に、その度に振動検出回路9
1を起動してその出力安定迄待機するといった不都合を
無くすことが可能になる。
【0105】一方、防振を停止してから5秒以内にSW
1信号が発生しなかった場合は(#5014のYE
S)、振れ検出を停止(振動検出回路91の駆動を停
止)する(#5017)。その後はステップ#5001
に戻り、防振スイッチのオン待機の状態に入る。
【0106】
【発明が解決しようとする課題】以上説明した防振シス
テムにおける補正光学装置には、以下の二つの欠点があ
った。 (1)コンパクトにできない。 (2)組立作業性が良くない。
【0107】上記(1)の原因としては、支持枠75等
により構成される補正手段の位置検出の方法が挙げられ
る。前述した様に補正手段の位置検出は、投受光手段を
用い、光透過型位置検出を行なっている。よって、支持
枠75上に投光素子77p,77y及びスリット75a
p,75ay(図15及び図19参照)を設ける必要が
あり、その為のスペースがコイル76p,76yの取り
付けスペース等とは別に専用スペースとして必要であ
り、これが補正光学装置の小型化を妨げている。また、
上記(2)の原因としては、コイル76p,76yや投
光素子77p,77yへの給電の為にフレキシブル基板
716の腕部716bp,716by(図15参照)を
支持枠75に取り付け結線する作業が挙げられる。
【0108】また、別の問題として、「支持枠75を駆
動する推力中心と位置検出中心がずれている事による制
御劣化」がある。
【0109】図13に示す様に、コイル76pの推力中
心F1 は補正手段の重心Gを通るのに対し、位置検出中
心k1 は推力中心F1 からLだけ離れている。そして、
コイル76pを駆動して補正手段を移動させると、それ
に伴い位置検出素子78pはその移動量を検出する訳で
あるが、例えば補正手段がR方向に回転すると、実際の
コイル76pの駆動に対し位置検出に遅れが出てしま
う。
【0110】勿論支持枠75は支持軸711によりその
方向Rの回転は規制されているが、補正手段の補正駆動
を滑らかにする為に支持軸711と各軸受間には多少の
ガタを設ける必要から、R方向にもある程度のガタを有
している為である。
【0111】前述した様に補正手段の位置を検出してコ
イルにフィードバックして該補正手段の位置制御を行な
っているが、上記の位置検出に遅れが出てしまうと制御
が適正に行えない、或いは、制御が行えても実際の補正
レンズ74の動きと振れ補正目標値の間に位相ずれが生
じる為、防振精度が十分に得られない恐れがあった。
【0112】(発明の目的)本発明の第1の目的は、コ
ンパクト化及び組立性の向上を図ることのできる補正光
学装置及び像振れ補正装置を提供しようとするものであ
る。
【0113】本発明の第2の目的は、補正手段の位置検
出精度、さらには像振れ補正精度を向上させることので
きる補正光学装置及び像振れ補正装置を提供しようとす
るものである。
【0114】本発明の第3の目的は、コンパクト化を達
成すると共に、補正手段の位置検出精度、さらには像振
れ補正精度を向上させることのできる補正光学装置及び
像振れ補正装置を提供しようとするものである。
【0115】
【課題を解決するための手段】上記第1の目的を達成す
るために、請求項1〜6及び14記載の本発明は、振れ
を補正する補正手段と、該補正手段を移動可能に支持す
る支持手段と、前記補正手段と前記支持手段の相対変位
を検出する位置検出手段とを有する補正光学装置におい
て、前記位置検出手段を、投光手段と、受光手段と、前
記投光手段にて投光された光を反射して前記受光手段に
導くスリット状の反射手段とにより構成し、前記投光手
段及び前記受光手段を前記支持手段に配置し、前記反射
手段を前記補正手段に配置した補正光学装置又は像振れ
補正装置とするものである。
【0116】上記の構成においては、投光手段からの光
を受光手段に導く為に、スリット状の明パターン、ある
いは、スリット状の鏡面部を持つ反射手段を備えたり、
投光手段にて投光された光を導入する導入路と、該導入
路からの光の方向を変化させる偏光路と、該偏光路から
の光を受光手段に照射するスリット上の照射路より成る
反射手段を備え、位置検出手段を反射方式にして、補正
手段上に投光手段もしくは受光手段を設ける必要をなく
して設計の自由度を高めると共に、補正手段上に投光手
段もしくは受光手段に対する給電等の為の配線を不要に
している。
【0117】また、上記第2の目的を達成するために、
請求項6及び14記載の本発明は、補正手段の駆動部上
に反射手段を設けた補正光学装置又は像振れ補正装置と
するものである。
【0118】上記構成においては、反射手段、つまり位
置検出を行う部分を、補正手段を駆動為の推力中心近傍
に配置するようにしている。
【0119】また、上記第3の目的を達成するために、
請求項7〜12及び14記載の本発明は、振れを補正す
る補正手段と、該補正手段を移動可能に支持する支持手
段と、前記補正手段と前記支持手段の複数方向の相対変
位を検出する複数の位置検出手段とを有する補正光学装
置において、前記複数の位置検出手段を、複数の受光手
段と単一の投光手段で構成した補正光学装置又は像振れ
補正装置とするものである。
【0120】上記構成においては、投光制御手段によ
り、単一の投光手段から投光された光を、複数の受光手
段の総てに入射させる構成にすると共に、複数の受光手
段それぞれに入射する投光量総和を検出する複数の光量
検出手段のうちの少なくとも一つの出力を基に、前記単
一の投光手段の投光量の制御を行うようにしている。
【0121】また、上記第2の目的を達成するために、
請求項13及び14記載の本発明は、振れを補正する補
正手段と、該補正手段を移動可能に支持する支持手段
と、前記補正手段と前記支持手段の相対変位を検出す
る、投光手段と受光手段より成る位置検出手段とを有す
る補正光学装置において、前記受光手段に入射する投光
量総和を検出する光量検出手段を有し、該光量検出手段
の出力により、前記投光手段の投光量の制御を行うと共
に前記受光手段の位置検出出力の正規化を行う補正光学
装置又は像振れ補正装置とするものである。
【0122】
【発明の実施の形態】以下、本発明を図示の実施の形態
に基づいて詳細に説明する。
【0123】図1〜図3は本発明の実施の第1の形態に
係る振れ補正装置を示す図である。更に詳しくは、図1
は振れ補正装置の正面側から見た平面図(図14のレン
ズ鏡筒82の物体側から見た図)、図2(a)は図1の
矢印A方向から見た側面図、図2(b)は図1のD1−
D1断面図、図2(c)は図1のD2−D2断面図、図
3は図1の裏面図である。
【0124】これらの図において、11aは地板11に
3ケ所に等分に設けられた嵌合枠であり、図14のレン
ズ鏡筒82の内周に嵌合し、両者を孔11b(図2
(a),(b)参照)を利用して結合させている。この
地板11には図1に示す様にボビンに巻かれたシフトコ
イル12p,12yが固定され、又ロックコイル13が
巻かれたステータ14が固定されている。ロータ15は
その軸まわりに回転可能に地板11に取り付けられ、該
ロータ15,ステータ14及びロックコイル13によ
り、公知のステップモータを構成している。
【0125】地板11には、その外周側面に3ケ所に等
分の長孔11c(図2(a)にのみ図示し、図1及び図
2(c)ではその位置を矢印で示している)が設けられ
ている。また、地板11の裏面にはロックリング16
(図3参照)が矢印16d回りに回転可能に取り付けら
れており、ロータ15のピニオン15aと歯車16bが
噛み合って、該ロックリング16はステップモータによ
り図3の矢印16d回りに振動(回転)させられる。
【0126】補正レンズ(図示しない)を保持する支持
枠17は、外周放射方向に3等分に延出する支持軸17
aを有しており、その先端部が地板11の長孔11cと
嵌合している。
【0127】3ケ所の嵌合部は図2(a)に示す長孔1
1c,支持軸17aの関係とそれぞれ同一であり、図か
ら明らかな様に、各々の関係は光軸10(図2(a)参
照)の方向には固定され、光軸10と直角な方向には互
いに摺動可能になっている(孔11cが長孔の為)。即
ち、支持枠17は地板11に対し光軸方向には移動規制
されるが、その垂直な平面内においては自由に動くこと
ができる。この動く方向を分解すると、図1に示すピッ
チ方向18p,ヨー方向18y,ロール方向18rに分
けられる。
【0128】図1に示す様に支持枠17のピン17bと
地板のピン11bの間には対の引っ張りバネ19が掛け
られており、支持枠17を両側から引っ張っている。ま
た、支持枠17にはシフトマグネット110が吸着され
たシフトヨーク111が取り付けられており(図2
(b)等参照)、地板11上のシフトコイル12p,1
2yと対向している。
【0129】そして両者の関連により、シフトコイル1
2pに電流を流すと支持枠17は矢印18p方向に引っ
張りバネ19の弾性力に逆らって駆動され、又シフトコ
イル12yに電流を流すと同様に引っ張りバネ19の弾
性力に逆らって矢印18y方向に駆動される。ロール方
向18rには回転駆動力は発生しない事、及び、支持枠
17は引っ張りバネ19により両側から引っ張られてこ
の方向に弾性的に回転規制されている事から、支持枠1
7がこの方向に回転する事は無い。
【0130】今、カメラの振れを検出する振動検出手段
からの振れ情報に基づき支持枠17を矢印18p,18
y方向に駆動すると(シフトコイル12p,12yに通
電して)、前述した様に像面の安定化が図れる訳である
が、防振システムを使用していない時には支持枠17が
地板11に対し不動にしておく必要がある。何故なら
ば、携帯時等の外乱振動により支持枠17が揺れ、地板
11との間で衝撃音が発生する事、及び、それによる破
損を避ける為である。
【0131】図3がこの時(防振システムを使用しない
時)の状態を示した図であり、支持枠17の4ケ所の突
起17eはロックリング16の内周壁16aと当接して
いる。従って、支持枠17は矢印18p,18y方向の
移動は規制されている。
【0132】防振システムを使用する時は、ステップモ
ータによりロックリング16を図3において時計回りに
所定量回転させる。すると、突起17eと対向する面は
カム部16cとなり、互いに当接が離れる。よって、支
持枠17はロックリング16に対しフリーになり、矢印
18p,18y方向に駆動可能となる。
【0133】ここで、上記の補正光学装置を要素別にま
とめると、以下の様になる。
【0134】地板11、シフトコイル12p,12y、
バネ19が支持手段に、支持枠17、シフトマグネット
110、シフトヨーク111、不図示の補正レンズが補
正手段に、ロックリング16が係止手段に、ロックコイ
ル13、ステータ14、ロータ15が係止手段を駆動す
る駆動手段に、それぞれ相当する。
【0135】以上説明した補正光学装置において、支持
枠17の補正駆動位置検出の方法について図4を用いて
説明する。尚、図4(a)は補正光学装置を正面側から
見た平面図、図4(b)はその断面図である。
【0136】図4(a),(b)に示す様に、対のヨー
ク111の上には中央部に白色スリット(明パターン)
112ap,112ayを有する黒色のターゲット11
2p,112yが貼り付けられている。基板113に
は、各々のターゲット112p,112yに対向する位
置にIRED等の投光素子77p,77y(77yは不
図示)とPSD等の位置検出素子78p,78y(78
yは不図示)を有し、図1の地板11に対し位置決めピ
ン11eで位置決めされ、ねじ孔11fにてねじ固定さ
れている。
【0137】図5は、図4に示した投光素子77p,7
7yと位置検出素子78p,78yが接続される駆動回
路(これは図22と同等の構成である)を含んだ図であ
り、この様な構成において、投光素子77pからターゲ
ット112への投光された光はスリット部112apで
のみ反射して位置検出素子78pに入射している。この
スリット部12apの位置は支持枠17が矢印18p方
向に移動した時にそれに伴って移動する為、位置検出素
子78pへの入射位置(光の重心等)が変化し、この入
射位置から支持枠17のこの方向の位置検出を行うこと
ができる。スリット112apは矢印18y方向(矢印
18pと直交)と平行なスリットの為に支持枠17が矢
印18y方向に移動しても位置検出素子78pへの入射
位置は変化しない。
【0138】この様にしてターゲット112pに対向す
る位置検出素子78pは矢印18pの方向のみ位置検出
を行っている。ターゲット112yに対向する位置検出
素子78y(不図示)も同様にして、矢印18yの方向
にのみ位置検出を行っている。そして、従来例と同様に
各々の位置検出素子78p,78yにより各々の方向1
8p,18yの位置制御駆動を行っている。
【0139】また、位置検出素子78p,78yの各々
の入射光量総和(図22で説明した様に加算アンプ73
1dpの出力)により各々の投光素子77p,77yを
駆動制御している為に温度等の影響で投光素子の発光量
が変化してもそれを補う、つまり位置検出素子への入射
光量が常に一定になる様に投光素子印加電流を増減する
為、安定した位置検出出力を保持することができる。
【0140】以上の様な構成で補正手段の位置検出を行
なっている為、次の様な利点を有する。 (1)反射型の投受光系を用いている為にその配置位置
の自由度が広がり、補正光学装置をコンパクトに設計で
きる。 (2)特に補正手段の駆動部上に位置検出素子78p,
78yを配置できる為、駆動力に対して位置検出の位相
遅れがなくなり、制御性が向上する。 (3)ターゲットにスリット反射板を用いる事で、位置
検出素子にPSDを使え、広範囲に渡りリニアリティの
高い高精度な位置検出が可能になっている。 (4)位置検出素子,投光素子が固定側(地板11側の
基板)に設けられている為、可動側(支持枠17)への
配線の必要が無く、組立が行い易く信頼性が向上する。
【0141】特に本実施の形態においては、コイル12
p,12yも固定側に設けている為に可動側への配線が
全く不要になり、組立性が大幅に向上している。
【0142】(実施の第2の形態)図6及び図7は本発
明の実施の第2の形態に係る補正光学系の要部構成を示
す図であり、これは上記実施の第1の形態における図4
及び図5に対応するものである。上記実施の第1の形態
と異なるのは、ターゲットの形状である。
【0143】図6の各々のヨーク111の上には、スリ
ット状の鏡面体21p,21y(例えば表面鏡)が貼り
付けられている。そして、図7に示す様に、投光素子7
7p,77yからヨーク111に設けて投光された光の
うち、鏡面体21p,21yにて反射した光が位置検出
素子78p,78yに入射し、これにより位置検出を行
うようにしている。
【0144】投光素子77p,77yの発光量制御は上
記実施の第1の形態と同様であり、高精度な位置検出が
行なえる。又、ヨーク111は光を反射しない処理(例
えば黒色塗装を施す事で、余計な反射が位置検出素子に
入射する事は無くなる。
【0145】以上の様にターゲットとして鏡面体を用い
た場合には、投光素子からの投光が効率良く位置検出素
子に入射する為に、位置検出精度を高める事ができる。
【0146】(実施の第3の形態)図8及び図9は本発
明の実施の第3の形態に係る補正光学系の要部構成を示
す図であり、これは上記実施の第1の形態における図4
及び図5に対応するものである。
【0147】上記実施の第1及び第2の形態と異なるの
は、ターゲットとして各々のヨーク111上に例えば光
ファイバーや、透明体等の光導伝路31p,31yが設
けられている点である。
【0148】図8に示す様に、光導伝路31p,31y
は投光素子77pに対向して配置されており、投光素子
77pからの光を導入する導入路31apとその光方向
を変化させる偏光路31bpとその投光を位置検出素子
78pに照射するスリット状(光導伝路31pの場合、
矢印18y方向に延出)の照射路31cpより構成され
ている。
【0149】導入路31apの投光素子77pとの対向
面は十分広く設定されており、導入路31apが投光素
子77pに対し相対的に移動してもその投光量が漏れな
く光導伝路31pに入るようになっている。また、照射
路31cpの位置検出素子78pとの対向面は絞ってあ
り、これにより投光素子77pからの光が位置検出素子
78pの一点に集中して入射する構成にして位置検出精
度を高めている。
【0150】この様に反射手段を光導伝路で構成する
と、投光素子にて投光された光が漏れなく位置検出素子
に入射する為、位置検出感度が高くでき、投光素子への
印加電流も少なくできる。
【0151】勿論この実施の第3の形態においても、図
9に示す様に各々の位置検出素子77p,77yの各々
の受光量総和で投光素子77p,77yを駆動制御して
位置検出出力を安定化している。
【0152】(実施の第4の形態)図10は本発明の実
施の第4の形態に係る補正光学装置の要部を示す構成図
であり、位置検出の方法は上記実施の第1の形態と同様
である。
【0153】図10においては、ターゲット112p,
112y及び支持枠17の紙面上方に位置検出素子78
p,78y及び投光素子41を配置し、各々のレイアウ
トが解かる様にしている。
【0154】ここで、ターゲット112p,112yを
照射する投光素子41は二つのターゲット112p,1
12yから等距離の所に1つ設けられている点が、上記
実施の第1の形態と異なる(上記実施の第1の形態で
は、ターゲット112p,112yを照射する為に各々
に投光素子77p,77yが設けられていた)。
【0155】投光素子41を矢印43方向から見た図を
破線のまるで囲って示しているが、この図に示す様に投
光素子41の先端には台形状の拡散レンズ42が設けら
れており、このテーパー部により投光素子41の光はタ
ーゲット112p,112yに均等に照射される。即
ち、拡散レンズ42は二つの位置検出素子78p,78
yの両方に投光素子41の光を配る投光制御手段の役割
をする。勿論投光素子の投光角が十分広い時は拡散レン
ズ42は必要ない。
【0156】位置検出素子78p,78yの出力は、図
22の回路及び上記実施の第1〜第3の形態と同様に処
理され、入射光の差出力(差算出回路44p,44yに
て得られる)より各々の位置検出信号を出力し、入射光
の和出力(加算回路45p,45yにて得られる)より
各々の入射光量総和を得る。
【0157】前記加算回路45p,45yからの各々の
入射光量総和は平均回路46で平均化(或いは各々の入
射光量総和の加算値)され、その信号を基に投光素子4
1の投光量を制御している。
【0158】前述した様に投光素子の投光量は温度等で
変化する訳であるが、この様に二つの位置検出素子78
p,78yの受光量総和の平均値で投光素子41の投光
量を制御すれば、温度等による各々の位置検出素子の感
度変化を小さくすることができる。
【0159】以上の構成の様に複数方向の位置検出素子
に対し、投光素子を一つにする事で、コンパクト化,組
立性向上(配線が減る為),省電力化を図ることが可能
となる。
【0160】(実施の第5の形態)図11は本発明の実
施の第5の形態に係る要部を示す構成図であり、投光素
子を一つで済ませる考え方は上記実施の第4の形態と同
様である。
【0161】ターゲットとしては、実施の第3の形態と
同様、光導伝路51が設けられている。但し上記実施の
第3の形態においては、矢印18p,18yの各々の方
向の位置検出を行なう為に各々に対応する光導伝路31
p,31yを設けていたのに対し、この実施の第5の形
態では光導伝路51は一つにまとめている。尚、矢印方
向から見た光導伝路51の構成を、点線で囲った部分に
示してある。
【0162】スリット状の照射路51cは、実施の第3
の形態と同様であるが、導入路51aは中央に1か所設
けられており、対応する投光素子52からの投光を偏光
路51b,照射路51cを通して位置検出素子78p,
78yに入射させている。よって、偏光路51bはター
ゲットの役割とともに、二つの位置検出素子78p,7
8yに均等に光を照射する投光制御手段の役割も兼ねて
いる。
【0163】スリット状の照射路51cより位置検出素
子78yに入射する入射光量の総和加算回路45yで求
められ、その出力を基に投光素子51の投光量を制御し
ている。よって、位置検出素子78yの温度による感度
変化は抑えられている。
【0164】また、位置検出素子78pに入射する入射
光量の総和は加算回路45pで求められ、差算出回路4
4pで求められる位置検出信号(差出力)を割算回路5
3pにて割っている。
【0165】図22を用いて説明した様に、入射光量総
和が変化するとそれに応じて位置検出感度が変化する
が、上述の様に位置検出出力を入射光量総和で割る事で
位置検出出力が正規化され、感度の変化を抑える事がで
きる。
【0166】この様に位置検出素子78yはその入射光
量総和が一定になる様に投光素子を制御することで感度
を安定化し、位置検出素子78pはその入射光量総和を
用いて位置検出出力を正規化する事で感度を安定化して
いる。
【0167】勿論図12に示す様に、位置検出素子78
yの位置検出出力も割り算回路53yを配置して正規化
する事で感度を安定化しても良く、この場合位置検出素
子78yはその入射光量が一定になる様に投光素子を制
御している事もあり、より一層の感度の安定化が図れ
る。
【0168】以上の様に投光制御手段として光導伝路5
1を用いた場合、投光素子の光が効率よく位置検出素子
に入射できる為、投光素子の省電力化が図れる。又、位
置検出素子はその入射光量総和で投光素子の投光量を制
御するとともに位置検出出力も正規化する為、高精度な
位置検出が可能になる。
【0169】以上の実施の各形態における効果につい
て、本発明の各手段と実施の形態との関係を明示しつ
つ、以下に列挙する。
【0170】支持手段(地板11,シフトコイル12
p,12y、バネ19)上の基板113に投光手段(投
光素子77p,77y,41,52)と受光手段(位置
検出素子78p,78y)を設け、補正手段(支持枠1
7,シフトマグネット110、シフトヨーク13、補正
レンズ)、特にその駆動部上にスリット状の反射手段
(スリット状明パターン112ap,112ay、スリ
ット状鏡面体21p,21y、光導伝路31p,31
y,51)を設け、前記投光手段にて投光された光をス
リット状の反射手段で反射してその反射光を受光手段で
検出して、補正手段の位置検出を行う位置検出手段(上
記投光手段、受光手段、反射手段より成る)を構成して
いる為、従来の透過型の位置検出手段に比べてコンパク
トすることができ、しかも組立を容易なものにすること
ができる。
【0171】更に実施の形態に則して詳述すると、被検
出体である支持枠上に投光素子を設ける必要がなくな
り、設計自由度が上がることから、コンパクト化を達成
できる。又支持枠に投光素子の為の給電路を設ける必要
がない為、組立性が向上することになる。
【0172】又上記位置検出手段を補正手段の駆動部上
に設けるようにしている為、つまり駆動コイルの推力中
心近傍に位置検出手段を配置するようにしている為、補
正手段の制御性を良好なものにして、防振精度を向上さ
せる事が可能となる。
【0173】また、補正手段と支持手段間の複数方向
(カメラ縦振れ補正方向とカメラ横振れ補正方向)の相
対移動を検出する各々の受光手段(位置検出素子78
p,78y)と、これらに照射する単一の投光手段(投
光素子41,52)と、投光手段いて投光された光を各
受光手段に均等に照射する様に制御する投光制御手段
(拡散レンズ42、光導伝路31p,31y,51)と
により位置検出手段を構成する共に、受光手段の入射光
総和、特に各受光手段への入射光総和平均値で投光手段
の投光量を制御する、或いは、複数の受光手段の中の1
つの受光手段の入射光総和を基に投光手段の投光量を制
御する光量検出手段(加算回路45p,45y、平均回
路46)を設け、残りの受光手段は各々の入射光総和で
各々の位置検出出力を正規化(割算回路53pにより)
する構成にしている為、位置検出手段をコンパクト且つ
組立性を向上(投光手段が1つの為)させることがで
き、しかも位置検出精度を上げる(投光制御及び正規化
演算の為)ことが可能となる。
【0174】また、受光手段(位置検出素子78p,7
8y)は投光手段(投光素子77p,77y,41,5
2)からの投光量総和出力を基に投光量を制御するよう
にし、且つ、前記投光量総和を基に前記受光手段の位置
検出出力を正規化する(割算回路53y)ようにしてい
る為、位置検出精度を向上させることができる。
【0175】(変形例)本発明は、一眼レフカメラやビ
デオカメラ等のカメラに好適なものであるが、これに限
定されるものではなく、防振システムを具備することに
より有効な機能を発揮する光学機器への適用も可能であ
る。
【0176】また、本発明は、上記の実施の各形態に限
定されるものではなく、請求項で示した機能、又は実施
の形態がもつ機能が達成できる構成であればどのような
ものであってもよいことは言うまでもない。
【0177】更に、本発明は、以上の実施の各形態、又
はそれらの技術を適当に組み合わせた構成にしてもよ
い。
【0178】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
投光手段からの光を受光手段に導く為に、スリット状の
明パターン、あるいは、スリット状の鏡面部を持つ反射
手段を備えたり、投光手段にて投光された光を導入する
導入路と、該導入路からの光の方向を変化させる偏光路
と、該偏光路からの光を受光手段に照射するスリット上
の照射路より成る反射手段を備え、位置検出手段を反射
方式にして、補正手段上に投光手段もしくは受光手段を
設ける必要をなくして設計の自由度を高めると共に、補
正手段上に投光手段もしくは受光手段に対する給電等の
為の配線を不要にしている為、コンパクト化及び組立性
の向上を図ることができる補正光学装置及び像振れ補正
装置を提供できるものである。
【0179】また、本発明によれば、位置検出を行う部
分(反射手段)を、補正手段を駆動為の推力中心近傍に
配置するようにしている為、補正手段の位置検出精度,
像振れ補正精度を向上させることができる補正光学装置
及び像振れ補正装置を提供できるものである。
【0180】また、本発明によれば、投光制御手段によ
り、単一の投光手段から投光された光を、複数の受光手
段の総てに入射させる構成にすると共に、複数の受光手
段それぞれに入射する投光量総和を検出する複数の光量
検出手段のうちの少なくとも一つの出力を基に、前記単
一の投光手段の投光量の制御を行うようにしている為、
コンパクト化を達成すると共に、補正手段の位置検出精
度,像振れ補正精度を向上させることができる補正光学
装置及び像振れ補正装置を提供できるものである。
【0181】また、本発明によれば、受光手段に入射す
る投光量総和を検出する光量検出手段の出力により、投
光手段の投光量の制御を行うと共に受光手段の位置検出
出力の正規化を行うようにしている為、補正手段の位置
検出精度,像振れ補正精度を向上させることができる補
正光学装置及び像振れ補正装置を提供できるものであ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の第1の形態に係る振れ補正装置
の要部構成を示す平面図である。
【図2】図1の振れ補正装置の矢印A方向より見た側面
及びD1−D1,D2−D2の断面を示す図である。
【図3】図1の振れ補正装置の裏面より見た平面図であ
る。
【図4】本発明の実施の第1の形態に係る振れ補正装置
の主要部分の平面及び断面を示す図である。
【図5】図4の投受光素子の配置とその駆動回路を示す
構成図である。
【図6】本発明の実施の第2の形態に係る振れ補正装置
の主要部分の平面及び断面を示す図である。
【図7】図6の投受光素子の配置とその駆動回路を示す
構成図である。
【図8】本発明の実施の第3の形態に係る振れ補正装置
の主要部分の平面及び断面を示す図である。
【図9】図7の投受光素子の配置とその駆動回路を示す
構成図である。
【図10】本発明の実施の第4の形態に係る振れ補正装
置の主要部を示す構成図である。
【図11】本発明の実施の第5の形態に係る振れ補正装
置の主要部を示す構成図である。
【図12】図1の一部を変更した例を示す構成図であ
る。
【図13】従来の補正光学装置や位置検出手段の持つ問
題点を説明する為の平面図である。
【図14】従来の防振システムの概略構成を示す斜視図
である。
【図15】図14の振れ補正装置の構造を示す分解斜視
図である。
【図16】図15の挟持回路が挿入される支持枠の孔の
形状を説明する為の図である。
【図17】図15の地板に支持枠を組み込んだ時の様子
を示す断面図である。
【図18】図15に示す地板を示す斜視図である。
【図19】図15に示す支持枠を示す斜視図である。
【図20】図15に示すロックリングを示す斜視図であ
る。
【図21】図15の支持枠等を示す正面図である。
【図22】図15の位置検出素子の出力を増幅するIC
の構成を示す回路図である。
【図23】図15のロックリングが駆動される時の様子
を示す図である。
【図24】図23のロックリング駆動時における信号波
形を示す図である。
【図25】防振システムが搭載されたカメラの防振系の
回路構成を示すブロック図である。
【図26】図25に示す各回路の一部の詳細を示すブロ
ック図である。
【図27】図25に示す各回路の残りの詳細を示すブロ
ック図である。
【図28】図25〜図27の回路構成におけるカメラの
概略動作を示すフローチャートである。
【符号の説明】
21p,21y スリット状鏡面体 31p,31y,51 光導伝路 31ap,31ay 導入路 31bp,31by 偏光路 31cp,31cy スリット状照射路 112p,112y スリット状明パターンを
持つターゲット 41,52,77p,77y 投光素子 42 拡散レンズ 78p,78y 位置検出素子

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 振れを補正する補正手段と、該補正手段
    を移動可能に支持する支持手段と、前記補正手段と前記
    支持手段の相対変位を検出する位置検出手段とを有する
    補正光学装置において、 前記位置検出手段を、投光手段と、受光手段と、前記投
    光手段にて投光された光を反射して前記受光手段に導く
    スリット状の反射手段とにより構成し、前記投光手段及
    び前記受光手段を前記支持手段に配置し、前記反射手段
    を前記補正手段に配置したことを特徴とする補正光学装
    置。
  2. 【請求項2】 前記反射手段は、黒パターンとスリット
    状の明パターンとにより構成され、前記投光手段にて投
    光された光を前記スリット状の明パターンにて反射して
    前記受光手段に導くようにしたことを特徴とする請求項
    1記載の補正光学装置。
  3. 【請求項3】 前記反射手段は、スリット状の鏡面部を
    持ち、前記投光手段にて投光された光を前記スリット状
    の鏡面部にて反射して前記受光手段に導くようにしたこ
    とを特徴とする請求項1記載の補正光学装置。
  4. 【請求項4】 前記反射手段は、前記投光手段にて投光
    された光を導入する導入路と、該導入路からの光の方向
    を変化させる偏光路と、該偏光路からの光を前記受光手
    段に照射するスリット上の照射路より構成されることを
    特徴と請求項1記載の補正光学装置。
  5. 【請求項5】 前記受光手段は、半導体位置検出器であ
    ることを特徴とする請求項1,2,3又は4記載の補正
    光学装置。
  6. 【請求項6】 前記反射手段は、前記補正手段の駆動部
    上に設けられていることを特徴とする請求項1,2,
    3,4又は5記載の補正光学装置。
  7. 【請求項7】 振れを補正する補正手段と、該補正手段
    を移動可能に支持する支持手段と、前記補正手段と前記
    支持手段の複数方向の相対変位を検出する複数の位置検
    出手段とを有する補正光学装置において、 前記複数の位置検出手段は、複数の受光手段と単一の投
    光手段で構成されることを特徴とする補正光学装置。
  8. 【請求項8】 前記単一の投光手段から投光された光
    を、前記複数の受光手段の総てに入射させる投光制御手
    段を有したことを特徴とする請求項7記載の補正光学装
    置。
  9. 【請求項9】 前記複数の受光手段それぞれに入射する
    投光量総和を検出する複数の光量検出手段を有し、該複
    数の光量検出手段のうちの少なくとも一つの出力を基
    に、前記単一の投光手段の投光量の制御を行うことを特
    徴とする請求項8記載の補正光学装置。
  10. 【請求項10】 前記複数の受光量検出手段それぞれの
    出力の平均値により、前記単一の投光手段の投光量の制
    御を行うことを特徴とする請求項9記載の補正光学装
    置。
  11. 【請求項11】 前記複数の受光手段の中で、第1の受
    光手段に対応する光量検出手段の出力より、前記単一の
    投光手段の投光量の制御を行うことを特徴とする請求項
    9記載の補正光学装置。
  12. 【請求項12】 前記複数の受光手段の中で、前記第1
    の受光手段以外に対応する光量検出手段の出力により位
    置検出出力を正規化することを特徴とする請求項11記
    載の補正光学装置。
  13. 【請求項13】 振れを補正する補正手段と、該補正手
    段を移動可能に支持する支持手段と、前記補正手段と前
    記支持手段の相対変位を検出する、投光手段と受光手段
    より成る位置検出手段とを有する補正光学装置におい
    て、 前記受光手段に入射する投光量総和を検出する光量検出
    手段を有し、該光量検出手段の出力により、前記投光手
    段の投光量の制御を行うと共に前記受光手段の位置検出
    出力の正規化を行うことを特徴とする補正光学装置。
  14. 【請求項14】 請求項1,7又は13記載の補正光学
    装置と、振動を検出する振動検出手段と、該振動検出手
    段の出力と前記補正光学装置内の位置検出手段の出力と
    に基づいて、前記補正光学装置内の補正手段の位置制御
    を行う振れ制御手段とを有したことを特徴とする像振れ
    補正装置。
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