JPH10265560A - 高融点不飽和ポリエステルおよびこれを用いる成形材料 - Google Patents
高融点不飽和ポリエステルおよびこれを用いる成形材料Info
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- JPH10265560A JPH10265560A JP6966897A JP6966897A JPH10265560A JP H10265560 A JPH10265560 A JP H10265560A JP 6966897 A JP6966897 A JP 6966897A JP 6966897 A JP6966897 A JP 6966897A JP H10265560 A JPH10265560 A JP H10265560A
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- Japan
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- melting point
- acid
- polyester
- molding material
- unsaturated polyester
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- Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
- Polyesters Or Polycarbonates (AREA)
- Macromonomer-Based Addition Polymer (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 高い融点に基づく優れた耐熱性を有するポリ
エステル、および製造並びに成形が容易でしかもガラス
転移温度が250℃以上にもなる優れた耐熱性を示す、
前記ポリエステルを含む成形材料の提供。 【解決手段】 (i)ジフェニル(4,4'ビスヒドロ
キシエチルエーテル)から実質上なる多価アルコール成
分、(ii)少なくともテレフタル酸(またはそのジメチ
ルエステル)を含む多塩基酸成分、および(iii)α−
β不飽和多塩基酸(またはその酸無水物)を併用し、こ
れら成分を重縮合して得られる融点150℃以上を有す
る高融点不飽和ポリエステルと、この[A]ポリエステ
ルと[B]架橋剤と[C]フィラーとを含有してなる成
形材料。
エステル、および製造並びに成形が容易でしかもガラス
転移温度が250℃以上にもなる優れた耐熱性を示す、
前記ポリエステルを含む成形材料の提供。 【解決手段】 (i)ジフェニル(4,4'ビスヒドロ
キシエチルエーテル)から実質上なる多価アルコール成
分、(ii)少なくともテレフタル酸(またはそのジメチ
ルエステル)を含む多塩基酸成分、および(iii)α−
β不飽和多塩基酸(またはその酸無水物)を併用し、こ
れら成分を重縮合して得られる融点150℃以上を有す
る高融点不飽和ポリエステルと、この[A]ポリエステ
ルと[B]架橋剤と[C]フィラーとを含有してなる成
形材料。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、今迄みることので
きなかった高い融点(または軟化点)を有する不飽和ポ
リエステル(以下不飽和を省略)およびこれを用いた成
形材料に関するものであり、さらに詳しくは本発明は、
高い融点に基づく優れた耐熱性を有するポリエステル、
および製造並びに成形が容易でしかもガラス転移温度が
250℃以上にもなる優れた耐熱性を示す、前記ポリエ
ステルを含む成形材料に関するものである。
きなかった高い融点(または軟化点)を有する不飽和ポ
リエステル(以下不飽和を省略)およびこれを用いた成
形材料に関するものであり、さらに詳しくは本発明は、
高い融点に基づく優れた耐熱性を有するポリエステル、
および製造並びに成形が容易でしかもガラス転移温度が
250℃以上にもなる優れた耐熱性を示す、前記ポリエ
ステルを含む成形材料に関するものである。
【0002】
【従来の技術】今迄、ポリエステルを合成するには、多
塩基酸(またはその酸無水物)、α−β不飽和多塩基酸
(またはその酸無水物)、多価アルコール類を直接脱水
エステル化反応により分子量(数平均)1500〜25
00位のいわばプレポリマーを合成し、これをスチレン
などの共重合可能なモノマーに溶解した形のものが代表
的である。
塩基酸(またはその酸無水物)、α−β不飽和多塩基酸
(またはその酸無水物)、多価アルコール類を直接脱水
エステル化反応により分子量(数平均)1500〜25
00位のいわばプレポリマーを合成し、これをスチレン
などの共重合可能なモノマーに溶解した形のものが代表
的である。
【0003】キシレンなどの溶剤を用い、エステル化に
より生じた水を共沸させて除く方法は、当然知られてい
る。この場合には溶媒は樹脂を熔融、減圧して除去して
おり、固相のままで脱溶媒を行う例は知られていない。
また、従来溶剤を用いる実用化例は、コスト高、溶剤の
取扱い、得られた不飽和ポリエステルにとくに特長が認
められない、といったことから実際に行われている例は
寡聞にして知らない。
より生じた水を共沸させて除く方法は、当然知られてい
る。この場合には溶媒は樹脂を熔融、減圧して除去して
おり、固相のままで脱溶媒を行う例は知られていない。
また、従来溶剤を用いる実用化例は、コスト高、溶剤の
取扱い、得られた不飽和ポリエステルにとくに特長が認
められない、といったことから実際に行われている例は
寡聞にして知らない。
【0004】いずれの方法をとるにしても樹脂製造反応
のいずれかの段階で樹脂を融点以上に加熱し、撹拌でき
る状態にしなければならない。このことは、樹脂の融点
を高める場合には著しい障害になる。すなわち、仮に融
点が200℃以上のポリエステルを合成しようとした場
合、撹拌できるような粘度とするためには、融点よりも
少なくとも50℃は高温にしなければならず、このこと
は重縮合中に二重結合の反応が起こってゲル化が避けら
れないことを意味する。
のいずれかの段階で樹脂を融点以上に加熱し、撹拌でき
る状態にしなければならない。このことは、樹脂の融点
を高める場合には著しい障害になる。すなわち、仮に融
点が200℃以上のポリエステルを合成しようとした場
合、撹拌できるような粘度とするためには、融点よりも
少なくとも50℃は高温にしなければならず、このこと
は重縮合中に二重結合の反応が起こってゲル化が避けら
れないことを意味する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、高い融点に
基づく優れた耐熱性を有するポリエステル、および製造
並びに成形が容易でしかもガラス転移温度が250℃以
上にもなる優れた耐熱性を示す成形材料を提供すること
を目的とするものである。
基づく優れた耐熱性を有するポリエステル、および製造
並びに成形が容易でしかもガラス転移温度が250℃以
上にもなる優れた耐熱性を示す成形材料を提供すること
を目的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは鋭意検討の
結果、上記のような従来の課題を解決することができ
た。すなわち本発明は、(i)次の化学式(1)で示さ
れるジフェニル(4,4'ビスヒドロキシエチルエーテ
ル)から実質上なる多価アルコール成分、(ii)少なく
ともテレフタル酸(またはそのジメチルエステル)を含
む多塩基酸成分、および(iii)α−β不飽和多塩基酸
(またはその酸無水物)を併用し、これら成分を重縮合
して得られる融点150℃以上を有する高融点不飽和ポ
リエステルを提供するものである。
結果、上記のような従来の課題を解決することができ
た。すなわち本発明は、(i)次の化学式(1)で示さ
れるジフェニル(4,4'ビスヒドロキシエチルエーテ
ル)から実質上なる多価アルコール成分、(ii)少なく
ともテレフタル酸(またはそのジメチルエステル)を含
む多塩基酸成分、および(iii)α−β不飽和多塩基酸
(またはその酸無水物)を併用し、これら成分を重縮合
して得られる融点150℃以上を有する高融点不飽和ポ
リエステルを提供するものである。
【0007】
【化2】
【0008】また本発明は、 [A] 前記の高融点不飽和ポリエステル; [B] 架橋剤;および [C] フィラー;を含有してなる成形材料を提供する
ものである。
ものである。
【0009】本発明の高融点不飽和ポリエステル(以
下、単にポリエステルという)は、多価アルコール成分
として上記化学式(1)のジフェニル(4,4’ビスヒ
ドロキシエチルエーテル)、多塩基酸成分として少なく
ともテレフタル酸(またはそのジメチルエステル)、お
よびα−β不飽和多塩基酸(またはその酸無水物)を反
応させて製造することができる。
下、単にポリエステルという)は、多価アルコール成分
として上記化学式(1)のジフェニル(4,4’ビスヒ
ドロキシエチルエーテル)、多塩基酸成分として少なく
ともテレフタル酸(またはそのジメチルエステル)、お
よびα−β不飽和多塩基酸(またはその酸無水物)を反
応させて製造することができる。
【0010】上記のジフェニル(4,4’ビスヒドロキ
シエチルエーテル)は、一般的には4,4'ビスヒドロ
キシジフェニル1モルにエチレンオキシド2モルを付加
させることにより合成することができる。
シエチルエーテル)は、一般的には4,4'ビスヒドロ
キシジフェニル1モルにエチレンオキシド2モルを付加
させることにより合成することができる。
【0011】ジフェニル(4,4’ビスヒドロキシエチ
ルエーテル)は、テレフタル酸(またはそのジメチルエ
ステル)、不飽和多塩基酸例えばフマル酸と重縮合を行
わせた場合、生成ポリエステルは結晶性で融点150℃
以上のものが得られ、本発明の目的にとくに好ましい。
なお、本発明の効果を損なわない範囲で他の多価アルコ
ール成分を併用することもできる。
ルエーテル)は、テレフタル酸(またはそのジメチルエ
ステル)、不飽和多塩基酸例えばフマル酸と重縮合を行
わせた場合、生成ポリエステルは結晶性で融点150℃
以上のものが得られ、本発明の目的にとくに好ましい。
なお、本発明の効果を損なわない範囲で他の多価アルコ
ール成分を併用することもできる。
【0012】本発明に用いられる多塩基酸成分は、融点
を所望の範囲にまで高めるために、テレフタル酸(また
はそのジメチルエステル)の使用が必須である。なお、
本発明の効果を損なわない範囲で、他の飽和多塩基酸、
例えばイソフタル酸の併用は差し支えない。
を所望の範囲にまで高めるために、テレフタル酸(また
はそのジメチルエステル)の使用が必須である。なお、
本発明の効果を損なわない範囲で、他の飽和多塩基酸、
例えばイソフタル酸の併用は差し支えない。
【0013】本発明に用いられるα,β−不飽和多塩基
酸成分は、とくに制限されないが、無水マレイン酸、フ
マル酸等が例示され、融点を高める点からはフマル酸の
使用が望ましい。
酸成分は、とくに制限されないが、無水マレイン酸、フ
マル酸等が例示され、融点を高める点からはフマル酸の
使用が望ましい。
【0014】ポリエステルの合成は、高沸点溶剤を用い
て重縮合反応することにより行うことができる。高沸点
溶剤とは、沸点180℃以上のものを意味し、爆発、揮
発等の危険性がなく、また装置への悪影響がなければ、
適宜選択することができる。その好適な例としては、ジ
フェニル、メタフェニルトルエン、ナフタレン、メチル
ナフタレン、ドデシルベンゼン等の芳香族炭化水素;ジ
フェニルエーテル等の芳香族エーテル;ベンゾフェノン
等の芳香族ケトン;スルホランが挙げられる。これら高
沸点溶剤の使用割合は、高沸点溶剤を含む材料の仕込量
総重量に対して5〜60重量%であることができる。上
記各種成分の重縮合反応は、公知の反応条件を採用する
ことができ、とくに制限されない。続いて重縮合反応後
は、高沸点溶剤を含んだまま冷却、固化したポリエステ
ル混合物を例えば米粒大に粗砕し、これをポリエステル
混合物の融点以下に加熱しながら50Torr以下、好
ましくは10Torr以下の減圧下、固相のまま脱溶剤
することにより、本発明のポリエステルを得ることがで
きる。さらに分子量および融点を高めることを望む場合
は、脱溶剤後のポリエステルを、その融点以下の温度ま
で昇温させて、50Torr以下の減圧下で固相重縮合
を行わせることもできる。この固相重縮合を行う際は、
チタンのアルコキサイド、キレート化合物のような触媒
の併用が必要である。また、亜鉛の金属石けんのような
脱エンタノールに有用な触媒を併用してもよく、反応時
間の短縮に役立つ。さらに、例えばキノン類、ハイドロ
キノン類の重合防止剤を併用すれば、ゲル化防止に有用
である。
て重縮合反応することにより行うことができる。高沸点
溶剤とは、沸点180℃以上のものを意味し、爆発、揮
発等の危険性がなく、また装置への悪影響がなければ、
適宜選択することができる。その好適な例としては、ジ
フェニル、メタフェニルトルエン、ナフタレン、メチル
ナフタレン、ドデシルベンゼン等の芳香族炭化水素;ジ
フェニルエーテル等の芳香族エーテル;ベンゾフェノン
等の芳香族ケトン;スルホランが挙げられる。これら高
沸点溶剤の使用割合は、高沸点溶剤を含む材料の仕込量
総重量に対して5〜60重量%であることができる。上
記各種成分の重縮合反応は、公知の反応条件を採用する
ことができ、とくに制限されない。続いて重縮合反応後
は、高沸点溶剤を含んだまま冷却、固化したポリエステ
ル混合物を例えば米粒大に粗砕し、これをポリエステル
混合物の融点以下に加熱しながら50Torr以下、好
ましくは10Torr以下の減圧下、固相のまま脱溶剤
することにより、本発明のポリエステルを得ることがで
きる。さらに分子量および融点を高めることを望む場合
は、脱溶剤後のポリエステルを、その融点以下の温度ま
で昇温させて、50Torr以下の減圧下で固相重縮合
を行わせることもできる。この固相重縮合を行う際は、
チタンのアルコキサイド、キレート化合物のような触媒
の併用が必要である。また、亜鉛の金属石けんのような
脱エンタノールに有用な触媒を併用してもよく、反応時
間の短縮に役立つ。さらに、例えばキノン類、ハイドロ
キノン類の重合防止剤を併用すれば、ゲル化防止に有用
である。
【0015】前記のポリエステルを用いた成形材料は、
耐熱性、強度等について、優れた物性を備えている。成
形材料とするためには、上記のポリエステルの他に、架
橋剤およびフィラーが必要である。架橋剤として一般的
に用いられているのはスチレンであるが、本発明にはア
リルエステル系が望ましい。すなわち、ジアリルテレフ
タレート、ジアリルイソフタレート、ジアリルフタレー
ト、トリアリルイソシアヌレート、1,4シクロヘキサ
ンジカルボン酸ジアリルエステル、エンドメチレンテト
ラヒドロ無水フタル酸ジアリルエステル等が挙げられ
る。なお、ビスマレイミド、フェニルマレイミド等を併
用することも可能であり、これら架橋剤の使用割合は、
ポリエステルおよび架橋剤の合計重量に対し10〜70
重量%、より望ましくは20〜60重量%である。10
重量%未満では架橋が不十分となる傾向があり、物性が
十分に発揮されなくなり、また70重量%超の使用は、
ポリエステルの物性が薄まり、架橋剤モノマーの硬化物
が支配的となる結果、クラックの発生、硬化の遅延を生
ずるようになり好ましくない。
耐熱性、強度等について、優れた物性を備えている。成
形材料とするためには、上記のポリエステルの他に、架
橋剤およびフィラーが必要である。架橋剤として一般的
に用いられているのはスチレンであるが、本発明にはア
リルエステル系が望ましい。すなわち、ジアリルテレフ
タレート、ジアリルイソフタレート、ジアリルフタレー
ト、トリアリルイソシアヌレート、1,4シクロヘキサ
ンジカルボン酸ジアリルエステル、エンドメチレンテト
ラヒドロ無水フタル酸ジアリルエステル等が挙げられ
る。なお、ビスマレイミド、フェニルマレイミド等を併
用することも可能であり、これら架橋剤の使用割合は、
ポリエステルおよび架橋剤の合計重量に対し10〜70
重量%、より望ましくは20〜60重量%である。10
重量%未満では架橋が不十分となる傾向があり、物性が
十分に発揮されなくなり、また70重量%超の使用は、
ポリエステルの物性が薄まり、架橋剤モノマーの硬化物
が支配的となる結果、クラックの発生、硬化の遅延を生
ずるようになり好ましくない。
【0016】またフィラーを併用することにより、成形
性の付与(流動性のコントロール他)、寸法安定性の向
上、硬度、耐熱変形温度の上昇等幾多の利点を生ずる。
フィラーの種類は用途に応じて選択され、とくに制限を
加える必要はないが、電気用には絶縁性の付与を目的と
したフィラー、例えばシリカ粉末が、難燃化には水和ア
ルミナが、強度を求める場合にはミルドファイバーが適
している。もちろん異なったフィラーを併用することは
差し支えない。その使用割合は、フィラーの吸樹脂量に
よっても左右されるが、ポリエステルおよび架橋剤の合
計100重量部当たり約800重量部が限界となる。成
形材料の流動化コントロールには、ポリエステルおよび
架橋剤の合計100重量部当たり、およそフィラー10
0〜800重量部、より望ましくは200〜700重量
部である。混合はロール、ニーダー等既存の設備で行え
る。
性の付与(流動性のコントロール他)、寸法安定性の向
上、硬度、耐熱変形温度の上昇等幾多の利点を生ずる。
フィラーの種類は用途に応じて選択され、とくに制限を
加える必要はないが、電気用には絶縁性の付与を目的と
したフィラー、例えばシリカ粉末が、難燃化には水和ア
ルミナが、強度を求める場合にはミルドファイバーが適
している。もちろん異なったフィラーを併用することは
差し支えない。その使用割合は、フィラーの吸樹脂量に
よっても左右されるが、ポリエステルおよび架橋剤の合
計100重量部当たり約800重量部が限界となる。成
形材料の流動化コントロールには、ポリエステルおよび
架橋剤の合計100重量部当たり、およそフィラー10
0〜800重量部、より望ましくは200〜700重量
部である。混合はロール、ニーダー等既存の設備で行え
る。
【0017】また、本発明の成形材料を硬化させるため
には、硬化触媒の併用が必要である。硬化触媒として
は、有機過酸化物で、高温分解型が便利である。それら
の例には、t−ブチルパーベンゾエート、ジクミルパー
オキシド等が挙げられる。速やかな硬化を望む場合に
は、過酸化ベンゾイルの併用も実用的である。
には、硬化触媒の併用が必要である。硬化触媒として
は、有機過酸化物で、高温分解型が便利である。それら
の例には、t−ブチルパーベンゾエート、ジクミルパー
オキシド等が挙げられる。速やかな硬化を望む場合に
は、過酸化ベンゾイルの併用も実用的である。
【0018】さらに本発明の成形材料には、必要に応じ
てガラス繊維、カーボン繊維等の補強材や、ステアリン
酸亜鉛、合成または天然の高融点(60〜120℃)ワ
ックス類等の離型剤を使用することができる。
てガラス繊維、カーボン繊維等の補強材や、ステアリン
酸亜鉛、合成または天然の高融点(60〜120℃)ワ
ックス類等の離型剤を使用することができる。
【0019】本発明の成形材料は、その実用化に当たっ
て前記以外の添加剤、例えば難燃剤、着色剤、ポリマー
類、等を必要に応じ併用出来ることはもちろんである。
て前記以外の添加剤、例えば難燃剤、着色剤、ポリマー
類、等を必要に応じ併用出来ることはもちろんである。
【0020】
【実施例】以下実施例により本発明をさらに説明する。 実施例1.撹拌機、分溜コンデンサー、温度計、ガス導
入管を付した1リットルセパラブルフラスコに、ジフェ
ニル(4,4’ビスヒドロキシエチルエーテル)(融点
216〜217℃、日本乳化剤社製)274g、ジメチ
ルテレフタレート194g、テトライソプロポキシドチ
タン0.4g、メチルナフタレン140gを仕込み、1
70〜200℃で脱メタノール反応を行わせた後、フマ
ル酸116g、メチルパラベンゾキノン0.1gを加
え、205〜210℃で酸価10迄エステル化を行い、
金属バットに注入、固化させた。得られたポリエステル
(a)のメチルナフタレンを含んだままの数平均分子量
は3140、融点は160.9℃であった。なお分子量
は、ポリエステルをヘキサフロロイソプロパノールに溶
解した後、GPCによって測定した。これを粗砕して米
粒大とした後、ステンレス製籠に入れ、140℃、0.
5〜0.6Torrの減圧下8時間脱溶媒を行った。重
量測定の結果から、ほぼ100%溶媒が除去されたこと
が確認された。得られた本発明のポリエステル(b)の
融点は184℃となった。
入管を付した1リットルセパラブルフラスコに、ジフェ
ニル(4,4’ビスヒドロキシエチルエーテル)(融点
216〜217℃、日本乳化剤社製)274g、ジメチ
ルテレフタレート194g、テトライソプロポキシドチ
タン0.4g、メチルナフタレン140gを仕込み、1
70〜200℃で脱メタノール反応を行わせた後、フマ
ル酸116g、メチルパラベンゾキノン0.1gを加
え、205〜210℃で酸価10迄エステル化を行い、
金属バットに注入、固化させた。得られたポリエステル
(a)のメチルナフタレンを含んだままの数平均分子量
は3140、融点は160.9℃であった。なお分子量
は、ポリエステルをヘキサフロロイソプロパノールに溶
解した後、GPCによって測定した。これを粗砕して米
粒大とした後、ステンレス製籠に入れ、140℃、0.
5〜0.6Torrの減圧下8時間脱溶媒を行った。重
量測定の結果から、ほぼ100%溶媒が除去されたこと
が確認された。得られた本発明のポリエステル(b)の
融点は184℃となった。
【0021】ポリエステル(b)100重量部にジアリ
ルテレフタレート100重量部を加え、160℃で溶解
した。室温迄冷却した樹脂は淡褐色の固形であった。こ
れを試料(A)とする。次の表1に示す配合で、110
℃のロール混練で成形材料化した。
ルテレフタレート100重量部を加え、160℃で溶解
した。室温迄冷却した樹脂は淡褐色の固形であった。こ
れを試料(A)とする。次の表1に示す配合で、110
℃のロール混練で成形材料化した。
【0022】
【表1】 試料(A) 100重量部 *シリカ(ZA−50) 200 〃 *シリカ(FB−74) 200 〃 ヘキサブロムベンゼン 15 〃 ジクミルパーオキシド 3 〃 ヘキストワックスE 1.5 〃 キャンデリラワックス 0.5 〃 **シランカップリング剤(KBM−503) 1 〃 ***黒色顔料(GPT−505−P) 1 〃 注) * 滝森(株)製 ** 信越化学(株)製 *** 菱有工業(株)製
【0023】この成形材料を165〜170℃、50k
g/cm2の圧力下、1mm厚当たり1分の加熱条件
で、JIS−K−6911の金型を用い、所望のテスト
ピースを成形後物性測定を行った。結果は表2にみられ
るように、頗る耐熱性に優れた成形品であることが確認
された(180℃、12時間アフターキュアー後のデー
タ)。
g/cm2の圧力下、1mm厚当たり1分の加熱条件
で、JIS−K−6911の金型を用い、所望のテスト
ピースを成形後物性測定を行った。結果は表2にみられ
るように、頗る耐熱性に優れた成形品であることが確認
された(180℃、12時間アフターキュアー後のデー
タ)。
【0024】
【表2】 表 2 曲げ強さ 13.7kg/mm2 曲げ弾性係数 2250kg/mm2 熱変形温度 250℃以上
【0025】硬化樹脂のTg(ガラス転移温度)は、D
SC測定によれば、ほぼ344℃であった。DSC測定
の結果を図1に示す。
SC測定によれば、ほぼ344℃であった。DSC測定
の結果を図1に示す。
【0026】
【発明の効果】本発明によれば、高い融点に基づく優れ
た耐熱性を有するポリエステル、および製造並びに成形
が容易でしかもガラス転移温度が250℃以上にもなる
優れた耐熱性を示す、前記ポリエステルを含む成形材料
が提供される。
た耐熱性を有するポリエステル、および製造並びに成形
が容易でしかもガラス転移温度が250℃以上にもなる
優れた耐熱性を示す、前記ポリエステルを含む成形材料
が提供される。
【図1】本発明の実施例1の硬化樹脂のDSC測定の結
果を示す図である。
果を示す図である。
Claims (2)
- 【請求項1】 (i)次の化学式(1)で示されるジフ
ェニル(4,4'ビスヒドロキシエチルエーテル)から
実質上なる多価アルコール成分、(ii)少なくともテレ
フタル酸(またはそのジメチルエステル)を含む多塩基
酸成分、および(iii)α−β不飽和多塩基酸(または
その酸無水物)を併用し、これら成分を重縮合して得ら
れる融点150℃以上を有する高融点不飽和ポリエステ
ル。 【化1】 - 【請求項2】[A] 請求項1に記載の高融点不飽和ポ
リエステル; [B] 架橋剤;および [C] フィラー;を含有してなる成形材料。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6966897A JPH10265560A (ja) | 1997-03-24 | 1997-03-24 | 高融点不飽和ポリエステルおよびこれを用いる成形材料 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6966897A JPH10265560A (ja) | 1997-03-24 | 1997-03-24 | 高融点不飽和ポリエステルおよびこれを用いる成形材料 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10265560A true JPH10265560A (ja) | 1998-10-06 |
Family
ID=13409459
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP6966897A Pending JPH10265560A (ja) | 1997-03-24 | 1997-03-24 | 高融点不飽和ポリエステルおよびこれを用いる成形材料 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH10265560A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP0947719A2 (en) | 1998-04-03 | 1999-10-06 | Mitsuba Corporation | Power steering system |
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1997
- 1997-03-24 JP JP6966897A patent/JPH10265560A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP0947719A2 (en) | 1998-04-03 | 1999-10-06 | Mitsuba Corporation | Power steering system |
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