JP3044747B2 - ポリエステル重合体の製造方法 - Google Patents

ポリエステル重合体の製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、新規なポリエステル重合体の製造方法に関
する。詳しくは、本発明は、ビス(β−ヒドロキシエチ
ル)スルホンを重合時に存在させることを特徴とする、
離型性に優れるポリエステル重合体の製造方法に関す
る。
〔従来の技術〕
ポリエチレンテレフタレート(PET)やポリブチレン
テレフタレート(PBT)に代表されるポリエステルは機
械的性質、電気的性質、耐溶剤性などが優れているた
め、自動車部品、電気・電子部品およびその他の機械部
品などの用途に広く使用されている。
〔本発明が解決しようとする課題〕
その成形には射出成型が多用されているが、生産性の
向上のため成形サイクルの短いものの要求が高い。従来
から、これらの要求を満たすため各種結晶核剤によりポ
リエステルの結晶性を高めたり、離型剤により離型を容
易にするなど多くの方法が提案されているが、かならず
しも満足できるものとはなっていない。(東レ特公昭62
-941参照) 〔課題を解決するための手段〕 そこで本発明者らは、上記問題を解決することを目的
として鋭意検討を行なった結果重合時に特定の化合物を
添加することにより、結晶化温度(Tc)が高く、離型性
が良好で、かつ耐熱性に優れ(Tmの低下がない)、耐加
水分解性にも優れているポリエステルが得られることを
見出し、本発明に到達した。即ち本発明の目的は、離型
性を改良したポリエステル、特にPBTの製造方法を提供
することにあり、本発明の要旨は、主としてジカルボン
酸成分から誘導される単位とジオール成分から誘導され
る単位とからなり、極限粘度0.45dl/g以上のポリエステ
ル重合体を製造するにおいて、該ジカルボン酸成分とジ
オール成分とをビス(β−ヒドロキシエチル)スルホン
の存在下に重縮合することを特徴とする、ポリエステル
重合体の製造方法に存する。」 以下、本発明を詳細に説明する。
本発明において用いられるジカルボン酸成分として
は、テレフタル酸、イソフタル酸、コハク酸、アジピン
酸、セバチン酸、ヘキサヒドロフタル酸、ジメチルイソ
フタル酸、ナフタレン−2,6−ジカルボン酸等又はこれ
らの誘導体(アルキルエステル、ハロゲン化物、酸無水
物等)もしくはこれらの混合物があり、これらのうち特
に好ましいのはテレフタル酸又はその誘導体特にそのア
ルキルエステルを主成分とするものである。
また、ジオール成分としては、1,4−ブタンジオー
ル、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジエ
チレングリコール、ポリテトラメチレングリコール、ポ
リエチレングリコール、1,6−ヘキサメチレングリコー
ル、ネオペンチルグリコール、p−キシリレングリコー
ル、1,4−シクロヘキサンジメタノール、ビスフェノー
ルA、テトラブロムビスフェノールA、グリセリン、ペ
ンタエリスリトール、ビスフェノールA−エチレンオキ
サイド付加物、テトラブロムビスフェノールA−エチレ
ンオキサイド付加物等が挙げられる。これらは単独もし
くは混合物で用いられる。これらのうち、好ましいの
は、エチレングリコールまたは1,4−ブタンジオールを
主成分とするものであり、特に好ましいのは、1,4−ブ
タンジオールを主成分とするものである。
本発明においては、ビス(β−ヒドロキシエチル)ス
ルホン(HOC2H4-SO2-C2H4OH)がポリエステル重縮合時
に添加されていることを特徴とする。その添加量は、全
仕込量の0.01〜20重量%である。ビス(β−ヒドロキシ
エチル)スルホンが全仕込量の0.01重量%未満では離型
性が不十分となり、また20重量%を越えると、経済性の
点で劣るので好ましくはない。さらに好ましい添加量
は、0.05重量%〜10重量%で、特に好ましくは0.1重量
%〜5重量%である。
本発明のポリエステル重合体は、主として上述したジ
カルボン酸成分から誘導される単位とジオール成分から
誘導される単位とからなるポリエステルであって、該ジ
カルボン酸成分とジオール成分とをビス(β−ヒドロキ
シエチル)スルホンの存在下通常の方法で溶融重縮合す
ることにより得られることを特徴とする。即ち、ジオー
ル成分/ジカルボン酸成分(モル比)=1.05〜2.5さら
に好ましくは1.2〜1.8とした反応成分の混合物を、触媒
の存在下又は不存在下、大気圧もしくは加圧下におい
て、不活性ガス雰囲気下で昇温させることによりエステ
ル交換もしくはエステル化反応を行なわせる。これらの
反応を行なうために採用される温度は190℃〜270℃の範
囲にある。この反応終了後、得られたオリゴマー生成物
を溶融重縮合させる。該重縮合反応は公知の重縮合触媒
の存在下15mmHg以下、好ましくは1mmHg以下の圧力にお
いて約230℃〜約300℃の範囲で行なわれる。得られるポ
リエステルの極限粘度〔η〕は0.45dl/g以上が好まし
く、より好ましくは0.6〜1.3dl/gである。その後固相重
合でさらに極限粘度を1.6dl/g程度まで上げることも可
能である。
ビス(β−ヒドロキシエチル)スルホンは、エステル
交換、あるいはエステル化反応前から重縮合反応の途中
の間で添加することができるが、操作性の面から縮合反
応の前に添加するのが好ましい。
さらに、上述の方法で得られたポリエステル重合体
は、これをいわゆるマスターバッチとして使用し、ビス
(β−ヒドロキシエチル)スルホンを添加重合していな
いポリエステル重合体(ベースポリマー)と混合して使
用し、重合体組成物を得ることもできる。その場合のビ
ス(β−ヒドロキシエチル)スルホンの添加量は、得ら
れる重合体組成物全体を全仕込量とした場合に、ビス
(β−ヒドロキシエチル)スルホンの量がその全仕込量
に対し、0.01〜20重量%、好ましくは0.05〜10重量%、
特に好ましくは0.1〜5重量%となるように、マスター
バッチとベースポリマーとの混合比率から換算して決め
るのが好ましい。マスターバッチとベースポリマーとの
配合比は、当業者に周知の範囲において任意に定めるこ
とができる。
ベースポリマーとしては、好ましくは、通常の方法で
得られるポリエチレンテレフタレート又はポリブチレン
テレフタレートが用いられる。該ベースポリマーは、ま
た、2種以上のポリエステルの混合物であってもよい。
本発明のポリエステル重合体は射出成形により小型、
薄肉成形品を製造する用途に特に適しており、高速でか
つショット間およびショット内バラツキの少ない安定し
た成形品を得ることができる。もちろん本発明のポリエ
ステル重合体から中型−大型射出成形品を得る際にも優
れた効果を期待することができる。さらに末端カルボキ
シル基が低いことにより耐加水分解性にも優れた効果を
期待することができる。
〔実施例〕
以下に実施例にて本発明を具体的に説明するが、本発
明はその要旨を逸脱しない限りこれらの実施例により何
ら限定されるものではない。
尚、本実施例における各種物性の評価方法は以下のと
おりである。
・結晶化挙動の評価 結晶化挙動は、セイコー電子社の示差走査熱量計(SS
C-560)によって評価した。すべてのサンプルは、押出
機で混練後水中で冷却してチップとし、120℃で8時間
乾燥したものを用いた。サンプル10mgを精秤し、サンプ
ル室に入れて20℃/分で260℃まで昇温し、その際の吸
熱的な溶融ピークの最大値を融点(以下Tmと略称)とし
た。次いで、260℃で5分間保持した後20℃/分で冷却
し、その溶融物から冷却する際に示す発熱的な結晶化ピ
ークの最大値を結晶化温度(以下Tc 260と略称)とし
た。
ポリブチレンテレフタレートの結晶化挙動は、Tc 260
が大きければ大きいほど良好である。
・離型性の評価 超小型射出成型機(住友重機(株)製、M8/7A)によ
り離型評価金型での成形を行い、冷却時間を変化させ、
離型の可否、突き出しピンの跡のつき具合により離型性
の評価を行った。
・極限粘度〔η〕の測定 〔η〕はフェノール/テトラクロロエタン=50/50
(重量比)の溶媒100ccにポリマー1gを溶解し、30℃で
測定される溶液の粘度より求めた。
・末端カルボキシル基の測定 樹脂をウイレー式粉砕機で粉砕後、140℃×15分熱風
乾燥させた粉末試料をベンジルアルコールに溶解させ、
0.1N苛性ソーダベンジルアルコール溶液で滴定して求め
た。
実施例1〜8、比較例1、5〜6 攪拌機および減圧系に導かれる溜出管のついたガラス
重合装置をオイルバス内に設置し、表−1および表−3
の処方に従ってジメチルテレフタレート、1,4−ブタン
オール及び、ビス(β−ヒドロキシエチル)スルホン又
はその他のジオール類を仕込んだ。
エステル交換反応(以下「EI反応」と略称)、及び重
縮合反応(以下「PN反応」と略称)には、触媒としてテ
トラブチルチタネート(以下「TBT」と略称)を用い
た。
EI反応は浴温を150℃に設定して30分同温度に保持
し、1.5時間かけて210℃まで定速昇温させ、更に30分同
温度に保持した。その間反応は常圧で行われ、所定のメ
タノールが溜出された。次にPN反応を開始し、1.5時間
かけて1mmHg以下まで反応系を減圧し、その間1時間か
けて245℃まで定速昇温させた。攪拌機に付設されるト
ルクメーターにより出来上がりの樹脂の〔η〕を判定し
常圧へ復圧した。ただちにオイルバスよりガラス重合装
置をとりだし、底部を破り溶融樹脂を抜き出した。
実施例9〜14、比較例2〜4、7 超小型混練機(CSI-Max Mixing Extruder CS-194A
型:CSI社製)に、表−2および表−4に示した成分をフ
ィードし、バレル温度240℃(ただし実施例14および比
較例7は275℃)で溶融混練を行った。ストランドは水
中で冷却の後、チップとした。
結果は表−1〜表−5に示した。
表−2の結果から、ビス(β−ヒドロキシエチル)ス
ルホンを、ポリエステルの重縮合が終了した後にあらた
めて溶融混合により添加しても、Tcが低く、本発明の効
果は得られないことがわかる。
〔発明の効果〕 以上のように本発明によると結晶化温度が高く末端カ
ルボキシル基量の低いポリエステルが得られるため、離
型性が優れ、成形サイクルの短縮が可能でかつ耐加水分
解性の優れたポリマーが得られるものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08G 63/00 - 63/91 C08K 3/00 - 13/08 C08L 67/00 - 67/08

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】主としてジカルボン酸成分から誘導される
    単位とジオール成分から誘導される単位とからなり、極
    限粘度0.45dl/g以上のポリエステル重合体を製造するに
    おいて、該ジカルボン酸成分とジオール成分とをビス
    (β−ヒドロキシエチル)スルホンの存在下に重縮合す
    ることを特徴とする、ポリエステル重合体の製造方法。
  2. 【請求項2】ジカルボン酸成分がテレフタル酸、又は、
    そのアルキルエステル、ハロゲン化物、或いは酸無水物
    のいずれかの誘導体であり、ジオール成分の主成分が1,
    4−ブタンジオールである、請求項(1)記載のポリエ
    ステル重合体の製造方法。
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