JPH10263231A - 縫製データ変換装置 - Google Patents

縫製データ変換装置

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JPH10263231A
JPH10263231A JP9077532A JP7753297A JPH10263231A JP H10263231 A JPH10263231 A JP H10263231A JP 9077532 A JP9077532 A JP 9077532A JP 7753297 A JP7753297 A JP 7753297A JP H10263231 A JPH10263231 A JP H10263231A
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sewing
embroidery
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sewing machine
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JP9077532A
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Takashi Hirata
尚 平田
Akihiro Wakayama
明弘 若山
Tsuneo Okuyama
恒雄 奥山
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Brother Industries Ltd
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Brother Industries Ltd
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    • DTEXTILES; PAPER
    • D05SEWING; EMBROIDERING; TUFTING
    • D05BSEWING
    • D05B19/00Programme-controlled sewing machines
    • D05B19/02Sewing machines having electronic memory or microprocessor control unit
    • D05B19/04Sewing machines having electronic memory or microprocessor control unit characterised by memory aspects
    • DTEXTILES; PAPER
    • D05SEWING; EMBROIDERING; TUFTING
    • D05BSEWING
    • D05B19/00Programme-controlled sewing machines
    • D05B19/02Sewing machines having electronic memory or microprocessor control unit
    • D05B19/04Sewing machines having electronic memory or microprocessor control unit characterised by memory aspects
    • D05B19/06Physical exchange of memory

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  • Computer Hardware Design (AREA)
  • Microelectronics & Electronic Packaging (AREA)
  • Textile Engineering (AREA)
  • Sewing Machines And Sewing (AREA)
  • Automatic Embroidering For Embroidered Or Tufted Products (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 一の縫製装置における縫製データをその縫製
装置とはデータ形式の異なる他の縫製装置用の縫製デー
タに変換するものにあって、変換後の縫製データに新た
な価値を付加して有用性を高める。 【解決手段】 縫製データ変換装置においてデータ変換
プログラムが実行されると、まず、メモリカードから元
(変換前)の縫製データを読込んでRAMに記憶する
(S1)。次に、その縫製データから、表示データを作
成してRAMに記憶するる(S2)。更に、変換前の縫
製データを、他の刺繍ミシンのデータ形式に変換する処
理を実行し、変換後の縫製データをRAMに記憶する
(S3)。最後に、RAMに記憶された変換後の刺繍デ
ータ(表示データ及び縫製データ)を他の刺繍ミシン用
のメモリカードに書込む(S4)。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、一の縫製装置にお
ける縫製データを、その縫製装置とはデータ形式の異な
る他の縫製装置用の縫製データに変換する縫製データ変
換装置に関するものである。
【0002】
【発明が解決しようとする課題】近年、例えば家庭用の
刺繍ミシンにあっては、例えば1針毎の刺繍枠(加工
布)の送り量(つまり運針)等を指示する縫製データに
基づいて、加工布に所定の刺繍模様を形成することがで
きるものが供されてきている。このものは、ミシン本体
の制御装置に対し、多種類の刺繍模様に対応した縫製デ
ータが、例えば内蔵するメモリあるいは外部メモリカー
ドなどから与えられるようになっている。この場合、メ
モリ(外部メモリカード)には、前記縫製データと併せ
て、刺繍模様の概略形状をミシンの表示装置に表示する
ための表示データ等も記憶されるようになっている。
【0003】ところで、上記した縫製データを、メーカ
ーの異なる刺繍ミシンや、同じメーカーでも機種の異な
る刺繍ミシンで使用しようとしても、ハードウエア構成
が異なったり、データのフォーマットが異なったりする
ため、そのままでは使用できないことが多い。そこで、
例えば特開平6−309112号公報などには、縫製デ
ータを、データ形式の異なる他の刺繍ミシンに適用させ
るようにデータ変換を行う装置が考えられている。
【0004】しかしながら、上記従来のデータ変換装置
は、運針のための縫製データ(及び付随する表示デー
タ)を、異なるデータ形式の縫製データに単純に変換す
るだけのものであったため、刺繍ミシンのハードウエア
構成の相違や、性能の相違(優劣)等により、その刺繍
ミシンの機能を十分に発揮できるような適切なデータと
ならない場合がある。
【0005】具体的な例をあげると、元の刺繍ミシンの
表示装置と、変換後に使用する刺繍ミシンの表示装置と
の形状や、大きさ、画素数(解像度)、モノクロかカラ
ーか等が異なる場合、変換後の表示データでは適切な表
示が行えなくなることがある。また、自動糸切り機構の
有無や、針揺動機構の有無、モータの停止位置精度等の
相違などによっても、変換後の縫製データでは適切な縫
製動作が行えなくなることがある。
【0006】本発明は上記事情に鑑みてなされたもの
で、その目的は、一の縫製装置における縫製データをそ
の縫製装置とはデータ形式の異なる他の縫製装置用の縫
製データに変換するものにあって、変換後の縫製データ
に新たな価値を付加することができ、有用性を高めるこ
とができる縫製データ変換装置を提供するにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1の縫製
データ変換装置は、一の縫製装置における縫製データを
その縫製装置とはデータ形式の異なる他の縫製装置用の
縫製データに変換するものにあって、前記他の縫製装置
における表示形態に応じて、変換される縫製データに係
る表示データを作成する表示データ作成手段を備えると
ころに特徴を有する。
【0008】これによれば、一の縫製装置における縫製
データを他の縫製装置用の縫製データに変換するにあた
って、表示データ作成手段により、変換される縫製デー
タに係る表示データが作成される。この場合、他の縫製
装置の表示形態に適応した表示データが得られることは
勿論、縫製データから表示データが新たに作成されるの
で、模様形状により近い形状の表示データを得ることが
できる。従って、他の縫製装置の表示形態が、一の縫製
装置の表示形態と異なる場合にあっても、作成された表
示データにより、適切な表示を行うことができるように
なる。
【0009】本発明の請求項2の縫製データ変換装置
は、一の縫製装置における縫製データをその縫製装置と
はデータ形式の異なる他の縫製装置用の縫製データに変
換するものにあって、変換される縫製データ中に、前記
他の縫製装置に特有の上糸に関する動作のための動作デ
ータを付加するデータ付加手段を備えるところに特徴を
有する。
【0010】これによれば、一の縫製装置における縫製
データを他の縫製装置用の縫製データに変換するにあた
って、データ付加手段により、他の縫製装置に特有の事
情に基づく上糸に関する動作のための動作データが付加
されるようになる。従って、一の縫製装置には存在しな
い上糸に関する動作形態であっても、他の縫製装置にお
いて、その縫製データに基づいてその上糸に関する動作
が実行されるようになり、より適切な動作が実行される
ようになる。
【0011】また、この場合、上記上糸に関する動作と
して、針振り動作あるいは糸切り動作とすることができ
る(請求項3の発明)。これにより、他の縫製装置にお
いては、変換された縫製データに基づき、一の縫製装置
に存在しない針振り動作あるいは糸切り動作の実行が可
能となり、その縫製装置の特有の機能を十分に発揮でき
るような適切な縫製データを作成することができる。
【0012】本発明の請求項4の縫製データ変換装置
は、一の縫製装置における縫製データをその縫製装置と
はデータ形式の異なる他の縫製装置用の縫製データに変
換するものにあって、変換される縫製データ及びそれに
関連するデータからなる複数のデータの順序を、前記他
の縫製装置におけるデータ読取り順序に応じて変更する
データ並び替え手段を備えるところに特徴を有する。
【0013】これによれば、一の縫製装置における縫製
データを他の縫製装置用の縫製データに変換するにあた
って、データ並び替え手段により、変換される縫製デー
タ及びそれに関連するデータからなる複数のデータの順
序が、他の縫製装置におけるデータ読取り順序に応じて
変更されるようになる。従って、他の縫製装置における
複数のデータの読取りが適切に行われるようになる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明を縫製装置としての
家庭用刺繍ミシンに適用したいくつかの実施の形態につ
いて、図面を参照しながら説明する。 (1)第1の実施の形態 図1ないし図6を参照して、本発明の第1の実施の形態
(請求項1に対応)について述べる。
【0015】まず、図6を参照しながら一の縫製装置と
しての家庭用の刺繍ミシン1の概略構成について述べ
る。この図6は、刺繍ミシン1の外観を示しており、こ
こで、刺繍ミシン1は、ミシンベッド2の上方にアーム
部3を一体的に有して構成されている。前記アーム部3
の先端部には、縫針4を有する針棒5が設けられると共
に、前記縫針4が通過するリング状の押え足6が設けら
れている。前記ミシンベッド2の上面には、前記針棒5
に対応して針板2aが設けられ、その針板2aの下面側
に位置して図示しない釜機構が設けられている。前記針
棒5及び釜機構並びに押え足6等は、図示はしないミシ
ンモータにより駆動機構を介して同期駆動され、以て縫
製動作を実行するようになっている。
【0016】また、前記ミシンベッド2の左端部には、
刺繍用ユニット7が着脱可能に装着されている。この刺
繍用ユニット7は、図示しない加工布を挟み込んで張渡
した状態に保持する刺繍枠8と、この刺繍枠8ひいては
加工布を水平方向(X軸方向及びY軸方向)に自在に移
動させるための刺繍枠移動機構9を有して構成されてい
る。この刺繍枠移動機構9は、前記刺繍枠8をY軸駆動
モータ(図示せず)によりY軸(前後)方向に自在に移
動させるように構成された移動体10を、X方向駆動モ
ータ(図示せず)によりX軸(左右)方向に自在に移動
させるように構成されている。尚、前記X軸駆動モータ
及びY軸駆動モータは、例えば共にパルスモータから構
成される。
【0017】これにて、刺繍枠8に保持された加工布
は、刺繍枠移動機構9により、固有のXY座標系に基づ
く任意の位置に移動されるのである。このように、刺繍
枠移動機構9により、針棒5に対して加工布を自在に移
動させながら、前記駆動機構により針棒5などを駆動す
ることにより、刺繍縫い動作が実行されるのである。
尚、前記アーム部3の先端側の前面部には、スタート・
ストップキー11が設けられており、ミシン本体1の右
側壁面の下部には、電源スイッチ12が設けられてい
る。
【0018】さらに、前記アーム部3の前面部には、各
種の模様やメッセージ等を画面に表示するための表示手
段たるモノトーン(二値)のLCD13が設けられてい
る。、また、このLCD13の表面には、周知のタッチ
パネルが設けられ、このタッチパネル上に、使用者が表
示内容を選択するための各種の操作キーが構成されるよ
うになっている。このLCD13には、刺繍縫いを行う
にあたって、使用者が刺繍模様を選択するための模様選
択画面が表示されるようになっている。このとき、図5
に実線で示すように、LCDE13の画面はやや横長な
四角形状をなし、模様選択画面では、その一画面に、図
で四角い枠で示すように、例えば縦2段,横4列の8個
の刺繍模様が表示されるようになっている。
【0019】そして、図示はしないが、刺繍ミシン1内
には、マイクロコンピュータを主体とした制御装置が設
けられている。この制御装置は、上記タッチパネルやス
タート・ストップキー11等からの入力に基づいて、前
記ミシンモータや刺繍枠移動機構9のX軸及びY方軸駆
動モータ等並びにLCD13等の各機構を制御するよう
になっている。
【0020】このとき、制御装置のROMには、刺繍縫
い動作や実用縫い動作を制御するための制御プログラ
ム、LCD13の表示制御用の制御プログラム、刺繍デ
ータの読出し、編集等の各種のデータ処理を行うための
データ処理用プログラムなどが記憶されている。これと
共に、刺繍ミシン1の右側壁部には、多数個の刺繍模様
に関する刺繍データを記憶したメモリカード(ROMカ
ード)14が、カード挿入孔15に差込まれることによ
り、着脱可能に接続されるようになっている。
【0021】この場合、前記メモリカード14に記憶さ
れている刺繍データは、刺繍形成動作時の運針を指示す
るための縫製データと、各模様形状をLCD13に表示
するために必要な表示データ(ビットマップデータ)と
を含んでいる。前記縫製データは、一針ごとの加工布の
X軸,Y軸方向の移動量(相対位置)を示す、X軸方向
移動データとY軸方向移動データとの一組のデータを含
んで構成されている。尚、制御装置のROM内にも、比
較的簡単な形状の刺繍模様に対応した複数個の内部刺繍
データが記憶されている。
【0022】さて、前記メモリカード14に記憶されて
いる刺繍データ(縫製データ及び表示データ)は、上記
した刺繍ミシン1の機種特有のデータ形式を備えるもの
である。そのため、そのままでは、ほぼ同等のハードウ
エア構成を備えているものであっても、縫製データのデ
ータ形式が異なり、また表示形態も異なる他の機種の刺
繍ミシン(他の縫製装置)で使用することができない。
そこで、本実施の形態に係る縫製データ変換装置16を
用いて、メモリカード14に記憶されている縫製データ
を他の縫製装置(刺繍ミシン)用の縫製データに変換す
ることができるようになっている。
【0023】図3は、縫製データ変換装置16の外観構
成を概略的に示し、また、図4は、縫製データ変換装置
16内部の電気的構成を示している。ここで、縫製デー
タ変換装置16は、矩形箱状をなす本体17の一側壁部
に、前記メモリカード(ROMカード)14が着脱可能
に挿入される入力側接続孔及び、前記刺繍ミシン1とは
機種の異なる他の刺繍ミシン用のメモリカード(RAM
カード)18が着脱可能に挿入される出力側接続孔(い
ずれも図示せず)を有している。また、前記本体17の
上面部には、各種の設定及び指示を行うための複数個の
操作キー19が設けられている。
【0024】前記本体17内には、図4に示すように、
縫製データ変換装置16全体の制御を司るCPU20が
設けられていると共に、そのCPU20に、ROM21
及びRAM22、並びに、データ入力部23及びデータ
出力部24が接続されている。前記ROM21には、デ
ータ変換プログラム等が記憶されており、また、前記R
AM22には、変換前及び変換後のデータを格納するデ
ータ格納エリアやワーキングエリア等が設定されるよう
になっている。そして、前記メモリカード14が本体1
7への装着状態でデータ入力部23に接続され、他の刺
繍ミシン用のメモリカード18が本体17への装着状態
でデータ出力部24に接続されるようになっている。
【0025】これにて、前記CPU20は、データ変換
プログラムの実行により、メモリカード14内に記憶さ
れている刺繍データ(縫製データ)を、データ入力部2
3から読込んでRAM22内に書込み、データ変換処理
を行い、変換後の刺繍データ(縫製データ及び表示デー
タ)をデータ出力部24からメモリカード18に書込む
ようになっている。
【0026】このとき、本実施の形態においては、後の
フローチャート説明にて詳述するように、データ変換処
理において、メモリカード14から読込んだ縫製データ
を、他の刺繍ミシンのデータ形式に合った縫製データに
変換することに加えて、他の刺繍ミシンの表示形態に応
じて、メモリカード14から読込んだ縫製データから表
示データを作成するように構成されており、もって表示
データ作成手段としての機能が実現されるようになって
いる。
【0027】次に、上記構成の作用について、図1及び
図2も参照して述べる。ここで、上述したような刺繍ミ
シン1と、この刺繍ミシン1とは機種の異なる他の縫製
装置たる刺繍ミシンとは、縫製データのデータ形式や表
示形態等が異なる以外は、ほぼ同等のハードウエア構成
を備えている。従って、前記他の刺繍ミシンは、メモリ
カード18がカード挿入孔に差込まれることにより、そ
のメモリカード18に記憶された表示データに基づいて
LCD25(図5に外形を二点鎖線で示す)に刺繍模様
を表示すると共に、使用者が選択した刺繍模様の縫製デ
ータに基づいて縫製動作を実行する。このとき、図5に
示すように、他の刺繍ミシンのLCD25は、例えば刺
繍ミシン1のLCD13よりも画面が縦長であって面積
が異なると共に、1個の刺繍模様を表示するドット数も
異なっている。
【0028】図1のフローチャートは、縫製データ変換
装置16のCPU20が実行するデータ変換の処理手順
の概略を示している。使用者は、本体17の入力側接続
孔にメモリカード14を差込むと共に、出力側接続孔に
他の刺繍ミシン用のメモリカード18を差込み、操作キ
ー19を操作してデータ変換処理の実行(スタート)を
指示する。すると、まず、ステップS1にて、メモリカ
ード14から元(変換前)の縫製データが読込まれてR
AM22に記憶される。
【0029】次のステップS2にて、その縫製データか
ら、表示データが作成されてRAM22に記憶される。
この表示データの作成の処理についての詳細は後述す
る。そして、ステップS3にて、変換前の縫製データ
を、他の刺繍ミシンのデータ形式に変換する処理が実行
され、変換後の縫製データがRAM22に記憶される。
この処理については、周知の方法で行われるため、説明
は省略する。最後に、ステップS4にて、RAM22に
記憶された変換後の刺繍データ(表示データ及び縫製デ
ータ)をメモリカード18に書込む処理が行われる。
【0030】さて、図2のフローチャートは、上記ステ
ップS2の表示データの作成処理の手順を示している。
即ち、まず、ステップS11では、縫製データが1針分
だけ読出され、ステップS12にて、その縫製データ
(相対位置データ)が、絶対位置データに変換される。
この絶対位置データは、例えばRAM22内に1000
ドット×1000ドットの座標平面が仮想され、その座
標平面上に模様形状を表すデータとして設定される。こ
のステップS11及びS12の処理を、1個の刺繍模様
の縫製データ全部に関して行う(ステップS13)。
【0031】そして、次のステップS14にて、前記仮
想座標平面上に設定された形状データを縮小すること等
により、他の刺繍ミシンの表示領域(縦横のドット数)
に応じた表示データ(ビットマップデータ)に変換(拡
大,縮小等)される。次のステップS15にて、変換後
の表示データがRAM22上に記憶される。ステップS
16では、全ての模様(縫製データ)について、表示デ
ータの作成が完了したかどうかが判断され、完了してい
なければ(No)、次の刺繍模様が特定され(ステップ
S17)、その刺繍模様に関してステップS11からの
処理が繰返されるのである。
【0032】このように本実施の形態によれば、刺繍ミ
シン1における縫製データを機種の異なる他の刺繍ミシ
ン用の縫製データに変換するにあたって、変換される縫
製データに係る表示データが作成されるようになる。こ
の場合、他の刺繍ミシンの表示形態に適応した表示デー
タが得られることは勿論、縫製データから表示データが
新たに作成されるので、模様形状により近い形状の表示
データを得ることができる。
【0033】従って、刺繍ミシンの表示形態が、LCD
13とLCD25との間で異なっている場合にあって
も、その表示データにより、適切な表示を行うことがで
きるようになり、この結果、変換後の縫製データに新た
な価値を付加することができ、有用性を高めることがで
きるものである。
【0034】(2)第2,第3の実施の形態 次に、本発明の第2の実施の形態(請求項2,3に対
応)について、図7ないし図9を参照して述べる。尚、
以下の実施の形態においては、一の縫製装置としての刺
繍ミシン1の構成や、縫製データ変換装置16のハード
ウエア構成においては、上記第1の実施の形態と共通し
ているので、新たな図示及び説明を省略することとす
る。
【0035】この実施の形態では、図示はしないが、刺
繍ミシン1と機種の異なる他の刺繍ミシンには、刺繍ミ
シン1が有していない構成である、刺繍糸(上糸)を自
動で切断するための糸切り装置が設けられている。詳細
な説明は省略するが、この糸切り装置は、糸切り用のメ
スと、そのメスを移動させる手段を備えており、やは
り、制御装置により駆動されるようになっている。
【0036】この場合、他の刺繍ミシンの制御装置は、
縫製データ中の糸切りデータに基づいて糸切り装置を駆
動させるようになっており、その糸切りデータは、1色
分の縫製動作が終了して色替え(使用者による刺繍糸の
付替え)が行われるとき、及び縫製動作が停止されると
き等に設けられるようになっている。尚、前記糸切り装
置の詳細については、例えば本出願人の先の出願に係る
特願平8−244760号等に詳しい。
【0037】さて、本実施の形態では、縫製データ変換
装置16は、データ変換プログラムの実行により、メモ
リカード14内に記憶されている縫製データを、データ
入力部23から読込んでRAM22内に書込み、データ
変換処理を行い、変換後の縫製データをデータ出力部2
4からメモリカード18に書込むようになっている。そ
して、このとき、上糸に関する動作である、糸切り装置
による糸切り動作のためのデータ(糸切りデータ)を付
加することができるようになっており、もって、データ
付加手段としての機能を果たすようになっている。ま
た、ここでは、糸切りデータを付加するか否かを、使用
者が操作キー19の操作により自在に設定(切替え)す
ることができるようになっている。
【0038】図7のフローチャートは、縫製データ変換
装置16のCPU20が実行するデータ変換の処理手順
の概略を示しており、ここでは、使用者は、本体17の
入力側接続孔にメモリカード14を差込むと共に、出力
側接続孔に他の刺繍ミシン用のメモリカード18を差込
み、操作キー19を操作してデータ変換処理の実行(ス
タート)を指示すると共に、操作キー19を操作して糸
切りデータを付加するモードの設定を行う。
【0039】すると、まず、ステップS21にて、メモ
リカード14から元(変換前)の縫製データが読込まれ
てRAM22に記憶され、ステップS22にて、その変
換前の縫製データを他の刺繍ミシンのデータ形式に変換
する処理が実行され、変換後の縫製データがRAM22
に記憶される。そして、次のステップS23にて、糸切
りデータを付加する処理を行うかどうかが判断され、糸
切りデータを付加する場合には(Yes)、後述するス
テップS24の糸切りデータの付加の処理に進む。デー
タ付加の処理が終了した場合、及び糸切りデータを付加
しない場合には(ステップS23にてNo)、ステップ
S25にて、RAM22に記憶された変換後の縫製デー
タをメモリカード18に書込む処理が行われる。
【0040】図8のフローチャートは、上記ステップS
24における糸切りデータの付加の処理手順の詳細を示
している。また、図9(a)には、変換前の縫製データ
のデータ構成を模式的に示し、図9(b)には、変換後
の縫製データのデータ構成を模式的に示している。ここ
で、変換前の縫製データは(図9(a)参照)、一針毎
の刺繍枠8の移動量を示すデータ(一針目データ、二針
目データ、……)を主体とし、それに色替えデータ、停
止データ、最終データ等を含んで構成されている。上記
ステップS22の処理では、その縫製データが単純に他
の刺繍ミシンに適合したデータ形式に置換えられただけ
の状態とされ、その中間的な縫製データがRAM22に
記憶されていることになる。
【0041】まず、ステップS31では、RAM22に
記憶された中間的な縫製データが1針分ずつ順に読込ま
れ、次のステップS32では、そのデータが色替えデー
タかどうかが判断され、色替えデータでない場合には
(No)、次のステップS33にて、停止データかどう
かが判断される。そして、データが、色替えデータある
いは停止データのいずれかであった場合には(ステップ
S32にてYesあるいはステップS33にてYe
s)、次のステップS34にて、糸切りデータの追加処
理(そのデータの後に糸切りデータを付加する)が行わ
れる。
【0042】一方、停止データでもなかった場合には
(ステップS33にてNo)、最終データが読込まれる
までは、ステップS31からの処理が繰返される(ステ
ップS35)。これにて、図9(b)に示すように、変
換後の縫製データは、所要の位置に糸切りデータが付加
されたものとなり、この縫製データを用いて他の刺繍ミ
シンにて縫製動作が実行されることにより、糸切り装置
による自動糸切り動作を含んだ動作が実行されるように
なるのである。
【0043】このような実施の形態によれば、刺繍ミシ
ン1用の縫製データを他の機種の刺繍ミシン用の縫製デ
ータに変換するにあたって、他の刺繍ミシンに特有の糸
切り装置の動作のための動作データが付加されるように
なるので、変換された縫製データに基づき、刺繍ミシン
1に存在しない糸切り動作の実行が可能となり、その刺
繍ミシン特有の機能を十分に発揮できるような適切な縫
製データを作成することができる。この結果、変換後の
縫製データに新たな価値を付加することができ、有用性
を高めることができるものである。
【0044】図10のフローチャートは、本発明の第3
の実施の形態に係るデータ変換の処理手順を示してい
る。この実施の形態が上記第2の実施の形態と異なると
ころは、1針分のデータが読込まれる毎に、データ形式
の変換と、糸切りデータの付加の処理とを同時に行うよ
うにした点にある。
【0045】即ち、まず、ステップS41では、RAM
22に記憶された元(変換前)の縫製データが1針分ず
つ順に読込まれ、次のステップS42では、データ変換
が行われる。そして、ステップS43では、糸切りデー
タを付加するモードに設定されているかどうかが判断さ
れる。糸切りデータを付加するモードであれば(ステッ
プS43にてYes)、次のステップS44にて、変換
したデータが色替えデータかどうかが判断され、色替え
データでない場合には(No)、次のステップS45に
て、停止データかどうかが判断される。
【0046】そして、データが、色替えデータあるいは
停止データのいずれかであった場合には(ステップS4
4にてYesあるいはステップS45にてYes)、次
のステップS46にて、糸切りデータの追加処理(その
データの後に糸切りデータを付加する)が行われる。一
方、停止データでもなかった場合(ステップS45にて
No)、あるいは糸切りデータを付加するモードでない
場合(ステップS43にてNo)、には、最終データが
読込まれるまでは、ステップS41からの処理が繰返さ
れる(ステップS47)。
【0047】これにて、縫製データの変換と糸切りデー
タの付加とが一度に行われ、変換後の縫製データは所要
の位置に糸切りデータが付加されたものとなり、この縫
製データを用いて他の刺繍ミシンにて縫製動作が実行さ
れることにより、糸切り装置による自動糸切り動作を含
んだ動作が実行されるようになるのである。かかる構成
によっても、上記第2の実施の形態と同様の効果を得る
ことができるものである。
【0048】(3)第4〜第7の実施の形態 図11は、本発明の第4の実施の形態(請求項2,3に
対応)を示している。この実施の形態においては、図示
はしないが、刺繍ミシン1とは機種の異なる他の刺繍ミ
シンは、針棒(縫い針)を左右方向(X軸方向)に揺動
させるための周知の電子制御式の針振り機構を備えてい
る。この針振り機構は、制御装置により制御され、もっ
て上糸に関する動作である針振り動作が行われるように
なっている。尚、刺繍ミシン1にも、針振り機構は設け
られているが、縫製データに基づく通常の刺繍の縫製動
作においては、針振り機構は用いられない。
【0049】ここで、刺繍枠移動機構9においては、刺
繍枠8の移動量が大きくなってパルスモータの回転速度
が大きくなるほど、刺繍枠8の自重などに起因する慣性
により停止精度が低下する事情がある。そこで、縫製デ
ータでは、その停止誤差を補正するように移動量のデー
タが設定されるようになっている。ところが、刺繍ミシ
ンの機種によっては、刺繍枠移動機構の構成(大きさ)
が異なるので上記慣性も異なり、このため、単純に縫製
データを変換したものでは、停止位置の誤差が生じて綺
麗な刺繍模様の形状が得られなくなってしまうことがあ
る。
【0050】本実施の形態では、縫製データ変換装置1
6は、データ変換プログラムの実行により、やはりメモ
リカード14内に記憶されている縫製データを、データ
入力部23から読込んでRAM22内に書込み、データ
変換処理を行うのであるが、このとき、上記誤差を吸収
するような針振り機構による針振り動作のためのデータ
(針振りデータ)を付加するようになっており、もっ
て、データ付加手段としての機能を果たすようになって
いる。
【0051】図11のフローチャートは、縫製データ変
換装置16のCPU20が実行するデータ変換(メモリ
カード14から元の縫製データが読込まれてRAM22
に書き込まれた後)の処理手順の概略を示している。ま
ず、ステップS51では、RAM22に記憶された縫製
データが1つ分だけ読込まれ、次のステップS52で
は、そのデータがX軸方向(左右方向)の枠移動データ
かどうかが判断される。X軸方向移動データでないと
き、つまりY軸方向移動データや停止データ、糸替えデ
ータ等の場合には(ステップS52にてNo)、通常の
変換処理が行われる(ステップS53)。
【0052】これに対し、データがX軸方向移動データ
であるときには(ステップS52にてYes)、ステッ
プS54にて、左右方向の移動量dx(ベクトル的デー
タ)の絶対値が検出され、次のステップS55にて、そ
の移動量dxが、基準値dmax 以上かどうかが判断され
る。この基準値dmax は、その値以上であれば、停止誤
差が生ずる値に設定される。従って、移動量dxが基準
値dmax 未満であれば(ステップS55にてNo)、そ
のままの移動量dxがデータ形式を変換されて記憶され
る(ステップS56)。
【0053】移動量dxが基準値dmax 以上であれば
(ステップS55にてYes)、ステップS57にて移
動方向(右か左か)が検出され、次のステップS58に
て、移動方向及び移動量dxから、補正のための針振り
量及び方向が決定される。そして、ステップS59に
て、次のデータとしてdxがデータ形式を変換されて記
憶され、ステップS50にて、その次のデータとして、
ステップS58にて決定された針振りデータが追加され
る。このような処理を最終データまで繰返すことにより
(ステップS61)、データ変換が終了する。
【0054】これにより、他の刺繍ミシンにおいて、変
換された縫製データに基づき縫製動作を実行させること
により、枠移動の動作に加えて、刺繍ミシン1用の縫製
データには存在しない針振り動作が実行されるので、一
の刺繍ミシン1との間の刺繍枠移動機構に構成の相違に
よる停止位置の誤差が、針振り動作により吸収されるよ
うになって綺麗な刺繍模様の形状が得られる。従って、
この実施の形態によれば、縫製データに変換するにあた
って針振りデータが付加されるので、変換後の縫製デー
タに新たな価値を付加することができ、有用性を高める
ことができるものである。
【0055】図12は、本発明の第5の実施の形態(請
求項2,3に対応)を示している。この実施の形態にお
いても、一の刺繍ミシン1用の縫製データを他の刺繍ミ
シン用の縫製データに変換する際に、針振りデータを付
加するものであるが、ここでは、針振りデータを付加す
るための条件として、刺繍枠8のX軸方向の移動量が微
小な場合に、X軸方向移動データに代えて針振りデータ
を作成するようにしている。
【0056】この場合、刺繍枠移動機構9においては、
モータの分解能やリンク比等が機種によって異なるた
め、一の刺繍ミシン1においては送れる程度の微小な送
り量が、他の刺繍ミシンでは送れない場合がある。ま
た、刺繍枠移動機構9による刺繍枠8の移動の反応速度
が機種により異なり、微小な送りであれば、刺繍枠8を
移動させるよりも、針振り動作により針棒5側を移動さ
せた方が縫製に要する時間が短くなる場合がある。この
実施の形態は、そのような場合に対応するものである。
【0057】即ち、ステップS71では、RAM22に
記憶された縫製データが1つ分だけ読込まれ、次のステ
ップS72では、そのデータがX軸方向(左右方向)の
枠移動データかどうかが判断される。X軸方向移動のデ
ータでないとき、つまりY軸方向移動データや停止デー
タ、糸替えデータ等の場合には(ステップS72にてN
o)、通常の変換処理が行われる(ステップS73)。
【0058】これに対し、データがX軸方向移動のデー
タであるときには(ステップS72にてYes)、ステ
ップS74にて、左右方向の移動量dxの絶対値が検出
され、次のステップS45にて、その移動量dxが、し
きい値dmin 以下かどうかが判断される。このしきい値
dmin は、その値以下であれば、刺繍枠8を移動させる
よりも針振りを利用したほうが有利となる値に設定され
る。従って、移動量dxがしきい値dmin を越えていれ
ば(ステップS75にてNo)、そのままの移動量dx
がデータ形式を変換されて記憶される(ステップS7
6)。
【0059】移動量dxがしきいdmin 以下であれば
(ステップS75にてYes)、ステップS77にて移
動方向が検出され、次のステップS78にて、移動方向
及び移動量dxから、針振り量及び方向が決定される。
そして、ステップS79にて、X軸方向移動データに代
えて決定された針振りデータが記憶される。このような
処理を最終データまで繰返すことにより(ステップS8
0)、データ変換が終了する。
【0060】このような実施の形態によれば、機種の相
違により、微小量の枠移動が不可能な場合や枠移動より
も針振りを用いたほうが縫製効率が良い場合には、縫製
データに変換するにあたって、微小量のX軸方向移動デ
ータが針振りデータに置換されて付加されるので、変換
後の縫製データに新たな価値を付加することができ、有
用性を高めることができるものである。
【0061】図13のフローチャートは、本発明の第6
の実施の形態(請求項2,3に対応)を示している。こ
の実施の形態においては、縫製データ変換装置16は、
針振り機構を備える刺繍ミシン用の縫製データに変換す
る際に、上記第4,第5の実施の形態のような補正のた
めとは関係なく、針振りデータを積極的に付加し、刺繍
枠8の移動と針振り動作との双方によって縫製動作を実
行させる縫製データを得るようにしている。
【0062】即ち、ステップS91にて縫製データが1
つ分だけ読込まれ、ステップS92にて、そのデータが
X軸方向(左右方向)の枠移動データかどうかが判断さ
れる。X軸方向移動のデータでないときには(ステップ
S92にてNo)、通常の変換処理が行われる(ステッ
プS93)。これに対し、X軸方向移動のデータである
ときには(ステップS92にてYes)、ステップS9
4にて、移動方向が検出されると共に、ステップS95
にて、その移動量dxが検出される。
【0063】そして、次のステップS96にて、適当な
針棒5の揺動方向が決定されると共に、ステップS97
にて、適当な針振り量d0 が決定される。次のステップ
S98〜100では、刺繍枠8のX軸方向移動量d1 が
決定されるのであるが、この場合、dxの移動方向と針
棒5の揺動方向が同方向であるならば(ステップS98
にてYes)、移動量d1 は、dxとd0 との和とされ
(ステップS99)、反対方向であるならば(ステップ
S98にてNo)、移動量d1 は、dxからd0 を減算
した差となる(ステップS100)。
【0064】このようにして、針振り方向及び針振り量
d0 並びに刺繍枠8の移動量d1 が決定されると、ステ
ップS101にて、好ましい針振り動作と枠移動との順
序(時間的前後関係)を決定する。次に、ステップS1
02にて、針振り動作及び枠移動の双方が必要かどうか
が判断され、双方が必要であれば(Yes)、針振り動
作が先の場合には(ステップS103にてYes)、次
のデータとして針振りデータd0 が記憶され(ステップ
S104)、続いてその次のデータとして刺繍枠8のX
軸方向移動データd1 が記憶される(ステップS10
5)。針振り動作が後の場合には(ステップS103に
てNo)、次のデータとして刺繍枠8のX軸方向移動デ
ータd1 が記憶され(ステップS106)、続いてその
次のデータとして針振りデータd0 が記憶されるのであ
る(ステップS107)。
【0065】これに対し、針振り動作及び枠移動のいず
れか一方のみの場合には(ステップS102にてN
o)、針振り動作のみが必要な場合には(ステップS1
08にてYes)、次のデータとして針振りデータd0
が記憶され(ステップS109)、枠移動のみの場合に
は(ステップS108にてNo)、次のデータとして刺
繍枠8のX軸方向移動データd1 が記憶されるのである
(ステップS110)。このような処理を最終データま
で繰返すことにより、データ変換が終了する。このよう
な第6の実施の形態によれば、変換後の縫製データに新
たな価値を付加することができ、有用性を高めることが
できるものである。
【0066】ところで、このような縫製データ変換装置
16を用いると、縫製データのいわばコピーを行うこと
ができるのであるが、例えばキャラクター模様等の著作
権が発生している刺繍模様については、無制限に縫製デ
ータのコピーが行われることは望ましくない。そこで、
上記図13の処理手順(プログラム)を利用して、不正
に縫製データを変換(コピー)しようとする場合には、
変換された刺繍データを用いても正規の刺繍模様が形成
できないようにすることが可能となる。
【0067】この場合、図示はしないが、不正に縫製デ
ータを変換(コピー)しようとしている虞があるかどう
かを判断し、その虞がある場合には、縫製データ中に、
極端に大きな針振りデータを、ランダムに挿入する等の
処理を行えば、得られた縫製データに基づく縫製動作時
に、刺繍に不要な隙間があいたり、重なったりはみ出し
たりすることになり、綺麗な刺繍模様の形成が不可能と
なるのである。
【0068】図14は、本発明の第7の実施の形態を示
している。この図14のフローチャートは、針振りデー
タを含んだ縫製データを、針振り動作がなく刺繍枠8の
移動のみにて縫製動作を実行する縫製データに変換する
場合の処理手順を示している。尚、この場合、元の縫製
データにおいては、針振りデータの後にX軸方向移動デ
ータが存在するデータ構成とされている。
【0069】即ち、ステップS111にて縫製データが
1つ分だけ読込まれ、ステップS112にて、そのデー
タが針振りデータかどうかが判断される。針振りデータ
でないときには(ステップS112にてNo)、通常の
変換処理が行われる(ステップS113)。これに対
し、針振りデータであるときには(ステップS112に
てYes)、ステップS114にて、針振り量(移動
量)d0 が検出されると共に、ステップS115にて、
移動方向が検出される。
【0070】次のステップS116では、次のデータ
(X軸方向移動データ)が1つ分だけ読込まれ、続い
て、ステップS117にて移動量d1 が検出されると共
に、ステップS118にて移動方向が検出される。そし
て、ステップS119では、上記針振りの方向と、刺繍
枠8の移動方向とが同方向かどうかが判断され、同方向
であるときには(Yes)、新たなX軸方向移動データ
dxが、上記d1 とd0 との和に設定され(ステップS
120)、反対方向であるときには(ステップS119
にてNo)、新たなX軸方向移動データdxが、上記d
1 からd0 を減算した差に設定される(ステップS12
1)。
【0071】この後、ステップS122にて、針振りデ
ータが削除されると共に、ステップS123にて、新た
な枠移動データ(X軸方向移動データdx)が書込まれ
る。このような処理を最終データまで繰返すことによ
り、データ変換が終了する。これにより、針振りデータ
を含んだ縫製データを、例えば針揺動機構を備えていな
い他の機種の刺繍ミシン用の刺繍データに変換すること
ができるものである。
【0072】(4)第8,第9の実施の形態 図15は、本発明の第8の実施の形態を示しており、ま
た、図16は、本発明の第9の実施の形態(共に請求項
4に対応)を示している。これらの実施の形態において
は、データ変換装置16は、変換される縫製データ及び
それに関連するデータ(例えば表示データ)からなる複
数のデータの順序を、他の刺繍ミシンにおけるデータ読
取り順序に応じて変更するようになっており、もってデ
ータ並び替え手段としての機能を果たすようになってい
る。
【0073】即ち、図15に示す第8の実施の形態にお
いては、一の刺繍ミシン1用の刺繍データを記憶したメ
モリカード14においては、図15(a)に示すよう
に、複数の刺繍模様(模様1,2,3…)に関して、表
示データ及び縫製データは、夫々データの大きさ(記憶
容量)が一定(表示データは20アドレス分、縫製デー
タは100アドレス分)であり、データアドレスが規則
的に構成されている。刺繍ミシン1では、表示データで
あれば、先頭アドレスから20アドレス分を読み、縫製
データであれば先頭アドレスから100アドレス分を読
むようにプログラムが構成されている。
【0074】これに対し、図15(b)に示す、変換後
の刺繍データを記憶するメモリカード18においては、
データの大きさは一定であるが、1個の模様毎に、表示
データに連続して縫製データが設けられるので、記憶す
る順番を変更すると共に、データの境となる終了データ
を追加するようになっている。この刺繍データを用いる
他の刺繍ミシンでは、各データの終了データまでを1種
類のデータとして扱うようになっている。
【0075】図16に示す第9の実施の形態において
は、一の刺繍ミシン1用の刺繍データを記憶したメモリ
カード14においては、図16(a)に示すように、複
数の刺繍模様に関して表示データ及び縫製データの大き
さはまちまちであり、表示データは、アドレス値100
0から任意の容量で順に記憶され、縫製データは、アド
レス値2000から任意の容量で順に記憶されている。
そして、先頭側部分にはそれらデータに関する先頭アド
レスデータが記憶されている。表示データの先頭アドレ
スデータは、アドレス値500から順に記憶され、縫製
データの先頭アドレスデータは、アドレス値600から
順に記憶されることが決まっている。
【0076】これに対し、図16(b)に示す、変換後
の刺繍データを記憶するメモリカード18においては、
先頭側部分には決まったアドレス(300〜及び400
〜)にそれらデータに関する先頭アドレスデータが記憶
されている点は同じであるが、先頭アドレスの記憶場所
が異なる。そして、1個の模様毎に、表示データと縫製
データとを余白なく連続して記憶するようにしている。
尚、記憶データ位置を変更するのであれば、余白的なメ
モリを削除してアドレスを詰めたり、その逆に、強制的
に余白となるデータを挿入してアドレスを調整しても良
い。
【0077】このような第8,第9の実施の形態によれ
ば、一の刺繍ミシン1における刺繍データを他の刺繍ミ
シン用の刺繍データに変換するにあたって、変換される
縫製データ及び表示データの順序が、他の刺繍ミシンに
おけるデータ読取り順序に応じて変更されるようにな
る。従って、他の刺繍ミシンにおける複数のデータの読
取りが適切に行われるようになり、有用性を高めること
ができるものである。
【0078】尚、上記した各実施の形態では、縫製デー
タがメモリカード14,18に記憶され、そのメモリカ
ードを介して刺繍ミシンに与えられる場合を例とした
が、磁気ディスク,光ディスクなどの他の記憶媒体を用
いても良いことは勿論、そのような記憶媒体を介さず
に、縫製データ変換装置と刺繍ミシンとを直接的に接続
してデータのやり取りを行うように構成しても良い。
【0079】その他、本発明は上記した実施の形態に限
定されるものではなく、縫製データ変換装置の機能を縫
製装置(刺繍ミシン)に内蔵させたり、縫製データ変換
装置を汎用のパソコン等から構成するようにしても良
く、この場合、上述した変換のためのプログラムをF
D、CD−ROM等のコンピュータ読み取り可能な記憶
媒体に記憶し、上述したデータの変換をパソコン上で行
えるようにしても良い。さらには、家庭用刺繍ミシンに
限らず、工業用刺繍ミシンなど縫製装置全般に適用する
ことができるなど、要旨を逸脱しない範囲内で適宜変更
して実施し得るものである。
【0080】
【発明の効果】以上の説明にて明らかなように、本発明
の縫製データ変換装置によれば、一の縫製装置における
縫製データをその縫製装置とはデータ形式の異なる他の
縫製装置用の縫製データに変換するものにあって、変換
後の縫製データに新たな価値を付加することができ、有
用性を高めることができるという優れた実用的効果を奏
するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態を示すもので、縫製
データの変換の処理手順を概略的に示すフローチャート
【図2】表示データ作成の手順を示すフローチャート
【図3】縫製データ変換装置の概略的平面図
【図4】縫製データ変換装置の電気的構成を概略的に示
すブロック図
【図5】LCDの画面の形状を示す図
【図6】刺繍ミシンの外観を示す斜視図
【図7】本発明の第2の実施の形態を示す図1相当図
【図8】図7のステップS24の内容を詳細に示すフロ
ーチャート
【図9】縫製データのデータ構造を模式的に示す図
【図10】本発明の第3の実施に形態を示すもので、縫
製データ変換の手順を示すフローチャート
【図11】本発明の第4の実施の形態を示す図10相当
【図12】本発明の第5の実施の形態を示す図10相当
【図13】本発明の第6の実施の形態を示す図10相当
【図14】本発明の第7の実施の形態を示す図10相当
【図15】本発明の第8の実施の形態を示すもので、メ
モリカードのデータ構造を模式的に示す図
【図16】本発明の第9の実施の形態を示す図15相当
【符号の説明】
図面中、1は刺繍ミシン(縫製装置)、5は針棒、8は
刺繍枠、9は刺繍枠移動機構、13,25はLCD(表
示装置)、14はメモリカード、16は縫製データ変換
装置、17は本体、18はメモリカード、19は操作キ
ーを示す。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 縫製データに基づいて刺繍形成等の縫製
    動作を実行する一の縫製装置における前記縫製データ
    を、前記一の縫製装置とはデータ形式の異なる他の縫製
    装置用の縫製データに変換する縫製データ変換装置であ
    って、 前記他の縫製装置における表示形態に応じて、変換され
    る縫製データに係る表示データを作成する表示データ作
    成手段を備えることを特徴とする縫製データ変換装置。
  2. 【請求項2】 縫製データに基づいて刺繍形成等の縫製
    動作を実行する一の縫製装置における前記縫製データ
    を、前記一の縫製装置とはデータ形式の異なる他の縫製
    装置用の縫製データに変換する縫製データ変換装置であ
    って、 変換される縫製データ中に、前記他の縫製装置に特有の
    上糸に関する動作のための動作データを付加するデータ
    付加手段を備えることを特徴とする縫製データ変換装
    置。
  3. 【請求項3】 前記上糸に関する動作は、針振り動作あ
    るいは糸切り動作であることを特徴とする請求項2記載
    の縫製データ変換装置。
  4. 【請求項4】 縫製データに基づいて刺繍形成等の縫製
    動作を実行する一の縫製装置における前記縫製データ
    を、前記一の縫製装置とはデータ形式の異なる他の縫製
    装置用の縫製データに変換する縫製データ変換装置であ
    って、 変換される縫製データ及びそれに関連するデータからな
    る複数のデータの順序を、前記他の縫製装置におけるデ
    ータ読取り順序に応じて変更するデータ並び替え手段を
    備えることを特徴とする縫製データ変換装置。
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