JPH10260491A - ハロゲン化銀写真感光材料 - Google Patents
ハロゲン化銀写真感光材料Info
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- JPH10260491A JPH10260491A JP744198A JP744198A JPH10260491A JP H10260491 A JPH10260491 A JP H10260491A JP 744198 A JP744198 A JP 744198A JP 744198 A JP744198 A JP 744198A JP H10260491 A JPH10260491 A JP H10260491A
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Abstract
度不軌特性が改良されたハロゲン化銀写真感光材料の提
供。 【解決手段】 支持体上に少なくとも1層のハロゲン化
銀乳剤層を有し、該乳剤層の少なくとも1層に含まれる
ハロゲン化銀粒子の全投影面積の50%以上が、主平面
に平行な双晶面を偶数枚有するアスペクト比5以上の平
板状ハロゲン化銀粒子であり、かつ該粒子が以下の要件
を満たすことを特徴とするハロゲン化銀写真感光材料。 (A)粒径の変動係数が20%以下、(B)主平面に平
行な双晶面間距離の変動係数(x)と、粒子の厚さの変
動係数(y)との間に0.7≦y/x≦2.0の関係を
有する、(C)粒子表面の沃化銀含有率よりも沃化銀含
有率の高い層を粒子内部に少なくとも1層有し、かつ粒
子表面の沃化銀含有率が粒子の平均沃化銀含有率よりも
高い。
Description
材料に関する。更に詳しくは、高感度で粒状性に優れ、
かつ圧力耐性、高照度不軌特性が改良されたハロゲン化
銀写真感光材料に関する。
眼レフカメラ、更にはレンズ付きフィルム等の普及によ
り、高感度でかつ画質の優れたハロゲン化銀カラー写真
感光材料の開発が強く望まれている。そのために、写真
用のハロゲン化銀乳剤に対する性能改良の要求はますま
す厳しく、高感度、優れた粒状性及び優れたシャープネ
ス等の写真性能に対して、より高水準の要求がなされて
いる。
4,434,226号、同4,439,520号、同
4,414,310号、同4,433,048号、同
4,414,306号、同4,459,353号等に平
板状ハロゲン化銀粒子を使用した技術が開示されてお
り、増感色素による色増感効率の向上を含む感度の向
上、感度/粒状性の改良、平板状ハロゲン化銀粒子の特
異的な光学的性質によるシャープネスの向上、カバーリ
ングパワーの向上などの利点が知られている。
変動係数が20%以下であり、主平面に平行な双晶面間
距離の変動係数(x)と、粒子の厚さの変動係数(y)
との間に0.7≦y/x≦2.0の関係を有し、かつ粒
子内部に還元増感されているアスペクト比5未満の平板
状ハロゲン化銀粒子が記載されている。しかしながら、
近年の高水準の要求に応えるには不十分であり、より一
層の性能向上が望まれている。
して、ハロゲン化銀カラー写真感光材料における圧力特
性の向上に対する要請も従来以上に高まってきている。
以前から様々な手段により圧力特性を改良することが検
討されてきたが、可塑剤を添加する等、添加剤を用いる
技術よりも、ハロゲン化銀粒子自体の耐応力性を向上さ
せる技術の方が実用上好ましく、又効果も大きいという
見方が有力である。これらの要望に対して、沃化銀含有
率の高い沃臭化銀層を有するコア/シェル型のハロゲン
化銀粒子からなる乳剤が盛んに研究されてきた。特に、
粒子内部に10mol%以上の高沃化銀相を有するコア
/シェル型粒子含有の沃臭化銀乳剤は、例えばカラーネ
ガフィルム用の乳剤として大変注目されてきた。
技術としては、例えば特開昭59−99433号、同6
0−35726号、同60−147727号に開示の技
術が知られている。又、特開昭63−220238号及
び特開平1−201649号には、ハロゲン化銀粒子に
転位線を導入することにより、高感度で粒状性、圧力特
性、露光照度依存性等の改良技術が開示されている。
又、特開平6−235988号には、中間殻に高沃度層
を有する多重構造型の単分散平板状ハロゲン化銀粒子に
より、圧力耐性を向上した技術が開示されている。
高感度で粒状性に優れ、圧力特性が改良されたハロゲン
化銀乳剤として近年の高水準の要求に耐えうるものとし
て未だ満足できるものではなかった。
銀粒子中の電荷担体(キャリア)をコントロールする技
術として、メタルドーピング技術が知られている。例え
ば、イリジウム錯体をハロゲン化銀にドープすると電子
トラップ性を示すことはLeubnerによって報告さ
れている(The Journal of Photo
graphic Science Vol.31、93
(1983))。又、例えば特開平3−15040号に
は、粒子表面上にイリジウムイオンが存在しないイリジ
ウムイオン含有乳剤とその製造法が開示されている。
又、例えば特開平6−175251号にはハロゲン化銀
粒子製造工程中にイリジウム化合物を添加した面内エピ
タキシー型粒子により、1/100秒露光での感度及び
相反則不軌特性を両立させた技術が開示されている。
ハロゲン化銀粒子の最表面層に、粒子全体に含有される
多価金属化合物含有量の1/20(モル/モルAgX)
未満を含有させることにより高照度不軌特性が改良され
る技術も記載されている。
市場で要求される感度、画質、及び高照度不軌特性を有
する感光材料を提供するには不十分であり、これらの改
良が強く望まれていた。
みてなされたものであり、その目的は、高感度で粒状性
に優れ、かつ圧力耐性、高照度不軌特性が改良されたハ
ロゲン化銀写真感光材料を提供することにある。
下の構成により達成される。
ゲン化銀乳剤層を有し、該乳剤層の少なくとも1層に含
まれるハロゲン化銀粒子の全投影面積の50%以上が、
主平面に平行な双晶面を偶数枚有するアスペクト比5以
上の平板状ハロゲン化銀粒子であり、かつ該粒子が以下
の要件を満たすことを特徴とするハロゲン化銀写真感光
材料。
(B)主平面に平行な双晶面間距離の変動係数(x)
と、粒子の厚さの変動係数(y)との間に0.7≦y/
x≦2.0の関係を有する、(C)粒子表面の沃化銀含
有率よりも沃化銀含有率の高い層を粒子内部に少なくと
も1層有し、かつ粒子表面の沃化銀含有率が粒子の平均
沃化銀含有率よりも高い。
記(B)の主平面に平行な双晶面間距離の変動係数
(x)が30%以下であること、b)前記(B)の粒子
の厚さの変動係数(y)が30%以下であること、c)
前記平板状ハロゲン化銀粒子が、5本以上の転位線を有
することが挙げられ、更に好ましい態様として、d)前
記平板状ハロゲン化銀粒子が多価金属化合物を少なくと
も1種含有し、該粒子の最表面相が、該粒子全体に含有
される前記多価金属化合物の平均含有量(モル/モルA
gX)の1/20以上を含有すること、が挙げられる。
下、単に感光材料ともいう)は、支持体上に少なくとも
1層のハロゲン化銀乳剤層を有し、該乳剤層の少なくと
も1層に含まれるハロゲン化銀粒子の全投影面積の50
%以上が、主平面に平行な双晶面を偶数枚有するアスペ
クト比5以上の平板状ハロゲン化銀粒子(以下、平板粒
子という)であり、かつ該粒子が後述する(A)〜
(C)の要件を満たすことを特徴とする。尚、本発明に
おいては、前記アスペクト比(粒径/粒子厚さ)は10
以上が好ましい。
する。
数は20%以下である。
は双晶に分類される。双晶とは、一つの粒子内に一つ以
上の双晶面を有するハロゲン化銀結晶であるが、双晶の
形態の分類はクラインとモイザーによる報文フォトグラ
フィッシェコレスポンデンツ(Photographi
she Korrespondenz)第99巻、p1
00、同第100巻、p57に詳しく述べられている。
ゲン化銀粒子の投影面積の円相当直径(該ハロゲン化銀
粒子と同じ投影面積を有する円の直径)で示されるが、
0.1〜5.0μmが好ましく、更に好ましくは0.2
〜2.0μmである。
微鏡で1〜7万倍に拡大して撮影し、そのプリント上の
粒子直径又は投影時の面積を実測することによって得る
ことができる(測定粒子個数は無差別に1000個以上
であることとする)。
粒子の頻度niとri3との積ni×ri3が最大となる
ときの粒径riと定義する(有効数字3桁、最小桁数字
は4捨5入する)。
ゲン化銀粒子からなる。ここで単分散のハロゲン化銀乳
剤としては、平均粒径rを中心に±20%の粒径範囲内
に含まれるハロゲン化銀の重量が全ハロゲン化銀粒子の
重量の60%以上であるものが好ましく、より好ましく
は70%以上、更に好ましくは80%以上である。
動係数)〔%〕 によって分布の広さを定義したとき20%以下であり、
更に好ましくは15%以下、最も好ましくは12%以下
のものである。ここに平均粒径及び標準偏差は、上記定
義した粒径riから求めるものとする。
間距離の変動係数(x)と、該粒子の厚さの変動係数
(y)との間に0.7≦y/x≦2.0の関係を有す
る。
面を偶数枚有し、該双晶面は透過型電子顕微鏡により観
察することができる。
有される平板粒子が、支持体上にほぼ主平面が平行に配
向するようにハロゲン化銀写真乳剤を塗布し、試料を作
製する。これをダイヤモンド・カッターを用いて切削
し、厚さ0.1μm程度の薄切片を得る。この切片を透
過型電子顕微鏡で観察することにより双晶面の存在を確
認することができる。
記の透過型電子顕微鏡を用いた切片の観察において、主
平面に対しほぼ垂直に切断された断面を示す平板粒子の
主平面に平行な偶数枚の双晶面の内、最も距離の短い2
枚の双晶面間距離をいい、更に任意に1000個以上選
び、それぞれの粒子について求め、加算平均することに
より得られたものがその平均値である。又「双晶面間距
離の変動係数(x)」とは、平板粒子の双晶面間距離の
バラツキの程度を表し、双晶面間距離の標準偏差を双晶
面間距離の平均値で割った値のパーセント表示値であ
り、又「平板粒子の厚さの変動係数(y)」とは、平板
粒子の厚さのバラツキの程度を表し、粒子厚さの標準偏
差を厚さの平均値で割った値のパーセント表示値であ
る。
係数(x)が30%以下であることが好ましい。双晶面
間距離は核形成〜熟成のプロセスで決まるが、成長時に
双晶面間距離の変動係数(x)が小さいほど側面方向
(主平面に平行な方向)の成長速度を揃えることがで
き、粒径の単分散化、即ち粒径の変動係数(x)を小さ
くすることができる。本発明では、粒子の成長過程の後
半において転位線の導入、又は多価金属化合物のドープ
を行うことがあるが、より単分散であれば均一に行うこ
とができ、感度、高照度不軌特性の改良により有効であ
る。双晶面間距離の平均は0.01〜0.05μmが好
ましく、更に好ましくは0.013〜0.03μmであ
る。
であることが好ましい。これにより粒子間の光の回折、
屈折率を揃えることができ、鮮鋭性や圧力耐性を向上さ
せることができる。本発明において平板粒子の厚さとは
主平面間の距離をいい、又その平均値は前述の透過型電
子顕微鏡を用いて得られた切片を観察し、同様にしてそ
れぞれの粒子について厚さを求め、加算平均することに
より得られる。平板粒子の厚さの平均値は0.05〜
1.5μmが好ましく、更に好ましくは0.15〜1.
0μmである。
距離の変動係数(x)と、粒子の厚さの変動係数(y)
との間に0.7≦y/x≦2.0の係数を有するが、好
ましくは0.8≦y/x≦1.6の関係を有し、更に好
ましくは0.9≦y/x≦1.3の関係を有する。y/
xが0.7未満であると、双晶面間距離の変動が大き過
ぎて両者のバランスが悪く、十分な感度、粒状性が得ら
れず、又2.0より大であると粒子の厚さの変動が大き
過ぎて十分な感度、粒状性が得られない。
時の過飽和状態に影響を及ぼす因子、例えばゼラチン濃
度、ゼラチン種、温度、沃素イオン濃度、pBr、p
H、イオン供給速度、攪拌回転数等の諸因子の組み合わ
せにおいて適切に選択することにより制御することがで
きる。一般に核形成を高過飽和状態で行うほど、双晶面
間距離を狭くすることができる。過飽和因子に関しての
詳細は、例えば特開昭63−92924号、特開平1−
213637号等の記述を参考にすることができる。
(x)と、厚さの変動係数(y)との比y/xの値を本
発明で規定した範囲とするには、下記の態様が必須であ
る。
分子量60000以下、好ましくは20000以下の低
分子量ゼラチンを使用し、かつポリアルキレンオキシド
ブロック共重合体を共存させる。
平板粒子核以外に無双晶粒子や非平行多重双晶粒子等が
形成されるため、平板粒子核以外の微粒子を可能な限り
消滅させる必要があり、核形成後に核形成時の温度から
20〜60℃、好ましくは25〜40℃昇温させて熟成
を行う。又、単分散性を高めるために前記昇温時間は短
い方が好ましく、2.5分/℃以下、好ましくは1.5
分/℃以下で昇温させる。
り、沃化銀含有率の高い層を粒子内部に少なくとも1層
有し、かつ粒子表面の沃化銀含有率が粒子の平均沃化銀
含有率よりも高い。
該平板粒子の最表面を含む粒子の最外層であって、粒子
の最表面から50Åまでの深さをいう。平板粒子の表面
のハロゲン組成はXPS法(X−ray Photoe
lectron Spectroscopy法:X線光
電子分光法)によって次のように求められる。
超高真空中で−110℃以下まで冷却し、プローブ用X
線としてMgKαをX線源電圧15kV、X線源電流4
0mAで照射し、Ag3d5/2、Br3d、I3d3
/2の電子について測定する。
(Sensitivity Factor)で補正し、
これらの強度比から粒子表面のハライド組成を求める。
XPS法は従来から、ハロゲン化銀粒子表面の沃化銀含
有率を求める方法として特開平2−24188号等に開
示されている。しかし、室温で測定を行った場合、X線
照射に伴う試料が破壊されるため、粒子表面の正確な沃
化銀含有率は求められなかった。本発明者らは試料を破
壊の起きない温度まで冷却することにより、粒子表層の
沃化銀含有率を正確に求めることに成功した。その結
果、特にコア/シェル粒子のような粒子表面と内部の組
成が異なる粒子や、粒子表面に高沃度層や低沃度層が局
在している粒子では、室温での測定値はX線照射による
ハロゲン化銀の分解とハライド(特に沃度)の拡散のた
めに真の組成とは大きく異なることが明らかになった。
次の通りである。
05重量%水溶液を加え、45℃で30分間攪拌してゼ
ラチンを分解した。これを遠心分離して乳剤粒子を沈降
させ、上澄み液を除去する。次に蒸留水を加えて乳剤粒
子を蒸留水中に分散させ、遠心分離し、上澄み液を除去
する。乳剤粒子を水中に再分散させ、鏡面研磨したシリ
コンウエハー上に薄く塗布して測定試料とする。このよ
うにして作製した試料を用いて、XPSにより粒子表面
の沃度測定を行った。X線照射による試料の破壊を防ぐ
ため、試料はXPS測定用チャンバー内で−110〜−
120℃に冷却し、プローブ用X線としてMgKαをX
線源電圧15kV、X線源電流40mAで照射した後、
Ag3d5/2、Br3d、I3d3/2の電子につい
て測定した。測定されたピークの積分強度を感度因子で
補正し、これらの強度比から粒子表面のハライド組成を
求めた。
表面から50Å以上深い領域いう。
含有層との沃化銀含有率差は2モル%以上であることが
好ましく、更に好ましくは4モル%以上である。平板粒
子の表面の沃化銀含有率は2.6〜16モル%が好まし
く、更に好ましくは3〜10モル%である。本発明にお
いて、平板粒子の表面の沃化銀含有率よりも沃化銀含有
率の高い層は粒子内部に少なくとも1層有していれば特
に位置に限定はないが、該高沃化銀含有層の体積は、好
ましくは粒子全体の銀量の1〜50%、更に好ましくは
5〜20%である。
有率が該粒子の平均沃化銀含有率よりも高いという要件
を満たすものである。好ましくは、平板粒子の表面の沃
化銀含有率/平均沃化銀含有率=1.3〜30の要件を
満たし、更に好ましくは、平板粒子の表面の沃化銀含有
率/平均沃化銀含有率=1.5〜15の要件を満たす。
本発明において、平板粒子は上記のように沃臭化銀を主
として含有する乳剤であるが、本発明の効果を損なわな
い範囲で他の組成のハロゲン化銀、例えば塩化銀を含有
させることができる。
することが好ましく、10本以上の転位線を有すること
がより好ましく、20〜100本を有する場合には更に
好ましい。
面上で既にすべった領域と未だすべらない領域の境界を
なす線状の格子欠陥のことを意味する。
ilton,Phot.Sci.Eng.,11,5
7,(1967)やT.Shiozawa,J.So
c.Phot.Sci.Jap.,35,213,(1
972)等に記載されている様に、低温での透過型電子
顕微鏡を用いた直接的な方法により観察することが出来
る。即ち、ハロゲン化銀乳剤から転位が発生する程の圧
力をかけない様に注意して取り出したハロゲン化銀粒子
を、電子顕微鏡観察用のメッシュに乗せ、電子線による
損傷(プリントアウト等)を防ぐために試料を冷却した
状態で透過法により観察を行う。このとき、粒子の厚み
が厚いほど電子線が透過しにくくなるので、加速電圧が
高い電子顕微鏡を用いた方がより鮮明に観察することが
出来る。このような方法によって得られた粒子の写真か
ら、主平面に対して垂直方向から見た場合の個々の粒子
の転位線の位置及び数を求めることが出来る。
置は、特に特定の箇所になければならないということで
はないが、好ましくはフリンジ部に存在していることが
好ましい。本発明において「フリンジ部」とは平板粒子
の外周部のことを指し、詳しくは主平面側から見た平板
粒子投影面の重心から粒子の各辺に降ろした垂線におい
て、該垂線の長さの60%より外側(辺側)、好ましく
は70%より外側、更に好ましくは80%より外側の領
域のことをいう。
特に限定はないが、転位を導入したい位置で沃化カリウ
ム水溶液及び沃度エタノール等の沃素イオン放出剤を添
加して粒子表面でハロゲンコンバージョンを生じせしめ
る方法、沃化カリウム水溶液と硝酸銀水溶液をコントロ
ールダブルジェット法等で添加する方法等が挙げられる
が、沃化銀微粒子を添加する方法が好ましい。その際、
ハロゲン化銀粒子の粒径やアスペクト比、添加する時点
でのハロゲン化銀粒子の組成、反応容器内のpBr等を
加味しながら、沃化カリウム水溶液や沃素イオン放出
剤、又は沃化銀微粒子の添加量を増減することで転位線
の数をコントロール出来るが、具体的な添加量として
は、粒子の全銀量の0.2〜10モル%が好ましく、
0.5〜5モル%がより好ましい。又、転位線を導入す
る方法や、平板粒子表面の組成、反応容器内のpBr等
を適宜選択することにより、或いは平板粒子に対する吸
着性を有する素材、例えば一般的な晶癖コントロール剤
等を用いることにより転位線が形成される位置をコント
ロールすることも可能である。転位を導入する位置は、
粒子全体のフリンジ部の50〜95%相当の間が好まし
く、60〜80%であることが更に好ましい。
属化合物を少なくとも1種含有し(好ましくは内部
に)、該粒子の最表面相が、該粒子全体に含有される前
記多価金属化合物の平均含有量(モル/モルAgX)の
1/20以上を含有することが好ましく、更に1/10
以上であることが好ましい。
l,Ca,Sc,Ti,V,Cr,Mn,Fe,Co,
Cu,Zn,Ga,Ge,Sr,Y,Zr,Nb,M
o,Tc,Ru,Rh,Pd,Cd,Sn,Ba,C
e,Eu,W,Re,Os,Ir,Pt,Hg,Tl,
Pb,Bi,In等が挙げられ、又多価金属化合物は、
単塩又は金属錯体から選択することが好ましい。金属錯
体から選択する場合、6配位、5配位、4配位、2配位
錯体が好ましく、八面体6配位、平面4配位錯体がより
好ましい。又金属錯体は単核錯体であっても多核錯体で
あってもよい。
N-,CO,NO2 -,1,10−フェナントロリン,
2,2′−ビピリジン,SO3 -,エチレンジアミン,N
H3,ピリジン,H2O,NCS-,NCO-,NO3 -,S
O4 -,OH-,N3 -,S2 -,F,Cl-,Br-,I-など
を用いることができる。
4Fe(CN)6,K3Fe(CN)6,Pb(NO3)2,
K2IrCl6,K3IrCl6,K2IrBr6,InCl
3等が挙げられる。
しい含有量としてはハロゲン化銀1モル当たり10-9〜
10-4モルであり、更に好ましくは10-8〜10-5モル
である。
子を表面から内部へ少しずつ溶解し、各部分でのその含
有量を測定することにより求められる。具体例として以
下に述べる方法が挙げられる。
を含有するハロゲン化銀乳剤を以下のように前処理す
る。まず、乳剤約30mlに0.2%アクチナーゼ水溶
液50mlを加え、40℃で30分間攪拌してゼラチン
分解を行なう。この操作を5回繰り返す。遠心分離後、
メタノール50mlで5回、1N硝酸50mlで2回、
超純水で5回洗浄を繰り返し、遠心分離後平板粒子のみ
を分離する。得られた平板粒子の粒子表面部分をアンモ
ニア水溶液又はpH調整したアンモニア(アンモニア濃
度及びpHはハロゲン化銀の種類及び溶解量に応じて変
化させる)により溶解する。平板粒子のうち、例えば、
臭化銀粒子の極表面を溶解する方法としては、臭化銀粒
子2gに対し約10%アンモニア水溶液20mlを用い
て粒子表面より約3%程度の溶解をすることができる。
この時、臭化銀粒子の溶解量は臭化銀粒子の溶解を行な
った後のアンモニア水溶液と臭化銀粒子を遠心分離し、
得られた上澄み液に存在している銀量を高周波誘導プラ
ズマ質量分析装置(ICP−MS)、高周波誘導プラズ
マ発光分析装置(ICP−AES)、又は原子吸光にて
定量する。表面溶解後の臭化銀粒子に含まれる多価金属
化合物量と溶解を行なわないトータルの臭化銀粒子の多
価金属化合物量の差から、粒子表面約3%(トータル銀
量の約3%に相当する銀量を粒子表面から溶解したこと
をいう)に存在する臭化銀粒子1モル当たりの多価金属
化合物量を求めることができる。
硫酸アンモニウム水溶液、チオ硫酸ナトリウム水溶液、
又はシアン化カリウム水溶液に溶解し、マトリックスマ
ッチングしたICP−MS法、ICP−AES法、又は
原子吸光法が挙げられる。このうち溶剤としてシアン化
カリウム、分析装置としてICP−MS(FISONE
lemental Analysis社製)を用いる場
合は、平板粒子約40mgを5mlの0.2Nシアン化
カリウムに溶解後、10ppbになるように内標準元素
Cs溶液を添加し、超純水にて100mlに定容したも
のを測定試料とする。
用いてマトリックスを合わせた検量線を用いてICP−
MSにより測定試料中の多価金属化合物の定量を行な
う。この時、測定試料中の正確な銀量は超純水で100
倍稀釈した測定試料をICP−AES、又は原子吸光に
て定量できる。尚、このような粒子表面の溶解を行なっ
た後、平板粒子を超純水にて洗浄後、上記と同様な方法
で粒子表面の溶解を繰り返すことにより、平板粒子内部
方向の多価金属化合物量の定量を行なうことができる。
は、上述の分析法で平板粒子の表面溶解処理を行なった
際に溶出した銀量として計算した場合、平板粒子の総銀
量当たり10%以下の部分を指す。
については特に限定はないが、水又はメタノール、アセ
トンなどの有機溶媒、又は微量の硝酸とNaCl水溶液
等に溶解して反応溶液中に添加する、又はあらかじめ多
価金属化合物を含有した微粒子を添加する方法等が挙げ
られる。
ては、種粒子から成長させる方法が好ましく用いられ
る。具体的には、反応容器に予め保護コロイドを含む水
溶液及び種粒子を存在させ、必要に応じて銀イオン、ハ
ロゲンイオン、或いはハロゲン化銀微粒子を供給して種
粒子を結晶成長させて得るものである。ここで種粒子は
当該分野でよく知られているシングル・ジェット法、コ
ントロールド・ダブルジェット法等により調製すること
ができる。種粒子のハロゲン組成は任意であり、臭化
銀、沃化銀、塩化銀、沃臭化銀、塩沃化銀、塩臭化銀、
塩沃臭化銀の何れであってもよいが、臭化銀、沃臭化銀
が好ましく、沃臭化銀の場合は、平均沃化銀含有率は1
〜10モル%が好ましい。
せる場合、粒子中心部にコアとは異なるハロゲン組成領
域を持つことがあり得る。又、種乳剤の全ハロゲン化銀
に占める割合は銀量で50%以下が好ましく、10%以
下が更に好ましい。
該コアを被覆するシェルとから構成される粒子であり、
シェルは1層或いはそれ以上の層によって形成される。
任意に選ぶことが出来るが、コアの占める割合は、粒子
全体の銀量の1%以上60%以下とするのが好ましく、
4%以上40%以下が更に好ましい。コアとシェルの沃
化銀含有率が異なる場合、コアとシェルとの沃化銀含有
率の差はシャープな境界を有するものがよく、コアとシ
ェルとの間に中間層を少なくとも1層介在させたものも
好ましく用いられる。
ハロゲン化銀粒子を含有してなる場合、中間層の好まし
い体積は粒子全体の銀量の0.1%以上20%以下、更
に好ましくは0.5%以上10%以下である。中間層と
シェルの沃化銀含有率差は、中間層の沃化銀含有率がシ
ェルの沃化銀含有率に対して2mol%以上高いことが
好ましい。
ける沃化銀の分布状態は、各種の物理的測定法によって
検知することができ、例えば日本写真学会・1981年
度年次大会講演要旨集に記載されているような、低温で
のルミネッセンスの測定やX線回折法によって調べるこ
とができる。
しては、当該分野でよく知られている種々の方法を用い
ることができる。即ち、前記シングル・ジェット法、コ
ントロールド・ダブルジェット法、及びコントロールド
・トリプルジェット法等を任意に組み合わせて使用する
ことができるが、高度な単分散粒子を得るためには、ハ
ロゲン化銀粒子の生成される液相中のpAgをハロゲン
化銀粒子の成長速度に合わせてコントロールすることが
重要である。pAg値としては7.0〜11.0の領域
を使用し、好ましくは7.5〜10.5、更に好ましく
は8.0〜10.0の領域を使用することができる。
−48521号、同58−49938号に記載の技術を
参考にできる。
アンモニア、チオエーテル、チオ尿素等の公知のハロゲ
ン化銀溶剤を存在させることもできるし、ハロゲン化銀
溶剤を使用しなくても良い。又、本発明に用いられる平
板粒子は、潜像が主として表面に形成される粒子或いは
主として粒子内部に形成される粒子の何れであっても良
い。
存在下即ち、分散媒を含む溶液中で製造される。ここ
で、分散媒を含む水溶液とは、ゼラチンその他の親水性
コロイドを構成し得る物質(バインダーとなり得る物質
など)により保護コロイドが水溶液中に形成されている
ものをいい、好ましくはコロイド状の保護ゼラチンを含
有する水溶液である。
してゼラチンを用いる場合は、ゼラチンは石灰処理され
たものでも、酸を使用して処理されたものでもどちらで
もよい。ゼラチンの製法の詳細はアーサー・グアイス
著、ザ・マクロモレキュラー・ケミストリー・オブ・ゼ
ラチン(アカデミック・プレス、1964年発行)に記
載がある。
ラチン以外の親水性コロイドとしては、例えばゼラチン
誘導体、ゼラチンと他の高分子とのグラフトポリマー、
アルブミン、カゼイン等の蛋白質;ヒドロキシエチルセ
ルロース、カルボキシメチルセルロース、セルロース硫
酸エステル類等の如きセルロース誘導体、アルギン酸ソ
ーダ、澱粉誘導体などの糖誘導体;ポリビニルアルコー
ル、ポリビニルアルコール部分アセタール、ポリ−N−
ビニルピロリドン、ポリアクリル酸、ポリメタクリル
酸、ポリアクリルアミド、ポリビニルイミダゾール、ポ
リビニルピラゾール等の単一或いは共重合体の如き多種
の合成親水性高分子物質がある。
ー強度200以上のものを用いることが好ましい。
粒子の成長終了後に、不要な可溶性塩類を除去したもの
であっても、或いは含有させたままのものでも良い。
法のように、ハロゲン化銀成長の任意の点で脱塩を行な
うことも可能である。該塩類を除去する場合には、リサ
ーチ・ディスクロージャー(Research Dis
closure、以下RDと略す)17643号II項に
記載の方法に基づいて行なうことができる。
成後の乳剤から可溶性塩を除去するためには、ゼラチン
をゲル化させて行なうヌーデル水洗法を用いても良く、
又無機塩類、アニオン性界面活性剤、アニオン性ポリマ
ー(たとえばポリスチレンスルホン酸)、或いはゼラチ
ン誘導体(例えば、アシル化ゼラチン、カルバモイル化
ゼラチンなど)を利用した沈澱法(フロキュレーショ
ン)を用いても良い。
(含平板粒子)の沃化銀含有率及び平均沃化銀含有率
は、EPMA法(Electron Probe Mi
croAnalyzer法)を用いることにより求める
ことが可能である。この方法は、乳剤粒子を互いに接触
しないように良く分散したサンプルを作製し、電子ビー
ムを照射する電子線励起によるX線分析より極微小な部
分の元素分析が行える。この方法により、各粒子から放
射される銀及び沃度の特性X線強度を求めることによ
り、個々の粒子のハロゲン組成が決定できる。少なくと
も50個の粒子についてEPMA法により沃化銀含有率
を求めれば、それらの平均から平均沃化銀含有率が求め
られる。
沃化銀含有率がより均一になっていることが好ましい。
EPMA法により粒子間の沃化銀含有率の分布を測定し
た時に、相対標準偏差が30%以下、更に20%以下で
あることが好ましい。
り化学増感することができる。即ち、硫黄増感、セレン
増感、金その他の貴金属化合物を用いる貴金属増感法な
どを単独で又は組み合わせて用いることができる。
において増感色素として知られている色素を用いて所望
の波長域に光学的に増感できる。増感色素は、単独で用
いてもよいが2種以上を組み合わせて用いても良い。増
感色素と共にそれ自身分光増感作用を持たない色素、或
いは可視光を実質的に吸収しない化合物であって、増感
色素の増感作用を強める強色増感剤を乳剤中に含有させ
ても良い。
防止剤、安定剤などを加えることができる。又バインダ
ーとしては、ゼラチンを用いるのが有利である。乳剤
層、その他の親水性コロイド層は、硬膜することがで
き、又、可塑剤、水不溶性又は可溶性合成ポリマーの分
散物(ラテックス)を含有させることができる。
は、カプラーが用いられる。更に色補正の効果を有して
いる競合カプラー及び現像主薬の酸化体とのカップリン
グによって現像促進剤、現像剤、ハロゲン化銀溶剤、調
色剤、硬膜剤、カブリ剤、カブリ防止剤、化学増感剤、
分光増感剤及び減感剤のような写真的に有用なフラグメ
ントを放出する化合物を用いることができる。
レーション防止層、イラジュエーション防止層等の補助
層を設けることができる。これらの層中及び/又は乳剤
層中には現像処理中に感光材料から流出するか、若しく
は漂白される染料が含有されても良い。
画像安定剤、ホルマリンスカベンジャー、紫外線吸収
剤、蛍光増白剤、界面活性剤、現像促進剤及び現像遅延
剤を添加できる。
ートした紙、ポリエチレンテレフタレートフィルム、バ
ライタ紙、三酢酸セルロース等を用いることができる。
に説明するが、本発明はこれに限定されるものではな
い。
2枚の平行な双晶面を有する種乳剤を調製した。
4mlとC液464mlをダブルジェット法により2分
間かけて添加し、核粒子の形成を行なった。この間、必
要に応じてE液を使用して、pAgを10.02に保っ
た。
げた。温度上昇中、反応系内の温度が55℃まで上がっ
たところでD液を7分間かけて単独で添加した。更に、
温度が60℃に上昇した時点でF液を1分間で添加し、
引き続きB液2,362mlとC液2,362mlを4
3分間かけて添加した。温度上昇開始直後からはE液を
使用してpAgを9.17に保った。
脱塩を行なった。脱塩後の乳剤に、10重量%のゼラチ
ン水溶液を加え、55℃で30分間撹拌分散させた後、
蒸留水を加えて5,360gの乳剤として仕上げた。こ
の種乳剤粒子を電子顕微鏡観察したところ、互いに平行
な2枚の双晶面を有する平板状粒子であった。
m、全投影面積の50%時点でのアスペクト比は6.
0、2枚の平行な双晶面を有する粒子は、全粒子の75
%(投影面積比)であった。
−1の調製方法において、(A液)のオセインゼラチン
を平均分子量15,000の低分子量ゼラチンに変更し
た以外は同様にして双晶種乳剤T−2を調製した。この
種乳剤の平均粒径は0.445μm、全投影面積の50
%時点でのアスペクト比は6.0、2枚の平行な双晶面
を有する粒子は、全粒子の80%(投影面積比)であっ
た。
−2の調製方法において、35℃で核形成後60℃に昇
温するまでの時間を30分間に変更した以外は同様にし
て双晶種乳剤T−3を調製した。
全投影面積の50%時点でのアスペクト比は6.0、2
枚の平行な双晶面を有する粒子は、全粒子の90%(投
影面積比)であった。
の溶液(溶液Aには、種乳剤T−3を含む)を用いて、
乳剤EM−1を調製した。
チン溶液5,000mlに、7.06モルの硝酸銀と、
7.06モルの沃化カリウムを含む水溶液、それぞれ
2,000mlを、10分間かけて添加した。微粒子形
成中のpHは硝酸を用いて2.0に、温度は40℃に制
御した。粒子形成後に、炭酸ナトリウム水溶液を用いて
pHを6.0に調整した。仕上がり重量は12.53k
gであった。
液B、C及びFを表1に示した組み合わせに従って、ト
リプルジェット法又はシングルジェット法による添加を
行ない、種結晶を成長させて平板状ハロゲン化銀乳剤を
調製した。
B、C及びFの添加流量及びシングルジェット添加時の
溶液Fの添加流量は、それぞれハロゲン化銀粒子の臨界
成長速度に見合ったように時間に対して関数様に変化さ
せ、成長している種結晶以外に小粒子の発生及びオスト
ワルド熟成により多分散化しないように適切な添加速度
にコントロールした(表1には代表的なポイントデータ
を記載した)。
pHをコントロールした。pAg及びpHコントロール
のために、必要に応じて溶液D、Eを添加した。粒子成
長後に、特開平5−72658号に記載の方法に従い脱
塩処理を施し、その後ゼラチンを加え分散し、40℃に
てpHを5.80、pAgを8.06に調整した。
アスペクト比5以上の平板粒子の、全投影面積に占める
割合は79.2%であった。尚、平均粒径は1.348
μm(投影面積の円換算直径の平均値)、粒径分布は1
2.0%であった。
ろ、粒子のフリンジ部に合計10本以上の転位線を有す
る粒子が全投影面積の80%以上存在することが確認で
きた。
造方法において、種乳剤をT−1に変更した以外は乳剤
EM−1と同様の製造方法により、乳剤EM−2を調製
した。
造方法において、混合時間192.3分以降のpAgを
10.5に変更し、各反応溶液の添加流量をハロゲン化
銀粒子の成長速度に見合ったように関数様に変化させた
外は、乳剤EM−1と同様の製造方法により、乳剤EM
−3を調製した。
造方法において、混合時間190.3分から2分間の
(溶液F)のシングルジェット添加を行わず、それ以外
の各反応溶液の添加流量を変化させた外は、乳剤EM−
1と同様の製造方法により、乳剤EM−4を調製した。
得られた乳剤を透過電子顕微鏡で観察したところ転位線
を有する粒子が存在しなかった。
造方法において、コア部形成時のpAgを7.9、シェ
ル形成時のpAgを9.1に変更し、各反応溶液の添加
流量をハロゲン化銀粒子の成長速度に見合ったように関
数様に変化させた以外は、乳剤EM−4と同様の製造方
法により、乳剤EM−5を調製した。
造方法において、種乳剤をT−2に変更した以外は乳剤
EM−4と同様の製造方法により、乳剤EM−6を調製
した。
造方法において、各反応溶液の添加流量を一律に下げて
混合時間を1.5倍に延長した以外は乳剤EM−4と同
様の製造方法により、乳剤EM−7を調製した。
造方法において、各反応溶液の添加流量を変化させた以
外は乳剤EM−4と同様の製造方法により、乳剤EM−
8を調製した。
造方法において、成長粒径1.281μmの時点で下記
(溶液G)をラッシュ添加した以外(この時、溶液B,
C及びFの添加は続けたまま)は乳剤EM−4と同様の
製造方法により、乳剤EM−9を調製した。
る。
調製方法において、(溶液G)の添加する位置を成長粒
径1.069μmの時点に変更した以外は乳剤EM−9
と同様の製造方法により、乳剤EM−10を調製した。
製造方法において、種乳剤をT−1に変更した以外は乳
剤EM−9と同様の製造方法により、乳剤EM−11を
調製した。
製造方法において、(溶液G)をラッシュ添加した(こ
の時、溶液B,C及びFの添加は続けたまま)以外は乳
剤EM−1と同様の製造方法により、乳剤EM−12を
調製した。
2に示す。
(y)/双晶面間距離の変動係数(x)を示す。尚、双
晶面間距離及び粒子の厚さの決定に当たって、透過型電
子顕微鏡は日本電子(株)製 JEM−2000FXを
用い、加速電圧200kV、温度−120℃で観察し
た。
微量であり、ICP−MSの測定制度を考慮しても誤差
が大きくなるため、代用的に次の方法で求めた。即ち、
表面溶解処理なしの粒子全体のイリジウム含有量(X)
及び表面溶解処理後の粒子全体のイリジウム含有量
(Y)をそれぞれ求め、(X)−(Y)により最表面層
のイリジウム含有量を決定した。
に、金−硫黄増感を最適に施し、これらの乳剤を用いて
トリアセチルセルロースフィルム支持体上に下記に示す
ような組成の各層を順次支持体側から形成して、多層カ
ラー写真感光材料を作製した。
添加量は、特に記載のない限り1m2当たりのグラム数
を示す。又、ハロゲン化銀及びコロイド銀は、銀に換算
して示し、増感色素は、ハロゲン化銀1モル当たりのモ
ル数で示した。
EM−1を使用)の構成は以下の通りである。
−2、粘度調整剤、硬膜剤H−1、H−2、安定剤ST
−1、かぶり防止剤AF−1、平均分子量:10,00
0及び平均分子量:1,100,000の2種のAF−
2、及び防腐剤DI−1を添加した。
ある。各乳剤は、金・硫黄増感を最適に施した。尚、表
3中の直径、厚みは各乳剤中のハロゲン化銀粒子の直
径、厚みである。
−12の各乳剤を用いて感光材料102〜112を作製
した。得られた各試料について、通常のセンシトメトリ
ー用ウエッジ露光(1/100″)を施した後、以下に
示す発色現像処理工程を施した。
ある。
る。
=6.0に調整する。
に調整する。
おける以下の評価を行なった。
(最小濃度)+0.15の濃度を与える露光量の逆数の
相対値として求め、試料101の感度を100とする値
で示した。感度100に対して、値が大きい程、高感度
であることを示す。
マイクロデンシトメーターで走査した時に生じる濃度値
の変動の標準偏差(RMS値)の相対値で示した。RM
S値は小さい程粒状性が良く、効果があることを示す。
試料101のRMS値を100とする値で示した。RM
S値100に対して値が小さい程改良していることを示
す。
器(新東科学製)を用い、先端の曲率半径が0.025
mmの針に5gの荷重をかけて一定速度で走査した後、
露光、現像処理を行い、Dmin+0.4の濃度におい
て、荷重がかけられた部分の濃度変化ΔDを求め、試料
101のΔDを100とする値で示した。100に対し
て値が小さい程圧力増感が改良していることを示す。
を開始し、試料101の相対感度を100とする値で示
した。それぞれの試料において、相対感度と高照度感度
の差が小さい程高照度不軌が改良されていることを示
す。
は、高感度で粒状性に優れ、かつ圧力耐性、高照度不軌
特性が改良されていることが分かる。これらの中でも、
本発明のベストの組み合わせを満たす乳剤EM−12を
用いた試料112が特に優れている。
れ、かつ圧力耐性、高照度不軌特性が改良されるという
顕著に優れた効果を奏することができる。
Claims (5)
- 【請求項1】 支持体上に少なくとも1層のハロゲン化
銀乳剤層を有し、該乳剤層の少なくとも1層に含まれる
ハロゲン化銀粒子の全投影面積の50%以上が、主平面
に平行な双晶面を偶数枚有するアスペクト比5以上の平
板状ハロゲン化銀粒子であり、かつ該粒子が以下の要件
を満たすことを特徴とするハロゲン化銀写真感光材料。 (A)粒径の変動係数が20%以下、(B)主平面に平
行な双晶面間距離の変動係数(x)と、粒子の厚さの変
動係数(y)との間に0.7≦y/x≦2.0の関係を
有する、(C)粒子表面の沃化銀含有率よりも沃化銀含
有率の高い層を粒子内部に少なくとも1層有し、かつ粒
子表面の沃化銀含有率が粒子の平均沃化銀含有率よりも
高い。 - 【請求項2】 前記(B)の主平面に平行な双晶面間距
離の変動係数(x)が30%以下であることを特徴とす
る請求項1記載のハロゲン化銀写真感光材料。 - 【請求項3】 前記(B)の粒子の厚さの変動係数
(y)が30%以下であることを特徴とする請求項1又
は2記載のハロゲン化銀写真感光材料。 - 【請求項4】 前記平板状ハロゲン化銀粒子が、5本以
上の転位線を有することを特徴とする請求項1乃至3の
何れか1項記載のハロゲン化銀写真感光材料。 - 【請求項5】 前記平板状ハロゲン化銀粒子が多価金属
化合物を少なくとも1種含有し、該粒子の最表面相が、
該粒子全体に含有される前記多価金属化合物の平均含有
量(モル/モルAgX)の1/20以上を含有すること
を特徴とする請求項1乃至4の何れか1項記載のハロゲ
ン化銀写真感光材料。
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