JPH10260147A - 熱分析装置およびその計測方法 - Google Patents
熱分析装置およびその計測方法Info
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 試料の加熱を熱容量の極めて小さなヒータで
行うようにすることにより,極めて微量の試料で測定が
行えると共に,応答速度が速く,微小電力で高温まで加
熱でき,さらに画一的に大量生産できる熱分析装置を提
供すること。また,微小電力で高速応答ができる熱分析
装置の計測方法を提供すること。 【解決手段】 試料加熱用の発熱部を基板と一体形成し
て下部に空洞を有する薄膜ヒータとして形成すると共
に,薄膜ヒータまたは薄膜ヒータを支持する薄膜支持部
内の薄膜ヒータに近接した領域に,試料を保持する試料
保持部3と試料保持部3の温度を検出する温度検出部
(5,5A,5B)とを一体形成して設けてある。
行うようにすることにより,極めて微量の試料で測定が
行えると共に,応答速度が速く,微小電力で高温まで加
熱でき,さらに画一的に大量生産できる熱分析装置を提
供すること。また,微小電力で高速応答ができる熱分析
装置の計測方法を提供すること。 【解決手段】 試料加熱用の発熱部を基板と一体形成し
て下部に空洞を有する薄膜ヒータとして形成すると共
に,薄膜ヒータまたは薄膜ヒータを支持する薄膜支持部
内の薄膜ヒータに近接した領域に,試料を保持する試料
保持部3と試料保持部3の温度を検出する温度検出部
(5,5A,5B)とを一体形成して設けてある。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は,物質の熱に関して
の物理的,化学的状態を調べるための熱分析装置および
その測定方法に関し,より詳細には,極めて微少量の物
質の融点,転移温度,質量変化,沸点,比熱,含有物質
の種類やその分量,化学反応に伴う熱的変化や質量変化
などの情報が得られる熱分析装置およびその計測方法に
関する。
の物理的,化学的状態を調べるための熱分析装置および
その測定方法に関し,より詳細には,極めて微少量の物
質の融点,転移温度,質量変化,沸点,比熱,含有物質
の種類やその分量,化学反応に伴う熱的変化や質量変化
などの情報が得られる熱分析装置およびその計測方法に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来の熱分析装置として,例えば,示差
熱分析装置や,補償方式の示差走査熱量計(DSC)が
ある。示差熱分析装置は,熱分析の対象となる物質およ
び基準物質を試料として,調節された速度で加熱または
冷却する環境中で等しい温度条件におき,これら2つの
試料の間の温度差を時間または温度に対して測定・記録
するようにした装置である。
熱分析装置や,補償方式の示差走査熱量計(DSC)が
ある。示差熱分析装置は,熱分析の対象となる物質およ
び基準物質を試料として,調節された速度で加熱または
冷却する環境中で等しい温度条件におき,これら2つの
試料の間の温度差を時間または温度に対して測定・記録
するようにした装置である。
【0003】また,補償方式の示差走査熱量計(DS
C)は,試料と標準物質との温度差を補償回路のヒータ
で打ち消し,その補償量(エネルギー供給速度の差)を
記録するようにしたものである。
C)は,試料と標準物質との温度差を補償回路のヒータ
で打ち消し,その補償量(エネルギー供給速度の差)を
記録するようにしたものである。
【0004】さらに,従来の熱分析装置として,磁気天
秤を用いて,磁性体の温度走査時にキュリー温度などの
転移温度に基づく磁化の変化を,不均一磁場中での力の
変化を天秤で検出する装置や,振動試料型磁力計(VS
M)のように,磁石で磁化させた試料を低周波で振動さ
せて,その空間変化に基づく磁界の変化をコイルなどの
磁気センサで検出して,温度走査時にキュリー温度など
の転移温度における磁化の変化を検出する装置がある。
秤を用いて,磁性体の温度走査時にキュリー温度などの
転移温度に基づく磁化の変化を,不均一磁場中での力の
変化を天秤で検出する装置や,振動試料型磁力計(VS
M)のように,磁石で磁化させた試料を低周波で振動さ
せて,その空間変化に基づく磁界の変化をコイルなどの
磁気センサで検出して,温度走査時にキュリー温度など
の転移温度における磁化の変化を検出する装置がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら,上記従
来の熱分析装置によれば,それぞれは小型化が図られて
いるものの独立に作られたヒータを並べた構成であるた
め,熱容量が大きく,緩慢な応答でそれだけ試料の分量
を多くせざるを得ないという問題点や,ヒータの電力も
大きく数百度の高温にするには,その熱遮蔽が困難で,
それだけ大型になり,温度の均一性の問題や,試料用の
加熱用ヒータと標準物質用の加熱用ヒータの特性を同等
にするのが困難であるという問題点もあった。
来の熱分析装置によれば,それぞれは小型化が図られて
いるものの独立に作られたヒータを並べた構成であるた
め,熱容量が大きく,緩慢な応答でそれだけ試料の分量
を多くせざるを得ないという問題点や,ヒータの電力も
大きく数百度の高温にするには,その熱遮蔽が困難で,
それだけ大型になり,温度の均一性の問題や,試料用の
加熱用ヒータと標準物質用の加熱用ヒータの特性を同等
にするのが困難であるという問題点もあった。
【0006】また,温度を検出する温度センサとしての
熱電対やサーモパイルも,やはり独立に作られたものを
挿入して接触させているだけであるため,熱接触の問題
や,寸法の問題,配線スペース問題等から,どうしても
大型化せざるを得ず,全体として非常に高価な装置とな
るという問題点があった。
熱電対やサーモパイルも,やはり独立に作られたものを
挿入して接触させているだけであるため,熱接触の問題
や,寸法の問題,配線スペース問題等から,どうしても
大型化せざるを得ず,全体として非常に高価な装置とな
るという問題点があった。
【0007】また,従来の磁気天秤やVSMなどの磁性
体の熱分析装置も,装置が大型であるという問題点や,
磁界の強さは磁極から離れると急激に小さくなるので,
検出感度を上げるために大型の磁石が必要であるという
問題点もあった。
体の熱分析装置も,装置が大型であるという問題点や,
磁界の強さは磁極から離れると急激に小さくなるので,
検出感度を上げるために大型の磁石が必要であるという
問題点もあった。
【0008】本発明は上記に鑑みてなされたものであっ
て,試料の加熱を熱容量の極めて小さなヒータで行うよ
うにすることにより,極めて微量の試料で測定が行える
と共に,応答速度が速く,微小電力で高温まで加熱で
き,さらに画一的に大量生産できる熱分析装置を提供す
ることを目的とする。
て,試料の加熱を熱容量の極めて小さなヒータで行うよ
うにすることにより,極めて微量の試料で測定が行える
と共に,応答速度が速く,微小電力で高温まで加熱で
き,さらに画一的に大量生産できる熱分析装置を提供す
ることを目的とする。
【0009】また,本発明は上記に鑑みてなされたもの
であって,微小電力で高速応答ができる熱分析装置の計
測方法を提供することを目的とする。
であって,微小電力で高速応答ができる熱分析装置の計
測方法を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに,請求項1に係る熱分析装置は,試料を昇温または
降温させる温度走査を行い,前記試料の物理化学的変化
に基づく熱的変化を温度または時間の関数として計測す
る熱分析装置において,試料加熱用の発熱部を基板と一
体形成して下部に空洞を有する薄膜ヒータとして形成す
ると共に,前記薄膜ヒータまたは前記薄膜ヒータを支持
する薄膜支持部内の前記薄膜ヒータに近接した領域に,
前記試料を保持する試料保持部と前記試料保持部の温度
を検出する温度検出部とを一体形成して設けたものであ
る。
めに,請求項1に係る熱分析装置は,試料を昇温または
降温させる温度走査を行い,前記試料の物理化学的変化
に基づく熱的変化を温度または時間の関数として計測す
る熱分析装置において,試料加熱用の発熱部を基板と一
体形成して下部に空洞を有する薄膜ヒータとして形成す
ると共に,前記薄膜ヒータまたは前記薄膜ヒータを支持
する薄膜支持部内の前記薄膜ヒータに近接した領域に,
前記試料を保持する試料保持部と前記試料保持部の温度
を検出する温度検出部とを一体形成して設けたものであ
る。
【0011】すなわち,薄膜ヒータやその薄膜支持部
は,それらの下部に空洞を有しているので,熱容量が小
さく,熱伝導が小さくなるから,温度走査においては消
費電力が少なく高速応答が可能となる。
は,それらの下部に空洞を有しているので,熱容量が小
さく,熱伝導が小さくなるから,温度走査においては消
費電力が少なく高速応答が可能となる。
【0012】また,請求項2に係る熱分析装置は,請求
項1記載の熱分析装置において,前記薄膜ヒータを含む
1個の薄膜支持部に,複数の試料保持部と該試料保持部
の温度をそれぞれ検出する複数の温度検出部とを設けた
ものである。この場合,薄膜支持部自体が薄膜ヒータと
なっていてもよく,薄膜支持部内に薄膜ヒータが形成さ
れていても良い。もちろん,1個の薄膜支持部内に複数
の薄膜ヒータが設けられても良い。
項1記載の熱分析装置において,前記薄膜ヒータを含む
1個の薄膜支持部に,複数の試料保持部と該試料保持部
の温度をそれぞれ検出する複数の温度検出部とを設けた
ものである。この場合,薄膜支持部自体が薄膜ヒータと
なっていてもよく,薄膜支持部内に薄膜ヒータが形成さ
れていても良い。もちろん,1個の薄膜支持部内に複数
の薄膜ヒータが設けられても良い。
【0013】また,請求項3に係る熱分析装置は,請求
項2記載の熱分析装置において,前記複数の試料保持部
にそれぞれ微小な温度差が発生するように,前記薄膜ヒ
ータと前記試料保持部との熱的結合を調整してあるもの
である。
項2記載の熱分析装置において,前記複数の試料保持部
にそれぞれ微小な温度差が発生するように,前記薄膜ヒ
ータと前記試料保持部との熱的結合を調整してあるもの
である。
【0014】また,請求項4に係る熱分析装置は,請求
項1記載の熱分析装置において,前記試料保持部を薄膜
からなる窪みとしたものである。
項1記載の熱分析装置において,前記試料保持部を薄膜
からなる窪みとしたものである。
【0015】また,請求項5に係る熱分析装置は,請求
項1記載の熱分析装置において,前記発熱部を有する基
板を単結晶材料とし,前記発熱部と前記試料保持部とを
覆うように覆いを設けたものである。
項1記載の熱分析装置において,前記発熱部を有する基
板を単結晶材料とし,前記発熱部と前記試料保持部とを
覆うように覆いを設けたものである。
【0016】また,請求項6に係る熱分析装置は,請求
項5記載の熱分析装置において,前記試料保持部の真上
に当たる前記覆いの領域に穴を設け,前記穴を通して試
料が入れられるように位置合わせをしてあるものであ
る。
項5記載の熱分析装置において,前記試料保持部の真上
に当たる前記覆いの領域に穴を設け,前記穴を通して試
料が入れられるように位置合わせをしてあるものであ
る。
【0017】また,請求項7に係る熱分析装置は,請求
項6に記載の熱分析装置において,前記穴の寸法を所定
の大きさにし,前記穴を試料の分量を規定する升として
用いるものである。
項6に記載の熱分析装置において,前記穴の寸法を所定
の大きさにし,前記穴を試料の分量を規定する升として
用いるものである。
【0018】また,請求項8に係る熱分析装置は,請求
項1記載の熱分析装置において,前記試料加熱用の発熱
部の配置を,前記試料保持部または前記試料保持部の近
傍のみに限定したものである。
項1記載の熱分析装置において,前記試料加熱用の発熱
部の配置を,前記試料保持部または前記試料保持部の近
傍のみに限定したものである。
【0019】また,請求項9に係る熱分析装置は,請求
項1記載の熱分析装置において,計測時において,少な
くとも前記試料保持部を覆うための薄膜カバーを設けた
ものである。
項1記載の熱分析装置において,計測時において,少な
くとも前記試料保持部を覆うための薄膜カバーを設けた
ものである。
【0020】また,請求項10に係る熱分析装置は,請
求項1または9記載の熱分析装置において,さらに,少
なくとも前記試料保持部を励振させる励振手段と,前記
試料保持部の振動を検出する振動検出手段と,前記励振
手段と前記振動検出手段とを組み合わせて自励振動させ
る自励振動手段と,を設けたものである。
求項1または9記載の熱分析装置において,さらに,少
なくとも前記試料保持部を励振させる励振手段と,前記
試料保持部の振動を検出する振動検出手段と,前記励振
手段と前記振動検出手段とを組み合わせて自励振動させ
る自励振動手段と,を設けたものである。
【0021】また,請求項11に係る熱分析装置は,請
求項10記載の熱分析装置において,前記励振手段が,
前記薄膜ヒータの試料加熱用電流に重畳させた励振用交
流電流による前記薄膜ヒータの周期的な膨張収縮を利用
して前記試料保持部を励振させるものである。
求項10記載の熱分析装置において,前記励振手段が,
前記薄膜ヒータの試料加熱用電流に重畳させた励振用交
流電流による前記薄膜ヒータの周期的な膨張収縮を利用
して前記試料保持部を励振させるものである。
【0022】また,請求項12に係る熱分析装置は,請
求項10記載の熱分析装置において,前記励振手段が,
静電的吸引力を利用して前記試料保持部を励振させるも
のである。
求項10記載の熱分析装置において,前記励振手段が,
静電的吸引力を利用して前記試料保持部を励振させるも
のである。
【0023】また,請求項13に係る熱分析装置は,請
求項10記載の熱分析装置において,前記振動検出手段
が,ピエゾ抵抗の変化を利用して振動を検出するもので
ある。
求項10記載の熱分析装置において,前記振動検出手段
が,ピエゾ抵抗の変化を利用して振動を検出するもので
ある。
【0024】また,請求項14に係る熱分析装置は,請
求項10記載の熱分析装置において,前記振動検出手段
が,静電容量の変化を利用して振動を検出するものであ
る。
求項10記載の熱分析装置において,前記振動検出手段
が,静電容量の変化を利用して振動を検出するものであ
る。
【0025】また,請求項15に係る熱分析装置は,請
求項1記載の熱分析装置において,さらに,試料の質量
または質量変化を計測する質量計測手段を設けたもので
ある。
求項1記載の熱分析装置において,さらに,試料の質量
または質量変化を計測する質量計測手段を設けたもので
ある。
【0026】また,請求項16に係る熱分析装置は,請
求項1記載の熱分析装置において,さらに,試料を冷却
するペルチェ素子を冷却手段として設けたものである。
求項1記載の熱分析装置において,さらに,試料を冷却
するペルチェ素子を冷却手段として設けたものである。
【0027】また,請求項17に係る熱分析装置は,請
求項16記載の熱分析装置において,前記冷却手段が,
前記試料保持部または前記試料保持部の形成してある薄
膜上で前記試料保持部に近接した場所に配設されている
ものである。
求項16記載の熱分析装置において,前記冷却手段が,
前記試料保持部または前記試料保持部の形成してある薄
膜上で前記試料保持部に近接した場所に配設されている
ものである。
【0028】また,請求項18に係る熱分析装置は,請
求項16記載の熱分析装置において,前記冷却手段が,
前記試料保持部が形成されている基板を冷却するもので
ある。
求項16記載の熱分析装置において,前記冷却手段が,
前記試料保持部が形成されている基板を冷却するもので
ある。
【0029】また,請求項19に係る熱分析装置は,請
求項1記載の熱分析装置において,さらに,試料の磁化
量または磁化量の変化を計測する磁化量計測手段を設け
たものである。
求項1記載の熱分析装置において,さらに,試料の磁化
量または磁化量の変化を計測する磁化量計測手段を設け
たものである。
【0030】また,請求項20に係る熱分析装置は,請
求項19記載の熱分析装置において,前記磁化量計測手
段が,基板に一体形成した磁石を用いて試料の磁化を行
うものである。
求項19記載の熱分析装置において,前記磁化量計測手
段が,基板に一体形成した磁石を用いて試料の磁化を行
うものである。
【0031】また,請求項21に係る熱分析装置は,請
求項19記載の熱分析装置において,前記磁化量計測手
段が,基板に一体形成した磁気検出素子を用いて試料の
磁化量または磁化量の変化を検出するものである。
求項19記載の熱分析装置において,前記磁化量計測手
段が,基板に一体形成した磁気検出素子を用いて試料の
磁化量または磁化量の変化を検出するものである。
【0032】また,請求項22に係る熱分析装置は,請
求項19記載の熱分析装置において,さらに,少なくと
も前記試料保持部を励振させる励振手段と,前記試料保
持部の振動を検出する振動検出手段と,前記励振手段と
前記振動検出手段とを組み合わせて自励振動させる自励
振動手段と,を設けたものである。
求項19記載の熱分析装置において,さらに,少なくと
も前記試料保持部を励振させる励振手段と,前記試料保
持部の振動を検出する振動検出手段と,前記励振手段と
前記振動検出手段とを組み合わせて自励振動させる自励
振動手段と,を設けたものである。
【0033】また,請求項23に係る熱分析装置の計測
方法は,請求項1記載の熱分析装置を用いて,前記薄膜
ヒータに電流を流して温度走査させる際,定速度昇温ま
たは定速度降温用の電流成分と微小温度変化用の交流電
流成分とを重畳させ,該交流電流成分に対応する温度変
化成分を温度検出部からの信号として取り出し,処理す
るものである。
方法は,請求項1記載の熱分析装置を用いて,前記薄膜
ヒータに電流を流して温度走査させる際,定速度昇温ま
たは定速度降温用の電流成分と微小温度変化用の交流電
流成分とを重畳させ,該交流電流成分に対応する温度変
化成分を温度検出部からの信号として取り出し,処理す
るものである。
【0034】また,請求項24に係る熱分析装置の計測
方法は,請求項2記載の熱分析装置を用いて,前記複数
の試料保持部のうち少なくとも1個の試料保持部に標準
試料を入れ,他の試料保持部には被測定試料を入れて,
一緒に温度走査させて標準試料と被測定試料との温度差
に関する情報に基づいて該被測定試料の熱物性を計測す
るものである。
方法は,請求項2記載の熱分析装置を用いて,前記複数
の試料保持部のうち少なくとも1個の試料保持部に標準
試料を入れ,他の試料保持部には被測定試料を入れて,
一緒に温度走査させて標準試料と被測定試料との温度差
に関する情報に基づいて該被測定試料の熱物性を計測す
るものである。
【0035】また,請求項25に係る熱分析装置の計測
方法は,請求項24に記載の熱分析装置の計測方法にお
いて,前記標準試料と前記被測定試料とを異なる薄膜ヒ
ータで加熱し,それらの温度差を無くすような加熱方式
を用いたものである。
方法は,請求項24に記載の熱分析装置の計測方法にお
いて,前記標準試料と前記被測定試料とを異なる薄膜ヒ
ータで加熱し,それらの温度差を無くすような加熱方式
を用いたものである。
【0036】また,請求項26に係る熱分析装置の計測
方法は,請求項3記載の熱分析装置を用いて,前記複数
の試料保持部に同一の被測定試料を入れて,一緒に温度
走査させて,これらの同一の被測定試料間の温度差に関
する情報に基づいて該被測定試料の熱物性を計測するも
のである。すなわち,複数の試料保持部に同一の被測定
試料を入れて,一緒に温度走査させるが,試料を入れな
い場合(試料保持部を空にした場合)には,常に異なる
試料保持部に微小な温度差が発生するように設計してあ
り,これらの同一の被測定試料間の温度差に関する情報
に基づいて被測定試料の熱物性を計測するようにした熱
分析装置の計測方法である。
方法は,請求項3記載の熱分析装置を用いて,前記複数
の試料保持部に同一の被測定試料を入れて,一緒に温度
走査させて,これらの同一の被測定試料間の温度差に関
する情報に基づいて該被測定試料の熱物性を計測するも
のである。すなわち,複数の試料保持部に同一の被測定
試料を入れて,一緒に温度走査させるが,試料を入れな
い場合(試料保持部を空にした場合)には,常に異なる
試料保持部に微小な温度差が発生するように設計してあ
り,これらの同一の被測定試料間の温度差に関する情報
に基づいて被測定試料の熱物性を計測するようにした熱
分析装置の計測方法である。
【0037】また,請求項27に係る熱分析装置の計測
方法は,請求項10または15記載の熱分析装置を用い
て,少なくとも試料保持部を励振させて,その時の共振
周波数から試料の質量を,共振周波数のシフトから質量
変化を計測するものである。
方法は,請求項10または15記載の熱分析装置を用い
て,少なくとも試料保持部を励振させて,その時の共振
周波数から試料の質量を,共振周波数のシフトから質量
変化を計測するものである。
【0038】
【発明の実施の形態】以下,本発明の熱分析装置および
その計測方法の実施の形態について,図面を参照して詳
細に説明する。
その計測方法の実施の形態について,図面を参照して詳
細に説明する。
【0039】図1は,本発明の熱分析装置の全体的なブ
ロック構成図を示す。熱分析装置は,大別して,試料加
熱室1000と,温度検出回路2000と,温度・時間
制御回路3000と,表示回路4000と,から構成さ
れる。
ロック構成図を示す。熱分析装置は,大別して,試料加
熱室1000と,温度検出回路2000と,温度・時間
制御回路3000と,表示回路4000と,から構成さ
れる。
【0040】試料加熱室1000には,基板に一体形成
された発熱部(昇温・降温手段)としての薄膜ヒータ
と,該薄膜ヒータの薄膜支持部と,該薄膜ヒータまたは
薄膜支持部に近接した領域に形成された試料保持部およ
び試料保持部の温度を計測するための温度検出部とが収
められている。なお,この温度検出部から出力される信
号は,温度検出回路2000で処理され,そこからの信
号の一部は,温度・時間制御回路3000に送られ,判
断・処理されてその一部は温度走査用の信号として試料
加熱室1000に帰還されて,薄膜ヒータの温度走査に
使用される。
された発熱部(昇温・降温手段)としての薄膜ヒータ
と,該薄膜ヒータの薄膜支持部と,該薄膜ヒータまたは
薄膜支持部に近接した領域に形成された試料保持部およ
び試料保持部の温度を計測するための温度検出部とが収
められている。なお,この温度検出部から出力される信
号は,温度検出回路2000で処理され,そこからの信
号の一部は,温度・時間制御回路3000に送られ,判
断・処理されてその一部は温度走査用の信号として試料
加熱室1000に帰還されて,薄膜ヒータの温度走査に
使用される。
【0041】また,温度検出回路2000および温度・
時間制御回路3000からの信号の一部は表示回路40
00に送られ,各種の温度関連表示の信号として使用さ
れ表示される。
時間制御回路3000からの信号の一部は表示回路40
00に送られ,各種の温度関連表示の信号として使用さ
れ表示される。
【0042】図2は,本発明の熱分析装置の試料加熱室
などを設けた基板の一実施の形態の概略斜視図で,図3
は,図2の概略斜視図のX−Xにおける断面図を示す。
本実施の形態の試料加熱室は,1個の薄膜ヒータ2に直
接試料保持部3が形成されている場合の例を示してい
る。
などを設けた基板の一実施の形態の概略斜視図で,図3
は,図2の概略斜視図のX−Xにおける断面図を示す。
本実施の形態の試料加熱室は,1個の薄膜ヒータ2に直
接試料保持部3が形成されている場合の例を示してい
る。
【0043】この試料加熱室などを設けた基板1は,例
えば,次のようにして形成することができる。
えば,次のようにして形成することができる。
【0044】先ず,n型単結晶シリコン基板の(10
0)面を表面にして,公知のフォトリソグラフィ技術に
より,試料保持部3となるべき窪みをシリコンの等方性
エッチャントを用いて,例えば,幅200μm,長さ4
00μm,深さ20μmの楕円形状に形成する。その
後,熱酸化してSiO2 膜を全表面に約1μm厚に形成
して,一方の面に薄膜ヒータ2を形成するための所望の
パターン形状で窓開けをして,露出したシリコン基板表
面に深さ約4μm程度になるように高濃度ホウ素を2×
1020cm-3程度以上に不純物拡散層10を形成して,
発熱部としての薄膜ヒータ2を形成する。
0)面を表面にして,公知のフォトリソグラフィ技術に
より,試料保持部3となるべき窪みをシリコンの等方性
エッチャントを用いて,例えば,幅200μm,長さ4
00μm,深さ20μmの楕円形状に形成する。その
後,熱酸化してSiO2 膜を全表面に約1μm厚に形成
して,一方の面に薄膜ヒータ2を形成するための所望の
パターン形状で窓開けをして,露出したシリコン基板表
面に深さ約4μm程度になるように高濃度ホウ素を2×
1020cm-3程度以上に不純物拡散層10を形成して,
発熱部としての薄膜ヒータ2を形成する。
【0045】次に,シリコン基板の全面のSiO2 膜を
エッチング除去して,新たに,例えば,熱酸化SiO2
膜の場合は熱膨張係数がシリコンと大きく異なるので
0.3μm程度に薄く形成し,またはシリコンと熱膨張
係数を合わせたオキシナイトライド薄膜の場合は厚くと
も良いので約1μm厚に形成して,これを空洞部4形成
のための異方性エッチマスク用薄膜を兼ねた電気絶縁薄
膜50,51として用いる。
エッチング除去して,新たに,例えば,熱酸化SiO2
膜の場合は熱膨張係数がシリコンと大きく異なるので
0.3μm程度に薄く形成し,またはシリコンと熱膨張
係数を合わせたオキシナイトライド薄膜の場合は厚くと
も良いので約1μm厚に形成して,これを空洞部4形成
のための異方性エッチマスク用薄膜を兼ねた電気絶縁薄
膜50,51として用いる。
【0046】次に,試料保持部3の温度を2カ所で計測
し,その平均値から試料保持部3の温度を推定するため
に,試料保持部3に近接して温度検出部5A,5Bとし
ての熱電対15A,16A,15B,16Bを形成す
る。
し,その平均値から試料保持部3の温度を推定するため
に,試料保持部3に近接して温度検出部5A,5Bとし
ての熱電対15A,16A,15B,16Bを形成す
る。
【0047】ここで,熱電対15A,16A,15B,
16Bとしては,例えば,金(Au)とニッケル(N
i)との組み合わせを用いても良い。ただし,空洞部4
を形成するための異方性エッチ用のエッチャントに対し
て,耐性のある熱電対の金属の組み合わせを用いた方が
便利である。
16Bとしては,例えば,金(Au)とニッケル(N
i)との組み合わせを用いても良い。ただし,空洞部4
を形成するための異方性エッチ用のエッチャントに対し
て,耐性のある熱電対の金属の組み合わせを用いた方が
便利である。
【0048】熱電対の電極25A,26A,25B,2
6Bとしては,そのまま熱電対の材料を用いても良い。
ただし,金(Au)はSiO2 膜に対して剥がれやすい
ので,それらの界面にチタン(Ti)などを接着層とし
て0.01μm厚程度に形成することが望ましい。
6Bとしては,そのまま熱電対の材料を用いても良い。
ただし,金(Au)はSiO2 膜に対して剥がれやすい
ので,それらの界面にチタン(Ti)などを接着層とし
て0.01μm厚程度に形成することが望ましい。
【0049】次に,薄膜ヒータ2の電極12A,12B
形成用の窓を電気絶縁薄膜50,51に形成し,電極1
2A,12Bとして,例えばニッケル(Ni)を0.3
μm厚程度にスパッタリング形成して,所望の形状にパ
ターン化する。なお,この電極12A,12B形成用の
窓を熱電対形成の前に形成しておき,熱電対のうちニッ
ケル(Ni)膜を形成するときに同時に薄膜ヒータ2の
電極12A,12Bを形成しても良い。
形成用の窓を電気絶縁薄膜50,51に形成し,電極1
2A,12Bとして,例えばニッケル(Ni)を0.3
μm厚程度にスパッタリング形成して,所望の形状にパ
ターン化する。なお,この電極12A,12B形成用の
窓を熱電対形成の前に形成しておき,熱電対のうちニッ
ケル(Ni)膜を形成するときに同時に薄膜ヒータ2の
電極12A,12Bを形成しても良い。
【0050】その後,裏面と表面の電気絶縁薄膜51,
50に位置合わせをして窓を開け,これらの窓を通し
て,シリコンの基板の異方性エッチングして薄膜ヒータ
2部の下部に空洞部4を形成したとき,表面の電気絶縁
薄膜50に形成された窓の部分には,穴30A,30B
が形成されて,橋架構造の薄膜ヒータ2が所定の寸法に
形成されるようにする。
50に位置合わせをして窓を開け,これらの窓を通し
て,シリコンの基板の異方性エッチングして薄膜ヒータ
2部の下部に空洞部4を形成したとき,表面の電気絶縁
薄膜50に形成された窓の部分には,穴30A,30B
が形成されて,橋架構造の薄膜ヒータ2が所定の寸法に
形成されるようにする。
【0051】なお,この場合,橋架構造の薄膜ヒータ2
は高濃度ホウ素を2×1020cm-3程度以上に不純物拡
散層10を形成してあるので,ヒドラジンなどの異方性
エッチング液にはほとんど侵されないで残る。また,基
板1にn型シリコンを用いてあるので,発熱部である薄
膜ヒータ2はホウ素添加であるからp型であり,pn接
合が形成されて,薄膜ヒータ2の電極12A,12Bに
電流を通じたときに,電流の通路を薄膜ヒータ2部に限
定させることができる。
は高濃度ホウ素を2×1020cm-3程度以上に不純物拡
散層10を形成してあるので,ヒドラジンなどの異方性
エッチング液にはほとんど侵されないで残る。また,基
板1にn型シリコンを用いてあるので,発熱部である薄
膜ヒータ2はホウ素添加であるからp型であり,pn接
合が形成されて,薄膜ヒータ2の電極12A,12Bに
電流を通じたときに,電流の通路を薄膜ヒータ2部に限
定させることができる。
【0052】図4は,本発明の熱分析装置の試料加熱室
などを設けた基板の上記の図2および図3における空洞
部4形成を表面の電気絶縁薄膜50に開けた窓からのみ
基板シリコンエッチングにより形成した場合である。
などを設けた基板の上記の図2および図3における空洞
部4形成を表面の電気絶縁薄膜50に開けた窓からのみ
基板シリコンエッチングにより形成した場合である。
【0053】図4においては,基板1の表面からの異方
性エッチングによる空洞部4が,エッチング時間の短さ
のために,基板下部にまで貫通しない場合の状態を示し
てあるが,基板1表面の寸法やエッチング時間の調整に
より,基板1の裏面にまで到達する空洞部4を形成して
も良い。
性エッチングによる空洞部4が,エッチング時間の短さ
のために,基板下部にまで貫通しない場合の状態を示し
てあるが,基板1表面の寸法やエッチング時間の調整に
より,基板1の裏面にまで到達する空洞部4を形成して
も良い。
【0054】このように基板1の下部にまで貫通空洞を
設けた場合には,空洞部4の寸法が大きくなり,また下
部に穴が開くので,試料保持部3からこぼれた液体試料
が空洞部4を満たし,薄膜ヒータ2の温度上昇を妨げる
ようなことが無いようにする事ができるという利点があ
る。
設けた場合には,空洞部4の寸法が大きくなり,また下
部に穴が開くので,試料保持部3からこぼれた液体試料
が空洞部4を満たし,薄膜ヒータ2の温度上昇を妨げる
ようなことが無いようにする事ができるという利点があ
る。
【0055】図5は,図2および図3に示した本発明の
熱分析装置の試料加熱室などを設けた基板1に覆い10
0を接合し,さらに基板1の下部にも,覆い200を接
合してある熱分析部本体の構造の一実施の形態の断面図
である。覆い100の基板101は単結晶シリコンの材
料を用いた場合で,この覆い上部の100には,薄膜ヒ
ータ2の上部に当たる部分にシリコンの異方性エッチン
グにより精度の良い空洞104が設けられており,さら
に試料保持部3の丁度真上に当たる部分に,やはりシリ
コンの異方性エッチングにより精度の良く形成された穴
130が形成されており,この穴130は液体試料や粉
体試料などの升の役目もしている。
熱分析装置の試料加熱室などを設けた基板1に覆い10
0を接合し,さらに基板1の下部にも,覆い200を接
合してある熱分析部本体の構造の一実施の形態の断面図
である。覆い100の基板101は単結晶シリコンの材
料を用いた場合で,この覆い上部の100には,薄膜ヒ
ータ2の上部に当たる部分にシリコンの異方性エッチン
グにより精度の良い空洞104が設けられており,さら
に試料保持部3の丁度真上に当たる部分に,やはりシリ
コンの異方性エッチングにより精度の良く形成された穴
130が形成されており,この穴130は液体試料や粉
体試料などの升の役目もしている。
【0056】この上部の覆い100には,さらに細い溝
140がやはりシリコンの異方性エッチングにより精度
の良く形成されており,この細い溝140を通して空洞
104および空洞部4内の空気または所定の気体を吸引
して,負圧にさせることにより穴130に積められてい
た試料を試料保持部3にゆっくり落下させるようにし
て,試料保持部3に試料を所定の量だけ入れるようにし
ている。電気絶縁薄膜150,151として,熱酸化S
iO2 膜を用いるとシリコンの異方性エッチングのマス
クとしても利用できるので,好都合である。また,下部
の覆い200もシリコン基板201を用い,電気絶縁薄
膜250,251も熱酸化SiO2 膜を用いるとよい。
140がやはりシリコンの異方性エッチングにより精度
の良く形成されており,この細い溝140を通して空洞
104および空洞部4内の空気または所定の気体を吸引
して,負圧にさせることにより穴130に積められてい
た試料を試料保持部3にゆっくり落下させるようにし
て,試料保持部3に試料を所定の量だけ入れるようにし
ている。電気絶縁薄膜150,151として,熱酸化S
iO2 膜を用いるとシリコンの異方性エッチングのマス
クとしても利用できるので,好都合である。また,下部
の覆い200もシリコン基板201を用い,電気絶縁薄
膜250,251も熱酸化SiO2 膜を用いるとよい。
【0057】図5に示してある実施の形態では,基板1
と覆い100および覆い200をすべて単結晶シリコン
を用いた場合であるが,寸法精度が得られれば他の物質
でも良いのは勿論である。例えば,覆い200としてガ
ラス基板などの非晶質物質を用いても良い。これらの基
板としては,できるだけこれと接合する基板1と熱膨張
係数が近いものを選択した方がよい。
と覆い100および覆い200をすべて単結晶シリコン
を用いた場合であるが,寸法精度が得られれば他の物質
でも良いのは勿論である。例えば,覆い200としてガ
ラス基板などの非晶質物質を用いても良い。これらの基
板としては,できるだけこれと接合する基板1と熱膨張
係数が近いものを選択した方がよい。
【0058】図6は,本発明の熱分析装置の試料加熱室
などを設けた基板1の他の実施の形態を示すもので,薄
膜ヒータ2を支持するための薄膜支持部6に2個の試料
保持部3A,3Bを形成してある場合で,しかも,薄膜
支持部6がダイアフラム構造にして,薄膜ヒータ2をこ
の薄膜支持部6の中央付近で一方向に長く密着形成した
場合である。
などを設けた基板1の他の実施の形態を示すもので,薄
膜ヒータ2を支持するための薄膜支持部6に2個の試料
保持部3A,3Bを形成してある場合で,しかも,薄膜
支持部6がダイアフラム構造にして,薄膜ヒータ2をこ
の薄膜支持部6の中央付近で一方向に長く密着形成した
場合である。
【0059】ここでは,2個の試料保持部3A,3Bの
一方である試料保持部3Bが,他方の試料保持部3Aよ
りも同一条件下では,常に少しだけ高温になるように,
薄膜ヒータ2に非対称性を与える付加加熱用の薄膜ヒー
タ2A,2Bを設けている。このようにした本発明の熱
分析装置においては,同一の試料を2個の試料保持部3
A,3Bに入れても,昇温時に試料保持部3Bが先に,
例えば,試料の融点Tmに達し,この時点ではまだ試料
保持部3Aの試料は融点Tmに達していない状態が実現
し,これらの試料保持部3A,3Bの温度をこれらに近
接して設けられた温度検出部5A,5Bで計測したとき
のこれら温度差ΔTは,時間軸に対して温度上昇の微分
値のような作用をする。
一方である試料保持部3Bが,他方の試料保持部3Aよ
りも同一条件下では,常に少しだけ高温になるように,
薄膜ヒータ2に非対称性を与える付加加熱用の薄膜ヒー
タ2A,2Bを設けている。このようにした本発明の熱
分析装置においては,同一の試料を2個の試料保持部3
A,3Bに入れても,昇温時に試料保持部3Bが先に,
例えば,試料の融点Tmに達し,この時点ではまだ試料
保持部3Aの試料は融点Tmに達していない状態が実現
し,これらの試料保持部3A,3Bの温度をこれらに近
接して設けられた温度検出部5A,5Bで計測したとき
のこれら温度差ΔTは,時間軸に対して温度上昇の微分
値のような作用をする。
【0060】従って,このような同一試料を使用しても
他方の試料が標準試料のような働きをする。また,温度
的に低い側の試料保持部3Aが試料の融点に達した時に
は逆向きの時間t−温度差ΔTの波形が観測される。こ
れらの波形から観測精度を上げることもできる。
他方の試料が標準試料のような働きをする。また,温度
的に低い側の試料保持部3Aが試料の融点に達した時に
は逆向きの時間t−温度差ΔTの波形が観測される。こ
れらの波形から観測精度を上げることもできる。
【0061】図7は,図6の実施の形態の試料加熱室な
どを設けた基板1におけるY−Yに沿った断面図を示
す。これらの図6と図7に示す実施の形態の試料加熱室
などを設けた基板1の形成方法は,概略,図2および図
3に示した実施の形態の作成方法と同一であるので,省
略する。
どを設けた基板1におけるY−Yに沿った断面図を示
す。これらの図6と図7に示す実施の形態の試料加熱室
などを設けた基板1の形成方法は,概略,図2および図
3に示した実施の形態の作成方法と同一であるので,省
略する。
【0062】図8は,本発明の熱分析装置の試料加熱室
などを設けた基板1の他の実施の形態を示すものであ
る。薄膜ヒータ2や薄膜支持部6が,図6に示すような
ダイアフラム構造では,基板への熱伝導のために消費電
力が大きくなる。従って,これを改善するために,ここ
ではダイアフラムにスリット状の穴30A,30B,3
0Cと薄膜ヒータ2の支持部に穴31A,31B,32
A,32Bを設けると共に,2個の試料保持部3A,3
Bに対応させて,2個の薄膜ヒータ2A,2Bを形成
し,精度良く2個の試料保持部3A,3Bの温度を検出
するために,これらの試料保持部3A,3Bの窪みの底
に温度検出部5A,5Bを形成したものである。
などを設けた基板1の他の実施の形態を示すものであ
る。薄膜ヒータ2や薄膜支持部6が,図6に示すような
ダイアフラム構造では,基板への熱伝導のために消費電
力が大きくなる。従って,これを改善するために,ここ
ではダイアフラムにスリット状の穴30A,30B,3
0Cと薄膜ヒータ2の支持部に穴31A,31B,32
A,32Bを設けると共に,2個の試料保持部3A,3
Bに対応させて,2個の薄膜ヒータ2A,2Bを形成
し,精度良く2個の試料保持部3A,3Bの温度を検出
するために,これらの試料保持部3A,3Bの窪みの底
に温度検出部5A,5Bを形成したものである。
【0063】また,2個の薄膜ヒータ2A,2Bの電極
として,3個の電極12A,12B,12Cだけで済ま
せてある。さらに,2個の試料保持部3A,3Bの温度
差を検出するために,温度検出部5A,5Bを熱電対1
5A,15Bおよび熱電対16A,16Bで構成し,こ
れらの端子を3個の電極25,25A,25Bだけで済
むような配線にしてある。このとき,基準となる試料保
持部3Aの温度は,電極25と電極25A間の熱電対1
5A,15Bの起電力により検出することができる。
として,3個の電極12A,12B,12Cだけで済ま
せてある。さらに,2個の試料保持部3A,3Bの温度
差を検出するために,温度検出部5A,5Bを熱電対1
5A,15Bおよび熱電対16A,16Bで構成し,こ
れらの端子を3個の電極25,25A,25Bだけで済
むような配線にしてある。このとき,基準となる試料保
持部3Aの温度は,電極25と電極25A間の熱電対1
5A,15Bの起電力により検出することができる。
【0064】2個の試料保持部3A,3Bには,被測定
試料と標準試料をそれぞれ入れてこれらの温度差ΔTを
検出し,また,その絶対温度を計測し,さらにそれら試
料の分量を計測しておく事により,従来の熱分析装置の
ように,被測定試料の温度に関する各種の物性量を計測
することができる,
試料と標準試料をそれぞれ入れてこれらの温度差ΔTを
検出し,また,その絶対温度を計測し,さらにそれら試
料の分量を計測しておく事により,従来の熱分析装置の
ように,被測定試料の温度に関する各種の物性量を計測
することができる,
【0065】図9は,図8の実施の形態の試料加熱室な
どを設けた基板1におけるZ−Zに沿った断面図を示
す。この実施の形態でも上述の実施の形態に見るように
薄膜ヒータ2A,2Bは,高濃度ホウ素の不純物拡散層
10で形成してある。これらの作成方法も上述の実施の
形態とほぼ同様にして形成できるので,製作方法は省略
する。
どを設けた基板1におけるZ−Zに沿った断面図を示
す。この実施の形態でも上述の実施の形態に見るように
薄膜ヒータ2A,2Bは,高濃度ホウ素の不純物拡散層
10で形成してある。これらの作成方法も上述の実施の
形態とほぼ同様にして形成できるので,製作方法は省略
する。
【0066】また,上述の実施の形態では,薄膜ヒータ
2として,高濃度ホウ素の不純物拡散層10を用いた場
合のみ示しているが,もちろん,薄膜ヒータであれば良
く,例えば,良く使用されているスパッタリング白金薄
膜やニクロム薄膜をジグザグにパターン化するなどした
薄膜ヒータを,その薄膜支持部に形成しても良い。
2として,高濃度ホウ素の不純物拡散層10を用いた場
合のみ示しているが,もちろん,薄膜ヒータであれば良
く,例えば,良く使用されているスパッタリング白金薄
膜やニクロム薄膜をジグザグにパターン化するなどした
薄膜ヒータを,その薄膜支持部に形成しても良い。
【0067】また,上述の実施の形態では描いていない
が,基板1の絶対温度を知るために,基板1に薄膜状の
白金抵抗体やサーミスタを形成しておくと好都合であ
る。
が,基板1の絶対温度を知るために,基板1に薄膜状の
白金抵抗体やサーミスタを形成しておくと好都合であ
る。
【0068】また,上述の実施の形態では描いていない
が,試料保持部3を3個形成し,そのうちの1個は空に
しておき,他の2個に被測定試料と標準試料とを入れて
これらの温度関係から精度良く被測定試料の熱的物性を
計測することもできる。
が,試料保持部3を3個形成し,そのうちの1個は空に
しておき,他の2個に被測定試料と標準試料とを入れて
これらの温度関係から精度良く被測定試料の熱的物性を
計測することもできる。
【0069】通常,本発明の熱分析装置の試料加熱室
は,図10に示すように時間に対して一定の速度で温度
走査を行う。例えば,長さ2000μm,幅700μ
m,厚み4μm程度の架橋構造の高濃度ホウ素の熱拡散
で形成した薄膜ヒータ2は,抵抗値が10Ω程度で,印
加電圧が数Vで,試料を入れない状態であれば,摂氏数
百度にも温度上昇する。
は,図10に示すように時間に対して一定の速度で温度
走査を行う。例えば,長さ2000μm,幅700μ
m,厚み4μm程度の架橋構造の高濃度ホウ素の熱拡散
で形成した薄膜ヒータ2は,抵抗値が10Ω程度で,印
加電圧が数Vで,試料を入れない状態であれば,摂氏数
百度にも温度上昇する。
【0070】薄膜ヒータ2の温度走査は,時間的に一定
の割合で電圧または電流の割合で増加させても良いが,
このようにすると温度上昇の割合が一定速度で上昇せ
ず,むしろ,時間の二乗の曲線で上昇することになる。
これを一定の温度上昇速度に変換するには,図1の本発
明の全体的な構成のブロック図にも示すように,試料保
持部3の温度を計測する温度検出部5からの温度出力信
号をマイクロコンピュータ処理し,これからの信号を薄
膜ヒータ2の駆動電源に帰還するようにして,温度制御
を行えばよい。温度出力信号をマイクロコンピュータ処
理する事により温度走査を所望の温度上昇速度または温
度降下速度に変換することもできる。もちろん,従来の
熱分析装置にあるように,被測定試料と標準試料との温
度差がなくなるように温度制御したり,断続的な電流を
流し,これらの熱時定数やその変化を計測するようにす
る事もできる。
の割合で電圧または電流の割合で増加させても良いが,
このようにすると温度上昇の割合が一定速度で上昇せ
ず,むしろ,時間の二乗の曲線で上昇することになる。
これを一定の温度上昇速度に変換するには,図1の本発
明の全体的な構成のブロック図にも示すように,試料保
持部3の温度を計測する温度検出部5からの温度出力信
号をマイクロコンピュータ処理し,これからの信号を薄
膜ヒータ2の駆動電源に帰還するようにして,温度制御
を行えばよい。温度出力信号をマイクロコンピュータ処
理する事により温度走査を所望の温度上昇速度または温
度降下速度に変換することもできる。もちろん,従来の
熱分析装置にあるように,被測定試料と標準試料との温
度差がなくなるように温度制御したり,断続的な電流を
流し,これらの熱時定数やその変化を計測するようにす
る事もできる。
【0071】本発明の熱分析装置の試料加熱室は,極め
て熱容量の小さな薄膜ヒータを用いているので,熱時定
数が,例えば10ミリ秒と小さく,それだけ極めて微量
の試料を短時間に計測できる。例えば,100℃程度温
度上昇させるのに,1秒程度で済む。このような特性を
持っているので,時間に対して一定の速度で温度走査を
行うが,図11に示すように,例えば,数ヘルツの微小
交流電流を重畳させて,温度の微小変動を重畳させて,
この交流電流に同期させて温度変化成分を検出して処理
し,表示するようにすれば,温度上昇または温度降下時
の温度の微分波形と同様な効果をもたらすことができ
る。
て熱容量の小さな薄膜ヒータを用いているので,熱時定
数が,例えば10ミリ秒と小さく,それだけ極めて微量
の試料を短時間に計測できる。例えば,100℃程度温
度上昇させるのに,1秒程度で済む。このような特性を
持っているので,時間に対して一定の速度で温度走査を
行うが,図11に示すように,例えば,数ヘルツの微小
交流電流を重畳させて,温度の微小変動を重畳させて,
この交流電流に同期させて温度変化成分を検出して処理
し,表示するようにすれば,温度上昇または温度降下時
の温度の微分波形と同様な効果をもたらすことができ
る。
【0072】図12には,本発明の熱分析装置のカンチ
レバー型の薄膜ヒータ2A,2Bに形成してある試料保
持部3が振動できるように,励振手段及び振動検出手段
を兼用させた薄膜ヒータ2A,2Bと固定電極311
A,311Bとでそれぞれ構成される静電容量を利用し
た場合の実施の形態の概略図を示す。なお,この実施の
形態の図には温度検出部やそれらの電極などを煩雑さを
避けるために省略してある。
レバー型の薄膜ヒータ2A,2Bに形成してある試料保
持部3が振動できるように,励振手段及び振動検出手段
を兼用させた薄膜ヒータ2A,2Bと固定電極311
A,311Bとでそれぞれ構成される静電容量を利用し
た場合の実施の形態の概略図を示す。なお,この実施の
形態の図には温度検出部やそれらの電極などを煩雑さを
避けるために省略してある。
【0073】薄膜ヒータ2A,2Bと固定電極311
A,311Bとでそれぞれ構成される静電容量に励振用
の交流電圧を印加すると,それぞれ静電的吸引力で薄膜
ヒータ2A,2Bに形成してある試料保持部3A,3B
は固定電極311A,311B側に引かれ振動を始め
る。静電容量ができるだけ大きい方が静電引力が大きく
なるので,固定電極311A,311Bは,振動の妨げ
にならない程度に薄膜ヒータ2A,2Bに接近しておい
た方がよい。このために,覆い200の絶縁体の基板2
01の上に,例えば断面が台形になるような基板301
を接合しておき,これらの複合基板上に静電容量用の電
極311A,311Bを形成しておくと良い。
A,311Bとでそれぞれ構成される静電容量に励振用
の交流電圧を印加すると,それぞれ静電的吸引力で薄膜
ヒータ2A,2Bに形成してある試料保持部3A,3B
は固定電極311A,311B側に引かれ振動を始め
る。静電容量ができるだけ大きい方が静電引力が大きく
なるので,固定電極311A,311Bは,振動の妨げ
にならない程度に薄膜ヒータ2A,2Bに接近しておい
た方がよい。このために,覆い200の絶縁体の基板2
01の上に,例えば断面が台形になるような基板301
を接合しておき,これらの複合基板上に静電容量用の電
極311A,311Bを形成しておくと良い。
【0074】また,各電極は,電極の端子13A,13
B,13C,13D,312A,312Bは,各基板
1,基板101と基板201との接合面を通して外側に
延在させ,チップの外側に形成すると良い。
B,13C,13D,312A,312Bは,各基板
1,基板101と基板201との接合面を通して外側に
延在させ,チップの外側に形成すると良い。
【0075】試料保持部3A,3Bに試料を挿入したと
きの共振周波数frが,励振用の交流電圧の周波数fe
の周波数の2倍のならば,高効率に振動励起ができる。
もちろん,励振用の交流電圧の周波数feが共振周波数
frの整数分の1の周波数であれば,振動系の共振周波
数frを効率よく励振できる。例えば,試料保持部3A
に水を入れ,その時のカンチレバー型の薄膜ヒータ2A
の共振周波数frが200Hzならば,薄膜ヒータ2A
と静電容量用の電極311Aとの間に励振用の周波数f
eが100Hzの交流電圧を加えたときに,効率よくカ
ンチレバー型の試料保持部3Aを有する薄膜ヒータ2A
を励振できる。
きの共振周波数frが,励振用の交流電圧の周波数fe
の周波数の2倍のならば,高効率に振動励起ができる。
もちろん,励振用の交流電圧の周波数feが共振周波数
frの整数分の1の周波数であれば,振動系の共振周波
数frを効率よく励振できる。例えば,試料保持部3A
に水を入れ,その時のカンチレバー型の薄膜ヒータ2A
の共振周波数frが200Hzならば,薄膜ヒータ2A
と静電容量用の電極311Aとの間に励振用の周波数f
eが100Hzの交流電圧を加えたときに,効率よくカ
ンチレバー型の試料保持部3Aを有する薄膜ヒータ2A
を励振できる。
【0076】また,このときに薄膜ヒータ2Aの位置変
化に伴い,薄膜ヒータ2Aと電極311Aとで構成され
る静電容量に変化が生じるので,これを振動検出手段と
して利用し,図では描いていないが増幅器と組み合わせ
たフィードバック系により公知の自励振動手段を設け
て,自励振動を生じさせることができる。
化に伴い,薄膜ヒータ2Aと電極311Aとで構成され
る静電容量に変化が生じるので,これを振動検出手段と
して利用し,図では描いていないが増幅器と組み合わせ
たフィードバック系により公知の自励振動手段を設け
て,自励振動を生じさせることができる。
【0077】また,温度走査により試料の蒸発などが生
じたり,雰囲気ガスとの化学反応や混合試料内部での化
学反応などに基づく質量変化発生したときには,試料保
持部3Aを有する薄膜ヒータ2Aのカンチレバー型振動
系の質量変化が生じるので,その共振周波数frが変化
し,この共振周波数fr変化分を検出することにより,
試料の質量変化分を計測することができる。
じたり,雰囲気ガスとの化学反応や混合試料内部での化
学反応などに基づく質量変化発生したときには,試料保
持部3Aを有する薄膜ヒータ2Aのカンチレバー型振動
系の質量変化が生じるので,その共振周波数frが変化
し,この共振周波数fr変化分を検出することにより,
試料の質量変化分を計測することができる。
【0078】また,本実施の形態では,振動により試料
が試料保持部3A,3Bから特に振動時にこぼれたりし
ないように,また,カバーをすることにより試料内での
温度均一性を容易に得るために,窪み163A,163
Bをもつ薄膜カバー160A,160Bをやはりカンチ
レバー型に覆い100の基板101に設けてある。これ
らの薄膜カバー160A,160Bは,前述したような
異方性エッチングにより覆い100に設けた空洞104
を形成したときに同時にシリコン酸化膜やシリコン窒化
膜のような材料で容易に形成できる。
が試料保持部3A,3Bから特に振動時にこぼれたりし
ないように,また,カバーをすることにより試料内での
温度均一性を容易に得るために,窪み163A,163
Bをもつ薄膜カバー160A,160Bをやはりカンチ
レバー型に覆い100の基板101に設けてある。これ
らの薄膜カバー160A,160Bは,前述したような
異方性エッチングにより覆い100に設けた空洞104
を形成したときに同時にシリコン酸化膜やシリコン窒化
膜のような材料で容易に形成できる。
【0079】また,これらの薄膜カバー160A,16
0Bが試料保持部3A,3Bに密着しやすいように,薄
膜カバー160A,160Bに凹凸の薄膜スプリング1
70A,170Bを形成してある。もちろん,覆い10
0を試料保持部3A,3Bなどが形成してある基板1に
接合したときには,丁度,薄膜カバー160A,160
Bの窪み163A,163Bが試料保持部3A,3Bに
位置合わせされるように設計してある。また,これらの
位置合わせが容易なように,あらかじめ基板1にはV型
溝35A,35B,35C,35Dを切り出したときの
チップの例えば4隅に形成しておき,覆い100のこれ
らに対応する位置に貫通孔131A,131B,131
C,131Dを形成しておけば好都合である。このと
き,例えば,ピンを用いて貫通孔131A,131B,
131C,131Dに差し込んでおけば,さらに容易に
なる。
0Bが試料保持部3A,3Bに密着しやすいように,薄
膜カバー160A,160Bに凹凸の薄膜スプリング1
70A,170Bを形成してある。もちろん,覆い10
0を試料保持部3A,3Bなどが形成してある基板1に
接合したときには,丁度,薄膜カバー160A,160
Bの窪み163A,163Bが試料保持部3A,3Bに
位置合わせされるように設計してある。また,これらの
位置合わせが容易なように,あらかじめ基板1にはV型
溝35A,35B,35C,35Dを切り出したときの
チップの例えば4隅に形成しておき,覆い100のこれ
らに対応する位置に貫通孔131A,131B,131
C,131Dを形成しておけば好都合である。このと
き,例えば,ピンを用いて貫通孔131A,131B,
131C,131Dに差し込んでおけば,さらに容易に
なる。
【0080】また,本実施の形態では,試料加熱用の発
熱部を試料保持部3A,3Bまたはその近傍に限り,薄
膜ヒータ2A,2Bに有効に電力を供給するために,カ
ンチレバー全体に高濃度ホウ素の不純物拡散層10のう
ち,カンチレバーのアーム部分の高濃度ホウ素の不純物
拡散層10を電気抵抗の小さな材料である金属,例えば
金(Au)の短絡膜60A,60B,60C,60Dで
短絡し,これらの部分では発熱し難いようにしている。
さらに,基板1への熱の逃げを極力少なくすること,振
動時に空気抵抗を小さくさせること,ねじれ振動が起こ
り難くさせることなどの目的で,カンチレバーの固定端
付近に穴32A,32Bを設けている。
熱部を試料保持部3A,3Bまたはその近傍に限り,薄
膜ヒータ2A,2Bに有効に電力を供給するために,カ
ンチレバー全体に高濃度ホウ素の不純物拡散層10のう
ち,カンチレバーのアーム部分の高濃度ホウ素の不純物
拡散層10を電気抵抗の小さな材料である金属,例えば
金(Au)の短絡膜60A,60B,60C,60Dで
短絡し,これらの部分では発熱し難いようにしている。
さらに,基板1への熱の逃げを極力少なくすること,振
動時に空気抵抗を小さくさせること,ねじれ振動が起こ
り難くさせることなどの目的で,カンチレバーの固定端
付近に穴32A,32Bを設けている。
【0081】本実施の形態では,振動により試料が試料
保持部3A,3Bから特に振動時にこぼれたりしないよ
うに薄膜カバー160A,160Bをカンチレバー型に
して基板101に設けてあるが,特に液体試料の時に
は,薄膜カバー160A,160Bを試料保持部3A,
3Bを有するカンチレバー型の薄膜ヒータ2,2R,2
Lと同一形状にして,重ね会わせたときにはそれらの周
辺が接着接合させ,薄膜カバー160A,160Bに設
けた窪み163A,163Bを細長く溝状にカンチレバ
ーの支持端の基板1と基板101まで延在させ,2本の
管が形成されるようにしておき,液体試料を基板1と基
板101との間にできた管を通して試料保持部3A,3
Bに送るようにしても良い。
保持部3A,3Bから特に振動時にこぼれたりしないよ
うに薄膜カバー160A,160Bをカンチレバー型に
して基板101に設けてあるが,特に液体試料の時に
は,薄膜カバー160A,160Bを試料保持部3A,
3Bを有するカンチレバー型の薄膜ヒータ2,2R,2
Lと同一形状にして,重ね会わせたときにはそれらの周
辺が接着接合させ,薄膜カバー160A,160Bに設
けた窪み163A,163Bを細長く溝状にカンチレバ
ーの支持端の基板1と基板101まで延在させ,2本の
管が形成されるようにしておき,液体試料を基板1と基
板101との間にできた管を通して試料保持部3A,3
Bに送るようにしても良い。
【0082】また,本実施の形態では示していないが,
試料保持部3を単なる窪みではなく犠牲層エッチングに
より周辺が閉じられた中空の入れ物のような形に形成
し,その開口部から試料を入れるようにすることによ
り,振動で容易に試料が漏れないようにすることもでき
る。
試料保持部3を単なる窪みではなく犠牲層エッチングに
より周辺が閉じられた中空の入れ物のような形に形成
し,その開口部から試料を入れるようにすることによ
り,振動で容易に試料が漏れないようにすることもでき
る。
【0083】図13は,本発明の熱分析装置の熱分析本
体の図12に示した本実施の形態のP−Pにおける断面
図を示す。
体の図12に示した本実施の形態のP−Pにおける断面
図を示す。
【0084】図14は,本発明の熱分析装置の熱分析本
体のうち,試料の磁気的性質を調べるために,磁性体試
料の磁化量や温度走査時に転移点などでの磁化量の変化
を計測する計測手段を設けた部分を強調して描いたもの
で,図12に示した本実施の形態と同様な構造を取りあ
げ,その概略図を示したものである。なお,温度検出手
段や自励振動手段などを煩雑さを避けるために省略して
ある。
体のうち,試料の磁気的性質を調べるために,磁性体試
料の磁化量や温度走査時に転移点などでの磁化量の変化
を計測する計測手段を設けた部分を強調して描いたもの
で,図12に示した本実施の形態と同様な構造を取りあ
げ,その概略図を示したものである。なお,温度検出手
段や自励振動手段などを煩雑さを避けるために省略して
ある。
【0085】本実施の形態では,磁性体試料の磁化量や
磁化量の変化を計測する計測手段のうち,試料保持部3
に入れてある試料の磁化を磁石400としての2μm厚
程度のサマリウム・コバルト磁性体薄膜などの永久磁石
を基板1上に形成し,薄膜ヒータ2R,2Lのアーム上
に電気絶縁性薄膜50を介して形成したやはり2μm厚
程度のパーマロイ薄膜などの磁性体薄膜コア401A,
401Bを通して行うようにしている。
磁化量の変化を計測する計測手段のうち,試料保持部3
に入れてある試料の磁化を磁石400としての2μm厚
程度のサマリウム・コバルト磁性体薄膜などの永久磁石
を基板1上に形成し,薄膜ヒータ2R,2Lのアーム上
に電気絶縁性薄膜50を介して形成したやはり2μm厚
程度のパーマロイ薄膜などの磁性体薄膜コア401A,
401Bを通して行うようにしている。
【0086】この際,磁性体薄膜コア401A,401
Bを試料保持部3の窪みの内部にまで延在させると効率
よく磁化できるし,磁気回路がうまく形成されるので,
例えば,磁性体試料がキュリー点に達し,常磁性体にな
ったときでも,磁極は試料保持部3の窪み内にある2つ
の磁性体薄膜コア401A,401B間に発生し,下部
に設けた磁気素子500としてのホール素子で感度良く
磁気が検出できる。磁気検出素子500としてのホール
素子からの配線501A,501B,501C,501
Dも前述のように基板の接合面を通してチップの外部に
引き出すようにしている。なお,試料保持部3を励振さ
せるには,磁気検出素子500の周りに静電容量用の電
極を配置して上述と同様に励振する事もできるし,薄膜
ヒータ2R,2Lのアームの周期的加熱による膨張・収
縮に基づく励振でも良い。
Bを試料保持部3の窪みの内部にまで延在させると効率
よく磁化できるし,磁気回路がうまく形成されるので,
例えば,磁性体試料がキュリー点に達し,常磁性体にな
ったときでも,磁極は試料保持部3の窪み内にある2つ
の磁性体薄膜コア401A,401B間に発生し,下部
に設けた磁気素子500としてのホール素子で感度良く
磁気が検出できる。磁気検出素子500としてのホール
素子からの配線501A,501B,501C,501
Dも前述のように基板の接合面を通してチップの外部に
引き出すようにしている。なお,試料保持部3を励振さ
せるには,磁気検出素子500の周りに静電容量用の電
極を配置して上述と同様に励振する事もできるし,薄膜
ヒータ2R,2Lのアームの周期的加熱による膨張・収
縮に基づく励振でも良い。
【0087】また,本実施の形態では,磁石400とし
て薄膜の永久磁石を試料の磁化に利用したが,この永久
磁石の箇所に磁性体薄膜コア401を配置し,ここに磁
性体薄膜コア401を囲むように励磁用薄膜コイルを巻
く,いわゆる電磁石とさせることもできる。また,永久
磁石や電磁石を覆い100の試料保持部3の真上に当た
る部分に形成しておいても良い。また,磁気検出素子5
00として磁気検出用ダイオードやトランジスタ,MR
素子などを用いることもできるし,サーチコイルなどを
設けることもできる。
て薄膜の永久磁石を試料の磁化に利用したが,この永久
磁石の箇所に磁性体薄膜コア401を配置し,ここに磁
性体薄膜コア401を囲むように励磁用薄膜コイルを巻
く,いわゆる電磁石とさせることもできる。また,永久
磁石や電磁石を覆い100の試料保持部3の真上に当た
る部分に形成しておいても良い。また,磁気検出素子5
00として磁気検出用ダイオードやトランジスタ,MR
素子などを用いることもできるし,サーチコイルなどを
設けることもできる。
【0088】図15は,本発明の熱分析装置の熱分析本
体のうち,カンチレバー型の試料保持部3を持つ振動部
の励振手段と振動検出手段を強調して表したもので,励
振を少なくともその表面が電気的絶縁性である基板30
1上に形成した静電容量用の電極311と薄膜ヒータ2
となる不純物拡散層10との間に加えた交流電圧の静電
吸引力で行い,振動検出を薄膜ヒータ2R,2Lのアー
ム上に電気絶縁性薄膜50に形成した例えばp型のポリ
シリコンのピエゾ抵抗素子700R,700Lにより行
うようにした場合の概略図である。ここでも,励振手段
と振動検出手段以外の多くの手段を省略して描いてあ
る。
体のうち,カンチレバー型の試料保持部3を持つ振動部
の励振手段と振動検出手段を強調して表したもので,励
振を少なくともその表面が電気的絶縁性である基板30
1上に形成した静電容量用の電極311と薄膜ヒータ2
となる不純物拡散層10との間に加えた交流電圧の静電
吸引力で行い,振動検出を薄膜ヒータ2R,2Lのアー
ム上に電気絶縁性薄膜50に形成した例えばp型のポリ
シリコンのピエゾ抵抗素子700R,700Lにより行
うようにした場合の概略図である。ここでも,励振手段
と振動検出手段以外の多くの手段を省略して描いてあ
る。
【0089】なお,ピエゾ抵抗素子用の電極702Rと
電極702Lは,2つのピエゾ抵抗素子700R,70
0Lから引き出されており,電極702はピエゾ抵抗素
子700R,700L中間の配線701Aから配線70
1Bを介して引き出され,配線310と同様チップの外
にまで延在させてある。
電極702Lは,2つのピエゾ抵抗素子700R,70
0Lから引き出されており,電極702はピエゾ抵抗素
子700R,700L中間の配線701Aから配線70
1Bを介して引き出され,配線310と同様チップの外
にまで延在させてある。
【0090】図16は,本発明の熱分析装置の熱分析本
体の薄膜支持部6をダイアフラム型,または橋架構造型
で実施したときの一実施の形態の断面概略図を示すもの
で,2個の試料保持部3A,3Bとそれに対応する覆い
200の基板201に設けた2個の穴130A,130
Bを持もたせ,図7の実施の形態で示した試料保持部3
A,3Bを持つ薄膜支持部6を振動しやすくさせた場合
である。
体の薄膜支持部6をダイアフラム型,または橋架構造型
で実施したときの一実施の形態の断面概略図を示すもの
で,2個の試料保持部3A,3Bとそれに対応する覆い
200の基板201に設けた2個の穴130A,130
Bを持もたせ,図7の実施の形態で示した試料保持部3
A,3Bを持つ薄膜支持部6を振動しやすくさせた場合
である。
【0091】なお,薄膜支持部6を振動しやすくさせる
ために,薄膜支持部6の基板端側に凹凸の薄膜スプリン
グ170A,170Bを設けてある。薄膜支持部6がダ
イアフラム型である時には,薄膜スプリング170Aと
薄膜スプリング170Bは続きになり基板端側を一周す
る形となる。
ために,薄膜支持部6の基板端側に凹凸の薄膜スプリン
グ170A,170Bを設けてある。薄膜支持部6がダ
イアフラム型である時には,薄膜スプリング170Aと
薄膜スプリング170Bは続きになり基板端側を一周す
る形となる。
【0092】また,静電容量の静電的吸引力を用いた励
振手段にさせるために,覆い200の基板201に設け
た空洞104の底に形成した電極111と薄膜支持部6
の試料保持部3A,3Bの間に対向する電極11を設け
ている。電極111からは,配線111Aを通してチッ
プ外部に引き出され端子112に接続されており,電極
11からは配線11Aを通して薄膜ヒータ2に接続され
ている。
振手段にさせるために,覆い200の基板201に設け
た空洞104の底に形成した電極111と薄膜支持部6
の試料保持部3A,3Bの間に対向する電極11を設け
ている。電極111からは,配線111Aを通してチッ
プ外部に引き出され端子112に接続されており,電極
11からは配線11Aを通して薄膜ヒータ2に接続され
ている。
【0093】図17は,本発明の熱分析装置の熱分析本
体の試料保持部3を加熱の他に冷却もできるように,薄
膜ペルチェ素子800を形成した場合の薄膜ヒータ2付
近の断面概略図であり,他の各種手段は省略してある。
体の試料保持部3を加熱の他に冷却もできるように,薄
膜ペルチェ素子800を形成した場合の薄膜ヒータ2付
近の断面概略図であり,他の各種手段は省略してある。
【0094】本実施の形態では,薄膜ヒータ2上に電気
絶縁性薄膜50を介して,p型の熱電性材料薄膜800
Aである,例えばBiSbTe薄膜とn型の熱電性材料
薄膜800BであるBiTeSe薄膜を各5μm厚程度
にスパッタリング堆積させ,熱処理した薄膜のペルチェ
素子800を形成してある。この薄膜のペルチェ素子8
00にその端子801A,801Bを介して,外部に設
けた温度制御回路により制御された直流電流を通じるこ
とにより試料保持部3付近を室温以下の所望の温度に冷
却しておき,室温以下から温度走査させるようにするも
のである。もちろん,温度上昇には,薄膜ヒータ2に電
流を流すが,温度制御を容易にするために薄膜ペルチェ
素子800を同時に駆動しても良い。
絶縁性薄膜50を介して,p型の熱電性材料薄膜800
Aである,例えばBiSbTe薄膜とn型の熱電性材料
薄膜800BであるBiTeSe薄膜を各5μm厚程度
にスパッタリング堆積させ,熱処理した薄膜のペルチェ
素子800を形成してある。この薄膜のペルチェ素子8
00にその端子801A,801Bを介して,外部に設
けた温度制御回路により制御された直流電流を通じるこ
とにより試料保持部3付近を室温以下の所望の温度に冷
却しておき,室温以下から温度走査させるようにするも
のである。もちろん,温度上昇には,薄膜ヒータ2に電
流を流すが,温度制御を容易にするために薄膜ペルチェ
素子800を同時に駆動しても良い。
【0095】図18は,本発明の熱分析装置の熱分析本
体のうち,特に試料を冷却するのに基板201にペルチ
ェ素子800を取り付けた場合と試料の磁気的特性の温
度依存性を計測するために好適な構造にした場合の一実
施の形態の断面概略図を示すものである。基板201と
して熱伝導がよい銅などの金属を使用した方がよい。こ
の基板201とペルチェ素子800とは,熱的に接合し
てある。ペルチェ素子800はその端子801A,80
1Bを通して直流電流を流し,外部に設けた温度制御回
路により所望の温度になるように制御される。
体のうち,特に試料を冷却するのに基板201にペルチ
ェ素子800を取り付けた場合と試料の磁気的特性の温
度依存性を計測するために好適な構造にした場合の一実
施の形態の断面概略図を示すものである。基板201と
して熱伝導がよい銅などの金属を使用した方がよい。こ
の基板201とペルチェ素子800とは,熱的に接合し
てある。ペルチェ素子800はその端子801A,80
1Bを通して直流電流を流し,外部に設けた温度制御回
路により所望の温度になるように制御される。
【0096】本実施の形態では,図16と同様な構造を
しているが,励振をしない場合の例であり,かつ試料保
持部3A,3Bも薄膜ヒータ2に対して同等な温度変化
をするように設計した場合の例である。ここでも,電極
などを煩雑になるので省略してある。
しているが,励振をしない場合の例であり,かつ試料保
持部3A,3Bも薄膜ヒータ2に対して同等な温度変化
をするように設計した場合の例である。ここでも,電極
などを煩雑になるので省略してある。
【0097】本実施の形態では,2個の試料保持部3
A,3Bから等距離で近接して,覆い200の基板20
1に設けられた空洞104の底に形成された永久磁石や
電磁石などの磁石400で,試料を磁化させ(もちろ
ん,その時の温度で試料が磁性体でなければ,磁化しな
い),試料の磁化量または磁化の変化量を,2個の試料
保持部3A,3Bの下部にそれぞれ近接して配置された
ホール素子などの磁気検出素子500A,500Bで検
出するようにしている。2個の試料保持部3A,3Bに
は,それぞれ標準試料と被測定試料とを入れて,差動動
作させて感度を上げることができる。
A,3Bから等距離で近接して,覆い200の基板20
1に設けられた空洞104の底に形成された永久磁石や
電磁石などの磁石400で,試料を磁化させ(もちろ
ん,その時の温度で試料が磁性体でなければ,磁化しな
い),試料の磁化量または磁化の変化量を,2個の試料
保持部3A,3Bの下部にそれぞれ近接して配置された
ホール素子などの磁気検出素子500A,500Bで検
出するようにしている。2個の試料保持部3A,3Bに
は,それぞれ標準試料と被測定試料とを入れて,差動動
作させて感度を上げることができる。
【0098】もちろん,本実施の形態では描いていない
が,図16に示したように薄膜スプリング170A,1
70Bを形成して,静電容量型などの励振方法を採用す
ることにより,VSMと同様な作用をさせることもでき
る。
が,図16に示したように薄膜スプリング170A,1
70Bを形成して,静電容量型などの励振方法を採用す
ることにより,VSMと同様な作用をさせることもでき
る。
【0099】上述の実施の形態では,励振手段として,
静電容量型の静電吸引力を利用したり,薄膜ヒータの熱
励起による膨張収縮作用を利用することのみを取りあげ
たが,その他にも,例えば,PZTやZnO薄膜などの
圧電性薄膜を利用して励振することもできる。もちろ
ん,この圧電性薄膜は,振動検出手段としても使用する
ことができる。
静電容量型の静電吸引力を利用したり,薄膜ヒータの熱
励起による膨張収縮作用を利用することのみを取りあげ
たが,その他にも,例えば,PZTやZnO薄膜などの
圧電性薄膜を利用して励振することもできる。もちろ
ん,この圧電性薄膜は,振動検出手段としても使用する
ことができる。
【0100】上述の実施の形態は本発明の一実施の形態
に過ぎず,上述の実施の形態同士の各種の組み合わせが
できることはもちろんであるが,本発明の主旨および作
用,効果が同一でありながら,本発明の多くの変形があ
ることは明らかである。
に過ぎず,上述の実施の形態同士の各種の組み合わせが
できることはもちろんであるが,本発明の主旨および作
用,効果が同一でありながら,本発明の多くの変形があ
ることは明らかである。
【0101】また,上述の実施の形態では述べていない
が,各電極の形状および位置を変えるなどして,熱分析
部本体の上面部,例えば,覆いの上面にまで引き延ばす
か,または側面部にまで引き延ばして,外部に設けたコ
ネクタと着脱可能な形態にすることもできる。
が,各電極の形状および位置を変えるなどして,熱分析
部本体の上面部,例えば,覆いの上面にまで引き延ばす
か,または側面部にまで引き延ばして,外部に設けたコ
ネクタと着脱可能な形態にすることもできる。
【0102】さらに,上述した実施の形態から明らかな
ように,本発明の熱分析装置の熱分析部本体は,半導体
の微細加工技術を用いると画一的なデバイスとして大量
生産できるので,熱分析部本体を使い捨てタイプとして
用いることも可能となる。
ように,本発明の熱分析装置の熱分析部本体は,半導体
の微細加工技術を用いると画一的なデバイスとして大量
生産できるので,熱分析部本体を使い捨てタイプとして
用いることも可能となる。
【0103】
【発明の効果】以上説明したように,本発明の熱分析装
置(請求項1)は,試料を昇温または降温させる温度走
査を行い,試料の物理化学的変化に基づく熱的変化を温
度または時間の関数として計測する熱分析装置におい
て,試料加熱用の発熱部を基板と一体形成して下部に空
洞を有する薄膜ヒータとして形成すると共に,薄膜ヒー
タまたは薄膜ヒータを支持する薄膜支持部内の薄膜ヒー
タに近接した領域に,試料を保持する試料保持部と試料
保持部の温度を検出する温度検出部とを一体形成して設
けたため,試料の加熱を熱容量の極めて小さなヒータで
行うようにすることにより,極めて微量の試料で測定が
行えると共に,応答速度が速く,微小電力で高温まで加
熱でき,さらに画一的に大量生産できる熱分析装置を提
供することができる。
置(請求項1)は,試料を昇温または降温させる温度走
査を行い,試料の物理化学的変化に基づく熱的変化を温
度または時間の関数として計測する熱分析装置におい
て,試料加熱用の発熱部を基板と一体形成して下部に空
洞を有する薄膜ヒータとして形成すると共に,薄膜ヒー
タまたは薄膜ヒータを支持する薄膜支持部内の薄膜ヒー
タに近接した領域に,試料を保持する試料保持部と試料
保持部の温度を検出する温度検出部とを一体形成して設
けたため,試料の加熱を熱容量の極めて小さなヒータで
行うようにすることにより,極めて微量の試料で測定が
行えると共に,応答速度が速く,微小電力で高温まで加
熱でき,さらに画一的に大量生産できる熱分析装置を提
供することができる。
【0104】また,極めて微量の試料で済むようにな
り,タンパク質や核酸などの生物物質の熱転移,物質の
磁性の熱転移なども計測できるようになると共に,応答
速度が速く,微小電力で高温まで加熱できるようにな
り,ハンデイな熱分析装置を実現することができる。さ
らに,ヒータと試料保持部および試料保持部の温度を計
測するための温度検出部とを一体形成した構造であるた
め,半導体の微細加工技術を用いて,画一的で大量生産
化できる。したがって,精度が良く,かつ,安価な装置
を実現することができる。
り,タンパク質や核酸などの生物物質の熱転移,物質の
磁性の熱転移なども計測できるようになると共に,応答
速度が速く,微小電力で高温まで加熱できるようにな
り,ハンデイな熱分析装置を実現することができる。さ
らに,ヒータと試料保持部および試料保持部の温度を計
測するための温度検出部とを一体形成した構造であるた
め,半導体の微細加工技術を用いて,画一的で大量生産
化できる。したがって,精度が良く,かつ,安価な装置
を実現することができる。
【0105】また,本発明の熱分析装置(請求項2)
は,薄膜ヒータを含む1個の薄膜支持部に,複数の試料
保持部と該試料保持部の温度をそれぞれ検出する複数の
温度検出部とを設けたため,半導体の微細加工技術を用
いて,画一的で大量生産化できる。
は,薄膜ヒータを含む1個の薄膜支持部に,複数の試料
保持部と該試料保持部の温度をそれぞれ検出する複数の
温度検出部とを設けたため,半導体の微細加工技術を用
いて,画一的で大量生産化できる。
【0106】また,本発明の熱分析装置(請求項3)
は,複数の試料保持部にそれぞれ微小な温度差が発生す
るように,薄膜ヒータと試料保持部との熱的結合を調整
してあるため,薄膜ヒータを昇温または降温する,いわ
ゆる温度走査においては,一方の試料と他方の試料との
間に小さな温度差が発生しているので,これらの試料の
熱的状態変化を差分として表現することができる。
は,複数の試料保持部にそれぞれ微小な温度差が発生す
るように,薄膜ヒータと試料保持部との熱的結合を調整
してあるため,薄膜ヒータを昇温または降温する,いわ
ゆる温度走査においては,一方の試料と他方の試料との
間に小さな温度差が発生しているので,これらの試料の
熱的状態変化を差分として表現することができる。
【0107】また,本発明の熱分析装置(請求項4)
は,試料保持部を薄膜からなる窪みとしたため,極めて
微量に試料を乗せて分析できると共に,応答速度を速く
できる。
は,試料保持部を薄膜からなる窪みとしたため,極めて
微量に試料を乗せて分析できると共に,応答速度を速く
できる。
【0108】また,本発明の熱分析装置(請求項5)
は,発熱部を有する基板を単結晶材料とし,発熱部と試
料保持部とを覆うように覆いを設けたため,結晶の面方
位によるエッチング速度の違いを利用して,高精度で再
現性の良い薄膜ヒータや試料保持部の形状を規定し形成
することができる。
は,発熱部を有する基板を単結晶材料とし,発熱部と試
料保持部とを覆うように覆いを設けたため,結晶の面方
位によるエッチング速度の違いを利用して,高精度で再
現性の良い薄膜ヒータや試料保持部の形状を規定し形成
することができる。
【0109】また,本発明の熱分析装置(請求項6)
は,試料保持部の真上に当たる覆いの領域に穴を設け,
穴を通して試料が入れられるように位置合わせをしてあ
るため,この穴を通して極めて微少量の試料をこれまた
極めて小さな試料保持部に容易に装填できる。
は,試料保持部の真上に当たる覆いの領域に穴を設け,
穴を通して試料が入れられるように位置合わせをしてあ
るため,この穴を通して極めて微少量の試料をこれまた
極めて小さな試料保持部に容易に装填できる。
【0110】また,本発明の熱分析装置(請求項7)
は,穴の寸法を所定の大きさにし,穴を試料の分量を規
定する升として用いるため,試料の分量を容易に規定で
き,利便性が向上する。特に,覆いを単結晶材料とした
場合は,結晶の面方位によるエッチング速度の違いを利
用して,高精度で再現性の良い穴の寸法を得ることがで
きる。なお,この場合,試料としては微粒粉体か液体状
態であった方が好都合である。
は,穴の寸法を所定の大きさにし,穴を試料の分量を規
定する升として用いるため,試料の分量を容易に規定で
き,利便性が向上する。特に,覆いを単結晶材料とした
場合は,結晶の面方位によるエッチング速度の違いを利
用して,高精度で再現性の良い穴の寸法を得ることがで
きる。なお,この場合,試料としては微粒粉体か液体状
態であった方が好都合である。
【0111】また,本発明の熱分析装置(請求項8)
は,試料加熱用の発熱部の配置を,試料保持部または試
料保持部の近傍のみに限定したため,試料加熱用の発熱
部への投入パワーが有効に試料に加わるようにできる。
すなわち,熱容量の小さな薄膜ヒータの薄膜支持部や試
料保持部以外の薄膜ヒータ部では電力消費を極力小さく
なるようにしたものである。
は,試料加熱用の発熱部の配置を,試料保持部または試
料保持部の近傍のみに限定したため,試料加熱用の発熱
部への投入パワーが有効に試料に加わるようにできる。
すなわち,熱容量の小さな薄膜ヒータの薄膜支持部や試
料保持部以外の薄膜ヒータ部では電力消費を極力小さく
なるようにしたものである。
【0112】また,本発明の熱分析装置(請求項9)
は,計測時において,少なくとも試料保持部を覆うため
の薄膜カバーを設けたため,試料保持部に入れた試料
が、こぼれるなど漏れないようできる。特に試料保持部
を振動させたときには試料が飛び出す心配があり、これ
を抑えることと,試料の蒸発がし難いようにすることが
できる。
は,計測時において,少なくとも試料保持部を覆うため
の薄膜カバーを設けたため,試料保持部に入れた試料
が、こぼれるなど漏れないようできる。特に試料保持部
を振動させたときには試料が飛び出す心配があり、これ
を抑えることと,試料の蒸発がし難いようにすることが
できる。
【0113】また,本発明の熱分析装置(請求項10)
は,さらに,少なくとも試料保持部を励振させる励振手
段と,試料保持部の振動を検出する振動検出手段と,励
振手段と振動検出手段とを組み合わせて自励振動させる
自励振動手段と,を設けたため,試料を振動させること
ができる。なお,試料を振動させるのに、試料保持部を
自励振動させることが好都合で、共振を利用した方がよ
り効率的である。このため,試料保持部を自励振動させ
るのに、先ず、励振させる励振手段と振動を検出する振
動検出手段とを組み合わせ、増幅器を用いてフィードバ
ック系を構成した自励振動手段を持たせている。
は,さらに,少なくとも試料保持部を励振させる励振手
段と,試料保持部の振動を検出する振動検出手段と,励
振手段と振動検出手段とを組み合わせて自励振動させる
自励振動手段と,を設けたため,試料を振動させること
ができる。なお,試料を振動させるのに、試料保持部を
自励振動させることが好都合で、共振を利用した方がよ
り効率的である。このため,試料保持部を自励振動させ
るのに、先ず、励振させる励振手段と振動を検出する振
動検出手段とを組み合わせ、増幅器を用いてフィードバ
ック系を構成した自励振動手段を持たせている。
【0114】また,本発明の熱分析装置(請求項11)
は,励振手段が,薄膜ヒータの試料加熱用電流に重畳さ
せた励振用交流電流による薄膜ヒータの周期的な膨張収
縮を利用して試料保持部を励振させるため,あらためて
励振用のマイクロヒータを設けなくとも済み,構成の簡
略化を図ることができる。
は,励振手段が,薄膜ヒータの試料加熱用電流に重畳さ
せた励振用交流電流による薄膜ヒータの周期的な膨張収
縮を利用して試料保持部を励振させるため,あらためて
励振用のマイクロヒータを設けなくとも済み,構成の簡
略化を図ることができる。
【0115】また,本発明の熱分析装置(請求項12)
は,励振手段が,静電的吸引力を利用して試料保持部を
励振させるため,換言すれば,励振手段として試料保持
部がある宙に浮いた薄膜部と基板またはその付近との間
で静電容量を形成し、これらの静電容量の電極などの導
体間に働く静電的吸引力を利用したため,近接した導体
間では非常に大きな力が得られる。
は,励振手段が,静電的吸引力を利用して試料保持部を
励振させるため,換言すれば,励振手段として試料保持
部がある宙に浮いた薄膜部と基板またはその付近との間
で静電容量を形成し、これらの静電容量の電極などの導
体間に働く静電的吸引力を利用したため,近接した導体
間では非常に大きな力が得られる。
【0116】また,本発明の熱分析装置(請求項13)
は,振動検出手段が,ピエゾ抵抗の変化を利用して振動
を検出するため,容易に振動を検出することができる。
は,振動検出手段が,ピエゾ抵抗の変化を利用して振動
を検出するため,容易に振動を検出することができる。
【0117】また,本発明の熱分析装置(請求項14)
は,振動検出手段が,静電容量の変化を利用して振動を
検出するため,容易に振動を検出することができる。
は,振動検出手段が,静電容量の変化を利用して振動を
検出するため,容易に振動を検出することができる。
【0118】また,本発明の熱分析装置(請求項15)
は,さらに,試料の質量または質量変化を計測する質量
計測手段を設けたため,試料の蒸発などで試料が失われ
たり、化学反応により質量が増減したりすることを計測
することにより、熱量の変化も計測できるカロリーメー
タとしても利用できる。
は,さらに,試料の質量または質量変化を計測する質量
計測手段を設けたため,試料の蒸発などで試料が失われ
たり、化学反応により質量が増減したりすることを計測
することにより、熱量の変化も計測できるカロリーメー
タとしても利用できる。
【0119】また,本発明の熱分析装置(請求項16)
は,さらに,試料を冷却するペルチェ素子を冷却手段と
して設けたため,試料を冷却して温度走査を行うことが
できる。すなわち,加熱だけでは室温以上の温度走査領
域となるが,低温部から温度走査して、多くの情報を得
るために試料を冷却することができる。
は,さらに,試料を冷却するペルチェ素子を冷却手段と
して設けたため,試料を冷却して温度走査を行うことが
できる。すなわち,加熱だけでは室温以上の温度走査領
域となるが,低温部から温度走査して、多くの情報を得
るために試料を冷却することができる。
【0120】また,本発明の熱分析装置(請求項17)
は,冷却手段が,試料保持部または試料保持部の形成し
てある薄膜上で試料保持部に近接した場所に配設されて
いるため,効率良く試料を冷却することができる。
は,冷却手段が,試料保持部または試料保持部の形成し
てある薄膜上で試料保持部に近接した場所に配設されて
いるため,効率良く試料を冷却することができる。
【0121】また,本発明の熱分析装置(請求項18)
は,冷却手段が,試料保持部が形成されている基板を冷
却するため,基板からの熱伝導、周囲の空気などのガス
や輻射による冷却を利用することができる。
は,冷却手段が,試料保持部が形成されている基板を冷
却するため,基板からの熱伝導、周囲の空気などのガス
や輻射による冷却を利用することができる。
【0122】また,本発明の熱分析装置(請求項19)
は,さらに,試料の磁化量または磁化量の変化を計測す
る磁化量計測手段を設けたため,磁性体試料の熱物性を
明らかにすることができる。
は,さらに,試料の磁化量または磁化量の変化を計測す
る磁化量計測手段を設けたため,磁性体試料の熱物性を
明らかにすることができる。
【0123】また,本発明の熱分析装置(請求項20)
は,磁化量計測手段が,基板に一体形成した磁石を用い
て試料の磁化を行うため,換言すれば,試料の磁化を永
久磁石や電磁石などの磁石を用いて行うものであり,磁
石を基板と一体形成させ試料に近接配置したため,小型
の磁石を用いて磁化を行うことができる。
は,磁化量計測手段が,基板に一体形成した磁石を用い
て試料の磁化を行うため,換言すれば,試料の磁化を永
久磁石や電磁石などの磁石を用いて行うものであり,磁
石を基板と一体形成させ試料に近接配置したため,小型
の磁石を用いて磁化を行うことができる。
【0124】また,本発明の熱分析装置(請求項21)
は,磁化量計測手段が,基板に一体形成した磁気検出素
子を用いて試料の磁化量または磁化量の変化を検出する
ため,換言すれば,試料の磁化量や磁化量の変化をホー
ル素子、MR素子、磁気検出用ダイオードやトランジス
タ、あるいはコイル型の磁気ヘッドなどの磁気検出素子
で検出するようにしたため,磁気検出素子を基板と一体
形成させ近接配置させることにより、画一的な大量生産
化可能で、高感度に磁気を検出できる。
は,磁化量計測手段が,基板に一体形成した磁気検出素
子を用いて試料の磁化量または磁化量の変化を検出する
ため,換言すれば,試料の磁化量や磁化量の変化をホー
ル素子、MR素子、磁気検出用ダイオードやトランジス
タ、あるいはコイル型の磁気ヘッドなどの磁気検出素子
で検出するようにしたため,磁気検出素子を基板と一体
形成させ近接配置させることにより、画一的な大量生産
化可能で、高感度に磁気を検出できる。
【0125】また,本発明の熱分析装置(請求項22)
は,さらに,少なくとも試料保持部を励振させる励振手
段と,試料保持部の振動を検出する振動検出手段と,励
振手段と振動検出手段とを組み合わせて自励振動させる
自励振動手段と,を設けたため,自励振動手段により試
料を振動させて、試料の磁化量または磁化量の変化を検
出することができ,VSMの原理を利用し、極めて微量
の磁性体試料を近接配置した磁気検出素子により小型で
高感度に検出できる。
は,さらに,少なくとも試料保持部を励振させる励振手
段と,試料保持部の振動を検出する振動検出手段と,励
振手段と振動検出手段とを組み合わせて自励振動させる
自励振動手段と,を設けたため,自励振動手段により試
料を振動させて、試料の磁化量または磁化量の変化を検
出することができ,VSMの原理を利用し、極めて微量
の磁性体試料を近接配置した磁気検出素子により小型で
高感度に検出できる。
【0126】また,本発明の熱分析装置の計測方法(請
求項23)は,請求項1記載の熱分析装置を用いて,薄
膜ヒータに電流を流して温度走査させる際,定速度昇温
または定速度降温用の電流成分と微小温度変化用の交流
電流成分とを重畳させ,該交流電流成分に対応する温度
変化成分を温度検出部からの信号として取り出し,処理
するため,請求項1記載の熱分析装置が高速応答性を有
しているから,定速度昇温または定速度降温用の電流成
分と微小温度変化用の交流電流成分とを重畳させること
ができる。換言すれば,微小電力で高速応答ができる熱
分析装置の計測方法を提供することができる。
求項23)は,請求項1記載の熱分析装置を用いて,薄
膜ヒータに電流を流して温度走査させる際,定速度昇温
または定速度降温用の電流成分と微小温度変化用の交流
電流成分とを重畳させ,該交流電流成分に対応する温度
変化成分を温度検出部からの信号として取り出し,処理
するため,請求項1記載の熱分析装置が高速応答性を有
しているから,定速度昇温または定速度降温用の電流成
分と微小温度変化用の交流電流成分とを重畳させること
ができる。換言すれば,微小電力で高速応答ができる熱
分析装置の計測方法を提供することができる。
【0127】また,本発明の熱分析装置の計測方法(請
求項24)は,請求項2記載の熱分析装置を用いて,複
数の試料保持部のうち少なくとも1個の試料保持部に標
準試料を入れ,他の試料保持部には被測定試料を入れ
て,一緒に温度走査させて標準試料と被測定試料との温
度差に関する情報に基づいて該被測定試料の熱物性を計
測するため,微小電力で高速応答ができる熱分析装置の
計測方法を提供することができる。
求項24)は,請求項2記載の熱分析装置を用いて,複
数の試料保持部のうち少なくとも1個の試料保持部に標
準試料を入れ,他の試料保持部には被測定試料を入れ
て,一緒に温度走査させて標準試料と被測定試料との温
度差に関する情報に基づいて該被測定試料の熱物性を計
測するため,微小電力で高速応答ができる熱分析装置の
計測方法を提供することができる。
【0128】また,本発明の熱分析装置の計測方法(請
求項25)は,請求項9記載の熱分析装置の計測方法に
おいて,標準試料と被測定試料とを異なる薄膜ヒータで
加熱し,それらの温度差を無くすような加熱方式にした
ため,単に試料の融点などの温度情報ばかりでなく,潜
熱などの熱量の情報や蒸発などの情報も得ることができ
る。なお,ここで,異なる薄膜ヒータとは,1個の薄膜
ヒータの薄膜支持部に形成されていても良く,1個の基
板に形成されているが独立した薄膜支持部に形成されて
いても良い。もちろん,1個の基板に形成されているが
独立した薄膜ヒータに直接形成されていても良い。
求項25)は,請求項9記載の熱分析装置の計測方法に
おいて,標準試料と被測定試料とを異なる薄膜ヒータで
加熱し,それらの温度差を無くすような加熱方式にした
ため,単に試料の融点などの温度情報ばかりでなく,潜
熱などの熱量の情報や蒸発などの情報も得ることができ
る。なお,ここで,異なる薄膜ヒータとは,1個の薄膜
ヒータの薄膜支持部に形成されていても良く,1個の基
板に形成されているが独立した薄膜支持部に形成されて
いても良い。もちろん,1個の基板に形成されているが
独立した薄膜ヒータに直接形成されていても良い。
【0129】また,本発明の熱分析装置の計測方法(請
求項26)は,請求項3記載の熱分析装置を用いて,複
数の試料保持部に同一の被測定試料を入れて,一緒に温
度走査させて,これらの同一の被測定試料間の温度差に
関する情報に基づいて該被測定試料の熱物性を計測する
ため,微小電力で高速応答ができる熱分析装置の計測方
法を提供することができる。
求項26)は,請求項3記載の熱分析装置を用いて,複
数の試料保持部に同一の被測定試料を入れて,一緒に温
度走査させて,これらの同一の被測定試料間の温度差に
関する情報に基づいて該被測定試料の熱物性を計測する
ため,微小電力で高速応答ができる熱分析装置の計測方
法を提供することができる。
【0130】また,本発明の熱分析装置の計測方法(請
求項27)は,請求項10または15記載の熱分析装置
を用いて,少なくとも試料保持部を励振させて,その時
の共振周波数から試料の質量を,共振周波数のシフトか
ら質量変化を計測するため,試料保持部を励振させてそ
の時の共振周波数から試料の質量を、共振周波数のシフ
トから質量変化を計測することができる。
求項27)は,請求項10または15記載の熱分析装置
を用いて,少なくとも試料保持部を励振させて,その時
の共振周波数から試料の質量を,共振周波数のシフトか
ら質量変化を計測するため,試料保持部を励振させてそ
の時の共振周波数から試料の質量を、共振周波数のシフ
トから質量変化を計測することができる。
【0131】さらに,本発明の熱分析装置の計測方法
(請求項23〜27)は,複数の試料保持部に同一の被
測定試料を入れて,一緒に温度走査させるが,試料を入
れない場合(試料保持部を空にした場合)には,常に異
なる試料保持部に微小な温度差が発生するように設計し
てあり,これらの同一の被測定試料間の温度差に関する
情報に基づいて被測定試料の熱物性を計測するようにし
た熱分析装置の計測方法であるため,異なる試料保持部
にある同一の被測定試料間の温度差に関する情報は,温
度に関する差分を表現することになり,例えば,定速温
度走査では温度に関する微分値を表現することと同等と
なる。
(請求項23〜27)は,複数の試料保持部に同一の被
測定試料を入れて,一緒に温度走査させるが,試料を入
れない場合(試料保持部を空にした場合)には,常に異
なる試料保持部に微小な温度差が発生するように設計し
てあり,これらの同一の被測定試料間の温度差に関する
情報に基づいて被測定試料の熱物性を計測するようにし
た熱分析装置の計測方法であるため,異なる試料保持部
にある同一の被測定試料間の温度差に関する情報は,温
度に関する差分を表現することになり,例えば,定速温
度走査では温度に関する微分値を表現することと同等と
なる。
【0132】さらに,その微小電力で高速応答ができる
ことを利用して,薄膜ヒータの加熱電流に数ヘルツの微
小交流電流を重畳して,微小温度変化をもたらし微分温
度走査もできること,同一の薄膜ヒータに極めて近接し
て試料保持部を形成できること,そして薄膜ヒータから
微妙に試料保持部の距離を調整して,それらの試料保持
部間の温度差を微妙に調整できること,さらに2個の試
料保持部に同一の試料も入れてこれらの温度差を計測す
ること,試料を振動させて質量や質量変化も検出できる
ようになるので,カロリーメータとしての熱量の計測が
できるようになる。また,極めて微量の物質の磁性の熱
的性質も計測できるなど,従来の熱分析装置では極めて
困難であった熱分析の計測方法が容易に達成できる。
ことを利用して,薄膜ヒータの加熱電流に数ヘルツの微
小交流電流を重畳して,微小温度変化をもたらし微分温
度走査もできること,同一の薄膜ヒータに極めて近接し
て試料保持部を形成できること,そして薄膜ヒータから
微妙に試料保持部の距離を調整して,それらの試料保持
部間の温度差を微妙に調整できること,さらに2個の試
料保持部に同一の試料も入れてこれらの温度差を計測す
ること,試料を振動させて質量や質量変化も検出できる
ようになるので,カロリーメータとしての熱量の計測が
できるようになる。また,極めて微量の物質の磁性の熱
的性質も計測できるなど,従来の熱分析装置では極めて
困難であった熱分析の計測方法が容易に達成できる。
【図1】本発明の熱分析装置の全体的なブロック構成図
である。
である。
【図2】本発明の熱分析装置の試料加熱室などを設けた
基板の一実施の形態の概略斜視図である。
基板の一実施の形態の概略斜視図である。
【図3】図2の概略斜視図のX−Xにおける断面図であ
る。
る。
【図4】本発明の熱分析装置の試料加熱部などを設けた
基板の他の一実施の形態の断面図である。
基板の他の一実施の形態の断面図である。
【図5】本発明の熱分析装置の熱分析部本体の構造の一
実施の形態の断面図である。
実施の形態の断面図である。
【図6】本発明の熱分析装置の試料加熱室などを設けた
基板の一実施の形態の概略斜視図である。
基板の一実施の形態の概略斜視図である。
【図7】図6の実施の形態の試料加熱室などを設けた基
板1におけるY−Yに沿った断面図である。
板1におけるY−Yに沿った断面図である。
【図8】本発明の熱分析装置の試料加熱室などを設けた
基板1の他の実施の形態である。
基板1の他の実施の形態である。
【図9】図8の実施の形態の試料加熱室などを設けた基
板1におけるZ−Zに沿った断面図である。
板1におけるZ−Zに沿った断面図である。
【図10】本発明の熱分析装置の試料加熱室の時間に対
して一定の速度で温度走査した場合の時間tと温度Tと
の関係を示したグラフである。
して一定の速度で温度走査した場合の時間tと温度Tと
の関係を示したグラフである。
【図11】本発明の熱分析装置の試料加熱室の時間に対
して一定の速度での温度走査に,微小交流電流を重畳さ
せて試料保持部に交流の温度変化を与えた場合の時間t
と温度Tとの関係を示したグラフである。
して一定の速度での温度走査に,微小交流電流を重畳さ
せて試料保持部に交流の温度変化を与えた場合の時間t
と温度Tとの関係を示したグラフである。
【図12】本発明の熱分析装置のカンチレバー型の薄膜
ヒータに形成してある試料保持部が振動できるように,
静電容量を励振手段にした場合の一実施の形態の概略図
である。
ヒータに形成してある試料保持部が振動できるように,
静電容量を励振手段にした場合の一実施の形態の概略図
である。
【図13】本発明の熱分析装置の熱分析本体の図12に
示した実施の形態のP−Pにおける断面概略図である。
示した実施の形態のP−Pにおける断面概略図である。
【図14】本発明の熱分析装置の熱分析本体を試料の磁
気的性質を調べるために好適な構造にした場合の一実施
の形態の概略図である。
気的性質を調べるために好適な構造にした場合の一実施
の形態の概略図である。
【図15】本発明の熱分析装置の熱分析本体のうち,カ
ンチレバー型の試料保持部を持つ振動部の静電容量型の
励振手段とピエゾ抵抗素子による振動検出手段をもつ場
合の一実施の形態の概略図である。
ンチレバー型の試料保持部を持つ振動部の静電容量型の
励振手段とピエゾ抵抗素子による振動検出手段をもつ場
合の一実施の形態の概略図である。
【図16】本発明の熱分析装置の熱分析本体の薄膜支持
部をダイアフラム型,または橋架構造型で実施し,静電
容量を励振手段と振動検出手段とに兼用したときの一実
施の形態の断面概略図である。
部をダイアフラム型,または橋架構造型で実施し,静電
容量を励振手段と振動検出手段とに兼用したときの一実
施の形態の断面概略図である。
【図17】本発明の熱分析装置の熱分析本体の試料保持
部を加熱の他に冷却もできるように,薄膜のペルチェ素
子を形成した場合の薄膜ヒータ付近の断面概略図であ
る。
部を加熱の他に冷却もできるように,薄膜のペルチェ素
子を形成した場合の薄膜ヒータ付近の断面概略図であ
る。
【図18】本発明の熱分析装置の熱分析本体において,
基板にペルチェ素子を取り付けた場合と試料の磁気的特
性の温度依存性を計測するために好適な構造にした場合
の一実施の形態の断面概略図である。
基板にペルチェ素子を取り付けた場合と試料の磁気的特
性の温度依存性を計測するために好適な構造にした場合
の一実施の形態の断面概略図である。
1000 試料加熱室 2000 温度検出回路 3000 温度・時間制御回路 4000 表示回路 1 基板 2,2A,2B,2R,2L 薄膜ヒータ 3,3A,3B 試料保持部 4,104 空洞 5,5A,5B 温度検出部 6 薄膜支持部 10 不純物拡散層 11,111,311A,311B 静電容量用の電
極 11A,111A,310,310A,310B 配
線 12A,12B,12C,12D 薄膜ヒータ用の電
極 13A〜13D,112,312A,312B 端子 15A,15B,16A,16B 熱電対 25,25A,26A,25B,26B 熱電対用の
電極 30A,30B,30C,31A,32A,31B,3
2B 穴 35A〜35D 短絡膜 50,51,150,151,250,251 電気
絶縁性薄膜 60A〜60D V型溝 100,200 覆い 101,201,301 基板 130,130A,130B 穴 131A〜131D 貫通孔 160A,160B 薄膜カバー 163A,163B 薄膜カバーの窪み 170,170A,170B 薄膜スプリング 400 磁石 401A,401B 磁性体薄膜コア 500,500A,500B 磁気検出素子 501A〜501D,701A,701B 配線 700R,700L ピエゾ抵抗素子 702,702R,702L ピエゾ抵抗素子用の電
極 800 ペルチェ素子 800A,800B 熱電性材料薄膜 801A,801B 端子
極 11A,111A,310,310A,310B 配
線 12A,12B,12C,12D 薄膜ヒータ用の電
極 13A〜13D,112,312A,312B 端子 15A,15B,16A,16B 熱電対 25,25A,26A,25B,26B 熱電対用の
電極 30A,30B,30C,31A,32A,31B,3
2B 穴 35A〜35D 短絡膜 50,51,150,151,250,251 電気
絶縁性薄膜 60A〜60D V型溝 100,200 覆い 101,201,301 基板 130,130A,130B 穴 131A〜131D 貫通孔 160A,160B 薄膜カバー 163A,163B 薄膜カバーの窪み 170,170A,170B 薄膜スプリング 400 磁石 401A,401B 磁性体薄膜コア 500,500A,500B 磁気検出素子 501A〜501D,701A,701B 配線 700R,700L ピエゾ抵抗素子 702,702R,702L ピエゾ抵抗素子用の電
極 800 ペルチェ素子 800A,800B 熱電性材料薄膜 801A,801B 端子
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI G01R 33/12 G01R 33/12 Z
Claims (27)
- 【請求項1】 試料を昇温または降温させる温度走査を
行い,前記試料の物理化学的変化に基づく熱的変化を温
度または時間の関数として計測する熱分析装置におい
て, 試料加熱用の発熱部を基板と一体形成して下部に空洞を
有する薄膜ヒータとして形成すると共に,前記薄膜ヒー
タまたは前記薄膜ヒータを支持する薄膜支持部内の前記
薄膜ヒータに近接した領域に,前記試料を保持する試料
保持部と前記試料保持部の温度を検出する温度検出部と
を一体形成して設けたことを特徴とする熱分析装置。 - 【請求項2】 前記薄膜ヒータを含む1個の薄膜支持部
に,複数の試料保持部と該試料保持部の温度をそれぞれ
検出する複数の温度検出部とを設けたことを特徴とする
請求項1に記載の熱分析装置。 - 【請求項3】 前記複数の試料保持部にそれぞれ微小な
温度差が発生するように,前記薄膜ヒータと前記試料保
持部との熱的結合を調整してあることを特徴とする請求
項2に記載の熱分析装置。 - 【請求項4】 前記試料保持部を薄膜からなる窪みとし
たことを特徴とする請求項1に記載の熱分析装置。 - 【請求項5】 前記発熱部を有する基板を単結晶材料と
し,前記発熱部と前記試料保持部とを覆うように覆いを
設けたことを特徴とする請求項1に記載の熱分析装置。 - 【請求項6】 前記試料保持部の真上に当たる前記覆い
の領域に穴を設け,前記穴を通して試料が入れられるよ
うに位置合わせをしてあることを特徴とする請求項5に
記載の熱分析装置。 - 【請求項7】 前記穴の寸法を所定の大きさにし,前記
穴を試料の分量を規定する升として用いることを特徴と
する請求項6に記載の熱分析装置。 - 【請求項8】 前記試料加熱用の発熱部の配置を,前記
試料保持部または前記試料保持部の近傍のみに限定した
ことを特徴とする請求項1記載の熱分析装置。 - 【請求項9】 計測時において,少なくとも前記試料保
持部を覆うための薄膜カバーを設けたことを特徴とする
請求項1記載の熱分析装置。 - 【請求項10】 さらに,少なくとも前記試料保持部を
励振させる励振手段と,前記試料保持部の振動を検出す
る振動検出手段と,前記励振手段と前記振動検出手段と
を組み合わせて自励振動させる自励振動手段と,を設け
たことを特徴とする請求項1または9記載の熱分析装
置。 - 【請求項11】 前記励振手段は,前記薄膜ヒータの試
料加熱用電流に重畳させた励振用交流電流による前記薄
膜ヒータの周期的な膨張収縮を利用して前記試料保持部
を励振させること特徴とする請求項10記載の熱分析装
置。 - 【請求項12】 前記励振手段は,静電的吸引力を利用
して前記試料保持部を励振させること特徴とする請求項
10記載の熱分析装置。 - 【請求項13】 前記振動検出手段は,ピエゾ抵抗の変
化を利用して振動を検出すること特徴とする請求項10
記載の熱分析装置。 - 【請求項14】 前記振動検出手段は,静電容量の変化
を利用して振動を検出することを特徴とする請求項10
記載の熱分析装置。 - 【請求項15】 さらに,試料の質量または質量変化を
計測する質量計測手段を設けたことを特徴とする請求項
1記載の熱分析装置。 - 【請求項16】 さらに,試料を冷却するペルチェ素子
を冷却手段として設けたことを特徴とする請求項1記載
の熱分析装置。 - 【請求項17】 前記冷却手段は,前記試料保持部また
は前記試料保持部の形成してある薄膜上で前記試料保持
部に近接した場所に配設されていることを特徴とする請
求項16記載の熱分析装置。 - 【請求項18】 前記冷却手段は,前記試料保持部が形
成されている基板を冷却することを特徴とする請求項1
6記載の熱分析装置。 - 【請求項19】 さらに,試料の磁化量または磁化量の
変化を計測する磁化量計測手段を設けたことを特徴とす
る請求項1記載の熱分析装置。 - 【請求項20】 前記磁化量計測手段は,基板に一体形
成した磁石を用いて試料の磁化を行うことを特徴とする
請求項19記載の熱分析装置。 - 【請求項21】 前記磁化量計測手段は,基板に一体形
成した磁気検出素子を用いて試料の磁化量または磁化量
の変化を検出するようにしたことを特徴とする請求項1
9記載の熱分析装置。 - 【請求項22】 さらに,少なくとも前記試料保持部を
励振させる励振手段と,前記試料保持部の振動を検出す
る振動検出手段と,前記励振手段と前記振動検出手段と
を組み合わせて自励振動させる自励振動手段と,を設け
たことを特徴とする請求項19記載の熱分析装置。 - 【請求項23】 請求項1記載の熱分析装置を用いて,
前記薄膜ヒータに電流を流して温度走査させる際,定速
度昇温または定速度降温用の電流成分と微小温度変化用
の交流電流成分とを重畳させ,該交流電流成分に対応す
る温度変化成分を温度検出部からの信号として取り出
し,処理することを特徴とする熱分析装置の計測方法。 - 【請求項24】 請求項2記載の熱分析装置を用いて,
前記複数の試料保持部のうち少なくとも1個の試料保持
部に標準試料を入れ,他の試料保持部には被測定試料を
入れて,一緒に温度走査させて標準試料と被測定試料と
の温度差に関する情報に基づいて該被測定試料の熱物性
を計測することを特徴とする熱分析装置の計測方法。 - 【請求項25】 前記標準試料と前記被測定試料とを異
なる薄膜ヒータで加熱し,それらの温度差を無くすよう
な加熱方式を用いたことを特徴とする請求項24に記載
の熱分析装置の計測方法。 - 【請求項26】 請求項3記載の熱分析装置を用いて,
前記複数の試料保持部に同一の被測定試料を入れて,一
緒に温度走査させて,これらの同一の被測定試料間の温
度差に関する情報に基づいて該被測定試料の熱物性を計
測することを特徴とする熱分析装置の計測方法。 - 【請求項27】 請求項10または15記載の熱分析装
置を用いて,少なくとも試料保持部を励振させて,その
時の共振周波数から試料の質量を,共振周波数のシフト
から質量変化を計測することを特徴とする熱分析装置の
計測方法。
Priority Applications (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP03407797A JP3377162B2 (ja) | 1997-01-17 | 1997-02-18 | 熱分析装置およびその計測方法 |
US09/008,081 US6331074B1 (en) | 1997-01-17 | 1998-01-16 | Thermal analyzer and a method of measuring with the same |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP707097 | 1997-01-17 | ||
JP9-7070 | 1997-01-17 | ||
JP03407797A JP3377162B2 (ja) | 1997-01-17 | 1997-02-18 | 熱分析装置およびその計測方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10260147A true JPH10260147A (ja) | 1998-09-29 |
JP3377162B2 JP3377162B2 (ja) | 2003-02-17 |
Family
ID=26341321
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP03407797A Expired - Fee Related JP3377162B2 (ja) | 1997-01-17 | 1997-02-18 | 熱分析装置およびその計測方法 |
Country Status (2)
Country | Link |
---|---|
US (1) | US6331074B1 (ja) |
JP (1) | JP3377162B2 (ja) |
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