JPH10258984A - 吊 具 - Google Patents

吊 具

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JPH10258984A
JPH10258984A JP8231697A JP8231697A JPH10258984A JP H10258984 A JPH10258984 A JP H10258984A JP 8231697 A JP8231697 A JP 8231697A JP 8231697 A JP8231697 A JP 8231697A JP H10258984 A JPH10258984 A JP H10258984A
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hanging
hook portion
hook
iron plate
wire
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Masaaki Mizuta
正秋 水田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 重機の進入路確保とか作業スペースの確保の
ために、地盤上に敷設する敷鉄板を吊支するのに適した
吊具を得ることを目的とする。 【解決手段】 吊りワイヤ1の下端部に揺動自在に支持
されたアーム2と、該アーム2の他端部にシャフトピン
5を介在して回転自在に支持され、頭部3aと背面部3
bとフック部3c及び小フック部3dを有する吊具本体
3と、吊りワイヤ1の下端部に挿通支持され、上記小フ
ック部3dに係合して吊具本体4の姿勢を維持するリン
グ7とを具備してなる吊具の構成にしてある。吊りワイ
ヤ1の下端部には環状部1aが形成されており、逆U字
状のアーム2と円環状のリング7が環状部1aに挿通さ
れている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は各種の土木・建築工
事現場において、クレーンとか大型の自走式杭打機等の
作業機械、工事用車両、重機等の進入路確保、或は作業
スペースを安全で堅固に確保するために地盤上に敷設さ
れる敷鉄板を吊支するのに適した吊具に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】近年の土木・建築工事の大型化に伴い、
これと併行して使用する建設機械等の大型化も進み、作
業現場では安全で効率的な施工作業が行える機械が威力
を発揮している。一般の建設工事を大別すると、基礎工
事、下部工事、上部工事と順次段階的に施工されてお
り、これらの工事を設備の面から作業のプロセス別に安
全に着目して考慮すると、基礎工事は下部工事とか上部
工事と較べて安全施工サイクルが確立されていないのが
現状である。
【0003】これを具体的に述べると、下部工事と上部
工事の場合は、作業の進行状況を直接的に視認して工事
を進めることができるのに対して、基礎工事(地業工
事)は熟練した作業員の操作と、間接的に収集されたデ
ータに頼って工事が進行している。また、安全施工につ
いて考慮した場合、下部工事と上部工事の場合には直接
的で緻密な対策が採れるのに対して、基礎工事の場合に
は間接的で大まかな対策しか採りにくく、安全施工に関
するギャップとなっている。
【0004】例えば大型の自走式杭打機の場合、杭地業
工事中に足元に施した敷鉄板から杭打機のキャタピラが
はみ出した場合には、杭打機がバランスを失って転倒す
る危険性がある。仮りに敷鉄板がヘドロに埋まっている
ケースでは運転者が敷鉄板の位置を正確に視認すること
ができにくく、上記キャタピラがはみ出してしまう危険
性を常にはらんでいる。
【0005】このように下部工事や上部工事と較べて基
礎工事は安全施工に関する対策が不充分であることが多
く、従って大型最新式高能率の機械を用いても、これら
重機を支える施工地盤がしっかりしていることが安全施
工上で不可欠な要素となる。
【0006】特に基礎杭打機とか軟弱地盤改良機、移動
式クレーン、各種掘削用機械、運搬用機械等の作業現場
で使用する重機の足元を確保することが最も大きな問題
点であり、前記敷鉄板もこの問題を満たす上で必要な設
備の1つとなっている。
【0007】一般の作業現場では、地盤の弱い所とか重
機の通り道となって地盤表面の変形が予想される所を選
択して敷鉄板を装着している。これによって重機の荷重
が分散されるとともに周辺の地盤に対しても影響を少な
くすることができる。
【0008】上記の敷鉄板を安全かつ迅速に装着・離脱
するためには、鉄板の重量や吊穴に適合した吊具が必要
となる。通常の作業現場で使用する鉄板は、3尺×6
尺、4尺×8尺、5尺×10尺、5尺×20尺で厚さt
は19〜25mm程度のものが大部分である。従来から
図8に示したように鉄板10の長辺中心位置の上下に直
径3〜10cm程度の吊穴10aを開口しておき、この
吊穴10aに鍵状のフック11を挿通し、このフック1
1に1〜1.5m程度の吊りワイヤ1を取付け、該吊り
ワイヤ1を図外のクレーンとかバックホー等の吊機を利
用して引っ張り上げることによって鉄板10の吊り上げ
と吊り降しを行っているのが通例である。
【0009】図9は他のフック11の例を示しており、
該フック11に開閉式もしくは跳ね上げ式の外れ止め1
2を付設して、鉄板10の吊穴10aからフック11が
抜けないようにして安全性を高めている。上記外れ止め
11の他の例として、フック11の開口部を外側から爪
によるロック装置を用いて蓋をするようにした吊りフッ
ク機構も採用されている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、図8に
示したように鍵状のフック11に吊りワイヤ1を取付け
てクレーン等の吊機を利用して鉄板10の吊り上げと吊
り降しを行う手段は、鉄板10を吊り上げた状態から地
面に降ろした際に吊りワイヤ1を緩めすぎると、鉄板1
0の吊穴10aからフック11が外れて危険な状況にな
る惧れがある。
【0011】更に図9に示したようにフック11に開閉
式もしくは跳ね上げ式の外れ止め12を付設したことに
より、鉄板10の吊穴10aからフック11が抜けるこ
とが防止されて安全性が高められるが、フック11の内
側に開閉式とか跳ね上げ式の外れ止め12がついている
場合には、鉄板10の吊穴10aの位置と大きさによっ
て外れ止め12が動作しないケースがあり、更に外れ止
め12がフック11の開口部を外側から爪によるロック
装置を用いて蓋をするようにした吊りフックでは、外れ
止め12が作業上の障害となってスムーズな作業進行が
妨げられる難点が生じる。
【0012】特に軟弱な地盤とかヘドロが存在する地盤
で使用する際には吊穴やフックが土砂に埋るため、鉄板
10の吊穴10aからのフック11の装脱が行いにく
く、このような状態下での使用では外れ止め12が作動
しなかったり損壊してしまう問題が発生する。また、鉄
板10の撤去時にフック11を鉄板10の吊穴10aに
挿通したり外したりする際に、吊穴10aの回りの地盤
をスコップ等で掘削したり大きなハンマーで叩いたりし
て装脱しているため、作業員の操作が煩瑣になるという
難点がある。
【0013】また、敷鉄板10の吊穴10aに吊りワイ
ヤ1を直接通して吊り上げと吊り降しを行った場合、工
事終了まで吊りワイヤ1が取付けられたままとなってい
るのが通例であるため、重機が吊りワイヤ1を踏みつけ
ることによって該吊りワイヤ1を傷めてしまうことがあ
り、次段の吊り上げと吊り降し時に吊りワイヤ1が切れ
ることがあるという危険性がある。
【0014】従って基礎工事等を行う上で不可欠な鉄板
を早く、かつ、安全に敷設及び撤去することができると
ともに、現場で作業に携わる作業員の立場からみて使い
やすく、仮りに外れ止めがなくても鉄板の装脱が容易で
あり、鉄板の吊支中は外れにくいという吊具があれば理
想的であるといえる。
【0015】そこで本発明は上記に鑑みてなされたもの
であって、外れ止めがなくても鉄板の吊支中は外れるこ
とがなく、かつ、外れ止め等の作業上の障害物をなくし
たことによって作業員が使いやすく、スムーズに作業を
進行させることができる吊具を提供することを目的とす
るものである。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成
するために、請求項1により、吊りワイヤの下端部に揺
動自在に支持されたアームと、該アームの他端部にシャ
フトピンを介在して回転自在に支持され、頭部と背面部
とフック部及び小フック部を有する吊具本体と、吊りワ
イヤの下端部に挿通支持され、吊具本体の小フック部に
係合して該吊具本体の姿勢を維持するリングとを具備し
てなる吊具の構成を提供する。
【0017】具体的には請求項2に記載したように、吊
りワイヤの下端部に形成された環状部と、この環状部に
揺動自在に挿通支持された逆U字状のアームと、該アー
ムの下端部にシャフトピンを介在して回転自在に支持さ
れ、頭部と背面部とフック部及び小フック部を有する吊
具本体と、前記吊りワイヤの環状部に挿通支持され、吊
具本体の小フック部に係合して該吊具本体の姿勢を維持
する円環状のリングとを具備してなる吊具の構成にして
ある。
【0018】前記吊具本体は、ピン穴が貫通形成された
頭部と、平坦面にカットされた背面部と、先端が薄い平
面状になるように構成されたフック部と、前記円環状の
リングと係合する小フック部とからなり、フック部と小
フック部が背面部をはさんで左右両側に位置して、側面
視が略L字状になるように構成してある。また、前記フ
ック部の開口部の深さに余裕を持たせて長く形成したこ
とにより、フック部の先端が鉄板の吊穴に臨みやすく、
かつ、吊穴から抜けにくくなるように構成する。
【0019】かかる吊具によれば、鉄板に開口された吊
穴に吊具本体のフック部の先端を挿通する際には、この
先端が薄い平面状であるため吊穴に臨みやすくなり、容
易に挿通することができる。そして吊りワイヤを吊機に
より上動させると、吊りワイヤの環状部内に挿通された
アームとともに吊具本体が引っ張り上げられ、この吊具
本体のフック部によって抜けが防止された状態として鉄
板が吊り上げられて敷設位置にまで運搬可能となる。
【0020】鉄板を地盤上に敷設した際には、吊具本体
が約90度回転して横転した状態に静止し、吊具本体の
フック部を吊穴から抜去するには、吊りワイヤの環状部
に挿通されている円環状のリングを吊具本体の小フック
部に係合することで吊具本体の姿勢が抜去可能な状態に
維持されるので、吊機により吊りワイヤを上動させるこ
とにより、フック部を鉄板の吊穴から抜去する。
【0021】敷設された鉄板を現場から撤去する場合に
は、鉄板の吊穴の下側から吊具本体のフック部の先端を
挿入し、再び吊機を用いて吊りワイヤを上動させること
によって吊具本体のフック部によって鉄板が吊り上げら
れ、所定の格納位置にまで運搬できる。運搬後には敷設
時と同様にフック部を鉄板の吊穴から抜去する。
【0022】鉄板の吊穴の下側からフック部の先端を挿
入する際に、吊具本体の背面部をハンマ等で軽打するこ
とによって挿入動作を助勢することができる。
【0023】
【発明の実施の形態】以下図面に基づいて本発明にかか
る吊具の具体的な実施形態を説明する。図1(A)は本
実施形態を適用した吊具の正面図、図1(B)は同側面
図、図1(C)は同背面図であり、図中の1は吊りワイ
ヤであって、この吊りワイヤ1の下端部は環状部1aが
形成されている。2は逆U字状を呈するアームであり、
このアーム2が前記吊りワイヤ1の環状部1a内に揺動
自在に挿通支持されている。2aはアーム2の形状を保
持するための補強体であり、2bはピン穴である。上記
吊りワイヤ1の環状部1aには、アーム2以外に円環状
のリング7が挿通されている。
【0024】3は吊具本体であり、この吊具本体3は図
1(B)に示したように側面視が略L字状に構成されて
いて、基本的には頭部3a、背面部3b、フック部3c
及び小フック部3dとから構成されている。この頭部3
aにはピン穴4が貫通形成されており、この頭部3aが
前記アーム2の内側に挿入されてピン穴2bとピン穴4
間に挿通されたシャフトピン5と、略C字状のスプリン
グ6により吊具本体3がアーム2に対して回転自在に支
持されている。スプリング6は、ピン穴2bとピン穴4
間に挿通されたシャフトピン5が吊具本体3と密着し
て、ピン穴2bから抜け落ちないために挿入してある。
【0025】また、背面部3bは平坦面となるようにカ
ットされている。これは、吊りワイヤを緩め過ぎたと
き、背面部3bと吊穴10aとが面で接触することによ
りフック部3cが吊穴10aから少しでも抜け落ちにく
くしている。そしてフック部3cと小フック部3dは、
背面部3bをはさんで左右両側に位置している。
【0026】フック部3cの先端3eは薄い平面状にな
るように構成され、該フック部3cの全長、即ちフック
としての開口部の深さLは、従来のフックに比して相当
余裕を持たせて長く形成されている。このような形状と
したことにより、フック部3cの先端3eが後述する鉄
板の吊穴に臨みやすくなるとともに、該フック部3cが
鉄板の吊穴から抜けにくくなるようにしている。
【0027】かかる本実施形態の吊具の使用時の態様を
以下に説明する。図2に示したように予め鉄板10の長
辺中心位置に吊穴10aを開口しておいて、吊具本体3
のフック部3cの先端3eを鉄板10の吊穴10a内に
挿通する。この時点では、通常鉄板10は地面上で水平
方向に寝た状態に置かれているが、一般に鉄板10の吊
穴10aに対してフック部3cの先端3eが挿通しやす
いように、該吊穴10aの位置をずらせて複数枚の鉄板
10を積層しているのが通例であるから、フック部3c
の先端3eを鉄板10の吊穴10a内に容易に挿通する
ことができる。また吊穴10aをずらしていなくとも、
手ハンマ等で背面部3bを軽打することにより、フック
先端3bをすぐに吊穴10aに臨ませることができる。
【0028】特にフック部3cの先端3eが薄い平面状
になるように構成されているので、この先端3eが鉄板
10の吊穴10aに臨みやすくなり、従って吊穴10a
内に容易に挿通することができる。
【0029】次に図3に示したように、吊りワイヤ1を
図外のクレーンを用いて上動させると、この吊りワイヤ
1の環状部1a内に挿通されたアーム2が上動して吊具
本体3を引っ張り上げるので、この吊具本体3のフック
部3cによって鉄板10が吊り上げられ、所定の敷設位
置にまで運搬される。この時、フック部3cの開口部の
深さLが余裕を持たせて長く形成されているため、仮り
に何らかの衝撃があっても運搬時にフック部3cが鉄板
10の吊穴10aから抜ける惧れがない。
【0030】図4は吊りワイヤ1を下動して鉄板10を
所定の地盤上に敷設した状態を示しており、吊りワイヤ
1の下動によってアーム2の緊張状態が緩み、それに伴
ってシャフトピン5を中心として吊具本体3が約90度
回転し、横転した状態に静止する。
【0031】次に吊具本体3のフック部3cを鉄板10
の吊穴10aから抜去するため、図4中に示したよう
に、吊りワイヤ1の環状部1aに挿通されている円環状
のリング7を吊具本体3の小フック部3dに係合する。
この状態から再びクレーンを用いて吊りワイヤ1を上動
させると、図5の仮想線に示したように吊具本体3の姿
勢がリング7によって抜去可能な状態に維持されるの
で、フック部3cが鉄板10の吊穴10aから除々に抜
去され、図6に示したように吊具本体3を鉄板10の吊
穴10aから完全に抜去することができる。
【0032】このように吊りワイヤ1の環状部1aに挿
通されている円環状のリング7の作用と、クレーン等の
吊機の上動力によって鉄板10の吊穴10aからフック
部3cをスムーズに外すことを可能とした技術手段が本
実施形態の特徴の1つとなっている。
【0033】次に所定の基礎工事等終了後は、敷設され
た鉄板10を現場から撤去しなければならないが、この
時の動作を以下に説明する。即ち、図7に示したように
リング7を吊具本体3の小フック部3dから外した状態
で鉄板10の吊穴10aの下側から吊具本体3のフック
部3cの先端3eを挿入する。
【0034】このような動作時に、フック部3cの先端
3eが薄い平面状になるように構成されているので、鉄
板10と地盤との間に少しの隙間があれば先端3eの挿
入が可能となり、鉄板10の吊穴10aにフック部3c
の先端3eを容易に臨ませることができる。更に挿入時
に吊具本体3の背面部3bをハンマ等で軽打することに
よって先端3eの吊穴10aへの挿入動作を助勢するこ
とができる。
【0035】この状態から再びクレーンを用いて吊りワ
イヤ1を上動させると、図3に示したように吊りワイヤ
1の環状部1a内に挿通されたアーム2が吊具本体3を
引っ張り上げ、吊具本体3のフック部3cによって鉄板
10が吊り上げられて所定の格納位置にまで運搬するこ
とができる。運搬後にフック部3cを鉄板10の吊穴1
0aから抜去する動作は上記図4〜図6により説明した
動作態様と同一である。
【0036】本実施形態にかかる吊具には、従来のよう
な外れ止め装置(図9参照)を意識的に取付けていない
ので、当然使用に際して制約条件がある。例えば従来任
意の大きさに開口されていた吊穴10aの大きさを5〜
7cm程度とする。そうすることにより外れ止め装置が
なくても使用上何等の問題点が生じない。
【0037】一般に道具とか工具の使用は、用途及び機
能を考えると必ず適用範囲があり、この範囲内での使用
が作業上の安全性確保の面で密接な関係がある。敷鉄板
の装脱を考える場合、前記吊穴10aの大きさを必要以
上に大きくしたり、逆に小さくしたりすることは問題で
あり、吊具に適合した範囲内で吊穴10aを開口して作
業を実施することが好ましいものといえる。
【0038】このように本実施形態にかかる吊具は敷鉄
板専用の吊フックであり、作業機械とか重機の進入路確
保及び作業スペースの確保のために地盤上に敷設される
鉄板を吊支するのに適した吊具を提供する。
【0039】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明にか
かる吊具を用いることによって以下に記す作用上の効果
が得られる。即ち、フック部の先端を薄い平面状にする
とともに開口部の深さに余裕を持たせて長く形成したこ
とにより、鉄板に開口された吊穴に吊具本体のフック部
の先端が臨みやすくなり、挿通が容易となる。そして吊
具本体のフック部によって抜けが防止されて敷設位置に
まで安全に運搬することができる。そして鉄板を吊り上
げた状態から地面に降ろした際にも鉄板の吊穴からフッ
クが外れるというような危険な状況を招来する惧れが生
じない。
【0040】また、鉄板を地盤上に敷設した時には、吊
具本体が横転した状態に静止するので、フック部を吊穴
から抜去する際に、吊りワイヤの環状部に挿通されてい
るリングを吊具本体の小フック部に係合することで吊具
本体の姿勢が抜去可能な状態に維持され、吊機により吊
りワイヤを上動させることによってフック部を鉄板の吊
穴から抜去することができる。
【0041】更に本実施形態のフック部には従来例のよ
うな外れ止めが付設されていないので、このような外れ
止めに起因するが作業上の障害が取り除かれてスムーズ
な作業を遂行することができる。
【0042】鉄板の撤去時には、吊穴の下側から吊具本
体のフック部の先端を挿入し、吊りワイヤを上動させる
ことにより鉄板が吊り上げられ、所定の格納位置にまで
運搬してから敷設時と同様にフック部を鉄板の吊穴から
抜去することができる。フック部の挿入時に吊具本体の
背面部をハンマ等で軽打することによって挿入動作を助
勢することができる。
【0043】特に軟弱な地盤とかヘドロが存在する地盤
でも鉄板の吊穴からのフックの吊具の装脱が容易とな
り、鉄板の撤去時にも吊穴の回りの地盤をスコップ等で
掘削する等の煩瑣な作業は要求されないという利点があ
る。
【0044】また、従来のように工事終了まで鉄板に吊
りワイヤを取付けておく必要がないため、重機による踏
みつけによって該吊りワイヤが傷付く事態はなくなり、
吊りワイヤの損壊が防止されてより安全性が向上する。
【0045】従って本発明によれば、重機械作業を行う
上で不可欠な鉄板を早く、かつ、安全に敷設及び撤去す
ることができるとともに、外れ止め等の作業上の障害物
をなくしたことによって現場で作業に携わる作業員の立
場からみても使いやすく、スムーズに作業を進行させる
ことができる吊具を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1(A)は本実施形態を適用した吊具の正面
図、図1(B)は同側面図、図1(C)は同背面図。
【図2】本実施形態のフック部の先端を鉄板の吊穴内に
挿通した状態を示す要部側面図。
【図3】吊具により鉄板を吊り上げた状態を示す要部側
面図。
【図4】鉄板を地盤上に敷設した状態を示す要部側面
図。
【図5】鉄板から吊具を抜き取る動作態様を示す要部側
面図。
【図6】鉄板から吊具を抜き取った状態を示す要部側面
図。
【図7】鉄板の撤去時に吊穴の下側から吊具本体のフッ
ク部の先端を挿入した状態を示す要部側面図。
【図8】従来のフックを用いて鉄板を吊り上げた状態を
示す要部側面図。
【図9】従来の他のフックを用いて鉄板を吊り上げた状
態を示す要部側面図。
【符号の説明】
1…吊りワイヤ 1a…環状部 2…アーム 2b,4…ピン穴 3…吊具本体 3a…頭部 3b…背面部 3c…フック部 3d…小フック部 3e…先端 5…シャフトピン 6…スプリング 16a…旋回装置 7…リング 10…鉄板 10a…吊穴

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 吊りワイヤの下端部に揺動自在に支持さ
    れたアームと、該アームの他端部にシャフトピンを介在
    して回転自在に支持され、頭部と背面部とフック部及び
    小フック部を有する吊具本体と、吊りワイヤの下端部に
    挿通支持され、吊具本体の小フック部に係合して該吊具
    本体の姿勢を維持するリングとを具備してなることを特
    徴とする吊具。
  2. 【請求項2】 吊りワイヤの下端部に形成された環状部
    と、この環状部に揺動自在に挿通支持された逆U字状の
    アームと、該アームの下端部にシャフトピンを介在して
    回転自在に支持され、頭部と背面部とフック部及び小フ
    ック部を有する吊具本体と、前記吊りワイヤの環状部に
    挿通支持され、吊具本体の小フック部に係合して該吊具
    本体の姿勢を維持する円環状のリングとを具備してなる
    ことを特徴とする吊具。
  3. 【請求項3】 前記吊具本体は、ピン穴が貫通形成され
    た頭部と、平坦面にカットされた背面部と、先端が薄い
    平面状になるように構成されたフック部と、前記円環状
    のリングと係合する小フック部とからなり、フック部と
    小フック部が背面部をはさんで左右両側に位置して、側
    面視が略L字状になるように構成したことを特徴とする
    請求項1又は2記載の吊具。
  4. 【請求項4】 前記フック部の開口部の深さに余裕を持
    たせて長く形成したことにより、フック部の先端が鉄板
    の吊穴に臨みやすく、かつ、吊穴から抜けにくく構成し
    たことを特徴とする請求項1又は2記載の吊具。
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