JP3570933B2 - ケーシングドライバの作業用足場 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ケーシングドライバの上部作業架台に、ケーシング把持手段で把持したケーシングと上部作業架台との間の間隙を塞ぐ足場を付設して構成したケーシングドライバの作業用足場に関する。
【0002】
【従来の技術】
土木、建築工事に使用する大口径鋼管杭や鋼管類等の管状ケーシング(以下単に「ケーシング」という。)の圧入等を行う装置として、例えば特開平5ー331853号公報(特公平7ー74500号公報)に示されているようなケーシングドライバと称する縦穴掘削機が従来から一般的に知られている。このケーシングドライバは、「ケーシングドライバの基部をなし複数本のガイドフレームを立設した略方形の枠状のベースフレームと、ガイドフレームに沿って昇降自在に取り付けられた昇降フレームと、ベースフレームに立設されこの昇降フレームを昇降させる複数本のスラストシリンダと、昇降フレーム内に回転自在に取り付けられ油圧モータで回転駆動されるリング状の回転体と、この回転体に取り付けられケーシングを把持するケーシング掴み用バンド等のケーシング把持手段」とで構成されている。このケーシングは、互いに連結可能な複数の単位ケーシングからなり、最先端の単位ケーシングにはカッタを設けている。
【0003】
このケーシングドライバでケーシングを圧入するときには、単位ケーシングをケーシング把持手段で把持した後、ケーシング把持手段を、回転体を介して油圧モータで回転駆動しながら、昇降フレームをスラストシリンダで下降させることにより、単位ケーシングを地中に圧入する。こうしてケーシングを圧入して行く過程で、単位ケーシングを適宜継ぎ足すとともにケーシング内の掘削土砂をハンマーグラブで地上に搬出して縦穴を掘削し、ケーシングを順次地中に建て込んで行く。こうして地中に建て込まれたケーシング内には、鉄筋かごを挿入し生コンクリートを打設して場所打ち杭等の地中構造物を構築する。また、地中に建て込まれたケーシングは、通常、再利用できるように引き抜いて回収する。ケーシングドライバは、こうした地中へのケーシングの建て込み、回収や地中構造物の構築に伴うケーシングの着脱や鉄筋コンクリートの打設等、ケーシングドライバに関連する種々の作業が行えるようにするため、中央部にケーシングの挿通空間を有する、作業用ステージと称する上部作業架台が上方に設置されている。
【0004】
ケーシングドライバでケーシングの圧入作業を実施する場合、標準の径のケーシングだけでなく、標準のものよりかなり小径のケーシングを圧入することがあるが、こうした場合、小径のケーシングでも的確に把持できるようにケーシング把持手段の内周部にスペーサを取り付けて、小径のケーシングをスペーサを介してケーシング把持手段で把持する。こうして小径のケーシングを把持したとき、把持したケーシングと上部作業架台との間には、かなりの間隙が生じるため、上部作業架台の作業スペースが制約され作業性を悪くする。こうした問題に対応するため、ケーシング把持手段で把持したケーシングと上部作業架台との間の間隙を塞いで作業スペースを確保するめの足場を上部作業架台に付設して構成したケーシングドライバの作業用足場が実公平7ー6231号公報で提案されている。
【0005】
この実公平7ー6231号公報の作業用足場は、リング状に形成した足乗せ板と称する足場をアタッチメントとして付設し、小径のケーシングを把持したときに、この付設の足場で上部作業架台とケーシングの間の間隙を塞ぐようにしたものである。その場合、昇降フレームの上部をなし上部作業架台の内周部が取り付けられている上部フレームに、ボルトを頭部を突出させるようにして螺着するとともに、足乗せ板の下部外周に沿ってリブを形成しておき、このリブの内周部をボルトの頭部に引掛けるようにして、付設の足場である足乗せ板を設置するようにしている。
【0006】
しかしながら、この作業用足場は、足乗せ板をこのようにリブに引掛けるだけで設置するようにしていて不安定であることから、作業の安全性の点で難があるとして、特開平10ー25983号公報に記載の発明で改良されている。この改良型のケーシングドライバの作業用足場は、上部作業架台とケーシングの間を塞ぐためのスペーサ用作業台と称する足場を付設し、この付設の足場の下面に支持脚を設けたものである。そして、この支持脚を、前述のケーシング把持手段に取り付けたスペーサにボルト等で取り付けることにより、付設の足場であるスペーサ用作業台を固定的に設置するようにしたものである。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
この改良型の作業用足場は、このように、付設の足場をスペーサにボルト等で固定的に取り付けているため、前者の作業用足場に比べて設置個所に確りと取り付けることができる。しかしながら、この付設の足場を取り付けるためのスペーサは、ケーシング把持手段に取り付けられていてケーシングドライバの運転時には、そのケーシング把持手段と共に回転するものであるから、この付設の足場上で作業員が作業をしている場合において、別の作業員が誤ってケーシングドライバを駆動したときには、きわめて危険である。ケーシングドライバには、ケーシングを回転させる代わりに、正方向及び逆方向に交互に回動させるようにして揺動させることにより地中に圧入するタイプのものもあるが、こうした揺動タイプのケーシングドライバでも、同様の問題が発生する。以上ように、上部作業架台とケーシング間の間隙を塞ぐための付設の足場を設置する場合に、従来の技術の項で例示した何れの技術も、作業の安全が確保されているとはいえない。
【0008】
本発明は、従来の技術にみられるこうした問題を解消しようとするものであって、その技術課題は、従来の技術よりも作業の安全が確保できるように付設の足場を設置することができるケーシングドライバの作業用足場を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明のこうした技術課題は、
ケーシングをケーシング把持手段で把持し回転又は揺動させて圧入するケーシングドライバの上部に設置されケーシングの挿通空間を有する上部作業架台に、ケーシング把持手段で把持したケーシングと上部作業架台との間の間隙を塞ぐ付設足場を付設して構成したケーシングドライバの作業用足場において、
上部作業架台として、ケーシングの挿通空間側の周囲に作業具落下防止用の縁部を突設したものを用いるとともに、外周側が上部作業架台に接続でき内周側がケーシングを挿通できる形状に形成された付設足場用の台と、この付設足場用の台の外周側に設けられ作業具落下防止用の縁部に係合可能な付設足場用の係合部と、作業具落下防止用の縁部に係合させた付設足場用の係合部をその縁部に着脱可能に固定する付設足場用の固定手段とを設けて付設足場を構成したこと、
により解決される。
【0010】
本発明は、こうした手段を採用しているので、標準の径とこれより小さい径のケーシングのうちの小径のケーシングの方をケーシング把持手段で把持してケーシングと上部作業架台との間に間隙が生じたときには、上部作業架台に突設した作業具落下防止用の縁部に付設足場用の係合部を係合させて付設足場を位置決めした後、その係合部を作業具落下防止用の縁部に付設足場用の固定手段で固定することにより、ケーシングと上部作業架台の間の間隙を塞ぐように付設足場を設置することができる。その場合、ケーシングドライバを誤って運転しても回転したり揺動したりすることがない上部作業架台に付設足場を固定するので、従来の技術よりも作業の安全が確保できるように付設足場を設置することができる。また、上部作業架台への付設足場の固定は、既設の作業具落下防止用の縁部を利用して行うので、作業具落下防止用の縁部を用具類の落下防止のためだけではなく付設足場の固定のためにも活用することができて二重に活用することができる。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明が実際上どのように具体化されるのかを示す具体化例を図1乃至図5を用いて説明することにより本発明の実施の形態を明らかにする。図1は、本発明の具体化例のケーシングドライバの作業用足場を設置したケーシングドライバの平面図、図2は、図1のケーシングドライバの側面図、図3は、本発明の具体化例のケーシングドライバの作業用足場において付設足場を設置した状態を示す平面図、図4は、図3のA−A線断面図、図5は、本発明の具体化例のケーシングドライバの作業用足場において付設足場と補助足場を設置した状態を示す図4と同様の図である。
【0012】
まず、本具体化例のケーシングドライバの作業用足場が設置されるケーシングドライバの基本的な構造の概要を、図に示す例に基づいて説明する。1aは中央にケーシング9の挿通空間を有しケーシングドライバの基部をなす略方形枠状のベースフレーム、1bは中央にケーシング9の挿通空間を有し上下方向に昇降可能に設置されている昇降フレーム、2は伸縮して昇降フレーム1bを上下方向に駆動する昇降ジャッキ、3は中央部にケーシング9の挿通空間を有し前述のケーシングドライバに関連する種々の作業を行う上部作業架台、4は伸縮することによりバンド装置5を開閉するバンドシリンダ、5はバンドシリンダ4と連結されてリング状をなしバンドシリンダ4を縮めることによりケーシング9を把持するバンド装置、6はバンド装置5の内周部に取り付けられて小径のケーシング9を把持する前述のスペーサ、7は昇降フレーム1b内の回転体に取り付けられた回転体を回転駆動する回転駆動装置、8は上部作業架台3におけるケーシング9の挿通空間側の周囲に突設した爪先板である。
【0013】
昇降フレーム1bには、上部に上部作業架台3が設置され、下部に回転体が設置されている。この回転体は、図には明示していないが、ケーシング9の挿通孔を有してリング状をなし、昇降フレーム1b内の下部にベアリングを介して回転自在に取り付けられており、回転駆動装置7により減速して回転駆動される。昇降ジャッキ2は、図1に示すようにベースフレーム1aの四隅に立設され、昇降フレーム1bに取り付けられている。バンドシリンダ4とバンド装置5とは、ケーシング把持手段としてのケーシング掴み用バンドを構成する。このケーシング掴み用バンドは、昇降フレーム1b内の回転体に取り付けられているため、ケーシング9を把持した後、回転体を回転駆動装置7で回転駆動しながら昇降フレーム1bを昇降ジャッキ2で下降させると、ケーシング9を回転させながら地中に圧入することができる。
【0014】
バンド装置5は、回転体に固定的に設置される固定バンドと回転体に非固定的に設置される可動バンドとからなる。ケーシング掴み用バンドは、種々のタイプのものがあり、従来周知のものであるので詳細な説明は省略するが、要は、バンド装置5をなす固定バンド及び可動バンドとバンドシリンダ4とでこれらの隣接する端部同士を枢着してリング状に形成され、バンドシリンダ4の伸縮によりケーシング9を把持する働きをするものである。スペーサ6は、環状体を分割したような複数個の分割片で構成されている。本発明のケーシングドライバの作業用足場を設置する対象となるケーシングドライバは、大小複数種類の径のケーシングを把持するケーシングドライバであればよく、ケーシング把持手段をどのようなタイプのものにするかは、本発明にとって重要なことではない。爪先板8は、上部作業架台3の内周端面に沿ってリング状に取り付けられ、上部作業架台3の上下の面から突出するように設けられている。この爪先板8は、上部作業架台3に置いた用具類が上部作業架台3の外に滑り落ちるのを防止するための作業具落下防止用の縁部として設けられたものである。
【0015】
ここに示すケーシングドライバは、複数種類の幅のスペーサ6をバンド装置5の内周部に取り付けることにより、標準の径のケーシング9のほか、標準の径より小さい複数種類の径のケーシング9を選択的に把持することができるようにしている。そのため、標準より小径のケーシング9をケーシング掴み用バンド等のケーシング把持手段で把持したときにケーシング9と上部作業架台3との間に種々の幅の間隙12ができて危険であることから、こうした間隙12を塞ぐ付設の足場として、付設足場10及び1種類以上の補助足場13を上部作業架台3にアタッチメントとして付設してケーシングドライバの作業用足場を構成している。ここでは、説明の便のため、標準より小径の2種類の径のケーシング9を選択的に把持できるように、付設足場10と1種類の補助足場13を上部作業架台3に付設した場合を例に採り、以下に、その作業用足場について説明する。
【0016】
10はケーシング掴み用バンドで把持したケーシング9と上部作業架台3との間の間隙を塞ぐためにアタッチメントとして付設された前記の付設足場、10aは外周側が上部作業架台3に接続でき内周側がケーシング9を挿通できる形状に形成された付設足場10の床部となる付設足場用の台、10bはこの付設足場用の台10の外周側に設けられ爪先板8に係合可能な付設足場用の係合部、11は爪先板8に係合させた係合部10bを爪先板8に固定するためのボルト等の固定ピンである。
【0017】
付設足場用の台10aは、外周部が上部作業架台3の内周部より若干大径に形成され、ケーシング9の挿通孔を中央部に有する環状の板で構成されているが、こうした環状の板を、その挿通孔を通る分割線で分割して複数の分割片により分割構成するようにてもよい。この付設足場用の台10aの内周端面には、作業具落下防止用の縁部としての爪先板8aが爪先板8と同様の態様でリング状に突設されている。付設足場用の係合部10bは、爪先板8を嵌入し得る間隔を置いて付設足場用の台10の下面に取り付けられた一対の円弧状の突縁で形成され、付設足場用の台10の複数個所に設けている。一対の突縁と爪先板8とには、ボルト等の固定ピン11を挿通するための螺子孔等のピン挿通孔を設けており、このピン挿通孔と固定ピン11とにより、付設足場用の係合部10bを爪先板8に着脱可能に固定する付設足場用の固定手段を構成する。付設足場10は、これら付設足場用の台10aと付設足場用の係合部10bと固定ピン11等からなる付設足場用の固定手段とで構成される。
【0018】
13はケーシング掴み用バンドで把持したケーシング9と上部作業架台3に固定した付設足場10との間の間隙を塞ぐためにアタッチメントとして付設された補助足場、13aは外周側が付設足場用の台10aの内周側に接続でき内周側がケーシング9を挿通できる形状に形成された補助足場用の台、13bはこの補助足場用の台13aの外周側に設けられ付設足場10の爪先板8aに係合可能な補助足場用の係合部である。なお、補助足場13も、係合部13bを爪先板8aに固定するための固定ピン11と同様の固定ピン11aを備えている。
【0019】
ここに例示するケーシングドライバは、前述したように標準の径より小さい2種類の径のケーシング9を選択的に把持するが、補助足場13は、これら2種類のケーシング9のうちの径の小さい方のケーシング9を把持したときに付設足場10に継ぎ足す。補助足場用の台13aは、外周部が付設足場用の台10aの内周部よりも若干大径に形成され、ケーシング9の挿通孔を中央部に有する環状の板で構成されているが、この環状の板を、付設足場用の台10aと同様に分割構成するようにてもよい。補助足場用の台13aの内周端面には、作業具落下防止用の縁部としての爪先板8bを爪先板8aと同様の態様で突設している。
【0020】
補助足場用の係合部13bは、爪先板8aを嵌入し得る間隔を置いて補助足場用の台13の下面に取り付けられた一対の円弧状の突縁で形成され、補助足場用の台13の複数個所に設けている。一対の突縁と爪先板8aとには、固定ピン11aを挿通するためのピン挿通孔を設けており、このピン挿通孔と固定ピン11aとにより、補助足場用の係合部13bを爪先板8aに着脱可能に固定する補助足場用の固定手段を構成する。補助足場13は、これら補助足場用の台13aと補助足場用の係合部13bと補助足場用の固定手段とで構成され、付設足場10を補助してその内周側の面積を拡大する。
【0021】
こうした構造を備えたケーシングドライバの作業用足場では、標準の径より小さい2種類の径のケーシング9のうちの径の大きい方をケーシング掴み用バンドで把持してケーシング9と上部作業架台3との間に間隙12が生じたときには、付設足場10をクレーンで吊り下ろして上部作業架台3の爪先板8に付設足場用の係合部10bを係合させ、付設足場10を位置決めする。次いで、図4に示すように、付設足場用の係合部10b及び爪先板8の各ピン挿通孔に固定ピン11を挿通して係合部10bを爪先板8に固定する。
【0022】
このようにして、付設足場10を上部作業架台3に固定ピン11で確りと固定して、ケーシング9と上部作業架台3の間の間隙12を塞ぐように、安定した状態で付設足場10を設置することができるが、その場合、ケーシングドライバを誤って運転しても回転したり揺動したりすることがない上部作業架台3に付設足場10を固定するので、従来の技術よりも作業の安全が確保できるように付設足場10を設置することができる。また、上部作業架台3への付設足場10の固定は、作業具落下の防止ために予め設けられている爪先板8を利用して行うので、爪先板8を用具類の落下防止のためだけではなく付設足場10の固定のためにも活用することができて二重に活用することができる。
【0023】
一方、標準の径より小さい2種類の径のケーシング9のうちの径の小さい方をケーシング掴み用バンドで把持してケーシング9と上部作業架台3との間に更に広い間隙12が生じたときには、図5に示すように、前記の方法で設置した付設足場10に補助足場13を連結して付設足場10の内周側の幅を拡大する。すなわち、すでに設置されている付設足場10の爪先板8aに補助足場用の係合部13bを係合させて補助足場13を位置決めした後、その係合部13bを爪先板8aに固定ピン11aで固定することにより、ケーシング9と付設足場10の間の間隙を塞ぐように補助足場13を設置する。
【0024】
したがって、標準の径より小さい複数種類の径のケーシング9を選択的に把持するケーシングドライバにおいて、把持したケーシング9と上部作業架台3との間の間隙12を塞ぐようにする場合に、付設足場10を複数個用意することなく一つの付設足場10に補助足場13を継ぎ足せばよいので、付設足場10を複数個用意する場合に比べて付設の足場全体の資材や重量を少なくすることができ、経済的でかつ持ち運びの便がよい。また、ケーシングドライバを誤って運転しても回転したり揺動したりすることがない付設足場10に補助足場13を固定するので、付設の足場として、付設足場10のほかに補助足場13を付設した場合でも、従来の技術よりも作業の安全が確保できるように付設の足場を設置することができる。その場合、付設足場10への補助足場13の固定は、作業具落下の防止ために予め設けられている爪先板8aを利用して行うので、爪先板8aを用具類の落下防止のためだけではなく補助足場13の固定のためにも活用することができて二重に活用することができる。
【0025】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明は、「課題を解決する手段」に示した手段を採用しているので、本発明によれば、従来の技術よりも作業の安全が確保できるように付設の足場を設置することができるケーシングドライバの作業用足場が得られる。また、上部作業架台に設けた作業具落下防止用の縁部を用具類の落下防止のためだけではなく付設足場の固定のためにも活用することができて二重に活用することができる。
【0026】
本発明を具体化する場合、特に、特許請求範囲の請求項2に記載のように具体化すれば、標準の径より小さい複数種類の径のケーシングを選択的に把持するケーシングドライバにおいて、把持したケーシングと上部作業架台との間の間隙を塞ぐようにする場合に、付設足場を複数個用意することなく一つの付設足場に補助足場を継ぎ足せばよいので、付設足場を複数個用意するのに比べて付設の足場全体の資材や重量を少なくすることができ、経済的でかつ持ち運びの便がよい。また、ケーシングドライバを誤って運転しても回転したり揺動したりすることがない付設足場に補助足場を固定するので、補助足場を設けた場合でも、従来の技術よりも作業の安全が確保できるように付設の足場を設置することができる。その場合、付設足場に設けた作業具落下防止用の縁部を用具類の落下防止のためだけではなく補助足場の固定のためにも活用することができて二重に活用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の具体化例のケーシングドライバの作業用足場を設置したケーシングドライバの平面図である。
【図2】図1のケーシングドライバの側面図である。
【図3】本発明の具体化例のケーシングドライバの作業用足場において付設足場を設置した状態を示す平面図である。
【図4】図3のA−A線断面図である。
【図5】本発明の具体化例のケーシングドライバの作業用足場において付設足場と補助足場を設置した状態を示す図4と同様の図である。
【符号の説明】
1a ベースフレーム
1b 昇降フレーム
2 昇降ジャッキ
3 上部作業架台
4 バンドシリンダ
5 バンド装置
6 スペーサ
7 回転駆動装置
8,8a,8b 爪先板
9 ケーシング
10 付設足場
10a 付設足場用の台
10b 付設足場用の係合部
11,11a 固定ピン
12 間隙
13 補助足場
13a 補助足場用の台
13b 補助足場用の係合部
Claims (2)
- ケーシングをケーシング把持手段で把持し回転又は揺動させて圧入するケーシングドライバの上部に設置されケーシングの挿通空間を有する上部作業架台に、ケーシング把持手段で把持したケーシングと上部作業架台との間の間隙を塞ぐ付設足場を付設して構成したケーシングドライバの作業用足場において、上部作業架台として、ケーシングの挿通空間側の周囲に作業具落下防止用の縁部を突設したものを用いるとともに、外周側が上部作業架台に接続でき内周側がケーシングを挿通できる形状に形成された付設足場用の台と、この付設足場用の台の外周側に設けられ作業具落下防止用の縁部に係合可能な付設足場用の係合部と、作業具落下防止用の縁部に係合させた付設足場用の係合部をその縁部に着脱可能に固定する付設足場用の固定手段とを設けて付設足場を構成したことを特徴とするケーシングドライバの作業用足場。
- 請求項1記載のケーシングドライバの作業用足場において、付設足場用の台の内周側に付設足場の作業具落下防止用の縁部を突設するとともに、外周側が付設足場用の台の内周側に接続でき内周側がケーシングを挿通できる形状に形成された補助足場用の台と、この補助足場用の台の外周側に設けられ付設足場の作業具落下防止用の縁部に係合可能な補助足場用の係合部と、付設足場の作業具落下防止用の縁部に係合させた補助足場用の係合部をその縁部に着脱可能に固定する補助足場用の固定手段とを設けて構成した補助足場を付設したことを特徴とするケーシングドライバの作業用足場。
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