JPH10258589A - 冊子媒体取扱装置 - Google Patents

冊子媒体取扱装置

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JPH10258589A
JPH10258589A JP6603997A JP6603997A JPH10258589A JP H10258589 A JPH10258589 A JP H10258589A JP 6603997 A JP6603997 A JP 6603997A JP 6603997 A JP6603997 A JP 6603997A JP H10258589 A JPH10258589 A JP H10258589A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明は冊子媒体取扱装置に関し、冊子媒体の
中紙捲りの際に現在捲ろうとしている頁が表紙であるか
裏表紙であるかを判定し、中紙の捲り動作中に異常を検
知したら該当印字頁へ正しく捲り直してエラーとしない
制御を行う。 【解決手段】冊子媒体に対し中紙の捲りと情報の印字を
行う装置において、制御部25は、中紙の正方向捲り処
理中に裏表紙まで捲りそうになっているか否かを判定す
る処理と、裏表紙まで捲ってしまったか否かを判定する
処理を行う。また、中紙正方向捲り中に裏表紙まで捲り
そうになっていると判定した場合、処理を中断して裏表
紙まで捲らずに印字該当頁まで捲り直してエラーとしな
いように処理を行う。更に、中紙正方向捲り中に裏表紙
捲りをしてしまった場合、捲ってしまった裏表紙を再度
捲り返し、印字該当の頁まで捲り直してエラーとしない
ような処理を行うように構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、銀行、その他の金
融機関等の店舗に設置され、顧客の操作に基づき入出金
等の取引を行うATM(Autmatic Tellers Machine)、
記帳機、出金取引を行うCD(Cash Dispencer)等の内
部に設けたプリンタ装置のように、取引通帳やその他の
冊子媒体(例えば、冊子式伝票)を取り扱うと共に、前
記冊子媒体に対し、中紙の捲り処理と情報の印字処理を
行う冊子媒体取扱装置に関する。
【0002】特に、本発明の冊子媒体取扱装置は、冊子
媒体の中紙捲りの際に、現在捲ろうとしている頁が表紙
であるか裏表紙であるか否かの判定や、表紙、或いは裏
表紙を捲ってしまったか否かの判定を行うことで、中紙
の捲り動作中に異常を検知した場合、該当印字頁へ正し
く捲り直してエラーとしない制御を行うことができるよ
うにしたものである。
【0003】
【従来の技術】従来、銀行等の金融機関等の店舗に設置
され、顧客の操作に基づき入出金等の取引を行うAT
M、出金取引を行うCD、或いは記帳機(又は自動記帳
機)等には、顧客の取引通帳(以下、単に「通帳」と記
す)やその他の冊子媒体(例えば、冊子式伝票)に取引
情報を印字するためのプリンタ装置が設けられていた。
【0004】以下、前記プリンタ装置等の冊子媒体取扱
装置の例について説明する。なお、以下の説明では磁気
ストライプを「MS」、磁気ストライプデータを「MS
データ」、MSデータフォーマットを「MSフォーマッ
ト」と記す。また、通帳やその他の冊子媒体を含めて
「冊子媒体」、或いは「媒体」とも記す。
【0005】§1:従来例1の説明・・・特開昭58−
50069号公報参照 従来、冊子媒体を取り扱うと共に、該冊子媒体に情報を
印字する冊子媒体取扱装置を含む装置の1例として、特
開昭58−50069号公報に記載された通帳取扱装置
が知られていた。この通帳取扱装置は、印字装置(プリ
ンタ装置)で通帳に印字している途中で、通帳印字が満
杯となった場合、係員を介在することなく、自動的に表
紙に必要な口座情報を印字した新通帳を発行することが
できるものであり、通帳印字満杯時の無人処理を可能に
した装置である。
【0006】このため前記通帳取扱装置には、通帳印字
時その印字面に印字スペースが無くなったことを判別す
る手段と、通帳印字時その印字面が最終頁であるか否か
を判別する手段と、これら各手段で印字スペースが無く
なったこと、および最終頁であることが判別されたとき
動作し、表紙に必要な口座情報を印字した新しい通帳を
再発行する通帳発行装置が設けてある。
【0007】そしてこの通帳取扱装置では、印字中に通
帳印字が満杯となった場合係員を介在することなく、自
動的に表紙に必要な口座情報を印字した新通帳を発行す
ることができ、通帳印字満杯時の無人処理を可能にす
る。
【0008】§2:従来例2の説明・・・実公平7−3
6782号公報参照 前記従来例1のような通帳取扱装置で通帳の開頁(頁捲
り)を行う装置の1例として、実公平7−36782号
公報に記載された通帳開頁装置が知られていた。この通
帳開頁装置は、通帳の開頁を行うために、通帳の開頁状
態を検出する状態検出手段と、前記状態検出手段により
開頁状態の検出された通帳の面に接触し、回転により該
通帳を開頁させるターニングローラと、通帳の面をター
ニングローラへ押圧する押圧部材と、前記押圧部材のタ
ーニングローラ方向への押圧を、該押圧部材に対して常
時加圧付勢するばねと、上記検出手段の検出情報により
上記通帳の表紙または中紙の開頁に応じ得るよう上記ば
ねのばね付勢力を変化させる電磁石とからなる加圧手段
とを備えている。
【0009】そして、上記電磁石を動作状態、または非
動作状態にさせることにより、上記ばね付勢力による押
圧部材への加圧力を、表紙の開頁では大、中紙の開頁で
は小、となるようにした。このようにして安定した状態
の押圧力を与えることができるので、表紙または中紙に
対して信頼性よく開頁させ得ることが可能になる。
【0010】 §3:従来例3の説明・・・図17〜図19参照 前記従来例1のような通帳取扱装置において、表紙と複
数枚の中紙と裏表紙とを有する通帳に対し、中紙の捲り
処理と情報の印字処理を行う通帳プリンタ装置が知られ
ていた。以下、この通帳プリンタ装置を図17〜図19
に基づいて説明する。
【0011】(1) :通帳プリンタ装置の機構部の説明・
・・図17参照 図17は従来例3の通帳プリンタ装置説明図である。以
下、図17に基づいて通帳プリンタ装置の機構部を説明
する。
【0012】:機構部全体の概要説明 通帳プリンタ装置1には通帳を挿入するための挿入口2
が設けてあり、この挿入口2から通帳を挿入できるよう
になっている。また、前記挿入口2の周辺部にはセット
センサ(図示省略)が設けてあり、挿入口2から挿入さ
れた通帳が所定の位置にセットされたことを検出できる
ようになっている。
【0013】前記挿入口2に続いて通帳の搬送路3が設
けてあり、この搬送路3に沿って複数の搬送用のローラ
(図示省略)が設けてあり、この搬送用のローラを回転
駆動することにより、挿入された通帳を内部に吸引して
搬送するようになっている。また、搬送路3に沿って、
MSヘッド5、イメージセンサ7、印字ヘッド8、媒体
一時退避部9、媒体取り込み部10等が設けてある。更
に、このプリンタ装置1には、通帳捲り機構部6、複数
の発行カセット12を有する通帳発行部11、プリンタ
機構制御ファーム部4等が設けてある。
【0014】前記イメージセンサ7は通帳の頁や印字行
等の情報を光学的に検出するためのものである。前記印
字ヘッド8は通帳に取引情報等の印字を行うものであ
る。前記MSヘッド5は通帳のMSから取引情報(口座
番号等)を読み取ったり、前記MSに取引情報を書き込
んだりするものである。前記媒体取り込み部10は顧客
の取り忘れ通帳を取り込むための機構である。前記媒体
一時退避部9は媒体を一時退避させておく機構部であ
る。
【0015】前記通帳捲り機構部6は通帳を捲るもので
ある。前記通帳発行部11は新規に通帳を発行するもの
である。この場合、各発行カセット12から通帳を発行
する。前記プリンタ機構制御ファーム部4は前記各メカ
部等の制御を行うものである。
【0016】:動作の概要説明 前記通帳プリンタ装置1の動作概要は次の通りである。
挿入口2より挿入された通帳は、プリンタ機構制御ファ
ーム部4の制御により搬送路3上のローラで搬送し、イ
メージセンサ7の読み取り位置まで搬送してイメージセ
ンサ7により通帳の情報(頁、行の情報)を光学的に読
み取ることで頁数を確認し、更に通帳を印字位置まで搬
送し、印字位置で停止し、印字ヘッド8により印字デー
タが印字される。
【0017】そして、通帳の印字頁の最終行まで印字し
てもまだ残りの印字データ(未印字データ)がある場合
は、プリンタ機構制御ファーム部4の制御により搬送路
3を切り替えて通帳捲り機構部6まで通帳を搬送し、通
帳捲り機構部6で通帳の次頁に改頁する。
【0018】その後、プリンタ機構制御ファーム部4の
制御により、通帳捲り機構部6から通帳を排出し、イメ
ージセンサ7の読み取り位置まで搬送し、イメージセン
サ7により通帳の情報(頁、行の情報)を光学的に読み
取ることで頁数を確認し、更に通帳を印字位置まで搬送
して、印字ヘッド8により通帳に残りの印字データを印
字する。そして、MSヘッド5の位置まで通帳を搬送
し、MSヘッド5により通帳のMSのMSデータを更新
する。その後、通帳を挿入口2まで搬送して排出し顧客
に通帳を返却する。
【0019】:通帳の頁捲り動作の一般的な説明 前記のように、通帳に取引情報を印字している途中にお
いて、未印字データが残っている状態で印字中の頁の全
行を印字した場合、顧客に通帳を返却して改頁を促すこ
となく、自動的に改頁を実行し、残りの未印字データを
次頁の先頭より印字する。この動作を正方向1枚捲りと
いう。また、顧客が印字に該当する頁とは異なった頁を
開いて装置に挿入した場合、印字に該当する頁まで複数
枚捲る動作をする。
【0020】この場合、印字に該当する頁が、顧客が開
いて挿入した頁に対して後の場合は、正方向に複数枚捲
る。これを正方向複数枚捲りという。また、印字に該当
する頁が前の頁になっている場合は逆方向に複数枚捲
る。これを逆方向複数枚捲りという。また、1頁だけ前
の頁が印字に該当する場合は1枚だけ逆方向に捲る。こ
れを逆方向1枚捲りという。
【0021】頁捲りの処理を行うのは、前記状態の場合
の他に、通帳が普通預金と定期預金等の情報を一括で記
録する総合通帳の場合に、普通預金と定期預金の両方に
未印字データがある場合にも行うことがある。
【0022】(2) :通帳捲り動作の具体例による説明・
・・図18、図19参照 図18は従来例3の通帳捲り動作説明図(その1)、図
19は従来例3の通帳捲り動作説明図(その2)であ
る。以下、図18、図19に基づいて、従来例3の通帳
捲り動作を説明する。
【0023】通帳の捲り動作を行うため、図18のAに
示したように、中紙を開いた状態の通帳15(開き通
帳)が通帳捲り機構部6へ搬送されると、ここで、通帳
15が搬送路3上の捲り位置にセットされる。この初期
位置を図18のBに示す。次に、プリンタ機構制御ファ
ーム部4の制御により、連動している可動パネル16と
捲りローラ17を図18のCに示したように傾けて、捲
りローラ17と通帳15の中紙が接するようにする。
【0024】その後、図18のDに示したように捲りロ
ーラ17を図示矢印方向に回転させることで、頁を膨ら
ませる。この時、プリンタ機構制御ファーム部4が頁の
膨らみを検知したら、図19のEに示したように、可動
パネル16と捲りローラ17を初期位置へ戻す。更に、
図19のFに示したように、捲りローラ17を図示矢印
方向に回転して捲りローラ17上に頁を撥ね上げる。最
後に、図19のGに示したように、頁が完全に捲れるま
で通帳を図示矢印方向へ搬送して捲り返しを実施し、捲
り処理完了となる。
【0025】以上は、正方向1枚捲りの場合の処理であ
るが、逆方向1枚捲りの場合は、捲り位置セットの際の
初期状態が、捲り頁に相当する位置へ搬送され、可動パ
ネル16と捲りローラ17の傾き、及び捲り頁の回転が
逆になり、頁撥ね上げ後の搬送方向が逆になる。また、
複数枚捲りについては、正方向逆方向共に、撥ね上げの
動作まで完了した時点で、再度可動パネル16と捲りロ
ーラ17を傾け頁の膨らまし処理、撥ね上げ処理を実行
して、捲りたい頁分の撥ね上げが完了した後に捲り返し
を実施する。
【0026】
【発明が解決しようとする課題】前記のような従来のも
のにおいては、次のような課題があった。 (1) :前記従来例の装置では、通帳やその他の冊子媒体
の中捲りを行う場合、表紙や裏表紙まで捲りそうな状態
か否かのチェックや、表紙や裏表紙まで捲ってしまった
か否かのチェックを実施していなかった。その為、表紙
や裏表紙まで捲ってしまった場合でも、通常の中紙を捲
ったと判断して、光学センスをしながら印字位置へ行セ
ットしようとするが、通帳が閉じているためセットでき
ず、エラー(異常状態)となってしまう。このため、装
置の休止率が高くなっていた。
【0027】(2) :前記従来例の装置では、裏表紙まで
捲ってしまった場合、通帳の綴じ目と反対の方向が次の
搬送方向となる為、印字部の印字プラテン等でジャムを
発生させる可能性があった。
【0028】(3) :前記従来例の装置では、通帳やその
他の冊子媒体の捲り動作が異常終了となると、通帳を顧
客へ返却して、顧客による頁捲りを促すこととなり、装
置の処理時間についての品質が低下する、という課題が
あった。
【0029】本発明は、このような従来の課題を解決
し、冊子媒体の中紙捲りの際に、現在捲ろうとしている
頁が表紙であるか裏表紙であるかの判定や、表紙、或い
は裏表紙を捲ってしまったか否かの判定を行うことで、
中紙捲り動作中に異常を検知した場合、該当印字頁へ正
しく捲り直してエラーとしない制御が行えるようにする
ことを目的とする。
【0030】
【課題を解決するための手段】図1は本発明の原理説明
図である。本発明は前記の目的を達成するため、次のよ
うに構成した。 (1) :表紙と複数枚の中紙と裏表紙とを有する冊子媒体
(例えば、冊子式の通帳15)を扱うと共に、前記冊子
媒体に対し、中紙の捲り処理と情報の印字処理を行う冊
子媒体取扱装置において、中紙の正方向捲り処理中に、
裏表紙まで捲りそうになっているか否かを判定する裏表
紙誤捲り予測判定手段(制御部25の一部)と、裏表紙
誤捲り予測判定手段が裏表紙まで捲りそうになっている
と判定した場合、処理を中断し、裏表紙まで捲らずに、
印字該当頁まで捲り直してエラーとしないように制御す
る第1の捲り直し制御手段(制御部25の一部)を備え
ている。
【0031】(2) :前記(1) の冊子媒体取扱装置におい
て、中紙の正方向捲り処理中に、裏表紙まで捲ってしま
ったか否かを判定する裏表紙誤捲り判定手段(制御部2
5の一部)を備えると共に、前記裏表紙誤捲り判定手段
が裏表紙捲りをしてしまったと判定した場合、捲ってし
まった裏表紙を再度捲り返し、印字該当の頁まで捲り直
してエラーとしないように制御する第1の捲り返し制御
手段(制御部25の一部)を備えている。
【0032】(3) :表紙と複数枚の中紙と裏表紙とを有
する冊子媒体を扱うと共に、前記冊子媒体に対し、中紙
の捲り処理と情報の印字処理を行う冊子媒体取扱装置に
おいて、前記中紙の逆方向捲り処理中に、表紙まで捲り
そうになっているか否かを判定する表紙誤捲り予測判定
手段(制御部25の一部)と、表紙誤捲り予測判定手段
が表紙まで捲りそうになっていると判定した場合、処理
を中断し、表紙まで捲らずに、印字該当頁まで捲り直し
てエラーとしないように制御する第2の捲り直し制御手
段(制御部25の一部)を備えている。
【0033】(4) :前記(3) の冊子媒体取扱装置におい
て、中紙の逆方向捲り処理中に、表紙まで捲ってしまっ
たか否かを判定する表紙誤捲り判定手段(制御部25の
一部)を備えると共に、前記表紙誤捲り判定手段が表紙
捲りをしてしまったと判断した場合、捲ってしまった表
紙を再度捲り返し、印字該当の頁まで捲り直してエラー
としないように制御する第2の捲り返し制御手段(制御
部25の一部)を備えている。
【0034】(作用)前記構成に基づく本発明の作用
を、図1に基づいて説明する。 (a) :前記(1) 、(3) の作用 冊子媒体(例えば、通帳15)の正方向、逆方向の捲り
と共に、基本的な捲り方法は従来例3と同じである。こ
の場合、機構部26には、媒体の捲り動作中に頁の撥ね
上げを検知した時点で、媒体の有り、無しを判定するこ
とができるような媒体検出機構(例えば、光源59、フ
ォトセンサ遮蔽板60、フォトセンサ受光部61を含む
光学的媒体検出機構)が設けてある。
【0035】そこで、図1のA、Bに示したように、制
御部25は頁の撥ね上げが完了した時点で前記媒体検出
機構からの情報をチェックし、媒体検出機構の情報が媒
体無しとなっていた場合(図1のBの状態)には、正方
向捲りでは裏表紙まで捲りそうな状態、逆方向捲りでは
表紙まで捲りそうな状態であると判定する。
【0036】このようにすれば、裏表紙を捲る前に処理
を中断することが可能となるため、印字位置へ媒体をセ
ットしてから頁マーク読み取り異常等のエラーとなるこ
とを防ぐことが可能になる。従って、装置の休止率の低
下が実現される。
【0037】また、制御部25は前記媒体検出機構から
の情報をチェックし、図1のBに示したように、表紙、
或いは裏表紙が捲りそうな状態であると判定した場合
は、図1のCに示したように、一旦捲りローラ17上に
跳ね上げ完了となった頁を、捲りローラ17から下ろす
方向(正方向捲りの場合は印字ヘッド方向、逆方向捲り
の場合は、印字ヘッドと逆方向)へ媒体を搬送する。
【0038】その後、光学センスをして、媒体の頁マー
クや行情報から残頁がなくなっていると判定したら、媒
体を返却して顧客に媒体の再発行についてのガイダンス
を行ったり、新媒体の発行機能がついていれば、新規の
媒体を発行して未印字データを印字する。
【0039】このように、頁を該当の頁まで捲る処理を
装置内で実施できるため、媒体を装置の外に排出し人手
により捲ってもらう必要がなくなる。そのため、装置の
処理速度の向上が可能となり、利便性が向上する。
【0040】(b) :前記(2) 、(4) の作用 媒体の捲り動作中に、制御部25が万一表紙や裏表紙ま
で捲ってしまったことを検知できなかった場合は、例え
ば、光学センスをしながら搬送路のセンサにより媒体長
を測定する。この媒体長測定により、媒体が閉じられて
いる状態であると判定した場合には、光学センスの異常
があっても光学異常としない。
【0041】そして制御部25は、捲りの種別が正方向
捲りであった場合には裏表紙捲りを実行し、逆方向捲り
の場合には表紙捲りを実行する。その後の光学センスを
してからは、表紙、裏表紙まで捲らずに済んだ場合と同
様の処理を行う。
【0042】前記のように、媒体の正方向捲り、逆方向
捲りの際に何らかの不具合により、表紙、裏表紙まで捲
ってしまった場合には、光学センスや媒体長の異常とい
うエラーではなく、媒体に残頁、或いは残行がある場合
に行う次の処理を実行することが可能となる。
【0043】このように、制御部25が裏表紙、或いは
表紙を捲ったと判定しても、表紙捲り、或いは裏表紙捲
りを実施し、印字該当の頁まで捲り戻すことで、頁マー
ク読み取り異常等のエラーとなることを防ぐことができ
る。従って、装置の休止率の低下が実現できる。
【0044】
【発明の実施の形態】以下、発明の実施の形態を図面に
基づいて詳細に説明する。以下に説明する実施の形態
は、従来例で説明したATM、CD、或いは記帳機等の
通帳プリンタ装置に適用した例である。なお、図17に
示した従来例3の通帳プリンタ装置は本実施の形態でも
同じなので、同図も援用して説明する。また、通帳を
「媒体」とも記す。
【0045】§1:プリンタ機構制御ファーム部の説明
・・・図2参照 図2はプリンタ機構制御ファーム部の説明図である。前
記通帳プリンタ装置1(図18参照)に設けたプリンタ
機構制御ファーム部4は、該通帳プリンタ装置1のプリ
ンタ機構部39(搬送モータ、媒体検出機構、センサ、
イメージセンサ、印字ヘッド等を含むメカ部)を制御す
るものである。
【0046】このプリンタ機構制御ファーム部4には、
CPU31と、メモリ32と、前記CPU31及びメモ
リ32に接続された搬送モータ制御部33、センサ変化
検出処理制御部34、光学センス処理部35、通帳捲り
機構制御部36、MSデータ制御部37、インターフェ
ース制御部38等が設けてある。前記各部の機能等は次
の通りである。
【0047】(1) :CPU31は上位装置からのコマン
ドに基づいて、プリンタ機構制御ファーム部4の各種制
御を行うものである。 (2) :メモリ32は搬送モータ制御部33、センサ変化
検出処理制御部34、光学センス処理部35、通帳捲り
機構制御部36、MSデータ制御部37等がアクセス
し、ワーク用として使用するものである。例えばこのメ
モリ32には、媒体搬送機構に設けたステッピングモー
タの励磁時間のスルーイングテーブル、搬送路上に設け
た各種センサの切り替わり情報、搬送モータに対するモ
ータ搬送ステップ数のカウントアップ割り込みに対する
処理の内容等が格納される。
【0048】(3) :搬送モータ制御部33はCPU31
により起動され、搬送モータの起動、停止制御を行うも
のである。また、この搬送モータ制御部33は搬送モー
タに対する媒体搬送ステップのカウントアップの管理等
を行うものである。なお、搬送モータ制御部33はプロ
グラムで構成される。
【0049】(4) :センサ変化検出処理制御部34はC
PU31により起動され、搬送路上に設置された各種セ
ンサに変化が発生した際のチャタリング処理や、センサ
の出力変化によるソフト的な変化割り込みの要因をクリ
アするなどの制御を行うものである。また、このセンサ
変化検出処理制御部34は、媒体検出機構からの信号を
取り込んで、媒体捲り位置での搬送路上に媒体が有るか
無いかを判定する。なお、センサ変化検出処理制御部3
4はプログラムで構成される。
【0050】(5) :光学センス処理部35はCPU31
により起動され、搬送モータ制御部33からランプオン
/リードスタート等の指示を受信して、通帳の頁マーク
や行情報を編集するものである。なお、光学センス処理
部35はプログラムで構成される。
【0051】(6) :通帳捲り機構制御部36はCPU3
1により起動され、通帳捲り機構部6の制御を行うもの
である。なお、通帳捲り機構制御部36はプログラムで
構成される。
【0052】(7) :MSデータ制御部37はCPU31
により起動され、MSヘッド5を制御して、通帳のMS
からMSデータを読み出したり、或いは通帳のMSにM
Sデータを書き込んだりするものである。なお、MSデ
ータ制御部37はプログラムで構成される。
【0053】(8) :インターフェース制御部38はプリ
ンタ機構部39とのインターフェース制御を行うもので
ある。 §2:通帳捲り機構部の説明・・・図3、図4参照 図3は通帳捲り機構部の説明図である。図4は媒体検出
機構の説明図であり、Aは媒体無し状態、Bは媒体有り
状態を示す。以下、図3、図4に基づいて媒体捲り機構
部を説明する。
【0054】通帳捲り機構部6は通帳を捲る機構であ
り、該通帳捲り機構部6には、TPMモータ41、PC
Mモータ42、MBSセンサ43、PGESセンサ4
4、PSPSセンサ45、PGSNセンサ46、PGS
Bセンサ47、可動パネル16、捲りローラ17、捲り
ガイド50、Pパネル(逆捲り用)51、Pパネル(正
捲り用)52、媒体検出機構56(設置位置のみ図示)
等が設けてある。前記各部の機能等は次の通りである。
【0055】(1) :TPMモータ41は捲りローラ17
を回転させるための駆動モータである。 (2) :PCMモータ42は通帳を湾曲させ頁捲りを行う
可動パネル16の駆動モータである。
【0056】(3) :MBSセンサ43は通帳捲り位置セ
ット時の基準センサである。このMBSセンサ43は光
源と受光部とが搬送路を挟んで設置されたフォトセンサ
であり、搬送路上に媒体が無ければ、前記光源からの光
が受光部へ入射し、搬送路上に媒体があれば前記光源か
らの光が媒体により遮蔽されるので受光部へ入射しな
い。従って、受光部の出力信号を検出することで、搬送
路上に媒体が有るか否かを検出できるセンサである。
【0057】(4) :PGESセンサ44は可動パネル1
6のホームポジション位置確認センサである。 (5) :PSPSセンサ45は可動パネル16のホームポ
ジション位置検知センサである。
【0058】(6) :PGSNセンサ46は正方向、及び
表紙捲り時の膨らみを検知するセンサである。 (7) :PGSBセンサ47は逆方向捲り時の膨らみを検
知するセンサである。
【0059】(8) :可動パネル16は通帳を湾曲させ頁
を捲り易くさせるためのパネルである。 (9) :捲りローラ17は頁を膨らませたり、頁捲りを行
うためのローラである。
【0060】(10):捲りガイド50は頁捲り返し時、頁
が捲りローラ17に巻き込れないようにガイドするもの
である。 (11):Pパネル(逆捲り用)51は逆捲りを行う場合、
膨らんだ頁に持ち上げられ、PGSBセンサ47を遮蔽
する遮蔽板を持つパネルである。また、通帳の吸入、排
出時の用紙ガイドの役目をするものである。
【0061】(12):Pパネル(正捲り用)52は正捲り
を行う場合、膨らんだ頁に持ち上げられ、PGSNセン
サ46を遮蔽する遮蔽板を持つパネルである。また、通
帳の吸入、排出時の用紙ガイドの役目をするものであ
る。
【0062】(13):前記媒体検出機構56は図4のよう
に構成されている。すなわち、前記通帳捲り機構部6に
は、通帳の捲り動作中に頁の撥ね上げを検知した時点
で、通帳の有り、無しを判定することができるような媒
体検出機構56(図3参照)が設けてある。この媒体検
出機構56は、光源59と、フォトセンサ遮蔽板60
と、フォトセンサ受光部61と、フォトセンサ遮蔽板6
0を常時媒体搬送路方向へ押し上げるためのバネ65
と、フォトセンサ遮蔽板60に設けた長穴64と、前記
長穴64に遊嵌合する軸66と、前記軸66を固定した
軸受63等で構成され、通帳捲り位置のフレーム58に
固定されている。
【0063】この媒体検出機構56では、フォトセンサ
遮蔽板60が光源59とフォトセンサ受光部61との間
に出入りできるようになっており、フォトセンサ遮蔽板
60が光源59とフォトセンサ受光部61との間に入っ
た場合は光源59からの光がフォトセンサ受光部61に
入射せず、フォトセンサ遮蔽板60が光源59とフォト
センサ受光部61との間に入っていない時は、光源59
からの光がフォトセンサ受光部61に入射するように構
成されている。
【0064】前記フォトセンサ遮蔽板60は、常時、通
帳捲り位置で搬送路の上方向へバネ65により付勢され
ている。そして図4のAに示したように、通帳捲り位置
での搬送路上に媒体が存在しなければ、フォトセンサ遮
蔽板60は搬送路3(フレーム58の上側)上へ飛び出
しており、フォトセンサ遮蔽板60が光源59とフォト
センサ受光部61との間に入っていない。従って、この
状態では光源59からの光がフォトセンサ遮蔽板60に
より遮蔽されないため、そのままフォトセンサ受光部6
1へ入射している。
【0065】また図4のBに示したように、通帳捲り位
置での搬送路3上に媒体(通帳15)が有れば、フォト
センサ遮蔽板60は媒体により搬送路の下側へ押し込ま
れている。この状態ではフォトセンサ遮蔽板60が光源
59とフォトセンサ受光部61との間に入っており、光
源59からの光がフォトセンサ遮蔽板60で遮蔽され、
フォトセンサ受光部61へ入射していない。
【0066】従って、通帳捲り位置での搬送路上に媒体
が有る場合と無い場合とでフォトセンサ受光部61の出
力が変化するため、この出力の変化をプリンタ機構制御
ファーム部4へ取り込むことで、前記通帳の状態を判定
することが可能になる。そこで、フォトセンサ受光部6
1の出力をプリンタ機構制御ファーム部4へ送り、CP
U31を介してセンサ変化検出処理制御部34が検出す
る。
【0067】このようにすれば、正方向捲りの場合、正
常な中紙捲りが行われていれば、通帳捲り位置で搬送路
3上に媒体があるので、フォトセンサ受光部61へ光が
入射しない。しかし、正方向捲り動作で通帳の裏表紙ま
で捲ってしまった場合は、通帳捲り位置での搬送路3上
に媒体が無くなり、光源59からの光がフォトセンサ遮
蔽板60により遮蔽されないため、そのままフォトセン
サ受光部61へ入射する。
【0068】従って、通帳の捲り動作中に頁の撥ね上げ
を検知した時点で前記のようなセンサ出力変化を検出す
ることで、プリンタ機構制御ファーム部4において、裏
表紙、或いは表紙まで捲られようとしているか否かを判
定することが可能になる。
【0069】 §3:通帳の捲り処理概要の説明・・・図2〜図4参照 以下、図2〜図4を参照しながら、通帳捲り機構部6で
の通帳(冊子式通帳)の捲り処理概要を説明する。な
お、通帳捲り機構部6はプリンタ機構制御ファーム部4
の制御により通帳の捲り処理を行う。
【0070】(1) :通帳の正方向、逆方向の捲りと共に
基本的な捲り方法としては従来例3と同じ方法で実施す
る。プリンタ機構制御ファーム部4は、通帳の捲り動作
により頁の撥ね上げが完了した時点で前記媒体検出機構
56の状態をチェックし、媒体検出機構56の情報が通
帳無しとなっていた場合には、正方向捲りでは裏表紙捲
り、逆方向捲りでは表紙捲りと判定する。
【0071】(2) :前記媒体検出機構56の状態チェッ
クにより、表紙、或いは裏表紙捲りと判定した場合に
は、プリンタ機構制御ファーム部4の制御により、一旦
捲りローラ17上に跳ね上げ完了となった頁を捲りロー
ラ17から下ろす方向(正方向捲りの場合は印字ヘッド
方向、逆方向捲りの場合は、印字ヘッドと逆方向)へ通
帳を搬送する。
【0072】その後、光学センスをして、頁マークや行
情報から残頁がなくなっているような場合であれば、通
帳を返却して顧客に通帳の再発行についてのガイダンス
を行ったり、新通帳の発行機能がついていれば、新規の
通帳を発行して未印字データを印字する。また、複数頁
を一括で捲ってしまい、表紙、或いは裏表紙捲りとなっ
てしまったような場合は、イメージセンサ7による光学
センスを実施することで、印字該当頁までの捲り方向と
枚数を算出して印字該当頁になるまで捲り返すことによ
り、エラーを救済する。
【0073】(3) :通帳の捲り動作中に、万一表紙や裏
表紙を捲ったことを検知できなかった場合は、イメージ
センサ7による光学センスをしながら搬送路のセンサに
より、通帳長(媒体長)を測定する。この通帳長測定に
より、通帳が閉じられている状態であると判定した場合
には、光学センスの異常があっても光学異常としない
で、捲りの種別が正方向捲りであった場合には、裏表紙
捲りを実行し、逆方向捲りの場合には、表紙捲りを実行
する。その後の光学センスをしてからは、表紙、裏表紙
まで捲らずに済んだ場合と同様の処理を行う。
【0074】(4) :前記のように、通帳の正方向捲り、
逆方向捲りの際に、何らかの不具合により、表紙、裏表
紙を捲ってしまうような場合に、光学センスや通帳長の
異常というエラーではなく、通帳の残頁或いは残行によ
った次の処理を実行する。
【0075】§4:通帳捲り機構部による通帳捲り動作
の説明・・・図5参照 図5は通帳捲り動作フローチャートである。以下、図5
に基づいて通帳捲り機構部による通帳捲り動作を説明す
る。なお、S1〜S11は各処理ステップを示す。
【0076】通帳の正方向、逆方向、及び表紙捲り動作
は次の順序で行う。通帳が開いた状態で通帳捲り機構部
6まで搬送されると、先ず、開いた状態の通帳を通帳捲
り位置にセットし(S1)、通帳押し付けを行う(S
2)。次に、通帳の頁膨らましを行い(S3)、その
後、通帳への押し付けを解除し(S4)、通帳の撥ね上
げを行う(S5)。
【0077】続いて、通帳の連れ戻しを行い(S6)、
通帳の搬送準備を行う(S7)。次に、頁立上げを行い
(S8)、頁捲り返しを行う(S9)。その後、逆方向
捲り(表紙捲り時のみ)を行い(S10)、通帳を印字
位置へ搬送する(S11)。以上のようにして、通帳捲
り動作を終了する。以下、通帳捲り動作を詳細に説明す
る。
【0078】 §5:通帳捲り動作の説明・・・図6〜図11参照 図6〜図11は通帳捲り動作説明図(その1)〜(その
6)である。以下、図6〜図11に基づいて前記通帳捲
り動作を詳細に説明する。なお、以下のS1〜S11の
各ステップは図4の各処理ステップと対応している。
【0079】(S1):通帳捲り位置セット・・・図6
のA、B、図7のC参照 通帳15を正、逆方向捲り、及び表紙捲りの各位置への
セットは次のようにして行う。図6のA、B、図7のC
に示したように、通帳捲り機構部6の搬送路上にはMB
Sセンサ43が設置されている。このMBSセンサ43
は光源と受光部とが搬送路を挟んで対向設置されたフォ
トセンサであり、搬送路上に媒体が無ければ、前記光源
からの光が受光部へ入射し(透過状態)、搬送路上に媒
体があれば前記光源からの光が媒体により遮蔽されるの
で受光部へ入射しない(遮蔽状態)。従って、前記受光
部の出力信号を検出することで、搬送路上に媒体が有る
か否かを検出できる。
【0080】そこで、通帳15を正、逆方向捲り、及び
表紙捲りの各位置へセットする場合、前記MBSセンサ
43を利用して次のようにセットする。通帳捲りを行う
場合、通帳15は開いた状態で図6のAに示した矢印方
向(図の右下から左上方向)へ搬送される。このように
して通帳が搬送される途中で、MBSセンサ43により
通帳15が検出される。
【0081】正方向捲りの時は、図6のAに示したよう
に、図示矢印方向へ通帳15が搬送される時、通帳15
の下端(搬送方向の先端部分)がMBSセンサ43を通
過してから、搬送モータ(ステッピングモータ)により
所定ステップ数だけ搬送して停止させる。この停止した
時点で通帳15は正方向捲り位置セット状態となる。こ
の時、通帳15のセンターホールド位置57で通帳15
は所定の機構部によりホールドされる。
【0082】また、逆方向捲り時は図6のBに示したよ
うに、通帳15の上端(搬送方向の後端部)がMBSセ
ンサ43を通過してから、搬送モータ(ステッピングモ
ータ)により所定ステップ数だけ搬送して停止させる。
この停止した時点で通帳15は逆方向捲り位置セット状
態となる。この時、通帳15のセンターホールド位置5
7で通帳15は所定の機構部によりホールドされる。
【0083】更に、表紙捲り時は図7のCに示したよう
に、通帳15の上端(搬送方向の後端部)がMBSセン
サ43を通過してから、搬送モータ(ステッピングモー
タ)により所定ステップ数だけ搬送して停止させる。こ
の停止した時点で通帳15は表紙捲り位置セット状態と
なる。この時、通帳15のセンターホールド位置57で
通帳15は所定の機構部によりホールドされる。
【0084】 (S2):通帳押し付け・・・図7のD参照 通帳押し付けは図7のDに示したように、可動パネル1
6を図示矢印方向に回動し、通帳15を湾曲させること
により、重なっている各頁をずらし、捲り易くする。
【0085】(S3):頁膨らまし・・・図8のE参照 頁膨らまし時には捲りローラ17を図示矢印方向に回転
させ、図8のEに示したように、上側頁を膨らませる。
この場合、正方向捲り及び表紙捲り時は、捲り上げられ
た頁がPパネル52を持ち上げ、該Pパネル52がPG
SNセンサ46を遮蔽するまで膨らませる。また、逆方
向捲り時は、捲り上げられた頁がPパネル51を持ち上
げ、該Pパネル51がPGSBセンサ47を遮蔽するま
で膨らませる。前記のようにして頁膨らましが終了した
ら捲りローラ47の回転を停止させる。
【0086】 (S4):通帳押し付け解除・・・図8のF参照 通帳押しつけ解除を行う場合は、捲りローラ47を回転
停止させた状態で、次の撥ね上げ動作で捲りローラ47
と接触している頁1枚を撥ね上げるよう、可動パネル1
6を図示矢印方向に回動する。正方向、表紙捲り時は、
Pパネル52がPGSNセンサ46を遮蔽しなくなる
(センサの透過状態)まで回動し、逆方向捲り時は、P
パネル51がPGSBセンサ47を遮蔽しなくなる(セ
ンサの透過状態)まで回動する。
【0087】(S5):撥ね上げ・・・図9のG参照 通帳の撥ね上げは次のようにして行う。先ず、捲りロー
ラ17を図示矢印方向へ回転させ、膨らんだ上側頁を1
枚だけ捲り、該頁を捲りローラ17上に撥ね上げる。こ
の時、正方向捲り及び表紙捲り時であれば、撥ね上げら
れた頁(又は表紙)により上方向へ持ち上げれていたP
パネル52は、上方向へ持ち上げる力が働かなくなるの
で、搬送路方向へ回動する。すなわち、Pパネル52は
図示点線位置から図示実線位置へ回動する。
【0088】この時、Pパネル52はPGSNセンサ4
6を遮蔽しない位置から遮蔽する位置へ移動し、その後
再び遮蔽しない位置へ移動する(Pパネル52がPGS
Nセンサ46の中を通過する)。従って、正方向、表紙
捲り時は、PGSNセンサ46の遮蔽時の切り換わりを
検知することで頁(又は表紙)の撥ね上げが行われたこ
とを検知する。
【0089】また、逆方向捲り時であれば、撥ね上げら
れた頁により上方向へ持ち上げれていたPパネル51
は、上方向へ持ち上げる力が働かなくなるので、前記と
同様に搬送路方向へ回動する。この時、Pパネル51は
PGSBセンサ47を遮蔽しない位置から遮蔽する位置
へ移動し、その後再び遮蔽しない位置へ移動する(Pパ
ネル51がPGSBセンサ47の中を通過する)。従っ
て、逆方向捲り時は、PGSBセンサ47の遮蔽時の切
り換わりを検知することで頁の撥ね上げが行われたこと
を検知する。
【0090】(S6):連れ戻し・・・図9のH参照 連れ戻しを行う場合は、図9のHに示したように可動パ
ネル16をホームポジション方向へ搬送し、捲りローラ
17を回転させ、撥ね上げ動作により連れ膨らんだ頁を
戻す。
【0091】(S7):搬送準備・・・図9のI参照 搬送準備動作では、図10のIに示したように可動パネ
ル16を前記ホームポジションへ引き込む。
【0092】 (S8):頁立ち上げ・・・図10のJ参照 頁立ち上げ動作を行う場合は、図10のJに示したよう
に捲りローラ17上に撥ね上げられた頁を捲り返す前に
立ち上げる。この時、捲りローラ17は撥ね上げられた
頁を巻き込まないように、頁が垂直に立つ位置まで立ち
上げ方向と同一方向に回転させる(通帳搬送方向と逆方
向)。
【0093】(S9):頁捲り返し・・・図11参照 図11は頁捲り返し動作を示した図であり、図11のK
は頁捲り返し中、図11のLは頁捲り終了を示す。頁捲
り返し動作では、通帳を搬送することにより、立ち上げ
た頁を捲り終える。この時、捲りローラ17は通帳搬送
方向と同一方向に回転させる。
【0094】 (S10):逆方向捲り(表紙捲り時のみ) 逆方向捲り(表紙捲り時のみ)では、2枚捲り防止のた
め逆方向捲りを行う。逆方向捲りにより、頁膨らみを検
知しなくなるまで捲る。
【0095】(S11):通帳印字位置へ搬送 前記のようにして通帳の捲り動作が終了したら、通帳を
印字位置まで搬送する。
【0096】 §6:通帳正方向捲り動作の説明・・・図12参照 図12は通帳正方向捲り動作説明図であり、Aは正常な
撥ね上げ状態、Bは裏表紙を撥ね上げた状態、Cは裏表
紙を捲りローラから落とした状態を示す。なお、図12
は前記図3に示した通帳捲り機構部の動作を説明するた
めの説明図(詳細な機構図は図3と同じ)であり、図3
の反対側から見た図である。従って、図12の各部の機
構は図3と同じである。
【0097】前記のように通帳捲り機構部6には、通帳
の捲り動作中に頁の撥ね上げ(図12のA、或いはBの
状態)を検知した時点で、通帳の有り、無しを判定する
ことができるような媒体検出機構56が設けてある。こ
の媒体検出機構56は光源59と、フォトセンサ遮蔽板
60と、フォトセンサ受光部61等を含んで構成され、
フォトセンサ遮蔽板60が光源59とフォトセンサ受光
部61との間に出入りできるようになっている。
【0098】そして、フォトセンサ遮蔽板60が光源5
9とフォトセンサ受光部61との間に入った場合は光源
59からの光がフォトセンサ受光部61に入射せず、フ
ォトセンサ遮蔽板60が光源59とフォトセンサ受光部
61との間に入っていない時は、光源59からの光がフ
ォトセンサ受光部61に入射する。
【0099】そこで、フォトセンサ受光部61の出力を
プリンタ機構制御ファーム部4へ送り、CPU31を介
してセンサ変化検出処理制御部34が検出する。例え
ば、正方向捲りの場合、正常な中紙捲りが行われていれ
ば、通帳捲り位置で搬送路3上に媒体があるので、フォ
トセンサ受光部61へ光が入射しない。
【0100】しかし、正方向捲り動作で通帳の裏表紙ま
で捲ってしまった場合は通帳捲り位置での搬送路3上に
媒体が無くなり、光源59からの光がフォトセンサ遮蔽
板60により遮蔽されないため、そのままフォトセンサ
受光部61へ入射する。このような変化を検出すること
で、プリンタ機構制御ファーム部4において、裏表紙、
或いは表紙まで捲られようとしているか否かを判定する
ことが可能になる。
【0101】そこで、通帳正方向捲り動作は次のように
して行う。先ず、プリンタ機構制御ファーム部4の制御
により通帳15を通帳捲り機構部6へ搬送し正方向捲り
位置にセットする。次に連動している可動パネル16と
捲りローラ17を傾けて、捲りローラ17と通帳15の
中紙が接するようにする。その後、捲りローラ17を回
転し通帳の頁を膨らませる。頁の膨らみを検知したら、
可動パネル16と捲りローラ17を初期位置へ戻し、更
に、捲りローラ17を回転して捲りローラ17上の頁を
撥ね上げる(ここまでの動作は従来例3と同じ)こと
で、図12のAの状態となる。
【0102】前記のようにして撥ね上げが完了となった
時点で、プリンタ機構制御ファーム部4は、媒体検出機
構56を利用して通帳15の有無をチェックする。この
場合、図12のAの状態では通帳捲り位置での搬送路3
上に通帳15が存在するので、通帳15によりフォトセ
ンサ遮蔽板60が搬送路3の下側へ押されており、光源
59からの光はフォトセンサ受光部61へ入射していな
い。
【0103】従ってプリンタ機構制御ファーム部4で
は、フォトセンサ受光部61の出力を調べることで、通
帳捲り位置での搬送路3上に通帳15が有り、裏表紙ま
で捲っていないと判定する。つまり、プリンタ機構制御
ファーム部4では、図12のAの状態は正常な状態の撥
ね上げであると判定し、その後の捲り動作は従来例と同
じ処理とする。
【0104】ところが、図12のBに示したように裏表
紙まで撥ね上げた時点で、媒体検出機構56を利用して
通帳15の有無をチェックすると、通帳捲り位置での搬
送路3上に通帳15が存在しないので、フォトセンサ遮
蔽板60が搬送路3の上側へ飛び出しており、光源59
からの光がそのままフォトセンサ受光部61へ入射して
いる。
【0105】従って、プリンタ機構制御ファーム部4で
はフォトセンサ受光部61の出力を調べることで、通帳
捲り位置での搬送路3上に通帳15が無い状態であると
判定する。つまり、プリンタ機構制御ファーム部4で
は、図12のBの状態は裏表紙を撥ね上げた状態、すな
わち、裏表紙まで捲ろうとしている状態であると判定す
る。
【0106】このように、裏表紙まで捲ろうとしている
状態であると判定した場合は、その後の通常の捲り動作
を実施しないで、図12のCに示したように、通帳15
を図示矢印方向へ搬送して、撥ね上がった裏表紙を捲り
ローラ17上から落とす。その後、光学センスを実行
し、頁情報や行情報に応じて、逆方向捲りや新通帳の発
行、及び通帳返却等の処理とする。
【0107】 §7:逆方向捲り、その他の説明・・・図12参照 以下、通帳の逆方向捲り、その他の処理について説明す
る。通帳の逆方向捲り処理の場合の表紙捲りチェック方
法については、前記のようにして撥ね上げが完了となっ
た時点で、前記媒体検出機構56により通帳捲り位置で
の搬送上の通帳有無をチェックする。また、万一、前記
の方法で表紙や裏表紙捲りがチェックできなかった場合
については、捲り処理終了後に光学センスをしながら、
通帳を印字位置へ搬送する時に、搬送路にあるセンサで
通帳の長さをチェックする(この処理については後述す
る)。
【0108】通帳の長さチェックは、通帳がセンサを通
過してから透過するまでの間のステッピングモータのス
テップ数をカウントする方法で実施可能である。この長
さチェックで通帳が閉じている状態であると判定される
長さであった場合は、捲り処理が正方向捲りであれば、
裏表紙まで捲れてしまったと判定する。また、捲り処理
が逆方向捲りであれば、表紙まで捲ったと判定する。
【0109】この通帳長さチェックで正逆方向捲りが正
常に実施されなかったと判断された場合、光学センスの
処理を中断し、印字ヘッド8の位置へ行セットしないで
再度通帳捲り機構部6へ通帳を搬送する。その後、表紙
開きや裏表紙の開き処理を実施して、正逆方向捲りによ
り印字該当頁まで頁を捲る処理を行う。
【0110】§8:通帳、及び通帳長検出処理の説明・
・・図13、図14参照 図13は通帳の説明図である。図14は通帳長さ検出処
理説明図である。以下、図13、図14に基づいて通
帳、及び通帳長さ検出処理を説明する。図13に示した
ように、通帳15は複数枚の用紙を綴じて1冊とした冊
子式通帳(冊子媒体)である。この通帳は表紙、及び裏
表紙と、複数枚の中紙とからなり、通帳の綴じ目を中心
として用紙が両側に開くようになっており、中紙を開い
た状態が図13に示してある。
【0111】すなわち、通帳15は表側に表紙があり、
その後に複数枚の中紙があり、その裏側に裏表紙があ
る。そして、各中紙には頁マークや行情報(印字済み行
等の情報)が記録されており、この頁マーク等を利用し
て取引情報を印字するようになっている。この場合、頁
マークや行情報等はイメージセンサ7により光学センス
される。
【0112】通帳の長さチェック(媒体長チェック)
は、通帳がセンサを通過してから透過するまでの間のス
テッピングモータのステップ数をカウントする方法で実
施可能である。例えば、図13に示したように、搬送路
3上にセンサ62を設置しておき、このセンサ62を利
用して通帳の長さを測定する。前記センサ62は、例え
ば搬送路3の上側に設置された光源と、前記光源と対向
する搬送路3の下側位置に設置された受光部からなるフ
ォトセンサを使用し、このセンサ62をプリンタ機構制
御ファーム部4のセンサ変化検出処理制御部34へ接続
する。
【0113】図14に示したように、搬送路3上を開い
た通帳15が印字部方向(印字ヘッド8の方向)に向か
って搬送されているとする。この時、図14のAに示し
たように、通帳15の先端部がセンサ62を通過した時
点から、図14のBに示したように、通帳15の後端部
が通過し終えるまでのステッピングモータのステップ数
をセンサ変化検出処理制御部34がカウントすること
で、通帳15の長さを測定する。
【0114】この場合、開いた通帳の搬送方向の長さを
L(1例として、L=175mm)、ステッピングモー
タのステップ数から測定した通帳の長さをMとした場
合、M=Lならば通帳は正常に開いている状態であり、
M=L/2であれば、表紙、或いは裏表紙まで捲ってし
まって通帳が閉じている状態であると判定する。
【0115】§9:フローチャートによる処理1の説明
・・・図15参照 図15は処理1のフローチャートである。処理1は前記
媒体検出機構56を利用した通帳の裏表紙捲り検出、或
いは表紙捲り検出をしながら、正方向、或いは逆方向通
帳捲りを行う場合の処理である。以下、図15に基づい
て処理1を説明する。なお、S21〜S36は各処理ス
テップを示す。また、以下に説明する処理は、プリンタ
機構制御ファーム部4の制御により行う処理である。
【0116】先ず、通帳が通帳捲り機構部6内まで搬送
されると、通帳を通帳捲り位置にセットし(S21)、
捲りローラ17及び可動パネル16の傾斜処理を行うこ
とで通帳の押し付けを行い通帳を湾曲させる(S2
2)。次に、捲りローラ17を回転させることにより、
通帳の上側頁を膨らす(S23)。その後、捲りローラ
17、及び可動パネル16の傾斜を基に戻し、通帳への
押し付けを解除し(S24)、通帳の撥ね上げ処理を行
う(S25)。
【0117】このようにして通帳の上側頁の撥ね上げが
完了した時点で、プリンタ機構制御ファーム部4は媒体
検出機構56の出力(フォトセンサ出力)状態から、通
帳捲り位置での搬送路上に通帳が有るか否かを判定する
(S26)。その結果、通帳が有ると判定した場合は、
正常な状態の撥ね上げであるから、通帳の捲り返し処理
を行い(S27)、該当印字頁を開く。
【0118】その後、プリンタ機構制御ファーム部4の
制御により、通帳を光学的読取位置にセットし(S2
8)、イメージセンサ7で通帳の情報(頁、行情報)を
光学的に読み取る。次に、通帳を印字位置まで搬送し、
印字ヘッド8により通帳に未印字データを印字して(S
29)、処理を終了する。
【0119】一方、前記S26の処理において、通帳が
無いと判定した場合は、通帳の裏表紙、或いは表紙まで
捲ろうとしている状態であるから、プリンタ機構制御フ
ァーム部4の制御により、通帳抜き処理を行う(S3
0)。すなわち、一旦捲りローラ17上に撥ね上がった
頁を捲りローラ17から下ろす方向へ通帳を搬送する。
その後、通帳を搬送し、光学的読取位置にセットする
(S31)。そして、イメージセンサ7により通帳の情
報(頁、行情報)を光学的に読み取り、該当頁か否かを
判定する(S32)。
【0120】その結果、該当頁でなければ前記S21の
処理から繰り返して行うが、該当頁であれば、未印字の
残り行数が有るか否かを判断する(S33)。その結
果、残行数が有れば、前記S29の処理を行う。また、
残行数が無ければ、最終頁か否かを判断する(S3
4)。その結果、最終頁でなければ前記S21の処理か
ら繰り返して行う。しかし、最終頁であれば、通帳を退
避部へ一時退避させておき(S35)、新通帳を発行し
(S36)、前記S29の処理を行う。
【0121】§10:フローチャートによる処理2の説
明・・・図16参照 図16は処理2のフローチャートである。処理2は前記
処理1での正方向通帳捲り或いは逆方向捲り中に、万
一、裏表紙或いは表紙まで捲ったことを検出できなかっ
た場合に必要な処理である。以下、図16に基づいて処
理2を説明する。なお、S41〜S57は各処理ステッ
プを示す。また、以下に説明する処理は、プリンタ機構
制御ファーム部4の制御で行う処理である。
【0122】前記処理1と同様に、通帳が通帳捲り機構
部6内まで搬送されると、通帳を通帳捲り位置にセット
し(S41)、捲りローラ17及び可動パネル16の傾
斜処理を行うことで通帳の押し付けを行い通帳を湾曲さ
せる(S42)。次に、捲りローラ17を回転させるこ
とにより、通帳の上側頁を膨らす(S43)。その後、
捲りローラ17、及び可動パネル16の傾斜を基に戻
し、通帳への押し付けを解除し(S44)、通帳の撥ね
上げ処理を行う(S45)。
【0123】その後、通帳の捲り返し処理を行い(S4
6)、該当印字頁を開く。次に、通帳を搬送して通帳を
光学的読取位置にセットし、イメージセンサ7で通帳の
情報(頁、行情報)を光学的に読み取る(S47)。こ
のようにして、通帳捲り機構部6から光学的読取位置ま
で通帳を搬送する途中で、図14に示したセンサ62を
使用して通帳の長さ測定を行う。
【0124】その結果、通帳長が正常(測定した通帳長
=開いた状態での通帳長L)ならば(S48)、該通帳
を搬送して印字位置へセットし、通帳の該当頁に未印字
データを印字する(S57)。しかし、前記S48の処
理で、通帳の長さが正常でない(測定した通帳長=開い
た状態での通帳長Lの半分)と判定した場合は、裏表
紙、或いは表紙まで捲ってしまい、通帳が閉じていると
判定する。
【0125】従ってこの場合には、光学センスに異常が
あっても光学異常としないで、再び通帳を通帳捲り機構
部6まで搬送して捲り処理を行い、通帳の裏表紙又は表
紙を開く(S49)。そして再び通帳を搬送して光学的
読取位置へセットし、イメージセンサ7で通帳の情報を
読み取る(S50)。次に、プリンタ機構制御ファーム
部4は開いた頁が印字該当頁か否か否かを判定し(S5
1)、該当頁でなければ、再び通帳を通帳捲り機構部6
まで搬送して逆頁捲り処理を行い(S56)、前記S5
0の処理から繰り返して行う。
【0126】このようにして印字該当頁まで捲り返し、
印字該当頁になったら、残り行数が有るか否かを判断す
る(S52)。その結果、残行数が有れば、前記S57
の処理を行う。また、残行数が無ければ、最終頁か否か
を判断する(S53)。その結果、最終頁でなければ前
記S41の処理から繰り返して行う。しかし、最終頁で
あれば、通帳を退避部へ一時退避させておき(S5
4)、新通帳を発行し(S55)、前記S57の処理を
行う。
【0127】§11:通帳プリンタ内のプログラムの説
明 プリンタ機構制御ファーム部4は、:通帳の中紙を正
方向捲り処理中に、裏表紙まで捲りそうになっているか
否かを判定する。:通帳の中紙を正方向捲り処理中
に、通帳の裏表紙まで捲ってしまったか否かを判定す
る。:通帳の中紙の逆方向捲り処理中に、表紙まで捲
りそうになっているか否かを判定する。:通帳の中紙
の逆方向捲り処理中に、表紙まで捲ってしまったか否か
を判定する、等の処理を行う。
【0128】前記〜の各処理は、CPU31による
プログラムの実行により実現する処理である。このよう
なCPU31の行う各処理は、それぞれプログラムの実
行により次のようにして実現する。例えば、上位コンピ
ュータに接続、或いは内蔵したハードディスク装置の記
憶媒体に前記CPU31の処理を実現するためのプログ
ラムを格納しておく。
【0129】そして、処理開始時に前記コンピュータの
制御により、ハードディスク装置の記憶媒体に記憶して
ある前記プログラムを通帳プリンタ装置1へ転送し、該
通帳プリンタ装置1内に取り込んで、一旦内部のメモリ
に格納する。その後、CPU31がメモリに格納してあ
るプログラムの内、必要なプログラムから順次読み出し
て実行することにより、前記処理を行う。なお、前記ハ
ードディスク装置の記憶媒体に格納するプログラムは、
次のようにして格納(記憶)する。
【0130】:フレキシブルディスク(フロッピィデ
ィスク)に格納されているプログラム(他の装置で作成
したプログラムデータ)を、前記コンピュータ本体に設
けたドライブ装置により読み取り、ハードディスク装置
の記憶媒体に格納する。
【0131】:光磁気ディスク、或いはCD−ROM
等の記憶媒体に格納されているデータを、前記コンピュ
ータ本体に設けたドライブ装置により読み取り、ハード
ディスク装置の記憶媒体に格納する。
【0132】:LAN等の通信回線を介して他の装置
から伝送されたデータを前記コンピュータ本体で受信
し、そのデータをハードディスク装置の記憶媒体に格納
する。 (他の実施の形態)以上実施の形態について説明した
が、本発明は次のようにしても実施可能である。
【0133】(1) :前記のような金融機関で使用する通
帳プリンタに限らず、他の同様な装置にも適用可能であ
る。例えば、流通業界で使用する冊子媒体(例えば、冊
子式伝票)用のプリンタ装置等にも適用可能である。
【0134】(2) :冊子媒体は通帳に限らず、伝票、そ
の他の任意の冊子媒体に適用可能である。
【0135】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば次
のような効果がある。 (1) :冊子媒体の中紙捲りの際に、現在捲ろうとしてい
る頁が表紙であるか裏表紙であるかを判定することで、
中紙の捲り動作中に異常を検知した場合、該当印字頁へ
正しく捲り直してエラーとしない制御が行える。従っ
て、エラーが少なくなり処理効率が向上すると共に、装
置の利用効率や信頼性も向上する。
【0136】(2) :冊子媒体の中紙捲り処理において、
表紙や裏表紙まで捲ってしまった場合でもエラーとせ
ず、その状態を検出して該当頁まで捲り返し、必要な印
字処理を行うことができる。従来では、表紙や裏表紙ま
で捲ってしまった場合、印字部等でジャムを発生させる
可能性もあったが、本発明ではこのような事態は回避で
きる。また、前記のように表紙や裏表紙まで捲ってしま
った場合でもエラーとしないため、処理効率が向上する
と共に、装置の利用効率や信頼性も向上する。
【0137】前記効果の外、各請求項に対応して次のよ
うな効果がある。 (3) :請求項1、4では、頁の撥ね上げが完了した時点
で媒体検出機構56からの情報をチェックし、媒体検出
機構56の情報が媒体無しとなっていた場合には、正方
向捲りでは裏表紙まで捲りそうな状態、逆方向捲りでは
表紙まで捲りそうな状態であると判定する。
【0138】このようにすれば、裏表紙を捲る前に処理
を中断することが可能となるため、印字位置へ媒体をセ
ットしてから頁マーク読み取り異常等のエラーとなるこ
とを防ぐことができる。従って、装置の休止率の低下が
実現される。
【0139】また、媒体検出機構56からの情報をチェ
ックし、表紙、或いは裏表紙が捲りそうな状態であると
判定した場合は、一旦捲りローラ上に跳ね上げ完了とな
った頁を、捲りローラから下ろす方向(正方向捲りの場
合は印字ヘッド方向、逆方向捲りの場合は、印字ヘッド
と逆方向)へ媒体を搬送する。
【0140】その後光学センスをして、頁マークや行情
報から残頁がなくなっているような場合であれば、媒体
を返却して顧客に媒体の再発行についてのガイダンスを
行ったり、新媒体の発行機能がついていれば、新規の媒
体を発行して未印字データを印字する。
【0141】このように、頁を該当の頁まで捲る処理を
装置内で自動的に実施できるため、一旦、媒体を外部ま
で排出し、人手により該当頁まで捲ってもらう必要がな
くなる。そのため、装置の処理速度の向上が可能とな
り、利便性が向上する。
【0142】(4) :請求項2、4では、媒体の捲り動作
中に万一表紙や裏表紙まで捲ってしまったことを検知で
きなかった場合は、光学センスをしながら搬送路のセン
サにより媒体長を測定する。この媒体長測定により、媒
体が閉じられている状態であると判定した場合には、光
学センスの異常があっても光学異常としない。この場
合、捲りの種別が正方向捲りであった場合には裏表紙捲
りを実行し、逆方向捲りの場合には表紙捲りを実行す
る。
【0143】前記のように、媒体の正方向捲り、逆方向
捲りの際に何らかの不具合により、表紙、裏表紙まで捲
ってしまった場合には、光学センスや媒体長の異常とい
うエラーではなく、媒体に残頁、或いは残行がある場合
に行う次の処理を実行することが可能となる。
【0144】このように、裏表紙、或いは表紙を捲った
と判定しても、表紙捲り、或いは裏表紙捲りを実施し、
印字該当の頁まで捲り戻すことで、頁マーク読み取り異
常等のエラーとなることを防ぐことが可能となる。従っ
て、装置の休止率の低下が実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の原理説明図である。
【図2】実施の形態におけるプリンタ機構制御ファーム
部の説明図である。
【図3】実施の形態における通帳捲り機構部の説明図で
ある。
【図4】実施の形態における媒体検出機構の説明図であ
る。
【図5】実施の形態における通帳捲り動作フローチャー
トである。
【図6】実施の形態における通帳捲り動作説明図(その
1)である。
【図7】実施の形態における通帳捲り動作説明図(その
2)である。
【図8】実施の形態における通帳捲り動作説明図(その
3)である。
【図9】実施の形態における通帳捲り動作説明図(その
4)である。
【図10】実施の形態における通帳捲り動作説明図(そ
の5)である。
【図11】実施の形態における通帳捲り動作説明図(そ
の6)である。
【図12】実施の形態における通帳正方向捲り説明図で
ある。
【図13】実施の形態における通帳の説明図である。
【図14】実施の形態における通帳長さ検出処理説明図
である。
【図15】実施の形態における処理1のフローチャート
である。
【図16】実施の形態における処理2のフローチャート
である。
【図17】従来例3の通帳プリンタ装置説明図である。
【図18】従来例3の通帳捲り動作説明図(その1)で
ある。
【図19】従来例3の通帳捲り動作説明図(その2)で
ある。
【符号の説明】
1 通帳プリンタ装置 4 プリンタ機構制御ファーム部 6 通帳捲り機構部 7 イメージセンサ 15 通帳 16 可動パネル 17 捲りローラ 25 制御部 26 機構部 31 CPU 32 メモリ 33 搬送モータ制御部 34 センサ変化検出処理制御部 35 光学センス処理部 36 通帳捲り機構制御部 37 MSデータ制御部 39 プリンタ機構部 56 媒体検出機構 57 センターホールド位置 59 光源 60 フォトセンサ遮蔽板 61 フォトセンサ受光部 62 センサ

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】表紙と複数枚の中紙と裏表紙とを有する冊
    子媒体を扱うと共に、前記冊子媒体に対し、中紙の捲り
    処理と情報の印字処理を行う冊子媒体取扱装置におい
    て、 前記中紙の正方向捲り処理中に、裏表紙まで捲りそうに
    なっているか否かを判定する裏表紙誤捲り予測判定手段
    と、 前記裏表紙誤捲り予測判定手段が裏表紙まで捲りそうに
    なっていると判定した場合、処理を中断し、裏表紙まで
    捲らずに、印字該当頁まで捲り直してエラーとしないよ
    うに制御する第1の捲り直し制御手段を備えていること
    を特徴とした冊子媒体取扱装置。
  2. 【請求項2】前記中紙の正方向捲り処理中に、裏表紙ま
    で捲ってしまったか否かを判定する裏表紙誤捲り判定手
    段を備えると共に、前記裏表紙誤捲り判定手段が裏表紙
    捲りをしてしまったと判定した場合、捲ってしまった裏
    表紙を再度捲り返し、印字該当の頁まで捲り直してエラ
    ーとしないように制御する第1の捲り返し制御手段を備
    えていることを特徴とした請求項1記載の冊子媒体取扱
    装置。
  3. 【請求項3】表紙と複数枚の中紙と裏表紙とを有する冊
    子媒体を扱うと共に、前記冊子媒体に対し、中紙の捲り
    処理と情報の印字処理を行う冊子媒体取扱装置におい
    て、 前記中紙の逆方向捲り処理中に、表紙まで捲りそうにな
    っているか否かを判定する表紙誤捲り予測判定手段と、 前記表紙誤捲り予測判定手段が表紙まで捲りそうになっ
    ていると判定した場合、処理を中断し、表紙まで捲らず
    に、印字該当頁まで捲り直してエラーとしないように制
    御する第2の捲り直し制御手段を備えていることを特徴
    とした冊子媒体取扱装置。
  4. 【請求項4】前記中紙の逆方向捲り処理中に、表紙まで
    捲ってしまったか否かを判定する表紙誤捲り判定手段を
    備えると共に、前記表紙誤捲り判定手段が表紙捲りをし
    てしまったと判断した場合、捲ってしまった表紙を再度
    捲り返し、印字該当の頁まで捲り直してエラーとしない
    ように制御する第2の捲り返し制御手段を備えているこ
    とを特徴とした請求項3記載の冊子媒体取扱装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2013031000A1 (ja) 2011-08-31 2013-03-07 富士通フロンテック株式会社 通帳発行装置および方法
JP2016007740A (ja) * 2014-06-24 2016-01-18 日立オムロンターミナルソリューションズ株式会社 ページめくり装置
JP2016032905A (ja) * 2014-07-31 2016-03-10 東芝テック株式会社 印字装置、ページ捲り方法、及びプログラム

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JP2016007740A (ja) * 2014-06-24 2016-01-18 日立オムロンターミナルソリューションズ株式会社 ページめくり装置
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