JP3668030B2 - 冊子媒体取扱装置及び記録媒体 - Google Patents

冊子媒体取扱装置及び記録媒体 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、取引通帳、伝票、払い込み票、その他各種冊子媒体を扱うと共に、該冊子媒体を搬送路に沿って搬送したり、冊子媒体の捲り処理等を行う冊子媒体取扱装置及び記録媒体に関する。
【0002】
例えば本発明は、銀行、その他の金融機関等の店舗に設置され、顧客の操作に基づき入出金等の取引を行うATM(Autmatic Tellers Machine)、出金取引を行うCD(Cash Dispencer)、記帳機等の自動取引装置内に設けられている通帳プリンタ装置、或いは、各種伝票や払い込み票等を取り扱う装置など、各種冊子媒体を取り扱う装置に利用されるものである。
【0003】
【従来の技術】
以下、従来例を説明する。
【0004】
§1:通帳プリンタ装置の説明・・・図7参照
図7は通帳プリンタ装置の説明図である。以下、図7に基づいて通帳プリンタ装置の例を説明する。
【0005】
(1) :機構部全体の概要説明
従来、銀行、その他の金融機関等の店舗に設置され、顧客の操作に基づき入出金等の取引を行うATM、出金取引を行うCD等の自動取引装置には、顧客の取引通帳(以下、単に「通帳」と記す)や、その他の冊子媒体(冊子式伝票、払い込み票等)に取引データを印字するための通帳プリンタ装置1が使用されていた。
【0006】
前記通帳プリンタ装置1には、通帳を挿入するための挿入口2が設けてあり、この挿入口2から通帳を挿入できるようになっている。また、挿入口2の周辺部にはセットセンサ(図示省略)が設けてあり、挿入口2から挿入された通帳が所定の位置にセットされたことを検出できるようになっている。
【0007】
前記挿入口2に続いて通帳の搬送路3が設けてあり、この搬送路3に沿って複数の搬送ローラ(図示省略)が設けてあり、この搬送ローラを搬送モータにより回転駆動することで、挿入された通帳を内部に吸引して搬送するようになっている。
【0008】
また、搬送路3に沿って、MSヘッド5、イメージセンサ7、印字ヘッド8、媒体一時退避部9、媒体取り込み部10等が設けてある。更に、このプリンタ装置1には、通帳捲り機構部6、複数の発行カセット12を有する通帳発行部11、プリンタ機構制御部4等が設けてある。
【0009】
イメージセンサ7は通帳の頁や印字行等の情報を光学的に検出するためのものであり、印字ヘッド8は通帳に取引情報等の印字を行うものであり、MSヘッド5は通帳の磁気ストライプ(以下「MS」と記す)から取引情報(口座番号等)を読み取ったり、MSに取引情報を書き込んだりするものである。
【0010】
媒体取り込み部10は顧客の取り忘れ通帳等を取り込むための機構であり、媒体一時退避部9は通帳等を一時退避させておく機構部であり、通帳捲り機構部6は通帳を捲るものであり、通帳発行部11は新規に通帳を発行するものである。この場合、各発行カセット12から種類の異なった通帳を発行する。前記プリンタ機構制御部4は前記各メカ部等の制御を行うものである。
【0011】
(2) :動作の概要説明
前記通帳プリンタ装置1の動作概要は次の通りである。挿入口2より挿入された通帳は、プリンタ機構制御部4の制御により搬送路3上の搬送ローラで搬送し、イメージセンサ7の読み取り位置まで搬送してイメージセンサ7により通帳の情報(頁、行の情報)を光学的に読み取ることで頁数を確認し、更に通帳を印字位置まで搬送し、印字位置で停止し、印字ヘッド8により印字データが印字される。
【0012】
そして、通帳の印字頁の最終行まで印字してもまだ残りの印字データ(未印字データ)がある場合は、プリンタ機構制御部4の制御により搬送路3を切り替えて通帳捲り機構部6まで通帳を搬送し、通帳捲り機構部6で通帳の次頁に改頁する。
【0013】
その後、プリンタ機構制御部4の制御により、通帳捲り機構部6から通帳を排出し、イメージセンサ7の読み取り位置まで搬送し、イメージセンサ7により通帳の情報(頁、行の情報)を光学的に読み取ることで頁数を確認し、更に通帳を印字位置まで搬送して、印字ヘッド8により通帳に残りの印字データを印字する。そして、MSヘッド5の位置まで通帳を搬送し、MSヘッド5により通帳のMSのMSデータを更新する。その後、通帳を挿入口2まで搬送して排出し顧客に通帳を返却する。
【0014】
(3) :通帳の頁捲り動作の一般的な説明
前記のように、通帳に取引情報を印字している途中において、未印字データが残っている状態で印字中の頁の全行を印字した場合、顧客に通帳を返却して改頁を促すことなく、自動的に改頁を実行し、残りの未印字データを次頁の先頭より印字する。この動作を正方向1枚捲りという。また、顧客が印字に該当する頁とは異なった頁を開いて装置に挿入した場合、印字に該当する頁まで複数枚捲る動作をする。
【0015】
この場合、印字に該当する頁が、顧客が開いて挿入した頁に対して後の場合は、正方向に複数枚捲る。これを正方向複数枚捲りという。また、印字に該当する頁が前の頁になっている場合は逆方向に複数枚捲る。これを逆方向複数枚捲りという。また、1頁だけ前の頁が印字に該当する場合は1枚だけ逆方向に捲る。これを逆方向1枚捲りという。
【0016】
頁捲りの処理を行うのは、前記状態の場合の他に、通帳が普通預金と定期預金等の情報を一括で記録する総合通帳の場合に、普通預金と定期預金の両方に未印字データがある場合にも行うことがある。
【0017】
§2:通帳の端面ガレ発生時の説明
図8は従来の媒体捲り時の動作説明図であり、(1) は捲りローラ下を媒体通過前の状態、(2) は捲りローラ下を媒体通過時に端面が捲りローラに接触した状態、(3) はばらけている端面が捲りローラでガレる状態を示す。以下、図7を参照しながら図8に基づいて通帳の端面ガレが発生し易い、通帳捲り処理時の制御について説明する。
【0018】
前記通帳捲り機構部6において、通帳の頁捲りを行う場合の通常の動作は次の通りである。先ず、中紙を開いた状態の通帳15A(開き通帳)を、搬送路3に沿って通帳捲り機構部6まで搬送すると、ここで、通帳15Aが搬送路3上の捲り位置にセットされる。次に、連動している可動パネル17と捲りローラ16を傾けて、捲りローラ16と通帳の中紙が接するようにする。
【0019】
その後、捲りローラ16を回転させることで頁を膨らませる。この時、プリンタ機構制御部4が、センサの検出信号に基づいて頁の膨らみを検出したら、可動パネル17と捲りローラ16を初期位置へ戻す。そして、捲りローラ16を回転させて捲りローラ16上に頁を撥ね上げる。最後に、頁が完全に捲れるまで通帳15Aを搬送して捲り返しを実施し、捲り完了となる。
【0020】
以上は、正方向1枚捲りの場合の処理であるが、逆方向捲りの場合は、捲り位置セットの際の初期状態が、捲り頁に相当する位置へ搬送され、可動パネル17と捲りローラ16の傾き及び捲り頁の回転が逆になり、頁撥ね上げ後の搬送方向が逆になる。
【0021】
また、複数頁捲りについては、正方向逆方向共に、撥ね上げの動作まで完了した時点で、再度可動作パネル17と捲りローラ16を傾け頁の膨らまし処理、撥ね上げ処理を実行して、捲りたい頁分の撥ね上げが完了した後に捲り返しを実施する。(なお、通帳の頁捲り動作の詳細な説明は、特願平9−66039号の明細書及び図面を参照されたい。)
次に、通帳15Aの端面にガレが発生した場合について説明する。先ず、図8の(1) に示したように、通帳15の頁を捲るため、前記のようにして通帳15Aが搬送路3上を搬送され、捲りローラ16の下を通過する前の状態となる。その後、図8の(2) のように、通帳15Aが捲りローラ16の下を通過する時に、通帳15Aの端面が捲りローラ16に接触した状態となる。
【0022】
その後、図8の(3) のように、通帳15Aの端面が捲りローラ16に接触した状態から、更に、バラけている通帳15Aの端面が捲りローラ16によりガレた状態となる。
【0023】
ところで、通帳捲り処理を実施するのは、主に挿入された通帳15Aに印字をしている時、未印字データが残っている状態で、挿入された通帳15の頁の残行数が無くなってしまった場合である。このような場合には、通常、未印字データを印字する為に、通帳15Aの次の頁を自動的に捲って未印字データを印字する。
【0024】
また、通帳繰り越し動作にて、新規通帳を発行した場合には、表紙に顧客の氏名等を印字した後に、繰り越しの明細を印字する場合などに表紙を捲る場合もある。前記のような捲り処理を実施する場合、通帳捲り位置へ通帳15Aを搬送して捲り処理を実施するが、この時通帳15Aが新しくて腰が強い場合などの場合には、中紙の各頁がばらけている場合がある。
【0025】
また、使用中の古い通帳の場合も、顧客の管理状態により、通帳が変形しているような場合にも、中紙の各ページがばらけてしまう状態となる。このような状態で、通帳15Aを捲り位置へセットすると、捲りローラ16の下を通る時に、捲りローラ16で通帳15Aの端面を弾いてしまい、端面ガレを発生してしまうことがある。
【0026】
§3:通帳搬送時のジャム発生時の説明
図9は従来の媒体搬送時の動作説明図であり、(1) は目的センサまで到達せずにジャムが発生した状態、(2) はリトライの為一定ステップ戻す状態、(3) は目的センサまで到達せずにジャムが発生した状態を示す。以下、図7を参照しながら図9に基づいて、通帳搬送途中でのジャム発生時の制御について説明する。
【0027】
前記プリンタ機構制御部4は、センサ31の検出信号を基に、通帳15Aが正常に搬送路3上を通過したか、或いはジャム発生となったかを監視している。この場合、図9の(1) のように、通帳15Aは搬送元ローラ(搬送元の搬送ローラ)19Aから搬送先ローラ(搬送先の搬送ローラ)19B方向へ向けて搬送しているものとする。
【0028】
そして、プリンタ機構制御部4は、或る位置のセンサを通過した通帳15Aが、搬送先にある目的のセンサ31の位置へ規定時間内に到達できた時は正常搬送と判断し、前記規定時間内に到達できなかった時はジャムが発生した状態であると判断する。
【0029】
そして、ジャム発生時には、プリンタ機構制御部4の制御により搬送処理のリトライを行う。このリトライ処理を行う前に、図9の(2) のように、通帳15Aをジャム発生前の搬送方向とは逆方向へ戻す。すなわち、通帳15Aが搬送途中でジャム発生となった場合、リトライ処理を行うが、リトライにて搬送したい方向へ再度通帳15Aを搬送する前に、一定ステップだけ通帳15Aを搬送したい方向と逆方向へ搬送する。
【0030】
その後、再び、図9の(3) のように、通帳15Aを搬送元ローラ(搬送元の搬送ローラ)19Aから搬送先ローラ(搬送先の搬送ローラ)19B方向へ向けて搬送し直す。しかし、この搬送時に目的のセンサ31まで到達できずにジャム発生になることがある。
【0031】
前記のように搬送ジャムは、目的のセンサ31まで通帳15Aを搬送中に、規定時間以上経過しても、通帳15Aが目的のセンサ31に到達しない場合に発生したとして検出する。通帳15Aを搬送路3に沿って搬送している途中で、ジャムが発生したことを検出すると、通帳15Aの詰まっている状態を解除する為に、一定のステップ数だけ目的の搬送方向とは逆方向へ通帳15Aを戻すように搬送してから、再度、目的のセンサ31までの搬送を開始するリトライ処理を行う。このリトライ動作の時に使用する搬送モータは、初回の搬送時に使用した搬送モータである。
【0032】
前記のようなジャムリトライ搬送時に、最初のジャム発生検出時点での通帳15Aの状態が軽度のジャム状態であれば、従来のリトライ制御で問題なく制御可能である。しかし、ジャム検知時の通帳15Aの状態が比較的重度に変形してしまっているような場合には、通常のジャムリトライ処理を実施しても、ジャム状態を解除しずらく、却って通帳15Aを破損させたり、搬送ローラ(19A、19B等)により汚してしまったりする場合がある。
【0033】
【発明が解決しようとする課題】
前記のような従来のものにおいては、次のような課題があった。
【0034】
(1) :冊子媒体(例えば、通帳)を、通常の搬送方法で捲り位置へセットしようとすると、捲りローラの下を冊子媒体の端面が通過する時に、端面ガレを起こしてしまう場合がある。
【0035】
(2) :冊子媒体の搬送途中で冊子媒体のジャムが発生した場合、通常のジャムリトライ処理を実施したのでは、冊子媒体の状態によっては、ジャムを復旧しようとした行為が、逆に冊子媒体を破損させたり汚したりすることもあった。
【0036】
本発明は、このような従来の課題を解決し、冊子媒体の搬送時等に発生する端面ガレを防止し、ジャムの発生率を低下させると共に、ジャムが発生した場合のリトライ搬送時に、冊子媒体の破損や汚れ等を防止することを目的とする。
【0037】
【課題を解決するための手段】
図1は本発明の原理説明図であり、A図は媒体捲り時の説明(A−1→A−2→A−3の順序で処理する)、B図は媒体搬送時の説明(B−1→B−2→B−3の順序で処理する)である。本発明は前記の目的を達成するため、次のように構成した。
【0038】
(1) :冊子媒体(例えば、取引用の通帳)15を搬送路3に沿って搬送するための搬送機構(例えば、搬送ベルト)を駆動する搬送モータ30と、冊子媒体15を捲るための捲りローラ16を回転駆動する捲りモータ20と、冊子媒体15の位置を検出するセンサ31とを備えた冊子媒体取扱装置において、センサ31により冊子媒体15が捲りローラ16の位置に達したことを検出した時点で、捲りモータ20の回転速度を一定にしたまま、搬送モータ30の回転速度を通常搬送時の速度より低下させることで、冊子媒体15の搬送速度(V1)を捲りローラ16の回転速度(V2)より遅くする(V1<V2)モータ制御手段を備えている。
【0039】
(2) :前記 (1) の冊子媒体取扱装置において、前記搬送機構は少なくとも複数の搬送ローラ(搬送元ローラ19A、搬送先ローラ19B等)から成り、前記搬送モータ30は前記搬送ローラをそれぞれ独立して駆動する複数の搬送モータ30からなる冊子媒体取扱装置であって、冊子媒体15の搬送途中でジャムが発生した場合、ジャム発生時に行うリトライ処理の前に、冊子媒体15をジャム発生前の搬送方向とは逆方向へ戻すように搬送モータ30を制御する第1の搬送モータ制御手段と、冊子媒体15を逆方向へ戻す際、ジャム発生前の搬送方向で冊子媒体15の搬送先にある搬送先ローラ19Bの回転速度(V4)を、搬送元にある搬送元ローラ19Aの回転速度(V3)より低下させる(V4<V3)ように搬送モータ30の回転速度を制御する第2の搬送モータ制御手段を備えている。
【0040】
(3) :前記 (1) の冊子媒体取扱装置において、前記搬送機構は少なくとも複数の搬送ローラから成り、前記搬送モータは前記搬送ローラをそれぞれ独立して駆動する複数の搬送モータ30から成る冊子媒体取扱装置であって、搬送路3に沿って配置された第1の搬送ローラ(搬送元ローラ19A)から第2の搬送ローラ(搬送先ローラ19B)へ向かって該第1、第2の搬送ローラ19A、19B間を冊子媒体が搬送される場合、冊子媒体15の搬送先にある第2の搬送ローラ(搬送先ローラ19B)の回転速度(V5)に対し、搬送元にある第1の搬送ローラ(搬送元ローラ19A)の回転速度(V6)を低速にする(V5>V6)搬送モータ制御手段を備えている。
【0041】
(4) :前記(1) 〜(3) のいずれかに記載の冊子媒体取扱装置において、前記冊子媒体15は顧客が取引に使用する通帳であり、前記冊子媒体取扱装置は、取引装置内で前記通帳に取引データを印字するための通帳プリンタ装置である。
【0042】
(5) :冊子媒体15の位置を検出するセンサ31の検出信号により冊子媒体15が冊子媒体15を捲るための捲りローラ16の位置に達したことを検出する機能と、該機能による検出の時点で、捲りモータ20の回転速度を一定にしたまま、冊子媒体15を搬送路3に沿って搬送させる搬送機構を駆動する搬送モータ30の回転速度を通常搬送時の速度より低下させることで、冊子媒体15の搬送速度を捲りローラ16の回転速度より遅くするモータ制御機能とをコンピュータに実現させるためのプログラムを格納したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
【0043】
(作用)
前記構成に基づく本発明の作用を、図1に基づいて説明する。なお、図1のA図ではA−1→A−2→A−3の順序で処理を行い、B図ではB−1→B−2→B−3の順序で処理を行う。
【0044】
(1) :冊子媒体捲り位置セットの際の端面ガレ防止の説明・・・図1のA図参照
前記モータ制御手段は、センサ31により冊子媒体(例えば、通帳)15が捲りローラ16の位置に達したことを検出した時点(A−1参照)で、捲りモータ20の回転速度を一定にしたまま、搬送モータ30の回転速度を通常搬送時の速度より低下させることで、冊子媒体15の搬送速度(V1)を捲りローラ16の回転速度(V2)より遅くする(V1<V2)制御を行う。
【0045】
すなわち、冊子媒体(例えば、通帳)15の捲り処理を行う際に、冊子媒体15を捲り位置へ搬送する。この場合、冊子媒体15の捲りローラ16を駆動している捲りモータ20と搬送機構(例えば、搬送ベルト)を駆動している搬送モータ30を起動する。
【0046】
そして、センサ31により、冊子媒体の端面が捲りローラ16下を通過するタイミングであることを検出した時点で、搬送機構に駆動を伝えている搬送モータ30の回転速度を低下させる。この処理により、冊子媒体15の搬送速度よりも捲りローラ16の回転速度の方が速くなる。よって、捲りローラ16により、バラけている冊子媒体15の端面を搬送方向へ叩き落とす効果が働き(A−2参照)、冊子媒体(例えば、通帳)15の端面ガレを防止することができる(A−3参照)。
【0047】
(2) :冊子媒体を搬送する途中でジャムが発生している場合のリトライ処理の説明・・・図1のB図参照
前記第1の搬送モータ制御手段は、冊子媒体(例えば、通帳)15の搬送途中でジャムが発生した場合、ジャム発生時(B−1参照)に行うリトライ処理の前に、冊子媒体15をジャム発生前の搬送方向とは逆方向へ戻すように搬送モータ30を制御する(B−2参照)。
【0048】
そして、前記第2の搬送モータ制御手段は、冊子媒体15を逆方向へ戻す際、ジャム発生前の搬送方向で冊子媒体15の搬送先にある搬送先ローラ19Bの回転速度(V4)を、搬送元にある搬送元ローラ19Aの回転速度(V3)より低下させる(V4<V3)ように搬送モータ30の回転速度を制御する。
【0049】
すなわち、冊子媒体15が搬送途中でジャム発生となった場合、リトライ処理を行うが、リトライにて搬送したい方向へ再度冊子媒体15を搬送する前に、一定ステップだけ冊子媒体15を搬送したい方向と逆方向へ搬送する。
【0050】
この時、搬送したい方向側の搬送先ローラ19Bを駆動している搬送モータ30を搬送元ローラ19Aを駆動している搬送モータ30よりも低速で回転させる。このことにより、ジャムにより変形してしまった冊子媒体(例えば、通帳)を伸ばすことができ、リトライの搬送での救済を可能にする(B−3参照)。このようにすれば、ジャムの発生率を低下させると共に、ジャムが発生した場合のリトライ搬送時に、冊子媒体の破損や汚れ等を防止することができる。
【0051】
(3) :冊子媒体の通常搬送時の説明・・・図1のB図参照
前記搬送モータ制御手段は、搬送路3に沿って配置された第1の搬送ローラ(搬送元ローラ)から第2の搬送ローラ(搬送先ローラ)へ向かって該第1、第2の搬送ローラ間を冊子媒体(例えば、通帳)15が搬送される場合、冊子媒体15の搬送先にある第2の搬送ローラ(搬送先ローラ19B)の回転速度(V5)に対し、搬送元にある第1の搬送ローラ(搬送元ローラ19A)の回転速度(V6)を低速にする(V5>V6)ように制御する。
【0052】
このようにすれば、ジャム発生時のリトライ処理以外に、通常の搬送の場合にも、ジャム発生率を低下させることが可能になる。
【0053】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、本実施の形態においても、図7に示した通帳プリンタ装置の説明図は同じなので、同図も援用して説明する。また、以下の説明では、前記冊子媒体は取引用の通帳であり、前記冊子媒体取扱装置は通帳プリンタ装置である。
【0054】
§1:プリンタ機構制御部の説明
図2はプリンタ機構制御部の説明図である。以下、図7を参照しながら図2に基づいてプリンタ機構制御部を説明する。図7に示したように、通帳プリンタ装置1には、プリンタ機構部(メカ部)と、前記プリンタ機構部を制御するためのプリンタ機構制御部4が設けてある。
【0055】
前記プリンタ機構部(メカ部)には、搬送路3の搬送ローラや、その動力伝達機構等を駆動するための搬送モータ30、光学的に通帳の情報を読み取るためのイメージセンサ7、その他のセンサ(通帳が所定の位置にセットされたことを検知するセンサ等)31、通帳捲り機構部6内で通帳を捲るための捲りローラを駆動する捲りモータ20等が設けてあり、これらの機構部をプリンタ機構制御部4が制御するように構成されている。
【0056】
そして、プリンタ機構制御部4には、通帳プリンタ装置内の全体の制御を行うCPU(中央演算処理装置)21と、該CPU21等が実行するプログラムや各種パラメータ等を格納しておくROM(リードオンリメモリ)22と、ワーク用のメモリ(例えば、RAM)23と、搬送モータ30の制御を行う搬送モータ制御部24と、センサ31の出力を監視して該センサ31の検出信号を処理するセンサ変化検出処理制御部25と、イメージセンサ7から出力される光学情報を取り込んで処理を行う光学処理部26等が設けてある。
【0057】
§2:冊子媒体捲り時の動作説明・・・図3参照
図3は媒体捲り時の動作説明図であり、(1) は捲りローラ下を媒体通過を検知し、搬送の速度を低下させた状態、(2) は捲りローラ下を媒体通過時に端面が捲りローラに接触し、端面を叩き落とす状態、(3) はバラけている端面もガレることなく通過する状態を示す。
【0058】
この処理は、前記通帳捲り機構部6内で冊子媒体(通帳)を捲る場合の処理である。センサ変化検出処理制御部25はセンサ31の検出信号を基に、冊子媒体(通帳)15が捲りローラ16の位置に達したことを検出すると、その検出信号をCPU21へ通知する。
【0059】
CPU21は前記通知により、冊子媒体(通帳)15が捲りローラ16の位置に達したことを検出すると、その時点で、搬送モータ制御部24に対し、搬送モータ30の回転速度を変える指示を出す。この指示により、搬送モータ制御部24は、捲りモータ20の回転速度を一定にしたまま、搬送モータ30の回転速度を通常搬送時の速度より低下させることで、冊子媒体15の搬送速度(V1)を捲りローラ16の回転速度(V2)より遅くする(V1<V2)制御を行う。
【0060】
すなわち、搬送モータ制御部24は、冊子媒体(通帳)15の捲り処理を行う際に、搬送モータ30の回転速度を制御することにより、冊子媒体15を捲り位置へ搬送する。この場合、冊子媒体15の捲りローラ16を駆動している捲りモータ20と搬送ベルトを駆動している搬送モータ30を駆動する。
【0061】
そして、搬送モータ制御部24は、センサ31により、冊子媒体の端面が捲りローラ16下を通過するタイミングであることを検出した時点で、搬送ベルトに駆動を伝えている搬送モータ30の回転速度を低下させる。この処理により、冊子媒体15の搬送速度よりも捲りローラ16の回転速度の方が速くなる。よって、捲りローラ16によりバラけている冊子媒体15の端面を搬送方向へ叩き落とす効果が働き、冊子媒体(例えば、通帳)15の端面ガレを防止することができる。
【0062】
§3:媒体搬送途中でジャムが発生した場合の動作説明・・・図4参照
図4は媒体搬送時の動作説明図であり、(1) は目的センサまで到達せずにジャムが発生した状態、(2) はリトライの為一定ステップ戻す時搬送ローラの回転速度を低速にすることで、通帳媒体に上下に伸びる力がかかる状態、(3) は搬送がスムーズになり、目的センサに到達する状態を示す。
【0063】
この処理は、前記通帳プリンタ装置1内の搬送路3上において、冊子媒体(通帳)15を搬送している途中で該冊子媒体15のジャム発生となった場合の処理である。センサ変化検出処理制御部25はセンサ31の検出信号を基に、冊子媒体(通帳)15が正常に搬送路3上を通過したか、或いはジャム発生となったかを監視している。
【0064】
この場合、冊子媒体15は搬送元ローラ(搬送元の搬送ローラ)19Aから搬送先ローラ(搬送先の搬送ローラ)19B方向へ向けて搬送しているものとする。そして、CPU21は、或る位置のセンサを通過した冊子媒体15が、搬送先にある目的のセンサ31の位置へ規定時間(例えば、T1)内に到達できた時は正常搬送と判断し、前記規定時間(T1)内に到達できなかった時はジャムが発生した状態であると判断する。
【0065】
このようなジャム発生時には、CPU21の制御により搬送処理のリトライを行うが、その前に、次のような処理を行う。すなわち、冊子媒体(例えば、通帳)15の搬送途中でジャムが発生した場合、ジャム発生時に行うリトライ処理の前に、CPU21は、搬送モータ制御部24へ搬送モータ30の制御指示を出し、この指示に基づき搬送モータ制御部24は、冊子媒体15をジャム発生前の搬送方向とは逆方向へ戻すように搬送モータ30を制御する。
【0066】
そして、CPU21の指示に基づき搬送モータ制御部24は、冊子媒体15を逆方向へ戻す際、ジャム発生前の搬送方向で冊子媒体15の搬送先にある搬送先ローラ19Bの回転速度(V4)を、搬送元にある搬送元ローラ19Aの回転速度(V3)より低下させる(V4<V3)ように搬送モータ30の回転速度を制御する。
【0067】
すなわち、冊子媒体15が搬送途中でジャム発生となった場合、リトライ処理を行うが、リトライにて搬送したい方向へ再度冊子媒体15を搬送する前に、一定ステップだけ冊子媒体15を搬送したい方向と逆方向へ搬送する。この時、搬送したい方向側の搬送先ローラ19Bを駆動している搬送モータ30を、搬送元ローラ19Aを駆動している搬送モータ30よりも低速で回転させる。
【0068】
このことにより、ジャムにより変形してしまった冊子媒体(例えば、通帳)を伸ばすことができ、リトライの搬送での救済を可能にする。このようにすれば、ジャムの発生率を低下させると共に、ジャムが発生した場合のリトライ搬送時に、冊子媒体の破損や汚れ等を防止することができる。
【0069】
§4:通常の冊子媒体搬送時の動作説明
前記ジャム発生時のリトライ処理時とは別に、通常の冊子媒体搬送時においてもジャム等を発生させないためのジャム予防動作を次のようにして行う。以下、この動作を図4を参照して説明する。この動作は、冊子媒体(例えば、通帳)15を搬送路3に沿って搬送する複数の搬送ローラと、搬送ローラをそれぞれ独立して駆動する複数の搬送モータ30とを備えた通帳プリンタ装置において行う動作である。
【0070】
例えば、搬送路3に沿って配置された搬送元ローラ19Aから搬送先ローラ19Bへ向けて該搬送元ローラ19A、搬送先ローラ19Bの間を冊子媒体(通帳)15が搬送される場合、CPU21の指示に基づいて搬送モータ制御部24は、冊子媒体15の搬送先にある搬送先ローラ19Bの回転速度(V5)に対し、搬送元ローラ19Aの回転速度(V6)を低速にする(V5>V6)ように搬送モータ30の回転速度を制御する。
【0071】
すなわち、ジャム発生時のリトライ処理以外にも、通常の通帳搬送の場合も、搬送ローラ30を駆動している搬送モータ30が違う搬送ローラ間を冊子媒体15が搬送される時に、搬送先ローラ19Bを駆動している搬送モータ30と、搬送元ローラ19Aを駆動している搬送モータ30の回転速度を、搬送先の方が速くなる設定にすることで、ジャム発生率を低下させることが可能になる。このようにすれば、ジャム発生時のリトライ処理以外に、通常の冊子媒体の搬送時にも、ジャム発生率を低下させることが可能になる。
【0072】
§5:フローチャートによる媒体捲り位置セット時の処理説明
図5は媒体捲り位置セット時の処理説明図であり、A図は処理フローチャート、B図はテーブルの説明図である。以下、図2〜図4を参照しながら図5に基づいて媒体捲り位置セット時の処理を説明する。なお、S1〜S5は各処理ステップを示す。また、冊子媒体の捲り位置にあるセンサ31をセンサαとする。
【0073】
この処理は、前記通帳捲り機構部6内で冊子媒体(通帳)15を捲る場合の処理であり、該処理を始める前に、予めプリンタ機構制御部4内のメモリ23に、図5のB図に示したモータ駆動スルーイングテーブルを格納しておく。このテーブルは、ポインタP1(搬送開始時ポインタ)で指し示されるメモリ23のアドレス以降の領域に、通常の冊子媒体搬送制御を行うための通常スルーイングデータを格納し、ポインタP2(搬送モータ低速化時ポインタ)で指し示されるメモリ23のアドレス以降の領域に、搬送モータ低速化時に冊子媒体搬送制御を行うための搬送モータ低速時スルーイングデータを格納しておくものである。
【0074】
そして、CPU21は前記メモリ23のテーブルデータを取り出して搬送モータ制御部24に指示を与えることにより、搬送モータ制御部24が搬送モータ30の速度制御を行う。
【0075】
先ず、CPU21の制御により冊子媒体(通帳)15を捲り位置まで搬送する処理を開始する(S1)。この時、センサ変化検出処理制御部25は、センサαの検出信号を基に、冊子媒体(通帳)15が捲りローラ16の位置に達したことを検出すると(S2)、その検出信号をCPU21へ通知する。
【0076】
CPU21は前記通知により、冊子媒体(通帳)15が捲りローラ16の位置に達したことを検出すると、その時点で、搬送モータ制御部24に対し、搬送モータ30の回転速度を変える指示を出す。この指示により、搬送モータ制御部24は、捲りモータ20の回転速度を一定にしたまま、搬送モータ30の回転速度を通常搬送時の速度より低下させることで、冊子媒体15の搬送速度(V1)を捲りローラ16の回転速度(V2)より遅くする(V1<V2)制御を行う(S3)。
【0077】
このようにして、冊子媒体を搬送するための搬送モータを低速化し、冊子媒体を捲り位置にセットする処理が完了すると(S4)、冊子媒体の捲り動作を行い、その後、捲りモータ20の動作を停止し(S5)、この処理を終了する。
【0078】
この処理により、冊子媒体15の搬送速度よりも捲りローラ16の回転速度の方が速くなる。よって、捲りローラ16により、バラけている冊子媒体15の端面を搬送方向へ叩き落とす効果が働き、冊子媒体(例えば、通帳)15の端面ガレを防止することができる。
【0079】
§6:フローチャートによる媒体ジャムリトライ時の処理説明
図6は媒体ジャムリトライ時の処理説明図であり、A図は処理フローチャート、B図はテーブルの説明図である。以下、図2〜図4を参照しながら図6に基づいて媒体ジャムリトライ時の処理を説明する。なお、S11〜S18は各処理ステップを示す。
【0080】
この処理は、通帳プリンタ装置1内で冊子媒体(通帳)を搬送している途中でジャム発生となった場合の処理であり、該処理を始める前に、予めプリンタ機構制御部4内のメモリ23に、図6のB図に示したモータ駆動スルーイングテーブルを格納しておく。このテーブルは、ポインタP1(搬送開始時ポインタ)で指し示されるメモリ23のアドレス以降の領域に、通常の冊子媒体搬送制御を行うための通常スルーイングデータを格納し、ポインタP2(モータ別速度設定時低速回転用ポインタ)で指し示されるメモリ23のアドレス以降の領域に、搬送モータ低速化時に冊子媒体搬送制御を行うための低速時スルーイングデータを格納しておくものである。
【0081】
そして、CPU21は前記メモリ23のテーブルデータを取り出して搬送モータ制御部24に指示を与えることにより、搬送モータ制御部24が搬送モータ30の速度制御を行う。
【0082】
この処理では、CPU21の指示に基づき搬送モータ制御部24が搬送モータ30を制御し冊子媒体(例えば、通帳)15を搬送する。この時、CPU21は搬送モータ制御部24に対し、モータ速度を規定値(通常の冊子媒体搬送を行う時の値)に設定し(S11)、搬送モータ30を駆動制御する(S12)。
【0083】
このように、通帳プリンタ装置内の搬送路3上において、冊子媒体(通帳)15を搬送している途中で該冊子媒体15のジャムが発生したか否かを判断する。この場合、センサ変化検出処理制御部25は、センサ31の検出信号を基に、冊子媒体(通帳)15が正常に搬送路3上を通過したか、或いはジャム発生となったかを監視している。
【0084】
なお、冊子媒体15は搬送元ローラ(搬送元の搬送ローラ)19Aから搬送先ローラ(搬送先の搬送ローラ)19B方向へ向けて搬送しているものとする。そして、CPU21は、或る位置のセンサを通過した冊子媒体15が、搬送先にある目的のセンサ31の位置へ規定時間(例えば、T1)内に到達できた時は正常搬送と判断し、前記規定時間(T1)内に到達できなかった時はジャムが発生した異常搬送状態であると判断する(S13、S14)。
【0085】
このようにして、CPU21は冊子媒体15の搬送途中でジャム発生時間(T1)か否かを判断し、ジャム発生と判断したら、搬送モータ30を停止させ(S16)リトライを行うが、このリトライの前に、次のような処理を行う。すなわち、冊子媒体(通帳)15の搬送途中でジャムが発生した場合、ジャム発生時に行うリトライ処理の前に、CPU21は搬送モータ制御部24へ搬送モータ30の回転制御を行うための指示を出し、この指示に基づき搬送モータ制御部24は、冊子媒体15をジャム発生前の搬送方向とは逆方向へ戻すように搬送モータ30を制御する(S17)。
【0086】
そして、CPU21の指示に基づき搬送モータ制御部24は、冊子媒体15を逆方向へ戻す際、ジャム発生前の搬送方向で冊子媒体15の搬送先にある搬送先ローラ19Bの回転速度(V4)を、搬送元にある搬送元ローラ19Aの回転速度(V3)より低下させる(V4<V3)ように搬送モータ30の回転速度を制御する(S18)。その後、前記S12の処理へ戻る。
【0087】
また、前記S13の処理で、ジャム発生時間になる前に目的のセンサへ冊子媒体が到達したら(S14)、正常搬送状態であると判断し、搬送モータ30を停止し(S15)、この処理を終了する。このようにして、ジャムにより変形してしまった冊子媒体(例えば、通帳)を伸ばすことができ、リトライの搬送での救済を可能にする。
【0088】
§7:記録媒体とプログラムの説明
前記通帳プリンタ装置1内のプリンタ機構制御部4が行う前記処理は、ROM22内のプログラムを実行することにより行うが、このような例に限らず、次のようにしても実現できる。
【0089】
例えば、前記通帳プリンタ装置1を内蔵している自動取引装置と通信回線を介して接続されたセンタ内のホストコンピュータにはハードディスク装置が設けてあり、このハードディスク装置の記録媒体(ハードディスク)に、前記処理を実現するためのプログラムやその他のデータを格納しておく。
【0090】
そして、前記処理を行う場合は、ホストコンピュータ内のCPUの制御によりハードディスク装置の記録媒体に格納されている前記プログラムやデータを読み出して、自動取引装置内の通帳プリンタ装置1へ転送する。
【0091】
そして、通帳プリンタ装置1では、CPU21の制御により、ホストコンピュータから受信した前記プログラム等をメモリ23へ格納する。その後、CPU21がメモリ23に格納してあるプログラムの内、必要なプログラムから順次読み出して実行することにより、前記プリンタ機構制御部4の処理を行う。なお、前記ハードディスク装置の記録媒体に格納するプログラムは、次のようにして記録(記憶)する。
【0092】
▲1▼:フレキシブルディスク(フロッピィディスク)に格納されているプログラム(他の装置で作成したプログラムデータ)を、ホストコンピュータに設けたフレキシブルディスクドライブ(FDD)により読み取り、ハードディスク装置(HDD)の記録媒体(ハードディスク)に格納する。
【0093】
▲2▼:光磁気ディスク、或いはCD−ROM等の記憶媒体に格納されているデータを、前記ホストコンピュータに設けたドライブ装置(CD−ROMドライブ12等)により読み取り、ハードディスク装置の記録媒体(ハードディスク)に格納する。
【0094】
▲3▼:LAN等の通信回線を介して他の装置から伝送されたプログラム等のデータを、ホストコンピュータが通信制御部を介して受信し、そのデータをハードディスク装置の記録媒体(ハードディスク)に格納する。
【0095】
なお、前記センタ内のホストコンピュータの代わりに、前記冊子媒体取扱装置に直接接続された上位装置(例えば、同一店内の上位装置)を用いても同様に実施可能である。
【0096】
§8:その他の説明
(1) :前記の例では、冊子媒体として、顧客が取引に使用する通帳の例について説明したが、本願発明はこのような例に限らず、他の同様な冊子媒体、例えば、冊子式の伝票、払い込み票等にも同様に適用可能である。
【0097】
(2) :冊子媒体取扱装置は、前記通帳プリンタ装置に限らず、他の同様な装置(例えば、冊子式伝票、払い込み票等に印刷可能な印刷装置等)にも同様に適用可能である。
【0098】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば次のような効果がある。
【0099】
(1) :前記モータ制御手段は、センサにより冊子媒体(例えば、通帳)が捲りローラの位置に達したことを検出した時点で、捲りモータの回転速度を一定にしたまま、搬送モータの回転速度を通常搬送時の速度より低下させることで、冊子媒体の搬送速度(V1)を捲りローラ16の回転速度(V2)より遅くする(V1<V2)制御を行う。
【0100】
すなわち、冊子媒体(例えば、通帳)の捲り処理を行う際に、冊子媒体を捲り位置へ搬送する。この場合、冊子媒体の捲りローラを駆動している捲りモータと搬送機構(例えば、搬送ベルト)を駆動している搬送モータを起動する。そして、センサにより、冊子媒体の端面が捲りローラ下を通過するタイミングであることを検出した時点で、搬送機構に駆動を伝えている搬送モータの回転速度を低下させる。
【0101】
この処理により、冊子媒体の搬送速度よりも捲りローラの回転速度の方が速くなる。よって、捲りローラにより、バラけている冊子媒体(例えば、通帳)の端面を搬送方向へ叩き落とす効果が働き、冊子媒体の端面ガレを防止することができる。
【0102】
(2) :前記第1の搬送モータ制御手段は、冊子媒体(例えば、通帳)の搬送途中でジャムが発生した場合、ジャム発生時に行うリトライ処理の前に、冊子媒体をジャム発生前の搬送方向とは逆方向へ戻すように搬送モータを制御する。そして、前記第2の搬送モータ制御手段は、冊子媒体を逆方向へ戻す際、ジャム発生前の搬送方向で冊子媒体の搬送先にある搬送先ローラの回転速度(V4)を、搬送元にある搬送元ローラの回転速度(V3)より低下させる(V4<V3)ように搬送モータの回転速度を制御する。
【0103】
すなわち、冊子媒体が搬送途中でジャム発生となった場合、リトライ処理を行うが、リトライにて搬送したい方向へ再度冊子媒体を搬送する前に、一定ステップだけ冊子媒体を搬送したい方向と逆方向へ搬送する。この時、搬送したい方向側の搬送先ローラを駆動している搬送モータを搬送元ローラを駆動している搬送モータよりも低速で回転させる。
【0104】
このことにより、ジャムにより変形してしまった冊子媒体(例えば、通帳)を伸ばすことができ、リトライの搬送での救済を可能にする。このようにすれば、ジャムの発生率を低下させると共に、ジャムが発生した場合のリトライ搬送時に、冊子媒体の破損や汚れ等を防止することができる。
【0105】
(3) :前記搬送モータ制御手段は、搬送路に沿って配置された第1の搬送ローラから第2の搬送ローラへ向かって該第1、第2の搬送ローラ間を冊子媒体(例えば、通帳)が搬送される場合、冊子媒体の搬送先にある第2の搬送ローラの回転速度(V5)に対し、搬送元にある第1の搬送ローラの回転速度(V6)を低速にする(V5>V6)ように制御する。このようにすれば、ジャム発生時のリトライ処理以外に、通常の搬送の場合にも、冊子媒体(例えば、通帳)のジャム発生率を低下させることが可能になる。
【0106】
(4) :前記記録媒体のプログラムを読み出して実行することにより、前記モータ制御手段は、センサにより冊子媒体(例えば、通帳)が捲りローラの位置に達したことを検出した時点で、捲りモータの回転速度を一定にしたまま、搬送モータの回転速度を通常搬送時の速度より低下させることで、冊子媒体の搬送速度(V1)を捲りローラ16の回転速度(V2)より遅くする(V1<V2)制御を行う。
【0107】
すなわち、冊子媒体(例えば、通帳)の捲り処理を行う際に、冊子媒体を捲り位置へ搬送する。この場合、冊子媒体の捲りローラを駆動している捲りモータと搬送機構(例えば、搬送ベルト)を駆動している搬送モータを起動する。そして、センサにより、冊子媒体の端面が捲りローラ下を通過するタイミングであることを検出した時点で、搬送機構に駆動を伝えている搬送モータの回転速度を低下させる。
【0108】
この処理により、冊子媒体の搬送速度よりも捲りローラの回転速度の方が速くなる。よって、捲りローラにより、バラけている冊子媒体(例えば、通帳)の端面を搬送方向へ叩き落とす効果が働き、冊子媒体の端面ガレを防止することができる。
【0109】
(5) :冊子媒体取扱装置(例えば、通帳プリンタ装置)の動力伝達系(メカ)はそのままとして、モータの回転速度だけを制御することにより、冊子媒体の搬送時等に発生する端面ガレを防止し、ジャムの発生率を低下させると共に、ジャムが発生した場合のリトライ搬送時に、冊子媒体の破損や汚れ等を防止することができる。従って、前記モータの速度制御を行うためのプログラムを追加するだけで済み、信頼性の高い装置が安価に提供できる。
【0110】
(6) :例えば、今日の金融機関向けの通帳プリンタを含む冊子媒体取扱装置については、装置の信頼性、安定性、処理速度の向上等が求められている。本発明では、冊子媒体の頁捲り時の端面ガレを防止することが可能であり、また、搬送ジャム発生時の復旧効果を向上させることや、搬送ジャムそのものの発生率を低下させることが可能である。
【0111】
このことは、ジャムリトライ処理やジャム発生等により冊子媒体を傷つけてしまう率を低下させる効果もある。更には、装置の安定性を高めることが可能となり、処理速度の向上にもつながる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の原理説明図である。
【図2】本発明の実施の形態におけるプリンタ機構制御部の説明図である。
【図3】本発明の実施の形態における媒体捲り時の動作説明図である。
【図4】本発明の実施の形態における媒体搬送時の動作説明図である。
【図5】本発明の実施の形態における媒体捲り位置セット時の処理説明図である。
【図6】本発明の実施の形態における媒体ジャムリトライ時の処理説明図である。
【図7】本発明の実施の形態における通帳プリンタ装置の説明図である。
【図8】従来の媒体捲り時の動作説明図である。
【図9】従来の媒体搬送時の動作説明図である。
【符号の説明】
1 通帳プリンタ装置
2 挿入口
3 搬送路
4 プリンタ機構制御部
5 MSヘッド(磁気ストライプヘッド)
6 通帳捲り機構部
7 イメージセンサ
8 印字ヘッド
9 媒体一時退避部
10 媒体取り込み部
11 通帳発行部
12 通帳発行カセット
15 冊子媒体
16 捲りローラ
17 可動パネル
19 搬送ローラ
20 捲りローラ
21 CPU(中央演算処理装置)
22 ROM(リードオンリメモリ)
23 メモリ
24 搬送モータ制御部
25 センサ変化検出処理制御部
26 光学処理部
30 搬送モータ
31 センサ

Claims (5)

  1. 冊子媒体を搬送路に沿って搬送するための搬送機構を駆動する搬送モータと、
    冊子媒体を捲るための捲りローラを回転駆動する捲りモータと、
    冊子媒体の位置を検出するセンサと、
    を備えた冊子媒体取扱装置において、
    前記センサにより冊子媒体が捲りローラの位置に達したことを検出した時点で、前記捲りモータの回転速度を一定にしたまま、搬送モータの回転速度を通常搬送時の速度より低下させることで、冊子媒体の搬送速度を捲りローラの回転速度より遅くするモータ制御手段を備えている、
    ことを特徴とする冊子媒体取扱装置。
  2. 請求項1記載の冊子媒体取扱装置において、
    前記搬送機構は少なくとも複数の搬送ローラから成り、
    前記搬送モータは前記搬送ローラをそれぞれ独立して駆動する複数の搬送モータから成る冊子媒体取扱装置であって、
    冊子媒体の搬送途中でジャムが発生した場合、ジャム発生時に行うリトライ処理の前に、冊子媒体をジャム発生前の搬送方向とは逆方向へ戻すように搬送モータを制御する第1の搬送モータ制御手段と、
    前記冊子媒体を逆方向へ戻す際、ジャム発生前の搬送方向で媒体の搬送先にある搬送先ローラの回転速度を、搬送元にある搬送元ローラの回転速度より低下させるように搬送モータの回転速度を制御する第2の搬送モータ制御手段を備えている、
    ことを特徴とする冊子媒体取扱装置。
  3. 請求項1記載の冊子媒体取扱装置において、
    前記搬送機構は少なくとも複数の搬送ローラから成り、
    前記搬送モータは前記搬送ローラをそれぞれ独立して駆動する複数の搬送モータから成る冊子媒体取扱装置であって、
    搬送路に沿って配置された第1の搬送ローラから第2の搬送ローラへ向かって該第1、第2の搬送ローラ間を冊子媒体が搬送される場合、冊子媒体の搬送先にある第2の搬送ローラの回転速度に対し、搬送元にある第1の搬送ローラの回転速度を低速にする搬送モータ制御手段を備えている、
    ことを特徴とする冊子媒体取扱装置。
  4. 前記冊子媒体は顧客が取引に使用する通帳であり、前記冊子媒体取扱装置は、取引装置内で前記通帳に取引データを印字するための通帳プリンタ装置である、
    ことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の冊子媒体取扱装置。
  5. 冊子媒体の位置を検出するセンサの検出信号により冊子媒体が冊子媒体を捲るための捲りローラの位置に達したことを検出する機能と、
    該機能による検出の時点で、捲りモータの回転速度を一定にしたまま、冊子媒体を搬送路に沿って搬送させる搬送機構を駆動する搬送モータの回転速度を通常搬送時の速度より低下させることで、冊子媒体の搬送速度を捲りローラの回転速度より遅くするモータ制御機能と、
    をコンピュータに実現させるためのプログラムを格納したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
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