JPH10254215A - 半導電性ロール - Google Patents

半導電性ロール

Info

Publication number
JPH10254215A
JPH10254215A JP5364997A JP5364997A JPH10254215A JP H10254215 A JPH10254215 A JP H10254215A JP 5364997 A JP5364997 A JP 5364997A JP 5364997 A JP5364997 A JP 5364997A JP H10254215 A JPH10254215 A JP H10254215A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
rubber
conductive
roll
nbr
epdm
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP5364997A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3424485B2 (ja
Inventor
Kentaro Ueishi
健太郎 上石
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujifilm Business Innovation Corp
Original Assignee
Fuji Xerox Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fuji Xerox Co Ltd filed Critical Fuji Xerox Co Ltd
Priority to JP5364997A priority Critical patent/JP3424485B2/ja
Publication of JPH10254215A publication Critical patent/JPH10254215A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3424485B2 publication Critical patent/JP3424485B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Dry Development In Electrophotography (AREA)
  • Cleaning In Electrography (AREA)
  • Electrostatic Charge, Transfer And Separation In Electrography (AREA)
  • Rolls And Other Rotary Bodies (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 中抵抗領域での抵抗値のバラツキが少なく、
広い抵抗領域での環境変動や印加電圧によらず安定した
抵抗値に制御にでき、製造安定性に優れた半導電性ロー
ルを提供する。 【解決手段】 導電性芯材の外周に導電性発泡弾性体が
被覆された半導電性ロールであり、導電性発泡弾性体
は、溶解度パラメータ値が異なる3種のゴムの海島構造
からなり、かつ、吸油性の異なる2種類のカーボンブラ
ックが分散されている。溶解度パラメータ値が異なる3
種のゴムは、NBRとEPDMとこれらのゴムの溶解度
パラメータ値の中間の溶解度パラメータ値を有するゴ
ム、例えば、CRあるいはSBRからなるのが好まし
い。吸油性の異なるカーボンブラックは、ケッチェンブ
ラックとサーマルブラックが特に好適である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は半導電性ロールに係
り、特に電子写真複写機、静電プリンター等における像
担持体上の表面を一様に帯電するための帯電ロール、像
担持上に形成されたトナー像を転写媒体に転写するため
の転写ロール、像担持上にトナーを搬送するためのトナ
ー搬送ロール、像担持体上のトナーを除去するためのク
リーニングロール等に使用される半導電性ロールに関
し、特に軽量化および高速化に好適な半導電性ロールに
関する。
【0002】
【従来の技術】半導電性ロールにおいては、EPDM
(エチレンプロピレンジエンゴム)、NBR(ニトリル
ブタジエンゴム)、SBR(スチレンブタジエンゴ
ム)、ウレタンゴム、シリコンゴム、ノーソレックスな
どの一般のエラストマー(弾性体)にカーボンブラック
や金属酸化物、有機及び無機の電解質などの導電性物質
を分散させて導電性を付与し、空気、窒素による機械発
泡や化学発泡剤によって発泡させた導電性発泡弾性体を
導電性金属芯材の外周に被覆したロールを用いている。
【0003】半導電性ロールの電気特性を制御する方法
としては、導電性発泡弾性体における導電性粒子の配合
量を変化させる方法等が知られているが、導電性発泡弾
性体の硬度と抵抗が相反するため抵抗バランスをとるこ
とが困難である。電子電導性の半導電ロールの場合は1
5-10ohm・cm領域の中抵抗制御が難しく半導電性
ロール内やロール間での抵抗バラツキが大きく、測定電
圧による依存性が大きいため安定した電流での均一な画
像が得られにくい。
【0004】また、4級アンモニウム塩などの帯電防止
剤やアルカリ金属等の有機及び無機電解質を添加したイ
オン導電性タイプの半導電性ロールは、ロール内の抵抗
変化分布がきわめて小さく望ましい反面、温度や湿度等
の環境変化に対する抵抗値の変動が大きいという問題点
とイオンの移動による長期使用時の経時変化が大きいと
いう問題点を有している。
【0005】電子電導タイプの添加剤を使用することに
より環境変化に対する抵抗の変化が小さくなることは知
られているが、硬度調整が困難になり均一なニップが得
られにくい。このため低硬度には多量のプロセスオイ
ル、アロマ油、パラフィンオイルなどの軟化剤やフタル
酸エステル等の可塑剤をロール内に分散、配合させてカ
ーボンブラックの分散性を向上させ、かつ、半導電性ロ
ールとこの半導電性ロールに接触する被接触物との密着
性を上げることにより安定した画像の形成が可能となっ
ている。
【0006】しかし、この方法では長期保管後のニップ
部でのこれらの添加剤のシミ出し(ブリード)による画
像形成部材の表面汚染が発生し、感光体上に移動して黒
筋、白筋現象が画像上も欠陥として起こりやすい。これ
らの現象を防止するため半導電性ロール上に表面処理や
保護層の設置が必要となりこれに伴う抵抗の調整やコス
ト上でも不利となる。可塑剤、軟化剤を多く充填すると
永久歪が悪化し、ロールの変形による画像ムラが発生し
やすいという問題も生じる。
【0007】カーボンブラックの分散性を向上させ均一
な電気特性を得る方法としては、カカーボンブラックの
表面をカップング処理したり(特開平1−101375
号公報)、絶縁粒子や金属酸化物などと混合分散させた
り、溶解性の異なる2種の高分子をブレンドする方法
(特開平1−109376号公報、特開平4−5105
6号公報)、導電性シリコーンゴム組成物に特定のアセ
チレンブラックを添加したり(特開平5−116789
0号公報)、導電性顔料に対する親和性の異なる2種類
の高分子弾性体を使用したり(特開平3−196067
号公報)、導電性弾性層にチャネルブラックとファーネ
スブラックを特定の割合で混合させる(特開平6−17
3939号公報)等の技術がすでに提案されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上記従来技術の場合に
は、カーボンブラックの分散性を向上させるため、表面
をカップリング処理したり、絶縁粒子や金属酸化物など
と混合して分散させると、混合量の調節、表面性の変
化、製造工程の複雑化に伴うコストアップの問題があ
る。特に弾性体にカーボンブラックを分散させた半導電
性ロールはその添加量による抵抗値が105-10ohm・
cm領域では急激に変化するため所定の抵抗値をカーボ
ンブラックの添加量のみで一桁以内の安定した調整をす
ることが非常に困難である。
【0009】また、溶解性の異なる2種のエラストマー
をブレンドした場合、そのブレンド比率によりカーボン
ブラック量に依存せず中抵抗領域での制御は可能である
が、NBR/EPDMブレンド品やシリコーン/EPD
Mブレンド弾性体において小量のカーボンブラック配合
では107-8 ohm・cm領域に達するとカーボンブラ
ックの導電性連鎖が切断され、極性のあるエラストマー
側の吸湿あるいは熱変動により海島構造がくずれ抵抗値
の環境変動および抵抗変動が大きく変化することが判明
し、2種類での非相溶性の弾性体を使用した場合の半導
電ロールでは2桁以上の抵抗値の環境変動が見られ、抵
抗、硬度はその配合比率のみでは調整困難である。
【0010】さらに硫黄加硫する際には加硫促進剤など
の添加剤が顕著な相分離により偏りやすく非極性のEP
DM相などの加硫不足となり30〜50%もの永久歪が
NBRブレンド系では発生する。
【0011】また、極性の低いEPDM単独使用ではカ
ーボンブラック等の導電性粒子との相互作用が小さく混
合時の分散性が不均一になりやすく抵抗バラツキが大き
くなるため、画像濃度の均一性に優れた良好な画質が得
られない。
【0012】そこで本発明はこれまでの問題点を解決す
るためれになされたものであり、本発明の目的は、中抵
抗領域での抵抗値のバラツキが少なく、広い抵抗領域で
の環境変動や印可電圧によらず安定した抵抗値と製造安
定性に優れる半導電性ロールを提供することにある。
【0013】また、本発明の別の目的はプロセス油など
の可塑剤を含有せず、低硬度で安定したローラー硬度を
維持でき、しかもブリード現象がなく、へたり、汚染を
生じない半導電性ロールを提供することにある。
【0014】さらに3成分系では非相溶性弾性体のブレ
ンド性をあげることによりカーボンブラック混合時の発
熱を抑えSP値の中間位置にあるゴムの配合量によりそ
の加硫均一性を向上させ、かつ永久歪を低減できニップ
部での長期保管による変形、抵抗変動を抑えた半導電性
ロールを提供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明は、導電性芯材の
外周に導電性発泡弾性体を被覆した半導電性ロールにお
いて、前記導電性発泡弾性体が溶解度パラメータ値の異
なる3種のゴムの海島構造からなり、かつ、特性の異な
る2種類のカーボンブラックが分散されていることを特
徴とする半導電性ロールである。
【0016】本発明においては、溶解度パラメータ値の
異なる3種のゴムからなり、各ゴムの溶解度パラメータ
値の選定によって各ゴム間の相溶性を高めることがで
き、かつ、特性の異なるカーボンブラックは、海島構造
の界面付近に多く分布しており、カーボンブラックの集
中的な偏在が緩和されて導電性粒子としてのカーボンブ
ラックの分散性が向上し、均一な帯電および転写が可能
となる。さらにカーボンブラックは特性が異なる2種か
らなり、抵抗バラツキの少ない導電性が得られる。ま
た、プロセス油等の可塑剤を使用する必要がないので、
可塑剤のブリード等のなく、さらに帯電防止剤やその他
電解質等を使用する必要がなく、温度、湿度等の環境変
化に対する抵抗値の変動を少なくでき、硬度と抵抗値の
調整が容易となる。
【0017】
【発明の実施の形態】本発明において、導電性芯材の外
周に形成される導電性発泡弾性体は、溶解度パラメータ
(Solubility Parameter)値の異
なる3種のゴムの海島構造からなる。これらの3種のゴ
ムとしては、特にNBR(ニトリルブタジエンゴム)お
よびEPDM(エチレンプロピレンジエンゴム)とこれ
らのゴムの溶解度パラメータ値の中間の溶解度パラメー
タ値を有する第3のゴムとからなることが望ましい。N
BRのアクリルニトリル量は、15〜55%、好ましく
は15〜35%である。SBRのスチレン量は、15〜
55%、好ましくは約25%(中高ニトリル)である。
また、EPDMにおけるジエン類としては、例えば、エ
チリデンノルボルネン、1,4−ヘキサジエン、ジシク
ロペンタジエン等が挙げられる。
【0018】溶解度パラメーター値(SP値)の大きく
異なるNBR(SP値=8.7〜10.5)とEPDM
(SP値=7.9〜8.0)及び溶解度パラメーター値
(SP値)がこれらの中間に位置する第3のゴムとして
のCR(クロロプレン)(SP値=8.1〜9.4)あ
るいはSBR(スチレンブタジエンゴム)(SP値=
8.4〜8.7)の組み合わせが最も好ましい。これら
の組み合わせでは、ケッチェンブラック等のカーボンブ
ラックの添加量の増加に伴う硬度上昇を低減でき、その
ブレンド比率、共重合比率を調整することにより安定し
た抵抗値の維持が可能である。
【0019】特にCRはその加硫の緩慢さにより、他の
2種のブレンドゴムの加硫・発泡過程において、相対的
に低粘度の流動しやすい層を形成し、高分子可塑剤的な
効果を発揮してNBR(海)とEPDM(島)の相分離
状態を緩和し、カーボンブラックの分散状態を安定化す
る。また、CRの高分子可塑剤的な効果からロールの表
面からブリードしやすいオイルや可塑剤等の添加剤を用
いることなく、半導電性ロールのゴム硬度を低下させる
ことができる。
【0020】本発明において、カーボンブラックと親和
性のあるNBRとこのNBRと相溶性の乏しいEPDM
及び両者間に相溶性のあるCRあるいはSBRをブレン
ドして構成することにより、カーボンブラックが2種の
界面付近に多く分布した弾性体が得られる。この場合、
これらのゴムのブレンド比率とNBR中のアクリロニト
リル量、SBR中のスチレン量、さらにはカーボンブラ
ツク量を調整することによって、ロール抵抗値を105
〜1010ohm・cm程度に調整できる。ローラ硬度
(アスカーC硬度)も30〜60度程度まで加硫条件は
一定のまま制御可能であり、上記発泡弾性体の発泡状態
は3成分のブレンド物を化学的または真空または空気機
械発泡させた独立気泡あるいは連続気泡のいずれの状態
でも使用することができる。
【0021】上記NBR、SBR、CR単独で作製した
半導電性ロールは電子写真複写機や静電プリンターに使
用した際の放電現象によるオゾン劣化が発生しやすく耐
オゾン性の優れるEPDM成分と組み合わせることによ
って使用可能となる。一方上記EPDMは単独ではゴム
の絶縁性が高く、多量の導電性顔料を添加することが必
要となり、弾性体の硬度を増加させることになる。
【0022】上記のゴムの混合割合は、NBR、EPD
MおよびCRの混合割合が重量比でNBR/EPDM/
CR=5/5/90〜5/90/5〜90/5/5の範
囲内であり、同様にNBR、EPDMおよびSBRの混
合割合が重量比でNBR/EPDM/SBR=5/5/
90〜5/90/5〜90/5/5の範囲内である。
【0023】エマルジョン重合からなる低抵抗ゴム(1
11ohm・cm)であるNBR、SBR、CRの耐オ
ゾン劣化性を抑え、かつ弾性体層の導電性を制御するた
めEPDMの配合量を90%〜10%、好ましくは30
%〜70%に調整することによりNBR層に存在するカ
ーボンブラックの濃度を増すことができ、しかも安定し
た導電路の形成が可能となる。NBR、SBRあるいは
CRの配合量は90%〜5%、好ましくは10〜30%
に調整することによりカーボンブラック混練時の発熱を
抑制して両者の相溶性を上げることにより添加剤、フィ
ラーブレンド時の加工安定性の付与が可能となる。これ
により抵抗値の環境変動と印可電圧依存性の影響もEP
DM単独で配合した場合に比べ小さくすることができか
つ低硬度で安定した半導電ローラーが得られることがで
きる。
【0024】本発明に用いるカーボンブラックは特性の
異なる2種類のカーボンブラックからなる。特性の異な
る2種類のカーボンブラックとしては、特に吸油性の異
なる2種類のカーボンブラックの組み合わせが望まし
い。例えば、吸油性が高く導電性に優れるるケッチェン
ブラックと、吸油性が小さくゴム補強性が優れるソフト
カーボンのFTやMTなどのサーマルブラック等を併用
することが望ましく、これらのカーボンブラックの併用
によって比較的少量でかつ抵抗バラツキが少ない導電性
が可能である。ケッチェンブラックとしては、ケッチェ
ンブラックEC、ケッチェンブラックEC−600、ケ
ッチェンブラックEC−600JD(ライオンアクゾ社
製)などが挙げられる。サーマルブラックとしてはFT
カーボン、MTカーボン(旭カーボン社製)、N990
ARO90(ハーバー社製)、HTC#20(中部カ
ーボン社製)、MT N990(デグサ社製)、Sev
acarb MT(コロンビア社製)、#3030B、
#4013B(三菱化学社製)などが挙げられる。
【0025】カーボンブラックの使用割合は、例えば重
量比でケッチェンブラック:サーマルブラック=1:1
〜1:8、好ましくは1:2〜1:5である。これらの
カーボンブラックを単独で用いた場合、凝集性の高いケ
ッチェンブラックでは低抵抗領域での調整は可能である
が、ローラー内の場所による抵抗値のバラツキと製造時
のロット間のバラツキが大きく、サーマルブラックのみ
の使用では1012ohm・cm以下に下がらず抵抗調整
が困難である。
【0026】さらに上記カーボンブラックの使用割合が
上記範囲外である場合は場所による抵抗値のバラツキや
製造時のロット間のバラツキが大きくなり所定の抵抗領
域のコントロールが困難となる。またカーボンブラツク
の配合割合はNBR/CRあるいはSBR/EPDMの
配合割合で異なるが、例えば、ケッチェンブラック2〜
20重量部、サーマルブラックは10〜40重量部が好
ましい。
【0027】上記ゴムに添加する添加剤としては、導電
性充填剤、加硫剤、発泡剤、加硫促進剤、老化防止剤、
軟化剤、可塑剤、補強剤、充填剤等が挙げられるが、導
電性充填剤、加硫剤、発泡剤、加硫促進剤を除く他の添
加剤は、必要に応じて添加すればよく、特に軟化剤、可
塑剤等のブリードしやすい添加剤が避けるのが望まし
い。また、導電性充填剤としては、上記のカーボンブラ
ックを必須とし、その他に補助的にグラファイト、金属
過酸化物等を使用してもよい。金属酸化物としては、例
えば、酸化錫、酸化チタン(表面)酸化錫で被覆された
もの)等が挙げられる。
【0028】加硫剤としては、例えば、イオウ、有機含
イオウ化合物の他、有機過酸化物等が使用可能である。
有機含イオウ化合物としては、例えば、テトラメチルチ
ウラムジスルフィド、N,N’−ジチオビスモルホリン
等が挙げられる。また、有機過酸化物としては、例え
ば、ジクミルパーオキサイド、ベンゾイルペルオキシド
等が挙げられる。加硫剤の添加量は、ゴム成分100重
量部に対して0.3〜4重量部、好ましくは1.0〜
3.5重量部である。
【0029】加硫促進剤としては、従来より使用されて
いる種々のものが使用可能であるが、本発明において特
にスルフェンアミド系加硫促進剤を使用するのが好まし
い。すなわち、SP値の異なる3種のゴムに配合する場
合、スルフェンアミド系加硫促進剤は特定のゴム相(例
えば、NBR相)に加硫剤や加硫促進剤が集中的に偏在
するのを緩和する効果がある。加硫促進剤は、ゴム成分
100重量部に対して0.3〜4重量部、好ましくは
0.5〜3重量部の割合で添加するのが望ましい。
【0030】発泡剤としては、従来より使用されている
種々の発泡剤が使用可能であるが、本発明においては、
ゴム全体の加硫速度を遅延させる傾向にあるアゾジカル
ボンアミド(ADCA)系発泡剤を用いるのが、一部の
ゴム相において急激に加硫が進行するのを抑制し、ゴム
全体の加硫を均一にするうえで好ましい。
【0031】老化防止剤としては、例えば、2−メルカ
プトベンゾイミダゾール等のイミダゾール類、フェニル
−α−ナフチルアミン、N,N’−ジ−β−ナフチル−
p−フェニレンジアミン、N−フェニル−N’−イソプ
ロピル−p−フェニレンジアミン等のアミン類、ジ−t
ert−ブチル−p−クレゾール、スチレン化フェノー
ル等のフェノール類等が挙げられる。
【0032】導電性芯材は、ステンレス(SUS)や
鉄、Niメッキした鉄やアルミニウム(A1)などの金
属芯材(シャフト)の外周に、導電性発泡弾性体を被覆
した半導電性ロールとしてその体積抵抗値が105 〜1
10ohm・cm程度、ゴム硬度(アスカーC硬度)2
5〜60度、好ましくは30〜45度の範囲のローラー
が転写、クリーニングロール等に使用可能である。
【0033】次に本発明の半導電性ロールの好適な製造
方法を説明する。まず、SP値の異なる3種のゴムを混
合し、これにカーボンブラック等の必要な添加剤を添加
し、混練した後、円筒状に押出成形して所定の長さと
し、これを円柱状の上記のような導電性芯材に圧入し、
加硫を行う。加硫は缶加硫が好適であるが、無圧オーブ
ン加硫等があってもよい。加硫条件は、使用するゴム材
料や配合量に応じて変化するが、通常140〜170℃
で0.5〜6時間行うのがよい。加硫の過程で発泡が行
われ、導電性発泡弾性体からなるチューブが得られる。
発泡倍率は(体積%)は140〜400、好ましくは2
00〜350の範囲である。
【0034】また、上記の導電性発泡弾性体上に抵抗層
を形成することが望ましい。抵抗層は感光体上にピンホ
ール等の欠陥を生じた場合にここに電流が集中して、帯
電部材や感光体を破損することを防止するために設けら
れるものであり、一般的にはウレタンやアクリル、また
はナイロン等の高分子化合物にカーボンブラックや金属
酸化物(酸化チタン、酸化錫など)等の導電性微粒子を
分散した塗料で含浸またはコーティングし、加熱乾燥
後、硬化させる。加熱乾燥による塗膜硬化は、積層した
塗膜を乾燥硬化させるか、あるいは塗工時その都度乾燥
硬化させてもよい。また、抵抗層に塗液には、有機溶媒
系のみならず、比較的乾燥の遅い水系のエマルジョンを
用いてもよい。
【0035】本発明において、抵抗層の形成に際し、導
電性発泡弾性体上に抵抗層用塗液を少なくとも2回以上
塗工することによって導電性発泡弾性体の気孔の壁面や
表面に確実に導電性塗膜が付着固定して表面にピンホー
ル等のない抵抗層を形成することができ、電流の集中に
よる帯電部材や感光体のピンホールリークを未然に防止
することができる。導電性塗膜の抵抗が異なるもの、あ
るいは導電性塗膜の抵抗が同一のものを複数回塗布する
ことによって導電性発泡弾性体の軽量化、表面弾性、平
滑性を付与することができる。
【0036】次に、従来の半導電性ロールと、本発明の
半導電性ロールとの特性上の差異をグラフに基づいて説
明する。
【0037】図1は、イオン導電性ロール(ウレタンゴ
ムにテトラブチル第4級アンモニウム塩を1.2重量%
添加した発泡ロールロール)Aと本発明の半導電性ロー
ル〔NBR/CR/EPDM=55/15/30(重量
%)に対してケッチェンブラック/サーマルブラック=
7/25(重量部)を添加したロール〕Bの抵抗変化の
関係を示すグラフである。
【0038】図1は、カラー用1次転写ロールにおい
て、150KPVランニングした場合、本発明の半導電
性ロールAでは、ランニング回数が増加しても体積抵抗
はほとんど増加することがなく、ほぼ一定の体積抵抗を
示しており、安定した転写電流を供給できることを示し
ており、イオン導電性ロールBでは、ランニング回数が
増加するにつれて体積抵抗率が徐々に増加しており、転
写不良が発生し易いことを示している。
【0039】図2は、カラー用1次転写ロールの低温低
湿下(10℃、15%Rh)での転写電流の電流電圧変
化を示している。図2(A)は、本発明の半導電性〔N
BR/CR/EPDM=55/15/30(重量%)に
対してケッチェンブラック/サーマルブランク=7/2
5(重量部)を添加したロール〕、図2(B)はイオン
導電性ロール(ウレタンゴムにテトラブチル第4級アン
モニウム塩を1.2重量%添加した発泡ロール)につい
ての電流電圧変化のグラフをそれぞれ示している。
【0040】図2(A)は、本発明の半導電性ロールの
場合、5〜15μAの電流では、2KV以下で電源電圧
で対応可能であり、低コスト化が図れることを示してお
り、図2(B)は、従来のイオン導電性ロールにおいて
は、5〜15μAの電流では、2KV以上の電源電圧を
必要とすることを示している。
【0041】図3は、本発明の半導電性ロール〔NBR
/CR/EPDM=55/15/30(重量%)に対し
てケッチェンブラック/サーマルブランク=7、6、5
/25(重量部)の3種の組み合わせで添加したロー
ル〕と、イオン導電性ロール(ウレタンゴムに第4級ア
ンモニウム塩を1.2重量%添加した発泡ロール)の低
温低湿下(10℃、15%RH)での転写ロール抵抗値
の印加電圧電流変化を示している。
【0042】本発明の半導電性ロールは、ロール抵抗値
が105 〜107 ohm・cmの範囲にあり、一方、従
来のイオン導電性ロールは、108.4 ohm・cmであ
る。
【0043】従来のイオン導電性ロールは、8〜15μ
Aの転写電流では、ほぼ3kV以上の電源電圧を必要と
するのに対し、本発明の半導電性ロールは、8〜15μ
Aの転写電流では、2kV以下の電源電圧で足り、低コ
ストの電源を用いて対応可能なことを示している。
【0044】図4は、本発明の半導電性ロールにおい
て、下記の範囲で組成を変動させたときの印加電圧に対
するニップ(Nip)抵抗の変化を示している。
【0045】NBR/CR/EPDM=55〜40/1
5〜30/30(重量%) CB(カーボンブラック)比率=ケッチェンブラック/
サーマルブラック=4〜6/19〜28(重量部) 印加電圧10V〜100Vの間での上記の半導電性ロー
ルのニップ抵抗をそれぞれのロール抵抗の異なるもので
計測し、それぞれプロットした。
【0046】図4から、本発明の半導電性ロールでは、
105 〜108 ohm・cmの領域で電気伝導性が徐々
に減少しており、ハイブリッド状態を形成していること
を示している。
【0047】図5は、図4の場合と同様な組成からなる
各種ロールの環境依存性と全ニップ(Nip)抵抗の変
化を示している。
【0048】図5から、マトリックス自体のイオン導電
性の影響が108.5 ohm・cm以上では寄与し、10
7.5-8.5 ohm・cmの領域ではCB(カーボンブラッ
ク)による電気伝導と、NBR成分のイオン伝導性の両
方の寄与したハイブリット状態を形成し、安定した転
写、帯電電流の供給が可能なことを示している。
【0049】図6は、本発明の半導電性ロールにおい
て、下記の範囲で組成を変動させたときのニップ抵抗値
のカーボンブラック配合量の依存性を示している。
【0050】NBR/SBR/EPDM=40/30/
30(重量%) CB(カーボンブラック)比率=ケッチェンブラック/
サーマルブラック=4〜6/13〜28(重量部) 2次加硫:150℃×2時間 3次加硫:160℃×
2時間発泡 なお、図6においては、横軸はサーマルブラックの配合
量(重量部)を示し、図中、Aはケッチェンブラックの
配合量(4重量部)、Bはケッチェンブラックの配合量
(5重量部)、Cはケッチェンブラックの配合量(6重
量部)の場合をそれぞれ示している。
【0051】図6から、ニップ抵抗が109 〜1011
hm・cmの領域の再現性は、ケッチェンブラックとサ
ーマルブラックの2種のカーボンブラック配合量の調整
により容易であり、107 〜1011ohm・cmの領域
の調整も可能であることを示している。
【0052】図7は本発明に関わる半導電性ロールの一
実施の形態として転写ロールを示す断面図であり、図7
において、11は導電性芯材、12は導電性発泡弾性
層、13は第1抵抗層、14は第2抵抗層をそれぞれを
示している。
【0053】図8は本発明の関わる半導電性ロールを転
写ロールに適応した画像形成装置の一実施の形態を示す
概略構成図であり、この画像形成装置は電子写真プロセ
スを利用したレーザービームプリンターとして構成され
たものである。
【0054】図8において、1は像担持体としての有機
光導電体(OPC)等を用いた感光体ドラムであり、こ
の感光体ドラムは、図示していない駆動手段により矢印
方向に沿って所定のプロセススピード(28mm/se
cと56mm/secの2段階切換)で回転駆動される
ようになっている。感光体ドラム1の表面は、感光体ド
ラム1の表面に接触する帯電ロール2によって所定の電
位に一次帯電される。
【0055】この帯電ロール2には、例えば、電源3に
よって電圧−350VのDCG,LV成分と周波数35
0Hz・電圧2000Vppの正弦波のAC成分で重畳
された振動電圧が印加されており、感光体ドラム1の表
面は、帯電ロール2によって印加電圧のDC成分に等し
い−350Vに一様に帯電される。その後、感光体ドラ
ム1の表面には、レーザー書き込み装置から画像情報に
応じて出力される図示していない画像露光が施され、画
像情報に応じた静電潜像が形成される。
【0056】次に、感光体ドラム1上に形成された静電
潜像は、磁性一成分の現像剤等を使用した現像装置4の
現像ロール4aにより現像されてトナー像となった後、
このトナー像は、所定のタイミングで給紙される転写媒
体としての転写用紙9上に、転写ロール6の帯電によっ
て転写される。転写ロール6には、転写電流として3〜
5μAに定電流制御された電流が通電されるようになっ
ている。
【0057】その後、トナー像が転写された転写用紙9
は、図示していない除電用の放電装置の放電を受けて感
光体ドラム1の表面から分離され、図示していない定着
装置へ搬送されて、トナー像が転写用紙9上に定着され
て装置の外部に排出され、画像の形成工程を終了する。
【0058】なお、トナー像の転写工程が終了した感光
体ドラム1の表面は、クリーニング装置8のクリーニン
グブレード8aによって残留トナーが清掃され、次の画
像形成工程に備える。また、図中、5は帯電ロール2を
感光体ドラム1の表面に接触させるための加圧スプリン
グ、7は帯電ロール2の表面を清掃するクリーニングパ
ッドをそれぞれ示している。
【0059】
【実施例】
〔実施例1〕転写ロールは、鉄にNiメッキを施した導
電性芯材の上に発泡弾性体層を被覆して構成されてい
る。上記発泡弾性体層はNBR/CR/EPDMを重量
比で30/30/40の割合でブレンドした(日本合成
ゴム製、NE71、アンカEM−30)に2種のカーボ
ンブラックとしてケッチェンブラック(ライオンアクゾ
社製、吸油量360ml/g)4重量部とアサヒサーマ
ル(アサヒカーボン社製、吸油量28ml/g)19重
量部を加え、さらに硫黄1.5重量部、加硫促進剤Cz
=2重量部、ステアリン酸1重量部、発泡剤OBSH5
重量部を加えたものをロール混練し、押出しにより円柱
状に成形して、所定の長さとして円柱状導電性芯材にN
iメッキを施した鉄の導電性芯材に圧入し加硫缶(加硫
溶蒸気加熱加圧装置)を用いて160℃(5.5k/c
2 )で30分加硫発泡した後、表面研磨を施したもの
である。
【0060】このように製造された転写ロールは導電性
芯材にDC1kV印可したときのロールニップ間での抵
抗値は107.8 ohm・cm(ロール外径18mm)、
ゴム硬度(アスカーC硬度)は35度であった。また上
記転写ロールに印可する電圧を1〜5kVの間で変化さ
せた場合におけるロール抵抗の電圧依存性は0.8桁の
低下を示したが、この範囲内での絶縁破壊を生じなかっ
た。この半導電性ロールを図2に示すレーザービームプ
リンターで画像試験をおこなったところ、良好な画質を
示した。
【0061】〔実施例2〕実施例1で用いた弾性体層成
分構成比をNBR/CR/EPDM=55/15/30
にし、2種のカーボンブラックとしてケッチェンブラッ
ク(ライオンアクゾ社製、吸油量360ml/g)7.
5重量部/アサヒサーマル(アサヒカーボン社製、吸油
量28ml/g)28重量部の割合とした他は、実施例
1同様にして帯電ロールとしての半導電性ロールを作製
した。このように製造された帯電ロールは導電性芯材に
DC100V印可したときのロールニップ間での抵抗値
は105.6 ohm・cm(ロール外径14mm)、ゴム
硬度(アスカーC硬度)は32度であった。
【0062】コーティング材料として、水系の酸化錫分
散ウレタン塗料SC0100(日本ビーケミカル社製)
を上記の帯電ロール表面上に浸漬塗布し、140℃で1
時間乾燥後、さらにこの上に水系の酸化錫分散ウレタン
塗料SC−0101(日本ビーケミカル社製)を浸漬塗
布して40μmの抵抗層を形成した。
【0063】抵抗層を形成した後の半導電性ロールの抵
抗値は、106.3 ohm・cmでゴム硬度(アスカーC
硬度)は35度であった。抵抗層を形成した半導電性ロ
ールは、下地の発泡層のセルが埋まり、図2に示した帯
電装置に装着したところ、黒点、白点等の画像欠陥のな
い良好な画像を得ることができた。
【0064】〔実施例3〕実施例2で作製した発泡転写
部材に有機溶媒系のバインダーSC−801C(日本ビ
ーケミカル社製)をスプレー塗布して120℃で1時間
乾燥硬化後、さらにこの上に上記塗料をスプレー塗布し
て120℃で1時間乾燥硬化し,発泡基材上に35μm
の膜厚で抵抗層を形成した。抵抗層を形成した後の発泡
転写部材の抵抗値は、108.3 ohm・cmでゴム硬度
(アスカーC硬度)は38度であった。本実施例で得ら
れた発泡転写部材は、クリーニング性の高い転写ロール
を構成することが可能となった。
【0065】〔実施例4〕転写ロールは、鉄にニーメッ
キを施した導電性芯材の上に発泡弾性体層を被覆して構
成されている。上記発泡弾性体層はNBR/SBR/E
PDMを重量比で30/30/40の割合でブレンドし
た(日本合成ゴム製、NE71、TRS1507)に2
種のカーボンブラックとしてケッチェンブラック(ライ
オンアクゾ社製、吸油量360ml/g)4重量部とア
サヒサーマル(アサヒカーボン社製、吸油量28ml/
g)19重量部を加え、さらに硫黄1.5重量部、加硫
促進剤Cz=2重量部、ステアリン酸1重量部、発泡剤
OBSH5重量部を加えたものをロール混練し、押出し
により円柱状に成形して、所定の長さとして円柱状導電
性部材にNiメッキを施した鉄の導電性芯材に圧入し加
硫缶(加硫溶蒸気加熱加圧装置)を用いて160℃
(5.5k/cm2 )で30分加硫発泡した後、表面研
磨を施したものである。
【0066】このように製造された転写ロールは導電性
芯材にDC1kV印可したときのロールニップ間での抵
抗値は107.8 ohm・cm(ロール外径18mm)、
ゴム硬度(アスカーC硬度)は35度であった。また上
記転写ロールに印可する電圧を1〜5kVの間で変化さ
せた場合におけるロール抵抗の電圧依存性は0.8桁の
低下を示したが、この範囲内での絶縁破壊を生じなかっ
た。この半導電性ロールを図2に示すレーザービームプ
リンターで画像試験をおこなったところ、良好な画質を
示した。
【0067】〔実施例5〕NBR、SBR、EPDMの
ブレンド比率を重量比で30/15/55に変更したブ
レンド物を使用した以外は実施例1と同様に作製した転
写ロールでは10 7.5 ohmcm、ゴム硬度(アスカー
C硬度)は38度であり、良好な画質が得られた。
【0068】〔比較例1〕NBR/EPDMのブレンド
のみで重量比で7:3にした以外は実施例4と同様に作
製した転写ロールでは108.5 ohm・cm、ゴム硬度
(アスカーC硬度)は42度であった。本ロールの低温
低湿(10℃、15%RH)での抵抗値は109.3 oh
m・cmとなり転写不良が発生した。
【0069】〔比較例2〕上記実施例4に関わる半導電
性ロールにおいてゴム材料としてEPDM(日本合成ゴ
ム社製Ep33)のみで作製した転写ロールは抵抗値1
8.8 ohm・cm、ゴム硬度(アスカーC硬度)は4
5度であったが3kVの印可電圧で絶縁破壊を生じた。
【0070】
【発明の効果】本発明の半導電性ロールは、導電性発泡
弾性体が溶解度パラメータ値の異なるゴムを組み合わせ
た海島構造からなり、これらの界面にカーボンブラック
が分散しており、カーボンブラックなどの添加に伴うゴ
ム成分との架橋による硬度の増加を低減でき、そのブレ
ンド比率の調整により安定した抵抗値の維持が可能とな
り、ゴムブレンドに伴う混練不良、発熱、分解抑制、加
工粘度の安定化をもたらし製造バラツキを抑制できる。
【0071】特に、極性が高く樹脂抵抗の低いNBR、
SBRとのブレンドにより高電圧印可時の絶縁破壊を防
止でき、転写ロールの場合では感光体表面にピンホール
などの欠陥があった場合は、過剰な電流が流れ転写ロー
ルに印可された電流が低下し転写不良を発生しやすい
が、本発明の半導電性ロールにおいてはEPDM単独使
用時に比べ大幅に電圧依存性も改善され、絶縁破壊耐圧
の高いローラーが得られる。また、2成分(NBR、E
PDMブレンド物)ではNBR成分が多い場合、温湿度
の影響を受けやすく抵抗が大きく変化しやすい。3成分
系にすることによって各エラストマー間の相溶性が増
し、環境変化をうけにくく、しかも導電性粒子の分散性
も向上し均一な帯電を行うことが可能となった。
【図面の簡単な説明】
【図1】イオン導電性ロールと本発明の半導電性ロール
における繰り返し使用後のロールの体積抵抗の変化を示
すグラフである。
【図2】イオン導電性ロールと本発明の半導電性ロール
における転写電流の電流電圧変化を示すグラフである。
【図3】イオン導電性ロールと本発明の半導電性ロール
における転写ロール抵抗値の印加電圧電流変化を示して
いる。
【図4】本発明の半導電性ロールにおける印加電圧とニ
ップ抵抗との関係を示すグラフである。
【図5】本発明の半導電性ロールにおける環境依存性と
ニップ抵抗との関係を示すグラフである。
【図6】本発明における半導電性ロールにおけるニップ
抵抗値のカーボンブラックの依存性を示すグラフであ
る。
【図7】本発明に関わる導電性ロールの一実施の形態と
しての転写ロールを示す断面図である。
【図8】本発明に関わる半導電性ロールを転写ロールに
適用した画像形成装置の一実施の形態を示す概略的構成
図である。
【符号の説明】
1 感光体ドラム 2 帯電ロール 3 電源 4 現像装置 5 加圧スプリング 6 転写ロール 7 クリーニングパッド 8 クリーニング装置 9 転写用紙 11 導電性芯材 12 導電性発泡打弾性層 13 第1抵抗層 14 第2抵抗層

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 導電性芯材の外周に導電性発泡弾性体を
    被覆した半導電性ロールにおいて、前記導電性発泡弾性
    体が溶解度パラメータ値の異なる3種のゴムの海島構造
    からなり、かつ、特性の異なる2種類のカーボンブラッ
    クが分散されていることを特徴とする半導電性ロール。
  2. 【請求項2】 前記3種のゴムが、NBRおよびEPD
    Mとこれらのゴムの溶解度パラメータ値の中間の溶解度
    パラメータ値を有する第3のゴムとからなることを特徴
    とする請求項1に記載の半導電性ロール。
  3. 【請求項3】 前記第3のゴムがCRからなることを特
    徴とする請求項2に記載の半導電性ロール。
  4. 【請求項4】 前第3のゴムがSBRからなることを特
    徴とする請求項2の記載の半導電性ロール。
  5. 【請求項5】 前記2種類のカーボンブラックが、吸油
    性の異なる2種類のカーボンブラックからなることを特
    徴とする請求項1に記載の半導電性ロール。
  6. 【請求項6】 前記吸油性の異なる2種類のカーボンブ
    ラックが、ケッチェンブラックとサーマルブラックとか
    らなることを特徴とする請求項5に記載の半導電性ロー
    ル。
  7. 【請求項7】 前記ケッチェンブラックとサーマルブラ
    ックとの混合割合が重量比で1:1〜1:8であること
    を特徴とする請求項5に記載の半導電性ロール。
  8. 【請求項8】 前記NBR、EPDMおよびCRの混合
    割合が重量比でNBR/EPDM/CR=5/5/90
    〜5/90/5〜90/5/5の範囲内であることを特
    徴とする請求項3に記載の半導電性ロール。
  9. 【請求項9】 前記NBR、EPDMおよびSBRの混
    合割合が重量比でNBR/EPDM/SBR=5/5/
    90〜5/90/5〜90/5/5の範囲内であること
    を特徴とする請求項4に記載の半導電性ロール。
  10. 【請求項10】 前記導電性発泡弾性体上に抵抗層を有
    することを特徴とする請求項1に記載の半導電性ロー
    ル。
  11. 【請求項11】 前記抵抗層が、導電性塗料を含浸また
    はコーティングさせ、乾燥硬化を少なくとも2回以上行
    って形成されたものであることを特徴とする請求項10
    に記載の半導電性ロール。
JP5364997A 1997-03-07 1997-03-07 半導電性ロール Expired - Lifetime JP3424485B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5364997A JP3424485B2 (ja) 1997-03-07 1997-03-07 半導電性ロール

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5364997A JP3424485B2 (ja) 1997-03-07 1997-03-07 半導電性ロール

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH10254215A true JPH10254215A (ja) 1998-09-25
JP3424485B2 JP3424485B2 (ja) 2003-07-07

Family

ID=12948743

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP5364997A Expired - Lifetime JP3424485B2 (ja) 1997-03-07 1997-03-07 半導電性ロール

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3424485B2 (ja)

Cited By (20)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000336212A (ja) * 1999-05-31 2000-12-05 Jsr Corp 導電性ゴム組成物および事務機器用ゴム部材
JP2001175098A (ja) * 1999-12-15 2001-06-29 Sharp Corp 電子写真画像形成装置に用いられるゴムローラー
JP2002049219A (ja) * 2000-08-02 2002-02-15 Canon Chemicals Inc 帯電部材および電子写真装置
JP2002162812A (ja) * 2000-08-02 2002-06-07 Canon Chemicals Inc 導電性部材、プロセスカートリッジ及び電子写真装置
US6444323B1 (en) 1999-09-21 2002-09-03 Tigers Polymer Corporation Semi-conductive silicone rubber composition
JP2002250336A (ja) * 2001-02-21 2002-09-06 Canon Chemicals Inc 半導電性ゴムローラ及び半導電性ゴムローラ用半導電性発泡性ゴム組成物
JP2003057899A (ja) * 2001-08-10 2003-02-28 Inoac Corp 導電性ローラ及びその製造方法
JP2003066807A (ja) * 2001-08-27 2003-03-05 Fuji Xerox Co Ltd クリーニング部材、帯電装置、転写装置、画像形成装置
US6673407B2 (en) 2000-01-07 2004-01-06 Fuji Xerox Co., Ltd. Semiconductive member, semiconductive belt, semiconductive roll, and image formation apparatus
US7172544B2 (en) 2002-11-15 2007-02-06 Sumitomo Rubber Industries, Ltd. Conductive roller and image-forming apparatus having conductive roller
JP2007192874A (ja) * 2006-01-17 2007-08-02 Bridgestone Corp 導電性ローラ
JP2007308262A (ja) * 2006-05-18 2007-11-29 Fuji Xerox Co Ltd インクジェット記録用ベルト帯電ロール及びインクジェット記録装置
US20110013939A1 (en) * 2009-07-16 2011-01-20 Fuji Xerox Co., Ltd. Conductive member, charging device, process cartridge, and image forming device
JP2011118132A (ja) * 2009-12-03 2011-06-16 Oki Data Corp 現像装置及び画像形成装置
JP2012163776A (ja) * 2011-02-07 2012-08-30 Sumitomo Rubber Ind Ltd 半導電性ローラ
JP2013061614A (ja) * 2011-08-22 2013-04-04 Sumitomo Rubber Ind Ltd 現像ローラ
CN103176381A (zh) * 2011-12-22 2013-06-26 富士施乐株式会社 导电辊、成像装置和处理盒
JP2014190373A (ja) * 2013-03-26 2014-10-06 Tokai Rubber Ind Ltd ホース
JP2018146742A (ja) * 2017-03-03 2018-09-20 富士ゼロックス株式会社 導電性発泡部材及びその製造方法、転写ロール、プロセスカートリッジ、並びに、画像形成装置
JP2019215422A (ja) * 2018-06-12 2019-12-19 住友ゴム工業株式会社 現像ローラ

Cited By (31)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000336212A (ja) * 1999-05-31 2000-12-05 Jsr Corp 導電性ゴム組成物および事務機器用ゴム部材
US6444323B1 (en) 1999-09-21 2002-09-03 Tigers Polymer Corporation Semi-conductive silicone rubber composition
JP2001175098A (ja) * 1999-12-15 2001-06-29 Sharp Corp 電子写真画像形成装置に用いられるゴムローラー
US6673407B2 (en) 2000-01-07 2004-01-06 Fuji Xerox Co., Ltd. Semiconductive member, semiconductive belt, semiconductive roll, and image formation apparatus
JP4574907B2 (ja) * 2000-08-02 2010-11-04 キヤノン化成株式会社 導電性部材、プロセスカートリッジ及び電子写真装置
JP2002049219A (ja) * 2000-08-02 2002-02-15 Canon Chemicals Inc 帯電部材および電子写真装置
JP2002162812A (ja) * 2000-08-02 2002-06-07 Canon Chemicals Inc 導電性部材、プロセスカートリッジ及び電子写真装置
JP4555441B2 (ja) * 2000-08-02 2010-09-29 キヤノン化成株式会社 帯電部材および電子写真装置
JP2002250336A (ja) * 2001-02-21 2002-09-06 Canon Chemicals Inc 半導電性ゴムローラ及び半導電性ゴムローラ用半導電性発泡性ゴム組成物
JP2003057899A (ja) * 2001-08-10 2003-02-28 Inoac Corp 導電性ローラ及びその製造方法
USRE47323E1 (en) 2001-08-27 2019-03-26 Fuji Xerox Co., Ltd. Cleaning member, charging device, transfer device and image forming apparatus
JP2003066807A (ja) * 2001-08-27 2003-03-05 Fuji Xerox Co Ltd クリーニング部材、帯電装置、転写装置、画像形成装置
US7172544B2 (en) 2002-11-15 2007-02-06 Sumitomo Rubber Industries, Ltd. Conductive roller and image-forming apparatus having conductive roller
JP2007192874A (ja) * 2006-01-17 2007-08-02 Bridgestone Corp 導電性ローラ
JP4569519B2 (ja) * 2006-05-18 2010-10-27 富士ゼロックス株式会社 インクジェット記録用ベルト帯電ロール及びインクジェット記録装置
JP2007308262A (ja) * 2006-05-18 2007-11-29 Fuji Xerox Co Ltd インクジェット記録用ベルト帯電ロール及びインクジェット記録装置
US7789505B2 (en) 2006-05-18 2010-09-07 Fuji Xerox Co., Ltd. Roll for charging belt for inkjet recording and inkjet recording apparatus
US8275293B2 (en) * 2009-07-16 2012-09-25 Fuji Xerox Co., Ltd. Conductive member, charging device, process cartridge, and image forming device
US20110013939A1 (en) * 2009-07-16 2011-01-20 Fuji Xerox Co., Ltd. Conductive member, charging device, process cartridge, and image forming device
US8600272B2 (en) 2009-12-03 2013-12-03 Oki Data Corporation Developing device and image forming apparatus
JP2011118132A (ja) * 2009-12-03 2011-06-16 Oki Data Corp 現像装置及び画像形成装置
JP2012163776A (ja) * 2011-02-07 2012-08-30 Sumitomo Rubber Ind Ltd 半導電性ローラ
US9011306B2 (en) 2011-02-07 2015-04-21 Sumitomo Rubber Industries, Ltd. Semiconductive roller
JP2013061614A (ja) * 2011-08-22 2013-04-04 Sumitomo Rubber Ind Ltd 現像ローラ
US9075340B2 (en) 2011-08-22 2015-07-07 Sumitomo Rubber Industries, Ltd. Developing roller
CN103176381A (zh) * 2011-12-22 2013-06-26 富士施乐株式会社 导电辊、成像装置和处理盒
JP2013134262A (ja) * 2011-12-22 2013-07-08 Fuji Xerox Co Ltd 導電性ロール、画像形成装置およびプロセスカートリッジ
CN103176381B (zh) * 2011-12-22 2017-11-10 富士施乐株式会社 导电辊、成像装置和处理盒
JP2014190373A (ja) * 2013-03-26 2014-10-06 Tokai Rubber Ind Ltd ホース
JP2018146742A (ja) * 2017-03-03 2018-09-20 富士ゼロックス株式会社 導電性発泡部材及びその製造方法、転写ロール、プロセスカートリッジ、並びに、画像形成装置
JP2019215422A (ja) * 2018-06-12 2019-12-19 住友ゴム工業株式会社 現像ローラ

Also Published As

Publication number Publication date
JP3424485B2 (ja) 2003-07-07

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3424485B2 (ja) 半導電性ロール
JP5998472B2 (ja) 導電性ロール、画像形成装置およびプロセスカートリッジ
KR100949644B1 (ko) 도전성 고무 롤러 및 전사 롤러
WO2016158813A1 (ja) 電子写真機器用導電性部材
JP2011164177A (ja) 転写ローラ
JP2004233607A (ja) 半導電性ロール
JPH0720684A (ja) 帯電用ロール
JP6576709B2 (ja) 電子写真機器用導電性部材
JPH01142569A (ja) 導電性ロール
JPH09114189A (ja) 帯電部材及びその製造方法
JP4534693B2 (ja) 半導電性部材及び画像形成装置
JP3820764B2 (ja) 転写ベルト部材
JP3401995B2 (ja) 半導電性ロール及びその製造方法
JP4340082B2 (ja) 導電性ゴムローラ
JP2005284295A (ja) 半導電性ローラ
JP2007193001A (ja) 導電性ローラの製造方法
JP3656904B2 (ja) 導電性ゴムローラ
JP2017116685A (ja) 電子写真機器用導電性部材
JP3886722B2 (ja) 導電性高分子弾性体組成物
JP4208765B2 (ja) 現像ローラ、プロセスカートリッジ及び画像形成装置
JP3070557B2 (ja) 導電ロール
JP2003015403A (ja) 現像ロール
JP3395503B2 (ja) 帯電用ロール及びその製造方法
JP4233691B2 (ja) 現像剤担持体及び画像形成装置
JP2003345090A (ja) 導電性ローラ

Legal Events

Date Code Title Description
FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080502

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090502

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100502

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110502

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120502

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130502

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130502

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140502

Year of fee payment: 11

EXPY Cancellation because of completion of term