JP2003345090A - 導電性ローラ - Google Patents

導電性ローラ

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JP2003345090A
JP2003345090A JP2002152588A JP2002152588A JP2003345090A JP 2003345090 A JP2003345090 A JP 2003345090A JP 2002152588 A JP2002152588 A JP 2002152588A JP 2002152588 A JP2002152588 A JP 2002152588A JP 2003345090 A JP2003345090 A JP 2003345090A
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rubber
conductive
mass
resistance
conductive roller
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JP2002152588A
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English (en)
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Ryuta Urano
竜太 浦野
Masayuki Hashimoto
正幸 橋本
Daisuke Tano
大介 太野
Michihiro Harada
倫宏 原田
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Canon Chemicals Inc
Original Assignee
Canon Chemicals Inc
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Publication date
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  • Rolls And Other Rotary Bodies (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 抵抗値のばらつきが小さく、環境変動や印加
電圧による抵抗値の安定性に優れた導電性ローラを提供
する。 【解決手段】ゴム成分としてアクリロニトリルブタジエ
ンゴム(NBR)を主成分とし、該ゴム成分100質量
部に対して、少なくとも充填剤として窒素吸着比表面積
(N2SA)が15〜30m2/gであり、かつ、ジブチ
ルフタレート(DBP)が吸油量40ml/100g以
下であるカーボンブラックを30〜90質量部含有する
ゴム組成物を調製する。このゴム組成物からチューブを
押出し成形し、加熱下に加硫する。このチューブに導電
性軸体を圧入して、ローラ状の導電性ローラを作製す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は導電性ローラに係わ
り、特に電子写真等の画像形成装置における感光体に接
触して配置される転写ローラや帯電ローラなどの導電性
ローラに関するものである。
【0002】
【従来の技術】電子写真装置(複写機、光プリンター
等)、静電記録装置等の画像形成装置において、感光
体、誘電体等の被帯電体としての像担持体面を帯電処理
する手段機器としては従来コロナ帯電機が利用されてい
た。コロナ放電装置は像担支体等の被帯電体面を所定の
電位に均一に帯電処理する手段として有効である。しか
しながら、高圧電源を必要とし、コロナ放電を用いるた
め好ましくないオゾンが発生する等の問題点を有してい
る。
【0003】上記のコロナ放電装置に対して、電圧を印
加した帯電部材を被帯電体に近接、または接触させて被
帯電体面を帯電処理する接触帯電装置は電源の低圧化が
図られ、オゾン発生量が少ない等の長所を有している。
このような帯電部材としては、導電性軸体の外周上に弾
性層を有する転写ローラや帯電ローラ等の導電性ローラ
が知られている。このような導電性ローラにおいては、
所定の抵抗値に制御された弾性層が必要とされている。
【0004】例えば、複写機等の画像形成装置に用いら
れる転写ローラの場合、感光体、中間転写体、転写ドラ
ム等の像担支体上のトナー像を転写紙上に転写するため
の部材であり、トナー像が現像された感光体等に被帯電
体である転写紙を介して転写ローラを圧接し、該トナー
像のトナーと逆極性の電荷を供給することにより感光体
等の該トナーを紙へ吸着させ、転写している。
【0005】ここで転写紙へ供給する電荷密度の大きさ
は画質に大きな影響を及ぼす。すなわち、該電荷密度が
小さいとトナー吸着力が弱くなるため、特に乾燥紙の場
合「飛び散り」が発生したり、逆に大きい場合はトナー
の逆極性帯電による「にじみ」が発生したり、高品質の
画像が得られない。また、電荷密度が不均一であると、
ベタ黒転写性に濃度ムラが生じたり、砂地等の斑点状の
転写ムラが生じたりする。したがって、表面の導電性が
均一であることが望まれる。
【0006】ところで、このような導電性ローラの一般
的な製造方法としては、弾性体用の材料としてエチレン
−プロピレン−ジエン共重合体(EPDM)、スチレン
−ブタジエンゴム(SBR)やイソプレンゴム(IR)
等のゴムにカーボンブラック等の導電性充填剤を所定量
混合分散した未加硫の導電性ゴム組成物を用い、この未
加硫の導電性ゴム組成物を押出し機によりチューブ状に
押出し、加硫缶や連続加硫炉で加熱し導電性のゴム(弾
性体)チューブを作製した後、この導電性ゴムチューブ
に接着剤を塗布した導電性軸体を挿入して、更に加熱す
ることにより導電性軸体と導電性ゴムチューブを接着し
た後、所定の外径まで研磨する方法が知られている。し
かしながら、このような導電性ゴム材を用いた導電性ロ
ーラにおいては、ゴム材料中の導電性充填剤の分散状態
により抵抗値が変動するため、材料ロットによって抵抗
値にばらつきが生じるほか、導電性ローラ内においても
弾性体中の微妙な分散状態の違いにより局所的抵抗のば
らつきが生じる。また、押出し工程における押出し圧力
等の微妙な条件のずれなどによっても抵抗値が変動し、
均一で安定した抵抗値の導電性ローラを得ることが難し
いといった問題があった。さらには、このような導電性
ゴム材を用いた導電性ローラにおいては、抵抗値の印加
電圧による依存性が大きく、一定の抵抗値を得るために
精密な印加電圧制御装置が必要になるという問題もあっ
た。
【0007】一方、この問題に対する解決手段として、
前記弾性体のゴム成分としてアクリロニトリルブタジエ
ンゴム(NBR)やエピクロルヒドリン系ゴムを用いる
ことが知られている。このものは、カーボンブラック等
の導電性充填剤を添加しなくても体積固有抵抗値が1×
107〜1×1010Ω・cmであるため導電性充填剤を
添加する必要がなく、加工条件等による抵抗値のばらつ
きや印加電圧による抵抗値の変動が極めて小さく、安定
した抵抗値の導電性ローラを容易に得ることが出来る。
しかしながら、一般にこのようなゴムの弾性体を用いた
導電性ローラを作製した場合、温度や湿度の環境変動に
より抵抗値も変化するため、使用環境により画像品質が
変化するといった問題点があった。
【0008】また、特開平8−73660号公報には、
抵抗のばらつきが小さく、抵抗の環境依存性が改善され
た導電性ローラとして、軸体の外周上に導電性弾性体層
を設け、更にその導電性弾性体層の外周上に、抵抗調整
層として水素化アクリロニトリルブタジエンゴム若しく
はアクリロニトリルブタジエンゴムに所定量のジブチル
フタレート(DBP)吸油量が50ml/100g以下
のカーボンブラックと所定量のイオン導電剤を含有する
ゴム組成物を用いたゴム層を設け、更にその外周上に保
護層を設けた導電性ローラが提案されている。しかしな
がら、このものは、抵抗調整層の厚みを均一にすること
が難しく、厚さが不均一な場合には、導電性ローラ内の
抵抗のばらつきが生じるため、安定した抵抗をえるため
に非常に高度な技術を要する。更には、使用するカーボ
ンブラックにおいてジブチルフタレート(DBP)が吸
油量50ml/100g以下であっても、窒素吸着比表
面積(N2SA)と添加量によっては、抵抗の電圧依存
性が発生するといった問題点があった。各測定方法はJ
IS K 6217を参照する。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、このような
事情を背景になされたものであって、その解決課題とす
るところは、少なくとも導電性軸体の外周上に弾性層を
有する電子写真等の画像形成装置における感光体に接触
して配置される転写ローラや帯電ローラなどの導電性ロ
ーラにおいて、押出し加工条件等の微妙な加工条件の変
動に対する抵抗値の変動が少なく、抵抗値のばらつきが
小さく、環境変動や印加電圧による抵抗値の安定性に優
れた導電性ローラを提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】そして、本発明者らは、
上記課題を解決するために鋭意研究を重ねた結果、少な
くとも押出し工程及び加硫工程を経て形成され、かつ、
少なくとも導電性軸体の外周上に弾性層を有する導電性
ローラにおいて、該弾性層が、特定のゴム成分に、所定
の範囲の窒素吸着比表面積(N2SA)と所定の値以下
のジブチルフタレート(DBP)吸油量を有するカーボ
ンブラックを所定量含有してなるゴム組成物の加硫物を
用いることによって、加工条件の変動に対する抵抗値の
変動が少なく、抵抗値のばらつきが小さく、環境変動や
印加電圧による抵抗値の安定性に優れた導電性ローラが
得られることを見出したのである。
【0011】本発明は、かかる知見に基づき完成したも
のである。すなわち、本発明は、少なくとも押出し工程
及び加硫工程を経て形成され、かつ、少なくとも導電性
軸体の外周上に弾性層を有する導電性ローラにおいて、
該弾性層が、ゴム成分としてアクリロニトリルブタジエ
ンゴム(NBR)を主成分とし、該ゴム成分100質量
部に対して、少なくとも充填剤として窒素吸着比表面積
(N2SA)が15〜30m2/gであり、かつ、ジブチ
ルフタレート(DBP)が吸油量40ml/100g以
下であるカーボンブラックを30〜90質量部含有して
なるゴム組成物の加硫物からなることを特徴とする導電
性ローラを提供するものである。
【0012】また、前記アクリロニトリルブタジエンゴ
ム(NBR)中の平均結合アクリロニトリル量が15〜
25質量%であることが好ましい。
【0013】更には、好ましくは、少なくとも導電性軸
体の外周上に弾性層を有する導電性ローラにおいて、該
弾性層のゴム組成物中に発泡剤を含有させずに加硫した
ときの温度が23℃であり、相対湿度が50%RHであ
るとき、500V印可時の体積固有抵抗率が1×108
〜1×1010Ω・cmであり、かつ(100V印加時の
体積固有抵抗率/1000V印加時の体積固有抵抗率)
が1.0〜2.0である。また、前記弾性体層は、導電
性発泡ゴムであることが好ましい。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の導電性ローラにつ
いて詳述する。本発明に使用する弾性体層は、ゴム成分
としてアクリロニトリルブタジエンゴム(NBR)を主
成分とし、該ゴム成分100質量部に対して、少なくと
も充填剤として窒素吸着比表面積(N 2SA)が15〜
30m2/gであり、かつ、ジブチルフタレート(DB
P)吸油量が40ml/100g以下であるカーボンブ
ラックを30〜90質量部含有してなるゴム組成物の加
硫物から構成される。
【0015】ゴム成分にアクリロニトリルブタジエンゴ
ム(NBR)を主成分としたゴムを使用する。ゴム成分
としてエチレン−プロピレン−ジエン共重合体(EPD
M)、スチレン−ブタジエンゴム(SBR)やイソプレ
ンゴム(IR)等の非極性ゴムを主成分として用いた場
合、上述のカーボンブラックを用いても材料ロットによ
りで抵抗値にばらつきが生じるほか、導電性ローラ内に
おいても局所的抵抗のばらつきが生じ、均一で安定した
抵抗値の導電性ローラを得ることが難しい。更に、ゴム
成分としてエピクロルヒドリン系ゴムを主成分として用
いた場合、上述のカーボンブラックを用いても添加量が
少ない場合には、抵抗の環境依存性が改善されず、添加
量を多くすると抵抗の電圧依存性が大きくなって良くな
い。
【0016】また、このような特定のゴムに配合される
カーボンブラックとしては、窒素吸着比表面積(N2
A)が15〜30m2/gであり、かつ、ジブチルフタ
レート(DBP)吸油量が40ml/100g以下であ
るものを用い、ゴム成分100質量部に対し、このカー
ボンブラックを30〜90質量部含有する。ここで、窒
素吸着比表面積(N2SA)は、カーボンブラックの粒
子径の指標となるものであり、窒素吸着比表面積(N2
SA)が15〜30m2/gの範疇であることは、比較
的大粒子径のカーボンブラックであることを意味する。
また、ジブチルフタレート(DBP)吸油量はストラク
チャー(カーボンブラック粒子のつながり)の大きさの
指標となるものであり、ジブチルフタレート(DBP)
吸油量が40ml/100g以下であることは、ストラ
クチャー構造をほとんどとっていないことを意味する。
窒素吸着比表面積(N2SA)が30m2/gよりも大き
い、あるいは、ジブチルフタレート(DBP)吸油量が
40ml/100gよりも大きいと添加量により、抵抗
の電圧依存性が発生し易くなる。
【0017】この理由は、定かではないが、窒素吸着比
表面積(N2SA)が大きいカーボンブラックやジブチ
ルフタレート(DBP)吸油量が大きいカーボンブラッ
クを使用したゴム組成物は、混練り工程でバウンドラバ
ーの発生量が多くなり易く、そのため低電圧下ではカー
ボンブラックアグリゲート間でπ電子の移動が難しく高
抵抗になり、高電圧下ではカーボンブラックアグリゲー
ト中のπ電子密度が高くなりカーボンブラックアグリゲ
ート間でπ電子の移動が容易になるためだと考えられ
る。また、窒素吸着比表面積(N2SA)が15m2/g
よりも小さいと弾性体を所定の抵抗値にするために多量
のカーボンブラックの添加が必要となり、弾性体の硬さ
が高くなりすぎて良くない。また、前記窒素吸着比表面
積(N2SA)が15〜30m2/gであり、かつ、ジブ
チルフタレート(DBP)吸油量が40ml/100g
以下であるカーボンブラックの添加量は、ゴム成分10
0質量部に対し30〜90質量部の範疇で添加する。添
加量が30質量部未満では、抵抗の環境依存性の改善効
果が得られず、添加量が90質量部を超えるとこのカー
ボンブラックを用いても硬さが高くなり過ぎて良くな
い。
【0018】また、本発明に使用するアクリロニトリル
ブタジエンゴム(NBR)としては、平均結合アクリロ
ニトリル量が15〜25質量%であることが好ましい。
平均アクリロニトリル量が15質量%未満では、所定の
抵抗値を得ることが難しく、平均結合アクリロニトリル
量が25質量%を超えると抵抗の環境依存性が大きくな
る傾向にあり好ましくない。
【0019】また、好ましくは、前記ゴム組成物中の加
硫物の温度が23℃であり、相対湿度が50%RHであ
るとき、500V印可時の体積固有抵抗率が1×108
〜1×1010Ω・cmである。アクリロニトリルブタジ
エンゴム(NBR)を主成分とし、窒素吸着比表面積
(N2SA)が15〜30m2/gであり、かつ、ジブチ
ルフタレート(DBP)吸油量が40ml/100g以
下であるカーボンブラックを30〜90質量部の範疇で
配合することにより、温度23℃、相対湿度50%RH
で、500V印可時の体積固有抵抗率が1×108〜1
×1010Ω・cmの導電性に調整される。また、その時
の(100V印加時の体積固有抵抗率/1000V印加
時の体積固有抵抗率)は1.0〜2.0である。抵抗の
印加電圧依存性が小さいとは、(100V印加時の体積
固有抵抗率/1000V印加時の体積固有抵抗率)が
1.0〜2.0の範疇にあることを意味する。
【0020】また、前記弾性体層は導電性発泡ゴムであ
ることが好ましい。このような導電性ローラは、感光体
と充分な接触性を保持するために比較的低硬度な所定の
硬さであることが望まれる場合が多い。硬さの調整方法
として、弾性体の発泡度をコントロールすることによっ
て所定の硬さの弾性体を得ることが出来る。
【0021】また、本発明の導電性ローラに使用される
ゴム組成物には、一般のゴムに使用されるその他の成分
を必要に応じて含有させることが出来る。例えば、硫黄
や有機含硫黄化合物等の加硫剤、各種加硫促進剤、炭酸
カルシウムやクレー、シリカ、タルク等の各種充填剤、
各種滑剤やサブ等の加工助剤、各種老化防止剤、p,
p’−オキシビススルホニルヒドラジド(OBSH)や
アゾジカルボンアミド(ADCA)、ジニトロソペンタ
メチレンテトラミン(DPT)等の各種発泡剤、尿素等
の各種発泡助剤、酸化亜鉛やステアリン酸等の加硫助
剤、導電性調整のための各種イオン導電剤などが必要に
応じて含有される。
【0022】また、本発明の導電性ローラは、製造方法
として、未加硫の導電性ゴム組成物を押出し機によりチ
ューブ状に押出し、加硫缶や連続加硫炉で加熱し導電性
のゴム(弾性体)チューブを作製した後、この導電性ゴ
ムチューブに接着剤を塗布した導電性軸体を挿入して、
更に加熱することにより導電性軸体と導電性ゴムチュー
ブを接着した後、所定の外径まで研磨することにより得
られる。その際に未加硫の導電性ゴム組成物と接着剤を
塗布した導電性軸体との同時押出しや押出した導電性ゴ
ム組成物を金型に装填して加硫する等の従来公知の各種
製造方法が適用可能である。また、本発明の導電性ロー
ラには、必要に応じて弾性体層の外周上に樹脂等の層を
設けることも出来る。
【0023】
【実施例】以下に実施例及び比較例を用いて、本発明を
詳細に説明するが、本発明は、これら実施例に限定する
ものではない。
【0024】各実施例及び比較例に用いたゴム組成物の
配合割合は表1の通りである。なお、配合量の単位は質
量部である。
【0025】
【表1】
【0026】はじめに、前記表1に示す原材料をオープ
ンロールで混練を行い各実施例及び比較例のゴム組成物
を作製した。
【0027】なお、各実施例及び比較例で使用した資材
は以下の通りである。 アクリロニトリルブタジエンゴム[NBR(平均結合ア
クリロニトリル量(AN量)18質量%;商品名 ニポ
ールDN401LL 日本ゼオン(株)社製)、NBR
(AN=18質量%)と略記] [NBR(平均結合アクリロニトリル量(AN量)15
質量%;商品名 JSR260S JSR(株)社
製)、NBR(AN=15質量%)と略記] [NBR(平均結合アクリロニトリル量(AN量)26
質量%;商品名 JSR240S JSR(株)社
製)、NBR(AN=26質量%)と略記]
【0028】エピクロルヒドリン系ゴム [エピクロルヒドリン93mol%、アリルグリシジル
エーテル7mol%;商品名 ゼクロン1100 日本
ゼオン(株)社製、COと略記]
【0029】カーボンブラック [カーボンブラック1;窒素吸着比表面積(N2SA)
24m2/g、ジブチルフタレート(DBP)吸油量
28ml/100g;商品名アサヒサーマル 旭カーボ
ン(株)社製] [カーボンブラック2;窒素吸着比表面積(N2SA)
9m2/g、ジブチルフタレート(DBP)吸油量3
7ml/100g;商品名Thermax Floform N990L
SR Cancarb(株)社製] [カーボンブラック3;窒素吸着比表面積(N2SA)
27m2/g、ジブチルフタレート(DBP)吸油量
68ml/100g;商品名シーストS 東海カーボン
(株)社製] [カーボンブラック4;窒素吸着比表面積(N2SA)
15m2/g、ジブチルフタレート(DBP)吸油量
41ml/100g;商品名旭#15 旭カーボン
(株)社製]
【0030】加硫剤 [イオウ;商品名 サルファックスPMC 鶴見化学工
業(株)社製]
【0031】加硫促進剤 [ジベンゾチアジルジスルフィド(MBTS);商品名
ノクセラーDM 大内新興化学工業(株)社製] [テトラメチルチウラムモノスルフィド(TMTM);
商品名 ノクセラーTS大内新興化学工業(株)社製]
【0032】加硫促進助剤 [酸化亜鉛;商品名 亜鉛華2種 ハクスイテック
(株)社製] [ステアリン酸;商品名 ステアリン酸S 花王(株)
社製]なお、実施例及び比較例の試験片及び導電性ロー
ラは以下のようにして作製した。
【0033】試験片;各実施例及び比較例のゴム組成物
をプレス加硫して2mmシート(160℃×20分加
硫)を作製した。導電性ローラ;押出し機を用いてチュ
ーブ状にゴム組成物を押出した後、加硫缶にて160℃
×30分間の加硫を行いチューブ状のゴム加硫物を作製
し、次いでφ6mmの導電性軸体を前記チューブ状のゴ
ム加硫物の内径部に圧入しローラ状の成形体を得た。こ
の成形体を外径がφ12mmになるように研磨し、導電
性ローラを作製した。
【0034】また、体積固有抵抗、硬度、ローラ電気抵
抗ムラなどに関する特性は、以下の方法により測定し
た。
【0035】<体積固有抵抗> 2mm厚の加硫ゴムシ
ートをガイドリンク付き電極に挟んで、直流100、5
00、1000Vの電圧を印加して電気抵抗(Ω・c
m)を測定した。環境条件は、低温・低湿のL/L環境
(15℃×10%RH)、常温・常湿のN/N環境(2
3℃×50%RH)、高温・高湿のH/H環境(32.
5℃×80%RH)の3条件で実施した。なお、表2で
は、常温・常湿のN/N環境(23℃×50%RH)に
おいて直流500Vの電圧を印加した時の体積固有抵抗
をlog値で記載した。
【0036】<体積固有抵抗の環境依存性> 直流50
0Vの電圧を印加した時の低温・低湿のL/L環境(1
5℃×10%RH)における体積固有抵抗(logR
(L/L))と高温・高湿のH/H環境(32.5℃×80
%RH)における体積固有抵抗(logR(H/H))の差
(logR(L/L)−logR(H/H))を算出し、以下の評
価基準に基づき評価した。 ○:測定値<0.65(環境依存性に対し明確な改善効
果あり) △:0.65≦測定値≦0.7(環境依存性に対し僅か
に改善効果あり) ×:0.7<測定値(環境依存性の改善効果なし)
【0037】<体積固有抵抗の印加電圧依存性> 直流
100Vの電圧を印加した時の常温・常湿のN/N環境
(23℃×50%RH)における体積固有抵抗(log
(100 V))と1000Vの電圧を印加した時の常温・常
湿のN/N環境(23℃×50%RH)における体積固
有抵抗(logR(1000V))の除(logR(100V)/l
ogR(1000V))を算出し、以下の評価基準に基づき評
価した。
【0038】 ○:1.0≦測定値≦2.0(印加電圧依存性小) △:2.0<測定値<2.5(印加電圧依存性中) ×:2.5≦測定値(印加電圧依存性大)
【0039】<硬度> 硬度は、JIS K−625
3の規定に従い測定した。なお、評価基準は60以下の
場合を○、60〜80の場合を△、80以上を×とし
た。
【0040】<ローラ電気抵抗ムラ> 常温・常湿のN
/N環境(23℃×50%RH)において、導電性ロー
ラの軸体に総圧1kgの荷重が掛かるように外径30m
mのアルミニウム製ドラムに圧着し、0.5Hzで回転
させた状態で、軸体とアルミドラムとの間に500Vの
電圧を印加しながら抵抗値の最大値(logR1(Max)
と最小値(logR1(Min))を測定し、その差(log
1(Max)−logR1(Mi n))を求めることで抵抗ばらつ
きの指標とした。また、以下の評価基準に基づき評価し
た。 ○:測定値≦1.1(ローラ電気抵抗ムラ小) △:1.1<測定値<1.2(ローラ電気抵抗ムラ中) ×:1.2≦測定値(ローラ電気抵抗ムラ大)
【0041】表2は上記結果を示すものである。
【0042】
【表2】
【0043】上記実験の結果、実施例2、比較例3よ
り、本発明の導電性ゴムローラにおいては、ゴム成分と
してアクリロニトリルブタジエンゴム(NBR)が適し
ていることがわかる。すなわち、アクリロニトリルブタ
ジエンゴム(NBR)を用いた実施例2は、抵抗の電圧
依存性、ローラ電気抵抗ムラが小さいまま、抵抗の環境
依存性が改善されているのに対し、エピクロルヒドリン
系ゴムを用いた比較例3の場合、環境依存性が良い反
面、電圧依存性、ローラ電気抵抗ムラが大きい。
【0044】つぎに、実施例2〜4より、アクリロニト
リルブタジエンゴム(NBR)中の平均結合アクリロニ
トリル量(AN量)は15〜25質量%がより好ましい
ことが分かる。すなわち、アクリロニトリルブタジエン
ゴム(NBR)中の平均結合アクリロニトリル量(AN
量)が18質量%の実施例2、アクリロニトリルブタジ
エンゴム(NBR)中の平均結合アクリロニトリル量
(AN量)が15質量%の実施例3はいずれも電圧依存
性、ローラ電気抵抗ムラが小さいまま抵抗の環境依存性
が改善されているのに対し、アクリロニトリルブタジエ
ンゴム(NBR)中の平均結合アクリロニトリル量(A
N量)が26質量%の実施例4は、抵抗の環境依存性に
対する改善効果が小さい。
【0045】つぎに、実施例1、2、比較例4〜8よ
り、カーボンブラックとしては窒素吸着比表面積(N2
SA)が15〜30 m2/gで、かつ、ジブチルフタ
レート(DBP)吸油量が40ml/100g以下であ
るカーボンブラックが適していることが分かる。すなわ
ち、窒素吸着比表面積(N2SA)が15m2/gよりも
小さく、ジブチルフタレート(DBP)吸油量が40m
l/100g以下のカーボンブラックを80質量部添加
した比較例4では体積固有抵抗率が1×1010Ω・cm
よりも高く、また、抵抗の環境依存性に対して明確な改
善効果が認められない。また、160質量部添加した比
較例5は抵抗の環境依存性に対して改善効果が認められ
る反面、電圧依存性、硬度が大きい。
【0046】また、窒素吸着比表面積(N2SA)が1
5〜30m2/gで、ジブチルフタレート(DBP)吸
油量が40ml/100gより大きいカーボンブラック
を用いた比較例6〜8では、抵抗の環境依存性に対して
明確な改善効果が認められるカーボンブラック添加量で
は電圧依存性、ローラ電気抵抗ムラが大きい。
【0047】これに対し、窒素吸着比表面積(N2
A)が15〜30 m2/gで、かつ、ジブチルフタレ
ート(DBP)吸油量が40ml/100g以下のカー
ボンブラックを用いた実施例1、2は電圧依存性、ロー
ラ電気抵抗ムラが小さいまま抵抗の環境依存性が改善さ
れており、良好である。
【0048】つぎに、実施例1、2、比較例1、2よ
り、窒素吸着比表面積(N2SA)が15〜30m2/g
であり、かつ、ジブチルフタレート(DBP)吸油量が
40ml/100g以下であるカーボンブラックの添加
量は30〜90質量部が適していることが分かる。すな
わち、20質量部添加した比較例1は抵抗の環境依存性
の改善効果が得られず、100質量部添加した比較例2
は抵抗の環境依存性が良い反面、電圧依存性、ローラ電
気抵抗ムラが大きく、また、硬さが高い。これに対し、
40質量部添加した実施例1、および80質量部添加し
た実施例2では、電圧依存性、ローラ電気抵抗ムラが小
さいまま抵抗の環境依存性が改善されており、良好であ
る。
【0049】
【発明の効果】以上説明したように本発明の導電性ロー
ラは、抵抗のばらつき、電圧依存性が小さく環境依存性
が良好であり、かつ押出し加工条件等の微妙な加工条件
の変動に対して抵抗値の安定性に優れている。そのた
め、本発明の導電性ローラは均一な導電性、環境変動や
印加電圧による抵抗値の優れた安定性が要求される用途
に適しており、電子写真装置における転写ローラや帯電
ローラ等に好適である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G03G 15/16 103 G03G 15/16 103 (72)発明者 太野 大介 茨城県稲敷郡茎崎町茎崎1888−2 キヤノ ン化成株式会社内 (72)発明者 原田 倫宏 茨城県稲敷郡茎崎町茎崎1888−2 キヤノ ン化成株式会社内 Fターム(参考) 2H171 FA11 FA15 FA30 GA15 GA24 GA25 QC03 QC14 UA02 UA03 UA07 UA08 UA10 UA12 UA22 XA02 2H200 FA01 FA02 FA13 FA18 HA03 HA28 HB12 HB22 HB45 HB46 HB47 JA02 JA25 JA26 JA27 LC09 MA01 MA03 MA08 MA13 MA14 MA17 MA20 MB01 MB04 MC01 3J103 AA02 AA12 AA32 AA85 BA41 EA02 EA08 EA11 FA18 GA02 GA57 GA58 HA03 HA12 HA20 HA53 4J002 AC071 DA036 FD010 FD116 FD320 GM00

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも押出し工程及び加硫工程を経
    て形成され、かつ、少なくとも導電性軸体の外周上に弾
    性層を有する導電性ローラにおいて、該弾性層が、ゴム
    成分としてアクリロニトリルブタジエンゴム(NBR)
    を主成分とし、該ゴム成分100質量部に対して、少な
    くとも充填剤として窒素吸着比表面積(N2SA)が1
    5〜30m2/gであり、かつ、ジブチルフタレート
    (DBP)吸油量が40ml/100g以下であるカー
    ボンブラックを30〜90質量部含有してなるゴム組成
    物の加硫物からなることを特徴とする導電性ローラ。
  2. 【請求項2】 前記アクリロニトリルブタジエンゴム
    (NBR)中の平均結合アクリロニトリル量が15〜2
    5質量%であることを特徴とする請求項1記載の導電性
    ローラ。
  3. 【請求項3】 前記弾性層のゴム組成物中に発泡剤を含
    有させずに加硫したときの温度が23℃であり、相対湿
    度が50%RHであるとき、500V印可時の体積固有
    抵抗率が1×108〜1×1010Ω・cmであり、か
    つ、(100V印加時の体積固有抵抗率/1000V印
    加時の体積固有抵抗率)が1.0〜2.0であることを
    特徴とする請求項1または2記載の導電性ローラ。
  4. 【請求項4】 前記弾性体層が導電性発泡ゴムであるこ
    とを特徴とする請求項1、2または3のいずれかに記載
    の導電性ローラ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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