JPH10253511A - 不純物分析試料用容器 - Google Patents

不純物分析試料用容器

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JPH10253511A
JPH10253511A JP9070591A JP7059197A JPH10253511A JP H10253511 A JPH10253511 A JP H10253511A JP 9070591 A JP9070591 A JP 9070591A JP 7059197 A JP7059197 A JP 7059197A JP H10253511 A JPH10253511 A JP H10253511A
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和彦 嶋貫
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 各種試料、特に半導体製造工程における各種
部材の試料を、酸蒸気分解、酸分解又は分解することな
く、濃縮、定容処理して、外部汚染を極力低減し、高精
度にICP質量分析等によりpptオーダで不純物を定
量分析する。 【解決手段】 不純物分析試料用容器であって、試料を
間接溶解の酸蒸気分解し、濃縮、定容して分析する場合
には、試料収容部材と収納部材との2部材を組合せる収
納方式を特徴する。また、試料を直接溶解する酸分解す
る場合、または、酸分解せずに単に濃縮、定容処理して
分析する場合には、各操作や分析装置へのセットのため
に従来行われている各種容器への移し替えを不要とし、
要すれば酸蒸気分解または酸分解し、濃縮、定容、分析
の全処理を同一容器で行うように、分析装置の自動サン
プリング装置に載置可能に一体的に形成されることを特
徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は不純物分析試料用容
器に関し、特に、高純度が要求される半導体製造工程に
おいて、主成分がシリコンやシリカ等の珪素質材料に含
有する不純物量を、主成分のシリコンやシリカを昇華、
分解除去し不純物のみを残存させて高精度に分析するた
めのものであり、詳しくは、酸液等外部不純物の混入を
防止して酸蒸気分解処理に用いる2部材を組合せる収納
方式、または、外部不純物の混入を防止し操作を簡便化
して酸分解−濃縮−定容−分析の全処理を容器の移し替
えを不要とする、不純物分析試料用容器に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、半導体の高集積化が進みディバイ
ス特性の高信頼性が求められ、製造工程のクリーン化と
共に、直接材料のシリコンウエハ(単結晶)の不純物分
析は、ppb(10-9)オーダーからppt(10
-12 )オーダー以下の高精度な分析が必要となってきて
いる。そのため電気特性等による間接的な検査では十分
でなく、シリコンウエハの純度を直接評価する方法が採
用されている。従来、高純度シリコン中の不純物の直接
分析法としては、中性子放射化分析法や、サンプリング
試料を酸で溶解分解した後に、残存する不純物をフレー
ム原子吸光分析法、フレームレス原子吸光分析法、IC
P−MS分析法(誘導結合プラズマ質量分析法、以下、
ICP質量分析法とする)、ICP−発光分析法で分析
する方法が知られている。上記直接分析方法における酸
溶解分解方式には、直接溶解法と間接溶解法とがある。
【0003】直接溶解法は、試料と酸とを直接混合して
試料を溶解分解するものであり、間接溶解法は、一般
に、分析試料を試料用容器に採取して密閉式の酸蒸気発
生装置内に設置して、装置内に貯留させた酸試薬液を蒸
発させ、分析試料と接触させて分解する方式である。間
接溶解法は、分解試薬の酸を蒸発させ気化して試料と気
相接触させ分解する方式であり、試薬中の不純物の影響
が低減される。このことから、分析試料、特にシリコン
ウエハ等の半導体製造工程での試料中の不純物分析法と
して多用されるようになっている。間接溶解法は、例え
ば、従来の酸蒸気発生分解装置を図5に示したような酸
蒸気発生分解装置50を用いて行われる。この場合、酸
蒸気発生分解装置50は、一般に商品名テフロンとして
よく知られているポリテトラフルオロエチレン(PTF
E)製の比較的肉薄の加圧可能な蓋体51と上部開放容
器52とから形成される密閉式容器であり、上部開放容
器52内には、例えばフッ化水素酸及び硝酸(HF+H
NO3 )の混酸溶液53が貯留され、分析試料54を採
取した試料容器55は、通常、混酸溶液53中にどぶ付
け状態に設置される。酸蒸気発生分解装置50は、容器
52下面外側からヒータ56で約100〜200℃に加
温されて混酸溶液53が蒸発気化される。HF−HNO
3 混酸蒸気は、容器52内の全域に拡散し試料容器55
内の分析試料54と接触し試料を分解する。分析試料5
4が、例えば珪素(Si)質材であれば、主成分のSi
がケイフッ化水素酸(H2 SiF6 )や四フッ化珪素
(SiF4 )として昇華し混酸溶液53に吸収除去され
て、試料容器55内には不純物が残存する。また、間接
溶解法は、上記試料容器55内に分析試料を採取すると
共に、入手が容易で酸液に比し安価で且つ超高純度な純
水を注入し、気化された混酸蒸気がその純水に溶解して
超高純度な混酸となり、一種の直接溶解方式的に分析試
料を分解することも行われる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記の直接溶解法及び
間接溶解法のいずれにおいても、分析試料の主成分を分
解して得た残存物は、必要に応じ濃縮し、更に所要量の
純水を添加して定容とした後、ICP質量分析法等で分
析して分析試料中の不純物を定量分析することができ
る。しかし、直接溶解法は、高価な高純度な酸試薬を用
いる必要があること、また、間接溶解法では、分析試料
と接触する酸蒸気は、酸液から蒸発気化されたものであ
りpptオーダーの不純物も含有することなく超高純度
となるが、用いるHF−HNO3 混酸溶液は、直接溶解
法と同様に高価な高純度品を用いる必要がある。更に、
従来の間接溶解法で用いる酸蒸気発生装置では、上記の
ように試料容器が混酸分解用溶液中にどぶ付け状態であ
り、混酸溶液が試料容器の外壁を伝って容器内に混入す
るおそれがある。更に、試料容器は開放型であり、酸蒸
気発生装置の上部で凝縮し付着した酸蒸気液滴が、試料
容器に落下して汚染し分析精度が低下するおそれがあ
る。このように直接溶解法より分析精度が高いとされて
いる間接溶解法でも分析精度に関し種々の問題がある。
更にまた、直接溶解及び間接溶解法のいずれも、分解−
濃縮−定容−分析の過程で最終的な各分析装置用の容器
に分析試料を移し替えるまでに、各種用具や各容器等が
用いられて移替えることから、その度に汚染のおそれが
あり分析精度に問題が生じると共に、操作も煩雑となっ
ているのが現状である。
【0005】更に、上記のICP質量分析等分析装置に
おける分析試料は、一般に自動サンプリング装置を用い
て行われる。自動サンプリング装置は、複数のサンプル
容器がセットできるようになっており、予めその各サン
プル容器に、所定の酸分解、濃縮、定容処理をした後の
分析試料を、ピペット等の用具を用いそれぞれ採取し
て、自動サンプリング装置の試料ターンテーブルにそれ
ぞれセットしている。これら作業は、一般に手作業で行
われ、試料採取量も通常少量であり、取扱いには注意を
要する等、操作が極めて煩雑である上、外部汚染物の混
入のおそれも多い。また、従来の自動サンプリング装置
にセットするサンプル容器は、通常、収容底部がV字状
またはU字状であることから、サンプル容器を再度繰り
返し使用する場合に洗浄の清浄度にも問題が生じること
から、分析精度にも影響を与えていた。また、U字状の
試料容器は、比較的洗浄の清浄化が良好である一方、極
微量試料の分析が行えないという問題もあった。
【0006】本発明は、上記の半導体製造工程等におけ
る不純物定量分析における汚染物混入等分析精度や操作
の煩雑さ等従来の問題を鑑み、それらを解消することを
目的になされた。即ち、本発明は、第1に、特に、シリ
コンウエハの半導体製造工程等の高純度が要求される場
合において、各種材料の不純物を精度よく定量的に分析
するため、酸蒸気分解処理における酸液等による汚染を
防止するための不純物分析用試料容器の提供を目的とす
る。また、第2に、試料採取の最初から分解、濃縮、定
容処理を経て最終的なICP質量分析等の分析装置によ
る不純物定量分析に至るまでを容器の移し替えを不要と
する不純物分析用試料容器の提供を目的とする。更に、
上記のような容器を用い高精度で信頼性のある不純物量
を得ることにより、作業性がよく短時間処理でき、特
に、不純物量を厳格に管理する半導体製造プロセスの一
環として不純物の定量分析を定常操作として組込み生産
効率を向上させることを可能にすることを目的とする。
【0007】発明者らは、上記目的のために、従来から
用いられている間接溶解方式の分析試料用試料容器及び
ICP質量分析等分析装置のための試料容器について鋭
意検討した。その結果、第1の目的として、間接溶解法
の酸蒸気発生分解装置に設置する試料容器としては、従
来の単一部材からなる容器と異なり、2部材を組合せる
ことにより前記した分析精度低下の不都合を解消し不純
物を精度よく分析できることを見出した。また、第2の
目的として、特に、ICP質量分析等分析装置のため
に、試料採取−酸分解−濃縮−定容−分析までの全処理
を同一容器で行うことのできる不純物定量分析用容器を
見出した。更に、これら容器を用いた不純物定量分析が
高精度で得られることから、不純物の定常的定量分析を
半導体製造工程に組込むことができることを見出し本発
明を完成した。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、酸蒸気
分解させる試料を収容して酸蒸気発生装置内に配置され
る容器であって、試料収容部材と収納部材との組合せで
あり、該収納部材が中空体で中空内部を外部酸蒸気が流
通自在となるように開口部を有し、酸蒸気分解時に該収
納部材の上部外形が滑らかな液流下が可能に形成される
と共に、該試料収容部材が平板体で表面に曲面底部の試
料収容凹部が1または2以上凹設され、該収納部材の中
空内部に収納されて保持されることを特徴とする不純物
分析試料用容器が提供される。
【0009】上記本発明の不純物分析試料用容器におい
て、試料収容部材及び収納部材がポリテトラフルオロエ
チレン製であることが好ましい。また、本発明の収納部
材が両端部が開放された半円筒形であり、半円筒形の平
坦部を底部として前記酸蒸気発生装置に配設して、該平
坦部の筒内部面が前記酸蒸気発生装置の酸液表面より上
部となる厚さを有して形成される共に該筒内部面に前記
試料収容部材の配置部を有することが好ましい。更に、
前記試料収容部材が、前記曲面底部の中心部に小さな窪
みを有して、超微量試料の不純物でも分析できるように
することが好ましい。また上記小さな窪みが開口部径φ
2〜10mmの曲面凹部であることが好ましい。
【0010】また、本発明によれば、分析装置の試料載
置部に装着する不純物分析試料用容器であって、ほぼ円
盤形状で上平面に試料収容凹部が曲面底部を有して凹設
されると共に、該試料載置部に装着可能に一体的に形成
されてなることを特徴とする不純物分析試料用容器が提
供される。前記曲面底部の中心部に小さな窪みを有する
ことが好ましく、また上記小さな窪みが開口部径φ2〜
10mmの曲面凹部であることが好ましい。更に、前記
不純物分析試料容器がポリテトラフルオロエチレン製で
あることが好ましい。前記分析装置が、ICP−発光分
析装置、ICP質量分析装置、原子吸光−フレーム分析
装置または原子吸光−フレームレス分析装置であり、前
記試料載置部が自動サンプリング装置であることが好ま
しい。また、予め酸蒸気分解しその後分析装置により不
純物分析する場合であって、分析装置の試料載置部に装
着する不純物分析試料用容器が、前記試料収容部材とし
て前記収納部材と組合せて酸分解処理に用いることがで
きる。
【0011】本発明の不純物分析試料用容器は上記のよ
うに構成され、酸蒸気分解を要する試料では、酸蒸気発
生装置内に試料収容部材と収納部材とを組合せて設置
し、収納部材が中空体であり、試料を収容した収容部材
全体を中空内に包囲して保持しながら、開口部を有する
ため酸蒸気の流通を自由にすることから、不純物分析試
料と超高純度の酸蒸気との接触を確保する。同時に、酸
蒸気発生装置の上部に付着する凝縮液滴の試料収容部材
への落下を防止でき、また、試料収容部材が配置される
収納部材の底部は十分に酸液面より表出して形成するこ
とにより試料収容凹部への酸液の混入を防止することが
できることから、高精度で不純物の分析が可能となる。
また、本発明の収納部材は、酸蒸気発生装置の上部に付
着する酸蒸気の凝縮液滴が落下した場合、その中空内に
保持する試料収容部材上への落下を防止すると共に、収
納部材の外形上部が液の滑らかな流下を確保する形状に
形成されることから、落下液滴が迅速且つ円滑に酸液中
に流下するため飛散することもなく、中空内部や試料を
汚染することもない。更に、本発明の不純物分析試料用
容器の試料収容部材及び収納部材をPTFEで形成する
ことにより、PTFEの特性上、耐酸性、耐薬品性、耐
腐食性に優れると共に、繰り返し使用しても前回の試料
が付着することがなく、また、不純物溶出量が少なく分
析の高精度を保証することができる。また、試料収容部
材の試料収容凹部の曲面底部に更に小窪みを設けること
により極微量の試料にも対応でき、pptオーダーの不
純物が問題となる各種材料や薬液等を好適に処理して含
有する不純物を高精度に定量分析することができる。
【0012】本発明の不純物分析試料容器は、また、I
CP質量分析等分析装置の試料載置部に装着可能に一体
的に形成して構成されることから、分析試料を酸液で分
解する直接溶解法の容器とし、試料収容凹部への試料採
取及び酸液注入−酸分解−濃縮−定容−分析を、また、
例えば半導体製造工程で用いられる薬液や純水等の酸分
解する必要がない試料を、試料採取−濃縮−定容−分析
を、そのまま同一容器で処理でき、容器の移し替え等に
よる汚染が防止され、移し替えのための煩雑な操作がな
くなり処理操作が極めて簡便となる。更にまた、試料収
容凹部の曲面底部に更に小窪みを設けることにより極微
量の試料にも対応でき、pptオーダーの不純物が問題
となる各種材料や薬液等を好適に処理して含有する不純
物を高精度に定量分析することができる。これは、上記
小窪みが開口部径φ2〜10mmの曲面凹部である場合
において顕著である。2mm未満では試料の採取が困難
であり10mmを超えると実質的に、小窪みとしての機
能をなさない。分析装置に装着する容器をPTFEで形
成することにより、前記の試料収容部材及び収納部材と
同様に、耐酸性、耐薬品性、耐腐食性に優れ、不純物溶
出量が少なく、繰り返し使用しても分析に影響すること
がなく不純物の高精度の定量分析が保証される。また、
分析に先立ち酸蒸気分解する場合には、分析装置に装着
する試料容器を、前記2部材組合せ容器の試料収容部材
とし、所定の収納部材と組合せて用いることができ、同
一容器を用いて分析試料の採取から酸蒸気分解−濃縮−
定容−分析を一貫処理でき、煩雑な操作が簡便となると
同時に、酸液による汚染を防止できると共に容器の移し
替え等による汚染も防止でき分析精度を一層高めること
ができる。
【0013】本発明の不純物分析試料容器は、上記した
間接溶解法の酸蒸気と試料とを接触させて分析試料を分
解し、残留した不純物を定量分析するために用いること
ができる。試料と接触する酸蒸気は酸液から蒸発気化さ
れpptオーダの超高純度となることから、酸蒸気発生
装置に貯留させる酸液として高価な超高純度な試薬を用
いる必要がなく、一般的な高純度試薬を用いることがで
き工業的に有用である。また、本発明の不純物分析試料
容器は、間接溶解法として、試料収容部材の試料収容凹
部に試料と共に超高純度水を注入し、発生する酸蒸気を
水分中に吸収させて超高純度な酸液として試料を分解す
る直接溶解法の変形方式として用いることができる。こ
の場合、試料収容凹部に注入して試料に直接接触する超
高純度水は、超高純度酸液に比して安価に入手でき、蒸
発させる酸液としては比較的安価な高純度試薬を用いて
蒸発気化により超高純度な酸蒸気として超高純度水に吸
収させて超高純度酸液を用いることと同様となり、経費
が嵩むことがなく、この点でも工業的実用性が高いもの
となる。なお、本発明において、分析試料としては、特
に、半導体シリコン単結晶ウエハ、ポリシリコン、合成
石英、石英ガラス製ルツボ、ボート及び炉芯管等の珪素
単体、珪素酸化物、SiC−Si等の珪素質を主成分と
する珪素質材の主成分を酸溶解して分解除去する分析試
料のほか、半導体製造工程で使用される薬液や純水も含
むものである。この場合、上記したように不純物分析試
料用容器をICP質量分析等の分析装置の試料載置部に
装着可能に一体的に形成して、薬液や純水を収容し、酸
分解処理することなく濃縮−定容処理して不純物を定量
分析することができる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施例について図
面を参照しながら詳細に説明する。但し、本発明は下記
実施例により制限されるものでない。図1は本発明の不
純物分析試料用容器の試料収容部材の概要について模式
的に示した平面説明図(A)、そのB−B線断面説明図
(B)及び斜視説明図(C)である。図1において、試
料収容部材1は、所定の厚さを有する矩形平板体2であ
り、その表面に複数の試料収容凹部3、3、3・・を凹
設したものである。試料収容部材1の形状は、矩形に限
らず下記する収納部材の中空内部に収納できればよく、
円形、三角形、錐形、異形のいずれでもよい。図1に示
したような矩形平板体や後記するICP質量分析等の分
析装置用の試料容器として兼用できる円盤形状で作成す
るのが簡便であり一般的である。また、平板表面の試料
収容凹部3の設置数も特に制限されず、必要に応じて適
宜選択すればよい。試料収容凹部3は、底部を曲面状に
形成すればよく特に形状や大きさは、不純物分析試料の
種類や収容量、酸分解条件、分析条件に応じて適宜選択
することができる。通常、直径約φ10〜15mm、深
さ約15mmの円柱状で、底部を曲面状に形成する。収
容部材の厚さは、この試料収容凹部の深さを考慮してそ
れより厚いもので、更に、下記する収納部材の下部に設
ける段部により形成される底部凹部に配置してその段部
より約3mm上方となるように、また、酸蒸気発生装置
に設置した場合に、装置底部に貯留される酸液面から約
10mm以上の間隔が保持できるような高さとなるよう
にすればよい。
【0015】図2は、本発明の不純物分析試料用容器の
収納部材の概要について模式的に示した正面説明図
(D)、側面説明図(E)及び斜視説明図(F)であ
る。図2において、試料収容部材5は、垂直断面が水平
底面6を有する半円アーチ型外形で、両横側面7、7が
開放されて開口部を形成して、内部8が中空の筒状体で
ある。中空内部8の下部周面には底面6から立上るよう
に段部9を設け、段部9で形成される底面凹部に上記の
試料収容部材1が装入できるようにする。この場合、中
空内部8と収納部材5とは、両端側面7、7の開口部に
より連通されてガスは自由に流通できると共に、この両
端の開口部から試料収容部材1を自由に出入できるよう
に形成される。また、移送等の取扱いを容易にするため
外部上面中央にはノブKを設けてある。
【0016】本発明の収納部材5の外形形状は、特に図
2に示したような半円アーチ型筒状体に制限されるもの
でない。内部が中空で、試料収容部材1が部分的に収納
部材5外に突出することなく全体が中空内部8に収納さ
れるような形状で、外部上面が、例えば、図2の半円と
同様に曲面形状や所定の傾斜面に形成されて、酸蒸気発
生装置に配設した場合に落下した酸蒸気凝縮液滴がその
上面に溜ることなく円滑に流下するようにすればよい。
また、中空内部上面も、同様に曲面状または傾斜面とす
るのが好ましい。製作上簡便であると同時に、酸蒸気分
解時に収納部材内部を酸蒸気が流通することにより微量
の酸蒸気凝縮液滴が中空内部上面に付着した場合に、落
下を防止して同様に流下させ汚染を防止することができ
るためである。また、上記のように図2では両側面7、
7が開放されガス流通の開口部であると同時に、試料収
容部材1の出入口として形成しているが、酸蒸気の流通
を確保するための開口部と、収容部材出入口はとを共通
させる必要はなく、例えば、収納部材を2分割して嵌合
組立方式や蝶番方式として、中空内部に試料収容凹部材
を配置して後に、所定形状を保持するようにしてもよ
い。開口部は、酸蒸気が自在に流通できればよく、その
大きさ、形状は使用条件に合わせて適宜選択することが
できる。収納部材5において、開口部は、酸蒸気凝縮液
滴が流下するときに支障にならないようにすると共に、
流下する液滴が中空内部に流入したり飛散しないように
して配設する。通常、収納部材の立体形状の相対する2
か所を垂直切断した形態で設けることが好ましい。酸蒸
気の流通が円滑に行われるためである。
【0017】上記した本発明の不純物分析試料用容器の
試料収容部材1及び収納部材5は、共にPTFEで形成
することが好ましい。それぞれ適宜な肉厚を有する市販
のPTFE単体を用いて形成することができる。PTF
Eは、前記したように耐酸性、耐薬品性に優れ、また、
洗浄剥離性に優れ、繰り返しの使用でも前使用時の残留
痕跡がなく、高精度が要求される半導体製造工程におけ
る不純物分析に好適である。上記のように形成された試
料収容部材1及び収納部材5は、試料収容部材1の収容
凹部3、3、・・・に、それぞれ分解試料採取し、要す
れば、更に超高純度水を注入して、収納部材5の中空内
部8の両側の段部9の間に試料収容部材1を装入して組
合せ、酸蒸気発生装置に配設する不純物分析試料用容器
とする。図3は、試料収容部材1及び収納部材5を組合
せて、酸蒸気発生装置内に配設した状態の概要について
の説明図である。図3において、酸蒸気発生装置50
は、前記した従来法の図5と同様に、蓋体51と上部開
放容器52とからなる密閉式容器で、底部には、例え
ば、HF−HNO3 混酸等の酸液53が貯留保持され
る。また、装置50底面の外部下方にはヒータ56等の
加熱手段が配設され、貯留酸液53を加熱して、酸蒸気
を発生できるように構成される。
【0018】上記のように、試料11を採取収容し、更
に、超高純度水12を注入後の試料収容部材1と収納部
材5とを組合せた不純物分析試料用容器10を、装置5
0の酸液中に設置してヒータ56で120〜150℃に
加熱して酸蒸気を発生させる。この場合、蒸発した酸蒸
気が装置50の蓋体51内面で凝縮して液滴として付着
して落下しても、分解試料11を採取した試料収容部材
1は、上部全面が収納部材で被われており落下液滴で汚
染されることがない。落下液滴は、収納部材5の外部円
形面を緩やかに酸液53内に流下する。収納部材5の中
空内部8を流通する酸蒸気は、収容凹部3内の超高純度
水12に吸収されて、超高純度の酸液となり試料を分解
する。酸蒸気分解に用いる一般的な試薬液中の不純物量
(ppb)は、表1に示す通りであり、高純度フッ化水
素酸(HF)の不純物含有量は、一般分析用試薬のフッ
化水素酸に比較すれば著しく低減されているが、高純度
水に比較すると極めて多い。しかも、高純度フッ化水素
酸は高純度水に比し1000倍も高価である。本発明に
おいては、低廉な一般的な分析用フッ化水素酸と高純度
水を用いて、pptオーダで不純物含有量の定量分析が
可能であり、生産効率の向上を図ることができる。
【0019】
【表1】
【0020】上記のように不純物分析試料を酸蒸気で分
解処理する場合、収納部材中空内部8では、酸蒸気発生
装置50の蓋体51と異なり外気に接することがないた
め、中空内外で温度差が顕著とならず酸蒸気の凝縮は殆
ど生じることなく酸蒸気が流通し、試料収容部材1表
面、試料収容凹部3、不純物分析試料11及び超高純度
水12を汚染することがない。更に、中空内部8の上面
は外形面と同様に半円の曲面に形成されているため、微
量の酸蒸気凝縮液滴が付着しても曲面を滑り流下し段部
9を経て底部に流れ、更に、装置50の貯留酸液53中
に流れ込ませることができ、試料収容部材1の上面は段
部9より上方であり、流下する酸液滴で汚染されること
はない。また、収納部材5の中空内部8での極僅かの酸
蒸気凝縮液滴の落下のおそれへの対処として、図示して
いないが試料収容部材の収容凹部3が形成されていない
上表面に小溝を形成、また要すればその小溝を平板体上
面周縁まで連続させて形成することにより、小溝に微量
液滴を滞留、または周縁に流通させ収納部材5の底面6
に流下させるようにしてもよい。上記したように、本発
明の不純物分析試料用容器を用いて酸蒸気分解し、その
後、濃縮−定容処理を経て、得られた残存物を、従来と
同様にフレーム原子吸光法、フレームレス原子吸光法、
ICP質量分析法、ICP発光分析法等で分析すること
により極めて高精度で含有不純物を定量的に求めること
ができる。また、図3において、試料収容凹部3に試料
11と共に超高純度水12を注入する方式を説明した
が、超高純度水12を用いることなく試料11のみを収
容して酸蒸気との接触により分解する方式においても同
様である。また、図1の試料収容凹部3中心部に、下記
する図4で示すような小窪み15を有するように形成し
て極微量試料に対応できるようにしてもよい。
【0021】図4は、本発明のICP質量分析等分析装
置に装着可能に形成した不純物分析試料用容器の一実施
例の概要について模式的に示した平面説明図(G)及び
そのH−H線断面の端面説明図(H)である。図4にお
いて、不純物分析試料用容器10’は、ICP質量分析
装置等への装着部13、13を下面側に有して、分析装
置の試料容器形状、通常、円盤状に形成され、中央に把
手14が配置される。更に、その上面に底部が曲面状で
円筒凹部に形成した複数の試料収容凹部3、3、・・・
を所定に配置され、試料収容凹部のほぼ中心部に小窪み
15、15、・・・を形成した以外は、上記図1の試料
収容部材1の試料収容部と同様である。図1の試料収容
部材1と同一部位については同一符号を付して説明は省
略する。図4の不純物分析試料用容器10’は、所定の
分析装置、例えばICP質量分析装置に装着できるよう
に円盤2の外径、厚さ等を適宜選択して形成すればよ
い。通常、外径約250mmで、厚さ約20mmであ
る。また、試料収容凹部3底部中心に設けた小窪み15
が、試料収容凹部3より小径で、深さ1〜5mmで、約
10〜100mm3 の容積に形成し、例えば、従来の試
料容器では分析が困難であった0.05cc程度の極微
量の試料分析にも対応できるようにしたものである。こ
の場合、試料収容凹部3を、円筒凹部状でなく円錐状で
底部を曲面として形成することにより極微量の分析試料
にも対応できるが、酸液分解及び酸蒸気分解のためには
比較的おおきな容積とすることが好ましく、試料収容凹
部容積を同等とすると、試料収容凹部数、即ち採取サン
プル数を同等にしようとすれば肉厚が相当な厚さとな
り、厚さを所定にすれば採取サンプル数が減少すること
になる。従って、上記のように底部に小窪みを設けるこ
とにより、使用する既存の分析装置の試料載置部に対応
させて肉厚が設定でき、採取サンプル数も所定に設定で
き、好ましい。
【0022】上記の図4に示した不純物分析試料用容器
は、酸分解−濃縮−定容処理、または、半導体製造工程
での薬液や純水を酸分解せずに濃縮−定容処理に用いる
ことができ、処理後、そのままICP質量分析等の分析
装置の例えば自動サンプリング装置に直接装着して不純
物の分析をすることができる。即ち、複数試料の採取か
ら、要すれば分解処理して濃縮処理、定容処理し、更に
各種分析装置による分析を、容器を移し替えることなく
本発明の不純物分析試料用容器で一貫して行うことがで
きる。従って、作業の簡素化、処理時間の短縮に加え、
容器の移し替え等による外部からの不純物混入の汚染が
極力排除できる。このため不純物定量分析の精度を著し
く高めることができる。本発明の上記不純物分析用試料
容器を用ることにより、前記の従来のICP質量分析等
の分析装置へのサンプリングでの注意の要する煩雑な操
作をなくし、汚染のおそれも解消でき、高精度で不純物
を定量分析することができる。また、作業性がよく短時
間処理できることからも半導体製造工程に組み込み生産
効率を向上させることができる。なお、図4では、試料
収容部材の試料収容凹部3、3・・・の中心部に小窪み
15を有して極微量試料に対応できるものを示したが、
上記図1に示した試料収容凹部3と同様に小窪みを形成
しない曲面底部としてもよく、取扱う試料の種類や量的
制限により適宜選択することができる。
【0023】上記図4に示した不純物分析試料用容器を
用いて、酸蒸気分解−濃縮−定容−分析処理する場合に
は、図4の試料容器10’を、前記の試料収容部材と収
納部材との組合せ方式の試料収容部材とし、収納部材に
試料容器10’収納して前記図3に示したように同様に
組合せて酸蒸気分解処理を行うことができる。この場
合、収納部材5の大きさや形状を、円盤状試料容器1
0’が中空内部8に収納できるように、例えば、前記半
円アーチ型の底面幅を円盤径より大きくする等適宜選択
して形成できる。酸蒸気分解処理後は、収納部材から取
り出し、同様に濃縮−定容処理し、所定の分析装置の自
動サンプリング装置に載置して分析することができる。
【0024】
【実施例】
実施例1 (試料収容部材の形成)PTFE単体を用いて、厚さ約
40mm、160×80(mm)の矩形平板体2で、図
1と同様に試料収容凹部3が配置された試料収容部材1
を作製した。試料収容凹部3は、直径約10mm、深さ
約37mmで、底部が曲率半径約10mmの曲面となる
ように形成した。
【0025】(収納部材の形成)同様にPTEF単体を
用い、図2に示した収納部材と同様に、全高が約102
mm、長軸方向長さ180mm、周壁厚さを8mm、下
部に長軸方向に高さ約6mmで幅約5mmの段部9を設
けた底面6を有する中空半円アーチ型筒状の収納部材5
を作製した。段部9上方の中空幅は82mmで上部は内
径が約46mmの半円形に形成した。
【0026】上記で作製した試料収容部材1の各試料収
容凹部3、3、・・・に、分析試料として合成石英、ポ
リシリコン及びSiC−Si材の粉末を、それぞれ1.
0g採取し、更に、イオン交換−逆浸透膜精製の前記表
1に示した不純物量の高純度水を10ml注入した。そ
の後、上記の収納部材5の中空内部に装入して不純物分
析試料用容器10を組合せ、図3に示したように酸蒸気
発生装置50に設置した。酸蒸気発生装置50には、弘
田化学工業製の半導体用試薬のフッ化水素酸及び硝酸を
それぞれ50重量%と50重量%で含有させたHF−H
NO3 溶液を200ml貯留した。下方に配置したホッ
トプレートヒータ56で約150℃に加温して20時間
保持した。その後、室温まで放冷し、容器10を取り出
し、更に、そのまま、収納部材底面6下方から加熱して
試料収容凹部3内の残留物を蒸発乾固した。放冷後、適
量の純水により、試料収容凹部3内の極微量の残存物を
回収して元素分析した。元素の定量分析には、AT−3
00型オートサンプラー及びEV−300型加熱気化導
入装置を取付けたセイコー電子工業製SPQ−8000
A型ICP質量処理装置に取付け使用して測定した。測
定はクリーンルーム(クリーンクラス103 )で実施し
た。その結果を表2に示した。なお、表2中の試料番号
1〜3はサンプリング箇所の違いを示したものである。
【0027】
【表2】
【0028】実施例2 試料収容部材として、前記ICP質量分析装置のAT−
300型オートサンプラーの試料用ターンテーブルにセ
ットできるように、図4に示したものと同様の円盤状試
料収容部材10’を、PTFE単体を用いて作製した。
作製した円盤状試料収容部材10’は、厚さ20mm、
直径φ250mmのPTFE製円板に、図4に示したよ
うに、ICP質量分析装置への装着部13を所定に形成
し、直径φ15mmの円筒状で曲面底部の収容凹部3を
形成し、形成した各収容凹部3の底部に、更に直径φ6
mmの小窪み15を曲面状に形成した。また、収納部材
5は、蒸気の円盤状試料収容部材10’を収納できるよ
うに底面6の幅を約205mmし、それに合わせて上部
半円径を変えて形成した以外は実施例1と同様にして形
成した。
【0029】上記で形成した円盤状試料収容部材10’
の各収納凹部3に、単結晶シリコンを粉末にして1.0
g秤量採取して収容し、高純度水を加えることなくその
ままとした以外は、実施例1と同様にして収納部材5と
共に不純物分析試料用容器10を組合わせて形成し酸蒸
気分解処理した。その後の加熱濃縮、高純度水による定
容処理して、ICP質量分析を同様に行い、不純物含有
量を測定した。このようにした不純物の定量分析を試料
A〜Dの4種の単結晶シリコンについて実施した。その
結果を表3に示した。表3から実施例より明らかなよう
に、本発明の不純物分析試料用容器を用いた不純物分析
では、従来の分析法では困難であった1pptレベルで
の定量が可能であることが分かる。
【0030】
【表3】
【0031】
【発明の効果】本発明の不純物分析試料用容器は、試料
収容部材とそれを収納して被う収納部材とを組合わせて
用いて酸蒸気発生装置に配設して、試料を酸蒸気分解す
ることができることから、酸蒸気の凝縮液滴の落下によ
る汚染がなく、また、好ましくは各部材を不純物溶出量
が極めて少ないPTFE材を用いて形成できることから
も、高精度に不純物を定量分析できる。また、試料収容
部材をICP質量分析装置の試料セット部材として装着
できるように形成することにより、試料の採取、酸蒸気
分解、濃縮及び定容処理の全処理を同一容器で行うこと
ができ、更に、定量分析も同一容器からサンプリングで
きることから、従来の煩雑な作業工程を排除でき簡素化
が著しく作業効率の向上が図れる。また、酸蒸気分解に
比較的低廉な高純度水と一般分析用純度のフッ化水素酸
を用いてpptオーダで不純物を定量分析でき経費が嵩
むこともない。このため、最終的性能に不純物含有量が
大きく影響する半導体製造工程で定不純物定量分析とし
て組み入れることができ、生産効率を向上させることが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の試料収容部材の一実施例を模式的に示
した平面説明図(A)、そのB−B線断面説明図(B)
及び斜視説明図(C)
【図2】本発明の収納部材の一実施例を模式的に示した
正面説明図(D)、側面説明図(E)及び斜視説明図
(F)
【図3】本発明の試料収容部材及び収納部材を組合せて
不純物分析試料用容器を形成して、酸蒸気発生装置内に
配設した状態の説明図
【図4】本発明の他の不純物分析試料用容器の実施例を
模式的に示した平面説明図(G)及びそのH−H線断面
の端面説明図(H)
【図5】従来の酸蒸気発生分解装置の一例を模式的に示
した縦断面説明図
【符号の説明】
K ノブ 1 試料収容部材 2 平板体 3 試料収容凹部 5 収納部材 6 収納底面 7 開口部 8 中空内部 9 段部 10、10’ 不純物分析試料用容器 11 分析試料 12 高純度水 13 装着部 14 把手 15 小窪み 50 酸蒸気発生装置 51 蓋体 52 上部開放容器 53 酸液 54 分解試料 55 試料容器 56 ヒータ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 濱野 力 山形県西置賜郡小国町大字小国町378番地 東芝セラミックス株式会社小国製造所内

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 酸蒸気分解させる試料を収容して酸蒸気
    発生装置内に配置される容器であって、試料収容部材と
    収納部材との組合せであり、該収納部材が中空体で中空
    内部を外部酸蒸気が流通自在となるように開口部を有
    し、酸蒸気分解時に該収納部材の上部外形が滑らかな液
    流下が可能に形成されると共に、該試料収容部材が平板
    体で表面に曲面底部の試料収容凹部が1または2以上凹
    設され、該収納部材の中空内部に収納されて保持される
    ことを特徴とする不純物分析試料用容器。
  2. 【請求項2】 前記試料収容部材及び収納部材が、ポリ
    テトラフルオロエチレン製である請求項1記載の不純物
    分析試料用容器。
  3. 【請求項3】 前記収納部材が両端部が開放された半円
    筒形であり、半円筒形の平坦部を底部として前記酸蒸気
    発生装置に配設して、該平坦部の筒内部面が前記酸蒸気
    発生装置の酸液表面より上部となる厚さを有して形成さ
    れる共に該筒内部面に前記試料収容部材の配置部を有す
    る請求項1または2記載の不純物分析試料用容器。
  4. 【請求項4】 前記試料収容部材が、前記曲面底部の中
    心部に小さな窪みを有する請求項1〜3のいずれか記載
    の不純物分析試料用容器。
  5. 【請求項5】 上記小さな窪みが開口部径φ2〜10m
    mの曲面凹部であることを特徴とする請求項4記載の不
    純物分析試料用容器。
  6. 【請求項6】 分析装置の試料載置部に装着する不純物
    分析試料用容器であって、ほぼ円盤形状で上平面に試料
    収容凹部が曲面底部を有して凹設されると共に、該試料
    載置部に装着可能に一体的に形成されてなることを特徴
    とする不純物分析試料用容器。
  7. 【請求項7】 前記曲面底部の中心部に小さな窪みを有
    する請求項6記載の不純物分析試料用容器。
  8. 【請求項8】上記小さな窪みが開口部径φ2〜10mm
    の曲面凹部であることを特徴とする請求項7記載の不純
    物分析試料用容器。
  9. 【請求項9】前記不純物分析試料容器が、ポリテトラフ
    ルオロエチレン製である請求項6〜8のいずれか記載の
    不純物分析試料用容器。
  10. 【請求項10】 前記分析装置が、ICP−発光分析装
    置、ICP質量分析装置、原子吸光−フレーム分析装置
    または原子吸光−フレームレス分析装置であり、前記試
    料載置部が自動サンプリング装置である請求項6〜9の
    いずれか記載の不純物分析試料容器。
  11. 【請求項11】 予め酸蒸気分解しその後分析装置によ
    り不純物分析する場合であって、前記請求項6〜9のい
    ずれか記載の不純物分析試料用容器が、前記試料収容部
    材として前記収納部材と組合せて酸分解処理に用いられ
    る請求項1〜3のいずれか記載の不純物分析試料用容
    器。
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