JPH10252891A - アルミシリンダ用第二圧力リングおよびその製造方法 - Google Patents
アルミシリンダ用第二圧力リングおよびその製造方法Info
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- JPH10252891A JPH10252891A JP9060265A JP6026597A JPH10252891A JP H10252891 A JPH10252891 A JP H10252891A JP 9060265 A JP9060265 A JP 9060265A JP 6026597 A JP6026597 A JP 6026597A JP H10252891 A JPH10252891 A JP H10252891A
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- F16—ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
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- F16J9/00—Piston-rings, e.g. non-metallic piston-rings, seats therefor; Ring sealings of similar construction
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- F16J9/20—Rings with special cross-section; Oil-scraping rings
- F16J9/203—Oil-scraping rings
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- F16—ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 潤滑油のかき落とし性能を保持しつつシリン
ダ側に縦きずを発生させない第二圧力リングを安定して
製造する。 【解決手段】 外周すべり面を下向きに広がるテーパ面
とした非めっきの鉄製第二圧力リングの外周すべり面下
端を、軸方向に0.15mm以下の範囲で上向きに広がる逆
テーパ加工(2)を施しさらに外周すべり面とこの逆テ
ーパ加工部の接続部分を円筒状にラッピング仕上げ
(3)する。
ダ側に縦きずを発生させない第二圧力リングを安定して
製造する。 【解決手段】 外周すべり面を下向きに広がるテーパ面
とした非めっきの鉄製第二圧力リングの外周すべり面下
端を、軸方向に0.15mm以下の範囲で上向きに広がる逆
テーパ加工(2)を施しさらに外周すべり面とこの逆テ
ーパ加工部の接続部分を円筒状にラッピング仕上げ
(3)する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、アルミシリンダを
使用する内燃機関のピストンに装着する第二圧力リング
とその製造方法に関する。
使用する内燃機関のピストンに装着する第二圧力リング
とその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】特開平8-246087号公報、特開平9-19757
号公報等に示されているように、近年往復式内燃機関の
シリンダライナとして、ダイキャスト法等により製造さ
れるアルミニウム合金で鋳込む方式の過共晶アルミニウ
ム−けい素合金からなるシリンダライナ(以下アルミシ
リンダと称する)が開発され、耐摩耗性にすぐれ、潤滑
油消費が少なく、ピストンの摩耗も少ないうえに、エン
ジンの軽量化にも寄与することから、その採用が増加す
る趨勢にある。
号公報等に示されているように、近年往復式内燃機関の
シリンダライナとして、ダイキャスト法等により製造さ
れるアルミニウム合金で鋳込む方式の過共晶アルミニウ
ム−けい素合金からなるシリンダライナ(以下アルミシ
リンダと称する)が開発され、耐摩耗性にすぐれ、潤滑
油消費が少なく、ピストンの摩耗も少ないうえに、エン
ジンの軽量化にも寄与することから、その採用が増加す
る趨勢にある。
【0003】このようなアルミシリンダに対して、ピス
トン側には一般に3本構成のピストンリングが使用され
る。すなわち、表面を窒化処理したトップリング(圧力
リング)、外周すべり面をクロムめっきした第二圧力リ
ング、そして第三リングとしてオイルリング(油かきリ
ング)を使用するのである。なお、例えばA390 合金な
どのアルミシリンダに対して、アシキュラ鋳鉄材の圧力
リングを非めっきのまま第二圧力リングとして使用する
場合もある。
トン側には一般に3本構成のピストンリングが使用され
る。すなわち、表面を窒化処理したトップリング(圧力
リング)、外周すべり面をクロムめっきした第二圧力リ
ング、そして第三リングとしてオイルリング(油かきリ
ング)を使用するのである。なお、例えばA390 合金な
どのアルミシリンダに対して、アシキュラ鋳鉄材の圧力
リングを非めっきのまま第二圧力リングとして使用する
場合もある。
【0004】第二圧力リングは、トップリングをバック
アップする気密性を有すると同時に、オイルリングが残
した潤滑油をかき落とすため、若干のかき落とし性能を
有することが必要である。このため、外周を下向きに広
がるテーパ形状あるいはテーパアンダカット形状として
すべり面の下端部をシャープなエッジ形状とする一方、
シリンダ側に疵を与えないために、表面をクロムめっき
後テーパ形状にポリッシング加工し、エッジ部をシャー
プに、かつなめらかに仕上げることが必要であり、かき
落とし性能とボア(シリンダ側)への縦きず防止とを兼
ね合わせることに加工上の困難性があった。
アップする気密性を有すると同時に、オイルリングが残
した潤滑油をかき落とすため、若干のかき落とし性能を
有することが必要である。このため、外周を下向きに広
がるテーパ形状あるいはテーパアンダカット形状として
すべり面の下端部をシャープなエッジ形状とする一方、
シリンダ側に疵を与えないために、表面をクロムめっき
後テーパ形状にポリッシング加工し、エッジ部をシャー
プに、かつなめらかに仕上げることが必要であり、かき
落とし性能とボア(シリンダ側)への縦きず防止とを兼
ね合わせることに加工上の困難性があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、かき落とし
性能を保持しつつシリンダ側に縦きずを発生させない第
二圧力リングとその製造方法を提供することを目的とす
る。
性能を保持しつつシリンダ側に縦きずを発生させない第
二圧力リングとその製造方法を提供することを目的とす
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の本発明
のアルミシリンダ用第二圧力リングは、外周すべり面を
下向きに広がるテーパ状とした非めっきの鉄製第二圧力
リングにおいて、前記外周すべり面下端に軸方向に0.15
mm以下の範囲で上向きに広がる逆テーパ加工部を有
し、前記外周すべり面とこの逆テーパ加工部の接続部分
がラッピング仕上げされていることを特徴とする。
のアルミシリンダ用第二圧力リングは、外周すべり面を
下向きに広がるテーパ状とした非めっきの鉄製第二圧力
リングにおいて、前記外周すべり面下端に軸方向に0.15
mm以下の範囲で上向きに広がる逆テーパ加工部を有
し、前記外周すべり面とこの逆テーパ加工部の接続部分
がラッピング仕上げされていることを特徴とする。
【0007】請求項2に記載の本発明のアルミシリンダ
用第二圧力リングの製造方法は、外周すべり面を下向き
に広がるテーパ状とした非めっきの鉄製第二圧力リング
の外周すべり面下端を、軸方向に0.15mm以下の範囲で
上向きに広がる逆テーパ加工を施し、さらに前記外周す
べり面とこの逆テーパ加工部の接続部分を円筒状にラッ
ピング仕上げすることを特徴とする。
用第二圧力リングの製造方法は、外周すべり面を下向き
に広がるテーパ状とした非めっきの鉄製第二圧力リング
の外周すべり面下端を、軸方向に0.15mm以下の範囲で
上向きに広がる逆テーパ加工を施し、さらに前記外周す
べり面とこの逆テーパ加工部の接続部分を円筒状にラッ
ピング仕上げすることを特徴とする。
【0008】請求項3に記載の本発明のアルミシリンダ
用第二圧力リングは、外周すべり面を下向きに広がるテ
ーパ状とした非めっきの鉄製第二圧力リングにおいて、
前記外周すべり面がバフ加工されたものであり、外周す
べり面下端がラッピング仕上げされていることを特徴と
する。請求項4に記載の本発明のアルミシリンダ用第二
圧力リングの製造方法は、外周すべり面を下向きに広が
るテーパ状とした非めっきの鉄製第二圧力リングの外周
すべり面をバフ加工した後、外周すべり面下端を円筒状
にラッピング仕上げすることを特徴とする。
用第二圧力リングは、外周すべり面を下向きに広がるテ
ーパ状とした非めっきの鉄製第二圧力リングにおいて、
前記外周すべり面がバフ加工されたものであり、外周す
べり面下端がラッピング仕上げされていることを特徴と
する。請求項4に記載の本発明のアルミシリンダ用第二
圧力リングの製造方法は、外周すべり面を下向きに広が
るテーパ状とした非めっきの鉄製第二圧力リングの外周
すべり面をバフ加工した後、外周すべり面下端を円筒状
にラッピング仕上げすることを特徴とする。
【0009】請求項5に記載の本発明のアルミシリンダ
用第二圧力リングは、外周すべり面を下向きに広がるテ
ーパ状とした非めっきの鉄製第二圧力リングにおいて、
前記外周すべり面に厚さ3μm以上の樹脂コーティング
層を有していることを特徴とする。請求項6に記載の本
発明のアルミシリンダ用第二圧力リングの製造方法は、
外周すべり面を下向きに広がるテーパ状とした非めっき
の鉄製第二圧力リングの前記外周すべり面に、厚さ3μ
m以上の樹脂コーティングを施すことを特徴とする。
用第二圧力リングは、外周すべり面を下向きに広がるテ
ーパ状とした非めっきの鉄製第二圧力リングにおいて、
前記外周すべり面に厚さ3μm以上の樹脂コーティング
層を有していることを特徴とする。請求項6に記載の本
発明のアルミシリンダ用第二圧力リングの製造方法は、
外周すべり面を下向きに広がるテーパ状とした非めっき
の鉄製第二圧力リングの前記外周すべり面に、厚さ3μ
m以上の樹脂コーティングを施すことを特徴とする。
【0010】ここで、上、下とは、ピストン摺動方向の
一端、他端を意味する。
一端、他端を意味する。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を、図1〜図
3に基づき説明する。図1は本発明の第1の実施例を示
すものである。図1(a)、(b)、(c)は、いずれ
も本実施例である非めっきの鋳鉄製ないし鋼製(本明細
書ではこれらを合わせて「鉄製」という)の第二圧力リ
ングRの断面付近を示す部分断面図であり、(a)は外
周すべり面を下向きに広がるテーパ状とした略台形断面
のもの、(b)はその外周下部に段付き加工によるアン
ダカットを設けたもの、(c)は同じくフック状断面の
段付き加工によるアンダカット(以下アンダフックとい
う)を設けたものである。これらのアンダカット部ある
いはアンダフック部は、下段のオイルリングがかき残し
た潤滑油をこの第二圧力リングがかき落とす際に、油だ
まりのふところを大きくし、油圧の上昇を抑制し潤滑油
の逆流を防ぐ効果があるが、いずれの場合も外周すべり
面のテーパ部分については同様であるから、以下(a)
の場合を例にとって説明する。
3に基づき説明する。図1は本発明の第1の実施例を示
すものである。図1(a)、(b)、(c)は、いずれ
も本実施例である非めっきの鋳鉄製ないし鋼製(本明細
書ではこれらを合わせて「鉄製」という)の第二圧力リ
ングRの断面付近を示す部分断面図であり、(a)は外
周すべり面を下向きに広がるテーパ状とした略台形断面
のもの、(b)はその外周下部に段付き加工によるアン
ダカットを設けたもの、(c)は同じくフック状断面の
段付き加工によるアンダカット(以下アンダフックとい
う)を設けたものである。これらのアンダカット部ある
いはアンダフック部は、下段のオイルリングがかき残し
た潤滑油をこの第二圧力リングがかき落とす際に、油だ
まりのふところを大きくし、油圧の上昇を抑制し潤滑油
の逆流を防ぐ効果があるが、いずれの場合も外周すべり
面のテーパ部分については同様であるから、以下(a)
の場合を例にとって説明する。
【0012】まず第一の工程として符号1で示す下向き
に広がるテーパ加工を通常の機械加工により行う。つぎ
に外周すべり面下端について、軸方向(図1における上
下方向)にhの範囲で、符号2で示す上向きに広がる逆
テーパ加工を施す。ここにhは、 h= 0.1±0.05(mm) とする。hがこれを超えると、油のかき落とし性能が低
下し、潤滑油の消費量が増大するので好ましくない。
に広がるテーパ加工を通常の機械加工により行う。つぎ
に外周すべり面下端について、軸方向(図1における上
下方向)にhの範囲で、符号2で示す上向きに広がる逆
テーパ加工を施す。ここにhは、 h= 0.1±0.05(mm) とする。hがこれを超えると、油のかき落とし性能が低
下し、潤滑油の消費量が増大するので好ましくない。
【0013】この逆テーパ加工2を施すことによって、
外周すべり面の下向きに広がるテーパ加工は特に精密な
面仕上げを必要とせず、従来どおりの表面あらさとする
ことができる。この後、テーパ加工1と逆テーパ加工2
との接続部分である当たり部分について、円筒状にラッ
ピング仕上げ3を施し、最後に従来と同様、全体にりん
酸塩皮膜処理等の防錆処理を行って完成する。
外周すべり面の下向きに広がるテーパ加工は特に精密な
面仕上げを必要とせず、従来どおりの表面あらさとする
ことができる。この後、テーパ加工1と逆テーパ加工2
との接続部分である当たり部分について、円筒状にラッ
ピング仕上げ3を施し、最後に従来と同様、全体にりん
酸塩皮膜処理等の防錆処理を行って完成する。
【0014】図2は、本発明の第2の実施例を示すもの
である。図2(a)、(b)、(c)はいずれも図1に
示したものと同様の非めっきの鉄製第二圧力リングRの
断面付近を示す部分断面図で、(a)は外周すべり面を
下向きに広がるテーパ状とした略台形断面のもの、
(b)はその外周下部に段付き加工によるアンダカット
を設けたもの、(c)は同じくフック状断面の段付き加
工によるアンダフックを設けたものである。以下実施例
1と同様に(a)の場合を例にとって説明する。
である。図2(a)、(b)、(c)はいずれも図1に
示したものと同様の非めっきの鉄製第二圧力リングRの
断面付近を示す部分断面図で、(a)は外周すべり面を
下向きに広がるテーパ状とした略台形断面のもの、
(b)はその外周下部に段付き加工によるアンダカット
を設けたもの、(c)は同じくフック状断面の段付き加
工によるアンダフックを設けたものである。以下実施例
1と同様に(a)の場合を例にとって説明する。
【0015】まず通常の機械加工等により外周すべり面
に下向きに広がるテーパ加工を行った後、このすべり面
全体に符号4で示すようにバフ加工を行い、外周すべり
面下端に発生しやすい機械加工による「かえり」や「欠
け落ち」を除去する。このバフ加工によってすべり面の
表面あらさは 6.3 Z 以下のなめらかさが得られる。
に下向きに広がるテーパ加工を行った後、このすべり面
全体に符号4で示すようにバフ加工を行い、外周すべり
面下端に発生しやすい機械加工による「かえり」や「欠
け落ち」を除去する。このバフ加工によってすべり面の
表面あらさは 6.3 Z 以下のなめらかさが得られる。
【0016】この後、すべり面下端部について、円筒状
にラッピング仕上げ3を施したのち、全体にりん酸塩皮
膜処理を行って完成する。図3は、本発明の第3の実施
例を示す。図3(a)、(b)、(c)はいずれも図
1、図2に示したものと同様の非めっきの鉄製第二圧力
リングRの断面付近を示す部分断面図で、(a)は外周
面を下向きに広がるテーパ状とした略台形断面のもの、
(b)はその外周下面に段付き加工によるアンダカット
を設けたもの、(c)は同じくフック状断面の段付き加
工によるアンダフックを設けたものである。以下(a)
の場合を例にとって説明する。
にラッピング仕上げ3を施したのち、全体にりん酸塩皮
膜処理を行って完成する。図3は、本発明の第3の実施
例を示す。図3(a)、(b)、(c)はいずれも図
1、図2に示したものと同様の非めっきの鉄製第二圧力
リングRの断面付近を示す部分断面図で、(a)は外周
面を下向きに広がるテーパ状とした略台形断面のもの、
(b)はその外周下面に段付き加工によるアンダカット
を設けたもの、(c)は同じくフック状断面の段付き加
工によるアンダフックを設けたものである。以下(a)
の場合を例にとって説明する。
【0017】まず通常の機械加工等により外周すべり面
に下向きに広がるテーパ加工を行い、さらに液体ホーニ
ング等によりすべり面の仕上げを行った後、このすべり
面全体に符号5で示すように厚さ3μm以上、望ましく
は5〜10μmの樹脂コーティングを施す。樹脂としては
潤滑性能のよい四ふっ化エチレン樹脂等が適当であり、
塗布の後、焼き付けして強固に接着させる。この場合
は、以後のラッピング仕上げや、りん酸塩皮膜処理は不
要である。
に下向きに広がるテーパ加工を行い、さらに液体ホーニ
ング等によりすべり面の仕上げを行った後、このすべり
面全体に符号5で示すように厚さ3μm以上、望ましく
は5〜10μmの樹脂コーティングを施す。樹脂としては
潤滑性能のよい四ふっ化エチレン樹脂等が適当であり、
塗布の後、焼き付けして強固に接着させる。この場合
は、以後のラッピング仕上げや、りん酸塩皮膜処理は不
要である。
【0018】このような樹脂コーティングを行ったもの
は、初期なじみ性がよいという特徴がある。以上説明し
た各実施例の第二圧力リングをピストンに装着して内燃
機関の運転試験を行ったところ、いずれの場合にもアル
ミシリンダ側での縦きずの発生は全く見られなかった。
また、図4は、従来法であるクロムめっきを施した第二
圧力リングを1とする比により示した各実施例の第二圧
力リングの潤滑油の消費量である。この図に見られると
おり、各実施例とも潤滑油の消費量は従来のものとほぼ
同等であった。
は、初期なじみ性がよいという特徴がある。以上説明し
た各実施例の第二圧力リングをピストンに装着して内燃
機関の運転試験を行ったところ、いずれの場合にもアル
ミシリンダ側での縦きずの発生は全く見られなかった。
また、図4は、従来法であるクロムめっきを施した第二
圧力リングを1とする比により示した各実施例の第二圧
力リングの潤滑油の消費量である。この図に見られると
おり、各実施例とも潤滑油の消費量は従来のものとほぼ
同等であった。
【0019】
【発明の効果】本発明によれば、従来品に比べて遜色の
ないかき落とし性能を保持しつつ、アルミシリンダに縦
きずを発生させない第二圧力リングが安定して製造でき
るという、すぐれた効果を奏する。
ないかき落とし性能を保持しつつ、アルミシリンダに縦
きずを発生させない第二圧力リングが安定して製造でき
るという、すぐれた効果を奏する。
【図1】本発明の第1の実施例を示す第二圧力リングの
断面図である。
断面図である。
【図2】本発明の第2の実施例を示す第二圧力リングの
断面図である。
断面図である。
【図3】本発明の第3の実施例を示す第二圧力リングの
断面図である。
断面図である。
【図4】本発明の効果を示す潤滑油消費量のグラフであ
る。
る。
1 テーパ加工 2 逆テーパ加工 3 ラッピング仕上げ 4 バフ加工 5 樹脂コーティング R 第二圧力リング
Claims (6)
- 【請求項1】 外周すべり面を下向きに広がるテーパ状
とした非めっきの鉄製第二圧力リングにおいて、前記外
周すべり面下端に軸方向に0.15mm以下の範囲で上向き
に広がる逆テーパ加工部を有し、前記外周すべり面とこ
の逆テーパ加工部の接続部分がラッピング仕上げされて
いることを特徴とするアルミシリンダ用第二圧力リン
グ。 - 【請求項2】 外周すべり面を下向きに広がるテーパ状
とした非めっきの鉄製第二圧力リングの外周すべり面下
端を、軸方向に0.15mm以下の範囲で上向きに広がる逆
テーパ加工を施し、さらに前記外周すべり面とこの逆テ
ーパ加工部の接続部分を円筒状にラッピング仕上げする
ことを特徴とするアルミシリンダ用第二圧力リングの製
造方法。 - 【請求項3】 外周すべり面を下向きに広がるテーパ状
とした非めっきの鉄製第二圧力リングにおいて、前記外
周すべり面がバフ加工されたものであり、外周すべり面
下端がラッピング仕上げされていることを特徴とするア
ルミシリンダ用第二圧力リング。 - 【請求項4】 外周すべり面を下向きに広がるテーパ状
とした非めっきの鉄製第二圧力リングの外周すべり面を
バフ加工した後、外周すべり面下端を円筒状にラッピン
グ仕上げすることを特徴とするアルミシリンダ用第二圧
力リングの製造方法。 - 【請求項5】 外周すべり面を下向きに広がるテーパ状
とした非めっきの鉄製第二圧力リングにおいて、前記外
周すべり面に厚さ3μm以上の樹脂コーティング層を有
していることを特徴とするアルミシリンダ用第二圧力リ
ング。 - 【請求項6】 外周すべり面を下向きに広がるテーパ状
とした非めっきの鉄製第二圧力リングの前記外周すべり
面に、厚さ3μm以上の樹脂コーティングを施すことを
特徴とするアルミシリンダ用第二圧力リングの製造方
法。
Priority Applications (4)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9060265A JPH10252891A (ja) | 1997-03-14 | 1997-03-14 | アルミシリンダ用第二圧力リングおよびその製造方法 |
US09/037,022 US6206379B1 (en) | 1997-03-14 | 1998-03-09 | Second pressure ring for Al cylinders and its producing method |
DE19810309A DE19810309B4 (de) | 1997-03-14 | 1998-03-11 | Druckring, insbesondere Kolbenring für Aluminiumzylinder sowie Verfahren zu dessen Herstellung |
KR1019980008315A KR100271841B1 (ko) | 1997-03-14 | 1998-03-12 | 알루미늄실린더용 비도금철제 제2압력링 및 그 제조방법 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9060265A JPH10252891A (ja) | 1997-03-14 | 1997-03-14 | アルミシリンダ用第二圧力リングおよびその製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10252891A true JPH10252891A (ja) | 1998-09-22 |
Family
ID=13137155
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP9060265A Pending JPH10252891A (ja) | 1997-03-14 | 1997-03-14 | アルミシリンダ用第二圧力リングおよびその製造方法 |
Country Status (4)
Country | Link |
---|---|
US (1) | US6206379B1 (ja) |
JP (1) | JPH10252891A (ja) |
KR (1) | KR100271841B1 (ja) |
DE (1) | DE19810309B4 (ja) |
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2000170602A (ja) * | 1998-12-08 | 2000-06-20 | Teikoku Piston Ring Co Ltd | ピストンリング |
WO2003014600A1 (fr) * | 2001-08-02 | 2003-02-20 | Kabushiki Kaisha Riken | Segment de piston en acier |
WO2014024799A1 (ja) * | 2012-08-09 | 2014-02-13 | 株式会社リケン | テーパフェイス形圧力リング用線材及びテーパフェイス形圧力リング |
US9506138B2 (en) | 2011-02-28 | 2016-11-29 | Nippon Piston Ring Co., Ltd. | Piston ring |
US10371086B2 (en) * | 2016-03-31 | 2019-08-06 | Mahle International Gmbh | Piston ring for improved lubrication oil consumption |
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