JPH10251955A - 吸音材 - Google Patents
吸音材Info
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- JPH10251955A JPH10251955A JP9055945A JP5594597A JPH10251955A JP H10251955 A JPH10251955 A JP H10251955A JP 9055945 A JP9055945 A JP 9055945A JP 5594597 A JP5594597 A JP 5594597A JP H10251955 A JPH10251955 A JP H10251955A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 高い吸音効果と軽量化及び低コスト化という
相反する課題を解決する吸音材を得る。 【解決手段】 1.5デニール未満の主体短繊維と、主
体短繊維より20℃以上低い軟化点を有するバインダー
成分を少なくとも繊維表面に有するバインダー繊維から
なり、構成繊維同士がバインダー成分の溶融により接着
されており、厚みが5mm以上、見かけ密度が0.01
g/cm3 以上である吸音材。
相反する課題を解決する吸音材を得る。 【解決手段】 1.5デニール未満の主体短繊維と、主
体短繊維より20℃以上低い軟化点を有するバインダー
成分を少なくとも繊維表面に有するバインダー繊維から
なり、構成繊維同士がバインダー成分の溶融により接着
されており、厚みが5mm以上、見かけ密度が0.01
g/cm3 以上である吸音材。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、繊維集合体からな
る吸音材に関するものであって、特に自動車用として好
適な吸音材に関するものである。
る吸音材に関するものであって、特に自動車用として好
適な吸音材に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年の高級車指向の高まりより、エンジ
ン音等を吸音・防音するための吸音材の使用量が増加し
ている。他方、吸音材を自動車に搭載するためには、よ
り軽量で安価であることが重視されている。
ン音等を吸音・防音するための吸音材の使用量が増加し
ている。他方、吸音材を自動車に搭載するためには、よ
り軽量で安価であることが重視されている。
【0003】従来、自動車用吸音材の代表的なものとし
て、レジンフェルトあるいは発泡ポリウレタンがある。
しかしながら、レジンフェルトは、フェノール樹脂等の
バインダー樹脂を含有しているため、重量の割りに高い
吸音効果を得ることが困難であった。また、発泡ポリウ
レタンは、ウレタン発泡材を原料として用いるため、製
造時に排気設備が必要であり、さらに、リサイクルが困
難であるという欠点があった。
て、レジンフェルトあるいは発泡ポリウレタンがある。
しかしながら、レジンフェルトは、フェノール樹脂等の
バインダー樹脂を含有しているため、重量の割りに高い
吸音効果を得ることが困難であった。また、発泡ポリウ
レタンは、ウレタン発泡材を原料として用いるため、製
造時に排気設備が必要であり、さらに、リサイクルが困
難であるという欠点があった。
【0004】これらの問題を解決するため、特開平7−
3599号公報、特開平8−188951号公報では、
1.5デニール以上の短繊維がバインダー繊維で接着さ
れた繊維集合体からなる吸音材が開示されている。
3599号公報、特開平8−188951号公報では、
1.5デニール以上の短繊維がバインダー繊維で接着さ
れた繊維集合体からなる吸音材が開示されている。
【0005】特開平7−3599号公報、特開平8−1
88951号公報に開示されている方法の構成繊維の繊
径が1.5デニールを超える繊維集合体からなる吸音材
では、未だ十分な吸音効果が得られるとはいえず、厚み
及び密度の増加に頼らざるを得ない。従って、それに伴
う占有スペース拡大及び重量増加が問題点であった。
88951号公報に開示されている方法の構成繊維の繊
径が1.5デニールを超える繊維集合体からなる吸音材
では、未だ十分な吸音効果が得られるとはいえず、厚み
及び密度の増加に頼らざるを得ない。従って、それに伴
う占有スペース拡大及び重量増加が問題点であった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、高い吸音効
果と軽量化及び低コスト化という相反する課題を解決す
ることが可能な吸音材を提供することを目的としてい
る。
果と軽量化及び低コスト化という相反する課題を解決す
ることが可能な吸音材を提供することを目的としてい
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、繊径の小
さい短繊維を構成繊維とし、低軟化点のバインダー成分
を有するバインダー繊維を介して構成繊維同士を接着し
て繊維集合体の吸音材とした際、高い吸音効果が発揮さ
れること見いだし、本発明に到達した。すなわち、本発
明は、1.5デニール未満の主体短繊維90〜50重量
%と、主体短繊維より20℃以上低い軟化点を有するバ
インダー成分を少なくとも繊維表面に有するバインダー
繊維10〜50重量%とで構成され、構成繊維同士がバ
インダー成分の溶融により接着されている繊維集合体か
らなり、該繊維集合体の厚みが5mm以上、見かけ密度
が0.01g/cm3 以上であることを特徴とする吸音
材を要旨とするものである。
さい短繊維を構成繊維とし、低軟化点のバインダー成分
を有するバインダー繊維を介して構成繊維同士を接着し
て繊維集合体の吸音材とした際、高い吸音効果が発揮さ
れること見いだし、本発明に到達した。すなわち、本発
明は、1.5デニール未満の主体短繊維90〜50重量
%と、主体短繊維より20℃以上低い軟化点を有するバ
インダー成分を少なくとも繊維表面に有するバインダー
繊維10〜50重量%とで構成され、構成繊維同士がバ
インダー成分の溶融により接着されている繊維集合体か
らなり、該繊維集合体の厚みが5mm以上、見かけ密度
が0.01g/cm3 以上であることを特徴とする吸音
材を要旨とするものである。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
まず、本発明の構成繊維について説明する。本発明に用
いる主体短繊維及びバインダー繊維は、ポリエステル系
重合体、ポリアミド系重合体、ポリオレフィン系重合体
等の繊維形成性熱可塑性重合体からなるものである。
まず、本発明の構成繊維について説明する。本発明に用
いる主体短繊維及びバインダー繊維は、ポリエステル系
重合体、ポリアミド系重合体、ポリオレフィン系重合体
等の繊維形成性熱可塑性重合体からなるものである。
【0009】ポリエステル系重合体としては、テレフタ
ル酸、イソフタル酸、ナフタレン−2,6−ジカルボン
酸などの芳香族ジカルボン酸あるいはアジピン酸、セバ
シン酸などの脂肪族ジカルボン酸またはこれらのエステ
ル類を酸成分とし、かつエチレングリコール、ジエチレ
ングリコール、1,4−ブタンジオール、ネオペンチル
グリコール、1,4−シクロヘキサンジメタノールなど
のジオール化合物をジオール成分とするホモポリエステ
ル重合体やこれらを主骨格として他の酸成分や他のグリ
コール成分を共重合したポリエステル共重合体が挙げら
れる。また、これらのホモポリエステル重合体やポリエ
ステル共重合体に、パラオキシ安息香酸、5−ソジウム
スルホイソフタル酸、ポリアルキレングリコール、ペン
タエリスリトール、ビスフェノールAなどが添加あるい
は共重合されていても良い。
ル酸、イソフタル酸、ナフタレン−2,6−ジカルボン
酸などの芳香族ジカルボン酸あるいはアジピン酸、セバ
シン酸などの脂肪族ジカルボン酸またはこれらのエステ
ル類を酸成分とし、かつエチレングリコール、ジエチレ
ングリコール、1,4−ブタンジオール、ネオペンチル
グリコール、1,4−シクロヘキサンジメタノールなど
のジオール化合物をジオール成分とするホモポリエステ
ル重合体やこれらを主骨格として他の酸成分や他のグリ
コール成分を共重合したポリエステル共重合体が挙げら
れる。また、これらのホモポリエステル重合体やポリエ
ステル共重合体に、パラオキシ安息香酸、5−ソジウム
スルホイソフタル酸、ポリアルキレングリコール、ペン
タエリスリトール、ビスフェノールAなどが添加あるい
は共重合されていても良い。
【0010】ポリアミド系重合体としては、ポリイミノ
−1−オキソテトラメチレン(ナイロン4)、ポリテト
ラメチレンアジパミド(ナイロン46)、ポリカプラミ
ド(ナイロン6)、ポリヘキサメチレンアジパミド(ナ
イロン66)、ポリウンデカナミド(ナイロン11)、
ポリラウロラクタミド(ナイロン12)、ポリメタキシ
レンアジパミド、ポリパラキシレンデカナミド、ポリビ
スシクロヘキシルメタンデカナミドまたはこれらのモノ
マーを構成単位とするポリアミド系共重合体が挙げられ
る。特に、ポリテトラメチレンアジパミドの場合、ポリ
テトラメチレンアジパミドにポリカプラミドやポリヘキ
サメチレンアジパミド、ポリウンデカメチレンテレフタ
ラミドなどの他のポリアミド成分が30モル%以下共重
合されたポリテトラメチレンアジパミド系共重合体であ
っても良い。前記した他のポリアミド成分の共重合率が
30モル%を超えると、共重合体の融点が低下するた
め、これら共重合体の繊維集合体からなる吸音材を高温
条件下で使用したときには、機械的特性や寸法安定性が
低下するので好ましくない。
−1−オキソテトラメチレン(ナイロン4)、ポリテト
ラメチレンアジパミド(ナイロン46)、ポリカプラミ
ド(ナイロン6)、ポリヘキサメチレンアジパミド(ナ
イロン66)、ポリウンデカナミド(ナイロン11)、
ポリラウロラクタミド(ナイロン12)、ポリメタキシ
レンアジパミド、ポリパラキシレンデカナミド、ポリビ
スシクロヘキシルメタンデカナミドまたはこれらのモノ
マーを構成単位とするポリアミド系共重合体が挙げられ
る。特に、ポリテトラメチレンアジパミドの場合、ポリ
テトラメチレンアジパミドにポリカプラミドやポリヘキ
サメチレンアジパミド、ポリウンデカメチレンテレフタ
ラミドなどの他のポリアミド成分が30モル%以下共重
合されたポリテトラメチレンアジパミド系共重合体であ
っても良い。前記した他のポリアミド成分の共重合率が
30モル%を超えると、共重合体の融点が低下するた
め、これら共重合体の繊維集合体からなる吸音材を高温
条件下で使用したときには、機械的特性や寸法安定性が
低下するので好ましくない。
【0011】ポリオレフィン系重合体としては、炭素原
子数2〜18の脂肪族α−モノオレフィン、例えばエチ
レン、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、3−メ
チル−1−ブテン、1−ヘキセン、1−オクテン、1−
ドデセン、1−オクタデセンなどからなるホモポリオレ
フィン重合体が挙げられる。これらの脂肪族α−モノオ
レフィンは、例えばブタジエン、イソプレン、1,3−
ペンタジエン、スチレン、α−メチルスチレンのような
他の類似のエチレン系不飽和モノマーが共重合されたポ
リオレフィン系共重合体であっても良い。また、ポリエ
チレン系重合体の場合には、エチレンに対してプロピレ
ン、1−ブテン、1−ヘキセン、1−オクテンまたは類
似の高級α−オレフィンが10重量%以下共重合された
ものであっても良く、ポリプロピレン系重合体の場合に
は、プロピレンに対してエチレンまたは類似の高級α−
オレフィンが10重量%以下共重合されたものであって
も良い。前記高級α−オレフィン等の共重合物の共重合
率が前記重量%を超えると、共重合体の融点が低下する
ため、これら共重合体の繊維集合体からなる吸音材を高
温条件下で使用したときには、機械的特性や寸法安定性
が低下するので好ましくない。
子数2〜18の脂肪族α−モノオレフィン、例えばエチ
レン、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、3−メ
チル−1−ブテン、1−ヘキセン、1−オクテン、1−
ドデセン、1−オクタデセンなどからなるホモポリオレ
フィン重合体が挙げられる。これらの脂肪族α−モノオ
レフィンは、例えばブタジエン、イソプレン、1,3−
ペンタジエン、スチレン、α−メチルスチレンのような
他の類似のエチレン系不飽和モノマーが共重合されたポ
リオレフィン系共重合体であっても良い。また、ポリエ
チレン系重合体の場合には、エチレンに対してプロピレ
ン、1−ブテン、1−ヘキセン、1−オクテンまたは類
似の高級α−オレフィンが10重量%以下共重合された
ものであっても良く、ポリプロピレン系重合体の場合に
は、プロピレンに対してエチレンまたは類似の高級α−
オレフィンが10重量%以下共重合されたものであって
も良い。前記高級α−オレフィン等の共重合物の共重合
率が前記重量%を超えると、共重合体の融点が低下する
ため、これら共重合体の繊維集合体からなる吸音材を高
温条件下で使用したときには、機械的特性や寸法安定性
が低下するので好ましくない。
【0012】なお、前記繊維形成性熱可塑性重合体に、
必要に応じて、艶消し剤、顔料、防炎剤、消臭剤、光安
定剤、熱安定剤、酸化防止剤等の各種添加剤を本発明の
効果を損なわない範囲内で添加してもよい。
必要に応じて、艶消し剤、顔料、防炎剤、消臭剤、光安
定剤、熱安定剤、酸化防止剤等の各種添加剤を本発明の
効果を損なわない範囲内で添加してもよい。
【0013】本発明に用いる主体短繊維は、前記繊維形
成性熱可塑性重合体から構成されるものであるが、その
形態は、前記重合体単独からなるものの他、前記重合体
の中から選択された2種以上の相異なる重合体が各々溶
融紡糸性を損なわない範囲内でブレンドされたブレンド
物からなるものであっても良い。前記重合体単独からな
るものとしては、結晶融点が高いこと及び経済性の面か
ら、ポリエチレンテレフタレートで構成されることが好
ましい。ブレンド物としては、例えばポリエステル系重
合体とポリオレフィン系重合体とがブレンドされたもの
や、2種の相異なるポリアミド系重合体がブレンドされ
たものが挙げられ、特に、前者の場合には、溶融紡出直
後で未配向のポリエステル成分の収縮を抑制することが
できるため好ましい。
成性熱可塑性重合体から構成されるものであるが、その
形態は、前記重合体単独からなるものの他、前記重合体
の中から選択された2種以上の相異なる重合体が各々溶
融紡糸性を損なわない範囲内でブレンドされたブレンド
物からなるものであっても良い。前記重合体単独からな
るものとしては、結晶融点が高いこと及び経済性の面か
ら、ポリエチレンテレフタレートで構成されることが好
ましい。ブレンド物としては、例えばポリエステル系重
合体とポリオレフィン系重合体とがブレンドされたもの
や、2種の相異なるポリアミド系重合体がブレンドされ
たものが挙げられ、特に、前者の場合には、溶融紡出直
後で未配向のポリエステル成分の収縮を抑制することが
できるため好ましい。
【0014】本発明に用いるバインダー繊維は、主体短
繊維より20℃以上低い軟化点を有するバインダー成分
を少なくとも繊維表面に有する繊維であり、このバイン
ダー成分は、熱溶融により構成繊維同士を接着するもの
である。バインダー成分は、主体短繊維より20℃以上
低い軟化点を有することを必要とする。両者の差が20
℃未満であると、バインダー成分を熱溶融させる際に主
体短繊維までも軟化溶融する恐れがあるため好ましくな
い。
繊維より20℃以上低い軟化点を有するバインダー成分
を少なくとも繊維表面に有する繊維であり、このバイン
ダー成分は、熱溶融により構成繊維同士を接着するもの
である。バインダー成分は、主体短繊維より20℃以上
低い軟化点を有することを必要とする。両者の差が20
℃未満であると、バインダー成分を熱溶融させる際に主
体短繊維までも軟化溶融する恐れがあるため好ましくな
い。
【0015】バインダー繊維の形態としては、少なくと
も繊維表面にバインダー成分を有する形態であればよ
く、バインダー成分のみからなる単相のもの、バインダ
ー成分と他の重合体との貼り合わせ型のもの、バインダ
ー成分を鞘部に配し、他の重合体を芯部に配する芯鞘型
のもの等が挙げられる。本発明において、芯部に配する
重合体より20℃以上低い軟化点を有する重合体(バイ
ンダー成分)を鞘部に配した芯鞘型複合繊維が好ましく
用いられる。芯鞘型複合繊維は、鞘部のみが構成繊維同
士を接着するバインダーとして機能し、芯部は繊維の形
態を維持しており、吸音効果の向上に寄与することとな
るため好ましい。
も繊維表面にバインダー成分を有する形態であればよ
く、バインダー成分のみからなる単相のもの、バインダ
ー成分と他の重合体との貼り合わせ型のもの、バインダ
ー成分を鞘部に配し、他の重合体を芯部に配する芯鞘型
のもの等が挙げられる。本発明において、芯部に配する
重合体より20℃以上低い軟化点を有する重合体(バイ
ンダー成分)を鞘部に配した芯鞘型複合繊維が好ましく
用いられる。芯鞘型複合繊維は、鞘部のみが構成繊維同
士を接着するバインダーとして機能し、芯部は繊維の形
態を維持しており、吸音効果の向上に寄与することとな
るため好ましい。
【0016】本発明の吸音材として、主体短繊維がポリ
エチレンテレフタレートからなり、バインダー繊維が芯
部にポリエチレンテレフタレート、鞘部にテレフタル酸
/イソフタル酸が共重合比(モル比)60/40〜90
/10で共重合された共重合ポリエステルを配した芯鞘
型複合繊維からなる繊維集合体であることが好ましい。
結晶融点が高くかつ生産性の良好なポリエチレンテレフ
タレートからなる短繊維を主体短繊維とした際、前記共
重合ポリエステルをバインダー成分として用いることに
より構成繊維同士の接着性が良好となり形態保持性の良
好な繊維集合体が得られる。また、本発明の吸音材とし
て、主体短繊維がポリエチレンテレフタレートからな
り、バインダー繊維が芯部にポリエチレンテレフタレー
ト、鞘部に結晶融点が100℃以上のε−カプロラクト
ン共重合ポリエステルを配した芯鞘型複合繊維からなる
繊維集合体であることが好ましい。結晶融点が100℃
以上のε−カプロラクトン共重合ポリエステルは、結晶
性でありかつ融点が高いため、これをバインダー成分と
して用いた繊維集合体は、高温状態、例えば夏場の車内
等で用いてもバインダー成分が溶融することなく、吸音
材は形態を保つことができるため耐熱性能も併せもつ吸
音材となり好ましい。
エチレンテレフタレートからなり、バインダー繊維が芯
部にポリエチレンテレフタレート、鞘部にテレフタル酸
/イソフタル酸が共重合比(モル比)60/40〜90
/10で共重合された共重合ポリエステルを配した芯鞘
型複合繊維からなる繊維集合体であることが好ましい。
結晶融点が高くかつ生産性の良好なポリエチレンテレフ
タレートからなる短繊維を主体短繊維とした際、前記共
重合ポリエステルをバインダー成分として用いることに
より構成繊維同士の接着性が良好となり形態保持性の良
好な繊維集合体が得られる。また、本発明の吸音材とし
て、主体短繊維がポリエチレンテレフタレートからな
り、バインダー繊維が芯部にポリエチレンテレフタレー
ト、鞘部に結晶融点が100℃以上のε−カプロラクト
ン共重合ポリエステルを配した芯鞘型複合繊維からなる
繊維集合体であることが好ましい。結晶融点が100℃
以上のε−カプロラクトン共重合ポリエステルは、結晶
性でありかつ融点が高いため、これをバインダー成分と
して用いた繊維集合体は、高温状態、例えば夏場の車内
等で用いてもバインダー成分が溶融することなく、吸音
材は形態を保つことができるため耐熱性能も併せもつ吸
音材となり好ましい。
【0017】ε−カプロラクトン共重合ポリエステルと
しては、エチレンテレフタレート単位及び/またはブチ
レンテレフタレート単位にε−カプロラクトン単位を共
重合したものが適当であり、ポリエステル中のε−カプ
ロラクトン単位は、他の構成単位とランダム共重合した
ものであっても、ブロック共重合したものであっても差
し支えない。また、エチレンテレフタレート単位及び/
またはブチレンテレフタレート単位に、さらに、イソフ
タル酸、ナフタレン−2,6−ジカルボン酸、アジピン
酸、セバシン酸、エチレングリコール、1,6−ヘキサ
ンジオール等を付加的に共重合したものにε−カプロラ
クトン単位を共重合したものであっても良い。付加的に
共重合させる酸成分やグリコール成分の割合は、ポリエ
ステルの構成成分の単位モル数に対し20モル%以下で
あることが望ましい。
しては、エチレンテレフタレート単位及び/またはブチ
レンテレフタレート単位にε−カプロラクトン単位を共
重合したものが適当であり、ポリエステル中のε−カプ
ロラクトン単位は、他の構成単位とランダム共重合した
ものであっても、ブロック共重合したものであっても差
し支えない。また、エチレンテレフタレート単位及び/
またはブチレンテレフタレート単位に、さらに、イソフ
タル酸、ナフタレン−2,6−ジカルボン酸、アジピン
酸、セバシン酸、エチレングリコール、1,6−ヘキサ
ンジオール等を付加的に共重合したものにε−カプロラ
クトン単位を共重合したものであっても良い。付加的に
共重合させる酸成分やグリコール成分の割合は、ポリエ
ステルの構成成分の単位モル数に対し20モル%以下で
あることが望ましい。
【0018】本発明に用いる主体短繊維の繊度は、1.
5デニール未満である必要がある。主体短繊維の繊度が
1.5デニールを超えると、吸音効果が不十分となり、
吸音性能を上げるためには吸音材の厚み及び密度の増加
させることが必要となり、軽量で安価な吸音材を得るこ
とを本発明が目的とすることから好ましくない。繊度の
下限は特に限定されないが、0.2デニール程度がよ
い。0.2デニールに満たない場合には、カード機にて
ウェブ形成時に繊維の開繊が不十分となりやすいため、
ネップを生じてウェブに密度斑が発生する傾向にある。
上記理由により主体短繊維の好ましい繊度は0.5〜
1.25デニール、更に好ましくは0.5〜1デニール
である。
5デニール未満である必要がある。主体短繊維の繊度が
1.5デニールを超えると、吸音効果が不十分となり、
吸音性能を上げるためには吸音材の厚み及び密度の増加
させることが必要となり、軽量で安価な吸音材を得るこ
とを本発明が目的とすることから好ましくない。繊度の
下限は特に限定されないが、0.2デニール程度がよ
い。0.2デニールに満たない場合には、カード機にて
ウェブ形成時に繊維の開繊が不十分となりやすいため、
ネップを生じてウェブに密度斑が発生する傾向にある。
上記理由により主体短繊維の好ましい繊度は0.5〜
1.25デニール、更に好ましくは0.5〜1デニール
である。
【0019】本発明に用いるバインダー繊維の繊度は、
1〜4デニール程度が好ましい。繊度が1デニール未満
であると、本発明に適している芯鞘型複合繊維の製造が
困難となる。一方、繊度が4デニールを超えると、主体
短繊維繊維の場合と同様に、吸音効果に劣る傾向とな
る。上記理由によりバインダー繊維のより好ましい繊度
は1〜2デニ−ル、更に好ましくは1.5〜2デニール
である。
1〜4デニール程度が好ましい。繊度が1デニール未満
であると、本発明に適している芯鞘型複合繊維の製造が
困難となる。一方、繊度が4デニールを超えると、主体
短繊維繊維の場合と同様に、吸音効果に劣る傾向とな
る。上記理由によりバインダー繊維のより好ましい繊度
は1〜2デニ−ル、更に好ましくは1.5〜2デニール
である。
【0020】主体短繊維およびバインダー繊維の断面形
状は、特に限定されるものでなく、丸型断面以外に三角
断面、多葉断面等の異型断面、また中空断面等であって
も良い。
状は、特に限定されるものでなく、丸型断面以外に三角
断面、多葉断面等の異型断面、また中空断面等であって
も良い。
【0021】本発明は、主体短繊維とバインダー繊維が
混率90/10〜50/50重量%で構成される繊維集
合体である。バインダー繊維の混率が10重量%未満で
あると、構成繊維同士の接着点が少なくなり、繊維集合
体の剛性及び形態安定性が低下するため好ましくない。
一方、バインダー繊維の混率が50重量%を超えると、
熱成形時に溶融するバインダー成分の比率が増加するた
め、繊維による吸音効果を阻害することになり好ましく
ない。吸音性能および形態安定性等を考慮し、主体短繊
維とバインダー繊維の混率は、85/15〜70/30
重量%が特に好ましい。
混率90/10〜50/50重量%で構成される繊維集
合体である。バインダー繊維の混率が10重量%未満で
あると、構成繊維同士の接着点が少なくなり、繊維集合
体の剛性及び形態安定性が低下するため好ましくない。
一方、バインダー繊維の混率が50重量%を超えると、
熱成形時に溶融するバインダー成分の比率が増加するた
め、繊維による吸音効果を阻害することになり好ましく
ない。吸音性能および形態安定性等を考慮し、主体短繊
維とバインダー繊維の混率は、85/15〜70/30
重量%が特に好ましい。
【0022】吸音材の厚みは、5mm以上とし、20〜
40mmが好ましい。吸音材の厚みが5mm未満である
と、十分な吸音性能が得られず好ましくない。吸音材の
厚みの上限は特に限定しないが、吸音材の占有スペース
や重量、また見かけ密度等を考慮して50mm程度とす
る。
40mmが好ましい。吸音材の厚みが5mm未満である
と、十分な吸音性能が得られず好ましくない。吸音材の
厚みの上限は特に限定しないが、吸音材の占有スペース
や重量、また見かけ密度等を考慮して50mm程度とす
る。
【0023】吸音材の見かけ密度は、0.01g/cm
3 以上とする。繊維集合体の見かけ密度が0.01g/
cm3 未満であると、構成繊維の本数が少ないため十分
な吸音性能が得られず、また、上記繊維集合体の厚みを
確保することが困難となる。上限は特に限定されない
が、吸音材の重量を考慮し0.08g/cm3 程度とす
る。0.08g/cm3 を超えると、目付が高くなるば
かりでなく、吸音効果の向上もあまり見られない。上記
理由により吸音材の見かけ密度は、0.02〜0.06
g/cm3 が好ましい。
3 以上とする。繊維集合体の見かけ密度が0.01g/
cm3 未満であると、構成繊維の本数が少ないため十分
な吸音性能が得られず、また、上記繊維集合体の厚みを
確保することが困難となる。上限は特に限定されない
が、吸音材の重量を考慮し0.08g/cm3 程度とす
る。0.08g/cm3 を超えると、目付が高くなるば
かりでなく、吸音効果の向上もあまり見られない。上記
理由により吸音材の見かけ密度は、0.02〜0.06
g/cm3 が好ましい。
【0024】
【作用】本発明の繊維集合体からなる吸音材は、繊径が
小さい繊維を主体構成繊維として用いている。繊維の繊
径が小さいため、繊維の剛性が低下し、音の振動エネル
ギーを熱エネルギーに変換しやすいと推定される。さら
に、繊径が小さい繊維を主体構成繊維として用いると、
単位重量あたりの構成繊維の本数が増え、空気との接触
面積が大きくなり、吸音効果が高まるものと考えられ
る。
小さい繊維を主体構成繊維として用いている。繊維の繊
径が小さいため、繊維の剛性が低下し、音の振動エネル
ギーを熱エネルギーに変換しやすいと推定される。さら
に、繊径が小さい繊維を主体構成繊維として用いると、
単位重量あたりの構成繊維の本数が増え、空気との接触
面積が大きくなり、吸音効果が高まるものと考えられ
る。
【0025】また本発明の吸音材は、主体短繊維がバイ
ンダー繊維の熱溶融によって接着されているため、繊維
間は点接着であり、繊維による吸音効果を十分に活用で
きる。
ンダー繊維の熱溶融によって接着されているため、繊維
間は点接着であり、繊維による吸音効果を十分に活用で
きる。
【0026】
【実施例】次に、本発明を実施例によって具体的に説明
するが、本発明はこれらによって限定されるものではな
い。なお、実施例記載の各特性値は次の方法により測定
した。 (1)厚み(mm):フォーム用大型測厚器(高分子計
器株式会社製 FS−250型)を用い、99.9mm
φのサンプルに49g/15cm2 の荷重を印可して厚
みを測定した。
するが、本発明はこれらによって限定されるものではな
い。なお、実施例記載の各特性値は次の方法により測定
した。 (1)厚み(mm):フォーム用大型測厚器(高分子計
器株式会社製 FS−250型)を用い、99.9mm
φのサンプルに49g/15cm2 の荷重を印可して厚
みを測定した。
【0027】(2)見かけ密度(g/cm3 ):繊維集
合体の見かけ密度は、得られた繊維集合体からなる各吸
音材を99.9mmφのサンプルに打ち抜き、下記式に
よって求める。
合体の見かけ密度は、得られた繊維集合体からなる各吸
音材を99.9mmφのサンプルに打ち抜き、下記式に
よって求める。
【0028】
【0029】(3)相対粘度:フェノールと四塩化エタ
ンの等重量混合物を溶媒とし、試料濃度0.5g/d
l、温度20℃で測定した。
ンの等重量混合物を溶媒とし、試料濃度0.5g/d
l、温度20℃で測定した。
【0030】(4)メルトインデックス(g/10
分): ASTM D1238(E)に記載の方法によ
り測定した。
分): ASTM D1238(E)に記載の方法によ
り測定した。
【0031】(5)融点(℃): パーキンエルマー社
製の示差走査熱量計DSC−7型を使用し、昇温速度2
0℃/分で測定した。
製の示差走査熱量計DSC−7型を使用し、昇温速度2
0℃/分で測定した。
【0032】(6)垂直入射吸音率(%): JIS
A 1405「管内法による建築材料の垂直入射吸音率
測定法」に基づいて、2マイクロホンインピーダンス測
定管(ブリュエル・ケアー社製 4206型)を使用し
て行った。得られた各吸音材について、低周波数(50
Hz〜1.6kHz)管用99.9mmφサイズと高周
波数(500Hz〜6.4kHz)管用29.0mmφ
サイズの2サイズを測定し、重複した測定周波数領域の
垂直入射吸音率は2サイズの平均値を用いた。
A 1405「管内法による建築材料の垂直入射吸音率
測定法」に基づいて、2マイクロホンインピーダンス測
定管(ブリュエル・ケアー社製 4206型)を使用し
て行った。得られた各吸音材について、低周波数(50
Hz〜1.6kHz)管用99.9mmφサイズと高周
波数(500Hz〜6.4kHz)管用29.0mmφ
サイズの2サイズを測定し、重複した測定周波数領域の
垂直入射吸音率は2サイズの平均値を用いた。
【0033】実施例1 主体短繊維として、ポリエチレンテレフタレート(相対
粘度1.38、融点257℃)からなり繊度0.8デニ
ール、切断長38mmの繊維を、バインダー繊維とし
て、芯部がポリエチレンテレフタレート(相対粘度1.
38、融点257℃)、鞘部がテレフタル酸/イソフタ
ル酸共重合モル比60/40の共重合ポリエステル(相
対粘度1.37、軟化点110℃)からなる芯鞘複合比
1/1(重量比)の芯鞘型で、繊度2デニール、切断長
51mmの複合繊維を用意した。主体短繊維とバインダ
ー繊維を混率70/30(重量%)で混綿し、細繊度カ
ード機に通して、目付800g/m2 の不織ウェブを形
成した。次に、得られた不織ウェブを厚み20mmのス
ペーサーとともに金網の間に挟んで厚みを規制しつつ、
150℃の熱風循環乾燥機中で20分間熱処理を行い、
厚み20mm、見かけ密度0.04g/cm3 の実施例
1の吸音材を得た。
粘度1.38、融点257℃)からなり繊度0.8デニ
ール、切断長38mmの繊維を、バインダー繊維とし
て、芯部がポリエチレンテレフタレート(相対粘度1.
38、融点257℃)、鞘部がテレフタル酸/イソフタ
ル酸共重合モル比60/40の共重合ポリエステル(相
対粘度1.37、軟化点110℃)からなる芯鞘複合比
1/1(重量比)の芯鞘型で、繊度2デニール、切断長
51mmの複合繊維を用意した。主体短繊維とバインダ
ー繊維を混率70/30(重量%)で混綿し、細繊度カ
ード機に通して、目付800g/m2 の不織ウェブを形
成した。次に、得られた不織ウェブを厚み20mmのス
ペーサーとともに金網の間に挟んで厚みを規制しつつ、
150℃の熱風循環乾燥機中で20分間熱処理を行い、
厚み20mm、見かけ密度0.04g/cm3 の実施例
1の吸音材を得た。
【0034】実施例2 実施例1において、バインダー繊維として芯部がポリエ
チレンテレフタレート(相対粘度1.38、融点257
℃)、鞘部がエチレンテレフタレート単位(A)/ブチ
レンテレフタレート単位(B)〔モル比1/1〕にε−
カプロラクトン(C)を共重合した共重合ポリエステル
であり、ε−カプロラクトンは全ポリエステル〔(A+
B)+C〕の総モルに対し、20モル%配合した共重合
ポリエステル(相対粘度1.34、軟化点144℃)か
らなる芯鞘複合比1/1(重量比)の芯鞘型で、繊度2
デニール、切断長51mmの複合繊維を用い、170℃
の熱風循環乾燥機中で熱処理を行った以外は実施例1と
同様にして実施例2の吸音材を得た。
チレンテレフタレート(相対粘度1.38、融点257
℃)、鞘部がエチレンテレフタレート単位(A)/ブチ
レンテレフタレート単位(B)〔モル比1/1〕にε−
カプロラクトン(C)を共重合した共重合ポリエステル
であり、ε−カプロラクトンは全ポリエステル〔(A+
B)+C〕の総モルに対し、20モル%配合した共重合
ポリエステル(相対粘度1.34、軟化点144℃)か
らなる芯鞘複合比1/1(重量比)の芯鞘型で、繊度2
デニール、切断長51mmの複合繊維を用い、170℃
の熱風循環乾燥機中で熱処理を行った以外は実施例1と
同様にして実施例2の吸音材を得た。
【0035】実施例3 実施例1において、繊度0.5デニールの主体短繊維を
用い、目付1600g/m2 とした以外は実施例1と同
様にして厚み20mm、嵩密度0.08g/cm3 の実
施例3の吸音材を得た。
用い、目付1600g/m2 とした以外は実施例1と同
様にして厚み20mm、嵩密度0.08g/cm3 の実
施例3の吸音材を得た。
【0036】実施例4 実施例1において、繊度1.25デニール、三角断面の
主体短繊維を用い、主体短繊維とバインダー繊維を混率
85/15(重量%)で混綿した以外は実施例1と同様
にして実施例4の吸音材を得た。
主体短繊維を用い、主体短繊維とバインダー繊維を混率
85/15(重量%)で混綿した以外は実施例1と同様
にして実施例4の吸音材を得た。
【0037】実施例5 実施例1において、繊度1.25デニール、三角断面の
主体短繊維を用い、目付1600g/m2 、厚み40m
mとした以外は実施例1と同様にして実施例5の吸音材
を得た。
主体短繊維を用い、目付1600g/m2 、厚み40m
mとした以外は実施例1と同様にして実施例5の吸音材
を得た。
【0038】実施例6 実施例1において、図1に示す四葉割繊型断面形状で芯
部にポリエチレン(ASTM D 1238(E)で測
定のメルトインデックス2 g/10分、融点132
℃)、鞘部にポリエチレンテレフタレート(相対粘度
1.32、融点257℃)が配置され、それが分割割繊
されてポリエチレンからなる繊度1デニールの短繊維と
ポリエチレンテレフタレートからなる繊度0.25デニ
ールの短繊維を主体短繊維とした以外は実施例1と同様
にして実施例6の吸音材を得た。
部にポリエチレン(ASTM D 1238(E)で測
定のメルトインデックス2 g/10分、融点132
℃)、鞘部にポリエチレンテレフタレート(相対粘度
1.32、融点257℃)が配置され、それが分割割繊
されてポリエチレンからなる繊度1デニールの短繊維と
ポリエチレンテレフタレートからなる繊度0.25デニ
ールの短繊維を主体短繊維とした以外は実施例1と同様
にして実施例6の吸音材を得た。
【0039】比較例1 実施例1において、繊度6デニールの主体短繊維を用い
た以外は実施例1と同様にして比較例1の吸音材を得
た。
た以外は実施例1と同様にして比較例1の吸音材を得
た。
【0040】比較例2 実施例1において、繊度2デニールの主体短繊維を用い
た以外は実施例1と同様にして比較例2の吸音材を得
た。
た以外は実施例1と同様にして比較例2の吸音材を得
た。
【0041】比較例3 実施例1において、繊度1.25デニール、三角断面の
主体短繊維を用い、目付120g/m2 、厚み3mmと
した以外は実施例1と同様にして比較例3の吸音材を得
た。
主体短繊維を用い、目付120g/m2 、厚み3mmと
した以外は実施例1と同様にして比較例3の吸音材を得
た。
【0042】実施例1〜6及び比較例1〜3で得られた
繊維集合体からなる吸音材について、垂直入射吸音率を
測定した結果を表1に示す。
繊維集合体からなる吸音材について、垂直入射吸音率を
測定した結果を表1に示す。
【0043】
【表1】
【0044】本発明の実施例1〜6の吸音材は、主体短
繊維の繊度が大きい比較例1および2の吸音材と比較し
て高い吸音効果を有する吸音材であった。また、目付お
よび厚みの小さい比較例3の吸音材は吸音効果に著しく
劣るものであった。
繊維の繊度が大きい比較例1および2の吸音材と比較し
て高い吸音効果を有する吸音材であった。また、目付お
よび厚みの小さい比較例3の吸音材は吸音効果に著しく
劣るものであった。
【0045】
【発明の効果】本発明の繊維集合体からなる吸音材は、
構成繊維の繊径が細いため、低目付であっても高い吸音
効果を発揮することが可能である。また、低目付である
ことから、軽量化及び低コスト化を必要とする自動車用
として好適な吸音材を提供することが可能である。
構成繊維の繊径が細いため、低目付であっても高い吸音
効果を発揮することが可能である。また、低目付である
ことから、軽量化及び低コスト化を必要とする自動車用
として好適な吸音材を提供することが可能である。
【図1】 本発明の主体短繊維に用いる断面形状の一例
である。
である。
Claims (3)
- 【請求項1】 1.5デニール未満の主体短繊維90〜
50重量%と、主体短繊維より20℃以上低い軟化点を
有するバインダー成分を少なくとも繊維表面に有するバ
インダー繊維10〜50重量%とで構成され、構成繊維
同士がバインダー成分の溶融により接着されている繊維
集合体からなり、該繊維集合体の厚みが5mm以上、見
かけ密度が0.01g/cm3 以上であることを特徴と
する吸音材。 - 【請求項2】 主体短繊維がポリエチレンテレフタレー
トからなり、バインダー繊維が芯部にポリエチレンテレ
フタレート、鞘部にテレフタル酸/イソフタル酸が共重
合比(モル比)60/40〜90/10で共重合された
共重合ポリエステルを配した芯鞘型複合繊維であること
を特徴とする請求項1記載の吸音材。 - 【請求項3】 主体短繊維がポリエチレンテレフタレー
トからなり、バインダー繊維が芯部にポリエチレンテレ
フタレート、鞘部に結晶融点が100℃以上のε−カプ
ロラクトン共重合ポリエステルを配した芯鞘型複合繊維
であることを特徴とする請求項1記載の吸音材。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9055945A JPH10251955A (ja) | 1997-03-11 | 1997-03-11 | 吸音材 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9055945A JPH10251955A (ja) | 1997-03-11 | 1997-03-11 | 吸音材 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10251955A true JPH10251955A (ja) | 1998-09-22 |
Family
ID=13013225
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP9055945A Pending JPH10251955A (ja) | 1997-03-11 | 1997-03-11 | 吸音材 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH10251955A (ja) |
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2001091104A1 (fr) * | 2000-05-25 | 2001-11-29 | Aica Engineering Co., Ltd. | Materiau de surface et procede de suppression de l'influence de l'onde de surface |
JP2007118747A (ja) * | 2005-10-27 | 2007-05-17 | Kaneka Corp | 自動車用フロア構造 |
WO2009001779A1 (ja) * | 2007-06-27 | 2008-12-31 | Bridgestone Corporation | タイヤ・リム組立体 |
CN108049030A (zh) * | 2017-10-19 | 2018-05-18 | 常熟市中意无纺制造有限公司 | 一种外轮罩的制造方法 |
KR20220079405A (ko) * | 2020-12-04 | 2022-06-13 | 칼 프로이덴베르크 카게 | 차량 내장용 엠보싱 부직포 |
CN115257073A (zh) * | 2022-07-04 | 2022-11-01 | 智己汽车科技有限公司 | 一种汽车隔音垫及其制备方法 |
Citations (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH07189101A (ja) * | 1993-12-24 | 1995-07-25 | Unitika Ltd | 自動車用防音材料 |
JPH07219556A (ja) * | 1994-02-09 | 1995-08-18 | Nissan Motor Co Ltd | 自動車用遮音材及びその製造方法 |
JPH07287581A (ja) * | 1994-04-18 | 1995-10-31 | Nissan Motor Co Ltd | 自動車用遮音材料 |
JPH08188951A (ja) * | 1994-12-28 | 1996-07-23 | Kanebo Ltd | 吸音材及びその製造方法 |
JPH08311759A (ja) * | 1995-05-12 | 1996-11-26 | Kanebo Ltd | 内装材用不織布 |
JPH08311760A (ja) * | 1995-05-12 | 1996-11-26 | Kanebo Ltd | 内装材用不織布 |
JPH10110370A (ja) * | 1996-10-02 | 1998-04-28 | Toray Ind Inc | 吸音材 |
-
1997
- 1997-03-11 JP JP9055945A patent/JPH10251955A/ja active Pending
Patent Citations (7)
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US11976395B2 (en) | 2020-12-04 | 2024-05-07 | Carl Freudenberg Kg | Embossed non-woven for vehicle interior |
CN115257073A (zh) * | 2022-07-04 | 2022-11-01 | 智己汽车科技有限公司 | 一种汽车隔音垫及其制备方法 |
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