JP3493876B2 - 自動車用内装材 - Google Patents

自動車用内装材

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JP3493876B2
JP3493876B2 JP06285696A JP6285696A JP3493876B2 JP 3493876 B2 JP3493876 B2 JP 3493876B2 JP 06285696 A JP06285696 A JP 06285696A JP 6285696 A JP6285696 A JP 6285696A JP 3493876 B2 JP3493876 B2 JP 3493876B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動車用遮音構造
体に関し、特に乗員の快適性を向上させるために用いら
れている新たな材料構成から成る自動車用遮音構造体に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来、カーペットは、表皮と基材を別体
で成形し、それらを積層した後トリミングを行い製品と
していた。そのために複雑な製造工程を経て製品となっ
ていた。例えば、インシュレータとしてフェルトを用い
た従来のフロアカーペットは、古着等から開繊した繊維
体を樹脂で固めた後、成形して基材とする。
【0003】表皮は、不織布(ポリエステル等)をニー
ドリングすることで、表面の風合いを向上させると同時
に毛抜け防止のためラテックスを塗布するか、または、
ナイロン繊維の織物等を用いているのが一般的である。
また、音振性能の向上を狙いにしたバッキング層(エチ
レンビニルアセテート等)を付加し、基材に積層して加
熱プレス成形する。このようにフロアカーペットは、材
料の異なる多層構造で構成されるので、その製造工程も
複雑になっているのが現状である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記の様な
問題点に着目してなされたもので、カーペットを構成す
る主な部分であるカーペット表層、バッキング層、イン
シュレータ層(以下、基材層という)が複雑な製造工程
を経て生産されていることから、各構成層をすべてポリ
エステルを主体とする繊維材料で構成し、かつ、バッキ
ング層についてもポリエステル繊維材料を適用すること
で、従来、不可能であったバッキング層を含めた一体成
形を可能にする自動車用遮音構造体を提供することを目
的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の上記の目的は、
振動および/または騒音の入射する隔壁に積層される緩
衝材層を含む遮音層よりなる二重壁タイプの遮音構造体
において、該遮音構造体が緩衝材層、バッキング層およ
びカーペット表層から構成され、かつポリエチレンテレ
フタレートを主体とする成分から構成され、バッキング
層がポリエチレンテレフタレートを主体とする芯成分と
ポリエチレンテレフタレートを主たる共重合成分とする
融点200℃以下の低融点エラステックポリエステル鞘
成分とからなる芯鞘型複合繊維、またはポリエチレンテ
レフタレートを主たる共重合成分とする融点200℃以
下の全融型低融点エラステックポリエステル不織布で構
成されることを特徴とする自動車用遮音構造体により達
成された。以下、本発明について更に詳細に説明する。
【0006】本発明では、図1に示した様な従来のカー
ペット構成に対して、図2に示すようにカーペット表
層、バッキング層、基材層をポリエステル繊維を主体と
した材料構成としている。特に、バッキング層の材料構
成としては、ポリエステルを主成分としたバインダ繊維
が主要成分となる。ポリエステルを主要成分とするの
は、ナイロン繊維は原材料コストが高く経済的な理由で
好ましくなく、更にポリプロピレン繊維は耐磨耗性の点
で劣るほか、加熱圧縮成形後も型くずれし易いという点
で好ましない。
【0007】本発明の不織布原反に用いる高融点のポリ
エステル繊維としては、ポリエチレンテレフタレート、
またはそれに準ずる成分を有するポリエステルが安価で
望ましい。芯鞘構造を有する熱融着型繊維に用いられる
コポリエステルとしては、テレフタル酸やイソフタル酸
等の酸成分とエチレングリコール、プロピレングリコー
ル、ジエチレングリコール等のジオール成分、またはラ
クトンを開環して共重合したコポリエステル等を用いる
ことが可能である。全融型のバインダ繊維でも同様であ
る。芯部に用いられるポリエステルとしては、ポリエチ
レンテレフタレート、またはそれに準ずる成分を有する
ポリエステルが安価で望ましい。
【0008】1)カーペット表層の構成 カーペット表層は、原着されたポリエチレンテレフタレ
ートを主体とする高融点繊維から成る最表面層と、原着
されたポリエチレンテレフタレートを主体とする芯成分
と、ポリエチレンテレフタレートを主たる共重合成分と
する融点200℃以下の低融点エラステックポリエステ
ル鞘成分とからなる芯鞘型複合繊維から構成された基布
層との2層構成となっている。最表面層は、ニードリン
グにより表面の風合いを整える。加熱成形時にも、バイ
ンダ成分が含有されていないため、毛倒れすることを防
止することができる。
【0009】2)バッキング層 バッキング層は、ポリエチレンテレフタレートを主体と
する芯成分と、ポリエチレンテレフタレートを主たる共
重合成分とする融点200℃以下の低融点エラステック
ポリエステル鞘成分とからなる芯鞘型複合繊維で構成さ
れている。また、ポリエチレンテレフタレートを主たる
共重合成分とする融点200℃以下の全融型低融点エラ
ステックポリエステル不織布から構成しても何ら問題は
ない。この層は、加熱成形時に溶融して緻密な層となる
ことが第一であり、バインダ成分の含有率を高くするこ
とが必要である。また、繊維径についても、あまり太い
繊維を用いた場合には、繊維間の隙間ができやすく通気
が漏れる(音がもれて2重壁構造を形成しない)こと
で、遮音性能が低下するという問題点がある。
【0010】さらに、バッキング層は、ポリエチレンテ
レフタレートを主体とする芯成分と、ポリエチレンテレ
フタレートを主たる共重合成分とする融点200℃以下
の低融点エラステックポリエステル鞘成分とからなる繊
度1〜20デニールの範囲にある芯鞘型複合繊維が10
0〜80重量%と、繊度1〜10デニールの範囲にある
ポリエチレンテレフタレートを主体とする高融点繊維0
〜20重量%とから構成されることが好ましい。これ
は、バインダ中に20重量%以下の高融点繊維を混合さ
せたもので、バッキング層の2重壁としての剛性を向上
させる一つの手段でもある。
【0011】3)基材層 基材層(緩衝材層)は、ポリエチレンテレフタレートを
主体とする高融点繊維と、ポリエチレンテレフタレート
を主体とする芯成分とポリエチレンテレフタレートを主
たる共重合成分とする融点200℃以下の低融点エラス
テックポリエステル鞘成分とからなる芯鞘型複合繊維不
織布である。この場合、繊度1〜40デニールの範囲に
ある高融点繊維と繊度1〜20デニールの範囲にあるポ
リエチレンテレフタレートを主体とする芯成分とポリエ
チレンテレフタレートを主たる共重合成分とする融点2
00℃以下の低融点エラステックポリエステル鞘成分と
からなる芯鞘型複合繊維から構成することが好ましい。
以上の様な基本的な考え方を踏まえて、以下に各実施例
を示す。
【0012】
【実施例】以下、本発明を実施例によって更に詳細に説
明するが、本発明はこれによって限定されるものではな
い。
【0013】実施例1 カーペット層 ベージュに原着した繊度10デニールで長さ52mmの
丸断面の通常ポリエステルステーブル繊維100重量%
で300g/m2 の最表面層と、ベージュに原着した繊
度10デニールで長さ52mmの丸断面の通常ポリエス
テルステーブル繊維70重量%と、同様にベージュに原
着した繊度4デニールで長さ52mmの芯鞘構造を有す
る熱融着型のポリエステルステーブル繊維(130℃溶
融型)30重量%から成る200g/m2 の基布層とで
構成した。
【0014】バッキング層 ポリエチレンテレフタレートを主体とする芯成分とポリ
エチレンテレフタレートを主たる共重合成分とする融点
130℃の低融点エラステックポリエステル鞘成分とか
らなる芯鞘型複合繊維で繊度2デニールの繊維を100
重量%用いた。目付は600g/m2 とした。
【0015】基材層 基材層(緩衝材層)は、ポリエチレンテレフタレートを
主体とする高融点繊維で繊度13デニールの繊維を50
重量%、6デニール繊維を40重量%、およびポリエチ
レンテレフタレートを主体とする芯成分とポリエチレン
テレフタレートを主たる共重合成分とする融点130℃
の低融点エラステックポリエステル鞘成分とからなる芯
鞘型複合繊維で繊度2デニールの繊維を10重量%混合
した。目付は700g/m2 とした。
【0016】これらの不織布を、ブレンド、カーディン
グ、クロスレイヤー、ニードルパンチ工程を経て目付1
800g/m2 の原反を得た。さらに、加熱や成形プレ
スを行い、トリミング工程を経て最終製品形状とした。
表面の耐摩耗性や見栄え、全体の形状に問題点はなかっ
た。また、音振性能的にも優れていた。
【0017】実施例2 カーペット層 ベージュに原着した繊度10デニールで長さ52mmの
丸断面の通常ポリエステルステーブル繊維100重量%
で300g/m2 の最表面層と、ベージュに原着した繊
度10デニールで長さ52mmの丸断面の通常ポリエス
テルステーブル繊維70重量%と、同様にベージュに原
着した繊度4デニールで長さ52mmの芯鞘構造を有す
る熱融着型のポリエステルステーブル繊維(130℃溶
融型)30重量%とから成る200g/m2 の基布層と
で構成した。
【0018】バッキング層 ポリエチレンテレフタレートを主体とする芯成分とポリ
エチレンテレフタレートを主たる共重合成分とする融点
130℃の低融点エラステックポリエステル鞘成分とか
らなる芯鞘型複合繊維で繊度2デニールの繊維を100
重量%用いた。目付は800g/m2 とした。
【0019】基材層 基材層(緩衝材層)は、ポリエチレンテレフタレートを
主体とする高融点繊維で繊度13デニールの繊維を50
重量%、6デニールの繊維を40重量%、およびポリエ
チレンテレフタレートを主体とする芯成分とポリエチレ
ンテレフタレートを主たる共重合成分とする融点130
℃の低融点エラステックポリエステル鞘成分とからなる
芯鞘型複合繊維で繊度2デニールの繊維を10重量%混
合した。目付は700g/m2 とした。
【0020】これらの不織布を、ブレンド、カーディン
グ、クロスレイヤー、ニードルパンチ工程を経て目付2
000g/m2 の原反を得た。さらに、加熱や成形プレ
スを行い、トリミング工程を経て最終製品形状とした。
表面の耐摩耗性や見栄え、全体の形状に問題点はなかっ
た。バッキング層の目付を実施例1よりも約30%上げ
たため、音振性能が向上した。
【0021】実施例3 カーペット層 ベージュに原着した繊度13デニールで長さ52mmの
丸断面の通常ポリエステルステーブル繊維100重量%
で250g/m2 の最表面層と、ベージュに原着した繊
度6デニールで長さ52mmの丸断面の通常ポリエステ
ルステーブル繊維70重量%と、同様にベージュに原着
した繊度2デニールで長さ52mmの芯鞘構造を有する
熱融着型のポリエステルステーブル繊維(130℃溶融
型)30重量%とから成る150g/m2 の基布層とで
構成した。
【0022】バッキング層 ポリエチレンテレフタレートを主たる共重合成分とする
融点130℃の低融点エラステックポリエステル鞘成分
とからなる全融型繊維で繊度2デニールの繊維を100
重量%用いた。目付は600g/m2 とした。
【0023】基材層 基材層(緩衝材層)は、ポリエチレンテレフタレートを
主体とする高融点繊維で繊度13デニールの繊維を80
重量%、およびポリエチレンテレフタレートを主体とす
る芯成分とポリエチレンテレフタレートを主たる共重合
成分とする融点130℃の低融点エラステックポリエス
テル鞘成分とからなる芯鞘型複合繊維で繊度2デニール
の繊維を20重量%混合した。目付は800g/m2
した。
【0024】これらの不織布を、ブレンド、カーディン
グ、クロスレイヤー、ニードルパンチ工程を経て目付1
800g/m2 の原反を得た。さらに、加熱や成形プレ
スを行い、トリミング工程を経て最終製品形状とした。
バインダ繊維を芯鞘型から全融型に変更したが、実施例
1と同様に問題点はなかった。
【0025】実施例4 カーペット層 ベージュに原着した繊度13デニールで長さ52mmの
丸断面の通常ポリエステルステーブル繊維100重量%
で250g/m2 の最表面層と、ベージュに原着した繊
度6デニールで長さ52mmの丸断面の通常ポリエステ
ルステーブル繊維70重量%と同様にベージュに原着し
た繊度2デニールで長さ52mmの芯鞘構造を有する熱
融着型のポリエステルステーブル繊維(130℃溶融
型)30重量%とから成る150g/m2 の基布層とで
構成した。
【0026】バッキング層 ポリエチレンテレフタレートを主たる共重合成分とする
融点130℃の低融点エラステックポリエステル鞘成分
からなる全融型繊維で繊度2デニールの繊維を100重
量%用いた。目付は800g/m2 とした。
【0027】基材層 基材層(緩衝材層)は、ポリエチレンテレフタレートを
主体とする高融点繊維で繊度13デニールの繊維を50
重量%、6デニールの繊維を40重量%、およびポリエ
チレンテレフタレートを主体とする芯成分とポリエチレ
ンテレフタレートを主たる共重合成分とする融点130
℃の低融点エラステックポリエステル鞘成分とからなる
芯鞘型複合繊維で繊度2デニールの繊維を10重量%混
合した。目付は800g/m2 とした。
【0028】これらの不織布を、ブレンド、カーディン
グ、クロスレイヤー、ニードルパンチ工程を経て目付2
000g/m2 の原反を得た。さらに、加熱や成形プレ
スを行い、トリミング工程を経て最終製品形状とした。
バインダ繊維を芯鞘型から全融型に変更したが、実施例
3と同様に問題点はなかった。バッキング層の目付を上
げたため、音振性能が向上した。
【0029】実施例5 カーペット層 ベージュに原着した繊度10デニールで長さ52mmの
丸断面の通常ポリエステルステーブル繊維100重量%
で300g/m2 の最表面層と、ベージュに原着した繊
度6デニールで長さ52mmの丸断面の通常ポリエステ
ルステーブル繊維70重量%と同様にベージュに原着し
た繊度2デニールで長さ52mmの芯鞘構造を有する熱
融着型のポリエステルステーブル繊維(130℃溶融
型)30重量%とから成る200g/m2 の基布層とで
構成した。
【0030】バッキング層 ポリエチレンテレフタレートを主体とする芯成分とポリ
エチレンテレフタレートを主たる共重合成分とする融点
130℃の低融点エラステックポリエステル鞘成分とか
らなる芯鞘型複合繊維で繊度2デニールの繊維を85重
量%とポリエチレンテレフタレートを主体とする高融点
繊維で繊度2デニールの繊維を15重量%用いた。目付
は800g/m2 とした。
【0031】基材層 基材層(緩衝材層)は、ポリエチレンテレフタレートを
主体とする高融点繊維で繊度13デニールの繊維を50
重量%、6デニールの繊維を40重量%、およびポリエ
チレンテレフタレートを主体とする芯成分とポリエチレ
ンテレフタレートを主たる共重合成分とする融点130
℃の低融点エラステックポリエステル鞘成分とからなる
芯鞘型複合繊維で繊度2デニールの繊維を10重量%混
合した。目付は700g/m2 とした。
【0032】これらの不織布を、ブレンド、カーディン
グ、クロスレイヤー、ニードルパンチ工程を経て目付2
000g/m2 の原反を得た。さらに、加熱や成形プレ
スを行い、トリミング工程を経て最終製品形状とした。
バインダ繊維と通常のポリエステル繊維の混合した不織
布をバッキング層に加工したが、何ら問題はなかった。
【0033】実施例6 カーペット層 ベージュに原着した繊度10デニールで長さ52mmの
丸断面の通常ポリエステルステーブル繊維100重量%
で300g/m2 の最表面層と、ベージュに原着した繊
度6デニールで長さ52mmの丸断面の通常ポリエステ
ルステーブル繊維70重量%と同様にベージュに原着し
た繊度2デニールで長さ52mmの芯鞘構造を有する熱
融着型のポリエステルステーブル繊維(130℃溶融
型)30重量%とから成る200g/m2 の基布層とで
構成した。
【0034】バッキング層 ポリエチレンテレフタレートを主たる共重合成分とする
融点130℃の低融点エラステックポリエステル成分か
らなる全融型繊維で繊度2デニールの繊維を85重量%
とポリエチレンテレフタレートを主体とする高融点繊維
で繊度2デニールの繊維を15重量%とを用いた。目付
は800g/m2 とした。
【0035】基材層 基材層(緩衝材層)は、ポリエチレンテレフタレートを
主体とする高融点繊維で繊度13デニールの繊維を50
重量%、6デニールの繊維を40重量%、およびポリエ
チレンテレフタレートを主体とする芯成分とポリエチレ
ンテレフタレートを主たる共重合成分とする融点130
℃の低融点エラステックポリエステル鞘成分とからなる
芯鞘型複合繊維で繊度2デニールの繊維を10重量%混
合した。目付は700g/m2 とした。
【0036】これらの不織布を、ブレンド、カーディン
グ、クロスレイヤー、ニードルパンチ工程を経て目付2
000g/m2 の原反を得た。さらに、加熱や成形プレ
スを行い、トリミング工程を経て最終製品形状とした。
芯鞘型バインダ繊維と通常のポリエステル繊維との混合
した不織布をバッキング層に加工したが、何ら問題はな
かった。
【0037】比較例1 カーペット層 ベージュに原着した繊度13デニールで長さ52mmの
丸断面の通常ポリエステルステーブル繊維100重量%
で300g/m2 の最表面層と、ベージュに原着した繊
度6デニールで長さ52mmの丸断面の通常ポリエステ
ルステーブル繊維70重量%と同様にベージュに原着し
た繊度2デニールで長さ52mmの芯鞘構造を有する熱
融着型のポリエステルステーブル繊維(130℃溶融
型)30重量%とから成る200g/m2 の基布層とで
構成した。
【0038】バッキング層 ポリエチレンテレフタレートを主体とする高融点繊維で
繊度13デニールの繊維を90重量%と、ポリエチレン
テレフタレートを主体とする芯成分とポリエチレンテレ
フタレートを主たる共重合成分とする融点130℃の低
融点エラステックポリエステル鞘成分とからなる芯鞘型
複合繊維で繊度2デニールの繊維を10重量%とを混合
した。目付は600g/m2 とした。
【0039】基材層 基材層(緩衝材層)は、ポリエチレンテレフタレートを
主体とする高融点繊維で繊度13デニールの繊維を50
重量%、6デニールの繊維を40重量%、およびポリエ
チレンテレフタレートを主体とする芯成分とポリエチレ
ンテレフタレートを主たる共重合成分とする融点130
℃の低融点エラステックポリエステル鞘成分とからなる
芯鞘型複合繊維で繊度2デニールの繊維を10重量%混
合した。目付は700g/m2 とした。
【0040】これらの不織布を、ブレンド、カーディン
グ、クロスレイヤー、ニードルパンチ工程を経て目付1
800g/m2 の原反を得た。さらに、加熱や成形プレ
スを行い、トリミング工程を経て最終製品形状とした。
表層の耐摩耗性や見栄えは良好であったが、バッキング
層に多数の通気孔が形成されて音振性能が低下した。
【0041】比較例2 カーペット層 ベージュに原着した繊度13デニールで長さ52mmの
丸断面の通常ポリエステルステーブル繊維100重量%
で300g/m2 の最表面層と、ベージュに原着した繊
度6デニールで長さ52mmの丸断面の通常ポリエステ
ルステーブル繊維70重量%と、同様にベージュに原着
した繊度2デニールで長さ52mmの芯鞘構造を有する
熱融着型のポリエステルステーブル繊維(130℃溶融
型)30重量%とから成る200g/m2 の基布層とで
構成した。
【0042】バッキング層 ポリエチレンテレフタレートを主体とする高融点繊維で
繊度13デニールの繊維を90重量%と、ポリエチレン
テレフタレートを主体とする芯成分とポリエチレンテレ
フタレートを主たる共重合成分とする融点130℃の低
融点エラステックポリエステル鞘成分とからなる芯鞘型
複合繊維で繊度デニールの繊維を10重量%とを混合し
た。目付は90g/m2 とした。
【0043】基材層 基材層(緩衝材層)は、ポリエチレンテレフタレートを
主体とする高融点繊維で繊度13デニールの繊維を50
重量%、6デニールの繊維を40重量%、およびポリエ
チレンテレフタレートを主体とする芯成分とポリエチレ
ンテレフタレートを主たる共重合成分とする融点130
℃の低融点エラステックポリエステル鞘成分とからなる
芯鞘型複合繊維で繊度2デニールの繊維を10重量%混
合した。目付は700g/m2 とした。
【0044】これらの不織布を、ブレンド、カーディン
グ、クロスレイヤー、ニードルパンチ工程を経て目付1
290g/m2 の原反を得た。さらに、加熱や成形プレ
スを行い、トリミング工程を経て最終製品形状とした。
比較例1と同様に、バッキング層に多数の通気孔が形成
されて音振性能が低下していた。
【0045】比較例3 カーペット層 ベージュに原着した繊度13デニールで長さ52mmの
丸断面の通常ポリエステルステーブル繊維100重量%
で300g/m2 の最表面層と、ベージュに原着した繊
度6デニールで長さ52mmの丸断面の通常ポリエステ
ルステーブル繊維70重量%と同様にベージュに原着し
た繊度2デニールで長さ52mmの芯鞘構造を有する熱
融着型のポリエステルステーブル繊維(130℃溶融
型)30重量%とから成る200g/m2 の基布層とで
構成した。
【0046】バッキング層 ポリエチレンテレフタレートを主体とする高融点繊維で
繊度40デニールの繊維を90重量%と、ポリエチレン
テレフタレートを主体とする芯成分とポリエチレンテレ
フタレートを主たる共重合成分とする融点130℃の低
融点エラステックポリエステル鞘成分とからなる芯鞘型
複合繊維で繊度デニールの繊維を10重量%とを混合し
た。目付は600g/m2 とした。
【0047】基材層 基材層(緩衝材層)は、ポリエチレンテレフタレートを
主体とする高融点繊維で繊度13デニールの繊維を50
重量%、繊度6デニールの繊維を40重量%、およびポ
リエチレンテレフタレートを主体とする芯成分とポリエ
チレンテレフタレートを主たる共重合成分とする融点1
30℃の低融点エラステックポリエステル鞘成分とから
なる芯鞘型複合繊維で繊度2デニールの繊維を10重量
%混合した。目付は700g/m2 とした。
【0048】これらの不織布を、ブレンド、カーディン
グ、クロスレイヤー、ニードルパンチ工程を経て目付1
800g/m2 の原反を得た。さらに、加熱や成形プレ
スを行い、トリミング工程を経て最終製品形状とした。
得られた製品は、比較例1および2と同様に、バッキン
グ層に多数の通気孔が形成されて音振性能が低下した。
【0049】
【発明の効果】以上説明してきたように、本発明の自動
車用遮音構造体によれば、カーペットを構成する主な部
分であるカーペット表層、バッキング層および基材層が
複雑な製造工程を経て生産されていることから、各構成
層をすべてポリエステルを主体とする繊維材料で構成
し、かつ、バッキング層についてもポリエステル繊維材
料を適用することで、従来、不可能であったバッキング
層を含めた一体成形が可能になった。
【0050】また、本発明の自動車用遮音構造体は、表
皮、バッキング層および基材を一体で成形加工できるた
め製造工程の大幅な簡略化が可能になると共に、すべて
の構成部分をポリエステルで構成しているため、リサイ
クルも有利にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】現行フロアカーペット構成模式図である。
【図2】本発明による構成模式図である。
【符号の説明】
1 表皮 2 バッキング層 3 基材(フェルト) 4 表皮(ポリエステル) 5 疑似バッキング層(ポリエステル) 6 基材(ポリエステル)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平7−117584(JP,A) 特開 平4−4140(JP,A) 特開 平7−219556(JP,A) 実開 平3−67020(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G10K 11/162 B32B 5/02 B60R 13/08 E04B 1/86 G10K 11/16

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 振動および/または騒音の入射する隔壁
    に積層される緩衝材層を含む遮音層よりなる二重壁タイ
    プの遮音構造体において、該遮音構造体が緩衝材層、バ
    ッキング層およびカーペット表層から構成され、かつポ
    リエチレンテレフタレートを主体とする成分から構成さ
    れ、バッキング層がポリエチレンテレフタレートを主体
    とする芯成分とポリエチレンテレフタレートを主たる共
    重合成分とする融点200℃以下の低融点エラステック
    ポリエステル鞘成分とからなる芯鞘型複合繊維、または
    ポリエチレンテレフタレートを主たる共重合成分とする
    融点200℃以下の全融型低融点エラステックポリエス
    テル不織布で構成されることを特徴とする自動車用遮音
    構造体。
  2. 【請求項2】 バッキング層がポリエチレンテレフタレ
    ートを主体とする芯成分とポリエチレンテレフタレート
    を主たる共重合成分とする融点200℃以下の低融点エ
    ラステックポリエステル鞘成分とからなる繊度1〜20
    デニールの範囲にある芯鞘型複合繊維100〜80重量
    %と、繊度1〜10デニールの範囲にあるポリエチレン
    テレフタレートを主体とする高融点繊維0〜20重量%
    とから成ることを特徴とする請求項記載の自動車用遮
    音構造体。
  3. 【請求項3】 バッキング層がポリエチレンテレフタレ
    ートを主たる共重合成分とする融点200℃以下の繊度
    1〜20デニールの範囲にある全融型低融点エラステッ
    クポリエステル繊維100〜80重量%と、繊度1〜1
    0デニールの範囲にあるポリエチレンテレフタレートを
    主体とする高融点繊維0〜20重量%とから成ることを
    特徴とする請求項記載の自動車用遮音構造体。
  4. 【請求項4】 バッキング層が成形前のみかけ密度0.
    01〜0.2g/cm3 の範囲にあることを特徴とする
    請求項記載の自動車用遮音構造体。
  5. 【請求項5】 振動および/または騒音の入射する隔壁
    に積層される緩衝材層を含む遮音層よりなる二重壁タイ
    プの遮音構造体において、該遮音構造体が緩衝材層、バ
    ッキング層およびカーペット表層から構成され、かつポ
    リエチレンテレフタレートを主体とする成分から構成さ
    れ、カーペット表層が原着されたポリエチレンテレフタ
    レートを主体とする高融点繊維から成る最表面層と、原
    着されたポリエチレンテレフタレートを主体とする芯成
    分とポリエチレンテレフタレートを主たる共重合成分と
    する融点200℃以下の低融点エラステックポリエステ
    ル鞘成分とからなる芯鞘型複合繊維から構成された基布
    層との2層構成となっていることを特徴とする自動車用
    遮音構造体。
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