JPH10251484A - 紫外線硬化型樹脂組成物 - Google Patents

紫外線硬化型樹脂組成物

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JPH10251484A
JPH10251484A JP5434697A JP5434697A JPH10251484A JP H10251484 A JPH10251484 A JP H10251484A JP 5434697 A JP5434697 A JP 5434697A JP 5434697 A JP5434697 A JP 5434697A JP H10251484 A JPH10251484 A JP H10251484A
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ultraviolet
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三雄 梅沢
Yutaka Ono
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明の目的は、基材との密着性に優れ、潤
滑性、塗膜硬度、加工性を有し、かつ、表面平滑で透明
な塗膜を与える紫外線硬化型樹脂組成物の提供にある。 【解決手段】 常温で液体のエポキシ化合物(A)、下
記一般式(1)及び/叉は一般式(2)で表されるオル
ガノポリシロキサン(B)、ワックス(C)、光カチオ
ン重合開始剤(D)を含有することを特徴とする紫外線
硬化型樹脂組成物。 【化3】 【化4】

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、紫外線の照射によ
って硬化する樹脂組成物に関し、特にポリエステルフィ
ルム被覆絞り金属缶の被覆剤として、表面滑り性に優れ
た金属缶用紫外線硬化型樹脂組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】紫外線の照射により短時間で架橋硬化す
る樹脂組成物は、これまでカチオン系光重合開始剤とエ
ポキシ樹脂を用いたカチオン重合系組成物及び、ラジカ
ル光重合開始剤と不飽和二重結合を有する樹脂を用いた
ラジカル重合系組成物が主であった。
【0003】カチオン重合系紫外線硬化型樹脂組成物と
しては、得られる硬化塗膜の物性を向上させるため、エ
ポキシ樹脂とそれ以外の化合物を併用する検討がなされ
ており、例えば組成中にシリコーン組成物を含むものと
して、紫外線硬化性エポキシシリコーン/ポリオール系
(特開平3−128975号公報)、エポキシ樹脂とヒ
ドロキシアルキル基を有するポリシロキサンを含む紫外
線開始カチオン硬化性液体被覆組成物(特開昭59−2
02264号公報)等が開示されているが、これらの組
成物では本発明の金属缶用及びポリエステルフィルム被
覆絞り金属缶用としては塗膜の表面平滑性、透明性、潤
滑性が不十分である。
【0004】金属缶やプラスチックフィルム被覆絞り金
属缶用の被覆剤は、毎分1500缶以上のスピードで金
属缶表面やプラスチックフィルム被覆絞り金属缶表面に
塗装され、塗装後、加熱されたり、瞬時に紫外線を照射
されたりして硬化塗膜となる。その後、ガイドレール上
を搬送されて内面塗装工程や、ネッカーフランジャー工
程に達する。その際に、塗膜の潤滑性が不十分である
と、塗膜に傷がついたり、缶詰まりが生じたりして生産
効率を著しく低下させる。塗膜に潤滑性を与えるために
は、通常シリコーン化合物やワックス類を塗料等の被覆
剤に併用する事が一般的であるが、紫外線硬化型樹脂組
成物の場合シリコーン化合物やワックス類を用いるにあ
たって、いくつかの問題があった。
【0005】すなわち、 塗装されてから瞬時に硬化するため、塗膜中での対
流が生じず、シリコーン化合物やワックス類、特にワッ
クス類の塗膜表面への偏在及びマイグレーションが起こ
りにくい。そのため塗膜表面の潤滑性がでにくい。
【0006】 被覆剤を塗装・硬化してなる金属缶や
プラスチックフィルム被覆絞り金属缶は、一般的に次工
程で内面塗料を塗装され焼き付けられたり、あるいは次
工程でネッカーフランジャー加工をし、次いでその加工
によるプラスチックフィルムの歪みを緩和するために熱
処理されたりするが、紫外線照射時に塗膜表面に比較的
マイグレートしやすいシリコーン化合物やワックス類を
用いた場合、上記のような加熱処理工程でシリコーン化
合物やワックス類、特にシリコーン化合物が揮散しオー
ブン内を汚染したり、内容物を充填した後のレトルト殺
菌工程で洗い流されたりして、塗膜表面の潤滑性が低下
したりする場合がある、等の問題である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、基材
との密着性に優れ、潤滑性、塗膜硬度、加工性を有し、
かつ、表面平滑で透明な塗膜を与える紫外線硬化型樹脂
組成物の提供にある。特に金属缶やポリエステルフィル
ム等のプラスチックフィルム被覆絞り金属缶に好適に用
いられる、優れた密着性、潤滑性、耐レトルト性、塗膜
硬度、加工性を有し、かつ、表面平滑で透明な塗膜を与
える紫外線硬化型樹脂組成物を提供することを目的とす
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】即ち、第1の発明は、常
温で液体のエポキシ化合物(A)、下記一般式(1)及
び/叉は一般式(2)で表されるオルガノポリシロキサ
ン(B)、ワックス(C)、光カチオン重合開始剤
(D)を含有することを特徴とする紫外線硬化型樹脂組
成物である。
【0009】
【化3】
【0010】
【化4】
【0011】第2の発明は、常温で液体のエポキシ化合
物(A)が、脂環式エポキシ化合物を少なくとも50重
量%含有することを特徴とする第1の発明記載の紫外線
硬化型樹脂組成物である。
【0012】第3の発明は、ワックス(C)が常温で液
体もしくは融点が45℃以下のワックス(C1)である
ことを特徴とする第1の発明または第2の発明記載の紫
外線硬化型樹脂組成物である。
【0013】第4の発明は、ワックス(C)が融点45
℃以上、150℃以下のワックス(C2)であることを
特徴とする第1の発明または第2の発明記載の紫外線硬
化型樹脂組成物である。
【0014】第5の発明は、ワックス(C)が、常温で
液体もしくは融点が45℃以下のワックス(C1)、お
よび融点が45℃以上150℃以下のワックス(C2)
を併用することを特徴とする第1の発明または第2の発
明記載の紫外線硬化型樹脂組成物である。
【0015】第6の発明は、常温で液体のエポキシ化合
物(A)100重量部に対して、上記一般式(1)及び
/または(2)で表されるオルガノポリシロキサン
(B)を0.05〜5重量部、ワックス(C)を0.5
〜5重量部、光カチオン重合開始剤(D)を(A)
(B)(C)の全重量を基準として0.5〜20重量%
含有することを特徴とする第1の発明ないし第5の発明
いずれか記載の紫外線硬化型樹脂組成物である。
【0016】金属又はプラスチックフィルム被覆金属を
被覆することを特徴とする第1の発明ないし第6の発明
いずれか記載の紫外線硬化型樹脂組成物である。
【0017】金属缶又はポリエステルフィルム被覆絞り
金属缶を被覆することを特徴とする第1の発明ないし第
7の発明いずれか記載の紫外線硬化型樹脂組成物であ
る。
【0018】
【発明の実施の形態】本発明における常温で液体のエポ
キシ化合物(A)は、少なくとも1個のエポキシ基を有
する化合物であり、従来公知の脂環式エポキシ化合物、
脂肪族エポキシ化合物、芳香族エポキシ化合物を、必要
に応じて、単独あるいは混合して使用することができる
が、紫外線による硬化性の速さから、脂環式エポキシ化
合物を少なくとも50重量%含有することが好ましい。
脂環式エポキシ化合物としては、シクロヘキセンオキサ
イド、あるいはシクロペンテンオキサイドをその分子構
造中に含有するものが好適に用いられる。脂環式エポキ
シ化合物の具体例を以下にあげる。
【0019】
【化5】
【0020】
【化6】
【0021】
【化7】
【0022】
【化8】
【0023】脂肪族エポキシ化合物としては、ポリエチ
レングリコールジグリシジルエーテル、ポリプロピレン
グリコールジグリシジルエーテル、ネオペンチルグリコ
ールジグリシジルエーテル、トリメチロールプロパント
リグリシジルエーテル等があげられる。
【0024】芳香族エポキシ化合物としては、クレゾー
ルノボラックエポキシ樹脂、ビスフェノール型エポキシ
化合物等があげられる。
【0025】本発明において用いられるオルガノポリシ
ロキサン(B)は下記一般式(1)(2)で表されるも
のである。
【0026】
【化9】
【0027】
【化10】
【0028】上記一般式(1)(2)におけるmは30
〜90の数である。mが30より小さいと、塗膜が加熱
されたときに、該オルガノポリシロキサンが塗膜から揮
散しオーブン内を汚染し易い。mが90より大きいと、
常温で液体のエポキシ化合物との相溶性が不十分とな
り、ハジキを生じたり、塗膜が白濁したりする。
【0029】上記一般式(1)(2)におけるnは4〜
10の数である。nが4より小さいと、相溶性が不十分
となり、塗膜にハジキを生じる。nが10より大きい
と、塗膜の潤滑性が不十分となる。
【0030】上記一般式(1)(2)におけるxとyは
それぞれ10〜50の数である。xとyが10より小さ
いと、相溶性が不十分となり塗膜にハジキを生じる。5
0より大きいと、塗膜の潤滑性が不十分となる。
【0031】上記一般式(1)(2)におけるRは、O
H、OCH3 、 OCOCH3 のいずれか一つから選ばれ
るか、または、二つか三つの組み合わせからなる。Rが
OHであると常温で液体のエポキシ化合物との相溶性が
良くてハジキが発生し難いが、塗膜表面にマイグレート
しにくく、潤滑性がでにくい場合があるが、係る場合に
はmを大きくすることによって潤滑性を向上せしめれば
良い。RがOCH3 、 OCOCH3 であると、常温で液
体のエポキシ化合物とは比較的相溶性が悪いため、塗装
された直後に該オルガノポリシロキサンは塗膜の表面ま
たは表面近傍に偏在する。従って、塗膜の潤滑性が良好
となる。従って、塗膜の潤滑性が良好となる。常温で液
体のエポキシ化合物とは比較的相溶性が悪くハジキが発
生し易い場合は、n、x、yを大きくすることによっ
て、ハジキを抑制すれば良い。
【0032】一般式(1)(2)で表されるオルガノポ
リシロキサン(B)の具体例としては、TEGOGLI
DE410(テゴ・ケミ・サービス社製)、DK−Q8
−8598(50%プロピレングリコールモノメチルエ
ーテル溶液、ダウ・コーニング社製)、DK−Q8−8
550(50%プロピレングリコールモノメチルエーテ
ル溶液、ダウ・コーニング社製)DX−Q8−8169
−4(ダウ・コーニング社製)、DX−Q8−8182
−4(ダウ・コーニング社製)等が挙げられる。
【0033】一般式(1)(2)で表されるオルガノポ
リシロキサン(B)は、常温で液体のエポキシ化合物
(A)100重量部に対して0.05〜5重量部の範囲
内で配合されることが望ましい。配合量が0.05重量
部未満では、塗膜の潤滑性が不十分になったり、5重量
部を越えるとエポキシ化合物との相溶性が悪くなってハ
ジキを生じたり、塗膜が白濁したりすることがある。
【0034】本発明において用いられるワックス(C)
は、植物系ワックス、動物系ワックス、鉱物系ワック
ス、合成ワックスから選ばれる一つないし複数の混合物
からなる。植物系ワックスとしては、パーム油(融点:
41〜47℃)、精製パーム油(融点:32〜40
℃)、木蝋(融点:50〜56℃)、キャンデリラワッ
クス(融点:66〜71℃)、カルナバワックス(融
点:80〜86℃)、ライスワックス(融点:75〜8
0℃)等が挙げられる。動物系ワックスとしては、ラノ
リンワックス(融点:36〜42℃)、鯨ロウ(融点:
42〜50℃)等が挙げられる。鉱物系ワックスとして
は、流動パラフィンから高融点までのパラフィン、イソ
パラフィン、マイクロクリスタリンワックス、ポリエチ
レンワックス、酸化ポリエチレンワックス、ポリテトラ
フルオロエチレン等が挙げられる。
【0035】これらのワックス(C)は、塗料中では粒
子として存在するため、紫外線照射したときに、前記オ
ルガノポリシロキサン(B)より塗膜表面へマイグレー
トしにくい。従って、ワックス(C)だけでは塗膜の潤
滑性が得られ難い。一方、紫外線を照射して硬化した塗
膜は、さらに、内面塗装時に焼き付けられたり、内容物
を充填した後にレトルト処理される。このとき、表面に
マイグレートしていたオルガノポリシロキサン(B)は
熱で揮散したり、レトルト処理で洗い流され、塗膜の潤
滑性が消失しやすいが、紫外線照射時にまだ塗膜中に残
っていた、ワックス(C)が焼き付け時やレトルト処理
時に塗膜表面にマイグレートして、塗膜の潤滑性を補
う。つまり、本発明の紫外線硬化型樹脂組成物は、オル
ガノポリシロキサン(B)によって紫外線硬化直後の塗
膜の潤滑性を確保し、ワックス(C)によって種々の加
熱処理後の塗膜の潤滑性を確保したものである。
【0036】ワックス(C)は、紫外線照射後、内面塗
料の焼き付け工程と、内容物充填後のレトルト処理工程
の二段階工程を経るため、融点が45℃以下のワックス
と、45℃以上150℃以下のワックスを併用すること
が望ましい。すなわち、内面塗料の焼き付け工程では主
に融点45℃以下のワックスが潤滑作用をもたらし、レ
トルト処理工程では主に45℃以上のワックスが潤滑作
用をもたらす。これらワックス(C)は、常温で液体の
エポキシ化合物(A)100重量部に対して0.5〜5
重量部配合することが望ましい。
【0037】本発明において用いられる光カチオン重合
開始剤(C)は、紫外線照射によりカチオン重合を開始
させる物質を放出する開始剤であり、常温で液体のエポ
キシ化合物(A)と、一般式(1)(2)で表されるオ
ルガノポリシロキサン(B)の全重量を基準として0.
5〜20重量%、好ましくは2〜10重量%の範囲内で
配合されることが望ましい。この範囲で配合することに
より、金属及びプラスチックフィルムに対する密着性、
潤滑性、耐レトルト性、塗膜硬度、加工性に優れた硬化
塗膜を得ることができる。
【0038】光カチオン重合開始剤(C)としては、ア
リールジアゾニウム塩(例えば、P−33(旭電化工業
社製))、アリールヨードニウム塩(例えば、FC−5
09(3M社製))、アリールスルホニウム塩(サイラ
キュアUVI−6974、UVI−6970、UVI−
6990、UVI−6950(ユニオン・カーバイド社
製)、SP−150、SP−170(旭電化工業社
製))、アレン−イオン錯体(例えば、CG−24−6
1(チバガイギー社製))等が挙げられる。
【0039】本発明の金属缶用紫外線硬化型樹脂組成物
は、目的を損なわない範囲で、必要に応じて他の慣用の
成分、例えば有機叉は無機顔料、体質顔料、染料、有機
溶剤、分散助剤、レベリング剤、クレーター防止剤、界
面活性剤、消泡剤、滑り剤、紫外線増感剤、反応性叉は
非反応性希釈剤などの塗料用添加剤を配合することがで
きる。
【0040】本発明の紫外線硬化型樹脂組成物は、金
属、木材、ガラス、プラスチック等の基材にも使用でき
るが、金属、プラスチックフィルム被覆金属に適用(塗
装・硬化)されることが好ましいものであり、金属、プ
ラスチックフィルム被覆金属は、板状・缶状の金属、板
状・缶状のプラスチックフィルム被覆金属であることが
好ましい。特にプラスチックフィルム被覆絞り金属缶に
適用(塗装・硬化)されることが好ましい。板状とは、
比較的短いシート状のものであっても、比較的長尺のロ
ール状のものであっても、平たい板状のものであれば良
い。また、缶状とは、底、蓋の有無を問わず、また2ピ
ース、3ピースを問わず、円筒状の曲面を有する形状を
言う。
【0041】金属としては、スチール、アルミニウム等
が好適に使用され、プラスチックフィルムとしては、ポ
リエステルフィルム、ポリオレフィンフィルム等が挙げ
られ、好ましくはポリエステルフィルムが使用される。
【0042】プラスチックフィルム被覆金属とは、アル
ミニウムやスチールの金属板にポリエチレンテレフタレ
ート、ポリエチレン、ポリプロピレン、ナイロン、塩化
ビニル、塩化ビニリデン、ポリカーボネイト等のプラス
ティックフィルムを張り合わせたものであり、プラスチ
ックフィルム被覆絞り金属缶とは、上記のようなプラス
チックフィルム被覆金属を、200ml〜500mlの
容量の円筒型に絞り加工したものであり、主として清涼
飲料水、アルコール飲料、コーヒー、紅茶、スープ等の
飲食料品を収容する容器として用いられる。
【0043】プラスチックフィルム被覆絞り金属缶の場
合、ポリエチレンテレフタレート等のポリエステルフィ
ルムで被覆されてなる絞り金属缶であることが好まし
い。
【0044】本発明の紫外線硬化型樹脂組成物は、上記
のように金属缶やプラスチックフィルム被覆絞り金属缶
に好適に用いられるものではあるが、金属缶やプラスチ
ックフィルム被覆絞り金属缶以外にも、ポリエチレンテ
レフタレートや、ポリエチレン、ポリプロピレン、ナイ
ロン、塩化ビニル、塩化ビニリデン、ポリカーボネイト
等のプラスティックフィルム及びプラスティック成型物
等の表面にも使用できる。
【0045】塗装方法としては、ロールコート、グラビ
アコート、グラビアオフセットコート、カーテンフロー
コート、リバースコート、スクリーン印刷、スプレー塗
装及び浸漬法等で塗装される。
【0046】本発明の紫外線硬化型樹脂組成物を光硬化
させるための光源としては、通常200〜500nmの
範囲の光を含む光源、例えば、高圧水銀灯、超高圧水銀
灯、メタルハライド灯、ガリウム灯、キセノン灯、カー
ボンアーク灯等を使用することが出来る。また、これら
の光源と、赤外線、遠赤外線、熱風、高周波加熱等によ
る熱の併用も可能である。
【0047】
【実施例】以下に、本発明について実施例及び比較例を
用いて説明するが、本発明はこれに限定されるものでは
ない。なお、例中「部」は「重量部」、「%」は「重量
%」を表す。表−1に実施例及び比較例で用いたオルガ
ノポリシロキサンの平均構造を示す。
【実施例1】 3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3,4−エポキシシクロ ヘキシルカルボキシレート 100部 (ユニオン・カーバイド社製「サイラキュアUVR−6110」) オルガノポリシロキサン 3部 (テゴ・ケミ・サービス社製「TEGO・GLIDE410」) ワックス 0.5部 (日清製油(株)製「精製パーム油」) 光カチオン重合開始剤 5部 (ユニオン・カーバイド社製「UVI−6990」) を混合撹拌して、塗料1を作製した。この塗料を厚さ3
00μmのアルミニウム板、及び厚さ300μmのティ
ンフリースチール板に100μmのPETフィルムをラ
ミネートした素材(以下「PET/TFS板]と略す)
のPETフィルム上に塗布し、80W/cmの高圧水銀
灯下を10m/minの速度で通過させて、硬化塗膜を
得た。
【0048】
【実施例2】エポキシ化合物にビス−(3,4−エポキ
シシクロヘキシル)アジペート(ユニオン・カーバイド
社製「サイラキュアUVR−6199」)を用い、オル
ガノポリシロキサンにダウ・コーニング社製「DK−Q
8−8598」を用いた以外は、実施例1と同様の方法
で塗料2を作製し、実施例1と同様の方法で硬化塗膜を
得た。
【0049】
【実施例3〜5】、
【比較例1〜5】実施例3〜5、比較例1〜5に用いた
エポキシ化合物、オルガノポリシロキサン、ワックス、
及び光カチオン重合開始剤を表−2に示す。実施例1〜
5及び比較例1〜5で作製した塗料のハジキ性、得られ
た硬化塗膜の潤滑性、及び硬化塗膜からのオルガノポリ
シロキサンの揮散性、密着性、耐レトルト性を以下に示
す方法で評価した。その結果を表−3、表−4に示す。
【0050】
【評価方法】
・塗料のハジキ性 塗装されたアルミニウム板、及びPET/TFS板の表
面を目視観察し、100cm2( 10cm×10cm)
当たりのハジキの数を測定した。 ◎:ハジキの数 0 ○:ハジキの数 2個以下 △:ハジキの数 5個以下 ×:ハジキの数 6個以上
【0051】・オルガノポリシロキサンの揮散性 硬化塗膜を200℃のオーブン中で10分間加熱し、蛍
光X線分析法により加熱前後の塗膜中のSi濃度を測定
した。 優 :加熱後のSi濃度/加熱前のSi濃度*10
0=100〜90 使用可 :加熱後のSi濃度/加熱前のSi濃度*10
0=90〜70 使用不可:加熱後のSi濃度/加熱前のSi濃度*10
0=70以下
【0052】・潤滑性 表面性測定機(新東科学社製「HEIDON−14」)
を用いて、荷重200g、ボール圧子φ10mm、移動
速度100mm/分の条件にて、25℃、50%RHで
動摩擦係数を測定した。測定は、実施例及び比較例で作
製した硬化塗膜と、硬化塗膜を更に200℃のオーブン
中で2分間加熱処理したもの、レトルト処理(130℃
の水蒸気中で30分)をしたものについて行った。
【0053】・密着性 JIS K5400に基ずき、碁盤目100個中、セロ
ハンテープ剥離試験により、塗膜が剥離しなかった碁盤
目の数を表示した。 ・耐レトルト性 塗装板を高温高圧の水蒸気中(130℃)で30分処理
し、塗膜の白化状態を評価した。
【0054】
【表1】
【0055】
【表2】
【0056】
【表3】
【0057】
【表4】
【0058】
【発明の効果】本発明により、基材との密着性に優れ、
潤滑性、塗膜硬度、加工性を有し、かつ、表面平滑で透
明な塗膜を与える紫外線硬化型樹脂組成物を得ることが
できるようになった。特に、金属缶及びポリエステルフ
ィルム被覆絞り金属缶を被覆する場合に置いて、密着
性、潤滑性、耐レトルト性、塗膜硬度、加工性、表面平
滑性、透明性に優れる塗膜を与えるばかりでなく、後工
程における熱による塗膜からのオルガノポリシロキサン
の揮散に起因するオーブン内の汚染を抑制・防止できる
ようになった。

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 常温で液体のエポキシ化合物(A)、下
    記一般式(1)及び/叉は一般式(2)で表されるオル
    ガノポリシロキサン(B)、ワックス(C)、光カチオ
    ン重合開始剤(D)を含有することを特徴とする紫外線
    硬化型樹脂組成物。 【化1】 【化2】
  2. 【請求項2】 常温で液体のエポキシ化合物(A)が、
    脂環式エポキシ化合物を少なくとも50重量%含有する
    ことを特徴とする請求項1記載の紫外線硬化型樹脂組成
    物。
  3. 【請求項3】 ワックス(C)が常温で液体もしくは融
    点が45℃以下のワックス(C1)であることを特徴と
    する請求項1または2記載の紫外線硬化型樹脂組成物。
  4. 【請求項4】 ワックス(C)が融点45℃以上、15
    0℃以下のワックス(C2)であることを特徴とする請
    求項1または2記載の紫外線硬化型樹脂組成物。
  5. 【請求項5】 ワックス(C)が、常温で液体もしくは
    融点が45℃以下のワックス(C1)、および融点が4
    5℃以上150℃以下のワックス(C2)を併用するこ
    とを特徴とする請求項1または2記載の紫外線硬化型樹
    脂組成物。
  6. 【請求項6】 常温で液体のエポキシ化合物(A)10
    0重量部に対して、上記一般式(1)及び/または
    (2)で表されるオルガノポリシロキサン(B)を0.
    05〜5重量部、ワックス(C)を0.5〜5重量部、
    光カチオン重合開始剤(D)を(A)(B)(C)の全
    重量を基準として0.5〜20重量%含有することを特
    徴とする請求項1ないし5いずれか記載の紫外線硬化型
    樹脂組成物。
  7. 【請求項7】 金属又はプラスチックフィルム被覆金属
    を被覆することを特徴とする請求項1ないし6いずれか
    記載の紫外線硬化型樹脂組成物。
  8. 【請求項8】 金属缶又はポリエステルフィルム被覆絞
    り金属缶を被覆することを特徴とする請求項1ないし7
    いずれか記載の紫外線硬化型樹脂組成物。
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