JPH10251443A - ロジン酸誘導体からなる樹脂加工性向上剤および熱可塑性樹脂組成物 - Google Patents

ロジン酸誘導体からなる樹脂加工性向上剤および熱可塑性樹脂組成物

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JPH10251443A
JPH10251443A JP5465697A JP5465697A JPH10251443A JP H10251443 A JPH10251443 A JP H10251443A JP 5465697 A JP5465697 A JP 5465697A JP 5465697 A JP5465697 A JP 5465697A JP H10251443 A JPH10251443 A JP H10251443A
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JP
Japan
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group
thermoplastic resin
rosin acid
alkyl group
processability improver
Prior art date
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Pending
Application number
JP5465697A
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English (en)
Inventor
Junji Tan
淳 二 丹
Kazuhisa Miyazaki
崎 和 久 宮
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsui Chemicals Inc
Original Assignee
Mitsui Chemicals Inc
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Filing date
Publication date
Application filed by Mitsui Chemicals Inc filed Critical Mitsui Chemicals Inc
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Publication of JPH10251443A publication Critical patent/JPH10251443A/ja
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  • Processes Of Treating Macromolecular Substances (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 安価で、機械的性質および加工性に優れた成
形体が得られるような樹脂加工性向上剤および熱可塑性
樹脂組成物を提供すること。 【解決手段】 下記式(Ia)〜(Id)で表されるいずれか1
種または2種以上のロジン酸誘導体からなる樹脂加工性
向上剤および該ロジン酸誘導体を含む熱可塑性樹脂組成
物。 【化1】 (式中、R1〜R3は、水素原子、アルキル基などを示す。
R4はアルキル基、水酸基含有アルキル基または環状オレ
フィン誘導炭化水素基、シクロアルキル基、アリール基
を示し、R5は水素原子、アルキル基、シクロアルキル
基、アリール基またはアミノ基含有アルキル基を示
す。)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、樹脂加工性向上剤
および熱可塑性樹脂組成物に関し、さらに詳しくは、特
定のロジン酸誘導体からなる樹脂加工性向上剤、特定の
ロジン酸誘導体と熱可塑性樹脂とからなる熱可塑性樹脂
組成物に関するものである。
【0002】
【発明の技術的背景】ポリオレフィン、ポリエステル、
ポリアミド、ポリアセタールなどの熱可塑性樹脂は、優
れた機械的性質を有しているため、射出成形品、中空成
形品、フィルム、シート、繊維などに加工され各種用途
に用いられている。
【0003】これらのような熱可塑性樹脂は、優れた衝
撃強度を有しているが、流れ性が悪く、高速成形を行う
とメルトフラクチャーなどの問題を生じる。このため、
通常、熱可塑性樹脂には、滑剤などを添加して、機械的
物性を低下させずに、見かけの流動粘度を低下させ、成
形安定性を向上させることでメルトフラクチャーなどの
トラブルの頻度を低下させるとともに、押出量を向上さ
せて生産性を向上させている。
【0004】しかしながら、このような従来の滑剤で
は、得られた成形体が固く、延伸などの二次加工がしに
くいという問題があり、樹脂の加工性が必ずしも満足す
るものではなかった。
【0005】また、このような熱可塑性樹脂には、柔軟
性をもたせるために可塑剤などが添加されるが、必ずし
も満足しうるものではなかった。
【0006】
【発明の目的】本発明は、上記のような状況のもとなさ
れたものであって、安価で、機械的性質および加工性に
優れた成形体が得られるような樹脂加工性向上剤および
熱可塑性樹脂組成物を提供することを目的としている。
【0007】
【発明の概要】本発明に係る樹脂加工性向上剤は、下記
式(Ia)〜(Id)で表されるいずれか1種または2種以
上のロジン酸誘導体からなることを特徴としている。
【0008】
【化3】
【0009】式(Ia)〜(Id)中、R1、R2およびR3は、
互いに同一であっても異なっていてもよく、水素原子、
アルキル基、シクロアルキル基またはアリール基を示
す。R4はアルキル基、水酸基含有アルキル基、下式(I
I)で表される環状オレフィンから誘導される炭化水素
基、シクロアルキル基、アリール基またはこれらのフッ
素原子置換基を示し、R5は水素原子、アルキル基、シ
クロアルキル基、アリール基、アミノ基含有アルキル基
またはこれらのフッ素原子置換基を示す。
【0010】
【化4】
【0011】上記式(II)中、nは0または1であり、
7〜R19は、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原
子および炭化水素基よりなる群から選ばれる原子または
基を表し、R15〜R18は、互いに結合して単環または多
環を形成していてもよく、かつ該単環または多環が二重
結合を有していてもよく、またR15とR16とで、または
17とR18とでアルキリデン基を形成していてもよい。
【0012】前記式(Ia)〜(Id)においてR1がイソ
プロピル基であり、R2およびR3がメチル基であること
が好ましい。また、R4は、炭素数8〜30のアルキル
基、または、上記式(II)で表される環状オレフィンか
ら誘導される炭化水素基であることが好ましい。
【0013】R5は、水素原子または炭素数1〜30の
アルキル基であることが好ましい。本発明に係る熱可塑
性樹脂組成物は、(A)熱可塑性樹脂;100重量部
と、(B)前記式(Ia)および/または前記式(Ib)で
表されるロジン酸誘導体;0.001〜30重量部とか
らなることを特徴としている。
【0014】前記熱可塑性樹脂(A)は、ポリオレフィ
ン、ポリアミド、ポリエステル、ポリアセタール、ポリ
スチレン、アクリロニトリル-ブタジエン-スチレン共重
合体、ポリメタクリレート、ポリカーボネート、ポリフ
ェニレンオキサイド、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリ
デン、ポリ酢酸ビニル、エチレン-(メタ)アクリル酸エ
ステル共重合体からなる群から選ばれる少なくとも1種
の熱可塑性樹脂であることが好ましい。
【0015】式(Ia)および式(Ib)で表されるロジン
酸誘導体(ロジン酸エステル)は、結晶性および非結晶
性熱可塑性樹脂の可塑剤として有効である。また式(I
c)および式(Id)で表されるロジン酸誘導体(ロジン
酸アミド)は、特に、結晶性および非結晶性熱可塑性樹
脂の滑剤および可塑剤として有効である。
【0016】
【発明の具体的説明】以下、本発明に係る樹脂加工性向
上剤および熱可塑性樹脂組成物について具体的に説明す
る。
【0017】ロジン酸誘導体からなる樹脂加工性向上剤 まず、本発明に係るロジン酸誘導体からなる樹脂加工性
向上剤について説明する。
【0018】本発明では、ロジン酸誘導体として、下記
式(Ia)または下記式(Ib)で表される化合物〔ロジン
酸エステル〕、および下記式(Ic)または下記式(Id)
で表される化合物〔ロジン酸アミド〕から選ばれる少な
くとも1種以上のロジン酸誘導体が用いられる。
【0019】
【化5】
【0020】式(Ia)〜式(Id)中、R1、R2およびR
3は、互いに同一でも異なっていてもよく、水素原子、
アルキル基、シクロアルキル基またはアリール基であ
る。R1〜R3を示すアルキル基として具体的には、メチ
ル基、エチル基、n-プロピル基、i-プロピル基、n-ブチ
ル基、i-ブチル基、tert-ブチル基、ペンチル基、ヘプ
チル基、オクチル基などの炭素原子数が1〜8のアルキ
ル基が挙げられ、これらの基はヒドロキシル基、カルボ
キシル基、アルコキシ基、ハロゲンなどの置換基を有し
ていてもよい。
【0021】シクロアルキル基として具体的には、シク
ロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基な
どの炭素原子数が5〜8のシクロアルキル基が挙げれ、
これらの基はヒドロキシル基、カルボキシル基、アルコ
キシ基、ハロゲンなどの置換基を有していてもよい。
【0022】アリール基としては、フェニル基、トリル
基、ナフチル基などの炭素原子数が6〜10のアリール
基が挙げられ、これらの基はヒドロキシル基、カルボキ
シル基、アルコキシ基、ハロゲンなどの置換基を有して
いてもよい。
【0023】本発明で用いるロジン酸誘導体は、R1がi
-プロピル基であり、R2およびR3がメチル基であるも
のが好ましい。R4は、オクチル基、ノニル基、デシル
基、ミリスチル基、ステアリル基、オレイル基などの炭
素数8〜30のアルキル基、ヒドロキシメチル基、ヒド
ロキシエチル基、ヒドロキシプロピル基、ジヒドロキシ
プロピル基などの炭素数1〜30の水酸基含有アルキル
基、下記式(II)で表される環状オレフィンから誘導され
る炭化水素基、シクロアルキル基、アリール基、または
これらのフッ素原子置換基などである。フッ素原子置換
基は、水素原子の一部がフッ素原子で置換されていても
よく、また水素原子すべてがフッ素原子で置換されてい
てもよい。このようなフッ素原子置換基としては、具体
的に、トリデカフルオロヘキシル(C61 3)基、ヘプ
タデカフルオロオクチル(C817)基、2-(パーフルオ
ロブチル)エチル(CF3(CF2)3CH2CH2)基などが
挙げられる。
【0024】
【化6】
【0025】(上記式(II)において、nは0または1で
あり、R7〜R19は、それぞれ独立に、水素原子、ハロ
ゲン原子および炭化水素基よりなる群から選ばれる原子
または基を表し、R15〜R18は、互いに結合して単環ま
たは多環を形成していてもよく、かつ該単環または多環
が二重結合を有していてもよく、またR15とR16とで、
またはR17とR18とでアルキリデン基を形成していても
よい。) これらのうち、R4は、炭素数8〜30のアルキル基ま
たは上記式(II)で表される環状オレフィンから誘導され
る炭化水素基が好ましい。
【0026】R5は、水素原子、炭素数1〜30のアル
キル基、または炭素数1〜30のアミノ基含有アルキル
基、シクロアルキル基、アリール基またはこれらのフッ
素原子置換基であり、炭素数1〜30のアルキル基とし
ては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基オク
チル基、ノニル基、デシル基、ミリスチル基、ステアリ
ル基、オレイル基などが挙げられ、炭素数1〜30のア
ミノ基含有アルキル基としては、アミノエチル基、アミ
ノヘキシル基、N-ジメチルアミノエチル基などが挙げら
れる。フッ素原子置換基は、水素原子の一部がフッ素原
子で置換されていてもよく、また水素原子すべてがフッ
素原子で置換されていてもよい。このようなフッ素原子
置換基としては、具体的に、C613基、C817基、C
3(CF 2)3CH2CH2基などが挙げられる。
【0027】これらのうち、水素原子または炭素数1〜
30のアルキル基が好ましい。上記のような式(Ia)ま
たは(Ib)で表されるロジン酸エステルとして具体的に
は、デヒドロアビエチン酸ラウリル、デヒドロアビエチ
ン酸ミリスチル、デヒドロアビエチン酸ステアリル、デ
ヒドロアビエチン酸オレイル、ジヒドロアビエチン酸ラ
ウリル、ジヒドロアビエチン酸ミリスチル、ジヒドロア
ビエチン酸ステアリル、ジヒドロアビエチン酸オレイ
ル、テトラヒドロアビエチン酸ラウリル、テトラヒドロ
アビエチン酸ミリスチル、テトラヒドロアビエチン酸ス
テアリル、テトラヒドロアビエチン酸オレイル、テトラ
ヒドロアビエチン酸トリデカフルオロヘキシル、デヒド
ロアビエチン酸トリデカフルオロヘキシル、ジヒドロア
ビエチン酸トリデカフルオロヘキシル、テトラヒドロア
ビエチン酸ヘプタデカフルオロオクチル、デヒドロアビ
エチン酸ヘプタデカフルオロオクチル、ジヒドロアビエ
チン酸ヘプタデカフルオロオクチルなどが挙げられる。
【0028】上記のような式(Ic) または(Id)で表さ
れるロジン酸アミドとして具体的には、N-ラウリルデヒ
ドロアビエトアミド、N-ステアリルデヒドロアビエトア
ミド、N-オレイルデヒドロアビエトアミド、N-ミリスチ
ルデヒドロアビエトアミド、N-パルミチルデヒドロアビ
エトアミド、N-モンタルデヒドロアビエトアミド、N-エ
ルカデヒドロアビエトアミド、N-ラウリルジヒドロアビ
エトアミド、N-ステアリルジヒドロアビエトアミド、N-
オレイルジヒドロアビエトアミド、N-ミリスチルジヒド
ロアビエトアミド、N-パルミチルジヒドロアビエトアミ
ド、N-モンタルジヒドロアビエトアミド、N-エルカジヒ
ドロアビエトアミド、N-ラウリルテトラヒドロアビエト
アミド、N-ステアリルテトラヒドロアビエトアミド、N-
オレイルテトラヒドロアビエトアミド、N-ミリスチルテ
トラヒドロアビエトアミド、N-パルミチルテトラヒドロ
アビエトアミド、N-モンタルテトラヒドロアビエトアミ
ド、N-エルカテトラヒドロアビエトアミド、N-トリデカ
フルオロヘキシルデヒドロアビエトアミド、N-トリデカ
フルオロヘキシルジヒドロアビエトアミド、N-トリデカ
フルオロヘキシルテトラヒドロアビエトアミド、N-ヘプ
タデカフルオロオクチルデヒドロアビエトアミド、N-ヘ
プタデカフルオロオクチルジヒドロアビエトアミド、N-
ヘプタデカフルオロオクチルテトラヒドロアビエトアミ
ドなどが挙げられる。
【0029】本発明で用いるロジン酸誘導体は、以下の
ような方法で得ることができる。 ロジン酸エステルは、下式(I'a)および(I'b)で表
されるロジン酸と、(i)エステルを形成するアルコール
との脱水反応、(ii)アルキルハライドとの脱ハロゲン化
水素反応、(iii)オレフィンとの付加反応によって得る
ことができる。
【0030】
【化7】
【0031】(式中、R1〜R3は、前記ロジン酸誘導体
と同様である。) ロジン酸としては、デヒドロアビエチン酸、ジヒドロア
ビエチン酸、テトラヒドロアビエチン酸などが挙げられ
る。
【0032】アルコールとしては、ラウリルアルコー
ル、ミリスチルアルコール、セチルアルコール、ステア
リルアルコール、オレイルアルコールなどの炭素原子数
が8〜30のモノアルコール、およびトリデカフルオロ
ヘキシルアルコール、2-(パーフルオロブチル)エチルア
ルコールなどのフッ素原子置換物、エチレングリコー
ル、プロピレングリコール、ペンタエリスリトールなど
の多価アルコール、およびパーフルオロ-1,10-デカンジ
オール、テトラフルオロ-1,4-ブタンジオールなどのフ
ッ素原子置換物などが挙げられる。
【0033】アルキルハライドとしては、ラウリルクロ
ライド、ミリスチルクロライド、セチルクロライド、ス
テアリルクロライド、オレイルクロライド、ラウリルブ
ロマイド、ミリスチルブロマイド、セチルブロマイド、
ステアリルブロマイド、オレイルブロマイド、およびト
リデカフルオロヘキシルブロマイド、ヘプタデカフルオ
ロオクチルブロマイドなどのフッ素原子置換物などが挙
げられる。
【0034】オレフィンとしては、炭素原子数2〜30
のオレフィン、炭素数3〜30の環状オレフィンおよび
これらのフッ素原子置換物などが挙げられる。炭素原子
数2〜30のオレフィンとしては、エチレン、ブテン、
ペンテン、ヘキセン、ヘプテン、オクテン、ノネン、ウ
ンデセン、ドデセン、テトラデセン、ヘキサデセン、オ
クタデセンなどが挙げられる。
【0035】炭素数3〜30の環状オレフィンとして
は、シクロペンテン、シクロヘキセン、シクロオクテ
ン、および下記一般式(II')で表される環状オレフィン
などが挙げられる。
【0036】
【化8】
【0037】式中、R7〜R18は前記式(II)と同様であ
る。式(II')で表される環状オレフィンで表される化合
物としては、テトラシクロドデセン、ノルボルネンなど
が挙げられる。
【0038】炭素原子数2〜30のオレフィンおよび炭
素数3〜30の環状オレフィンのフッ素原子置換物とし
ては、ヘキサフルオロシクロペンテン-1、オクタフルオ
ロシクロヘキセン-1などが挙げられる。
【0039】また、このようなロジン酸エステルは、下
式(I"a)および(I"b)で表されるロジン酸のハライド
化合物と、アルコールとの脱ハロゲン化水素反応によっ
て得ることもできる。
【0040】
【化9】
【0041】式(I"a)および(I"b)中、R1〜R3は、
(I'a)および(I'b)と同じであり、Kは、塩素原子ま
たは臭素原子を示す。上記ロジン酸ハライド化合物と反
応するアルコールとしては、前述のアルコールと同様の
ものおよびシクロペンタノール、シクロヘキサノール、
シクロオクタノール、ノルボルネオール、テトラシクロ
ドデカノール、7-アダマンタノール、イソピノカンフェ
ノールなどの環状アルコールおよびそのフッ素原子置換
物などが挙げられる。
【0042】ロジン酸アミドは、上記式(I'a)およ
び(I'b)で表されるロジン酸と、アミドを形成するア
ルキルアミンとの脱水反応によって得ることができる。
【0043】アルキルアミンとしては、ラウリルアミ
ン、ミリスチルアミン、セチルアミン、ステアリルアミ
ン、オレイルアミンなどの炭素数が8〜30のモノアル
キルアミン、およびトリデカフルオロヘキシルアミン、
ヘプタデカフルオロオクチルアミンなどのフッ素原子置
換物、エチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、4-
アミノメチル-ジアミン、4-メチル-ウンデサメチレンジ
アミンなどの多価アミン、およびテトラフルオロエチレ
ンジアミン、パーフルオロヘキサメチレンジアミンなど
のフッ素原子置換物などが挙げられる。
【0044】このようなアミンとしてピリジンのような
環状アミン、N,N-ビスラウリルアミン、N,N-ビスステア
リルアミン、N,N-ビスオレイルアミン、N,N-ラウリルス
テアリルアミン、N,N-ラウリルオレイルアミン、N,N-オ
レイルステアリルアミンなどのような2級アミン、およ
びN,N-ビストリデカフルオロヘキシルアミン、N,N-ビス
ヘプタデカフルオロオクチルアミンなどのフッ素原子置
換物などを用いることができる。
【0045】以上のようなロジン酸誘導体は、1種単独
でまたは2種以上組合わせて用いることが可能であり、
たとえば、上記ロジン酸エステルとロジン酸アミドを混
合して使用することができる。
【0046】このようなロジン酸誘導体は、核剤として
公知であるが、ロジン酸アミドは、特に、結晶性および
非結晶性熱可塑性樹脂の滑剤および可塑剤として有効で
あり、ロジン酸エステルは、結晶性および非結晶性熱可
塑性樹脂の可塑剤として有効であることは知られていな
い。
【0047】このようなロジン酸誘導体からなる樹脂加
工性向上剤は、可塑剤および/または滑剤として有効で
あり、樹脂組成物の流動粘度を低くし、弾性率を小さく
するなど、樹脂の加工性を向上させることができる。
【0048】熱可塑性樹脂組成物 次に、本発明に係る樹脂組成物を形成する各成分につい
て説明する。本発明に係る熱可塑性樹脂組成物は、
(A)熱可塑性樹脂;100重量部と、(B)ロジン酸
誘導体;0.001〜30重量部、好ましくは0.01〜
5重量部、好ましくは0.05〜2重量部と、とから形
成されている。
【0049】本発明では、熱可塑性樹脂(A)として、
結晶性熱可塑性樹脂、非結晶性熱可塑性樹脂のいずれを
使用することができる。このような熱可塑性樹脂として
は、ポリオレフィン、ポリアミド、ポリエステル、ポリ
アセタール、ポリスチレン、アクリロニトリル-ブタジ
エン-スチレン共重合体、ポリメタクリレート、ポリカ
ーボネート、ポリフェニレンオキサイド、ポリ塩化ビニ
ル、ポリ塩化ビニリデン、ポリ酢酸ビニル、エチレン-
(メタ)アクリル酸エステル共重合体からなる群から選ば
れる少なくとも1種の熱可塑性樹脂であることが好まし
い。
【0050】ポリオレフィンとしては、ポリエチレン、
ポリプロピレン、ポリ-1-ブテン、ポリメチルペンテ
ン、ポリメチルブテンなどのオレフィン単独重合体、エ
チレン−α−オレフィンランダム共重合体、プロピレン
−エチレンランダム共重合体などのオレフィン共重合体
などを挙げることができ、ポリエチレン、ポリプロピレ
ン、エチレン−α−オレフィンランダム共重合体が好ま
しい。なお、ポリオレフィンが炭素原子数が3以上のオ
レフィンから得られるポリオレフィンである場合には、
アイソタクチック重合体であってもよく、シンジオタク
チック重合体であってもよい。これらのなかでは、特に
ポリプロピレンを主体とした重合体が好ましい。また、
ポリオレフィンの製造で用いられる触媒としては、チー
グラー・ナッタ型触媒またはメタロセン触媒のいずれも
用いることができる。
【0051】ポリアミドとしては、ナイロン−6、ナイ
ロン−66、ナイロン−10、ナイロン−12、ナイロ
ン−46等の脂肪族ポリアミド、芳香族ジカルボン酸と
脂肪族ジアミンより製造される芳香族ポリアミドなどを
挙げることができ、ナイロン−6が好ましい。
【0052】ポリエステルとしては、ポリエチレンテレ
フタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリブチレン
テレフタレートなどの芳香族系ポリエステル、ポリカプ
ロラクトン、ポリヒドロキシブチレートなどを挙げるこ
とができ、ポリエチレンテレフタレートが好ましい。
【0053】ポリアセタールとしては、ポリホルムアル
デヒド(ポリオキシメチレン)、ポリアセトアルデヒ
ド、ポリプロピオンアルデヒド、ポリブチルアルデヒド
などを挙げることができ、ポリホルムアルデヒドが好ま
しい。
【0054】ポリスチレンは、スチレンの単独重合体で
あってもよく、スチレンとアクリロニトリル、メタクリ
ル酸メチル、α−メチルスチレンなどとの二元共重合
体、たとえばアクリロニトリル−スチレン共重合体であ
ってもよい。
【0055】アクリロニトリル-ブタジエン-スチレン共
重合体は、アクリロニトリルから誘導される構成単位を
20〜35モル%の量で含有し、ブタジエンから誘導さ
れる構成単位を20〜30モル%の量で含有し、スチレ
ンから誘導される構成単位を40〜60モル%の量で含
有するものが好ましく用いられる。
【0056】ポリメタクリレートとしては、ポリメチル
メタクリレート(PMMA)が好ましい。ポリカーボネ
ートとしては、ビス(4-ヒドロキシフェニル)メタン、
1,1-ビス(4-ヒドロキシフェニル)エタン、2,2-ビス
(4-ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2-ビス(4-ヒド
ロキシフェニル)ブタンなどから得られるものを挙げる
ことができ、2,2-ビス(4-ヒドロキシフェニル)プロパ
ンから得られるポリカーボネートが好ましい。
【0057】ポリフェニレンオキシドとしては、ポリ
(2,6-ジメチル-1,4-フェニレンオキシド)が好まし
い。ポリ塩化ビニルは、塩化ビニルの単独重合体であっ
てもよく、塩化ビニリデン、アクリル酸エステル、アク
リロニトリル、プロピレンなどとの共重合体であっても
よい。
【0058】ポリ塩化ビニリデンは、通常塩化ビニリデ
ン単位を85%以上含む、塩化ビニル、アクリロニトリ
ル、(メタ)アクリル酸エステル、アリルエステル、不
飽和エーテル、スチレンなどとの共重合体が用いられ
る。
【0059】ポリ酢酸ビニルは、酢酸ビニルの単独重合
体であってもよく、エチレン、塩化ビニルとの共重合体
であってもよい。これらのうち、エチレン−酢酸ビニル
共重合体が好ましい。
【0060】エチレン−(メタ)アクリル酸エステル共
重合体としては、エチレン−メチルアクリレート共重合
体、エチレン−エチルアクリレート共重合体、エチレン
−メチルメタクリレート共重合体、エチレン−エチルメ
タクリレート共重合体が好ましい。
【0061】上記のような熱可塑性樹脂は、1種単独で
または2種以上組合わせて用いることができる。このよ
うな組成の熱可塑性樹脂組成物のうち、ロジン酸アミド
を含有する組成物では、ロジン酸アミドを含有していな
い熱可塑性樹脂との比(含有組成物/非含有組成物)
で、メルトフローレート(MFR;230℃、2.16k
g荷重で測定)が、1.01〜2.0、好ましくは1.05
〜2の範囲にあることが望ましい。また、ロジン酸アミ
ドを含有する樹脂組成物では、ロジン酸アミドを含有し
ていない熱可塑性樹脂との比(含有組成物/非含有組成
物)で、低ズリ応力下(105MPa)のズリ速度が、1.
01〜2.0、好ましくは1.05〜2.0の範囲にあ
り、高ズリ応力下(106MPa)のズリ速度が1.01〜
2.0、好ましくは1.05〜2.0の範囲にあることが
望ましい。
【0062】MFRおよびズリ応力の差が上記のような
範囲にあれば、熱可塑性樹脂組成物は流動性が改善さ
れ、加工性が優れている。これは、上記ロジン酸アミド
の滑剤としての機能によるものである。
【0063】本発明に係るロジン酸誘導体を含有する熱
可塑性樹脂組成物は、ロジン酸アミドを含有していない
熱可塑性樹脂との比(含有組成物/非含有組成物)で、
ASTMD638に準拠して測定した降伏応力が0.99〜0.
5、好ましくは0.95〜0.5の範囲にあることが望ま
しい。また、破断点伸びは、ロジン酸アミドを含有して
いない熱可塑性樹脂との比(含有組成物/非含有組成
物)で、1.01〜2.0、好ましくは1.05〜2.0の
範囲にあることが望ましい。
【0064】降伏応力および破断点伸びの比が上記のよ
うな範囲にあれば、成形体が柔軟であり、延伸等の加工
性に優れている。これは、上記ロジン酸誘導体の可塑剤
としての機能によるものである。
【0065】本発明の樹脂組成物は、家庭用品から工業
用品に至る広い用途、たとえば、食品容器、電気部品、
電子部品、自動車部品、機械機構部品、フィルム、シー
ト、繊維などの素材として好適に使用される。
【0066】本発明に係る樹脂組成物は、ポリオレフィ
ン、ポリエステル、ポリアミド、ポリアセタールなどの
熱可塑性樹脂(A)と、ロジン酸誘導体(B)とからな
り、成形時の加工性に優れ、得られる成形体は、剛性、
耐熱剛性などの機械的特性に優れかつ柔軟であるため、
延伸等の二次加工がしやすい。
【0067】熱可塑性樹脂組成物の製造方法 本発明の熱可塑性樹脂組成物の製造方法は、前記熱可塑
性樹脂(A)と、前記ロジン酸誘導体(B)とを、押出
機、ニーダーなどを用いて、熱可塑性樹脂(A)の融点
以上の温度で溶融混練する。
【0068】本発明では熱可塑性樹脂組成物を製造する
際に、必要に応じて高級脂肪酸金属塩、ポリオレフィン
ワックス、水添石油樹脂、前記以外の帯電防止剤などの
相溶化剤を用いてもよい。また、架橋剤、耐熱安定剤、
耐候安定剤、核剤、離型剤、無機充填剤、顔料分散剤、
顔料、染料などの各種配合剤を、本発明の目的を損なわ
ない範囲で配合してもよい。
【0069】結晶性熱可塑性樹脂の製造条件は、結晶性
熱可塑性樹脂(A)がポリオレフィンである場合には、
溶融混練時の温度は通常170〜300℃、好ましくは
180〜250℃の範囲であり、溶融混練時間は通常
0.2〜20分、好ましくは0.5〜10分である。
【0070】ポリエステルである場合には、溶融混練時
の温度は通常260〜330℃、好ましくは270〜3
00℃の範囲であり、溶融混練時間は通常0.2〜20
分、好ましくは0.5〜10分である。
【0071】ポリアミドである場合には、溶融混練時の
温度は通常220〜330℃、好ましくは260〜33
0℃の範囲であり、溶融混練時間は通常0.2〜20
分、好ましくは0.5〜10分である。
【0072】ポリアセタールである場合には、溶融混練
時の温度は通常180〜300℃、好ましくは180〜
250℃の範囲であり、溶融混練時間は通常0.2〜2
0分、好ましくは0.5〜10分である。
【0073】本発明の結晶性熱可塑性樹脂組成物は、家
庭用品から工業用品に至る広い用途、たとえば、食品容
器、電気部品、電子部品、自動車部品、機械機構部品、
フィルム、シート、繊維などの素材として好適に使用さ
れる。
【0074】マスターバッチ 本発明に係る熱可塑性樹脂組成物をマスターバッチとし
て用いる場合には、前記(B)ロジン酸誘導体は、
(A)熱可塑性樹脂 100重量部に対し、(B)ロジ
ン酸誘導体を1〜30重量部、好ましくは5〜30重量
部の量で配合することが望ましい。
【0075】マスターバッチを製造する方法としては、
公知の任意の方法を採用でき、たとえば、(A)熱可塑
性樹脂と、(B)ロジン酸誘導体とを押出機、ニーダー
などを用いて溶融混練する方法が挙げられる。
【0076】マスターバッチを製造する際に、必要に応
じて高級脂肪酸金属塩、ポリオレフィンワックス、水添
石油樹脂などの相溶化剤を用いてもよい。また、架橋
剤、耐熱安定剤、耐候安定剤、核剤、離型剤、無機充填
剤、顔料分散剤、顔料あるいは染料などの各種配合剤
を、本発明の目的を損なわない範囲で用いてもよい。
【0077】マスターバッチは、高濃度の(B)ロジン
酸誘導体を含有しており、熱可塑性樹脂に配合して用い
られる。マスターバッチを熱可塑性樹脂に配合して熱可
塑性樹脂組成物を製造する方法としては、公知の任意の
方法を採用でき、たとえば、マスターバッチと、熱可塑
性樹脂とを押出機、ニーダーなどを用いて溶融混練する
方法が挙げられる。
【0078】このようなマスターバッチを用いると、
(A)熱可塑性樹脂と(B)ロジン酸誘導体とを直接混
合する場合に比べて、混練が容易であり、かつ分散性が
向上する。
【0079】
【発明の効果】本発明に係るロジン酸誘導体からなる樹
脂加工性向上剤を用いることにより、加工性の向上した
熱可塑性樹脂組成物を得ることができる。
【0080】本発明に係る樹脂組成物は、安価に、機械
的性質に優れた成形体が得られる。
【0081】
【実施例】以下、実施例に基づいて本発明をさらに具体
的に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるも
のではない。
【0082】なお、結晶性熱可塑性樹脂組成物の性能評
価は次の方法によった。 [MFR測定]ASTM D1238に準じて、230℃、2.1
6kg荷重の条件で測定する。 [流動性]流動性は、キャピラリーレオメーター(キャ
ピログラフIB;東洋精機社製)を用いて、105MP
aのときのズリ速度[1/sec](低ズリ応力下での流動性
γ1)、および106MPaのときのズリ速度[1/sec]
(高ズリ応力下での流動性γ2)を測定する。 [引張特性]溶融温度200℃、冷却温度20℃で圧縮
成形した0.5mm厚シートをダンベル型に打ち抜き、歪
み速度100%/min,23℃相対湿度50%で引張試験を
行い、降伏強度および破断点伸びを測定する。
【0083】
【製造例1】ロジン酸アミド(A−1)の製造 ディーンスターク分水器を備えた300ml三つ口フラス
コに、下式(III)で表される精製水添不均化ロジン酸2
0g(0.07mol)と、ドデシルアミン(C1225NH
2;和光純薬製)19g(0.1mol)とを加え240
℃、6時間攪拌した。放冷後、過剰のアミンを減圧で留
去し、残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで
分離した。ヘキサン/酢酸エチル(10/1)留分より
精製水添不均化ロジン酸アミド(A−1)23g(収率
75%)を得た。
【0084】
【化10】
【0085】
【製造例2】ロジン酸アミド(A−2)の製造 ディーンスターク分水器を備えた300ml三つ口フラス
コに、製造例1と同じ精製水添不均化ロジン酸18g
(0.06mol)と、ステアリルアミン(C1837
2;和光純薬製)25g(0.09mol)とを加え24
0℃、6時間攪拌した。放冷後、過剰のアミンを減圧で
留去し、残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー
で分離した。ヘキサン/酢酸エチル(10/1)留分よ
り精製水添不均化ロジン酸アミド(A−2)22.8g
(収率69%)を得た。
【0086】
【製造例3】ロジン酸エステル(E−1)の製造 ディーンスターク分水器を備えた50ml三つ口フラスコ
に、製造例1と同じ精製水添不均化ロジン酸5g(0.
01mol)と、ドデシルアルコール(C1225OH)5
g(0.02mol)とを加え240℃、6時間攪拌した。
放冷後、酢酸エチルで抽出し、硫酸マグネシウムで脱水
し、溶液を濃縮しシリカゲルクロマトグラフィーで分離
した。ヘキサン/酢酸エチル(10/1)留分よりロジ
ン酸エステル(E−1)4.3g(収率55%)を得
た。
【0087】
【製造例4】ロジン酸エステル(E−2)の製造 ディーンスターク分水器を備えた300ml三つ口フラス
コに、製造例1と同じ精製水添不均化ロジン酸18g
(0.06mol)と、ステアリルアルコール(C1837
H)25g(0.09mol)とを加え240℃、6時間攪
拌した。放冷後、過剰のアミンを減圧で留去し、残留物
をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで分離した。ヘ
キサン/酢酸エチル(10/1)留分より精製水添不均
化ロジン酸エステル(E−2)10.5g(収率32
%)を得た。
【0088】
【製造例5】ロジン酸エステル(E−3)の製造 ジムロート冷却管、50ml滴下ロートを備えた100ml
三つ口フラスコに、製造例1と同じ精製水添不均化ロジ
ン酸30g(0.1mol)、活性白土5gおよびトルエン
200mlを加え室温で攪拌し、テトラシクロドデセン
(TD)24g(0.15mol)を攪拌しながら10分間
かけて滴下した。滴下後、攪拌しながら12時間加熱還
流した。放冷後、活性白土を濾別したのち、濾液を硫酸
マグネシウムで脱水し、濃縮し、シリカゲルカラムクロ
マトグラフィーで分離した。ヘキサン/酢酸エチル(2
0/1)留分より精製水添不均化ロジン酸エステル(E
−3)23g(収率32%)を得た。
【0089】
【実施例1】プロピレンホモポリマー(230℃、2.
1kg荷重で測定したMFR:4g/10分)100重量
部に、イルガノックス1010(チバガイキー社製)0.1
重量部、ステアリン酸カルシウム0.1重量部および製
造例1で製造したロジン酸アミド(A−1)0.5重量
部添加し、20mmφ一軸押出機により樹脂温度220℃
で溶融混練しペレットを形成した。
【0090】得られたポリプロピレンホモポリマーペレ
ットを用いて、MFR、ズリ速度、降伏応力、破断点伸
びを評価した。結果を表1に示す。
【0091】
【実施例2】実施例1において、ロジン酸アミド(A−
1)の代わりに、製造例2で製造したロジン酸アミド
(A−2)を使用した以外は、実施例1と同様にして、
ペレットを形成し、評価した。
【0092】結果を表1に示す。
【0093】
【実施例3】実施例1において、ロジン酸アミド(A−
1)の代わりに、製造例3で製造したロジン酸エステル
(E−1)を用いた以外は、実施例1と同様にして、ペ
レットを形成し、降伏応力、破断点伸びを評価した。
【0094】結果を表2に示す。
【0095】
【実施例4】実施例1において、ロジン酸アミド(A−
1)の代わりに、製造例4で製造したロジン酸エステル
(E−2)を用いた以外は、実施例1と同様にして、ペ
レットを形成し、降伏応力、破断点伸びを評価した。
【0096】結果を表2に示す。
【0097】
【実施例5】実施例1において、ロジン酸アミド(A−
1)の代わりに、製造例4で製造したロジン酸エステル
(E−3)を用いた以外は、実施例1と同様にして、ペ
レットを形成し、降伏応力、破断点伸びを評価した。
【0098】結果を表2に示す。
【0099】
【比較例1】実施例1において、ロジン酸アミドを添加
しない以外は、実施例1と同様にしてペレットを作製
し、評価した。
【0100】結果を表1示す。
【0101】
【表1】
【0102】
【表2】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C08L 27/06 C08L 27/06 27/08 27/08 31/04 31/04 33/06 33/06 33/10 33/10 55/02 55/02 59/00 59/00 67/00 67/00 69/00 69/00 71/12 71/12 77/00 77/00 101/00 101/00 // C07C 233/58 C07C 233/58

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記式(Ia)〜(Id)で表されるいずれ
    か1種または2種以上のロジン酸誘導体からなる樹脂加
    工性向上剤。 【化1】 (式中、R1、R2およびR3は、互いに同一であっても
    異なっていてもよく、水素原子、アルキル基、シクロア
    ルキル基またはアリール基を示す。R4はアルキル基、
    水酸基含有アルキル基、下式(II)で表される環状オレ
    フィンから誘導される炭化水素基、シクロアルキル基、
    アリール基またはこれらのフッ素原子置換基を示し、R
    5は水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アリー
    ル基、アミノ基含有アルキル基またはこれらのフッ素原
    子置換基を示す。) 【化2】 (上記式(II)において、nは0または1であり、R7
    〜R19は、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子お
    よび炭化水素基よりなる群から選ばれる原子または基を
    表し、R15〜R18は、互いに結合して単環または多環を
    形成していてもよく、かつ該単環または多環が二重結合
    を有していてもよく、またR15とR16とで、またはR17
    とR18とでアルキリデン基を形成していてもよい。)
  2. 【請求項2】前記式(Ia)〜(Id)においてR1がイソ
    プロピル基であり、R2およびR3がメチル基である請求
    項1に記載の樹脂加工性向上剤。
  3. 【請求項3】 R4が炭素数8〜30のアルキル基、ま
    たは、上記式(II)で表される環状オレフィンから誘導
    される炭化水素基であることを特徴とする請求項1また
    は2に記載の樹脂加工性向上剤。
  4. 【請求項4】 R5が水素原子または炭素数1〜30の
    アルキル基であることを特徴とする請求項1または2に
    記載の樹脂加工性向上剤。
  5. 【請求項5】(A)熱可塑性樹脂;100重量部と、
    (B)前記式(Ia)〜(Id)で表されるいずれか1種ま
    たは2種以上のロジン酸誘導体;0.001〜30重量
    部とからなることを特徴とする熱可塑性樹脂組成物。
  6. 【請求項6】 前記熱可塑性樹脂(A)が、ポリオレフ
    ィン、ポリアミド、ポリエステル、ポリアセタール、ポ
    リスチレン、アクリロニトリル-ブタジエン-スチレン共
    重合体、ポリメタクリレート、ポリカーボネート、ポリ
    フェニレンオキサイド、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニ
    リデン、ポリ酢酸ビニル、エチレン-(メタ)アクリル酸
    エステル共重合体からなる群から選ばれる少なくとも1
    種の熱可塑性樹脂であることを特徴とする請求項5に記
    載の熱可塑性樹脂組成物。
JP5465697A 1997-03-10 1997-03-10 ロジン酸誘導体からなる樹脂加工性向上剤および熱可塑性樹脂組成物 Pending JPH10251443A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2013069365A1 (ja) * 2011-11-10 2013-05-16 ユニチカ株式会社 熱可塑性樹脂組成物およびそれからなる成形体
JP2017190407A (ja) * 2016-04-14 2017-10-19 ユニチカ株式会社 ポリアミド樹脂組成物およびそれからなる成形体

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2013069365A1 (ja) * 2011-11-10 2013-05-16 ユニチカ株式会社 熱可塑性樹脂組成物およびそれからなる成形体
JPWO2013069365A1 (ja) * 2011-11-10 2015-04-02 ユニチカ株式会社 熱可塑性樹脂組成物およびそれからなる成形体
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