JPH10250650A - 履帯式作業車両及びそのゴム履帯 - Google Patents

履帯式作業車両及びそのゴム履帯

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Publication number
JPH10250650A
JPH10250650A JP6301197A JP6301197A JPH10250650A JP H10250650 A JPH10250650 A JP H10250650A JP 6301197 A JP6301197 A JP 6301197A JP 6301197 A JP6301197 A JP 6301197A JP H10250650 A JPH10250650 A JP H10250650A
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JP
Japan
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rubber
crawler belt
rubber band
width direction
short
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Application number
JP6301197A
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English (en)
Inventor
Taketeru Kubo
剛輝 久保
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Komatsu Zenoah Co
Komatsu Ltd
Original Assignee
Komatsu Zenoah Co
Komatsu Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 左右のゴム履帯間の距離を大きくせずに車体
の側方安定性を向上する。 【解決手段】 下部車体1に左右の履帯式走行装置2を
取付け、この下部車体1に上部旋回体3を取付け、その
上部旋回体3にブーム4を取付けて履帯式油圧ショベル
とし、前記履帯式走行装置2のゴム履帯8を、スプロケ
ット噛合部8aが履帯幅方向中心よりも外側にオフセッ
トしている形状として車体側方安定性を向上する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、履帯式油圧ショベ
ル、履帯式クレーン車などの履帯式走行装置を備えた下
部車体と上部旋回体を備え、その上部旋回体に作業機を
取付けた履帯式作業車両及びその履帯式走行装置に用い
るゴム履帯に関する。
【0002】
【従来の技術】履帯式油圧ショベルとしては例えば図1
に示すように、下部車体1の左右両側に履帯式走行装置
2を取付け、この下部車体1に上部旋回体3を旋回自在
に取付け、この上部旋回体3に作業機としてブーム4を
上下揺動自在に取付け、そのブーム4にアーム5を上下
揺動自在に取付け、そのアーム5にバケット6を上下首
振り自在に取付けたものが知られている。
【0003】前記履帯式走行装置2はトラックフレーム
7に図示しないスプロケットとアイドラを取付け、その
スプロケットとアイドラに亘って無端状のゴム履帯8を
巻掛けたものとしてある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】前述の油圧ショベルは
上部旋回体3を旋回してバケット6を履帯式走行装置2
の側方に向けて作業することがあり、側方安定性が重要
となる。この側方安定性はゴム履帯幅Aと左右のスプロ
ケット間距離Lとによって決定される。
【0005】このようであるから、前述の油圧ショベル
の側方安定性を向上するにはゴム履帯幅Aを広くするこ
と、スプロケット間距離Lを長くすることになるが、ゴ
ム履帯幅Aを広くすれば当然左右のゴム履帯間の距離B
が長くなるし、左右のスプロケット間距離Lを長くして
も左右のゴム履帯間の距離Bが長くなる。つまり、前述
した履帯式走行装置2のゴム履帯8はスプロケット噛合
部8aがゴム履帯幅Aの中心にあるから、左右のスプロ
ケット間距離Lを長くすれば、その分だけ左右のゴム履
帯間の距離Bが長くなる。
【0006】前述のようにして油圧ショベルの側方安定
性を向上すると左右のゴム履帯間の距離Bが長くなるの
で、道路幅の狭い場所を走行できないし、トラックによ
って輸送する時にトラック荷台からゴム履帯がはみ出す
ことがある。このために、都市部における幅狭い路地部
で作業できないし、トラックによる輸送ができないこと
がある。
【0007】そこで、本発明は前述の課題を解決できる
ようにした履帯式作業車両及びその履帯式作業車両に用
いるゴム履帯を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段及び作用・効果】第1の発
明は、下部車体1の左右に履帯式走行装置2を取付け、
この下部車体1に取付けた上部旋回体3に作業機を装着
した履帯式作業車両であって、前記履帯式走行装置2
を、スプロケット10とアイドラ11と下車輪12とに
ゴム履帯8を巻掛けたものとし、このゴム履帯8のスプ
ロケット噛合部8aを、ゴム履帯幅方向の中心よりも外
側にオフセットしたことを特徴とする履帯式作業車両で
ある。
【0009】第1の発明によれば、左右のゴム履帯間の
距離Bに比べて左右スプロケット間の距離Lが長くなる
ので、左右のゴム履帯間の距離Bを大きくせずに車体の
側方安定性を向上できる。
【0010】これによって、都市部の幅狭い路地部でも
作業できるし、トラックによる輸送が可能である履帯式
作業車両となる。
【0011】第2の発明は、所定の幅と厚さを有する無
端状で、スプロケット噛合部8aが幅方向中心よりも外
側にオフセットしたゴム帯21と、このゴム帯21の長
手方向に間隔を置いて埋設された複数の芯金22と、ゴ
ム帯21の芯金22よりも下部に長手方向に連続して埋
設した補強部材を備え、前記芯金22は、ゴム帯21の
ほぼ幅方向全長に亘って埋設された翼24と、この翼2
4の長手方向中心よりもオフセットした位置に設けられ
てゴム帯21の裏面よりも突出した一対の突起25で形
成してあることを特徴とするゴム履帯である。
【0012】第2の発明によれば、スプロケット噛合部
8aが幅方向中心よりも外側にオフセットしたゴム履帯
となるし、ゴム履帯8の幅方向の剛性が芯金22で維持
され、長手方向の剛性が補強部材で維持されるし、芯金
22の一対の突起25間の溝26で下転輪12を支持で
きるから、履帯式走行装置2のゴム履帯8として十分の
機能を有するものとなる。
【0013】第3の発明は、第2の発明におけるゴム帯
21のスプロケット噛合部を境として短尺側部分21b
の芯金22下部を補強してゴム帯21の長尺側部分21
aと短尺側部分21bの抗張力をほぼ同一としたゴム履
帯である。
【0014】第3の発明によれば、ゴム帯21の長尺側
部分21aと短尺側部分21bの抗張力がほぼ同一とな
るので、ゴム履帯の疲労寿命が延びる。
【0015】第4の発明は、第2の発明における前記芯
金22の長翼27を厚く、短翼28を薄くしてゴム帯2
1の短尺側芯金覆ゴム帯部分40を厚く、長尺側芯金覆
ゴム帯部分41を薄くしたゴム履帯である。
【0016】第4の発明によれば、短尺側芯金覆ゴム部
分40の強度が長尺側芯金覆ゴム部分41の強度よりも
強いものとなり、その幅方向寸法が短くとも芯金22の
短翼28から剥離し難くなる。
【0017】第5の発明は、第2の発明における前記ゴ
ム帯21の長尺側部分21aの弾性率を短尺側部分21
bよりも向上したゴム履帯である。
【0018】第5の発明によれば、ゴム帯21の長尺側
部分21aの弾性率が短尺側部分21bの弾性率よりも
大きく、ゴム履帯8の長尺側部分で玉石等に乗り越えた
時のゴム帯21の玉石等を境とした長尺側部分の上下方
向弾性変形量が小さくなる。
【0019】これによって、隣り合う芯金22間に発生
する上下方向の剪断力が小さく芯金22の長翼27とゴ
ム帯21の長尺側部分21aの耐剥離性が向上する。
【0020】第6の発明は、第2の発明における前記芯
金22の短翼28側の突起25に立上り片60を設けた
ゴム履帯である。
【0021】第6の発明によれば、ゴム履帯8の長尺側
部分が石等に乗り上げて水平に対して斜めとなった時
に、下転輪12の軸方向外側面12aが立上り片60に
当接して下転輪12がゴム履帯8から外れることを防止
できる。
【0022】第7の発明は、第2の発明における前記ゴ
ム帯21の表面に長尺な突起20と短尺な突起20を幅
方向に直線状に一体的に設けたゴム履帯である。
【0023】第7の発明によれば、ゴム履帯8を装着し
た履帯式走行装置2を下部車体1の左右に取付けた時
に、そのゴム履帯8が左右対称となるから、同一のゴム
履帯8を左右の履帯式走行装置に兼用できる。
【0024】これによって、1種類のゴム履帯8を製作
準備すれば良いから、その製作等が簡単となる。
【0025】
【発明の実施の形態】図2に示すように、ゴム履帯8の
スプロケット噛合部8aをゴム履帯幅Aの中心8bより
も所定寸法αだけ幅方向外側にオフセットする。これに
よって、ゴム履帯幅A、左右のゴム履帯間の距離Bを大
きくせずに左右のスプロケット間距離Lがオフセット量
αの2倍(2α)だけ長くなる。
【0026】したがって、左右のゴム履帯間の距離を長
くせずに側方安定性を向上することができる。
【0027】例えば、図1に示す油圧ショベルの側方安
定性は、
【0028】S=(l+KA/2)/(L+kA)×1
00(%)となる。
【0029】ただし、kは支点外側部のゴム履帯の安定
性への寄与率である。lはスプロケット中心と重心位置
との間の距離である。
【0030】図2に示す油圧ショベルの側方安定性は、
【0031】S′=(l+α+k(A/2−α))/
(L+2α+2k(A/2−α))×100(%)とな
る。
【0032】前述の式において、l,L,Aは等しいか
ら、当然S′>Sとなるので、ゴム履帯8のスプロケッ
ト噛合部8aを側方にオフセットした図2に示す油圧シ
ョベルの側方安定性が優れていることが判る。
【0033】次に履帯式走行装置2の具体構造を説明す
る。図3に示すように、トラックフレーム7の一端部に
スプロケット10が設けられ、トラックフレーム7の他
端部にアイドラ11が設けてある。トラックフレーム7
の下部に下転輪12、上部に上転輪13が取付けてあ
る。ゴム履帯8はスプロケット10、アイドラ11、下
転輪12、上転輪13に巻掛けてあり、スプロケット1
0を駆動することでゴム履帯8が回転して走行する。
【0034】前記ゴム履帯8は図3に示すように、表面
にグローサと呼ばれる突起20が長手方向に等間隔で多
数備えた無端状のゴム帯21と、このゴム帯21に長手
方向に等間隔で埋設した多数の芯金22を備えた、芯金
22の一部はゴム帯21の裏面に突出している。
【0035】図4に示すように、前記ゴム帯21の幅方
向中心(ゴム履帯8の幅方向中心8b)よりも幅方向外
側にオフセットした位置に、前記スプロケット10の歯
部が噛合する穴23が形成してある。この穴23はゴム
帯21の表面と裏面に貫通していると共に、隣接する芯
金22間にそれぞれ形成され、この穴23がスプロケッ
ト噛合部8aとなっている。
【0036】前記芯金22は図4と図5に示すように、
所定の幅(ゴム帯21の長手方向寸法)と長さ(ゴム帯
21の幅方向寸法)と厚さを有する板状の翼24と、こ
の翼24における長手方向中央部よりも一側方にオフセ
ットした位置に一体的に設けた一対の突起25で構成さ
れ、その翼24がゴム帯21の幅方向ほぼ全長に亘って
埋設されていると共に、一対の突起25がゴム帯21の
裏面よりも突出し、その一対の突起25間に溝26を形
成している。
【0037】前記一対の突起25は前記穴23の幅方向
両側に位置し、この一対の突起25で形成した溝26に
下転輪12と上転輪13が接してゴム履帯8が幅方向に
動かないようにしてある。つまり、一対の突起25は転
輪支持部となり、この転輪支持部とスプロケット噛合部
8aはゴム履帯8の幅方向中心8bよりも幅方向一側に
オフセットしている。
【0038】前記芯金22の翼24は一対の突起25を
境として長尺な長翼27と短尺な短翼28で構成され
る。また、ゴム帯21の表面に設けられた突起20は前
記穴23を境として幅方向両側にそれぞれ設けてある。
【0039】前記ゴム帯21の長翼27の下方に長翼側
補強部材30が長手方向に連続して埋設してある。前記
ゴム帯21の短翼28の下方に短翼側補強部材31が長
手方向に連続して埋設してある。
【0040】前記長翼側補強部材30は複数のスチール
コード32を幅方向に間隔を置いて埋設したものであっ
て、ゴム帯21のスプロケット噛合部8aを境として長
尺側部分21aを長手方向に補強している。前記短翼側
補強部材31は複数のスチールコード33を幅方向に間
隔を置いて埋設したものであって、ゴム帯21のスプロ
ケット噛合部8aを境とした短尺側部分21bを長手方
向に補強している。これによってスプロケット10によ
ってゴム履帯8が回転された時にゴム帯21の長手方向
の弾性変形を制限する。
【0041】前記長尺側部分21aに埋設したスチール
コード32の線径は小さく本数は多く、短尺側部分21
bに埋設したスチールコード33の線径は大きく本数は
少なく、前記複数のスチールコード32の断面積の和と
複数のスチールコード33の断面積の和は等しくなって
いる。
【0042】これによって、長翼側補強部材30の引張
強度と短翼側補強部材31の引張強度が同一となるの
で、ゴム履帯8の幅方向中心8bよりも一側寄りにオフ
セットした位置にスプロケット10を噛合して回転駆動
しているにもかかわらずゴム帯21の長手方向弾性変形
量が幅方向に亘って均一であって、転輪が溝26から外
れることがない。しかも、各スチールコードに均等荷重
が加わりスチールコードの疲労寿命が伸びる。
【0043】なお、前記各スチールコード32,33の
線径を同じとし、長尺側部分21aに埋設したスチール
コード32の本数と短尺側部分21bに埋設したスチー
ルコード33の本数を同じとしても良い。
【0044】前記ゴム帯21の硬度は長尺側部分21a
が小さく、短尺側部分21bが大きい。
【0045】これによって、短尺側の突起20(接地部
分)の耐摩耗性が長尺側の突起20(接地部分)の耐摩
耗性よりも優れたものとなるから、両方の突起20は均
一に摩耗し、ゴム履帯8としての寿命が向上する。
【0046】つまり、ゴム履帯8に加わる車体重量Fは
幅方向中央部8bよりも一側方にオフセットした位置
(スプロケット噛合部8a)に作用するので、短尺側の
突起20の接地圧P1 が高く、長尺側の突起20の接地
圧P2 が低い。このためにゴム帯21の硬度を均一とす
ると短尺側の突起20の摩耗量が長尺材の突起20より
も多くなって偏摩耗し、早期に使用できなくなる。この
ために、前述のように短尺側部分21bの硬度を大きく
して摩耗し難くして両方の突起20の摩耗量を均一とす
る。
【0047】また、短尺側の突起20の接地圧P1 が高
いが硬度が大きいので弾性変形し難く、長尺側の突起2
0の接地圧P2 は低いが硬度が小さく弾性変形し易いの
で、両方の弾性変形量は同一となる。これによってゴム
履帯8は幅方向に水平に対して傾くことがない。
【0048】したがって、芯金22の溝26に下転輪1
2が正しく嵌まり込むので、外れることがない。
【0049】また、前述のように短尺側部分21bに埋
設したスチールコード33の線径を大きくしたり、本数
を多くすること及び、ゴム帯21の短尺側部分21bの
硬度を大きくすることで、ゴム帯21の短尺側部分21
bにおける芯金22下部が補強される。
【0050】これによって、ゴム帯21の長尺側部分2
1aと短尺側部分21bの抗張力がほぼ同一となるの
で、ゴム履帯の疲労寿命が延びる。
【0051】図6に示すように、芯金22の短翼28の
厚さを長翼27の厚さよりも小さくし、その短翼28の
上部の短尺側芯金覆ゴム帯部分40の厚さを長翼27の
上部の長尺側芯金覆ゴム帯部分41の厚さよりも大きく
する。
【0052】これによって、短尺側芯金覆ゴム帯部分4
0の強度が長尺側芯金覆ゴム帯部分41の強度よりも強
いものとなり、その幅方向寸法が短くとも芯金22の短
翼28から剥離し難くなるし、摩耗寿命の性能が向上す
る。
【0053】なお、図7に示すように芯金22に加わる
荷重は芯金に対して下転輪12が傾いた時に最大荷重と
なるので、短翼28の曲げ強度は長翼27の曲げ強度よ
りも小さくとも良いため短翼28の厚さを長翼27の厚
さよりも小さくしても問題はない。
【0054】図8と図9に示すように、ゴム帯21の長
尺側部分21aにおける芯金22の長翼27と長翼側補
強部材30との間に弾性材、例えばバイアスコード50
を長手方向に連続して埋設してある。
【0055】これによって、ゴム帯21の長尺側部分2
1aの弾性率が短尺側部分21bの弾性率よりも向上す
るので、ゴム帯21の長尺側部分21aにおける隣り合
う芯金22の上下方向弾性変形量が小さくなってゴム帯
21と芯金22の耐剥離性が向上する。
【0056】つまり、ゴム履帯8の長尺側部分で玉石等
を乗り越えた時にゴム履帯8は玉石等を境として上下方
向に弾性変形するので、隣り合う芯金22間で上下方向
の剪断力が発生し、ゴム帯21と芯金22の剥離の原因
となる。
【0057】これに対して、前述のようにバイアスコー
ド50を埋設することで弾性率が向上し、玉石等を乗り
越えた時に隣り合う芯金22の上下方向弾性変形量が小
さくなって剪断力が小さくなり、ゴム帯21と芯金22
の耐剥離性が向上する。
【0058】また、バイアスコード50を埋設したこと
でゴム履帯8の幅方向の剛性が向上し、旋回走行時など
にゴム履帯8が幅方向に曲がり難くなるので芯金22の
溝26から下転輪12が外れることを防止できる。
【0059】前記バイアスコード50の替りに有機繊維
又は無機繊維を混合したゴム組成物を長翼27とスチー
ルコード32との間に埋設しても良い。
【0060】図10に示すように、芯材22の一対の突
起25における短翼27側の突起25の上面25a外側
寄りに立上り片60が一体的に設けてあり、一対の突起
25の上面25aに跨って接した下転輪12の軸方向外
側面12aが立上り片60に接するようにしてある。
【0061】このようにすることで、図11に示すよう
にゴム履帯8のスプロケット噛合部8aよりも内側の長
尺部分8cが石61等に乗り上げゴム履帯8が水平に対
して斜めとなった時に、下転輪12の軸方向外側面12
aが立上り片60に接し、下転輪12が一対の突起25
から外れること、つまり脱輪を防止できる。
【0062】図12に示すように、ゴム帯21の長尺側
部分21aに一体的に設けた突起20及び短尺側部分2
1bに一体的に設けた突起20を幅方向に直線形状と
し、幅方向内側部分20aを直方体形状で、幅方向外側
部分20bを外側に向って順次細くなる形状とする。
【0063】このようにすれば、図13に示すように左
右の履帯式走行装置2のゴム履帯8を構成するゴム帯2
1の各突起20が車体中心に対して左右対称となるの
で、左右の履帯式走行装置2のゴム履帯8を、スプロケ
ット噛合部8aをオフセットしたにもかかわらず同一と
することができ、ゴム履帯8を一種類製作準備すれば良
く、製作等が容易となる。例えば、各突起20をハ字状
とすると左右の履帯式走行装置2のゴム履帯8を共通と
することができない。
【0064】また、一方の突起20が長尺で他方の突起
20が短尺であっても各突起20はゴム履帯8の幅方向
に直線状であるから、走行方向に対して路面と直角に接
触するからゴム履帯8の回転力が走行牽引力に有効利用
されて走行方向に対して斜めの力が作用しないので、直
進走行性が向上する。
【0065】つまり、突起20をハ字状とすると路面と
突起20の接触部に走行方向に対して斜めの力が作用
し、しかも突起20の長さが異なって斜めの力の大きさ
が異なるので、直進走行時に左右に曲る原因となる。
【0066】また、各突起20の幅方向内側部分20a
の両側面70は平面となって接地面積が大きいから車体
重量を支承できるし、大きな牽引力が得られる。また、
各突起20の幅方向外側部分20bの両側面71は外側
に向けてテーパ形状となるので、軟弱地走行時の水はけ
性が向上する。
【0067】図14は最も好ましいゴム履帯の断面図で
あって、芯材22の短翼27を薄くして短尺側芯金覆ゴ
ム帯部分40を厚くして芯金22が剥離し難くしてあ
る。長翼26と長翼側補強部材30との間にバイアスコ
ード50を埋設して長尺側部分21aの弾性を向上して
いる。一方の突起25に立上り片60を設けて下転輪の
外れを防止している。
【0068】以上の実施の形態では油圧ショベルについ
て述べたが、図15に示すように上部旋回体3にクレー
ンブーム80を装着した履帯式クレーン車にも適用でき
ることは勿論である。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来の履帯式油圧ショベルの正面図である。
【図2】本発明の履帯式油圧ショベルの正面図である。
【図3】履帯式走行装置の正面図である。
【図4】ゴム履帯の裏面側の一部平面図である。
【図5】図4のC−C断面図である。
【図6】ゴム履帯の第2の実施の形態を示す断面図であ
る。
【図7】芯金に作用する荷重の説明図である。
【図8】ゴム履帯の第3の実施の形態を示す裏面側の一
部平面図である。
【図9】図8のD−D断面図である。
【図10】ゴム履帯の第4の実施の形態を示す断面図で
ある。
【図11】下転輪の外れ防止状態の説明図である。
【図12】ゴム履帯の第5の実施の形態を示す表面側の
一部平面図である。
【図13】車体に装着した状態の正面図である。
【図14】ゴム履帯の第6の実施の形態を示す断面図で
ある。
【図15】履帯式クレーン車の正面図である。
【符号の説明】
1…下部車体 2…履帯式走行装置 3…上部旋回体 8…ゴム履帯 8a…スプロケット噛合部 8b…幅方向中心 10…スプロケット 12…下転輪 20…突起 21…ゴム帯 21a…長尺側部分 21b…短尺側部分 22…芯金 23…穴 24…翼 25…突起 26…溝 27…長翼 28…短翼 30…長翼側補強部材 31…短翼側補強部材 40…長尺側芯金覆ゴム帯部分 41…短尺側芯金覆ゴム帯部分 50…バイアスコード 60…立上り片 70…両側面 71…両側面 80…クレーンブーム

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下部車体1の左右に履帯式走行装置2を
    取付け、この下部車体1に取付けた上部旋回体3に作業
    機を装着した履帯式作業車両であって、 前記履帯式走行装置2を、スプロケット10とアイドラ
    11と下車輪12とにゴム履帯8を巻掛けたものとし、
    このゴム履帯8のスプロケット噛合部8aを、ゴム履帯
    幅方向の中心よりも外側にオフセットしたことを特徴と
    する履帯式作業車両。
  2. 【請求項2】 所定の幅と厚さを有する無端状で、スプ
    ロケット噛合部8aが幅方向中心よりも外側にオフセッ
    トしたゴム帯21と、 このゴム帯21の長手方向に間隔を置いて埋設された複
    数の芯金22と、 ゴム帯21の芯金22よりも下部に長手方向に連続して
    埋設した補強部材を備え、 前記芯金22は、ゴム帯21のほぼ幅方向全長に亘って
    埋設された翼24と、この翼24の長手方向中心よりも
    オフセットした位置に設けられてゴム帯21の裏面より
    も突出した一対の突起25で形成してあることを特徴と
    するゴム履帯。
  3. 【請求項3】 前記ゴム帯21のスプロケット噛合部を
    境として短尺側部分21bの芯金22下部を補強してゴ
    ム帯21の長尺側部分21aと短尺側部分21bの抗張
    力をほぼ同一とした請求項2記載のゴム履帯。
  4. 【請求項4】 前記芯金22の長翼27を厚く、短翼2
    8を薄くしてゴム帯21の短尺側芯金覆ゴム帯部分40
    を厚く、長尺側芯金覆ゴム帯部分41を薄くした請求項
    2記載のゴム履帯。
  5. 【請求項5】 前記ゴム帯21の長尺側部分21aの弾
    性率を向上した請求項2記載のゴム履帯。
  6. 【請求項6】 前記芯金22の短翼28側の突起25に
    立上り片60を設けた請求項2記載のゴム履帯。
  7. 【請求項7】 前記ゴム帯21の表面に長尺な突起20
    と短尺な突起20を幅方向に直線状に一体的に設けた請
    求項2記載のゴム履帯。
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