JPH10247306A - 磁気抵抗効果型ヘッドおよびこれを用いた磁気ディスク装置 - Google Patents
磁気抵抗効果型ヘッドおよびこれを用いた磁気ディスク装置Info
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- JPH10247306A JPH10247306A JP4789797A JP4789797A JPH10247306A JP H10247306 A JPH10247306 A JP H10247306A JP 4789797 A JP4789797 A JP 4789797A JP 4789797 A JP4789797 A JP 4789797A JP H10247306 A JPH10247306 A JP H10247306A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 線記録密度が極めて高い高感度の磁気抵抗効
果型ヘッドとこれを搭載した高線分解能且つ大容量の磁
気ディスク装置を提供する。 【解決手段】 磁気抵抗効果型ヘッドに対して、磁気記
録媒体面に垂直方向に分極した強誘電体膜を磁気抵抗効
果素子に接触または近接させて配置する。また、磁気デ
ィスク装置に、この磁気抵抗効果型ヘッドを搭載する。
果型ヘッドとこれを搭載した高線分解能且つ大容量の磁
気ディスク装置を提供する。 【解決手段】 磁気抵抗効果型ヘッドに対して、磁気記
録媒体面に垂直方向に分極した強誘電体膜を磁気抵抗効
果素子に接触または近接させて配置する。また、磁気デ
ィスク装置に、この磁気抵抗効果型ヘッドを搭載する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、線記録分解能が極
めて高い磁気抵抗効果型ヘッドおよびこれを用いた磁気
ディスク装置に関する。
めて高い磁気抵抗効果型ヘッドおよびこれを用いた磁気
ディスク装置に関する。
【0002】
【従来技術】磁気ディスク装置の記録密度の向上には目
覚しいものがある。現在、高密度、大容量の磁気ディス
クに搭載されているシールド型の磁気抵抗効果型ヘッド
(以下、MRヘッドと略す)を例に以下説明する。
覚しいものがある。現在、高密度、大容量の磁気ディス
クに搭載されているシールド型の磁気抵抗効果型ヘッド
(以下、MRヘッドと略す)を例に以下説明する。
【0003】MRヘッドの線方向の分解能は一対のシー
ルド板の間のギャップ長gによって決まる。従って、こ
の分解能を上げるためにはgを小さくしなければならな
い。しかし、gを小さくしていくと、高感度・高出力の
信号再生を維持するためにはMR素子の媒体面垂直方向
の高さhを小さくする必要がある。
ルド板の間のギャップ長gによって決まる。従って、こ
の分解能を上げるためにはgを小さくしなければならな
い。しかし、gを小さくしていくと、高感度・高出力の
信号再生を維持するためにはMR素子の媒体面垂直方向
の高さhを小さくする必要がある。
【0004】ところで、R.T.Potterによれば
磁気記録媒体に記録された磁化遷移からの信号磁束がM
R素子に流入する磁気記録媒体面に垂直方向の侵入深さ
β(特性長と呼ばれている)は数(1)のように表する
ことができる。
磁気記録媒体に記録された磁化遷移からの信号磁束がM
R素子に流入する磁気記録媒体面に垂直方向の侵入深さ
β(特性長と呼ばれている)は数(1)のように表する
ことができる。
【0005】
【数1】
【0006】ここで、μはMR素子の透磁率、tはMR
素子の膜厚、gは一対のシールド板の間のギャップ長で
ある。現在、シールド型のMRヘッドの素子形状・寸法
の設計には数(1)も重要な式として利用されている。
素子の膜厚、gは一対のシールド板の間のギャップ長で
ある。現在、シールド型のMRヘッドの素子形状・寸法
の設計には数(1)も重要な式として利用されている。
【0007】ところで、十分な再生出力を維持するに
は、通常β≦h≦2βなる範囲のhが設定されている。
磁気ディスク装置の面記録密度が10Gbits/in
ch2程度になると線分解能も300kFCIから40
0kFCI程度となり、その結果、数(1)からhはサ
ブミクロンオーダーになると予想されている。しかし、
現行のヘッド製造技術では、hの加工精度は0.5μm
前後であり、サブミクロンオーダーのhのMRヘッドを
歩留まり良く製造することは極めて困難と言わざるを得
ない。
は、通常β≦h≦2βなる範囲のhが設定されている。
磁気ディスク装置の面記録密度が10Gbits/in
ch2程度になると線分解能も300kFCIから40
0kFCI程度となり、その結果、数(1)からhはサ
ブミクロンオーダーになると予想されている。しかし、
現行のヘッド製造技術では、hの加工精度は0.5μm
前後であり、サブミクロンオーダーのhのMRヘッドを
歩留まり良く製造することは極めて困難と言わざるを得
ない。
【0008】従って、より高線分解能の磁気抵抗効果ヘ
ッドを実現するためには、数(1)に基づいた従来のM
Rヘッド製造とその設計基準は、今後の高密度化へ対応
することが益々困難になる。そのため、従来のMRヘッ
ドとは異なる新規構造・方式の磁気抵抗効果ヘッドの実
用化が要求されつつある。
ッドを実現するためには、数(1)に基づいた従来のM
Rヘッド製造とその設計基準は、今後の高密度化へ対応
することが益々困難になる。そのため、従来のMRヘッ
ドとは異なる新規構造・方式の磁気抵抗効果ヘッドの実
用化が要求されつつある。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】従来の磁気抵抗効果型
ヘッドによれば、面記録密度が高くなるほど、MR素子
の媒体面垂直方向の高さhを小さくする必要があり、h
がサブミクロンオーダーとなり、ヘッド製造が困難とな
るという問題点があった。本発明は、上述したように、
高い再生出力を維持したまま高い再生分解能が得られる
磁気抵抗効果ヘッドを提供することを目的とする。
ヘッドによれば、面記録密度が高くなるほど、MR素子
の媒体面垂直方向の高さhを小さくする必要があり、h
がサブミクロンオーダーとなり、ヘッド製造が困難とな
るという問題点があった。本発明は、上述したように、
高い再生出力を維持したまま高い再生分解能が得られる
磁気抵抗効果ヘッドを提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上述した課題を解決する
ために、本発明では、磁気記録媒体から情報を再生する
ために、検出電流が流されている磁気抵抗効果素子を備
えた磁気抵抗効果型ヘッドであって、前記検出電流に対
して、電界を加える手段を備えたことを特徴とする。
ために、本発明では、磁気記録媒体から情報を再生する
ために、検出電流が流されている磁気抵抗効果素子を備
えた磁気抵抗効果型ヘッドであって、前記検出電流に対
して、電界を加える手段を備えたことを特徴とする。
【0011】また、本発明では、磁気記録媒体からの情
報を再生するために検出電流が流されている磁気抵抗効
果素子を備えた磁気抵抗効果型ヘッドであって、前記検
出電流に対して、電界を加える手段を備え、前記電界を
加える手段として、前記磁気記録媒体の表面に対して、
垂直方向に分極した強誘電体膜を近接して配置すること
を特徴とする。
報を再生するために検出電流が流されている磁気抵抗効
果素子を備えた磁気抵抗効果型ヘッドであって、前記検
出電流に対して、電界を加える手段を備え、前記電界を
加える手段として、前記磁気記録媒体の表面に対して、
垂直方向に分極した強誘電体膜を近接して配置すること
を特徴とする。
【0012】そして、前記強誘電体膜を、前記磁気抵抗
効果素子の膜厚方向の少なくとも片面に接触して配置す
ることを特徴とする。そして、前記強誘電体膜を、前記
磁気抵抗効果素子の膜厚方向の少なくとも片面に非磁性
膜を介して接触して配置することを特徴とする。
効果素子の膜厚方向の少なくとも片面に接触して配置す
ることを特徴とする。そして、前記強誘電体膜を、前記
磁気抵抗効果素子の膜厚方向の少なくとも片面に非磁性
膜を介して接触して配置することを特徴とする。
【0013】また、本発明では、磁気ギャップを形成す
る一対のシールド板の間に、磁気記録媒体からの情報を
再生するために検出電流が流されている磁気抵抗効果素
子が配置されたシールド型磁気抵抗効果型ヘッドであっ
て、前記検出電流に対して、電界を加える手段を備え、
前記電界を加える手段として、前記磁気記録媒体の表面
に対して、垂直方向に分極した強誘電体膜を近接して配
置することを特徴とする。
る一対のシールド板の間に、磁気記録媒体からの情報を
再生するために検出電流が流されている磁気抵抗効果素
子が配置されたシールド型磁気抵抗効果型ヘッドであっ
て、前記検出電流に対して、電界を加える手段を備え、
前記電界を加える手段として、前記磁気記録媒体の表面
に対して、垂直方向に分極した強誘電体膜を近接して配
置することを特徴とする。
【0014】そして、前記強誘電体膜を、前記磁気抵抗
効果素子の膜厚方向の少なくとも片面に接触して配置す
ることを特徴とする。そして、前記強誘電体膜を、前記
磁気抵抗効果素子の膜厚方向の少なくとも片面に非磁性
膜を介して接触して配置することを特徴とする。
効果素子の膜厚方向の少なくとも片面に接触して配置す
ることを特徴とする。そして、前記強誘電体膜を、前記
磁気抵抗効果素子の膜厚方向の少なくとも片面に非磁性
膜を介して接触して配置することを特徴とする。
【0015】また、本発明では、磁気記録媒体からの情
報を再生するために検出電流が流されている磁気抵抗効
果素子を備えた磁気抵抗効果型ヘッドであって、前記検
出電流に流されている磁気抵抗効果素子を備えた磁気抵
抗効果型ヘッドであって、前記検出電流に対して、電界
を加える手段を備え、前記電界を加える手段として、前
記磁気記録媒体の表面に対して、電気的に絶縁される位
置に電極を配置することを特徴とする。
報を再生するために検出電流が流されている磁気抵抗効
果素子を備えた磁気抵抗効果型ヘッドであって、前記検
出電流に流されている磁気抵抗効果素子を備えた磁気抵
抗効果型ヘッドであって、前記検出電流に対して、電界
を加える手段を備え、前記電界を加える手段として、前
記磁気記録媒体の表面に対して、電気的に絶縁される位
置に電極を配置することを特徴とする。
【0016】そして、磁気ギャップを形成する一対のシ
ールド板の間に、磁気記録媒体からの情報を再生するた
めに検出電流が流されている磁気抵抗効果素子が配置さ
れたシールド型磁気抵抗効果型ヘッドであって、前記検
出電流に対して、電界を加える手段を備え、前記電界を
加える手段として、前記磁気記録媒体の表面に対して、
電気的に絶縁される位置に電極を配置することを特徴と
する。
ールド板の間に、磁気記録媒体からの情報を再生するた
めに検出電流が流されている磁気抵抗効果素子が配置さ
れたシールド型磁気抵抗効果型ヘッドであって、前記検
出電流に対して、電界を加える手段を備え、前記電界を
加える手段として、前記磁気記録媒体の表面に対して、
電気的に絶縁される位置に電極を配置することを特徴と
する。
【0017】さらに、上記した磁気抵抗効果型ヘッドを
搭載したことを特徴とする。したがって、本発明によれ
ば、磁気記録媒体から情報を再生するために、検出電流
(センス電流)が流されている磁気抵抗効果素子(MR
膜)を備えた磁気抵抗効果型ヘッドであって、前記検出
電流が流されている磁気抵抗効果素子(MR膜)を備え
た磁気抵抗効果型ヘッドであって、前記検出電流に対し
て、電界を加える手段を備えることにより、センス電流
の流線分布を磁気記録媒体対向面近傍に適切に集中させ
ることができ、線分解能を上げても磁気記録媒体からの
再生出力の維持が容易にできる。また、上記磁気抵抗効
果型ヘッドを搭載することにより、より高密度の磁気デ
ィスク装置を実現することができる。
搭載したことを特徴とする。したがって、本発明によれ
ば、磁気記録媒体から情報を再生するために、検出電流
(センス電流)が流されている磁気抵抗効果素子(MR
膜)を備えた磁気抵抗効果型ヘッドであって、前記検出
電流が流されている磁気抵抗効果素子(MR膜)を備え
た磁気抵抗効果型ヘッドであって、前記検出電流に対し
て、電界を加える手段を備えることにより、センス電流
の流線分布を磁気記録媒体対向面近傍に適切に集中させ
ることができ、線分解能を上げても磁気記録媒体からの
再生出力の維持が容易にできる。また、上記磁気抵抗効
果型ヘッドを搭載することにより、より高密度の磁気デ
ィスク装置を実現することができる。
【0018】
〈本発明の原理説明〉まず、本発明の作用を図面を参照
して以下に説明する。図11は、従来の磁気抵抗効果型
ヘッドの素子部近傍を示す。また、図12は、本発明の
原理を説明するための磁気抵抗効果素子近傍を示す。図
11を見て分かるように、従来の磁気抵抗効果ヘッドに
おいては、磁気抵抗効果素子に対して直接的に電界Eを
加える必然性もなく且つその手段を具備するものもなか
った。従って、図12に示すように、磁気抵抗素子1に
流すセンス電流の分布は、素子膜内にほぼ均一に流れ
る。
して以下に説明する。図11は、従来の磁気抵抗効果型
ヘッドの素子部近傍を示す。また、図12は、本発明の
原理を説明するための磁気抵抗効果素子近傍を示す。図
11を見て分かるように、従来の磁気抵抗効果ヘッドに
おいては、磁気抵抗効果素子に対して直接的に電界Eを
加える必然性もなく且つその手段を具備するものもなか
った。従って、図12に示すように、磁気抵抗素子1に
流すセンス電流の分布は、素子膜内にほぼ均一に流れ
る。
【0019】なお、図11及び図12において、MR素
子の膜厚t、磁気記録媒体面垂直方向の高さhを有する
磁気抵抗効果素子1、及び磁気抵抗効果素子1に横バイ
アスを加えるためのSALバイアス膜2は、磁気ディス
ク回転方向に配置された一対のシールド板20の間隔
(ギャップ長)gの間に配置される。磁気抵抗効果素子
1には、電極40,41より検出電流(センス電流)が
供給される。また、30は磁気抵抗効果型ヘッドの磁気
記録媒体対向面、TWは磁気抵抗効果素子1のトラック
幅を示す。
子の膜厚t、磁気記録媒体面垂直方向の高さhを有する
磁気抵抗効果素子1、及び磁気抵抗効果素子1に横バイ
アスを加えるためのSALバイアス膜2は、磁気ディス
ク回転方向に配置された一対のシールド板20の間隔
(ギャップ長)gの間に配置される。磁気抵抗効果素子
1には、電極40,41より検出電流(センス電流)が
供給される。また、30は磁気抵抗効果型ヘッドの磁気
記録媒体対向面、TWは磁気抵抗効果素子1のトラック
幅を示す。
【0020】これに対して、本発明によれば、図13か
ら分かるように、分極されたチタン酸バリウムBaTi
O3 やリン酸二水素カリウムKH2 PO4 などの強誘電
体膜(絶縁体膜)を磁気抵抗効果素子1に接触配置また
は近接配置させることにより、強誘電体膜の分極Pから
の電界Eが、磁気抵抗効果素子1の磁気記録媒体面30
と略平行にある磁気ディスク35の表面に対して垂直方
向に印加されると、磁気抵抗効果素子1に流れているセ
ンス電流jに対して、jの源となる電荷qが電界Eによ
りqEなるローレンツ力を受けることになる。このた
め、センス電流jの流す方向に応じて、磁気記録媒体面
30と略平行にある磁気ディスク35の表面に対して垂
直方向の分極Pの極性を決めれば、センス電流jの流線
分布を磁気抵抗効果素子の磁気記録媒体面対向面30の
近傍に偏らせることができる。従って、従来の磁気抵抗
効果型ヘッドと同じ材質、形状及び寸法の磁気抵抗効果
素子を用いても、上記センス電流の偏りによって、磁気
抵抗効果素子の電気抵抗を従来と比べて増大することが
できる。このため、本発明によれば、磁気抵抗効果素子
に一様な磁界を加えた場合において、磁気抵抗効果素子
のヘッド奥部に入るに従って急激に減衰するような磁気
記録媒体からの信号磁界を受けた場合においても、大き
な電圧変化、すなわち大きな再生出力を得ることができ
る。
ら分かるように、分極されたチタン酸バリウムBaTi
O3 やリン酸二水素カリウムKH2 PO4 などの強誘電
体膜(絶縁体膜)を磁気抵抗効果素子1に接触配置また
は近接配置させることにより、強誘電体膜の分極Pから
の電界Eが、磁気抵抗効果素子1の磁気記録媒体面30
と略平行にある磁気ディスク35の表面に対して垂直方
向に印加されると、磁気抵抗効果素子1に流れているセ
ンス電流jに対して、jの源となる電荷qが電界Eによ
りqEなるローレンツ力を受けることになる。このた
め、センス電流jの流す方向に応じて、磁気記録媒体面
30と略平行にある磁気ディスク35の表面に対して垂
直方向の分極Pの極性を決めれば、センス電流jの流線
分布を磁気抵抗効果素子の磁気記録媒体面対向面30の
近傍に偏らせることができる。従って、従来の磁気抵抗
効果型ヘッドと同じ材質、形状及び寸法の磁気抵抗効果
素子を用いても、上記センス電流の偏りによって、磁気
抵抗効果素子の電気抵抗を従来と比べて増大することが
できる。このため、本発明によれば、磁気抵抗効果素子
に一様な磁界を加えた場合において、磁気抵抗効果素子
のヘッド奥部に入るに従って急激に減衰するような磁気
記録媒体からの信号磁界を受けた場合においても、大き
な電圧変化、すなわち大きな再生出力を得ることができ
る。
【0021】ところで、例えば従来技術によるシールド
型磁気抵抗効果型ヘッドの再生時の線分解能を今後一層
向上させるためには、一対のシールド板の間隔すなわち
シールド間ギャップ長gを小さくしていく必要がある。
gを小さくすると、上述したように、磁気記録媒体から
の信号磁束が素子内に流入する深さの目安となるβはg
の平方根に比例して減少する。従って、素子の磁気記録
媒体の面に垂直方向の高さhを一定とすると、gを小さ
くすればするほど、磁気抵抗効果素子に感応できる領域
が磁気記録媒体対向面の近傍に限られてしまうため、再
生出力がどんどん小さくなってしまう。この現象は、従
来の異方性磁気抵抗効果素子に限らず巨大磁気抵抗効果
素子についても同様である。ところで、ヘッドの製造の
点からは、hの大きさはヘッドの切削・研磨等の加工精
度により決められる。この加工精度は現行の技術では±
0.5μmと言われている。このことはサブクロン・オ
ーダーのhのヘッドの実現は、製造歩留り上、極めて困
難と言わざるを得ない。
型磁気抵抗効果型ヘッドの再生時の線分解能を今後一層
向上させるためには、一対のシールド板の間隔すなわち
シールド間ギャップ長gを小さくしていく必要がある。
gを小さくすると、上述したように、磁気記録媒体から
の信号磁束が素子内に流入する深さの目安となるβはg
の平方根に比例して減少する。従って、素子の磁気記録
媒体の面に垂直方向の高さhを一定とすると、gを小さ
くすればするほど、磁気抵抗効果素子に感応できる領域
が磁気記録媒体対向面の近傍に限られてしまうため、再
生出力がどんどん小さくなってしまう。この現象は、従
来の異方性磁気抵抗効果素子に限らず巨大磁気抵抗効果
素子についても同様である。ところで、ヘッドの製造の
点からは、hの大きさはヘッドの切削・研磨等の加工精
度により決められる。この加工精度は現行の技術では±
0.5μmと言われている。このことはサブクロン・オ
ーダーのhのヘッドの実現は、製造歩留り上、極めて困
難と言わざるを得ない。
【0022】これに対して、本発明によれば、上述のよ
うに、gを小さくしていっても、gの大きさに応じて強
誘電体膜の形状、膜厚そして分極Pの大きさあるいは強
誘電体を配置する位置関係を適宜選択することによっ
て、センス電流の流線分布を磁気記録媒体対向面近傍に
適切に集中させることができるので、線分解能を上げて
も再生出力の維持が容易である。このことは、hが大き
くても磁気抵抗効果素子の抵抗値が特別下がらないこと
を意味し、言い換えれば、磁気抵抗効果素子に上記のよ
うに電界を印加することは、等価的にhを小さくしたこ
とに相当する。従って、本発明を用いると、hを大きく
したまま高い線記録密度まで高感度の記録信号の再生が
可能になると共に、高いヘッド製造歩留りも確保でき
る。
うに、gを小さくしていっても、gの大きさに応じて強
誘電体膜の形状、膜厚そして分極Pの大きさあるいは強
誘電体を配置する位置関係を適宜選択することによっ
て、センス電流の流線分布を磁気記録媒体対向面近傍に
適切に集中させることができるので、線分解能を上げて
も再生出力の維持が容易である。このことは、hが大き
くても磁気抵抗効果素子の抵抗値が特別下がらないこと
を意味し、言い換えれば、磁気抵抗効果素子に上記のよ
うに電界を印加することは、等価的にhを小さくしたこ
とに相当する。従って、本発明を用いると、hを大きく
したまま高い線記録密度まで高感度の記録信号の再生が
可能になると共に、高いヘッド製造歩留りも確保でき
る。
【0023】〈第1の実施例〉図1(a)に本発明によ
る第1の実施例の断面図を示す。磁気記録媒体対抗面3
0において磁気ギャップgを形成する一対のシールド板
20の間に、磁気抵抗効果素子1を挟み込むように、磁
気記録媒体対向面30と略平行にある磁気ディスク35
の表面に対して垂直方向に分極した強誘電体膜10,1
1として、結晶質のチタン酸バリウムBaTiO3 が配
置された磁気抵抗効果型ヘッド100であり、前記強誘
電体膜10,11内の分極ベクトルPから生じる電界E
が磁気抵抗効果素子1に加わる。この電界Eが磁気抵抗
効果素子1に加わると、磁気抵抗効果素子1紙面垂直方
向に流されるセンス電流はローレンツ力(=qE:qは
電子の電荷)を受けることになるために、磁気記録媒体
対向面30の近傍に偏ることになり、磁気抵抗効果素子
1のヘッド奥部領域にはセンス電流が流れにくくなる。
再生分解能を上げるためには、磁気ギャップ長g(本実
施例では、磁気抵抗効果素子1,強誘電体膜10,11
の全膜厚に相当)を小さくする必要があるが、記録信号
(磁気記録媒体への記録信号)の線分解能があがると、
その再生磁束は、磁気抵抗効果素子1の磁気記録媒体対
向面30の近傍にのみ集中することになる。従って、従
来技術においては、高線分解能の記録信号を高出力をも
って再生するためには、磁気抵抗効果素子1の磁気記録
媒体面30と略平行にある磁気ディスク35の表面に対
して垂直方向の高さhを小さくする必要があった。しか
し、本実施例によれば、上記ローレンツ力によってセン
ス電流を磁気記録媒体対向面30近傍に偏られることが
できるために、上記hを特別小さくしなくても高線分解
能の記録信号を高出力に再生することが可能となる。
る第1の実施例の断面図を示す。磁気記録媒体対抗面3
0において磁気ギャップgを形成する一対のシールド板
20の間に、磁気抵抗効果素子1を挟み込むように、磁
気記録媒体対向面30と略平行にある磁気ディスク35
の表面に対して垂直方向に分極した強誘電体膜10,1
1として、結晶質のチタン酸バリウムBaTiO3 が配
置された磁気抵抗効果型ヘッド100であり、前記強誘
電体膜10,11内の分極ベクトルPから生じる電界E
が磁気抵抗効果素子1に加わる。この電界Eが磁気抵抗
効果素子1に加わると、磁気抵抗効果素子1紙面垂直方
向に流されるセンス電流はローレンツ力(=qE:qは
電子の電荷)を受けることになるために、磁気記録媒体
対向面30の近傍に偏ることになり、磁気抵抗効果素子
1のヘッド奥部領域にはセンス電流が流れにくくなる。
再生分解能を上げるためには、磁気ギャップ長g(本実
施例では、磁気抵抗効果素子1,強誘電体膜10,11
の全膜厚に相当)を小さくする必要があるが、記録信号
(磁気記録媒体への記録信号)の線分解能があがると、
その再生磁束は、磁気抵抗効果素子1の磁気記録媒体対
向面30の近傍にのみ集中することになる。従って、従
来技術においては、高線分解能の記録信号を高出力をも
って再生するためには、磁気抵抗効果素子1の磁気記録
媒体面30と略平行にある磁気ディスク35の表面に対
して垂直方向の高さhを小さくする必要があった。しか
し、本実施例によれば、上記ローレンツ力によってセン
ス電流を磁気記録媒体対向面30近傍に偏られることが
できるために、上記hを特別小さくしなくても高線分解
能の記録信号を高出力に再生することが可能となる。
【0024】また、図1(b)は、図1(a)に横バイ
アス磁化印加手段として、SALバイアス膜2を用いた
場合の断面図を示す。なお、図中3は、SALバイアス
膜2と磁気抵抗効果素子1の間に設けた非磁性膜であ
る。
アス磁化印加手段として、SALバイアス膜2を用いた
場合の断面図を示す。なお、図中3は、SALバイアス
膜2と磁気抵抗効果素子1の間に設けた非磁性膜であ
る。
【0025】この場合には、磁気抵抗効果素子1だけで
はなく、SALバイアス膜2や非磁性膜3(導体を用い
た場合)に流れる電流に対しても、強誘電体10,11
の材料や分極率等を適宜変えることによってローケンツ
力が加わり、この電流を磁気媒体対向面30近傍に効果
的に偏らせることができ、その結果、磁気抵抗効果素子
1の磁気媒体対向面30近傍に効果的に横バイアス磁界
を印加することが可能となる。なお、強誘電体膜10,
11としては、リン酸二水素カリウムKH2 PO4 など
の結晶膜を利用してもよい。
はなく、SALバイアス膜2や非磁性膜3(導体を用い
た場合)に流れる電流に対しても、強誘電体10,11
の材料や分極率等を適宜変えることによってローケンツ
力が加わり、この電流を磁気媒体対向面30近傍に効果
的に偏らせることができ、その結果、磁気抵抗効果素子
1の磁気媒体対向面30近傍に効果的に横バイアス磁界
を印加することが可能となる。なお、強誘電体膜10,
11としては、リン酸二水素カリウムKH2 PO4 など
の結晶膜を利用してもよい。
【0026】〈第2の実施例〉図2に本発明による第2
の実施例の断面図を示す。この実施例は、上記実施例1
の変形例であり、磁気抵抗効果素子1と強誘電体膜10
および11との間にA1203 やSiO2 などの電気的に
絶縁性の非磁性膜15を配置した例である。
の実施例の断面図を示す。この実施例は、上記実施例1
の変形例であり、磁気抵抗効果素子1と強誘電体膜10
および11との間にA1203 やSiO2 などの電気的に
絶縁性の非磁性膜15を配置した例である。
【0027】本実施例においては、必要に応じて15の
膜厚を変えることによって前記センス電流に働くローレ
ンツ力を適宜調節することができるという利点を有す
る。なお、図2には示していないが、必要に応じて、強
誘電体膜10,11の少なくとも片方とシールド板20
との間に電気的に絶縁性の膜を配置してもよい。この絶
縁性の膜を配置することにより、シールド板20の上に
直接、強誘電体膜10を積層するよりもさらに強誘電体
膜10の膜質が向上し、良好な分極特性を得ることが可
能となる。
膜厚を変えることによって前記センス電流に働くローレ
ンツ力を適宜調節することができるという利点を有す
る。なお、図2には示していないが、必要に応じて、強
誘電体膜10,11の少なくとも片方とシールド板20
との間に電気的に絶縁性の膜を配置してもよい。この絶
縁性の膜を配置することにより、シールド板20の上に
直接、強誘電体膜10を積層するよりもさらに強誘電体
膜10の膜質が向上し、良好な分極特性を得ることが可
能となる。
【0028】〈第3の実施例〉図3に本発明による第3
の実施例の断面図を示す。この実施例も、第1の実施例
の変形例であり、磁気抵抗効果素子1の片側とシールド
板20の片方との間に強誘電体膜10を設けた例であ
る。強誘電体の分極ベクトルPの強度が強い場合(例え
ば、強誘電体膜として、BaTiO3 を用いた場合)に
は、本実施例のような構成でも磁気抵抗効果素子1に十
分な電界を印加でき、その結果、十分なローレンツ力を
センス電流に加えることができる。
の実施例の断面図を示す。この実施例も、第1の実施例
の変形例であり、磁気抵抗効果素子1の片側とシールド
板20の片方との間に強誘電体膜10を設けた例であ
る。強誘電体の分極ベクトルPの強度が強い場合(例え
ば、強誘電体膜として、BaTiO3 を用いた場合)に
は、本実施例のような構成でも磁気抵抗効果素子1に十
分な電界を印加でき、その結果、十分なローレンツ力を
センス電流に加えることができる。
【0029】なお、図3では、磁気抵抗効果素子1の紙
面左側に強誘電体膜10を設けた場合を示したが、磁気
抵抗効果素子1の紙面右側に配置しても良い。 〈第4の実施例〉図4に本発明による第4の実施例の断
面図を示す。この実施例は、第2の実施例の変形例であ
り、磁気抵抗効果素子1の片側だけに電気的に絶縁性の
非磁性膜15を介して強誘電体膜10を配置した例であ
る。
面左側に強誘電体膜10を設けた場合を示したが、磁気
抵抗効果素子1の紙面右側に配置しても良い。 〈第4の実施例〉図4に本発明による第4の実施例の断
面図を示す。この実施例は、第2の実施例の変形例であ
り、磁気抵抗効果素子1の片側だけに電気的に絶縁性の
非磁性膜15を介して強誘電体膜10を配置した例であ
る。
【0030】なお、図4では、磁気抵抗効果素子1の紙
面左側に強誘電体膜10及び非磁性膜15を設けた場合
た示したが、磁気抵抗効果素子1の紙面右側に配置して
も良い。
面左側に強誘電体膜10及び非磁性膜15を設けた場合
た示したが、磁気抵抗効果素子1の紙面右側に配置して
も良い。
【0031】〈第5の実施例〉図5に本発明による第5
の実施例の断面図を示す。この実施例は、シールド板の
ない単磁極型の磁気抵抗効果型ヘッド200であり、強
誘電体膜10と11が磁気抵抗効果素子1の膜厚方向の
両面に接触配置されており、強誘電体膜10,11の磁
気記録媒体面30と略平行にある磁気ディスク35の表
面に対して垂直方向の分極ベクトルPから発生する電界
Eが磁気抵抗効果素子1に印加され、磁気抵抗効果素子
1に流されるセンス電流(紙面垂直方向)に対して磁気
記録媒体対抗面30近傍に分布するようにローレンツ力
を受ける。但し、本実施例では、第1の実施例に示すよ
うなシールド型の磁気抵抗効果型ヘッド100とは異な
り、シールド板が無い単磁極型の磁気抵抗効果型ヘッド
200であるが、上記作用により前記センス電流は磁気
抵抗効果素子1の媒体対向面近傍に集中的に流れるため
に極めて短波長の記録信号までも高出力に再生すること
ができる。
の実施例の断面図を示す。この実施例は、シールド板の
ない単磁極型の磁気抵抗効果型ヘッド200であり、強
誘電体膜10と11が磁気抵抗効果素子1の膜厚方向の
両面に接触配置されており、強誘電体膜10,11の磁
気記録媒体面30と略平行にある磁気ディスク35の表
面に対して垂直方向の分極ベクトルPから発生する電界
Eが磁気抵抗効果素子1に印加され、磁気抵抗効果素子
1に流されるセンス電流(紙面垂直方向)に対して磁気
記録媒体対抗面30近傍に分布するようにローレンツ力
を受ける。但し、本実施例では、第1の実施例に示すよ
うなシールド型の磁気抵抗効果型ヘッド100とは異な
り、シールド板が無い単磁極型の磁気抵抗効果型ヘッド
200であるが、上記作用により前記センス電流は磁気
抵抗効果素子1の媒体対向面近傍に集中的に流れるため
に極めて短波長の記録信号までも高出力に再生すること
ができる。
【0032】〈第6の実施例〉図6に本発明による第6
の実施例の断面図を示す。この実施例は、第5の実施例
の変形例であり、強誘電体膜10は磁気抵抗効果素子1
の片側にのみ配置されたものである。
の実施例の断面図を示す。この実施例は、第5の実施例
の変形例であり、強誘電体膜10は磁気抵抗効果素子1
の片側にのみ配置されたものである。
【0033】さらに、強誘電体膜10と磁気抵抗効果素
子1との間に、非磁性膜を設けてもよい。なお、図6で
は、磁気抵抗効果素子1の紙面左側に強誘電体膜10及
び非磁性膜15を設けた場合を示したが、磁気抵抗効果
素子1の紙面右側に配置しても良い。
子1との間に、非磁性膜を設けてもよい。なお、図6で
は、磁気抵抗効果素子1の紙面左側に強誘電体膜10及
び非磁性膜15を設けた場合を示したが、磁気抵抗効果
素子1の紙面右側に配置しても良い。
【0034】〈第7の実施例〉図7に本発明による第7
の実施例の断面図を示す。この実施例は、一対のシール
ド板20の間に磁気抵抗効果素子1に配置されたシール
ド型磁気抵抗効果型ヘッド100であり、磁気抵抗効果
素子1のヘッド奥部側の前記一対のシールド板20の間
に、強誘電体膜10を配置したものである。この場合、
一対のシールド板20は、強誘電体膜10は磁気記録媒
体の面に垂直方向に分極しており、この分極ベクトルP
は磁気抵抗効果素子1に電界Eを加える。
の実施例の断面図を示す。この実施例は、一対のシール
ド板20の間に磁気抵抗効果素子1に配置されたシール
ド型磁気抵抗効果型ヘッド100であり、磁気抵抗効果
素子1のヘッド奥部側の前記一対のシールド板20の間
に、強誘電体膜10を配置したものである。この場合、
一対のシールド板20は、強誘電体膜10は磁気記録媒
体の面に垂直方向に分極しており、この分極ベクトルP
は磁気抵抗効果素子1に電界Eを加える。
【0035】なお、図7のように、強誘電体膜10の直
下に磁気抵抗効果素子1を配置することにより、図1乃
至図6までのように、磁気抵抗効果素子1の磁気ディス
ク回転方向に接触若しくは近接させて強誘電体を配置し
た場合とは逆方向に分極ベクトルPが形成される。
下に磁気抵抗効果素子1を配置することにより、図1乃
至図6までのように、磁気抵抗効果素子1の磁気ディス
ク回転方向に接触若しくは近接させて強誘電体を配置し
た場合とは逆方向に分極ベクトルPが形成される。
【0036】そして、本実施例のように、磁気抵抗効果
素子1の上方に強誘電体膜10を配置することにより、
強誘電体膜10を磁気記録媒体表面から離して配置でき
るため、磁気抵抗効果素子1と強誘電体膜10とを別工
程で作成することができ、ヘッドの製造時間の短縮を図
ることができる。
素子1の上方に強誘電体膜10を配置することにより、
強誘電体膜10を磁気記録媒体表面から離して配置でき
るため、磁気抵抗効果素子1と強誘電体膜10とを別工
程で作成することができ、ヘッドの製造時間の短縮を図
ることができる。
【0037】〈第8の実施例〉図8に本発明による第8
の実施例の断面図を示す。この実施例は、第7の実施例
から一対のシールド板20を削除した構成を有するもの
である。
の実施例の断面図を示す。この実施例は、第7の実施例
から一対のシールド板20を削除した構成を有するもの
である。
【0038】〈第9の実施例〉図9に本発明による第9
の実施例の磁気ディスク回転方向から見た図を示す。こ
の実施例は、磁気抵抗素子1のヘッド奥部に磁気抵抗効
果素子1に電界Eを加えるための電位Vなる電極50を
配置した構成を有する磁気抵抗効果型ヘッド200であ
る。
の実施例の磁気ディスク回転方向から見た図を示す。こ
の実施例は、磁気抵抗素子1のヘッド奥部に磁気抵抗効
果素子1に電界Eを加えるための電位Vなる電極50を
配置した構成を有する磁気抵抗効果型ヘッド200であ
る。
【0039】具体的には、磁気抵抗効果素子1の両端に
磁気抵抗効果素子1にセンス電流jを流すための電極4
0,41が配置されている。このため、磁気抵抗効果素
子1の電極40,41で囲まれた領域が、磁気記録媒体
からの磁束を検出する領域(能動領域)となる。この磁
気抵抗効果素子1の能動領域の直上に電極50が配置さ
れている。この電極50には、電位Vの定電圧源150
が接続されている。
磁気抵抗効果素子1にセンス電流jを流すための電極4
0,41が配置されている。このため、磁気抵抗効果素
子1の電極40,41で囲まれた領域が、磁気記録媒体
からの磁束を検出する領域(能動領域)となる。この磁
気抵抗効果素子1の能動領域の直上に電極50が配置さ
れている。この電極50には、電位Vの定電圧源150
が接続されている。
【0040】なお、図9には図示していないが、必要に
応じては一対の高透磁率のシールド板で磁気抵抗効果素
子1をはさみ込むようなシールド型磁気抵抗効果型ヘッ
ドの構成を組んでもよい。
応じては一対の高透磁率のシールド板で磁気抵抗効果素
子1をはさみ込むようなシールド型磁気抵抗効果型ヘッ
ドの構成を組んでもよい。
【0041】また、センス電流jに十分なローレンツ力
が加わるのであれば、電極50は、磁気抵抗効果素子1
にセンス電流jを流すための電極40,41の内、高電
位側の電極と電気的に導通させてもよい。これにより、
電源を共通にすることが可能となり、磁気ヘッドの製造
が容易になる。
が加わるのであれば、電極50は、磁気抵抗効果素子1
にセンス電流jを流すための電極40,41の内、高電
位側の電極と電気的に導通させてもよい。これにより、
電源を共通にすることが可能となり、磁気ヘッドの製造
が容易になる。
【0042】〈第10の実施例〉図10に本発明の磁気
抵抗効果型ヘッドを搭載した磁気ディスク装置60を示
す。この実施例は、第1乃至第9の実施例に示すような
磁気抵抗効果型ヘッドを搭載した磁気ヘッド70を含む
磁気ディスク装置60の実施例であり、磁気ヘッド70
は、コイルとリング型の磁気コアから成る記録用素子
と、信号再生用の磁気抵抗効果型ヘッド(ともに図示せ
ず)が積層されている。磁気ヘッド70の構成要素であ
る記録用素子により、磁気記録媒体として、例えば、磁
気ディスク35の上に信号磁化が形成され、この形成さ
れた信号磁化を磁気抵抗効果型ヘッドで再生するもので
ある。なお、磁気ヘッド70は回転アーム90の先端部
に設置されている。そして、回転アーム90を回転する
ことにより磁気ヘッド70を磁気ディスク35の所定位
置に位置決めすることにより、磁気ディスク35への情
報の記録,再生を行う。
抵抗効果型ヘッドを搭載した磁気ディスク装置60を示
す。この実施例は、第1乃至第9の実施例に示すような
磁気抵抗効果型ヘッドを搭載した磁気ヘッド70を含む
磁気ディスク装置60の実施例であり、磁気ヘッド70
は、コイルとリング型の磁気コアから成る記録用素子
と、信号再生用の磁気抵抗効果型ヘッド(ともに図示せ
ず)が積層されている。磁気ヘッド70の構成要素であ
る記録用素子により、磁気記録媒体として、例えば、磁
気ディスク35の上に信号磁化が形成され、この形成さ
れた信号磁化を磁気抵抗効果型ヘッドで再生するもので
ある。なお、磁気ヘッド70は回転アーム90の先端部
に設置されている。そして、回転アーム90を回転する
ことにより磁気ヘッド70を磁気ディスク35の所定位
置に位置決めすることにより、磁気ディスク35への情
報の記録,再生を行う。
【0043】なお、図9に示した磁気抵抗効果型ヘッド
を磁気ディスク装置60に搭載する場合で、電極50
と、電極40,41とがある場合、定電圧源150及び
グランドは、3本の端子により、磁気ディスク装置60
の例えば電源及びグランドを利用する。また、電極50
と、電極40若しくは41の高電位側の電極と電気的に
導通させている場合には、定電圧源150及びグランド
は、2本の端子により、磁気ディスク装置60の例えば
電源及びグランドを利用する。
を磁気ディスク装置60に搭載する場合で、電極50
と、電極40,41とがある場合、定電圧源150及び
グランドは、3本の端子により、磁気ディスク装置60
の例えば電源及びグランドを利用する。また、電極50
と、電極40若しくは41の高電位側の電極と電気的に
導通させている場合には、定電圧源150及びグランド
は、2本の端子により、磁気ディスク装置60の例えば
電源及びグランドを利用する。
【0044】なお、上述した全ての実施例は、磁気抵抗
効果素子を用いるものであり、磁気抵抗効果素子とし
て、MR膜はもちろん巨大磁気抵抗効果膜(GMR)を
用いてもよい。
効果素子を用いるものであり、磁気抵抗効果素子とし
て、MR膜はもちろん巨大磁気抵抗効果膜(GMR)を
用いてもよい。
【0045】
【発明の効果】本発明によれば、線分解能を上げても磁
気記録媒体からの再生出力の維持が容易にできる。ま
た、上記磁気抵抗効果型ヘッドを搭載することにより、
より高密度の磁気ディスク装置を実現することができ
る。
気記録媒体からの再生出力の維持が容易にできる。ま
た、上記磁気抵抗効果型ヘッドを搭載することにより、
より高密度の磁気ディスク装置を実現することができ
る。
【図1】 本発明による第1の実施例の磁気抵抗効果型
ヘッドの断面図。
ヘッドの断面図。
【図2】 本発明による第2の実施例の磁気抵抗効果型
ヘッドの断面図。
ヘッドの断面図。
【図3】 本発明による第3の実施例の磁気抵抗効果型
ヘッドの断面図。
ヘッドの断面図。
【図4】 本発明による第4の実施例の磁気抵抗効果型
ヘッドの断面図。
ヘッドの断面図。
【図5】 本発明による第5の実施例の磁気抵抗効果型
ヘッドの断面図。
ヘッドの断面図。
【図6】 本発明による第6の実施例の磁気抵抗効果型
ヘッドの断面図。
ヘッドの断面図。
【図7】 本発明による第7の実施例の磁気抵抗効果型
ヘッドの断面図。
ヘッドの断面図。
【図8】 本発明による第8の実施例の磁気抵抗効果型
ヘッドの断面図。
ヘッドの断面図。
【図9】 本発明による第8の実施例の磁気抵抗効果型
ヘッドの記録媒体回転方向から見た図を示す。
ヘッドの記録媒体回転方向から見た図を示す。
【図10】 本発明による磁気抵抗効果型ヘッドを搭載
した磁気ディスク装置の斜視図。
した磁気ディスク装置の斜視図。
【図11】 従来の実施例の磁気抵抗効果型ヘッドの断
面図。
面図。
【図12】 本発明による第8の実施例の磁気抵抗効果
型ヘッドの断面図。
型ヘッドの断面図。
【図13】 本発明による第8の実施例の磁気抵抗効果
型ヘッドの断面図。
型ヘッドの断面図。
1…磁気抵抗効果素子 2…SALバイアス膜 3…非磁性膜 10,11…強誘電体膜 15…非磁性膜 20…シールド板 30…磁気記録媒体対向面 35…磁気ディスク 40,41…電極 50…電極 60…磁気ディスク装置 70…磁気ヘッド 90…回転アーム 100,200…磁気抵抗効果型ヘッド 150…定電圧源
Claims (10)
- 【請求項1】磁気記録媒体から情報を再生するために、
検出電流が流されている磁気抵抗効果素子を備えた磁気
抵抗効果型ヘッドであって、 前記検出電流に対して、電界を加える手段を備えたこと
を特徴とする磁気抵抗効果型ヘッド。 - 【請求項2】磁気記録媒体からの情報を再生するために
検出電流が流されている磁気抵抗効果素子を備えた磁気
抵抗効果型ヘッドであって、 前記検出電流に対して、電界を加える手段を備え、 前記電界を加える手段として、前記磁気記録媒体の表面
に対して、垂直方向に分極した強誘電体膜を近接して配
置することを特徴とする磁気抵抗効果型ヘッド。 - 【請求項3】前記強誘電体膜を、前記磁気抵抗効果素子
の膜厚方向の少なくとも片面に接触して配置することを
特徴とする請求項2記載の磁気抵抗効果型ヘッド。 - 【請求項4】前記強誘電体膜を、前記磁気抵抗効果素子
の膜厚方向の少なくとも片面に非磁性膜を介して接触し
て配置することを特徴とする請求項2記載の磁気抵抗効
果型ヘッド。 - 【請求項5】磁気ギャップを形成する一対のシールド板
の間に、磁気記録媒体からの情報を再生するために検出
電流が流されている磁気抵抗効果素子が配置されたシー
ルド型磁気抵抗効果型ヘッドであって、 前記検出電流に対して、電界を加える手段を備え、 前記電界を加える手段として、前記磁気記録媒体の表面
に対して、垂直方向に分極した強誘電体膜を近接して配
置することを特徴とする磁気抵抗効果型ヘッド。 - 【請求項6】前記強誘電体膜を、前記磁気抵抗効果素子
の膜厚方向の少なくとも片面に接触して配置することを
特徴とする請求項4記載の磁気抵抗効果型ヘッド。 - 【請求項7】前記強誘電体膜を、前記磁気抵抗効果素子
の膜厚方向の少なくとも片面に非磁性膜を介して接触し
て配置することを特徴とする請求項4記載の磁気抵抗効
果型ヘッド。 - 【請求項8】磁気記録媒体からの情報を再生するために
検出電流が流されている磁気抵抗効果素子を備えた磁気
抵抗効果型ヘッドにあって、 前記検出電流に対して、電界を加える手段を備え、 前記電界を加える手段として、前記磁気記録媒体の表面
に対して、電気的に絶縁される位置に電極を配置するこ
とを特徴とする磁気抵抗効果型ヘッド。 - 【請求項9】磁気ギャップを形成する一対のシールド板
の間に、磁気記録媒体からの情報を再生するために検出
電流が流されている磁気抵抗効果素子が配置されたシー
ルド型ヘッドであって、 前記検出電流に対して、電界を加える手段を備え、 前記電界を加える手段として、前記磁気記録媒体の表面
に対して、電気的に絶縁される位置に電極を配置するこ
とを特徴とする磁気抵抗効果型ヘッド。 - 【請求項10】請求項1乃至8のいずれか1項に記載し
た磁気抵抗効果型ヘッドを搭載したことを特徴とする磁
気ディスク装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4789797A JPH10247306A (ja) | 1997-03-03 | 1997-03-03 | 磁気抵抗効果型ヘッドおよびこれを用いた磁気ディスク装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4789797A JPH10247306A (ja) | 1997-03-03 | 1997-03-03 | 磁気抵抗効果型ヘッドおよびこれを用いた磁気ディスク装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10247306A true JPH10247306A (ja) | 1998-09-14 |
Family
ID=12788200
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4789797A Pending JPH10247306A (ja) | 1997-03-03 | 1997-03-03 | 磁気抵抗効果型ヘッドおよびこれを用いた磁気ディスク装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH10247306A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6717778B2 (en) * | 2000-11-28 | 2004-04-06 | Hitachi, Ltd. | Spin-valve giant magnetoresistive head and method of manufacturing the same |
-
1997
- 1997-03-03 JP JP4789797A patent/JPH10247306A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6717778B2 (en) * | 2000-11-28 | 2004-04-06 | Hitachi, Ltd. | Spin-valve giant magnetoresistive head and method of manufacturing the same |
US7159304B2 (en) | 2000-11-28 | 2007-01-09 | Hitachi Global Storage Technologies Japan, Ltd. | Method of manufacturing a spin-valve giant magnetoresistive head |
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