JP2001155310A - 磁気ヘッド並びに磁気再生装置 - Google Patents

磁気ヘッド並びに磁気再生装置

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JP2001155310A
JP2001155310A JP33619299A JP33619299A JP2001155310A JP 2001155310 A JP2001155310 A JP 2001155310A JP 33619299 A JP33619299 A JP 33619299A JP 33619299 A JP33619299 A JP 33619299A JP 2001155310 A JP2001155310 A JP 2001155310A
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soft magnetic
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magnetic film
soft
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Akio Kuroe
章郎 黒江
Sayuri Muramatsu
小百合 村松
Koji Fusayasu
浩嗣 房安
Akio Murata
明夫 村田
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 高インピーダンスでかつインピーダンスの変
化を効率的に検出できる高周波インピーダンス型磁気ヘ
ッドを実現しようとするものである。 【構成】 軟磁性体膜2と3で導電性金属膜1を挟み込
むように形成し、軟磁性膜2、3が磁路の一部を形成し
たリング型磁気ヘッドであって、前記軟磁性体膜3の厚
みが前記軟磁性膜2の厚みより小さく、導電性金属薄膜
1の両端に接続した1対の電極15、16を有する。前
記電極15、16に高周波キャリア信号電流を印加する
発振器と、検波回路を有する高周波増幅器19とを接続
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、印加磁界により検
出導体のインピーダンスが変化する、磁気インピーダン
ス効果を利用した磁気ヘッド及びその磁気ヘッドを用い
た磁気再生装置に関する。
【0002】
【従来の技術】図9は電子情報学会技報MR95−80
に報告されている、磁気インピーダンス効果(MI効
果)を利用した従来の再生用磁気ヘッド(以下、MIヘ
ッドという)61の斜視図である。図9の(a)におい
て、MIヘッド61は、導電性金属薄膜からなる検出導
体薄膜42を、磁気記録媒体53のトラック幅にほぼ等
しい幅43の一対の軟磁性コア46、47によってはさ
み磁気インピーダンス効果の検出部(以下、磁気検出部
と記す)を形成している。一対の軟磁性コア46、47
は、部分拡大図の(b)に示すように、それぞれパーマ
ロイ膜44とSiO膜45とを交互に積層した積層膜
で形成されている。
【0003】MIヘッド61で磁気記録媒体53に記録
されている信号磁化54を再生するときは、高周波発振
器48よりUHF帯の高周波キャリア信号を抵抗49を
介して検出導体薄膜42に印加して高周波電流50を流
す。そして磁気インピーダンス効果により検出導体薄膜
42の両端に接続した端子51及び端子52間に生じる
電圧変化を検出する。軟磁性コア46、47の磁化容易
軸の方向は、あらかじめ磁気記録媒体53の記録トラッ
クの幅方向に配向されている。磁気記録媒体53に信号
磁化54が存在しない場合には、端子51及び端子52
間には、高周波電流50と検出導体薄膜42の両端子5
1、52間のインピーダンスとの積に等しい高周波キャ
リア信号の電圧が発生する。磁気記録媒体53に信号磁
化54が存在する場合には、軟磁性コア46、47の磁
化容易軸が信号磁化54によって、それぞれ予め配向さ
れている方向からずれる。その結果、磁気インピーダン
ス効果により、検出導体薄膜42の両端子51、52間
のインピーダンスが小さくなる。
【0004】この検出導体薄膜42のインピーダンスの
変化により、高周波キャリア信号が磁気記録媒体53の
信号磁化54によってAM変調されて検出される。この
信号をAM検波することによって磁気記録媒体53の信
号磁化54を読み出すことができる。この磁気インピー
ダンス効果による磁気記録媒体53の信号磁化54の検
出感度は、磁気抵抗効果による検出感度に比べて非常に
高い。磁気インピーダンス効果を利用するMIヘッドで
は、現在開発が進められている磁気バブルを用いた既知
のジャイアントMRヘッドに比べて約10倍の出力が得
られる可能性がある。
【0005】図10は、前記のMIヘッド61に印加さ
れる磁界に対する高周波キャリア信号レベルの変化を示
す特性曲線である。図10において、特性曲線56は、
高周波キャリア信号の周波数を1GHzとして、上述の
MIヘッド61をヘルムホルツコイルの中央部に置き、
印加する直流磁界の強度を変化させて求めたものであ
る。この特性曲線56によると、印加する磁界強度が零
の近傍では、高周波キャリア信号レベルは緩やかに変化
している。磁界強度の変化に対して高い変調度で高周波
キャリア信号を変調し、かつ歪みの少ない高周波キャリ
ア信号を得るには、特性曲線56の直線状の部分を用い
るようにバイアスする直流バイアス磁界55を与えるの
が望ましい。前記のMIヘッドにおいては、直流バイア
ス磁界55を発生させるために直流電源58により直流
電流を高周波キャリア信号電流に重畳させている。この
直流電流を検出導体薄膜42に流すことにより直流磁界
を発生させてバイアス磁界としている。
【0006】磁気インピーダンス効果による検出導体の
インピーダンスの変化率は、検出導体に印加する高周波
キャリア信号の周波数と軟磁性コアの透磁率の変化率と
の積に比例する。この検出導体のインピーダンスの変化
率を大きくして検出感度を高くするために、従来のMI
ヘッドでは、前記のように軟磁性体コア46、47の材
料として透磁率の変化の大きいパーマロイ膜44を使用
し、高周波による渦電流の発生を防止するためにパーマ
ロイ膜44と絶縁体としてのSiO膜45を交互に積
層した積層膜を用いている。さらに、高周波キャリア信
号の周波数を数百MHz以上の高周波としている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】磁気記録の高密度化に
ともなってトラック幅が狭くなり、信号磁化54の強さ
が低下する。そのため前記従来の構成のM1ヘッドでは
感度が不足し、更に高感度のM1ヘッドが必要となる。
本発明は従来のものより更に高感度のM1ヘッドを実現
することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】本発明の磁気ヘッドは、非磁性体の基板上
に形成した第1の軟磁性体膜、前記基板上に、前記第1
の軟磁性体膜の端部に接して形成した、第1の軟磁性体
膜より厚みが薄い第2の軟磁性体膜、前記第2の軟磁性
体膜の上に形成した導電性金属膜、前記導電性金属膜の
上に、端部が前記第1の軟磁性体膜に接するように形成
した第1の軟磁性体膜より厚みが薄い第3の軟磁性体
膜、前記基板上に、前記第2及び第3の軟磁性体膜のそ
れぞれの端部に接して形成され、前記第2及び第3の軟
磁性体膜より厚みが厚い軟磁性体膜の磁路部、及び一端
が非磁性の磁気ギャップ材を介して前記磁路部に対向
し、他端が前記第1の軟磁性体膜に接し、中央部が前記
第3の軟磁性体膜との間に非磁性体部を介して形成され
たリターンパスヨークを有する。
【0009】導電性金属膜に高周波電流を流すと、第2
及び第3の軟磁性体膜で挟まれた導電性金属膜のインピ
ーダンスが、外部磁界によって第1及び第2の軟磁性体
膜を通る磁束によって変化する。このインピーダンス変
化により高周波電流はAM変調される。このAM変調電
流を検波することにより、外部磁界を検出することがで
きる。上記の構成において第2及び第3の軟磁性体膜の
厚みを第1の軟磁性体膜の厚みより小さくした場合高密
度記録信号を感度よく再生できた。
【0010】本発明の他の観点の磁気ヘッドは、非磁性
体の基板上に形成した第1の軟磁性体膜、前記第1の軟
磁性体膜の一部分を除去した領域(以下Z領域という)
と残存する第1の軟磁性体膜の上に形成した、第1の軟
磁性体膜より厚みが薄い第2の軟磁性体膜、前記Z領域
内の第2の軟磁性体膜の上に形成した導電性金属膜、導
電性金属膜及び第2の軟磁性体膜の上に形成した第1の
軟磁性体膜より厚みが薄い第3の軟磁性体膜、前記第3
の軟磁性体膜上の一部分に形成したギャップ材の非磁性
絶縁膜、前記第3の軟磁性体膜の上の、前記Z領域に相
当する部分に形成した非磁性体部、及び前記非磁性絶縁
膜、非磁性体部及び第3の軟磁性体膜の上に形成したリ
ターンパスヨークとなる軟磁性体膜を有する。
【0011】基板上に形成した第1の軟磁性体膜の一部
分を除去し、除去した領域に第2の軟磁性体膜、導電性
金属膜及び第3の軟磁性体膜を形成したことにより、導
電性金属膜を挟み込む第2及び第3の軟磁性体膜が形成
される。この構成により、高周波電流が流れる導電性金
属膜の外部磁界によるインピーダンスの変化から外部磁
界を検出することができる。本発明の磁気ヘッドの製造
方法は、基板上に第1の軟磁性体膜を形成する工程、基
板上に形成した第1の軟磁性体膜の一部をイオンビーム
などの手段によって基板面までエッチングすることによ
って凹部を形成する工程、前記凹部に第1に磁性体の厚
みより薄い第2の軟磁性体膜を形成する工程、前記凹部
の第2の軟磁性体膜上に導電性金属膜を形成する工程、
及び、前記導電性金属膜を挟み込むように第3の軟磁性
体膜を形成する工程を有する。この製造方法により、基
板上に形成した第1の軟磁性体膜の一部をイオンビーム
などでエッチングすることにより凹部が形成され、この
凹部に第2及び第3の磁性体膜により導電性金属膜を挟
み込む構成の磁気ヘッドが得られる。
【0012】本発明の他の観点の磁気ヘッドの製造方法
は、非磁性体の基板上に第1の軟磁性体膜を形成する工
程、前記第1の軟磁性体膜の一部分を除去する工程、前
記第1の軟磁性体膜を除去した領域(以下Z領域とい
う)と残存する第1の軟磁性体膜の上に第2の軟磁性体
膜を形成する工程、前記Z領域内の第2の軟磁性体膜の
上に導電性金属膜を形成する工程、導電性金属膜及び第
2の軟磁性体膜の上に第3の軟磁性体膜を形成する工
程、前記第3の軟磁性体膜上の一部分にギャップ材の非
磁性絶縁膜を形成する工程、前記第3の軟磁性体膜の上
の、前記Z領域に相当する部分に非磁性体部を形成する
工程、及び前記非磁性絶縁膜、非磁性体部及び第3の軟
磁性体膜の上にリターンパスヨークとなる軟磁性体膜を
形成する工程を有する。この製造方法により、薄膜形成
技術を用いて磁気ヘッドを製造することができ、製造コ
ストが低減される。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、図1から図8を参照して、
本発明の好適な実施例について詳細に説明する。 《実施例1》図1は本発明の実施例1の磁気ヘッドの基
本構成を示す断面図である。図1において、非磁性のセ
ラミックであるNiTiMgの基板21の上に鉄、タン
タル、窒素を含む合金(FeTaN)の第1の軟磁性体
膜5Aを形成する。第1の軟磁性体膜5Aの端部に接し
て、銅等の良導体の膜である導電性金属膜1をFeTa
Nの第2及び第3の軟磁性体膜2と3とで挟み込むよう
に形成して磁気センサー部4を構成する。磁気センサー
部4の図の下端部には、FeTaNの軟磁性体膜の磁路
部5が設けられている。磁路部5は磁気ギャップ材8の
SiO膜を介してFeTaNの軟磁性体のリターンパ
スヨーク6に接している。磁気センサー部4の上端部は
軟磁性体膜5Aを経てリターンパスヨーク6に接してい
る。リターンパスヨーク6は、軟磁性体膜5Aの第3の
軟磁性体膜3の側に設けられており、導電性金属膜1に
相当する部分に非磁性体部7が設けられている。非磁性
体部7としては、非磁性物質の例えばレジスト膜7Aが
設けられる。リターンパスヨーク6と磁気センサー部4
により、非磁性体部7を囲むリング状の磁路が形成され
てリングヘッド型の磁気ヘッドが構成される。
【0014】図2は図1の右側面図である。図2におい
て、前記導電性金属膜1の両端部に、それぞれ電極15
及び16を設けている。電極15及び16につながる第
1の対の電極端子13、14に、並列接続された定電流
高周波発振器11とバイアス磁界発生用の直流電源20
が抵抗12を介して接続され、直流電流を重畳した高周
波電流(例えば1GHz)が導電性金属膜1に通電され
る。また第2の対の電極端子17、18には高周波増幅
器19が接続されている。この状態で図1に示すよう
に、磁気ヘッドを磁気記録媒体10上で走行させると、
磁気記録媒体10の信号磁化9から発生する磁束が前記
ギャップ材8の部分から磁気ヘッド内に流入する。磁束
は前記導電性金属膜1の両側の軟磁性体膜2及び3を通
り、軟磁性体膜5Aを経てリターンパスヨーク6に入っ
て磁気記録媒体10の信号磁化9へ戻る閉ループを形成
する。この時、主として前記導電性金属膜1の近傍の軟
磁性体膜2及び3の高周波における透磁率が変化する。
その結果、MI効果により導電性金属膜1のインピーダ
ンスが磁気記録媒体から発生する信号磁化9の強度に応
じて変化し、高周波電流はAM変調される。電極15及
び16の両端に接続した高周波増幅器19によりAM変
調電流による信号を増幅し検波することにより信号磁化
9が検出される。磁路部5は、検出すべき信号磁化以外
の磁化から発生する磁界をシールドするシールドコアの
役目を果たす。
【0015】図3は本実施例の磁気ヘッドの具体例の寸
法を示すための断面図である。前記導電性金属膜1の厚
みT1は1から2μm、幅W1は4から6μmである。
好適には厚みT1は1μm、T2は5μmである。前記
導電性金属膜1を挟み込むように形成した軟磁性体膜2
及び3の厚みT2及びT3は、それぞれ60nm以下及
び40nm以下である。好適には、厚みT2は50nm
以下、T3は35nm以下である。また磁路部5の厚み
T5は1から3μmであり、好適には2μmである。非
磁性体部7の左右方向の寸法T7は1から3μmであ
り、好適には2μmである。リターンパスヨーク6の厚
みT6は1から3μmであり、好適には2μmである。
試験用の磁気記録媒体として、面記録密度が1平方セン
チ当たり3.1ギガビットのCoCrPt系の磁性体を
用い、前記ヘッドと磁気記録媒体の間隔を100オングス
トロームとして、インダクティブ型リングヘッドを用い
てあらかじめ記録した信号磁化を、本発明の前記磁気ヘ
ッドで再生した。
【0016】上記具体例の磁気ヘッドについて、信号磁
化の強さHと、信号磁化により生じた磁気ヘッド内の磁
束密度Bとの関係を調べた結果を図4に示す。図4にお
いて、横軸は信号磁化の強さHを示し、縦軸は磁気ヘッ
ドの軟磁性体膜2の磁束密度Bを示す。図中の曲線(以
下H−B曲線という)では、信号磁界の強さHが強さH
2程度までは磁束密度Bも磁束密度B2のように増加す
るが、それ以上になると磁束密度Bの増加率は下がる。
図2に示す直流電源20により、磁束密度Bが磁束密度
Bbとなるようにバイアス磁界を与える。この状態で、
信号磁界が強さH1と強さH2の間で変化すると、高周
波増幅器19の入力電圧は電圧V1と電圧V2の間で変
化してAM変調信号となる。入力電圧が電圧V1と電圧
V2の間で変化するのは、以下の作用による。磁束密度
Bの変化にともなって、軟磁性体膜2及び3の磁化容易
軸があらかじめ配向されている方向からずれる。その結
果軟磁性体膜2及び3の透磁率が変化し、軟磁性体膜2
及び3にはさまれた導電性金属膜1のインピーダンスが
変化し、定電流の高周波発振器11から印加される高周
波の電圧は変化する。発明者等による種々の実験の結
果、図4に示すような形状のH−B曲線は、軟磁性体膜
2及び3の厚さを60nm以下にしたときに得られる。
軟磁性体膜2を軟磁性体膜3より厚くするのが望まし
い。特に、軟磁性体膜2の厚みを50nm以下、軟磁性
体膜3の厚みを35nm以下にすると、好適な形状のH
−B曲線が得られ、磁気記録媒体に記録された高密度記
録信号を感度よく再生できることが多くの実験で確認で
きた。H−B曲線において電圧V1と電圧V2の振幅の
変化率は10%以上であるのが望ましく、軟磁性体膜2
及び3の厚みをそれぞれ上記の範囲にすると前記振幅の
変化率は10%以上となる。
【0017】図5の(A)及び(B)はフォトリソグラ
フィ技術と薄膜形成技術による、本実施例の磁気ヘッド
の製造方法を示す断面図である。図5の(A)におい
て、セラミックスの基板21上に1μmの厚みの前記と
同様の合金(FeTaN)からなる第1の軟磁性体膜3
1を形成し、イオンビームエッチング法を用いて点線c
−d及びe−fにはさまれた部分(以下Z領域と呼ぶ)
の第1軟磁性体膜31を除去する。これにより軟磁性体
膜31の左端の残部が磁路部31Aとなる。次に、第1
の軟磁性体膜31の上とZ領域に、第1の軟磁性体膜3
1の厚みより薄い同様の材料の第2の軟磁性体膜32を
形成する。Z領域のみに銅(Cu)を用いて導電性金属
膜1を第1の軟磁性体膜31と同程度の膜厚に形成す
る。そして全面に前記と同様の合金からなる、第1の軟
磁性体膜31の厚みより薄い第3の軟磁性体膜33を形
成する。第3の軟磁性体膜33上の図において左側部分
にSiOの絶縁膜のギャップ材8を磁気ヘッドのギャ
ップを形成するために設ける。第3の軟磁性体膜33の
上の前記Z領域の上の部分に非磁性体部37を形成する
ため非磁性体の厚いレジスト膜37Aを形成する。最後
に、リターンパスヨーク36となる軟磁性体膜を1μm
の厚さに形成する。磁気ヘッドを薄膜形成技術により製
造できるので製造コストが低減される。
【0018】次に、図5の(A)の破線a−bから左側
の部分を研磨によって取り除き図5の(B)に示す磁気
ヘッドを作成した。研磨面が磁気記録媒体10との対向
面30になる。
【0019】図6は、実施例1の他の構造例を示す断面
図である。導電性金属膜1に高周波電流を通電すると熱
が発生するが、この熱により磁気ヘッドの温度が上昇し
て磁気特性が変化するおそれがある。磁気ヘッドの温度
上昇を押さえるため、セラミックスの基板21の上に熱
伝導性金属膜22を形成し、さらにその上に熱伝導率の
高いアルミナの誘電体膜23を形成する。そして誘電体
膜23の上に図5に示した各要素を形成する。この構造
は熱をセラミックスの基板21に伝えて放散させて磁気
ヘッドの温度上昇を抑制する上できわめて有効であっ
た。図5の構成では、ギャップ材8としての硬いSiO
膜と磁路部31Aが、第2の軟磁性体膜32と第3の
軟磁性体膜33を挟む形になっている。特に高い再生感
度を得るために磁路部31AをFeTaNで形成し、第
2及び第3の軟磁性体膜32、33をFeTaNより軟
らかいNiFeで形成する場合がある。このように、軟
らかいNiFeの第2及び第3の軟磁性体層32、33
がそれより硬いFeTaNの磁路部31Aとギャップ材
8で挟まれている構成の磁気ヘッドをスライダーにとり
つけて磁気記録媒体に近接させて摺動すると、NiFe
の第2、第3の軟磁性体膜32、33の摩耗量が磁路部
31Aの摩耗量より多く、凹みが生じることがある。こ
の凹みに磁気記録媒体からはがれた微少な磁性粉などが
入り込むと、磁気ヘッドの検出感度が大幅に低下する。
これを防ぐために図7に示す様に、対向面30に第2及
び第3の軟磁性体膜32、33が露出しないように、S
iOのギャップ材8を形成する前に、第2及び第3の
軟磁性体膜32、33をイオンビームエッチング法によ
り選択的に除去する。その結果、対向面30にはギャッ
プ材8の硬いSiO膜と比較的硬い磁路部31Aのみ
が存在することになり、磨耗による凹みの発生を防止で
きる。
【0020】《実施例2》本発明の実施例2について図
8を用いて説明する。実施例2の磁気ヘッドは、図1に
示す構成において非磁性体部7にレジスト膜7Aの代わ
りに銅等の導電性薄膜7Bを形成している。その他の構
成は図1のものと同じである。図8は図1の磁気ヘッド
の非磁性体部7に導電性薄膜7Bを設けたものの平面図
である。前記導電性薄膜7Bの両端に電極端子25及び
26を設けて直流電源24を接続し、導電性薄膜7Bに
直流電流を通電することによって直流バイアス磁界を与
える。
【0021】本実施例の磁気ヘッドの感度を更に向上さ
せるには、図1及び図3に示す軟磁性体膜3の膜厚T3
を軟磁性体膜2の膜厚T2より小さくすることが効果的
である。また、図8において導電性薄膜7Bを非磁性体
部7に形成する場合、有機材のレジスト膜7Aを形成す
る場合に比べ、熱伝導が良いので熱の放散が容易とな
る。前記の各実施例では、軟磁性体膜2及び軟磁性体膜
3としてFeTaNを用いたが、高周波における実効透
磁率の優れたFe系、Co系金属磁性体膜、酸化物磁性
体膜等磁性体であれば使用可能である。導電性金属膜と
して銅を用いたが、比抵抗の小さなAu、Agなどの金
属膜でもよい。また、ギャップ材8としてSiOを用
いたが、アルミナ、ガラスなどの無機質の誘電体膜でも
よい。また、基板はNiTiMgのセラミック基板を用
いたが、AlTiCなど他のセラミック、ガラス系材
料、カーボン基板を用いてもよい。熱伝導の良好な誘電
体としてアルミナを用いたが他の誘電体でもよい。熱導
電性金属膜22として銅を用いたが、Au、Ag、黄銅
など熱伝導度の高い金属であれば使用可能である。
【0022】
【発明の効果】本発明は上記の各実施例の説明から明ら
かなように、リング型高周波インピーダンスヘッドにお
いて、軟磁性体の導電性金属薄膜を挟む部分の厚みを他
の部分の磁性体の膜厚より薄くした結果、磁気記録媒体
に記録された高密度記録信号を感度良く再生することが
できたもので、実用的効果が大きい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1の磁気ヘッドの断面図
【図2】本発明の実施例1の磁気ヘッドの接続を示す図
1の右側面図
【図3】実施例1の磁気ヘッドの各部の寸法を示す断面
【図4】本発明の実施例の磁気ヘッドの特性図
【図5】(a)及び(b)は、本発明の実施例1の磁気
ヘッドをフォトリソグラフィによって作製した場合の断
面図
【図6】本発明の実施例1の磁気ヘッドの、熱放散性を
改善した構成を示す断面図
【図7】本発明の実施例1の磁気ヘッドの、偏磨耗を生
じにくい構成を示す断面図
【図8】本発明の実施例2の磁気ヘッドの接続を示す平
面図
【図9】(a)は従来のMIヘッドの使用状態を示す斜
視図 (b)は軟磁性コアの部分拡大図
【図10】従来のMIヘッドの動作原理を示すグラフ
【符号の説明】
1 導電性金属膜 2 第2の軟磁性体膜 3 第3の軟磁性体膜 4 磁気センサー部 5 磁路部 5A 第1の軟磁性体膜 6 リターンパスヨーク 7 非磁性体部 8 ギャップ材 9 信号磁化 10 磁気記録媒体 11 高周波発振器 12 抵抗 13、14、17、18 電極端子 15、16 電極 19 高周波増幅器 20 直流電源 21 基板 22 熱伝導性金属膜 23 誘電体 24 直流電源 25 電極端子 26 電極端子 30 対向面 31 第1の軟磁性体膜 32 第2の軟磁性体膜 33 第3の軟磁性体膜 36 リターンパスヨーク 37 非磁性体部 37A レジスト膜 37B 導電性薄膜 42 検出導体膜 43 トラック幅 44 パーマロイ膜 45 SiO膜 46 軟磁性コア 47 軟磁性コア 48 高周波発振器 49 抵抗 50 電流 51 端子 52 端子 53 磁気記録媒体 54 磁化 58 直流電源
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 房安 浩嗣 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 村田 明夫 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 非磁性体の基板上に形成した第1の軟磁
    性体膜、 前記基板上に、前記第1の軟磁性体膜の端部に接して形
    成した、第1の軟磁性体膜より厚みが薄い第2の軟磁性
    体膜、 前記第2の軟磁性体膜の上に形成した導電性金属膜、 前記導電性金属膜の上に、端部が前記第1の軟磁性体膜
    に接するように形成した第1の軟磁性体膜より厚みが薄
    い第3の軟磁性体膜、 前記基板上に、前記第2及び第3の軟磁性体膜のそれぞ
    れの端部に接して形成され、前記第2及び第3の軟磁性
    体膜より厚みが厚い軟磁性体膜の磁路部、及び一端が非
    磁性の磁気ギャップ材を介して前記磁路部に対向し、他
    端が前記第1の軟磁性体膜に接し、中央部が前記第3の
    軟磁性体膜との間に非磁性体部を介して形成されたリタ
    ーンパスヨークを有する磁気ヘッド。
  2. 【請求項2】 前記導電性金属膜に高周波キャリア信号
    電流を流し、前記高周波信号電流に直流電流を重畳させ
    ることにより、直流バイアス磁界を加えることを特徴と
    する請求項1記載の磁気ヘッド。
  3. 【請求項3】 前記第2の軟磁性体膜の厚みが前記第3
    の軟磁性体膜の厚みより厚いことを特徴とする請求項1
    記載の磁気ヘッド。
  4. 【請求項4】 前記非磁性体部に非磁性の導電性金属膜
    を形成し、前記導電性金属膜に直流バイアス磁界用の直
    流電流を加えることを特徴とする請求項1記載の磁気ヘ
    ッド。
  5. 【請求項5】 前記非磁性体部に銅などの熱伝導率の良
    好な金属材料を設けたことを特徴とする請求項1記載の
    磁気ヘッド。
  6. 【請求項6】 基板上に熱伝導性金属膜を形成し、前記
    熱伝導性金属膜の上に熱伝導性を有する誘電体膜を介し
    て、前記第1及び第2の軟磁性体膜及び磁路部を形成し
    たことを特徴とする請求項1記載の磁気ヘッド。
  7. 【請求項7】 非磁性体の基板上に形成した第1の軟磁
    性体膜、 前記第1の軟磁性体膜の一部分を除去し、除去した領域
    (以下Z領域という)と残存する第1の軟磁性体膜の上
    に形成した、第1の軟磁性体膜より厚みが薄い第2の軟
    磁性体膜、 前記Z領域内の第2の軟磁性体膜の上に形成した導電性
    金属膜、 前記導電性金属膜及び第2の軟磁性体膜の上に形成した
    第1の軟磁性体膜より厚みが薄い第3の軟磁性体膜、 前記第3の軟磁性体膜上の一部分に形成したギャップ材
    の非磁性絶縁膜、 前記第3の軟磁性体膜の上の、前記Z領域に相当する部
    分に形成した非磁性体部、及び前記非磁性体部及び第3
    の軟磁性体膜の上に形成したリターンパスヨークとなる
    軟磁性体膜を有する磁気ヘッド。
  8. 【請求項8】 前記Z領域に相当する部分に形成した非
    磁性体部が導電性金属膜であることを特徴とする請求項
    7記載の磁気ヘッド。
  9. 【請求項9】 前記第2の軟磁性体膜が第3の軟磁性体
    膜より厚いことを特徴とする請求項7記載の磁気ヘッ
    ド。
  10. 【請求項10】 基板上に第1の軟磁性体膜を形成する
    工程、 基板上に形成した第1の軟磁性体膜の一部を基板面まで
    エッチングすることによって凹部を形成する工程、 前記凹部に第1に磁性体の厚みより薄い第2の軟磁性体
    膜を形成する工程、 前記凹部の第2の軟磁性体膜上に導電性金属膜を形成す
    る工程、及び、 前記導電性金属膜を挟み込むように第3の軟磁性体膜を
    形成する工程を有することを特徴とする磁気ヘッドの製
    造方法。
  11. 【請求項11】 非磁性体の基板上に第1の軟磁性体膜
    を形成する工程、 前記第1の軟磁性体膜の一部分を除去する工程、 前記第1の軟磁性体膜を除去した領域(以下Z領域とい
    う)と残存する第1の軟磁性体膜の上に第1の軟磁性体
    膜より厚みが薄い第2の軟磁性体膜を形成する工程、 前記Z領域内の第2の軟磁性体膜の上に導電性金属膜を
    形成する工程、 前記導電性金属膜及び第2の軟磁性体膜の上に第1の軟
    磁性体膜より厚みが薄い第3の軟磁性体膜を形成する工
    程、 前記第3の軟磁性体膜上の一部分にギャップ材の非磁性
    絶縁膜を形成する工程、 前記第3の軟磁性体膜の上の、前記Z領域に相当する部
    分に非磁性体部を形成する工程、及び前記非磁性絶縁
    膜、非磁性体部及び第3の軟磁性体膜の上にリターンパ
    スヨークとなる軟磁性体膜を形成する工程を有する磁気
    ヘッドの製造方法。
  12. 【請求項12】 前記第2の軟磁性体膜の厚さを第3の
    軟磁性体膜の厚さより厚く形成することを特徴とする請
    求項11記載の磁気ヘッドの製造方法。
  13. 【請求項13】 請求項1〜9のいずれかに記載の磁気
    ヘッドと、前記磁気ヘッドによって記録されている信号
    が再生される記録媒体保持手段と、前記記録媒体上の指
    定された位置へ磁気ヘッドを位置決めするための位置決
    め手段と、を備えたことを特徴とする磁気再生装置。
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