JP3233115B2 - 磁気抵抗効果型ヘッドとその製造方法 - Google Patents

磁気抵抗効果型ヘッドとその製造方法

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JP3233115B2 JP32790698A JP32790698A JP3233115B2 JP 3233115 B2 JP3233115 B2 JP 3233115B2 JP 32790698 A JP32790698 A JP 32790698A JP 32790698 A JP32790698 A JP 32790698A JP 3233115 B2 JP3233115 B2 JP 3233115B2
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【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、磁気抵抗効果型ヘ
ッドとその製造方法に係わり、特に、磁気記録媒体の磁
化の向きにより情報を保存し、磁気ヘッドにより記録再
生を行う磁気記録装置の再生部に用いる磁気抵抗効果型
ヘッド(MRヘッド)に関する。
【0002】
【従来の技術】磁気抵抗効果を用いたMRヘッドは高い
磁界応答感度を有しているため、高密度の磁気記録装置
において利用されている。MRヘッドにおいては磁気抵
抗効果材料として、異方性磁気抵抗(AMR)効果をも
つ磁性膜、あるいは、巨大磁気抵抗効果をもつ多層膜が
用いられている。磁気記録装置では、磁気記録媒体から
の信号磁界が磁気抵抗効果材料の磁化の方向を変化さ
せ、この変化が磁気抵抗効果材料の抵抗値の変化および
感知した電流または電圧の変化を引き起こすため、記録
データを磁気記録媒体から読み出すことができる。
【0003】磁気記録装置の記録密度を向上させる方法
としては、トラック幅を狭くしてトラック密度を向上さ
せる方法と線密度を向上させる方法がある。線密度を向
上させる方法としては、磁気ヘッドと磁気記録媒体の間
のスペーシングを小さくする方法やMRヘッドのシール
ド間のギャップを薄くして分解能を高める方法がある。
一方、トラック密度を向上させるためには記録時及び再
生時の実効的なトラック幅を狭くする必要がある。しか
しながら、近年の磁気記録装置の大容量化に伴うトラッ
ク密度の向上により、通常のウェハプロセスにおいては
サブミクロンの記録及び再生トラック幅を形成すること
が困難になりつつある。また、トラック幅を決めるウェ
ハプロセスがヘッド製造工程の初期に行われるのに対
し、実効的な記録及び再生トラック幅の測定はヘッド製
造終了後にスピンスタンドを用いたR/W特性(オフト
ラック特性)の評価においてのみ行われるため、磁気記
録装置で要求されるトラック幅の仕様を満足する製造工
程を構築するのに、時間がかかるという課題もあった。
さらに、記録トラックと再生トラックのトラック幅方向
のオフセット量は記録ヘッドと再生ヘッドが数μm離れ
て積層された構造をとっているために、ウェハプロセス
においては許容範囲内に制御することが困難になってい
る。
【0004】ウェハプロセスに依らずにトラック幅を狭
くする方法として、集束イオンビーム(Focused
Ion Beam、以下、FIBという)を用いる方
法が高野らにより「IEEE TRANSACTION
S MAGNETICS,VOL.27,1991,p
p.4678−4683」に開示されている。この方法
によれば、ウェハプロセス後のスライダー加工の段階
で、ヘッドのエアベアリング面(ABS)より集束イオ
ンビームにより、記録ポールの磁性材料をエッチングす
ることにより、狭い記録トラック幅を実現することがで
きる。さらに、同様のエッチングプロセスをMRヘッド
に適用する方法が鈴木らにより特開平10−15431
2号公報に開示されている。そこでは、記録媒体に対し
て垂直方向に再生電流が流れることを特徴とした縦型の
MRヘッドにおいて、図12に示すように、MR素子の
トラック幅方向の両端部を集束イオンビーム等によりエ
ッチングし切り欠き部31を形成し、狭い再生トラック
幅を実現している。また、鈴木らの発明においては、記
録トラック幅と再生トラック幅がFIBによりほぼ同時
にABSから加工することが可能になるので、記録と再
生のオフセット量を制御することが容易になるという特
徴もあった。
【0005】図13は、横型のMRヘッドに切り欠き部
を形成した状態を示す断面図である。しかし、上記した
集束イオンビーム等を用いて、MR素子をエッチングす
る方法は記録媒体に沿って再生電流を流すことを特徴と
した横型のMRヘッドに適用することが困難であるとい
う問題があった。これは図13に示すように、横型のM
RヘッドにおいてはMR素子の高さが小さく、エッチン
グにより断線が起きてしまう危険があること、及び、永
久磁石と電極が積層されたMRヘッドにおいてはMR素
子の磁区安定化のための縦バイアスがABS付近で十分
に印加されなくなってしまうためである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上記
した従来技術の欠点を改良し、特に、MR素子にダメー
ジを与えることなく、スライダー加工段階において再生
トラック幅の狭トラック化を可能にした新規な抵抗効果
型ヘッドとその製造方法を提供するものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は上記した目的を
達成するため、基本的には、以下に記載されたような技
術構成を採用するものである。即ち、本発明に係わる磁
気抵抗効果型ヘッドの第1態様は、MR素子と、このM
R素子を挟むように上シールドギャップ層を介して形成
した上シールド層と、下シールドギャップ層を介して形
成した下シールド層とを少なくとも備えた磁気抵抗効果
型ヘッドにおいて、エアベアリング面にトラック幅を規
定するための軟磁性層からなる層が形成され、前記トラ
ック幅を規定するための層が2つの部分からなり、前記
2つの部分の間隔が前記MR素子の幅よりも狭いことを
特徴とするものであり、又、第2態様は、MR素子と、
このMR素子を挟むように上シールドギャップ層を介し
て形成した上シールド層と、下シールドギャップ層を介
して形成した下シールド層とを少なくとも備えた磁気抵
抗効果型ヘッドにおいて、 エアベアリング面にトラック
幅を規定するための軟磁性層と絶縁層との積層膜からな
る層が形成され、前記トラック幅を規定するための層が
2つの部分からなり、前記2つの部分の間隔が前記MR
素子の幅よりも狭いことを特徴とするものであり、又、
第3態様は、前記トラック幅を規定するための層に、反
強磁性層が積層されたことを特徴とするものであり、
又、第4態様は、MR素子と、このMR素子を挟むよう
に上シールドギャップ層を介して形成した上シールド層
と、下シールドギャップ層を介して形成した下シールド
層とを少なくとも備えた磁気抵抗効果型ヘッドにおい
て、 エアベアリング面にトラック幅を規定するための導
電層が形成され、上記トラック幅を規定するための層が
2つの部分からなり、前記2つの部分の間隔が前記MR
素子の幅よりも狭いことを特徴とするものであり、又、
第5態様は、前記導電層の一方の部分が前記上シールド
層に電気的に接続し、前記導電層の他方の部分が前記下
シールド層に電気的に接続していることを特徴とするも
のであり、又、第6態様は、MR素子と、このMR素子
を挟むように上シールドギャップ層を介して形成した上
シールド層と、下シールドギャップ層を介して形成した
下シールド層とを少なくとも備えた磁気抵抗効果型ヘッ
ドにおいて、 エアベアリング面にトラック幅を規定する
ための導電層が形成され、上記トラック幅を規定するた
めの層が2つの部分からなり、前記2つの部分の間隔が
前記MR素子の幅よりも狭く、且つ、前記導電層の一方
の部分が前記上シールド層に電気的に接続し、前記導電
層の他方の部分が前記下シールド層に電気的に接続して
いることを特徴とするものである。
【0008】又、本発明に係わる磁気抵抗効果型ヘッド
の製造方法の態様は、MR素子と、このMR素子を挟む
ように上シールドギャップ層を介して形成した上シール
ド層と、下シールドギャップ層を介して形成した下シー
ルド層とを少なくとも備えた磁気抵抗効果型ヘッドの製
造方法において、前記MR素子が露出したエアベアリン
グ面にレジストを塗布し、記録ヘッドの記録幅を面合わ
せマークとして、前記MR素子を覆い、且つ前記MR素
子の幅よりも狭くなるような幅が形成されるように前記
レジストをパターニングする第1の工程と、前記レジス
トを含む面に、前記MRヘッドのトラック幅を規定する
ための軟磁性層を成膜する第2の工程と、前記レジスト
を除去することで、2つの部分からなる軟磁性層が形成
され、前記軟磁性層の2つの部分の間隔が、前記MR素
子の幅よりも狭く形成される第3の工程と、を含むこと
を特徴とするものである。
【0009】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施の形態につい
て図面を参照して詳細に説明する。図1は本発明の実施
の形態の構成を示すABSからみた斜視図である。図1
において、再生ヘッドはMR素子層1、上シールド層
2、下シールド層3、上シールドギャップ層9、下シー
ルドギャップ層10とから構成され、ABS面に軟磁性
膜4が配置されている。図2は図1のA−A’面で切っ
た断面図である。軟磁性層4はMR素子1の一部が浮揚
面に露出するように構成されている。軟磁性層4はリフ
トオフプロセス等により形成される。その際、面合わせ
マークとして記録幅を規定する上ポールを用いることが
できる。MR素子1としては磁気抵抗効果層、分離層、
軟磁性補助バイアス層からなる異方性磁気抵抗効果素
子、あるいは、第1の強磁性層、非磁性金属層、第2の
強磁性層、反強磁性層からなる巨大磁気抵抗効果素子を
用いることができる。電極層5としては金、銅、タング
ステンなどの金属を用いることができる。また、電極層
5はこれらの金属層とMR素子に縦バイアス磁界を印加
するためのCoCrなどの永久磁石膜との積層構成とす
ることもできる。軟磁性層4としてはNiFe、フェラ
イト等を用いることができる。
【0010】なお、トラック幅を規定するための軟磁性
層4の間隔tはMR素子1の幅Tより小さくなるように
設定する。次に本発明の実施の形態の動作について、図
を参照して説明する。図3は本発明の媒体磁性に対する
信号強度のオフトラック特性を示した。なお、図3の測
定では記録トラックとして本発明の実施の形態のMR素
子の幅よりも十分小さいものを用いた。また、比較のた
めに、軟磁性層4をもたない再生ヘッドの信号強度のオ
フトラック特性を示した。オフトラック特性における半
値幅は実効的な再生幅を示す。比較例の半値幅がMR素
子の幅に等しいのに対し、本発明のヘッドの半値幅は軟
磁性層4の間隔にほぼ等しくなっている。これは軟磁性
層4により記録トラックからの磁束が吸収されるためで
あり、軟磁性層4の間隔tにより再生トラック幅が規定
されることを示している。
【0011】本発明の第1の実施の形態の変形例とし
て、軟磁性層4のかわりに、図4のように軟磁性層4と
絶縁層6と積層膜を用いることができる。これは軟磁
性層4としてNiFeのような導電性の材料を用いた場
合に、上下シールド層とMR素子あるいは電極5との間
の電気的な短絡を避ける必要があるためである。短絡を
防ぐ形態として、図5のように軟磁性層4の成膜、パタ
ーニングをおこなう前にMR素子を含んだ前面に絶縁層
6を成膜しておくことも有効である。また、この絶縁層
6はスライダーの保護膜を兼用することもできる。
【0012】又、この第1の実施の形態では、軟磁性層
4の磁区の安定化のために軟磁性層4の上又は下に反強
磁性層を積層した構成としてもよい。図6は本発明の第
2の実施の形態の構成を示す斜視図である。図6で再生
ヘッドはMR素子層1、上シールド層2、下シールド層
3、上シールドギャップ層9、下シールドギャップ層1
0から構成され、ABS面に導電性膜11が配置されて
いる。図7は本発明の第2の実施の形態の構成を図6の
A−A’面で切った断面図である。この場合も、MR素
子導電性膜11の間隔tが電気的に実効的な再生トラッ
ク幅を規定する。導電性膜11としては金、銅、タング
ステンなどが用いられる。尚、図6においては両側の導
電性膜がそれぞれ上シールド層、下シールド層の一方の
シールド層とのみ短絡する構成をとることにより、MR
素子と並列な電流経路を遮断している。MR素子1、電
極層5としては第1の実施の形態と同様な材料を用いる
ことができる。
【0013】このように構成した本発明の磁気抵抗効果
型ヘッドでは、浮揚面に配置した軟磁性層により余分な
磁束を吸収する導電性膜により電流の経路をMR素子か
ら迂回させることにより、実効的な再生幅の狭トラック
化をおこなうことができる。さらに、再生幅を決定する
軟磁性層のパターニング工程がウェハ工程完了後におこ
なわれるため、磁気記録装置のトラック幅の要求を満足
するためのトラック幅の変更を容易におこなうことが可
能になる。さらに、再生幅の形成プロセスの際に記録幅
パターンを用いることができるため、記録幅と再生幅の
オフセット量の制御を容易に行うことができることであ
る。
【0014】このように本発明においては、軟磁性層あ
るいは導電性層の間隔により再生トラック幅を規定する
ことができるので、MR素子にダメージを与えることな
く、スライダー加工段階で狭トラックな再生トラック幅
を有するMRヘッドを提供することができる。また、記
録幅とのトラック幅方向の相対的な位置を制御すること
が可能になるため、記録と再生のオフセット量を許容範
囲以内にすることが容易になる。
【0015】
【実施例】以下に、本発明に係わる磁気抵抗効果型ヘッ
ドとその製造方法の具体例を図面を参照しながら詳細に
説明する。 (第1の具体例)図1、図8及び図9は、本発明に係わ
る磁気抵抗効果型ヘッドの具体例の構造を示す図であっ
て、これらの図には、MR素子1と、このMR素子用の
電極5、5と、前記MR素子1を挟むように上シールド
ギャップ層9を介して形成した上シールド層2と、下シ
ールドギャップ層10を介して形成した下シールド層3
とを少なくとも備えた磁気抵抗効果型ヘッドにおいて、
エアベアリング面にトラック幅を規定するための層4が
形成されている磁気抵抗効果型ヘッドが示され、又、前
記トラック幅を規定するための層が2つの部分41、4
2からなり、前記2つの部分41、42の間隔tが前記
MR素子1の幅Tよりも狭い磁気抵抗効果型ヘッドが示
され、又、前記トラック幅を規定するための層が、軟磁
性層4である磁気抵抗効果型ヘッドが示され、又、前記
トラック幅を規定するための層が、絶縁層6と軟磁性層
4との積層膜である磁気抵抗効果型ヘッドが示されてい
る。
【0016】この場合、前記トラック幅を規定するため
の層4に、反強磁性層を積層するように構成しても良
い。以下に、本発明を更に詳細に説明する。図8は本発
明の第1の具体例を示すABS面からみた断面図であ
る。図8を参照すると、この具体例はセラミックの非磁
性基板(図示せず)上に、厚さ2μmのNiFeを用い
た下シールド層3がメッキ法により成膜され、イオンミ
リングにより幅60μmにパターン化される。その上
に、厚さ0.1μmのAl2 3を用いた下シールドギ
ャップ層10がスパッタリング法により成膜される。次
に、第1の強磁性層21としての厚さ8nmのNiFe
(飽和磁化1T)、非磁性金属層22としての厚さ2.
5nmのCu層、第2の強磁性層23としての厚さ4n
mのCoFe層がスパッタリング法により成膜される。
さらに、反強磁性層24として、厚さ30nmのNiM
n膜がスパッタリング法により成膜される。ここで、1
0kOeの磁界を信号磁界の方向(図面の奥行き方向)
に印加しながら270度で熱処理することにより、第2
の強磁性層23に信号磁界方向の交換磁界をかける。そ
の後、ステンシル型のレジストを付けた後、第1の強磁
性層21、非磁性金属層22、第2の強磁性層23、反
強磁性層24はイオンミリングにより幅1.5μmにパ
ターン化される。さらに第1の強磁性層21に縦バイア
ス磁界を加えるための永久磁石層27として、厚さ40
nmのCoCrPt(残留磁化0.8T)、及び電極5
として厚さ0.2μmのAu層がスパッタリングされ、
レジストが除去される。ここで、永久磁石層27を着磁
するために、10kOeの磁界をトラック幅方向に常温
で印加する。次に、この上に厚さ0.1μmのAl2
3 を用いた上シールドギャップ層9がスパッタリング法
により成膜される。そして、その上に厚さ2μmのNi
Feを用いた上シールド層2がメッキ法により成膜さ
れ、イオンミリングにより幅60μmにパターン化され
る。さらに、記録ギャップ層28としての厚さ0.3μ
mのAl2 3 、コイル(図示せず)、上ポール層29
としての厚さ4μmのNiFeが成膜され、記録部を形
成する。以上のような工程で作成したウェハを機械加工
によってバー状態に切断し、ABSを露出させるための
研磨をおこなった後、浮上面形成のためのスライダー加
工をイオンミリングによりおこなった。そして、記録部
をFIB加工により、トラック幅0.7μmに加工し
た。図9はABS露出後の再生幅を決定する工程を示す
断面図である。最初にFIB加工された上ポール幅を面
合わせマークとして用い、0.5μmのステンシル型の
レジスト30をMR素子1の上に形成する。次に絶縁膜
として厚さ2nmのAl2 3 膜6及び、軟磁性層4と
しての厚さ2nmのNiFeを成膜し、リフトオフ工程
によりレジスト30を除去する。さらに、バーをチップ
に切断後、サスペンションにとりつけた。この第1の具
体例のMRヘッドの記録再生実験を行ったところ、高出
力な再生波形が得られ、実効再生幅は軟磁性層の間隔に
ほぼ等しい0.6μmであった。
【0017】(第2の具体例)図6、図10及び図11
は第2の具体例を示す図であり、図11はエアベアリン
グ面にレジストを塗布し、パターニングした状態を示す
図、図6は導電性膜の形成状態を示す図である。なお、
この具体例において、記録幅のFIB加工までは第1の
具体例と同様に作成されるので説明及び図を省略する。
図10を参照すると、最初にFIB加工された上ポール
幅を面合わせマークとして用い、幅0.5μmのステン
シル型のレジスト30をMR素子1の上に形成する。こ
の際レジストの平面形状は図11のように、MR素子1
の左側では下シールド層3が又、MR素子1の右側では
上シールド層2がレジスト30で覆われるような形状に
しておく。次に、導電性膜11として厚さ2nmのAu
膜を成膜し、リフトオフ工程によりレジスト30を除去
する。さらに、バーをチップに切断後、サスペンション
にとりつけた。本発明の第2の具体例のMRヘッドの記
録再生実験を行ったところ、高出力な再生波形が得ら
れ、実効再生幅は軟磁性層の間隔にほぼ等しい0.6μ
mであった。
【0018】このように、第2の具体例も、MR素子1
と、このMR素子用の電極5、5と、前記MR素子1を
挟むように上シールドギャップ層9を介して形成した上
シールド層2と、下シールドギャップ層10を介して形
成した下シールド層3とを少なくとも備えた磁気抵抗効
果型ヘッドにおいて、エアベアリング面にトラック幅を
規定するための層11が形成されている磁気抵抗効果型
ヘッドであり、又、前記トラック幅を規定するための層
11が2つの部分51、52からなり、前記2つの部分
51、52の間隔tが前記MR素子1の幅Tよりも狭い
ことを特徴とする磁気抵抗効果型ヘッドであり、又、前
記トラック幅を規定するための層が、導電性層11であ
ることを特徴とする磁気抵抗効果型ヘッドであり、又、
前記導電性層が第1と第2の2つの部分51、52から
なり、前記第1の部分51が上シールドギャップ層2に
電気的に接続し、前記第2の部分52が下シールドギャ
ップ層3に電気的に接続している。
【0019】この場合も第1の具体例と同様に、前記ト
ラック幅を規定するための層11に、反強磁性層を積層
するように構成しても良い。
【0020】
【発明の効果】本発明に係わる磁気抵抗効果型ヘッドと
その製造方法は、上述のように構成したので、以下の効
果を奏する。本発明の第1の効果はABSから配置した
軟磁性膜あるいは導電性膜により再生トラック幅を規定
することができるため、MR素子にダメージを与えるこ
となくスライダー加工段階で再生トラック幅を作成する
ことができることである。これにより、磁気記録装置で
要求される種々の狭いトラック幅をもつMRヘッドを短
い製造工程で製作することが可能になる。
【0021】本発明の第2の効果は再生幅の形成プロセ
スの際にFIB加工された記録幅パターンを用いること
ができるため、記録幅と再生幅のオフセット量の制御を
容易に行うことができることである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の磁気抵抗効果ヘッドの実施の形態を示
す斜視図である。
【図2】図1のA−A’断面図である。
【図3】本発明の磁気抵抗効果ヘッドのオフトラック特
性を示すグラフである。
【図4】本発明の磁気抵抗効果ヘッドの実施の形態を示
す断面図である。
【図5】本発明の磁気抵抗効果ヘッドの実施の形態を示
す断面図である。
【図6】他の実施の形態を示す斜視図である。
【図7】図6のA−A’断面図である。
【図8】第1の具体例を示す断面図である。
【図9】第1の具体例の製造プロセスを示す断面図であ
る。
【図10】第2の具体例の製造プロセスを示す断面図で
ある。
【図11】第2の具体例のレジストをパターニングした
状態を示す斜視図である。
【図12】従来の縦型の磁気抵抗効果ヘッドの断面図で
ある。
【図13】従来の横型の磁気抵抗効果ヘッドの断面図で
ある。
【符号の説明】
1 MR素子層 2 上シールド層 3 下シールド層 4 軟磁性層 5 電極層 6 絶縁層 9 上シールドギャップ層 10 下シールドギャップ層 11 導電性膜 21 第1の強磁性層 22 非磁性金属層 23 第2の強磁性層 24 反強磁性層 27 永久磁石層 28 記録ギャップ層 29 上ポール層 30 レジスト 31 切り欠き部

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 MR素子と、このMR素子を挟むように
    上シールドギャップ層を介して形成した上シールド層
    と、下シールドギャップ層を介して形成した下シールド
    層とを少なくとも備えた磁気抵抗効果型ヘッドにおい
    て、 エアベアリング面にトラック幅を規定するための軟磁性
    層からなる層が形成され、前記トラック幅を規定するた
    めの層が2つの部分からなり、前記2つの部分の間隔が
    前記MR素子の幅よりも狭いことを特徴とする磁気抵抗
    効果型ヘッド。
  2. 【請求項2】 MR素子と、このMR素子を挟むように
    上シールドギャップ層を介して形成した上シールド層
    と、下シールドギャップ層を介して形成した下シールド
    層とを少なくとも備えた磁気抵抗効果型ヘッドにおい
    て、 エアベアリング面にトラック幅を規定するための軟磁性
    層と絶縁層との積層膜からなる層が形成され、前記トラ
    ック幅を規定するための層が2つの部分からなり、前記
    2つの部分の間隔が前記MR素子の幅よりも狭いことを
    特徴とする磁気抵抗効果型ヘッド。
  3. 【請求項3】 前記トラック幅を規定するための層に、
    反強磁性層が積層されたことを特徴とする請求項1又は
    2記載の磁気抵抗効果型ヘッド。
  4. 【請求項4】 MR素子と、このMR素子を挟むように
    上シールドギャップ層を介して形成した上シールド層
    と、下シールドギャップ層を介して形成した下シールド
    層とを少なくとも備えた磁気抵抗効果型ヘッドにおい
    て、 エアベアリング面にトラック幅を規定するための導電層
    が形成され、上記トラック幅を規定するための層が2つ
    の部分からなり、前記2つの部分の間隔が前記MR素子
    の幅よりも狭いことを特徴とする磁気抵抗効果型ヘッ
    ド。
  5. 【請求項5】 前記導電層の一方の部分が前記上シール
    ド層に電気的に接続し、前記導電層の他方の部分が前記
    下シールド層に電気的に接続していることを特徴とする
    請求項4に記載の磁気抵抗効果型ヘッド。
  6. 【請求項6】 MR素子と、このMR素子を挟むように
    上シールドギャップ層を介して形成した上シールド層
    と、下シールドギャップ層を介して形成した下シールド
    層とを少なくとも備えた磁気抵抗効果型ヘッドにおい
    て、 エアベアリング面にトラック幅を規定するための導電層
    が形成され、上記トラ ック幅を規定するための層が2つ
    の部分からなり、前記2つの部分の間隔が前記MR素子
    の幅よりも狭く、且つ、前記導電層の一方の部分が前記
    上シールド層に電気的に接続し、前記導電層の他方の部
    分が前記下シールド層に電気的に接続していることを特
    徴とする磁気抵抗効果型ヘッド。
  7. 【請求項7】 MR素子と、このMR素子を挟むように
    上シールドギャップ層を介して形成した上シールド層
    と、下シールドギャップ層を介して形成した下シールド
    層とを少なくとも備えた磁気抵抗効果型ヘッドの製造方
    法において、 前記MR素子が露出したエアベアリング面にレジストを
    塗布し、記録ヘッドの記録幅を面合わせマークとして、
    前記MR素子を覆い、且つ前記MR素子の幅よりも狭く
    なるような幅が形成されるように前記レジストをパター
    ニングする第1の工程と、 前記レジストを含む面に、前記MRヘッドのトラック幅
    を規定するための軟磁性層を成膜する第2の工程と、 前記レジストを除去することで、2つの部分からなる軟
    磁性層が形成され、前記軟磁性層の2つの部分の間隔
    が、前記MR素子の幅よりも狭く形成される第3の工程
    と、 を含むことを特徴とする磁気抵抗効果型ヘッドの製造方
    法。
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