JP3657916B2 - 磁気抵抗効果ヘッドおよび垂直磁気記録再生装置 - Google Patents

磁気抵抗効果ヘッドおよび垂直磁気記録再生装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、磁気抵抗効果ヘッドおよび垂直磁気記録再生装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、HDDなどの磁気記録媒体においては、高記録密度化が急激に進んでいる。高記録密度化に伴って記録媒体に記録される記録ビットサイズが小さくなり、信号磁束も小さくなってきている。このような状況で、従来のリングコア型インダクティブ磁気ヘッドはリングコアを介して電磁誘導効果により媒体磁束を間接的に検出するため、小さな信号磁束に対して十分な感度を確保できなくなっている。このため近年、磁気抵抗効果を利用して媒体磁束を直接感知する磁気抵抗効果ヘッド(MRヘッド)が実用化されてきた。
【0003】
現在では、[磁化固着層(ピン層)/中間層(スペーサ層)/磁化自由層(フリー層)]という積層膜を有し、さらに巨大な磁気抵抗効果を発生するスピンバルブ型MR(SV−MR)ヘッドが主流をなしている。このSV−MRヘッドはMRヘッドに比べて2倍以上の巨大磁気抵抗効果を発揮する。
【0004】
従来のSV−MRヘッドは、1対の磁気シールドの間に磁気ギャップを介してSV−MR膜を形成した構造を有する。また、従来のSV−MRヘッドは1対の電極からSV膜の面内にセンス電流を通電する、いわゆるCIP(Current-in-plane)−MRヘッドとして使用されてきた。
【0005】
最近では、1対の電極からSV膜面に垂直にセンス電流を通電する、いわゆるCPP(Current-perpendicular-to-plane)−MRヘッドが提案されている。CPP通電することによりさらに磁気抵抗変化率(MR変化率)が向上するので、高いヘッド出力が期待できる。
【0006】
一方、面内磁気記録システムにおいては、熱擾乱のために記録密度の向上が限界に近づいている。このため、熱擾乱に強い垂直磁気記録システムが有望視され、垂直記録媒体とSV−MRヘッドとを組み合わせたシステムが提案されている。
【0007】
図16(a)および(b)は、垂直記録媒体に対して使用することを想定した、すでに提案されているCIPモードのSV−MRヘッドの構造を示す概略図である。図17(a)および(b)は、それぞれ図16(a)および(b)のSV−MRヘッドにより得られる出力波形を示す図である。
【0008】
これらのシステムにおいては、出力波形および磁気シールド間の狭ギャップ化が問題となる。すなわち、従来の面内磁気記録システムと同様に、垂直磁気記録システムでも磁化転移でピークを有する出力波形が得られることが好ましい。また、将来の高記録密度化に対応するためには、磁気シールド間に設けられるSV膜の膜厚が薄く、狭ギャップ化を達成できることが好ましい。
【0009】
図16(a)は垂直磁気記録システムにシングルSV−MRヘッドを適用したものである。図16(a)において、垂直記録層1に対向するように、1つのSV−MR膜10が設けられている。SV−MR膜10は、反強磁性層11/ピン層12/スペーサ層13/フリー層14を積層した基本構造を有する。SV−MR膜10は、1対の磁気シールド15、16間に配置されている。
【0010】
このシステムでは、図17(a)に示されるように、記録ビットに対応して単調に変化する出力波形が得られる。この場合、従来の面内磁気記録システムと同様に磁化転移でピークを有する出力波形を得るためには、再生信号処理部に微分回路を追加しなければならない。しかし、微分回路はノイズを増大させるおそれがある。また、従来のSV−MRヘッドは厚い反強磁性層11を有するため、将来の高記録密度化に対応して狭ギャップ化することが困難であるという問題があった。
【0011】
図16(b)は垂直磁気記録システムにデュアル・ストライプSV−MRヘッドを適用したものである。図16(b)において、垂直記録層1に対向するように、1対のSV−MR膜10が設けられている。各SV−MR膜10は、図16(a)と同様な基本構造を有する。1対のSV−MR膜10は、1対の磁気シールド15、16間に配置されている。
【0012】
このシステムでは、2つのSV−MR膜を差動動作させて、図17(b)に示されるように従来の面内磁気記録システムで得られるのと同様な出力波形を得るようにしている。しかし、この構造においては、磁気ギャップ中に2つのSV−MR膜が形成されるため、やはり将来の高記録密度化に対応できないという問題があった。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、高記録密度化に対応して狭ギャップ化が可能な磁気抵抗効果ヘッド、およびこのようなヘッドを搭載した垂直磁気記録再生装置を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】
本発明の一態様に係る磁気抵抗効果ヘッドは、媒体対向面に対して膜面が実質的に垂直に配置された、第1磁化自由層および第2磁化自由層と、これらの磁化自由層の間に挟まれた中間層と、下地層と、保護層とを有し、下地層、第1磁化自由層、中間層、第2磁化自由層、保護層の順に順次積層され、前記第1磁化自由層および第2磁化自由層は媒体からの信号磁束に応じて独立にその磁化方向を変化させ、それぞれの磁化方向の変化に応じて磁気抵抗効果を発揮する磁気抵抗効果膜と、前記磁気抵抗効果膜の膜面に対して実質的に垂直に電流を通電するために設けられ、下地層に電気的に接続された第1電極および保護層に電気的に接続された第2電極とを有する。
【0015】
本発明の他の態様に係る垂直磁気記録再生装置は、垂直磁気記録媒体と、垂直磁気記録媒体に対向して設けられる上記の磁気抵抗効果ヘッドとを有する。
【0016】
【発明の実施の形態】
本発明の実施形態に係る磁気ヘッドは、第1磁化自由層(第1フリー層)および第2磁化自由層(第2フリー層)と、これらのフリー層の間に挟まれた中間層(スペーサ層)と、下地層と、保護層とを含む磁気抵抗効果膜と、磁気抵抗効果膜の膜面に対して実質的に垂直に電流を通電する第1電極および第2電極とを有する。すなわち、この磁気抵抗効果膜は、CPP−MR膜である。第1フリー層、中間層および第2フリー層は、媒体対向面に対して膜面が実質的に垂直に配置されている。この磁気抵抗効果膜は、下地層、第1磁化自由層、中間層、第2磁化自由層、保護層の順で基板側から順次積層されている。第1フリー層および第2フリー層の磁化方向は、媒体(好ましくは垂直記録媒体)からの信号磁束に応じて独立に変化する。第1フリー層および第2フリー層は、互いの磁化方向の変化に応じて磁気抵抗効果を発揮する。
【0017】
本実施形態の磁気ヘッドのセンシング部は、第1電極および第2電極に挟まれた、磁気抵抗効果膜の部分である。このセンシング部は、第1フリー層、中間層および第2フリー層を含むが、絶縁体からなる磁気ギャップ層、反強磁性層および磁化固着層(ピン層)を含まない。このため、本実施形態の磁気ヘッドは、従来のSV−MR膜に比べて、狭ギャップ化が容易であり、高記録密度化に対応できる。
【0018】
第1フリー層および第2フリー層に所望の方向に磁気異方性を付与するには、以下のような構造が適用される。
【0019】
たとえば、第1フリー層、中間層および第2フリー層で形成される磁気抵抗効果膜の両端部に1対のハードバイアス膜を設け、第1フリー層および第2フリー層に実質的に一方向の磁気異方性を付与してもよい。
【0020】
また、第1フリー層の両端部に接して1対の反強磁性層を設けて第1フリー層の両端部の磁化を固着することにより、第1フリー層の中央部に所望の方向に磁気異方性を付与し、第2フリー層の両端部に接して1対の反強磁性層を設けて第2フリー層の両端部の磁化を固着することにより、第2フリー層の中央部に所望の方向に磁気異方性を付与してもよい。この場合、第1フリー層中央部の磁気異方性の方向と第2フリー層中央部の磁気異方性の方向が、約90°の角度をなすことが好ましい。ただし、2つのフリー層に付与された磁気異方性の方向のなす角度は、60°〜120°の範囲であればよい。
【0021】
このようにして磁気異方性が付与された第1フリー層および第2フリー層は、その磁化方向を媒体からの信号磁束に応じて独立に変化させ、互いの磁化方向の変化に応じて磁気抵抗効果を発揮する。その結果、本発明の実施形態に係る磁気ヘッドは、媒体に記録された情報を読み出すことができる。なお、上述した第1フリー層および第2フリー層への磁気異方性の付与の仕方に応じて、異なる原理で媒体磁束が検出されるが、その検出原理については後に詳細に説明する。
【0022】
フリー層は、例えばCo、Fe、Niからなる金属層またはそれらの合金層を含有する強磁性材料で形成される。フリー層に用いられる強磁性材料は、より具体的には、Co90Fe10(at%)、CoFeNi、NiFe、Fe、Co、Niなどである。
【0023】
フリー層内部においてスピン依存散乱の効果を出すために、第1フリー層および第2フリー層を[強磁性層/強磁性層]の積層構造、[強磁性層/非磁性層]の積層構造、またはこれらの複合構造としてもよい。
【0024】
[強磁性層/強磁性層]の積層フリー層には、[NiFe/CoFe]、[Fe/NiFe]、[Fe/CoFe]などの組み合わせが用いられる。
【0025】
[強磁性層/非磁性層]の積層フリー層の場合、非磁性層は、Au、Ag、Cu、Ir、Ru、Rh、Pd、Ptなどの貴金属から選択される。界面での散乱を増大させる[強磁性層/非磁性層]の組み合わせとしては、[NiFe/Au]、[NiFe/Ag]、[CoFe/Cu]、[Co/Cu]、[Fe/Au]、[Ni/Au]などが挙げられる。
【0026】
また、フリー層に、[磁性層/Ru/磁性層]からなるフェリカップリング・フリー層(シンセティック・フリー層)を用い、Ms・t積(飽和磁化・厚み積)を調整してもよい。
【0027】
本発明の実施形態においては、第1フリー層、中間層および第2フリー層を含む磁気抵抗効果膜を挟むように、下地層と保護層とが設けられる。下地層または保護層としては、Taなどの金属層、フリー層の軟磁気特性を向上させる軟磁性下地層、フリー層の結晶配向性を向上させる配向性制御層、電子の鏡面反射効果を利用するための鏡面反射層(スペキュラー層)が用いられる。軟磁性下地層には、Ni80Fe20(at%)合金(パーマロイ)、および非晶質CoZrNbなどが含まれる。配向性制御層には、[Ru/Cu]、[Au/Cu]、Cu、NiFeCr合金などが含まれる。軟磁性下地層及び配向制御層に、米国特許5,549,978に開示されている undercoating film の材料を用いることもできる。スペキュラー層には、γ−Fe23、Fe34などのFe酸化物;Ta酸化物;Ni酸化物;Cr23やCrO2などのCr酸化物;Mn酸化物などが含まれる。
【0028】
上述したスペキュラー層は、フリー層または中間層に挿入することが可能である。中間層中にスペキュラー層または上述したような絶縁層が挿入される場合、たとえばCr酸化物などの場合は、非磁性導電性中間層としてはCu層などが良く用いられる。このときの非磁性導電性中間層の厚さは1nm以下であることが好ましい。非磁性導電性中間層は、絶縁膜の片側だけに形成してもよい。非磁性伝導層の存在により、第1および第2フリー層の軟磁気特性が向上する。
【0029】
本実施形態においては、磁気抵抗効果膜を1対の磁気シールドの間に設置することが好ましい。磁気抵抗効果膜を1対の磁気シールドの間に設置すれば、出力ピーク半値幅(PW50)を小さく抑えることができ、さらに良好な線分解能を得ることができる。
【0030】
この場合、1対の磁気シールドの各々を第1電極または第2電極と電気的に接続することが好ましい。このような構成では、電極およびシールドを一体的に電極として取り扱うことができ、電極部を低抵抗化してCPP−MR膜への熱の影響を低減できる。
【0031】
なお、本発明の実施形態に係る磁気ヘッドにおいて、1対の磁化自由層(フリー層)によって磁気回路を形成し、中間層(スペーサ層)の厚さによって線分解能を決定する磁気ギャップを規定する場合には、シールドを省略することができる。
【0032】
中間層には、例えばBe、Al、Mg、Ca、Cu、Au、Ag、Rh、RuおよびIrからなる群より選択される導電性非磁性材料が用いられる。このような導電性非磁性材料を用いれば、約50nm以上の十分長いスピン拡散長を得ることができ、フリー層と中間層との間の界面で大きなスピン依存散乱を得ることができる。
【0033】
中間層は、それぞれ第1磁化自由層または第2磁化自由層と接する1対の第1中間層と、1対の第1中間層に挟まれるように形成された第2中間層とを含む3層構造としてもよい。この場合、第1中間層をCu、Au、Ag、Rh、RuおよびIrからなる群より選択される少なくとも1種の金属で形成し、第2中間層をBe、Al、MgおよびCaからなる群より選択される少なくとも1種の金属で形成することが好ましい。上記の第1中間層はフリー層と中間層との間の界面で大きなスピン依存散乱を示す。上記の第2中間層は長いスピン拡散長を示す。
【0034】
本発明の他の実施形態においては、中間層に酸化物層を用いてもよい。この場合、磁気抵抗効果膜は、第1フリー層、酸化物中間層および第2フリー層を含むトンネル型磁気抵抗効果膜である。酸化物層には、Al酸化物たとえばAl23、Si酸化物たとえばSiO2、Ta酸化物、Cr酸化物たとえばCrO2、Fe酸化物たとえばFe34、およびペロブスカイト型酸化物たとえばLaSrMnO(LSMO)からなる群より選択される少なくとも1層が用いられる。トンネル型磁気抵抗効果膜の素子抵抗を考慮すると、中間層の厚さは約5nm以下にすることが好ましい。
【0035】
本発明の他の実施形態においては、中間層に[金属層/酸化物層またはチッ化物層]の積層膜、または[金属層/酸化物層/金属層]もしくは[金属層/チッ化物層/金属層]のサンドイッチ膜で形成してもよい。この場合、上記の酸化物層には、Al酸化物たとえばAl23、Si酸化物たとえばSiO2、Fe酸化物、Ta酸化物、Ni酸化物、ペロブスカイト型酸化物、およびCr酸化物からなる群より選択される少なくとも1層が用いられる。この場合、上記金属層には、Cu、Ru、Ag、Au、Ir、およびRhからなる群より選択される少なくとも1層が用いられる。上記の金属層は、フリー層の酸化を抑制・防止する。その結果、フリー層の軟磁気特性が向上し、各フリー層で低保磁力が得られる。
【0036】
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態をより詳細に説明する。
(第1の実施形態)
図1(a)は第1の実施形態における垂直通電型磁気抵抗効果(CPP−MR)ヘッドを媒体対向面(ABS:air-bearing surface)に垂直な面で切断した断面図である。この図において、xはトラック長方向、yはトラック幅方向、zは媒体対向面に対して垂直な方向を示す。このCPP−MRヘッドは、垂直磁気記録システムに使用される。
【0037】
図1(a)に示されるように、このCPP−MRヘッドは、下部磁気シールド21、第1電極22、下地層31、第1磁化自由層(第1フリー層)23、導電性非磁性材料で形成されたスペーサ層24、第2磁化自由層(第2フリー層)25、保護層32、第2電極26、および上部磁気シールド27を順次積層した構造を有する。
【0038】
CPP−MR膜を構成する、第1フリー層23と第2フリー層25、およびそれらに挟まれるスペーサ層24の膜面は、媒体対向面に対してほぼ垂直になっている。第1フリー層および第2フリー層は、磁気記録媒体に記録されている信号磁束に従って磁化が自由に応答する。後述するように、第1フリー層23と第2フリー層25の磁化方向のなす角度により磁気抵抗変化が発生し、媒体磁束を読み取ることができる。
【0039】
第1電極22、下地層31、第1フリー層23、スペーサ層24、第2フリー層25、保護層32、および第2電極26のABSからz方向に離れた位置には絶縁膜28が設けられている。CPP−MR膜には第1電極22と第2電極26により膜面に垂直に電流が流される。これらの電極の材料には、主にCu、Au、Ag、Taから選択される金属または合金が用いられる。このCPP−MRヘッドでは、磁気シールドの有無に関わらず良好な線分解能が得られるので、必ずしも磁気シールドを設ける必要はない。しかし、磁気シールド21、27を設けた方が、線分解能をより向上できるので好ましい。
【0040】
図1(b)は、図1(a)に示すCPP−MRヘッドのCPP−MR膜部分をABSから見た平面図である。第1フリー層23、スペーサ層24および第2フリー層25を含むCPP−MR膜は、1対のハードバイアス膜(ハード膜)29、30の間に設置されている。第1フリー層23および第2フリー層25は、ハード膜29、30により一方向に磁気異方性が付与されるように、バイアス磁界が印加される。
【0041】
本実施形態のCPP−MRヘッドの出力機構について説明する。図2(a)〜(c)は、媒体磁束に対する磁気抵抗効果膜の磁化方向の変化を説明する模式図である。これらの図は、トラック長方向に沿って、第1フリー層23、スペーサ層24、第2フリー層25を含むMR膜と、垂直記録層1を示している。図2(a)はヘッドがアップ磁化の続く記録磁区の上方を走行する場合、図2(b)はヘッドがアップ磁化とダウン磁化との遷移領域の上方を走行する場合、図2(c)はヘッドがダウン磁化の続く記録磁区の上方を走行する場合を示している。
【0042】
図2(a)〜(c)に示す、MR膜の媒体に対する相対的位置関係の変化にしたがって、第1フリー層と第2フリー層の磁化方向は、媒体中の記録磁化の方向に応じて以下のように変化する。図2(a)に示されるように、媒体中でアップ磁化が続いているときには、第1フリー層および第2フリー層の磁化はともにアップ方向に向き、互いに平行になる。図2(b)に示されるように、媒体磁化の遷移領域においては、リーディング側の第1フリー層の磁化がダウン方向に変化し、トレーリング側の第2フリー層の磁化はアップ方向のまま変化しない。従って、第1および第2のフリー層の磁化方向は互いに反平行になる。図2(c)に示されるように、媒体中でダウン磁化が続いているときには、第1フリー層および第2フリー層の磁化はともにダウン方向に向き、互いに平行になる。
【0043】
図3に本実施形態のCPP−MRヘッドの出力波形(ΔV=I・Δρ)を模式的に示す。図3中の(a)、(b)および(c)で示される出力値は、それぞれ図2(a)、(b)および(c)の状態に対応している。
【0044】
図3に示される出力波形は、従来のMRヘッドを用いた面内磁気記録システムで得られるものとほぼ同じである。従って、磁気記録再生システムにおける再生信号処理部の回路およびシステムを変更することなく、記録磁化を感知することが可能である。
【0045】
図4は図3に示した出力波形が得られる原理を説明する図である。この図は図2(b)に対応しており、第1フリー層の磁化と第2フリー層の磁化は角度θをなしている。
【0046】
ここで、第1フリー層と第2フリー層の磁化方向が平行であるときの磁気抵抗効果膜の電気抵抗をρP、反平行であるときの電気抵抗をρAP、最大抵抗変化量をΔρmaxとする。このとき、抵抗変化Δρは、第1フリー層と第2フリー層の磁化方向がなす図4の角度θを用いて、次式で表される。
【0047】
Δρ=Δρmax・cos(θ/2)=(ρAP−ρP)・cos(θ/2) (1)
なお、ΔρはMR変化率:MR=(ρAP−ρP)/ρPを用いて、Δρ=ρP・MRによって表すこともできる。
【0048】
従って、出力変化ΔVは次式で表される。
【0049】
ΔV=I・Δρ=I・(ρAPP)・cos(θ/2) (2)
(2)式からわかるように、第1及び第2フリー層の磁化の動きのみによってΔVが得られる。しかし、実際にはフリー層の磁化の動きは媒体磁束の分布にも依存する。
【0050】
CPP−MRヘッドを設計する場合、媒体膜の保磁力(Hc)、媒体上の遷移長(TL)、磁気的な媒体とヘッド間の距離(MS)、パルスの半値幅(PW50、図6に図示されている)、スペーサ層の厚さ(tspacer)を適切に設定することが重要になる。
【0051】
スペーサ層の厚さはスペーサ層内でのスピン拡散長によって決定される。スペーサ層の厚さが厚くなると出力パルス幅が広がるため望ましくない。逆に、スペーサ層の厚さが薄くなるとMRヘッドの磁束吸い込み効率が低下する。磁束吸い込み効率を向上するためには、CPP−MR膜のディメンションを適切に設定する必要がある。
【0052】
図5(a)に、第1の実施形態におけるCPP−MRヘッドおよび記録媒体のパラメータを示す。ここで、図5(a)に示されるように、CPP−MR素子のデプス(奥行)をD、磁束の減衰長をFD、フリー層の厚さをtfree1=tfree2=tf、フリー層の透磁率をμ、スペーサ層の厚さをtspacerとする。このとき、シールドを設けていないCPP−MRヘッドにおける磁束の減衰長は、次式で与えられる。
【0053】
【数1】
Figure 0003657916
【0054】
我々の研究によれば、スペーサ層の厚さは2nm以上50nm以下、さらに5nm以上30nm以下であることが好ましいことがわかっている。スペーサ層の厚さが2nm未満であると、磁束吸い込み効率が低下し、出力が低下する。スペーサ層の厚さが50nmより大きいと、MR変化率が低下する。
【0055】
スペーサ層の厚さは、式(3)より次式で与えられる。
【0056】
【数2】
Figure 0003657916
従って、式(4)の右辺が下記の関係を満たすことが望ましい。
【0057】
【数3】
Figure 0003657916
【0058】
100Gbpsi以上の記録密度の場合、μ=100、tf=2nm〜10nmとなるので、減衰長FDは14(nm)≦FD≦160(nm)となる。
【0059】
磁束効率を向上させるためには、MR膜のデプスDは減衰長FDよりも大きいことが好ましく、D≧FDの条件を満たすことが好ましい。この場合、フリー層のデプスのみを長くしてもよい。また、MR膜のデプスDを長くするのではなく、図5(b)に図示したようにMR膜20の後部に後部フラックスガイド33を設けることによってもMR膜のデプスDを長くした場合と同様に実効的に磁束効率を向上する効果が得られる。この場合、後部フラックスガイド33の長さをGDとすると、D+GD≧FDの条件を満たすことが好ましい。従って、100Gbpsi以上の記録密度では、D≧160nmまたはD+GD≧160nmであることが好ましい。
【0060】
次に、図5(a)に示されるCPP−MRヘッドを用いた場合の出力を具体的に見積もった例を説明する。
【0061】
CPP−MR膜については、第1および第2のフリー層23、25にNiFe/CoFe、スペーサ層24にCuを用い、フリー層の厚さtfree1=tfree2=5nm、スペーサ層の厚さtspacer=20nm、デプスD=100nm、トラック幅方向の長さL=100nmとした。ハードバイアス膜29、30(一方向に磁化が固着されている)にはCoCrPt膜を用い、ハードバイアス膜の厚さtbias=40nm、残留磁化Mrbias=500emu/ccとした。媒体は垂直記録層1と軟磁性裏打ち層2の積層構造であり、記録層の厚さtrecord=10nm、残留磁化Mrrecord=400emu/cc、裏打ち層の厚さtsoft=10nmとした。ビット間の磁化の遷移はtanh型で仮定し、遷移長TL=10nmとした。CPP−MRヘッドと媒体の磁気的スペーシングMS=10nmとした。
【0062】
図6に上記の条件で得られる出力波形を示す。図6において、(a)はシールドなし、(b)はシールドあり(シールド間隔:70nm)、(c)はシールドあり(シールド間隔:50nm)である。図6に示されるように、シールド間隔が狭くなるにつれて、出力の半値幅であるPW50は小さくなる。なお、シールド間隔が狭くなるにつれて、出力のピーク値も低下するが問題ない程度である。
【0063】
(第2の実施形態)
図7は、第2の実施形態におけるCPP−MRヘッドを媒体対向面と平行な面で切断した断面図である。下部シールド41上に絶縁層42が形成され、その一部がエッチングされ、そこに下部シールド41に接するピラー形状の第1電極43が埋め込まれている。第1電極43を中心として、トラック幅方向(y方向)に沿って絶縁層42の両側部の上に、1対のパターニングされた第1の反強磁性層44a、44bが形成されている。第1電極43、絶縁層42および第1の反強磁性層44a、44b上に、下地層55が形成されている。下地層55上に、第1フリー層45、スペーサ層46および第2フリー層47を含むCPP−MR膜が形成されている。第2フリー層47の一部上に保護層57が形成されている。トラック幅方向(y方向)に沿って第2フリー層47の両側部に接して、1対のパターニングされた第2の反強磁性層48a、48bが形成されている。保護層57および第2の反強磁性層48a、48b上に絶縁層49が形成され、その一部がエッチングされ、そこに第2フリー層47に接するピラー形状の第2電極50が埋め込まれている。絶縁層49および第2電極50上に、上部シールド51が形成されている。
【0064】
フリー層およびスペーサ層には、第1の実施形態において説明したのと同様な材料を用いることができる。
【0065】
下地層および保護層の材料としては、非磁性金属たとえばTa、Ti、Cu、Ru、AuおよびCrなど、ならびに軟磁性材料たとえばNiFe(パーマロイ)および非晶質CoZrNbなどが挙げられる。
【0066】
反強磁性層としては、PtMn合金、PtPdMn合金、CrMn合金、CrPtMn合金、IrMn合金、RhMn合金などが用いられる。反強磁性層のパターンは、以下のような方法によりを形成することができる。(i)反強磁性体を成膜し、フォトリソグラフィープロセスによりレジストをパターニングし、レジストをマスクとしてイオンミリングにより反強磁性層のパターンを形成した後、レジストを除去する。(ii)フォトリソグラフィーによりレジストをパターニングし、フリー層上の保護層を除去し、反強磁性体を成膜した後、リフトオフによってレジストおよびその上の反強磁性体を除去することにより、反強磁性層のパターンを形成してもよい。
【0067】
反強磁性体層と電極との間に形成される絶縁層には、SiO2やAl23などが用いられる。なお、反強磁性層がフリー層に対して十分比抵抗が大きい場合には、必ずしも絶縁層を形成しなくてもよい。絶縁層を形成する場合には、少なくともどちらか一方の電極に対して形成すればよいが、両方の電極に対して形成することがさらに好ましい。フリー層と電極との接触部のサイズは、絶縁層の開口部により規定される。
【0068】
このCPP−MRヘッドにおいても、センシング部は第1電極43および第2電極50に挟まれたCPP−MR膜の部分である。このセンシング部は、第1フリー層45、スペーサ層46および第2フリー層47を含む。一方、パターニングされた反強磁性層44a、44b、48a、48bはセンシング部からはずして形成されている。したがって、このCPP−MRヘッドでも、第1の実施形態と同様に、狭ギャップを実現できる。
【0069】
第1の反強磁性層44a、44bは、第1フリー層45の両端部の磁化を固着することにより、センシング部(図面の中央部)に相当する第1フリー層44に、媒体対向面に対して所定の角度をなす方向に磁気異方性を付与する。同様に、第2の反強磁性層48a、48bは、第2フリー層47の両端部の磁化を固着することにより、センシング部(図面の中央部)に相当する第2フリー層47に、媒体対向面に対して所定の角度をなす方向に磁気異方性を付与する。第1フリー層45および第2フリー層47に付与される磁気異方性の方向は、媒体対向面から測ってほぼ45°をなし、かつ互いにほぼ直交する方向とすることが好ましい。ただし、2つのフリー層に付与される磁気異方性の方向がなす角度は、おおよそ60°〜120°の範囲であればよい。
【0070】
具体的には、アニーリングによって反強磁性層とフリー層との交換結合を利用して、フリー層に磁気異方性を付与する。このため、第1フリー層45および第2フリー層47にそれぞれ磁気異方性を付与するように、2段階のアニールが行われる。このとき、第1フリー層45に付与された磁気異方性が第2段階のアニーリングによって影響を受けないように、第1の反強磁性層44a、44bと第2の反強磁性層48a、48bとの間で、膜厚を変えるかまたは組成を変え、ブロッキング温度および交換結合磁界の温度特性を調整する。
【0071】
図7に示すように、1対のパターニングされた反強磁性層によってフリー層の磁気異方性を制御する場合、2つの反強磁性体層間の距離Lを適切に設定することが好ましい。2つの反強磁性体層間の距離Lは、0.5μm以下であることが好ましい。Lが0.5μmより大きいと、2つの反強磁性層間に位置するフリー層の磁気異方性を制御することが困難になり、フリー層に大きな保磁力を発生させ、さらにはバルクハウゼンノイズを引き起こす。また、一般的にはスピン結合長は0.2μm以下といわれているので、Lは0.2μm以下であることがさらに好ましい。
【0072】
次に、本実施形態のCPP−MRヘッドの動作原理を説明する。本実施形態の磁気ヘッドによって媒体磁束を検出するには、例えば以下に示す2つの方法が用いられる。
【0073】
図8および図9を参照して、媒体磁束を検出するための第1の方法について説明する。
【0074】
図8は、図7のCPP−MRヘッドにおける1対のフリー層に付与される磁気異方性の方向の一例を示す図である。理解を容易にするために、この図では第1フリー層45と第2フリー層47を横並びにして示している。しかし、実際には第1フリー層45と第2フリー層47は重なっている。図8において、第1フリー層45の磁気異方性の方向は媒体対抗面に対して約+45°斜め上向き、第2フリー層47の磁気異方性の方向は媒体対抗面に対して約−45°斜め上向きとなっている。したがって、第1フリー層45の磁気異方性の方向と第2フリー層47の磁気異方性の方向はほぼ直交している。
【0075】
図9は、図8のように磁気異方性が付与された1対のフリー層を有するCPP−MRヘッドによる出力波形を示す図である。
【0076】
ヘッドがアップ磁化の続く記録磁区の上方を走行する場合、第1フリー層45の磁化方向と第2フリー層47の磁化方向はともにアップ方向に向いて互いに平行になるため、出力電圧は−Vppという最低値を示す。
【0077】
ヘッドが磁化遷移領域の上方を走行する場合、第1フリー層45の磁化方向と第2フリー層47の磁化方向はほぼ直交したままであるので、出力電圧はほぼ0である。
【0078】
ヘッドがダウン磁化の続く記録磁区の上方を走行する場合、第1フリー層45の磁化方向と第2フリー層47の磁化方向は水平で互いに反平行になるため、出力電圧は+Vppという最高値を示す。
【0079】
以上のように信号磁束を検出することにより、記録媒体の記録ビットの磁化方向を直接に検出できる。この動作原理を用いる場合、磁束は第1フリー層45または第2フリー層47から下部シールド41または上部シールド51へと流れるので、1対の磁気シールドを設ける必要がある。
【0080】
図10および図11を参照して、媒体磁束を検出するための第2の方法について説明する。
【0081】
図10は、図7のCPP−MRヘッドにおける1対のフリー層に付与される磁気異方性の方向の他の例を示す図である。図10において、第1フリー層45の磁気異方性の方向は媒体対抗面に対して約+45°斜め上向き、第2フリー層47の磁気異方性の方向は媒体対抗面に対して約−45°斜め下向きとなっている。したがって、第1フリー層45の磁気異方性の方向と第2フリー層47の磁気異方性の方向はほぼ直交している。
【0082】
図11は、図10のように磁気異方性が付与された1対のフリー層を有するCPP−MRヘッドによる出力波形を示す図である。
【0083】
ヘッドがダウン磁化からアップ磁化への遷移領域の上方を走行する場合、第1フリー層45の磁化方向と第2フリー層47の磁化方向はともに水平で平行になるため、出力電圧は−Vppという最低値を示す。
【0084】
ヘッドがアップ磁化またはダウン磁化が続く記録磁区の上方を走行する場合、第1フリー層45の磁化方向と第2フリー層47の磁化方向はほぼ直交したままであるので、出力電圧はほぼ0である。
【0085】
ヘッドがアップ磁化からダウン磁化への遷移領域の上方を走行する場合、第1フリー層45の磁化方向は上向き、第2フリー層47の磁化方向は下向きで、互いに反平行になるため、出力電圧は+Vppという最高値を示す。
【0086】
以上のように信号磁束を検出することにより、記録ビットの遷移領域を検出できる。この動作原理を用いる場合、磁束は第1フリー層45から第2フリー層47へ、または第2フリー層47から第1フリー層45へと流れるので、1対の磁気シールドは必ずしも設ける必要はない。
【0087】
(他の実施形態)
図12は、他の実施形態のCPP−MRヘッドに用いられるCPP−MR膜を媒体対向面に垂直な面で切断した断面図である。図12のCPP−MR膜は、図1(a)と同様に、下地層31、第1フリー層23、スペーサ層24、第2フリー層25、保護層32が積層されている。しかし、図12のCPP−MR膜では、スペーサ層24がそれぞれ第1フリー層23または第2フリー層と接する1対の第1スペーサ層24aと、1対の第1スペーサ層24aに挟まれるように形成された第2スペーサ層24bとを含む3層構造になっている。
【0088】
上述したようにスペーサ層の膜厚は本発明の実施形態に係るCPP−MRヘッドを設計する上で非常に重要である。従って、設計の自由度を増すためにも、スペーサ層にはスピン拡散長を十分に長く設定できるような材料を選ぶことが好ましい。
【0089】
スピン拡散長が長い材料としてはAl、Mg、Be、Caのような原子量の小さい元素からなる金属またはそれらを含むような合金が挙げられる。Al、Mg、Be、Caのスピン拡散長は、室温で約200nm程度である。従って、スペーサ層の一部にAlまたはMg層を用いることが適当である。また、電気伝導率の低いCu、Au、Ag、Rh、Ru、Irなどの材料もスピン拡散長が長く、スペーサ層の材料として好ましい。我々の研究の結果、これらの材料ではスピン拡散長が50nm以上あると考えられる。
【0090】
特に好ましい積層構造として、[第1スペーサ層/第2スペーサ層/第1スペーサ層]の3層構造が挙げられる。第1スペーサ層には、Au、Cu、Ag、Rh、Ir、Ruから選択される金属が用いられる。第2スペーサ層には、Al、Mg、Be、Caから選択される金属が用いられる。この積層構造では、第2スペーサ層によりスピン拡散長を調整し、第1スペーサ層と第1フリー層または第2フリー層との界面においてスピン依存散乱の効果を与える。
【0091】
第1スペーサ層の膜厚はスピン拡散長をできるだけ伸ばすために10nm以下であることが好ましい。第2スペーサ層の膜厚は、スピン拡散長よりも短くなるように、200nm以下であることが好ましい。
【0092】
また、フリー層中のスピン拡散長も考慮すると、CPP−MR膜のフリー層とスペーサ層の膜厚の合計は、第2スペーサ層のスピン拡散長の50%以下であることが好ましい。ここで、フリー層の膜厚とはスピン依存散乱に寄与する部分の膜厚を意味する。すなわち、単純フリー層の場合には全膜厚、シンセティック・フリー層の場合にはRu層の膜厚とスペーサ層側の磁性層の膜厚とを合計した膜厚のことを指す。
【0093】
本発明の他の実施形態に係る磁気抵抗効果ヘッドには、図13または図14に示した磁気抵抗効果膜を用いることもできる。
【0094】
図13は、第1フリー層61、Al23などの酸化物で形成されたスペーサ層62および第2フリー層63を積層したトンネル型磁気抵抗効果膜(TMR)の断面図である。TMR膜では、素子抵抗を考慮するとスペーサ層62の厚さは5nm以下であることが好ましい。スペーサ層62には、たとえばAl23などのAl酸化物、Fe34などのFe酸化物、LSMOなどのペロブスカイト型酸化物から選択される少なくとも1層を用いることができる。
【0095】
図14は、図13と同様な構造を有するTMR膜であるが、スペーサ層62として[金属層62a/酸化物層またはチッ化物層62b/金属層62a]の積層体を用いている。中間の酸化物層またはチッ化物層62bは必ずしも連続膜である必要はなく、非連続であってもよい。酸化物層またはチッ化物層62bが連続膜になっているか否かは、電子顕微鏡観察によって確認することができる。
【0096】
次に、本発明に係るCPP−MRヘッドを搭載した磁気ヘッドアセンブリ、およびこの磁気ヘッドアセンブリを搭載した磁気ディスク装置について説明する。
【0097】
図15(a)はCPP−MRヘッドを搭載した磁気ヘッドアセンブリの斜視図である。アクチュエータアーム201は、磁気ディスク装置内の固定軸に固定されるための穴が設けられ、図示しない駆動コイルを保持するボビン部等を有する。アクチュエータアーム201の一端にはサスペンション202が固定されている。サスペンション202の先端にはCPP−MRヘッドを搭載したヘッドスライダ203が取り付けられている。また、サスペンション202には信号の書き込みおよび読み取り用のリード線204が配線され、このリード線204の一端はヘッドスライダ203に組み込まれたCPP−MRヘッドの各電極に接続され、リード線204の他端は電極パッド205に接続されている。
【0098】
図15(b)は図15(a)に示す磁気ヘッドアセンブリを搭載した磁気ディスク装置の内部構造を示す斜視図である。磁気ディスク211はスピンドル212に装着され、図示しない駆動装置制御部からの制御信号に応答する図示しないモータにより回転する。アクチュエータアーム201は固定軸213に固定され、サスペンション202およびその先端のヘッドスライダ203を支持している。磁気ディスク211が回転すると、ヘッドスライダ203の媒体対向面は磁気ディスク211の表面から所定量浮上した状態で保持され、情報の記録再生を行う。アクチュエータアーム201の基端にはリニアモータの1種であるボイスコイルモータ214が設けられている。ボイスコイルモータ214はアクチュエータアーム201のボビン部に巻き上げられた図示しない駆動コイルとこのコイルを挟み込むように対向して配置された永久磁石および対向ヨークからなる磁気回路とから構成される。アクチュエータアーム201は固定軸213の上下2個所に設けられた図示しないボールベアリングによって保持され、ボイスコイルモータ214により回転摺動が自在にできるようになっている。
【0099】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、狭ギャップ化が可能になり、高記録密度化に対応できる磁気抵抗効果ヘッド、およびこの磁気抵抗効果ヘッドを有する磁気記録再生装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施形態における垂直通電型磁気抵抗効果(CPP−MR)ヘッドを媒体対向面に垂直な面で切断した断面図、およびこのCPP−MRヘッドのCPP−MR膜を媒体対向面から見た平面図。
【図2】第1の実施形態におけるCPP−MRヘッドについて媒体磁束に対する磁気抵抗効果膜の磁化方向の変化を説明するための模式図。
【図3】第1の実施形態におけるCPP−MRヘッドの出力波形を模式的に示す図。
【図4】図3に示した出力波形が得られる原理を説明するための図。
【図5】(a)は第1の実施形態におけるCPP−MRヘッドおよび記録媒体のパラメータを示す図、(b)は第1の実施形態におけるCPP−MRヘッドに後部フラックスガイドを設けた状態を示す図。
【図6】図5(a)の条件で得られる出力波形を示す図。
【図7】第2の実施形態におけるCPP−MRヘッドを媒体対向面と平行な面で切断した断面図。
【図8】図7のCPP−MRヘッドにおける1対のフリー層に付与される磁気異方性の方向の一例を示す図。
【図9】図8に示すように磁気異方性が付与された1対のフリー層を有するCPP−MRヘッドによる出力波形を示す図。
【図10】図7のCPP−MRヘッドにおける1対のフリー層に付与される磁気異方性の方向の他の例を示す図。
【図11】図10に示すように磁気異方性が付与された1対のフリー層を有するCPP−MRヘッドによる出力波形を示す図。
【図12】他の実施形態におけるCPP−MR膜の断面図。
【図13】他の実施形態におけるTMR膜の断面図。
【図14】他の実施形態におけるTMR膜の断面図。
【図15】本発明の一実施形態に係るCPP−MRヘッドを搭載した磁気ヘッドアセンブリの斜視図、および磁気ディスク装置の内部構造を示す斜視図。
【図16】従来のSV−MRヘッドの構造を示す概略図。
【図17】SV−MRヘッドにより得られる出力波形を示す図。
【符号の説明】
1…垂直記録層
2…軟磁性裏打ち層
10…SV−MR膜
11…反強磁性層
12…ピン層
13…スペーサ層
14…フリー層
15、16…磁気シールド
21…下部磁気シールド
22…第1電極
23…第1磁化自由層(第1フリー層)
24…非磁性中間層(スペーサ層)
25…第2磁化自由層(第2フリー層)
26…第2電極
27…上部磁気シールド
28…絶縁膜
29、30…ハードバイアス膜(ハード膜)
31…下地層
32…保護層
33…後部フラックスガイド
41下部シールド
42絶縁層
43第1電極
44a、44b第1の反強磁性層
45第1フリー層
46スペーサ層
47第2フリー層
48a、48b第2の反強磁性層
49絶縁層
50第2電極
51上部シールド
55下地層
57保護層
61第1フリー層
62スペーサ層
62a金属層
62b酸化物層またはチッ化物層
63第2フリー層
201…アクチュエータアーム
202…サスペンション
203…ヘッドスライダ
204…リード線
205…電極パッド
211…磁気ディスク
212…スピンドル
213…固定軸
214…ボイスコイルモータ

Claims (17)

  1. 媒体対向面に対して膜面が実質的に垂直に配置された、第1磁化自由層および第2磁化自由層と、これらの磁化自由層の間に挟まれた非磁性中間層と、下地層と、保護層とを有し、下地層、第1磁化自由層、非磁性中間層、第2磁化自由層、保護層の順に順次積層され、前記第1磁化自由層および第2磁化自由層は媒体からの信号磁束に応じて独立にその磁化方向を変化させ、それぞれの磁化方向の変化に応じて磁気抵抗効果を発揮する磁気抵抗効果膜と、
    前記磁気抵抗効果膜の膜面に対して実質的に垂直に電流を通電するために設けられ、下地層に電気的に接続された第1電極および保護層に電気的に接続された第2電極と、
    前記第1磁化自由層の外側の面のトラック幅方向に沿う両端部に形成され、前記第1磁化自由層に所定方向に磁気異方性を付与する1対の第1の反強磁性膜と、前記第2磁化自由層の外側の面のトラック幅方向に沿う両端部に形成され、前記第2磁化自由層に所定方向に磁気異方性を付与する1対の第2の反強磁性膜とを有し、
    前記第1の磁化自由層に付与された磁気異方性の方向と前記第2の磁化自由層に付与された磁気異方性の方向は、媒体対向面に対して斜め上向きと斜め下向きの関係にあることを特徴とする磁気抵抗効果ヘッド。
  2. 前記1対の第1の反強磁性膜は前記第1磁化自由層に対して前記第1電極が形成されている面と同じ側の面に前記第1電極を挟むように形成され、前記1対の第2の反強磁性膜は前記第2磁化自由層に対して前記第2電極が形成されている面と同じ側の面に前記第2電極を挟むように形成されていることを特徴とする請求項1に記載の磁気抵抗効果ヘッド。
  3. さらに、前記第1の電極、前記磁気抵抗効果膜および前記第2の電極で形成された構造の両面に設けられた1対の磁気シールドを有する請求項1に記載の磁気抵抗効果ヘッド。
  4. 前記1対の磁気シールドの各々は前記第1または第2電極と電気接続されている請求項3に記載の磁気抵抗効果ヘッド。
  5. 前記非磁性中間層が、導電性非磁性層で形成されている請求項1に記載の磁気抵抗効果ヘッド。
  6. 前記非磁性中間層が、Be、Al、Mg、Ca、Cu、Au、Ag、Rh、RuおよびIrからなる群より選択される少なくとも1種の金属で形成されている請求項5に記載の磁気抵抗効果ヘッド。
  7. 前記非磁性中間層は、それぞれ前記第1磁化自由層または第2磁化自由層と接する1対の第1中間層と、前記1対の第1中間層に挟まれた第2中間層とを含む3層構造を有する請求項1に記載の磁気抵抗効果ヘッド。
  8. 前記第1中間層はCu、Au、Ag、Rh、RuおよびIrからなる群より選択される少なくとも1種の金属から形成され、前記第2中間層はBe、Al、MgおよびCaからなる群より選択される少なくとも1種の金属から形成される請求項7に記載の磁気抵抗効果ヘッド。
  9. 前記非磁性中間層が、酸化物層で形成されている請求項1に記載の磁気抵抗効果ヘッド。
  10. 前記酸化物層が、Al酸化物、Si酸化物、Fe酸化物、Cr酸化物、Ta酸化物、Ni酸化物およびペロブスカイト型酸化物からなる群より選択される少なくとも1層で形成されている請求項9に記載の磁気抵抗効果ヘッド。
  11. 前記酸化物層の厚さは約5nm以下である請求項9に記載の磁気抵抗効果ヘッド。
  12. 前記非磁性中間層が、[金属層/酸化物層またはチッ化物層]の積層膜、または[金属層/酸化物層/金属層]もしくは[金属層/チッ化物層/金属層]のサンドイッチ膜で形成されている請求項1に記載の磁気抵抗効果ヘッド。
  13. 前記酸化物層が、Al酸化物、Si酸化物、Fe酸化物、ペロブスカイト型酸化物、Ta酸化物、Cr酸化物およびNi酸化物からなる群より選択される少なくとも1層で形成されている請求項12に記載の磁気抵抗効果ヘッド。
  14. 前記1対の第1の反強磁性膜によって前記第1磁化自由層に付与される磁気異方性の方向と、前記1対の第2の反強磁性膜によって前記第2磁化自由層に付与される磁気異方性の方向とが、互いに約60°〜120°の角度をなす請求項1に記載の磁気抵抗効果ヘッド。
  15. 前記1対の第1の反強磁性膜間の距離、および前記1対の第2の反強磁性膜間の距離が、約0.5μm以下である請求項1に記載の磁気抵抗効果ヘッド。
  16. 前記1対の第1の反強磁性膜間の距離、および前記1対の第2の反強磁性膜間の距離が、約0.2μm以下である請求項15に記載の磁気抵抗効果ヘッド。
  17. 垂直磁気記録媒体と、
    垂直磁気記録媒体に対向して設けられる請求項1ないし16のいずれかに記載の磁気抵抗効果ヘッドと
    を有する垂直磁気記録再生装置。
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