JPH08185613A - 磁気抵抗型薄膜磁気ヘッドおよびその製造方法 - Google Patents

磁気抵抗型薄膜磁気ヘッドおよびその製造方法

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JPH08185613A
JPH08185613A JP34050494A JP34050494A JPH08185613A JP H08185613 A JPH08185613 A JP H08185613A JP 34050494 A JP34050494 A JP 34050494A JP 34050494 A JP34050494 A JP 34050494A JP H08185613 A JPH08185613 A JP H08185613A
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gap
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magnet
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司 茂 庄
Atsushi Toyoda
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 MRヘッドの実効ギャップ長を狭くして再生
分解能を向上させる。MR膜の活性部とその左右に配置
される単磁区形成用永久バイアス磁石膜の位置ずれをな
くす。 【構成】 下シールド18の上に下ギャップ20を成膜
する。その上にリード膜として電気導電膜64と、MR
膜46に対する単磁区形成用永久バイアス磁石膜を構成
する磁石膜62とを積層して成膜する。このリード膜を
削って下ギャップ20に達する略々台形状の溝66を形
成して左右に分割されたリード30,31を形成する。
この左右に分割されたリード30,31を電気的に接続
するように溝66に沿ってMR膜46を有する磁気セン
サ膜28を成膜する。この磁気センサ膜28の上に上ギ
ャップ32を成膜する。その上に上シールド34を成膜
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、ハードディスク用再
生ヘッド等に用いられるMR(磁気抵抗効果)ヘッドの
改良に関する。
【0002】
【従来の技術】MRヘッドは、MR素子を用いて磁気記
録媒体の磁極から発生する磁界を検出して記録情報を再
生する再生専用の磁気ヘッドで、誘導型磁気ヘッドに比
べてトラック密度、線記録密度を向上できる利点があ
り、例えばハードディスク用の誘導型・MR型複合磁気
ヘッドとして、記録用の誘導型磁気ヘッドと組合わせて
使用される。
【0003】従来のハードディスク用誘導型・MR型複
合磁気ヘッドを図2に示す。図2において、(a)はポ
ール中心線で切った断面側面図、(b)は記録媒体対向
面側から見た斜視図である。誘導型・MR型複合磁気ヘ
ッド10は、MR型磁気ヘッド12の上に誘導型磁気ヘ
ッド14を積層して構成されている。両ヘッド12,1
4とも薄膜形成技術を利用して作られている。
【0004】MR型磁気ヘッド12は、スライダ基板1
6の後端面に保護膜17を介して下シールド18が構成
され、その上に絶縁層を構成する下ギャップ20が積層
されている。下ギャップ20上にはMR膜46、スペー
サ48、SAL(Soft Adjacent Layer :近接軟磁性
層)バイアス膜50を積層した磁気センサ膜28がその
先端部を記録媒体対向面(スライダ面)24に臨ませて
構成されている。磁気センサ膜28の上には、その中央
部にトラック幅決め用絶縁膜29としてアルミナ膜が成
膜され、その上から磁気センサ膜28の左右両側に、リ
ード(リード・コンダクタ)30,31が接合されてい
る。MR膜46のうち、リード30,31が接合されて
いない部分が感応部となり、リード30,31が接合さ
れている部分が非感応部となる。磁気センサ膜28およ
びリード30,31の上には、絶縁層を構成する上ギャ
ップ32が構成され、さらにその上に上シールド34が
構成されている。
【0005】誘導型磁気ヘッド14は、MR型磁気ヘッ
ド12の上シールド34を下コアとして兼用し、その上
に書き込みギャップ36、コイル37および絶縁層3
8、上コア40、保護膜42を順次積層して構成されて
いる。
【0006】図2の誘導型・MR型複合磁気ヘッド10
は、記録時は、誘導型磁気ヘッド14のコイル37に記
録信号を流すことにより、上下コア40,34間のギャ
ップ36に記録磁界が発生して、この磁界で記録媒体に
対する記録が行なわれる。また、再生時は、MR型磁気
ヘッド12のリード30,31を通じてSALバイアス
膜50に電流を流してMR膜46にバイアス磁界を印加
した状態でリード30,31を通じてMR膜46にセン
ス電流を流して記録媒体上のトラックをトレースするこ
とにより、トラック上の情報に応じてMR膜46の両端
の電圧が変調されて再生が行なわれる。
【0007】図2の誘導型・MR型複合磁気ヘッド10
の作製工程を図3〜5を参照して説明する。 (1) 基板(アルチック(Al2 3 −TiC)等の
セラミック材等)16の上に形成された保護膜(アルミ
ナ(Al2 3 )等)17の上に下シールド18を形成
する。下シールド18は、パーマロイ(NiFe)、セ
ンダスト等の軟磁性膜をスパッタ、蒸着あるいはメッキ
などにより基板16上に堆積して構成される。下シール
ド18の上には、アルミナ等の非磁性材料で下ギャップ
20を形成する。
【0008】(2) 次に、MR膜46(NiFe
等)、スペーサ48(Ti等)、SALバイアス膜50
(CoZrM(MはNb,Mo等)等)を積層して磁気
センサ膜28を形成する。 (3) 磁気センサ膜28を矩形にカットする。なお、
MR膜46はその長手方向(記録媒体の面に平行でトラ
ックに直角な方向)に磁化容易軸が形成される。そし
て、磁気センサ膜28の上にMR膜46の活性部(感応
部)の幅(再生トラック幅Tw)を決めるためのトラッ
ク幅決め用絶縁膜29をアルミナ等で成膜する。
【0009】(4) 磁気センサ膜28の両端に電極取
り出し用の高導電膜リード30,31(W,Ta等)を
形成する。リード30,31は、トラック幅決め用絶縁
膜29の上で相互に切り離されている。 (5) 磁気センサ膜28およびリード30,31の上
に上ギャップ32(アルミナ等)の膜を全面に形成す
る。 (6) 上シールド34を形成する。上シールド34
は、書き込みヘッドの下コアを兼ねている。
【0010】(7) 上シールド兼下コア34の上に書
き込みのための書き込みギャップ36(アルミナ等)を
形成する。 (8) コイル37および絶縁層38を形成する。 (9) コイル37および絶縁層38を跨ぐように上コ
ア40を形成し、書き込みヘッド(誘導型磁気ヘッド)
とする。そして、最後に保護膜42(図2(a))を形
成して完成する。
【0011】誘導型・MR型複合磁気ヘッドでは、MR
型磁気ヘッドで再生した時のオフトラック特性(ポール
がトラック幅方向に移動した時の再生出力レベルの変化
特性)を測定すると、図6に実線で示すようにトラック
中心に対し非対称となり、かつサイドローブと呼ばれる
小さなこぶが生じる。これは、トラックずれを生じる
と、トラックからの磁界によって影響を受けたMR膜4
6の非活性部(活性部(すなわちトラック幅Tw)の外
側の部分)の磁化が、活性部の磁化を回転させるように
作用するためである。そして、活性部の幅(トラック幅
Tw)を小さくすればするほどサイドローブが大きくな
る。また、この関係は、電流の向きが反対になれば丁度
反対になり、今度は左側にサイドローブが発生する。こ
のようなサイドローブの発生はトラッキングサーボに大
きな障害をもたらし、狭トラックでのサーボができなく
なるため、高密度記録を実現する上での障害となってい
た。
【0012】サイドロープを低減する方法として、MR
膜46の左右の非感応部(リード30,31が接合され
ている部分)に重ねて配設される一軸異方性バイアス磁
石膜(図示せず)の磁化(MR膜46の異方性磁界と同
じ向き)を強めることが考えられる。しかし、こうする
と、MR膜46の磁化の向きを45°に保つためにはS
ALバイアス膜50によるバイアス磁界を強めなければ
ならず、記録媒体からの磁界に対するMR膜46の磁化
の向きの変化(すなわちMR膜46の抵抗変化)が小さ
くなり、再生感度が低下する。これは特に狭トラックの
ときに著しい。
【0013】そこで、従来の誘導型・MR型複合磁気ヘ
ッドにおけるMR再生ヘッドのオフトラック特性を改善
して、狭トラックによる高密度記録再生を可能にした誘
導型・MR型磁気ヘッドとして、本発明者らによって発
明され、本出願人がこの出願と同日付で出願した特許出
願(発明の名称「MRヘッドおよびその製造方法」)の
明細書および図面に記載された発明がある。これは、M
R膜が、記録媒体との対向面側から見て、略々直線状に
形成された直線部と、その両側において当該直線部に対
し傾斜して形成された傾斜部とを有してなるものであ
る。同明細書および図面に記載されたその具体例を図7
に示す。図7において、(a)は記録媒体対向面側から
見た斜視図、(b)はその正面図である。誘導型・MR
型複合磁気ヘッド41は、MR型磁気ヘッド12の上に
誘導型磁気ヘッド14を積層して構成されている。両ヘ
ッド12,14とも薄膜形成技術を利用して作られてい
る。
【0014】MR型磁気ヘッド12は、スライダ基板1
6の後端面に保護膜17を介して下シールド18が2層
(18−1,18−2)に構成されている。下シールド
18−2は台形状(逆台形状)に掘り込まれている。下
シールド18の上には、この台形状に沿って絶縁層を構
成する下ギャップ20が積層されている。下ギャップ2
0上には、MR膜46、スペーサ48、SALバイアス
膜50を積層した磁気センサ膜28が成膜されている。
これにより、MR膜46には、再生時にトラックの記録
信号の磁化反転境界線に対し略々平行に配置される略々
直線状の直線部46−1と、その両側において直線部4
6−1に対し(したがって、トラックの記録信号の磁化
反転境界線に対し)角度θをもって傾斜して形成された
傾斜部46−2,46−3と、さらにその外側において
下シールド18の頂面上に形成された外縁部46−4,
46−5が構成されている。
【0015】下シールド18−1と18−2の間には、
MR膜46の直線部46−1を挟んでその両側にかつ直
線部46−1と略々同一面上に単磁区形成用の固定バイ
アス(長手方向バイアス)用永久磁石54(一軸異方性
バイアス磁石膜)が磁気スペーサ56,58で挟まれた
状態で配設されている。この単磁区形成用永久バイアス
磁石54はMR膜56の直線部46−1と傾斜部46−
2,46−3との間の段差で生じる形状異方効果を減じ
てMR膜46の一軸異方性を改善(増強)する働きをす
る。単磁区形成用永久バイアス磁石54は、MR膜46
のトラック幅に平行な方向(MR膜46の磁化容易軸方
向)に着磁されている。MR膜46の傾斜部46−2,
46−3は、この固定バイアス磁石54を跨ぐようにし
てトラック幅方向に延びている。
【0016】磁気センサ膜28の上には、リード30,
31が、傾斜部46−2,46−3の始まる直前の直線
部46−1の両端部付近から傾斜部46−2,46−3
および外縁部46−4,46−5にかけて形成されてい
る。これにより、MR膜46は、直線部46−1(正確
には直線部46−1のうちリード30,31で挟まれた
区間)が信号再生に関与する活性部(感応部)46cを
構成し、リード30,31が形成された傾斜部46−
2,46−3および外縁部46−4,46−5がリード
30,31からの電流が流入するリード部46a,46
b(非感応部)を構成する。磁気センサ膜28およびリ
ード30,31の上には、絶縁層を構成する上ギャップ
32が構成され、さらにその上に上シールド34が構成
されている。
【0017】誘導型磁気ヘッド14は、MR型磁気ヘッ
ド12の上シールド34を下コアとして兼用し、その上
に書き込みギャップ36、コイル37および絶縁層3
8、上コア40、保護膜42を順次積層して構成されて
いる。
【0018】図7の誘導型・MR型複合磁気ヘッド41
は、記録時は、誘導型磁気ヘッド14のコイル37に記
録信号を流すことにより、上下コア40,34間のギャ
ップ36に記録磁界が発生して、この磁界で記録媒体に
対する記録が行なわれる。また、再生時は、MR型磁気
ヘッド12のリード30,31を通じてSALバイアス
膜50に電流を流してMR膜46にバイアス磁界を印加
した状態でリード30,31を通じてMR膜46にセン
ス電流を流して記録媒体上のトラックをトレースするこ
とにより、トラック上の情報に応じてMR膜46の両端
の電圧が変調されて再生が行なわれる。誘導型磁気ヘッ
ド14による書き込みトラック幅Twは上コア40のポ
ール幅で規定され、MR膜46の活性部46cの幅(リ
ード30,31間の距離)はトラック幅Twに略々等し
く設定される。
【0019】以上の構成によれば、再生時には、図8に
示すように、MR膜46の活性部46cがトラック52
の記録信号の磁化反転境界線60に対し平行に(アジマ
ス角0°で)トレースする(オントラック時)。これに
対し、リード部46a,46bを構成する傾斜部46−
2,46−3は記録信号の磁化反転境界線60に対しア
ジマス角θ(θは例えば40°前後)をもってトレース
する(オフトラック時)。したがって、トラックの記録
信号に対し、活性部46cでは従来どおりの高い感度が
得られ、リード部46a,46bでは拾う信号の量を大
幅に低減させることができる。したがって、トラック5
2が活性部46cから左右にずれても、活性部46c以
外からの信号の影響が少なくなり、オフトラック特性は
図9に示すように、中心ずれやサイドローブの発生が抑
えられたものとなる。これにより狭トラックでもトラッ
キングサーボが可能になり、高密度記録再生が可能とな
る。また、隣接トラックからのクロストークも低減され
る。なお、リード部46a,46bの外側の外縁部46
−4,46−5は記録信号の磁化反転境界線60に対し
平行であるが、活性部46cから離れているため、再生
出力には影響を及ぼさない。
【0020】
【発明が解決しようとする課題】前記図7の誘導型・M
R型複合磁気ヘッド41によれば、活性部46cが所期
の位置に形成されるように、リード30,31の内端部
の位置を高精度にカットする必要があった。また、下シ
ールド18を2層(18−1,18−2)に分けて成膜
する必要がある等製造工程が複雑であった。
【0021】この発明は、上述の点に鑑みてなされたも
ので、MR膜が平行部とその両側に傾斜部を有するタイ
プの磁気抵抗型薄膜磁気ヘッドにおいて、活性部の位置
を高精度に規定することができ、また製造工程を簡略化
することができる新規な構造の磁気抵抗型薄膜磁気ヘッ
ドおよびその製造方法を提供しようとするものである。
【0022】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の磁気抵抗
型薄膜磁気ヘッドは、下シールドと、この下シールドの
上に形成された絶縁膜を構成する下ギャップと、この下
ギャップの上に形成され、当該下ギャップに達する断面
略々台形状の溝によって左右に分割されたリードと、こ
の左右のリードを電気的に接続するように前記溝に沿っ
て形成されたMR膜を有する磁気センサ膜と、この磁気
センサ膜の上に形成された絶縁膜を構成する上ギャップ
と、この上ギャップの上に形成された上シールドとを具
備してなるものである。
【0023】請求項2記載の磁気抵抗型薄膜磁気ヘッド
は、前記リードが、電気導電膜と磁石膜の積層体で構成
され、当該磁石膜が前記溝の底部に位置するMR膜に対
する単磁区形成用永久バイアス磁石膜を構成してなるも
のである。
【0024】請求項3記載の磁気抵抗型薄膜磁気ヘッド
の製造方法は、下シールドの上に絶縁膜を構成する下ギ
ャップを成膜し、この下ギャップの上にリード材を成膜
し、このリード膜を削って前記下ギャップに達する略々
台形状の溝を形成して左右に分割されたリードを形成
し、この左右に分割されたリードを電気的に接続するよ
うに前記溝に沿ってMR膜を有する磁気センサ膜を成膜
し、この磁気センサ膜の上に絶縁膜を構成する上ギャッ
プを成膜し、この上ギャップの上に上シールドを成膜し
てなるものである。
【0025】請求項4記載の磁気抵抗型薄膜磁気ヘッド
の製造方法は、前記リード膜を、電気導電膜と、前記M
R膜に対する単磁区形成用永久バイアス磁石膜を構成す
る磁石膜とを積層して構成し、前記溝を当該積層体に対
して一括加工してなるものである。
【0026】
【作用】請求項1記載の磁気抵抗型薄膜磁気ヘッドによ
れば、上ギャップの上にリードを形成し、このリードに
下ギャップに達する略々台形状の溝を形成してリードを
左右に分割し、この溝に沿ってMR膜を有する磁気セン
サ膜を形成したので、リードと磁気センサ膜の位置関係
を一義的に決めることができ、活性部の位置を高精度に
規定することができる。また、磁気センサ膜の下に前記
図7の下シールド18−2に代えてリードを配置するの
で、下シールドを2層に分けて形成しなくてすみ、構成
が簡単になって製造工程を簡略化することができる。ま
た、前記図2の従来構造では、トラック幅決め用絶縁材
29を積層してトラック幅を規定するため、実効ギャッ
プg(上下シールド間の距離。図2(a)参照)が広く
なって、再生分割能を低下させていたが、この発明によ
れば、溝の底面の幅でトラック幅を規定できるので、ト
ラック幅決め用絶縁材を不要にすることができ、実効ギ
ャップを狭くして再生分解能を向上させることができ
る。
【0027】請求項2記載の磁気抵抗型薄膜磁気ヘッド
によれば、磁石膜がMR膜に対する単磁区形成用永久バ
イアス磁石膜を構成するので、MR膜の台形底面部分と
傾斜面部分の境界部の段差による形状異方効果が減じら
れて、MR膜の一軸異方性が改善される。また、前記図
2の従来構造によれば、MR膜46の活性部の両側にM
R膜46に対する単磁区形成用永久バイアス磁石膜を配
置する場合、トラック幅決め用絶縁材29を成膜してト
ラック幅決めカット(図3(3))を行った後、単磁区
形成用永久バイアス磁石膜の成膜およびカットをし、さ
らにリード30,31の成膜およびカットをするため、
各工程で位置合せが必要となる。そして、このときのわ
ずかな位置のずれがヘッド活性部の左右の特性の変動の
原因となる。特にヘッド活性部の幅が狭ければ狭いほど
この影響は大きくなる。これに対し、請求項2記載の磁
気ヘッドによれば、リードを電気導電膜と磁石膜を積層
して構成し、この積層体に対して溝を構成したので、ヘ
ッド活性部とその両側の磁石材料の相対位置が高精度に
決まり、ヘッド活性部の左右バランスずれを回避するこ
とができる。
【0028】請求項3記載の製造方法によれば、請求項
1記載の磁気抵抗型薄膜磁気ヘッドを容易に製造するこ
とができる。
【0029】請求項4記載の製造方法によれば、請求項
2記載の磁気抵抗型薄膜磁気ヘッドを容易に作ることが
できる。
【0030】
【実施例】この発明の実施例を以下説明する。 (実施例1)リードを電気導電膜と磁石膜の積層構造と
し、かつ下に磁石膜を配置し、上に電気導電膜を配置し
た一実施例を図1に示す。図1において、(a)は記録
媒体対向面側から見た斜視図、(b)はその正面図であ
る。誘導型・MR型複合磁気ヘッド60は、MR型磁気
ヘッド12の上に誘導型磁気ヘッド14を積層して構成
されている。両ヘッド12,14とも薄膜形成技術を利
用して作られている。
【0031】MR型磁気ヘッド12は、スライダ基板1
6の後端面に保護膜17を介して下シールド18が構成
されている。下シールド18は台形状(逆台形状)に掘
り込まれている。下シールド18の上には、この逆台形
状に沿って絶縁層を構成する下ギャップ20が積層され
ている。下ギャップ20上には、リード30,31が形
成されている。リード30,31は、磁石膜(CoCr
Ta等の硬磁性膜)62と電気導電膜(W,Ta,Nb
等の非磁性導電膜)64を積層して構成されている。こ
れらの積層体は、下ギャップ20に達する台形状の溝6
6によって分割されて、リード30,31を構成してい
る。
【0032】リード30,31の上には、溝66に沿っ
てMR膜46、スペーサ48、SALバイアス膜50を
積層した磁気センサ膜28が成膜されている。これによ
り、MR膜46には、再生時にトラックの記録信号の磁
化反転境界線に対し略々平行に配置される(言い換えれ
ば、書き込みギャップ38に対し略々平行に配置され
る)直線部46−1(台形の底面部)と、その両側にお
いて直線部46−1に対し(したがって、トラックの記
録信号の磁化反転境界線に対し)角度θをもって傾斜し
て形成された傾斜部46−2,46−3と、さらにその
外側においてリード31の頂面上に形成された外縁部4
6−4,46−5が構成されている。直線部46−1は
下ギャップ20に接している。傾斜部46−2,46−
3および外縁部46−4,46−5はリード30,31
と電気的に接続されている。これにより、MR膜46
は、リード30,31の内側下端部の尖った部分で峻別
された直線部46−1が活性部46cを構成してトラッ
ク幅Twを規定し、リード30,31と接続された傾斜
部46−2,46−3および外縁部46−4,46−5
がリード部46a,46bを構成して直線部46−1に
電流を供給する。
【0033】なお、傾斜部46−2,46−3の角度θ
は、 20°<θ<75° 位が望ましい。すなわち、角度θは大きいほうがアジマ
ス効果が大きく得られるが、あまり大きすぎると、傾斜
部46−2,46−3で磁気センサ膜28の堆積膜(ス
パッタ等による)が薄くなる。また、傾斜部46−2,
46−3と直線部46−1との境界部分(段差部)で磁
気センサ膜28に積層不良(クレバス)が生じ、著しい
場合は導通しなくなる。したがって、磁気センサ膜28
を均一に積層しかつ積層不良をなくすには、角度θの上
限は75°位が望ましい。
【0034】一方、角度θがあまり小さいと、傾斜部4
6−2,46−3と直線部46−1との境界が明確にな
らなくなる。また、アジマス効果が低下する。したがっ
て、角度θの下限は20°位が望ましい。
【0035】前記リード30,31の磁石膜62は、単
磁化形成用永久バイアス磁石(一軸異方性バイアス磁石
膜)として、MR膜56の直線部46−1と傾斜部46
−2,46−3との間の段差で生じる形状異方効果を減
じて一軸異方性を改善する働きをする。磁石膜62は、
MR膜46のトラック幅に平行な方向(MR膜46の磁
化容易軸方向)に着磁されている。磁気センサ膜28お
よびリード30,31の上には、絶縁層を構成する上ギ
ャップ32が構成され、さらにその上に上シールド34
が構成されている。
【0036】尚、前記図7の構造では、単磁区形成用永
久バイアス磁石膜54は、パーマロイ等で構成された下
シールド18−1,18−2の間に挟み込まれているた
め、磁石膜54と下シールド18−1,18−2が直接
接合されていると、磁石膜54と下シールド18−1,
18−2が磁気的に結合して、外部への磁界の発生がほ
とんどなくなってしまう。これを防止するため、磁石膜
54と下シールド18−1,18−2間に非磁性の磁気
スペーサ56,58を介在させる必要がある。これに対
し、図1の構造によれば、単磁区形成用永久バイアス磁
石膜62は、非磁性の下ギャップ20と非磁性の電気導
電膜64の間に挟み込まれているため、別途磁気スペー
サを介在させる必要がなく、構成および工程が簡単であ
る。
【0037】誘導型磁気ヘッド14は、MR型磁気ヘッ
ド12の上シールド34を下コアとして兼用し、その上
に書き込みギャップ36、コイルおよび絶縁層38、上
コア40、保護膜42を順次積層して構成されている。
【0038】図1の誘導型・MR型複合磁気ヘッド60
は、記録時は、誘導型磁気ヘッド14のコイル37に記
録信号を流すことにより、上下コア40,34間のギャ
ップ36に記録磁界が発生して、この磁界で記録媒体に
対する記録が行なわれる。また、再生時は、MR型磁気
ヘッド12のリード30,31を通じてSALバイアス
膜50に電流を流してMR膜46にバイアス磁界を印加
した状態でリード30,31を通じてMR膜46にセン
ス電流を流して記録媒体上のトラックをトレースするこ
とにより、トラック上の情報に応じてMR膜46の両端
の電圧が変調されて再生が行なわれる。誘導型磁気ヘッ
ド14による書き込みトラック幅Twは上コア40のポ
ール幅で規定され、MR素子46の感応部46cの幅
(リード30,31の先端間の距離)はトラック幅Tw
に略々等しく設定される。
【0039】図1の誘導型・MR型複合磁気ヘッド60
の作製工程を図10〜図13を参照して説明する。 (1) 基板(アルチック(Al2 3 −TiC)等の
セラミック材等)16の上に形成された保護膜(アルミ
ナ(Al2 3 )等)の上に下シールド18および下ギ
ャップ20を形成する。下シールド18は、パーマロイ
(NiFe)、センダスト等の軟磁性膜をスパッタ、蒸
着あるいはメッキなどにより基板16上に堆積して構成
される。下ギャップ20はアルミナ等の絶縁材を堆積し
て構成される。
【0040】(2) 下ギャップ20の上に、硬磁性膜
62と電気導電膜64をスパッタ、蒸着あるいはメッキ
などにより積層する。このとき、後述する(4)の全面
ミリングで削られる分を見込んで上層の電気導電膜64
を厚めに成膜する。一例として、硬磁性膜62としてC
oCrTaを100〜1000オングストローム、電気
導電膜64としてWあるいはTaを1500〜4500
オングストローム成膜する。
【0041】(3) 磁気センサ膜28の活性部46c
を幅決めするために、電気導電膜64および磁石膜62
を垂直にカットして凹部66を形成する。カットする凹
部66の幅は形成しようとする活性部46cの幅よりも
やや小とする。凹部66を形成するには、例えば電気導
電膜64上にレジストをこれら積層膜62,64の3倍
以上の膜厚に塗布し、このレジストを所望の活性部46
cの幅で垂直にカットして電気導電膜64の表面を露出
させ、その上からミリング等の異方性エッチングを施す
ことにより、露出した幅で電気導電膜64および磁石膜
62を垂直に掘り込むことによって実現される。このと
き、後述する(4)の全面ミリングで削られる分を見込
んで、磁石膜62をその分残して掘り込みを止める。掘
り込みを終了したらレジストを除去する。
【0042】(4) 電気導電膜64の上からイオンビ
ームを垂直に照射して、全面をミリングする。全面ミリ
ングの過程を図14により説明する。 i) 予め垂直カットしたパターン ii) 上面から垂直にミリング粒子を当てる。このと
き、凹部67の上部開口部のエッジの部分はミリング粒
子に対し傾斜しているので、エッジの部分は最もレート
の速い角度で削られていき(平面を削るときの3倍程度
の速さ)、傾斜面68を生じる。
【0043】iii) ミリングが進行していき、下ギャッ
プ20が露出する。このとき、傾斜面68にわずかに段
差dが残った状態となり、この段差dを解消するために
ミリングを続行(追加ミリング)する。下ギャップ20
(アルミナ)のミリング速度は、電気導電膜64(W,
Ta,Nb等)や磁石膜62(CoCrTa)のミリン
グ速度に比べて遅い(1/3程度)ので、追加ミリング
を行なっても、下ギャップ20はあまり削られない。
【0044】iv) 所定時間追加ミリングを行なうと、
段差dが解消されて、凹部67の内壁面全体に傾斜面6
8が形成される。一旦傾斜面68が完成した後は、同一
傾斜面形状を保ちながらゆっくりと底面70の幅が拡大
する。そして、底面70の幅が所望の活性部の幅(すな
わちトラック幅Tw)に達したところで全面ミリングを
停止して、台形状の溝66が完成する。
【0045】実験では、上記(3)の工程で磁石膜62
の表面が露出するところまで凹部67を垂直に掘り込
み、その後(4)の工程で、全面ミリングを、電気電導
膜64および磁石膜62を全て削り取るに要する時間の
1/3〜1/5の時間実行したところウェファー内の全
体で(1枚のウェファーに多数のヘッドを一度に作
る。)、段差のない完全な傾斜面が形成された。このと
き下ギャップ20はあまり削られない状態で露出した。
また、底部70の幅は、所望の活性部の幅(すなわちト
ラック幅Tw)に正確に形成された。
【0046】(5) 台形状の溝66が形成されたら、
ウェファー全面に磁気センサ膜28として、MR膜46
(NiFe等)、スペーサ48(Ti等)、SALバイ
アス膜50(CoZrM(Nb,Mo等)等の軟磁性
膜)を積層する。 (6) 磁気センサ膜28を矩形にカットする。
【0047】(7) 全面に、上シールド34と磁気セ
ンサ膜28との絶縁および上シールド34とリード3
0,31とのシールドギャップのためにアルミナの無機
絶縁膜を成膜して、上ギャップ32を形成する。このと
き、前記図2のトラック幅決め用絶縁材29に相当する
ものがなく、前記図2や前記図7のようなリード30,
31の内端部の段差もないので、上ギャップ32の厚さ
を最小限に薄くすることが可能となる。
【0048】(8) 軟磁性膜(NiFe、センダスト
等)をメッキ、あるいは蒸着、スパッタ等で堆積して、
上シールド34を形成する。上シールド34は、書き込
みヘッドの下コアを兼ねている。 (9) 上シール
ド兼下コア34の表面の凹凸を解消するため、ラップ等
の機械研磨で上シールド兼下コア34の表面を平にす
る。
【0049】(10) 上シールド兼下コア34の上に書
き込みのための書き込みギャップ36(アルミナ等)を
形成する。 (11) コイル37および絶縁層38を形成する。 (12) コイル37および絶縁層38を跨ぐように上コ
ア40を形成し、書き込みヘッド(誘導型磁気ヘッド)
14を形成する。そして、最後に保護膜を被せて完成す
る。
【0050】以上のように構成された図1の誘導型・M
R型薄膜磁気ヘッド60によれば、次のような効果が得
られる。 (a) 電気導電膜64および磁石膜62の積層体から
なるリード30,31の一部を、傾斜面68を持つ溝状
に一括加工し、この溝状にカットしたリード30,31
の内側下端部の尖った部分間の距離でトラック幅Twが
決まるため、トラック幅決め用絶縁材(図2(b))を
積層する必要がなく、工程が簡単になる。また、トラッ
ク幅決め用絶縁材が不要なので、リード30,31を積
層した状態で各部の段差は傾斜面68による段差と、リ
ード30,31の上面での磁気センサ膜28の外端部の
段差しかなく、これら段差部のカバレージ(被覆性)を
損うことなく、上ギャップ32の膜を薄く形成すること
が可能である(ギャップ膜20,32が薄い程実効ギャ
ップgが小さくなり、再生分解能を上げて高密度対応が
可能となる。)。
【0051】(b) 前記図7の構造の下シールド第2
層18−2に代えてリード30,31を形成するので、
下シールド第2層18−2が不要になり、工程が簡略化
される。
【0052】(c) 台形状の溝66を形成してリード
30,31を形成する時にトラック幅Twと磁石膜62
の配設位置が同時に決まるため、リード30,31と磁
石膜62(単磁区形成用永久バイアス磁石)の相対位置
関係は磁気感応部(活性部)46cの両端で高精度で揃
えることができる。これにより、MR磁気ヘッド12の
トラックプロフィールがウェファー内の全ての位置で対
称性がよいものが得られ、高記録密度用の狭トラックM
Rヘッドが高歩留りで実現される。
【0053】(d) 図10の工程(4)の全面ミリン
グ(詳細を図14に示す。)において、傾斜面68が完
成する迄の時間は短い(平面を削る時の3倍程度の速度
で進行していく)。しかし、一旦傾斜面68が完成した
後は、同一傾斜面形状を保ちながらゆっくりと底面70
の幅が拡大する。したがって、全面ミリング時に追加の
過剰ミリングによって台形状の溝70の幅の微調整が容
易である。
【0054】(実施例2)この発明の他の実施例を図1
5に示す。これは、リード30,31を、下に電気導電
膜64を配置し、上に磁石膜62を配置した2層積層構
造としたものである。図15の誘導型・MR型複合磁気
ヘッド72の作製工程を図16〜図19に示す。図16
(2)のリード膜の成膜工程では、はじめに電気導電膜
64としてWあるいはTaを1500〜4500オング
ストローム成膜し、その上に磁石膜62としてCoCr
Taを100〜1000オングストローム成膜する。ま
た、同(3)の垂直ミリングでは、電気導電膜64がわ
ずかに残る程度まで掘り込み、同(4)の全面ミリング
では磁石膜62および電気導電膜64を全て削るのに要
する時間の1/3〜1/5の時間を実行したところ、完
全な傾斜面68が得られ、溝66の底面70に下ギャッ
プ20が露出した。他の工程は前記実施例1と同じであ
る。この実施例2によれば、実施例1で述べた効果
(a)〜(d)が同様に得られる。
【0055】(実施例3)この発明のさらに別の実施例
を図20に示す。これは、リード30,31を、下に第
1の磁石膜62−1を配置し、その上に電気導電膜64
を配置し、さらにその上に第2の磁石膜62−2を配置
した3層積層構造としたものである。図20の誘導型・
MR型複合磁気ヘッド74の作製工程を図21〜図24
に示す。図21(2)のリード膜の成膜工程では、はじ
めに第1の磁石膜62−1としてCoCrTaを100
〜1000オングストローム成膜し、その上に電気導電
膜64としてWあるいはTaを2000〜4000オン
グストローム成膜し、その上に第2の磁石膜62−2と
してCoCrTaを100〜1000オングストローム
成膜する。また、同(3)の垂直ミリングでは、第1の
磁石膜62−1の表面が出る程度まで掘り込み、同
(4)の全面ミリングでは第2の磁石膜62−2および
電気導電膜64を全て削るのに要する時間の1/3〜1
/5の時間を実行したところ、完全な傾斜面68が得ら
れ、溝66の底面70に下ギャップ20が露出した。他
の工程は前記実施例1と同じである。この実施例3によ
れば、実施例1で述べた効果(a)〜(d)が同様に得
られる。
【0056】なお、リードを、電気導電膜、磁石膜、電
気電導膜の3層構造にしたり、その他の積層構造とする
こともできる。また、磁気センサ膜の構成は前記実施例
で示したものに限らない。また、前記各実施例ではリー
ドを磁石膜と電気導電膜の積層構造としたが、請求項
1,3の発明では、磁石膜だけでリードを構成すること
もできる。また、この発明は、SALバイアス方式以外
のMRヘッドにも適用することができる。また、この発
明はハードディスク用以外のMRヘッドにも適用するこ
とができる。
【0057】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1記載の磁
気抵抗型薄膜磁気ヘッドによれば、上ギャップの上にリ
ードを形成し、このリードに下ギャップに達する略々台
形状の溝を形成してリードを左右に分割し、この溝に沿
ってMR膜を有する磁気センサ膜を形成したので、リー
ドと磁気センサ膜の位置関係を一義的に決めることがで
き、活性部の位置を高精度に規定することができる。ま
た、磁気センサ膜の下に前記図7の下シールド18−2
に代えてリードを配置するので、下シールドを2層に分
けて形成しなくてすみ、構成が簡単になって製造工程を
簡略化することができる。また、前記図2の従来構造で
は、トラック幅決め用絶縁材29を積層してトラック幅
を規定するため、実効ギャップg(上下シールド間の距
離。図2(a)参照)が広くなって、再生分割能を低下
させていたが、この発明によれば、溝の底面の幅でトラ
ック幅を規定できるので、トラック幅決め用絶縁材を不
要にすることができ、実効ギャップを狭くして再生分解
能を向上させることができる。
【0058】請求項2記載の磁気抵抗型薄膜磁気ヘッド
によれば、磁石膜がMR膜に対する単磁区形成用永久バ
イアス磁石膜を構成するので、MR膜の台形底面部分と
傾斜面部分の境界部の段差による形状異方効果が減じら
れて、MR膜の一軸異方性が改善される。また、リード
を電気導電膜と磁石膜を積層して構成し、この積層体に
対して溝を構成したので、ヘッド活性部とその両側の磁
石材料の相対位置が高精度に決まり、ヘッド活性部の左
右バランスずれを回避することができる。
【0059】請求項3記載の製造方法によれば、請求項
1記載の磁気抵抗型薄膜磁気ヘッドを容易に製造するこ
とができる。
【0060】また、請求項4記載の製造方法によれば、
請求項2記載の磁気抵抗型薄膜磁気ヘッドを容易に作る
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明をハードディスク用誘導型・MR型
複合磁気ヘッドに適用した第1実施例を示す図で、
(a)は記録媒体対向面側から見た斜視図、(b)はそ
の正面図である。
【図2】 従来のハードディスク用誘導型・MR型複合
磁気ヘッドを示す断面側面図および記録媒体対向面側か
ら見た斜視図である。
【図3】 図2の誘導型・MR型複合磁気ヘッドの作製
工程を示す工程図である。
【図4】 図3の続きを示す工程図である。
【図5】 図4の続きを示す工程図である。
【図6】 従来のMR型磁気ヘッドによるオフトラック
特性を示す図である。
【図7】 MRヘッドの磁気センサ膜を台形状に成膜し
た誘導型・MR型複合磁気ヘッドを示す図で、(a)は
記録媒体対向面側から見た斜視図、(b)はその正面図
である。
【図8】 図7のMR素子46による再生時の動作を説
明する平面図である。
【図9】 図1のMR素子46によるオフトラック特性
を示す図である。
【図10】 図1の誘導型・MR型複合磁気ヘッドの作
製工程の一実施例を示す工程図である。
【図11】 図10の続きを示す工程図である。
【図12】 図11の続きを示す工程図である。
【図13】 図12の続きを示す工程図である。
【図14】 図10(4)の掘り込み加工の具体例を示
す工程図である。
【図15】 この発明をハードディスク用誘導型・MR
型複合磁気ヘッドに適用した第2実施例の主要部を示す
斜視図である。
【図16】 図15の磁気ヘッドの作製工程の一実施例
を示す工程図である。
【図17】 図16の続きを示す工程図である。
【図18】 図17の続きを示す工程図である。
【図19】 図18の続きを示す工程図である。
【図20】 この発明をハードディスク用誘導型・MR
型複合磁気ヘッドに適用した第3実施例の主要部を示す
斜視図である。
【図21】 図20の磁気ヘッドの作製工程の一実施例
を示す工程図である。
【図22】 図21の続きを示す工程図である。
【図23】 図22の続きを示す工程図である。
【図24】 図23の続きを示す工程図である。
【符号の説明】
12 MR型磁気ヘッド(磁気抵抗型薄膜磁気ヘッド) 18 下シールド 20 下ギャップ 28 磁気センサ膜 30,31 リード 46 MR膜 62 磁石膜 64 電気導電膜 66 台形状の溝

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下シールドと、 この下シールドの上に形成された絶縁膜を構成する下ギ
    ャップと、 この下ギャップの上に形成され、当該下ギャップに達す
    る断面略々台形状の溝によって左右に分割されたリード
    と、 この左右のリードを電気的に接続するように前記溝に沿
    って形成されたMR膜を有する磁気センサ膜と、 この磁気センサ膜の上に形成された絶縁膜を構成する上
    ギャップと、 この上ギャップの上に形成された上シールドとを具備し
    てなる磁気抵抗型薄膜磁気ヘッド。
  2. 【請求項2】前記リードが、電気導電膜と磁石膜の積層
    体で構成され、当該磁石膜が前記溝の底部に位置するM
    R膜に対する単磁区形成用永久バイアス磁石膜を構成し
    てなる請求項1記載の磁気抵抗型薄膜磁気ヘッド。
  3. 【請求項3】下シールドの上に絶縁膜を構成する下ギャ
    ップを成膜し、この下ギャップの上にリード材を成膜
    し、このリード膜を削って前記下ギャップに達する略々
    台形状の溝を形成して左右に分割されたリードを形成
    し、この左右に分割されたリードを電気的に接続するよ
    うに前記溝に沿ってMR膜を有する磁気センサ膜を成膜
    し、この磁気センサ膜の上に絶縁膜を構成する上ギャッ
    プを成膜し、この上ギャップの上に上シールドを成膜し
    てなる磁気抵抗型薄膜磁気ヘッドの製造方法。
  4. 【請求項4】前記リード膜を、電気導電膜と、前記MR
    膜に対する単磁区形成用永久バイアス磁石膜を構成する
    磁石膜とを積層して構成し、前記溝を当該積層体に対し
    て一括加工してなる請求項3記載の磁気抵抗型薄膜磁器
    ヘッドの製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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