JPH10246580A - 火炎溶射補修方法 - Google Patents
火炎溶射補修方法Info
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- JPH10246580A JPH10246580A JP5197697A JP5197697A JPH10246580A JP H10246580 A JPH10246580 A JP H10246580A JP 5197697 A JP5197697 A JP 5197697A JP 5197697 A JP5197697 A JP 5197697A JP H10246580 A JPH10246580 A JP H10246580A
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- JP
- Japan
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- powder
- gas
- refractory
- combustible gas
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Abstract
(57)【要約】
【課題】耐火性粉体と金属粉体とからなる混合耐火材料
を、可燃性ガスと支燃性ガス気流中に噴射し、耐火物を
補修する火炎溶射補修方法において、全発熱量を確保
し、溶射材料を充分溶融させ、健全な溶射層を形成す
る。 【解決手段】支燃性ガス量から、供給可燃性ガスの理論
当量及び供給金属粉体の理論酸化反応量の合計支燃性ガ
ス量を引いた、1時間当りの過剰支燃性ガス量X(Nm
3 /h)と、可燃性ガスの混合耐火材料の耐火性粉体1
kg当りの発熱量Y(kcal/kg粉体/h)との関
係が、 Y ≧ 10000 − 100・X の関係を満足するようにする。
を、可燃性ガスと支燃性ガス気流中に噴射し、耐火物を
補修する火炎溶射補修方法において、全発熱量を確保
し、溶射材料を充分溶融させ、健全な溶射層を形成す
る。 【解決手段】支燃性ガス量から、供給可燃性ガスの理論
当量及び供給金属粉体の理論酸化反応量の合計支燃性ガ
ス量を引いた、1時間当りの過剰支燃性ガス量X(Nm
3 /h)と、可燃性ガスの混合耐火材料の耐火性粉体1
kg当りの発熱量Y(kcal/kg粉体/h)との関
係が、 Y ≧ 10000 − 100・X の関係を満足するようにする。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、工業用炉の内壁を
熱間状態で補修する火炎溶射補修方法に関し、更に詳し
くは、コークス炉、高炉、製鋼窯炉等の熱間状態内の内
壁損傷部に粉末の耐火物と金属の混合物を噴射ノズルを
用い火炎により溶融しあるいは溶融・酸化し、溶射補修
する火炎溶射補修方法に関する。
熱間状態で補修する火炎溶射補修方法に関し、更に詳し
くは、コークス炉、高炉、製鋼窯炉等の熱間状態内の内
壁損傷部に粉末の耐火物と金属の混合物を噴射ノズルを
用い火炎により溶融しあるいは溶融・酸化し、溶射補修
する火炎溶射補修方法に関する。
【0002】
【従来の技術】工業窯炉、特に鉄鋼設備としてのコーク
ス炉、高炉、製鋼窯炉等築炉構造物は、乾留石炭、溶
銑、溶鋼、スラグ等の溶融物質を内部に保持し、内壁に
使用される耐火物は通常1,000℃以上の温度にさら
され、特にコークスの押し出し、溶銑・溶鋼の注湯、貯
留、排出等を行う際には、それら内壁の温度は著しく変
化する。従って、それら内壁は、単に溶融物が浸潤して
溶損するだけでなく、熱スポーリングによる亀裂や剥離
等の損傷が発生する。
ス炉、高炉、製鋼窯炉等築炉構造物は、乾留石炭、溶
銑、溶鋼、スラグ等の溶融物質を内部に保持し、内壁に
使用される耐火物は通常1,000℃以上の温度にさら
され、特にコークスの押し出し、溶銑・溶鋼の注湯、貯
留、排出等を行う際には、それら内壁の温度は著しく変
化する。従って、それら内壁は、単に溶融物が浸潤して
溶損するだけでなく、熱スポーリングによる亀裂や剥離
等の損傷が発生する。
【0003】このため、種々の損傷要因に対処するた
め、設計あるいは築炉段階においては、適切なれんが材
質を選択する必要があり、一方では、一炉代の延命を図
る目的から、稼働期間の中間段階で補修することが重要
になっている。この補修技術としては、耐火物損傷部に
熱間で補修材料を吹き付ける火炎溶射補修が盛んに試み
られている。
め、設計あるいは築炉段階においては、適切なれんが材
質を選択する必要があり、一方では、一炉代の延命を図
る目的から、稼働期間の中間段階で補修することが重要
になっている。この補修技術としては、耐火物損傷部に
熱間で補修材料を吹き付ける火炎溶射補修が盛んに試み
られている。
【0004】火炎溶射補修は、修復すべき炉壁耐火物材
質とほぼ同様な組成を有する補修用耐火性粉体、あるい
は補修用耐火物粉体と金属粉体の混合物を火炎溶射補修
材料とするもので、耐火性粉体は可燃ガスの燃焼熱によ
り溶融し、また、金属粉体はそれ自身の燃焼により発熱
すると共に酸化物となり耐火性粉体と共に溶射補修層を
形成する。特に、コークス炉は、改修時以外は炉温を下
げることが出来ず、熱間状態での補修が必須なことか
ら、火炎溶射補修方法が有効である。このような火炎溶
射補修方法は、例えば、特公平2−45110号公報に
示されるように、粉末状の耐火性粉体と金属粉体を、可
燃性物質及び可燃性ガスに混合し、支燃性ガス中に供給
し、燃焼火炎の熱によりその耐火性粉体を溶融し、また
金属粉体を溶融、酸化して、瞬時に炉の内壁の損傷部に
吹き付けて炉壁耐火物表面で凝固させ溶射補修層を形成
する乾式方法である。
質とほぼ同様な組成を有する補修用耐火性粉体、あるい
は補修用耐火物粉体と金属粉体の混合物を火炎溶射補修
材料とするもので、耐火性粉体は可燃ガスの燃焼熱によ
り溶融し、また、金属粉体はそれ自身の燃焼により発熱
すると共に酸化物となり耐火性粉体と共に溶射補修層を
形成する。特に、コークス炉は、改修時以外は炉温を下
げることが出来ず、熱間状態での補修が必須なことか
ら、火炎溶射補修方法が有効である。このような火炎溶
射補修方法は、例えば、特公平2−45110号公報に
示されるように、粉末状の耐火性粉体と金属粉体を、可
燃性物質及び可燃性ガスに混合し、支燃性ガス中に供給
し、燃焼火炎の熱によりその耐火性粉体を溶融し、また
金属粉体を溶融、酸化して、瞬時に炉の内壁の損傷部に
吹き付けて炉壁耐火物表面で凝固させ溶射補修層を形成
する乾式方法である。
【0005】上記公報によれば、金属粉体の燃焼性を良
好にするために、支燃性ガスである酸素ガスを、可燃性
ガスの理論燃焼当量分の他に、金属粉体の理論酸化反応
当量の3倍以上供給することにより、可燃性ガスの完全
燃焼促進と、金属粉体との接触を増加して酸化反応を促
進するものであった。更に、この方法では可燃性ガス供
給量を耐火性粉体1kg当り5000kcal以下の発
熱とすることにより、溶射ノズル先端への耐火材の溶着
を抑制し、フレームを安定化することによって、緻密な
溶射層を形成することができた。
好にするために、支燃性ガスである酸素ガスを、可燃性
ガスの理論燃焼当量分の他に、金属粉体の理論酸化反応
当量の3倍以上供給することにより、可燃性ガスの完全
燃焼促進と、金属粉体との接触を増加して酸化反応を促
進するものであった。更に、この方法では可燃性ガス供
給量を耐火性粉体1kg当り5000kcal以下の発
熱とすることにより、溶射ノズル先端への耐火材の溶着
を抑制し、フレームを安定化することによって、緻密な
溶射層を形成することができた。
【0006】ところで、近年、補修面積が拡大しつつあ
る状況下で効率良く補修を行う1つの方法として、その
吐出速度を増加することがある。吐出速度を増加するこ
とは金属粉体の絶対量が増加することになる。この目的
のため、金属粉体の理論酸化反応当量の3倍以上の酸素
ガスを供給すると、可燃性ガスの完全燃焼を促進し、金
属粉体との接触を増加して酸化反応を促進するが、その
残りの過剰酸素により火炎温度が低下する。その結果、
可燃性ガス供給量を耐火性粉体1kg当り5000kc
al以下の発熱では充分に溶射材料を溶融することがで
きず、緻密な溶射層を形成できない結果を招くこともあ
った。
る状況下で効率良く補修を行う1つの方法として、その
吐出速度を増加することがある。吐出速度を増加するこ
とは金属粉体の絶対量が増加することになる。この目的
のため、金属粉体の理論酸化反応当量の3倍以上の酸素
ガスを供給すると、可燃性ガスの完全燃焼を促進し、金
属粉体との接触を増加して酸化反応を促進するが、その
残りの過剰酸素により火炎温度が低下する。その結果、
可燃性ガス供給量を耐火性粉体1kg当り5000kc
al以下の発熱では充分に溶射材料を溶融することがで
きず、緻密な溶射層を形成できない結果を招くこともあ
った。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記従来の技
術を更に発展させたものであり、溶射火炎を形成する中
で、過剰酸素量を規定することにより、可燃性ガスの完
全燃焼促進、金属粉体との接触を増加して酸化反応を促
進することはもちろん、全発熱量を確保することによっ
て、溶射材料を充分溶融させ、健全な溶射層を形成する
方法を提供するものである。
術を更に発展させたものであり、溶射火炎を形成する中
で、過剰酸素量を規定することにより、可燃性ガスの完
全燃焼促進、金属粉体との接触を増加して酸化反応を促
進することはもちろん、全発熱量を確保することによっ
て、溶射材料を充分溶融させ、健全な溶射層を形成する
方法を提供するものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記課題を
解決するために様々な溶射補修の施工方法について、検
討、試験を重ねた結果、下記の手段に想到した。すなわ
ち、燃焼して耐火性酸化物を形成する金属粉体と耐火性
粉体とからなる混合耐火材料を、不活性ガス及び可燃ガ
スの混合ガスまたは可燃性ガスと共に支燃性ガス気流中
に噴射し溶射して、耐火物を補修する火炎溶射補修方法
において、前記供給支燃性ガス量から、前記供給可燃性
ガスの理論当量及び前記供給金属粉体の理論酸化反応量
の合計支燃性ガス量を引いた、1時間当りの過剰支燃性
ガス量X(Nm3 /h)と、前記供給可燃性ガスの前記
混合耐火材料の耐火性粉体1kg当りの発熱量Y(kc
al/kg粉体/h)との関係が、 Y ≧ 10000 − 100・X の関係を満足する火炎溶射補修方法である。また、供給
可燃性ガスとして、前記混合耐火材料の耐火性粉体1k
g当り1000以上5000(kcal/kg粉体/
h)以下の発熱量を有するガスを供給する火炎溶射補修
方法である。
解決するために様々な溶射補修の施工方法について、検
討、試験を重ねた結果、下記の手段に想到した。すなわ
ち、燃焼して耐火性酸化物を形成する金属粉体と耐火性
粉体とからなる混合耐火材料を、不活性ガス及び可燃ガ
スの混合ガスまたは可燃性ガスと共に支燃性ガス気流中
に噴射し溶射して、耐火物を補修する火炎溶射補修方法
において、前記供給支燃性ガス量から、前記供給可燃性
ガスの理論当量及び前記供給金属粉体の理論酸化反応量
の合計支燃性ガス量を引いた、1時間当りの過剰支燃性
ガス量X(Nm3 /h)と、前記供給可燃性ガスの前記
混合耐火材料の耐火性粉体1kg当りの発熱量Y(kc
al/kg粉体/h)との関係が、 Y ≧ 10000 − 100・X の関係を満足する火炎溶射補修方法である。また、供給
可燃性ガスとして、前記混合耐火材料の耐火性粉体1k
g当り1000以上5000(kcal/kg粉体/
h)以下の発熱量を有するガスを供給する火炎溶射補修
方法である。
【0009】本発明において、金属粉体は、Si,A
l,Mg,Mn,FeMn,SiMn,CaSi,Fe
Si,FeCr,CaC2 CaAl,MgAl等のう
ちの一種類もしくは数種類含むことでよい。また、耐火
性粉体については、けい石、アルミナ、ムライト、シャ
モット系、ジルコン、ジルコニア、スピネル、マグネシ
ア及びマグクロ等のうちのいずれか一種類以上含むこと
によって、溶射層の目標組成に合わせて金属粉体を配合
することにより目的を達成することができる。
l,Mg,Mn,FeMn,SiMn,CaSi,Fe
Si,FeCr,CaC2 CaAl,MgAl等のう
ちの一種類もしくは数種類含むことでよい。また、耐火
性粉体については、けい石、アルミナ、ムライト、シャ
モット系、ジルコン、ジルコニア、スピネル、マグネシ
ア及びマグクロ等のうちのいずれか一種類以上含むこと
によって、溶射層の目標組成に合わせて金属粉体を配合
することにより目的を達成することができる。
【0010】上記のほかに、金属粒子の性状について特
に規定はないが、好ましくは金属粒子の最大粒子径を
0.3mm以下にすることによって、溶射層の緻密性、
基体への接着性の向上を図ることが可能になる。また、
耐火性粒子の性状についても特に規定はないが、好まし
くは耐火性粒子の最大粒子径を0.5mm以下にするこ
とによって、溶射層の緻密性、基体への接着性の一層の
向上を図ることが可能になる。
に規定はないが、好ましくは金属粒子の最大粒子径を
0.3mm以下にすることによって、溶射層の緻密性、
基体への接着性の向上を図ることが可能になる。また、
耐火性粒子の性状についても特に規定はないが、好まし
くは耐火性粒子の最大粒子径を0.5mm以下にするこ
とによって、溶射層の緻密性、基体への接着性の一層の
向上を図ることが可能になる。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明によれば、混合耐火材料を
可燃性ガスと共に支燃性ガス気流中に噴射して耐火物を
補修する場合に、過剰支燃性ガス量X(Nm3 /h)
と、耐火性粉体1kg当りの可燃性ガスの発熱量Y(k
cal/kg粉体/h)との関係が、 Y ≧ 10000−100・X ……(2) の関係を満足する火炎溶射補修を行うことにより、溶射
材料を充分溶融することが出来る。その理由は以下によ
る。
可燃性ガスと共に支燃性ガス気流中に噴射して耐火物を
補修する場合に、過剰支燃性ガス量X(Nm3 /h)
と、耐火性粉体1kg当りの可燃性ガスの発熱量Y(k
cal/kg粉体/h)との関係が、 Y ≧ 10000−100・X ……(2) の関係を満足する火炎溶射補修を行うことにより、溶射
材料を充分溶融することが出来る。その理由は以下によ
る。
【0012】発明者等は、種々の実験の結果、可燃性ガ
スの完全燃焼促進、金属粉体との接触を増加する酸化反
応の促進となる過剰支燃性ガスの規定の仕方を、現行の
金属粉体の吐出速度に応じて変化させる規定方法から、
吐出速度とは無関係に、過剰酸素量と可燃性ガスの発熱
量の関係のみで規定することにより、可燃性ガスの完全
燃焼を促進し、金属粉体との接触を増加する酸化反応を
促進することができた。この場合、可燃性ガスの発熱が
大きければ、火炎からの発熱だけにより耐火物粒子、金
属粒子を溶融することができるので、過剰酸素量は少量
でも溶射材料は溶融し、緻密な溶射層を形成することが
できる。一方、可燃性ガスの発熱が小さければ、火炎か
らの発熱だけでは耐火物粒子、金属粒子を溶融すること
ができないため、過剰酸素量を多量にして金属粉体との
接触を増加させ、酸化反応を促進し発熱させることによ
り、溶射材料は溶融し、緻密な溶射量を形成することが
できる。
スの完全燃焼促進、金属粉体との接触を増加する酸化反
応の促進となる過剰支燃性ガスの規定の仕方を、現行の
金属粉体の吐出速度に応じて変化させる規定方法から、
吐出速度とは無関係に、過剰酸素量と可燃性ガスの発熱
量の関係のみで規定することにより、可燃性ガスの完全
燃焼を促進し、金属粉体との接触を増加する酸化反応を
促進することができた。この場合、可燃性ガスの発熱が
大きければ、火炎からの発熱だけにより耐火物粒子、金
属粒子を溶融することができるので、過剰酸素量は少量
でも溶射材料は溶融し、緻密な溶射層を形成することが
できる。一方、可燃性ガスの発熱が小さければ、火炎か
らの発熱だけでは耐火物粒子、金属粒子を溶融すること
ができないため、過剰酸素量を多量にして金属粉体との
接触を増加させ、酸化反応を促進し発熱させることによ
り、溶射材料は溶融し、緻密な溶射量を形成することが
できる。
【0013】また、耐火性粉体に対する可燃性ガスの供
給量を混合耐火材料の耐火性粉体1kg当り5000k
calを超える量に増加すると、溶射材料の溶融も容易
とはなるが、溶射ノズル先端での耐火材料の溶着による
フレームの乱れが生じやすく、緻密な溶射層が形成でき
ない場合がある。また可燃性ガスの増加は溶射補修にお
けるコスト上昇に直接つながるため、混合耐火材料の耐
火性粉体1kg当り5000kcal以下の可燃性ガス
の使用が好ましい。
給量を混合耐火材料の耐火性粉体1kg当り5000k
calを超える量に増加すると、溶射材料の溶融も容易
とはなるが、溶射ノズル先端での耐火材料の溶着による
フレームの乱れが生じやすく、緻密な溶射層が形成でき
ない場合がある。また可燃性ガスの増加は溶射補修にお
けるコスト上昇に直接つながるため、混合耐火材料の耐
火性粉体1kg当り5000kcal以下の可燃性ガス
の使用が好ましい。
【0014】さらに可燃性ガスの供給量を混合耐火材料
の耐火性粉体1kg当り1000kcalよりも低減さ
せてしまうと、フレーム温度が低下するため、混合耐火
材料内部での伝熱が律速となって溶融が不十分となりや
すくなる。これを回避するためには、材料粉体の粒径を
50μm以下(平均10μm)程度に小さくして伝熱を
促進する必要があるが、金属粉体の粒径を小さくするこ
とは、金属粉体の表面積が増加して活性となり、取り扱
うにあたり爆発防止など様々な処置を取る必要が生じる
ため好ましくない。
の耐火性粉体1kg当り1000kcalよりも低減さ
せてしまうと、フレーム温度が低下するため、混合耐火
材料内部での伝熱が律速となって溶融が不十分となりや
すくなる。これを回避するためには、材料粉体の粒径を
50μm以下(平均10μm)程度に小さくして伝熱を
促進する必要があるが、金属粉体の粒径を小さくするこ
とは、金属粉体の表面積が増加して活性となり、取り扱
うにあたり爆発防止など様々な処置を取る必要が生じる
ため好ましくない。
【0015】このような理由により、耐火性粉体に対す
る可燃性ガスの供給量は、混合耐火材料の耐火性粉体1
kg当り1000〜5000kcalの範囲とすること
が好ましい。
る可燃性ガスの供給量は、混合耐火材料の耐火性粉体1
kg当り1000〜5000kcalの範囲とすること
が好ましい。
【0016】
【実施例】けい石80%、金属シリコン20%の混合溶
射材料を溶射速度50〜150kg/h、可燃ガスとし
てプロパン流量5〜20Nm3 /h、支燃性ガスとして
酸素流量50〜300Nm3 /hの溶射条件に従って、
炉壁温度750℃のけい石れんがに溶射し溶射層を形成
し、溶射層の圧縮強度を測定した。
射材料を溶射速度50〜150kg/h、可燃ガスとし
てプロパン流量5〜20Nm3 /h、支燃性ガスとして
酸素流量50〜300Nm3 /hの溶射条件に従って、
炉壁温度750℃のけい石れんがに溶射し溶射層を形成
し、溶射層の圧縮強度を測定した。
【0017】図1に単位時間当りの過剰酸素量X(Nm
3 /h)と耐火性粉末1kg当りのプロパンガスの発熱
量Y(kcal/kg粉体/h)の関係を種々変化させ
たときの生成溶射層物の圧縮強度が200kgf/cm
2 以上と未満に分けてそれぞれ白丸及び黒丸で示した。
図1に示すように、 Y ≧ 10000−100・X となる領域では、溶射層物の圧縮強度が200kgf/
cm2 を越え、溶射材料が充分溶融し、優れていること
が明らかになった。
3 /h)と耐火性粉末1kg当りのプロパンガスの発熱
量Y(kcal/kg粉体/h)の関係を種々変化させ
たときの生成溶射層物の圧縮強度が200kgf/cm
2 以上と未満に分けてそれぞれ白丸及び黒丸で示した。
図1に示すように、 Y ≧ 10000−100・X となる領域では、溶射層物の圧縮強度が200kgf/
cm2 を越え、溶射材料が充分溶融し、優れていること
が明らかになった。
【0018】またプロパンガスの発熱量Yが5000
(kcal/kg粉体/h)を超えた範囲では、火炎の
乱れに起因して溶射層の緻密でない部分が見られ、圧縮
強度の200kgf/cm2 未満となった場合もあっ
た。
(kcal/kg粉体/h)を超えた範囲では、火炎の
乱れに起因して溶射層の緻密でない部分が見られ、圧縮
強度の200kgf/cm2 未満となった場合もあっ
た。
【0019】
【発明の効果】本発明によれば、溶射ガス中の可燃性ガ
スの完全燃焼を図ることができ、金属粉体の酸化を促進
し、溶射材料を充分に溶融させて健全な溶射層を効率よ
く形成することができる。
スの完全燃焼を図ることができ、金属粉体の酸化を促進
し、溶射材料を充分に溶融させて健全な溶射層を効率よ
く形成することができる。
【図1】過剰酸素量と、耐火性粉末1kg当りのプロパ
ンガスの発熱量の関係を示すグラフである。
ンガスの発熱量の関係を示すグラフである。
Claims (2)
- 【請求項1】 耐火性粉体および燃焼酸化後に耐火性酸
化物を形成する金属粉体からなる混合耐火材料を、不活
性ガス及び可燃性ガスの混合ガスまたは可燃性ガスと共
に支燃性ガス気流中に噴射し、耐火物を補修する火炎溶
射補修方法において、前記可燃性ガスの燃焼反応理論当
量及び前記金属粉体の酸化反応理論当量の合計に相当す
る支燃性ガス量を前記供給支燃性ガス量から差し引いた
1時間当りの過剰支燃性ガス量X(Nm3 /h)と、前
記混合耐火材料中の耐火性粉体1kg当りに投入する、
前記供給可燃性ガスの発熱量Y(kcal/kg粉体/
h)とが、下記(1)式の関係を満足することを特徴と
する火炎溶射補修方法。 Y ≧ 10000 − 100・X ……(1) - 【請求項2】 前記発熱量Yが1000以上、5000
以下である供給可燃性ガスを使用することを特徴とする
請求項1記載の火炎溶射補修方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP05197697A JP3716536B2 (ja) | 1997-03-06 | 1997-03-06 | 火炎溶射補修方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP05197697A JP3716536B2 (ja) | 1997-03-06 | 1997-03-06 | 火炎溶射補修方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10246580A true JPH10246580A (ja) | 1998-09-14 |
JP3716536B2 JP3716536B2 (ja) | 2005-11-16 |
Family
ID=12901908
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP05197697A Expired - Fee Related JP3716536B2 (ja) | 1997-03-06 | 1997-03-06 | 火炎溶射補修方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3716536B2 (ja) |
-
1997
- 1997-03-06 JP JP05197697A patent/JP3716536B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP3716536B2 (ja) | 2005-11-16 |
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