JPH10237622A - 金属装飾層を有する物品 - Google Patents

金属装飾層を有する物品

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JPH10237622A
JPH10237622A JP9039143A JP3914397A JPH10237622A JP H10237622 A JPH10237622 A JP H10237622A JP 9039143 A JP9039143 A JP 9039143A JP 3914397 A JP3914397 A JP 3914397A JP H10237622 A JPH10237622 A JP H10237622A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】金属層を形成した部分で光を乱反射させること
により、光輝性が抑制された新規な外観が得られる金属
装飾層を有する物品を提供する。 【解決手段】粗面化した下地層3上に物理蒸着された金
属被膜層5を有する物品であり、下地層3は、その凹凸
の平均間隔をSm 、平均高さをRy とした場合、Ry >
Sm かつRy ≦5μで形成することを特徴とする、金属
装飾層を有する物品。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ゴルフクラブシャ
フト、釣竿、スキーポール等の管状体、リール、ルアー
等の釣り道具、テニスラケット、自転車フレーム等の各
種スポーツ用品等の物品に関し、詳細には、金属装飾層
を有する物品に関する。
【0002】
【従来の技術】上記した金属装飾層を有する物品の1つ
として、例えば特開平7−31337号公報に開示され
ているように、素材の上に塗装膜を設け、その塗装膜の
上に金属等による干渉膜を設けた管状体が知られてい
る。この公報に開示された管状体の干渉膜は、その膜厚
が波状に増減するように構成されており、このように干
渉膜の膜厚を変化させることによって、可視領域の殆ど
の光を干渉させ、様々な色相の発色を得ている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記し
た構成の金属の干渉膜を設けると全体的に光輝性を持っ
てしまうので、物品によっては使用時に問題が生じる。
例えば、ゴルフクラブシャフトの場合、光輝色の光が目
に入りやすくスイングの妨げとなったり、全体にわたっ
て金属光沢を持ってしまうので、実際よりも硬く感じて
しまい、スイング時に力が入ってしまうことがある。ま
た、釣竿の場合、水面で反射する光と同化してしまい、
竿先が見ずらくなってしまう。
【0004】この発明は、従来から知られている金属装
飾層を有する物品は、全体的に光輝性を持ってしまうた
め、適用物品によっては外観上好ましくない、というこ
とに着目して成されたものである。すなわち、本発明
は、金属層を形成した部分で光を乱反射させることによ
り、光輝性を抑制した新規な外観が得られる金属装飾層
を有する物品を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
に、本発明は、下地層上に金属被膜層を物理蒸着するに
際し、その下地層を、その凹凸の平均間隔をSm 、平均
高さをRy とした場合に、Ry >Sm かつRy ≦5μと
なるように粗面化したことを特徴としている。このよう
に、下地層を粗面化することで、その上に物理蒸着され
た金属被膜層の部分で光を乱反射させることができ、光
輝性が抑制された外観が得られる。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明は、金属被膜層を物理蒸着
するに際して、その下地層を粗面化しておくことを要旨
とする。粗面化される下地層は、物品本体そのものの外
面であっても良いが、図1に示すように、本体1がFR
P製の場合、本体表面の上に介在した樹脂、塗料等によ
る層3であっても良い。このような樹脂、塗料等による
層(下地層)を形成しておくことで、金属被膜層との間
で電食、クラック等が防止され、粗面を形成しやすく、
金属被膜層の付着性を良好にすることができる。
【0007】上記した下地層は、所望の領域を例えばサ
ンドペーパのような研磨材で研磨することによって粗面
化される。粗面化する程度は、研磨材の粗さによって種
々変更できるが、本発明では、図2に示すように、粗面
化される凹凸の間隔をSとし、その高さをRとした場
合、その粗面化される領域の各平均値Sm および平均高
さRy を、Ry >Sm かつRy ≦5μに粗面化されるよ
うに研磨する。
【0008】そして、このように粗面化された下地層3
上に、例えば、アルミニウム、チタン等の金属を、真空
蒸着、スパッタリング、イオンプレーティング等による
物理蒸着によって形成する。この物理蒸着される金属被
膜層5の厚さは、粗面化される下地層3の凹凸の度合い
にもよるが、図2に示すように、その下地層の凹凸部が
残って光を乱反射できる程度になる分だけ形成する。こ
のような状態において、金属被膜層5を厚く形成すれ
ば、その光輝性を抑えた金属色を発色させることがで
き、また、薄く形成すれば、下地層3まで透けて目視さ
せることができることから、その下地層3の色ともあい
まって、光輝性を抑えた様々な色ないし質感を表現させ
ることができる。
【0009】上記したように構成された金属被膜層5の
上には、これを保護するように透明又は半透明の保護層
7が形成される。この保護層7の態様としては、例えば
染料を混合したカラークリア層、蛍光色クリア層、艶消
しクリア層、あるいは汚れや菌の付着を防止する粒子等
を混入したクリア層等で構成することができ、これによ
り物品に様々な特徴を創出することができる。なお、保
護層7の表面は、平滑に形成されており、内部の金属被
膜層がそのまま外観できるようになっている。
【0010】本発明では、上記粗面化される部分の凹凸
の平均高さRy は5μ以下に設定してあるが、その下限
値は0.1μ程度にすることが好ましい。これは、平均
高さRy を0.1μより低く形成すると、その下地層は
平滑化される傾向となり、上述した特開平7−3133
7号公報に開示されている構成のように、金属層の部分
で乱反射されなくなって、その光輝性の度合いが高くな
るからである。また、凹凸の平均高さRy を5μ以上に
すると、光輝性は抑制されるものの、凹凸の度合いが大
きくなって凹凸状態が明確化して、見栄え上好ましくな
くなる。
【0011】実際には、Ry の範囲を0.3μ〜3μ程
度とし、かつRy ≧Sm ×3となるように下地層を粗面
化し、その上に金属被膜層5を0.01μ〜0.5μ程
度の厚さに形成したところ、光輝性が抑制されて、その
外観に渋みが増し、落ち着いた感じで好ましい結果が得
られた。また、図2に示すように、凹凸における凸部の
頂部が湾曲していることで、この部分で光が反射されて
色に変化が生じ、好ましい外観となる。
【0012】このような光輝性が抑制される部分は、下
地層を粗面化するだけで得られるため、それが適用され
る各種物品の用途等に応じて、適所に形成することがで
きる。すなわち、図1に示した構成によれば、領域Aで
は下地層3が粗面化されているため、光が乱反射されて
光輝性が抑制された模様を形成し、領域Bでは下地層3
が平滑化されているため、略同一方向に光が反射されて
光輝性の模様を形成することになる。
【0013】
【実施例】以下、図3を参照して、本発明をゴルフクラ
ブのシャフトに適用した例を説明する。図(a)は、F
RP素材の上に形成された下地層の内、先端部分10を
粗面化しておき、その上に金属被膜層を物理蒸着し、さ
らに保護層を形成した構成例を示している。シャフトの
先端部分では、粗面化された下地層によって、光がラン
ダムに反射され光輝性が抑制された模様を呈する。ま
た、中間からグリップ方向にかけては、下地層を粗面化
せずに平滑化した状態としてあるため、光輝性の模様を
呈する。なお、境界部分は、粗面化する程度を少なくし
て、その中間色が得られるようにしてある。このよう
に、シャフトの先端部分を光輝性を抑制した模様とした
ことで、スイング時に光の反射が気にならなくなる。
【0014】図(b)は、シャフトのキックポイントと
なる部分の下地層を粗面化して、キックポイント12を
容易に目視できるようにした構成例を示している。これ
ら(a)および(b)に示すように、シャフトとして意
味のある位置の下地層を粗面化し、金属被膜を物理蒸着
することで、外観面から機能を向上させたり、あるいは
機能を強調させることができる。
【0015】図(c)は、シャフトに、光輝性を抑えた
模様を点在させた構成例を示している。これは、下地層
を形成した後、所望の模様が形成された開口部を有する
マスクをかけ、その状態で研磨し、マスクを除去して金
属被膜を物理蒸着することによって得られる。このよう
に、望ましい部分のみ光輝性を抑えた模様とすることが
でき、外観上優れたシャフトを製造することができる。
もちろん、マスクによって、単なる模様に限らず、文
字、絵等を作成することもできる。
【0016】もちろん本発明は、ゴルフクラブシャフト
に限られず、上述した物品一般に適用することができ
る。その場合、用いられる物品に応じて、下地層を構成
する材料、金属被膜層の材料、厚さ、および保護層の材
料、厚さ等は種々変形することができる。
【0017】
【発明の効果】本発明によれば、物品の金属被膜が物理
蒸着される部分の下地層を粗面化したことにより、その
部分で光を乱反射させることができ、金属被膜の光輝性
を抑制することが可能となる。したがって、適用物品、
およびその使用状況等に応じて光輝性を抑制した新規な
金属装飾層による模様を形成することができ、より好ま
しい外観を有する物品が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の構成を説明する物品の断面図。
【図2】図1において、下地層を粗面化した部分を拡大
した図。
【図3】(a)乃至(c)を含み、それぞれ図1に示し
た構造をゴルフクラブシャフトに適用した実施例を示す
図。
【符号の説明】
1 物品本体 3 下地層 5 金属被膜層 7 保護層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI A63C 11/22 A01K 85/00 Z C23C 14/12 87/00 630N

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 粗面化した下地層上に物理蒸着された金
    属被膜層を有する物品であり、前記下地層は、その凹凸
    の平均間隔をSm 、平均高さをRy とした場合、Ry >
    Sm かつRy ≦5μで形成したことを特徴とする、金属
    装飾層を有する物品。
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