JP2003260154A - ゴルフシャフト及びこのシャフトを備えたゴルフクラブ - Google Patents
ゴルフシャフト及びこのシャフトを備えたゴルフクラブInfo
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- General Health & Medical Sciences (AREA)
- Physical Education & Sports Medicine (AREA)
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Abstract
(57)【要約】
【課題】優れた装飾性の発揮、及び長期に亘る装飾機能
の持続及び使用性の向上。 【解決手段】透明、または、少なくとも内部面が視認で
きる程度の透光性を有する上層７の下位に、当該上層７
とは異なる表面形態を有し、この表面形態が上層７から
透過して視覚される下層５を備える。また、下層５と上
層７を互いに振動特性が異なる素材により構成する。
の持続及び使用性の向上。 【解決手段】透明、または、少なくとも内部面が視認で
きる程度の透光性を有する上層７の下位に、当該上層７
とは異なる表面形態を有し、この表面形態が上層７から
透過して視覚される下層５を備える。また、下層５と上
層７を互いに振動特性が異なる素材により構成する。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、ゴルフシャフト及
びゴルフクラブに関する。
びゴルフクラブに関する。
【０００２】
【従来技術】現在のゴルフクラブのシャフトは、カーボ
ンシャフトやスチールシャフトが主流であり、ユーザー
は、自身の体力や素材による特性及び性能に応じて選択
し使用している。
ンシャフトやスチールシャフトが主流であり、ユーザー
は、自身の体力や素材による特性及び性能に応じて選択
し使用している。
【０００３】ところで、最近では、ゴルフクラブを選択
するときにおいてゴルフシャフトの性能や特性に加えて
装飾性も重視する傾向がある。これまでは、カーボンシ
ャフトであればカーボン繊維の地色である黒色、スチー
ルシャフトであればめっきによる銀色（メタリック）の
単色であったが、最近では、ゴルフシャフトの表面に塗
装や金属被膜処理により様々な色彩や模様を施して装飾
しているものが増えてきている。
するときにおいてゴルフシャフトの性能や特性に加えて
装飾性も重視する傾向がある。これまでは、カーボンシ
ャフトであればカーボン繊維の地色である黒色、スチー
ルシャフトであればめっきによる銀色（メタリック）の
単色であったが、最近では、ゴルフシャフトの表面に塗
装や金属被膜処理により様々な色彩や模様を施して装飾
しているものが増えてきている。
【０００４】しかしながら、前記したシャフト表面への
塗装や金属被膜処理によると、傷付きや剥離によって外
観的に装飾として機能しなくなることや、平面的な装飾
であるためデザインがどうしても制限されてしまう。例
えば、アマチュアゴルファーがゴルフクラブを選択する
際の傾向としては、いわゆるトッププロが使用するスチ
ールシャフトを好むようになってきている。ところが、
スチールシャフトはカーボンシャフトに比べて重く、ア
マチュアゴルファーでは使い切れないことが多いため、
前記したようにカーボンシャフトを、塗装や金属被膜に
よりスチールシャフトに見せるようにしたゴルフクラブ
を使用しているが、前記したように傷付きや剥離によっ
てカーボン繊維の地が現れてしまい、スチールシャフト
に見せるという装飾機能が消滅する例がある。
塗装や金属被膜処理によると、傷付きや剥離によって外
観的に装飾として機能しなくなることや、平面的な装飾
であるためデザインがどうしても制限されてしまう。例
えば、アマチュアゴルファーがゴルフクラブを選択する
際の傾向としては、いわゆるトッププロが使用するスチ
ールシャフトを好むようになってきている。ところが、
スチールシャフトはカーボンシャフトに比べて重く、ア
マチュアゴルファーでは使い切れないことが多いため、
前記したようにカーボンシャフトを、塗装や金属被膜に
よりスチールシャフトに見せるようにしたゴルフクラブ
を使用しているが、前記したように傷付きや剥離によっ
てカーボン繊維の地が現れてしまい、スチールシャフト
に見せるという装飾機能が消滅する例がある。
【０００５】また、一般にスチールシャフトは、円周方
向のつぶれ剛性が低いことから、しなり戻りが遅く、そ
のために、いわゆる粘るフィーリングを有し、また、方
向性も安定しているといわれている。しかし、ゴルフシ
ャフトでは、しなり戻りが速い方が飛距離を得られるた
め、一般のアマチュアにとっては、カーボンシャフトが
適している。
向のつぶれ剛性が低いことから、しなり戻りが遅く、そ
のために、いわゆる粘るフィーリングを有し、また、方
向性も安定しているといわれている。しかし、ゴルフシ
ャフトでは、しなり戻りが速い方が飛距離を得られるた
め、一般のアマチュアにとっては、カーボンシャフトが
適している。
【０００６】
【発明が解決しようとする課題】そこで本発明は、優れ
た装飾性の発揮、及び長期に亘る装飾機能の持続を課題
とし、その課題を解決したゴルフシャフトとゴルフクラ
ブの提供を目的とする。また、本発明は、前記の課題に
加えて、使用性の向上を課題とし、その課題を解決した
ゴルフシャフトとゴルフクラブの提供を目的とする。
た装飾性の発揮、及び長期に亘る装飾機能の持続を課題
とし、その課題を解決したゴルフシャフトとゴルフクラ
ブの提供を目的とする。また、本発明は、前記の課題に
加えて、使用性の向上を課題とし、その課題を解決した
ゴルフシャフトとゴルフクラブの提供を目的とする。
【０００７】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に本発明は下記の技術的手段を採用する。その技術的手
段は、透明、または、少なくとも内部面が視認できる程
度の透光性を有する上層の下位に表面形態が上層から透
過して視覚される下層を備えているゴルフシャフトにし
たことである。（請求項１） また、透明、または、少なくとも内部面が視認できる程
度の透光性を有する上層の下位に、当該上層とは異なる
表面形態を有し、この表面形態が上層から透過して視覚
される下層を備えているゴルフシャフトにしたことであ
る。（請求項２）
に本発明は下記の技術的手段を採用する。その技術的手
段は、透明、または、少なくとも内部面が視認できる程
度の透光性を有する上層の下位に表面形態が上層から透
過して視覚される下層を備えているゴルフシャフトにし
たことである。（請求項１） また、透明、または、少なくとも内部面が視認できる程
度の透光性を有する上層の下位に、当該上層とは異なる
表面形態を有し、この表面形態が上層から透過して視覚
される下層を備えているゴルフシャフトにしたことであ
る。（請求項２）
【０００８】前記他の目的を達成するために本発明は下
記の技術的手段を採用する。その技術的手段は、透明、
または、少なくとも内部面が視認できる程度の透光性を
有する上層の下位に、当該上層とは異なる表面形態を有
し、この表面形態が上層から透過して視覚される下層を
備えており、これら上層と下層を互いに振動特性が異な
る素材により構成しているゴルフシャフトにしたことで
ある。（請求項３） 振動特性を決定する因子としては、例えば、比重が異な
る素材、剛性が異なる素材、硬度が異なる素材、振動減
衰率が異なる素材が挙げられる。
記の技術的手段を採用する。その技術的手段は、透明、
または、少なくとも内部面が視認できる程度の透光性を
有する上層の下位に、当該上層とは異なる表面形態を有
し、この表面形態が上層から透過して視覚される下層を
備えており、これら上層と下層を互いに振動特性が異な
る素材により構成しているゴルフシャフトにしたことで
ある。（請求項３） 振動特性を決定する因子としては、例えば、比重が異な
る素材、剛性が異なる素材、硬度が異なる素材、振動減
衰率が異なる素材が挙げられる。
【０００９】
【発明の実施の形態】ここで、透明、または、少なくと
も内部面が視認できる程度の透光性を有する素材とは、
ガラス繊維プリプレグやエポキシ樹脂、フェノール樹
脂、不飽和ポリエステル等の熱硬化性合成樹脂、または
種々の熱可塑性合成樹脂でもよく、この場合ガラス繊維
プリプレグを使用するのが好ましい。また、透明とは無
色透明または有色透明を含み内部面がはっきりと視覚で
きる程度の透明を意味し、視認できる程度の透光性とは
有色であって、少なくとも内部面がぼんやりと視覚でき
る程度を意味する。有色透明とする場合には、ガラス繊
維プリプレグの樹脂や熱硬化性合成樹脂にあらかじめ着
色しておくことが好適であり、このようにすることによ
って、上層の厚み全域が有色となるので、上層の着色が
消滅するような事態は防止される。
も内部面が視認できる程度の透光性を有する素材とは、
ガラス繊維プリプレグやエポキシ樹脂、フェノール樹
脂、不飽和ポリエステル等の熱硬化性合成樹脂、または
種々の熱可塑性合成樹脂でもよく、この場合ガラス繊維
プリプレグを使用するのが好ましい。また、透明とは無
色透明または有色透明を含み内部面がはっきりと視覚で
きる程度の透明を意味し、視認できる程度の透光性とは
有色であって、少なくとも内部面がぼんやりと視覚でき
る程度を意味する。有色透明とする場合には、ガラス繊
維プリプレグの樹脂や熱硬化性合成樹脂にあらかじめ着
色しておくことが好適であり、このようにすることによ
って、上層の厚み全域が有色となるので、上層の着色が
消滅するような事態は防止される。
【００１０】上層と異なる表面形態として、下層の表面
形状を略立体形状にすること（請求項４）により、当該
略立体形状が上層から透けてゴルフシャフト上に深みや
立体感がある装飾が現れる。略立体形状は、例えば凹凸
形状や段形状または多角形状等が挙げられ、この立体形
状とする場合、下層に用いる部材自身を例示した形状に
形成すること、あるいは部材表面に別部材を貼り付けて
立体形状を形成することが挙げられる。別部材を貼り付
ける場合、例えば、文字、図画、模様等様々なものが採
用できるので、装飾を形成する上での自由度が極めて高
い。また、略立体形状とした下層の表面に平面的な文
字、図画、模様等の装飾を施すことも任意であり、この
ようにすることによって下層の装飾が上層で保護される
ので、下層の装飾が消滅するような事態は防止される。
形状を略立体形状にすること（請求項４）により、当該
略立体形状が上層から透けてゴルフシャフト上に深みや
立体感がある装飾が現れる。略立体形状は、例えば凹凸
形状や段形状または多角形状等が挙げられ、この立体形
状とする場合、下層に用いる部材自身を例示した形状に
形成すること、あるいは部材表面に別部材を貼り付けて
立体形状を形成することが挙げられる。別部材を貼り付
ける場合、例えば、文字、図画、模様等様々なものが採
用できるので、装飾を形成する上での自由度が極めて高
い。また、略立体形状とした下層の表面に平面的な文
字、図画、模様等の装飾を施すことも任意であり、この
ようにすることによって下層の装飾が上層で保護される
ので、下層の装飾が消滅するような事態は防止される。
【００１１】上層は表面に無色透明層または有色透明層
を含み（請求項５）、これらの透明層は、透明塗料の塗
装や熱硬化性合成樹脂、または、熱可塑性合成樹脂によ
る薄被膜層とすることが好ましく、これらの透明層によ
り当該透明層の直下の層が保護される。さらに、微細な
粒子（例えば金属粒子）を含む薄被膜層（例えば、塗装
や蒸着によるイオンプレーティング）としてもよい。ま
た、これらの透明層は、例えば、直下の層が無色透明、
有色透明、透光性を有する層であれば無色透明とし、直
下の層が有色透明の場合には同色の有色透明とすること
が好ましいが、それらを適宜組み合わせても新規な色合
いや光沢感を得ることができる。
を含み（請求項５）、これらの透明層は、透明塗料の塗
装や熱硬化性合成樹脂、または、熱可塑性合成樹脂によ
る薄被膜層とすることが好ましく、これらの透明層によ
り当該透明層の直下の層が保護される。さらに、微細な
粒子（例えば金属粒子）を含む薄被膜層（例えば、塗装
や蒸着によるイオンプレーティング）としてもよい。ま
た、これらの透明層は、例えば、直下の層が無色透明、
有色透明、透光性を有する層であれば無色透明とし、直
下の層が有色透明の場合には同色の有色透明とすること
が好ましいが、それらを適宜組み合わせても新規な色合
いや光沢感を得ることができる。
【００１２】振動特性が異なる素材として、上層が前記
したガラス繊維プリプレグや熱硬化性合成樹脂である場
合、下層は金属材やカーボン繊維プリプレグが挙げられ
る。金属材を用いる場合には、金属材の表面に、防錆効
果を有するめっきや金属被膜または塗装等により防錆処
理を施すことが好適であり、このような処理により、下
層の錆びの発生が抑制されて、錆びによる上層と下層の
剥離や装飾性の低下を防ぐことができる。さらに、金属
材の表面は、上層に使用される素材の熱硬化性合成樹脂
（ガラス繊維プリプレグの樹脂を含む）、または、熱可
塑性合成樹脂の密着性が良好となる処理を行うことが好
適であり、このような処理によって、上層と下層の剥離
を抑制することができる。この処理を例示すると、金属
材の表面を粗面処理すること、または、密着性が良好と
なる金属によりめっき処理または金属蒸着処理すること
等が挙げられる。上層がガラス繊維プリプレグであると
きにおいて粗面処理を施す場合には、粗面における凹凸
方向をガラス繊維プリプレグの繊維方向と同一方向とす
ることが好適である。ここで例示しためっき処理に用い
る好ましい金属としては、亜鉛、ニッケル、アルミ、鉄
系、銅系等が挙げられるが、密着性が確保できる金属で
あれば例示した金属に限定するものではない。下層にカ
ーボン繊維を用いる場合においては、表面に金属蒸着処
理をすることにより光輝性を持たせることができること
で、上層からの視認も容易となり、美観にも優れること
になる。
したガラス繊維プリプレグや熱硬化性合成樹脂である場
合、下層は金属材やカーボン繊維プリプレグが挙げられ
る。金属材を用いる場合には、金属材の表面に、防錆効
果を有するめっきや金属被膜または塗装等により防錆処
理を施すことが好適であり、このような処理により、下
層の錆びの発生が抑制されて、錆びによる上層と下層の
剥離や装飾性の低下を防ぐことができる。さらに、金属
材の表面は、上層に使用される素材の熱硬化性合成樹脂
（ガラス繊維プリプレグの樹脂を含む）、または、熱可
塑性合成樹脂の密着性が良好となる処理を行うことが好
適であり、このような処理によって、上層と下層の剥離
を抑制することができる。この処理を例示すると、金属
材の表面を粗面処理すること、または、密着性が良好と
なる金属によりめっき処理または金属蒸着処理すること
等が挙げられる。上層がガラス繊維プリプレグであると
きにおいて粗面処理を施す場合には、粗面における凹凸
方向をガラス繊維プリプレグの繊維方向と同一方向とす
ることが好適である。ここで例示しためっき処理に用い
る好ましい金属としては、亜鉛、ニッケル、アルミ、鉄
系、銅系等が挙げられるが、密着性が確保できる金属で
あれば例示した金属に限定するものではない。下層にカ
ーボン繊維を用いる場合においては、表面に金属蒸着処
理をすることにより光輝性を持たせることができること
で、上層からの視認も容易となり、美観にも優れること
になる。
【００１３】上層を、ガラス繊維プリプレグを複数プラ
イ巻いて構成する場合には、上層から確実に透視させる
上で当該プリプレグの繊維方向を同一にすることが好適
である。この場合、強い力の加わるヘッド側及びグリッ
プ側において、上層と下層の間でこれらの端部からシャ
フト表面の装飾が損なわれない範囲に接着層を介在させ
ることが好適であり、この接着層によって、前記したよ
うな粗面による剥離抑制効果に加えてさらにその効果が
向上し、しかも、シャフトの成型時における端部のカッ
ト時に生じ易い剥離も抑制される。ここでいう接着層
は、好適には熱硬化性合成樹脂や該樹脂を含浸させたガ
ラス繊維プリプレグであり、例えば、ノボラック系変性
エポキシ樹脂を含浸させたガラス繊維プリプレグであ
る。（例、東邦テナックス株式会社製「ＫＳ１０２０／
Ｐ−１６２」）このプリプレグが引き揃えである場合、
このガラス繊維をバイアス方向に引き揃え、クロス状に
重合させて巻き付けることによって構成する。
イ巻いて構成する場合には、上層から確実に透視させる
上で当該プリプレグの繊維方向を同一にすることが好適
である。この場合、強い力の加わるヘッド側及びグリッ
プ側において、上層と下層の間でこれらの端部からシャ
フト表面の装飾が損なわれない範囲に接着層を介在させ
ることが好適であり、この接着層によって、前記したよ
うな粗面による剥離抑制効果に加えてさらにその効果が
向上し、しかも、シャフトの成型時における端部のカッ
ト時に生じ易い剥離も抑制される。ここでいう接着層
は、好適には熱硬化性合成樹脂や該樹脂を含浸させたガ
ラス繊維プリプレグであり、例えば、ノボラック系変性
エポキシ樹脂を含浸させたガラス繊維プリプレグであ
る。（例、東邦テナックス株式会社製「ＫＳ１０２０／
Ｐ−１６２」）このプリプレグが引き揃えである場合、
このガラス繊維をバイアス方向に引き揃え、クロス状に
重合させて巻き付けることによって構成する。
【００１４】一般にスチールシャフトは、円周方向のつ
ぶれ剛性が低いことから、しなり戻りが遅く、そのため
に、いわゆる粘るフィーリングを有し、また、方向性も
安定しているといわれていることは前述の通りである。
本発明において、下層を金属製とし、上層をガラス繊維
プリプレグで構成することにより、両者の利点を共有す
ることができ、極めて高性能なゴルフシャフトにするこ
とができる。また、金属と比較して、繊維強化樹脂は振
動減衰率が高いため、この二つを組み合わせることで、
不要な振動を抑制することができ、身体への負担が軽減
することで肘等の故障を減らすことができる上に、打球
感も良好なものとなる。さらに、下層に金属を使用しな
い場合にも、二つの素材の組合せや使用量を調節するこ
とで、所望の振動特性を得るための設計や調整をするこ
とが可能となる。
ぶれ剛性が低いことから、しなり戻りが遅く、そのため
に、いわゆる粘るフィーリングを有し、また、方向性も
安定しているといわれていることは前述の通りである。
本発明において、下層を金属製とし、上層をガラス繊維
プリプレグで構成することにより、両者の利点を共有す
ることができ、極めて高性能なゴルフシャフトにするこ
とができる。また、金属と比較して、繊維強化樹脂は振
動減衰率が高いため、この二つを組み合わせることで、
不要な振動を抑制することができ、身体への負担が軽減
することで肘等の故障を減らすことができる上に、打球
感も良好なものとなる。さらに、下層に金属を使用しな
い場合にも、二つの素材の組合せや使用量を調節するこ
とで、所望の振動特性を得るための設計や調整をするこ
とが可能となる。
【００１５】そして、前記請求項１ないし請求項５いず
れか１項に記載のゴルフシャフトを用たゴルフクラブ
（請求項６）により、外観的にも使用性についても、極
めて良好なゴルフクラブとなる。
れか１項に記載のゴルフシャフトを用たゴルフクラブ
（請求項６）により、外観的にも使用性についても、極
めて良好なゴルフクラブとなる。
【００１６】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて詳細
に説明する。図１は本発明のゴルフシャフト１を備えた
請求項６におけるゴルフクラブ２を示しており、ゴルフ
シャフト１の表面から深みのある立体的な装飾１１が現
れるように構成したものである。また、前記の装飾に加
えて、ヘッドスピードを充分に生かすことができるとと
もに、身体への負担を抑制するように構成したゴルフシ
ャフト１備えたゴルフクラブ２である。符号３はヘッド
であり、符号４はグリップである。
に説明する。図１は本発明のゴルフシャフト１を備えた
請求項６におけるゴルフクラブ２を示しており、ゴルフ
シャフト１の表面から深みのある立体的な装飾１１が現
れるように構成したものである。また、前記の装飾に加
えて、ヘッドスピードを充分に生かすことができるとと
もに、身体への負担を抑制するように構成したゴルフシ
ャフト１備えたゴルフクラブ２である。符号３はヘッド
であり、符号４はグリップである。
【００１７】以下、前記ゴルフクラブ２に備えられたゴ
ルフシャフト１の構造を具体的に説明する。ゴルフシャ
フト１は、図２（a）に示すように、下層５を構成する
金属シャフト５１と、接着層６を構成するプリプレグ６
１，６２，６３，６４と、上層７を構成するガラス繊維
プリプレグ７１とから構成される。金属シャフト５１
は、表面を多段状に形成することによって略立体形状と
し、この表面に防錆処理を施している。プリプレグ６
１，６２，６３，６４は、ノボラック系変性エポキシ樹
脂を含浸させたガラス繊維プリプレグであり、プリプレ
グ６１，６２は各々ガラス繊維をバイアス方向に引き揃
え互いにその方向を逆方向にしてクロス状に重合し、プ
リプレグ６３，６４も同様である。この場合、基材にク
ロス状のプリプレグを使用すれば、これらの工程を省く
ことができる。プリプレグ６１，６２は、金属シャフト
５１のヘッド３側の端部を含み最も細い部位の長さと同
長に形成し、プリプレグ６３，６４は、金属シャフト５
のグリップ４側の端部を含み最も太い部位の長さと同長
に形成している。ガラス繊維プリプレグ７１は、繊維方
向をストレート方向に引き揃えて、金属シャフト５１の
全長と同長にするとともに、金属シャフト５１に複数プ
ライ巻き付け可能な幅として形成している。
ルフシャフト１の構造を具体的に説明する。ゴルフシャ
フト１は、図２（a）に示すように、下層５を構成する
金属シャフト５１と、接着層６を構成するプリプレグ６
１，６２，６３，６４と、上層７を構成するガラス繊維
プリプレグ７１とから構成される。金属シャフト５１
は、表面を多段状に形成することによって略立体形状と
し、この表面に防錆処理を施している。プリプレグ６
１，６２，６３，６４は、ノボラック系変性エポキシ樹
脂を含浸させたガラス繊維プリプレグであり、プリプレ
グ６１，６２は各々ガラス繊維をバイアス方向に引き揃
え互いにその方向を逆方向にしてクロス状に重合し、プ
リプレグ６３，６４も同様である。この場合、基材にク
ロス状のプリプレグを使用すれば、これらの工程を省く
ことができる。プリプレグ６１，６２は、金属シャフト
５１のヘッド３側の端部を含み最も細い部位の長さと同
長に形成し、プリプレグ６３，６４は、金属シャフト５
のグリップ４側の端部を含み最も太い部位の長さと同長
に形成している。ガラス繊維プリプレグ７１は、繊維方
向をストレート方向に引き揃えて、金属シャフト５１の
全長と同長にするとともに、金属シャフト５１に複数プ
ライ巻き付け可能な幅として形成している。
【００１８】前記各部材を用いてゴルフシャフト１を成
型するには、先ず金属シャフト５１の最も細い部位にプ
リプレグ６１，６２を巻き付けるとともに、最も太い部
位にプリプレグ６３，６４を巻き付けた後、前記のよう
にした金属シャフト５１にガラス繊維プリプレグ７１を
隙間が生じないように巻き付けて焼成し、所定長さにな
るように切断（矢印部分）する。（図２（ｂ））そし
て、表面に形成された段を研磨して平坦状に形成し、最
後に透明な塗料で塗装して仕上げる。（図２（ｃ）） これにより、上層７の表面から下層５となる金属シャフ
ト５１の表面及び表面に形成された立体形状が透視さ
れ、表面に深みのある立体的な装飾１１が現れるゴルフ
シャフト１が成型される。（図２（ｄ）） 尚、前記構造の接着層６を用いた場合には、上層７の表
面には接着層６が現れ（梨地模様で現す。）、ゴルフク
ラブ２に構成した場合には、接着層６範囲によっては一
部接着層６が透視されることもあるが、これについて
も、装飾の一部とすることも可能であり、また、塗装で
隠してもよい。このように成型されたゴルフシャフト１
にヘッド３とグリップ４を装着することによって、前記
した図1に示すゴルフクラブ２が構成される。
型するには、先ず金属シャフト５１の最も細い部位にプ
リプレグ６１，６２を巻き付けるとともに、最も太い部
位にプリプレグ６３，６４を巻き付けた後、前記のよう
にした金属シャフト５１にガラス繊維プリプレグ７１を
隙間が生じないように巻き付けて焼成し、所定長さにな
るように切断（矢印部分）する。（図２（ｂ））そし
て、表面に形成された段を研磨して平坦状に形成し、最
後に透明な塗料で塗装して仕上げる。（図２（ｃ）） これにより、上層７の表面から下層５となる金属シャフ
ト５１の表面及び表面に形成された立体形状が透視さ
れ、表面に深みのある立体的な装飾１１が現れるゴルフ
シャフト１が成型される。（図２（ｄ）） 尚、前記構造の接着層６を用いた場合には、上層７の表
面には接着層６が現れ（梨地模様で現す。）、ゴルフク
ラブ２に構成した場合には、接着層６範囲によっては一
部接着層６が透視されることもあるが、これについて
も、装飾の一部とすることも可能であり、また、塗装で
隠してもよい。このように成型されたゴルフシャフト１
にヘッド３とグリップ４を装着することによって、前記
した図1に示すゴルフクラブ２が構成される。
【００１９】尚、本実施例では、上層をガラス繊維プリ
プレグで構成した例で説明したが、上層を熱硬化性合成
樹脂、または、熱可塑性合成樹脂で構成する場合には、
型を用いて熱と圧力を加えることによって成型されるの
で、研磨する工程が省略される。また、下層を金属材に
変えてカーボン繊維プリプレグを用いる場合、マンドレ
ルにカーボン繊維プリプレグを巻付け、この上に立体形
状を構成する別部材を貼り付ける等を施した後、この上
に直接ガラス繊維プリプレグを巻き付けて焼成して研磨
することにより、表面に深みのある立体的な装飾が現れ
るゴルフシャフトが成型される。前記した立体形状を構
成する別部材を貼り付ける方法は、金属シャフトにも採
用可能である。
プレグで構成した例で説明したが、上層を熱硬化性合成
樹脂、または、熱可塑性合成樹脂で構成する場合には、
型を用いて熱と圧力を加えることによって成型されるの
で、研磨する工程が省略される。また、下層を金属材に
変えてカーボン繊維プリプレグを用いる場合、マンドレ
ルにカーボン繊維プリプレグを巻付け、この上に立体形
状を構成する別部材を貼り付ける等を施した後、この上
に直接ガラス繊維プリプレグを巻き付けて焼成して研磨
することにより、表面に深みのある立体的な装飾が現れ
るゴルフシャフトが成型される。前記した立体形状を構
成する別部材を貼り付ける方法は、金属シャフトにも採
用可能である。
【００２０】
【発明の効果】以上説明したとおり、本発明は下記の優
れた効果を有する。請求項1の発明によれば、上層とは
異なる下層の表面形態を上層の表面から透視可能に構成
したので、ゴルフシャフトの表面から極めて優れた装飾
が現れ、しかも、この装飾の消滅を防止することができ
る。したがって、優れた装飾性の発揮、および長期に亘
る装飾機能の持続という課題を解決したゴルフシャフト
を提供することができる。請求項２の発明によれば、さ
らに、上層と下層を互いに振動特性が異なる素材で構成
したので、請求項1の効果に加えて、ヘッドスピードを
充分に生かすことができるとともに、身体への負担を抑
制することができる。したがって、装飾性の向上に加え
て使用性の向上という課題を解決したゴルフシャフトを
提供することができる。さらに、請求項３の発明によれ
ば、下層の表面形状を略立体形状にしたことにより、当
該略立体形状が上層から透視されるので、ゴルフシャフ
ト上に深みや立体感がある極めて優れた装飾が現れる。
しかも、請求項４の発明によれば、上層は表面に無色透
明層または有色透明層を有しているので、この透明層で
当該透明層の直下の層を保護することができる。そし
て、請求項５の発明によれば、前記の優れた効果を有す
るゴルフシャフトを備えたゴルフクラブであるので、装
飾性においても使用性においても極めて良好なものとな
る。
れた効果を有する。請求項1の発明によれば、上層とは
異なる下層の表面形態を上層の表面から透視可能に構成
したので、ゴルフシャフトの表面から極めて優れた装飾
が現れ、しかも、この装飾の消滅を防止することができ
る。したがって、優れた装飾性の発揮、および長期に亘
る装飾機能の持続という課題を解決したゴルフシャフト
を提供することができる。請求項２の発明によれば、さ
らに、上層と下層を互いに振動特性が異なる素材で構成
したので、請求項1の効果に加えて、ヘッドスピードを
充分に生かすことができるとともに、身体への負担を抑
制することができる。したがって、装飾性の向上に加え
て使用性の向上という課題を解決したゴルフシャフトを
提供することができる。さらに、請求項３の発明によれ
ば、下層の表面形状を略立体形状にしたことにより、当
該略立体形状が上層から透視されるので、ゴルフシャフ
ト上に深みや立体感がある極めて優れた装飾が現れる。
しかも、請求項４の発明によれば、上層は表面に無色透
明層または有色透明層を有しているので、この透明層で
当該透明層の直下の層を保護することができる。そし
て、請求項５の発明によれば、前記の優れた効果を有す
るゴルフシャフトを備えたゴルフクラブであるので、装
飾性においても使用性においても極めて良好なものとな
る。
【図１】本発明に係るゴルフクラブ。
【図２】ゴルフクラブに備えられたゴルフシャフトの構
造及び成形方法の説明図。
造及び成形方法の説明図。
１：ゴルフシャフト
２：ゴルフクラブ
３：ヘッド
４：グリップ
５：下層
７：上層
１１：装飾
Claims (6)
- 【請求項１】透明、または、少なくとも内部面が視認で
きる程度の透光性を有する上層の下位に、表面形態が上
層から透過して視覚される下層を備えているゴルフシャ
フト。 - 【請求項２】透明、または、少なくとも内部面が視認で
きる程度の透光性を有する上層の下位に、当該上層とは
異なる表面形態を有し、この表面形態が上層から透過し
て視覚される下層を備えているゴルフシャフト。 - 【請求項３】透明、または、少なくとも内部面が視認で
きる程度の透光性を有する上層の下位に、当該上層とは
異なる表面形態を有し、この表面形態が上層から透過し
て視覚される下層を備えており、これら上層と下層を互
いに振動特性が異なる素材により構成しているゴルフシ
ャフト。 - 【請求項４】下層の表面形態は略立体形状である請求項
１ないし請求項３いずれか１項に記載のゴルフシャフ
ト。 - 【請求項５】上層は表面に無色透明層または有色透明層
を含む請求項１乃至請求項４いずれか１項に記載のゴル
フシャフト。 - 【請求項６】請求項１ないし請求項５いずれか１項に記
載のゴルフシャフトを用いているゴルフクラブ。
Priority Applications (2)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2002065691A JP2003260154A (ja) | 2002-03-11 | 2002-03-11 | ゴルフシャフト及びこのシャフトを備えたゴルフクラブ |
| US10/115,604 US6679787B2 (en) | 2002-03-11 | 2002-04-02 | Golf shaft and golf club having the same |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2002065691A JP2003260154A (ja) | 2002-03-11 | 2002-03-11 | ゴルフシャフト及びこのシャフトを備えたゴルフクラブ |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2003260154A true JP2003260154A (ja) | 2003-09-16 |
Family
ID=28671303
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP2002065691A Pending JP2003260154A (ja) | 2002-03-11 | 2002-03-11 | ゴルフシャフト及びこのシャフトを備えたゴルフクラブ |
Country Status (2)
| Country | Link |
|---|---|
| US (1) | US6679787B2 (ja) |
| JP (1) | JP2003260154A (ja) |
Families Citing this family (6)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US7429219B2 (en) * | 2005-09-30 | 2008-09-30 | Nelson Precision Casting Co., Ltd. | Golf club head having a rust-resistant coating for reinforcing a surface thereof |
| US20070240799A1 (en) * | 2006-04-14 | 2007-10-18 | Hansen Greggery Eric | Golf shaft protector |
| US8128994B1 (en) | 2008-09-30 | 2012-03-06 | Taylor Made Golf Company, Inc. | Method of applying decorative layers to a steel shaft |
| US8182360B2 (en) * | 2010-01-27 | 2012-05-22 | Acushnet Company | Golf club with a rigid shaft band |
| JP6265672B2 (ja) * | 2013-10-02 | 2018-01-24 | ブリヂストンスポーツ株式会社 | ゴルフクラブ用シャフト |
| US20220381374A1 (en) * | 2020-01-20 | 2022-12-01 | Techreo LCC | Tubular structures |
Family Cites Families (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US5397636A (en) * | 1991-12-11 | 1995-03-14 | Tonen Corporation | Hybrid laminated prepreg and ski pole shaft using the same |
| US6117021A (en) * | 1996-06-28 | 2000-09-12 | Cobra Golf, Incorporated | Golf club shaft |
| US5944618A (en) * | 1997-07-22 | 1999-08-31 | Harrison Sports, Inc. | Golf club shaft having multiple conical sections |
-
2002
- 2002-03-11 JP JP2002065691A patent/JP2003260154A/ja active Pending
- 2002-04-02 US US10/115,604 patent/US6679787B2/en not_active Expired - Lifetime
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| US20030171159A1 (en) | 2003-09-11 |
| US6679787B2 (en) | 2004-01-20 |
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Legal Events
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|---|---|---|---|
| A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20050126 |
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| A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20070425 |
|
| A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20070508 |
|
| A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20070911 |